JP2004149776A - 骨材着色用組成物、着色骨材及び外装用クリヤー仕上げ塗装板 - Google Patents

骨材着色用組成物、着色骨材及び外装用クリヤー仕上げ塗装板 Download PDF

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Abstract

【課題】 住宅用外壁材において、優れた天然石色調を減じることがないように、クリヤー塗料に混在させる着色骨材の粒径を揃えるために、着色骨材を製造するにあたって骨材に着色する方法を工夫することによって上記目的を達成する方法を提供する。
【解決手段】 骨材を着色して、クリヤー塗料に用いる着色骨材とするための骨材着色用組成物であって、カルボキシル基含有アクリル樹脂、多官能脂肪族系エポキシ化合物、及び、着色顔料からなる骨材着色用組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、骨材着色用組成物、着色骨材、外装用クリヤー仕上げ塗装板、及び、外装用クリヤー仕上げ塗装板を製造するための塗装方法に関する。
住宅、ビル等の居住用の建造物の外壁は、日光や風雨に晒されるところから堅牢であることが要求されているが、特に住宅用外壁は、さらに、住む人の心を豊かにさせる機能を付与するために、多彩な色彩や高級感の付加等の意匠性に富む種々の装飾がこらされることが多い。
石目調シート建材を構成するために、1〜5mmのリン片状着色マイカを特定量塗料に含有させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
0.5〜3mmのリン片状の着色フレークを併用して、塗料比重とほぼ同じ比重の着色粒子を特定濃度で模様成分として使用して、素地隠蔽性に優れ、模様の多様性に富んだ石材調仕上げが可能な塗料組成物を構成する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
凹凸面を有する塗膜構造を形成するにあたって、多彩感を付与するために10〜150μmの着色骨材を含有させるとよいことが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
これらの技術における着色骨材は、一定の大きさを有していて、いずれも装飾性を高めて外壁としての利用価値を高めようとするものであり、その粒径や使用方法を調整することによりその目的に応じた工夫をしていた。
ところで、住宅用外壁は、近年のユニット工法の発展に伴って工場生産され施工現場に移送されて組み立てられることが多くなり、工場内での一環生産によって製造されることが多いので、このような意匠性の付加も、多種多様な方法が行われるようになってきた。
プレハブ住宅にあっては、その外壁は、セラミックや軽量発泡コンクリートを防錆処理済鉄骨で組まれた基本構造の周囲に貼付して構成することが多く、外壁材も規格品が多くなってきている。このような外壁材は、セラミック、軽量発泡コンクリート等の基材の上に、シーラー層を設けて機能的性能を完全なものとしたのち、最外層の意匠性を高めるために、通常は、ベースエナメル層、クリヤー層、トップクリヤー層等をこの順に設けている。これらは、外装用クリヤー仕上げ塗装板として、用いられている。
このようなクリヤー層においては、ベースクリヤーに、種々の着色骨材、着色粒子を混在させて、これにより、深みのある色調、石目調、天然石が有する独特の色調等を演出することが多かった。
着色骨材は、例えば、0.5〜1.5mm程度の粒径を有するリン片状を有するものとする等、一定の大きさを有するものとしないと、期待する天然石調の独特の色調を現出させることができないものであるが、クリヤー層を形成させるためのクリヤー塗料を塗装するためには、スプレーガンによる噴射やローラーによる塗布を必要とするが、これらの機械的操作によって、クリヤー塗料中の着色骨材の一部が破損し又は破砕してしまうため、これまでの方法では、目的とする色調を得るために必要な大きさを維持したままの着色骨材を含有させた着色クリヤー塗料を得ることが困難であった。
特開平7−18217号公報 特開2000−86942号公報 特開2002−28564号公報
本発明は、上記の現状に鑑み、住宅用外壁材において、優れた天然石色調を減じることがないように、クリヤー塗料に混在させる着色骨材の粒径を揃えるために、着色骨材を製造するにあたって骨材に着色する方法を工夫することによって上記目的を達成する方法を提供するものである。
本発明は、骨材を着色して、クリヤー塗料に用いる着色骨材とするための骨材着色用組成物であって、カルボキシル基含有アクリル樹脂、多官能脂肪族系エポキシ化合物、及び、着色顔料からなる骨材着色用組成物である。
上記骨材は、マイカであることが好ましい。
本発明は、上記骨材着色用組成物を用いることを特徴とする骨材の着色方法でもある。
本発明は、上記骨材着色用組成物で着色したことを特徴とする着色骨材でもある。
本発明は、上記着色骨材を用いたことを特徴とするクリヤー塗料でもある。
上記クリヤー塗料は、着色骨材の含有量が1〜30質量部であることが好ましい。
本発明は、上記クリヤー塗料を塗装してなることを特徴とする外装用クリヤー仕上げ塗装板でもある。
本発明は、基材に、シーラー層、ベースエナメル層、及び、上記クリヤー塗料からなる層を、この順に積層することからなることを特徴とする外装用クリヤー仕上げ塗装板の塗装方法でもある。
本発明は、基材、シーラー層、ベースエナメル層、及び、上記クリヤー塗料からなる層からなることを特徴とする外装用クリヤー仕上げ塗装板でもある。
以下に本発明を詳述する。
本発明は、骨材に着色して着色骨材とするための骨材着色用組成物である。なお、本明細書において、「着色用組成物」とは、通常は着色してある組成物を意味するが、上記「着色用」における着色とは、無色に着色することも含まれる概念であって、格別の色彩を有しない「無色」に調整された着色用組成物も含まれることとし、着色用の顔料を含んでいないクリヤー塗料であっても、本明細書においては「着色用組成物」の概念に含まれることとする。
上記着色骨材は、住宅用外壁材の外層に用いるクリヤー塗料に用いられる。上記クリヤー塗料により形成されるクリヤー塗膜の下層には、外壁の基本色を現出させるために、通常は、ベースエナメル塗膜が形成されていることが多い。上記クリヤー塗膜の上層には、耐候性や耐久性を高める目的のために必要に応じて、更に、トップクリヤー層を設けることもできるが、このようなトップクリヤー層を設けなくともよい。
上記クリヤー塗膜を形成するためのクリヤー塗料は、ベースクリヤー塗料の中に、着色骨材と、着色粒子と、粘性調整剤等の必要な添加剤を含有させてなる。上記ベースクリヤー塗料としては、塗料自体は透明であって、着色骨材、着色粒子を保持し含有させることができるものであれば特に限定されず、例えば、エマルジョンタイプであってもよい。
上記ベースクリヤー塗料に含まれる塗膜形成樹脂成分としては特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができ、また、このような樹脂成分によって構成される樹脂としては、例えば、アクリルエマルション樹脂、シリコン変性アクリルエマルション樹脂等を挙げることができる
上記ベースクリヤー塗料は、必要に応じて、メラミン樹脂、ブロックポリイソシアネート等の硬化剤を含有するものであってもよい。また、必要に応じて、更に、ポリアクリル酸等の増粘剤、ブチルセロソルブテキサノール等の造膜補助剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤、酸化防止剤、架橋樹脂粒子、表面調整剤、消泡剤等の添加剤等を含有するものであってもよい。
本発明の着色骨材は、骨材の表面に、本発明の骨材着色用組成物からなる着色塗膜を形成することにより製造することができる。上記骨材としては特に限定されず、通常、骨材として用いられるものを広く適用することができ、このようなものとして、例えば、ホタル石、珪砂、石英等の天然素材;陶磁器粉砕物、炭酸カルシウム粉砕物、マイカ(雲母)片等を挙げることができ、なかでも、高意匠外観性の観点から、マイカが特に好ましい。
上記骨材はリン片状をしていることが好ましく、その長径の長さは、0.1〜3.0mmである。下限が0.1mm未満であると、着色骨材としたときに充分な効果を発揮することができず、上限が3.0mmを超えると、着色骨材自体が破砕しやすくなる。上記下限は、好ましくは、0.5mmであり、より好ましくは、0.7mmである。上記上限は、好ましくは、2.5mmであり、より好ましくは、2.0mmである。
上記骨材は、リン片状をしている場合には、そのアスペクト比(最長径と最短径との比率)としては、1.5〜100程度で充分であるが、より好ましくは、2.0〜50程度である。上記範囲未満であっても上記範囲を超えても、いずれも着色骨材としての意匠外観性に劣る結果となる。
本発明においては、上記骨材を着色するための骨材着色用組成物は、カルボキシル基含有アクリル樹脂、多官能脂肪族系エポキシ化合物、及び、着色顔料を含んでなるものである。
上記カルボキシル基含有アクリル樹脂は、バインダーとしての機能、汎用性、高耐久性の点から本発明の組成物中に含有させるのだが、さらに上記骨材との密着性がよく、耐アルカリ性、耐候性をも有し、かつ、反応性のカルボキシル基をポリマー骨格中に有していることが必要であり、このようなものとしては、例えば、カルボキシル基含有アクリル性モノマーを含有するモノマー組成物の重合によって得られたアクリル樹脂、水酸基含有アクリル樹脂と酸無水物の反応によって得られたアクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂等を挙げることができる。
カルボキシル基含有アクリル性モノマーを含有するモノマー組成物の重合によって得られたアクリル樹脂としては特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基含有アクリル性モノマーを含有するモノマー組成物の重合によって得られた樹脂等を挙げることができる。
水酸基含有アクリル樹脂と酸無水物の反応によって得られたアクリル樹脂としては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル、プラクセルFM−1(商品名、ダイセル化学工業社製)、プラクセルFA−1(商品名、ダイセル化学工業社製)等の水酸基含有アクリル性モノマーを含有するモノマー組成物の重合によって得られた樹脂と酸無水物との反応によって得られた樹脂等を挙げることができる。上記反応において使用される酸無水物としては特に限定されず、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水コハク酸等を挙げることができる。
上記アクリルシリコーン樹脂としては特に限定されず、例えば、上記カルボキシル基含有アクリル性モノマーに加えて、アルコキシシリル基含有重合性モノマーを更に含有するモノマー組成物の重合によって得られる重合体等を挙げることができる。
上記アルコキシシリル基含有重合性モノマーは、炭素数1〜14のアルコキシシリル基を含有する重合性単量体であれば特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸トリエトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸トリブトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸ジメトキシメチルシリルプロピル、(メタ)アクリル酸メトキシジメチルシリルプロピル、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニルメトキシジメチルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン等を挙げることができる。これらは1種類又は2種類以上を混合して使用することができる。これらのうち、特に、(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸トリエトキシシリルプロピル、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
上記カルボキシル基含有アクリル樹脂は、コア部とシェル部とからなる多層構造粒子が分散されてなる重合体水性分散体を形成するものであってもよい。上記多層構造粒子は、コア部を形成する樹脂がガラス転位温度−70〜35℃であるアクリル重合体であり、シェル部を形成する樹脂がガラス転位温度25〜80℃であるアクリル重合体であることが好ましい。このような多層構造粒子が分散されてなる重合体水性分散体の製造方法は、特開2002−12816号公報に記載されている。
上記カルボキシル基含有アクリル樹脂の酸価(AV)は、20〜100mg/KOHであることが好ましい。酸価の下限が20mg/KOH未満であると、充分な酸−エポキシ硬化が進行せずに、本発明の目的を達成することができず、酸価の上限が100mg/KOHを超えると、硬化した着色用塗膜の膜性が劣化する。
上記カルボキシル基含有アクリル樹脂の分子量は、数平均分子量として、2000〜100万であることが好ましい。2000未満であると、硬化した着色用塗膜の膜性能が劣化し、100万を超えると、骨材との充分な密着性が発揮できなくなる。
上記多官能脂肪族系エポキシ化合物は、上記カルボキシル基含有アクリル樹脂中に存在するカルボキシル基と反応して、酸−エポキシ反応による硬化反応を示すものであり、このようなものとしては、例えば、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、リゾルシノールジグリシジルエーテル、ネオペンチルジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリブタジエンジグリシジルエーテル等を挙げることができる。なかでも、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテルが安価で操作性がよいことから好ましい。このようなグリセロールポリグリシジルエーテルとしては、デナコールEX313、デナコールEX314(商品名:ナガセケムテックス社)、ポリグリセロールポリグリシジルエーテルとしては、デナコールEX512、デナコールEX614B(商品名:ナガセケムテックス社製)等の市販されている原料を使用することができる。
上記カルボキシル基含有アクリル樹脂と多官能脂肪族系エポキシ化合物との配合比は、酸とエポキシとの当量比〔(酸)/(エポキシ)〕が、1/0.5〜1/2となるようにすることが好ましい。上記配合比を上記範囲内にすることにより、酸−エポキシ硬化反応が、確実にしかも適切な温度、適切な時間で進行することとなる。
本発明の骨材着色用組成物は、着色顔料を含有する。上記着色顔料は、本発明の骨材を着色するためのものであり、通常、着色に用いられる着色顔料を広く用いることができ、例えば、アゾキレート系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等の有機系着色顔料;黄鉛(chrome yellow pigment)、黄色酸化鉄、ベンガラ、カーボンブラック、二酸化チタン等の無機系着色顔料等を挙げることができる。これらのうち、2以上の成分を併用して使用するものであってもよい。
本発明の骨材着色用組成物は、上記カルボキシル基含有アクリル樹脂100質量部に対して、上記着色顔料を0.1〜50質量部含有することが好ましい。
本発明の骨材着色用組成物には、上記のもののほか、必要に応じて他の添加剤を加えることができる。上記添加剤としては特に限定されず、例えば、ポリアクリル酸等の増粘剤、ブチセロテキサノール等の造膜助剤、消泡剤等の添加剤等を挙げることができる。
上記骨材着色用組成物は、必ずしも1液型である必要はなく、カルボキシル基含有アクリル樹脂、多官能脂肪族系エポキシ化合物、及び、その他の成分からなる3液型であってもよく、多官能脂肪族系エポキシ化合物とその他の成分との2液型であってもよい。2液型とすれば、必要に応じて混合することにより硬化開始を制御することができるから、骨材の着色には好都合である。
上記骨材着色用組成物の形態は特に限定されず、例えば、溶剤型であっても、エマルジョン型であっても、いずれであってもよい。上記骨材着色用組成物は、骨材の表面に付着された状態で硬化反応を行い、骨材表面において塗膜を形成する。
本発明の骨材着色用組成物を用いて骨材を着色するに際しては、種々の公知の方法を適用することができるが、本発明の骨材着色用組成物からなる着色塗膜を骨材の表面に、一定の厚さとなるように形成させることによりすることができる。上記の塗膜の形成の方法は特に限定されず、例えば、スプレーガンによる噴射、コーターによる塗布、更に、骨材を骨材着色用組成物に浸漬する方法等を挙げることができる。
上記塗膜は、本発明の骨材着色用組成物が有するカルボキシル基とエポキシ基との酸−エポキシ反応により架橋系を形成し、これにより組成物全体が硬化することにより硬化塗膜となる。
上記硬化は、例えば、160℃程度の乾燥温度に、例えば、30〜60分程度の乾燥時間の間、静置又は攪拌することにより行うことができる。
上述のように、本発明の骨材着色用組成物を用いて骨材を着色する方法も本発明の一つである。
上記のようにして着色された本発明の着色骨材は、着色塗膜の硬化系が、例えば、メラミン硬化系のような従来の方法とは異なり、酸−エポキシ硬化系であるので、骨材との密着性が高まり、かつ、得られる塗膜の表面に高度の平滑性を生じることができ、さらに、塗膜自体の硬度が高いものであるから、スプレーガンによる噴射等の工程を経たとしても、着色骨材が破砕したり変形したりすることがない。本発明の優れた効果は、このようにして発現するものと考えられる。
本発明の着色骨材は、その他の成分とともに、クリヤー塗料を構成する。上記クリヤー塗料における上記着色骨材の含有量としては特に限定されないが、例えば、下限1質量部、上限30質量部の範囲内であることが好ましい。上記着色骨材を用いるクリヤー塗料も本発明の一つである。
上記その他の成分としては着色粒子等を挙げることができる。上記着色粒子は、着色樹脂粒子であることが好ましく、粒径10〜500μmの粒子状の固体の表面を着色する方法や、着色顔料を分散させた樹脂成分を粒子化する方法により得ることができる。
上記着色樹脂粒子の樹脂成分としては特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコン、セルロース、ポリウレタン、ナイロン、ポリエステル、エポキシ、塩化ビニル、酢酸ビニル、フェノール、フッ素、アクリル、アルキッド、アミノの各樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は単独で使用することもできるが、複数のモノマーを使用してアクリル−ウレタン共重合体、シリコン−アクリル共重合体等のコポリマーとしたり、複数の樹脂を使用してポリマーアロイ化したものを使用することもできる。
また、上記着色樹脂粒子の着色に使用できる着色顔料の例としては、アゾレーキ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等の有機顔料類、黄色酸化鉄、ベンガラ、チタン白、カーボンブラック等の無機顔料類が挙げられる。また、その他必要に応じて各種添加剤を含有させることができる。
上記着色樹脂粒子を製造する方法としては色々な手段があるが、一例を挙げると、上記樹脂成分のペレット、着色顔料および必要に応じて、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防黴剤、分散剤、可塑剤、増粘剤、消泡剤、滑剤等の添加剤を秤量し、これらを混練、溶融してローラーで薄いプレート状に成形後、冷却して、粉砕および分級を行い、先に挙げた特定粒度の着色粒子を得ることができる。また、別法として、特開平2−283744号公報に記載のように、懸濁重合、乳化重合、その他の方法によって微小樹脂粒子を形成し、この粒子と、可塑剤および着色顔料の混練物とを加熱撹拌することで、可塑剤によって粒子中に着色顔料を含浸させる方法がある。
本発明の骨材着色用組成物で着色した着色骨材を用いたクリヤー塗料は、これを用いて複層塗膜を形成させることにより、外装用クリヤー仕上げ塗装板とすることができる。上記複層塗膜としては、例えば、基材に、シーラー層、ベースエナメル層、クリヤー層をこの順に積層することにより、構成することができる。
上記複層塗膜、上記複層塗膜により構成された外装用クリヤー仕上げ塗装板、及び、上記外装用クリヤー仕上げ塗装板の塗装方法は、それぞれ、本発明の一つである。
以下に本発明の実施例をかかげて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
骨材着色用組成物の製造
(カルボキシル基含有アクリル樹脂)
スチレン/アクリル酸−2−エチルヘキシル/メタクリル酸メチル/アクリル酸=40/30/20/10(質量比)のモノマー組成を有し、数平均粒子径120nm、ガラス転位温度20℃、酸価84であるカルボキシル基含有アクリル樹脂を使用した。
(多官能脂肪族系エポキシ化合物)
表中に記載した多官能脂肪族系エポキシ化合物を用いた。また、比較例においては、表中に記載した水溶性メチル化メラミン樹脂を用いた。
上記原料を表1に示した比率で配合することによって水分散性の骨材着色用組成物を製造した。
骨材への着色方法
上記骨材着色用組成物に原料のマイカを入れ、攪拌しながら着色し、余分の組成物を濾別した。その後、130〜140℃雰囲気の乾燥炉内で30分間乾燥を行った。同様の操作をもう一度繰り返し、着色マイカが得られた。
色差変動の測定
(実験用クリヤー塗料の調製)
樹脂ワニス/水/25%アンモニア水/ブチルセロソルブ/グリコールジエーテル系溶媒/消泡剤=74.5/17.2/0.3/2.6/1.5/0.3の割合で混合し、増粘剤で15ポイズに調整した。
(試験方法)
実験用クリヤー塗料/硅砂8号/着色マイカ(黒色)=240g/40g/8gの割合になるように秤取り、直径4cmのはね(突起つき)を装着したディスパーにて室温で2000rpmで1時間攪拌した。
(色差の測定方法)
攪拌前の塗料及び20分、40分、60分攪拌した塗料をそれぞれ15ミルドクターブレードで白色のアート紙に塗装し、熱風炉で100℃にて10分間乾燥した。それぞれの塗板のカラー(E)を測定し、攪拌前の塗料の測定値との差を色差(ΔE)とした。カラーの測定は、ミノルタ社製式差計CR−310にて行った。
結果を表1に示す。
Figure 2004149776
このような結果からみて、本発明の骨材着色用組成物によってコーティングした着色骨材は、メラミン樹脂からなる従来の骨材着色用組成物によってコーティングした着色骨材に比べて耐久性の点で改良されたものとなることが明らかである。
外装用クリヤー仕上げ塗装板の製造例(1)
〔塗装板作成方法〕
(1)塗装基材
市販のシーラー塗装サイディングボード(ニチハ社製)を用いた。
(2)ベースエナメル塗料の塗装
日本ペイント社製オーデフレッシュSi100(ベージュ色)をエアスプレーにて塗布量200g/m塗装後、室温で1週間乾燥した。
(3)クリヤー塗装
下記に記載する配合のクリヤー塗料をエアスプレーにて塗布量150g/m塗装後、室温で1週間乾燥した。
〔塗料配合〕
◎エマルジョン樹脂ワニス
モノマー組成を、MMA/EHA/St/AA=52/36/10/2としてエマルジョン樹脂ワニスを調製した。
粒子径は、120nm、Tgは、15℃、不揮発分は、45%であった。
◎塗料配合
塗料配合は、以下のようであった。
Figure 2004149776
〔耐候性テスト〕
(1)試験機器、条件
試験機器、条件は、以下のようであった。
Figure 2004149776
(2)試験結果
上記条件にて照射時間500時間後、以下の試験結果を得た。
ΔE:1.23
光沢保持率:88%
骨材の外観変化:目視で殆ど変化なし
外装用クリヤー仕上げ塗装板の製造例(2)
〔塗装板作成方法〕
上記製造例(1)において、メラミン系硬化剤を使用した塗料で着色したマイカにおきかえて同様の試験を実施した。
〔耐候性テスト〕
上記条件にて照射時間500時間後、以下の試験結果を得た。
ΔE:1.65
光沢保持率:80%
骨材の外観変化:目視でやや白化傾向
本発明は、骨材を着色して、クリヤー塗料に用いる着色骨材とするための骨材着色用組成物に関するものである。本発明の骨材着色用組成物によって、骨材を着色して得られた着色骨材は、機械的操作によって破損、破砕することがなく、目的とする大きさを維持したままでクリヤー塗料に含有させて用いることができる。

Claims (9)

  1. 骨材を着色して、クリヤー塗料に用いる着色骨材とするための骨材着色用組成物であって、
    カルボキシル基含有アクリル樹脂、多官能脂肪族系エポキシ化合物、及び、着色顔料からなる骨材着色用組成物。
  2. 骨材は、マイカである請求項1に記載の骨材着色用組成物。
  3. 請求項1に記載の骨材着色用組成物を用いることを特徴とする骨材の着色方法。
  4. 請求項1又は2に記載の骨材着色用組成物で着色したことを特徴とする着色骨材。
  5. 請求項4に記載の着色骨材を用いたことを特徴とするクリヤー塗料。
  6. 着色骨材は、含有量が1〜30質量部である請求項5に記載のクリヤー塗料。
  7. 請求項5又は6に記載のクリヤー塗料を塗装してなることを特徴とする外装用クリヤー仕上げ塗装板。
  8. 基材に、シーラー層、ベースエナメル層、及び、請求項5又は6に記載のクリヤー塗料からなる層を、この順に積層することからなる
    ことを特徴とする外装用クリヤー仕上げ塗装板の塗装方法。
  9. 基材、シーラー層、ベースエナメル層、及び、請求項5又は6に記載のクリヤー塗料からなる層からなる
    ことを特徴とする外装用クリヤー仕上げ塗装板。
JP2003344858A 2002-10-07 2003-10-02 骨材着色用組成物、着色骨材及び外装用クリヤー仕上げ塗装板 Withdrawn JP2004149776A (ja)

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