JP2004149266A - 転倒装置 - Google Patents

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Miki Iwashita
幹 岩下
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Abstract

【課題】人力では到底動かし得ない大重量物に対し洗浄作業、塗装作業、部品組立作業または機械加工作業を実行するに際し、安全に転倒させ得る転倒装置を提供する。
【解決手段】底部支承部12は、被転倒物Pの底部を受ける部分であって、回転方向A1で見て後方となる一端側に、被転倒物Pに掛け止められる開閉装置5を有する。側面支承部11は、被転倒物Pの側面を受ける部分であって、下端側が底部支承部12の一端側とは反対側の他端側において底部支承部12に固定され、上端側に被転倒物Pに掛け止められる開閉装置4を有する。底部支承部12及び側面支承部11は、底部支承部12とは反対側が開放された被転倒物載置空間を構成する。駆動装置3は、可動体1を軸回転させる。作業ロボット7は、前記可動体1に取り付けられている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転倒装置に関する。より具体的には、人力では到底動かし得ない大重量物を転倒させ、または、傾斜させることにより、洗浄作業、塗装作業、部品組立作業または機械加工作業の何れかを行う場合に用いられる転倒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、土木建設工事においては、掘削作業に伴って、水、凝固安定剤、土砂またはセメント等が混合された排出液状体が大量に発生する。これらの排出液状体は、一旦、大きな鉄製の処理タンクで受けられ、その後に処理される。
【0003】
しかし、この種の処理タンクは、40mにも達するような巨大な容積を持っており、しかも鉄製であるため、到底、人力によって転倒させることは不可能である。このため、処理タンク内部に受けられた排出液状体の排出作業にあたっては、排水ポンプなどを用いて排水するほかはなかった。
【0004】
しかも、排水した後であっても、人力で横倒しするには、処理タンクの自重が巨大すぎるため、開口部を上に向けたままで、処理タンク内部に残存している付着物を排除する作業を行う他はなかった。このため、排出液状体の排出作業が困難を極めていた。
【0005】
さらに、上述した付着物は、土砂またはセメント等を含み、大重量物化して処理タンクの内部壁面に固着している。作業員は、横倒した処理タンクの内部空間において、付着物を排除する作業を強いられている。その結果、作業員には、排除作業時に剥離した付着物の下敷きになる等の事故が頻発し、作業員の身体及び生命に重大な危険を及ぼしている。
【0006】
また、例えば、上述した処理タンクを産業廃水の一時保管に用いた場合には、産業廃水の排出作業後に処理タンクの内部壁面に残存する付着物の排除作業を行う。そして、残存する付着物の排除作業において、酸や劇毒物薬剤を使用する必要がある場合も少なくない。作業員は、処理タンクの内部において作業することを強いられているから、付着物に起因する事故に加え、排除作業時に使用する酸や劇毒物薬剤により健康被害を被る危険性が高く、付着物の排除作業が困難を極めていた。
【0007】
さらに、この種の処理タンクは巨大な容積を持っているから、処理タンクの内部空間において、作業員が十分に接近し得ない箇所が存在する。作業員にとって、十分に接近し得ない箇所の付着物等を排除する作業は、困難である。
【0008】
同様の問題は、例えば、特許文献1に示すような自動車、電車などの車両において、車体洗浄作業、車体塗装作業、車体部品組立作業等を実行する場合にもみられる。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−154000号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、人力では到底動かし得ない大重量物を転倒させ、洗浄作業、塗装作業、部品組立作業または機械加工作業の何れかを、安全に、容易に、且、確実に実行し得る転倒装置を提供することである。
【0011】
本発明のもう一つの課題は、各種液状体等を一時的に処理する巨大タンクにおいて、洗浄作業、塗装作業等を、安全に、容易に、且、確実に実行し得る転倒装置を提供することである。
【0012】
本発明の更にもう一つの課題は、自動車、電車などの車両において、洗浄作業、塗装作業、部品組立作業または機械加工作業を、安全に、容易に、且、確実に実行し得る転倒装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係る転倒装置は、支持台と、可動体と、駆動装置と、作業ロボットとを含む。前記可動体は、底部支承部と、側面支承部とを含み、前記支持台の上方で軸回転できるように、前記支持台に結合されている。前記底部支承部は、被転倒物の底部を受ける部分であって、回転方向で見て後方となる一端側に、前記被転倒物に掛け止められる開閉装置を有する。前記側面支承部は、前記被転倒物の側面を受ける部分であって、下端側が前記底部支承部の前記一端側とは反対側の他端側において前記底部支承部に固定され、上端側に前記被転倒物に掛け止められる開閉装置を有する。前記底部支承部及び前記側面支承部は、前記底部支承部とは反対側が開放された被転倒物載置空間を構成する。前記駆動装置は、前記可動体を軸回転させる。前記作業ロボットは、前記可動体に取り付けられている。
【0014】
上述したように、本発明に係る転倒装置は可動体を含む。可動体は、底部支承部と、側面支承部とを含み、底部支承部は被転倒物の底部を受け、側面支承部は下端側が底部支承部に固定され被転倒物の側面を受ける。これらの底部支承部及び側面支承部は、底部支承部とは反対側が開放された被転倒物載置空間を構成する。従って、被転倒物載置空間を利用して、可動体の底部支承部上に、処理タンク、または、自動車もしくは電車などの巨大な被転倒物を載置し、被転倒物の側面を側面支承部によって支持することができる。
【0015】
可動体は、支持台の上方で軸回転できるように、支持台に結合されており、駆動装置は可動体を軸回転させる。従って、被転倒物載置空間を利用して、可動体の底部支承部上に載置され、側面支承部によって側面支持された処理タンク、または、自動車もしくは電車などの巨大な被転倒物を、駆動装置による回転体の軸回転によって回転させ、転倒させることができる。
【0016】
底部支承部は、回転方向で見て後方となる一端側に、被転倒物に掛け止められる開閉装置を有しており、側面支承部は上端側に被転倒物に掛け止められる開閉装置を有する。従って、被転倒物は、上述した2つの開閉装置により、可動体の底部支承部及び側面支承部に押し付けら、動かないように拘束される。
このため、可動体を、支持台の上方で軸回転させた場合でも、巨大な被転倒物の揺動を抑え、安全に転倒させることができる。
【0017】
作業ロボットは、可動体に取り付けられている。従って、可動体に載置されている被転倒物が駆動装置による軸回転によって転倒させられたとしても、作業ロボットは被転倒物の転倒に容易に追従しうる。
【0018】
本発明に係る作業ロボットとは、人体もしくは人体の一部に類似した形態や動作特性を有し、複雑な動作をコンピュータ操作により自動的に行う装置、及び、手動により遠隔操作することができる装置を含む。
【0019】
本発明に係る転倒装置において作業ロボットは、洗浄作業、塗装作業、部品組立作業または機械加工作業の何れかを実行するものである。洗浄作業は、その使用する液体が水に限られず、酸やその他薬品等を用いて洗浄することを含む。
【0020】
塗装作業は、一般的な液状体もしくは微粉末状体の着色染料等を塗布することの他に、各種薬品を塗布して保護膜形成することを含む。部品組立作業は、部品の締め緩めや、嵌合等、対象物もしくは対象物の一部に変形を伴わないものを含む。機械加工作業は、溶接、切断、屈曲、研磨等、対象物もしくは対象物の一部に変形を伴うものを含む。
【0021】
例えば、被転倒物が土木建設工事などに用いられる巨大な処理タンクである場合には、処理タンク内部の液状体を排出する作業とともに、作業ロボットを遠隔操作し、さらには作業ロボットを自動制御することで、処理タンク内部の付着物の排除作業を隅々まで確実に実行することができる。また、上述した付着物の排除作業において、作業員は処理タンクの外部から安全に実行することができる。
【0022】
処理タンクを産業廃水の一時保管に用いた場合には、作業員は処理タンクの外部から安全に排除作業を実行することができるから、酸や劇毒物薬剤により健康被害を被る危険性はない。
【0023】
被転倒物が自動車または電車(箱)などの車両である場合には、車体をある角度で傾斜させ、車体底部の点検作業、塗装作業、洗浄作業、溶接作業等を容易に、且、確実に行うことができる。
【0024】
本発明の他の目的、構成及び利点については、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付図面は、単に、例示に過ぎない。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る転倒装置の正面図、図2は図1に示した転倒装置の左側面図である。図示された転倒装置は、可動体1と、駆動装置3と、支持台8と、作業ロボット7とを含む。
【0026】
可動体1は、底部支承部12と、側面支承部11とを含み、支持台8の上方で、矢印A1の方向に軸回転できるように、支持台8に結合されている。
【0027】
底部支承部12は、鉄その他の構造材を用いたバー状部材121を、適当な間隔で配置し、かつ、溶接などの手段によって結合した枠状構造となっている。底部支承部12は、被転倒物Pの底部を受ける部分であって、回転方向A1で見て後方となる一端側に、被転倒物Pに掛け止められる開閉装置5を有する。被転倒物Pは、図示では、一面を開口させた6面体状のタンクであって、土木建設工事などにおいて発生する排出液状体を処理する鉄製の処理タンクを例示している。この他、車両などであってもよい。
【0028】
側面支承部11は、鉄その他の構造材を用いたバー状部材111を、適当な間隔で配置し、かつ、溶接などの手段によって結合した枠状構造となっている。側面支承部11は、下端部が、溶接などの手段によって、底部支承部12を構成するバー状部材121に固定されている。側面支承部11は、被転倒物Pの側面を受ける部分であって、下端側が底部支承部12の一端側とは反対側の他端側において底部支承部12に固定され、上端側に被転倒物Pに掛け止められる開閉装置4を有する。
【0029】
底部支承部12及び側面支承部11は、底部支承部12とは反対側が開放された被転倒物載置空間を構成する。底部支承部12及び側面支承部11には、バー状部材111、121を組み合わせた枠状構造の外面に、溶接などの手段によって連結部材13を固定してあり、連結部材13には、回転軸受部14が設けられている。
【0030】
駆動装置3は、可動体1を軸回転させる。図示された駆動装置3は、油圧装置であり、シリンダを支持台8に回転可能に連結するとともに、ピストンロッドを、軸受部15によって、連結部材13に回転可能に連結した構造となっている。
【0031】
支持台8は、ベース部材81の下面に適当数のローラ82を備える。ローラ82は、レール83の上を転動する。ベース81の上面には、支柱85が備えられており、支柱85の上端には受け台86が備えられている。ベース81、支柱85及び受け台86は、鉄などの構造材でなるバー状部材で構成され、その複数本を適当に配置することによって構成されている。受け台86とベース81との間には、補強部材87が斜めに配置され、かつ、固定されている。補強部材87は、ストッパ871を含む。支持台8には、更に、はしご84及び保護枠88などを備える。
【0032】
図示する作業ロボット7は、可動体1の底部支承部12に取り付けられ、作業部72と、関節部73と、支持部74とを含む。関節部73は、作業部72を動かす。関節部73は、作業部72を動かす。関節部73は、X,Y,Zの3軸方向の3自由度、及び、3軸周りの3自由度を持つことが理想である。その自由度は、作業部72に要求される作業の性質、複雑さなどに応じて選定される。
【0033】
支持部74は、作業部72と、関節部73とを支持するとともに、作業ロボット7を可動体1に連結する。上述した構造によると、可動体1に載置されている被転倒物Pが駆動装置3による軸回転によって転倒させられた場合、作業ロボット7も被転倒物Pの転倒に追従する。
【0034】
図示する作業ロボット7は1つであるが、複数取り付けることができる。複数取り付ける場合、複数の作業ロボット7に同一の作業を行わせることができる。複数の作業ロボット7に同一の作業を行わせた場合、一工程あたりの作業処理時間を短縮することができる。
【0035】
また、複数の作業ロボット7それぞれに異なる作業を行わせることもできる。複数の作業ロボット7のそれぞれが、1つの転倒装置上において異なる作業を並列的に、または順次に実行した場合、作業工程の効率化が図れることは明白である。
【0036】
図1及び図2に示された転倒装置は、図2に図示された人間Mとの対比から明らかなように、きわめて大きな構造体である。
【0037】
図3及び図4は、側面支承部11に備えられた開閉装置4の詳細と動作とを説明する拡大図である。図3は開閉装置4が開いている状態を示し、図4は開閉装置4が閉じている状態を示している。図示は省略するが、底部支承部12に備えられた開閉装置5は、好ましくは直線動作のみの動作をする。但し、開閉装置5は、開閉装置4と同一の構造を有することができる。
【0038】
開閉装置4は、油圧シリンダ41及びピストンロッド42より構成される油圧装置と、開閉子44とを含んでいる。油圧シリンダ41は、側面支承部11に固定して設けられている。油圧シリンダ41によって駆動されて直線運動するピストンロッド42の一端は、開閉子44と一体に設けられた腕片47に対し、回転軸43を持って結合されている。腕片47は、側面支承部11のバー状部材111に対して、回転軸43から間隔を隔てて配置された回転軸48によって、回転可能に連結されている。従って、ロッド42及び腕片47は一種のリンク機構を構成している。ロッド42及び回転軸43は、溝112内を上下動する。溝112は、間隔を隔てて配置された案内部材113、114によって構成されている。案内部材113、114は、バー状部材111によって支持されている。
【0039】
開閉子44は、凹部441を有する鉤状である。開閉子44には、可動子45及びスイッチ46でなる位置検出器が備えられている。可動子45は、ばねによって付勢されており、その先端が、鉤状の開閉子44の凹部441から外部に突き出ている。スイッチ46は可動子45の出入動作に連動してスイッチ動作をする。
【0040】
図3の開いた状態では、ピストンロッド42は、最も長く伸びた状態にあり、開閉子44は、図3において、左後方に回転した位置にある。
図4の閉じた状態では、シリンダ41によって駆動されるピストンロッド42の長さが、縮小された状態にあり、開閉子44は、凹部441が、図において、下側を向いている。
【0041】
次に、図5〜図14を参照して、図1〜図4に図示した転倒装置の操作を説明する。まず、図5に示すように、開閉装置4を開いた状態にしておき、処理タンクでなる被転倒物Pを、クレーン等を用いて、転倒装置の真上に搬送する。被転倒物Pは自動車もしくは電車などであってもよい。
【0042】
次に、図6に示すように、被転倒物Pを、可動体1の底部支承部12の表面に載置する。可動体1は、底部支承部12と、側面支承部11とを含み、底部支承部12は被転倒物Pの底部を受け、側面支承部11は下端側が底部支承部12に固定され被転倒物Pの側面を受ける。これらの底部支承部12及び側面支承部11は、底部支承部12とは反対側が開放された被転倒物載置空間を構成する。従って、被転倒物載置空間を利用して、可動体1の底部支承部12上に、処理タンクでなる被転倒物Pを載置し、被転倒物Pの側面を側面支承部11によって支持することができる。
【0043】
図6に示す状態では、開閉装置4は、図12に拡大して示すように、開いた状態にあり、被転倒物Pは開閉装置4によっては拘束されていない。開閉装置4が開いた状態にあるときは、ピストンロッド42は、最も長く伸びた状態にある。
【0044】
この状態から、開閉装置4に含まれる油圧シリンダ41を操作し、ピストンロッド42を後退させる。すると、ピストンロッド42の後退によって、腕片47が回転軸48を中心にして矢印B1の方向に回転し、腕片47と一体化された開閉子44も同方向B1に回転する。
【0045】
図7に示すように、開閉子44は、凹部441が、被転倒物Pと対向する位置まで矢印B1の方向に回転する。この後、更にピストンロッド42を後退させると、図13に拡大して示すように、開閉子44は、回転軸43が溝112に案内されながら、矢印B2の方向に移動し、被転倒物Pである処理タンクの外枠部材P1が、開閉子44の凹部441の内部に入る。
【0046】
次に、図8に示す状態では、開閉装置4は、図14に拡大して示すように、外枠部材P1が凹部441の内部に入り込む。そして、可動子45が外枠部材P1に突き当たって押され、後退する。外枠部材P1が凹部441の内部にほぼ完全に入り込むと、可動子45の後退動作により、スイッチ46がオン(またはオフ)となる。スイッチ46がオン(またはオフ)になった時の信号により、開閉装置4を構成する油圧シリンダ41の動作を停止させる。これにより、開閉子44がロックされた状態になる。
【0047】
同様の動作が、底部支承部12に設けられた開閉装置5でも実行される。この結果、被転倒物Pは、開閉装置4、5によって、動かないように拘束された状態で、可動体1を構成する底部支承部12及び側面支承部11によって支持されることになる。
【0048】
次に、図9に示すように、駆動装置3を構成する油圧シリンダ31を駆動し、そのピストンロッド32を伸ばす。このピストンロッド32の伸長動作により、可動体1は、回転軸受部14を中心として、矢印A1で示す方向に回転される。
【0049】
次に、図10に示すように、可動体1は、被転倒物P及びそれを支持する側壁支承部11がストッパ871に突き当たり、且、ピストンロッド32の伸長動作を調節することにより、回転軸受部14を中心とした矢印A1で示す方向への回転が終了する。
【0050】
次に、図11に示すように、可動体1はストッパ871により固定されており、この状態で作業ロボット7の作業部72は、関節部73が制御され伸縮及び回転することで、被転倒物Pの内部空間に案内される。
【0051】
図示していないが、被転倒物Pの内部空間に案内された作業部72は、洗浄作業、塗装作業、部品組立作業または機械加工作業の何れか所定の作業を完了する。
【0052】
上述した構造によると、可動体1は、回転軸受部14を中心として、矢印A1で示す方向に回転される。従って、可動体1の底部支承部12上に載置され、側面支承部11によって側面支持された処理タンク、または、自動車もしくは電車などの巨大な被転倒物Pを、駆動装置3による回転体の軸回転によって回転させ、転倒させることができる。
【0053】
可動体1の回転角度は、ピストンロッド32の長さによって自由にコントロールできる。図のような転倒状態ではなく、もっと回転角度の小さな傾斜状態とすることもできる。その意味で、本発明に係る転倒装置は、傾斜装置ということもできる。
【0054】
底部支承部12は、回転方向で見て後方となる一端側に、被転倒物Pに掛け止められる開閉装置5を有しており、側面支承部11は上端側に被転倒物Pに掛け止められる開閉装置4を有する。従って、被転倒物Pは、上述した2つの開閉装置4、5により、可動体1の底部支承部12及び側面支承部11に押し付けられ、動かないように拘束される。このため、可動体1を、支持台8の上方で軸回転させた場合でも、巨大な被転倒物Pの揺動を抑え、安全に転倒させることができる。
【0055】
さらに、作業ロボット7は、可動体1に取り付けられているから、可動体1に載置されている被転倒物Pが駆動装置3による軸回転によって転倒させられたとしても、作業ロボット7は被転倒物Pと共に転倒することにより、被転倒物Pの転倒に容易に追従しうる。
【0056】
例えば、被転倒物Pが土木建設工事などに用いられる巨大な処理タンクである場合には、処理タンク内部の液状体を排出する作業とともに、作業ロボット7を遠隔操作し、さらには作業ロボット7を自動制御することで、処理タンク内部の付着物の排除作業を隅々まで確実に実行することができる。また、上述した付着物の排除作業において、作業員は処理タンクの外部から安全に実行することができる。
【0057】
処理タンクを産業廃水の一時保管に用いた場合には、作業員は処理タンクの外部から安全に排除作業を実行することができるから、酸や劇毒物薬剤により健康被害を被る危険性はない。
【0058】
被転倒物Pが自動車または電車(箱)などの車両である場合には、車体をある角度で傾斜させ、車体底部の点検作業、塗装作業、洗浄作業、溶接作業等を容易に、且、確実に行うことができる
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
【0059】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
(a)人力では到底動かし得ない大重量物を転倒させ、洗浄作業、塗装作業、部品組立作業または機械加工作業の何れかを、安全に、容易に、且、確実に実行し得る転倒装置を提供することができる。
(b)各種液状体等を一時的に処理する巨大タンクにおいて、洗浄作業、塗装作業等を、安全に、容易に、且、確実に実行し得る転倒装置を提供することができる。
(c)自動車、電車などの車両において、洗浄作業、塗装作業、部品組立作業等を、安全に、容易に、且、確実に実行し得る転倒装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る転倒装置の正面図である。
【図2】図1に示した転倒装置の左側面図である。
【図3】側面支承部に備えられた開閉装置の詳細と動作とを一部拡大して示す図であって、開閉装置が開いている状態を示す図である。
【図4】側面支承部に備えられた開閉装置の詳細と動作とを一部拡大して示す図であって、開閉装置が閉じている状態を示す図である。
【図5】図1〜図4を参照して説明した転倒装置の操作を説明する図である。
【図6】図5に図示した操作の後の操作を説明する図である。
【図7】図6に図示した操作の後の操作を説明する図である。
【図8】図7に図示した操作の後の操作を説明する図である。
【図9】図8に図示した操作の後の操作を説明する図である。
【図10】図9に図示した操作の後の操作を説明する図である。
【図11】図10に図示した操作の後の操作を説明する図である。
【図12】図6における開閉装置の状態を拡大して示す図である。
【図13】図7における開閉装置の状態を拡大して示す図である。
【図14】図8における開閉装置の状態を拡大して示す図である。
【符号の説明】
1 可動体
11 側面支承部
111 バー状部材
12 底部支承部
121 バー状部材
13 連結部材
14 回転軸受部
15 軸受部
3 駆動装置
4、5 開閉装置
41、51 油圧シリンダ
42、51 ピストンロッド
44、54 開閉子
7 作業ロボット
72 作業部
73 関節部
74 支持部
8 支持台
81 ベース部材
82 ローラ
83 レール

Claims (2)

  1. 可動体と、支持台と、駆動装置と、作業ロボットとを含む転倒装置であって、
    前記可動体は、底部支承部と、側面支承部とを含み、前記支持台の上方で軸回転できるように、前記支持台に結合されており、
    前記底部支承部は、被転倒物の底部を受ける部分であって、回転方向で見て後方となる一端側に、前記被転倒物に掛け止められる開閉装置を有しており、
    前記側面支承部は、前記被転倒物の側面を受ける部分であって、下端側が前記底部支承部の前記一端側とは反対側の他端側において前記底部支承部に固定され、上端側に前記被転倒物に掛け止められる開閉装置を有しており、
    前記底部支承部及び前記側面支承部は、前記底部支承部とは反対側が開放された被転倒物載置空間を構成しており、
    前記駆動装置は、前記可動体を軸回転させ、
    前記作業ロボットは、前記可動体に取り付けられている
    転倒装置。
  2. 請求項1に記載された転倒装置であって、
    前記作業ロボットは、洗浄作業、塗装作業、部品組立作業または機械加工作業の何れかを実行するものである
    転倒装置。
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