JP2004148071A - 長さ調節自在な杖 - Google Patents
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Abstract
【課題】衝撃吸収機能を有する長さ調節可能な杖において、長さ調節固定手段に改良を加えるとともに、その衝撃吸収機能付きの長さ調節固定手段の取り付け位置を限定し、固定保持力を維持しつつより短く収納可能な杖を提供する。
【解決手段】少なくとも上部パイプ、中間パイプ12、下部パイプ11との三管から杖本体が形成され、これらのパイプを摺動自在に嵌挿して長さを調節する杖において、衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を下部パイプ11の上端のみに設けたことを特徴とる。
【選択図】 図2
【解決手段】少なくとも上部パイプ、中間パイプ12、下部パイプ11との三管から杖本体が形成され、これらのパイプを摺動自在に嵌挿して長さを調節する杖において、衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を下部パイプ11の上端のみに設けたことを特徴とる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は登山やハイキング、或いは日常生活で中高年に多く使用されている長さ調節自在で且つ衝撃吸収機能を有する杖に係り、特に短縮した時、その収納長さをより最大まで短縮する事を可能にし、携行の利便性の向上を図るものである。
【0002】
【従来の技術】
登山やハイキング、或いは日常生活において使用されている杖は大別して、予めその長さが定まっているものと長さが調節自在なものとがある。
前者のものは、使用するする人の体位に予め合わせてあるか、或いは体位に合う長さのものを選択するので使い勝手が良い。他方、後者のものは登りや下り等、地形や使用者の体位に合わせ長さを調節して使用できると言う重宝さがあり登山やハイキングで人気を得ている。
特に後者においては、長さ調節の外に体力消耗度や腕の疲労度等を考え衝撃吸収機能を有する方が好まれるが、衝撃吸収機能を持たせると、短縮した時の収納長さがどうしても長くなって携行に不便を感じており、より短く収納可能な杖が求められ出した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、衝撃吸収機能を有する長さ調節自在な杖の固定部に改良を加えるとともに、その取り付け位置を限定し、固定保持力を維持しつつより短く収納可能な杖を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
少なくとも上部パイプ、中間パイプ、下部パイプの三管から杖本体が形成され、これらのパイプを摺動自在に嵌挿して長さを調節する杖において、
衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を下部パイプの上端に設け、衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を1ヶ所のみとし、この衝撃吸収機能を有する長さ調節固定手段を、
長手方向に長孔が貫設され、本体よりも細径の筒体を頂部に有し下部パイプの上端に一体的に取り付けられる基部体と、下端部付近に貫設されたピンと、上方にはネジ軸を備えるとともに、このネジ軸下端には止め板を、該止め板と前記ピンとの間には止め金具を一体的に設けた軸体と、前記軸体の止め板の上部に配され、後記制動係止部材内に押し入るテーパー面を有し傘状を呈する拡開部材と、長手方向に切欠部が設けられ、全周方向に拡開可能な弾性を備えたC字形の制動係止部材と、
前記切欠部に嵌合される突起片を備え、且つ前記ネジ軸に螺子合されるネジ孔が貫設されている漏斗状を呈しテーパー面を有する拡開部材と、
前記拡開部材の離脱防止の役目を果たすため、ネジ軸頂部に取り付けられる固定ネジと、
軸体の止め具と基部体との間に介装される発条とから構成とから構成し課題を解決するための手段としている。
【0005】
【作用】
本発明は以上のように、少なくとも上部パイプ、中間パイプ、下部パイプの三管から杖本体が形成され、このれらのパイプを摺動自在に嵌挿して長さを調節する杖において、
衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を下部パイプに取り付ければ、中間パイプの頂部に取り付けた場合よりも杖を短縮した時、最大20Kg前後を理想的な衝撃吸収として設計されている本発明において、全長を略3cm程度短くして収納する事ができるので携行の利便性が向上する。
仮に、本発明の衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を中間パイプの上端に取り付けるとすれば、軸体の止め金具と基部材とに介装されている発条部分を中間パイプ内に収納し基部材を固定することになるので、中間パイプに摺動自在に嵌挿して長さが調節される杖においては、下部パイプは基部材の下端までしか摺動できない事となることから、下部パイプに取り付けた場合に比べ上記の結果を呈する。
つまり、杖を短縮しての収納は発条に加圧されていない状態で行なわれるので、発条が衝撃吸収のため加圧されて縮む分の長さがそのまま短縮長の差として現れることとなる。
したがって本発明においては、衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を下部パイプ上端の1ヶ所のみに限定して設け、収納する長さを最大に短縮し、携行時の利便性を向上させるものである。
【0006】
衝撃吸収機能の作用を説明すれば、上部パイプに加わった衝撃は固定手段を経て中間パイプに伝わり、この中間パイプに摺動自在に嵌挿して係止固定されている下部パイプの上端に設けられた衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定部材へと伝わる。したがって、伝わった衝撃によって固定部材が下降して、軸材に固定された止め具と基部体との間に介装されている発条が下方に押圧されことによって、衝撃や重力を吸収することとなる。この作用は、軸体が摺動自在に基部体に嵌挿され、軸体の下方に貫設して取り付けられているピンが基部体の長孔を上下動自在になっていることで安定した状態で衝撃吸収機能を果たしている。
【0007】
更に、所望する位置にパイプを係止固定する長さ調節の固定手段における作用は、軸体に一体的に固定された止め板上方に配された傘状の拡開部材と、この拡開部材の上方には全周方向に拡開可能な弾性を備えた制動係止部材を設けるとともに、該制動係止部材の長手方向に設けられた切欠部に嵌合される突起片を有する漏斗状を呈する拡開部材によってなされ、下部パイプを所望する位置で回転すれば、基部体、軸体、発条、止め具及び止め板並びに傘状の拡開体が同時に回転し、当然に軸体上部のネジ部もともに回転するので、傘状の拡開部材は徐々に上昇して制動係止部材に押し入って下方から外側に拡開を開始することとなる。
一方、漏斗状を呈する拡開部材はネジ軸の回転によって下降を開始して制動係止部材に押し入って、制動係止部材を徐々に上方から外側に拡開を開始することとなる。
つまり、制動係止部材は上下の二方向から周壁全体が外側に拡開されることとなりパイプの内壁を強く押圧し、安定した状態でしかも強固に所望する位置に係止固定されることとなる。
【0008】
【発明の実施形態】
以下に本発明実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の構成部材の説明図で、符号20で示された部材は、下部パイプ11の上端に一体的に取り付けられる基部体で、本体21の長手方向に長孔22が貫設され、頂部には本体よりも細径の筒体23を備えている。
【0009】
軸体26の下端部付近には、軸体を貫通してピン27が設けられ、上方にはネジ軸25を備えるとともに該ネジ軸下方には止め板36が一体的に固定され、更にこの止め板とピンとの間には適宜な間隔24を有する形で止め金具28が一体的に取り付けられている。
【0010】
符号29は前記軸体の止め板36の上部に配されて、後記制動係止部材30内に押し入って、制動係止部材を外側に拡開する役目を果たすテーパー面を有し傘状を呈する拡開部材である。
【0011】
長手方向に切欠部31が設けられ、全周方向に拡開可能な弾性を備えたC字形の制動係止部材は符号30で示され、この制動部材の切欠部に嵌合される突起片32を備え、且つ前記ネジ軸に螺子合されるネジ孔34が設けられていてテーパー面を有し漏斗状を呈する拡開部材33と、軸体のネジ軸頂部に取り付けられ、前記拡開部材33の離脱防止の役目を果たす固定ネジ35とがこの図1に示された本発明の構成部材である。
【0012】
図2は、図1に示した構成部材で形成される衝撃吸収機能を有する長さ調節固定手段の部材を下部パイプの上端に取付けた状態を説明する図であり、図1に示されていない新たな構成部材は、軸体の止め具と基部体との間に介装される発条40のみである。
【0013】
中間パイプ12に摺動自在に嵌挿された下部パイプの上端に、基部体が固定され、この基部体に摺動自在に嵌挿して設けられた軸体の下端部付近に貫通して取付けられているピンが、該基部体の本体に貫設された長孔に上下動自在に嵌合される。
【0014】
長孔の範囲内で上下動自在に植立された軸体の止め具と、基部体との間に発条を介装して衝撃吸収機能を持たせ、更に、止め板の上部に傘状を呈する拡開部材を配し、この拡開部材の上方には全周方向に拡開可能な弾性を備えた制動係止部材を、更に、該部材の切欠部に突起片が嵌合されて漏斗状を呈する拡開部材が組み込まれ、最後に軸体のネジ軸頂部に固定ネジが取り付けられて本発明は形成される。
【0015】
図3は本発明が実施された杖1の全体を示していて、図中の符号2はグリップであって、3は手皮、4は石突き、5はバスケット、6と7は長さ調節の固定部で、11は本発明の衝撃吸収機能を有する長さ調節手段を上端に取り付けた下部パイプ、12は中間パイプである。
【0016】
【発明の効果】
以上のように本発明の衝撃吸収機能を有する長さ調節自在な杖は、その衝撃吸収機能を有する長さ固定手段を、上少なくとも上部パイプ、中間パイプ、下部パイプと三管あるパイプの内、下部パイプの上端のみに取り付けられたものであって、その構成は、本体の長手方向に長孔を貫設し、頂部に本体よりも細径の筒体を設けた基部体と、下端部付近に貫設されたピンと、ネジ軸を上方に備えるとともに該ネジ軸下方には止め板を一体的に固着するとともに、この止め板とピンとの間に止め具を固着した軸体と、該軸体の止め板上部に配され、制動係止部材内に押し入る傘状を呈する拡開部材と、長手方向に切欠部が設けられ、全周方向に拡開可能な弾性を備えたC字形の制動係止部材と、制動部材の切欠部に嵌合される突起片を備え、漏斗状を呈する拡開部材と、拡開部材の離脱防止の役目を果たす固定ネジと、軸体の止め具と基部体との間に介装される発条とからなっている。
【0017】
したがって、衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を上部パイプや中間パイプに取り付けた場合に比べ、杖を短縮した時、最大20Kg前後を理想的な衝撃吸収として設計されている本発明において、全長を略3cm程度短く短縮して収納する事ができるので携行の利便性が向上する効果を奏する。
【0018】
仮に本発明の衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を中間パイプの上端に取り付けるとすれば、軸体の止め金具と基部材とに介装されている発条部分を中間パイプ内に収納し基部材を固定することになるので、中間パイプに摺動自在に嵌挿される下部パイプは、基部材の下端までしか摺動できないので、下部パイプに取り付けた場合に比べ上記の結果を呈する。
つまり、杖を短縮しての収納は発条に加圧されていない状態で行なわれるので図中符号24で示された止め板と止め具との間隔分の略半長、発条が衝撃吸収のため縮んだ分の長さがそのまま短縮長の差として現れることとなる。
更に、本発明は、軸体を貫いて設けられたピンが基部体の長孔を上下動自在に形成されているので、上部から衝撃が加わって発条が押圧された時、その重力を吸収する機能は安定した状態で働くこととなる。
【0019】
その上、本発明の長さ調節の固定手段は、上下からテーパー面を有する拡開部材が、長手方向に切欠部を有し全周方向に拡開可能な弾性を備えた制動係止部材に、押し入ることで該制動係止部材を平均的に外方に拡開することとなり、その係止固定状態は強固で且つ安定したものとなっているので、中高年者にでも容易に取り扱う事が出来る効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成部材の説明図である。
【図2】衝撃吸収機能を有する本発明の長さ調節固定手段部材の説明図である。
【図3】本発明の部材が取り付けられた杖である。
【符号の説明】
1杖 2グリップ 3手皮 4石付き 5バスケット 6,7係止部11 下部パイプ 12中間パイプ 20基部体 21本体 22長孔 23筒体 25ネジ軸 26軸体 27ピン 28止め具 29拡開部材 30制動係止部材 31切欠部 32突起片 33拡開部材 35固定ネジ 36止め板 40発条
【発明の属する技術分野】
本発明は登山やハイキング、或いは日常生活で中高年に多く使用されている長さ調節自在で且つ衝撃吸収機能を有する杖に係り、特に短縮した時、その収納長さをより最大まで短縮する事を可能にし、携行の利便性の向上を図るものである。
【0002】
【従来の技術】
登山やハイキング、或いは日常生活において使用されている杖は大別して、予めその長さが定まっているものと長さが調節自在なものとがある。
前者のものは、使用するする人の体位に予め合わせてあるか、或いは体位に合う長さのものを選択するので使い勝手が良い。他方、後者のものは登りや下り等、地形や使用者の体位に合わせ長さを調節して使用できると言う重宝さがあり登山やハイキングで人気を得ている。
特に後者においては、長さ調節の外に体力消耗度や腕の疲労度等を考え衝撃吸収機能を有する方が好まれるが、衝撃吸収機能を持たせると、短縮した時の収納長さがどうしても長くなって携行に不便を感じており、より短く収納可能な杖が求められ出した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、衝撃吸収機能を有する長さ調節自在な杖の固定部に改良を加えるとともに、その取り付け位置を限定し、固定保持力を維持しつつより短く収納可能な杖を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
少なくとも上部パイプ、中間パイプ、下部パイプの三管から杖本体が形成され、これらのパイプを摺動自在に嵌挿して長さを調節する杖において、
衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を下部パイプの上端に設け、衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を1ヶ所のみとし、この衝撃吸収機能を有する長さ調節固定手段を、
長手方向に長孔が貫設され、本体よりも細径の筒体を頂部に有し下部パイプの上端に一体的に取り付けられる基部体と、下端部付近に貫設されたピンと、上方にはネジ軸を備えるとともに、このネジ軸下端には止め板を、該止め板と前記ピンとの間には止め金具を一体的に設けた軸体と、前記軸体の止め板の上部に配され、後記制動係止部材内に押し入るテーパー面を有し傘状を呈する拡開部材と、長手方向に切欠部が設けられ、全周方向に拡開可能な弾性を備えたC字形の制動係止部材と、
前記切欠部に嵌合される突起片を備え、且つ前記ネジ軸に螺子合されるネジ孔が貫設されている漏斗状を呈しテーパー面を有する拡開部材と、
前記拡開部材の離脱防止の役目を果たすため、ネジ軸頂部に取り付けられる固定ネジと、
軸体の止め具と基部体との間に介装される発条とから構成とから構成し課題を解決するための手段としている。
【0005】
【作用】
本発明は以上のように、少なくとも上部パイプ、中間パイプ、下部パイプの三管から杖本体が形成され、このれらのパイプを摺動自在に嵌挿して長さを調節する杖において、
衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を下部パイプに取り付ければ、中間パイプの頂部に取り付けた場合よりも杖を短縮した時、最大20Kg前後を理想的な衝撃吸収として設計されている本発明において、全長を略3cm程度短くして収納する事ができるので携行の利便性が向上する。
仮に、本発明の衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を中間パイプの上端に取り付けるとすれば、軸体の止め金具と基部材とに介装されている発条部分を中間パイプ内に収納し基部材を固定することになるので、中間パイプに摺動自在に嵌挿して長さが調節される杖においては、下部パイプは基部材の下端までしか摺動できない事となることから、下部パイプに取り付けた場合に比べ上記の結果を呈する。
つまり、杖を短縮しての収納は発条に加圧されていない状態で行なわれるので、発条が衝撃吸収のため加圧されて縮む分の長さがそのまま短縮長の差として現れることとなる。
したがって本発明においては、衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を下部パイプ上端の1ヶ所のみに限定して設け、収納する長さを最大に短縮し、携行時の利便性を向上させるものである。
【0006】
衝撃吸収機能の作用を説明すれば、上部パイプに加わった衝撃は固定手段を経て中間パイプに伝わり、この中間パイプに摺動自在に嵌挿して係止固定されている下部パイプの上端に設けられた衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定部材へと伝わる。したがって、伝わった衝撃によって固定部材が下降して、軸材に固定された止め具と基部体との間に介装されている発条が下方に押圧されことによって、衝撃や重力を吸収することとなる。この作用は、軸体が摺動自在に基部体に嵌挿され、軸体の下方に貫設して取り付けられているピンが基部体の長孔を上下動自在になっていることで安定した状態で衝撃吸収機能を果たしている。
【0007】
更に、所望する位置にパイプを係止固定する長さ調節の固定手段における作用は、軸体に一体的に固定された止め板上方に配された傘状の拡開部材と、この拡開部材の上方には全周方向に拡開可能な弾性を備えた制動係止部材を設けるとともに、該制動係止部材の長手方向に設けられた切欠部に嵌合される突起片を有する漏斗状を呈する拡開部材によってなされ、下部パイプを所望する位置で回転すれば、基部体、軸体、発条、止め具及び止め板並びに傘状の拡開体が同時に回転し、当然に軸体上部のネジ部もともに回転するので、傘状の拡開部材は徐々に上昇して制動係止部材に押し入って下方から外側に拡開を開始することとなる。
一方、漏斗状を呈する拡開部材はネジ軸の回転によって下降を開始して制動係止部材に押し入って、制動係止部材を徐々に上方から外側に拡開を開始することとなる。
つまり、制動係止部材は上下の二方向から周壁全体が外側に拡開されることとなりパイプの内壁を強く押圧し、安定した状態でしかも強固に所望する位置に係止固定されることとなる。
【0008】
【発明の実施形態】
以下に本発明実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の構成部材の説明図で、符号20で示された部材は、下部パイプ11の上端に一体的に取り付けられる基部体で、本体21の長手方向に長孔22が貫設され、頂部には本体よりも細径の筒体23を備えている。
【0009】
軸体26の下端部付近には、軸体を貫通してピン27が設けられ、上方にはネジ軸25を備えるとともに該ネジ軸下方には止め板36が一体的に固定され、更にこの止め板とピンとの間には適宜な間隔24を有する形で止め金具28が一体的に取り付けられている。
【0010】
符号29は前記軸体の止め板36の上部に配されて、後記制動係止部材30内に押し入って、制動係止部材を外側に拡開する役目を果たすテーパー面を有し傘状を呈する拡開部材である。
【0011】
長手方向に切欠部31が設けられ、全周方向に拡開可能な弾性を備えたC字形の制動係止部材は符号30で示され、この制動部材の切欠部に嵌合される突起片32を備え、且つ前記ネジ軸に螺子合されるネジ孔34が設けられていてテーパー面を有し漏斗状を呈する拡開部材33と、軸体のネジ軸頂部に取り付けられ、前記拡開部材33の離脱防止の役目を果たす固定ネジ35とがこの図1に示された本発明の構成部材である。
【0012】
図2は、図1に示した構成部材で形成される衝撃吸収機能を有する長さ調節固定手段の部材を下部パイプの上端に取付けた状態を説明する図であり、図1に示されていない新たな構成部材は、軸体の止め具と基部体との間に介装される発条40のみである。
【0013】
中間パイプ12に摺動自在に嵌挿された下部パイプの上端に、基部体が固定され、この基部体に摺動自在に嵌挿して設けられた軸体の下端部付近に貫通して取付けられているピンが、該基部体の本体に貫設された長孔に上下動自在に嵌合される。
【0014】
長孔の範囲内で上下動自在に植立された軸体の止め具と、基部体との間に発条を介装して衝撃吸収機能を持たせ、更に、止め板の上部に傘状を呈する拡開部材を配し、この拡開部材の上方には全周方向に拡開可能な弾性を備えた制動係止部材を、更に、該部材の切欠部に突起片が嵌合されて漏斗状を呈する拡開部材が組み込まれ、最後に軸体のネジ軸頂部に固定ネジが取り付けられて本発明は形成される。
【0015】
図3は本発明が実施された杖1の全体を示していて、図中の符号2はグリップであって、3は手皮、4は石突き、5はバスケット、6と7は長さ調節の固定部で、11は本発明の衝撃吸収機能を有する長さ調節手段を上端に取り付けた下部パイプ、12は中間パイプである。
【0016】
【発明の効果】
以上のように本発明の衝撃吸収機能を有する長さ調節自在な杖は、その衝撃吸収機能を有する長さ固定手段を、上少なくとも上部パイプ、中間パイプ、下部パイプと三管あるパイプの内、下部パイプの上端のみに取り付けられたものであって、その構成は、本体の長手方向に長孔を貫設し、頂部に本体よりも細径の筒体を設けた基部体と、下端部付近に貫設されたピンと、ネジ軸を上方に備えるとともに該ネジ軸下方には止め板を一体的に固着するとともに、この止め板とピンとの間に止め具を固着した軸体と、該軸体の止め板上部に配され、制動係止部材内に押し入る傘状を呈する拡開部材と、長手方向に切欠部が設けられ、全周方向に拡開可能な弾性を備えたC字形の制動係止部材と、制動部材の切欠部に嵌合される突起片を備え、漏斗状を呈する拡開部材と、拡開部材の離脱防止の役目を果たす固定ネジと、軸体の止め具と基部体との間に介装される発条とからなっている。
【0017】
したがって、衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を上部パイプや中間パイプに取り付けた場合に比べ、杖を短縮した時、最大20Kg前後を理想的な衝撃吸収として設計されている本発明において、全長を略3cm程度短く短縮して収納する事ができるので携行の利便性が向上する効果を奏する。
【0018】
仮に本発明の衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を中間パイプの上端に取り付けるとすれば、軸体の止め金具と基部材とに介装されている発条部分を中間パイプ内に収納し基部材を固定することになるので、中間パイプに摺動自在に嵌挿される下部パイプは、基部材の下端までしか摺動できないので、下部パイプに取り付けた場合に比べ上記の結果を呈する。
つまり、杖を短縮しての収納は発条に加圧されていない状態で行なわれるので図中符号24で示された止め板と止め具との間隔分の略半長、発条が衝撃吸収のため縮んだ分の長さがそのまま短縮長の差として現れることとなる。
更に、本発明は、軸体を貫いて設けられたピンが基部体の長孔を上下動自在に形成されているので、上部から衝撃が加わって発条が押圧された時、その重力を吸収する機能は安定した状態で働くこととなる。
【0019】
その上、本発明の長さ調節の固定手段は、上下からテーパー面を有する拡開部材が、長手方向に切欠部を有し全周方向に拡開可能な弾性を備えた制動係止部材に、押し入ることで該制動係止部材を平均的に外方に拡開することとなり、その係止固定状態は強固で且つ安定したものとなっているので、中高年者にでも容易に取り扱う事が出来る効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成部材の説明図である。
【図2】衝撃吸収機能を有する本発明の長さ調節固定手段部材の説明図である。
【図3】本発明の部材が取り付けられた杖である。
【符号の説明】
1杖 2グリップ 3手皮 4石付き 5バスケット 6,7係止部11 下部パイプ 12中間パイプ 20基部体 21本体 22長孔 23筒体 25ネジ軸 26軸体 27ピン 28止め具 29拡開部材 30制動係止部材 31切欠部 32突起片 33拡開部材 35固定ネジ 36止め板 40発条
Claims (2)
- 少なくとも上部パイプ、中間パイプ、下部パイプの三管から杖本体が形成され、これらのパイプを摺動自在に嵌挿して長さを調節する杖において、
衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を下部パイプの上端のみに設けたことを特徴とする長さ調節自在な杖。 - 衝撃吸収機能を有する長さ調節の固定手段を、
長手方向に長孔22が貫設され、本体21よりも細径の筒体23を頂部に有し下部パイプ11の上端に一体的に設けられる基部体20と、
下端部付近には貫通してピン27を設け、上方にはネジ軸25を備えるとともに、このネジ軸下端には止め板36を、該止め板と前記ピンとの間には止め金具28を一体的に設けた軸体26と、
前記軸体の止め板36の上部に配され、後記制動係止部材30内に押し入るテーパー面を有し傘状を呈する拡開部材29と、
長手方向に切欠部31が設けられ、全周方向に拡開可能な弾性を備えたC字形の制動係止部材30と、
前記切欠部31に嵌合される突起片32を有し、且つ前記ネジ軸に螺子合されるネジ孔34が貫設されている漏斗状を呈しテーパー面を有する拡開部材33と、
前記拡開部材の離脱防止の役目を果たすため、ネジ軸頂部に設けられる固定ネジ35と、
軸体の止め具28と基部体20との間に介装される発条40とから構成される特許請求の範囲請求項1記載の長さ調節自在な杖。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002351800A JP2004148071A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | 長さ調節自在な杖 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002351800A JP2004148071A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | 長さ調節自在な杖 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004148071A true JP2004148071A (ja) | 2004-05-27 |
Family
ID=32463190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002351800A Pending JP2004148071A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | 長さ調節自在な杖 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004148071A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2002
- 2002-10-29 JP JP2002351800A patent/JP2004148071A/ja active Pending
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