JP2004147253A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パターン作成部14では、2つのパターンの対応する画素同士を加算するとすべての要素が0になる、全画素を加算すると0なる、中心部を通り垂直・水平の2本のエッジを備える、画素値の絶対値は中心でもっとも大きく中心から離れるほど小さくなる、ともにn×m画素の長方形ブロックである特徴を有する2つのパターンを作成する。パターン選択部20は、所定行・列に一方のパターンを常に選択して同期信号とし、それ以外では付加情報に従ってパターンを選択し、パターン重畳部21で入力画像データにパターンを埋め込む。復元の際は同期信号を検出して正確なスキュー補正及びブロック位置検出を行い、付加情報を復元できる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多階調で表現された画像内に情報を埋め込む装置とその方法、及び、画像内に埋め込まれた情報を検出する装置とその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像データに対し、電子的な情報を、一見、人間の目には認識できないような形式で付加する電子透かし技術がさかんに研究・開発され、さまざまな形態で利用されはじめている。ところが、そのほとんどは電子媒体を介したものであり、紙のような非電子媒体を介したものはほとんど利用されていない。なぜならば、コンピュータ上に保持されている画像データをプリントし、その後スキャン入力すると、さまざまな画像変換を受けるために、画質劣化を抑えた上で、安定した情報の検出を行うことが困難であるという問題があるためである。さまざまな画像変換とは、具体的には、プリントおよびスキャンによるD/A,A/D変換、色変換、スクリーンによる2値化処理、プリンタおよびスキャナの解像度の違いによって生じる解像度変換、スキャン時のスキュー(傾き)に加えてノイズや、プリンタおよびスキャナの機械的動作に伴う画素位置のずれ(面内むら)などがある。また、入力機器としてデジタルカメラを用いる時には、収差の問題などもある。しかしながら、プリンタやスキャナ、デジタルカメラなどの精度が高まってきたために、これらの問題があるにもかかわらず、印刷にも対応可能な電子透かし技術の必要性が高くなってきている。
【0003】
このような問題を部分的に解決する試みとして、例えば特許文献1に記載されている技術では、複数個のピクセルによって形成される矩形領域内で、塗りつぶされたピクセルの方向によって付加情報を表している。しかしこの技術では、1ビットの信号を表現するために複数個のピクセルで形成した矩形領域を用いるため、画像全体に埋め込む情報量を増やそうとすれば矩形領域のサイズが小さくなり、階調性が小さくなってしまうというという問題がある。それに加えて、印刷画像から埋め込み時の矩形領域を検出するための対策が施されていないため、実際に矩形領域を検出して付加情報を識別することは極めて困難であることは容易に想像できる。
【0004】
また、特許文献2に記載されている技術は、プリンタの擬似階調処理にディザ法を用いる場合において、n×mのディザマトリクス単位で2値化し、その2値化した画像の対応するn×m画素の4隅にドットを付加して付加情報を表すものである。この技術では、付加情報を擬似階調処理のプロセスにおいて付加するため、異なる擬似階調処理を行うプリンタに対しては適用できないという問題がある。
【0005】
また、上述の2つの文献(特許文献1、特許文献2)のいずれも、スキャン時の解像度が埋め込み時の解像度と異なる場合については考慮されていない。従って、例えばプリント後に拡大あるいは縮小された画像については、付加情報を取得することができないという問題がある。
【0006】
また、例えば特許文献3および特許文献4には、特定の画像ブロックに対してフーリエ変換を利用した拡大縮小率検出のためのレジストレーション信号の埋め込み方法と2次元マスクの位置関係により、埋め込みを行うブロックを決定し、そのブロックに対してパターンデータを加減算することで付加情報を埋め込む手法が開示されている。具体的には、特定のブロックに対して特定の周波数の信号(レジストレーション信号)を付加しておく。そして、例えば解像度変換等が施された画像から、レジストレーション信号が付加されたブロックを検出し、レジストレーション信号の周波数がどの周波数に変換されたかを検出し、その周波数の比から解像度変換の比率を求めている。この技術によれば、解像度変換などの幾何学的変換が行われた場合でも、その変換を判断して、埋め込み情報を検出することができる。
【0007】
しかし、この方法では、まずレジストレーション信号が埋め込まれたブロックを見つける必要がある。解像度変換された画像から、レジストレーション信号が埋め込まれた元のブロックに相当するブロックを見つけること自体、困難である。また、仮にブロックが検出できたとしても、検出後のブロックから、レジストレーション信号の周波数を検出するためには、ある程度の強度でレジストレーション信号を埋め込まないと検出が難しく、予め決められた特定のブロックにのみにある程度の強度で埋め込むと、そのブロックの特性の違いが目立ってしまうという問題がある。
【0008】
またこの方法においては、付加情報の埋め込み手法として、2次元マスク情報に基づき特定のブロック位置にのみに、あるパターンを加算または減算することで付加情報を埋め込んでいる。しかし、検出を容易にしようとすれば、特定のブロック位置のみ強く埋め込まれため、埋め込まれていない部分との差が目立つようになり、逆に弱く埋め込むと検出が難しくなる。また、埋め込み時に使用するブロックサイズを変更した場合には、その変更を検出側にいちいち知らせないと付加信号のデコードができないという問題もある。例えばプリンタのように擬似階調処理を行うような出力機器を使用する場合、擬似階調処理のマトリクスサイズに比較して小さすぎるブロックサイズを元に付加情報を埋め込むと、印刷時にほとんど情報が残らなくなってしまう。そのため、ブロックサイズを擬似階調処理のマトリクスサイズ程度に大きくする必要がある。また、面内むらが大きく、位置精度が多少悪い場合にも、ブロックサイズを大きくして検出を容易にするなどの調整が有効である。しかし、検出側がブロックサイズを知らないとデコードできない場合、検出側の機器管理が複雑になってしまう。
【0009】
さらに、画質劣化に対する対策は、埋め込みパターンの振幅制御のみしか用意されていないため、ブロックサイズを大きくすると検出率は上がるが、画質は悪くなってしまうという点に対して対策がなされていない。そのため、画質劣化が目だたない程度の小さな振幅で付加情報を埋め込むしかなく、検出が難しい。それを補うために、少ない情報を画像全体に繰り返して埋め込み、統計的処理を使って情報の復元を行えばよいが、復元ステップが複雑になり、また埋め込める情報量も少なくなってしまう。さらにまた、拡大率を検出するためのレジストレーション信号と、伝達すべき情報を別の埋め込み手法を使って埋め込んでいるため、両者間の干渉も問題となってくる。
【0010】
このような従来の問題を解決するため、先願として特願2002−244312号を出願し、画像内への付加情報の埋め込みと、埋め込まれた付加情報を復元する画像処理装置及び画像処理方法を提供した。しかし、スキューを持って読み込まれた画像に対するスキュー補正にわずかな誤差が存在するだけでも付加情報の復元に影響し、付加情報の検出が難しくなるという問題があった。また、大きな画像に付加情報の埋め込みを行った際に、入出力機器の面内むらや光学系の収差による歪などの影響により同期ずれが発生し、付加情報の検出が難しいという問題もあった。
【0011】
【特許文献1】
特開平11−284833号公報
【特許文献2】
特開2001−103281号公報
【特許文献3】
特開2001−119558号公報
【特許文献4】
特開2001−119562号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、紙上に画像を印刷した場合でも、画質劣化を最小限に抑え、この画像内に埋め込まれた情報を確実に検出、復元できるようにする技術と、出力機器に関する前知識を必要とせず、幅広い入出力機器の組み合わせでも、付加情報の復元を確実に行うことができる画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明では、付加情報を2つのパターン信号のいずれかを選択して画像中に埋め込む。この時使用するパターン信号として、2つのパターンの対応する画素同士を加算するとすべての要素が0になるという特徴、および各々のパターン中の全画素を加算すると0になるという特徴、および各々のパターンは中心部を通り方向が異なる(例えば垂直方向及び水平方向の)2本のエッジと呼ばれる不連続な画素値を有する特徴を持ち、さらに望ましくは、パターンの持つ画素値の絶対値は中心でもっとも大きく、中心から離れるほど小さくなるという特徴を持ったパターン信号を発生させて用いる。これらの特徴のうち、各々のパターン中の全画素を加算すると0になるという特徴は、パターンの重畳前後において、その平均濃度を変更しないためであり、画質劣化を最低限度に抑える効果がある。また、2つのパターンの対応する画素同士を加算するとすべての要素が0になるという特徴は、2つのパターンの極性が異なることを意味し、2本のエッジの導入とともに付加情報の検出を容易にするためのものである。なお、パターン信号は、例えばn×m画素で構成することができる。
【0014】
さらに、付加情報以外に、同期のための情報として、予め定められた上記2つのパターン信号のうち一方を所定の行および列に、あるいは所定間隔の格子状に並べて埋め込む。そして、この同期のためのパターンから、スキュー補正と、付加情報が埋め込まれたブロックの位置やブロックサイズなどを検出して、付加情報を確実に検出するものである。
【0015】
このようなパターン信号を埋め込む画像処理装置及び画像処理方法として、画像入力手段により入力画像が入力され、また付加情報入力手段により入力画像に埋め込む付加情報が入力され、画素位置指定手段により付加情報の埋め込み位置を指定するとともに、行方向および列方向に規則的に同期信号を埋め込むための制御信号を出力し、その制御信号と付加情報に従って2つのパターン信号のいずれかを選択し、入力画像中の画素位置指定手段で指定された画像位置に選択されたパターン信号を重畳して付加情報を入力画像に埋め込む処理をパターン重畳手段により行うものである。さらに、パターン信号を発生させる際には、埋め込み強度入力手段により埋め込み強度を入力して、その埋め込み強度を用いて2つのパターン信号を発生することができる。この埋め込み強度によって、入力画像の画質に対する影響や埋め込んだ付加情報の認識率などを調節することができる。
【0016】
また、パターンの持つ画素値の絶対値は中心でもっとも大きく、中心から離れるほど小さくなるという特徴を有するパターン信号を生成する場合には、パターン減衰率入力手段によりパターン減衰率を入力し、そのパターン減衰率を用いて2つのパターン信号を発生することができる。パターンを減衰させることにより、パターン間でエッジを発生させることなく、パターンの認識処理を効率化することができる。また、入力画像に対する画質の劣化を抑えることができる。
【0017】
さらに、パターンサイズを設定可能とし、任意のサイズでパターンを入力画像に埋め込むことが可能に構成することができる。パターン形状は任意であるが、例えばn×m画素で構成される矩形状とすることができる。パターンサイズの変更は、特にドットのON/OFFで画像を印刷する電子写真方式やインクジェット方式などのプリンタで、そのスクリーン線数に対応してパターンサイズを変更することでプリント時の情報欠落を防ぐために有効である。スクリーン線数の高いプリンタではパターンサイズは小さくても良いが、スクリーン線数の小さいプリンタで画像出力する場合は、パターンサイズを大きくする方がよい。さらにまた、入力画像に埋め込む付加情報は、予め規定された符号化フォーマットに変換してから埋め込むことができる。
【0018】
また、さらに2種類の埋め込み強度と2種類のパターン減衰率とそれら2種類の埋め込み強度およびパターン減衰率の組み合わせを切り替える強度切替手段を設け、その切り替えを埋め込み位置制御部からの制御信号によって行うことができる。これによって、同期信号の埋め込み時と付加情報の埋め込み時とで、その埋め込み強度およびパターン減衰率を変更することができる。特に画質劣化が目立たない範囲での同期信号の埋め込みには、付加情報の埋め込みに比べてやや強度を強くし、パターン減衰率を小さくする。これによって、同期信号の認識が容易になり、認識の安定性を増すことができる。なお、2種類の埋め込み強度と2種類のパターン減衰率は、予め設定しておくほか、それぞれの入力手段から入力するように構成することができる。
【0019】
また、上述のようなパターン信号がブロック単位で埋め込まれた画像データから付加情報を抽出する画像処理装置及び画像処理方法として、画像データ入力手段に入力された画像データからパターンのエッジの特徴および同一のパターンが格子状に重畳されていることからスキュー角の検知及び補正とブロックサイズの推定を行い、また片方のパターンから正か負かの極性情報だけを抽出して作成したマスク画像と付加情報が埋め込まれた画像との相関性を利用してブロックの位置をブロック位置検出手段で検出し、検出したブロックの位置に基づいてエッジにより4つに分割された領域の画素値の総和の大小関係を利用してブロックに埋め込まれている付加情報を付加情報識別手段で識別することを特徴としている。スキュー角の推定、ブロックサイズの推定や、ブロック位置の検出、これらを利用した付加情報の識別は、すべてパターンの特性を利用することができ、画像データが拡大あるいは縮小されたり、任意の大きさのパターンが埋め込まれた場合、画像が回転されている場合、非矩形状の画像に埋め込まれた場合でも、確実に付加情報を取得することが可能である。
【0020】
なお、スキュー角の推定およびブロックサイズの推定は、入力画像から所定サイズの矩形部分を抜き出した部分画像と、スキュー角に対応した複数のマスク画像との間で相関をとり、その演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、それらの画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、その画像の自己相関関数のピーク位置から第1のスキュー角および第1のブロックサイズの推定を行い、さらにその極大画像を求めた第1のスキュー角の近傍で回転しながら、垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形のピーク値がもっとも高くなった時の回転角から第2のスキュー角の推定を行い、第2のスキュー角において、投影波形が最も高い投影値を示した位置と2番目に高い投影値を示した位置の間隔から第2のブロックサイズの推定を行い、第1のスキュー角と第2のスキュー角の誤差が所定の値以下であり、かつ、第1のブロックサイズと第2のブロックサイズの誤差が所定の値以下である時に、第2のスキュー角と第2のブロックサイズをスキュー角の推定値およびブロックサイズの推定値として求めることができる。ここで、部分画像を用いてスキュー角の推定およびブロックサイズの推定が行えるため高速処理に寄与することができる。
【0021】
またブロック位置の検出は、ブロックサイズの推定により求めたブロックサイズに対応するマスク画像を作成し、そのマスク画像と画像データとの間でたたみこみ演算を行い、たたみこみ演算結果の画像から値が極大または極小となる点だけを抽出し、極大または極小となる点を垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形と推定したブロックサイズとから、ブロック位置を検出することができる。
【0022】
さらに付加情報の識別は、位置を検出したブロックについて所定方向の2つのエッジにより4つの領域に分割し、該4つの領域に存在する画素値の総和を求め、得られた4つの総和値の大小関係に基づいて付加情報を識別することができる。さらにまた、識別された付加情報が所定の符号化フォーマットに従って符号化されている場合には、付加情報復号手段で復号して元の付加情報を取得すればよい。
【0023】
このように本発明を適用することにより、画質劣化を最小限に抑えながら、印刷耐性の強い電子透かし技術を提供すると共に、かつ付加信号の検出においては、埋め込み時のパラメータの多くを前知識として知っている必要がなく、また別の伝達手段によりパラメータ情報を受け取る必要もなく、さらに解像度の違いやスキューなどの回転等の画像処理が施されていても確実に付加情報の検出、復元を行うことができ、多くの入出力機器の組み合わせで利用できる画像処理装置および画像処理方式を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施の形態における付加情報を埋め込む側の一構成例を示すブロック図である。図中、11はパターンサイズ入力部、12は埋め込み強度入力部、13はパターン減衰率入力部、14はパターン作成部、15は画像データ入力部、16は画像データ格納部、17は付加情報入力部、18は付加情報符号化部、19は埋め込み位置制御部、20はパターン選択部、21はパターン重畳部、22は画像出力部である。
【0025】
パターンサイズ入力部11は、図示しないパーソナルコンピュータや操作パネルなどを通して、ユーザが指定するパターンサイズを入力設定するものである。また埋め込み強度入力部12は、図示しないパーソナルコンピュータや操作パネルなどを通して、ユーザが指定する埋め込み強度を入力設定するものである。さらにパターン減衰率入力部13は、図示しないパーソナルコンピュータや操作パネルなどを通して、ユーザが指示するパターン減衰率を入力設定するものである。これらは予め設定されている固定値を利用する場合にはそれぞれ設けずに構成することも可能である。
【0026】
パターン作成部14は、設定されているパターンサイズ、埋め込み強度、およびパターン減衰率に基づき2つのパターンを作成するものである。なお、パターン作成部14の詳細については後述する。
【0027】
画像データ入力部15は、入力される画像データを受け付ける。例えば通信機能を備え、外部の装置から画像データを受け取ったり、あるいはソフトウェアからOSなどを介して受け取ったり、またはファイルを開いて読み出すなど、種々の形態で画像データを取得することができる。入力される画像データはモノクロやカラーの多値データであり、図示しないパーソナルコンピュータにより作成されたり、デジタルカメラやスキャナにより入力された自然画像あるいはCG(Computer Graphics)画像など、任意の画像であって良い。
【0028】
画像データ格納部16は、入力画像データの記録、処理中の作業データの一時的な保持、および出力データの保持に使用される。
【0029】
付加情報入力部17は、図示しないパーソナルコンピュータや操作パネル、ソフトウェア、ファイルなど、種々の供給源から、入力画像データに埋め込む付加情報の入力を受け付ける。付加情報は、文字列、数字、あるいは画像データなど、様々な情報であって良い。
【0030】
付加情報符号化部18は、付加情報入力部17により入力された付加情報を元に、所定の符号化フォーマットに変換し、実際に画像データに埋め込む埋め込み情報を作成する。なお、付加情報符号化部18の詳細については後述する。なお、符号化せずに埋め込むことも可能である。
【0031】
埋め込み位置制御部19は、予め決められている埋め込みフォーマットに従って、画像データ格納部16に保持されている画像データへ埋め込み情報を埋め込む位置を指定するとともに、その位置が所定の行および列を示している場合、具体的には内部カウンタがある値を示す場合には、後述のパターン選択部20に制御信号を出す。埋め込み位置制御部19の詳細については後述する。
【0032】
パターン選択部20は、付加情報符号化部18により作成された埋め込み情報および前述の埋め込み位置制御部19からの制御信号に基づいて、パターン作成部14が作成した2つのパターンのうちの一方を選択する。具体的には、埋め込み位置制御部19からの制御信号がアクティブでない時は、付加情報符号化部18が出力する符号化された付加情報をもとに2つのパターンのうちの一方を選択する。埋め込み位置制御部19からの制御信号がアクティブな時は、2つのパターンのうちの予め定めておいた一方を常に選択する。なお、このパターンのことを、以後、同期パターンと呼ぶ。
【0033】
パターン重畳部21は、埋め込み位置制御部19が指定した画像データ格納部16のアドレスに存在する画像ブロックに対して、パターン選択部20が選択したパターンを例えば加算して重畳し、パターンを画像データ中に埋め込む。なお、加算値が最大値(例えば255)を超えた時は、その値を最大値(255)にし、加算値が負の値になったときは、その値を0にする。
【0034】
画像出力部22は、プリンタなどの出力機器やソフトウェアあるいは通信回線などを介して、付加情報の埋め込まれた画像を出力する。
【0035】
以上、本発明の第1の実施の形態における付加情報を埋め込む側の一構成例の概要について説明した。次に、上述の構成のうちの主要な構成について、さらに詳述する。
【0036】
まず、パターン作成部14について詳述する。パターン作成部14は、前述のパターンサイズ入力部11、埋め込み強度入力部12、パターン減衰率入力部13により入力、設定された値に基づいて2つのパターンを作成する。2つのパターンは以下のような特徴を持つ。
・2つのパターンの対応する画素同士を加算するとすべての要素が0になる。
・各々のパターン中の全画素を加算すると0になる。
・各々のパターンは中心部を通り方向が異なる2本以上のエッジと呼ばれる不連続な画素値を備える。エッジの方向は、例えば垂直線と水平線にそった方向とすることができる。
さらに、
・各々のパターンの持つ画素値の絶対値は中心でもっとも大きく、中心から離れるほど小さくなる。
という特徴を有していると良い。また、形状に関し、ここでは、
・ともにn×m画素の同サイズの長方形ブロックで構成される。
という特徴を有しているものとする。
【0037】
図2は、埋め込むパターンの一例の説明図である。上述のような特徴を有するパターンとしては、例えば図2に示したようなものがある。ここでは図2(A)は付加情報“1”を意味する基本パターン、図2(B)は付加情報“0”を意味する基本パターンとし、これら双方の全要素に図2(C)に示す(1)式または(2)式のような式が乗ぜられる。これによって、例えば図2(D)、(E)に示すようなパターンが生成される。なお、図2(D)、(E)では、図示の都合上、濃度の違いをハッチングの違いによって示している。
【0038】
ここで、基本パターンのサイズはパターンサイズ入力部11で設定される。図2に示した例は、パターンサイズが8×8の例である。また(1)式、(2)式において、Cは埋め込み強度入力部12により入力された埋め込み強度、αはパターン減衰率入力部13で設定されたパターン減衰率である。xは横軸、yは縦軸の座標を表し、パターンの中心を原点としている。
【0039】
これらのパターンの特徴は、画質への影響をできる限り抑えながら、かつ、その検出を容易にするためのものであり、後述する本発明の情報検出側の構成によって容易に検出が可能である。なお、パターンサイズやパターンの減衰率、埋め込み強度などのパラメータは、通常、各出力機器毎に画質や検出率を考慮して設定することになるが、後述する情報検出側ではこれらのパラメータを事前に知っている必要はない。
【0040】
本発明で用いるパターンは図2に示した例に限られるものではなく、例えば(1)式や(2)式の代わりに三角波のようなものを利用するなど、(1)式及び(2)式としてどのような関数を用いてもよい。また、これらの式中の指数関数部分を省略したり、あるいはこれらの式を用いずに図2(A)、(B)に示すパターンをそのまま用いることも可能である。さらに、図2に示した例ではエッジ方向として垂直・水平方向としたが、例えば45度及び135度方向のエッジなど、後述する付加情報を抽出する側とエッジの抽出方向を合わせておけば任意のエッジ方向でよい。
【0041】
次に、付加情報符号化部18について詳述する。まず、本発明で使用する符号フォーマットの一例について説明する。符号フォーマットには、フォーマット化された埋め込み情報を、記録する位置及び順番を指定する物理フォーマットと、物理フォーマット内で、埋め込まれた情報をどのように符号化および復号化するかを規定した論理フォーマットとがある。
【0042】
図3は、本発明で使用する符号フォーマットの一例における物理フォーマットの一例の説明図である。図中、31はパターンサイズ、32はマクロブロックサイズ、33は入力画像である。パターンサイズ31はパターンサイズ入力部11により設定されたパターンの大きさを示し、マクロブロックサイズ32はこのパターンサイズ31をY行X列のマトリクス状にまとめたものである。入力画像33は、パターンの埋め込み対象となる画像である。
【0043】
埋め込み位置制御部19は、埋め込み対象の入力画像33のサイズと、予め設定されているマクロブロックのマトリクスサイズ(Y,X)と、パターンサイズとから、入力画像33内に配置可能なマクロブロックの数を計算し、マクロブロックを入力画像33の左上から配置する。その際、入力画像の右端あるいは下端にはマクロブロックを配置できないため、付加信号を埋め込むのではなく、乱数などの特に意味のないダミーデータを付加しておく。このダミーデータを付加した部分を、以後、無効なマクロブロックと呼ぶ。後述するが、この無効なマクロブロックについては、画像処理装置の検出側で付加情報の検出を行わない。しかし、パターンの埋め込みがなされた部分と埋め込みがなされていない部分があると、それが目立ってしまい、画質上、問題となることがある。そのためダミーデータによる埋め込みを行っておくことが望ましい。埋め込み位置は前述の無効なマクロブロックMB00を除き、マクロブロックを左上から右下方向、すなわち、図3に示した例ではMB11,MB12,MB13,MB21,…,MB33の順にアクセスし、さらにマクロブロック内でも左上のパターンから右下のパターンの順序でアドレス制御する。
【0044】
図4は、マクロブロックの構成例の説明図である。図4には、図3に示した1つのマクロブロックを取り出して示している。図中、34は同期パターンである。埋め込み位置制御部19は、図4にハッチングを施して示すように、マクロブロックの先頭行および先頭列において、パターン選択部20に対して、2つのパターンのうち予め定めておいた一方のパターン(同期パターン)を常に選択させる制御信号を発生する。図4では、ハッチングを施して示した部分にパターンを埋め込む場合に、制御信号を発生する。
【0045】
同期パターンは、例えば“1”に対応するパターンを常に選択するようにしておいてもよいし、“0”に対応するパターンを常に選択するようにしておいてもよい。以下の説明では、同期パターンとして、“1”に対応するパターンを用いるものとして説明を行う。また、制御信号の発生は、埋め込み位置制御部19が持つX進カウンタおよびY進カウンタを利用し、どちらか一方が0になったとき、あるいは所定値になったときに、制御信号をアクティブにすることとする。この制御信号により付加される同期パターンは、マクロブロックの同期およびスキュー検出信号の役割をもっている。
【0046】
図5は、同期パターンが埋め込まれる画像領域の説明図である。図4に示すように各マクロブロックの先頭行及び先頭列に同期パターンを埋め込むことによって、同期パターンを重畳した後の画像は、図5に示すように所定の間隔で格子状に同期パターンが埋め込まれた状態となる。このように同じパターン信号を格子状に規則的に配置しておくことによって、後述する付加情報を抽出する側では、ブロックサイズやブロック位置を容易に検出することができるだけでなく、後述するスキュー補正も可能になる。
【0047】
なお、同期パターンの行及び列は所定の間隔で設けられることが望ましいが、そのマクロブロック内の位置は任意である。例えば最終行及び最終列を同期パターンとすることも可能である。また、マクロブロックごとに同期パターンの行及び列を設ける必要はなく、例えば複数マクロブロック毎に同期パターンを設けることも可能である。少なくとも、付加情報を抽出する側に入力される画像において2本以上の同期パターンが設けられていればよい。このとき、拡大された場合でもこの条件を満たすように、同期パターンの間隔を設定しておく必要がある。
【0048】
図6は、本発明で使用する符号フォーマットの一例における論理フォーマットの一例の説明図である。図中、41は基本論理フォーマット、42は符号化方式情報、43はシーケンス番号、44は有効符号数情報、45は符号化情報である。
【0049】
論理フォーマットは、図6に示すように1ないし複数の基本論理フォーマット41によって構成されている。また、基本論理フォーマット41は、符号化方式情報42、シーケンス番号43、有効符号数情報44、および符号化情報45で構成されている。基本論理フォーマット41のサイズはマクロブロック32から同期パターンの部分を除いたサイズに等しく、即ち、(X−1)×(Y−1)ビットである。符号化方式情報42は、後述する符号化情報45がどのような誤り訂正方式で符号化されているかを示すもので、無効マクロブロック以外の全マクロブロック32に共通して使用される。シーケンス番号43は、付加情報入力部17が受け取った付加情報が1つのマクロブロック32内に収容できない大きさであった時に使用され、付加情報を符号化した後に、それをマクロブロック32に収容できるサイズに分割し、それらに対してシーケンス番号を“1”番から昇順に付加していったものである。符号化された付加情報が1つのマクロブロック32に収容できる長さであった時は、シーケンス番号は“1”になる。有効符号数情報44は、符号化された付加情報が分割された場合に、最後のマクロブロックに収容された符号化情報の有効符号数を示しており、最後のブロック以外の有効符号数情報はすべて“0”になる。なお、誤り訂正符号化される部分は、符号化情報45だけでなく、シーケンス番号43および有効符号数情報44も含んでいる。
【0050】
図7は、本発明の第1の実施の形態における付加情報を埋め込む側の付加情報符号化部18の動作の一例を示すフローチャートである。S101では、付加情報入力部17より入力した付加情報を2値情報に置き換える。例えば、付加情報として文字列を受け取ったなら、これをASCIIコード等に変換して2値情報に変換する。S102では、S101で得られた2値情報に対して誤り訂正符号化する。S103では、S102で符号化された情報の符号長から、それが1つのマクロブロックに収まるか否かを計算し、もし入りきらない場合には、これを分割する。S104では、分割された符号化情報45に、符号化方式情報42、シーケンス番号43、有効符号数情報44を付加して複数の基本論理フォーマット41の情報を作成する。S105では、S104で作成した複数の基本論理フォーマット41の情報を先頭のマクロブロックから順番に埋めていき、すべてのマクロブロックに情報が埋め込まれるように繰り返して埋め込みを行う。ただし、無効マクロブロックに対しては、符号化方式情報にそれが無効マクロブロックであることを知らしめる情報を書き込み、それ以外のフィールドは乱数などの適当な値を使って埋め込む。
【0051】
以下に、具体例を用いて、上述の付加情報符号化部18の動作の一例についてさらに説明する。ここでは、物理フォーマットを17行9列、すなわち、Y=17,X=9とする。符号化方式を3ビットとし、その値は“001”として符号長が15ビット、検査ビットが4ビットのハミング符号を指示するとする。また、無効マクロブロックに対しては、符号化方式として無効マクロブロックを示す“000”を書き込む。また、シーケンス番号を7ビット、有効符号数を4ビットとして説明する。
【0052】
図7に示すフローチャートにおいて、S101で付加情報を2値情報に置き換えた後、S102において、S101で得られた2値情報に対して誤り訂正符号化する。符号長15ビット、検査ビット4ビットのハミング符号であれば、2値情報を先頭から11ビットずつとり、4ビットの検査ビットを付加して15ビット長のハミング符号を得る。これを2値情報の最後まで繰り返す。なお、2値情報のビット長が11ビットの倍数でなかったときは、11ビットの倍数になるように、不足するビットをすべて値“1”で埋める。
【0053】
S103では、S102で符号化された情報の符号長から、それが1つのマクロブロックに収まるか否かを計算し、もし入りきらない場合には、これを分割する。ここではマクロブロックサイズが17×9であるため、そのマクロブロック内に入る情報は同期パターン分を除いた16×8=128である。また、符号化方式が3ビット、シーケンス番号が7ビット、有効符号数情報が4ビットであり、符号化方式として符号長15ビット、検査ビット4ビットのハミング符号を使用する。そのため、シーケンス番号および有効符号数情報は15ビットを要する。これにより、符号化情報45のための領域は、128−(3+15)=110ビットとなる。したがって、符号化された情報が110ビットを超えるならば、この情報を埋め込むために複数のマクロブロックが必要になる。複数のマクロブロックが必要となる場合には、110ビット毎に分割する。そしてS104において、分割された符号化情報45に、符号化方式情報42、シーケンス番号43、有効符号数情報44を付加して複数の基本論理フォーマット41を作成する。
【0054】
S105では、S104で作成した複数の基本論理フォーマット41の情報を先頭のマクロブロックから順番に埋めていき、無効マクロブロックを除くすべてのマクロブロックに有効な情報が埋め込まれるように繰り返して埋め込みを行う。また、無効マクロブロックには乱数などの適当な値を元にした情報を埋め込む。例えば、図3に示した例のように無効でないマクロブロック32の数が9つあり、シーケンス番号の最大値が4であったときは、MB11,MB12,MB13,MB21に、シーケンス番号1の基本論理フォーマットの情報、シーケンス番号2の基本論理フォーマットの情報、シーケンス番号3の基本論理フォーマットの情報、シーケンス番号4の基本論理フォーマットの情報をそれぞれ埋め込む。さらに、MB22,MB23,MB31,MB32に再びシーケンス番号1の基本論理フォーマットの情報、シーケンス番号2の基本論理フォーマットの情報、シーケンス番号3の基本論理フォーマットの情報、シーケンス番号4の基本論理フォーマットの情報をそれぞれ埋め込み、MB33にシーケンス番号1の基本論理フォーマットの情報を埋め込むことになる。
【0055】
後述するが、この付加情報を解読するために、解読する側は、マクロブロックのサイズ(Y,X)と論理フォーマットだけを知っていればよく、埋め込み時のブロックサイズや出力機器および入力機器の解像度などの情報も必要としない。また、画質に関しては、振幅が減衰するパターンを用いることによって、パターンの中心部が特に元画像とは異なることになるものの、このパターンがほぼ画像全体に規則正しく等間隔で埋め込まれるために、たとえ元画像とは違うということがわかっても違和感を抑えることができる。また、検出率があまり落ちない範囲でできるだけブロックサイズを小さくしたり、ブロックサイズを小さくできない場合でも、減衰率を適当な値にセットすることによって、元画像に比較してほとんど画質劣化を感じない程度に抑えることができる。また、小さいブロックサイズと適当な減衰率を用いることにより、同期パターンを格子状に配置しても、肉眼ではそれをほとんど検知することはできない。
【0056】
以上、本発明の第1の実施の形態において付加情報を埋め込む側の構成例について説明してきた。次に、本発明の第1の実施の形態において、付加情報がブロック単位で埋め込まれた画像データから付加情報を抽出する側の構成例について説明する。
【0057】
図8は、本発明の第1の実施の形態において付加情報を抽出する側の一構成例を示すブロック図である。図中、51は画像データ入力部、52は画像データ格納部、53は画像データ解析部、54はブロック位置検出部、55は付加情報識別部、56は付加情報復号部である。なお入力される画像データは、上述のような付加情報を埋め込む側の構成例で示した画像処理装置または画像処理方法によって作成され、印刷機器から印刷出力された画像から得られる画像データである。
【0058】
画像データ入力部51は、スキャナあるいはデジタルカメラなどの画像読取機器とのインタフェースを有し、このインタフェースを通じて付加情報の埋め込まれた印刷画像データを入力する。また画像データ入力部51は、スキャナあるいはデジタルカメラ等の画像読取機器により取得された印刷画像データが圧縮されているときは、それを非圧縮データに変換する機能も具備している。
【0059】
画像データ格納部52は、画像データ入力部51により得られた印刷画像データを記憶し、また、演算の途中結果を格納する。
【0060】
画像データ解析部53は、入力された印刷画像データを解析して、画像の傾きの検出およびその補正を行う機能を有し、また、付加情報が埋め込まれているブロックサイズを推定する機能も有している。これは入出力機器の解像度の違いなどにより、画像が未知の倍率で拡大縮小されている可能性があるためである。なお、この処理の詳細については後述する。
【0061】
ブロック位置検出部54は、画像データ解析部53により推定されたブロックサイズを元に、未知の倍率で拡大縮小された印刷画像データから付加情報のパターンが埋め込まれたブロック位置を検出する。このとき、画像データ解析部53によりスキュー補正された印刷画像データを用いて行う。ブロック位置の検出は、どちらか一方のパターンから正か負かの極性情報だけを抽出して作成したマスク画像と付加情報が埋め込まれた画像との相関性を利用して行うことができる。例えば、画像データ解析部53により求めたブロックサイズに対応するマスク画像を作成し、このマスク画像と傾き補正された印刷画像データとの間で相関演算を行い、その相関演算結果の画像からその値が極大または極小となる点だけを抽出し、それらを垂直方向および水平方向に投影し、その投影波形と画像データ解析部53により求めたブロックサイズとから、ブロック位置を検出することができる。どちらか一方のパターンのみからマスク画像を作れば良いのは、2つのパターンは極性が逆のパターンであり、もう一方のパターンからマスク画像を作成した場合は、単に極大値と極小値が逆転するだけだからである。なお、このブロック位置検出部54における処理の詳細についても後述する。
【0062】
付加情報識別部55は、後述する付加情報復号部56により制御され、ブロック位置検出部54及び画像データ解析部53によって位置及び大きさが検出されたブロックに埋め込まれている付加情報を識別する。付加情報の識別処理は、所定方向のエッジにより4つに分割された領域の画素値の総和の大小関係を利用して行うことができる。例えば、検出したブロックを縦横方向に4つの領域に分割し、その4つの領域に含まれるすべての画素の総和をそれぞれ求め、その4つの総和値の大小関係に基づいて付加情報を識別することができる。この付加情報識別部55における処理についても詳細は後述する。
【0063】
付加情報復号部56は、予め規定されたフォーマットに従って、前記付加情報識別部55により識別された個々の情報を組み立て、ついでそれを復号化することにより、埋め込まれていた元の付加情報を復元する。この付加情報復号部56の処理についても、詳細は後述する。
【0064】
以上、本発明の第1の実施の形態における付加情報を抽出する側の構成の概要について説明した。次に、上述の構成のうちの主要部について、さらに説明を加える。
【0065】
まず、画像データ解析部53についてその詳細を説明する。図9は、画像データ解析部53の動作の一例を示すフローチャートである。まずS111において、スキュー角およびブロックサイズの推定を試みる回数Rをセットする。
【0066】
S112において試行回数Rの値から1を引き、S113において試行回数Rの値が0以下であるかをチェックする。試行回数Rの値が0以下である場合には、検出失敗のメッセージを出して終了する。そうでなければ次のステップ以降において1回分のスキュー角およびブロックサイズの推定を試みる。
【0067】
S114では、入力された印刷画像データの適当な位置から所定サイズの矩形領域を抜き出して部分画像を形成する。ここで所定サイズとは、その中に行および列方向の同期パターン信号がともに最低2本分入る大きさである。具体的には、埋め込み時のブロックサイズをBS×BS、マクロブロックサイズをY×X、入出力機器間でサポートする最大拡大率をMaxEとすれば、x方向が(2X+1)×BS×MaxE画素、y方向が(2Y+1)×BS×MaxE画素の矩形領域を抜き出せばよい。また、抜き出す領域の位置は試行毎に変更すればどこでもよい。例えば、入力された印刷画像データの左上部分から上記の所定サイズで順番に抜き出していってもよいし、あるいは、乱数などを使ってランダムな位置から抜き出してもよい。
【0068】
S115では、対応スキュー角に応じた複数のマスクと、S114で形成した部分画像との間で相互相関を求める。図10、図11は、画像データ解析部53で用いるマスク画像の一例の説明図である。図中、図10(A)はスキュー角が0°用のマスク、図10(B)は+15°用のマスク、図10(C)は+30°用のマスク、図10(D)は+45°用のマスク、図11(A)はスキュー角が−15°用のマスク、図11(B)は−30°用のマスク、図11(C)は−45°用のマスクの一例を示している。
【0069】
これらのマスクのうち、図10(A)に示した0°用マスクは、マスクを垂直・水平軸で4つの領域に分割したときに、右上と左下の領域はすべて+1.0、右下と左上の領域はすべて−1.0としたものである。これは図2に示した付加情報“1”のパターン信号から極性のみ取り出しものに等しいという特徴をもっている。そのため、入力画像にスキューがなく、選択した部分画像が平坦な領域であれば、このマスクと相関をとることにより、その相関値は、付加情報“1”が埋め込まれているブロックとマスクがちょうど重なったところで極大となりやすい。
【0070】
図10及び図11に示したこのマスクも含む7つのマスクは、埋め込み時のブロックサイズが8×8画素程度で、入出力機器間でサポートする拡大縮小率が0.7倍から1.5倍、同様にサポートする入力画像のスキュー範囲として±45°以内を仮定した例であり、このような場合は、15°程度おきを目安に入力画像が+45°、+30°、+15°、0°、−15°、−30°、−45°のスキューを持つ時に付加信号“1”が埋め込まれているブロックと高い相関が得られるように用意したものである。しかしこれに限らず、例えば、もっと大きなスキュー範囲をサポートするためにマスク数を増やしたり、もっと小さいスキュー範囲だけサポートしたい場合には、角度差を小さくしたり、マスクの数を少なくしてもよい。極端な場合、スキュー角が±5°以内なら0°用のマスク1つ用意すれば十分である。マスクのサイズは、埋め込み時のブロックサイズと同等あるいはやや小さ目が適当である。
【0071】
図9に戻り、S116では、S115で求めた複数の相互相関毎に極大点のみを抽出した画像を作成し、それらの極大値を加算したものを極大点の数で割る。即ち、極大値の平均を求める。極大点の抽出方法としては、例えば、得られた相関値画像をラスタスキャン順に走査しながら、3×3のウィンドウ内で画素値を比較して最大値を示す画素位置以外はすべて極大値の候補でないことを示すマークを付加する。さらに、最大値を示した画素位置がすでにマークされていた場合、その画素値も極大値にはなり得ないのでマークを付加する。この作業を相関画像の左上から右下まで行う。この結果、マークされていない画素位置が極大値を示す位置となるので、マークの付加された位置の画素値をすべて0にすることで極大値の存在する位置とその極大値のみを抽出することができる。このようにして作成された画像を、以後、極大画像と呼ぶ。この極大画像は、図10及び図11に示したマスク毎に作成される。
【0072】
S117では、S116で作成した極大画像のうち最も極大値の平均が大きかった極大画像を選択し、その極大画像を作成したときに用いたマスクの番号を記憶しておく。それとともに、この極大画像を用いてその自己相関を計算し、それがピークとなる変位(Δx、Δy)をブロックサイズに近い変位位置の周辺から求める。具体的には、埋め込み時のブロックサイズが8×8で、サポートする拡大縮小率が0.7倍から1.5倍であれば、ピークの探索範囲として、5≦(Δx,Δy)≦12程度が適当である。求めた変位(Δx,Δy)を用いて、スキュー角および印刷画像データ上のブロックサイズBSを以下のように推定する。
tan−1(Δy/Δx)≧45なら、skew=90−tan−1(Δy/Δx)
tan−1(Δy/Δx)<45なら、skew=−tan−1(Δy/Δx)
BS=(Δx2 +Δy2 )1/2
【0073】
S118では、S117で求めたスキュー角と、同じくS117で記憶したマスクの番号に対応するマスクのスキュー角が対応しているか否かをチェックし、これによってスキュー角が正しそうか否かを判定する。これは、図10、図11に示したマスクを例にとれば、S117で求めたスキュー角(skew)が、+20°であれば、記憶されているマスクは+15°用のマスク(マスク番号2)であるべきである。図10、図11に示した例では、各々のマスクのカバーする領域は、担当するスキュー角の前後±7.5°と考えればよい。すなわち、+15°を担当するマスクのカバーする領域は+7.5°から+22.5°の範囲である。従って、このマスクを用いて計算されたスキュー角がこの範囲にあれば対応が取れていると判断できる。対応がとれていればS120に進むが、対応がとれていなければ、S112に戻り、スキュー角およびブロックサイズの推定を再試行する。このとき、S119において、S114で印刷画像データから部分画像を抜き出す際の位置が変更されるようにしておく。これによって、再試行時には印刷画像データ中の異なる位置の部分画像を用いて、スキュー角およびブロックサイズの推定を行うことができる。
【0074】
S117で得られたスキュー角とマスクとが対応しており、得られたスキュー角が正しそうであると判断されれば、S120において、すでにS116で求め、S117で選択した極大画像を、S117で求めたスキュー値(skew)の周辺でわずかに角度を変更させながら水平及び垂直方向に投影し、角度毎の水平および垂直方向への投影値のピーク値を記憶しておき、そのピーク値が最大となる角度を、より精度の高いスキュー角として算出する。
【0075】
S121では、S120で求めたスキュー角において、最も大きな投影値がある位置と2番目に大きな投影値がある位置との間隔を求め、それをマクロブロックサイズで割り、より精度の高いブロックサイズを算出する。算出したブロックサイズが、S117で算出したブロックサイズ(BS)にほぼ等しければ、S120で求めたスキュー角およびここで求めたブロックサイズを最終的な推定値として算出する。また、最も大きな投影値がある位置と2番目に大きな投影値がある位置との間隔を求め、それをマクロブロックサイズで割って算出したブロックサイズが、S117で算出したブロックサイズ(BS)のほぼ2倍に等しい場合は、そのS120で求めたスキュー角を最終的なスキュー角の推定値とするとともに、ここで求めたブロックサイズを2で割った値を最終的なブロックサイズの推定値として算出する。これは部分画像中に3本の同期ラインが入ったケースで起こりうる。さらに多数の同期ラインが入った場合にn倍となるケースにも対応するように構成してもよい。また、ここで求めたブロックサイズが上記条件を満たさない場合は、S119において、S114で印刷画像データから部分画像を抜き出す際の位置が変更されるようにした後、S112に戻って推定をやり直す。
【0076】
ここで、選択した極大画像を水平及び垂直方向に投影して、最大の投影値が得られる角度をスキュー角として判断できる理由は、前述したように、選択された部分画像には最低2本の行および列方向の同期パターン信号が入っており、さらに同期パターン信号はすべて同じ情報、例えば情報“1”に相当するパターン信号が重畳してあることによる。この同期パターン信号に沿ったライン上からは、他の部分に比べて多くの極大点が抽出される。そのため、角度を変えながら極大値を投影することにより、同期パターン信号の傾き角が検出できる。例えばスキュー角が1°であっても5000画素に対して87画素程度のずれが生じるため、これだけでも10ブロック以上のずれとなってしまい、パターンの検出は非常に困難となる。上述のようなスキュー角の検出方法を適用することによって、誤差が0.1°以下の非常に正確なスキュー角の検出とスキュー補正を行うことが可能である。
【0077】
また、上記のように部分画像を変更して複数回の試みを行う理由は、用意したマスクは、平坦部分に埋め込んだ付加情報“1”に対応するブロック画像と相関を取ったときに中心部にピークが現れるように設計されたものであるため、たまたま選択した部分画像に強いエッジ部分が集中していた場合には、ピーク位置が規則正しく並ばず、正しいスキュー角およびブロックサイズが求められない可能性があるためである。
【0078】
最後にS122において、S120で求めたスキュー角を用いて入力画像全体に対してスキュー補正を行う。また、S121で求めたブロックサイズを整数値に丸め、この値をブロック位置検出部54に引き渡す。
【0079】
以上により、入力画像にスキューがあったり、埋め込み対象の画像が矩形でなかったり、入力画像に対して任意の倍率で拡大あるいは縮小が施されている場合でも、正確にスキュー補正を行い、入力画像データから付加情報をデコードするためのブロックサイズ情報を正確に得ることができる。
【0080】
ただし、ここで得られるブロックサイズの値は整数値であることに注意しなければならない。プリンタとスキャナの組み合わせでは、使用される解像度が通常は400dpi,600dpi,1200dpiなどの組み合わせであるため、解像度変換された埋め込み画像の対応ブロックサイズも整数であることが多い。しかし、例えばデジタルカメラで入力された場合の入力解像度は、デジタルカメラと被写体である印刷画像との距離に依存するため、解像度変換された印刷画像データの対応ブロックサイズは整数とは限らない。そのため、画像データ解析部53で算出したブロックサイズは近似値であるといえる。しかし、ここで求めたブロックサイズは、次に説明するブロック位置検出部54で補正されるので近似値で問題はない。
【0081】
次に、ブロック位置検出部54の詳細について説明する。図12は、ブロック位置検出部54の動作の一例を示すフローチャートである。まず、S131において、画像データ解析部53で推定したブロックサイズを元にマスク画像を作成する。図13は、ブロック位置検出部54で用いるマスク画像の一例の説明図である。S131で作成するマスク画像としては、例えばブロックサイズが偶数の場合には図13(A)、またブロックサイズが奇数の場合には図13(B)に示すようなマスク画像を作成することができる。これらのマスク画像の特徴は、マスクを垂直・水平軸で4つの領域に分割したときに、右上と左下の領域はすべて+1、右下と左上の領域はすべて−1としたものである。これは2つの埋め込みパターンの一方から正か負かの極性情報だけを抽出したものに等しい。ただし、ブロックサイズが奇数であった時は垂直・水平軸に重なる部分は0としている。このマスク画像は、図2に示した付加画像のパターンに対応するものである。
【0082】
次に、S132において、S131で作成したマスク画像とスキュー補正後の印刷画像データとの間で相互相関を計算して相関画像を作成する。ここで、図2に示した付加画像のパターンと図13に示したマスク画像のパターンを比較して分かるように、この相関値は、付加情報“1”が埋め込まれているブロックとマスクがちょうど重なったところで極大となりやすく、逆に、付加情報“0”が埋め込まれているブロックとマスクがちょうど重なったところで極小になりやすい。この傾向は、埋め込み前のブロックの位置に対応する元画像が平坦であった時に特にそうなりやすい。逆に埋め込み前のブロックの位置に対応する元画像が局所的なエッジを持っていた場合などは必ずしも埋め込みブロックとマスクがちょうど重なったところで極大または極小になるとは限らない。しかし、この影響は後述する投影法により軽減されるので、極端にエッジの多い画像でなければこのことは問題にならない。
【0083】
S133では、S132で作成した相関画像から極大または極小となる点のみを取り出して極値画像を得る。まず、極大点の抽出法について説明する。極大点の抽出は、S132で作成した相関画像をラスタスキャン順に走査しながら、3×3のウィンドウ内で画素値を比較して最大値を示す画素位置以外はすべて極大値の候補でないことを示すマークを付加する。さらに、最大値を示した画素位置がすでにマークされていた場合、その画素値も極大値にはなり得ないのでマークを付加する。この作業を相関画像の左上から右下まで行う。この結果、マークされていない画素位置が極大値を示す位置となるので、マークの付加された位置の画素値をすべて0にすることで極大値の存在する位置とその極大値のみが抽出される。また、極小値の抽出はまず初めに相関画像を反転してから、極大値を抽出したのと同様の操作を行えば極小値の存在する位置とその極小値のみが抽出される。そして、極大値の画像と極小値の画像を加算すれば極値画像を得ることができる。図14は、ブロック位置検出部54で作成される極値画像の一例および極値画像からブロック位置を求める処理の一例の説明図である。上述のようにして求められた極大値及び極小値を図中13の丸印で示している。極大値及び極小値は、各パターンのほぼ中心位置において検出される。
【0084】
S134では、S133で求めた極値画像を垂直・水平方向に投影する。各ブロックが縦横に配置されていることによって、図14に示すように、垂直および水平方向のそれぞれについてほぼ一定間隔のピークを持つ投影波形が得られる。
【0085】
次にS135では、S134で求めた垂直および水平方向それぞれの投影波形のピーク位置より、正確なブロック位置を推定する。具体的には、一番端にあるピーク位置を最初に求め、そこから画像データ解析部53で求めたブロックサイズ±δの範囲で次のピーク位置を順次探してゆくことで、垂直または水平方向のピーク位置を検出し、垂直・水平方向のピーク位置の組み合わせを各々のブロック位置とすればよい。図14では、ピーク位置を矢線によって示しており、これらの組み合わせがそれぞれブロック位置となる。ここで、δの値としてはブロックサイズが8以下であれば1程度、ブロックサイズが8よりも大きければ2程度が望ましい。
【0086】
なお、S131の説明でも触れたが、元画像に局所的に強いエッジがある場合、それを含むブロックから求めた極大点または極小点の位置は、平坦な部分から求めた極値の位置間隔からずれてしまう可能性がある。しかし、このばらつきは上述の投影法とピーク位置をほぼ一定間隔で探索することで大幅に軽減される。
【0087】
次に、付加情報識別部55における動作の詳細について説明する。付加情報識別部55は付加情報復号部56により制御され、ブロック位置検出部54により求められたブロック位置情報と画像データ解析部53により求められたブロックサイズ情報を元に、ブロックに埋め込まれた付加情報を識別するものである。
【0088】
図15は、付加情報識別部55の動作の一例を示すフローチャートである。まず、S141ではブロックサイズ情報を元に、ブロックを縦横方向に4つの領域に分割した計算ウィンドウを設定する。図16は、付加情報識別部55で用いる計算ウィンドウの一例の説明図である。この計算ウィンドウのサイズは、画像データ解析部53で推定されたブロックサイズに等しく、図16に示すように垂直・水平軸で4つの領域に分割されている。ただし、図16(B)に示したように、ブロックサイズが奇数の時は、垂直・水平軸に重なる部分は領域に含めない。以下、右上の領域をR1、左上の領域をR2、左下の領域をR3、右下の領域をR4と呼ぶことにする。
【0089】
次に、S142ではブロック位置検出部54により検出されたブロックに対して、S141で作成した計算ウィンドウを適用し、各領域に含まれる画素値の総和を求める。以下、領域名と混同しない限り領域R1内の画像値の総和もR1と呼ぶことにする。これはR2,R3,R4も同様である。
【0090】
S143では総和値R1,R2,R3,R4の大小関係から、そのブロックに埋め込まれている付加情報が“1”であるか“0”であるか、あるいは判別不能であるかを判定する。この判別は以下のようにして実行される。
(1)もし、((R1>R2)&(R1>R4)&(R3>R2)&(R3>R4))であるなら、付加情報=“1”である。
(2)(1)でないとき、もし((R2>R1)&(R2>R3)&(R4>R1)&(R4>R3))であるなら、付加情報=“0”である。
(3)(2)でないとき、もし((R1>R4)&(R4>R3)&(R3>R2))であるなら、付加情報=“1”である。
(4)(3)でないとき、もし((R4>R1)&(R1>R2)&(R2>R3))であるなら、付加情報=“0”である。
(5)(4)でないとき、もし((R3>R4)&(R4>R1)&(R1>R2))であるなら、付加情報=“1”である。
(6)(5)でないとき、もし((R4>R3)&(R3>R2)&(R2>R1))であるなら、付加情報=“0”である。
(7)(6)でないとき、もし((R3>R2)&(R2>R1)&(R1>R4))であるなら、付加情報=“1”である。
(8)(7)でないとき、もし((R2>R3)&(R3>R4)&(R4>R1))であるなら、付加情報=“0”である。
(9)(8)でないとき、もし((R1>R2)&(R2>R3)&(R3>R4))であるなら、付加情報=“1”である。
(10)(9)でないとき、もし(R2>R1)&(R1>R4)&(R4>R3))であるなら、付加情報=“0”である。
(11)(10)でないとき、付加情報は判別不能である。
【0091】
図17は、付加情報識別部55における付加情報の識別処理の一例の説明図である。図中、値の小さい側にハッチングを施して示している。上述のような付加情報の識別判断は、もとのブロックが平坦であれば、そこに付加情報“1”を埋め込んだ場合、R1領域とR3領域の画素値が大きくなり、R2領域とR4領域の画素値が小さくなる(図17(A))ので、印刷およびスキャンまたはデジタルカメラによる入力を経た後でも((R1>R2)&(R1>R4)&(R3>R2)&(R3>R4))が成立している確率が高いと解釈している。逆に、付加情報“0”を埋め込んだ場合、R2領域とR4領域の画素値が大きくなり(図17(B))、R1領域とR3領域の画素値が小さくなるので((R2>R1)&(R2>R3)&(R4>R1)&(R4>R3))が成立している確率が高いと解釈している。
【0092】
ところが、画像のエッジ部分を含むブロックではこのような単純な解釈だけでは判断できない場合も多い。そのため、この例では、元画像の水平方向にステップエッジがある場合と、垂直方向にステップエッジがあるケースを考慮して、付加情報の予測精度を高めている。
【0093】
具体的には、元画像の埋め込み対象のブロックが図17(C)のようなステップエッジを持っていた場合に、付加情報“1”を埋め込んで、印刷かつ入力した後でもそのブロックでは、ステップエッジが小さければ、((R1>R2)&(R1>R4)&(R3>R2)&(R3>R4))が成立している確率が高く、ステップエッジが大きければ、((R3>R4)&(R4>R1)&(R1>R2))が成立していると確率が高いと考えられる。同様に、図17(D),(E),(F)に示したようなステップエッジが存在する場合についても考慮した条件設定を行っている。
【0094】
さらに、上述の処理では各領域の総和値で大小を比較しているので、図17(C),(D),(E),(F)において、元画像のステップエッジの境界線はブロックの中心でなくても問題ないし、またステップエッジが多少斜めであっても正しく識別できる可能性が高い。逆に、4つの領域の1つのみに大きなエッジがあった時などは、判別が難しい。この場合は、“1”または“0”以外の識別値として、例えば“リジェクト”のような値を設けてもよいし、強制的に“1”または“0”と判断し、誤り訂正符号により復号してもよい。この例では、後者の誤り訂正を利用しているため、判別不能時は付加情報は“0”と識別している。
【0095】
次に、付加情報復号部56における動作の詳細について説明する。図18は、付加情報復号部56の動作の一例を示すフローチャートである。まず、S151でマクロブロックの探索を行うが、各々マクロブロックの先頭行および先頭列は同期信号となる同期パターンが重畳されているため、簡単に見つけることができる。
【0096】
次に、S152で符号化方式を検出する。これはすべてのマクロブロックの符号化方式情報を読み出し、例えば多数決復号をとることにより検出することができる。
【0097】
S153では、既知の論理フォーマットに従い、すべてのマクロブロックの情報を復号する。そして、S154で、復号されたマクロブロックの情報のうち、同一のシーケンス番号を持つものに関しては、これらの間で多数決復号を行う。また、S155では、“1”以外のシーケンス番号がある場合には、シーケンス番号順に付加情報を接続して組み立てる。
【0098】
以上により、画像に埋め込まれた付加情報を解読することができる。このとき、誤り訂正符号化や複数のマクロブロックに繰り返して付加情報を埋め込んでおいて多数決復号を行うことによって、元の画像の影響を最小限に抑え、確実に付加情報を取得することができる。また上述のような特徴を有するパターンが埋め込まれた画像であれば、例えば印刷装置や読取装置の影響や、途中で拡大あるいは縮小などの変換処理が施された場合でも、確実に付加情報を抽出することが可能である。
【0099】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図19は、本発明の第2の実施の形態における付加情報を埋め込む側の一構成例を示すブロック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して重複する説明を省略することがある。61は第1埋め込み強度入力部、62は第1パターン減衰率入力部、63は第2埋め込み強度入力部、64は第2パターン減衰率入力部、65は強度切り替え部である。この第2の実施の形態では、パターンを埋め込む位置により、重畳パターンの強度およびパターン減衰率の組合せを変更して埋め込み画像を形成する例を示している。
【0100】
パターンサイズ入力部11は、図示しないパーソナルコンピュータや操作パネルなどを通じて、ユーザが予め登録されている出力機器を選択する。この出力機器の選択によって、その出力機器に最適なパターンサイズを入力設定する。もちろん、数値等によってパターンサイズを入力設定してもよい。
【0101】
第1埋め込み強度入力部61、第1パターン減衰率入力部62、第2埋め込み強度入力部63、第2パターン減衰率入力部64は、図示しないパーソナルコンピュータや操作パネルなどを通じて、ユーザが指示した値を入力設定する。なお、固定値を用いる場合には、これらのいずれかあるいはいくつかを設けなくても良いし、すべてを固定値としてもよい。
【0102】
強度切り替え部65は、埋め込み位置制御部19がパターン選択のための制御信号をアクティブにした時に、第2埋め込み強度入力部63および第2パターン減衰率入力部64から入力された値を選択して、これらの埋め込み強度及びパターン減衰率をパターン作成部14に渡してパターン信号を作成させる。また、制御信号がアクティブでない時は、第1埋め込み強度入力部61および第1パターン減衰率入力部62から入力された値を選択して、これらの埋め込み強度及びパターン減衰率をパターン作成部14に渡してパターン信号を作成させる。具体的には、第2埋め込み強度を第1埋め込み強度よりもやや大きくし、第2パターン減衰率を第1パターン減衰率よりも小さな値とすることで、同期信号として埋め込み強度が大きく、またパターン減衰率の小さなパターンを埋め込むことができる。従って、同期信号の検出をより容易にすることができる。
【0103】
その他の各部は上述の第1の実施の形態と同様である。概略のみ説明すると、パターン作成部14は、入力設定されたパターンサイズと強度切り替え部65によって選択された埋め込み強度、およびパターン減衰率に基づいて、2つのパターンを作成する。作成する2つのパターンは、上述の第1の実施の形態と同様の特徴を有するものである。画像データ入力部15は、画像データを入力する。画像データ格納部16は、入力画像データの記録、処理中の作業データの一時的な保持、および出力データの保持に使用される。付加情報入力部17は、図示しないパーソナルコンピュータやソフトウェアなどを通じて、ユーザが指示した文字列、数字、あるいは画像データなどの画像中に付加する付加情報を入力する。付加情報符号化部18は、付加情報入力部17により入力された付加情報を元に、フォーマット化して実際に画像データに埋め込む情報を作成する。埋め込み位置制御部19は、予め決められている埋め込みフォーマットに従って画像データ格納部16に保持されている画像データへの埋め込み位置を指定するとともに、内部カウンタがある値を示す場合には、後述のパターン選択部20に制御信号を出す。パターン選択部20は、付加情報符号化部18により作成された埋め込み情報および前述の埋め込み位置制御部19からの制御信号に基づいて、パターン作成部14が作成した2つのパターンのうちの一方を選択する。具体的には、埋め込み位置制御部19からの制御信号がアクティブでない時は、付加情報符号化部18の出力する符号化された付加情報をもとに2つのパターンのうちの一方を選択するが、埋め込み位置制御部19からの制御信号がアクティブな時は、予め定めておいた2つのパターンのうちの一方を常に選択する。パターン重畳部21は、埋め込み位置制御部19が指定した画像データ格納部16のアドレスに存在する画像ブロックに対して、パターン選択部20が選択したパターンを加算する。なお、加算値が最大値(例えば255)を超えた時は、その値を最大値(例えば255)にし、加算値が負の値になったときは、その値を0にする。画像出力部22は、プリンタなどの出力機器に対して付加情報が埋め込まれた画像を出力する。以上のようにして、画質劣化を最低限度に抑えながら、識別率を向上させることができる。
【0104】
本発明の第2の実施の形態における付加情報を抽出する側の構成は、上述の第1の実施の形態と同様である。従ってここでは説明を省略する。
【0105】
この第2の実施の形態では同期信号となるパターンとそれ以外のパターンとで埋め込み強度及びパターン減衰率を切り替えた。しかしこれに限らず、例えば入力画像データの内容に応じて埋め込み強度及びパターン減衰率の少なくとも一方を変更するように構成することもできる。例えば認識率が低下する強いエッジが存在する領域では埋め込み強度を大きくし、パターン減衰率を小さくする等といったことが考えられる。
【0106】
また、上述の各実施の形態では、入力画像データにパターンを重畳した際に、値が最大値を超えるオーバーフローの場合には最大値に固定し、また最小値を下回るアンダーフローの場合には最小値に固定した。しかしこのようにするとハイライト部(明るい部分)及びシャドー部(暗い部分)でのパターンの識別性能が低下する可能性がある。このような場合には、入力画像データの階調範囲を予め圧縮してからパターンを埋め込むことによってオーバーフロー及びアンダーフローを回避し、さらにパターンの認識率を向上させることが可能である。
【0107】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、上述のような特徴を有するパターンを用いて付加情報を多階調の画像内に埋め込むので、出力機器や入力機器の解像度の違いによる解像度変換や回転などの画像処理が施されていても、紙上に印刷された画像から確実に埋め込まれている付加情報を検出、復元することができる。このとき、付加情報を埋め込む側から抽出する側に対してパターンサイズなどの情報を通知する必要が無く、幅広い入出力機器の組み合わせでも付加情報の埋め込み及び復元を行うことができる。それとともに、付加情報に対応するパターンの埋め込みによって、元の画像における画質劣化を抑えることができる。さらに、同期信号となるパターンを埋め込むことによって、画像に対して拡大あるいは縮小の処理が施されたり、あるいはスキューが発生している場合でも、付加情報を抽出する際に正確にスキュー補正を行い、また正確にブロックサイズを検出して付加情報を抽出することができ、埋め込まれている付加情報の復元を確実に行うことができる。本発明によれば、このような効果及び上述した様々な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における付加情報を埋め込む側の一構成例を示すブロック図である。
【図2】埋め込むパターンの一例の説明図である。
【図3】本発明で使用する符号フォーマットの一例における物理フォーマットの一例の説明図である。
【図4】マクロブロックの構成例の説明図である。
【図5】同期パターンが埋め込まれる画像領域の説明図である。
【図6】本発明で使用する符号フォーマットの一例における論理フォーマットの一例の説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における付加情報を埋め込む側の付加情報符号化部18の動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態において付加情報を抽出する側の一構成例を示すブロック図である。
【図9】画像データ解析部53の動作の一例を示すフローチャートである。
【図10】画像データ解析部53で用いるマスク画像の一例の説明図である。
【図11】画像データ解析部53で用いるマスク画像の一例の説明図(続き)である。
【図12】ブロック位置検出部54の動作の一例を示すフローチャートである。
【図13】ブロック位置検出部54で用いるマスク画像の一例の説明図である。
【図14】ブロック位置検出部54で作成される極値画像の一例および極値画像からブロック位置を求める処理の一例の説明図である。
【図15】付加情報識別部55の動作の一例を示すフローチャートである。
【図16】付加情報識別部55で用いる計算ウィンドウの一例の説明図である。
【図17】付加情報識別部55における付加情報の識別処理の一例の説明図である。
【図18】付加情報復号部56の動作の一例を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第2の実施の形態における付加情報を埋め込む側の一構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11…パターンサイズ入力部、12…埋め込み強度入力部、13…パターン減衰率入力部、14…パターン作成部、15…画像データ入力部、16…画像データ格納部、17…付加情報入力部、18…付加情報符号化部、19…埋め込み位置制御部、20…パターン選択部、21…パターン重畳部、22…画像出力部、31…パターンサイズ、32…マクロブロックサイズ、33…入力画像、34…同期パターン、41…基本論理フォーマット、42…符号化方式情報、43…シーケンス番号、44…有効符号数情報、45…符号化情報、51…画像データ入力部、52…画像データ格納部、53…画像データ解析部、54…ブロック位置検出部、55…付加情報識別部、56…付加情報復号部、61…第1埋め込み強度入力部、62…第1パターン減衰率入力部、63…第2埋め込み強度入力部、64…第2パターン減衰率入力部、65…強度切り替え部。
Claims (54)
- 2つのパターン信号を発生するパターン発生手段と、入力画像を入力する画像入力手段と、付加情報を入力する付加情報入力手段と、前記画像入力手段で入力された前記入力画像にパターン信号を重畳する画像位置を指定するとともに前記画像位置が所定の行および列を示している時には前記所定の行及び列である旨を表す制御信号を出力する画素位置指定手段と、前記付加情報と前記画素位置指定手段が出力する制御信号により前記2つのパターンのいずれかを選択するパターン選択手段と、前記パターン選択手段が選択したパターン信号を前記入力画像中の前記画素位置指定手段が指定する画像位置に重畳するパターン重畳手段を備え、前記パターン信号は、2つのパターンの対応する画素同士を加算するとすべての要素が0になるという特徴、および各々のパターン中の全画素を加算すると0になるという特徴、および各々のパターンは中心部を通り方向が異なる2本のエッジと呼ばれる不連続な画素値を有していることを特徴とする画像処理装置。
- 前記画素位置指定手段は、所定の行間隔および列間隔で前記制御信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記パターン選択手段は、前記画素位置指定手段が制御信号を出力している時には、前記付加信号によらず、予め定められている前記2つのパターン信号のどちらか一方を常に選択し、前記画素位置指定手段が前記制御信号を出力していない時には、前記付加情報符号化手段により符号化された付加信号により前記2つのパターンのいずれかを選択することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
- さらに、埋め込み強度を入力する埋め込み強度入力手段を具備し、前記パターン発生手段は、前記埋め込み強度入力手段で入力された埋め込み強度を用いて前記2つのパターン信号を発生することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記パターン信号は、さらにパターンの持つ画素値の絶対値は中心でもっとも大きく、中心から離れるほど小さくなるという特徴を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- さらに、パターン減衰率を入力するパターン減衰率入力手段を具備し、前記パターン減衰率入力手段で入力されたパターン減衰率を用いて前記2つのパターン信号を発生することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
- 前記パターン信号は、ともにn×m画素で構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- さらに、パターンサイズを入力するパターンサイズ入力手段を具備し、前記パターン発生手段は、前記パターンサイズ入力手段で入力されたパターンサイズを用いて前記2つのパターン信号を発生することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
- 前記パターン信号は、中心部を通るエッジの方向が垂直方向及び水平方向であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- さらに、前記付加情報入力手段で入力された付加情報を予め規定された符号化フォーマットの埋め込み情報に変換する付加情報符号化手段を有し、前記パターン重畳手段は、前記付加情報符号化手段で変換された埋め込み情報に従って前記パターン発生手段が発生する2つのパターン信号のいずれかを選択することを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 2つのパターン信号を発生するパターン発生手段と、入力画像を入力する画像入力手段と、付加情報を入力する付加情報入力手段と、前記画像入力手段で入力された前記入力画像にパターン信号を重畳する画像位置を指定するとともに画像位置が所定の行および列を示している時には前記所定の行及び列である旨を表す制御信号を出力する画素位置指定手段と、前記付加情報と前記画素位置指定手段が出力する前記制御信号により前記2つのパターンのいずれかを選択するパターン選択手段と、前記画素位置指定手段が出力する前記制御信号により埋め込み強度またはパターン減衰率の少なくとも一方を切り替えるパターン強度切替手段と、前記パターン選択手段で選択したパターン信号を前記入力画像中の前記画素位置指定手段が指定する画像位置に重畳するパターン重畳手段を備え、前記パターン発生手段は、前記強度切替手段から渡される埋め込み強度及びパターン減衰率に従って前記2つのパターン信号を発生し、前記パターン信号は、2つのパターンの対応する画素同士を加算するとすべての要素が0になるという特徴、および各々のパターン中の全画素を加算すると0になるという特徴、および各々のパターンは中心部を通り方向が異なる2本のエッジと呼ばれる不連続な画素値を有していることを特徴とする画像処理装置。
- 前記画素位置指定手段は、所定の行間隔および列間隔で制御信号を出力することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
- さらに、第1の埋め込み強度を入力する第1埋め込み強度入力手段と、第2の埋め込み強度を入力する第2埋め込み強度入力手段を有し、前記パターン強度切替手段は、前記画素位置指定手段が出力する前記制御信号により前記第1埋め込み強度入力手段で入力された第1の埋め込み強度あるいは第2埋め込み強度入力手段で入力された第2の埋め込み強度のいずれか一方に切り換えて埋め込み強度として前記パターン発生手段に渡すことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の画像処理装置。
- さらに、第1のパターン減衰率を入力する第1パターン減衰率入力手段と、第2のパターン減衰率を入力する第2パターン減衰率入力手段を有し、前記パターン強度切替手段は、前記画素位置指定手段が出力する前記制御信号により前記第1パターン減衰率入力手段で入力された第1のパターン減衰率あるいは第2パターン減衰率入力手段で入力された第2のパターン減衰率のいずれか一方に切り換えてパターン減衰率として前記パターン発生手段に渡すことを特徴とする請求項11ないし請求項13のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- さらに、第1の埋め込み強度を入力する第1埋め込み強度入力手段と、第1のパターン減衰率を入力する第1パターン減衰率入力手段と、第2の埋め込み強度を入力する第2埋め込み強度入力手段と、第2のパターン減衰率を入力する第2パターン減衰率入力手段を有し、前記パターン強度切替手段は、前記画素位置指定手段が制御信号を出力している時には、第2の埋め込み強度および第2のパターン減衰率を前記パターン発生手段に引き渡し、前記画素位置指定手段が制御信号を出力していない時には、第1の埋め込み強度および第1のパターン減衰率を前記パターン発生手段に引き渡すことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の画像処理装置。
- 付加情報が複数画素のパターンで構成されたブロックを単位に埋め込まれた画像データから、付加情報を抽出する画像処理装置において、付加情報が埋め込まれた画像データを入力する画像データ入力手段と、付加情報が埋め込まれた前記画像データを解析しスキューを補正するとともに前記ブロックのサイズを推定する画像データ解析手段と、付加情報が埋め込まれた前記画像データから前記ブロックの位置を検出するブロック位置検出手段と、前記ブロック位置検出手段で検出した前記ブロックの位置に基づき前記ブロックに埋め込まれている付加情報を識別する付加情報識別手段を備え、前記パターンは2種類であり、2つのパターンの対応する画素同士を加算するとすべての要素が0になるという特徴、および各々のパターン中の全画素を加算すると0になるという特徴、および各々のパターンは中心部を通り方向が異なる2本のエッジと呼ばれる不連続な画素値を備えている特徴を有しており、前記画像データ解析手段は、前記エッジが画像中に規則的に配置されていること、および同一のパターンが格子状に重畳されていることからスキュー角の検知および補正とブロックサイズの推定を行い、前記ブロック位置検出手段は、1つのパターンから正か負かの極性情報だけを抽出して作成したマスク画像と付加情報が埋め込まれた画像との相関性を利用してブロックの位置を検出し、前記付加情報識別手段は、前記エッジにより4つに分割された領域の画素値の総和の大小関係を利用して付加情報を識別することを特徴とする画像処理装置。
- 前記画像データ解析手段は、入力画像から抜き出した複数の所定サイズの部分画像からスキュー角の検出とブロックサイズの推定を行うことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
- 前記画像データ解析手段は、スキュー角に対応した複数のマスク画像と前記複数の部分画像のうちの1つとの間で相関を演算し、該演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、前記複数の極大画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、該極大画像の自己相関関数のピーク位置からおおよそのスキュー角およびブロックサイズの推定を行うことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
- 前記画像データ解析手段は、スキュー角に対応した複数のマスク画像と前記複数の部分画像のうちの1つとの間で相関を演算し、該演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、前記複数の極大画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、該極大画像を回転しながら垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形のピーク値がもっとも高くなった時の回転角からスキュー角の推定を行うことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
- 前記画像データ解析手段は、スキュー角に対応した複数のマスク画像と前記複数の部分画像のうちの1つとの間で相関を演算し、該演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、前記複数の極大画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、該極大画像の自己相関関数のピーク位置からおおよそのスキュー角を推定し、さらに該極大画像を求めたおおよそのスキュー角の近傍で回転しながら垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形のピーク値がもっとも高くなった時の回転角からスキュー角の推定を行うことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
- 前記画像データ解析手段は、スキュー角に対応した複数のマスク画像と前記複数の部分画像のうちの1つとの間で相関を演算し、該演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、前記複数の極大画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、該極大画像の自己相関関数のピーク位置からおおよそのスキュー角を推定し、さらに該極大画像を求めたおおよそのスキュー角の近傍で回転しながら垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形のピーク値がもっとも高くなった時に、最も高い投影値を示した位置と2番目に高い投影値を示した位置の間隔からブロックサイズの推定を行うことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
- 前記画像データ解析手段は、スキュー角に対応した複数のマスク画像と前記複数の部分画像のうちの1つとの間で相関を演算し、該演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、前記複数の極大画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、該極大画像の自己相関関数のピーク位置から第1のスキュー角および第1のブロックサイズの推定を行い、さらに該極大画像を求めた第1のスキュー角の近傍で回転しながら垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形のピーク値がもっとも高くなった時の回転角から第2のスキュー角の推定を行い、第2のスキュー角において投影波形が最も高い投影値を示した位置と2番目に高い投影値を示した位置の間隔から第2のブロックサイズの推定を行い、第1のスキュー角と第2のスキュー角の誤差が所定の値以下であり、かつ、第1のブロックサイズと第2のブロックサイズの誤差が所定の値以下である時に、第2のスキュー角と第2のブロックサイズをスキュー角の推定値およびブロックサイズの推定値とすることを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
- 前記画像データ解析手段は、スキュー角に対応した複数のマスク画像と前記複数の部分画像のうちの1つとの間で相関を演算し、該演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、前記複数の極大画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、該極大画像の自己相関関数のピーク位置から第1のスキュー角および第1のブロックサイズの推定を行い、さらに該極大画像を求めた第1のスキュー角の近傍で回転しながら垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形のピーク値がもっとも高くなった時の回転角から第2のスキュー角の推定を行い、第2のスキュー角において投影波形が最も高い投影値を示した位置と2番目に高い投影値を示した位置の間隔から第2のブロックサイズの推定を行い、第1のスキュー角と第2のスキュー角の誤差が所定の値以下であり、かつ、第1のブロックサイズと第2のブロックサイズの誤差が所定の値以下である時に、第2のスキュー角を用いたスキュー補正を行うことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
- 前記ブロック位置検出手段は、前記画像データ解析手段により求めたブロックサイズに対応するマスク画像を作成し、前記マスク画像と前記画像データとの間でたたみこみ演算を行い、該たたみこみ演算結果の画像から値が極大または極小となる点だけを抽出し、前記極大または極小となる点を垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形と前記画像データ解析手段により求めたブロックサイズとから、ブロック位置を検出することを特徴とする請求項16ないし請求項23のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記付加情報識別手段は、前記ブロック位置検出手段により検出したブロックを所定方向の2つのエッジにより4つの領域に分割し、該4つの領域に存在する画素値の総和を求め、得られた4つの総和値の大小関係に基づいて付加情報を識別することを特徴とする請求項16ないし請求項24のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記ブロック位置検出手段及び前記付加情報識別手段は、前記画像データ解析手段によってスキューが補正された画像データを用いて処理を行うことを特徴とする請求項16ないし請求項25のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- さらに、前記付加情報識別手段によって識別された付加情報を予め規定された符号化フォーマットに従って復号する付加情報復号手段を有することを特徴とする請求項16ないし請求項26のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 入力画像及び該入力画像に埋め込む付加情報が入力され、前記付加情報及びパターンを埋め込む前記入力画像中の画像位置が所定の行および列であるか否かに従って2つのパターン信号のいずれかを選択し、前記入力画像中の指定された画像位置に選択されたパターン信号を重畳して付加画像を前記入力画像に埋め込む処理を行うものであって、前記パターン信号は、2つのパターンの対応する画素同士を加算するとすべての要素が0になるという特徴、および各々のパターン中の全画素を加算すると0になるという特徴、および各々のパターンは中心部を通り方向が異なる2本のエッジと呼ばれる不連続な画素値を有していることを特徴とする画像処理方法。
- 前記2つのパターン信号の選択は、前記パターンの埋め込み位置が所定の行または列にあるときに、前記2つのパターン信号のうちの予め定められている一方を常に選択することを特徴とする請求項28に記載の画像処理方法。
- 前記2つのパターン信号の選択は、前記パターンの埋め込み位置が所定の行間隔および列間隔の位置で、前記2つあるパターン信号のうちの予め定められている一方を常に選択することを特徴とする請求項28に記載の画像処理方法。
- さらに埋め込み強度が入力され、前記埋め込み強度を用いて前記2つのパターン信号を発生することを特徴とする請求項28ないし請求項30のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- 前記パターン信号は、さらにパターンの持つ画素値の絶対値は中心でもっとも大きく、中心から離れるほど小さくなるという特徴を有していることを特徴とする請求項28ないし請求項31のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- さらにパターン減衰率が入力され、前記パターン減衰率を用いて前記2つのパターン信号を発生することを特徴とする請求項32に記載の画像処理方法。
- 前記パターン信号は、ともにn×m画素で構成されていることを特徴とする請求項28ないし請求項33のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- さらにパターンサイズが入力され、前記パターンサイズを用いて前記2つのパターン信号を発生することを特徴とする請求項34に記載の画像処理方法。
- 前記パターン信号は、中心部を通るエッジの方向が垂直方向及び水平方向であることを特徴とする請求項28ないし請求項35のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- さらに、入力された前記付加情報を予め規定された符号化フォーマットの埋め込み情報に変換し、前記埋め込み情報に従って前記2つのパターン信号のいずれかを選択することを特徴とする請求項28ないし請求項36のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- 入力画像及び該入力画像に埋め込む付加情報が入力され、前記入力画像にパターンを埋め込む画像位置が所定の行および列か否かに応じて埋め込み強度またはパターン減衰率の少なくとも一方を切り替えて2つのパターンを生成し、前記付加情報及びパターンを埋め込む前記入力画像中の画像位置が所定の行および列であるか否かに従って2つのパターン信号のいずれかを選択し、前記入力画像中の指定された画像位置に選択されたパターン信号を重畳して付加画像を前記入力画像に埋め込む処理を行うものであって、前記パターン信号は、2つのパターンの対応する画素同士を加算するとすべての要素が0になるという特徴、および各々のパターン中の全画素を加算すると0になるという特徴、および各々のパターンは中心部を通り方向が異なる2本のエッジと呼ばれる不連続な画素値を有していることを特徴とする画像処理方法。
- 前記埋め込み強度またはパターン減衰率の切り替えは、パターンの埋め込み位置に関して所定の行間隔および列間隔で行われることを特徴とする請求項38に記載の画像処理方法。
- さらに、第1の埋め込み強度及び第2の埋め込み強度が入力され、パターンの埋め込み位置に従って第1の埋め込み強度または第2の埋め込み強度のいずれか一方に切り換えて前記2つのパターンを生成することを特徴とする請求項38または請求項39に記載の画像処理方法。
- さらに、第1のパターン減衰率及び第2のパターン減衰率が入力され、パターンの埋め込み位置に従って第1のパターン減衰率または第2のパターン減衰率のいずれか一方に切り換えて前記2つのパターンを生成することを特徴とする請求項38ないし請求項40のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- 前記2つのパターン信号の選択は、パターンの埋め込み位置が所定の行および列である場合には前記2つのパターン信号のうちの予め定められている一方を常に選択し、パターンの埋め込み位置が所定の行および列にないときは前記付加信号により前記2つのパターンのいずれかを選択することを特徴とする請求項38ないし請求項41のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- 付加情報が複数画素のパターンで構成されたブロックを単位に埋め込まれるとともに特定の前記パターンが行および列状に埋め込まれた画像データから、付加情報を抽出する画像処理方法において、付加情報が埋め込まれた画像データが入力され、前記画像データを解析し、スキュー補正を行うとともに前記ブロックのサイズを推定し、また前記画像データから前記ブロックの位置を検出し、検出した前記ブロックの位置に基づき前記ブロックに埋め込まれている付加情報を識別するものであって、前記パターンは2種類であり、2つのパターンの対応する画素同士を加算するとすべての要素が0になるという特徴、および各々のパターン中の全画素を加算すると0になるという特徴、および各々のパターンは中心部を通り方向が異なる2本のエッジと呼ばれる不連続な画素値を備えている特徴を有しており、前記エッジが画像中に規則的に配置されていること、および同一のパターンが格子状に重畳されていることからスキュー角の検知・補正とブロックサイズの推定を行い、前記特定のパターンから正か負かの極性情報だけを抽出して作成したマスク画像と付加情報が埋め込まれた画像との相関性を利用してブロックの位置を検出し、前記エッジにより4つに分割された領域の画素値の総和の大小関係を利用して付加情報を識別することを特徴とする画像処理方法。
- 前記スキュー角の検出およびブロックサイズの推定は、入力画像から抜き出した複数の所定サイズの部分画像を解析して求めることを特徴とする請求項43に記載の画像処理方法。
- 前記スキュー角の検出およびブロックサイズの推定は、スキュー角に対応した複数のマスク画像と前記複数の部分画像のうちの1つとの間で相関を演算し、該演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、該複数の極大画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、選択した極大画像の自己相関関数のピーク位置からおおよそのスキュー角およびブロックサイズを推定することを特徴とする請求項43に記載の画像処理方法。
- 前記スキュー角の検出は、スキュー角に対応した複数のマスク画像と前記複数の部分画像のうちの1つとの間で相関を演算し、該演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、該複数の極大画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、選択した極大画像を回転しながら、垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形のピーク値がもっとも高くなった時の回転角からスキュー角を求めることを特徴とする請求項43に記載の画像処理方法。
- 前記スキュー角の検出は、スキュー角に対応した複数のマスク画像と前記複数の部分画像のうちの1つとの間で相関を演算し、該演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、該複数の極大画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、選択した極大画像の自己相関関数のピーク位置からおおよそのスキュー角を推定し、さらに該極大画像を前記おおよそのスキュー角の近傍で回転しながら垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形のピーク値がもっとも高くなった時の回転角からスキュー角を求めることを特徴とする請求項43に記載の画像処理方法。
- 前記ブロックサイズの推定は、スキュー角に対応した複数のマスク画像と前記複数の部分画像のうちの1つとの間で相関を演算し、該演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、該複数の極大画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、選択した極大画像の自己相関関数のピーク位置からおおよそのスキュー角を推定し、さらに該極大画像を前記おおよそのスキュー角の近傍で回転しながら垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形のピーク値がもっとも高くなった時に、最も高い投影値を示した位置と2番目に高い投影値を示した位置の間隔からブロックサイズを求めることを特徴とする請求項43に記載の画像処理方法。
- 前記スキュー角の検出およびブロックサイズの推定は、スキュー角に対応した複数のマスク画像と前記複数の部分画像のうちの1つとの間で相関を演算し、該演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、該複数の極大画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、選択した極大画像の自己相関関数のピーク位置から第1のスキュー角および第1のブロックサイズの推定を行い、さらに該極大画像を前記第1のスキュー角の近傍で回転しながら垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形のピーク値がもっとも高くなった時の回転角から第2のスキュー角の推定を行い、第2のスキュー角において前記投影波形が最も高い投影値を示した位置と2番目に高い投影値を示した位置の間隔から第2のブロックサイズの推定を行い、前記第1のスキュー角と前記第2のスキュー角の誤差が所定の値以下であり、かつ、前記第1のブロックサイズと前記第2のブロックサイズの誤差が所定の値以下である時に、前記第2のスキュー角と前記第2のブロックサイズをスキュー角およびブロックサイズとして求めることを特徴とする請求項43に記載の画像処理方法。
- 前記スキュー補正は、スキュー角に対応した複数のマスク画像と前記複数の部分画像のうちの1つとの間で相関を演算し、該演算結果となる複数の相関画像から極大となる点だけを抽出した複数の極大画像を作成し、該複数の極大画像の中で平均極大値がもっとも高くなる極大画像を選択し、選択した極大画像の自己相関関数のピーク位置から第1のスキュー角および第1のブロックサイズの推定を行い、さらに該極大画像を前記第1のスキュー角の近傍で回転しながら垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形のピーク値がもっとも高くなった時の回転角から第2のスキュー角の推定を行い、前記第2のスキュー角において前記投影波形が最も高い投影値を示した位置と2番目に高い投影値を示した位置の間隔から第2のブロックサイズの推定を行い、前記第1のスキュー角と前記第2のスキュー角の誤差が所定の値以下であり、かつ、前記第1のブロックサイズと前記第2のブロックサイズの誤差が所定の値以下である時に、前記第2のスキュー角を用いたスキュー補正を行うことを特徴とする請求項43に記載の画像処理方法。
- 前記ブロック位置の検出は、ブロックサイズの推定によって求めた前記ブロックサイズに対応するマスク画像を作成し、前記マスク画像と前記画像データとの間でたたみこみ演算を行い、該たたみこみ演算結果の画像から値が極大または極小となる点だけを抽出し、前記極大または極小となる点を垂直方向および水平方向に投影し、得られた投影波形と推定したブロックサイズとから、ブロック位置を検出することを特徴とする請求項43ないし請求項50のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- 前記付加情報の識別は、位置を検出したブロックについて所定方向の2つのエッジにより4つの領域に分割し、該4つの領域に存在する画素値の総和を求め、得られた4つの総和値の大小関係に基づいて付加情報を識別することを特徴とする請求項43ないし請求項51のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- さらに、前記ブロック位置の検出及び前記付加情報の識別は、スキューが補正された画像データを用いて行うことを特徴とする請求項43ないし請求項52のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- さらに、識別された付加情報を、予め規定された符号化フォーマットに従って復号することを特徴とする請求項43ないし請求項53のいずれか1項に記載の画像処理方法。
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