JP2004146958A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】煩雑な読取条件の設定操作の負担を軽減した画像読取装置を提供する。
【解決手段】読取部11で原稿上の画像を読み取る際の読取条件及び使用するメモリボックス17を、操作部12に設けられているワンタッチキー13に対応づけてワンタッチテーブル16として記憶部15に記憶させておく。操作部12でワンタッチキー13が操作されると、制御部14は記憶部15内のワンタッチテーブル16を参照し、登録されている読取条件に従って読取部11に原稿上の画像を読み取らせる。そして、同じくワンタッチテーブル16から使用するメモリボックス17を選択し、読取部11で読み取った原稿上の画像を当該メモリボックス17に格納する。利用者は、煩雑な読取条件を読取の都度設定する必要はなく、ワンタッチキー13の操作という簡単な操作によって読取を行わせることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、読取条件が設定可能な画像読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、ファクシミリ装置やコピー機などの画像読取手段を有する装置の発達により、コンピュータの入出力装置として利用可能な複合機などが開発され、広く利用されている。このような装置では、例えばLANなどのネットワークに接続され、読み取った画像をコンピュータに入力するスキャナとしての機能を有している。
【0003】
このようなスキャナ機能を利用する場合、一般に、原稿を読み取る際の種々の条件、例えば解像度や濃度、原稿種別、読取サイズなどを設定することができる。これらの読取条件は装置において予め設定しておくことができる。従って、よく利用する読取条件を予め装置に対して設定しておけば、読取条件の設定の操作を軽減することができる。しかし、予め設定されている条件とは異なる読取条件によって読み取りを行う場合には、所望の読取条件をいちいち設定しなければならない。例えばいくつかの読取条件を、そのときの作業に応じて変更しながら利用する場合、ある1つの作業については予め設定されている条件で読み取りを行うことができるが、他の作業についてはその都度、読取条件を設定してゆかなければならない。
【0004】
また、装置をLANなどに接続して利用する場合、装置は複数のクライアントによって共用されることになる。一般に利用者によって読取条件が異なる場合が多いため、ある特定の利用者が用いる読取条件を装置に対して設定したのでは、他の利用者は読取を行うたびに読取条件の設定を行わなければならず、不便であるという問題があった。
【0005】
このような問題に対して、例えば特許文献1では、個人用の読取条件の設定を記録媒体1に記憶させておき、利用者は各自が所有している記憶媒体を装置に読み取らせることによって所望の読取条件による画像の読み取りを行うようにした装置が考えられている。しかし、このような装置では記憶媒体を読み取るための機構が新たに必要になるとともに、利用者は記憶媒体を持参しなければならず、その手間及び記憶媒体の管理が煩雑である。
【0006】
また、読み取った画像の転送先となるコンピュータの側で読取条件の設定を行うようなシステムでは、それぞれのクライアントにおいて読取条件を記憶しておけばよく、それぞれのクライアントの利用者が所望する読取条件での読取が可能である。しかし、複数のクライアントにおいて共用されるような装置では、クライアント側による読取条件の設定が競合したり、装置とクライアントが距離的に離れている場合には読取条件を設定してから装置のもとへ移動するまでに他の利用者が利用してしまうなどのトラブルの原因となる。
【0007】
このようなことから、一般にネットワークに接続して用いる複合機などの読取装置では、装置に原稿をセットするとともに読取条件も装置に対して設定し、読み取った画像を一旦蓄積しておいて、後でクライアントから取り出す方式が利用されている。この場合、装置が共用されるために、それぞれの利用者が装置の操作パネルなどから読取条件を設定する必要が生じる。そのため、上述のように読取条件の設定に手間がかかるという問題があった。
【0008】
さらに、このような利用方式を採用する場合、読み取った画像を一旦蓄積するためにメモリボックスが利用されることが多い。この場合、読取条件の設定の際に各利用者用のメモリボックスを指定しておき、読取の実行を指示することになる。そして、読み取った画像を指定されたメモリボックスに格納しておき、後でクライアントからメモリボックスを指定して画像を取り出すことになる。しかし、利用頻度の低い利用者は、自分が利用すべきメモリボックスを特定する番号などを忘れてしまい、スキャナ機能自体が利用できなくなってしまうという問題もあった。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−306730号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、煩雑な読取条件の設定操作の負担を軽減した画像読取装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画像読取装置において、原稿上の画像を読み取る読取手段と、ワンタッチキーが設けられた操作手段と、前記ワンタッチキーに対応づけて前記読取手段における読取条件を記憶する記憶手段と、前記ワンタッチキーの操作に従って前記記憶手段が記憶する前記ワンタッチキーに対応する前記読取条件で前記読取手段に画像を読み取らせる制御手段を有することを特徴とするものである。このようにワンタッチキーに読取条件を対応づけておくことによって、利用者は煩雑な読取条件の設定を行う必要が無く、ワンタッチキーの操作のみによって所望の読取条件による画像の読み取りを行うことができる。ワンタッチキーが複数設けられていれば、複数の利用者について、それぞれの利用者毎の読取設定が可能であるし、また1人の利用者が複数の読取条件を設定しておくことも可能である。
【0012】
また、記憶手段に、読取手段で読み取った画像を格納するメモリボックスが設けられている構成では、ワンタッチキーに対して読取条件とともにメモリボックスを対応づけて記憶しておくことができる。これによって、メモリボックスの選択操作も不要とし、ワンタッチキーのみで読取条件の設定及びメモリボックスの選択を行うことができ、利用者による操作負担を軽減することができる。また、メモリボックスの番号などを覚えている必要もなくなるため、利用頻度が低い利用者にとっても利便性を向上させることができる。
【0013】
さらに、複数の機能に適用可能な画像読取装置である場合には、ワンタッチキーに対して実行する機能とともに読取条件を記憶させておき、ワンタッチキーの操作に従って、そのワンタッチキーに対応する機能を実行可能にする。それとともに、同じく対応する読取条件で前記読取手段に画像を読み取らせるように構成することができる。これによって、どのような機能のモードであっても、ワンタッチキーの操作だけで画像の読取機能を所望の読取条件で実行させることができる。
【0014】
あるいは、同じく複数の機能に適用可能な画像読取装置である場合に、ワンタッチキーに対して複数の機能毎に読取条件を記憶させておき、操作手段に設けられている複数の機能のうちから実行させる機能を選択する選択手段に従い、選択手段で選択された機能を実行するとともに、ワンタッチキーの操作に従って選択されている機能の読取条件で読取手段に画像を読み取らせるように構成することができる。これによって、ワンタッチキーをそれぞれの機能において共用できるとともに、読取手段を用いる複数の機能に対してそれぞれ読取条件を設定することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の画像読取装置の実施の一形態を含む通信端末装置の一例を示すブロック図である。図中、11は読取部、12は操作部、13はワンタッチキー、14は制御部、15は記憶部、16はワンタッチテーブル、17はメモリボックス、18はネットワーク通信部、19はファクシミリ通信部である。この例では、通信端末装置は、ファクシミリ通信部19を介して公衆回線や専用線と接続され、ファクシミリ通信が可能に構成されるとともに、ネットワーク通信部18を介してLANなどのデータ交換ネットワークと接続され、クライアント端末等との通信が可能に構成されている。これらを利用して、ファクシミリ送受信機能や読取部11を用いたスキャナ機能などを提供している。
【0016】
読取部11は、制御部14による制御に従って原稿上の画像を読み取る。読取方式は任意であり、プラテン上に原稿を載置して読み取るフラットベッド型や、原稿を搬送しながら読み取るADF型、あるいは共用できるタイプなど、種々の読取方式を利用可能である。
【0017】
操作部12は、利用者が各種の設定を行ったり、装置の状態を確認するためのユーザインタフェースである。ここでは、操作部12には1ないし複数個のワンタッチキー13が設けられている。このワンタッチキー13には、後述するように予め設定しておくことによって、種々の読取条件の設定などを1回のワンタッチキー13の操作で行うことができる。もちろん操作部12には、このほかにも様々なキー等が設けられている。また、LCD表示装置やLEDランプなど、種々の表示機能も設けられている。
【0018】
制御部14は、通信端末装置全体を制御し、上述のような各種の機能を利用者に提供する。特に操作部12に設けられているワンタッチキー13の操作に従って、記憶部15に記憶されているワンタッチテーブル16から設定されている機能及び諸情報を取得し、その機能への切り替えを必要に応じて行うとともに、その他の諸情報に従った動作を行う。スキャナ機能が設定されているワンタッチキー13が操作された場合には、必要に応じてスキャナ機能に切り換えるとともに、諸情報として読取条件を取得し、その読取条件に従って読取部11に画像を読み取らせる制御を行う。また、ファクシミリ通信機能が設定されているワンタッチキー13が操作された場合には、必要に応じてファクシミリ通信機能に切り換えるとともに、諸情報として通信相手先の電話番号などを取得し、ファクシミリ通信部19を通じて通信相手先への発呼及びファクシミリ通信手順に従った通信を行う。この時、送信する画像を読取部11で読み取る場合には、読取部11に対する読取制御も行う。この場合、操作されたワンタッチキー13に対応した諸情報として読取条件も取得し、その読取条件に従って読取部11に画像を読み取らせるように制御することができる。
【0019】
記憶部15は、装置内で記憶する必要のある様々な情報を記憶する。その一部として、ワンタッチテーブル16を記憶するとともに、この例では1ないし複数のメモリボックス17を設けている。
【0020】
ワンタッチテーブル16は、操作部12に設けられているそれぞれのワンタッチキー13に対して、各種の情報を対応づけておくものである。特に本発明では、読取部11を用いて原稿上の画像を読み取る際の読取条件をワンタッチキー13に対応づけている。図2は、ワンタッチテーブルの一例の説明図である。図2に示す例では、それぞれのワンタッチキー13について、当該ワンタッチキー13が操作された時に対応づけるメモリボックス、機能、諸情報などが登録されている。諸情報として登録される情報は機能によって異なるが、例えば機能としてスキャナ機能が登録されている場合には、諸情報として読取条件が登録される。また、機能としてファクシミリ送信機能が登録されている場合には、諸情報として通信相手先の電話番号や応用通信機能、さらに読取部11で読み取った画像を送信する場合(メモリボックス欄がスキャナの場合)には読取条件を登録しておくことができる。なお、メモリボックス17を利用しない場合には、メモリボックス欄は不要である。もちろん、これらの情報の他にも、種々の情報をワンタッチキー13に対応づけて登録しておくことができる。
【0021】
読取条件としては、読み取り解像度(200dpi/300dpi/400dpi/600dpi等)、濃度(自動/普通/やや薄い/薄い/やや濃い/濃い等)、原稿種類(文字/文字写真混在/写真等)、読み取りサイズ(自動/A3/B4/A4/B5等)、その他種々の拡張機能の利用(Nin1/ページ連写等)などについて登録可能とすることができる。もちろん、登録可能な読取条件はこれらに限られるものではない。
【0022】
メモリボックス17は、種々の機能において画像を格納しておくことができる。ここでは、読取部11で読み取った画像を格納しておき、後でクライアント端末から取り出すことができる。それぞれのメモリボックス17には、利用者を特定するための暗証情報が対応づけられており、メモリボックス17への画像の格納の際、あるいはメモリボックス17からの画像の取り出しの際に暗証情報のチェックを行うように構成しておくことができる。例えばメモリボックス17への画像の格納の際に暗証情報のチェックを行う場合には、ワンタッチキー13の操作の後に暗証情報の入力操作を行うことになる。また、この暗証情報をワンタッチテーブル16に含めておくことも可能である。
【0023】
ネットワーク通信部18は、制御部14による制御に従い、LANなどのデータ交換ネットワークを通じて他のネットワーク機器との通信を行う。例えば外部のクライアント端末からのメモリボックス17へのアクセスを受けたり、逆にクライアント端末から送られてくる送信要求を受け取る等の通信を行う。
【0024】
ファクシミリ通信部19は、制御部14による制御に従い、公衆回線あるいは専用線などを通じて、ファクシミリ手順によりファクシミリ通信を行う。
【0025】
次に、本発明の画像読取装置の実施の一形態を含む通信端末装置の一例における動作の一例について説明する。通常の利用時には、操作部12に設けられている機能選択キーなどを操作し、所望の機能に必要に応じて切り換えた後、それぞれの機能における動作を実行する。例えばファクシミリ送信時には、ファクシミリ通信モードに必要に応じて切り換えた後、読取部11に原稿をセットするとともに、操作部12から相手先の電話番号や読取条件などを入力操作し、実行指示を行えばよい。読取部11で読み取った原稿上の画像がファクシミリ通信部19から相手先へファクシミリ送信される。
【0026】
また、スキャナ機能を利用する際には、スキャナモードに必要に応じて切り換えた後、読取部11に原稿をセットするとともに、操作部12からメモリボックス17の指定や読取条件などを入力操作し、実行指示を行えばよい。読取部11で読み取った原稿上の画像は、指定されたメモリボックス17に格納される。外部のクライアント端末からの取り出し要求に対し、暗証情報による認証を行った後、メモリボックス17に格納されている読み取った画像をクライアント端末へ送信する。このほかにも、クライアント端末からのファクシミリ送信や、ファクシミリ受信した画像のクライアント端末への配信など、種々の機能を利用することができる。
【0027】
ワンタッチキー13を利用して上述のファクシミリ送信やスキャナ機能を利用する際の操作を簡単に行うことができる。この場合、予めワンタッチキー13への読取条件等の登録を行っておく必要がある。ここでは、ワンタッチキー13の操作によってスキャナ機能を利用した画像の読取を行う場合について、登録処理の一例を説明する。
【0028】
図3は、ワンタッチキー13への登録処理の一例を示すフローチャートである。ワンタッチキー13への読取条件などの登録を行う場合には、利用者は操作部12において所定の操作を行って、ワンタッチキー13への登録処理を開始させる。S21において、利用者は読取条件などを登録したいワンタッチキー13の1つを操作し、登録を行うワンタッチキー13を指定する。この操作を受け、制御部14はS22において、ワンタッチテーブル16の操作されたワンタッチキー13に対応するデータの機能欄にスキャナ機能である旨を登録し、当該ワンタッチキー13が操作された場合にはスキャナ機能として動作するように設定する。なお、ワンタッチキー13に対応づける機能については、利用者が操作部12から指示を行ったり、あるいは、当該登録処理が開始される際に動作モードとするなどが考えられる。
【0029】
次にS23において、使用するメモリボックス17の登録を行う。使用するメモリボックス17は、利用者が操作部12から選択したり、あるいは予めワンタッチキー13に対応したメモリボックス17を選択してもよい。メモリボックス17を選択したら、S24においてメモリボックス17の暗証情報を登録する。この暗証情報は、読取部11で読み取った画像をメモリボックス17に格納した後、取り出す際に使用するものである。
【0030】
S25以降においてそれぞれの読取条件を設定する。ここでは一例として読取解像度、読取濃度、原稿種類、読取サイズを登録する例を示している。S25において読取解像度を登録するか否かについて利用者の指示を受け、読取解像度の登録を行う場合には、S26において、読取解像度の指示に従ってS21で指定されたワンタッチキー13に対応づけて登録する。読取解像度としては、200dpi/300dpi/400dpi/600dpi等の固定解像度の中から選択するように構成することができる。なお、読取解像度を指定しない場合には、読取解像度を未登録のままとする。あるいは、読取解像度を自動設定としてもよい。
【0031】
S27では、読取濃度を登録するか否かについて利用者の指示を受け、読取濃度の登録を行う場合には、S28において、読取濃度の指示に従ってS21で指定されたワンタッチキー13に対応づけて登録する。読取濃度としては、自動/普通/やや薄い/薄い/やや濃い/濃い等の固定濃度の中から選択するように構成することができる。なお、読取濃度を指定しない場合には、読取濃度を未登録のままとする。あるいは、読取濃度を自動設定としてもよい。
【0032】
S29では、原稿種類を登録するか否かについて利用者の指示を受け、原稿種類の登録を行う場合には、S30において、原稿種類の指示に従ってS21で指定されたワンタッチキー13に対応づけて登録する。原稿種類としては、文字/文字写真混在/写真等の固定原稿種類の中から選択するように構成することができる。なお、原稿種類を指定しない場合には、原稿種類を未登録のままとする。あるいは、原稿種類を自動設定としてもよい。
【0033】
S31では、読取サイズを登録するか否かについて利用者の指示を受け、読取サイズの登録を行う場合には、S32において、読取サイズの指示に従ってS21で指定されたワンタッチキー13に対応づけて登録する。読取サイズとしては、A3/B4/A4/B5等の固定読取サイズの中から選択するように構成することができる。なお、読取サイズを指定しない場合には、読取サイズを未登録のままとする。あるいは、読取サイズを自動設定としてもよい。さらにそのほかの利用条件(例えば種々の格納機能の設定など)や設定項目がある場合には、さらに設定を行ってゆく。
【0034】
このようにして、S21で指定されたワンタッチキー13に対してメモリボックス17及び読取条件を登録することができる。S33で登録を継続するか否かを判定し、継続する場合にはS21へ戻る。また、登録を継続しない場合にはワンタッチキー13への登録処理を終了する。
【0035】
なお、ワンタッチキー13にはスキャナ機能の他、例えばファクシミリ送信機能においても登録を行うことができる。ファクシミリ送信機能の場合には、相手先の電話番号や応用通信機能等とともに、読取条件を設定することもできる。
【0036】
図4は、ワンタッチキーが操作された時の動作の一例を示すフローチャートである。この処理は、操作部12で何らかの操作が行われた場合の処理の一部として動作し、S41で操作部12において操作されたのがワンタッチキー13であるか否かを判定し、ワンタッチキー13でなければ、この処理を終了して他のキー操作に対する処理を行う。
【0037】
ワンタッチキー13が操作された場合には、S42において、ワンタッチテーブル16を参照して、操作されたワンタッチキー13に対応する登録が行われているか否かを判定する。上述の登録処理が行われていないワンタッチキー13が操作された場合には、S43において、例えばキー操作を拒絶する旨のブザー鳴動やエラー表示などのエラー処理を行い、この処理を終了する。
【0038】
操作されたワンタッチキー13に対して上述の図3に示したような処理によって登録が既に行われている場合には、その機能としてスキャナ機能が登録されているか否かをS44で判定する。スキャナ機能が登録されている場合には、さらにS45において、現在、スキャナ機能のモードであるか否かを判定する。もし、他の機能のモードである場合には、S46において、スキャナ機能のモードに動作モードを変更する。あるいはエラー処理としてキー操作を拒絶する旨のブザー鳴動やエラー表示などの処理を行い、この処理を終了してもよい。既にスキャナ機能のモードであればそのままS47に進む。
【0039】
S47において、操作されたワンタッチキー13に対して各種の読取条件が登録されているか否かを判定する。読取条件が登録されていれば、S48において、登録されている読取条件に従って読取部11において原稿上の画像を読み取る。また、読取条件が登録されていなければ、S49において、利用者による読取条件の入力指示を待ち、指示された読取条件に従って読取部11において原稿上の画像を読み取る。なお、読取条件中の一部に未登録の部分が存在する場合には、その条件については利用者による入力指示を待ったり、あるいは自動的に設定して読み取りを行うことができる。また、読み取った画像は、操作されたワンタッチキー13に対応づけられているメモリボックス17に格納される。なお、一連の原稿については同じ読取条件によって読取を実行することができる。
【0040】
S50において、読取処理を続行するか否かを判定し、読取処理を続行する場合にはS47へ戻って画像の読み取りを行う。読取処理を続行しない場合には、ワンタッチキー13の操作に対応するスキャナ機能の動作を終了する。
【0041】
S44において操作されたワンタッチキー13に対応する機能がスキャナ機能ではなく、ファクシミリ送信機能であった場合には、S51において一般に行われているファクシミリ送信機能時のワンタッチキー13に対応した処理を行う。すなわち、操作されたワンタッチキー13に対応して登録されている相手先に対してファクシミリ通信部19から発呼し、読取部11で読み取った画像をファクシミリ送信する。なお、読取部11で画像を読み取る際の読取条件については、上述のスキャナ機能の場合と同様に、操作されたワンタッチキー13に対応して読取条件が登録されていれば、その読取条件に従って読み取りを行い、登録されていなければ利用者が操作部12から設定を行うことになる。
【0042】
なお、図4に示す例では、ファクシミリ送信機能以外の動作モードの時にファクシミリ送信機能が登録されているワンタッチキー13が操作された場合にはエラーとし、S53において例えばキー操作を拒絶する旨のブザー鳴動やエラー表示などのエラー処理を行い、この処理を終了する。もちろんスキャナ機能時と同様に、動作モードをファクシミリ送信機能に切り換えてファクシミリ送信するように構成してもよい。
【0043】
ここではスキャナ機能とファクシミリ送信機能の2つの動作モードで動作する場合について説明したが、他の機能、例えばコピー機能などが存在する場合も同様であり、操作されたワンタッチキー13に対応して登録されている動作モードにおいて、登録されている内容に従って動作すればよい。
【0044】
上述の説明ではそれぞれのワンタッチキー13は1つの機能についてのみ利用可能とした。これによって他の機能のモードで動作していても、ワンタッチキー13に登録されている機能に切り換える操作も省くことができる。本発明では、これに限らず、例えばワンタッチキー13を複数の機能において共用するように構成することもできる。図5は、ワンタッチテーブルの別の例の説明図である。この例ではそれぞれの機能毎にワンタッチテーブル16を設けることとし、図5にはスキャナ機能に対応したワンタッチテーブル16の一例を示している。各欄に格納する情報は図2に示した例と同様であり、それぞれのワンタッチキー13に対応してメモリボックス及び読取条件を登録可能である。この例ではスキャナ機能専用のテーブルであるため、機能を登録する欄を設けていない。もちろん、複数の機能の登録内容を一覧形式で1つのワンタッチテーブル16にまとめてもよい。
【0045】
このようにそれぞれのワンタッチキー13に対応してワンタッチテーブル16を設けることによって、装置の動作モード毎にワンタッチキー13に対応した登録を行うことが可能である。従って、同じワンタッチキー13を操作する場合でも、そのときの動作モード(機能)によって異なるワンタッチテーブル16が読み出され、登録内容に従った動作が実行される。そのため、同じワンタッチキー13を複数の機能で共用することができ、例えばワンタッチキー13の個数が少ない場合などではワンタッチキー13を有効に活用することができる。
【0046】
なお、上述の例ではメモリボックス17を使用するものとして説明したが、メモリボックスを使用しない画像読取装置に対しても、本発明を適用することができる。また、上述の例では、スキャナ機能の他にファクシミリ送信機能を有するものとして説明したが、ファクシミリ通信機能を有しない(すなわちファクシミリ通信部19を設けない)、ネットワークスキャナとして構成することも可能である。逆に、例えばインターネットファクシミリ通信機能を有していたり、さらに記録手段を設け、コピー機能やプリンタ機能など、より多くの機能を搭載していてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、読取条件をワンタッチキーに対応づけて登録することができるので、煩雑な読取条件の設定操作をいちいち行わずに、ワンタッチキーの操作によって画像を読み取らせることができる。従って利用者による煩雑な読取条件の設定操作の負担を軽減し、利便性の高い画像読取装置を提供することができる。また、メモリボックスを利用する場合でも、使用するメモリボックスについてもワンタッチキーに対応づけて登録しておくことができるので、利用頻度の少ない利用者などでも自分が使用するメモリボックスを忘れていても、ワンタッチキーの操作によって画像読取を実行させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像読取装置の実施の一形態を含む通信端末装置の一例を示すブロック図である。
【図2】ワンタッチテーブルの一例の説明図である。
【図3】ワンタッチキー13への登録処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】ワンタッチキーが操作された時の動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】ワンタッチテーブルの別の例の説明図である。
【符号の説明】
11…読取部、12…操作部、13…ワンタッチキー、14…制御部、15…記憶部、16…ワンタッチテーブル、17…メモリボックス、18…ネットワーク通信部、19…ファクシミリ通信部。

Claims (4)

  1. 原稿上の画像を読み取る読取手段と、ワンタッチキーが設けられた操作手段と、前記ワンタッチキーに対応づけて前記読取手段における読取条件を記憶する記憶手段と、前記ワンタッチキーの操作に従って前記記憶手段が記憶する前記ワンタッチキーに対応する前記読取条件で前記読取手段に画像を読み取らせる制御手段を有することを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記記憶手段には前記読取手段で読み取った画像を格納するメモリボックスが設けられており、前記ワンタッチキーに対して前記読取条件とともに前記メモリボックスを対応づけて記憶することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 複数の機能に適用可能な画像読取装置であって、前記記憶手段は、前記ワンタッチキーに対して実行する機能とともに前記読取条件を記憶可能であり、前記制御手段は、前記ワンタッチキーの操作に従って該ワンタッチキーに対応する機能を実行可能にするとともに同じく対応する前記読取条件で前記読取手段に画像を読み取らせることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 複数の機能に適用可能な画像読取装置であって、前記操作手段は、複数の機能のうちから実行させる機能を選択する選択手段を有しており、前記記憶手段は、前記ワンタッチキーに対して複数の機能毎に前記読取条件を記憶可能であり、前記制御手段は、前記選択手段で選択された機能を実行するとともに前記ワンタッチキーの操作に従って選択された機能の前記読取条件で前記読取手段に画像を読み取らせることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像読取装置。
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