JP2004146387A - 燃料電池およびその使用方法 - Google Patents

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Arata Nakamura
中村 新
Sadanori Kuroshima
黒島 貞則
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木村 英和
Hideto Imai
今井 英人
Yoshimi Kubo
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Abstract

【課題】 燃料極で発生する二酸化炭素を除去して、燃料電池の電力を向上させる。
【解決手段】 燃料電池500は、固体電解質膜114と、固体電解質膜114を挟んで設けられた燃料極102および酸化剤極108と、燃料極102に液体燃料を供給する燃料室502とを含む。燃料室502は、炭酸イオンを捕捉するトラップ剤504が導入される。トラップ剤504は、金属陽イオンと、金属陽イオンを一定の領域に保持する保持体を含む。
【選択図】   図1

Description

 本発明は、燃料電池およびその使用方法に関する。
 燃料電池は、燃料極および酸化剤極と、これらの間に設けられた電解質から構成され、燃料極には燃料が、酸化剤極には酸化剤が供給されて電気化学反応により発電する。燃料としては、一般的には水素が用いられていたが、近年、安価で取り扱いの容易なメタノールを燃料として直接利用する直接型の燃料電池の開発も盛んに行われている。
 燃料としてメタノールを用いた場合、燃料極での反応は以下の式(1)のようになる。
 CHOH + HO → 6H + CO + 6e  (1)
 また、酸化剤極での反応は以下の式(2)のようになる。
 3/2O + 6H + 6e → 3HO  (2)
 このように、直接型の燃料電池では、燃料極でメタノール水溶液から水素イオンを得ることができるので、改質器等が不要になり、小型化および軽量化を図ることができる。また、液体のメタノール水溶液を燃料とするため、エネルギー密度が非常に高いという特徴がある。
 燃料電池は、電解質の違いによって多くの種類に分類されるが、一般的には、アルカリ型、固体高分子型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型に大別される。なかでも、固体高分子型燃料電池は、高出力を得ることができることから注目されている。
 図9は、一般的な固体高分子型燃料電池の単位セルを示す斜視図である。この固体高分子型燃料電池は、パーフルオロスルフォン酸膜等からなる固体高分子電解質膜266の両面に燃料極262と酸化剤極264が接合した接合体261を備え、これにセパレータ268が接合した構成を有している。燃料極262および酸化剤極264は、たとえばPt等の触媒物質が担持された炭素物質と固体高分子電解質の微粒子との混合体より構成される。
 以上の構成において、燃料極262に供給された燃料は、燃料極262中の細孔を通過して触媒物質に達し、触媒物質により燃料が分解されて、上記式(1)で示したように、水素イオンと電子を生じる。水素イオンは固体高分子電解質膜266を通って酸化剤極264に達し、酸化剤極264に供給された酸素および外部回路から流れ込む電子と反応して上記式(2)に示したように水を生じる。一方、燃料の分解により燃料極262で放出された電子は外部回路へ導き出され、外部回路から酸化剤極264に流れ込む。この結果、外部回路では燃料極262から酸化剤極264へ向かって電子が流れ、電力が取り出される。
特開2001−102070号公報
 しかし、メタノール水溶液を燃料とする場合には燃料極262においては、上記式(2)にも示したように、水素イオンと電子に加えて二酸化炭素が発生する。燃料極262で発生した二酸化炭素は、ある程度の濃度以上になると気泡となる。二酸化炭素の気泡が燃料極262近傍に滞留すると、滞留した部分での燃料の供給が阻害されるため、発電効率が低下したり、有効な触媒の表面を減少させて出力の低下が生じる。これにより、燃料電池の性能の低下をもたらす。また、二酸化炭素の気泡を効率よく燃料室から放出しないと燃料室の圧力が高まり、液体燃料の液漏れや電池性能低下等の問題が生じる。このような問題を解決するために、たとえば特開2001−102070号公報(特許文献1)には、気体分離膜を用いて発生した二酸化炭素ガスを放出させる技術の提案が行われている。しかし、燃料極への燃料の供給を効率よく行うためには、二酸化炭素の気泡の発生自体を抑制する必要がある。
 本発明は上記事情を踏まえてなされたものであり、燃料電池の燃料極で発生する二酸化炭素を効率よく除去し、燃料電池の電池効率および出力密度を向上させることを目的とする。
 本発明によれば、固体電解質膜と、固体電解質膜を挟んで設けられた燃料極および酸化剤極と、燃料極に液体燃料を供給する燃料供給部と、を含む燃料電池であって、前記燃料極および前記燃料供給部の少なくとも一方に炭酸イオンを捕捉する捕捉剤が導入されたことを特徴とする燃料電池が提供される。固体電解質膜は、燃料極と酸化剤極とで挟持された構成とすることができる。
 ここで、液体燃料は、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、または他のアルコール類等、燃料極での反応で二酸化炭素を発生するものを用いることができる。液体燃料は、水溶液とすることができる。「炭酸イオン」は、燃料極で発生した二酸化炭素が液体燃料に溶解し生成したイオンのことであって、CO 2−およびHCO を含む。捕捉剤は、燃料極および燃料供給部のいずれか一方、または燃料極および燃料供給部にわたって導入することができる。また、ここで燃料極とは、固体電解質膜と燃料極との間、および燃料極の固体電解質膜とは反対側の外面等、燃料極側全ての領域を含む。固体電解質膜としては、高分子固体電解質膜を用いることができる。
 この構成によれば、燃料電池の燃料極で発生する二酸化炭素を液体燃料中に溶解した状態で捕捉することができ、二酸化炭素の気泡の発生を抑えることができるので、燃料極への燃料の供給が妨げられずに、発電効率を向上することができる。
 捕捉剤は、炭酸イオンを炭酸塩にして捕捉することができる。ここで、炭酸塩は、正塩、炭酸水素塩、または炭酸水酸化物塩のいずれであってもよい。
 捕捉剤は、燃料極に導入することができる。これにより、燃料極で発生した二酸化炭素を速やかに除去することができ、燃料極における二酸化炭素の気泡の発生を阻止することができる。
 捕捉剤は、燃料供給部に導入することもできる。ここで、燃料供給部とは、燃料極を含む燃料室、また燃料タンクや燃料供給路等、燃料極と空間的に連結された領域をいう。これにより、燃料極で発生した二酸化炭素を炭酸塩として捕捉した場合でも、燃料極への燃料の供給をスムーズに行うことができ、燃料電池の発電効率を良好に保つことができる。
 なお、捕捉剤は、炭酸塩を形成して沈殿する金属陽イオンを含むことができる。金属陽イオンは、たとえば塩化物等、塩の形で燃料電池の前記燃料極および前記燃料供給部の少なくとも一方に導入することができる。
 燃料電池は、炭酸塩を形成して沈殿する金属陽イオンを前記燃料極および前記燃料供給部の少なくとも一方の一定の領域に保持する保持体をさらに含むことができる。これにより、金属陽イオンを、たとえば燃料極近傍や燃料極から離れた位置等、所望の位置に配置することができる。金属陽イオンは保持体に保持されるので、液体燃料を循環して使用する場合であっても、金属陽イオンが液体燃料とともに燃料供給部から流出するのを防ぐことができる。さらに、この保持体は金属陽イオンと炭酸イオンの炭酸塩をも一定の領域に保持することができるので、生成した炭酸塩を保持体とともに容易に回収することができる。
 上記の保持体は、陰イオンを選択的に通過させるイオン交換膜により構成された容器とすることができ、当該容器の中に金属イオンを導入することができる。ここで、容器は少なくとも一部がイオン交換膜により形成されていればよい。この構成によれば、金属陽イオンはイオン交換膜を通過しないので、容器中に金属陽イオンを保持することができる。そのため、イオン交換膜を通過して容器内に取り込まれた炭酸イオンと金属陽イオンとの炭酸塩を容器内に保持することができ、炭酸塩の回収を容易に行うことができる。
 保持体は、吸水性のゲルとすることができ、ゲル中に金属陽イオンを保持することができる。この構成によれば、金属陽イオンはゲル中またはその周囲に保持されるので、ゲル近傍に金属陽イオンを保持することができる。そのため、液体燃料中の炭酸イオンと金属陽イオンとの炭酸塩をゲル近傍に保持することができ、炭酸塩の回収を容易に行うことができる。
 保持体は、多孔性セラミックスとすることができ、多孔性セラミックスに金属陽イオンを担持させることができる。この構成によれば、多孔性セラミックス表面に金属陽イオンを担持することができる。そのため、液体燃料中の炭酸イオンと金属陽イオンとの炭酸塩を多孔性セラミックス表面に保持することができ、炭酸塩の回収を容易に行うことができる。
 保持体は、取り外し可能に構成することができる。これにより、炭酸塩の回収および新たな保持剤の導入を容易に行うことができる。
 本発明の燃料電池は、陰イオンを選択的に通過させるイオン交換膜をさらに含むことができ金属陽イオンが、イオン交換膜によって燃料極から隔離された形態で導入された構成を採用することができる。これにより、金属陽イオンと炭酸イオンとの炭酸塩を燃料極から隔てた位置に生成させることができるので、燃料極への液体燃料の供給を妨げることなく、燃料電池の発電効率を良好に保つことができる。
 炭酸塩を形成して沈殿する金属陽イオンはアルカリ土類金属とすることができる。また、金属陽イオンは、アルカリ土類金属に限定することなく、炭酸塩としたときに、水溶液への溶解度の低い金属を用いることができる。これにより、炭酸塩が析出するので、液体燃料中から容易に分離することができる。
 本発明によれば、液体燃料を用いる直接型の燃料電池の使用方法であって、液体燃料に溶解した炭酸イオンを捕捉するステップを含むことを特徴とする燃料電池の使用方法が提供される。
 本発明によれば、液体燃料を用いる直接型の燃料電池の使用方法であって、燃料極で発生する炭酸イオンを捕捉するステップを含むことを特徴とする燃料電池の使用方法が提供される。
 炭酸イオンを捕捉するステップは、炭酸イオンを炭酸塩にするステップを含むことができる。
 本発明によれば、液体燃料を用いる直接型の燃料電池の使用方法であって、炭酸イオンを捕捉する捕捉剤を用いることを特徴とする燃料電池の使用方法が提供される。捕捉剤は、炭酸イオンを炭酸塩にすることができる。
 捕捉剤は、炭酸塩を形成して沈殿する金属陽イオンを含むことができる。金属陽イオンはアルカリ土類金属とすることができる。
 本発明によれば、燃料極で発生する二酸化炭素を炭酸塩として析出させ、二酸化炭素の発生を抑えることを特徴とする燃料電池の使用方法が提供される。本発明の方法によれば、燃料極で発生する二酸化炭素を液体燃料に溶解した状態で炭酸塩として析出させるので、二酸化炭素の気泡の発生を抑えることができる。これにより、燃料極への燃料の供給が妨げられないので、発電効率を向上することができる。ここで、金属陽イオンは、たとえばアルカリ土類金属とすることができる。
 以上述べたように、本発明によれば、燃料電池の燃料極で発生する二酸化炭素を効率良く除去することができ、燃料電池の電池効率および出力密度を向上することができる。
(第一の実施の形態)
 図1は本発明の第一の実施の形態における燃料電池を模式的に示した上面断面図である。燃料電池500は、燃料極102、酸化剤極108および固体電解質膜114から構成される。酸化剤極108には酸化剤126が導入される。燃料極102は、燃料124を収容する燃料室502と、燃料室502に導入されたトラップ剤504とをさらに含む。ここで、トラップ剤504は、燃料極102において発生する二酸化炭素を炭酸塩として析出させて、燃料室502における二酸化炭素の含有量を減らす捕捉剤と、その捕捉剤を一定の領域に保持する保持体の役割を有する。トラップ剤504は、燃料中に溶解した炭酸イオンまたは炭酸水素イオンと炭酸塩を形成して析出する金属陽イオンを含む。
 本実施の形態において、トラップ剤504は、金属陽イオンを含有する吸水性のゲルにより構成され、燃料室502の側壁に設けられる。金属陽イオンとしては、炭酸イオンまたは炭酸水素イオンと炭酸塩を形成して沈殿するものであればどのような金属陽イオンを用いることもできるが、たとえば、Be、Mg、Ca等のアルカリ土類金属のイオンを好ましく用いることができる。これらは、炭酸塩の溶解度積が小さいからである。
 吸水性のゲルとしては、たとえば、寒天、ゼラチン、各種多糖類、ポリビニルアルコールゲル、デンプンーアクリロニトリル系のグラフト共重合体、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミドカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩等を用いることができる。これらの水溶液に金属陽イオンを加えた後、ゲル化操作を行う。寒天、ゼラチン、各種多糖類、ポリビニルアルコールゲル等の水溶液は加熱・冷却操作を加えることによりゲル化することができる。ポリアクリル酸塩、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩の水溶液は、多価の金属陽イオンを加えることによりゲル化することができる。
 固体電解質膜114は、燃料極102と酸化剤極108を隔てるとともに、両者の間で水素イオンを移動させる役割を有する。このため、固体電解質膜114は、水素イオンの伝導性が高い膜であることが好ましい。また、化学的に安定であって機械的強度が高いことが好ましい。
 固体電解質膜114を構成する材料としては、スルフォン基、リン酸基等の強酸基や、カルボキシル基等の弱酸基等の極性基を有する有機高分子が好ましく用いられる。こうした有機高分子として、スルフォン化ポリ(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)、アルキルスルフォン化ポリベンゾイミダゾール等の芳香族縮合系高分子;スルフォン基含有パーフルオロカーボン(ナフィオン(デュポン社製)(登録商標)、アシプレックス(旭化成社製));カルボキシル基含有パーフルオロカーボン(フレミオンS膜(旭硝子社製)(登録商標));等が例示される。
 燃料極102および酸化剤極108は、それぞれ、触媒を担持した炭素粒子と固体電解質の微粒子とを含む燃料極側触媒層106および酸化剤極側触媒層112を基体104および基体110上に形成した構成とすることができる。基体104および基体110の表面は撥水処理してもよい。
 燃料極側触媒層106の触媒としては、白金、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、コバルト、ニッケル、レニウム、リチウム、ランタン、ストロンチウム、イットリウム、またはこれらの合金等が例示される。酸化剤極側触媒層112の触媒としては、燃料極側触媒層106と同様のものを用いることができ、上記例示物質を使用することができる。なお、燃料極側触媒層106および酸化剤極側触媒層112の触媒は同じものを用いても異なるものを用いてもどちらでもよい。
 触媒を担持する炭素粒子としては、アセチレンブラック(デンカブラック(電気化学社製)(登録商標)、XC72(Vulcan社製)等)、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等が例示される。炭素粒子の粒径は、たとえば、0.01〜0.1μm、好ましくは0.02〜0.06μmとする。
 燃料極側触媒層106および酸化剤極側触媒層112における固体電解質の微粒子は、同一のものであっても異なるものであってもよい。ここで、固体電解質の微粒子は、固体電解質膜114と同じ材料を用いることができるが、固体電解質膜114とは異なる材料や、複数の材料を用いることもできる。
 燃料極102、酸化剤極108ともに、基体104および基体110としては、カーボンペーパー、カーボンの成形体、カーボンの焼結体、焼結金属、発泡金属等の多孔性基体を用いることができる。また、基体104および基体110の撥水処理にはポリテトラフルオロエチレン等の撥水剤を用いることができる。
 燃料としては、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、または他のアルコール類等の有機液体燃料を用いることができる。有機液体燃料は、水溶液とすることができる。酸化剤としては、通常、空気を用いることができるが、酸素ガスを供給してもよい。
 本発明における燃料電池500の製造方法は特に制限がないが、たとえば以下のようにして製造することができる。まず、一般的に用いられている含浸法によって炭素粒子に触媒を担持させる。次に触媒を担持させた炭素粒子と固体電解質の微粒子を溶媒に分散させ、ペースト状としたのち、撥水化処理を行った基体104または基体110に塗布、乾燥させることによって燃料極102および酸化剤極108が得られる。
 ここで、炭素粒子の粒径は、たとえば0.01〜0.1μmとする。また、固体電解質の微粒子の粒径は、たとえば0.05〜1μmとする。炭素粒子と固体電解質の微粒子とは、たとえば、重量比で2:1〜40:1の範囲で用いられる。また、ペースト中の水と溶質との重量比は、たとえば、1:2〜10:1程度とする。触媒粒子の粒径は、たとえば1nm〜10nmとする。基体104または基体110へのペーストの塗布方法については特に制限がないが、たとえば、刷毛塗り、スプレー塗布、およびスクリーン印刷法等の方法を用いることができる。ペーストは、約1μm〜2mmの厚さで塗布される。ペーストを塗布した後、使用する材料に応じた加熱温度および加熱時間で加熱し、燃料極102および酸化剤極108が作製される。加熱温度および加熱時間は、用いる材料によって適宜に選択されるが、たとえば、加熱温度100℃〜250℃、加熱時間30秒間〜30分とすることができる。
 本発明における固体電解質膜114は、用いる材料に応じて適宜な方法を採用して作製することができる。たとえば固体電解質膜114を有機高分子材料で構成する場合、有機高分子材料を溶媒に溶解ないし分散した液体を、ポリテトラフルオロエチレン等の剥離性シート等の上にキャストして乾燥させることにより得ることができる。
 以上のようにして作製した固体電解質膜114を、燃料極102および酸化剤極108で挟み、ホットプレスし、電極構造を得る。このとき、燃料極側触媒層106および酸化剤極側触媒層112が固体電解質膜114と接するようにする。ホットプレスの条件は、材料に応じて選択されるが、固体電解質膜114や燃料極側触媒層106および酸化剤極側触媒層112中の固体電解質の微粒子を軟化点やガラス転移のある有機高分子で構成する場合、これらの有機高分子の軟化温度やガラス転位温度を超える温度とすることができる。具体的には、たとえば、温度100〜250℃、圧力1〜100kgf/cm2、時間10秒〜300秒とする。
 以上のようにして形成した電極構造を、燃料極102を燃料室502側にして、燃料室502内に導入する。このとき、酸化剤極108は大気に解放した状態で設置することができる。また、ゲル化したトラップ剤504を燃料室502の側壁に固定する。
 次に、燃料電池500の使用方法を説明する。まず、図示しない燃料タンクから、燃料室502に燃料124が導入され、燃料極102に供給される。酸化剤極108では空気中の酸素が取り込まれ、発電が行われる。このとき、燃料極102では原理的には二酸化炭素が発生するが、式(3)に示すように、この二酸化炭素は燃料124に含まれる水に溶解し、炭酸イオンまたは炭酸水素イオンを生成する。このようにして生成した炭酸イオンまたは炭酸水素イオンは、トラップ剤504の表面やトラップ剤504のゲル中の三次元網目構造中に取り込まれ、トラップ剤504中に含まれる金属陽イオンと反応して炭酸塩を形成する(式(4))。これにより、トラップ剤504表面やゲル中に炭酸塩が析出する。ここで、M2+は金属陽イオンを示す。
CO + HO → CO 2− + 2H  (3)
CO 2− + M2+ → MCO↓   (4)
 本実施の形態によれば、燃料124中の二酸化炭素を効果的に除去することができるので、二酸化炭素による電池性能低下が低減され、燃料電池500の出力を向上させることができる。また、炭酸塩は、燃料室502の側壁に設けられたトラップ剤504表面に析出するので、燃料極102への燃料124の供給を阻害することなく、燃料電池500の出力を良好に保つことができる。
(第二の実施の形態)
 図2は、本発明の第二の実施の形態における燃料電池を模式的に示した上面断面図である。本実施の形態において、トラップ剤504は第一の実施の形態と同様、金属陽イオンを含有する吸水性のゲルにより構成されるが、燃料極102近傍に設けられる点で第一の実施の形態と異なる。本実施の形態において、図1に示した第一の実施の形態と同様の構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
 本実施の形態において、トラップ剤504は、燃料極102の燃料極側触媒層106が設けられた面とは反対の面に設けられる。本実施の形態において、トラップ剤504は燃料極102への燃料124の供給路を確保するために、燃料極102の一部を覆うように形成することができる。燃料極102表面において、図2に示したように、トラップ剤504が形成された領域と形成されていない領域とを交互にストライプ状に設けることができる。トラップ剤504は、基体104の燃料極側触媒層106が形成された面とは反対の面に吸水性ゲルの水溶液をストライプ状に配置し、ゲル化させることにより形成することができる。
 これにより、トラップ剤504が形成されていない領域で燃料極102への燃料124の供給をスムーズに行いつつ、トラップ剤504が形成された領域において燃料極102で発生した炭酸イオンまたは炭酸水素イオンを速やかに効率よく炭酸塩として析出させることができる。そのため、トラップ剤504が形成されていない領域で燃料極102への燃料124の供給では二酸化炭素の発生が抑制されるので、燃料124を安定的に燃料極102に供給することができ、燃料電池506の出力を良好に保つことができる。
(第三の実施の形態)
 図3は、本発明の第三の実施の形態における燃料電池を模式的に示した図である。本実施の形態においては、第一および第二の実施と同様の、金属陽イオンを含有した吸水性のゲルを円筒形の燃料電池に適用した例を説明する。図3(a)は燃料電池508の斜視図、図3(b)は燃料電池508の上面断面図である。燃料電池508において、燃料極102は円筒形の固体電解質膜114の外側に設けられ、酸化剤極108は固体電解質膜114の内側に設けられている。固体電解質膜114の周囲には燃料室502が形成される。トラップ剤504は、燃料室502の側壁に設けられている。
 本実施の形態によれば、燃料極102で発生する二酸化炭素を効果的に除去することができるので、二酸化炭素による電池性能低下が低減され、燃料電池508の出力を向上させることができる。また、炭酸塩は、燃料室502の側壁に設けられたトラップ剤504の内側表面に析出するので、燃料電池508への燃料の供給を阻害することなく、燃料電池508の出力を良好に保つことができる。
(第四の実施の形態)
 図4は、本発明の第四の実施の形態における燃料電池を模式的に示した上面断面図である。本実施の形態において、燃料電池510は、陰イオンを選択的に通過させる陰イオン交換膜512により構成されたトラップ剤511を含む点で第一から第三の実施の形態と異なる。本実施の形態において、図1に示した第一の実施の形態と同様の構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
 トラップ剤511は、袋状の陰イオン交換膜512の容器と、その内部に導入された金属陽イオンとを含む。陰イオン交換膜512としては、たとえば、アシプレックス(Aciplex)(旭化成製)、セレミオン(Selemion)(旭硝子製)、ネオセプタ(NEOSEPTA)(トクヤマ製)等を用いることができる。また、陰イオン交換膜512はこれらに限定されず、第四級アンモニウム塩基、第四級ピリジウム塩基を有する膜や、一級、二級、三級アミノ基を持つ膜を用いることができる。金属陽イオンは、たとえば塩化物として陰イオン交換膜512中に導入することができる。陰イオン交換膜512に金属塩化物を導入した後、陰イオン交換膜512の口を糸513でしばり、トラップ剤511を燃料室502内に設置する。この状態で燃料室502に燃料124を導入すると、陰イオン交換膜512は陰イオンのみを選択的に通過させるので、金属陽イオンは陰イオン交換膜512中に保持される。塩素イオンおよび燃料極で発生した炭酸イオン等の陰イオンは陰イオン交換膜512を通過する。陰イオン交換膜512を通過して内部に取り込まれた炭酸イオンは陰イオン交換膜512中で金属陽イオンと炭酸塩を形成して沈殿する。
 本実施の形態においては、陰イオン交換膜512中の金属陽イオンが消費された後は、トラップ剤511を燃料室502から引き上げて新たなトラップ剤511を燃料室502に設置することができる。このように、トラップ剤511の取り外しを容易に行うことができるので、燃料124中の二酸化炭素を永続的に効率よく除去することができる。そのため、二酸化炭素による電池性能低下が低減され、燃料電池510の出力を向上させることができる。また、炭酸塩は、トラップ剤511の陰イオン交換膜512中で析出するので、燃料極102への燃料124の供給を阻害することなく、燃料電池510の出力を良好に保つことができる。
(第五の実施の形態)
 図5は本発明の第五の実施の形態における燃料電池を模式的に示した面図である。本実施の形態において、図5(a)に示すように、燃料電池514は、トラップ剤511の形状が第四の形態と異なる。図5(b)は、本実施の形態におけるトラップ剤511の斜視図である。トラップ剤511は、陰イオン交換膜518および骨組み516により構成された容器と、その内部に導入された金属陽イオンとを含む。
 本実施の形態におけるトラップ剤511は、燃料室502に取り外し可能に取り付けることができる。これにより、トラップ剤511中の金属陽イオンが炭酸イオンと反応しつくした後に、トラップ剤511を容易に取り替えることができる。このように、トラップ剤511の取り外しを容易に行うことができるので、燃料中の二酸化炭素を永続的に効率よく除去することができる。そのため、二酸化炭素による電池性能低下が低減され、燃料電池514の出力を向上させることができる。また、炭酸塩は、トラップ剤511の陰イオン交換膜512中で析出するので、燃料極102への燃料の供給を阻害することなく、燃料電池514の出力を良好に保つことができる。
 (第六の実施の形態)
 図6は、本発明の第六の実施の形態における燃料電池を模式的に示した図である。本実施の形態においては、第四および第五の実施の形態と同様の陰イオン交換膜により構成されたトラップ剤511を円筒形の燃料電池に適用した例を説明する。図6(a)は燃料電池520の斜視図、図6(b)は燃料電池520の上面断面図である。燃料電池520において、燃料極102は円筒形の固体電解質膜114の内側に設けられ、酸化剤極108は固体電解質膜114の外側に設けられている。またトラップ剤511は、円筒形の燃料電池520の中心部に導入される。
 図6(c)は、トラップ剤511の斜視図である。ここでも、トラップ剤511は、陰イオン交換膜524および骨組み522により構成された容器と、その内部に導入された金属陽イオンとを含む。トラップ剤511の底部は骨組み522または陰イオン交換膜524により閉じた形状とされる。これにより、トラップ剤511中の金属陽イオンと炭酸イオンが反応して析出した炭酸塩がトラップ剤511中に保持されるので、トラップ剤511中の金属陽イオンが消費された後は、トラップ剤511を容易に取り替えることができる。
 図7は、図6に示した燃料電池520と同様の円筒形の固体電解質膜114を有する燃料電池において、燃料極102が固体電解質膜114の外側に設けられ、酸化剤極108が固体電解質膜114の内側に設けられた構成を示す上面断面図である。ここでも、トラップ剤511は、陰イオン交換膜512および金属陽イオンにより構成される。陰イオン交換膜512は、燃料極102と燃料室502の側壁との間に設けられ、陰イオン交換膜512を隔てて燃料室502の側壁側に金属陽イオンが導入される。
 以上の構成により、燃料極102で発生した炭酸イオンは陰イオン交換膜512を通過して、燃料室502の側壁側で金属陽イオンと炭酸塩を形成して析出する。そのため、燃料中の二酸化炭素を効果的に除去することができるとともに、燃料極102への燃料の供給をスムーズに行うことができるので、燃料電池526の出力を良好に保つことができる。
(第七の実施の形態)
 図8は本発明の第六の実施の形態における燃料電池を模式的に示した断面図である。本実施の形態において、金属陽イオンが多孔性セラミックスに担持される点で第一の実施の形態と異なる。多孔性セラミックスとしては、ゼオライト、層状ケイ酸塩、リン酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、リン酸アルミニウム、酸化チタン、溶解性ガラス等が例示される。多孔性セラミックスとしてゼオライトを用いた場合、ゼオライトの陽イオン交換機能を利用してゼオライトに金属陽イオンを担持させることができる。
 本実施の形態によれば、燃料極102で発生する二酸化炭素を多孔性セラミックに担持された金属陽イオンにより効果的に除去することができるので、二酸化炭素の発生による電池性能低下を阻止することができ、燃料電池528の出力を向上することができる。また、炭酸塩は、トラップ剤530表面に析出するので、燃料電池528への燃料の供給を阻害することなく、燃料電池528の出力を良好に保つことができる。さらに、トラップ剤530を燃料室502から引き上げて新たなトラップ剤530を燃料室502に設置することができるので、燃料124中の二酸化炭素を永続的に効率よく除去することができる。
 なお、本実施の形態におけるトラップ剤530の形状は図示したものに限られず、様々に形成することができる。また、本実施の形態におけるトラップ剤530を円筒型の燃料電池に適用することもできる。
 以下に本発明の燃料電池を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(実施例1)
 本実施例の燃料電池は以下のようにして製造した。固体電解質膜としてはナフィオン117(デュポン社製)を用いた。燃料極および酸化剤極の両方とも、炭素粒子としてデンカブラック(電気化学社製)、触媒として白金とルテニウムの1:1合金、固体電解質の微粒子として5%ナフィオンアルコール溶液(アルドリッチ・ケミカル社製)を用いた。触媒の合金と単素粒子の重量比は1:1とした。また、基体としては、燃料極および酸化剤極の両方とも、カーボンペーパー(東レ社製:TGP−H−120)を用いた。
 まず、5%ナフィオンアルコール溶液18mlに、触媒が担持されたデンカブラック1gを混ぜ、50℃で約3時間超音波分散器にかけて、ペースト状にした。ナフィオン117のこのペースト状の試料をカーボンペーパーにスクリーン印刷法で2mg/cm2塗布した後、120℃で乾燥し、燃料極および酸化剤極を得た。これらの燃料極および酸化剤極をナフィオン117の両面に120℃でホットプレスすることにより、電極構造を形成した。
 この電極構造により、燃料室と酸化剤室を分離して燃料電池を形成した。この燃料電池の燃料室内部に10体積%メタノール水溶液を満たした。また、燃料中のカルシウムイオン(Ca2+)濃度が5体積%となるように、燃料室に塩化カルシウムを添加した。燃料電池の外部を大気中にさらして電池特性を測定した結果を表1に示す。このとき、出力電流密度を80mA/cmとした。また、参照として、CaClを含まない燃料についても測定を行った。その結果も表1に示す。
Figure 2004146387
 表1に示すように、放電直後では、燃料の10体積%メタノール水溶液中にCaClを含有させた電池1とCaClを含有させない電池2との発生電力の差はなかった。しかし、時間の経過とともに、電池2の発生電力は低下してきたが、電池1の発生電力は3時間経過後でも良好な値を示した。以上の結果から、CaClを含有させた電池1においては、燃料極で発生する炭酸イオンがCa2+イオンとの炭酸塩として析出し、燃料極表面から除去されるので、時間が経過しても発生電力を良好に保つことができたと考えられる。
 以上のように、金属陽イオンの塩化物等を燃料電池の燃料室に導入するだけでも、電池特性が向上することが示された。
 同様に、CaClを含有させた寒天を燃料室に導入し、同様に電池特性を測定したところ、CaClを導入しなかった系に比べて良好な発生電力を得ることができた。
 以上、本発明を実施の形態および実施例をもとに説明した。この実施の形態および実施例は例示であり、その各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能であり、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、そうした例を説明する。
 トラップ剤としては、実施の形態で説明したものに限られず、金属陽イオンを表面に固定化でき、析出した炭酸塩を燃料から分離することができるものであればどのようなものを用いてもよい。たとえば、シリコーン等のゴム、ポリマー、フィルム等の中に金属陽イオンを導入することもできる。
 また、実施例で説明したように、金属陽イオンの塩化物等を燃料電池の燃料室に導入したり、金属陽イオンを液体燃料に含有させて燃料電池に供給することもできる。
本発明の第一の実施の形態における燃料電池を模式的に示した上面断面図である。 本発明の第二の実施の形態における燃料電池を模式的に示した上面断面図である。 本発明の第三の実施の形態における燃料電池を模式的に示した図である。 本発明の第四の実施の形態における燃料電池を模式的に示した上面断面図である。 本発明の第五の実施の形態における燃料電池を模式的に示した図である。 本発明の第六の実施の形態における燃料電池を模式的に示した図である。 第四から第六の実施の形態と同様の陰イオン交換膜を円筒形の燃料電池に適用した他の例を示す図である。 本発明の第七の実施の形態における燃料電池を模式的に示した断面図である。 従来の、一般的な固体高分子型燃料電池の単位セルを示す斜視図である。
符号の説明
 102 燃料極
 104 基体
 110 基体
 106 燃料極側触媒層
 108 酸化剤極
 112 酸化剤極側触媒層
 114 固体電解質膜
 124 燃料
 126 酸化剤
 262 燃料極
 264 酸化剤極
 266 固体高分子電解質膜
 500 燃料電池
 502 燃料室
 504 トラップ剤
 506 燃料電池
 508 燃料電池
 510 燃料電池
 511 トラップ剤
 512 陰イオン交換膜
 513 糸
 514 燃料電池
 516 骨組み
 518 陰イオン交換膜
 520 燃料電池
 522 骨組み
 524 陰イオン交換膜
 526 燃料電池
 528 燃料電池
 530 トラップ剤

Claims (20)

  1.  固体電解質膜と、前記固体電解質膜を挟んで設けられた燃料極および酸化剤極と、前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給部と、を含む燃料電池であって、前記燃料極および前記燃料供給部の少なくとも一方に炭酸イオンを捕捉する捕捉剤が導入されたことを特徴とする燃料電池。
  2.  前記捕捉剤は、炭酸イオンを炭酸塩にして捕捉することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3.  前記捕捉剤は、前記燃料極に導入されたことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  4.  前記捕捉剤は、前記燃料供給部に導入されたことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  5.  前記捕捉剤は、炭酸イオンと炭酸塩を形成して沈殿する金属陽イオンを含むことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の燃料電池。
  6.  前記金属陽イオンを前記燃料極および前記燃料供給部の少なくとも一方の一定の領域に保持する保持体をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池。
  7.  前記保持体は、陰イオンを選択的に通過させるイオン交換膜により構成された容器であって、前記金属陽イオンは、当該容器の中に導入されたことを特徴とする請求項6に記載の燃料電池。
  8.  前記保持体は、吸水性のゲルであって、前記金属陽イオンは、前記ゲル中に保持されたことを特徴とする請求項6に記載の燃料電池。
  9.  前記保持体は、多孔性セラミックスであって、前記金属陽イオンは、前記多孔性セラミックスに担持されたことを特徴とする請求項6に記載の燃料電池。
  10.  前記保持体は、取り外し可能に構成されたことを特徴とする請求項6乃至9いずれかに記載の燃料電池。
  11.  陰イオンを選択的に通過させるイオン交換膜をさらに含み、前記金属陽イオンが、前記イオン交換膜によって前記燃料極から隔離された形態で導入されたことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池。
  12.  前記金属陽イオンはアルカリ土類金属であることを特徴とする請求項5乃至11いずれかに記載の燃料電池。
  13.  液体燃料を用いる直接型の燃料電池の使用方法であって、液体燃料に溶解した炭酸イオンを捕捉するステップを含むことを特徴とする燃料電池の使用方法。
  14.  液体燃料を用いる直接型の燃料電池の使用方法であって、燃料極で発生する炭酸イオンを捕捉するステップを含むことを特徴とする燃料電池の使用方法。
  15.  前記炭酸イオンを捕捉するステップは、前記炭酸イオンを炭酸塩にするステップを含むことを特徴とする請求項13または14に記載の燃料電池の使用方法。
  16.  液体燃料を用いる直接型の燃料電池の使用方法であって、炭酸イオンを捕捉する捕捉剤を用いることを特徴とする燃料電池の使用方法。
  17.  前記捕捉剤は、炭酸イオンを炭酸塩にすることを特徴とする請求項16に記載の燃料電池の使用方法。
  18.  前記捕捉剤は、炭酸塩を形成して沈殿する金属陽イオンを含むことを特徴とする請求項16または17に記載の燃料電池の使用方法。
  19.  前記金属陽イオンはアルカリ土類金属であることを特徴とする請求項16乃至18いずれかに記載の燃料電池の使用方法。
  20.  燃料極で発生する二酸化炭素を炭酸塩として析出させ、二酸化炭素の発生を抑えることを特徴とする燃料電池の使用方法。
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WO2008047632A1 (fr) * 2006-10-11 2008-04-24 Kurita Water Industries Ltd. Système de batterie de piles à combustible de type à méthanol direct et équipement électronique portable
JP2008097982A (ja) * 2006-10-11 2008-04-24 Kurita Water Ind Ltd 直接メタノール形燃料電池システム及び携帯用電子機器
JP2010182589A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Toyota Motor Corp 燃料電池システム

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