JP2004145995A - ディスクチェンジャ装置および光ディスク - Google Patents
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Abstract
【課題】複数枚の可撓性を有するシート状の光ディスクの中から、指定された1枚の光ディスクを所定の位置まで選択して移動させる。
【解決手段】ピックアップローラ15は、光ディスク群10の最下層の光ディスク1に接し該光ディスク1を吸着状態にして、回転しながら光ディスク1の径方向へ移動する。ピックアップローラ15に吸着した光ディスク1は、回転するピックアップローラ15に巻き付くようにしてピンチローラ16とで挟持され、先端がピンチローラ対14のニップN方向へ搬送ガイドされる。ピンチローラ対14は光ディスク1の先端が到達する前に始動して回転している。光ディスク1は、ピンチローラ対14に達すると、離間状態になっている回転軸11a,11bの間隙にディスク中央部が送られ、さらにディスク先端部が光ピックアップ12と安定化部材13との対向間隙にまで送られる。
【選択図】 図3
【解決手段】ピックアップローラ15は、光ディスク群10の最下層の光ディスク1に接し該光ディスク1を吸着状態にして、回転しながら光ディスク1の径方向へ移動する。ピックアップローラ15に吸着した光ディスク1は、回転するピックアップローラ15に巻き付くようにしてピンチローラ16とで挟持され、先端がピンチローラ対14のニップN方向へ搬送ガイドされる。ピンチローラ対14は光ディスク1の先端が到達する前に始動して回転している。光ディスク1は、ピンチローラ対14に達すると、離間状態になっている回転軸11a,11bの間隙にディスク中央部が送られ、さらにディスク先端部が光ピックアップ12と安定化部材13との対向間隙にまで送られる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積載状態にあるシート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクの中から指定された光ディスクを検出して、所定の位置(ディスクチャッキング位置,記録/再生位置)に移動させるディスクチェンジャ装置、および、そのディスクチェンジャ装置に適用される光ディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、テレビ放送のデジタル化が始まるなど、大容量のデジタルデータを記録することが光ディスクに求められている。光ディスクを高密度化するための手法のうち、基本的な方法としては、記録/再生のため光ディスクに入射する光ビームの光スポット径を小さくすることである。
【0003】
このため、光ディスクに入射する光ビームの波長を短く、かつ光ビームを光スポットとして集光する対物レンズの開口数NAを大きくすることが有効である。
【0004】
短波長,高NAの大容量光ディスクとして、例えば非特許文献1に示されているように、CDと同程度に厚く剛性の大きい基板に記録膜を成膜し、記録/再生用の光を基板を通さずに、薄いカバー層内を通して記録膜に対して記録/再生する構成のシステムが提案されている。
【0005】
また、例えば特許文献1,特許文献2に記載されているように、平面をもつ安定化板上で可撓性を有する光ディスクを回転させて、光ディスクにおける面ぶれを安定化させる方法が知られている。
【0006】
【非特許文献1】
「O PLUS E」(vol.20,No.2,183頁)
【特許文献1】
特開平7−105657号公報
【特許文献2】
特開平10−308059号公報
【特許文献3】
特許第2722512号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
可撓性を有する光ディスクを用いる技術として、本発明者らは、特願2002−18323号にて、可撓性を有するシート状の光ディスクを用いて記録/再生を行う際に、空気力によって光ディスクの面ぶれを確実に抑制し、高密度の記録を可能にし、また対物レンズとの摺接などの不具合の発生を防ぐことができる光ディスク駆動装置,光学的情報記録装置、および光学的情報再生装置、ならびにそれらに用いられるディスクカートリッジを提供した。
【0008】
特願2002−18323号の発明によって、高NAレンズを用いる際の衝突などの問題を回避でき、さらに、薄いシート状の光ディスクであることを利用し、1枚のカートリッジ内に多数枚の光ディスクを収納することによって、きわめて簡便に100GB以上の大容量を実現できた。
【0009】
しかしながら、特願2002−18323号にて提案した多数枚の光ディスクを収納するディスクカートリッジから可撓性を有するシート状の光ディスクを取り出すチェンジャでは、ディスク1枚ごとにパレットに載せてハンドリングをしていた。このため、ディスクカートリッジからディスク駆動装置におけるディスクチャッキング部まで、選択されたディスクの1枚を搬送する選択/搬送手段を設置する必要があった。
【0010】
前記特許文献1,2には、1枚の可撓性を有するシート状の光ディスクを取り出すチェンジャについては何等開示がない。この点、特許文献3には、複数枚のディスクを単一のディスクカートリッジに収納し、ディスクカートリッジから1枚のディスクを取り出すための構成が示されているが、特許文献3に用いられるディスクは本発明が対象とする可撓性を有するシート状の光ディスクではない。
【0011】
本発明の目的は、前記課題を解決し、複数枚の可撓性を有するシート状の光ディスクを積載した状態から、指定された光ディスクを所定の位置に選択移動させるためのディスクチェンジャ装置、および、そのディスクチェンジャ装置の構成に適した構成の光ディスクを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、積載状態にあるシート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクの中から指定された光ディスクを検出して、所定の位置に移動させるディスクチェンジャ装置であって、指定された光ディスクの区別情報に基づいて、前記複数枚の光ディスクを積載して収納してなるディスクカートリッジから該当する光ディスクを検出して、前記ディスクカートリッジから指定された光ディスクを外部に移動させる移動手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、シート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクがディスクカートリッジに収納された状態で、ユーザにより指定された光ディスクを選択して所定の位置に移動させることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、積載状態にあるシート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクの中から指定された光ディスクを検出して、所定の位置に移動させるディスクチェンジャ装置であって、シート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクを積載して収納してなるディスクカートリッジから積載状態の光ディスクを取り出して、指定された光ディスクの区別情報に基づいて、当該積載された光ディスクの中から該当する光ディスクを検出し、指定された光ディスクを前記所定の位置に移動させる移動手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、シート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクをディスクカートリッジから取り出した状態で、ユーザにより指定された光ディスクを選択して、所定の位置に移動させることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載のディスクチェンジャ装置において、移動手段が、指定された光ディスクが所定の位置に移動されるまで、当該積載された光ディスクの中から光ディスクを1枚ずつ順次循環移動させることを特徴とし、この構成によって、指定された光ディスクのみにアクセスして移動させる手段を具備させる必要がない。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置において、指定された光ディスクを外部に移動させる際に、移動する光ディスクが隣接する光ディスクに対して摺動することを特徴とし、この構成によって、積載状態の光ディスクを分離させるための手段を具備させる必要がない。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置において、指定された光ディスクを外部に移動させる際に、ディスクカートリッジから横方向で、かつ直線的な移動経路を設定したことを特徴とし、この構成は、装置内部構造が横長のものに適用して効果的である。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置において、指定された光ディスクを外部に移動させる際に、ディスクカートリッジから直上方向に至る曲線的な移動経路を設定したことを特徴とし、この構成は、装置内部構造が縦長のものに適用して効果的である。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置において、指定された光ディスクを内外に移動させる際に、該光ディスクの外周部を挟持して移動させる挟持移動手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、シート状の光ディスクにおける変形を抑えながら、光ディスクの移動を確実に行うことができる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜6いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置において、指定された光ディスクを内外に移動させる際に、該光ディスクの上下面を挟持しながら移動させるローラ手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、可撓性を有するシート状の光ディスクにおける特性を利用して、あたかも紙を扱うようにして移動させることができる。
【0020】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜3いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置において、光ディスクの区別情報が、光ディスクの積載位置情報であることを特徴とし、この構成によって、光ディスクに対する取り出し,移動のためのアクセスが確実かつ容易に行われる。
【0021】
請求項10に記載の発明は、シート状で可撓性を有し、請求項7記載のディスクチェンジャ装置に用いられる光ディスクであって、外周端部における請求項7記載の挟持移動手段による挟持部分と記録領域との間に、突出部分を形成したことを特徴とし、この構成によって、突出部分の存在によって積載状態の光ディスクの外周端部が離れ、外部からの挟持移動手段のアクセスが容易になり、しかも突出部分が挟持移動手段を規制し、挟持移動手段が記録領域まで至って当該部分を挟持して損傷を与えることを防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1は本発明の実施形態を説明するための光ディスクカートリッジの斜視図、図2は本実施形態に収納される光ディスクの一部を拡大して示す構成図である。
【0024】
図2において、光ディスク1は、フレキシブル基板2の一面に記録層3が形成され、さらに記録層3の表面に保護層4が形成されたものであって、ディスク全体としてシート状で、かつ可撓性を有するものである。
【0025】
より具体的に説明すると、基板として可撓性を持たせるために0.1mm程度の薄いシートを用い、例えばポリエチレンテレフタレート製の厚さ80μmのシートに、熱転写によりスタンパのピッチが0.6μm、幅0.3μmのグルーブを転写し、その後、スパッタリングによりシート/Ag反射層を120nm/(ZrO2−Y2O3)−SiO2,7nm/AgInSbTeGe,10nm/ZnS−SiO2,25nm/Si3N4の順番に成膜したものであり、このシートにUV樹脂をスピンコートし、紫外線照射で硬化させて厚さ5μmの透明保護膜を形成し、さらに、このディスクを大口径のレーザ光で記録層を溶融結晶化することによって反射率を上げたものである。
【0026】
図1において、本光ディスクカートリッジでは、カートリッジケース5の内部に、複数枚(図では9枚を例示している)の光ディスク1を直接積み重ねるようにして収納している。カートリッジケース5の開口部には、光ディスク1の脱落を防止するため蓋体(図示せず)などが着脱可能に設けられる。
【0027】
図3は本発明の実施形態1であるディスクチェンジャ機構を具備したディスク駆動装置の構成図であり、10は、カートリッジケース5から引き出され、装置内の所定のセット位置に積載状態で設置されている光ディスク群、11a,11bは、チャッキング端が相対向するように設置され、光ディスク1を1枚チャッキングして周方向に回転させる上下動可能かつ回転可能な回転軸、12は光ディスク1に対して光スポットを集光して記録/再生を行う光ピックアップ、13は、回転軸11a,11bによりチャッキングされた光ディスク1を介して光ピックアップ12と対向し、ディスク回転時に空気流の圧力(ベルヌーイの法則)を利用して、光ディスク1の記録/再生部分における面ぶれを安定化させる安定化部材、14は回転軸11a,11bの間に光ディスク1を搬送するピンチローラ対である。
【0028】
15と16は、光ディスク群10のセット位置に設けられ、光ディスク1を1枚ずつ分離給送するピックアップローラとピンチローラであり、ピックアップローラ15とピンチローラ16とは、回転可能かつディスク径方向に沿って移動可能であり、さらに互に接した状態で上下動可能に構成されている。また、ピックアップローラ15は、図4に示すように、中空ゴム部材17の中央孔18が空気吸引用通路となっており、さらに中空ゴム部材17の一部に中央孔18と外部とを連通して、空気吸引によって光ディスク1を吸着する吸着口19が設けられている。
【0029】
図5〜図10は前記構成のディスク駆動装置の動作の説明図であり、先ず、図5に示すように、上位位置に位置しているピックアップローラ15は、同じく上位位置にセットされている光ディスク群10の最下層の光ディスク1に接して、吸着口19の吸引作用によって最下層の光ディスク1を吸着状態にして回転し、かつ光ディスク1の内径方向(矢印A方向)へ移動する。
【0030】
ピックアップローラ15で吸着された光ディスク1は、図6に示すように、回転するピックアップローラ15に巻き付くようにしてピンチローラ16とで挟持され、先端がピンチローラ対14のニップN方向へ搬送ガイドされる。ピンチローラ対14は光ディスク1の先端が到達する前に始動して回転している。
【0031】
光ディスク1は、ピンチローラ対14に達すると、図7に示すように、離間状態になっている回転軸11a,11bの間隙に送られ(矢印A方向)、さらに光ディスク1の先端部が光ピックアップ12と安定化部材13との対向間隙にまで送られる。
【0032】
さらに、図8に示すように、光ディスク1が記録/再生のための所定のセット位置まで送られると、回転軸11a,11bが近接して光ディスク1の中央を挟持して回転駆動を開始する。光ディスク1が回転すると、空気流の圧力を利用した安定化部材13による光ディスク1に対する面ぶれ安定化作用が働き、光ディスク1を介して安定化部材13に対して対向設置された光ピックアップ12による記録/再生動作が行われることになる。
【0033】
また、図8に示す状態において、光ディスク群10は下位位置に移動(矢印B方向)すると共に、ピックアップローラ15およびピンチローラ16も下位位置に移動(矢印C方向)し、記録/再生後の光ディスク1を光ディスク群10まで戻すための設定位置で待機する。
【0034】
図8に示す状態から光ディスク1を光ディスク群10まで戻すとき、図9に示すように、回転軸11a,11bが離間し、ピンチローラ対14が逆回転することにより、光ディスク1は、ピックアップローラ15方向に搬送(矢印D方向)されて吸着口19で吸着され、ピックアップローラ15に巻き付く。そして、ピックアップローラ15の回転は、光ディスク1の先端がピックアップローラ15とピンチローラ16とのニップNに達した時点で停止し、その後は、図10に示すように、ピンチローラ対14のみが回転して光ディスク1を送り出すことにより、光ディスク1は光ディスク群10の上に乗るようにして戻される。
【0035】
また、光ディスク群10の中から、指定された1枚の光ディスク1を取り出すには、指定外の光ディスク1に対して、回転軸11a,11bを離間したままで、記録/再生動作を行わず、図5〜図10を参照して説明したような光ディスク1の送り出し、および戻し動作を繰り返して、指定された光ディスク1が図8に示す位置にセットされた時点で、回転軸11a,11bで挟持し、光ピックアップ12による記録/再生動作を行うようにする。
【0036】
指定された光ディスク1の判別は、例えば各光ディスク1に異なる符号,記号などをディスク区別情報として付しておき、適当な検出手段を用いてディスク区別情報を認識させることにより行うことができる。また、各光ディスク1におけるディスクカートリッジ内の積載順序が、一定に設定されていれば積載位置がディスク区別情報となる。
【0037】
図11は本発明の実施形態2におけるディスクチェンジャ装置の説明図であって、(a)〜(c)は実施形態1に用いられたものと同様の可撓性を有するシート状の光ディスク1が、カートリッジケース5内に積載されて収納された状態から、指定された光ディスク1を記録/再生位置に移動させる工程の説明図であり、本例では光ディスク1を回転駆動して記録/再生を可能にする記録/再生位置20がカートリッジ設置位置の直上位置に設置されている。
【0038】
図11(a)に示すように、ディスク引出部材21,ディスク搬送ローラ22、およびディスクガイド板23などからなる搬送手段をカートリッジケース5の側部に設置し、カートリッジケース5内部において積載状態にある複数の光ディスク1の中から、図11(b)に示すように、選択された光ディスク1に、ディスク引出部材21の出し入れ部をアクセスして取り出し、その後、光ディスク1をディスクガイド板23に沿わせて折り曲げるようにして、ディスク搬送ローラ22によりカートリッジ設置位置より上方の記録/再生位置20まで移動させる。そして、図11(c)に示すように、記録/再生位置20において光ディスク1を回転駆動して記録/再生を可能にする。また、光ディスク1をカートリッジケース5へ戻す際には、図11(c)から図11(b)への前記動作とは逆の動作を行う。
【0039】
このように実施形態2では、光ディスク1が可撓性を有するシート状であることを利用することによって、図11(b)にて説明したように、カートリッジケース5内に光ディスク1を収納した状態で、小カートリッジ5を屈曲させながら移動させることが可能となり、該光ディスク1におけるディスク駆動装置までの搬送手段の自由度を高めることができる。
【0040】
また実施形態2のような屈曲搬送を行うことにより、堅いディスク媒体を用いた場合に比べて、ディスク搬送に要する空間を小さくすることができ、ディスク装置自体のコンパクト化にもつながり、特に縦置き型の装置構造のものに適しているといえる。
【0041】
図12は本発明の実施形態3におけるディスクチェンジャ装置の説明図であって、実施形態3では、記録/再生ユニット24に移動手段の機能を備えたものであって、記録/再生ユニット24が、指定された光ディスク1の積載位置情報に基づいて、指定された光ディスク1の設置位置まで移動してアクセスし、当該光ディスク1をカートリッジケース5から引き出し、記録/再生ユニット24の内部に設置された記録/再生部まで搬送する構成になっている。
【0042】
このように実施形態3では、光ディスク1の搬送方向がカートリッジ横方向に搬送されるため、特に横置き型の装置構造のものに適しているといえる。
【0043】
図13は本発明の実施形態4におけるディスクチェンジャ装置の要部である挟持移動手段の説明図であり、実施形態4では、光ディスク1として図14の側面図に示す構成のものを使用している。
【0044】
図14において、光ディスク1における内周部1aと外周部1bに凸部25が設けられている。このため、図13に示すように本光ディスク1を積載状態にすると、光ディスク1を直接重ねても隣接する光ディスク1における記録層3の形成領域が互に接することがなく、さらに、光ディスク1の最外周端も、隣接するディスク同士において接触せずに分離状態になる。
【0045】
図13において、26は、光ディスク1の外周部1bの上下に挿入され、その端部を挟持する一対の爪体26aからなる挟持爪部材、27は挟持爪部材26を光ディスク1の径方向に往復駆動させる第1の駆動部、28は挟持爪部材26と第1の駆動部27を保持するアーム部材、29は、挟持爪部材26をディスク積載位置から外方へ移動させるため、アーム部材28を往復駆動させる第2の駆動部である。
【0046】
前記構成の挟持移動手段の動作について説明する。
【0047】
まず、第1の駆動部27が始動して、挟持爪部材26を指定された光ディスク1の積載位置に移動させた後、挟持爪部材26を光ディスク1の径方向に水平移動し、光ディスク1の外周部1bの上下に挿入し、その端部を爪体26aにより挟持させる。その後、光ディスク1の外周端部を挟持した挟持爪部材26を、第2の駆動部29によって積載位置から水平方向の外部に移動させることにより、光ディスク1を所定の位置まで搬送する。
【0048】
前記挟持爪部材26による光ディスク1の挟持搬送に際して、光ディスク1の凸部25の存在により、ディスク外周端が隣接するディスク同士で接触せずに分離しているため、指定された光ディスク1に対するアクセスと挟持動作が容易に行われる。さらに、凸部25が挟持爪部材26を規制し、挟持爪部材26が光ディスク1における記録層3の形成領域まで至って当該部分を挟持して損傷を与えることを防止することができる。
【0049】
なお、前記実施形態1〜4における指定された光ディスク1の選択,搬送は、図示しないCPU(中央演算処理ユニット)などからなるコントロール部によって制御される。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクがディスクカートリッジ内に積載された状態、あるいはディスクカートリッジから積載状態で取り出された状態において、指定された光ディスクを選択して所定の位置に移動させることができるため、シート状の光ディスクを記録/再生位置まで容易に移動,搬送させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための光ディスクカートリッジの斜視図
【図2】本実施形態に収納される光ディスクの一部を拡大して示す構成図
【図3】本発明の実施形態1である積載された光ディスクの中から指定された1枚を取り出すためのディスクチェンジャ機構を具備したディスク駆動装置の構成図
【図4】図3のディスク駆動装置におけるピックアップローラの構成を示す断面図
【図5】図3のディスク駆動装置の動作の説明図
【図6】図3のディスク駆動装置の動作の説明図
【図7】図3のディスク駆動装置の動作の説明図
【図8】図3のディスク駆動装置の動作の説明図
【図9】図3のディスク駆動装置の動作の説明図
【図10】図3のディスク駆動装置における光ディスクが光ディスク群に戻る状態の説明図
【図11】本発明の実施形態2におけるディスクチェンジャ装置の説明図
【図12】本発明の実施形態3におけるディスクチェンジャ装置の説明図
【図13】本発明の実施形態4におけるディスクチェンジャ装置の要部である挟持移動手段の説明図
【図14】実施形態4のディスクチェンジャ装置に用いられる光ディスクの側面図
【符号の説明】
1 シート状の光ディスク
2 フレキシブル基板
3 記録層
4 保護層
11a,11b 回転軸
12 光ピックアップ
13 安定化部材
14 ピンチローラ対
15 ピックアップローラ
16 ピンチローラ
18 中央孔
19 吸着口
21 ディスク引出部材
22 ディスク搬送ローラ
23 ディスクガイド板
24 記録/再生ユニット
25 凸部
26 挟持爪部材
27 第1の駆動部
29 第2の駆動部
【発明の属する技術分野】
本発明は、積載状態にあるシート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクの中から指定された光ディスクを検出して、所定の位置(ディスクチャッキング位置,記録/再生位置)に移動させるディスクチェンジャ装置、および、そのディスクチェンジャ装置に適用される光ディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、テレビ放送のデジタル化が始まるなど、大容量のデジタルデータを記録することが光ディスクに求められている。光ディスクを高密度化するための手法のうち、基本的な方法としては、記録/再生のため光ディスクに入射する光ビームの光スポット径を小さくすることである。
【0003】
このため、光ディスクに入射する光ビームの波長を短く、かつ光ビームを光スポットとして集光する対物レンズの開口数NAを大きくすることが有効である。
【0004】
短波長,高NAの大容量光ディスクとして、例えば非特許文献1に示されているように、CDと同程度に厚く剛性の大きい基板に記録膜を成膜し、記録/再生用の光を基板を通さずに、薄いカバー層内を通して記録膜に対して記録/再生する構成のシステムが提案されている。
【0005】
また、例えば特許文献1,特許文献2に記載されているように、平面をもつ安定化板上で可撓性を有する光ディスクを回転させて、光ディスクにおける面ぶれを安定化させる方法が知られている。
【0006】
【非特許文献1】
「O PLUS E」(vol.20,No.2,183頁)
【特許文献1】
特開平7−105657号公報
【特許文献2】
特開平10−308059号公報
【特許文献3】
特許第2722512号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
可撓性を有する光ディスクを用いる技術として、本発明者らは、特願2002−18323号にて、可撓性を有するシート状の光ディスクを用いて記録/再生を行う際に、空気力によって光ディスクの面ぶれを確実に抑制し、高密度の記録を可能にし、また対物レンズとの摺接などの不具合の発生を防ぐことができる光ディスク駆動装置,光学的情報記録装置、および光学的情報再生装置、ならびにそれらに用いられるディスクカートリッジを提供した。
【0008】
特願2002−18323号の発明によって、高NAレンズを用いる際の衝突などの問題を回避でき、さらに、薄いシート状の光ディスクであることを利用し、1枚のカートリッジ内に多数枚の光ディスクを収納することによって、きわめて簡便に100GB以上の大容量を実現できた。
【0009】
しかしながら、特願2002−18323号にて提案した多数枚の光ディスクを収納するディスクカートリッジから可撓性を有するシート状の光ディスクを取り出すチェンジャでは、ディスク1枚ごとにパレットに載せてハンドリングをしていた。このため、ディスクカートリッジからディスク駆動装置におけるディスクチャッキング部まで、選択されたディスクの1枚を搬送する選択/搬送手段を設置する必要があった。
【0010】
前記特許文献1,2には、1枚の可撓性を有するシート状の光ディスクを取り出すチェンジャについては何等開示がない。この点、特許文献3には、複数枚のディスクを単一のディスクカートリッジに収納し、ディスクカートリッジから1枚のディスクを取り出すための構成が示されているが、特許文献3に用いられるディスクは本発明が対象とする可撓性を有するシート状の光ディスクではない。
【0011】
本発明の目的は、前記課題を解決し、複数枚の可撓性を有するシート状の光ディスクを積載した状態から、指定された光ディスクを所定の位置に選択移動させるためのディスクチェンジャ装置、および、そのディスクチェンジャ装置の構成に適した構成の光ディスクを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、積載状態にあるシート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクの中から指定された光ディスクを検出して、所定の位置に移動させるディスクチェンジャ装置であって、指定された光ディスクの区別情報に基づいて、前記複数枚の光ディスクを積載して収納してなるディスクカートリッジから該当する光ディスクを検出して、前記ディスクカートリッジから指定された光ディスクを外部に移動させる移動手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、シート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクがディスクカートリッジに収納された状態で、ユーザにより指定された光ディスクを選択して所定の位置に移動させることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、積載状態にあるシート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクの中から指定された光ディスクを検出して、所定の位置に移動させるディスクチェンジャ装置であって、シート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクを積載して収納してなるディスクカートリッジから積載状態の光ディスクを取り出して、指定された光ディスクの区別情報に基づいて、当該積載された光ディスクの中から該当する光ディスクを検出し、指定された光ディスクを前記所定の位置に移動させる移動手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、シート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクをディスクカートリッジから取り出した状態で、ユーザにより指定された光ディスクを選択して、所定の位置に移動させることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載のディスクチェンジャ装置において、移動手段が、指定された光ディスクが所定の位置に移動されるまで、当該積載された光ディスクの中から光ディスクを1枚ずつ順次循環移動させることを特徴とし、この構成によって、指定された光ディスクのみにアクセスして移動させる手段を具備させる必要がない。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置において、指定された光ディスクを外部に移動させる際に、移動する光ディスクが隣接する光ディスクに対して摺動することを特徴とし、この構成によって、積載状態の光ディスクを分離させるための手段を具備させる必要がない。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置において、指定された光ディスクを外部に移動させる際に、ディスクカートリッジから横方向で、かつ直線的な移動経路を設定したことを特徴とし、この構成は、装置内部構造が横長のものに適用して効果的である。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置において、指定された光ディスクを外部に移動させる際に、ディスクカートリッジから直上方向に至る曲線的な移動経路を設定したことを特徴とし、この構成は、装置内部構造が縦長のものに適用して効果的である。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置において、指定された光ディスクを内外に移動させる際に、該光ディスクの外周部を挟持して移動させる挟持移動手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、シート状の光ディスクにおける変形を抑えながら、光ディスクの移動を確実に行うことができる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜6いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置において、指定された光ディスクを内外に移動させる際に、該光ディスクの上下面を挟持しながら移動させるローラ手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、可撓性を有するシート状の光ディスクにおける特性を利用して、あたかも紙を扱うようにして移動させることができる。
【0020】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜3いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置において、光ディスクの区別情報が、光ディスクの積載位置情報であることを特徴とし、この構成によって、光ディスクに対する取り出し,移動のためのアクセスが確実かつ容易に行われる。
【0021】
請求項10に記載の発明は、シート状で可撓性を有し、請求項7記載のディスクチェンジャ装置に用いられる光ディスクであって、外周端部における請求項7記載の挟持移動手段による挟持部分と記録領域との間に、突出部分を形成したことを特徴とし、この構成によって、突出部分の存在によって積載状態の光ディスクの外周端部が離れ、外部からの挟持移動手段のアクセスが容易になり、しかも突出部分が挟持移動手段を規制し、挟持移動手段が記録領域まで至って当該部分を挟持して損傷を与えることを防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1は本発明の実施形態を説明するための光ディスクカートリッジの斜視図、図2は本実施形態に収納される光ディスクの一部を拡大して示す構成図である。
【0024】
図2において、光ディスク1は、フレキシブル基板2の一面に記録層3が形成され、さらに記録層3の表面に保護層4が形成されたものであって、ディスク全体としてシート状で、かつ可撓性を有するものである。
【0025】
より具体的に説明すると、基板として可撓性を持たせるために0.1mm程度の薄いシートを用い、例えばポリエチレンテレフタレート製の厚さ80μmのシートに、熱転写によりスタンパのピッチが0.6μm、幅0.3μmのグルーブを転写し、その後、スパッタリングによりシート/Ag反射層を120nm/(ZrO2−Y2O3)−SiO2,7nm/AgInSbTeGe,10nm/ZnS−SiO2,25nm/Si3N4の順番に成膜したものであり、このシートにUV樹脂をスピンコートし、紫外線照射で硬化させて厚さ5μmの透明保護膜を形成し、さらに、このディスクを大口径のレーザ光で記録層を溶融結晶化することによって反射率を上げたものである。
【0026】
図1において、本光ディスクカートリッジでは、カートリッジケース5の内部に、複数枚(図では9枚を例示している)の光ディスク1を直接積み重ねるようにして収納している。カートリッジケース5の開口部には、光ディスク1の脱落を防止するため蓋体(図示せず)などが着脱可能に設けられる。
【0027】
図3は本発明の実施形態1であるディスクチェンジャ機構を具備したディスク駆動装置の構成図であり、10は、カートリッジケース5から引き出され、装置内の所定のセット位置に積載状態で設置されている光ディスク群、11a,11bは、チャッキング端が相対向するように設置され、光ディスク1を1枚チャッキングして周方向に回転させる上下動可能かつ回転可能な回転軸、12は光ディスク1に対して光スポットを集光して記録/再生を行う光ピックアップ、13は、回転軸11a,11bによりチャッキングされた光ディスク1を介して光ピックアップ12と対向し、ディスク回転時に空気流の圧力(ベルヌーイの法則)を利用して、光ディスク1の記録/再生部分における面ぶれを安定化させる安定化部材、14は回転軸11a,11bの間に光ディスク1を搬送するピンチローラ対である。
【0028】
15と16は、光ディスク群10のセット位置に設けられ、光ディスク1を1枚ずつ分離給送するピックアップローラとピンチローラであり、ピックアップローラ15とピンチローラ16とは、回転可能かつディスク径方向に沿って移動可能であり、さらに互に接した状態で上下動可能に構成されている。また、ピックアップローラ15は、図4に示すように、中空ゴム部材17の中央孔18が空気吸引用通路となっており、さらに中空ゴム部材17の一部に中央孔18と外部とを連通して、空気吸引によって光ディスク1を吸着する吸着口19が設けられている。
【0029】
図5〜図10は前記構成のディスク駆動装置の動作の説明図であり、先ず、図5に示すように、上位位置に位置しているピックアップローラ15は、同じく上位位置にセットされている光ディスク群10の最下層の光ディスク1に接して、吸着口19の吸引作用によって最下層の光ディスク1を吸着状態にして回転し、かつ光ディスク1の内径方向(矢印A方向)へ移動する。
【0030】
ピックアップローラ15で吸着された光ディスク1は、図6に示すように、回転するピックアップローラ15に巻き付くようにしてピンチローラ16とで挟持され、先端がピンチローラ対14のニップN方向へ搬送ガイドされる。ピンチローラ対14は光ディスク1の先端が到達する前に始動して回転している。
【0031】
光ディスク1は、ピンチローラ対14に達すると、図7に示すように、離間状態になっている回転軸11a,11bの間隙に送られ(矢印A方向)、さらに光ディスク1の先端部が光ピックアップ12と安定化部材13との対向間隙にまで送られる。
【0032】
さらに、図8に示すように、光ディスク1が記録/再生のための所定のセット位置まで送られると、回転軸11a,11bが近接して光ディスク1の中央を挟持して回転駆動を開始する。光ディスク1が回転すると、空気流の圧力を利用した安定化部材13による光ディスク1に対する面ぶれ安定化作用が働き、光ディスク1を介して安定化部材13に対して対向設置された光ピックアップ12による記録/再生動作が行われることになる。
【0033】
また、図8に示す状態において、光ディスク群10は下位位置に移動(矢印B方向)すると共に、ピックアップローラ15およびピンチローラ16も下位位置に移動(矢印C方向)し、記録/再生後の光ディスク1を光ディスク群10まで戻すための設定位置で待機する。
【0034】
図8に示す状態から光ディスク1を光ディスク群10まで戻すとき、図9に示すように、回転軸11a,11bが離間し、ピンチローラ対14が逆回転することにより、光ディスク1は、ピックアップローラ15方向に搬送(矢印D方向)されて吸着口19で吸着され、ピックアップローラ15に巻き付く。そして、ピックアップローラ15の回転は、光ディスク1の先端がピックアップローラ15とピンチローラ16とのニップNに達した時点で停止し、その後は、図10に示すように、ピンチローラ対14のみが回転して光ディスク1を送り出すことにより、光ディスク1は光ディスク群10の上に乗るようにして戻される。
【0035】
また、光ディスク群10の中から、指定された1枚の光ディスク1を取り出すには、指定外の光ディスク1に対して、回転軸11a,11bを離間したままで、記録/再生動作を行わず、図5〜図10を参照して説明したような光ディスク1の送り出し、および戻し動作を繰り返して、指定された光ディスク1が図8に示す位置にセットされた時点で、回転軸11a,11bで挟持し、光ピックアップ12による記録/再生動作を行うようにする。
【0036】
指定された光ディスク1の判別は、例えば各光ディスク1に異なる符号,記号などをディスク区別情報として付しておき、適当な検出手段を用いてディスク区別情報を認識させることにより行うことができる。また、各光ディスク1におけるディスクカートリッジ内の積載順序が、一定に設定されていれば積載位置がディスク区別情報となる。
【0037】
図11は本発明の実施形態2におけるディスクチェンジャ装置の説明図であって、(a)〜(c)は実施形態1に用いられたものと同様の可撓性を有するシート状の光ディスク1が、カートリッジケース5内に積載されて収納された状態から、指定された光ディスク1を記録/再生位置に移動させる工程の説明図であり、本例では光ディスク1を回転駆動して記録/再生を可能にする記録/再生位置20がカートリッジ設置位置の直上位置に設置されている。
【0038】
図11(a)に示すように、ディスク引出部材21,ディスク搬送ローラ22、およびディスクガイド板23などからなる搬送手段をカートリッジケース5の側部に設置し、カートリッジケース5内部において積載状態にある複数の光ディスク1の中から、図11(b)に示すように、選択された光ディスク1に、ディスク引出部材21の出し入れ部をアクセスして取り出し、その後、光ディスク1をディスクガイド板23に沿わせて折り曲げるようにして、ディスク搬送ローラ22によりカートリッジ設置位置より上方の記録/再生位置20まで移動させる。そして、図11(c)に示すように、記録/再生位置20において光ディスク1を回転駆動して記録/再生を可能にする。また、光ディスク1をカートリッジケース5へ戻す際には、図11(c)から図11(b)への前記動作とは逆の動作を行う。
【0039】
このように実施形態2では、光ディスク1が可撓性を有するシート状であることを利用することによって、図11(b)にて説明したように、カートリッジケース5内に光ディスク1を収納した状態で、小カートリッジ5を屈曲させながら移動させることが可能となり、該光ディスク1におけるディスク駆動装置までの搬送手段の自由度を高めることができる。
【0040】
また実施形態2のような屈曲搬送を行うことにより、堅いディスク媒体を用いた場合に比べて、ディスク搬送に要する空間を小さくすることができ、ディスク装置自体のコンパクト化にもつながり、特に縦置き型の装置構造のものに適しているといえる。
【0041】
図12は本発明の実施形態3におけるディスクチェンジャ装置の説明図であって、実施形態3では、記録/再生ユニット24に移動手段の機能を備えたものであって、記録/再生ユニット24が、指定された光ディスク1の積載位置情報に基づいて、指定された光ディスク1の設置位置まで移動してアクセスし、当該光ディスク1をカートリッジケース5から引き出し、記録/再生ユニット24の内部に設置された記録/再生部まで搬送する構成になっている。
【0042】
このように実施形態3では、光ディスク1の搬送方向がカートリッジ横方向に搬送されるため、特に横置き型の装置構造のものに適しているといえる。
【0043】
図13は本発明の実施形態4におけるディスクチェンジャ装置の要部である挟持移動手段の説明図であり、実施形態4では、光ディスク1として図14の側面図に示す構成のものを使用している。
【0044】
図14において、光ディスク1における内周部1aと外周部1bに凸部25が設けられている。このため、図13に示すように本光ディスク1を積載状態にすると、光ディスク1を直接重ねても隣接する光ディスク1における記録層3の形成領域が互に接することがなく、さらに、光ディスク1の最外周端も、隣接するディスク同士において接触せずに分離状態になる。
【0045】
図13において、26は、光ディスク1の外周部1bの上下に挿入され、その端部を挟持する一対の爪体26aからなる挟持爪部材、27は挟持爪部材26を光ディスク1の径方向に往復駆動させる第1の駆動部、28は挟持爪部材26と第1の駆動部27を保持するアーム部材、29は、挟持爪部材26をディスク積載位置から外方へ移動させるため、アーム部材28を往復駆動させる第2の駆動部である。
【0046】
前記構成の挟持移動手段の動作について説明する。
【0047】
まず、第1の駆動部27が始動して、挟持爪部材26を指定された光ディスク1の積載位置に移動させた後、挟持爪部材26を光ディスク1の径方向に水平移動し、光ディスク1の外周部1bの上下に挿入し、その端部を爪体26aにより挟持させる。その後、光ディスク1の外周端部を挟持した挟持爪部材26を、第2の駆動部29によって積載位置から水平方向の外部に移動させることにより、光ディスク1を所定の位置まで搬送する。
【0048】
前記挟持爪部材26による光ディスク1の挟持搬送に際して、光ディスク1の凸部25の存在により、ディスク外周端が隣接するディスク同士で接触せずに分離しているため、指定された光ディスク1に対するアクセスと挟持動作が容易に行われる。さらに、凸部25が挟持爪部材26を規制し、挟持爪部材26が光ディスク1における記録層3の形成領域まで至って当該部分を挟持して損傷を与えることを防止することができる。
【0049】
なお、前記実施形態1〜4における指定された光ディスク1の選択,搬送は、図示しないCPU(中央演算処理ユニット)などからなるコントロール部によって制御される。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクがディスクカートリッジ内に積載された状態、あるいはディスクカートリッジから積載状態で取り出された状態において、指定された光ディスクを選択して所定の位置に移動させることができるため、シート状の光ディスクを記録/再生位置まで容易に移動,搬送させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための光ディスクカートリッジの斜視図
【図2】本実施形態に収納される光ディスクの一部を拡大して示す構成図
【図3】本発明の実施形態1である積載された光ディスクの中から指定された1枚を取り出すためのディスクチェンジャ機構を具備したディスク駆動装置の構成図
【図4】図3のディスク駆動装置におけるピックアップローラの構成を示す断面図
【図5】図3のディスク駆動装置の動作の説明図
【図6】図3のディスク駆動装置の動作の説明図
【図7】図3のディスク駆動装置の動作の説明図
【図8】図3のディスク駆動装置の動作の説明図
【図9】図3のディスク駆動装置の動作の説明図
【図10】図3のディスク駆動装置における光ディスクが光ディスク群に戻る状態の説明図
【図11】本発明の実施形態2におけるディスクチェンジャ装置の説明図
【図12】本発明の実施形態3におけるディスクチェンジャ装置の説明図
【図13】本発明の実施形態4におけるディスクチェンジャ装置の要部である挟持移動手段の説明図
【図14】実施形態4のディスクチェンジャ装置に用いられる光ディスクの側面図
【符号の説明】
1 シート状の光ディスク
2 フレキシブル基板
3 記録層
4 保護層
11a,11b 回転軸
12 光ピックアップ
13 安定化部材
14 ピンチローラ対
15 ピックアップローラ
16 ピンチローラ
18 中央孔
19 吸着口
21 ディスク引出部材
22 ディスク搬送ローラ
23 ディスクガイド板
24 記録/再生ユニット
25 凸部
26 挟持爪部材
27 第1の駆動部
29 第2の駆動部
Claims (10)
- 積載状態にあるシート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクの中から指定された光ディスクを検出して、所定の位置に移動させるディスクチェンジャ装置であって、
指定された光ディスクの区別情報に基づいて、前記複数枚の光ディスクを積載して収納してなるディスクカートリッジから該当する光ディスクを検出して、前記ディスクカートリッジから指定された光ディスクを外部に移動させる移動手段を備えたことを特徴とするディスクチェンジャ装置。 - 積載状態にあるシート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクの中から指定された光ディスクを検出して、所定の位置に移動させるディスクチェンジャ装置であって、
シート状で可撓性を有する複数枚の光ディスクを積載して収納してなるディスクカートリッジから積載状態の光ディスクを取り出して、指定された光ディスクの区別情報に基づいて、当該積載された光ディスクの中から該当する光ディスクを検出し、指定された光ディスクを前記所定の位置に移動させる移動手段を備えたことを特徴とするディスクチェンジャ装置。 - 前記移動手段が、指定された光ディスクが前記所定の位置に移動されるまで、当該積載された光ディスクの中から光ディスクを1枚ずつ順次循環移動させることを特徴とする請求項1または2記載のディスクチェンジャ装置。
- 前記指定された光ディスクを外部に移動させる際に、移動する光ディスクが隣接する光ディスクに対して摺動することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置。
- 前記指定された光ディスクを外部に移動させる際に、前記ディスクカートリッジから横方向で、かつ直線的な移動経路を設定したことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置。
- 前記指定された光ディスクを外部に移動させる際に、前記ディスクカートリッジから直上方向に至る曲線的な移動経路を設定したことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置。
- 前記指定された光ディスクを内外に移動させる際に、該光ディスクの外周部を挟持して移動させる挟持移動手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置。
- 前記指定された光ディスクを内外に移動させる際に、該光ディスクの上下面を挟持しながら移動させるローラ手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置。
- 前記光ディスクの区別情報が、光ディスクの積載位置情報であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のディスクチェンジャ装置。
- シート状で可撓性を有し、請求項7記載のディスクチェンジャ装置に用いられる光ディスクであって、外周端部における請求項7記載の挟持移動手段による挟持部分と記録領域との間に、突出部分を形成したことを特徴とする光ディスク。
Priority Applications (1)
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JP2002310966A JP2004145995A (ja) | 2002-10-25 | 2002-10-25 | ディスクチェンジャ装置および光ディスク |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002310966A JP2004145995A (ja) | 2002-10-25 | 2002-10-25 | ディスクチェンジャ装置および光ディスク |
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JP (1) | JP2004145995A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8789076B2 (en) | 2008-03-18 | 2014-07-22 | Nec Corporation | Transportation body for flexible optical disk, optical disk transportation apparatus, and optical disk transportation method |
-
2002
- 2002-10-25 JP JP2002310966A patent/JP2004145995A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8789076B2 (en) | 2008-03-18 | 2014-07-22 | Nec Corporation | Transportation body for flexible optical disk, optical disk transportation apparatus, and optical disk transportation method |
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