JP2004144765A - 定量採取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空気などの気体や液体の一定量の採取が簡単に正確にできる定量採取装置を提供する。
【解決手段】 ほぼ垂直に配された管5と、この管5の途中に一定の距離を隔てて取付けられた第1及び第2の撥水性多孔質膜11,12と、この各撥水性多孔質膜11,12の上に配された液体16,17と、第1及び第2の撥水性多孔質膜11,12で仕切られた管の内部の空間から気体を所定量吸引した後、吸引した気体を管に排出する往復移動体13,14とで構成し、往復移動体13,14の移動により管5の下側から所定量吸引して上側から排出するようにした。また、採取量に対応した容量の採取容器と、この採取容器の一部に取付けた撥水性多孔質膜とを備え、この撥水性多孔質膜により採取容器の内部と外部との間で空気が透過できるようにし、この撥水性多孔質膜により内部の空気が外部に抜けることで、採取容器内に被採取物を完全に充填させることができるようにした。
【選択図】   図2

Description

 本発明は、大気中の汚染物質の濃度などの測定に使用して好適な大気汚染測定装置と組み合わせて使用して好適な気体及び液体の定量採取装置に関する。
 従来、大気中の汚染物質の濃度などを自動的に測定する測定装置としては、例えば汚染物質を吸収する試薬(吸収液)を容器内に所定量入れ、この容器内の試薬である液体中に、空気採取用のポンプを使用して汚染濃度を測定する空気を送り込み、空気中の汚染物質を試薬に吸収させ、試薬の変化状態(発色状態など)を監視して測定するものが開発されている。このような測定装置によれば、吸収液の変化状態と、使用した吸収液の量とで、吸収液が吸収した汚染物質の量が判り、ポンプで送り込んだ空気の量が判れば、空気の量と汚染物質の量との比から空気中の汚染物質の濃度を得ることができる。
 ところが、このような測定装置では、測定される濃度のデータに誤差が多い不都合があった。即ち、空気採取用のポンプは、採取する空気の量の精度が悪く、設定した空気採取量に対して約±7%の誤差が許容されている。このように採取した空気の量に±7%の誤差が生じると、測定される濃度の値に約±7%の誤差が生じることになり、正確な濃度を測定するのは困難であった。ここで、空気採取用のポンプに正確な空気採取量の検出器を取付ければ、測定精度が向上するが、正確な空気採取量の検出器は、構成が複雑で非常に高価である不都合があり、この種の測定装置には使用されていなかった。
 なお、予め一定容積の容器に空気を入れて測定を行うようにすれば、測定に使用する空気量を正確に求めることができるが、測定に使用する空気の量が多いと、大きな容器を使用する必要があり、実用的ではない。
 また、汚染物質の濃度などを自動的に測定するためには、測定に使用した汚染物質の吸収液を排出させた後、一定量補充させる動作を自動的に行うようにする必要があるが、そのための構成も複雑であった。
 また、このような測定装置の場合には、汚染物質を吸収する吸収液の使用量が多い不都合があった。即ち、ある程度の吸収液の量がないと、ポンプにより吸収液中に送り込んだ空気と、吸収液との接触時間を充分にとることができず、空気中の汚染物質を完全に吸収させることはできない。従って、汚染物質を吸収する吸収液としては、ある程度の量が必要であった。
 本発明の第1の目的は、空気などの気体の一定量の採取が正確にできる定量採取装置を提供することにある。
 本発明の第2の目的は、液体の一定量の採取が正確にできる定量採取装置を提供することにある。
 本発明の気体の定量採取装置は、例えば図2に示すように、ほぼ垂直に配された管5と、この管5の途中に一定の距離を隔てて取付けられた第1及び第2の撥水性多孔質膜11,12と、この各撥水性多孔質膜11,12の上に配された液体16,17と、第1及び第2の撥水性多孔質膜11,12で仕切られた管の内部の空間から気体を所定量吸引した後、吸引した気体を管に排出する往復移動体13,14とで構成し、往復移動体13,14の移動により管5の下側から所定量吸引して上側から排出するようにしたものである。
 また本発明の液体の定量採取装置は、例えば図3に示すように、採取量に対応した容量の採取容器20と、この採取容器20の一部に取付けた撥水性多孔質膜26とを備え、この撥水性多孔質膜26により採取容器20の内部と外部との間で空気が透過できるようにし、この撥水性多孔質膜26により内部の空気が外部に抜けることで、採取容器20内に被採取物を完全に充填させることができるようにしたものである。
 本発明の気体の定量採取装置によると、ほぼ垂直に配された管の途中に一定の距離を隔てて取付けられた第1及び第2の撥水性多孔質膜と、往復移動体とで構成したことで、気体の定量採取が簡単な構成でできる。
 また本発明の液体の定量採取装置によると、採取量に対応した容量に取付けた撥水性多孔質膜により、容器の内部の空気が外部に抜けるようにして、採取容器内に液体を完全に充填できるようにしたことで、液体の定量採取が簡単にできる。
 本発明の気体の定量採取装置によると、ほぼ垂直に配された管の途中に一定の距離を隔てて取付けられた第1及び第2の撥水性多孔質膜と、往復移動体とで構成したことで、気体の定量採取が簡単な構成でできる。
 また本発明の液体の定量採取装置によると、採取量に対応した容量に取付けた撥水性多孔質膜により、容器の内部の空気が外部に抜けるようにして、採取容器内に液体を完全に充填できるようにしたことで、液体の定量採取が簡単にできる。
 以下、本発明の一実施例を、図1〜図6を参照して説明する。
 図1は本例の大気汚染測定装置の全体構成を示す図である。図1において、1はパイプを示し、このパイプ1の内部には、撥水性多孔性膜であるテフロンより形成されたチューブ(以下テフロンチューブと称する)2が配してある。このテフロンチューブ2は、直径1〜2mm程度の非常に細いものを使用し、パイプ1としては、このテフロンチューブ2を収納したときチューブ2との間に若干の隙間が生じる程度の直径数mmのものを使用し、テフロンチューブ2を収納したパイプ1を直立した状態(或いは直立した状態でなくても一端と他端とで高低差がある状態)に配置する。そして、パイプ1の長さLは、空気流量にもよるが、少なくとも20cm程度、好ましくは50cm或いはそれ以上とする。なお、図示はしないが、テフロンチューブ2を収納したパイプ1を直立状態などの所定の状態に保持させるのが困難なときには、何らかの補助部材でその位置が保たれるようにしても良い。
 そして、パイプ1の上端部では、テフロンチューブ2に吸収液供給容器3が接続してあり、パイプ1の下端部では、テフロンチューブ2に定量採取部20が接続してある。吸収液供給容器3は、所定の大気汚染物質を吸収する試薬が含まれた液体(以下吸収液と称する)が貯蔵され、接続されたテフロンチューブ2内に吸収液を供給する。
 そして、パイプ1の下端部には、空気採り入れ口4が設けてあり、上端部には空気排出パイプ5が接続され、この空気排出パイプ5の途中に空気吸引部10が取付けてある。そして、この空気排出パイプ5の先端部が空気排出口6となっている。
 ここで、空気吸引部10の詳細を図2に示すと、空気吸引部10が取付けられた箇所の空気排出パイプ5は、直立した状態に設置され、空気吸引部10の取付け箇所の上下のパイプ5内に、撥水性多孔性膜であるテフロンより形成されたフィルタ(以下テフロンフィルタと称する)11,12が配置されている。そして、各テフロンフィルタ11,12の上には、フィルタの表面を覆う程度の少量の液体16,17(この液体としては例えば不揮発性で表面張力の大きな液体を使用する)が注入されている。
 そして、このテフロンフィルタ11,12で仕切られた空気排出パイプ5内の空間と接続された空気吸引部10は、筒部13と、この筒部13に挿入されるピストン部14とで構成され、筒部13に挿入されたピストン部14を、矢印M1で示すように抜き取ることで、空気排出パイプ5と接続された空間15が生じ、この空間15の容積だけ、パイプ5内の空気が吸引される。そして、矢印M2で示すようにピストン部14を逆方向に挿入させることで、この空間15内の空気がパイプ5内に排出される。
 そして、パイプ5には気体のみを通過させ液体を通過させない撥水性多孔性膜であるテフロンフィルタ11,12が配置してあることで、パイプ5の下側から吸引して、上側に排出するようになる。即ち、ピストン部14を矢印M1で示す方向に抜き取ることで吸引が行われるが、このときには、上側のテフロンフィルタ12の上に配された水17により、パイプ5の上側からの空気の導入が阻止される。そして、下側のテフロンフィルタ11の上にも水16が配してあるが、吸引するときに作用する力により、テフロンフィルタ11の表面から水16が離れて、矢印a,bで示すようにパイプ5の下側から空気が導入される。
 そして、ピストン部14を矢印M2で示す方向に挿入させることで、吸引された空気が排出されるが、このときには、下側のテフロンフィルタ11の上に配された水16により、パイプ5の下側への空気の排出が阻止される。そして、下側のテフロンフィルタ12の上に配してある水17は、排出するときに作用する力により、テフロンフィルタ12の表面から離れて、矢印c,dで示すようにパイプ5の上側から空気が排出される。
 従って、ピストン部14を往復移動させることで、パイプ5の下側から吸引された空気が、パイプ5の上側から排出され、逆方向への空気の流れは全くない。そして、ピストン部14を往復移動させるストロークにより生じる空間15の容積だけ、空気が吸引されて排出される。ここでは、ピストン部14の1回の移動による吸引で、パイプ1内の空気を吸引できる容量としてある。
 そして、空気排出パイプ5は、パイプ1の上端と接続されているので、パイプ5の内部の空気を吸引するように作用し、パイプ1の下端の空気採り入れ口4から採り入れられた空気が、パイプ1の内部を通過して空気排出パイプ5の先端の空気排出口6から排出される。
 次に、テフロンチューブ2の下端に接続された定量採取装置20の詳細を、図3に示す。この定量採取部20は、所定の容積(ここではテフロンチューブ2内の液体を収容できる容量とする)の容器で構成され、液体採り入れ口21が上部にあり、この液体採り入れ口21には弁22が設けてある。そして、弁22を開くことで、液体採り入れ口21からのテフロンチューブ2内の液体(吸収液)を定量採取部20内に採り入れることができる。また、下側には液体排出口23があり、この液体排出口23にも弁24が設けてある。そして、弁24を開くことで、定量採取部20内の液体を排出することができる。
 また、この定量採取部20の上部の所定箇所25に、気体のみを通過させ液体を通過させない撥水性多孔性膜であるテフロンフィルタ26が取付けてあり、このテフロンフィルタ26を介して、定量採取部20を構成する容器の内部と外部とで、空気が導通できるようにしてある。
 ここで、図4を参照してこの定量採取部20で定量の液体を採取する動作について説明する。まず、図4のAに示すように、下側の弁24を閉じた状態で、上側の弁22を開けると、テフロンチューブ2内の液体が定量採取部20内の空間27に溜まる。このとき、定量採取部20内の空間27の空気は、テフロンフィルタ26を通過して容器外に逃げる。従って、最終的には図4のBに示すように、定量採取部20内の空間27に液体が完全に充たされた状態となり、この状態で上側の弁22を閉じる。
 そして、定量採取部20内の空間27に採取された液体を排出するときには、下側の弁24だけを開ける。このようにすることで、図4のCに示すように、テフロンフィルタ26を介して外部の空気が空間27に入り、液体排出口23から内部の液体を完全に排出することができる。
次に、以上説明した本例の構成の大気汚染測定装置により大気汚染を測定する動作について説明すると、まず吸収液供給容器3に測定する汚染物質を吸収する試薬を含有した吸収液を入れる。このとき、定量採取部20の各弁22,24は閉じておく。
 この吸収液を入れることで、パイプ1内のテフロンチューブ2には、吸収液が充填される。なお、テフロンチューブ2は空気を通す性質があるので、チューブ2内の空気が外部に逃げて、チューブ2内に完全に吸収液を充填させることができる。
 この状態で、空気吸引部10のビストン部14を抜き取る方向に移動させて、所定量の空気を吸引させる。このときの吸引量としては、パイプ1内の空気を抜き取るのに充分な量とする。この吸引を行うことで、パイプ1の下端の空気採り入れ口4から採り入れられた空気が、パイプ1内に充満される。そして、このパイプ1内に充満された空気と吸収液とがテフロンチューブ2を介して接触し、空気中の汚染物質が吸収液に吸収される。
 そして次に、定量採取部20の弁22を開け、テフロンチューブ2内の吸収液を定量採取部20内に採取させる。そして、この定量採取部20内に採取された吸収液の状態を検出して、汚染物質の捕集量を測定する。このときには、比色の測定,電気的な特性の測定,光散乱状態の測定などの従来から知られた測定を行う。なお、この測定は、定量採取部20を構成する容器の内部で行うようにしても良く、或いは定量採取部20の弁24を開けて採取した定量を他の測定用容器に排出させて、測定するようにしても良い。
 このようにして測定を行うことで、汚染物質の捕集量が判り、空気吸引部10で吸引した空気量と、定量採取部20で採取した吸収液の量も判るので、空気中の汚染物質の濃度が正確に判る。この場合、本例においては空気と吸収液とを接触させる箇所であるパイプ1を充分に長くしたので、わずかな量の空気中の汚染物質を、チューブ2内のわずかな量の吸収液に完全に吸収させることができる。図5は、パイプ1の長さLと汚染物質の捕集状態とを示した図で、所定の長さL1 以上でほぼ完全に空気中の汚染物質を捕集することができ、このパイプ1の長さをL1 以上とすることで、正確な測定が可能になる。この長さL1 の一例を示すと、例えば汚染物質として窒素酸化物NO2 を測定するのに、ザルヅマン液を吸収液を使用して、内径1mmのテフロンチューブ2内に充満させ、吸引される空気の流速を毎分12mlとしたとき、20cmで大部分が吸収液に吸収され、50cmでほぼ完全に吸収された。このときの吸収液の量は約0.4mlとなる。
 従って、本例の測定装置によると、非常に少ない量の吸収液で測定が可能になる。従来の測定装置に比べて、1/10以下の量で測定が可能になり、それだけ吸収液を節約することができる。また、空気吸引部10で吸引した空気量は、ピストン部14を移動させたストロークで正確に判ると共に、定量採取部20で採取した吸収液の量も、採取部20の容積で正確に判るので、濃度を非常に高い精度で検出できる。本例の構成の空気吸引部10で吸引した空気量は、0.1%以上の精度で検出でき、定量採取部20で採取した吸収液の量も、同様の精度で検出できる。
 なお、定量採取部20による吸収液の交換(即ち弁22,24の開閉制御)と、空気吸引部10での吸引(即ちピストン部14の往復移動)とを、所定時間毎に連続して自動的に行うようにすることで、連続的に長時間の連続測定を行うこともできる。
 図6は、空気吸引部の別の構成を示す図で、図中30は吸引する空気量に対応した容積の容器を示し、この容器30には蓋31をするが、この蓋31には、図1に示すパイプ1と接続された空気排出パイプ5を貫通させ、このパイプ5の先端部5aを容器30の内部32に設定する。さらに蓋31に、直径1mm程度の非常に細いチューブ33を貫通させる。この場合、容器30の内部32側のチューブ33の先端部33aは、容器30の底部まで延長させる。さらに、容器30の外側のチューブ33の先端部33bは、容器30の底部よりも低い位置に設定する。
 そして、最初の状態では容器30の内部32に水などの何らかの液体を完全に充満させておく。そして、測定を開始させるとき、容器30の外側のチューブ33の先端部33bから、容器30の内部32の液体を吸引させて、チューブ33により液体を外部に順次排出させる。このとき、最初に一度排水を開始させれば、先端部33bが容器30の底部よりも低いので、以後は容器30の内部32の液体がほぼ完全に無くなるまで自動的に排水されるが、チューブ33の径を非常に細くしたので、完全に排水されるまでには時間(例えば1時間)がかかる。
 そして、この排水に従って、容器30の内部32に、空気排出パイプ5側から空気が吸引され、容器30の内部32の液体がほぼ完全に排水されることで、この排水量に比例した空気がパイプ1側から吸引されたことになる。
 この図6に示す構成の空気吸引部とすることで、全く動力を使用しないで、空気を自動的に比較的長い時間連続的に吸引することができ、電源などのない場所でも正確な測定が可能になる。
 また、上述実施例では汚染物質の吸収に液体を使用したが、吸収液を何らかの物質にしみ込ませて使用するようにしても良い。例えば、図7に示すように、パイプ1の上部にガラス繊維供給部41を接続し、下部にガラス繊維巻取部42を接続し、ガラス繊維供給部41内から引き出された帯状のガラス繊維43を、ガラス繊維巻取部42で巻取らせるようにしても良い。この場合、ガラス繊維43には予め吸収液をしみ込ませておき、パイプ1内でガラス繊維が空気と接触するようにする。なお、ガラス繊維43は所定の送り機構44で、所定時間毎にパイプ1の長さだけ自動的に送られて巻取られるようにする。その他の部分は、図1に示した測定装置と同様に構成する。
 このように構成した場合にも、上述実施例と同様に汚染物質の濃度などを正確に測定できる。なお、ここではガラス繊維を使用したが、耐薬品性があれば、他の物質に吸収液をしみ込ませるようにしても良い。また、容易にころがる球状物体でも良い。
 また、上述した空気吸引部10だけを使用して、空気中の汚染物質の量を検出することもできる。即ち、図2に示した空気吸引部10に2箇所設けたテフロンフィルタ11,12の上には、上述実施例では水などの液体を配置するようにしたが、これらの液体の代わりに汚染物質を吸収する吸収液を入れることで、汚染物質の量を検出できる。即ち、下側のフィルタ11の上に配された吸収液を第1吸収液、上側のフィルタ12の上に配された吸収液を第2吸収液とし、第1吸収液に吸収された汚染物質の量をq1 、第2吸収液に吸収された汚染物質の量をq2 とすると、空気中に含まれている汚染物質の総量q0 は次式〔数1〕で求められる。
Figure 2004144765
 そして、この求めた総量q0 と、この吸引部で吸引した空気量から、濃度を検出することもできる。
 また、上述した空気吸引部で正確な量の空気を採取できることで、いわゆる示差式の汚染物質測定装置を構成することもできる。図8はこの場合の一例を示す図で、図中50は空気吸引部50を示し、ここでの空気吸引部50は、何らかの駆動手段(図示せず)で駆動される可動膜51で仕切られた第1の空気室52と第2の空気室53とを備え、可動膜51が第1の空気室52と第2の空気室53との間で破線で示すように移動することで、各空気室52,53の空気量が変化する。そして、第1の空気室52側に接続されたパイプ71には、上下にテフロンフィルタ54,55が配されていると共に、第2の空気室53側に接続されたパイプ72には、上下にテフロンフィルタ56,57が配されている。そして、各テフロンフィルタ54,55,56,57の上には少量の液体61,62,63,64を配し、可動膜51の移動に伴って各空気室52,53の空気量が変化することで、各空気室52,53の空気量の変化に相当する分だけ、パイプ71,72の上側に空気が採取される。
 そして、このように空気が採取される一方のパイプ71の下側には、オゾン分解機73と大気汚染測定装置74を接続し、空気吸引部50での大気の吸引を行うことで、この吸引された大気がオゾン分解機73で分解されてから、窒素酸化物などを測定する大気汚染測定装置74に供給される。また、空気が採取される他方のパイプ72の下側には、窒素酸化物などを測定する大気汚染測定装置75を接続する。
 このように構成したことで、一方の大気汚染測定装置74で検出される汚染物質の量と、他方の大気汚染測定装置75で検出される汚染物質の量との差より、オゾンO3 の空気中の量を正確に測定することができる。即ち、従来はオゾンO3 の測定をする際に、窒素酸化物NO2,NOが妨害物質として作用して、測定値に誤差を生じていたが、この図8の例の場合には、妨害物質と被測定物質とを含めた検出値と、妨害物質だけの検出値との差から、被測定物質であるオゾンO3の量,濃度を正確に測定できる。また、一方の大気汚染測定装置74では、窒素酸化物だけの量を正確に測定することもできる。そして本例の場合には、一方の窒素酸化物検出機74で検出するために使用する空気量と、他方の窒素酸化物検出機75で検出するために使用する空気量とを、正確に等しくすることができるので、示差式の濃度測定が正確にできる。
 なお、上述各実施例に示した各部の形状や大きさは一例を示したもので、これらの例に限定されるものではない。例えば、図2に示した空気吸引部は、ピストンの往復移動により吸引される構成としたが、同様に機能する他の物質(例えば蛇腹状の部材の往復移動)により構成しても良い。
 また、上述した空気吸引部として説明した空気を定量吸引する手段や、吸収液の定量採取部として説明した液体を定量採取する手段は、それぞれ他の用途の気体の定量採取手段や液体の定量採取手段としても使用できることは勿論である。
本発明の大気汚染測定装置の一実施例を示す構成図である。 一実施例の空気吸引部を示す断面図である。 一実施例の試薬定量採取部を示す断面図である。 一実施例の試薬定量採取部の採取動作を示す説明図である。 一実施例の試薬定量採取部による汚染物質捕集状態を示す特性図である。 本発明の大気汚染測定装置の他の実施例による空気吸引部を示す断面図である。 本発明の大気汚染測定装置のさらに他の実施例を示す構成図である。 本発明の空気定量採取装置を示差式測定装置に適用した例を示す構成図である。
符号の説明
1 パイプ
2 テフロンチューブ
3 吸収液供給容器
4 空気採り入れ口
5 空気排出パイプ
6 空気排出口
10,50 空気吸引部
11,12,26,54,55,56,57 テフロンフィルタ
20 定量採取部
21 液体採り入れ口
22,24 弁
23 液体排出口
43 ガラス繊維

Claims (2)

  1.  ほぼ垂直に配された管と、該管の途中に一定の距離を隔てて取付けられた第1及び第2の撥水性多孔質膜と、該各撥水性多孔質膜の上に配された液体と、上記第1及び第2の撥水性多孔質膜で仕切られた管の内部の空間から気体を所定量吸引した後、吸引した気体を管に排出する往復移動体とで構成し、上記往復移動体の移動により上記管の下側から所定量吸引して上側から排出するようにした気体の定量採取装置。
  2.  採取量に対応した容量の採取容器と、該採取容器の一部に取付けた撥水性多孔質膜とを備え、この撥水性多孔質膜により上記採取容器の内部と外部との間で空気が透過できるようにし、この撥水性多孔質膜により内部の空気が外部に抜けることで、上記採取容器内に被採取物を完全に充填させることができるようにした液体の定量採取装置。
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