JP3531072B2 - 大気汚染測定装置及び定量採取装置 - Google Patents
大気汚染測定装置及び定量採取装置Info
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Description
度などの測定に使用して好適な大気汚染測定装置に関す
る。
動的に測定する測定装置としては、例えば汚染物質を吸
収する試薬(吸収液)を容器内に所定量入れ、この容器
内の試薬である液体中に、空気採取用のポンプを使用し
て汚染濃度を測定する空気を送り込み、空気中の汚染物
質を試薬に吸収させ、試薬の変化状態(発色状態など)
を監視して測定するものが開発されている。このような
測定装置によれば、吸収液の変化状態と、使用した吸収
液の量とで、吸収液が吸収した汚染物質の量が判り、ポ
ンプで送り込んだ空気の量が判れば、空気の量と汚染物
質の量との比から空気中の汚染物質の濃度を得ることが
できる。
測定装置では、測定される濃度のデータに誤差が多い不
都合があった。即ち、空気採取用のポンプは、採取する
空気の量の精度が悪く、設定した空気採取量に対して約
±7%の誤差が許容されている。このように採取した空
気の量に±7%の誤差が生じると、測定される濃度の値
に約±7%の誤差が生じることになり、正確な濃度を測
定するのは困難であった。ここで、空気採取用のポンプ
に正確な空気採取量の検出器を取付ければ、測定精度が
向上するが、正確な空気採取量の検出器は、構成が複雑
で非常に高価である不都合があり、この種の測定装置に
は使用されていなかった。
測定を行うようにすれば、測定に使用する空気量を正確
に求めることができるが、測定に使用する空気の量が多
いと、大きな容器を使用する必要があり、実用的ではな
い。
するためには、測定に使用した汚染物質の吸収液を排出
させた後、一定量補充させる動作を自動的に行うように
する必要があるが、そのための構成も複雑であった。
染物質を吸収する吸収液の使用量が多い不都合があっ
た。即ち、ある程度の吸収液の量がないと、ポンプによ
り吸収液中に送り込んだ空気と、吸収液との接触時間を
充分にとることができず、空気中の汚染物質を完全に吸
収させることはできない。従って、汚染物質を吸収する
吸収液としては、ある程度の量が必要であった。
濃度などを測定できる大気汚染測定装置を提供すること
にある。
置は、例えば図1に示すように、所定の長さの管1と、
この管1の内部に空気と接触できる状態で配される汚染
物質吸収用試薬と、管1の内部に所定量の空気を通過さ
せることができる空気吸引手段10と、管1の内部に配
された試薬を所定の一定量採取することができる試薬定
量採取手段20とを備え、試薬定量採取手段20で採取
された試薬の状態より大気汚染を測定するようにしたも
のである。
孔質膜2で長手方向に2つに仕切り、仕切られた一方に
試薬を配し、他方に空気を通過させるようにしたもので
ある。
示すように、ほぼ垂直に配された管5と、この管5の途
中に一定の距離を隔てて取付けられた第1及び第2の撥
水性多孔質膜11,12と、各撥水性多孔質膜11,1
2の上に配された液体16,17と、第1及び第2の撥
水性多孔質膜11,12で仕切られた管の内部の空間か
ら空気を所定量吸引した後、吸引した空気を管に排出す
る往復移動体13,14とで構成したものである。
図3に示すように、採取量に対応した容量の採取容器2
0と、この採取容器20の一部に取付けた撥水性多孔質
膜26とを設け、この撥水性多孔質膜26により採取容
器20の内部と外部との間で空気が透過できるように
し、この撥水性多孔質膜26により内部の空気が外部に
抜けることで、採取容器20内に試薬を完全に充填でき
るようにしたものである。
の内部に試薬をしみ込ませた部材43を配置するように
し、試薬定量採取手段42,44でこの部材を管の内部
から一定量取り出すようにしたものである。
ば図8に示すように、ほぼ垂直に配された管71,72
と、この管の途中に一定の距離を隔てて取付けられた第
1及び第2の撥水性多孔質膜54,55,56,57
と、この各撥水性多孔質膜の上に配された液体61,6
2,63,64と、第1及び第2の撥水性多孔質膜で仕
切られた管の内部の空間から大気を所定量吸引した後、
吸引した気体を管に排出する往復移動体52,53とで
構成される大気の定量採取装置を2組用意し、この2組
の定量採取装置で連動して同じ量の大気を採取できるよ
うにすると共に、一方の採取装置で採取される大気を、
測定対象物質のみを除去又は分解する手段73により除
去又は分解した後、測定対象物質とその妨害物質を測定
する第1の汚染物質測定手段74に供給して測定させ、
他方の採取装置で採取される大気を、測定対象物質とそ
の妨害物質を測定する第2の汚染物質測定手段75に供
給して汚染物質を測定させ、第1及び第2の汚染物質測
定手段74,75での測定値の差から測定対象物質を検
出し、さらに第1の汚染物質測定手段75での測定値か
ら妨害物質を検出するようにしたものである。
さの管の内部を空気が通過するときに、この管の内部に
配された汚染物質吸収用試薬と充分な時間接触し、管の
長さの選定により空気中の汚染物質をほぼ完全に吸収さ
せることができ、わずかな量の汚染物質吸収用試薬で測
定ができる。この場合、空気吸引手段での吸引量と、試
薬定量採取手段での採取量とが正確であれば、正確な濃
度などを測定できる。
長手方向に2つに仕切り、仕切られた一方に試薬を配
し、他方に空気を通過させるようにしたことで、汚染物
質を良好に吸収できる状態で、管の内部に簡単に試薬を
配置できるようになる。
ぼ垂直に配された管の途中に一定の距離を隔てて取付け
られた第1及び第2の撥水性多孔質膜と、往復移動体と
で構成したことで、通常の弁を備えたポンプでは実現で
きない低速度での定量の空気吸引が簡単な構成ででき
る。
て、採取量に対応した容量に取付けた撥水性多孔質膜に
より、容器の内部の空気が外部に抜けるようにして、採
取容器内に試薬を完全に充填できるようにしたことで、
試薬の定量採取が簡単にできる。
材を配置するようにし、試薬定量採取手段でこの部材を
管の内部から一定量取り出すようにしたことで、試薬の
取扱いが容易なる。
と、気体の定量採取装置を複数組用意して、この複数組
の定量採取装置で同じ量だけ大気を採取して、それぞれ
の採取される大気の測定を行うことで、測定対象物質と
その妨害物質とが正確に測定できるようになり、いわゆ
る示差式の測定が正確にできる。
照して説明する。
を示す図である。図1において、1はパイプを示し、こ
のパイプ1の内部には、撥水性多孔性膜であるテフロン
より形成されたチューブ(以下テフロンチューブと称す
る)2が配してある。このテフロンチューブ2は、直径
1〜2mm程度の非常に細いものを使用し、パイプ1と
しては、このテフロンチューブ2を収納したときチュー
ブ2との間に若干の隙間が生じる程度の直径数mmのも
のを使用し、テフロンチューブ2を収納したパイプ1を
直立した状態(或いは直立した状態でなくても一端と他
端とで高低差がある状態)に配置する。そして、パイプ
1の長さLは、空気流量にもよるが、少なくとも20c
m程度、好ましくは50cm或いはそれ以上とする。な
お、図示はしないが、テフロンチューブ2を収納したパ
イプ1を直立状態などの所定の状態に保持させるのが困
難なときには、何らかの補助部材でその位置が保たれる
ようにしても良い。
チューブ2に吸収液供給容器3が接続してあり、パイプ
1の下端部では、テフロンチューブ2に定量採取部20
が接続してある。吸収液供給容器3は、所定の大気汚染
物質を吸収する試薬が含まれた液体(以下吸収液と称す
る)が貯蔵され、接続されたテフロンチューブ2内に吸
収液を供給する。
入れ口4が設けてあり、上端部には空気排出パイプ5が
接続され、この空気排出パイプ5の途中に空気吸引部1
0が取付けてある。そして、この空気排出パイプ5の先
端部が空気排出口6となっている。
すと、空気吸引部10が取付けられた箇所の空気排出パ
イプ5は、直立した状態に設置され、空気吸引部10の
取付け箇所の上下のパイプ5内に、撥水性多孔性膜であ
るテフロンより形成されたフィルタ(以下テフロンフィ
ルタと称する)11,12が配置されている。そして、
各テフロンフィルタ11,12の上には、フィルタの表
面を覆う程度の少量の液体16,17(この液体として
は例えば不揮発性で表面張力の大きな液体を使用する)
が注入されている。
で仕切られた空気排出パイプ5内の空間と接続された空
気吸引部10は、筒部13と、この筒部13に挿入され
るピストン部14とで構成され、筒部13に挿入された
ピストン部14を、矢印M1で示すように抜き取ること
で、空気排出パイプ5と接続された空間15が生じ、こ
の空間15の容積だけ、パイプ5内の空気が吸引され
る。そして、矢印M2で示すようにピストン部14を逆
方向に挿入させることで、この空間15内の空気がパイ
プ5内に排出される。
液体を通過させない撥水性多孔性膜であるテフロンフィ
ルタ11,12が配置してあることで、パイプ5の下側
から吸引して、上側に排出するようになる。即ち、ピス
トン部14を矢印M1で示す方向に抜き取ることで吸引
が行われるが、このときには、上側のテフロンフィルタ
12の上に配された水17により、パイプ5の上側から
の空気の導入が阻止される。そして、下側のテフロンフ
ィルタ11の上にも水16が配してあるが、吸引すると
きに作用する力により、テフロンフィルタ11の表面か
ら水16が離れて、矢印a,bで示すようにパイプ5の
下側から空気が導入される。
方向に挿入させることで、吸引された空気が排出される
が、このときには、下側のテフロンフィルタ11の上に
配された水16により、パイプ5の下側への空気の排出
が阻止される。そして、下側のテフロンフィルタ12の
上に配してある水17は、排出するときに作用する力に
より、テフロンフィルタ12の表面から離れて、矢印
c,dで示すようにパイプ5の上側から空気が排出され
る。
ことで、パイプ5の下側から吸引された空気が、パイプ
5の上側から排出され、逆方向への空気の流れは全くな
い。そして、ピストン部14を往復移動させるストロー
クにより生じる空間15の容積だけ、空気が吸引されて
排出される。ここでは、ピストン部14の1回の移動に
よる吸引で、パイプ1内の空気を吸引できる容量として
ある。
上端と接続されているので、パイプ5の内部の空気を吸
引するように作用し、パイプ1の下端の空気採り入れ口
4から採り入れられた空気が、パイプ1の内部を通過し
て空気排出パイプ5の先端の空気排出口6から排出され
る。
れた定量採取装置20の詳細を、図3に示す。この定量
採取部20は、所定の容積(ここではテフロンチューブ
2内の液体を収容できる容量とする)の容器で構成さ
れ、液体採り入れ口21が上部にあり、この液体採り入
れ口21には弁22が設けてある。そして、弁22を開
くことで、液体採り入れ口21からのテフロンチューブ
2内の液体(吸収液)を定量採取部20内に採り入れる
ことができる。また、下側には液体排出口23があり、
この液体排出口23にも弁24が設けてある。そして、
弁24を開くことで、定量採取部20内の液体を排出す
ることができる。
所25に、気体のみを通過させ液体を通過させない撥水
性多孔性膜であるテフロンフィルタ26が取付けてあ
り、このテフロンフィルタ26を介して、定量採取部2
0を構成する容器の内部と外部とで、空気が導通できる
ようにしてある。
0で定量の液体を採取する動作について説明する。ま
ず、図4のAに示すように、下側の弁24を閉じた状態
で、上側の弁22を開けると、テフロンチューブ2内の
液体が定量採取部20内の空間27に溜まる。このと
き、定量採取部20内の空間27の空気は、テフロンフ
ィルタ26を通過して容器外に逃げる。従って、最終的
には図4のBに示すように、定量採取部20内の空間2
7に液体が完全に充たされた状態となり、この状態で上
側の弁22を閉じる。
取された液体を排出するときには、下側の弁24だけを
開ける。このようにすることで、図4のCに示すよう
に、テフロンフィルタ26を介して外部の空気が空間2
7に入り、液体排出口23から内部の液体を完全に排出
することができる。
測定装置により大気汚染を測定する動作について説明す
ると、まず吸収液供給容器3に測定する汚染物質を吸収
する試薬を含有した吸収液を入れる。このとき、定量採
取部20の各弁22,24は閉じておく。
テフロンチューブ2には、吸収液が充填される。なお、
テフロンチューブ2は空気を通す性質があるので、チュ
ーブ2内の空気が外部に逃げて、チューブ2内に完全に
吸収液を充填させることができる。
14を抜き取る方向に移動させて、所定量の空気を吸引
させる。このときの吸引量としては、パイプ1内の空気
を抜き取るのに充分な量とする。この吸引を行うこと
で、パイプ1の下端の空気採り入れ口4から採り入れら
れた空気が、パイプ1内に充満される。そして、このパ
イプ1内に充満された空気と吸収液とがテフロンチュー
ブ2を介して接触し、空気中の汚染物質が吸収液に吸収
される。
け、テフロンチューブ2内の吸収液を定量採取部20内
に採取させる。そして、この定量採取部20内に採取さ
れた吸収液の状態を検出して、汚染物質の捕集量を測定
する。このときには、比色の測定,電気的な特性の測
定,光散乱状態の測定などの従来から知られた測定を行
う。なお、この測定は、定量採取部20を構成する容器
の内部で行うようにしても良く、或いは定量採取部20
の弁24を開けて採取した定量を他の測定用容器に排出
させて、測定するようにしても良い。
質の捕集量が判り、空気吸引部10で吸引した空気量
と、定量採取部20で採取した吸収液の量も判るので、
空気中の汚染物質の濃度が正確に判る。この場合、本例
においては空気と吸収液とを接触させる箇所であるパイ
プ1を充分に長くしたので、わずかな量の空気中の汚染
物質を、チューブ2内のわずかな量の吸収液に完全に吸
収させることができる。図5は、パイプ1の長さLと汚
染物質の捕集状態とを示した図で、所定の長さL 1 以上
でほぼ完全に空気中の汚染物質を捕集することができ、
このパイプ1の長さをL1 以上とすることで、正確な測
定が可能になる。この長さL1 の一例を示すと、例えば
汚染物質として窒素酸化物NO2 を測定するのに、ザル
ヅマン液を吸収液を使用して、内径1mmのテフロンチ
ューブ2内に充満させ、吸引される空気の流速を毎分1
2mlとしたとき、20cmで大部分が吸収液に吸収さ
れ、50cmでほぼ完全に吸収された。このときの吸収
液の量は約0.4mlとなる。
少ない量の吸収液で測定が可能になる。従来の測定装置
に比べて、1/10以下の量で測定が可能になり、それ
だけ吸収液を節約することができる。また、空気吸引部
10で吸引した空気量は、ピストン部14を移動させた
ストロークで正確に判ると共に、定量採取部20で採取
した吸収液の量も、採取部20の容積で正確に判るの
で、濃度を非常に高い精度で検出できる。本例の構成の
空気吸引部10で吸引した空気量は、0.1%以上の精
度で検出でき、定量採取部20で採取した吸収液の量
も、同様の精度で検出できる。
(即ち弁22,24の開閉制御)と、空気吸引部10で
の吸引(即ちピストン部14の往復移動)とを、所定時
間毎に連続して自動的に行うようにすることで、連続的
に長時間の連続測定を行うこともできる。
で、図中30は吸引する空気量に対応した容積の容器を
示し、この容器30には蓋31をするが、この蓋31に
は、図1に示すパイプ1と接続された空気排出パイプ5
を貫通させ、このパイプ5の先端部5aを容器30の内
部32に設定する。さらに蓋31に、直径1mm程度の
非常に細いチューブ33を貫通させる。この場合、容器
30の内部32側のチューブ33の先端部33aは、容
器30の底部まで延長させる。さらに、容器30の外側
のチューブ33の先端部33bは、容器30の底部より
も低い位置に設定する。
2に水などの何らかの液体を完全に充満させておく。そ
して、測定を開始させるとき、容器30の外側のチュー
ブ33の先端部33bから、容器30の内部32の液体
を吸引させて、チューブ33により液体を外部に順次排
出させる。このとき、最初に一度排水を開始させれば、
先端部33bが容器30の底部よりも低いので、以後は
容器30の内部32の液体がほぼ完全に無くなるまで自
動的に排水されるが、チューブ33の径を非常に細くし
たので、完全に排水されるまでには時間(例えば1時
間)がかかる。
部32に、空気排出パイプ5側から空気が吸引され、容
器30の内部32の液体がほぼ完全に排水されること
で、この排水量に比例した空気がパイプ1側から吸引さ
れたことになる。
とで、全く動力を使用しないで、空気を自動的に比較的
長い時間連続的に吸引することができ、電源などのない
場所でも正確な測定が可能になる。
体を使用したが、吸収液を何らかの物質にしみ込ませて
使用するようにしても良い。例えば、図7に示すよう
に、パイプ1の上部にガラス繊維供給部41を接続し、
下部にガラス繊維巻取部42を接続し、ガラス繊維供給
部41内から引き出された帯状のガラス繊維43を、ガ
ラス繊維巻取部42で巻取らせるようにしても良い。こ
の場合、ガラス繊維43には予め吸収液をしみ込ませて
おき、パイプ1内でガラス繊維が空気と接触するように
する。なお、ガラス繊維43は所定の送り機構44で、
所定時間毎にパイプ1の長さだけ自動的に送られて巻取
られるようにする。その他の部分は、図1に示した測定
装置と同様に構成する。
と同様に汚染物質の濃度などを正確に測定できる。な
お、ここではガラス繊維を使用したが、耐薬品性があれ
ば、他の物質に吸収液をしみ込ませるようにしても良
い。また、容易にころがる球状物体でも良い。
して、空気中の汚染物質の量を検出することもできる。
即ち、図2に示した空気吸引部10に2箇所設けたテフ
ロンフィルタ11,12の上には、上述実施例では水な
どの液体を配置するようにしたが、これらの液体の代わ
りに汚染物質を吸収する吸収液を入れることで、汚染物
質の量を検出できる。即ち、下側のフィルタ11の上に
配された吸収液を第1吸収液、上側のフィルタ12の上
に配された吸収液を第2吸収液とし、第1吸収液に吸収
された汚染物質の量をq1 、第2吸収液に吸収された汚
染物質の量をq 2 とすると、空気中に含まれている汚染
物質の総量q0 は次式〔数1〕で求められる。
部で吸引した空気量から、濃度を検出することもでき
る。
気を採取できることで、いわゆる示差式の汚染物質測定
装置を構成することもできる。図8はこの場合の一例を
示す図で、図中50は空気吸引部50を示し、ここでの
空気吸引部50は、何らかの駆動手段(図示せず)で駆
動される可動膜51で仕切られた第1の空気室52と第
2の空気室53とを備え、可動膜51が第1の空気室5
2と第2の空気室53との間で破線で示すように移動す
ることで、各空気室52,53の空気量が変化する。そ
して、第1の空気室52側に接続されたパイプ71に
は、上下にテフロンフィルタ54,55が配されている
と共に、第2の空気室53側に接続されたパイプ72に
は、上下にテフロンフィルタ56,57が配されてい
る。そして、各テフロンフィルタ54,55,56,5
7の上には少量の液体61,62,63,64を配し、
可動膜51の移動に伴って各空気室52,53の空気量
が変化することで、各空気室52,53の空気量の変化
に相当する分だけ、パイプ71,72の上側に空気が採
取される。
のパイプ71の下側には、オゾン分解機73と大気汚染
測定装置74を接続し、空気吸引部50での大気の吸引
を行うことで、この吸引された大気がオゾン分解機73
で分解されてから、窒素酸化物などを測定する大気汚染
測定装置74に供給される。また、空気が採取される他
方のパイプ72の下側には、窒素酸化物などを測定する
大気汚染測定装置75を接続する。
染測定装置74で検出される汚染物質の量と、他方の大
気汚染測定装置75で検出される汚染物質の量との差よ
り、オゾンO3 の空気中の量を正確に測定することがで
きる。即ち、従来はオゾンO 3 の測定をする際に、窒素
酸化物NO2,NOが妨害物質として作用して、測定値に
誤差を生じていたが、この図8の例の場合には、妨害物
質と被測定物質とを含めた検出値と、妨害物質だけの検
出値との差から、被測定物質であるオゾンO3の量,濃
度を正確に測定できる。また、一方の大気汚染測定装置
74では、窒素酸化物だけの量を正確に測定することも
できる。そして本例の場合には、一方の窒素酸化物検出
機74で検出するために使用する空気量と、他方の窒素
酸化物検出機75で検出するために使用する空気量と
を、正確に等しくすることができるので、示差式の濃度
測定が正確にできる。
大きさは一例を示したもので、これらの例に限定される
ものではない。例えば、図2に示した空気吸引部は、ピ
ストンの往復移動により吸引される構成としたが、同様
に機能する他の物質(例えば蛇腹状の部材の往復移動)
により構成しても良い。
定の長さの管の内部を空気が通過するときに、この管の
内部に配された汚染物質吸収用試薬と充分な時間接触
し、管の長さの選定により空気中の汚染物質をほぼ完全
に吸収させることができ、わずかな量の汚染物質吸収用
試薬で測定ができる。この場合、空気吸引手段での吸引
量と、試薬定量採取手段での採取量とが正確であれば、
正確な濃度などを測定できる。
長手方向に2つに仕切り、仕切られた一方に試薬を配
し、他方に空気を通過させるようにしたことで、汚染物
質を良好に吸収できる状態で、管の内部に簡単に試薬を
配置できるようになる。
ぼ垂直に配された管の途中に一定の距離を隔てて取付け
られた第1及び第2の撥水性多孔質膜と、往復移動体と
で構成したことで、通常の弁を備えたポンプでは実現で
きない低速度での定量の空気吸引が簡単な構成ででき
る。
て、採取量に対応した容量に取付けた撥水性多孔質膜に
より、容器の内部の空気が外部に抜けるようにして、採
取容器内に試薬を完全に充填できるようにしたことで、
試薬の定量採取が簡単にできる。
材を配置するようにし、試薬定量採取手段でこの部材を
管の内部から一定量取り出すようにしたことで、試薬の
取扱いが容易なる。
と、気体の定量採取装置を複数組用意して、この複数組
の定量採取装置で同じ量だけ大気を採取して、それぞれ
の採取される大気の測定を行うことで、測定対象物質と
その妨害物質とが正確に測定できるようになり、いわゆ
る示差式の測定が正確にできる。
成図である。
る。
明図である。
状態を示す特性図である。
空気吸引部を示す断面図である。
を示す構成図である。
適用した例を示す構成図である。
フィルタ 20 定量採取部 21 液体採り入れ口 22,24 弁 23 液体排出口 43 ガラス繊維
Claims (6)
- 【請求項1】 所定の長さの管と、該管の内部に空気と
接触できる状態で配される汚染物質吸収用試薬と、上記
管の内部に所定量の空気を通過させることができる空気
吸引手段と、上記管の内部に配された試薬を所定の一定
量採取することができる試薬定量採取手段とを備え、上
記試薬定量採取手段で採取された試薬の状態より大気汚
染を測定するようにした大気汚染測定装置。 - 【請求項2】 管の内部を、撥水性多孔質膜で長手方向
に2つに仕切り、仕切られた一方に試薬を配し、他方に
空気を通過させるようにした請求項1記載の大気汚染測
定装置。 - 【請求項3】 空気吸引手段として、ほぼ垂直に配され
た管と、該管の途中に一定の距離を隔てて取付けられた
第1及び第2の撥水性多孔質膜と、該各撥水性多孔質膜
の上に配された液体と、上記第1及び第2の撥水性多孔
質膜で仕切られた管の内部の空間から空気を所定量吸引
した後、吸引した空気を管に排出する往復移動体とで構
成した請求項1又は2記載の大気汚染測定装置。 - 【請求項4】 試薬定量採取手段として、採取量に対応
した容量の採取容器と、該採取容器の一部に取付けた撥
水性多孔質膜とを設け、この撥水性多孔質膜により上記
採取容器の内部と外部との間で空気が透過できるように
し、この撥水性多孔質膜により内部の空気が外部に抜け
ることで、上記採取容器内に試薬を完全に充填できるよ
うにした請求項1〜3のいずれか1項記載の大気汚染測
定装置。 - 【請求項5】 管の内部に試薬をしみ込ませた部材を配
置するようにし、試薬定量採取手段でこの部材を管の内
部から一定量取り出すようにした請求項1又は3記載の
大気汚染測定装置。 - 【請求項6】 ほぼ垂直に配された管と、該管の途中に
一定の距離を隔てて取付けられた第1及び第2の撥水性
多孔質膜と、該各撥水性多孔質膜の上に配された液体
と、上記第1及び第2の撥水性多孔質膜で仕切られた管
の内部の空間から大気を所定量吸引した後、吸引した気
体を管に排出する往復移動体とで構成される大気の定量
採取装置を2組用意し、該2組の定量採取装置で連動し
て同じ量の大気を採取できるようにすると共に、一方の
採取装置で採取される大気を、測定対象物質のみを除去
又は分解する手段により除去又は分解した後、上記測定
対象物質とその妨害物質を測定する第1の汚染物質測定
手段に供給して測定させ、他方の採取装置で採取される
大気を、上記測定対象物質とその妨害物質を測定する第
2の汚染物質測定手段に供給して汚染物質を測定させ、
第1及び第2の汚染物質測定手段での測定値の差から上
記測定対象物質を検出し、さらに上記第1の汚染物質測
定手段での測定値から上記妨害物質を検出するようにし
た大気汚染測定装置。
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JP22703094A JP3531072B2 (ja) | 1994-09-21 | 1994-09-21 | 大気汚染測定装置及び定量採取装置 |
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