JP2004144617A - 熱線式流量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱線式流量計の流量検出回路(熱線駆動回路)の故障等の異常時においても該流量検出回路(熱線駆動回路)の発熱抵抗体の過剰加熱を防止し、流量検出回路の損傷等を未然に防ぐと共に、広範囲の流量計測が可能な熱線式流量計を提供する。
【解決手段】流体の流量を検出するための流量検出回路を備えた熱線式流量計であって、前記流量検出回路100は、流体通路内に配置され温度により抵抗値が変化する発熱抵抗体1を有する熱線駆動回路101と、該発熱抵抗体1の抵抗値を検出し、該発熱抵抗体1の抵抗値変化を制限する過剰加熱防止回路102と、を備えてなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気及びガス等の流量を計測する熱線式流量計に係り、特に、流量を計測する発熱抵抗体の過剰加熱を防止することのできる流量検出回路を備えた熱線式流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気及びガス等の流体の流量を計測する熱線式流量計には、従来から発熱抵抗体と流量検出抵抗の直列接続回路と、温度補償抵抗と固定抵抗の直列接続回路と、を並列に接続するホイートストンブリッジ回路を有する流量検出回路(熱線駆動回路)が用いられており、前記発熱抵抗体を空気及びガス等の流体の流れに曝して流れる流体の流量を計測している。
【0003】
このような熱線式流量計を用いて空気及びガス等の流体の流量を計測する時、前記流量検出回路が不具合を生じて故障等した場合に、前記ホイートストンブリッジ回路の発熱抵抗体が過剰加熱されることがあり、例えば、計測する流体が可燃性ガスのような流体である場合には、前記発熱抵抗体が過剰加熱されると発火する等の危険性も生じることが予想される。
【0004】
前記の如き発熱抵抗体が過剰加熱を防止し、高い安全性を実現するために、先行技術としては、流量検出回路にツェナーダイオードなどを用い、該ツェナーダイオードにより前記ホイートストンブリッジ回路の発熱抵抗体に印加される電圧を制限し、該発熱抵抗体が過剰に加熱されるのを防いでいる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−281835号公報(4頁6欄48行〜5頁7欄19行、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
通常のホイートストンブリッジ回路の発熱抵抗体の温度は、発熱抵抗体が流体の流れに曝して流れる流体の流量を計測しているので、前記発熱抵抗体の発熱量と該発熱抵抗体からの放熱量との熱収支によって決まる。このため、前記発熱抵抗体に流れる電流が少なくても、測定される流体の流れが少ない場合は、前記発熱抵抗体は高温になり、該発熱抵抗体に流れる電流が少なくても、測定される流体の流れが多いと、発熱抵抗体の温度は、測定される流体の温度程度の低い温度に保たれるものである。
【0007】
ところで、前記先行技術は、ツェナーダイオードにより前記ホイートストンブリッジ回路の発熱抵抗体に印加される電圧を制限するものであるが、発熱抵抗体に印加される制限電圧の設定が難しく、制限電圧が低すぎると高流量までの測定ができず、制限電圧が高すぎると低流量時に故障が生じた場合、発熱抵抗体の過剰加熱を防ぐことができないと云う問題を生じさせてしまうものであって、熱式流量計の測定流量の範囲が狭くなってしまうと云う解決すべき課題を備えている。
【0008】
本発明の熱線式流量計は、前記課題を解決すべくなされたものであって、その目的とするところは、熱線式流量計の流量検出回路(熱線駆動回路)の故障等の異常時においても該流量検出回路(熱線駆動回路)の発熱抵抗体の過剰加熱を防止し、流量検出回路の損傷等を未然に防ぐと共に、広範囲の流量計測が可能な熱線式流量計を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明の熱線式流量計は、基本的には、流体の流量を検出するための流量検出回路を備えたものであって、該流量検出回路は、流体通路内に配置され温度により抵抗値が変化する発熱抵抗体を有する熱線駆動回路と、該発熱抵抗体の抵抗値を検出し、該発熱抵抗体の抵抗値変化を制限する過剰加熱防止回路と、を備えていることを特徴としている。
【0010】
前記の如く構成された本発明の熱線式流量計は、流量検出回路に熱線駆動回路とは別に、新たに過剰加熱防止回路を備え、該過剰加熱防止回路により、熱線駆動回路の発熱抵抗体の抵抗値を検出する構成とし、該抵抗値の値の状態により発熱抵抗体の加熱状態を判断し、加熱状態が所定以上と判断された場合には、発熱抵抗体の抵抗値変化を制限するようにしたので、熱線式流量計の流量検出回路(熱線駆動回路)の故障(加熱電流を制御する回路やパワートランジスタ)等の異常時における発熱抵抗体の過剰加熱を防止し、流量検出回路の損傷等を未然に防ぐことができると共に、流量検出回路に新たに過剰加熱防止回路を備え構成としても、広範囲の流量計測が可能である。
【0011】
そして、本発明の熱線式流量計の具体的な態様は、前記熱線駆動回路は、発熱抵抗体と流量検出抵抗の直列接続回路と、温度補償抵抗と固定抵抗(第一、第二)の直列接続回路とを並列に接続するホイートストンブリッジ回路を備え、前記過剰加熱防止回路は、比較用の固定抵抗(第三)と固定抵抗(第四)と固定抵抗(第五)を直列接続した回路を備え、該直列接続した回路が、前記熱線駆動回路の前記発熱抵抗体と前記流量検出抵抗の直列接続回路に並列に接続してホイートストンブリッジ回路を構成して前記発熱抵抗体の抵抗値を検出することを特徴とし、前記過剰加熱防止回路は、前記発熱抵抗体に流れる電流を制限することで該発熱抵抗体の抵抗値変化を制限することを特徴とし、かつ前記過剰加熱防止回路は、比較器とパワートランジスタとを備え、該比較器と第二パワートランジスタとにより前記発熱抵抗体に流れる電流を制限し、前記第二パワートランジスタは、前記発熱抵抗体と並列に設けられていることを特徴としている。
【0012】
前記の如く構成された本発明の熱線式流量計は、過剰加熱防止回路を比較用の固定抵抗(第三)と固定抵抗(第四)と固定抵抗(第五)を直列接続した回路とし、該直列接続した回路と前記熱線駆動回路の前記発熱抵抗体と前記流量検出抵抗の直列接続回路とを並列に接続してホイートストンブリッジ回路に構成して、該ブリッジ回路のバランスにより発熱抵抗体の抵抗値を検出できるようにしたので、発熱抵抗体の抵抗値検出の構成が簡単であると共に、検出電流と電圧を測定して抵抗値を算出することや発熱抵抗体の温度を検出すること等他の手段に比べてより簡単に発熱抵抗体の抵抗値を検出することができ、該検出構成をホイートストンブリッジ回路としたので、該検出した電流値(抵抗値)により直ちに比較器とパワートランジスタにより発熱抵抗体に流れる電流を制限して発熱抵抗体の過剰加熱を防止することができる。発熱抵抗体に流れる電流を制限する手段として、比較器とパワートランジスタを用いたので、電磁石のリレースイッチやヒューズ等を前記ホイートストンブリッジ回路に組み込んで、発熱抵抗体に流れる電流を制限するものに比べて、誤差の程度を低くでき精度の良い電流制限を実現できる。前記第二パワートランジスタを前記発熱抵抗体と並列に設けることにより、該第二パワートランジスタが活性状態になった場合には、前記発熱抵抗体を迂回して過剰加熱電流を流すことができ、第一パワートランジスタが故障して遮断されない通電状態のままになっているような場合にも、保護回路として機能する。
【0013】
また、本発明の熱線式流量計の他の具体的な態様は、前記熱線駆動回路は、前記発熱抵抗体に電源から電流を供給する第一パワートランジスタを備え、前記過剰加熱防止回路は、前記発熱抵抗体に流れる電流の制限を、前記比較器と前記第二パワートランジスタとの作動により前記第一パワートランジスタを遮断するべく構成されていることを特徴としている。
【0014】
前記の如く構成された本発明の熱線式流量計は、第二パワートランジスタを前記発熱抵抗体と並列に設けたものに比べて、該第二パワートランジスタを小さなもので、前記発熱抵抗体に流れる電流の制限することができる。しかし、この場合は、第一パワートランジスタが故障して遮断されない通電状態のままになっているような場合には、保護回路として働かない虞がある。
【0015】
更に、本発明の熱線式流量計の更に他の具体的な態様は、前記過剰加熱防止回路は、比較器と、IGBTもしくはサイリスタと、を備え、該比較器と、該IGBTもしくはサイリスタとにより前記発熱抵抗体に流れる電流を制限することを特徴としている。
【0016】
更にまた、本発明の熱線式流量計の更に他の具体的な態様は、前記流量検出回路は、前記熱線駆動回路に流れる電流を制限する保護抵抗を、電源側に備えていることを特徴とし、前記流量検出回路は、前記熱線駆動回路に許容最大定格電流以上の電流が流れた場合に、該電流を遮断するヒューズを電源側に備えていることを特徴としている。
【0017】
前記の如く構成された本発明の熱線式流量計は、発熱抵抗体への過剰加熱電流を回避した後も、大電流が第一パワートランジスタを流れ続けることになると、第一パワートランジスタや第二パワートランジスタ、比較用固定抵抗等が発熱する可能性があるので、これを回避するために、熱線駆動回路に流れる電流を制限する保護抵抗を電源側に設けて、入力電流を低減制御させることができる。また、ヒューズを電源側に設けることで、過剰加熱電流を回避した後も更に過剰電流が流れた場合に、該ヒューズが切断して電流を遮断することもできる。
【0018】
更にまた、本発明の熱線式流量計の更に他の具体的な態様は、前記流量検出回路は、前記発熱抵抗体の過剰加熱を診断し、故障診断信号を出力する構成を備えていることを特徴としている。
【0019】
前記の如く構成された本発明の熱線式流量計は、熱線式流量計の流量検出回路の故障等の異常時における発熱抵抗体の過剰加熱を防止することと併せて、発熱抵抗体の過剰加熱を診断し、故障診断信号を出力することで、熱線式流量計の使用者に発熱抵抗体の過剰加熱や熱線式流量計の故障を知らせることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の熱線式流量計の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態の熱線式流量計の流量検出回路100を示したものであり、該流量検出回路100は、基本流量検出回路(熱線駆動回路)101と過剰加熱防止回路102とを備えている。
【0021】
基本流量検出回路(熱線駆動回路)101は、発熱抵抗体1と流量検出抵抗2の直列接続回路と、温度補償抵抗9と第一、第二固定抵抗10、11の直列接続回路とを並列に接続するホイートストンブリッジ回路を備えると共に、該ホイートストンブリッジ回路の前記二つの直列接続回路の各ブリッジ中間点a、bの電位を入力する演算増幅器13と、該演算増幅器13の出力に応じて前記ホイートストンブリッジ回路に供給する電流量を制御する第一パワートランジスタ5とを備えた構成とされている。
【0022】
また、過剰加熱防止回路102は、比較用第一固定抵抗3と比較用第二固定抵抗4と比較用第三固定抵抗44を直列接続し、該直列接続した回路が、前記基本流量検出回路(熱線駆動回路)101の発熱抵抗体1と流量検出抵抗2の直列接続回路に並列に接続してホイートストンブリッジ回路が構成されていると共に、該ホイートストンブリッジ回路の前記二つの直列接続回路の各中間点a、cの電位を入力する比較器12と、前記第一固定抵抗3と第二固定抵抗4と並列に接続されて前記比較器12の出力が高レベルになると活性化して発熱抵抗体1への電流量を制限するパワートランジスタ6と、比較器12の出力端子に接続されている電流制限抵抗14と、を備えた構成とされている。
【0023】
流量検出回路100は、その基本流量検出回路(熱線駆動回路)101の前記ホイートストンブリッジ回路に、第一パワートランジスタ5を介して電源VBから電流(電圧V1)を供給するようになっている。前記基本流量検出回路(熱線駆動回路)101の前記ホイートストンブリッジ回路は、電源VBからの電流供給により、そのブリッジ中間点a、bで電圧V2、V3となるが、演算増幅器13と第一パワートランジスタ5との作用によって、該ブリッジ中間点a、bでの電圧V2、V3が等しくなるように発熱抵抗体1に流れる電流を調整している。
【0024】
発熱抵抗体1は、温度上昇によりその抵抗値Rhを増加させるものであり、該抵抗値Rhは、発熱抵抗体の温度Thに比例しており、該温度Thは、測定する空気の温度Taより所定の温度ΔThだけ高くなるように、温度Th=Ta+ΔThに設定されている。即ち、抵抗値Rhは、次の式(1)で示される。
Rh = Rho(1+αTh)        (1)
ここで、Rhoは、温度0℃のときの発熱抵抗体1の抵抗値、αは、温度係数である。
次に、前記の如く構成された本実施形態の熱線式流量計の流量検出回路100の機能について説明する。
【0025】
基本流量検出回路(熱線駆動回路)101の発熱抵抗体1を通過する空気の流量が増えると、該発熱抵抗体1から熱が奪われ、発熱抵抗体1の温度Thは下がり、ブリッジ中間点aの電圧V2の値が上昇する。すると、演算増幅器13の出力が上がり、第一パワートランジスタ5が発熱抵抗体1に供給する電流を増加させ、発熱抵抗体1の温度Thが所定の値に戻るように作用する。
【0026】
つまり、流量検出回路100の基本流量検出回路(熱線駆動回路)101のみの制御システムにおいては、空気の流量が増加する前と後とでは、発熱抵抗体1の温度Thは同じであるが、発熱抵抗体1に流れる電流、即ち、電圧V1と電圧V2の値は増加することとなる。このことは、基本流量検出回路(熱線駆動回路)101のみからなる流量検出回路100では、発熱抵抗体1に流れる電流や電圧V1の値を制限することでは、発熱抵抗体1の過剰加熱を防止することが困難であるを意味する。
【0027】
過剰加熱防止回路102は、基本流量検出回路(熱線駆動回路)101の発熱抵抗体1が正常な抵抗値Rhのときは、比較用固定抵抗3と固定抵抗4とのブリッジの中間点cの電圧V4が、発熱抵抗体1と流量検出抵抗2の直列接続回路のブリッジ中間点aの電圧V2より低く設定されているために、比較器12の出力はLowレベルの状態にあり、第二パワートランジスタ6は、遮断状態にある。
【0028】
基本流量検出回路(熱線駆動回路)101の温度補償抵抗9が断線したり、第一パワートランジスタ5がショートしたりして、基本流量検出回路(熱線駆動回路)101が故障して、発熱抵抗体1に過大電流が流れてその温度Thが上がって、発熱抵抗体1の抵抗値Rhが所定値Rhuを超えると、ブリッジ中間点aの電圧V2がブリッジ中間点cの電圧V4より低くなる。このため、比較器12の出力がHighレベルとなり、第二パワートランジスタ6が活性状態になる。
【0029】
これにより、発熱抵抗体1に流れていた過大電流は、第二パワートランジスタ6に流れ、発熱抵抗体1の過剰加熱を避けることができる。第二パワートランジスタ6に流れた電流は、比較用固定抵抗44に流れ込み電圧V4が上がる。これにより、発熱抵抗体1への過大電流が回避され、発熱抵抗体1の温度が下がっても比較器12の出力は、Highレベルを保ったままなので、第二パワートランジスタ6も活性状態を保持する。
【0030】
このように、本実施形態の過剰加熱防止回路102は、比較用の固定抵抗3と固定抵抗4と固定抵抗44を直列接続し、該直列接続した回路が、基本流量検出回路(熱線駆動回路)101の発熱抵抗体1と流量検出抵抗2の直列接続回路に並列に接続してホイートストンブリッジ回路を構成し、発熱抵抗体1に過大電流が流れた場合には、第二パワートランジスタ6を活性状態とし、発熱抵抗体1に流れていた過大電流をパワートランジスタ6に流れるようにしたので、発熱抵抗体1の過剰加熱が防止される。
【0031】
本実施形態の過剰加熱防止回路102は、前記構成とすることにより、発熱抵抗体1に流れる電流値が電圧値によらずに、発熱抵抗体1の抵抗値の値、つまり、発熱抵抗体1の抵抗値が過剰加熱されたときの値、もしくは過剰加熱される少し手前の値になったときに、前記パワートランジスタ6が活性状態となり、発熱抵抗体1の過剰加熱が防止できる措置を取ることができる。
本実施形態の過剰加熱防止回路102のより具体的な動作について説明する。
【0032】
基本流量検出回路(熱線駆動回路)101の発熱抵抗体1の許容できる加熱上限温度を温度Thuとすると、この時の抵抗値Rhuは、次の式(2)のようになり、流量検出抵抗2の抵抗値R2と比較用第一、第二、第三固定抵抗3、4、44の抵抗値R3、R4、R44との抵抗比は、次の式(3)のようになる。
Rhu  = Rh0(1+αThu)                                 (2)
R3/(R4+R44)  = Rhu/R2                                 (3)
【0033】
ただし、比較用第一、第二、第三固定抵抗3、4、44に流れる電流は、空気流量測定に影響を与えない程度に少なくする必要があるため、R3+R4+R44≫Rh+R2とする。また、比較器12の出力端子に接続されている電流制限抵抗14の抵抗値は、該電流制限抵抗14に流れる電流がコンパレータのシンク電流より大きくならないような値に設定する。
【0034】
図1に示す本実施形態の第二パワートランジスタ6は、バイポーラトランジスタであるが、MOSトランジスタなどの電界効果型トランジスタでも良い。
また、第二パワートランジスタ6の代わりに、IGBTやサイリスタを用いても本実施形態の流量検出回路100は、実現できる。
次に、本発明の第二の実施形態の熱線式流量計について説明する。
【0035】
図2は、第二の実施形態の熱線式流量計の流量検出回路100’を示したものであって、前記第一の実施形態の熱線式流量計の流量検出回路100とは、電源VB側に電流制限抵抗7を付加した点でのみ相違し、その他の構成は同じであるので、同じ部材には同じ符号を付してある。
【0036】
前記第一の実施形態の熱線式流量計の流量検出回路100において、発熱抵抗体1への過剰加熱電流を回避した後の動作において、その後も、大電流が第一パワートランジスタ5を流れ続けることになると、第一パワートランジスタ5や第二パワートランジスタ6、比較用固定抵抗44等が発熱する可能性がある。
【0037】
第二の実施形態の熱線式流量計の流量検出回路100’は、このため、これを回避するために、図2に示すように、電流制限抵抗7を電源VB側に設けて、入力電流を低減制御したものである。
【0038】
本実施形態の流量検出回路100’において、第二パワートランジスタ6の最大定格電流Ipmax、ベース・エミッタ間電圧Vbe6、バッテリーの最大電圧Vbmax、及び、比較用固定抵抗44の抵抗値R44と、電流制限抵抗7の抵抗値R7との関係は、次の式(4)のようになる。
R7 > (VBmax−Vbe6)/Ipmax−R44                  式(4)
電流制限抵抗7の抵抗値R7の上限値は、熱式空気流量計の動作が確保できるように選ぶようにする。
【0039】
例えば、熱線式流量計の動作要求範囲が、“電源電圧VBのとき、空気流量Qを測定できること”である場合、空気流量Qを測定するのに必要な電流をIh、第一パワートランジスタ5のベース・エミッタ間電圧をVbe5、発熱抵抗体1の抵抗値をRh、流量検出抵抗2の抵抗値をR2とすると、電源電圧VBは、次の式(5)のようになり、電流制限抵抗7の抵抗値R7の上限値は、次の式(6)のようになる。
VB   >  Ih*(Rh+R2+R7)+Vbe5                        式(5)
R7  <  (VB−Vbe5)/Ih−(Rh+R2)            式(6)
【0040】
また、電流制限抵抗7で消費される電力Wr7は、式(7)のように、比較用固定抵抗44で消費される電力Wr44は、式(8)となる。
Wr7  =  (VBmax−Vbe)2R7/(R4+R7)2         式(7)
Wr44 =  (VBmax−Vbe)2R44/(R44+R7)2        式(8)
電流制限抵抗7と比較用固定抵抗44の最大定格消費電力は、それぞれ電力Wr7、電力Wr44より大きいものを選ぶのがよい。
過剰加熱電流を回避した後、熱線式流量計が故障していることを知らせる信号を比較器12から得ることができる。
【0041】
前記のように、熱線式流量計が正常に動作しており、発熱抵抗体1が正常な値のとき、比較器12の出力は、Lowレベルである。しかし、熱線駆動回路101が故障して過剰加熱電流が流れると、比較器12の出力は、Highレベルになる。比較器12の出力がHighレベルになった場合を異常信号と捕らえれば、故障診断を行なうことができる。
【0042】
図3は、本発明の第三の実施形態の熱線式流量計の流量検出回路100”を示したものであって、前記第一の実施形態の熱線式流量計の流量検出回路100とは、電源VB側にヒューズ8を付加した点でのみ相違し、その他の構成は同じであるので、同じ部材には同じ符号を付してある。
【0043】
図3に示すように、ヒューズ8を設け、過剰加熱電流を回避した後に、更に過剰電流が流れた場合にヒューズ8が切断して、熱式空気流量計の流量検出回路100”への電流供給を切断する方法がある。この場合、パワートランジスタ6はヒューズ8を遮断するのに必要な電流を所定の時間流せば良いことになる。
【0044】
図4は、本発明の第四の実施形態の熱線式流量計の流量検出回路100”’を示したものであって、前記第一の実施形態の熱線式流量計の流量検出回路100とは、第二パワートランジスタ6への配線を、演算増幅器13の出力側から接続した点でのみ相違し、その他の構成は同じであるので、同じ部材には同じ符号を付してある。
【0045】
第四の実施形態の熱線式流量計の流量検出回路100”’の構成とすることにより、第二パワートランジスタ6を活性状態とし、発熱抵抗体1に流れていた過大電流を第二パワートランジスタ6に流れるようにすることで、第一パワートランジスタ5を遮断して電流を制限し、発熱抵抗体1へ流れる過剰電流を制限することができる。
【0046】
以上、本発明の四つの実施形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において種種々の変更ができるものである。
【0047】
【発明の効果】
前記説明から理解されるように、本発明の熱線式流量計は、流量検出回路(熱線駆動回路)の故障(加熱電流を制御する回路やパワートランジスタ)等の異常時における発熱抵抗体の過剰加熱を防止し、流量検出回路の損傷等を未然に防ぐことができると共に、流量検出回路に新たに過剰加熱防止回路を備え構成としても、広範囲の流量計測が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態であって、過剰加熱防止回路を備えた熱線式流量計の流量検出回路構成図。
【図2】本発明の第ニの実施形態であって、電流制限抵抗と過剰加熱防止回路を備えた熱線式流量計の流量検出回路構成図。
【図3】本発明の第三の実施形態であって、ヒューズと過剰加熱防止回路を備えた熱線式流量計の流量検出回路構成図。
【図4】本発明の第四の実施形態であって、変形の過剰加熱防止回路を備えた熱線式流量計の流量検出回路構成図。
【符号の説明】
1・・・発熱抵抗体、2・・・流量検出抵抗、3・・・比較用第一固定抵抗
4・・・比較用第二固定抵抗、5・・・第一パワートランジスタ、6・・・第二パワートランジスタ、7・・・電流制限抵抗、8・・・ヒューズ、9・・・温度補償抵抗、10・・・第一固定抵抗、11・・・第二固定抵抗、12・・・比較器、13・・・演算増幅器、14・・・電流制限抵抗、44・・・比較用第三固定抵抗、100・・・流量検出回路、101・・・基本流量検出回路(熱線駆動回路)、102・・・過剰加熱防止回路。

Claims (11)

  1. 流体の流量を検出するための流量検出回路を備えた熱線式流量計であって、
    前記流量検出回路は、流体通路内に配置され温度により抵抗値が変化する発熱抵抗体を有する熱線駆動回路と、該発熱抵抗体の抵抗値を検出し、該発熱抵抗体の抵抗値変化を制限する過剰加熱防止回路と、を備えていることを特徴とする熱線式流量計。
  2. 前記熱線駆動回路は、発熱抵抗体と流量検出抵抗の直列接続回路と、温度補償抵抗と固定抵抗(第一、第二)の直列接続回路とを並列に接続するホイートストンブリッジ回路を備えていることを特徴とする請求項1に記載の熱線式流量計。
  3. 前記過剰加熱防止回路は、比較用固定抵抗(第一)と比較用固定抵抗(第二)と比較用固定抵抗(第三)を直列接続した回路を備え、該直列接続した回路が、前記熱線駆動回路の前記発熱抵抗体と前記流量検出抵抗の直列接続回路に並列に接続してホイートストンブリッジ回路を構成して前記発熱抵抗体の抵抗値を検出することを特徴とする請求項2に記載の熱線式流量計。
  4. 前記過剰加熱防止回路は、前記発熱抵抗体に流れる電流を制限することで該発熱抵抗体の抵抗値変化を制限することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の熱線式流量計。
  5. 前記過剰加熱防止回路は、比較器とパワートランジスタとを備え、該比較器と第二パワートランジスタとにより前記発熱抵抗体に流れる電流を制限することを特徴とする請求項4に記載の熱線式流量計。
  6. 前記第二パワートランジスタは、前記発熱抵抗体と並列に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の熱線式流量計。
  7. 前記熱線駆動回路は、前記発熱抵抗体に電源から電流を供給する第一パワートランジスタを備え、前記過剰加熱防止回路は、前記発熱抵抗体に流れる電流の制限を、前記比較器と前記第二パワートランジスタとの作動により前記第一パワートランジスタを遮断するべく構成されていることを特徴とする請求項5に記載の熱線式流量計。
  8. 前記過剰加熱防止回路は、比較器と、IGBTもしくはサイリスタと、を備え、該比較器と、該IGBTもしくはサイリスタとにより前記発熱抵抗体に流れる電流を制限することを特徴とする請求項4に記載の熱線式流量計。
  9. 前記流量検出回路は、前記熱線駆動回路に流れる電流を制限する保護抵抗を、電源側に備えていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の熱線式流量計。
  10. 前記流量検出回路は、前記熱線駆動回路に許容最大定格電流以上の電流が流れた場合に、該電流を遮断するヒューズを電源側に備えていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の熱線式流量計。
  11. 前記流量検出回路は、前記発熱抵抗体の過剰加熱を診断し、故障診断信号を出力する構成を備えていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の熱線式流量計。
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