JP2004143884A

JP2004143884A - 窓板材取付構造

Info

Publication number: JP2004143884A
Application number: JP2002312504A
Authority: JP
Inventors: Shigeru Sekine; 関根　茂; Nagakazu Nihei; 二瓶　修和; Hisao Sasazaki; 笹崎　久夫; Toshihiko Hasegawa; 長谷川　敏彦
Original assignee: FUSO RUBBER KOGYO KK
Current assignee: FUSO RUBBER KOGYO KK
Priority date: 2002-10-28
Filing date: 2002-10-28
Publication date: 2004-05-20

Abstract

【課題】多方向からの風圧に対して窓板材を確実に保持し得るようにすること。
【解決手段】ジッパーガスケット２と、これを取り付けるガスケット取付部３とからなる。ジッパーガスケット２は、ヒレ１０付きのジッパー５を嵌合させる、前面側に位置するジッパー溝１３と、内面側で前面近傍に位置する、板ガラス１２の縁部を狭持固定する窓板材保持溝６と、基部内面側に位置する窓板材保持溝６に平行な係止溝７と、背面側に位置する係合溝８とを備え、ガスケット取付部３は、その内面側にねじ止めする、係止溝７と係止するＬ字形係合部４ａを備えたガスケット内面支持部４と、ジッパーガスケット２の基部端を支持する基部端支持部３ａと、係合溝８に係合するＬ字形突起部９が構成してある背面支持板３ｂとを備える。
【選択図】　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は窓板材取付構造に関するものである。更に詳述すれば、本発明は建物窓開口部に窓板材を取り付ける場合に使用するジッパーガスケットとガスケット取付部とからなる窓板材取付構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
建物窓開口部に板ガラス等の窓板材を取り付ける場合には、窓板材の四辺の縁部を狭持固定するために、ガスケット又はジッパーガスケットとガスケット取付部とからなる窓板材取付構造が必要である。このような窓板材取付構造に関しては以下のような従来技術が開示されている。
【０００３】
特許文献１には、隣接する窓用板状体の厚み方向の出入りが不揃いであってもガスケット部分での水密性が低下し難い連窓構造を提供するという目的の下に、「窓面に沿って複数の窓用板状体を連設し、隣接する一対の前記板状体の縁部に各別に嵌合自在な嵌合溝部を備えたガスケットを、前記一対の板状体間に嵌合状態に設け、前記ガスケットを支持する支持部を備えた固定部材を、建物躯体に取付固定してある連窓構造であって、前記ガスケットを構成するに、隣接する一対の前記板状体の内の一方の板状体に嵌合する第一ガスケット部と、他方の板状体に嵌合する第二ガスケット部に分割すると共に、前記第一・第二ガスケット部を、前記板状体の厚み方向に沿って摺動自在に形成し、前記第一・第二ガスケット部どうしの合せ面に止水用シール部を設けてある連窓構造」が開示されている。
【０００４】
また特許文献２には、窓板材の厚さ方向のずれを吸収できるだけでなく、窓板材の面方向のずれを吸収できる連窓用目地部の構造を提供するという目的の下に、「建物窓開口に横方向に連設される窓板材の対向する側縁部を上下方向に延びる方立部材に沿って支持するとともに、隣り合う窓板材間の目地をシールする連窓用ガスケットであって、隣り合う窓板材をそれぞれ支持するとともに目地部において対向する一対のガスケット本体と、この一対のガスケット本体の少なくとも一方に一体形成されるとともに、他方のガスケット本体との間で弾性狭圧されてこれらガスケット本体間の目地をシールする断面中空のシール凸条とを備える連窓用ガスケット」が開示されている。
【０００５】
更に、特許文献３には、水密性を保持しつつ、窓板材の厚さ方向及び面方向のずれを吸収できる連窓用目地部の構造を提供するという目的の下に、「建物窓開口に横方向に連設される窓板材の対向する側縁部を上下方向に延びる方立部材に沿って支持するとともに、隣り合う窓板材間の目地をシールする連窓用目地部の構造であって、上記方立部材に連結固定されるとともに、上記窓板材の側縁部間において隙間をあけて互いに対向する一対のガスケット支持部材と、上記窓板材の側縁部を嵌め込み支持するとともに、上記ガスケット支持部材のそれぞれに連結支持される一対のガスケットと、上記ガスケット支持部材間に形成された上記隙間にバックアップ材を装着するとともに、このバックアップ材と上記ガスケット支持部材とによって構成される凹部にシール剤を充填して形成される目地シール部とを備える、連窓用目地部の構造」が開示されている。
【０００６】
これらの特許文献１、２、３で開示されている窓板材取付構造では、建物開口部に窓板材を連設するため、窓板材の側縁部間に於いて隙間をあけて互いに対向する一対のガスケットが用いられている。それぞれのガスケットでは窓板材の厚さや面方向のずれを吸収できるように構成し、かつガスケットの隙間にシール材等を充填して水密性や止水性を向上させている。
【０００７】
しかしながら、以上の特許文献１、２、３の窓板材取付構造では、窓板材に風圧が加わった際に、ガスケットが確実にガスケット取付部材等に固定されていないので、窓板材の保持力が弱いという問題があった。つまり窓板材が風圧を受けると、窓板材と垂直な方向又は水平な方向にガスケットが比較的容易に移動するような構造になっていた。
【０００８】
窓板材の保持力が弱いと、窓板材が強風を受けたときにガスケットとガスケット取付部との間に隙間が生じ、そこから雨等が侵入する。それが積もり重なって取付部等の腐食につながり、窓板材取付構造の長期信頼性が低下する。
【０００９】
従って特許文献１、２、３のガスケットとそれを用いた連窓用目地部の構造又は連窓構造には、ガスケットでの窓板材の保持力が弱いという問題があった。
【００１０】
【特許文献１】
特開平８−３０３１２７号公報
【特許文献２】
特開平１１−３０３５２２号公報
【特許文献３】
特開平１１−３０３５２４号公報
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解決し、窓板材が風圧を受けても容易に動かず、窓板材を確実に保持することのできる保持力が強い窓板材取付構造を提供することを解決の課題とするものである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明の１は、建物窓開口部に窓板材を取り付けるジッパーガスケットとガスケット取付部とからなる窓板材取付構造であって、該ジッパーガスケットを、その窓板材保持溝に縁部を狭持固定した窓板材が風圧を受けた場合に、その風圧によって該窓板材と垂直及び水平方向のいずれの方向にも移動することのないように、前記ガスケット取付部に固定した窓板材取付構造である。
【００１３】
従って本発明の１の窓板材取付構造によれば、前記窓板材が風圧を受けても容易に動かず、窓板材を確実に保持することができるものである。
【００１４】
本発明の２は、本発明の１の窓板材取付構造に於いて、前記ガスケット取付部に、前記ジッパーガスケットの基部端を支持する基部端支持部と背面側を支持する背面支持板とを構成し、該ジッパーガスケットの基部端を該基部端支持部に、背面側を背面支持板に、それぞれ当接させ、他方、該ジッパーガスケットの基部の内面側に前記窓板材保持溝と平行に係止溝を設けるとともに、ガスケット内面支持部の先端にＬ字形係合部を形成し、該係止溝に該Ｌ字形係合部を係合させ、かつ該ガスケット内面支持部を前記ガスケット取付部の内面側にねじ止め固定したものである。
【００１５】
従って本発明の２の窓板材取付構造によれば、ジッパーガスケットをガスケット取付部に確実に固定することができるようになり、特にこれによって保持される窓板材が強い風圧を受けた際に、該窓板材が垂直方向に動くことを良好に阻止できることとなる。
【００１６】
本発明の３は、本発明の２の窓板材取付構造に於いて、前記ジッパーガスケットの背面側に係合溝を設け、前記ガスケット取付部の背面支持板から内方にＬ字形突起部を突出構成し、かつ該Ｌ字形突起部をがい係合溝に係合させたものである。
【００１７】
従って本発明の３の窓板材取付構造によれば、前記ジッパーガスケットはガスケット取付部に更に確実に固定できることとなり、それ故、前記窓板材が風圧を受けた際に前記窓板材が水平方向に動くことも同時にかつ良好に阻止できることとなる。
【００１８】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を実施例に基づき、かつ添付図を参照しつつ詳細に説明する。
【００１９】
＜実施例＞
図１は本発明の窓板材取付構造の一実施例を示す一部切欠斜視図、図２はジッパーガスケット２のみの一部切欠拡大斜視図、図３は実施例の窓板材取付構造の断面図である。
【００２０】
この実施例の窓板材取付構造１は、図１及び図３に示すように、ジッパーガスケット２と、このジッパーガスケット２を取り付けるガスケット取付部３とから構成される。
ジッパーガスケット２には、図１〜図３に示すように、その前面側に形成したジッパー溝１３に嵌合するジッパー５が付設してあり、その内面側には窓板材である板ガラス１２を狭持固定するための窓板材保持溝６が形成してある。また該ジッパーガスケット２には、その基部内面に上記窓板材保持溝６と平行に係止溝７が形成してあり、更に背面側には係合溝８が形成してある。
【００２１】
前記ジッパー５は、前記板ガラス１２の辺の縁部を前記窓板材保持溝６に挿入した後、その挿入状態を固定するために、前記ジッパーガスケット２の前面側に形成してあるジッパー溝１３に嵌め込むようになっているものである。図１〜図３に示すように、該ジッパー５はガスケット取付部３の前端部である後記背面支持板３ｂの先端部を覆うためのヒレ１０が付設されている。
【００２２】
前記窓板材保持溝６は、その溝幅を挿入対象の板ガラス１２の厚さと同一に構成し、かつその深さは該板ガラス１２の辺の縁部を確実に狭持固定できるだけの寸法に設定してある。通常、その深さは、板ガラス１２の厚さの２〜３倍程度にしてある。加えて該窓板材保持溝６の両外縁には、対象の板ガラス１２との密着性を良くするために溝の内側に向かって延びるリップ１１が形成してある。
【００２３】
前記係止溝７は、板ガラス１２の辺の縁部が狭持固定される位置より内方の基部内面に、言い換えれば、建物の内部側に位置する基部の内面に前記窓板材保持溝６と平行に設けられている。該係止溝７には、ガスケット内面支持部４の先端に形成したＬ字形係合部４ａを係合支持させ、更に該ガスケット内面支持部４の基部側は前記ガスケット取付部３の内面側にねじ止め固定するものである。
【００２４】
前記係合溝８は前記ジッパーガスケット２の背面側で、その位置は、概ね前記窓板材保持溝６の背後側になる。他方、前記ガスケット取付部３の背面側から前面側に向かって背面支持板３ｂが延長しており、その内面途中から内方にＬ字形突起部９が突出構成しており、該Ｌ字形突起部９が前記係合溝８に係合するようになっている。
【００２５】
なおこの実施例のジッパーガスケット２及びジッパー５はクロロプレンゴムで成形したものである。それ故、加工性に富み、耐久性や板ガラス１２との密着性が良好であり、板ガラス１２を保持する保持力と長期信頼性の高いものになる。
【００２６】
前記ガスケット取付部３はアルミニウム合金で構成したものであり、前記ジッパーガスケット２の基部端を支持する基部端支持部３ａと、先に述べた、背面側を支持する背面支持板３ｂとが構成してある。該背面支持板３ｂには、これも先に述べたように、Ｌ字形突起部９が突出構成してある。また該ガスケット取付部３の基部の内面側には、前記したように、Ｌ字形係合部４ａを前記係止溝７に係合させたガスケット内面支持部４をねじ止め固定するための雌ねじが形成してある。
【００２７】
前記ガスケット内面支持部４は、以上のように、ガスケット取付部３の基部内面側にねじで固定されるものであり、その先端部には、先に述べたように、Ｌ字形に折り曲げられたＬ字形係合部４ａが形成されている。このＬ字形係合部４ａは、先に述べたように、前記ジッパーガスケット２に設けられている係止溝７に係合するように構成されている。なおこのガスケット内面支持部４もガスケット取付部３と同様にアルミニウム合金で形成されている。
【００２８】
従ってこの実施例の窓板材取付構造によれば、次のようにその取付作業を行うことができる。
まず建物窓開口部と所定の位置関係になるようにガスケット取付部３を配設する。該ガスケット取付部３は建物躯体の一部に固設する。この取り付けは通常ねじ等を利用して行なわれる。次に該ガスケット取付部３にジッパーガスケット２を取り付ける。ジッパーガスケット２は、図１及び図２に示すように、その背面側を該ガスケット取付部３の背面支持板３ｂ側に寄せながら基部端支持部３ａ側に移動させると、ジッパーガスケット２の背面側の係合溝８に該背面支持板３ｂのＬ字形突起部９が係合し、同時にジッパーガスケット２の基部端がガスケット取付部３基部端支持部３ａに当接状態となる。
【００２９】
該ジッパーガスケット２の基部内面側はガスケット内面支持部４で支持する。該ジッパーガスケット２の基部内面には前記窓板材保持溝６に平行な係止溝７が形成してあり、該係止溝７に該ガスケット内面支持部４の先端部のＬ字形係合部４ａを係止させ、更に該ガスケット内面支持部４の基部側をガスケット取付部３の基部内面に固設する。この固設はねじ止めによって行う。こうしてジッパーガスケット２をガスケット取付部３に固設することができる。
【００３０】
この後は、図３に示すように、板ガラス１２の四辺の縁部をそれぞれ該当する辺に配してあるジッパーガスケット２の窓板材保持溝６に挿入し、次いでジッパー５を該ジッパーガスケット２の前面側に形成してあるジッパー溝１３に嵌め込んで該板ガラス１２を固定し、取付作業は完了する。なおジッパー５を上記のようにジッパー溝１３に嵌合させると、そのヒレ１０が前記背面支持板３ｂの前面側端を被覆するようになる。
【００３１】
以上のように取り付けられた板ガラス１２が風圧を受けた場合は、その風圧は主として該板ガラス１２と垂直の方向にかかるが、その面と平行な方向にもかかり得る。該板ガラス１２はジッパーガスケット２の窓板材保持溝６に固定状態にあるため、その力はジッパーガスケット２をその方向に移動させようとする力になる。
【００３２】
ジッパーガスケット２に加わる板ガラス１２の面に対する垂直方向の力は、ガスケット取付部３の基部端支持部３ａにより該ジッパーガスケット２の基部端が支持され、かつ該ガスケット取付部３に固設したガスケット内面支持部４の先端のＬ字形係合部４ａが該ジッパーガスケット２の係止溝７に係止し、更にガスケット取付部３の背面支持板３ｂから内側に突出するＬ字形突起部９がジッパーガスケット２の背面側の係合溝８に係合しているため、これらによって受け止められ、ジッパーガスケット２は確実に保持される。
【００３３】
ジッパーガスケット２に加わった板ガラス１２の面に平行な方向の力は、該ジッパーガスケット２の背面側がガスケット取付部３の背面支持板３ｂによって支持されているため、これによって確実に受け止められ、該ジッパーガスケット２は無用に動かされることなく確実に保持される。
【００３４】
従ってこの実施例の窓板材取付構造によれば、板ガラス１２をジッパーガスケット２及びガスケット取付部３で確実に保持することができることになる。また水密性を保持した状態で保持することができるので、ガスケット取付部３に雨水等が侵入することが無く、腐食等の問題を解消することもでき、長期信頼性のある窓板材取付構造を提供することができる。
【００３５】
【発明の効果】
本発明の１の窓板材取付構造によれば、前記窓板材が風圧を受けても窓板材は確実に保持され容易に動くことがない。
【００３６】
本発明の２の窓板材取付構造によれば、ジッパーガスケットをガスケット取付部に確実に固定することが可能となり、それ故、前記窓板材が風圧を受けた際に前記窓板材が垂直方向に動くのを良好に阻止できることとなる。
【００３７】
本発明の３の窓板材取付構造によれば、前記ジッパーガスケットはガスケット取付部に更に確実に固定することが可能となり、それ故、前記窓板材が風圧を受けた際に前記窓板材が水平方向に動くことも同時にかつ良好に阻止できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施例の窓板材取付構造を示した一部切欠斜視図。
【図２】ジッパーガスケットのみの拡大斜視図。
【図３】実施例の窓板材取付構造の断面図。
【符号の説明】
１　窓板材取付構造
２　ジッパーガスケット
３　ガスケット取付部
３ａ　基部端支持部
３ｂ　背面支持板
４　ガスケット内面支持部
４ａ　Ｌ字形係合部
５　ジッパー
６　窓板材保持溝
７　係止溝
８　係合溝
９　Ｌ字形突起部
１０　ヒレ
１１　リップ
１２　板ガラス
１３　ジッパー溝

Claims

建物窓開口部に窓板材を取り付けるジッパーガスケットとガスケット取付部とからなる窓板材取付構造であって、該ジッパーガスケットを、その窓板材保持溝に縁部を狭持固定した窓板材が風圧を受けた場合に、その風圧によって該窓板材と垂直及び水平方向のいずれの方向にも移動することのないように、前記ガスケット取付部に固定した窓板材取付構造。
前記ガスケット取付部に、前記ジッパーガスケットの基部端を支持する基部端支持部と背面側を支持する背面支持板とを構成し、該ジッパーガスケットの基部端を該基部端支持部に、背面側を背面支持板に、それぞれ当接させ、他方、該ジッパーガスケットの基部の内面側に前記窓板材保持溝と平行に係止溝を設けるとともに、ガスケット内面支持部の先端にＬ字形係合部を形成し、該係止溝に該Ｌ字形係合部を係合させ、かつ該ガスケット内面支持部を前記ガスケット取付部の内面側にねじ止め固定した請求項１記載の窓板材取付構造。
前記ジッパーガスケットの背面側に係合溝を設け、前記ガスケット取付部の背面支持板から内方にＬ字形突起部を突出構成し、かつ該Ｌ字形突起部を該係合溝に係合させた請求項２記載の窓板材取付構造。