JP2004142928A - 粉体材料の供給方法およびその装置 - Google Patents

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富永 康
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Abstract

【課題】凝集性の大きい粉体材料を一次粒子もしくはこれに近い大きさに凝集解離させるとともに、高い定量性を保って次工程に供給することができる粉体供給方法、ならびにその装置を提供する。
【解決手段】貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給方法であって、
前記貯留された粉体材料に空気を噴射して分散させ、前記分散された粉体材料を空気とともに吸引して搬送することを特徴とする粉体材料の供給方法。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体材料の供給方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固体材料を各種の解砕装置や粉砕装置を用いて微粉砕することにより得られる粉体材料は、あらゆる産業分野において原料、中間製品あるいは製品として用いられている。特に近年においては、異なる性状を有する複数種の粉体材料を混合または複合化することにより、新たな物理的、化学的特性を付与する試みが行われており、材料をより微粒子化することにより、混合精度や付与する特性の向上を図る検討が行われている。
【0003】
一方で、多くの粉体材料は、特に微粒子化されると二次凝集性や付着性が強く発現する。この結果、みかけの粒子径が大きくなるだけでなく、安息角が大きくなり、流動性が低下した状態になりやすい。このような性状の微粒子粉体を用いて、吸引、搬送、充填などの操作を行う場合に、通常の粉体供給装置であるスクリューフィーダー、振動フィーダー、吸引ノズルなどを用いると、これらはいずれも粉体材料の有する流動性に大きく依存する方法であるため、粉体材料をスムーズに流動させることが難しく、供給量の脈動性が大きくなり、定量供給性を確保することが困難である。また、粉体材料を二次凝集粒子単位でしか取り扱うことができないため、一次粒子の大きさまで微粉砕した粉体を用いる利点を充分に生かすことができなかった。
これは特に、粉体材料を連続的に供給しながら混合処理、複合化処理を行う必要がある場合には、粉体材料の定量供給性を維持することが困難であるという点で大きな問題であった。
【0004】
上記のような粉体の二次凝集を解離するための手段としては、例えば空気のような流動媒体を用いて流動床を形成する方法、あるいは吸引ノズルを用いて強力な負圧により吸引する方法、などが挙げられる。しかし、前者の方法は大きく成長した二次凝集体に対してはある程度有効であるが、微粒子すなわち一次粒子もしくはこれに近い大きさにまで解離させることは困難である。また、後者の方法では、加えられるエネルギーの大きさによっては、粉体どうしの衝突により粉体材料自身が破壊されてしまうことがあり、いずれの方法でも、一次粒子もしくはこれに近い大きさを維持して次工程に搬送供給するという目的を達成するには不充分であった。
【0005】
【非特許文献1】
柳田博明監修,「微粒子工学大全」,第1巻,株式会社フジ・テクノシステム,2001年10月31日,p862−869
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の粉体供給方法における問題点を解消すべく検討した結果なされたものであり、凝集性の大きい粉体材料を一次粒子もしくはこれに近い大きさに凝集解離させるとともに、高い定量性を保って次工程に供給することができる粉体供給方法、ならびにその装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記の本発明(1)〜(19)によって達成される。
(1)貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給方法であって、前記貯留された粉体材料に空気を噴射して分散させ、前記分散された粉体材料を空気とともに吸引して搬送することを特徴とする粉体材料の供給方法。
(2)前記貯留された粉体材料に空気を噴射する部位及び空気と粉体材料との吸引を行う部位と、前記粉体材料の被噴射部位との相対位置を制御する上記(1)に記載の粉体材料の供給方法。
(3)前記貯留された粉体材料への空気の噴射と、前記分散された粉体材料と空気の吸引とは、同心円構造の多重管により行われるものである上記(1)または(2)に記載の粉体材料の供給方法。
(4)前記貯留された粉体材料への空気の噴射は、旋回流を伴うものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の粉体材料の供給方法。
(5)前記粉体材料に噴射される空気の量と、前記分散された粉体材料とともに吸引される空気の量とは、ともに可変である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の粉体材料の供給方法。
(6)貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給方法であって、前記貯留された粉体材料を空気とともに吸引し、前記吸引された粉体材料に空気を噴射して分散させ、前記分散された粉体材料を空気とともに搬送することを特徴とする粉体材料の供給方法。
(7)前記貯留された粉体材料を吸引する部位と、前記粉体材料の被吸引部位との相対位置を制御する上記(6)に記載の粉体材料の供給方法。
(8)前記貯留された粉体材料の吸引と、前記空気による粉体材料の分散は、同心円構造の多重管により行われるものである上記(6)または(7)に記載の粉体材料の供給方法。
(9)前記吸引された粉体材料への空気の噴射は、旋回流を伴うものである上記(6)ないし(8)のいずれかに記載の粉体材料の供給方法。
(10)前記貯留された粉体材料とともに吸引される空気の量と、前記吸引された粉体材料に噴射される空気の量とは、ともに可変である上記(6)ないし(9)のいずれかに記載の粉体材料の供給方法。
(11)前記分散された粉体材料と空気とを、スプレー装置により供給する上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の粉体材料の供給方法。
(12)貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給装置であって、粉体材料を貯留する貯留装置、前記貯留された粉体材料に空気を噴射する噴射装置、前記空気を噴射されて分散した粉体材料を空気とともに吸引する吸引装置、及び、吸引した粉体材料を空気とともに搬送する搬送装置、を有することを特徴とする粉体材料の供給装置。
(13)さらに、前記噴射装置の噴射部及び前記吸引装置の吸引部と、前記粉体材料の被噴射部位との相対位置を制御する制御装置を有する上記(12)に記載の粉体材料の供給装置。
(14)前記噴射装置と、前記吸引装置とは、同心円構造の多重管である上記(12)または(13)に記載の粉体材料の供給装置。
(15)貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給装置であって、粉体材料を貯留する貯留装置、前記貯留された粉体材料を空気とともに吸引する吸引装置、前記吸引された粉体材料に空気を噴射する噴射装置、及び、前記空気を噴射されて分散した粉体材料を空気とともに搬送する搬送装置、を有することを特徴とする粉体材料の供給装置。
(16)さらに、前記吸引装置の吸引部と、前記粉体材料の被吸引部位との相対位置を制御する制御装置を有する上記(15)に記載の粉体材料の供給装置。
(17)前記吸引装置と、前記噴射装置とは、同心円構造の多重管である上記(15)または(16)に記載の粉体材料の供給装置。
(18)前記吸引装置及び前記搬送装置は、粉体材料と接する面が鏡面加工されたものである上記(12)ないし(17)のいずれかに記載の粉体材料の供給装置。
(19)さらに、前記分散された粉体材料を空気とともに供給するスプレー装置を有する上記(12)ないし(18)のいずれかに記載の粉体材料の供給装置。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の粉体材料の供給方法およびその装置について詳しく説明する。
本発明の粉体材料の供給方法(以下、「供給方法」という)は、貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給方法であって、前記貯留された粉体材料に空気を噴射して分散させ、前記分散された粉体材料を空気とともに吸引して搬送することを特徴とする。
本発明の供給方法は、また、貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給方法であって、前記貯留された粉体材料を空気とともに吸引し、前記吸引された粉体材料に空気を噴射して分散させ、前記分散された粉体材料を空気とともに搬送することを特徴とする。
【0009】
そして、本発明の粉体材料の供給装置(以下、単に「供給装置」ということがある)は、貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給装置であって、粉体材料を貯留する貯留装置、前記貯留された粉体材料に空気を噴射する噴射装置、前記空気を噴射されて分散した粉体材料を空気とともに吸引する吸引装置、及び、吸引した粉体材料を空気とともに搬送する搬送装置、を有することを特徴とする。
本発明の供給装置は、また、貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給装置であって、粉体材料を貯留する貯留装置、前記貯留された粉体材料を空気とともに吸引する吸引装置、前記吸引された粉体材料に空気を噴射する噴射装置、及び、前記空気を噴射されて分散した粉体材料を空気とともに搬送する搬送装置、を有することを特徴とする。
まず、本発明の供給方法について説明する。
【0010】
本発明の供給方法の、第1の形態は、貯留された粉体材料に空気を噴射して分散させ、分散された粉体材料を空気とともに吸引して搬送するものである。すなわちこの形態は、吸引される前の粉体材料に空気を噴霧し、これにより凝集解離して分散した粉体材料を空気とともに吸引し搬送することにより、粉体材料の供給を行うものである。
【0011】
上記第1の形態において、貯留された粉体材料に空気を噴射する方法としては特に限定されないが、例えば、1本又は複数本数の空気噴射ノズルを用い、これにより直接噴射する方法、あるいは、円環状の流路に空気を供給し、その先端から流路の断面形状で噴射する方法などが挙げられる。
【0012】
また、ここで噴射される空気は特に限定されないが、旋回流を伴うものであることが好ましい。これにより、粉体材料の被噴射面に対して水平に近い方向から均一に空気を噴射することができるので、粉体材料を過剰に舞い上げることなく、分散させることができる。また、分散した粉体材料を空気とともに吸引する際の流動性を安定させることができる。
空気の噴射に旋回流を起こす方法としては特に限定されないが、例えば、複数の空気噴射ノズルを用い、これらを所定の位置及び噴射方向に設置して旋回流を発生させる方法、あるいは、円環状の流路の先端に、例えば、ピッチ円すいの母線に対して斜めに歯を切ってある、はすばかさ歯車のような形状を有する空気流の方向を制御する装置を設け、ここに空気を供給して流路先端から旋回流を発生させる方法、あるいは、これらを組み合わせた方法などが挙げられる。
【0013】
上記第1の形態において、空気を噴射され分散した粉体材料を空気とともに吸引し搬送する方法としては特に限定されないが、通常は、真空ポンプ等により発生させた負圧により吸引し、配管等を用いて搬送することができる。また、粉体材料を供給する場合に、粉体材料を含んだ空気流に所定の速度やエネルギーを与える必要がある場合は、粉体材料の搬送する途中から、別に新たな空気流を導入してもよい。
【0014】
上記第1の形態においては特に限定されないが、貯留された粉体材料への空気の噴射と、前記分散した粉体材料と空気の吸引とは、同心円構造の多重管を用いて行われることが好ましい。これにより、分散した粉体材料をすぐに吸引することができるとともに、装置を簡易かつ小さなものにすることができる。このような多重管を用いる場合は、粉体材料への空気の噴射を外管側、粉体材料と空気の吸引を内管側で行うことが好ましい。これにより、分散した粉体材料を空気とともに吸引する際の流動性を安定させることができる。
【0015】
上記第1の形態の場合、噴射された空気は貯留された粉体材料の特定の部位(以下、「被噴射部位」という)に対して実質的に有効に作用するので、長時間にわたって本方法を実施する場合は、粉体材料に空気を噴射する部位及び空気と粉体材料との吸引を行う部位と、粉体材料の被噴射部位との相対位置を制御しながら行うことにより、両者の相対的な位置関係を常に一定に保持することが好ましい。
【0016】
このような方法としては特に限定されないが、例えば、一定量の粉体材料を比較的大容量の貯留装置に入れてバッチ的に用いる場合は、空気を噴射する部位及び空気と粉体材料との吸引を行う部位、または、粉体材料の被噴射部位のいずれかを、所定の速度で平面方向及び上下方向に移動させ、両者の相対位置を一定にする方法、あるいは、スクリューフィーダーなどの供給装置を用いて、空気を噴射する部位及び空気と粉体材料との吸引を行う部位をスクリューフィーダーの排出部位に対向させておき、ここへ常に新規な粉体材料を供給することにより、両者の相対位置を一定にする方法、などが挙げられる。あるいは、空気を噴射する部位及び空気と粉体材料との吸引を行う部位が、貯留された粉体材料の中に常時存在する方法でもよい。
このような方法により、空気によって分散する粉体材料の量と、吸引する粉体材料の量とを安定させることができ、供給する粉体材料の定量性を向上させることができる。
【0017】
上記第1の形態は、粉体材料に空気を噴射することにより、自己凝集性が高く二次凝集により粗大化している粉体材料を分散させ、これを空気とともに吸引することにより、一次粒子もしくはそれに近い状態で粉体材料を所定の系内へ供給することができる。そして、好ましくは、粉体材料に空気を噴射する部位及び空気と粉体材料との吸引を行う部位と、粉体材料の被噴射部位との相対位置を制御しながら行うことにより、特に定量供給精度の高い供給を行うことができるものである。
【0018】
本発明の供給方法の、第2の形態は、貯留された粉体材料を空気とともに吸引し、吸引された粉体材料に空気を噴射して分散させ、この分散された粉体材料を空気とともに搬送するものである。すなわちこの形態は、吸引材料を先に吸引し、吸引された粉体材料にあとから空気を噴射して凝集解離させ、分散した粉体材料を空気とともに目的とする系へ搬送するものである。
【0019】
上記第2の形態において、粉体材料を吸引する方法としては特に限定されないが、例えば、真空ポンプ等により発生させた負圧により吸引することができる。
【0020】
上記第2の形態において、吸引した粉体材料に空気を噴射する方法としては特に限定されないが、例えば、1本又は複数本数の空気噴射ノズルを用い、これにより直接噴射する方法、あるいは、円環状の流路に空気を供給し、その先端から流路の断面形状で噴射する方法などが挙げられる。
これらの中でも、円環状の流路に空気を供給し、その先端から流路の断面形状で噴射する方法が好ましい。
【0021】
また、ここで噴射される空気は特に限定されないが、旋回流を伴うものであることが好ましい。これにより、粉体材料の流動方向に対して垂直に近い方向から均一に空気を噴射することができるので、粉体材料に過剰な力を与えることなく分散させることができる。また、分散した粉体材料を空気とともに吸引する際の流動性を安定させることができる。
空気の噴射に旋回流を起こす方法としては特に限定されないが、例えば、複数の空気噴射ノズルを用い、これらを所定の位置及び噴射方向に設置して旋回流を発生させる方法、あるいは、円環状の流路の先端に、例えば、ピッチ円すいの母線に対して斜めに歯を切ってある、はすばかさ歯車のような形状を有する空気流の方向を制御する装置を設け、ここに空気を供給して流路先端から旋回流を発生させる方法、あるいは、これらを組み合わせた方法などが挙げられる。
【0022】
上記第2の形態においては特に限定されないが、貯留された粉体材料の吸引と粉体材料への空気の噴射とは、同心円構造の多重管により行うものであることが好ましい。これにより、吸引した粉体材料をすぐに分散させることができるとともに、装置を簡易かつ小さなものにすることができる。このような多重管を用いる場合は、粉体材料と空気の吸引を内管側、粉体材料への空気の噴射を外管側で行うことが好ましい。これにより、分散した粉体材料を空気とともに吸引する際の流動性を安定させることができる。
【0023】
上記第2の形態の場合、負圧による粉体材料の吸引は粉体材料の特定の部位(以下、「被吸引部位」という)に対して実質的に有効に作用するので、長時間にわたって本方法を実施する場合は、負圧により粉体材料を吸引する部位と、粉体材料の被吸引部位との相対位置を制御しながら行うことにより、両者の相対的な位置関係を常に一定に保持することが好ましい。
【0024】
このような方法としては特に限定されないが、例えば、一定量の粉体材料を比較的大容量の貯留装置に入れてバッチ的に用いる場合は、粉体材料の吸引を行う部位、または、粉体材料の被噴射部位のいずれかを、所定の速度で平面方向及び上下方向に移動させ、両者の相対位置を一定にする方法、あるいは、スクリューフィーダーなどの供給装置を用いて、空気と粉体材料との吸引を行う部位をスクリューフィーダーの排出部位に対向させておき、ここへ常に新規な粉体材料を供給することにより、両者の相対位置を一定にする方法、などが挙げられる。あるいは、粉体材料の吸引を行う部位が、貯留された粉体材料の中に常時存在するようにする方法でもよい。
このような方法により、吸引する粉体材料の量を安定させることができ、供給する粉体材料の定量性を向上させることができる。
【0025】
上記第2の形態において、吸引した粉体材料を空気とともに搬送する方法としては特に限定されないが、通常は、真空ポンプ等により発生させた負圧により、配管等を用いて搬送することができる。また、粉体材料を供給する場合に、粉体材料を含んだ空気流に所定の速度やエネルギーを与える必要がある場合は、粉体材料を搬送する途中から、別に新たな空気流を導入してもよい。
【0026】
上記第2の形態の場合は、粉体材料を負圧で吸引し、これに空気を噴射することにより、自己凝集性が高くなって二次凝集等により粗大化している粉体材料を分散させ、これを空気とともに搬送することにより、一次粒子もしくはそれに近い状態で粉体材料を供給することができる。そして、好ましくは粉体材料を吸引する部位と、粉体材料の被吸引部位との相対位置を制御することにより、特に定量供給精度の高い供給を行うことができる。
上記第2の形態は、粉体材料を吸引する際の定量性の観点から、比較的流動性が大きい粉体材料に適しているが、上記第1の形態と比較すると、空気の噴射による粉体材料の舞い上がりが起こらないため、このための閉空間を必要としないという利点も有する。
【0027】
本発明の供給方法においては特に限定されないが、前記粉体材料に噴射される空気量と、前記粉体材料とともに吸引される空気の量は、ともに可変であることが好ましい。これにより、粉体材料の種類により最適な空気噴射量を設定することができるとともに、噴射された量に相当する空気を吸引することにより、安定した粉体材料の供給を行うことができる。
【0028】
本発明の供給方法においては特に限定されないが、分散された粉体材料と空気とを供給する場合は、スプレー装置を用いて行うことが好ましい。これにより、分散された粉体材料を、その状態を維持したまま供給することができるので、他の材料との混合処理、複合化処理等を行う場合でも、粉体材料を一次粒子もしくはこれに近い状態で、高い定量性をもって供給することができる。
【0029】
以上に述べたように、本発明の供給方法は、貯留された粉体材料あるいは吸引後の粉体材料に空気を噴射することにより、粉体材料を一次粒子もしくはこれに近い状態に分散させ、これを含む空気流を搬送することにより、粉体材料の性状を安定化させるとともに、高い定量供給精度を維持して供給することができるものである。さらに、自己凝集性の強い粉体材料に対しても、粉体材料の有する流動性に依存することなく、上記効果を発現できるものである。
【0030】
次に、本発明の供給装置について説明する。
本発明の供給装置は、上記供給方法を実施するための装置である。
本発明の供給装置としては、粉体材料を貯留する貯留装置、前記貯留された粉体材料に空気を噴射する噴射装置、前記空気を噴射されて分散した粉体材料を空気とともに吸引する吸引装置、及び、吸引した粉体材料を空気とともに搬送する搬送装置、を有するものである。
この供給装置は、上記第1の形態に適合するものである。
【0031】
上記第1の形態を実施するための噴射装置と吸引装置としては特に限定されないが、例えば、図1(a)に示したものを挙げることができる。図1(a)は、粉体材料に空気を噴射する噴射装置と、これにより分散して浮遊した粉体材料を空気とともに吸引する吸引装置とが同心円構造の多重管になっているものである(以下、単に「噴射吸引装置」ということがある)。
【0032】
図1(a)は噴射吸引装置の側断面図である。噴射吸引装置1は、空気の噴射を行う外管11と、粉体材料と空気との吸引を行う内管12とからなる二重管である。外管11には、図示していない圧縮空気発生装置から供給された空気13が供給され、旋回流発生装置14により、旋回流15を発生させ、粉体材料16に噴射される。内管12には、図示していない負圧発生装置によって吸引力17が作用しており、旋回流を伴った空気噴射により分散された粉体材料18が空気とともに吸引される。このようにして分散された粉体材料は、この後空気とともに目的とする系へ搬送される。
【0033】
また、本発明の供給装置としては、粉体材料を貯留する貯留装置、前記貯留された粉体材料を空気とともに吸引する吸引装置、前記吸引された粉体材料に空気を噴射する噴射装置、及び、前記空気を噴射されて分散した粉体材料を空気とともに搬送する搬送装置、を有するものである。
この供給装置は、上記第2の形態に適合するものである。
【0034】
上記第2の形態を実施するための噴射装置と吸引装置としては特に限定されないが、例えば、図1(b)に示したものを挙げることができる。図1(b)は、粉体材料を吸引する吸引装置と、吸引された粉体材料に空気を噴射して分散させる噴射装置とが同心円構造の多重管になっているものである(以下、単に「吸引噴射装置」ということがある)。
【0035】
図1(b)は、吸引噴射装置2の側断面図である。吸引噴射装置2は、粉体材料の吸引を行う内管22と、これに空気の噴射を行う外管21とからなる二重管である。内管22には、図示していない負圧発生装置によって吸引力が作用しており、粉体材料26を吸引する。外管21には、図示していない圧縮空気発生装置から供給された空気23が供給され、旋回流発生装置24により、旋回流25を発生させ、吸引した粉体材料にこれを噴射することにより粉体材料を分散する。このようにして分散された粉体材料28は、この後空気とともに目的とする系へ搬送される。
【0036】
次に、上記図1(a)の噴射吸引装置、または、図1(b)の吸引噴射装置を用いた、本発明の供給装置の例について説明する。
【0037】
図2は、比較的大容量の容器等に粉体材料を貯留し、この粉体材料を含む所定容積の空間を実質的に閉空間とし、この空間内において、上記噴射吸引装置または吸引噴射装置を用いることにより、粉体材料を供給する装置の一例である。
【0038】
図2において、粉体材料31は貯留装置32に貯留されており、上記図1に示した噴射吸引装置または吸引噴射装置(以下、単に「ノズル」ということがある)33により、分散と吸引が行われる。ノズル33には、図示されていない空気圧縮装置より粉体材料を分散させる空気が供給されるとともに、負圧発生装置により吸引力が与えられている。ノズル33は、粉体材料を吸引しながら、図示していないノズルの移動装置により平面方向及び鉛直方向に移動し、ノズル33と、ノズル33により空気の噴射または粉体材料の吸引を受ける部位(以下、単に「作用部位」ということがある)34との相対位置を一定に保っている。なお、この相対位置を制御するためには、粉体材料の貯留装置32を移動させることによって行ってもよい。分散された粉体材料は空気とともに搬送配管35内を搬送され、スプレー装置36においてさらに圧縮空気37の供給を受け、スプレー装置36から、一例として混合装置38に供給される。
【0039】
また、図3においては、粉体材料41はホッパ42に貯留されている。ホッパ42には粉体材料移送用のスクリューフィーダー44が直結されており、スクリューフィーダー44の先端部45へ粉体材料41を移送する。粉体材料の凝集力により、ホッパ42内でブリッジが発生する場合は、撹拌装置43を用いることができる。スクリューフィーダー44により移送された粉体材料は、その先端部に設けられた貯留部46に貯留されていく。この貯留部46の先端の対向側には、ノズル47が設置されており、貯留部46の先端が作用部位48となり、粉体材料の分散と吸引とを行う。なお、ノズル47には、図2で説明したのと同様に、図示されていない空気圧縮装置より粉体材料を分散させる空気が供給されるとともに、負圧発生装置により吸引力が与えられている。分散された粉体材料は空気とともに搬送配管49内を搬送され、スプレー装置50においてさらに圧縮空気51の供給を受け、スプレー装置50から、一例として混合装置52に供給される。
【0040】
図3に示した形態の場合は、スクリューフィーダーなどの粉体材料の移送装置により、常時新規な粉体材料が移送されてくるので、ノズルなどを移動させることなく、ノズルと作用部位との相対位置を常に一定に保つことができる。これにより、連続的に本方法を実施することができるとともに、吸引される粉体材料の量を安定させることができる。また、粉体材料の移送装置による粉体材料の移送量と吸引する粉体材料の量とを調節することにより、供給する粉体材料の量の調整を容易に行うことができる。
【0041】
本発明の供給装置においては特に限定されないが、上記噴射吸引装置または吸引噴射装置において、粉体材料と接する面は鏡面加工されたものであることが好ましい。これにより、分散された粉体材料は吸引あるいは搬送される際に、該面に付着しにくくなるので、分散した粉体材料が再度凝集するのを防ぐことができる。同様に、分散した粉体材料の搬送に用いる配管内面についても、このような加工が施されたものを用いることが好ましい。
【0042】
【発明の効果】
本発明は、貯留された粉体材料に空気を噴射して分散させ、分散された粉体材料を空気とともに吸引して搬送することを特徴とする粉体材料の供給方法であり、凝集性の強い粉体材料を用いた場合でも、一次粒子もしくはこれに近い状態で安定して供給することができる。そして、貯留された粉体材料に空気を噴射する部位及び空気と粉体材料との吸引を行う部位と、粉体材料の被噴射部位との相対位置を制御することにより、特に定量性に優れた供給を行うことができる。
また、本発明は、貯留された粉体材料を空気とともに吸引し、吸引された粉体材料に空気を噴射して分散させ、分散された粉体材料を空気とともに搬送することを特徴とする粉体材料の供給方法であり、凝集性の強い粉体材料を用いた場合でも、一次粒子もしくはこれに近い状態として、安定して供給することができる。そして、貯留された粉体材料を吸引する部位と、粉体材料の被吸引部位との相対位置を制御することにより、特に定量性に優れた供給を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の供給装置に用いる噴射吸引装置の一例(側断面図)
(b)本発明の供給装置に用いる吸引噴射装置の一例(側断面図)
【図2】本発明の供給装置の一例(側断面図)
【図3】本発明の供給装置の一例(側断面図)
【符号の説明】
1 噴射吸引装置
11 外管
12 内管
13 圧縮空気
14 旋回流発生装置
15 空気の旋回流
16 粉体材料
2 吸引噴射装置
21 外管
22 内管
23 圧縮空気
24 旋回流発生装置
25 空気の旋回流
26 粉体材料
31 粉体材料
32 貯留装置
33 噴射吸引装置または吸引噴射装置
35 搬送配管
36 スプレー装置
41 粉体材料
42 ホッパ
43 撹拌装置
44 スクリューフィーダー
46 貯留部
47 噴射吸引装置または吸引噴射装置
49 搬送配管
50 スプレー装置

Claims (19)

  1. 貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給方法であって、
    前記貯留された粉体材料に空気を噴射して分散させ、前記分散された粉体材料を空気とともに吸引して搬送することを特徴とする粉体材料の供給方法。
  2. 前記貯留された粉体材料に空気を噴射する部位及び空気と粉体材料との吸引を行う部位と、前記粉体材料の被噴射部位との相対位置を制御する請求項1に記載の粉体材料の供給方法。
  3. 前記貯留された粉体材料への空気の噴射と、前記分散された粉体材料と空気の吸引とは、同心円構造の多重管により行われるものである請求項1または2に記載の粉体材料の供給方法。
  4. 前記貯留された粉体材料への空気の噴射は、旋回流を伴うものである請求項1ないし3のいずれかに記載の粉体材料の供給方法。
  5. 前記粉体材料に噴射される空気の量と、前記分散された粉体材料とともに吸引される空気の量とは、ともに可変である請求項1ないし4のいずれかに記載の粉体材料の供給方法。
  6. 貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給方法であって、
    前記貯留された粉体材料を空気とともに吸引し、前記吸引された粉体材料に空気を噴射して分散させ、前記分散された粉体材料を空気とともに搬送することを特徴とする粉体材料の供給方法。
  7. 前記貯留された粉体材料を吸引する部位と、前記粉体材料の被吸引部位との相対位置を制御する請求項6に記載の粉体材料の供給方法。
  8. 前記貯留された粉体材料の吸引と、前記空気による粉体材料の分散は、同心円構造の多重管により行われるものである請求項6または7に記載の粉体材料の供給方法。
  9. 前記吸引された粉体材料への空気の噴射は、旋回流を伴うものである請求項6ないし8のいずれかに記載の粉体材料の供給方法。
  10. 前記貯留された粉体材料とともに吸引される空気の量と、前記吸引された粉体材料に噴射される空気の量とは、ともに可変である請求項6ないし9のいずれかに記載の粉体材料の供給方法。
  11. 前記分散された粉体材料と空気とを、スプレー装置により供給する請求項1ないし10のいずれかに記載の粉体材料の供給方法。
  12. 貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給装置であって、粉体材料を貯留する貯留装置、前記貯留された粉体材料に空気を噴射する噴射装置、前記空気を噴射されて分散した粉体材料を空気とともに吸引する吸引装置、及び、吸引した粉体材料を空気とともに搬送する搬送装置、を有することを特徴とする粉体材料の供給装置。
  13. さらに、前記噴射装置の噴射部及び前記吸引装置の吸引部と、前記粉体材料の被噴射部位との相対位置を制御する制御装置を有する請求項12に記載の粉体材料の供給装置。
  14. 前記噴射装置と、前記吸引装置とは、同心円構造の多重管である請求項12または13に記載の粉体材料の供給装置。
  15. 貯留された粉体材料を負圧により吸引して搬送する粉体材料の供給装置であって、粉体材料を貯留する貯留装置、前記貯留された粉体材料を空気とともに吸引する吸引装置、前記吸引された粉体材料に空気を噴射する噴射装置、及び、前記空気を噴射されて分散した粉体材料を空気とともに搬送する搬送装置、を有することを特徴とする粉体材料の供給装置。
  16. さらに、前記吸引装置の吸引部と、前記粉体材料の被吸引部位との相対位置を制御する制御装置を有する請求項15に記載の粉体材料の供給装置。
  17. 前記吸引装置と、前記噴射装置とは、同心円構造の多重管である請求項15または16に記載の粉体材料の供給装置。
  18. 前記吸引装置及び前記搬送装置は、粉体材料と接する面が鏡面加工されたものである請求項12ないし17のいずれかに記載の粉体材料の供給装置。
  19. さらに、前記分散された粉体材料を空気とともに供給するスプレー装置を有する請求項12ないし18のいずれかに記載の粉体材料の供給装置。
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