JP2004141723A - ガス分離用吸着槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜材により吸着剤を押圧せずとも吸着剤を適切に押圧することのできるガス分離用吸着槽を提供すること。
【解決手段】ガス分離用吸着槽X1は、ガス通過口14を介してガスが出入り可能な空間部31と、ガス通過口15を介してガスが出入り可能な空間部32と、空間部31および空間部32の間の吸着室40とが内部に並列に設けられた槽容器10を備える。吸着室40は、ガスが通過可能な仕切壁20aにより空間部31に対して仕切られており、且つ、ガスが通過可能な仕切壁20bにより空間部32に対して仕切られている。吸着室内には、吸着剤よりなる吸着部41と、吸着部41の頂部に接しつつ吸着室内を高さ方向に変位可能な押え板42と、押え板42を介して吸着部41を押圧するための押圧手段43とが設けられている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力変動吸着法(PSA法)や熱変動吸着法(TSA法)などにより原料ガスから目的ガスを分離するのに使用される吸着槽に関する。
【0002】
【従来の技術】
窒素、酸素、水素、炭酸ガス、およびメタンなどを精製、濃縮、または除去する手法としては、PSA法やTSA法が採用される場合が多い。PSA法やTSA法においては、固定床の吸着槽が使用される。
【0003】
図10は、従来の吸着槽90の断面図である。吸着槽90は、円筒胴を有する槽容器91と、ロストル92と、吸着部93と、重りボール94とを備え、円筒竪型吸着槽として構成されたものである。槽容器91は、その下端に原料ガス導入用のノズル95を有し、その上端に非吸着ガス導出用のノズル96を有する。ロストル92は、槽容器91の内部の下方に所定の空間を形成するように配設されている。ロストル92の上表面には、ガスが通過可能なスクリーン(図示略)が設けられている。吸着部93は、所定量の吸着剤をロストル上に堆積することによって形成されたものである。吸着剤は、吸着目的のガス種に応じて選択される。吸着部93の上には金網(図示略)が配設されており、この金網の上に重りボール94が堆積されている。重りボール94は、吸着部93に対して下方に荷重を負荷するためのものである。
【0004】
PSA法やTSA法においては、所定の圧力条件や温度条件において、まず、ノズル95を介して原料ガスが吸着槽90に導入される。この原料ガスは、槽容器91の内部において、ロストル92を通過した後に吸着部93を通過する。吸着部93の通過過程において、原料ガス中の、吸着部93の吸着剤に対して吸着性を示すガスは、吸着部93にて吸着される。非吸着ガスは、吸着部93を通過した後、重りボール94の堆積層を通過して、ノズル96を介して吸着槽90から排出される。非吸着ガスの採取を目的とする場合、ノズル96から排出された非吸着ガスは所定のタンクに貯留される。このような吸着工程を終えた吸着槽90は、続いて再生される。具体的には、吸着工程とは異なる圧力条件や温度条件にて吸着部93から吸着ガスを脱着させ、例えばノズル95を介して、当該脱着ガスを吸着槽90の外部に排出させる。吸着ガスの採取を目的とする場合、ノズル95から排出された当該脱着ガス(吸着ガス)は所定のタンクに貯留される。
【0005】
一方、近年のPSA法やTSA法においては、処理速度の高速化に対する要求が高まっている。このような要求に対応するためには、原料ガスの供給速度を大きくする必要がある。
【0006】
従来の円筒竪型の吸着槽90では、小さな設置面積にて大きな処理能力(吸着容量)を達成すべく、吸着部93は比較的分厚くされている。しかしながら、吸着部93が分厚い場合、原料ガスの供給速度ないし導入速度を大きくすると、吸着部93における上流側(図中下方部)と下流側(図中上方部)における差圧が過大となる傾向にある。具体的には、上流側に対して下流側が過度に低圧となる傾向にある。当該差圧が過大であると、吸着部93が上昇ガス流によって持ち上がり、流動化する場合が多い。吸着部93の流動化は、吸着槽90の正味の処理能力の低下の原因となる。
【0007】
円筒竪型の吸着槽90において、原料ガス供給速度が大きい場合に、吸着部93の上流側と下流側の差圧を小さくするためには、吸着部93を薄くする必要がある。しかしながら、薄い吸着部93にて大きな処理能力(吸着容量)を達成するためには、吸着部93の外形寸法を大きくしなければならない。その結果、吸着槽90の設置面積が不当に増大してしまう。
【0008】
処理速度の高速化に伴うこのような不具合を回避することを目的とする吸着槽は、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。特許文献1および特許文献2に開示されている吸着槽では、原料ガスが水平に通過するように吸着部が設けられている。具体的には、原料ガスが水平に通過可能であって吸着剤で満たされた吸着室が、吸着槽の内部に設けられている。
【0009】
【特許文献1】
特開平5−146624号公報
【特許文献2】
特開平5−237327号公報
【0010】
吸着室内の吸着剤は、初期充填後、ガス流れによって次第に圧密化が進行する。そのため、吸着室における吸着部頂部の高さ位置は次第に降下する傾向にある。このような現象に対応すべく、特許文献1および特許文献2に開示されている吸着槽では、吸着室の天井壁を柔軟な膜材により構成し、当該膜材が隔壁の一部とされている所定の空間を加圧している。これにより、吸着室天井壁すなわち当該膜材により吸着部頂部を押圧し、吸着室内において、吸着部と天井壁との間に空間が生ずるのを防止している。吸着部と天井壁との間に空間が生ずると、吸着部頂部の高さ位置によっては、吸着槽への原料ガス供給時において、原料ガスの水平流が吸着室を通過する際に、抵抗の大きな吸着部を一切または充分には通過せずに、吸着部上方の抵抗の小さな空間を迂回してしまう事態が生じ得る。
【0011】
しかしながら、特許文献1および特許文献2に開示されているような、膜材による吸着部押圧機構は、複雑であり、吸着槽の製造コストの上昇を招き易い。加えて、当該吸着部押圧機構には、膜材を吸着部に対して圧接するための加圧状態を形成すべく、ポンプやボンベガスなどが必要であり、吸着槽を含むプラント全体の大型化を招来してしまう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情の下で考え出されたものであり、膜材により吸着剤を押圧せずとも吸着剤を適切に押圧することのできるガス分離用吸着槽を提供することを目的とする。
【0013】
【発明の開示】
本発明の第1の側面によるとガス分離用吸着槽が提供される。このガス分離用吸着槽は、第1ガス通過口を介してガスが出入り可能な第1空間部と、第2ガス通過口を介してガスが出入り可能な第2空間部と、第1空間部および第2空間部の間の吸着室とが、内部に並列に設けられた槽容器を備える。吸着室は、ガスが通過可能な第1仕切壁により、第1空間部に対して仕切られており、且つ、ガスが通過可能な第2仕切壁により、第2空間部に対して仕切られている。吸着室内には、堆積された吸着剤よりなる吸着部と、当該吸着部の頂部に接しつつ当該吸着室内を高さ方向に変位可能な押え板と、当該押え板を介して吸着部を押圧するための押圧手段と、が設けられている。
【0014】
このような構成のガス分離用吸着槽においては、第1仕切壁および第2仕切壁により仕切られた第1空間部、吸着室、および第2空間部は、並列している。すなわち、第1空間部、吸着室、および第2空間部は、槽容器内にて略横方向に間仕切られて並んでいる。そして、吸着室内には、吸着剤が堆積されてなる吸着部が設けられている。そのため、吸着室を通過する原料ガスなどのガス体は、第1空間部から第2空間部へと、または、第2空間部から第1空間部へと、吸着室に対して直角方向に当該吸着室内を最短距離で横切るように通過する。したがって、第1の側面に係るガス分離用吸着槽においては、吸着室ないし吸着部を例えば充分に背高く設けることによって、吸着部を薄く構成しつつ吸着部におけるガス通過面積を充分に確保することができる。その結果、第1の側面に係るガス分離用吸着槽によると、比較的小さな設置面積で済み、且つ、処理速度の高速化に適切に対応することが可能となるのである。
【0015】
また、第1の側面に係るガス分離用吸着槽においては、吸着室内にて吸着部に当接する押え板と、吸着部に対する押圧力を吸着室内にて発生する押圧手段とを含む吸着部押圧機構により、吸着部を下方に適切に押圧することができる。押え板は、膜材ではなく、板材である。当該吸着部押圧機構は、押圧手段として例えばバネ、ジャッキ、重り材などを採用することにより、比較的簡易に構成することが可能である。そのため、本発明の第1の側面に係るガス分離用吸着槽によると、ガス分離用吸着槽の製造コストの上昇を抑制することが可能となる。加えて、当該吸着部押圧機構には、膜材を吸着部に対して圧接するための加圧状態を形成するようなポンプやボンベガスなどは必要ない。そのため、本発明の第1の側面に係るガス分離用吸着槽によると、吸着槽を含むプラント全体の大型化を抑制することが可能となる。
【0016】
このように、本発明の第1の側面に係るガス分離用吸着槽によると、非垂直ガス流式吸着槽において、膜材により吸着剤を押圧せずとも吸着剤を適切に押圧することができ、その結果、吸着槽の製造コストの上昇や、吸着槽を含むプラント全体の大型化を抑制することが可能となるのである。
【0017】
本発明の第2の側面によると別のガス分離用吸着槽が提供される。このガス分離用吸着槽は、第1ガス通過口を介してガスが出入り可能な第1空間部と、各々が少なくとも1つの第2ガス通過口を介してガスが出入り可能な複数の第2空間部と、第1空間部および各第2空間部の間に各々が設けられている複数の吸着室とが、内部に並列に設けられた槽容器を備える。吸着室の各々は、ガスが通過可能な第1仕切壁により、第1空間部に対して仕切られており、且つ、ガスが通過可能な第2仕切壁により、第2空間部に対して仕切られている。各吸着室内には、堆積された吸着剤よりなる吸着部と、当該吸着部の頂部に接しつつ当該吸着室内を高さ方向に変位可能な押え板と、当該押え板を介して吸着部を押圧するための押圧手段と、が設けられている。
【0018】
このような構成のガス分離用吸着槽は、本発明の第1の側面に係るガス分離用吸着槽の構成を含む。したがって、本発明の第2の側面によると、複数の第2空間部を具備する場合において、第1の側面に関して上述したのと同様の効果が奏される。
【0019】
本発明の第1および第2の側面において、好ましくは、第1仕切壁および/または第2仕切壁の少なくとも一方の面は、当該仕切壁の上端から、吸着部の頂部の位置を超える下方位置まで延びている遮蔽板により、遮蔽されている。このような構成によると、第1空間部から第2空間部へと原料ガスが吸着室を通過する際に、吸着部を通過せずに吸着部上方の空間を迂回してしまうことを、適切に抑制することが可能である。
【0020】
好ましくは、押圧手段は、バネ、ジャッキ、または、重り材である。このような構成は、吸着室内にて吸着部に当接する押え板と、吸着部に対する押圧力を吸着室内にて発生する押圧手段とを含む吸着部押圧機構を比較的簡易に構成するうえで好適である。押圧手段として重り材を採用する場合、複数の重り材が押え板上に堆積されて吸着室を満たしている構成を採用するのが好ましい。
【0021】
好ましくは、押え板は、ガスが通過可能な孔を有する。本構成の孔を形成することにより、吸着室における吸着部と当該吸着部の上方の空間との間に、ガス流に対して低抵抗のガス流路を設けることができる。本構成を備えない場合であっても、吸着室の組立態様によっては、吸着室内部における例えば押え板と仕切壁の間には隙間が存在し得る。そのような隙間が存在し且つ本構成を備えない場合にあっては、原料ガスが吸着室を通過する際に、吸着室外部から吸着室内部へと仕切壁を通過した原料ガスのうちの有意量のガスが、吸着部を殆ど通過せずに、吸着部上方空間へと直接的に流入してしまう場合がある。しかしながら、このような隙間は、ガス流に対して相当程度に高い抵抗を有する。そのため、吸着部と吸着部上方空間との間に低抵抗ガス流路を設けるように、押え板において孔を設けることにより、例えば押え板と仕切壁との間の隙間を通って吸着部上方空間へと直接的に原料ガスが流入してしまうのを抑制し、その結果、原料ガスが吸着部上方空間に至る場合であっても原料ガスを吸着部に充分に通過させ、且つ、原料ガスが吸着部上方空間から吸着室外部へ出る場合にも原料ガスを充分に吸着部に通過させることができるのである。このように、本構成は、第1空間部から第2空間部へと原料ガスが吸着室を通過する際に、吸着部を適切に通過せずに吸着部上方の空間を迂回してしまうことを抑制するうえで好適である。
【0022】
好ましくは、第1仕切壁および第2仕切壁は平行である。より好ましくは、第1仕切壁および第2仕切壁は、吸着剤の安息角以上の角度で、水平に対して傾斜している。第1および第2仕切壁により規定される吸着室が安息角以上の角度で水平に対して傾斜している場合、吸着室内に吸着剤を投入して堆積させる際に、吸着剤の自重が効果的に作用するので、良好に圧密化した吸着部を形成することが可能である。
【0023】
本発明の第3の側面によると別のガス分離用吸着槽が提供される。このガス分離用吸着槽は、第1ガス通過口を介してガスが出入り可能な第1空間部と、第2ガス通過口を介してガスが出入り可能な第2空間部と、第1空間部および第2空間部の間の吸着室とが、内部に並列に設けられた槽容器を備える。吸着室は、ガスが通過可能な第1仕切壁により、第1空間部に対して仕切られており、且つ、第1仕切壁に対して平行であってガスが通過可能な第2仕切壁により、第2空間部に対して仕切られている。吸着室内には、堆積された吸着剤よりなる吸着部が設けられている。第1仕切壁および第2仕切壁は、吸着剤の安息角以上の角度で、水平に対して傾斜している。このような構成のガス分離用吸着槽においては、圧密状態の良好な吸着部を形成することが可能である。
【0024】
本発明の第1から第3の側面において、好ましくは、吸着部における原料ガスの流れ方向に対する横切り方向の断面積は、流れ方向の下流側ほど小さい。例えば、第1開口部を原料ガス導入用とし且つ第2開口部を非吸着ガス導出用とする場合、第1空間部から第2空間部への方向が、吸着部における原料ガスの流れ方向である。このような構成によると、原料ガス導入時の吸着部において、原料ガス流れの上流側から下流側にかけてガス流れの動圧の減少度合いを小さくすることができるので、ガス分散を図るうえで好適である。
【0025】
また、好ましくは、第1開口部は原料ガス導入用の開口部であり、第1空間部における原料ガスの流れ方向に対する横切り方向の断面積は、流れ方向の下流側ほど小さい。このような構成によると、原料ガスの導入時に、第1空間部中の原料ガスが次第に吸着室に導入されることによって、第1空間部において、上方ほどガス量が減少していくにもかかわらず、第1空間部におけるガス流れ動圧(ガス流れエネルギ)の低下を充分に抑制することができる。したがって、本構成は、吸着室へのガス分散にとって好適である。
【0026】
本発明の第4の側面によると別のガス分離用吸着槽が提供される。このガス分離用吸着槽は、原料ガス導入口を介してガスが出入り可能な第1空間部と、非吸着ガス導出口を介してガスが出入り可能な第2空間部と、第1空間部および第2空間部の間の吸着室とが、内部に並列に設けられた槽容器を備える。吸着室は、ガスが通過可能な第1仕切壁により、第1空間部に対して仕切られており、且つ、第1仕切壁に対して平行であってガスが通過可能な第2仕切壁により、第2空間部に対して仕切られている。吸着室内には、堆積された吸着剤よりなる吸着部が設けられており、第1空間部における原料ガス流れ方向に対する横切り方向の断面積は、流れ方向の下流側ほど小さく、且つ、吸着部における原料ガスの流れ方向に対する横切り方向の断面積は、流れ方向の下流側ほど小さい。このような構成のガス分離用吸着槽は、原料ガス導入時において原料ガス流れの上流側から下流側にかけてガス流れの動圧の減少度合いを小さくすることができるので、ガス分散を図るうえで好適である。
【0027】
本発明の第1から第4の側面において、好ましくは、第1ガス通過口は、第1空間部にて開口している。すなわち、第1ガス通過口は、第1空間部に直結している。また、好ましくは、第2ガス通過口は、第2空間部にて開口している。すなわち、第2ガス通過口は、第2空間部に直結している。これらの構成により、ガス通過口および空間部の間のガス流れ抵抗を適切に低減することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1から図4は、本発明の第1の実施形態に係るガス分離用の吸着槽X1を表す。図1は、吸着槽X1の斜視図である。図2および図3は、各々、図1に示す吸着槽X1の線II−IIに沿った断面図、および、線III−IIIに沿った部分断面図である。図4は、図2における線IV−IVに沿った吸着槽X1の部分断面図である。
【0029】
吸着槽X1は、PSA法やTSA法に使用するための円筒竪型吸着槽として構成されたものであり、槽容器10を備える。槽容器10は、円筒側壁11、並びに、槽外部に膨らむように湾曲している底板12および天板13からなる。底板12には、図2に表れているように、原料ガス導入用のノズル14が設けられている。円筒側壁11には、非吸着ガス導出用の一対のノズル15が設けられている。天板13には、4つの充填口16が設けられている。充填口16は、蓋体17により閉塞可能とされている。
【0030】
槽容器10の内部は、本実施形態においては大きく5つに区分されている。具体的には、1対の仕切板20a,20bが槽容器内に2対立設され、これによって、槽容器内は、図2に表れているように、空間部31と、2つの空間部32と、2つの吸着室40とに区分されている。各仕切板20a,20bは、ガスの通過を許容し且つ後述の吸着剤の通過を阻むような径の貫通孔(図示略)を多数有する多孔板である。空間部31には、ノズル14が直接に開口し、ノズル14を介してガスが出入り可能である。同様に、各空間部32には、ノズル15が直接に開口し、ノズル15を介してガスが出入り可能である。また、各吸着室40には、2つの充填口16が開口している。
【0031】
各吸着室40は、仕切板20aにより空間部31に対して仕切られており、仕切板20bにより空間部32に対して仕切られている。すなわち、吸着室40の内郭形状は、一対の仕切板20a,20bにより規定されている。本実施形態では、一対の仕切板20a,20bは、相互に平行であって、槽容器10の内部において、円筒側壁11、底板12、および天板13に接合されている。一対の仕切板20a,20bの離隔距離は、例えば500〜1000mmである。また、本実施形態では、一対の仕切板20a,20bは、本吸着槽X1を適切に設置した状態における仮想水平線(図2において一点鎖線で表す)に対して所定の角度αで傾斜している。具体的には、この傾斜角度αは、吸着室40に投入される後述の吸着剤の安息角以上の角度であって、使用される吸着剤の種類に応じて、例えば45〜80°である。
【0032】
一対の仕切板20a,20bにより規定されている吸着室40の内部には、吸着部41と、押え板42と、バネ43とが設けられている。
【0033】
吸着部41は、吸着室内へ充填口16から所定の吸着剤を投入し、所定の高さまで吸着剤を堆積させることによって形成される。吸着剤は、吸着目的のガス種に応じて適宜選択され、吸着剤の粒径は例えば1〜3mmである。平行な一対の仕切板20a,20bにより内郭形状が規定されている吸着室40の傾斜角度αは、上述のように、使用する吸着剤の安息角以上である。したがって、吸着部41の形成に際しては、吸着剤の自重を効果的に利用することによて、良好に圧密化した吸着部41を形成することが可能である。また、吸着部41が吸着剤の安息角以上の角度で水平に対して傾斜しているため、吸着部41においては、初期充填後、ガス流れによって圧密化がスムーズに進行する。
【0034】
押え板42は、吸着部41の頂部に当接し、吸着室内を高さ方向にスライド可能に設けられている。押え板42には、図5に示すように、押え板42の上方の空間と吸着部41との間でガスの入出を低抵抗で許容するための複数の貫通孔42aが形成されている。本実施形態では、複数の貫通孔42aは、押え板42の幅方向の略中央において、長手方向に沿って一列に形成されている。
【0035】
バネ43は、吸着部41を押圧するための押圧手段であり、押え板42を介して吸着部41を下方に押圧するような付勢力を生ずるように配設されている。具体的には、バネ43は、一端が押え板42に当接ないし接合されており、且つ、他端が充填口16の蓋体17に当接ないし接合されており、自然長よりも短い長さで、所定の付勢力を発生するように配設されている。
【0036】
仕切板20a,20bの空間部側上端は、遮蔽板21により遮蔽されている。遮蔽板21は、天板13に接合形成されており、仕切板20a,20bの上端から、吸着部41の頂部を超える下方位置まで延びている。遮蔽板21と吸着部41とが重なる長さは、使用する吸着部41ないし吸着剤の経時的沈下の度合を予測して決定するのがよい。
【0037】
吸着槽X1の内部においては、各々が一対の仕切板20a,20bにより規定される2つの吸着室40は、各々、上述のように、吸着剤の安息角以上の角度で水平に対して傾斜している。また、2つの吸着室40は、所定の高さ位置では互いに平行であって、上端ほど互いに近接するように傾斜している。そのため、空間部31は、上方ほど、横断面の面積が小さくなっている。
【0038】
また、各吸着室40については、図4(原料ガス流れ方向に対して平行方向の断面)を参照すると理解できるように、原料ガス流れ方向(図4において矢印で模式的に表す)に対して直交方向の断面の面積は、空間部31(上流)の側から空間部32(下流)の側にかけて次第に小さくなっている。
【0039】
このような構成の吸着槽X1を例えばPSA法に使用する場合には、まず、吸着槽X1に対して、所定の圧力条件および温度条件にて、ノズル14から原料ガスを導入する。導入された原料ガスは、図2において矢印で模式的に示すように、全体としては空間部31を上昇しつつ、各吸着室40に流入していく。このとき、原料ガスの絶対量は上方ほど少なくなるが、空間部31の横断面の面積も上方ほど小さいので、空間部31内での原料ガス流れによる動圧の低下を抑制することができる。すなわち、ガス速度の低下を抑制することができる。その結果、吸着部41へのガス分散の均一化が図られる。
【0040】
次に、原料ガスが吸着室40を通過するとき、原料ガス中の吸着目的ガスは、吸着部41に積極的に吸着される。このとき、原料ガスの絶対量は、吸着目的ガスの吸着部41への吸着に起因してガス流れの下流側ほど少なくなるが、吸着部41におけるガス流れに直交する断面の面積も上述のように下流側ほど小さい。そのため、吸着部41におけるガス流れ速度の低下を抑制することができ、吸着部41において高い吸着効率を達成することができる。例えば、吸着部41を構成する吸着剤の粒径を1〜3mmとし、且つ、吸着部41の厚みを500〜1000mmとする場合においては、原料ガスの導入速度は0.1〜0.5m/秒であるのが好ましく、当該吸着槽X1においてこのような導入速度を採用すると、吸着効率に対して好ましい影響を与える。
【0041】
次に、吸着目的のガスが吸着部41において吸着されることによって、原料ガスよりも非吸着ガスの濃度が高いガスが、吸着室40から空間部32に流出し、続いてノズル15から槽外へ導出される。非吸着ガスの採取を目的とする場合、ノズル15から排出された非吸着ガスは所定のタンクに貯留される。このような吸着工程を終えた吸着槽X1は、続いて再生される。具体的には、吸着工程とは異なる圧力条件や温度条件にて、吸着部41から吸着ガスを脱着させ、例えばノズル14を介して、当該脱着ガスを槽外に排出させる。吸着ガスの採取を目的とする場合、ノズル14から排出された当該脱着ガス(吸着ガス)は所定のタンクに貯留される。
【0042】
吸着槽X1においては、押え板42を介してバネ43により吸着部41が下方に適切に押圧されているので、原料ガスの吸着室通過時に吸着剤の流動化を防止することができる。特に原料ガスの導入初期には、吸着部41に対して比較的大きな流れ差圧(例えば10kPa)が作用する場合が多いので、それ以上の圧力(例えば15kPa)をバネ43により吸着部41に対して負荷しておくことにより、原料ガス導入初期における吸着剤流動を適切に防止することができる。15kPaの圧力は、約0.15kgf/cmに相当し、この程度の押圧力は、バネ43により達成することができる。
【0043】
また、吸着槽X1においては、吸着室40を規定する一対の仕切板20a,20bの空間部側上端は、遮蔽板21により遮蔽されている。遮蔽板21は、仕切板20a,20bの上端から、吸着部41の頂部を超える下方位置までを遮蔽している。このような構成により、空間部31から空間部32へと原料ガスが吸着室40を通過する際に、吸着部41を通過せずに吸着部上方の空間を迂回してしまうことを適切に抑制される。
【0044】
加えて、吸着槽X1においては、押え板42には、図5に示すような貫通孔42aが形成されている。貫通孔42aは、吸着室40における吸着部41と吸着部上方空間との間において、比較的低抵抗のガス流路を提供する。したがって、押え板42に貫通孔42aが設けられていることによって、他の部材間の隙間を通って吸着室40の外部から吸着部上方空間へと直接的に原料ガスが流入してしまうことは抑制され、原料ガスが吸着部上方空間に至る場合であっても原料ガスを吸着部41に充分に通過させ、且つ、原料ガスが吸着部上方空間から吸着室外部へ出る場合にも原料ガスを充分に吸着部41に通過させることができるのである。このように、吸着槽X1において、貫通孔42aは、空間部31から空間部32へと原料ガスが吸着室40を通過する際に、吸着部41を通過せずに吸着部上方の空間を迂回してしまうことを抑制する機能を担う。
【0045】
吸着槽X1は、吸着部41に対する押圧手段として、上述のようなバネ43に代えて、図6に示すように、重りボール44を使用してもよい。本変形例においては、重りボール44は、吸着部41を形成し終えた吸着室40に対して充填口16から投入されて、吸着室内を満たすことによって押え板42を介して吸着部41を下方に押圧するように、押え板42の上方に堆積されている。吸着部41ないし吸着剤が経時的に沈下する程度に応じて重りボール44を更に充填することによって、適切な押圧力を発生し続けることが可能である。重りボール44としては、例えば、セラミックボールや金属ボールを採用することができる。或は、押圧手段としては、バネ43や重りボール44に代えて、ジャッキを使用してもよい。この場合、当該ジャッキは、一端が押え板42に当接され、且つ、他端が充填口16の蓋体17または天板13に当接され、押え板42を介して吸着部41を下方に押圧するように配設される。
【0046】
吸着槽X1の各吸着室40は、複数の小吸着室に区分してもよい。例えば、1対の仕切板20a,20bの間に更に所定数の仕切板を平行に配設することによって、吸着室40を実質的に2以上の小吸着室に区分することができる。このような構成においては、各小吸着室ごとに押え板42および押圧手段を設けてもよい。或は、吸着室40の内部に形成される全小吸着室に共通の押え板42および押圧手段を設けてもよい。この場合、吸着室40を小吸着室に区分するための仕切板と押え板42とが当接しないように、当該仕切板および押え板42は配設される。このように、連続する複数の吸着室(小吸着室)を具備する構成においては、各吸着室40にて、複数種類の吸着剤を多層化したり、所定の小吸着室に吸湿剤層を適宜設けることが可能となる。
【0047】
図7から図9は、本発明の第2の実施形態に係るガス分離用の吸着槽X2を表す。図7は、吸着槽X2の斜視図である。図8および図9は、各々、図7に示す吸着槽X2の線VIII−VIIIに沿った断面図、および、線IX−IXに沿った部分断面図である。
【0048】
吸着槽X2は、PSA法やTSA法に使用するための円筒横型吸着槽として構成されたものであり、槽容器10’を備える。槽容器10’は、円筒側壁11’、および、槽外部に膨らむように湾曲している2つの側板12’からなる。円筒側壁11’には、原料ガス導入用のノズル14と、非吸着ガス導出用の4つのノズル15と、6つの充填口16が設けられている。充填口16は、蓋体17により閉塞可能とされている。
【0049】
槽容器10’の内部は、第1の実施形態と同様に、1対の仕切板20a,20bが槽容器内に2対立設されることによって、図8によく表れているように、空間部31と、2つの空間部32と、2つの吸着室40とに区分されている。空間部31には、ノズル14が直接に開口し、ノズル14を介してガスが出入り可能である。同様に、各空間部32には、2つのノズル15が直接に開口し、当該2つのノズル15を介してガスが出入り可能である。また、各吸着室40には、3つの充填口16が開口している。
【0050】
吸着室40の内部には、第1の実施形態と同様に、吸着部41と、押え板42と、バネ43とが設けられている。各吸着室40においては、図9に示すように、押え板42を介して3つのバネ43が吸着部41を押圧している。
【0051】
吸着槽X2の内部においては、各々が一対の仕切板20a,20bにより規定される2つの吸着室40は、各々、第1の実施形態と同様に、吸着剤の安息角以上の角度αで水平に対して傾斜している。図8において仮想水平線を一点鎖線で表す。また、2つの吸着室40は、所定の高さ位置では互いに平行であって、上端ほど互いに近接するように傾斜している。そのため、空間部31は、第1の実施形態と同様に、横断面の面積が小さくなっている。
【0052】
また、各吸着室40については、図8を参照すると理解できるように、原料ガス流れ方向(図8において矢印で模式的に表す)に対して直交方向の断面の面積は、空間部31(上流)の側から空間部32(下流)の側にかけて次第に小さくなっている。
【0053】
吸着槽X2の他の構成および使用方法については、第1の実施形態に係る吸着槽X1に関して上述したのと同様である。
【0054】
吸着槽X2では、空間部31の横断面の面積は、第1の実施形態と同様に、上方ほど小さい。そのため、例えばPSA法において原料ガスをノズル14から導入した場合、空間部31内では原料ガス流速は不当には低下することなく略一定で上昇し、吸着部41へのガス分散の均一化が図られる。
【0055】
吸着槽X2では、吸着部41におけるガス流れに直交する断面の面積も、第1の実施形態と同様に、下流側ほど小さい。そのため、原料ガスの吸着室通過時において、ガス流れ速度を不当に低下させることなく流すことができるので、高い吸着効率を達成することができる。
【0056】
吸着槽X2では、第1の実施形態と同様に、押え板42を介してバネ43により吸着部41が下方に適切に押圧されているので、原料ガスの吸着室通過時に吸着剤の流動化を防止することができる。
【0057】
吸着槽X2では、第1の実施形態と同様に、吸着室40を規定する一対の仕切板20a,20bの空間部側上端は遮蔽板21により遮蔽されており、当該遮蔽板21は、仕切板20a,20bの上端から、吸着部41の頂部を超える下方位置までを遮蔽している。したがって、空間部31から空間部32へと原料ガスが吸着室40を通過する際に、吸着部41を通過せずに吸着部上方の空間を迂回してしまうことが適切に抑制される。
【0058】
吸着槽X2では、第1の実施形態と同様に、押え板42には、図5に示すような貫通孔42aが形成されている。したがって、空間部31から空間部32へと原料ガスが吸着室40を通過する際に、吸着部41を適切に通過せずに吸着部上方の空間を迂回してしまうことが適切に抑制される。
【0059】
吸着槽X2においても、第1の実施形態に関して上述したように、吸着部41に対する押圧手段として、上述のようなバネ43に代えて、重りボールやジャッキを使用してもよい。また、吸着槽X2においても、第1の実施形態に関して上述したように、各吸着室40を複数の小吸着室に区分してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るガス分離用吸着槽の斜視図である。
【図2】図1に示すガス分離用吸着槽の線II−IIに沿った断面図である。
【図3】図1に示すガス分離用吸着槽の線III−IIIに沿った部分断面図である。
【図4】図2に示すガス分離用吸着槽の線IV−IVに沿った部分断面図である。
【図5】押え板の部分斜視図である。
【図6】図1に示すガス分離用吸着槽の変形例を表す。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るガス分離用吸着槽の斜視図である。
【図8】図7に示すガス分離用吸着槽の線VIII−VIIIに沿った断面図である。
【図9】図7に示すガス分離用吸着槽の線IX−IXに沿った部分断面図である。
【図10】従来のガス分離用吸着槽の一例の断面図である。
【符号の説明】
X1,X2   吸着槽
10,10’  槽容器
14,15   ノズル
20a,20b   仕切板
21   遮蔽板
31,32   空間部
40   吸着室
41   吸着部
42   押え板
43   バネ
44   重りボール

Claims (14)

  1. 第1ガス通過口を介してガスが出入り可能な第1空間部と、第2ガス通過口を介してガスが出入り可能な第2空間部と、前記第1空間部および前記第2空間部の間の吸着室とが、内部に並列に設けられた槽容器を備え、
    前記吸着室は、ガスが通過可能な第1仕切壁により、前記第1空間部に対して仕切られており、且つ、ガスが通過可能な第2仕切壁により、前記第2空間部に対して仕切られており、
    前記吸着室内には、堆積された吸着剤よりなる吸着部と、当該吸着部の頂部に接しつつ当該吸着室内を高さ方向に変位可能な押え板と、当該押え板を介して前記吸着部を押圧するための押圧手段と、が設けられていることを特徴とする、ガス分離用吸着槽。
  2. 第1ガス通過口を介してガスが出入り可能な第1空間部と、各々が少なくとも1つの第2ガス通過口を介してガスが出入り可能な複数の第2空間部と、前記第1空間部および各前記第2空間部の間に各々が設けられている複数の吸着室とが、内部に並列に設けられた槽容器を備え、
    前記吸着室の各々は、ガスが通過可能な第1仕切壁により、前記第1空間部に対して仕切られており、且つ、ガスが通過可能な第2仕切壁により、前記第2空間部に対して仕切られており、
    前記各吸着室内には、堆積された吸着剤よりなる吸着部と、当該吸着部の頂部に接しつつ当該吸着室内を高さ方向に変位可能な押え板と、当該押え板を介して前記吸着部を押圧するための押圧手段と、が設けられていることを特徴とする、ガス分離用吸着槽。
  3. 前記第1仕切壁および/または前記第2仕切壁の少なくとも一方の面は、当該仕切壁の上端から、前記吸着部の頂部の位置を超える下方位置まで延びている遮蔽板により、遮蔽されている、請求項1または2に記載のガス分離用吸着槽。
  4. 前記押圧手段は、バネ、ジャッキ、または、重り材である、請求項1から3のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
  5. 前記押圧手段は、前記押え板上に堆積されて前記吸着室を満たす複数の重り材である、請求項1から3のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
  6. 前記押え板は、ガスが通過可能な孔を有する、請求項1から5のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
  7. 前記第1仕切壁および前記第2仕切壁は平行である、請求項1から6のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
  8. 前記第1仕切壁および前記第2仕切壁は、前記吸着剤の安息角以上の角度で、水平に対して傾斜している、請求項7に記載のガス分離用吸着槽。
  9. 第1ガス通過口を介してガスが出入り可能な第1空間部と、第2ガス通過口を介してガスが出入り可能な第2空間部と、前記第1空間部および前記第2空間部の間の吸着室とが、内部に並列に設けられた槽容器を備え、
    前記吸着室は、ガスが通過可能な第1仕切壁により、前記第1空間部に対して仕切られており、且つ、前記第1仕切壁に対して平行であってガスが通過可能な第2仕切壁により、前記第2空間部に対して仕切られており、
    前記吸着室内には、堆積された吸着剤よりなる吸着部が設けられており、
    前記第1仕切壁および前記第2仕切壁は、前記吸着剤の安息角以上の角度で、水平に対して傾斜していることを特徴とする、ガス分離用吸着槽。
  10. 前記吸着部における原料ガスの流れ方向に対する横切り方向の断面積は、前記流れ方向の下流側ほど小さい、請求項1から9のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
  11. 前記第1開口部は原料ガス導入用の開口部であり、前記第1空間部における原料ガスの流れ方向に対する横切り方向の断面積は、前記流れ方向の下流側ほど小さい、請求項1から10のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
  12. 原料ガス導入口を介してガスが出入り可能な第1空間部と、非吸着ガス導出口を介してガスが出入り可能な第2空間部と、前記第1空間部および前記第2空間部の間の吸着室とが、内部に並列に設けられた槽容器を備え、
    前記吸着室は、ガスが通過可能な第1仕切壁により、前記第1空間部に対して仕切られており、且つ、前記第1仕切壁に対して平行であってガスが通過可能な第2仕切壁により、前記第2空間部に対して仕切られており、
    前記吸着室内には、堆積された吸着剤よりなる吸着部が設けられており、
    前記第1空間部における原料ガス流れ方向に対する横切り方向の断面積は、前記流れ方向の下流側ほど小さく、且つ、前記吸着部における原料ガスの流れ方向に対する横切り方向の断面積は、前記流れ方向の下流側ほど小さいことを特徴とする、ガス分離用吸着槽。
  13. 前記第1ガス通過口は、前記第1空間部にて開口している、請求項1から12のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
  14. 前記第2ガス通過口は、前記第2空間部にて開口している、請求項1から13のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
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