JP2004140714A - 固体撮像素子検査方法、検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度に固体撮像素子の良品、不良品の判定を行うことを課題とする。
【解決手段】固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含む領域と座標中心を含まない領域間の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して、固体撮像素子の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法。
【選択図】 図6
【解決手段】固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含む領域と座標中心を含まない領域間の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して、固体撮像素子の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子の良品、不良品を判定する検査方法及び検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像素子は、多数の画素が平面格子状に形成されているが、製造上各画素に開口むら、エッチングむら、フィルタの染色むらなどが生じ、固体撮像素子の全受光面において均一な受光特性を持たせることが困難である。これにより局所的な色むら、あるいは広範囲にわたっての色シェーディングが問題となる。
【0003】
従来このような色むら、色シェーディングの検査方法として、全受光面をx×yにブロック分割して、各エリア間での色差データの最大値、最小値を求め、最大値−最小値データの大小で良品、不良品を判断する手法があった。
【0004】
また他の色シェーディングの検査方法として、テストオペレーターによる基準画像目視比較による目視評価で良品、不良品を判断する手法もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
全受光面を(x×y)にブロック分割検査方法では、多くの領域を測定し、多くのデータを処理する必要があるため、検査時間が長くなっていた。また、使用する色差データ、計算式が人の色に対する感性に対して定量化されていないこと、広い領域の色むら、色シェーディングを考慮していないことなどにより、人の視覚特性に合致しないことが多々あった。
【0006】
また、テストオペレーターが目視検査を行う方法では、同一のオペレーターが長時間検査を行った際に、検査結果にばらつきが生じてしまう可能性がある。さらにテストオペレーターが変わった場合には、個々による検査の差が生じてしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含む領域と座標中心を含まない領域間の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して、固体撮像素子の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法を提供する。
【0008】
また、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心から周辺端部へ延びる全画素長の10%以上50%以下の長さを含む単一領域あるいは複数領域の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法を提供する。
【0009】
また、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含まない複数の領域間の色ベクトル値により固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法を提供する。
【0010】
また、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含む領域と座標中心を含まない領域間の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して、固体撮像素子の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法を提供する。
【0011】
また、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含む領域と座標中心を含まない領域間の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して、固体撮像素子の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査装置を提供する。
【0012】
また、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心から周辺端部へ延びる全画素長の10%以上50%以下の長さを含む単一領域あるいは複数領域の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査装置を提供する。
【0013】
さらに、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含まない複数の領域間の色ベクトル値により固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態による色むら・色シェーディング検査装置の構成を示すブロック図、図2、図3、図4、図5、図8は本発明の実施形態による画像データの測定領域、図6は本発明の一実施形態による色むら・色シェーディング検査のフローチャートである。
【0015】
まず、図1の各部の機能を説明する。10は検査対象に均一な面の光を発生させる光源。20は色むら・色シェーディング検査対象である固体撮像装置、本実施例ではデジタルスチルカメラで、内部の機能を詳述すると、22は光を電気信号へ換する固体撮像素子、本実施例ではCCD、21は光源10からの光をCCD22へ集光するレンズ、23はCCD22から出力されるアナログ映像信号をデジタル信号へ変換するA/D変換回路、24はデジタルに変換された画像データを記憶する画像メモリ、25は固体撮像装置を制御する制御手段CPU、26は外部に画像データの送信を行う通信回路、から構成されている。
【0016】
30はデジタルスチルカメラ20の検査を行う色むら・色シェーディング検査装置で、内部の機能を詳述すると、31はデジタルスチルカメラ20の画像データを取り込む通信回路、32は通信回路31で取り込んだ画像データを記憶する画像メモリ、33は画像データの色むら度・色シェーディング度を数値化する演算手段、34は数値化された値の合格・不合格を判断する判定手段で、本実施例では33、34、35はCPU36上のソフトウェアで各機能を実現している。
【0017】
次に、本発明の実施形態の流れを図6のフローチャートを使って説明する。まず検査対象であるデジタルスチルカメラ20で光源10の均一な面の光を撮影する。(S102)均一な面の光は前述したように、レンズ21、CCD22、A/D変換23を通じてデジタル信号に変換され、画像メモリに蓄積、通信回路26,31を経て最終的に検査装置30の画像メモリ32に画像データとして蓄積される(S103)。なお、A/D変換回路23は検査装置30の内部に持っても構わない。次に画像データの色むら・色シェーディング度合いを数値化するために指定領域の色差値から色ベクトル値を計算するのだが、本発明はこの指定領域の設定方法に人の色むら・色シェーディングに対する主観特性と相関を持たせたことと、デジタルスチルカメラのホワイトバランス制御に相関を持たせたを特徴とする。図2、図3、図4、図5、図8は、指定領域設定方法の実施例である。
【0018】
図2は、検査装置の測定領域として、画像データの座標中心(図2中の×印)を含む領域と座標中心を含まない領域を設定する方法の一実施例である。この方法の利点は、デジタルスチルカメラ等では最も撮影したい被写体を画面中心に置く傾向があるため、画面の中心部を含む領域でホワイトバランス調整を行うのが通常である。したがって画像処理後の色むら・色シェーディングを測定する場合には、座標中心を含む領域と比較した方がより画像に対して相関が取れることになる。
【0019】
図3、図4は、検査装置の測定領域として、画像データの座標中心から周辺端部に放射状に延びる全ピクセル長の10%以上50%以下の長さを含む単領域あるいは複数領域を設定する方法の一実施例である。すなわち、図3中の10%≦r1/R1≦50%、図4中の10%≦r2/R2≦50%となるような領域を指定する。この方法の利点は、人の色むら・色シェーディングに対する主観特性と相関を持たせるために適切な広さの領域設定を行ったところにある。
【0020】
図7は測定領域の適切な広さを決定する際に行ったパネルテストのデータである。テストは無作為に20人を選び行った。テストは、様々な実写画像10枚に対して、図3のA1領域の位置に色むらを付けてr1/R1比の領域を大きくしていった時に、何%で色付きを感じるかという方法で行った。図8のx軸は、r1/R1の%、y軸は色付きを感じたのべ人数を表し、棒グラフは各%の人数、折れ線グラフは各%以下のトータル人数を表している。図8のグラフから分かるように10%で色付きを感じる人がピークになり、50%以下でほとんどの人が色付きを感じている。この結果より人の色むら・色シェーディングに対する主観特性と相関を持たせるための適切な広さは、10%≦rn/Rn≦50%とした。
【0021】
図5は、各領域のrn/Rnを10%≦rn/Rn≦50%とし、かつ座標中心を含まない領域を複数設定した一実施例で、左右の端部に複数の領域を設定している。デジタルスチルカメラでは、図2の説明で述べたように通常座標中心を含む領域でホワイトバランスを取るため、座標中心を含む領域と含まない領域を設定する必要があるが、さらに座標中心を含まない領域間の色ベクトルを求めるとより人の色むら・色シェーディングに対する主観特性と相関を持たせる事が可能となる。例えば図5のA1,F1,B1の色ベクトル方向とC1,G1,D1色ベクトル方向が相反する方向になる場合、人はより色付きを感じる傾向にあるからである。
【0022】
図8は、図2と図5両方を併せ持つ領域設定で、この領域設定で図6フローチャートの説明を続ける。領域設定を行った後、各領域A,B,C,D,E,Fの色ベクトル値を求める(S104)。本実施例ではデジタルスチルカメラから取り込むデータをJPEG画像として演算している。各領域のベクトル値は、図2で説明したように中心座標を含む領域Zに対しての色ベクトル値とし、演算式は、各領域のCrの積分値をCr(領域)、Cbの積分値をCb(領域)とすると、領域A,B,C,D,E,Fの領域Zに対する色ベクトル値C(領域)は
C(A)=√((Cr(A)−Cr(Z))^2+(Cb(A)−Cb(Z))^2)
C(B)=√((Cr(B)−Cr(Z))^2+(Cb(B)−Cb(Z))^2)
C(C)=√((Cr(C)−Cr(Z))^2+(Cb(C)−Cb(Z))^2)
C(D)=√((Cr(D)−Cr(Z))^2+(Cb(D)−Cb(Z))^2)
C(E)=√((Cr(E)−Cr(Z))^2+(Cb(E)−Cb(Z))^2)
C(F)=√((Cr(F)−Cr(Z))^2+(Cb(F)−Cb(Z))^2)
とし、フローチャートS105で各領域の色ベクトル値が規定値以下であるか判断する。各領域の色ベクトル値が規格値以上であった場合、検査不合格と判定する(S108)。規格値以下であった場合、次の左右領域検査工程に進む(S106)。
【0023】
S106では領域A,B,Cと領域D,E,F間の色ベクトル値を演算する。演算式は、
C(LR)=√(((Cr(A)+Cr(B)+Cr(C))−(Cr(D)+Cr(E)+Cr(F))^2
+((Cb(A)+Cb(B)+Cb(C))−(Cb(D)+Cb(E)+Cb(F))^2)
とし、S107で領域A,B,Cと領域D,E,F間の色ベクトル値が規定値以下であるか判断する。規格値以上であった場合、検査不合格と判定し(S108)、規格値以下であった場合検査合格とする。なお、上記の演算式は、色差値のみで輝度を考慮していないが、輝度が落ちると人は色付き度合いを大きく感じる傾向にあるため、上記の演算式に輝度値を加えた
C(A)=√((Cr(A)−Cr(Z))^2+(Cb(A)−Cb(Z))^2)/Y(A)
C(B)=√((Cr(B)−Cr(Z))^2+(Cb(B)−Cb(Z))^2)/Y(B)
C(C)=√((Cr(C)−Cr(Z))^2+(Cb(C)−Cb(Z))^2)/Y(C)
C(D)=√((Cr(D)−Cr(Z))^2+(Cb(D)−Cb(Z))^2)/Y(D)
C(E)=√((Cr(E)−Cr(Z))^2+(Cb(E)−Cb(Z))^2)/Y(E)
C(F)=√((Cr(F)−Cr(Z))^2+(Cb(F)−Cb(Z))^2)/Y(F)
C(LR)=√(((Cr(A)/Y(A)+Cr(B)/Y(B)+Cr(C)/Y(C))
−(Cr(D)/Y(D)+Cr(E)/Y(E)+Cr(F)/Y(F))^2
+((Cb(A)/Y(A)+Cb(B)/Y(B)+Cb(C)/Y(C)
−(Cb(D)/Y(D)+Cb(E)/Y(E)+Cb(F)/Y(F))^2)
とすると、より人の色むら・色シェーディングに対する主観特性に相関を持たせることが可能となる。
【0024】
なお、本実施例では固体撮像装置の色むら・色シェーディング検査装置としているが、固体撮像子の色むら・色シェーディング検査装置にも好適である。
【0025】
以上説明した通り本実施の形態によれば、人の色むら・色シェーディングに対する主観特性に合わせた領域設定、演算式にすることにより、より主観評価における画質妨害度と相関の取れた色むら・色シェーディング検査装置を提供することが可能となる。また、測定領域の広さ、測定領域の数を最小限に設定できるために、色むら・色シェーディング検査の効率化も可能となる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、より正確に固体撮像素子の良品、不良品の判別が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る色むら・色シェーディング検査装置の機能ブロック図である。
【図2】本実施の形態の測定領域を示す領域図である。
【図3】本実施の形態の測定領域を示す領域図である。
【図4】本実施の形態の測定領域を示す領域図である。
【図5】本実施の形態の測定領域を示す領域図である。
【図6】本実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本実施の形態の領域設定の際に行ったパネルテストのグラフである。
【図8】本実施の形態の測定領域を示す領域図である。
【符号の説明】
10 光源
20 デジタルスチルカメラ
21 レンズ
22 CCD
23 A/D変換回路
24 画像メモリ
25 CPU
26 通信回路
30 色むら、色シェーディング検査装置
31 通信回路
32 画像メモリ
33、34、35 CPU
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子の良品、不良品を判定する検査方法及び検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像素子は、多数の画素が平面格子状に形成されているが、製造上各画素に開口むら、エッチングむら、フィルタの染色むらなどが生じ、固体撮像素子の全受光面において均一な受光特性を持たせることが困難である。これにより局所的な色むら、あるいは広範囲にわたっての色シェーディングが問題となる。
【0003】
従来このような色むら、色シェーディングの検査方法として、全受光面をx×yにブロック分割して、各エリア間での色差データの最大値、最小値を求め、最大値−最小値データの大小で良品、不良品を判断する手法があった。
【0004】
また他の色シェーディングの検査方法として、テストオペレーターによる基準画像目視比較による目視評価で良品、不良品を判断する手法もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
全受光面を(x×y)にブロック分割検査方法では、多くの領域を測定し、多くのデータを処理する必要があるため、検査時間が長くなっていた。また、使用する色差データ、計算式が人の色に対する感性に対して定量化されていないこと、広い領域の色むら、色シェーディングを考慮していないことなどにより、人の視覚特性に合致しないことが多々あった。
【0006】
また、テストオペレーターが目視検査を行う方法では、同一のオペレーターが長時間検査を行った際に、検査結果にばらつきが生じてしまう可能性がある。さらにテストオペレーターが変わった場合には、個々による検査の差が生じてしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含む領域と座標中心を含まない領域間の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して、固体撮像素子の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法を提供する。
【0008】
また、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心から周辺端部へ延びる全画素長の10%以上50%以下の長さを含む単一領域あるいは複数領域の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法を提供する。
【0009】
また、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含まない複数の領域間の色ベクトル値により固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法を提供する。
【0010】
また、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含む領域と座標中心を含まない領域間の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して、固体撮像素子の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法を提供する。
【0011】
また、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含む領域と座標中心を含まない領域間の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して、固体撮像素子の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査装置を提供する。
【0012】
また、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心から周辺端部へ延びる全画素長の10%以上50%以下の長さを含む単一領域あるいは複数領域の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査装置を提供する。
【0013】
さらに、固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含まない複数の領域間の色ベクトル値により固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態による色むら・色シェーディング検査装置の構成を示すブロック図、図2、図3、図4、図5、図8は本発明の実施形態による画像データの測定領域、図6は本発明の一実施形態による色むら・色シェーディング検査のフローチャートである。
【0015】
まず、図1の各部の機能を説明する。10は検査対象に均一な面の光を発生させる光源。20は色むら・色シェーディング検査対象である固体撮像装置、本実施例ではデジタルスチルカメラで、内部の機能を詳述すると、22は光を電気信号へ換する固体撮像素子、本実施例ではCCD、21は光源10からの光をCCD22へ集光するレンズ、23はCCD22から出力されるアナログ映像信号をデジタル信号へ変換するA/D変換回路、24はデジタルに変換された画像データを記憶する画像メモリ、25は固体撮像装置を制御する制御手段CPU、26は外部に画像データの送信を行う通信回路、から構成されている。
【0016】
30はデジタルスチルカメラ20の検査を行う色むら・色シェーディング検査装置で、内部の機能を詳述すると、31はデジタルスチルカメラ20の画像データを取り込む通信回路、32は通信回路31で取り込んだ画像データを記憶する画像メモリ、33は画像データの色むら度・色シェーディング度を数値化する演算手段、34は数値化された値の合格・不合格を判断する判定手段で、本実施例では33、34、35はCPU36上のソフトウェアで各機能を実現している。
【0017】
次に、本発明の実施形態の流れを図6のフローチャートを使って説明する。まず検査対象であるデジタルスチルカメラ20で光源10の均一な面の光を撮影する。(S102)均一な面の光は前述したように、レンズ21、CCD22、A/D変換23を通じてデジタル信号に変換され、画像メモリに蓄積、通信回路26,31を経て最終的に検査装置30の画像メモリ32に画像データとして蓄積される(S103)。なお、A/D変換回路23は検査装置30の内部に持っても構わない。次に画像データの色むら・色シェーディング度合いを数値化するために指定領域の色差値から色ベクトル値を計算するのだが、本発明はこの指定領域の設定方法に人の色むら・色シェーディングに対する主観特性と相関を持たせたことと、デジタルスチルカメラのホワイトバランス制御に相関を持たせたを特徴とする。図2、図3、図4、図5、図8は、指定領域設定方法の実施例である。
【0018】
図2は、検査装置の測定領域として、画像データの座標中心(図2中の×印)を含む領域と座標中心を含まない領域を設定する方法の一実施例である。この方法の利点は、デジタルスチルカメラ等では最も撮影したい被写体を画面中心に置く傾向があるため、画面の中心部を含む領域でホワイトバランス調整を行うのが通常である。したがって画像処理後の色むら・色シェーディングを測定する場合には、座標中心を含む領域と比較した方がより画像に対して相関が取れることになる。
【0019】
図3、図4は、検査装置の測定領域として、画像データの座標中心から周辺端部に放射状に延びる全ピクセル長の10%以上50%以下の長さを含む単領域あるいは複数領域を設定する方法の一実施例である。すなわち、図3中の10%≦r1/R1≦50%、図4中の10%≦r2/R2≦50%となるような領域を指定する。この方法の利点は、人の色むら・色シェーディングに対する主観特性と相関を持たせるために適切な広さの領域設定を行ったところにある。
【0020】
図7は測定領域の適切な広さを決定する際に行ったパネルテストのデータである。テストは無作為に20人を選び行った。テストは、様々な実写画像10枚に対して、図3のA1領域の位置に色むらを付けてr1/R1比の領域を大きくしていった時に、何%で色付きを感じるかという方法で行った。図8のx軸は、r1/R1の%、y軸は色付きを感じたのべ人数を表し、棒グラフは各%の人数、折れ線グラフは各%以下のトータル人数を表している。図8のグラフから分かるように10%で色付きを感じる人がピークになり、50%以下でほとんどの人が色付きを感じている。この結果より人の色むら・色シェーディングに対する主観特性と相関を持たせるための適切な広さは、10%≦rn/Rn≦50%とした。
【0021】
図5は、各領域のrn/Rnを10%≦rn/Rn≦50%とし、かつ座標中心を含まない領域を複数設定した一実施例で、左右の端部に複数の領域を設定している。デジタルスチルカメラでは、図2の説明で述べたように通常座標中心を含む領域でホワイトバランスを取るため、座標中心を含む領域と含まない領域を設定する必要があるが、さらに座標中心を含まない領域間の色ベクトルを求めるとより人の色むら・色シェーディングに対する主観特性と相関を持たせる事が可能となる。例えば図5のA1,F1,B1の色ベクトル方向とC1,G1,D1色ベクトル方向が相反する方向になる場合、人はより色付きを感じる傾向にあるからである。
【0022】
図8は、図2と図5両方を併せ持つ領域設定で、この領域設定で図6フローチャートの説明を続ける。領域設定を行った後、各領域A,B,C,D,E,Fの色ベクトル値を求める(S104)。本実施例ではデジタルスチルカメラから取り込むデータをJPEG画像として演算している。各領域のベクトル値は、図2で説明したように中心座標を含む領域Zに対しての色ベクトル値とし、演算式は、各領域のCrの積分値をCr(領域)、Cbの積分値をCb(領域)とすると、領域A,B,C,D,E,Fの領域Zに対する色ベクトル値C(領域)は
C(A)=√((Cr(A)−Cr(Z))^2+(Cb(A)−Cb(Z))^2)
C(B)=√((Cr(B)−Cr(Z))^2+(Cb(B)−Cb(Z))^2)
C(C)=√((Cr(C)−Cr(Z))^2+(Cb(C)−Cb(Z))^2)
C(D)=√((Cr(D)−Cr(Z))^2+(Cb(D)−Cb(Z))^2)
C(E)=√((Cr(E)−Cr(Z))^2+(Cb(E)−Cb(Z))^2)
C(F)=√((Cr(F)−Cr(Z))^2+(Cb(F)−Cb(Z))^2)
とし、フローチャートS105で各領域の色ベクトル値が規定値以下であるか判断する。各領域の色ベクトル値が規格値以上であった場合、検査不合格と判定する(S108)。規格値以下であった場合、次の左右領域検査工程に進む(S106)。
【0023】
S106では領域A,B,Cと領域D,E,F間の色ベクトル値を演算する。演算式は、
C(LR)=√(((Cr(A)+Cr(B)+Cr(C))−(Cr(D)+Cr(E)+Cr(F))^2
+((Cb(A)+Cb(B)+Cb(C))−(Cb(D)+Cb(E)+Cb(F))^2)
とし、S107で領域A,B,Cと領域D,E,F間の色ベクトル値が規定値以下であるか判断する。規格値以上であった場合、検査不合格と判定し(S108)、規格値以下であった場合検査合格とする。なお、上記の演算式は、色差値のみで輝度を考慮していないが、輝度が落ちると人は色付き度合いを大きく感じる傾向にあるため、上記の演算式に輝度値を加えた
C(A)=√((Cr(A)−Cr(Z))^2+(Cb(A)−Cb(Z))^2)/Y(A)
C(B)=√((Cr(B)−Cr(Z))^2+(Cb(B)−Cb(Z))^2)/Y(B)
C(C)=√((Cr(C)−Cr(Z))^2+(Cb(C)−Cb(Z))^2)/Y(C)
C(D)=√((Cr(D)−Cr(Z))^2+(Cb(D)−Cb(Z))^2)/Y(D)
C(E)=√((Cr(E)−Cr(Z))^2+(Cb(E)−Cb(Z))^2)/Y(E)
C(F)=√((Cr(F)−Cr(Z))^2+(Cb(F)−Cb(Z))^2)/Y(F)
C(LR)=√(((Cr(A)/Y(A)+Cr(B)/Y(B)+Cr(C)/Y(C))
−(Cr(D)/Y(D)+Cr(E)/Y(E)+Cr(F)/Y(F))^2
+((Cb(A)/Y(A)+Cb(B)/Y(B)+Cb(C)/Y(C)
−(Cb(D)/Y(D)+Cb(E)/Y(E)+Cb(F)/Y(F))^2)
とすると、より人の色むら・色シェーディングに対する主観特性に相関を持たせることが可能となる。
【0024】
なお、本実施例では固体撮像装置の色むら・色シェーディング検査装置としているが、固体撮像子の色むら・色シェーディング検査装置にも好適である。
【0025】
以上説明した通り本実施の形態によれば、人の色むら・色シェーディングに対する主観特性に合わせた領域設定、演算式にすることにより、より主観評価における画質妨害度と相関の取れた色むら・色シェーディング検査装置を提供することが可能となる。また、測定領域の広さ、測定領域の数を最小限に設定できるために、色むら・色シェーディング検査の効率化も可能となる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、より正確に固体撮像素子の良品、不良品の判別が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る色むら・色シェーディング検査装置の機能ブロック図である。
【図2】本実施の形態の測定領域を示す領域図である。
【図3】本実施の形態の測定領域を示す領域図である。
【図4】本実施の形態の測定領域を示す領域図である。
【図5】本実施の形態の測定領域を示す領域図である。
【図6】本実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本実施の形態の領域設定の際に行ったパネルテストのグラフである。
【図8】本実施の形態の測定領域を示す領域図である。
【符号の説明】
10 光源
20 デジタルスチルカメラ
21 レンズ
22 CCD
23 A/D変換回路
24 画像メモリ
25 CPU
26 通信回路
30 色むら、色シェーディング検査装置
31 通信回路
32 画像メモリ
33、34、35 CPU
Claims (8)
- 固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含む領域と座標中心を含まない領域間の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して、固体撮像素子の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法。
- 請求項1において、座標中心を含む領域と座標中心を含まない領域間の色ベクトル演算式に輝度値を加え演算し、予め設定された規格値と比較して、固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする検査方法。
- 固体撮像素子から出力される画像データの座標中心から周辺端部へ延びる全画素長の10%以上50%以下の長さを含む単一領域あるいは複数領域の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法。
- 請求項3において、色ベクトル演算式に輝度値を加え演算し、予め設定された規格値と比較して固体撮像素子の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法。
- 固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含まない複数の領域間の色ベクトル値により固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査方法。
- 固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含む領域と座標中心を含まない領域間の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して、固体撮像素子の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査装置。
- 固体撮像素子から出力される画像データの座標中心から周辺端部へ延びる全画素長の10%以上50%以下の長さを含む単一領域あるいは複数領域の色ベクトル値を演算し、予め設定された規格値と比較して固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査装置。
- 固体撮像素子から出力される画像データの座標中心を含まない複数の領域間の色ベクトル値により固体撮像素子および固体撮像装置の良品、不良品を判定することを特徴とする固体撮像素子の検査装置。
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-
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