JP2004139810A - 燃料電池の給電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池を過負荷から保護し得る一方、蓄電装置の保護もできる燃料電池の給電システムを提供する。
【解決手段】燃料電池1からDC/DC変換器2およびDC/AC変換器3とを介して負荷4に電力を供給する第1の電力線部L1と、この第1の電力線部L1上の燃料電池1と、DC/AC変換器3との間から分岐して蓄電装置6へ充電電力を供給する第2の電力線部L2と、蓄電装置6からDC/AC変換器3の手前で第1の電力線部L1と交わる第3の電力線部L3を有する燃料電池の給電システムにおいて、第2の電力線部L2上に、燃料電池1から第2の電力線部L2を経由して供給する電流量を制御する制御手段5を具備するので、この制御手段5により、燃料電池1から蓄電装置6へ供給すべき所定の充電電流に制御しながら充電を行うことができ、蓄電装置6の劣化、破損を防ぐことが出来る。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料電池1からDC/DC変換器2およびDC/AC変換器3とを介して負荷4に電力を供給する第1の電力線部L1と、この第1の電力線部L1上の燃料電池1と、DC/AC変換器3との間から分岐して蓄電装置6へ充電電力を供給する第2の電力線部L2と、蓄電装置6からDC/AC変換器3の手前で第1の電力線部L1と交わる第3の電力線部L3を有する燃料電池の給電システムにおいて、第2の電力線部L2上に、燃料電池1から第2の電力線部L2を経由して供給する電流量を制御する制御手段5を具備するので、この制御手段5により、燃料電池1から蓄電装置6へ供給すべき所定の充電電流に制御しながら充電を行うことができ、蓄電装置6の劣化、破損を防ぐことが出来る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池を一次電源とする燃料電池の給電システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料電池を一次電源とする燃料電池の給電システムにおいては、図5に示すように、燃料電池1により生成した電力をDC/DC変換器2で所定電圧に変換した後、さらにDC/AC変換器3により交流に変換して、負荷4に供給する一方、過負荷時に不足電力を補助するための蓄電装置6である鉛蓄電池等に充電を行っていた。
【0003】
ところが、かかる燃料電池の給電システムの構成においては、充電電流の制限がなされないため、ある程度、蓄電装置6の容量が低下した状態から充電をはじめると、過大電流が蓄電装置6へ流れ込むようになり、蓄電装置6の充電電流の上限を超えて、定格以上の充電を継続した場合には、蓄電装置6の劣化、破損を招来するという問題があった。
【0004】
また、燃料電池1自身の発電量においても、相当程度の余裕を持たせたシステム設計にしておかなければ、蓄電装置6への充電に大半の電力が使用され、負荷4に供給すべき電力が不足してしまうという問題もあった。例えば、蓄電装置6として、12V24AH鉛蓄電池を使用する場合、蓄電装置6である鉛蓄電池の12V時の内部抵抗を10mΩ、浮動充電電圧が13.5Vであった場合、この時の充電電流は、
(13.5−12.0)V/10・10−3Ω=150 [A]
となる。
【0005】
その一方で、12V24AH鉛蓄電池の充電に際しては、3CA程度の充電が限度とされていることから、この場合の充電電流の上限は、24AH×3CA=72Aとなり、上記充電電流(150A)は、この上限を超えてしまうこととなる。これは、蓄電装置6が、鉛蓄電池である場合に限らず、他の蓄電装置を用いても同様であり、充電時の発熱の問題等を考慮して、使用する蓄電装置の仕様内で充電できるように、充電電流は、その上限値を制限することが必要とされる。
【0006】
一方、図5に示すような従来例に係る燃料電池の給電システムにおいて、負荷4の変動に対応して、DC/DC変換器2の電流制限を制御する電流制限量可変手段を設けることにより、負荷量に追従した発電を行なうシステムについては、特開平5−151983号公報等に開示されているが、蓄電装置6の充電電流の制御については、依然として、充分な解決が図られているとは言い難い。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−151983号公報 (第2頁 [特許請求の範囲]、第2頁 段落[0007]〜第3頁 段落[0008])
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事由に鑑み、なされたもので、本発明の目的は、燃料電池を過負荷から保護し得る一方、併せて、燃料電池から蓄電装置に供給する充電電流を所定の電流値以下に制御して、蓄電装置の保護もできる燃料電池の給電システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、燃料電池と、DC/DC変換器と、DC/AC変換器と、負荷とを直列的に接続し燃料電池の電力を負荷へ供給する第1の電力線部と、燃料電池の電力を補助する蓄電装置と、DC/DC変換器の後段と蓄電装置を接続する第2の電力線部と、第2の電力線部とは別に設けたDC/AC変換器の前段と蓄電装置を接続する第3の電力線部とを有する給電システムであって、前記第2の電力線部に、DC/DC変換器の出力電圧を所定の充電電圧に変換するとともに、充電電流に応じて所定の出力電流を供給する制御手段を介装したことを特徴とするものである。
【0010】
請求項2記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記蓄電装置の前段に充電電流を検出する電流検出手段を介装したことを特徴とするものである。
【0011】
請求項3記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1または請求項2記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第1の電力線部は、前記第3の電力線部が接続された個所の電圧値を、その第3の電力線部の電圧より大きく設定したことを特徴とするものである。
【0012】
請求項4記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載乃至請求項3のいずれかに記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第1の電力線部のDC/DC変換器とDC/AC変換器との間に、第1の逆流防止手段を介装したことを特徴とするものである。
【0013】
請求項5記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載乃至請求項4のいずれかに記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第3の電力線部に、第2の逆流防止手段を介装したことを特徴とするものである。
【0014】
請求項6記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載乃至請求項5のいずれかに記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第2の電力線部に、回路開閉手段を介装したことを特徴とするものである。
【0015】
請求項7記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、燃料電池と、DC/DC変換器と、DC/AC変換器と、負荷とを直列的に接続し燃料電池の電力を負荷へ供給する第1の電力線部と、燃料電池の電力を補助する蓄電装置と、DC/DC変換器の前段と蓄電装置を接続する第2の電力線部と、第2の電力線部とは別に設けたDC/AC変換器の前段と蓄電装置を接続する第3の電力線部とを有する給電システムであって、前記第2の電力線部に、DC/DC変換器の出力電圧を所定の充電電圧に変換するとともに、充電電流に応じて所定の出力電流を供給する制御手段を介装したことを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
【0017】
[第1の実施形態]
図1により本発明の第1の実施形態について説明する。すなわち、燃料電池1からDC/DC変換器2、ダイオード7a、DC/AC変換器3を介して負荷4に電力を供給する第1の電力線部L1があり、この第1の電力線部L1のDC/DC変換器2から、分岐して制御手段5、ダイオード7bを介して蓄電装置6の充電電力を供給する第2の電力線部L2が延びており、この蓄電装置6から分岐してダイオード7cを介して、DC/AC変換器3の手前で第1の電力線部L1と交わり、さらに、第1の電力線部L1と第2の電力線部L2の接点から分岐して各補機8へ電力供給ができる構成になっている。
【0018】
この場合、燃料電池1は固体高分子型で、そのIV特性が、図2に示すように、出力電圧が、出力電流(供給電力)に依存して、使用範囲内(ここでは、13V〜17V)ではほぼ直線的に変動する特性を示すものが好適である。すなわち、燃料電池1からの電力はDC/DC変換器2で一定電圧にされた後、第1の電力線部L1から負荷への電力供給と第2の電力線部L2を経由する充電電力供給とに分割される。一方、蓄電装置6としては、通常の鉛蓄電池が好適であるが、これのみに限定されるものではなく、他の2次電池は、勿論のこと、電気二重層、キャパシタ等の他の充電装置も使用可能である。さらに、本実施形態では過負荷時にも対応可能とするため、燃料電池1と、DC/AC変換器3との間に、DC/DC変換器2を介在させ、DC/AC変換器3に入力する電力を電圧一定とする構成とした。
【0019】
ここで、過負荷時の動作は、DC/DC変換器2の出力電圧をVDC、ダイオード7aの順方向電圧降下をVFD1とした時にダイオード7a後の電圧VD1は、VD1=VDC−VFD1(1)となり、制御手段5の出力電圧をVCG、ダイオード7bの順方向電圧降下をVFD2、ダイオード7cの順方向電圧降下をVFD3、充電電圧VB=VCG−VFD2とすると、ダイオード7c後の電圧VD3は、VD3=VCG−VFD2−VFD3=VB−VFD3(2)となる。この場合、VD1≧VD3(3)の条件を充足するように、それぞれの電圧を設定するとともに、燃料電池1の発電量の設定値PFCS以上の電力が燃料電池1から取り出されないようにDC/DC変換器2では電流制限の機能を付加しており、その電流制限の設定値IDCSを超えるとDC/DC変換器2の出力電圧VDCが降下するようになっている。すなわち、過負荷になると、DC/DC変換器2の電流制限が掛かり、出力電圧VDCが降下すると共にVD1も降下し、さらに過負荷が進むと、VD1がさらに下がり、VD3より下回ると、制御手段5から電力が負荷に対して供給され始める。
【0020】
一方、制御手段5は、出力電圧を充電電圧VBに変換する機能と電流制限の機能を有し、これにより、蓄電装置6の充電を制御することとなるが、この際の充電電圧VBは蓄電装置6の浮動充電電圧に設定されており、蓄電装置6への充電電流IBはVBと蓄電装置6の開放電圧VBoとの電位差、及び、蓄電装置6の内部抵抗分RBTからIB=(VB−VBo)/RBT(4)となる。
【0021】
すなわち、蓄電装置6の充電量が少ない場合、制御手段5の電流制限が掛かり、制御手段5の出力電圧VCGが下がり、これに対応する充電電流IBは、最終的には、上記(4)の関係で示される値となり、結果として、充電電流IBが過大になるのを防止でき、充電電流IBが蓄電装置6の定格充電電流値を超えたり、充電のために過負荷状態に陥る場合を回避できる。
【0022】
かかる場合において、蓄電装置6に流れ込む充電電流IBを検出する電流検出手段9を配置して、上記制御手段5の電流制限の設定値ICGSを該電流検出手段9により逐次、検出した充電電流IBの電流値に対応した値に書き替える構成とすることで、常に、蓄電装置6に必要な電力のみ、蓄電装置6に供給するようにすることができる。この際、具体的には、以下のような経過を辿る。
【0023】
▲1▼過負荷時にVD1の電圧が下がり、VD3より下回ると、制御手段5から電流が第3の電力線部L3へ流れ出し、負荷側へ電力を供給しようとするが、制御手段5の電流制限は充電電流分しかないために、直ぐに電流制限がかかり、制御手段5の出力電圧VCGが下がり出す。
【0024】
▲2▼さらに、過負荷が進むと、VCGがさらに下がり、これに伴い充電電流が減少し、逐次、制御手段5の電流制限値が書き換えられ、最終的に充電電流が0A、すなわち、VBとVBoとの電位差が0Vになり、制御手段5からの電力供給は無くなる。
【0025】
▲3▼さらに、過負荷が進むと、蓄電装置6の開放電圧VBoよりVBが下回るようになり、蓄電装置6から負荷へ電力が供給される。
【0026】
このように、本実施形態においては、燃料電池1から蓄電装置6に供給する電力の電流値を検出する電流検出手段9を有し、その検出した電流値に応じて、制御手段5で制御する電流値を調整し得るので、制御手段5からは、蓄電装置6の充電に必要な電力のみを供給することが出来る。
【0027】
また、本実施形態では、このような過負荷時にも対応できるように、各経路には、それぞれダイオード7aとダイオード7cを配設し、電流の逆流を防止するとともに、さらに、ダイオード7aとダイオード7c後の電圧バランスを取れるように構成されている。すなわち、第1の電力線部L1上において、DC/DC変換器2と、前記DC/AC変換器3との間に、第1の逆流防止手段であるダイオード7aをを有するので、蓄電装置6から燃料電池1への電流の逆流を防止することが出来る。
【0028】
さらには、上記第3の電力線部L3上において、蓄電装置6と、前記第1の電力線部L1との交点との間に、第2の逆流防止手段であるダイオード7cを配置することにより、蓄電装置6から負荷4へ電力を供給できるようになるとともに燃料電池1から蓄電装置6への電流の逆流を防止することが出来る。
【0029】
一方、本実施形態においては、常に、制御手段5の出力電圧の方が蓄電装置6より大きくなる構成であることから、蓄電装置6から第2の電力線部L2を介して燃料電池1への電流の逆流は、通常の使用状態では、起こり難いと考えれれるが、第2の電力線部L2の蓄電装置6と、制御手段5との間に第3の逆流防止手段であるダイオード7bを配置することにより、蓄電装置6から第2の電力線部L2を介して燃料電池1への電流の逆流を確実に防ぐことができる。
【0030】
このように、本実施形態においては、第2の電力線部L2上に、燃料電池1から蓄電装置6に供給する充電電流の電流量を制御する制御手段5を有するので、この制御手段5により、燃料電池1から蓄電装置6へ供給すべき所定の充電電流に制御しながら充電を行うことが可能であるため、蓄電装置6の劣化、破損を防ぐことが出来る。
【0031】
一方、本実施形態においては、第1の電力線部L1の第2の電力線部L2との分岐点以降の部分に配置するDC/DC変換器2において、その出力電圧VDCの設定を行なうことにより、前記第1の電力線部L1と前記第3の電力線部L3の交点における前記第1の電力線部L1の通常運転時の電圧値であるVD1の設定を行なう。
【0032】
具体的には、燃料電池1の発電量を1.4kWとした場合、発電された電力はそれぞれ外部負荷、蓄電装置6、各補機8に1.1kW、200W、100W供給する場合を例示できる(但し、分配分には変換器の損失を含んでいるものとする。)。蓄電装置6としては、端子電圧12Vの鉛蓄電池を使用し、その充電電圧VBは浮動充電電圧の13.5Vに設定する。さらに、逆流防止用ダイオードの順方向降下電圧は0.5Vのものを使用する。この場合、上記VD3は式(2)より、VD3=13V、制御手段5の出力電圧VCGは14Vとなる。ここで、式(3)よりVD1はVD3以上であることが必要とされるが、これをあまりに高く設定しすぎると、DC/DC変換器2の電流制限が掛かり難くなるため、適正な値に設定する必要がある。
【0033】
一方、燃料電池1は負荷の変動に対して、対応可能な一定の許容範囲を持った設計が可能であり、本実施形態では、燃料電池1の発電電力値に対して、10%程度の過負荷に関しては、対応可能な設計とした。この場合、DC/DC変換器2の電流制限のV−I特性が、負荷の定格電力1.1kWに対し10%過負荷における出力電圧降下が10%程度に設定した場合、VD1を13V〜14.4Vの範囲になるようにDC/DC変換器2の出力電圧VDCを設定する。したがって、VDCの設定は式(1)よりVDC=VD1+VFD1となり、13.5V〜14.9Vの間で設定する。
【0034】
このように、本実施形態においては、前記第1の電力線部L1と前記第3の電力線部L3との交点において、通常運転時における前記第1の電力線部L1の電圧値VD1を、前記第3の電力線部L3の電圧値VD3以上に設定するので、通常運転時は、第3の電力線部L3を経由して、負荷4に電力が供給されることはない一方、前記第1の電力線部L1が、過負荷になることにより、DC/DC変換器2の電流制限がかかり、DC/DC変換器2の出力電圧VDCが降下して、VD1も降下し、VD3より下回ると、第3の電力線部L3を経由して、電力が負荷に対して供給されることとなり、制御手段5が蓄電装置6の充電のみならず、燃料電池1から負荷4への電力供給をも担うことができる。但し、ここでいう通常運転時とは、過負荷時でないときをいう(以下、同じ。)。
【0035】
ここで、VDCをVCGの出力電圧と同じく、14Vの固定値に設定すれば、制御手段5で電圧変換する必要は無く、電流制限のみ行うようにすることができる。その一方、制御手段5の蓄電池に供給する電圧を変更可能に構成し、蓄電池の充電電圧を制御することにより、必要に応じて、急速充電をすることができる。例えば、充電電圧の設定値を通常の浮動充電時の浮動充電電圧値である13.5V(鉛蓄電池の標準仕様)から急速充電電圧値である14.7V(鉛蓄電池の標準仕様)に切り替え可能とし、急速充電にも対応可能な構成とすることにより、充電量が減少しても、急速充電により短時間にその充電量を回復可能とすることができる。
【0036】
[第2の実施形態]
一方、上記第1の実施形態において、制御手段5の電流制限設定値ICGSの値を、蓄電装置6の定格充電電流より低い値に固定することのみにおいて、上記と異なる第2の実施形態も可能である。この場合、蓄電装置6の充電量が少なく、電流制限に掛かる場合の動作は、上記の第1の実施形態と同様になり、逆に、蓄電装置6の充電量が充分で、電流制限に掛からない場合には、過負荷時にVD1の電圧がVD3より下がり、制御手段5から電力が負荷に供給される。
【0037】
この場合でも、さらに過負荷になり、制御手段5からの電力供給が増えると、制御手段5の電流制限が掛かるようになり、VCGが下がり始める。すなわち、かかる過負荷の場合には、制御手段5が供給可能な電力と充電に使われている電力の差に対応する電力を負荷に供給する。
【0038】
[第3の実施形態]
図3は、本発明の燃料電池の給電システムの第3の実施形態を示す図である。すなわち、上記の第1および第2の実施形態においては、過負荷になったときに、制御手段5から電力が供給される構成となっているが、制御手段5における電流制限が0Aになり蓄電装置6から電力が供給されるようになっても、第2の電力線部L2の制御手段5は依然として、相当程度、電力を消費する。これに対して本実施形態では図3に示すように第2の電力線部L2の制御手段5の手前に、電力線部を遮断する回路開閉手段10であるスイッチがあり、充電電流IBが負になったとき、すなわち、蓄電装置6から負荷へ電力が供給し始めたときに、第2の電力線部L2を遮断する制御を行うものである。この結果、第2の電力線部L2の制御手段5は、回路から切り離され、制御手段5に起因する電力損失を回避することができる。このように、本実施形態においては、第2の電力線部L2に回路開閉手段10を備えているので、必要に応じて制御手段5への電力供給を遮断することができ、制御手段5での電力損失を抑えることができる。
【0039】
[第4の実施形態]
本実施形態では、上記した各実施形態と異なり、図4に示すように、第2の電力線部L2が燃料電池1とDC/DC変換器2とを結ぶ電力線部から分岐して、制御手段5に電力を供給するようになっている。例えば、本実施形態では、燃料電池1の発電量1.4kWを、DC/DC変換器2に700W,制御手段5に700Wに分配するように、DC/DC変換器2、制御手段5の電流制限設定値IDCS、ICGSを設定することができる。
IDCS=700W×[DC/DC変換器2の変換効率]÷VDC 式(5)
ICGS=700W×[制御手段5の変換効率]÷VCG 式(6)
【0040】
ここで、DC/DC変換器2の変換効率、制御手段5の変換効率を、ともに90%であるとし、VDC、VCGは、ダイオード7a、ダイオード7c後の電圧が同じになるように設定する。すなわち、本実施形態においても、充電電圧VBは、通常は浮動充電値13.5Vに設定するものとした場合、その電圧VD1は、
VD1=VD3=VB−VDF3=13.5−0.5=13.0 [V]
となる。
【0041】
したがって、VDC、VCGは、
VDC=VD1+VFD1=13+0.5=13.5[V]
VCG=VD1+VFD2+VFD3=13+0.5+0.5=14.0[V]
にする。この結果、式(5)、式(6)により、この場合の電流制限値は、IDCS=46.7[A]、ICGS=45.0[A]となる。
【0042】
この場合、蓄電池の充電電流の定格値が制御手段5の供給する充電電流より大きい蓄電装置6を使用することが必要とされる。すなわち、蓄電装置6の充電電流の定格値以上で充電電流を設計する場合には、蓄電装置6の手前に更なる電流制限の手段を配置する必要があるからである。
【0043】
本実施形態においては、負荷4(補機8も含む)が630Wの場合は、DC/DC変換器2から電力が供給されて、制御手段5は630W分の充電を蓄電装置6に供給する。一方、負荷が、630Wを超えると、DC/DC変換器2の電流制限が掛かり、ダイオード7a後の電圧VD1が下がり、ダイオード7c後の電圧VD3を下回るために、制御手段5から電力が供給され始める。
【0044】
このとき、蓄電装置6の充電に使われている電力が制御手段5の供給電力以下の場合は、両者の差異に対応する電力が制御手段5から負荷へ回ることになるが、蓄電装置6の充電に使われている電力と負荷に要する電力の和が制御手段5の供給電力を超える場合は、制御手段5も電流制限に掛かるため、出力電圧が下がり、VD3が連動して下がり、VD1とで平衡状態になろうとする。
【0045】
このように、本実施形態においては、制御手段5が供給する電力量を、蓄電装置6に充電する電力量より多くできるので、第1の電力線部L1による負荷への電力供給の一部を制御手段5に負担させることが可能となり、第1の電力線部L1による負荷への電力供給の負担を軽減し得る。
【0046】
一方、この場合において、さらに負荷が増えると、この平衡状態点の電圧がさらに下がり、最終的に蓄電装置6の開放電圧と充電電圧VBが同じになった時点で、蓄電装置6から負荷へ電力が供給される。また、DC/DC変換器2と制御手段5の分配比率は1:1である必要はなく、特に、これに限定されるものではない。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、燃料電池と、DC/DC変換器と、DC/AC変換器と、負荷とを直列的に接続し燃料電池の電力を負荷へ供給する第1の電力線部と、燃料電池の電力を補助する蓄電装置と、DC/DC変換器の後段と蓄電装置を接続する第2の電力線部と、第2の電力線部とは別に設けたDC/AC変換器の前段と蓄電装置を接続する第3の電力線部とを有する給電システムであって、前記第2の電力線部に、DC/DC変換器の出力電圧を所定の充電電圧に変換するとともに、充電電流に応じて所定の出力電流を供給する制御手段を介装したことを特徴とするので、この制御手段により、燃料電池から蓄電装置へ供給すべき所定の充電電流に制御しながら充電を行うことが可能であるため、蓄電装置の劣化、破損を防ぐことが出来るという優れた効果を奏する。
【0048】
請求項2記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記蓄電装置の前段に充電電流を検出する電流検出手段を介装したことを特徴とするので、請求項1記載の発明の効果に加えて、制御手段からは、蓄電装置の充電に必要な電力のみを供給することが出来るようになるという優れた効果を奏する。
【0049】
請求項3記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1または請求項2記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第1の電力線部は、前記第3の電力線部が接続された個所の電圧値を、その第3の電力線部の電圧より大きく設定したことを特徴とするので、請求項1または請求項2記載の発明の効果に加えて、通常運転(過負荷時でない)時は、第3の電力線部を経由して、負荷に電力が供給されることがない一方、前記第1の電力線部が、過負荷になることにより、DC/DC変換器の電流制限により、その出力電圧が降下して、第1の電力線部と前記第3の電力線部との交点における第1の電力線部の電圧値が、第1の電力線部と前記第3の電力線部との交点における第3の電力線部の電圧値を下回ると、第3の電力線部を経由して、電力が負荷に対して供給されることとなり、制御手段が充電装置の充電のみならず、燃料電池から負荷への電力供給をも担うことができるという優れた効果を奏する。
【0050】
請求項4記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載乃至請求項3のいずれかに記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第1の電力線部のDC/DC変換器とDC/AC変換器との間に、第1の逆流防止手段を介装したことを特徴とするので、請求項1記載乃至請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、蓄電装置から燃料電池への電流の逆流を防げるという優れた効果を奏する。
【0051】
請求項5記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載乃至請求項4のいずれかに記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第3の電力線部に、第2の逆流防止手段を介装したことを特徴とするので、請求項1〜請求項4記載の発明の効果に加えて、蓄電装置から負荷へ電力を供給できるようになるとともに燃料電池から蓄電装置への電流の逆流を防止することが出来るという優れた効果を奏する。
【0052】
請求項6記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載乃至請求項5のいずれかに記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第2の電力線部に、回路開閉手段を介装したことを特徴とするので、請求項1〜請求項5に記載の発明の効果に加えて、必要に応じて制御手段への電力供給を遮断することができ、制御手段での電力損失を抑えることができるようになるという優れた効果を奏する。
【0053】
請求項7記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、燃料電池と、DC/DC変換器と、DC/AC変換器と、負荷とを直列的に接続し燃料電池の電力を負荷へ供給する第1の電力線部と、燃料電池の電力を補助する蓄電装置と、DC/DC変換器の前段と蓄電装置を接続する第2の電力線部と、第2の電力線部とは別に設けたDC/AC変換器の前段と蓄電装置を接続する第3の電力線部とを有する給電システムであって、前記第2の電力線部に、DC/DC変換器の出力電圧を所定の充電電圧に変換するとともに、充電電流に応じて所定の出力電流を供給する制御手段を介装したことを特徴とするので、第1の電力線部による負荷への電力供給の一部を制御手段に負担させることで第1の電力線部による負荷への電力供給の負担を減らせるようになるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池の給電システムの第1の実施形態を示す図である。
【図2】本発明の燃料電池の給電システムにおいて、使用し得る燃料電池の典型的IV特性を示す図である。
【図3】本発明の燃料電池の給電システムの第3の実施形態を示す図である。
【図4】本発明の燃料電池の給電システムの第4の実施形態を示す図である。
【図5】従来例に係る燃料電池の給電システムの概略を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 DC/DC変換器
3 DC/AC変換器
4 負荷
5 制御手段
6 蓄電装置
7 ダイオード
7a〜cダイオード
8 補機
9 電流検出手段(蓄電装置6)
10 回路開閉手段
L1 第1の電力線部
L2 第2の電力線部
L3 第3の電力線部
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池を一次電源とする燃料電池の給電システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料電池を一次電源とする燃料電池の給電システムにおいては、図5に示すように、燃料電池1により生成した電力をDC/DC変換器2で所定電圧に変換した後、さらにDC/AC変換器3により交流に変換して、負荷4に供給する一方、過負荷時に不足電力を補助するための蓄電装置6である鉛蓄電池等に充電を行っていた。
【0003】
ところが、かかる燃料電池の給電システムの構成においては、充電電流の制限がなされないため、ある程度、蓄電装置6の容量が低下した状態から充電をはじめると、過大電流が蓄電装置6へ流れ込むようになり、蓄電装置6の充電電流の上限を超えて、定格以上の充電を継続した場合には、蓄電装置6の劣化、破損を招来するという問題があった。
【0004】
また、燃料電池1自身の発電量においても、相当程度の余裕を持たせたシステム設計にしておかなければ、蓄電装置6への充電に大半の電力が使用され、負荷4に供給すべき電力が不足してしまうという問題もあった。例えば、蓄電装置6として、12V24AH鉛蓄電池を使用する場合、蓄電装置6である鉛蓄電池の12V時の内部抵抗を10mΩ、浮動充電電圧が13.5Vであった場合、この時の充電電流は、
(13.5−12.0)V/10・10−3Ω=150 [A]
となる。
【0005】
その一方で、12V24AH鉛蓄電池の充電に際しては、3CA程度の充電が限度とされていることから、この場合の充電電流の上限は、24AH×3CA=72Aとなり、上記充電電流(150A)は、この上限を超えてしまうこととなる。これは、蓄電装置6が、鉛蓄電池である場合に限らず、他の蓄電装置を用いても同様であり、充電時の発熱の問題等を考慮して、使用する蓄電装置の仕様内で充電できるように、充電電流は、その上限値を制限することが必要とされる。
【0006】
一方、図5に示すような従来例に係る燃料電池の給電システムにおいて、負荷4の変動に対応して、DC/DC変換器2の電流制限を制御する電流制限量可変手段を設けることにより、負荷量に追従した発電を行なうシステムについては、特開平5−151983号公報等に開示されているが、蓄電装置6の充電電流の制御については、依然として、充分な解決が図られているとは言い難い。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−151983号公報 (第2頁 [特許請求の範囲]、第2頁 段落[0007]〜第3頁 段落[0008])
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事由に鑑み、なされたもので、本発明の目的は、燃料電池を過負荷から保護し得る一方、併せて、燃料電池から蓄電装置に供給する充電電流を所定の電流値以下に制御して、蓄電装置の保護もできる燃料電池の給電システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、燃料電池と、DC/DC変換器と、DC/AC変換器と、負荷とを直列的に接続し燃料電池の電力を負荷へ供給する第1の電力線部と、燃料電池の電力を補助する蓄電装置と、DC/DC変換器の後段と蓄電装置を接続する第2の電力線部と、第2の電力線部とは別に設けたDC/AC変換器の前段と蓄電装置を接続する第3の電力線部とを有する給電システムであって、前記第2の電力線部に、DC/DC変換器の出力電圧を所定の充電電圧に変換するとともに、充電電流に応じて所定の出力電流を供給する制御手段を介装したことを特徴とするものである。
【0010】
請求項2記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記蓄電装置の前段に充電電流を検出する電流検出手段を介装したことを特徴とするものである。
【0011】
請求項3記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1または請求項2記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第1の電力線部は、前記第3の電力線部が接続された個所の電圧値を、その第3の電力線部の電圧より大きく設定したことを特徴とするものである。
【0012】
請求項4記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載乃至請求項3のいずれかに記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第1の電力線部のDC/DC変換器とDC/AC変換器との間に、第1の逆流防止手段を介装したことを特徴とするものである。
【0013】
請求項5記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載乃至請求項4のいずれかに記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第3の電力線部に、第2の逆流防止手段を介装したことを特徴とするものである。
【0014】
請求項6記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載乃至請求項5のいずれかに記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第2の電力線部に、回路開閉手段を介装したことを特徴とするものである。
【0015】
請求項7記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、燃料電池と、DC/DC変換器と、DC/AC変換器と、負荷とを直列的に接続し燃料電池の電力を負荷へ供給する第1の電力線部と、燃料電池の電力を補助する蓄電装置と、DC/DC変換器の前段と蓄電装置を接続する第2の電力線部と、第2の電力線部とは別に設けたDC/AC変換器の前段と蓄電装置を接続する第3の電力線部とを有する給電システムであって、前記第2の電力線部に、DC/DC変換器の出力電圧を所定の充電電圧に変換するとともに、充電電流に応じて所定の出力電流を供給する制御手段を介装したことを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
【0017】
[第1の実施形態]
図1により本発明の第1の実施形態について説明する。すなわち、燃料電池1からDC/DC変換器2、ダイオード7a、DC/AC変換器3を介して負荷4に電力を供給する第1の電力線部L1があり、この第1の電力線部L1のDC/DC変換器2から、分岐して制御手段5、ダイオード7bを介して蓄電装置6の充電電力を供給する第2の電力線部L2が延びており、この蓄電装置6から分岐してダイオード7cを介して、DC/AC変換器3の手前で第1の電力線部L1と交わり、さらに、第1の電力線部L1と第2の電力線部L2の接点から分岐して各補機8へ電力供給ができる構成になっている。
【0018】
この場合、燃料電池1は固体高分子型で、そのIV特性が、図2に示すように、出力電圧が、出力電流(供給電力)に依存して、使用範囲内(ここでは、13V〜17V)ではほぼ直線的に変動する特性を示すものが好適である。すなわち、燃料電池1からの電力はDC/DC変換器2で一定電圧にされた後、第1の電力線部L1から負荷への電力供給と第2の電力線部L2を経由する充電電力供給とに分割される。一方、蓄電装置6としては、通常の鉛蓄電池が好適であるが、これのみに限定されるものではなく、他の2次電池は、勿論のこと、電気二重層、キャパシタ等の他の充電装置も使用可能である。さらに、本実施形態では過負荷時にも対応可能とするため、燃料電池1と、DC/AC変換器3との間に、DC/DC変換器2を介在させ、DC/AC変換器3に入力する電力を電圧一定とする構成とした。
【0019】
ここで、過負荷時の動作は、DC/DC変換器2の出力電圧をVDC、ダイオード7aの順方向電圧降下をVFD1とした時にダイオード7a後の電圧VD1は、VD1=VDC−VFD1(1)となり、制御手段5の出力電圧をVCG、ダイオード7bの順方向電圧降下をVFD2、ダイオード7cの順方向電圧降下をVFD3、充電電圧VB=VCG−VFD2とすると、ダイオード7c後の電圧VD3は、VD3=VCG−VFD2−VFD3=VB−VFD3(2)となる。この場合、VD1≧VD3(3)の条件を充足するように、それぞれの電圧を設定するとともに、燃料電池1の発電量の設定値PFCS以上の電力が燃料電池1から取り出されないようにDC/DC変換器2では電流制限の機能を付加しており、その電流制限の設定値IDCSを超えるとDC/DC変換器2の出力電圧VDCが降下するようになっている。すなわち、過負荷になると、DC/DC変換器2の電流制限が掛かり、出力電圧VDCが降下すると共にVD1も降下し、さらに過負荷が進むと、VD1がさらに下がり、VD3より下回ると、制御手段5から電力が負荷に対して供給され始める。
【0020】
一方、制御手段5は、出力電圧を充電電圧VBに変換する機能と電流制限の機能を有し、これにより、蓄電装置6の充電を制御することとなるが、この際の充電電圧VBは蓄電装置6の浮動充電電圧に設定されており、蓄電装置6への充電電流IBはVBと蓄電装置6の開放電圧VBoとの電位差、及び、蓄電装置6の内部抵抗分RBTからIB=(VB−VBo)/RBT(4)となる。
【0021】
すなわち、蓄電装置6の充電量が少ない場合、制御手段5の電流制限が掛かり、制御手段5の出力電圧VCGが下がり、これに対応する充電電流IBは、最終的には、上記(4)の関係で示される値となり、結果として、充電電流IBが過大になるのを防止でき、充電電流IBが蓄電装置6の定格充電電流値を超えたり、充電のために過負荷状態に陥る場合を回避できる。
【0022】
かかる場合において、蓄電装置6に流れ込む充電電流IBを検出する電流検出手段9を配置して、上記制御手段5の電流制限の設定値ICGSを該電流検出手段9により逐次、検出した充電電流IBの電流値に対応した値に書き替える構成とすることで、常に、蓄電装置6に必要な電力のみ、蓄電装置6に供給するようにすることができる。この際、具体的には、以下のような経過を辿る。
【0023】
▲1▼過負荷時にVD1の電圧が下がり、VD3より下回ると、制御手段5から電流が第3の電力線部L3へ流れ出し、負荷側へ電力を供給しようとするが、制御手段5の電流制限は充電電流分しかないために、直ぐに電流制限がかかり、制御手段5の出力電圧VCGが下がり出す。
【0024】
▲2▼さらに、過負荷が進むと、VCGがさらに下がり、これに伴い充電電流が減少し、逐次、制御手段5の電流制限値が書き換えられ、最終的に充電電流が0A、すなわち、VBとVBoとの電位差が0Vになり、制御手段5からの電力供給は無くなる。
【0025】
▲3▼さらに、過負荷が進むと、蓄電装置6の開放電圧VBoよりVBが下回るようになり、蓄電装置6から負荷へ電力が供給される。
【0026】
このように、本実施形態においては、燃料電池1から蓄電装置6に供給する電力の電流値を検出する電流検出手段9を有し、その検出した電流値に応じて、制御手段5で制御する電流値を調整し得るので、制御手段5からは、蓄電装置6の充電に必要な電力のみを供給することが出来る。
【0027】
また、本実施形態では、このような過負荷時にも対応できるように、各経路には、それぞれダイオード7aとダイオード7cを配設し、電流の逆流を防止するとともに、さらに、ダイオード7aとダイオード7c後の電圧バランスを取れるように構成されている。すなわち、第1の電力線部L1上において、DC/DC変換器2と、前記DC/AC変換器3との間に、第1の逆流防止手段であるダイオード7aをを有するので、蓄電装置6から燃料電池1への電流の逆流を防止することが出来る。
【0028】
さらには、上記第3の電力線部L3上において、蓄電装置6と、前記第1の電力線部L1との交点との間に、第2の逆流防止手段であるダイオード7cを配置することにより、蓄電装置6から負荷4へ電力を供給できるようになるとともに燃料電池1から蓄電装置6への電流の逆流を防止することが出来る。
【0029】
一方、本実施形態においては、常に、制御手段5の出力電圧の方が蓄電装置6より大きくなる構成であることから、蓄電装置6から第2の電力線部L2を介して燃料電池1への電流の逆流は、通常の使用状態では、起こり難いと考えれれるが、第2の電力線部L2の蓄電装置6と、制御手段5との間に第3の逆流防止手段であるダイオード7bを配置することにより、蓄電装置6から第2の電力線部L2を介して燃料電池1への電流の逆流を確実に防ぐことができる。
【0030】
このように、本実施形態においては、第2の電力線部L2上に、燃料電池1から蓄電装置6に供給する充電電流の電流量を制御する制御手段5を有するので、この制御手段5により、燃料電池1から蓄電装置6へ供給すべき所定の充電電流に制御しながら充電を行うことが可能であるため、蓄電装置6の劣化、破損を防ぐことが出来る。
【0031】
一方、本実施形態においては、第1の電力線部L1の第2の電力線部L2との分岐点以降の部分に配置するDC/DC変換器2において、その出力電圧VDCの設定を行なうことにより、前記第1の電力線部L1と前記第3の電力線部L3の交点における前記第1の電力線部L1の通常運転時の電圧値であるVD1の設定を行なう。
【0032】
具体的には、燃料電池1の発電量を1.4kWとした場合、発電された電力はそれぞれ外部負荷、蓄電装置6、各補機8に1.1kW、200W、100W供給する場合を例示できる(但し、分配分には変換器の損失を含んでいるものとする。)。蓄電装置6としては、端子電圧12Vの鉛蓄電池を使用し、その充電電圧VBは浮動充電電圧の13.5Vに設定する。さらに、逆流防止用ダイオードの順方向降下電圧は0.5Vのものを使用する。この場合、上記VD3は式(2)より、VD3=13V、制御手段5の出力電圧VCGは14Vとなる。ここで、式(3)よりVD1はVD3以上であることが必要とされるが、これをあまりに高く設定しすぎると、DC/DC変換器2の電流制限が掛かり難くなるため、適正な値に設定する必要がある。
【0033】
一方、燃料電池1は負荷の変動に対して、対応可能な一定の許容範囲を持った設計が可能であり、本実施形態では、燃料電池1の発電電力値に対して、10%程度の過負荷に関しては、対応可能な設計とした。この場合、DC/DC変換器2の電流制限のV−I特性が、負荷の定格電力1.1kWに対し10%過負荷における出力電圧降下が10%程度に設定した場合、VD1を13V〜14.4Vの範囲になるようにDC/DC変換器2の出力電圧VDCを設定する。したがって、VDCの設定は式(1)よりVDC=VD1+VFD1となり、13.5V〜14.9Vの間で設定する。
【0034】
このように、本実施形態においては、前記第1の電力線部L1と前記第3の電力線部L3との交点において、通常運転時における前記第1の電力線部L1の電圧値VD1を、前記第3の電力線部L3の電圧値VD3以上に設定するので、通常運転時は、第3の電力線部L3を経由して、負荷4に電力が供給されることはない一方、前記第1の電力線部L1が、過負荷になることにより、DC/DC変換器2の電流制限がかかり、DC/DC変換器2の出力電圧VDCが降下して、VD1も降下し、VD3より下回ると、第3の電力線部L3を経由して、電力が負荷に対して供給されることとなり、制御手段5が蓄電装置6の充電のみならず、燃料電池1から負荷4への電力供給をも担うことができる。但し、ここでいう通常運転時とは、過負荷時でないときをいう(以下、同じ。)。
【0035】
ここで、VDCをVCGの出力電圧と同じく、14Vの固定値に設定すれば、制御手段5で電圧変換する必要は無く、電流制限のみ行うようにすることができる。その一方、制御手段5の蓄電池に供給する電圧を変更可能に構成し、蓄電池の充電電圧を制御することにより、必要に応じて、急速充電をすることができる。例えば、充電電圧の設定値を通常の浮動充電時の浮動充電電圧値である13.5V(鉛蓄電池の標準仕様)から急速充電電圧値である14.7V(鉛蓄電池の標準仕様)に切り替え可能とし、急速充電にも対応可能な構成とすることにより、充電量が減少しても、急速充電により短時間にその充電量を回復可能とすることができる。
【0036】
[第2の実施形態]
一方、上記第1の実施形態において、制御手段5の電流制限設定値ICGSの値を、蓄電装置6の定格充電電流より低い値に固定することのみにおいて、上記と異なる第2の実施形態も可能である。この場合、蓄電装置6の充電量が少なく、電流制限に掛かる場合の動作は、上記の第1の実施形態と同様になり、逆に、蓄電装置6の充電量が充分で、電流制限に掛からない場合には、過負荷時にVD1の電圧がVD3より下がり、制御手段5から電力が負荷に供給される。
【0037】
この場合でも、さらに過負荷になり、制御手段5からの電力供給が増えると、制御手段5の電流制限が掛かるようになり、VCGが下がり始める。すなわち、かかる過負荷の場合には、制御手段5が供給可能な電力と充電に使われている電力の差に対応する電力を負荷に供給する。
【0038】
[第3の実施形態]
図3は、本発明の燃料電池の給電システムの第3の実施形態を示す図である。すなわち、上記の第1および第2の実施形態においては、過負荷になったときに、制御手段5から電力が供給される構成となっているが、制御手段5における電流制限が0Aになり蓄電装置6から電力が供給されるようになっても、第2の電力線部L2の制御手段5は依然として、相当程度、電力を消費する。これに対して本実施形態では図3に示すように第2の電力線部L2の制御手段5の手前に、電力線部を遮断する回路開閉手段10であるスイッチがあり、充電電流IBが負になったとき、すなわち、蓄電装置6から負荷へ電力が供給し始めたときに、第2の電力線部L2を遮断する制御を行うものである。この結果、第2の電力線部L2の制御手段5は、回路から切り離され、制御手段5に起因する電力損失を回避することができる。このように、本実施形態においては、第2の電力線部L2に回路開閉手段10を備えているので、必要に応じて制御手段5への電力供給を遮断することができ、制御手段5での電力損失を抑えることができる。
【0039】
[第4の実施形態]
本実施形態では、上記した各実施形態と異なり、図4に示すように、第2の電力線部L2が燃料電池1とDC/DC変換器2とを結ぶ電力線部から分岐して、制御手段5に電力を供給するようになっている。例えば、本実施形態では、燃料電池1の発電量1.4kWを、DC/DC変換器2に700W,制御手段5に700Wに分配するように、DC/DC変換器2、制御手段5の電流制限設定値IDCS、ICGSを設定することができる。
IDCS=700W×[DC/DC変換器2の変換効率]÷VDC 式(5)
ICGS=700W×[制御手段5の変換効率]÷VCG 式(6)
【0040】
ここで、DC/DC変換器2の変換効率、制御手段5の変換効率を、ともに90%であるとし、VDC、VCGは、ダイオード7a、ダイオード7c後の電圧が同じになるように設定する。すなわち、本実施形態においても、充電電圧VBは、通常は浮動充電値13.5Vに設定するものとした場合、その電圧VD1は、
VD1=VD3=VB−VDF3=13.5−0.5=13.0 [V]
となる。
【0041】
したがって、VDC、VCGは、
VDC=VD1+VFD1=13+0.5=13.5[V]
VCG=VD1+VFD2+VFD3=13+0.5+0.5=14.0[V]
にする。この結果、式(5)、式(6)により、この場合の電流制限値は、IDCS=46.7[A]、ICGS=45.0[A]となる。
【0042】
この場合、蓄電池の充電電流の定格値が制御手段5の供給する充電電流より大きい蓄電装置6を使用することが必要とされる。すなわち、蓄電装置6の充電電流の定格値以上で充電電流を設計する場合には、蓄電装置6の手前に更なる電流制限の手段を配置する必要があるからである。
【0043】
本実施形態においては、負荷4(補機8も含む)が630Wの場合は、DC/DC変換器2から電力が供給されて、制御手段5は630W分の充電を蓄電装置6に供給する。一方、負荷が、630Wを超えると、DC/DC変換器2の電流制限が掛かり、ダイオード7a後の電圧VD1が下がり、ダイオード7c後の電圧VD3を下回るために、制御手段5から電力が供給され始める。
【0044】
このとき、蓄電装置6の充電に使われている電力が制御手段5の供給電力以下の場合は、両者の差異に対応する電力が制御手段5から負荷へ回ることになるが、蓄電装置6の充電に使われている電力と負荷に要する電力の和が制御手段5の供給電力を超える場合は、制御手段5も電流制限に掛かるため、出力電圧が下がり、VD3が連動して下がり、VD1とで平衡状態になろうとする。
【0045】
このように、本実施形態においては、制御手段5が供給する電力量を、蓄電装置6に充電する電力量より多くできるので、第1の電力線部L1による負荷への電力供給の一部を制御手段5に負担させることが可能となり、第1の電力線部L1による負荷への電力供給の負担を軽減し得る。
【0046】
一方、この場合において、さらに負荷が増えると、この平衡状態点の電圧がさらに下がり、最終的に蓄電装置6の開放電圧と充電電圧VBが同じになった時点で、蓄電装置6から負荷へ電力が供給される。また、DC/DC変換器2と制御手段5の分配比率は1:1である必要はなく、特に、これに限定されるものではない。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、燃料電池と、DC/DC変換器と、DC/AC変換器と、負荷とを直列的に接続し燃料電池の電力を負荷へ供給する第1の電力線部と、燃料電池の電力を補助する蓄電装置と、DC/DC変換器の後段と蓄電装置を接続する第2の電力線部と、第2の電力線部とは別に設けたDC/AC変換器の前段と蓄電装置を接続する第3の電力線部とを有する給電システムであって、前記第2の電力線部に、DC/DC変換器の出力電圧を所定の充電電圧に変換するとともに、充電電流に応じて所定の出力電流を供給する制御手段を介装したことを特徴とするので、この制御手段により、燃料電池から蓄電装置へ供給すべき所定の充電電流に制御しながら充電を行うことが可能であるため、蓄電装置の劣化、破損を防ぐことが出来るという優れた効果を奏する。
【0048】
請求項2記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記蓄電装置の前段に充電電流を検出する電流検出手段を介装したことを特徴とするので、請求項1記載の発明の効果に加えて、制御手段からは、蓄電装置の充電に必要な電力のみを供給することが出来るようになるという優れた効果を奏する。
【0049】
請求項3記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1または請求項2記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第1の電力線部は、前記第3の電力線部が接続された個所の電圧値を、その第3の電力線部の電圧より大きく設定したことを特徴とするので、請求項1または請求項2記載の発明の効果に加えて、通常運転(過負荷時でない)時は、第3の電力線部を経由して、負荷に電力が供給されることがない一方、前記第1の電力線部が、過負荷になることにより、DC/DC変換器の電流制限により、その出力電圧が降下して、第1の電力線部と前記第3の電力線部との交点における第1の電力線部の電圧値が、第1の電力線部と前記第3の電力線部との交点における第3の電力線部の電圧値を下回ると、第3の電力線部を経由して、電力が負荷に対して供給されることとなり、制御手段が充電装置の充電のみならず、燃料電池から負荷への電力供給をも担うことができるという優れた効果を奏する。
【0050】
請求項4記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載乃至請求項3のいずれかに記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第1の電力線部のDC/DC変換器とDC/AC変換器との間に、第1の逆流防止手段を介装したことを特徴とするので、請求項1記載乃至請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、蓄電装置から燃料電池への電流の逆流を防げるという優れた効果を奏する。
【0051】
請求項5記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載乃至請求項4のいずれかに記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第3の電力線部に、第2の逆流防止手段を介装したことを特徴とするので、請求項1〜請求項4記載の発明の効果に加えて、蓄電装置から負荷へ電力を供給できるようになるとともに燃料電池から蓄電装置への電流の逆流を防止することが出来るという優れた効果を奏する。
【0052】
請求項6記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、請求項1記載乃至請求項5のいずれかに記載の燃料電池の給電システムにおいて、前記第2の電力線部に、回路開閉手段を介装したことを特徴とするので、請求項1〜請求項5に記載の発明の効果に加えて、必要に応じて制御手段への電力供給を遮断することができ、制御手段での電力損失を抑えることができるようになるという優れた効果を奏する。
【0053】
請求項7記載の燃料電池の給電システムの発明にあっては、燃料電池と、DC/DC変換器と、DC/AC変換器と、負荷とを直列的に接続し燃料電池の電力を負荷へ供給する第1の電力線部と、燃料電池の電力を補助する蓄電装置と、DC/DC変換器の前段と蓄電装置を接続する第2の電力線部と、第2の電力線部とは別に設けたDC/AC変換器の前段と蓄電装置を接続する第3の電力線部とを有する給電システムであって、前記第2の電力線部に、DC/DC変換器の出力電圧を所定の充電電圧に変換するとともに、充電電流に応じて所定の出力電流を供給する制御手段を介装したことを特徴とするので、第1の電力線部による負荷への電力供給の一部を制御手段に負担させることで第1の電力線部による負荷への電力供給の負担を減らせるようになるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池の給電システムの第1の実施形態を示す図である。
【図2】本発明の燃料電池の給電システムにおいて、使用し得る燃料電池の典型的IV特性を示す図である。
【図3】本発明の燃料電池の給電システムの第3の実施形態を示す図である。
【図4】本発明の燃料電池の給電システムの第4の実施形態を示す図である。
【図5】従来例に係る燃料電池の給電システムの概略を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 DC/DC変換器
3 DC/AC変換器
4 負荷
5 制御手段
6 蓄電装置
7 ダイオード
7a〜cダイオード
8 補機
9 電流検出手段(蓄電装置6)
10 回路開閉手段
L1 第1の電力線部
L2 第2の電力線部
L3 第3の電力線部
Claims (7)
- 燃料電池と、DC/DC変換器と、DC/AC変換器と、負荷とを直列的に接続し燃料電池の電力を負荷へ供給する第1の電力線部と、燃料電池の電力を補助する蓄電装置と、DC/DC変換器の後段と蓄電装置を接続する第2の電力線部と、第2の電力線部とは別に設けたDC/AC変換器の前段と蓄電装置を接続する第3の電力線部とを有する給電システムであって、前記第2の電力線部に、DC/DC変換器の出力電圧を所定の充電電圧に変換するとともに、充電電流に応じて所定の出力電流を供給する制御手段を介装したことを特徴とする燃料電池の給電システム。
- 前記蓄電装置の前段に充電電流を検出する電流検出手段を介装したことを特徴とする請求項1記載の燃料電池の給電システム。
- 前記第1の電力線部は、前記第3の電力線部が接続された個所の電圧値を、その第3の電力線部の電圧より大きく設定したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の燃料電池の給電システム。
- 前記第1の電力線部のDC/DC変換器とDC/AC変換器との間に、第1の逆流防止手段を介装したことを特徴とする請求項1記載乃至請求項3のいずれかに記載の燃料電池の給電システム。
- 前記第3の電力線部に、第2の逆流防止手段を介装したことを特徴とする請求項1または請求項4記載のいずれかに記載の燃料電池の給電システム。
- 前記第2の電力線部に、回路開閉手段を介装したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の燃料電池の給電システム。
- 燃料電池と、DC/DC変換器と、DC/AC変換器と、負荷とを直列的に接続し燃料電池の電力を負荷へ供給する第1の電力線部と、燃料電池の電力を補助する蓄電装置と、DC/DC変換器の前段と蓄電装置を接続する第2の電力線部と、第2の電力線部とは別に設けたDC/AC変換器の前段と蓄電装置を接続する第3の電力線部とを有する給電システムであって、前記第2の電力線部に、DC/DC変換器の出力電圧を所定の充電電圧に変換するとともに、充電電流に応じて所定の出力電流を供給する制御手段を介装したことを特徴とする燃料電池の給電システム。
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-
2002
- 2002-10-17 JP JP2002302601A patent/JP2004139810A/ja active Pending
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