JP2004139716A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い磁気抵抗変化率を実現できる薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、ハードディスク装置、及び薄膜磁気ヘッドの製造方法の提供。
【解決手段】 本発明の薄膜磁気ヘッド10は、反強磁性層32と、反強磁性層と交換結合して磁化の向きが固定されたピンド層36と、外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層38と、ピンド層とフリー層との間に設けられた中間層37と、フリー層の層厚方向にセンス電流を供給する一対の電極層42,44と、を備える。そして、ピンド層36に、一方の電極層42が接続されている。この構成により、センス電流Iはフリー層38、中間層37、及びピンド層36に流れ、反強磁性層32には基本的にセンス電流は流れないことになる。このため、反強磁性層32はセンス電流の抵抗とはならず、高い磁気抵抗変化率を得ることができる。
【選択図】 図1




Description

 本発明は、磁気抵抗効果を利用してハードディスク等の磁気情報を読取る薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、ハードディスク装置、及び薄膜磁気ヘッドの製造方法に関するものである。
 ハードディスクの磁気情報を読取る薄膜磁気ヘッドとして、MR(Magneto Resistive)ヘッドが用いられている。MRヘッドは、磁性体に電流を流した際に、外部磁界(例えばハードディスクからの漏洩磁界)の変化によって磁性体の抵抗値が変化する磁気抵抗効果を利用するものである。この磁気抵抗効果は、概略、磁化方向が反強磁性層との交換結合で固定されたピンド層、磁化方向が外部磁界によって変化するフリー層、及びこれらの間に設けられた中間層等が積層されたMR膜によって実現できる。巨大磁気抵抗効果を利用するGMR(Giant Magneto Resistive)ヘッドでは、中間層はCu等の導電材料で形成される。
 また、磁気ヘッドのMR膜には、一定のセンス電流が供給される。そして、外部磁界によってピンド層とフリー層の磁化方向の角度が変化し、各層の磁化の向きが一致した場合にMR素子の抵抗が最も小さくなり、一方、磁化の向きが反対になった場合に抵抗は最も大きくなる。このような抵抗変化を電圧値として読取ることで、ハードディスクに書き込まれた磁気情報を再生できる。
 ところで、薄膜磁気ヘッドにおいては、上記のセンス電流がMR膜の面方向に流れるCIP(Current In Plane)構造と、MR膜と垂直な方向(膜厚方向)に流れるCPP(Current Perpendicular to Plane)構造が開発されている(例えば、下記特許文献1参照)。後者のCPP構造は、磁気シールド層そのものを電極として用いることができるため、CIP構造の狭リードギャップ化において問題となる磁気シールド層とMR膜との間のショート(絶縁不良)が実質的に生じない。そのため、ハードディスクの高記録密度化においてCPP構造は極めて有利である。CPP構造を採用したヘッドとしては、トンネル接合で生じる磁気抵抗効果を利用するTMR(Tunnel-type Magneto Resistive)ヘッドや、CPP−GMRヘッドが挙げられる。
特開2000−105912号公報(図2)
 しかしながら、従来のCPP構造の薄膜磁気ヘッドには、次のような問題があった。すなわち、従来、上記センス電流をMR膜に供給するための一対の電極層は、通常、MR膜の上側及び反強磁性層の下側に形成されている。つまり、センス電流は、磁気抵抗変化に直接寄与しない反強磁性層にも流れることになる。このため、反強磁性層によっていわゆる寄生抵抗(parasite resistance)が生じ、高い磁気抵抗変化率を得ることができなかった。
 本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、高い磁気抵抗変化率を実現できる薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、ハードディスク装置、及び薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
 (1)上記目的を達成するために、本発明の薄膜磁気ヘッドは、反強磁性層と、上記反強磁性層と交換結合して磁化の向きが固定されたピンド層と、外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層と、上記ピンド層と上記フリー層との間に設けられた中間層と、上記フリー層の層厚方向にセンス電流を供給する一対の電極層と、を備え、上記ピンド層に、一方の上記電極層が接続されていることを特徴とする。
 このような薄膜磁気ヘッドによれば、センス電流はフリー層、中間層、及びピンド層に流れ、反強磁性層には基本的にセンス電流は流れないことになる。このため、反強磁性層はセンス電流の抵抗とはならず、高い磁気抵抗変化率を得ることができる。
 また、本発明の薄膜磁気ヘッドにおいて、上記ピンド層は、上記反強磁性層に接する第1強磁性層と、上記第1強磁性層と磁化の方向が逆方向にされた第2強磁性層と、上記第1強磁性層と上記第2強磁性層との間に配された非磁性スペーサ層と、を備え、上記ピンド層に接続されている上記一方の上記電極層は、上記第2強磁性層におけるトラック幅方向の側面に接触し、上記第1強磁性層におけるトラック幅方向の側面には接触していないことが好ましい。
 このようにピンド層を磁化の向きが逆方向の2つの層で構成した場合、第1強磁性層と第2強磁性層の間で磁界が閉じるかたちになり、ピンド層の磁界がフリー層に及ぼす影響を著しく低減できる。そして、本発明者らは、ピンド層をこのような構成にするにあたり、センス電流が第2強磁性層にのみ流れ、第1強磁性層に流れないようにすれば、最大磁気抵抗変化(フリー層及びピンド層の磁化が平行時の磁気抵抗値と反平行時の磁気抵抗値との差)を高くでき、ひいては磁気抵抗変化率の向上につながることを見出した。つまり、ピンド層に接続される電極層を第2強磁性層におけるトラック幅方向の側面に接触させ、第1強磁性層におけるトラック幅方向の側面に接触させない構成を採用することにより、センス電流が基本的に第2強磁性層を流れる一方、第1強磁性層を流れないため、高い磁気抵抗変化率を実現できる。
 また、ピンド層が第1強磁性層と第2強磁性層を備える構成にした場合において、上記第2強磁性層における上記第1強磁性層と対向する面の面積は、上記第1強磁性層における上記第2強磁性層と対向する面の面積よりも狭くなるようにすることが好適である。
 所望パターンの第2強磁性層を得るにあたって、そのパターンに対応したマスクが利用される。そして、第2強磁性層の上記面積が第1強磁性層の上記面積よりも狭い場合は、マスクの形成位置が多少ずれても、第2強磁性層における第1強磁性層側の面の全面を第1強磁性層に対向させることができる。これにより、第2強磁性層の磁化をしっかりと固定することができ、いわゆるピン反転を効果的に抑制できる。
 また、本発明の薄膜磁気ヘッドにおいて、所定の基台と上記反強磁性層の間に、ピンド層、中間層、及びフリー層が配されており、ピンド層と接続された電極層の他方の電極層は、フリー層と基台との間に位置するようにしてもよい。この場合、電極層の上にバッファ層を設け、その上にフリー層を成膜するという手法を採ることができる。このため、フリー層の成長制御等を行いやすくなり、フリー層の感度向上を図ることができる。
 また、本発明の薄膜磁気ヘッドにおいて、上記中間層は、導電性材料で形成してもよい。この場合、薄膜磁気ヘッドは、いわゆるCPP構造のGMRヘッドとなる。一方、中間層を絶縁材料で形成し、TMRヘッドとしてもよい。CPP−GMRは、TMR程は高い磁気抵抗変化率を得られない傾向にあるが、本発明の構成にすることで、従来よりも高い磁気抵抗変化率を実現することができる。
 本発明のヘッドジンバルアセンブリは、薄膜磁気ヘッドをジンバルに搭載したヘッドジンバルアセンブリであって、上記薄膜磁気ヘッドは、反強磁性層と、上記反強磁性層と交換結合して磁化の向きが固定されたピンド層と、外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層と、上記ピンド層と上記フリー層との間に設けられた中間層と、上記フリー層の層厚方向にセンス電流を供給する一対の電極層と、を備え、上記ピンド層に、一方の上記電極層が接続されていることを特徴とする。
 本発明のハードディスク装置は、磁気情報を書込み可能なハードディスクと、上記ハードディスクの上記磁気情報を読取る薄膜磁気ヘッドと、を備えるハードディスク装置であって、上記薄膜磁気ヘッドは、反強磁性層と、上記反強磁性層と交換結合して磁化の向きが固定されたピンド層と、外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層と、上記ピンド層と上記フリー層との間に設けられた中間層と、上記フリー層の層厚方向にセンス電流を供給する一対の電極層と、を備え、上記ピンド層に、一方の上記電極層が接続されていることを特徴とする。
 これらのヘッドジンバルアセンブリ及びハードディスク装置は、上記の薄膜磁気ヘッドを備えているため、ハードディスク装置の高い再生出力を実現できる。
 (2)本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、反強磁性層を形成するステップと、上記反強磁性層と交換結合して磁化の向きが固定されたピンド層を形成するステップと、外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層を形成するステップと、上記ピンド層と上記フリー層との間に設けられた中間層を形成するステップと、上記フリー層の層厚方向にセンス電流を供給する一対の電極層を形成するステップと、を含み、一方の上記電極層は、上記ピンド層に接続されるように形成することを特徴とする。
 このようにして得られた薄膜磁気ヘッドでは、センス電流はフリー層、中間層、及びピンド層に流れ、反強磁性層には基本的にセンス電流は流れないことになる。このため、反強磁性層はセンス電流の抵抗とはならず、高い磁気抵抗変化率を得ることができる。
 また、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法において、上記ピンド層は、上記反強磁性層に接する第1強磁性層と、上記第1強磁性層と磁化の方向が逆方向にされた第2強磁性層と、上記第1強磁性層と上記第2強磁性層との間に配された非磁性スペーサ層と、を備え、上記ピンド層に接続させる上記一方の上記電極層は、上記第2強磁性層におけるトラック幅方向の側面に接触し、上記第1強磁性層におけるトラック幅方向の側面には接触しないように形成することが好ましい。
 このようにして得られた薄膜磁気ヘッドでは、センス電流が基本的に第2強磁性層を流れる一方、第1強磁性層を流れないため、高い磁気抵抗変化率を実現できる。
 更に、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法において、上記ピンド層は、上記反強磁性層に接する第1強磁性層と、上記第1強磁性層と磁化の方向が逆方向にされた第2強磁性層と、上記第1強磁性層と上記第2強磁性層との間に配された非磁性スペーサ層と、を備え、所望パターンの上記第1強磁性層を得た後、上記第1強磁性層を覆うように上記第2強磁性層となる磁性層を形成するステップと、マスクを利用して上記第2強磁性層となる磁性層をパターニングし、所望形状の上記第2強磁性層を得るステップと、を含み、上記マスクの上記第1強磁性層への投影面積は、上記第1強磁性層における上記マスクと対向する面の面積よりも狭いことが好適である。
 このようなサイズのマスクを利用することで、マスクの形成位置が多少ずれても、第2強磁性層における第1強磁性層側の面の全面を第1強磁性層に対向させることができる。これにより、第2強磁性層の磁化をしっかりと固定することができ、いわゆるピン反転を効果的に抑制できる。
 本発明によれば、反強磁性層がセンス電流の寄生抵抗となるのを防止できるため、高い磁気抵抗変化率を実現することができる。
 以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、同一要素には同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
 図1は、本実施形態の薄膜磁気ヘッドを模式的に示す図であり、記録媒体対向面(以下、「エアベアリング面(ABS:Air Bearing Surface)」と称する)側から若干入り込んだ付近を示す。薄膜磁気ヘッド10は、巨大磁気抵抗効果を利用するGMRヘッドであり、基台11上に、バッファ層31、反強磁性層(図中、「AF」と記す)32、反強磁性層32と交換結合して磁化の向きが固定された3層構造のピンド層36、導電層(中間層)37、外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層(図中、「F」と記す)38、導電層39、及びキャップ層(図中、「CAP」と記す)40が順に積層されている。
 また、薄膜磁気ヘッド10は、フリー層38の層厚方向にセンス電流Iが流れるいわゆるCPP(Current Perpendicular to Plane)構造を採用している。センス電流Iは、一対の電極層を介して、フリー層38及び導電層37等から構成されるMR膜に供給される。電極層としては、下側電極層(図中、「BL」と記す)42及び上側電極層(図中、「TL」と記す)44が設けられている。上側電極層44は、キャップ層40を覆うように形成されており、一方、下側電極層42は、ピンド層36に直接接続されている。
 反強磁性層32の周囲で且つ基台11と下側電極層42との間の領域には、絶縁層46が形成され、フリー層38の周囲で且つ下側電極層42と上側電極層44との間の領域には、絶縁層48が形成されている。絶縁層46,48は、Al、SiO等で形成することができ、センス電流Iのリークを防止する。
 次に、各層の構成を詳説する。基台11は、アルティック(Al・TiC)等で形成されており、バッファ層31はその上に厚さ約1nm〜約10nmで形成される。バッファ層31は、例えばTa,NiFe,NiCr,NiFeCr等の導電性材料で形成することができる。
 反強磁性層32は、ピンド層36の磁化の方向を固定するための層である。反強磁性層32は、厚さが約5nm〜約20nmで、PtMn、IrMn等で形成することができる。反強磁性層を形成する材料としては、熱処理しなくても反強磁性を示し、強磁性材料との間に交換結合磁界を誘起するタイプ、或いは、熱処理により反強磁性を示すタイプのいずれでもよい。
 ピンド層36は、反強磁性層32に接する第1強磁性層(図中、「P」と記す)33と、第1強磁性層33と磁化の向きが逆方向にされた第2強磁性層(図中、「P」と記す)35と、各層33,35の間に配された非磁性スペーサ層34とを備え、いわゆるSynthetic構造となっている。
 第1強磁性層33及び第2強磁性層35は、例えばCoFe等で形成することができ、各層33,35の厚さの合計は約4nm〜約15nmにすることができる。
 非磁性スペーサ層34は、例えばRu,Rh,Re,Cr,Zr等の非磁性材料によって形成され、その厚さは例えば約0.2nm〜約1.2nm程度である。非磁性スペーサ層34は、第1強磁性層33と第2強磁性層35との間に反強磁性的な交換結合を生じさせ、各層33,35の磁化の方向を反対にするものである。図1に示すように、第1強磁性層33の磁化はエアベアリング面を向き(−Y方向)、第2強磁性層35の磁化はY方向に固定されている。もっとも、第1強磁性層33及び第2強磁性層35それぞれの磁化の向きが、図1の状態と反対でもよい。
 また、第2強磁性層35における第1強磁性層33と対向する面の面積は、第1強磁性層33における第2強磁性層35と対向する面の面積よりも狭くなっている。言い換えると、図中上方から見た場合に、第1強磁性層33は第2強磁性層35よりも広くなっている。非磁性スペーサ層34は、図中上方から見た場合に、第2強磁性層35とほぼ同一面積となっている。
 下側電極層42は、第1強磁性層33の非磁性スペーサ層34及び第2強磁性層35によって覆われていない領域、並びに、絶縁層46上に、積層されている。つまり、下側電極層42は、第2強磁性層35におけるトラック幅方向(図中X方向)の側面に接触しているが、第1強磁性層33におけるトラック幅方向の側面には接触していない。下側電極層42は、図1における高さが第2強磁性層35の上面より低くされ、導電層37に接触しないようにされている。これにより、導電層37及び下側電極層42間での短絡を防止できる。下側電極層42は、例えば、Cu、NiFe等の導電材料で形成することができる。また、上側電極層44についても、下側電極層42と同様の材料で形成できる。
 導電層37は、ピンド層36とフリー層38との間に設けられ、Cu等の導電性材料で形成される。導電層37の厚さは例えば数nmとされる。
 フリー層38は、ハードディスク等の記録媒体の漏洩磁界の影響で磁化の向きが変化するものであり、厚さが約1nm〜約5nmで、例えばFe,Co,Ni,NiFe,CoFe,FeCo,FeCoNi,CoZrNb等の強磁性材料で形成することができる。また、フリー層38は、CoTa,CoCrPt,CoPt等からなるバイアス印加層(図示省略)からの磁束によって、図中−X方向(X方向でもよい)に単磁区化されている。そして、エアベアリング面がハードディスクの磁化遷移領域に近づくと、フリー層38の磁化方向がY軸の正又は負の向きに近づくように振れる。フリー層38の磁化方向が振れた結果、Y軸方向を向いている第2強磁性層35の磁化の向きとフリー層38の磁化の向きとが一致すると、導電層37を流れる電流が増加し、一方、各磁化の向きが反対になると電流は減少する。
 導電層39は例えばCu等の導電材料で形成される。この導電層39は、必ずしも設ける必要はない。キャップ層40は、例えばTa等の導電性材料で形成される。
 以上が、本実施形態の薄膜磁気ヘッド10の構成である。このような構成の薄膜磁気ヘッド10によれば、次のような効果が得られる。すなわち、下側電極層42がピンド層36に直接接続されているため、センス電流Iは、フリー層38、導電層37、及びピンド層(ここでは第2強磁性層35)に流れ、反強磁性層32には基本的にセンス電流は流れないことになる。このため、反強磁性層32はセンス電流のいわゆる寄生抵抗とはならず、高い磁気抵抗変化率を得ることができる。更に、反強磁性層32が寄生抵抗とならないため、その厚さを大きくすることができる。その結果、ピンド層36の磁化が安定し、ピン反転を抑制できる。
 また、下側電極層42は、第2強磁性層35におけるトラック幅方向の側面に接触し、第1強磁性層33におけるトラック幅方向の側面には接触していない。このため、センス電流Iは、基本的に第2強磁性層35を流れる一方、第1強磁性層33には流れない。このようにセンス電流Iを流すことで、最大磁気抵抗変化(フリー層及びピンド層の磁化が平行時の磁気抵抗値と反平行時の磁気抵抗値との差)を高くでき、ひいては磁気抵抗変化率の向上につながることが本発明者らによって見出された。
 更に、上記のように、第2強磁性層35における第1強磁性層33と対向する面の面積は、第1強磁性層33における第2強磁性層35と対向する面の面積よりも狭くなっている。このため、マスクを利用して所望パターンの第2強磁性層35を得る場合に、マスクの形成位置が多少ずれても、第2強磁性層35における第1強磁性層33側の面の全面を第1強磁性層33に対向させることができる。これにより、第2強磁性層35の磁化をしっかりと固定することができ、いわゆるピン反転を効果的に抑制できる。
 次に、図2〜図9を参照して、本実施形態の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する。
 まず、図2に示すように、円盤状の基台11上に、例えばスパッタリング法によって、バッファ層31、反強磁性層32、及び第1強磁性層33をこの順で積層する。同図は、円盤状の基台11の一部分を示している。
 次に、図3に示すように、第1強磁性層33の上にマスク51を形成し、例えばイオンミリング等によって、バッファ層31、反強磁性層32、及び第1強磁性層33をマスク形状にならってパターニングする。マスク51は、光又は電子線の照射によって重合するレジストを中間体表面上に塗布し、光又は電子線を照射した後、現像処理を行うことによって形成することができる。また、後述のリフトオフを行い易くするために、マスク51の下方に公知の手法によって窪みを形成することが好ましい。尚、マスク51は、薄膜磁気ヘッドを得たい数だけ基台11上に行列状に形成することになる。
 図4を参照して次の過程を説明する。まず、マスク51を残した状態で、スパッタリング法等によって、絶縁層46を中間体の全表面に積層する。次いで、マスク51を剥離してリフトオフを行い、マスクと共にその上の堆積材料を除去する。
 次に、図5に示すように、例えばスパッタリング法によって、非磁性スペーサ層34、第2強磁性層(厳密には、後にパターニングされて第2強磁性層となる層)35、導電層(中間層)37、フリー層38、導電層39、及びキャップ層40をこの順で積層する。
 続いて、図6に示すように、キャップ層40の上にマスク52を形成し、キャップ層40から非磁性スペーサ層34までをマスク形状にならってパターニングする。マスク52は、上記マスク51と同様の手法で形成することができる。
 ここで、マスク52の第1強磁性層33への投影面積は、第1強磁性層33におけるマスク52と対向する面(図中上側の面)33aの面積よりも狭くなるようにする。つまり、図中上方から中間体を見た場合に、マスク52よりも第1強磁性層33が広くなるようにする。マスク52は、基台11上のアライメントマークに電子線を照射して位置決めを行った後に形成されるが、超微細加工ゆえ、その形成位置が狙い位置から若干ずれるおそれがある。ところが、マスク52のサイズを上記のようにすることで、マスク52の形成位置が多少ずれても、第2強磁性層35における第1強磁性層33側の面35aの全面を第1強磁性層33に対向させることができる。よって、第2強磁性層35の磁化をしっかりと固定することができ、いわゆるピン反転を効果的に抑制できる。尚、非磁性スペーサ層34についても、第2強磁性層35と同様に全面が第1強磁性層33と対向する。
 図7を参照して、次の過程を説明する。まず、マスク52を残した状態で、スパッタリング法、めっき法、又はイオンビーム蒸着等によって、下側電極層42を形成する。この際、下側電極層42は、第2強磁性層35におけるトラック幅方向の側面に接触し、第1強磁性層33におけるトラック幅方向の側面には接触しないように形成する。このように下側電極層42を形成することで、センス電流が基本的に第2強磁性層35を流れる一方、第1強磁性層33を流れないため、高い磁気抵抗変化率を実現できる。下側電極層42を形成した後、スパッタリング法等によって、絶縁層48を中間体の全表面に積層する。その後、マスク52を剥離してリフトオフを行い、マスクと共にその上の堆積材料を除去する。
 続いて、図8に示すように、スパッタリング法、めっき法、又はイオンビーム蒸着等によって、上側電極層44を積層する。図9に、上側電極層44を積層した際の斜視図を示す(各電極層42,44は破線で示す)。図9に示すように、下側電極層42はトラック幅方向(矢印X方向)に延び、上側電極層44はエアベアリング面からの奥行き方向(矢印Y方向)に延びている。尚、上側電極層44及び下側電極層42は、公知のスルーホール形成技術等を利用することで、図11に示す再生用パッド19a,19bにそれぞれ接続されることになる。
 以上のようにして、薄膜磁気ヘッドの再生ヘッド部が得られる。詳細は省略するが、この再生ヘッド部分の上には、誘導型の記録用ヘッド部が形成される。記録用ヘッド部は、薄膜コイルを上部磁極と下部磁極で挟んだ面内記録方式でもよいし、或いは、薄膜コイルを主磁極と補助磁極で挟んだ垂直記録方式のものでもよい。
 記録用ヘッド部を形成して薄膜磁気ヘッドの中間体を基台11上に得た後、ダイシング加工により、複数本のバーを作製する。各バーには、薄膜磁気ヘッドの中間体が複数並列されている。このようなバーを作製した段階で、MRハイトを調整するためのラッピング加工(研磨加工)を行う。ラッピング加工を終えた後、バーをそれぞれが薄膜磁気ヘッドを有するブロック単位に切断し、スライダレールを形成していわゆるヘッドスライダを得る。これにより、薄膜磁気ヘッド10の一連の製造過程が終了する。
 尚、本実施形態では、薄膜磁気ヘッド10がいわゆるCPP−GMRヘッドである場合について説明したが、薄膜磁気ヘッドはTMRヘッドであってもよい。この場合は、フリー層とピンド層との間の中間層を非磁性且つ絶縁性の材料で形成されたトンネルバリア層とする。トンネルバリア層は、トンネル効果によりスピンを保存しながら電子が通過できるものであり、厚さが約0.5nm〜約1nmで、例えばAl,MgO,Ta,TiO等の絶縁材料で形成することができる。特に、Alが好適である。
 また、ピンド層36の各強磁性層33,35及びフリー層38は、多層構造にしてもよい。更に、センス電流Iの流れる方向は、図1に示す方向と反対の方向、すなわちピンド層36からフリー層38に流れる方向としてもよい。
 次に、上記の薄膜磁気ヘッド10を備えたヘッドジンバルアセンブリ及びハードディスク装置について説明する。
 図10は、薄膜磁気ヘッド10を備えたハードディスク装置を示す図である。ハードディスク装置1は、ヘッドジンバルアセンブリ(HGA:Head Gimbals Assembly)15を作動させて、高速回転するハードディスク2の記録面に、薄膜磁気ヘッド10によって磁気情報を記録及び再生するものである。ヘッドジンバルアセンブリ15は、薄膜磁気ヘッド10が形成された上記ヘッドスライダ16を搭載したジンバル12と、これが接続されたサスペンションアーム13とを備え、支軸14周りに例えばボイスコイルモータによって回転可能となっている。ヘッドジンバルアセンブリ15を回転させると、ヘッドスライダ16は、ハードディスク2の半径方向、すなわちトラックラインを横切る方向に移動する。
 図11は、ヘッドスライダ16の拡大斜視図である。ヘッドスライダ16は略直方体形状をなし、基台11上に薄膜磁気ヘッド10が形成されている。同図における手前側の面が、ハードディスク2の記録面に対向するエアベアリング面Sである。ハードディスク2が回転する際、この回転に伴う空気流によってヘッドスライダ16が浮上し、エアベアリング面Sはハードディスク2の記録面から離隔する。薄膜磁気ヘッド10には記録用パッド18a,18b及び再生用パッド19a,19bが接続されており、図10に示したサスペンションアーム13には、各パッドに接続される、電気信号の入出力用の配線(図示省略)が取付けられている。記録用パッド18a,18bは記録ヘッド部の薄膜コイルに電気的に接続され、再生用パッド19a,19bは再生ヘッド部の上側電極層44及び下側電極層42に電気的に接続されている。
 このようなヘッドジンバルアセンブリ15及びハードディスク装置1は、上記薄膜磁気ヘッド10を備えているため高い磁気抵抗変化率を実現でき、ひいてはハードディスク装置の高い再生出力を得ることができる。
[第2実施形態]
 次に、図12を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態では、下側電極層42を、ピンド層36における第2強磁性層35の側部でなく、第1強磁性層33の側部に接続させている。このような構成にした場合も、センス電流は反強磁性層32を基本的に流れないため、該層32が寄生抵抗となるのを防止できる。これにより、薄膜磁気ヘッド10の磁気抵抗変化率の向上を図ることができる。もっとも、本実施形態では第1強磁性層33がMR膜における本質的な抵抗となるため、上記第1実施形態の方が高い磁気抵抗変化率を実現することができる。
[第3実施形態]
 次に、図13を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態では、ピンド層36を単層構造とし(図中、「P」と記す)、該ピンド層36の側部に下側電極層42を接続している。このような構成とした場合、Synthetic構造の第1実施形態と異なりピンド層36の磁界がフリー層38に影響を及ぼすおそれがあるものの、反強磁性層32が寄生抵抗となるのを防止できるため、高い磁気抵抗変化率を達成することができる。
[第4実施形態]
 次に、図14を参照して、本発明の第4実施形態を説明する。本実施形態の薄膜磁気ヘッドは、基台11と反強磁性層69の間に、ピンド層68、導電層(中間層)64、及びフリー層63が配されている。そして、下側電極層61(ピンド層68と接続された電極層の他方の電極層)は、フリー層63と基台11との間に位置する構成となっている。
 薄膜磁気ヘッド10は、CPPタイプのGMRヘッドであり、基台11上に、下側電極層61、バッファ層62、フリー層63、導電層64、ピンド層68、反強磁性層69、及び絶縁層70がこの順で積層されている。
 ピンド層68はシンセティック構造を採用しており、反強磁性層69に接する第1強磁性層67と、非磁性スペーサ層66と、上側第2強磁性層65bと、下側第2強磁性層65aとを備えている。上側第2強磁性層65bと下側第2強磁性層65aによって、第2強磁性層が構成されている。各層65a,65bは、同じ材料で形成されており、ともに第1強磁性層67と磁化の方向が反対になっている。また、下側第2強磁性層65aの上面の面積は、上側第2強磁性層65bの下側の面積よりも小さくなっている。バッファ層62から下側第2強磁性層65aまでの積層体の周囲には、絶縁層72が形成されている。
 上側第2強磁性層65bから絶縁層70までの積層体の周囲には、上側電極層71が形成されている。上側電極層71は、第1上側電極層71a及び第2上側電極層71bによって構成されている。第1上側電極層71aは、上側第2強磁性層65bから絶縁層70までの積層体の側方に位置し、第2上側電極層71bは、該積層体及び第1上側電極層71aの上に形成されている。尚、第2上側電極層71bを設けない構成にしてもよい。
 フリー層63、導電層64、ピンド層68、反強磁性層69、及び絶縁層72は、上記各実施形態と同様の材料で形成することができる。下側電極層61及び上側電極層71は、Cu、NiFe等の導電材料で形成することができる。バッファ層62は、フリー層63の磁気特性を向上させるものであり、例えばTa,NiFe,NiCr,NiFeCr,Ru,Cu等の導電性材料により形成することができる。反強磁性層69の上面を覆う絶縁層70は、Al等で形成することができる。
 以上が、本実施形態の薄膜磁気ヘッド10の構成である。このような構成の薄膜磁気ヘッド10によれば、次のような効果が得られる。すなわち、上側電極層71の第1上側電極層71aがピンド層68に直接接続されるとともに反強磁性層69の抵抗が第1上側電極層71aよりも遥かに大きいため、センス電流は、フリー層63、導電層64、ピンド層68、第1上側電極層71a、第2上側電極層71bのルートに流れ、反強磁性層69には基本的にセンス電流は流れないことになる。このため、反強磁性層69はセンス電流のいわゆる寄生抵抗とはならず、高い磁気抵抗変化率を得ることができる。更に、反強磁性層69が寄生抵抗とならないため、その厚さを大きくすることができる。その結果、ピンド層68の磁化が安定し、ピン反転を抑制できる。
 また、本実施形態のように基台11と反強磁性層69との間にフリー層63及びピンド層68を設ける場合、次のような効果が得られる。すなわち、この場合、下側電極層61の上にバッファ層62を設け、その上にフリー層63を成膜するという手法を採ることができる。このため、フリー層63の成長制御等を行いやすくなり、フリー層63の感度向上を図ることができる。
 尚、反強磁性層69に僅かながらセンス電流が流れることがある。ところが、絶縁層70によって反強磁性層69と第2上側電極層71bは絶縁されているため、反強磁性層69と第2上側電極層71bの境界面に電流が流れる事態が防止されている。また、絶縁層70は必須ではなく、これを設けない構成にしてもよい。
 次に、図15〜図19を参照して、本実施形態の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する。
 まず、図15に示すように、基台11上に、スパッタリング法、めっき法、又はイオンビーム蒸着等によって、下側電極層61を形成する。次いで、例えばスパッタリング法によって、バッファ層62、フリー層63、導電層64、ピンド層68の下側第2強磁性層65a、及びキャップ層80をこの順で積層する。キャップ層80は、その下の各層が酸化するのを防止するものであり、例えばTa等によって形成される。
 次に、図16に示すように、キャップ層80の上にマスク82を形成し、例えばイオンミリング等によって、バッファ層62、フリー層63、導電層64、下側第2強磁性層65a、及びキャップ層80をマスク形状にならってパターニングする。マスク82は、上記のように例えばフォトレジストによって形成することができる。
 図17を参照して、次の過程を説明する。まず、マスク82を残した状態で、スパッタリング法等によって、絶縁層72を中間体の全表面に積層する。次いで、マスク82を剥離してリフトオフを行い、マスクと共にその上の堆積材料を除去する。
 図18を参照して、次の過程を説明する。まず、エッチングにより、キャップ層80を除去するとともに、中間体の表面を平坦化する。次に、例えばスパッタリング法によって、上側第2強磁性層65b、非磁性スペーサ層66、第1強磁性層67、反強磁性層69、及び絶縁層70をこの順で積層する。上側第2強磁性層65bは、下側第2強磁性層65aと同じ材料で形成する。このように第2強磁性層を2段階で形成する工程を採ることで、第2強磁性層の上の材料とのカップリングを高めることができる。
 次に、図19に示すように、絶縁層70の上にマスク83を形成し、イオンミリング等によって絶縁層70から上側第2強磁性層65bまでをマスク形状にならってパターニングする。
 図14を参照して、次の過程を説明する。まず、マスク83を残した状態で、スパッタリング法、めっき法、又はイオンビーム蒸着等によって、第1上側電極層71aを形成する。次に、マスク83を剥離してリフトオフを行い、マスクと共にその上の堆積材料を除去する。次いで、スパッタリング法、めっき法、又はイオンビーム蒸着等によって、第1上側電極層71a及び絶縁層70の上に第2上側電極層71bを形成する。これにより、本実施形態の薄膜磁気ヘッドが得られる。
 次に、実施例に基づいて、本発明の効果をより具体的に説明する。
 実施例1として、第1実施形態に対応する薄膜磁気ヘッド(図1参照)を作製した。つまり、上側電極層44はキャップ層40の上面に接続させ、下側電極層42は、ピンド層36における第2強磁性層35の側部に接続させた。表1に、各層の厚さと形成材料を示す。
Figure 2004139716
 また、実施例2として、第2実施形態に対応する薄膜磁気ヘッド(図12参照)を作製した。各層の形成材料は実施例1と同様にし、下側電極層42をピンド層36における第1強磁性層33の側部に接続させた。
 更に、比較例として、下側電極層を従来のように反強磁性層32におけるピンド層が位置する側とは反対側に接続させたものを作製した。
 そして、実施例1,2及び比較例について、下記の式(1)に基づいて磁気抵抗変化率を得た。尚、A・ΔRは、最大磁気抵抗変化(フリー層及びピンド層の磁化が平行時の磁気抵抗値と反平行時の磁気抵抗値との差)に層の断面積を乗じたものであり、単位はmΩ・μm2である。また、Rtotalは、センス電流が流れる層の全抵抗値を示す。
 MR(磁気抵抗変化率)=(A・ΔR)/(A・Rtotal)×100(%)・・・(1)
 得られた結果としては、比較例では、1.36%であったのに対して、実施例1では、25.45%、実施例2では、7.48%という高い磁気抵抗変化率を実現することができた。尚、実施例1及び実施例2についてシミュレーションをしたところ、得られるべき磁気抵抗変化率はそれぞれ37.9%、9.66%となり、上記実測値はシミュレーション結果に近い値であることが判明した。
本発明に係る薄膜磁気ヘッドの第1実施形態を示す模式図である。 薄膜磁気ヘッドの製造過程を示す図であり、第1強磁性層までを積層した状態を示す。 マスクを利用して、第1強磁性層及び反強磁性層をパターニングした状態を示す図である。 第1強磁性層及び反強磁性層の側部に絶縁層を形成し、リフトオフした後の状態を示す図である。 非磁性スペーサ層からキャップ層までを積層した状態を示す図である。 マスクを利用して、キャップ層から非磁性スペーサ層までをパターニングした状態を示す図である。 第2強磁性層の側部に下側電極層を形成し、更にその上に絶縁層を形成した状態を示す図である。 キャップ層の上に上側電極層を形成した状態を示す図である。 上側電極層を形成した段階における薄膜磁気ヘッドを模式的に示す斜視図である。 本発明に係るハードディスク装置の一実施形態を示す斜視図である。 図10のハードディスク装置に搭載されたヘッドスライダを示す拡大斜視図である。 本発明に係る薄膜磁気ヘッドの第2実施形態を示す模式図である。 本発明に係る薄膜磁気ヘッドの第3実施形態を示す模式図である。 本発明に係る薄膜磁気ヘッドの第4実施形態を示す断面図である。 第4実施形態の薄膜磁気ヘッドの製造過程を示す図である。 第4実施形態の薄膜磁気ヘッドの製造過程を示す図である。 第4実施形態の薄膜磁気ヘッドの製造過程を示す図である。 第4実施形態の薄膜磁気ヘッドの製造過程を示す図である。 第4実施形態の薄膜磁気ヘッドの製造過程を示す図である。
符号の説明
 1…ハードディスク装置、2…ハードディスク、10…薄膜磁気ヘッド、11…基台、12…ジンバル、13…サスペンションアーム、15…ヘッドジンバルアセンブリ、16…ヘッドスライダ、18a,18b…記録用パッド、19a,19b…再生用パッド、31…バッファ層、32…反強磁性層、33,67…第1強磁性層、34,66…非磁性スペーサ層、35…第2強磁性層、36,68…ピンド層、37…導電層(中間層)、38…フリー層、39…導電層、40…キャップ層、42…下側電極層、44…上側電極層、46,48…絶縁層、51,52…マスク、61…下側電極層、62…バッファ層、63…フリー層、64…導電層、65a…下側第2強磁性層、65b…上側第2強磁性層、66…非磁性スペーサ層、67…強磁性層、68…ピンド層、69…反強磁性層、70…絶縁層、71…上側電極層、71a…第1上側電極層、71b…第2上側電極層、72…絶縁層、80…キャップ層、I…センス電流。

Claims (10)

  1.  反強磁性層と、
     前記反強磁性層と交換結合して磁化の向きが固定されたピンド層と、
     外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層と、
     前記ピンド層と前記フリー層との間に設けられた中間層と、
     前記フリー層の層厚方向にセンス電流を供給する一対の電極層と、を備え、
     前記ピンド層に、一方の前記電極層が接続されていることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2.  前記ピンド層は、前記反強磁性層に接する第1強磁性層と、前記第1強磁性層と磁化の方向が逆方向にされた第2強磁性層と、前記第1強磁性層と前記第2強磁性層との間に配された非磁性スペーサ層と、を備え、
     前記ピンド層に接続されている前記一方の前記電極層は、前記第2強磁性層におけるトラック幅方向の側面に接触し、前記第1強磁性層におけるトラック幅方向の側面には接触していないことを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  3.  前記第2強磁性層における前記第1強磁性層と対向する面の面積は、前記第1強磁性層における前記第2強磁性層と対向する面の面積よりも狭いことを特徴とする請求項2記載の薄膜磁気ヘッド。
  4.  所定の基台と前記反強磁性層の間に、前記ピンド層、前記中間層、及び前記フリー層が配されており、
     前記ピンド層と接続された前記電極層の他方の電極層は、前記フリー層と前記基台との間に位置していることを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  5.  前記中間層は、導電性材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜4のうち何れか一項記載の薄膜磁気ヘッド。
  6.  薄膜磁気ヘッドをジンバルに搭載したヘッドジンバルアセンブリであって、
     前記薄膜磁気ヘッドは、
     反強磁性層と、
     前記反強磁性層と交換結合して磁化の向きが固定されたピンド層と、
     外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層と、
     前記ピンド層と前記フリー層との間に設けられた中間層と、
     前記フリー層の層厚方向にセンス電流を供給する一対の電極層と、を備え、
     前記ピンド層に、一方の前記電極層が接続されていることを特徴とするヘッドジンバルアセンブリ。
  7.  磁気情報を書込み可能なハードディスクと、前記ハードディスクの前記磁気情報を読取る薄膜磁気ヘッドと、を備えるハードディスク装置であって、
     前記薄膜磁気ヘッドは、
     反強磁性層と、
     前記反強磁性層と交換結合して磁化の向きが固定されたピンド層と、
     外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層と、
     前記ピンド層と前記フリー層との間に設けられた中間層と、
     前記フリー層の層厚方向にセンス電流を供給する一対の電極層と、を備え、
     前記ピンド層に、一方の前記電極層が接続されていることを特徴とするハードディスク装置。
  8.  反強磁性層を形成するステップと、
     前記反強磁性層と交換結合して磁化の向きが固定されたピンド層を形成するステップと、
     外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層を形成するステップと、
     前記ピンド層と前記フリー層との間に設けられた中間層を形成するステップと、
     前記フリー層の層厚方向にセンス電流を供給する一対の電極層を形成するステップと、を含み、
     一方の前記電極層は、前記ピンド層に接続されるように形成することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  9.  前記ピンド層は、前記反強磁性層に接する第1強磁性層と、前記第1強磁性層と磁化の方向が逆方向にされた第2強磁性層と、前記第1強磁性層と前記第2強磁性層との間に配された非磁性スペーサ層と、を備え、
     前記ピンド層に接続させる前記一方の前記電極層は、前記第2強磁性層におけるトラック幅方向の側面に接触し、前記第1強磁性層におけるトラック幅方向の側面には接触しないように形成することを特徴とする請求項8記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  10.  前記ピンド層は、前記反強磁性層に接する第1強磁性層と、前記第1強磁性層と磁化の方向が逆方向にされた第2強磁性層と、前記第1強磁性層と前記第2強磁性層との間に配された非磁性スペーサ層と、を備え、
     所望パターンの前記第1強磁性層を得た後、前記第1強磁性層を覆うように前記第2強磁性層となる磁性層を形成するステップと、
     マスクを利用して前記第2強磁性層となる磁性層をパターニングし、所望形状の前記第2強磁性層を得るステップと、を含み、
     前記マスクの前記第1強磁性層への投影面積は、前記第1強磁性層における前記マスクと対向する面の面積よりも狭いことを特徴とする請求項8記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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