JP2004138326A - 熱交換装置 - Google Patents

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JP2004138326A JP2002303751A JP2002303751A JP2004138326A JP 2004138326 A JP2004138326 A JP 2004138326A JP 2002303751 A JP2002303751 A JP 2002303751A JP 2002303751 A JP2002303751 A JP 2002303751A JP 2004138326 A JP2004138326 A JP 2004138326A
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Kiyoshi Fukuzawa
福澤 清
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Abstract

【課題】潜熱回収用の熱交換器も備えることで高い熱交換効率を得ることのできる装置でありながら、排気の結露を防止することで酸性凝縮水による排気経路の腐食を事前に防ぐことができ、室内型として設置した場合の極めて高い安全性を確保することが可能な熱交換装置を提供する。
【解決手段】熱交換後の排気を排出する排気延長経路17を、二次熱交換器50よりも排気経路の下流側から外気に開放する外部まで延ばして配設する。燃料に空気を供給する給気経路より分岐し、該分岐した先が前記排気延長経路17の始端側に連通接続して、該排気延長経路17中の排気を希釈する空気を導くバイパス経路32を設ける。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料に空気を混合して燃焼させた際に生じる排気の流れる排気経路内に、排気の顕熱を吸収して被加熱流体を加熱する一次熱交換器を配置し、さらに該一次熱交換器よりも前記排気経路の下流側に排気の潜熱を回収する二次熱交換器を配置して成る熱交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、室内設置型の風呂給湯器や給湯暖房機等で用いられている熱交換装置には、燃料に混ぜる燃焼用の空気を外部から給気して外部に排気する強制給排気(FF)式と、空気は室内から給気して外部に排気する強制排気(FE)式とが知られている。
【0003】
何れのタイプも、メタンやプロパン等の燃料をバーナーで空気と混合しつつ燃焼させた際に生じる熱を、バーナー近傍等に配置した熱交換器で回収し、給水や暖房等の加熱を行っていた。このような室内設置型の各タイプでは、排気温度が通常200〜250℃程度と高温であったため、排気中に含まれる水分は外部に通じる排気筒内で熱交換により排気温度が下がっても、結露水が発生する心配はなかった。
【0004】
ところで、室外設置型では、前記熱交換器とは別に潜熱回収用の熱交換器を設けることで、排気(通常200〜250℃)中の廃熱を奪い潜熱まで回収することにより、熱交換効率を格段に高めた熱交換装置も知られている(例えば、特許文献1参照。)。このように潜熱回収用の二次熱交換器を備える場合には、排気から潜熱が回収されるため、排気温度は通常50〜60℃程度まで低下していた。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−141994号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述したような潜熱回収用の二次熱交換器を備える熱交換装置を、室内設置型として前記2つのタイプの何れかに構成すると、潜熱回収後の排気は既に水蒸気飽和の状態であるため、外部に通じる排気筒内で少しでも熱交換されて排気温度がさらに下がると、排気筒内で排気中の水蒸気は凝縮水に結露することが容易に想定される。
【0007】
ここで結露した凝縮水には、燃焼用の空気が高温で酸化して生成された窒素酸化物(NOx)やガス漏れ検知のために燃料に添加された付臭剤が酸化することで生成された硫黄酸化物(SOx)等が溶解するため、排気筒内に溜まる結露水は、硝酸あるいは硫酸を含むpH2〜3の強酸性になりやすかった。そのため、強酸性の凝縮水によって排気筒が腐食されると、腐食箇所より排気筒内の排気ガスが室内に漏れるおそれも考えられる。
【0008】
本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、潜熱回収用の熱交換器も備えることで高い熱交換効率を得ることのできる装置でありながら、排気の結露を防止することで酸性凝縮水による排気経路の腐食を事前に防ぐことができ、室内型として設置した場合の極めて高い安全性を確保することが可能な熱交換装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]燃料に空気を混合して燃焼させた際に生じる排気の流れる排気経路内に、排気の顕熱を吸収して被加熱流体を加熱する一次熱交換器(40)を配置し、さらに該一次熱交換器(40)よりも前記排気経路の下流側に排気の潜熱を回収する二次熱交換器(50)を配置して成る熱交換装置(10)において、
熱交換後の排気を排出する排気延長経路(17)を、前記二次熱交換器(50)よりも前記排気経路の下流側から外気に開放する外部まで延ばして配設し、
燃料に空気を供給する給気経路より分岐し、該分岐した先が前記排気延長経路(17)の始端側に連通接続して、該排気延長経路(17)中の排気を希釈する空気を導くバイパス経路(32)を設けたことを特徴とする熱交換装置(10)。
【0010】
[2]前記バイパス経路(32A)の途中を、前記排気経路においてその上流端から前記二次熱交換器(50)よりも上流側までの間の少なくとも一部に近接させて配置し、該バイパス経路(32A)を流れる空気を加熱することを特徴とする[1]記載の熱交換装置(10)。
【0011】
[3]燃料に空気を混合して燃焼させた際に生じる排気の流れる排気経路内に、排気の顕熱を吸収して被加熱流体を加熱する一次熱交換器(40)を配置し、さらに該一次熱交換器(40)よりも前記排気経路の下流側に排気の潜熱を回収する二次熱交換器(50)を配置して成る熱交換装置(10)において、
熱交換後の排気を排出する排気延長経路(17)を、前記二次熱交換器(50)よりも前記排気経路の下流側から外気に開放する外部まで延ばして配設し、
前記排気経路においてその上流端から前記二次熱交換器(50)よりも上流側までの間の何れかの箇所より分岐し、該分岐した先が前記排気延長経路(17)の始端側に連通接続して、該排気延長経路(17)中の排気を希釈する前記二次熱交換器(50)よりも上流側からの排気を導くバイパス経路(32B)を設けたことを特徴とする熱交換装置(10)。
【0012】
[4]燃料に混合する空気を強制送風するための給気ファン(30)を備え、
前記バイパス経路(32,32A,32B)を通って前記排気延長経路(17)の始端側に導かれる気体流量を、前記給気ファン(30)の回転数により調整可能とし、
前記給気ファン(30)の回転数を、少なくとも前記排気延長経路(17)における熱交換率を含む各種データに基づき、前記排気延長経路(17)内で凝縮水が結露しない範囲に設定したことを特徴とする[1],[2]または[3]記載の熱交換装置(10)。
【0013】
[5]前記バイパス経路(32,32A,32B)の途中に、該バイパス経路(32,32A,32B)を通って前記排気延長経路(17)の始端側に導かれる気体流量を調整可能な開閉弁(80)を設けたことを特徴とする[1],[2],[3]または[4]記載の熱交換装置(10)。
【0014】
[6]前記開閉弁(80)の開閉度合いを、少なくとも前記排気延長経路(17)における熱交換率を含む各種データに基づき、前記排気延長経路(17)内で凝縮水が結露しない範囲に設定したことを特徴とする[5]記載の熱交換装置(10)。
【0015】
前記本発明は次のように作用する。
本熱交換装置(10)によれば、一次熱交換器(40)により顕熱を吸収するだけでなく、二次熱交換器(50)により排気中の水蒸気の凝縮潜熱をも回収するので、二次熱交換器(50)の下流側へ排出される排気は水蒸気飽和状態となる。かかる水蒸気飽和の排気が外気に通じる排気延長経路(17)にそのまま流入し、排気延長経路(17)で多少でも温度が下がると、排気延長経路(17)内で排気中の水蒸気が凝縮水に結露するが、バイパス経路(32)により燃焼前の空気を排気延長経路(17)の始端側へ導入する。
【0016】
それにより、排気延長経路(17)の始端側にて水蒸気飽和の排気は、燃焼前の空気と混合されることによって希釈され、排気延長経路(17)を通過する際の湿度を十分に低下させることができる。従って、排気延長経路(17)内における凝縮水の結露は防止され、排気延長経路(17)を凝縮水による腐食から保護することができ、排気延長経路(17)の途中より排気が漏れるおそれは解消される。
【0017】
また、前記バイパス経路(32A)の途中を、前記排気経路においてその上流端から前記二次熱交換器(50)よりも上流側までの間の少なくとも一部に近接させて配置し、該バイパス経路(32A)を流れる空気を加熱するように構成すれば、加熱された空気によって、排気延長経路(17)の始端側で水蒸気飽和の排気を加熱希釈することが可能となり、より一層と排気延長経路(17)内における凝縮水の結露を防止することができる。
【0018】
また、前記バイパス経路(32B)を、燃焼前の空気を導く給気経路ではなく、排気経路においてその上流端から二次熱交換器(50)よりも上流側までの間の何れかの箇所より分岐させて、該分岐した先を前記排気延長経路(17)の始端側に連通接続させるように構成してもよい。この場合には、相当高温に加熱されかつ湿度が未だ100%に達していない排気が、排気延長経路(17)の始端側へ導入されることになり、該排気延長経路(17)における排気全体の温度を上げて湿度を下げ、排気延長経路(17)内における凝縮水の結露を防止することができる。
【0019】
さらに、燃料に混合する空気を強制送風するための給気ファン(30)を通常は備えるが、前記バイパス経路(32,32A,32B)を通って排気延長経路(17)の始端側に導かれる気体流量は、前記給気ファン(30)の回転数により調整することが可能となる。ここで給気ファン(30)の回転数を、少なくとも排気延長経路(17)における熱交換率を含む各種データに基づき、排気延長経路(17)内で凝縮水が結露しない範囲に設定することで、排気延長経路(17)が凝縮水により腐食する事態を十分に防止でき、より高い安全性を確保することが可能となる。
【0020】
あるいは前記バイパス経路(32,32A,32B)の途中に、該バイパス経路(32,32A,32B)を通って排気延長経路(17)の始端側に導かれる気体流量を調整可能な開閉弁(80)を設けることで、給気ファン(30)の回転数を制御することなく、開閉弁(80)だけでも気体流量を適宜調整することが可能となる。ここで開閉弁(80)の開閉度合いを、少なくとも排気延長経路(17)における熱交換率を含む各種データに基づき、排気延長経路(17)内で凝縮水が結露しない範囲に設定すれば、前記給気ファン(30)の回転数を制御する場合と同様に、より高い安全性を確保することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明を代表する各種実施の形態を説明する。
図1および図2は本発明の第1実施の形態を示している。
本実施の形態に係る熱交換装置10は、強制排気(FE)式の給湯器に適用したものである。ここで給湯器の種類は、湯沸器や風呂給湯器あるいは給湯暖房機として単独で用いられるものに限られず、これらを適宜組み合わせたものに対応して複数用いられるものであってもよい。
【0022】
図1に示すように、熱交換装置10は、ハウジング11内に燃焼室12を備えており、該燃焼室12の下部には、バーナー13が配設されている。燃焼室12内において、その下部にあるバーナー13から燃焼室12の上部にある排気フード16に至る空間に排気経路が形成される。
【0023】
かかる排気経路内において、バーナー13の上方には、排気の顕熱を回収する一次熱交換器40が配置され、さらにその上方には排気の潜熱を回収する二次熱交換器50が配置されている。ここで二次熱交換器50は、一次熱交換器40よりも排気経路の下流側に位置する。
【0024】
一次熱交換器40と二次熱交換器50の間には、二次熱交換器50で生成した凝縮水を受け止め、該凝縮水が一次熱交換器40の上に落下することを防止するための受け皿14が取り付けられている。受け皿14は、燃焼室12を図1中の左端一部を除いて上下に仕切るものであり、一次熱交換器40を経由した後の排気は、受け皿14のない燃焼室12左端の開口部15を通じて二次熱交換器50の配置されている排気フード16に流れ込むようになっている。
【0025】
受け皿14は、開口部15側から燃焼室12の右端側に向けて下り傾斜しており、傾斜の下端部分には、受け皿14によって回収された凝縮水を一時的に溜めるドレン受け14aが設けられている。ドレン受け14aの底部には、凝縮水の排出通路18が接続され、該排出通路18の途中には、酸性の凝縮水を中和するための中和処理器19が取り付けられている。中和処理器19には、例えば炭酸カルシウムが入っており酸性の凝縮水を中和する。その他、後述する給水管路61から分岐した水を凝縮水に加えることで酸性度を弱めることにより、中和処理器19を取り付けないものも知られている。
【0026】
燃焼室12の左下方には、燃料に混合する燃焼用の空気をバーナー13に向けて送り込むための給気ファン30が配設されている。給気ファン30は、燃焼室12の底部に連通するように取り付けられたケーシング31に収納されており、該ケーシング31内に給気経路が形成される。なお、ハウジング11の適所には、空気を取り込むための給気口11aが開設されている。
【0027】
バーナー13には、燃焼ガスを供給するためのガス供給管21の先端が臨むように配置されており、該ガス供給管21の途中には、燃焼ガスの供給をオンオフ制御するガス電磁弁22と、元ガス電磁弁23と、それにバーナー13へ供給する燃焼ガスの供給量を調整するガス比例弁24が取り付けられている。
【0028】
ハウジング11内において二次熱交換器50の下流側へ排出された排気は、排気経路の下流端を成す排気フード16に連通された排気延長経路17から屋外へ排出されるようになっている。排気延長経路17は、その始端側が排気フード16の終端側に一体に接続されており、ハウジング11が配置された室内の所定箇所から天井裏ないしパイプスペースに沿って、外気に開放する屋外まで延び出るように配設されている。
【0029】
排気延長経路17の始端側には、排気フード16の下流側まで排出された水蒸気飽和状態である排気を希釈するためのバイパス経路32の終端が接続されている。バイパス経路32の始端側は、給気ファン30を収めたケーシング(給気経路)31の途中より分岐し、該分岐した先の終端側が排気延長経路17の始端側に連通することで、該排気延長経路17中に燃焼前の新鮮な空気が導入され、水蒸気飽和状態の排気を希釈し、その水蒸気飽和状態を緩和するように設定されている。
【0030】
二次熱交換器50の入側には、給水された水(被加熱流体)が流入する給水管路61が接続され、二次熱交換器50の出側は、連結管路62によって一次熱交換器40の入側と接続されている。また、一次熱交換器40の出側には、加熱後の給水の流れ出る給湯管路63が接続されている。
【0031】
給水管路61の入口部近傍には、供給される給水の温度を検知するための入水サーミスタ64が、またその下流側には、通水の有無や通水量を検知するための水量センサ65が取り付けられている。給湯管路63には、その出口部近傍に、出湯される湯の温度を検知するための出湯サーミスタ66が、またその下流側には、出湯される湯の流量を制限するための水量制御弁67が設けられている。
【0032】
また、熱交換装置10は、その動作を統括制御するための各種回路部品を収めた制御基板70を有しており、該制御基板70には、例えば、台所等に配置され、湯温の設定操作等の受け付けや、各種の状態表示を行うリモコン71が接続されている。
【0033】
次に作用を説明する。
バーナー13からの熱は、先ずバーナー13の近傍に配置された一次熱交換器40によって吸収される。すなわち、一次熱交換器40では、加熱された排気の顕熱が主として吸収される。一次熱交換器40によって顕熱の回収された排気は、開口部15を通って二次熱交換器50に到達する。
【0034】
二次熱交換器50に到達した排気は、200℃〜250℃程度までその温度が低下しているので、二次熱交換器50は主として排気の潜熱を回収する。なお、潜熱回収時に二次熱交換器50に結露した凝縮水は、図1において、二次熱交換器50から落下して受け皿14に受け止められ、ドレン受け14a、排出通路18、中和処理器19を通じて排出される。
【0035】
図1に示すように、給水管路61から給水することで、該給水管路61から二次熱交換器50内に入る水と、一次熱交換器40の下流側へ排出される排気の潜熱とが熱交換されて、給水直後の水温をある程度上昇させることができる。二次熱交換器50に到達した排気が比較的低い温度であっても、給水との温度差が大きく、効率良く排気の熱を吸収することができる。
【0036】
二次熱交換器50で熱交換された低温の湯は、連結管路62を通って今度は一次熱交換器40内に入ることで、バーナー13からの顕熱と熱交換されるため、一次熱交換器40に続く給湯管路63から高温の湯を供給することができる。高温の湯は、給湯以外にも例えば、風呂の湯沸かしや暖房等に適宜用いられる。
【0037】
このように、本熱交換装置10によれば、一次熱交換器40により顕熱を吸収するだけでなく、二次熱交換器50により排気中の水蒸気の凝縮潜熱をも回収するので、二次熱交換器50の下流側へ排出される排気は水蒸気飽和状態となる。かかる水蒸気飽和の排気が外気に通じる排気延長経路17にそのまま流入し、排気延長経路17で多少でも温度が下がると、排気延長経路17内で排気中の水蒸気が凝縮水に結露するが、バイパス経路32により燃焼前の空気が排気延長経路17の始端側へ導入される。
【0038】
それにより、排気延長経路17の始端側にて水蒸気飽和の排気は、燃焼前の空気と混合されることによって希釈され、排気延長経路17を通過する際の湿度を十分に低下させることができる。従って、排気延長経路17内における凝縮水の結露は防止され、排気延長経路17を凝縮水による腐食から保護することができ、排気延長経路17の途中より排気が漏れるおそれは解消される。
【0039】
以上のように、本熱交換装置10によれば、排気延長経路17内における凝縮水の結露を防止するために、バイパス経路32からの空気の導入により排気延長経路17内における排気の湿度を100%以下に希釈するのであるが、ここで結露防止に必要なバイパス経路32からの空気の導入量として、該空気導入量を規定する給気ファン30の回転数を次のように設定することができる。
【0040】
先ずハウジング11内(図1中のポイントA)に給気される燃焼用の空気の温度(T1)および湿度(W1)をセンサ等により測定し、同様にハウジング11内において二次熱交換器50の下流側(図1中のポイントB)に排出される排気の温度(T2)および湿度(W2)もセンサ等により測定する。給気の湿度(W1)は実測値を求めてもよいが、その場の状況に応じて例えば20%等と所定値に仮定してもよい。また二次熱交換器50の下流側における排気の湿度(W2)は通常100%となる。
【0041】
二次熱交換器50の下流側に排出された排気(温度(T2)および湿度(W2))は、排気延長経路17の始端側でバイパス経路32からの空気(温度(T1)および湿度(W1))により希釈されることにより、温度および湿度が双方とも低下することになるが、この希釈直後(図1中のポイントB’)の排気の温度(T3)および湿度(W3)もセンサ等により測定する。
【0042】
ここで排気延長経路17の始端側から終端側まで排気が通過する際の熱交換率が分かれば、排気延長経路17の終端(図1中のポイントC)から外気に排出される際の排気の温度(T4)および湿度(W4)を算出して推定することができる。かかる算出値に基づき、所定の演算式を用いることで、排気延長経路17内における結露防止に必要な空気の導入量を得るための給気ファン30の回転数を設定すればよい。
【0043】
排気延長経路17における熱交換率は、その断面積や全長等の伝熱面積や全体形状の折り曲げ状態等により定まる。排気延長経路17が既にパイプスペース等に施工済でその全体を観ることができないような場合、排気延長経路17の全長等はこれに対応して初期設定された給気ファン30のトルク(消費電力)から推定することも可能である。なお、結露が発生しやすい寒冷地等の状況を想定して、最悪条件でも結露が発生しない程度に予め推定した前記空気の導入量に基づき、給気ファン30の回転数を固定値として設定してもよい。
【0044】
図3は本発明の第2実施の形態を示している。
本第2実施の形態は、バイパス経路32Aの途中を、前記排気経路においてその上流端から前記二次熱交換器50よりも上流側までの間の少なくとも一部に近接させて配置し、該バイパス経路32Aを流れる空気を加熱するように構成したものである。
【0045】
図3においては、バイパス経路32Aの途中を、燃焼室12におけるバーナー13の直ぐ上方から一次熱交換器40付近に亘って沿うように配置したが、バーナー13の直ぐ上方だけ、あるいは一次熱交換器40付近だけに、バイパス経路32Aの途中一部が近接するように配置してもよい。なお、第1実施の形態と同種の部位には同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0046】
以上のような第2実施の形態によれば、バイパス経路32Aを流入した空気が、前記バーナー13の直ぐ上方から一次熱交換器40付近に亘って沿って流れる過程で加熱されるため、この加熱された空気によって、排気延長経路17の始端側で水蒸気飽和の排気を加熱希釈することが可能となる。そのため、よりいっそうと排気延長経路17内における凝縮水の結露を防止することができる。
【0047】
図4は本発明の第3実施の形態を示している。
本実施の形態は、基本的な構成は前記第2実施の形態と同様であるが、前記バイパス経路32Aの途中に、該バイパス経路32Aを通って排気延長経路17の始端側に導かれる気体流量を調整可能な開閉弁80を設けたものである。なお、第2実施の形態と同種の部位には同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0048】
このように開閉弁80を設けたことにより、給気ファン30の回転数を一定値に固定した上で、開閉弁80の開閉度合いによりバイパス経路32Aを通る気体流量を適宜調整することが可能となる。特に本実施の形態によれば、排気延長経路17の始端側にて排気が結露しない温度までをも、前記開閉弁80の開閉度合いのフィードバック制御により、所定の目標値に制御することも可能となる。
【0049】
また、開閉弁80の開閉度合いは、前述した給気ファン30の回転数と同様に、バイパス経路32からの空気の導入量を規定するものであるため、給気ファン30の回転数の代わりに開閉弁80の開閉度合いを、少なくとも排気延長経路17における熱交換率を含む各種データに基づき、排気延長経路17内で凝縮水が結露しない範囲に設定してもよい。それにより、いっそうと高い安全性を確保することが可能となる。なお、前記第1実施の形態におけるバイパス経路32に対して、その途中に開閉弁80を設けるように構成してもよい。
【0050】
図5は本発明の第4実施の形態を示している。
本第4実施の形態は、バイパス経路32Bの始端を、燃焼前の空気を導くケーシング(給気経路)31ではなく、排気経路においてその上流端から二次熱交換器50よりも上流側までの間の何れかの箇所より分岐させて、該分岐した先を前記排気延長経路17の始端側に連通接続させるように構成したものである。
【0051】
図5においては、バイパス経路32Bの始端を、燃焼室12におけるバーナー13の直ぐ上方から燃焼室12の外部に延ばすように排気経路外へ分岐させたが、燃焼室12におけるバーナー13の直ぐ上方から二次熱交換器50よりも上流側までの間であれば、例えば、一次熱交換器40の傍らや、一次熱交換器40と二次熱交換器50の間等、途中何れの箇所から分岐させてもよい。
【0052】
以上のような第4実施の形態によれば、既に相当高温に加熱されかつ湿度が未だ100%に達していない排気が、バイパス経路32Bを介して排気延長経路17の始端側へ導入されることになるため、該排気延長経路17における排気全体の温度を上げて湿度を下げ、排気延長経路17内における凝縮水の結露を防止することができる。なお、本第4実施の形態におけるバイパス経路32Bに対しても、その途中に開閉弁80を設けるように構成してもよい。
【0053】
以上の各種実施の形態においては、何れも熱交換装置10を強制排気(FE)式の給湯器に適用して説明したが、もちろん、強制排気(FE)式に限られるものではなく、図6に示す本発明の第5実施の形態のように、熱交換装置10Aを強制排気(FE)式ではなく、強制給排気(FF)式の給湯器に適用してもかまわない。
【0054】
本第5実施の形態に係る熱交換装置10Aは、基本的には前記熱交換装置10と同様に構成されているが、強制給排気(FF)式では、燃焼用の空気を外部から給気して外部に排気するため、給排気経路が前記熱交換装置10とは異なる。すなわち、熱交換装置10Aでは、ハウジング11A内に給気ダクト90が配置され、該給気ダクト90の終端が燃焼室12のバーナー13近傍に連通しており、その途中には給気ファン30と、これを囲み給気経路を成すケーシング31が配設されている。
【0055】
また、給気ダクト90の上流側はハウジング11Aの上部より突出して、排気延長経路17の外周を取り囲むようにして延びて二重管を成す給気延長経路91となっている。図6においては、バイパス経路32の始端を前記ケーシング31の途中より分岐させたが、同じく給気経路を成す給気ダクト90の途中や、あるいは燃焼室12内の排気経路において、その上流端から二次熱交換器50よりも上流側までの間の何れかの箇所より分岐させてもよい。
【0056】
もちろん、本実施の形態でも、バイパス経路32を介して排気延長経路17の始端側へ導く空気の導入量は、給気ファン30の回転数あるいはバイパス経路32の途中に設ける開閉弁80の開閉度合いによって規制されるが、強制給排気(FF)式では、排気延長経路17が給気延長経路91に取り囲まれた二重管を成すので、本実施の形態における排気延長経路17の熱交換率は、前記第1〜第4実施の形態における強制排気(FE)式の排気延長経路17の熱交換率とは相当異なるものとなる。
【0057】
以上、本発明の各種実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、前記各実施の形態では、燃料として燃焼ガスを用いたガス給湯器を例に説明したが、燃料は、石油や灯油等でもよく、また適用する器具は、風呂の湯沸かしや暖房等を行うものであってもよい。また本発明は、室外型の排気延長タイプで用いることができる。
【0058】
【発明の効果】
本発明に係る熱交換装置によれば、潜熱をも回収する二次熱交換器の下流側へ排出される排気に対して、該排気を外部へ排出する排気延長経路の始端側で、バイパス経路を介して燃焼前の空気あるいは潜熱回収前の排気を導入することにより、水蒸気飽和状態にある排気と混合希釈し、排気延長経路を通過する際の湿度を十分に低下させることができる。
【0059】
それにより、排気延長経路内における凝縮水の結露は防止され、排気延長経路を凝縮水による腐食から保護することができ、排気延長経路の途中より排気が漏れるおそれは解消される。従って、このように一次熱交換器により顕熱を吸収するだけでなく、二次熱交換器により排気中の水蒸気の凝縮潜熱をも回収する熱交換装置であっても、極めて高い安全性を確保することができ、室外のみならず室内にも設置することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る熱交換装置の全体構成を示す説明図である。
【図2】本発明の第1実施の形態に係る熱交換装置を概略的に示す説明図である。
【図3】本発明の第2実施の形態に係る熱交換装置を概略的に示す説明図である。
【図4】本発明の第3実施の形態に係る熱交換装置を概略的に示す説明図である。
【図5】本発明の第4実施の形態に係る熱交換装置を概略的に示す説明図である。
【図6】本発明の第5実施の形態に係る熱交換装置の全体構成を示す説明図である。
【符号の説明】
10…熱交換装置
10A…熱交換装置
11…ハウジング
11a…給気口
12…燃焼室
13…バーナー
14…受け皿
16…排気フード
17…排気延長経路
18…排出通路
19…中和処理器
21…ガス供給管
22…ガス電磁弁
23…元ガス電磁弁
24…ガス比例弁
30…給気ファン
31…ケーシング
32…バイパス経路
32A…バイパス経路
32B…バイパス経路
40…一次熱交換器
50…二次熱交換器
61…給水管路
62…連結管路
63…給湯管路
64…入水サーミスタ
65…水量センサ
66…出湯サーミスタ
67…水量制御弁
70…制御基板
71…リモコン
80…開閉弁
90…給気ダクト
91…給気延長経路

Claims (6)

  1. 燃料に空気を混合して燃焼させた際に生じる排気の流れる排気経路内に、排気の顕熱を吸収して被加熱流体を加熱する一次熱交換器を配置し、さらに該一次熱交換器よりも前記排気経路の下流側に排気の潜熱を回収する二次熱交換器を配置して成る熱交換装置において、
    熱交換後の排気を排出する排気延長経路を、前記二次熱交換器よりも前記排気経路の下流側から外気に開放する外部まで延ばして配設し、
    燃料に空気を供給する給気経路より分岐し、該分岐した先が前記排気延長経路の始端側に連通接続して、該排気延長経路中の排気を希釈する空気を導くバイパス経路を設けたことを特徴とする熱交換装置。
  2. 前記バイパス経路の途中を、前記排気経路においてその上流端から前記二次熱交換器よりも上流側までの間の少なくとも一部に近接させて配置し、該バイパス経路を流れる空気を加熱することを特徴とする請求項1記載の熱交換装置。
  3. 燃料に空気を混合して燃焼させた際に生じる排気の流れる排気経路内に、排気の顕熱を吸収して被加熱流体を加熱する一次熱交換器を配置し、さらに該一次熱交換器よりも前記排気経路の下流側に排気の潜熱を回収する二次熱交換器を配置して成る熱交換装置において、
    熱交換後の排気を排出する排気延長経路を、前記二次熱交換器よりも前記排気経路の下流側から外気に開放する外部まで延ばして配設し、
    前記排気経路においてその上流端から前記二次熱交換器よりも上流側までの間の何れかの箇所より分岐し、該分岐した先が前記排気延長経路の始端側に連通接続して、該排気延長経路中の排気を希釈する前記二次熱交換器よりも上流側からの排気を導くバイパス経路を設けたことを特徴とする熱交換装置。
  4. 燃料に混合する空気を強制送風するための給気ファンを備え、
    前記バイパス経路を通って前記排気延長経路の始端側に導かれる気体流量を、前記給気ファンの回転数により調整可能とし、
    前記給気ファンの回転数を、少なくとも前記排気延長経路における熱交換率を含む各種データに基づき、前記排気延長経路内で凝縮水が結露しない範囲に設定したことを特徴とする請求項1,2または3記載の熱交換装置。
  5. 前記バイパス経路の途中に、該バイパス経路を通って前記排気延長経路の始端側に導かれる気体流量を調整可能な開閉弁を設けたことを特徴とする請求項1,2,3または4記載の熱交換装置。
  6. 前記開閉弁の開閉度合いを、少なくとも前記排気延長経路における熱交換率を含む各種データに基づき、前記排気延長経路内で凝縮水が結露しない範囲に設定したことを特徴とする請求項5記載の熱交換装置。
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