JP2004137993A - ディーゼルエンジン及びその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、自己着火温度が高い炭化水素系燃料でもディーゼル燃焼可能なディーゼルエンジンを提供する点にある。
【解決手段】炭化水素系燃料Gを新気Aが圧縮された燃焼室1に噴射してディーゼル燃焼させるディーゼルエンジンであって、炭化水素系燃料Gの一部を酸化反応させてアルデヒドG0を生成し、生成したアルデヒドG0を燃焼室1に供給するアルデヒド供給機構20を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】炭化水素系燃料Gを新気Aが圧縮された燃焼室1に噴射してディーゼル燃焼させるディーゼルエンジンであって、炭化水素系燃料Gの一部を酸化反応させてアルデヒドG0を生成し、生成したアルデヒドG0を燃焼室1に供給するアルデヒド供給機構20を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素系燃料を新気が圧縮された燃焼室に噴射してディーゼル燃焼させる燃料噴射機構を備えたディーゼルエンジン及びその運転方法に関し、特に、自己着火温度が軽油に対して比較的高い天然ガスやLPガス等でも燃料として使用できるディーゼルエンジン及びそのその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンは、燃焼室に吸気され圧縮された高温の新気中に軽油等の燃料を噴射することにより燃料を自己着火燃焼させる所謂ディーゼル燃焼を行なうものであり、火花点火式エンジンと比較して、酷なノッキングを起こすことがないので圧縮比を高くして熱効率を向上させることができると共に、吸気路を絞らずにポンピングロスを抑制しながら燃料の噴射量を低下させることで部分負荷運転を行なうことができる。このようなディーゼルエンジンは、特に燃料の経済性が重視される大型車両や船舶などの交通機関を始め、コジェネレーション等の定置式動力源として幅広く利用されている。
また、軽油を燃料とするディーゼルエンジンの欠点としては、軽油を拡散燃焼させるので黒鉛・微粒子や窒素酸化物を始めとする有害排出成分が発生しやすく、さらに、圧縮比が高く燃焼最高圧力も高いのでピストン及びシリンダ等の部材を頑丈にする必要があることなどがある。
【0003】
メタンを主成分とする天然ガスやプロパンとブタンを主成分とする液化石油ガス(liquefied petroleum Gas、以下LPガスと呼ぶ。)は、各家庭での利用の他に、工業用の燃焼用燃料として多く利用されると共に、コジェネレーション又はヒートポンプ用のエンジンの燃料としても利用されている。また、最近では、環境保全等の観点から天然ガス自動車への利用が推進されている。
【0004】
このような天然ガス又はLPガスは、可燃範囲が広く希薄燃焼を実現することができるため燃焼温度を低下させNOx排出量の大幅に低減することができ、さらに、発熱量あたりのCO2排出量が少ないこと等の有害排出成分が少なく排ガス浄化の点でも有利である。
【0005】
そこで、このような天然ガスやLPガスをディーゼルエンジン用の燃料として利用することができれば、熱効率が高く有害排出物が少ないエンジンを実現することができるが、これらの燃料は、軽油と比較して、自己着火温度が高く、例えば、軽油の自己着火温度が350℃〜400℃程度であるのに対して、天然ガス系都市ガス13Aの自己着火温度は550℃程度、LPガスの自己着火温度は450℃程度であるため、純粋に圧縮比を例えば22程度に高く設定しても燃料を自己着火させてディーゼル燃焼させることができない。
【0006】
そこで、近年、ディーゼルエンジンにおいて、これらのLPガス等の高自己着火温度の燃料をディーゼル燃焼させるディーゼル燃焼方法として、その燃料にセタン価向上剤を添加する方法や、燃焼室をグロープラグ等の外部熱源により燃料が自己着火可能な温度に昇温しておく方法や、燃焼室に吸気される新気を加熱する方法などが考案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記ディーゼル燃焼方法としての、高自己着火温度の燃料にセタン化向上剤を添加する方法では、セタン化向上剤が高価であるために、ディーゼルエンジンの利点である燃料経済性が損なわれ、さらに、エンジンにセタン化向上剤を貯蔵するタンク及びそれを添加する装置が必要となるため、エンジン自身も高価なものとなる。
【0008】
また、上記ディーゼル燃焼方法としての、燃焼室を外部熱源により燃料が自己着火可能な温度に昇温しておく方法や、燃焼室に吸気される新気を加熱する方法では、燃焼室に吸気される新気温度が高くなるので、燃焼室へ吸気される新気の密度低下により新気の充填効率が低下して出力及び熱効率が低下し、ディーゼルエンジンの高効率であるという利点が阻害されてしまう。
従って、本発明の目的は、上記の事情に鑑みて、自己着火温度が高い炭化水素系燃料でもディーゼル燃焼可能なディーゼルエンジンを提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係るディーゼルエンジンの第一特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載した如く、炭化水素系燃料を新気が圧縮された燃焼室に噴射してディーゼル燃焼させるディーゼルエンジンであって、
前記炭化水素系燃料の一部を酸化反応させてアルデヒドを生成し、前記生成したアルデヒドを前記燃焼室に供給するアルデヒド供給機構を備えた点にある。
【0010】
本発明に係るディーゼルエンジンの第二特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項2に記載した如く、上記第一特徴構成に加えて、前記炭化水素系燃料がLPガスであり、前記アルデヒドがアクロレインである点にある。
【0011】
この目的を達成するための本発明に係るディーゼルエンジンの運転方法は、上記第一特徴構成のディーゼルエンジンにより好適に実施され、その特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項5に記載した如く、前記炭化水素系燃料の一部を酸化反応させてアルデヒドを生成し、前記生成したアルデヒドを前記燃焼室に供給する点にある。
尚、上記アルデヒドとは、−CHO基を含む有機化合物であり、炭化水素系燃料の酸化反応における中間体として生成される。また、アクロレインは、CH2=CH−CHO(アクリルアルデヒド)で示されるアルデヒドであり、プロパンの酸化反応における中間体として生成される。
【0012】
即ち、本発明に係るディーゼルエンジン及びその運転方法によれば、燃焼室に吸気され圧縮されて高温となった新気中に、炭化水素系燃料を噴射して自己着火燃焼させる所謂ディーゼル燃焼を行なうディーゼルエンジンにおいて、上記アルデヒド供給機構を設けて、燃料供給元から供給された炭化水素系燃料の一部を用いて生成したアルデヒドを上記自己着火前の燃焼室に供給することで、アルデヒドが燃焼室の新気により容易に酸化し易いことにより、その酸化過程で発生するラジカルが、上記噴射された炭化水素系燃料の自己着火燃焼を促進することができる。
従って、セタン化向上剤を供給したり、外部熱源により新気を加熱する必要がなく、簡単に、自己着火温度が高い炭化水素系燃料でもディーゼル燃焼可能なディーゼルエンジンを実現することができる。
特に、炭化水素系燃料として、LPガスボンベ等により容易に貯留可能なLPガスを利用する場合には、そのLPガスから容易にアルデヒドであるアクロレインを生成することができ、このアクロレインを燃焼室に供給することにより、LPガスの自己着火を促進することができる。
【0013】
本発明に係るディーゼルエンジンの第三特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項3に記載した如く、上記第一又は第二特徴構成に加えて、前記アルデヒド供給機構が、前記燃焼室に吸気される新気に前記生成したアルデヒドを供給するように構成されている点にある。
【0014】
即ち、本発明に係るディーゼルエンジンの第三特徴構成によれば、燃焼室に吸気される空気等の新気に、上記アルデヒド供給機構において生成されたアルデヒドを供給することで、別途アルデヒドを燃焼室に供給するための機構を設ける必要がなく、アルデヒドを上記自己着火前の燃焼室に供給することができ、燃焼室における炭化水素系燃料の自己着火燃焼を容易に促進することができる。
【0015】
本発明に係るディーゼルエンジンの第四特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項4に記載した如く、上記第一乃至第三特徴構成に加えて、前記アルデヒド供給機構が、前記炭化水素系燃料の一部を接触酸化反応させてアルデヒドを生成する酸化触媒部と、前記酸化触媒部を前記燃焼室から排出された排ガスとの熱交換により加熱する熱交換部とを有して構成されている点にある。
【0016】
即ち、本発明に係るディーゼルエンジンの第四特徴構成によれば、排ガスとの熱交換により所定の反応温度に加熱される上記酸化触媒部において、炭化水素系燃料の一部を酸素存在下で接触酸化反応させることで、容易にアルデヒドを生成することができる。また、燃焼室から排出された排ガスとの熱交換により上記酸化触媒部を所定の反応温度に加熱することができ、別の熱源により酸化触媒部を加熱する必要がなく、エネルギ効率の向上を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係るディーゼルエンジンの実施の形態について、図1に基づいて説明する。
図1に示すディーゼルエンジン(以下本エンジンと略称する。)は、ピストン3の頂面とシリンダ2内面等により形成された燃焼室1に吸気路7及び吸気弁5を介して空気である新気Aを吸気し、燃焼室1において吸気した新気Aを圧縮し、その圧縮されて高温となった新気A中に、LPGタンク(図示せず)に接続された燃料流路9を流通し燃料ポンプ10により圧送されるLPガスである炭化水素系燃料G(以下、燃料Gと略称する。)を燃料噴射弁4から噴射することにより、その噴射した燃料Gを自己着火させて所謂ディーゼル燃焼を行なうものである。また、燃焼室1において燃焼後の排ガスEは、排気弁6を介して排気路8に排出される。
【0018】
また、本エンジンは、圧縮比(最大燃焼室容積/最小燃焼室容積)が、通常の軽油を燃料とするディーゼルエンジンと同程度の17とされており、さらに、燃料として軽油よりも自己着火温度が100℃程度高いLPガスを用いているので、燃焼室1に空気のみを吸気して圧縮しても、燃焼室1内の圧力及び温度がLPガスを自己着火させるまで高温高圧となることがない。
【0019】
そこで、本エンジンには、LPガスである燃料Gの一部を酸化反応させてアクロレインであるアルデヒドG0を生成し、生成したアルデヒドG0を燃焼室1に供給するアルデヒド供給機構20が設けられており、このアルデヒドG0が燃焼室1の新気Aにより酸化し易いことにより、その酸化過程で発生するラジカルが、上記噴射された燃料Gの自己着火燃焼を促進することができる。
【0020】
詳しくは、アルデヒド供給機構20は、燃料流路9を流通する燃料Gの一部を流路21を介して受け入れると共に空気流路23から空気Aを受け入れて、その燃料Gを酸素存在下において接触酸化反応させてアルデヒドG0を生成する酸化触媒部24と、燃焼室1から排出された排ガスEが流通する排ガス流通部27と、その排ガス流通部27と酸化触媒部24との熱交換により、酸化触媒部24を排ガスEの熱により所定の反応温度に加熱する熱交換部28とを有して構成されている。
【0021】
上記酸化触媒部24は、LPガスを酸化反応させてアクロレインを生成することができる公知の酸化触媒を、空気A及び燃料Gが流通する流路に設けて構成されている。その酸化触媒としては、例えば、ビスマス・バナジウム・モリブデン系触媒を挙げることができ、この触媒の反応温度は例えば250℃〜500℃程度である。
【0022】
さらに、アルデヒド供給機構20には、酸化触媒部24で生成したアルデヒドG0が流通する流路25と、その流路25から供給されたアルデヒドG0を吸気路7内の吸気弁5付近に供給する供給する供給弁26とが設けられている。
そして、供給弁26から吸気路7内の新気Aに供給されたアルデヒドG0は、その新気Aと共に燃焼室1に吸気されて、新気Aにより容易に酸化するので、その酸化熱により燃焼室1において圧縮後の新気Aの温度を上昇させて、燃焼室1に噴射された燃料Gの自己着火燃焼を促進することができる。
【0023】
従って、本エンジンは、自己着火温度が比較的高いLPガスを燃料Gとして用いているにも関わらず、例えば燃焼室1に吸気される前の空気を加熱して空気の充填効率を低下させることなく、上記のように構成されたアルデヒド供給機構20を設けるという簡単な構成で、そのLPガスをディーゼル燃焼させることができるので、高圧縮比化による熱効率を向上、及び、吸気路7を絞らず燃料Gの噴射量を低下させることで部分負荷運転することができる等のディーゼルエンジンの利点を充分に発揮することができる。
また、本エンジンは、燃料Gの一部を用いてアルデヒドG0を生成し、そのアルデヒドG0を燃焼室1に供給することにより、燃料Gの自己着火を促進するので、燃料G以外の例えばセタン化向上剤等を貯留しておく必要がなく、構造を簡略化することができる。
【0024】
また、上記アルデヒド供給機構20において、上記燃焼室1において安定して燃料Gが自己着火するように、新気AへのアルデヒドG0の供給量を適切な供給量となるように調整しても構わない。
具体的には、上記燃焼室1における失火を検出したときや、運転初期等の燃料Gが自己着火し難いときには、新気AへのアルデヒドG0の供給量を増加させて、燃料Gの自己着火を促進するために、例えば、流路21に設けた流量調整弁22の開度を増加させ、上記酸化触媒部24への燃料Gの供給量を増加させて、酸化触媒部24のアルデヒドG0の生成量を増加させることができる。
逆に、暖機が進行して、燃焼室1において燃料Gが自己着火し易くなったときには、新気AへのアルデヒドG0の供給量を減少させるべく、上記流量調整弁22の開度を減少させ、上記酸化触媒部24への燃料Gの供給量を減少させて、酸化触媒部24のアルデヒドG0の生成量を減少させても構わない。
【0025】
尚、本実施形態においては、従来のディーゼルエンジンではディーゼル燃焼させることが困難であったLPガスを用い、そのLPガスから生成したアクロレインを燃焼室1に供給してLPガスの自己着火を促進するように構成したディーゼルエンジンについて説明したが、本発明に係るディーゼルエンジンは、燃料として例えば自己着火温度が軽油よりも高いメタンを主成分とする天然ガス、エタン、ブタン等の炭化水素系燃料を用いることもできる。また、燃料Gとして天然ガスを用いる場合には、酸化モリブデン系触媒等を用いて天然ガスを600℃程度の反応温度で接触酸化反応させてアルデヒドG0としてのホルムアルデヒドを生成することができ、燃料Gとしてエタンを用いる場合には、リン・モリブデン系触媒等を用いてエタンを500℃程度の反応温度で接触酸化反応させてアルデヒドG0としてのアセトアルデヒドを生成することができ、燃料Gとしてブタンを用いる場合には、ビスマス・バナジウム・モリブデン系触媒等を用いてブタンを450℃程度の反応温度で接触酸化反応させてアルデヒドG0としてのメタクロレインを生成することができ、それら生成したアルデヒドG0を燃焼室1に供給することで、そのアルデヒドG0の酸化熱により、燃料Gの自己着火を促進することができる。
【0026】
上記実施の形態では、アルデヒド生成機構20で生成したアルデヒドG0を、流路25及び供給弁26を介して吸気路7に供給するように構成したが、別に、生成したアルデヒドG0を直接燃焼室1に供給して、燃焼室1に吸気された新気AにアルデヒドG0を供給するように構成しても構わない。また、上記アルデヒド生成機構20で生成したアルデヒドG0を燃焼室1に噴射される燃料Gに供給するように構成しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のディーゼルエンジンの概略構成図
【符号の説明】
1:燃焼室
2:シリンダ
3:ピストン
4:燃料噴射弁
7:吸気路
8:排気路
9:燃料流路
20:アルデヒド供給機構
24:酸化触媒部
26:供給弁
27:排ガス流通部
28:熱交換部
A:新気(空気)
G:炭化水素系燃料
G0:アルデヒド
E:排ガス
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素系燃料を新気が圧縮された燃焼室に噴射してディーゼル燃焼させる燃料噴射機構を備えたディーゼルエンジン及びその運転方法に関し、特に、自己着火温度が軽油に対して比較的高い天然ガスやLPガス等でも燃料として使用できるディーゼルエンジン及びそのその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンは、燃焼室に吸気され圧縮された高温の新気中に軽油等の燃料を噴射することにより燃料を自己着火燃焼させる所謂ディーゼル燃焼を行なうものであり、火花点火式エンジンと比較して、酷なノッキングを起こすことがないので圧縮比を高くして熱効率を向上させることができると共に、吸気路を絞らずにポンピングロスを抑制しながら燃料の噴射量を低下させることで部分負荷運転を行なうことができる。このようなディーゼルエンジンは、特に燃料の経済性が重視される大型車両や船舶などの交通機関を始め、コジェネレーション等の定置式動力源として幅広く利用されている。
また、軽油を燃料とするディーゼルエンジンの欠点としては、軽油を拡散燃焼させるので黒鉛・微粒子や窒素酸化物を始めとする有害排出成分が発生しやすく、さらに、圧縮比が高く燃焼最高圧力も高いのでピストン及びシリンダ等の部材を頑丈にする必要があることなどがある。
【0003】
メタンを主成分とする天然ガスやプロパンとブタンを主成分とする液化石油ガス(liquefied petroleum Gas、以下LPガスと呼ぶ。)は、各家庭での利用の他に、工業用の燃焼用燃料として多く利用されると共に、コジェネレーション又はヒートポンプ用のエンジンの燃料としても利用されている。また、最近では、環境保全等の観点から天然ガス自動車への利用が推進されている。
【0004】
このような天然ガス又はLPガスは、可燃範囲が広く希薄燃焼を実現することができるため燃焼温度を低下させNOx排出量の大幅に低減することができ、さらに、発熱量あたりのCO2排出量が少ないこと等の有害排出成分が少なく排ガス浄化の点でも有利である。
【0005】
そこで、このような天然ガスやLPガスをディーゼルエンジン用の燃料として利用することができれば、熱効率が高く有害排出物が少ないエンジンを実現することができるが、これらの燃料は、軽油と比較して、自己着火温度が高く、例えば、軽油の自己着火温度が350℃〜400℃程度であるのに対して、天然ガス系都市ガス13Aの自己着火温度は550℃程度、LPガスの自己着火温度は450℃程度であるため、純粋に圧縮比を例えば22程度に高く設定しても燃料を自己着火させてディーゼル燃焼させることができない。
【0006】
そこで、近年、ディーゼルエンジンにおいて、これらのLPガス等の高自己着火温度の燃料をディーゼル燃焼させるディーゼル燃焼方法として、その燃料にセタン価向上剤を添加する方法や、燃焼室をグロープラグ等の外部熱源により燃料が自己着火可能な温度に昇温しておく方法や、燃焼室に吸気される新気を加熱する方法などが考案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記ディーゼル燃焼方法としての、高自己着火温度の燃料にセタン化向上剤を添加する方法では、セタン化向上剤が高価であるために、ディーゼルエンジンの利点である燃料経済性が損なわれ、さらに、エンジンにセタン化向上剤を貯蔵するタンク及びそれを添加する装置が必要となるため、エンジン自身も高価なものとなる。
【0008】
また、上記ディーゼル燃焼方法としての、燃焼室を外部熱源により燃料が自己着火可能な温度に昇温しておく方法や、燃焼室に吸気される新気を加熱する方法では、燃焼室に吸気される新気温度が高くなるので、燃焼室へ吸気される新気の密度低下により新気の充填効率が低下して出力及び熱効率が低下し、ディーゼルエンジンの高効率であるという利点が阻害されてしまう。
従って、本発明の目的は、上記の事情に鑑みて、自己着火温度が高い炭化水素系燃料でもディーゼル燃焼可能なディーゼルエンジンを提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係るディーゼルエンジンの第一特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載した如く、炭化水素系燃料を新気が圧縮された燃焼室に噴射してディーゼル燃焼させるディーゼルエンジンであって、
前記炭化水素系燃料の一部を酸化反応させてアルデヒドを生成し、前記生成したアルデヒドを前記燃焼室に供給するアルデヒド供給機構を備えた点にある。
【0010】
本発明に係るディーゼルエンジンの第二特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項2に記載した如く、上記第一特徴構成に加えて、前記炭化水素系燃料がLPガスであり、前記アルデヒドがアクロレインである点にある。
【0011】
この目的を達成するための本発明に係るディーゼルエンジンの運転方法は、上記第一特徴構成のディーゼルエンジンにより好適に実施され、その特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項5に記載した如く、前記炭化水素系燃料の一部を酸化反応させてアルデヒドを生成し、前記生成したアルデヒドを前記燃焼室に供給する点にある。
尚、上記アルデヒドとは、−CHO基を含む有機化合物であり、炭化水素系燃料の酸化反応における中間体として生成される。また、アクロレインは、CH2=CH−CHO(アクリルアルデヒド)で示されるアルデヒドであり、プロパンの酸化反応における中間体として生成される。
【0012】
即ち、本発明に係るディーゼルエンジン及びその運転方法によれば、燃焼室に吸気され圧縮されて高温となった新気中に、炭化水素系燃料を噴射して自己着火燃焼させる所謂ディーゼル燃焼を行なうディーゼルエンジンにおいて、上記アルデヒド供給機構を設けて、燃料供給元から供給された炭化水素系燃料の一部を用いて生成したアルデヒドを上記自己着火前の燃焼室に供給することで、アルデヒドが燃焼室の新気により容易に酸化し易いことにより、その酸化過程で発生するラジカルが、上記噴射された炭化水素系燃料の自己着火燃焼を促進することができる。
従って、セタン化向上剤を供給したり、外部熱源により新気を加熱する必要がなく、簡単に、自己着火温度が高い炭化水素系燃料でもディーゼル燃焼可能なディーゼルエンジンを実現することができる。
特に、炭化水素系燃料として、LPガスボンベ等により容易に貯留可能なLPガスを利用する場合には、そのLPガスから容易にアルデヒドであるアクロレインを生成することができ、このアクロレインを燃焼室に供給することにより、LPガスの自己着火を促進することができる。
【0013】
本発明に係るディーゼルエンジンの第三特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項3に記載した如く、上記第一又は第二特徴構成に加えて、前記アルデヒド供給機構が、前記燃焼室に吸気される新気に前記生成したアルデヒドを供給するように構成されている点にある。
【0014】
即ち、本発明に係るディーゼルエンジンの第三特徴構成によれば、燃焼室に吸気される空気等の新気に、上記アルデヒド供給機構において生成されたアルデヒドを供給することで、別途アルデヒドを燃焼室に供給するための機構を設ける必要がなく、アルデヒドを上記自己着火前の燃焼室に供給することができ、燃焼室における炭化水素系燃料の自己着火燃焼を容易に促進することができる。
【0015】
本発明に係るディーゼルエンジンの第四特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項4に記載した如く、上記第一乃至第三特徴構成に加えて、前記アルデヒド供給機構が、前記炭化水素系燃料の一部を接触酸化反応させてアルデヒドを生成する酸化触媒部と、前記酸化触媒部を前記燃焼室から排出された排ガスとの熱交換により加熱する熱交換部とを有して構成されている点にある。
【0016】
即ち、本発明に係るディーゼルエンジンの第四特徴構成によれば、排ガスとの熱交換により所定の反応温度に加熱される上記酸化触媒部において、炭化水素系燃料の一部を酸素存在下で接触酸化反応させることで、容易にアルデヒドを生成することができる。また、燃焼室から排出された排ガスとの熱交換により上記酸化触媒部を所定の反応温度に加熱することができ、別の熱源により酸化触媒部を加熱する必要がなく、エネルギ効率の向上を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係るディーゼルエンジンの実施の形態について、図1に基づいて説明する。
図1に示すディーゼルエンジン(以下本エンジンと略称する。)は、ピストン3の頂面とシリンダ2内面等により形成された燃焼室1に吸気路7及び吸気弁5を介して空気である新気Aを吸気し、燃焼室1において吸気した新気Aを圧縮し、その圧縮されて高温となった新気A中に、LPGタンク(図示せず)に接続された燃料流路9を流通し燃料ポンプ10により圧送されるLPガスである炭化水素系燃料G(以下、燃料Gと略称する。)を燃料噴射弁4から噴射することにより、その噴射した燃料Gを自己着火させて所謂ディーゼル燃焼を行なうものである。また、燃焼室1において燃焼後の排ガスEは、排気弁6を介して排気路8に排出される。
【0018】
また、本エンジンは、圧縮比(最大燃焼室容積/最小燃焼室容積)が、通常の軽油を燃料とするディーゼルエンジンと同程度の17とされており、さらに、燃料として軽油よりも自己着火温度が100℃程度高いLPガスを用いているので、燃焼室1に空気のみを吸気して圧縮しても、燃焼室1内の圧力及び温度がLPガスを自己着火させるまで高温高圧となることがない。
【0019】
そこで、本エンジンには、LPガスである燃料Gの一部を酸化反応させてアクロレインであるアルデヒドG0を生成し、生成したアルデヒドG0を燃焼室1に供給するアルデヒド供給機構20が設けられており、このアルデヒドG0が燃焼室1の新気Aにより酸化し易いことにより、その酸化過程で発生するラジカルが、上記噴射された燃料Gの自己着火燃焼を促進することができる。
【0020】
詳しくは、アルデヒド供給機構20は、燃料流路9を流通する燃料Gの一部を流路21を介して受け入れると共に空気流路23から空気Aを受け入れて、その燃料Gを酸素存在下において接触酸化反応させてアルデヒドG0を生成する酸化触媒部24と、燃焼室1から排出された排ガスEが流通する排ガス流通部27と、その排ガス流通部27と酸化触媒部24との熱交換により、酸化触媒部24を排ガスEの熱により所定の反応温度に加熱する熱交換部28とを有して構成されている。
【0021】
上記酸化触媒部24は、LPガスを酸化反応させてアクロレインを生成することができる公知の酸化触媒を、空気A及び燃料Gが流通する流路に設けて構成されている。その酸化触媒としては、例えば、ビスマス・バナジウム・モリブデン系触媒を挙げることができ、この触媒の反応温度は例えば250℃〜500℃程度である。
【0022】
さらに、アルデヒド供給機構20には、酸化触媒部24で生成したアルデヒドG0が流通する流路25と、その流路25から供給されたアルデヒドG0を吸気路7内の吸気弁5付近に供給する供給する供給弁26とが設けられている。
そして、供給弁26から吸気路7内の新気Aに供給されたアルデヒドG0は、その新気Aと共に燃焼室1に吸気されて、新気Aにより容易に酸化するので、その酸化熱により燃焼室1において圧縮後の新気Aの温度を上昇させて、燃焼室1に噴射された燃料Gの自己着火燃焼を促進することができる。
【0023】
従って、本エンジンは、自己着火温度が比較的高いLPガスを燃料Gとして用いているにも関わらず、例えば燃焼室1に吸気される前の空気を加熱して空気の充填効率を低下させることなく、上記のように構成されたアルデヒド供給機構20を設けるという簡単な構成で、そのLPガスをディーゼル燃焼させることができるので、高圧縮比化による熱効率を向上、及び、吸気路7を絞らず燃料Gの噴射量を低下させることで部分負荷運転することができる等のディーゼルエンジンの利点を充分に発揮することができる。
また、本エンジンは、燃料Gの一部を用いてアルデヒドG0を生成し、そのアルデヒドG0を燃焼室1に供給することにより、燃料Gの自己着火を促進するので、燃料G以外の例えばセタン化向上剤等を貯留しておく必要がなく、構造を簡略化することができる。
【0024】
また、上記アルデヒド供給機構20において、上記燃焼室1において安定して燃料Gが自己着火するように、新気AへのアルデヒドG0の供給量を適切な供給量となるように調整しても構わない。
具体的には、上記燃焼室1における失火を検出したときや、運転初期等の燃料Gが自己着火し難いときには、新気AへのアルデヒドG0の供給量を増加させて、燃料Gの自己着火を促進するために、例えば、流路21に設けた流量調整弁22の開度を増加させ、上記酸化触媒部24への燃料Gの供給量を増加させて、酸化触媒部24のアルデヒドG0の生成量を増加させることができる。
逆に、暖機が進行して、燃焼室1において燃料Gが自己着火し易くなったときには、新気AへのアルデヒドG0の供給量を減少させるべく、上記流量調整弁22の開度を減少させ、上記酸化触媒部24への燃料Gの供給量を減少させて、酸化触媒部24のアルデヒドG0の生成量を減少させても構わない。
【0025】
尚、本実施形態においては、従来のディーゼルエンジンではディーゼル燃焼させることが困難であったLPガスを用い、そのLPガスから生成したアクロレインを燃焼室1に供給してLPガスの自己着火を促進するように構成したディーゼルエンジンについて説明したが、本発明に係るディーゼルエンジンは、燃料として例えば自己着火温度が軽油よりも高いメタンを主成分とする天然ガス、エタン、ブタン等の炭化水素系燃料を用いることもできる。また、燃料Gとして天然ガスを用いる場合には、酸化モリブデン系触媒等を用いて天然ガスを600℃程度の反応温度で接触酸化反応させてアルデヒドG0としてのホルムアルデヒドを生成することができ、燃料Gとしてエタンを用いる場合には、リン・モリブデン系触媒等を用いてエタンを500℃程度の反応温度で接触酸化反応させてアルデヒドG0としてのアセトアルデヒドを生成することができ、燃料Gとしてブタンを用いる場合には、ビスマス・バナジウム・モリブデン系触媒等を用いてブタンを450℃程度の反応温度で接触酸化反応させてアルデヒドG0としてのメタクロレインを生成することができ、それら生成したアルデヒドG0を燃焼室1に供給することで、そのアルデヒドG0の酸化熱により、燃料Gの自己着火を促進することができる。
【0026】
上記実施の形態では、アルデヒド生成機構20で生成したアルデヒドG0を、流路25及び供給弁26を介して吸気路7に供給するように構成したが、別に、生成したアルデヒドG0を直接燃焼室1に供給して、燃焼室1に吸気された新気AにアルデヒドG0を供給するように構成しても構わない。また、上記アルデヒド生成機構20で生成したアルデヒドG0を燃焼室1に噴射される燃料Gに供給するように構成しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のディーゼルエンジンの概略構成図
【符号の説明】
1:燃焼室
2:シリンダ
3:ピストン
4:燃料噴射弁
7:吸気路
8:排気路
9:燃料流路
20:アルデヒド供給機構
24:酸化触媒部
26:供給弁
27:排ガス流通部
28:熱交換部
A:新気(空気)
G:炭化水素系燃料
G0:アルデヒド
E:排ガス
Claims (5)
- 炭化水素系燃料を新気が圧縮された燃焼室に噴射してディーゼル燃焼させるディーゼルエンジンであって、
前記炭化水素系燃料の一部を酸化反応させてアルデヒドを生成し、前記生成したアルデヒドを前記燃焼室に供給するアルデヒド供給機構を備えたディーゼルエンジン。 - 前記炭化水素系燃料がLPガスであり、前記アルデヒドがアクロレインである請求項1に記載のディーゼルエンジン。
- 前記アルデヒド供給機構が、前記燃焼室に吸気される新気に前記生成したアルデヒドを供給するように構成されている請求項1又は2に記載のディーゼルエンジン。
- 前記アルデヒド供給機構が、前記炭化水素系燃料の一部を接触酸化反応させてアルデヒドを生成する酸化触媒部と、前記酸化触媒部を前記燃焼室から排出された排ガスとの熱交換により加熱する熱交換部とを有して構成されている請求項1から3の何れか1項に記載のディーゼルエンジン。
- 炭化水素系燃料を新気が圧縮された燃焼室に噴射してディーゼル燃焼させるディーゼルエンジンの運転方法であって、
前記炭化水素系燃料の一部を酸化反応させてアルデヒドを生成し、前記生成したアルデヒドを前記燃焼室に供給するディーゼルエンジンの運転方法。
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JP2002304429A JP2004137993A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | ディーゼルエンジン及びその運転方法 |
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-
2002
- 2002-10-18 JP JP2002304429A patent/JP2004137993A/ja active Pending
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WO2013191876A1 (en) * | 2012-06-18 | 2013-12-27 | Aerojet Rocketdyne Of De, Inc. | Fuel-cracking diesel engine system |
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