JP2004137738A - 収納庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】可動支柱のスライド支持構造が簡略で低コスト化を図れるとともに、組み立てが容易な収納庫を提供することを目的としている。
【解決手段】収納庫出入口の一部を開閉自在な扉がヒンジを介して回動自在に支持されるとともに、扉を支持した状態で収納庫出入口の幅方向にスライド自在な可動支柱を収納庫出入口の両側壁間に備える収納庫において、可動支柱が、回転軸が水平方向に配置された支持ローラを有し、この支持ローラが前記収納庫出入口の幅方向に水平に設けられたレール部材の水平受け部に収納庫出入口の幅方向に転動自在に受けられた状態で吊り下げられる吊り下げ金具を介して収納庫出入口の幅方向にスライド自在に支持されていることを特徴としている。
【選択図】 図2
【解決手段】収納庫出入口の一部を開閉自在な扉がヒンジを介して回動自在に支持されるとともに、扉を支持した状態で収納庫出入口の幅方向にスライド自在な可動支柱を収納庫出入口の両側壁間に備える収納庫において、可動支柱が、回転軸が水平方向に配置された支持ローラを有し、この支持ローラが前記収納庫出入口の幅方向に水平に設けられたレール部材の水平受け部に収納庫出入口の幅方向に転動自在に受けられた状態で吊り下げられる吊り下げ金具を介して収納庫出入口の幅方向にスライド自在に支持されていることを特徴としている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、収納庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
収納庫として、特開平2000−274149号公報に開示されているように、収納庫出入口の一部を開閉自在な扉がヒンジを介して回動自在に支持されるとともに、扉を支持した状態で収納庫出入口の幅方向にスライド自在な可動支柱(スライド縦枠材)を収納庫出入口の両側壁間に備えるものが、すでに提案されている。
すなわち、この収納庫の構造によれば、可動支柱をスライドさせることによって、収納庫内の収納品を出し入れする際に、開口部の間口を変更することができ、可動支柱が固定式の場合では、収納庫内に収納できないような大きな物品の出し入れが可能になる。したがって、収納庫の内部の棚の配置などに制約を受けず、自由なレイアウトが可能になると言う利点がある。
【0003】
ところで、上記公報に開示された収納庫の場合、可動支柱が、下部ブロックに設けられたローラによって下方から受けられ、収納庫出入口の幅方向にスライド自在になっているとともに、上下に平行にラックが設けられていて、このラックに可動支柱の上下に設けられ、可動支柱を貫通するシャフトで連結されたピニオンがかみ合うことによって、垂直状態を維持しつつスライドするようになっている。
しかしながら、上記のような収納庫の場合、可動支柱のスライド支持構造が複雑で製造コスト高になるとともに、上下のラックの位置精度も要求され、組み立て作業が非常に難しいという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みて、可動支柱のスライド支持構造が簡略で低コスト化を図れるとともに、組み立てが容易な収納庫を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の収納庫(以下、「請求項1の収納庫」と記す)は、収納庫出入口の一部を開閉自在な扉がヒンジを介して回動自在に支持されるとともに、扉を支持した状態で収納庫出入口の幅方向にスライド自在な可動支柱を収納庫出入口の両側壁間に備える収納庫において、可動支柱が、回転軸が水平方向に配置された支持ローラを有し、この支持ローラが前記収納庫出入口の幅方向に水平に設けられたレール部材の水平受け部に収納庫出入口の幅方向に転動自在に受けられた状態で吊り下げられる吊り下げ金具を介して収納庫出入口の幅方向にスライド自在に支持されていることを特徴としている。
【0006】
本発明の請求項2に記載の収納庫(以下、「請求項2の収納庫」と記す)は、請求項1の収納庫において、レール部材は、下面に収納庫出入口の幅方向に連続するスリット状の隙間を有し、この隙間の両側に水平受け部が設けられている断面略矩形の箱状をしていて、吊り金具は、前記隙間からレール部材の内部に少なくともその上端部が入り込む収納庫出入口の幅方向に長い金具本体と、この金具本体の両端部に軸支され、両側の水平受け部に下方から転動自在に受けられる2組の支持ローラ対と、各支持ローラ近傍で金具本体に軸支され、支持ローラが水平受け部に受けられた状態で、前記レール部材の天井面に略当接するブレ止めローラと、金具本体から下方に延出し可動支柱の上端部が固定される固定部とを備えていることを特徴としている。
【0007】
本発明の請求項3に記載の収納庫(以下、「請求項3の収納庫」と記す)は、請求項1または請求項2の収納庫において、天板部と、床板部と、背板部と、収納庫出入口の両側の側板部とからなる収納庫本体を備え、レール部材が前記天板部の収納庫出入り口から背板部側に入り込んだ位置に固定されているとともに、収納庫本体の上端部の、レール部材より収納庫出入り口側でその上面を天板部に、その両側の側面を側板部にそれぞれ固定されている幕板で目隠しされていることを特徴としている。
【0008】
本発明の請求項4に記載の収納庫(以下、「請求項4の収納庫」と記す)は、請求項1〜請求項3のいずれかの収納庫において、可動支柱の下端に高さおよび収納庫本体の奥行き方向の位置調整可能な下部ローラを有し、この下部ローラがレール部材に平行に設けられた下部レールに転動自在に受けられていることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1〜図7は、本発明にかかる収納庫の1つの実施の形態をあらわしている。
【0010】
図1〜図3に示すように、この収納庫1は、収納庫本体2と、4枚の扉3とを備えている。
収納庫本体2は、図2〜図4に示すように、1枚の天板21からなる天板部と、1枚の床板22からなる床板部と、3枚の背板23からなる背板部と、天板21の両側に配置される側板24からなる側板部とによって、正面側に収納庫出入口11を有する箱状に形成されている。
【0011】
天板21には、その下面の収納庫出入り口から背板部側に入り込んだ位置に、収納庫出入口11の幅方向に平行にレール部材4が固定されている。
レール部材4は、その下面側に収納庫出入口11の幅方向に連続する隙間41が設けられ、この隙間41の両側に後述する支持ローラ63の水平受け部42が設けられた断面略C字形をしたアルミニウム押出成形品である。
【0012】
レール部材4の前方には、上部幕板5aが設けられている。上部幕板5aは、レール部材4の上下寸法より少し大きく幅で、収納庫出入口11の幅と同じ長さの板材から形成されていて、その長手方向の端面がそれぞれ側板24に固定され、短手方向に端面が天板21の下面に固定されることによって、レール部材4の目隠しとなるとともに、天板21の下方への撓みを防止している。
また、レール部材4には、図4に示すように、吊り金具6が収納庫出入口11の幅方向にスライド自在に支持されている。
【0013】
すなわち、吊り金具6は、図4〜図6に示すように、金具本体61と、固定部62とを備えている。
金具本体61は、幅が隙間41より少し狭い断面略凵形をしていて、金具本体61の両端部で、金具本体61の両側壁の同じ高さ位置に支持ローラ63が水平方向に設けられた軸を中心に回転自在に支持されている。
【0014】
また、金具本体61の両側壁の支持ローラ63より金具本体61の長手方向内側の各支持ローラ63の近傍には、ブレ止めローラ64がそれぞれ軸支されている。
ブレ止めローラ64は、支持ローラ63と同じ径で、その上端と支持ローラ63の下端との距離が、レール部材4の水平受け部42と天井面43との間の寸法と略同じか少し小さくなる位置に、水平に設けられた軸を中心に回転自在になっている。
【0015】
固定部62は、断面略コ字形をしていて、コ字の開口部を下側に向けるように金具本体61の長手方向中央部下面にビスで固定されているとともに、略三角形の補強リブ65が金具本体61の下面および固定部62の両側壁にスポット溶接されることによって補強されている。
また、固定部62には、可動支柱7の上端部が嵌まり込み、固定部62の側壁に設けられたビス孔62aを介して可動支柱7にビス62bをねじ込むことによって、固定されている。
【0016】
可動支柱7の下端には、図2、図3および図7に示すように、収納庫出入口11の幅方向両側に、下部ローラユニット8が固定されている。
下部ローラユニット8は、下部ローラ81と、この下部ローラ81を回転自在に支持するユニット本体82とを備えている。
【0017】
下部ローラ81は、床板22の上面にレール部材4に平行に設けられた下部レール22aに受けられ、下部レール22aに沿って転動するようになっている。
ユニット本体82は、下部ローラ81の高さ調整ネジ82aおよび下部ローラ81の軸方向の動きを固定する固定ネジ82bとを備えている。
【0018】
また、可動支柱7は、その上端部および下端部にストッパー71がそれぞれ設けられている。
ストッパー71は、ロックピン71aが可動支柱7の上端あるいは下端から天板21方向あるいは床板22方向に出没自在に設けられ、ロックピン71aが突出状態のとき、天板21および床板22の可動支柱7の固定位置に設けられた係止穴28に嵌まり込んで、可動支柱7がスライドしないように固定するようになっている。
【0019】
4枚の扉3は、図2〜図4に示すように、2枚の扉3が、両側の側板24にヒンジ31を介してそれぞれ枢支され、残り2枚の扉が可動支柱7の両側にヒンジ31を介して枢支され、各扉3を閉じた状態で、4枚の扉3が収納庫出入口11の周囲の天板21、側板24および床板22を覆うとともに、隣接する扉3の端面が略接するようになっている。
床板22は、図8に示すように、その周縁部が6本のアジャスター22cで下方から支持されている。アジャスター22cは、床板22の上面に設けられた穴からドライバーを差し入れて回転させることによって、高さ調整できるようになっている。
【0020】
収納庫本体2の下端には、床板22と載置面との隙間を前方から目隠しする下部幕板5bが設けられている。
下部幕板5bは、図示していないが、下部幕板5bの裏面に取り付けられたフックを、アジャスター22cに係合させることによって収納庫本体2に固定されるようになっている。
【0021】
また、収納庫本体2内には、図2および図3に示すように、パイブ式ラック9がセットされている。
【0022】
つぎに、この収納庫1の組み立て方法を図8および図9を参照しながら説明する。
(1)図8(a)に示すように、床板22を収納庫1の載置面の設置位置に配置し、アジャスター22cを調整して床板22のレベル調整を行う。
【0023】
(2)図8(b)に示すように、床板22の長手方向両端部に側板24をそれぞれ載せ、側板24の下端部を床板22に固定する。
(3)図8(c)に示すように、上部幕板5aをその上端が側板24の上端と一致させるとともに長手方向の端面をそれぞれ側板24に金具(図示せず)で固定する。
【0024】
(4)図8(d)に示すように、天板21の周縁部を側板24および上部幕板5aによって下方から受けさせるとともに、天板21の周縁部を側板24および上部幕板5aの上端面に接合する。
(5)図9(a)に示すように、3枚の背板23をケンドン式に天板21および床板22の背面側端部にそれぞれ設けられた天板溝(図示せず)、床板溝(図示せず)の順位差し込んで、立設状態にしたのち、背板23と背板23との隙間を目地材23aで背板部を作製し収納庫本体2を完成する。
【0025】
(6)図9(b)に示すように、レール部材4の長手方向の端部開口から、金具本体61の吊り金具6の支持ローラ63およびブレ止めローラ64を含む部分をレール部材4内に挿入し、吊り金具6をレール部材4の長手方向にスライド自在となるようにセットした状態で、レール部材4を天板21の下面に固定する。
(7)図9(c)に示すように、可動支柱7の下端部両面に下部ローラユニット8をビスで固定したのち、図9(d)に示すように、吊り金具6の固定部62に可動支柱7の上端部をねじ固定し、可動支柱7を吊り下げ状態にするとともに、下部ローラユニット8の下部ローラ81を下部レール22aに受けさせる。
【0026】
(8)可動支柱7がスムーズにスライドしない場合、必要に応じ、下部ローラユニット8の固定ネジ82bを緩め、下部ローラ81の軸方向の位置を調整したり、高さ調整ネジ82aを回して下部ローラ81の回転軸の高さを調整する。
(9)ヒンジを介して4枚の扉3を側板24あるいは可動支柱7に取り付ける。
(10)必要に応じて、収納庫本体2内にパイプ式ラック9を組み立てる。
【0027】
この収納庫1は、以上のように、可動支柱7が、レール部材4の水平受け部42に受けられて転動する支持ローラ63に支持されることによってスライド自在となっているので、組み立てが容易である。しかも、構造が簡単で、製造コストを低減できる。勿論、可動支柱7が扉3とともに、収納庫出入口11の幅方向にスライドするようになっているので、収納庫本体2内への収納物品の出し入れの際に可動支柱7が邪魔になれば、ロックピン71aを外し、図3に示すように、可動支柱7をいずれかの側板24側にスライドさせれば、迅速に収納物品の出し入れを行うことができる。したがって、収納庫1内の棚等の配置に関係なく内部に収納物品を出し入れでき、棚等の配置パターンの自由度が増える。
【0028】
また、ブレ止めローラ64が設けられているので、吊り金具6がレール部材4に沿ってよりスムーズにスライドする。
上部幕板5aが設けられているので、レール部材4の重みで天板21およびレール部材4の中央部が撓んだりすることがなく、しかも、レール部材4を収納庫出入口11側から見えないように隠蔽できるので、見栄えがよくなる。
【0029】
下部ローラ81を備え、この下部ローラがその回転軸方向に位置調整可能であるとともに、回転軸の高さ調整可能であるので、可動支柱7を常にがたつきなくスムーズにスライドさせることができるようになる。
【0030】
なお、本発明にかかる収納庫は、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記の実施の形態では、可動支柱が1本であったが、2本以上でも構わない。また、扉が4枚であったが、扉の枚数は、2枚や3枚でも構わないし、5枚以上でも構わない。
【0031】
【発明の効果】
本発明にかかる収納庫は、以上のように構成されているので、収納庫内部の棚等の配置パターンも自由に選択できるとともに、構造が簡単で、製造コストを低減でき、しかも、組み立ても容易である。
また、請求項2の収納庫のようにすれば、吊り金具がレール部材に沿ってよりスムーズにスライドする。すなわち、可動支柱がスムーズにスライドする。
【0032】
請求項3の収納庫のようにすれば、レール部材の重みで天板およびレール部材の中央部が撓んだりすることがなく、しかも、レール部材を収納庫出入口11側から見えないように隠蔽できるので、見栄えがよくなる。
請求項4の収納庫のようにすれば、下部ローラがその回転軸方向に位置調整可能であるとともに、回転軸の高さ調整可能であるので、可動支柱を常にがたつきなくスムーズにスライドさせることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる収納庫の1つの実施の形態であって、その扉を閉じた状態の斜視図である。
【図2】図1の収納庫の扉を開いた状態の斜視図である。
【図3】図1の収納庫の扉を開いてスライド支柱をスライドさせた状態の斜視図である。
【図4】図1の収納庫の要部拡大斜視図である。
【図5】図1の収納庫の吊り金具の斜視図である。
【図6】図5の吊り金具の正面図である。
【図7】図1の収納庫の床板部分の断面図である。
【図8】図1の収納庫の組み立て方法を工程順に説明する説明図である。
【図9】図8の組み立て工程の後工程を工程順に説明する説明図である。
【符号の説明】
1 収納庫
11 収納庫出入口
2 収納庫本体
21 天板(天板部)
22 床板(床板部)
23 背板(背板部)
24 側板(側板部)
22a 下部レール
3 扉
31 ヒンジ
4 レール部材
42 水平受け部
43 天井面
5a 上部幕板
6 吊り金具
63 支持ローラ
64 ブレ止めローラ
7 可動支柱
8 下部ローラユニット
81 下部ローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、収納庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
収納庫として、特開平2000−274149号公報に開示されているように、収納庫出入口の一部を開閉自在な扉がヒンジを介して回動自在に支持されるとともに、扉を支持した状態で収納庫出入口の幅方向にスライド自在な可動支柱(スライド縦枠材)を収納庫出入口の両側壁間に備えるものが、すでに提案されている。
すなわち、この収納庫の構造によれば、可動支柱をスライドさせることによって、収納庫内の収納品を出し入れする際に、開口部の間口を変更することができ、可動支柱が固定式の場合では、収納庫内に収納できないような大きな物品の出し入れが可能になる。したがって、収納庫の内部の棚の配置などに制約を受けず、自由なレイアウトが可能になると言う利点がある。
【0003】
ところで、上記公報に開示された収納庫の場合、可動支柱が、下部ブロックに設けられたローラによって下方から受けられ、収納庫出入口の幅方向にスライド自在になっているとともに、上下に平行にラックが設けられていて、このラックに可動支柱の上下に設けられ、可動支柱を貫通するシャフトで連結されたピニオンがかみ合うことによって、垂直状態を維持しつつスライドするようになっている。
しかしながら、上記のような収納庫の場合、可動支柱のスライド支持構造が複雑で製造コスト高になるとともに、上下のラックの位置精度も要求され、組み立て作業が非常に難しいという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みて、可動支柱のスライド支持構造が簡略で低コスト化を図れるとともに、組み立てが容易な収納庫を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の収納庫(以下、「請求項1の収納庫」と記す)は、収納庫出入口の一部を開閉自在な扉がヒンジを介して回動自在に支持されるとともに、扉を支持した状態で収納庫出入口の幅方向にスライド自在な可動支柱を収納庫出入口の両側壁間に備える収納庫において、可動支柱が、回転軸が水平方向に配置された支持ローラを有し、この支持ローラが前記収納庫出入口の幅方向に水平に設けられたレール部材の水平受け部に収納庫出入口の幅方向に転動自在に受けられた状態で吊り下げられる吊り下げ金具を介して収納庫出入口の幅方向にスライド自在に支持されていることを特徴としている。
【0006】
本発明の請求項2に記載の収納庫(以下、「請求項2の収納庫」と記す)は、請求項1の収納庫において、レール部材は、下面に収納庫出入口の幅方向に連続するスリット状の隙間を有し、この隙間の両側に水平受け部が設けられている断面略矩形の箱状をしていて、吊り金具は、前記隙間からレール部材の内部に少なくともその上端部が入り込む収納庫出入口の幅方向に長い金具本体と、この金具本体の両端部に軸支され、両側の水平受け部に下方から転動自在に受けられる2組の支持ローラ対と、各支持ローラ近傍で金具本体に軸支され、支持ローラが水平受け部に受けられた状態で、前記レール部材の天井面に略当接するブレ止めローラと、金具本体から下方に延出し可動支柱の上端部が固定される固定部とを備えていることを特徴としている。
【0007】
本発明の請求項3に記載の収納庫(以下、「請求項3の収納庫」と記す)は、請求項1または請求項2の収納庫において、天板部と、床板部と、背板部と、収納庫出入口の両側の側板部とからなる収納庫本体を備え、レール部材が前記天板部の収納庫出入り口から背板部側に入り込んだ位置に固定されているとともに、収納庫本体の上端部の、レール部材より収納庫出入り口側でその上面を天板部に、その両側の側面を側板部にそれぞれ固定されている幕板で目隠しされていることを特徴としている。
【0008】
本発明の請求項4に記載の収納庫(以下、「請求項4の収納庫」と記す)は、請求項1〜請求項3のいずれかの収納庫において、可動支柱の下端に高さおよび収納庫本体の奥行き方向の位置調整可能な下部ローラを有し、この下部ローラがレール部材に平行に設けられた下部レールに転動自在に受けられていることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1〜図7は、本発明にかかる収納庫の1つの実施の形態をあらわしている。
【0010】
図1〜図3に示すように、この収納庫1は、収納庫本体2と、4枚の扉3とを備えている。
収納庫本体2は、図2〜図4に示すように、1枚の天板21からなる天板部と、1枚の床板22からなる床板部と、3枚の背板23からなる背板部と、天板21の両側に配置される側板24からなる側板部とによって、正面側に収納庫出入口11を有する箱状に形成されている。
【0011】
天板21には、その下面の収納庫出入り口から背板部側に入り込んだ位置に、収納庫出入口11の幅方向に平行にレール部材4が固定されている。
レール部材4は、その下面側に収納庫出入口11の幅方向に連続する隙間41が設けられ、この隙間41の両側に後述する支持ローラ63の水平受け部42が設けられた断面略C字形をしたアルミニウム押出成形品である。
【0012】
レール部材4の前方には、上部幕板5aが設けられている。上部幕板5aは、レール部材4の上下寸法より少し大きく幅で、収納庫出入口11の幅と同じ長さの板材から形成されていて、その長手方向の端面がそれぞれ側板24に固定され、短手方向に端面が天板21の下面に固定されることによって、レール部材4の目隠しとなるとともに、天板21の下方への撓みを防止している。
また、レール部材4には、図4に示すように、吊り金具6が収納庫出入口11の幅方向にスライド自在に支持されている。
【0013】
すなわち、吊り金具6は、図4〜図6に示すように、金具本体61と、固定部62とを備えている。
金具本体61は、幅が隙間41より少し狭い断面略凵形をしていて、金具本体61の両端部で、金具本体61の両側壁の同じ高さ位置に支持ローラ63が水平方向に設けられた軸を中心に回転自在に支持されている。
【0014】
また、金具本体61の両側壁の支持ローラ63より金具本体61の長手方向内側の各支持ローラ63の近傍には、ブレ止めローラ64がそれぞれ軸支されている。
ブレ止めローラ64は、支持ローラ63と同じ径で、その上端と支持ローラ63の下端との距離が、レール部材4の水平受け部42と天井面43との間の寸法と略同じか少し小さくなる位置に、水平に設けられた軸を中心に回転自在になっている。
【0015】
固定部62は、断面略コ字形をしていて、コ字の開口部を下側に向けるように金具本体61の長手方向中央部下面にビスで固定されているとともに、略三角形の補強リブ65が金具本体61の下面および固定部62の両側壁にスポット溶接されることによって補強されている。
また、固定部62には、可動支柱7の上端部が嵌まり込み、固定部62の側壁に設けられたビス孔62aを介して可動支柱7にビス62bをねじ込むことによって、固定されている。
【0016】
可動支柱7の下端には、図2、図3および図7に示すように、収納庫出入口11の幅方向両側に、下部ローラユニット8が固定されている。
下部ローラユニット8は、下部ローラ81と、この下部ローラ81を回転自在に支持するユニット本体82とを備えている。
【0017】
下部ローラ81は、床板22の上面にレール部材4に平行に設けられた下部レール22aに受けられ、下部レール22aに沿って転動するようになっている。
ユニット本体82は、下部ローラ81の高さ調整ネジ82aおよび下部ローラ81の軸方向の動きを固定する固定ネジ82bとを備えている。
【0018】
また、可動支柱7は、その上端部および下端部にストッパー71がそれぞれ設けられている。
ストッパー71は、ロックピン71aが可動支柱7の上端あるいは下端から天板21方向あるいは床板22方向に出没自在に設けられ、ロックピン71aが突出状態のとき、天板21および床板22の可動支柱7の固定位置に設けられた係止穴28に嵌まり込んで、可動支柱7がスライドしないように固定するようになっている。
【0019】
4枚の扉3は、図2〜図4に示すように、2枚の扉3が、両側の側板24にヒンジ31を介してそれぞれ枢支され、残り2枚の扉が可動支柱7の両側にヒンジ31を介して枢支され、各扉3を閉じた状態で、4枚の扉3が収納庫出入口11の周囲の天板21、側板24および床板22を覆うとともに、隣接する扉3の端面が略接するようになっている。
床板22は、図8に示すように、その周縁部が6本のアジャスター22cで下方から支持されている。アジャスター22cは、床板22の上面に設けられた穴からドライバーを差し入れて回転させることによって、高さ調整できるようになっている。
【0020】
収納庫本体2の下端には、床板22と載置面との隙間を前方から目隠しする下部幕板5bが設けられている。
下部幕板5bは、図示していないが、下部幕板5bの裏面に取り付けられたフックを、アジャスター22cに係合させることによって収納庫本体2に固定されるようになっている。
【0021】
また、収納庫本体2内には、図2および図3に示すように、パイブ式ラック9がセットされている。
【0022】
つぎに、この収納庫1の組み立て方法を図8および図9を参照しながら説明する。
(1)図8(a)に示すように、床板22を収納庫1の載置面の設置位置に配置し、アジャスター22cを調整して床板22のレベル調整を行う。
【0023】
(2)図8(b)に示すように、床板22の長手方向両端部に側板24をそれぞれ載せ、側板24の下端部を床板22に固定する。
(3)図8(c)に示すように、上部幕板5aをその上端が側板24の上端と一致させるとともに長手方向の端面をそれぞれ側板24に金具(図示せず)で固定する。
【0024】
(4)図8(d)に示すように、天板21の周縁部を側板24および上部幕板5aによって下方から受けさせるとともに、天板21の周縁部を側板24および上部幕板5aの上端面に接合する。
(5)図9(a)に示すように、3枚の背板23をケンドン式に天板21および床板22の背面側端部にそれぞれ設けられた天板溝(図示せず)、床板溝(図示せず)の順位差し込んで、立設状態にしたのち、背板23と背板23との隙間を目地材23aで背板部を作製し収納庫本体2を完成する。
【0025】
(6)図9(b)に示すように、レール部材4の長手方向の端部開口から、金具本体61の吊り金具6の支持ローラ63およびブレ止めローラ64を含む部分をレール部材4内に挿入し、吊り金具6をレール部材4の長手方向にスライド自在となるようにセットした状態で、レール部材4を天板21の下面に固定する。
(7)図9(c)に示すように、可動支柱7の下端部両面に下部ローラユニット8をビスで固定したのち、図9(d)に示すように、吊り金具6の固定部62に可動支柱7の上端部をねじ固定し、可動支柱7を吊り下げ状態にするとともに、下部ローラユニット8の下部ローラ81を下部レール22aに受けさせる。
【0026】
(8)可動支柱7がスムーズにスライドしない場合、必要に応じ、下部ローラユニット8の固定ネジ82bを緩め、下部ローラ81の軸方向の位置を調整したり、高さ調整ネジ82aを回して下部ローラ81の回転軸の高さを調整する。
(9)ヒンジを介して4枚の扉3を側板24あるいは可動支柱7に取り付ける。
(10)必要に応じて、収納庫本体2内にパイプ式ラック9を組み立てる。
【0027】
この収納庫1は、以上のように、可動支柱7が、レール部材4の水平受け部42に受けられて転動する支持ローラ63に支持されることによってスライド自在となっているので、組み立てが容易である。しかも、構造が簡単で、製造コストを低減できる。勿論、可動支柱7が扉3とともに、収納庫出入口11の幅方向にスライドするようになっているので、収納庫本体2内への収納物品の出し入れの際に可動支柱7が邪魔になれば、ロックピン71aを外し、図3に示すように、可動支柱7をいずれかの側板24側にスライドさせれば、迅速に収納物品の出し入れを行うことができる。したがって、収納庫1内の棚等の配置に関係なく内部に収納物品を出し入れでき、棚等の配置パターンの自由度が増える。
【0028】
また、ブレ止めローラ64が設けられているので、吊り金具6がレール部材4に沿ってよりスムーズにスライドする。
上部幕板5aが設けられているので、レール部材4の重みで天板21およびレール部材4の中央部が撓んだりすることがなく、しかも、レール部材4を収納庫出入口11側から見えないように隠蔽できるので、見栄えがよくなる。
【0029】
下部ローラ81を備え、この下部ローラがその回転軸方向に位置調整可能であるとともに、回転軸の高さ調整可能であるので、可動支柱7を常にがたつきなくスムーズにスライドさせることができるようになる。
【0030】
なお、本発明にかかる収納庫は、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記の実施の形態では、可動支柱が1本であったが、2本以上でも構わない。また、扉が4枚であったが、扉の枚数は、2枚や3枚でも構わないし、5枚以上でも構わない。
【0031】
【発明の効果】
本発明にかかる収納庫は、以上のように構成されているので、収納庫内部の棚等の配置パターンも自由に選択できるとともに、構造が簡単で、製造コストを低減でき、しかも、組み立ても容易である。
また、請求項2の収納庫のようにすれば、吊り金具がレール部材に沿ってよりスムーズにスライドする。すなわち、可動支柱がスムーズにスライドする。
【0032】
請求項3の収納庫のようにすれば、レール部材の重みで天板およびレール部材の中央部が撓んだりすることがなく、しかも、レール部材を収納庫出入口11側から見えないように隠蔽できるので、見栄えがよくなる。
請求項4の収納庫のようにすれば、下部ローラがその回転軸方向に位置調整可能であるとともに、回転軸の高さ調整可能であるので、可動支柱を常にがたつきなくスムーズにスライドさせることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる収納庫の1つの実施の形態であって、その扉を閉じた状態の斜視図である。
【図2】図1の収納庫の扉を開いた状態の斜視図である。
【図3】図1の収納庫の扉を開いてスライド支柱をスライドさせた状態の斜視図である。
【図4】図1の収納庫の要部拡大斜視図である。
【図5】図1の収納庫の吊り金具の斜視図である。
【図6】図5の吊り金具の正面図である。
【図7】図1の収納庫の床板部分の断面図である。
【図8】図1の収納庫の組み立て方法を工程順に説明する説明図である。
【図9】図8の組み立て工程の後工程を工程順に説明する説明図である。
【符号の説明】
1 収納庫
11 収納庫出入口
2 収納庫本体
21 天板(天板部)
22 床板(床板部)
23 背板(背板部)
24 側板(側板部)
22a 下部レール
3 扉
31 ヒンジ
4 レール部材
42 水平受け部
43 天井面
5a 上部幕板
6 吊り金具
63 支持ローラ
64 ブレ止めローラ
7 可動支柱
8 下部ローラユニット
81 下部ローラ
Claims (4)
- 収納庫出入口の一部を開閉自在な扉がヒンジを介して回動自在に支持されるとともに、扉を支持した状態で収納庫出入口の幅方向にスライド自在な可動支柱を収納庫出入口の両側壁間に備える収納庫において、
可動支柱が、回転軸が水平方向に配置された支持ローラを有し、この支持ローラが前記収納庫出入口の幅方向に水平に設けられたレール部材の水平受け部に収納庫出入口の幅方向に転動自在に受けられた状態で吊り下げられる吊り下げ金具を介して収納庫出入口の幅方向にスライド自在に支持されていることを特徴とする収納庫。 - レール部材は、下面に収納庫出入口の幅方向に連続するスリット状の隙間を有し、この隙間の両側に水平受け部が設けられている断面略矩形の箱状をしていて、
吊り金具は、前記隙間からレール部材の内部に少なくともその上端部が入り込む収納庫出入口の幅方向に長い金具本体と、
この金具本体の両端部に軸支され、両側の水平受け部に下方から転動自在に受けられる2組の支持ローラ対と、
各支持ローラ近傍で金具本体に軸支され、支持ローラが水平受け部に受けられた状態で、前記レール部材の天井面に略当接するブレ止めローラと、
金具本体から下方に延出し可動支柱の上端部が固定される固定部とを備えている請求項1に記載の収納庫。 - 天板部と、床板部と、背板部と、収納庫出入口の両側の側板部とからなる収納庫本体を備え、
レール部材が前記天板部の収納庫出入り口から背板部側に入り込んだ位置に固定されているとともに、
収納庫本体の上端部の、レール部材より収納庫出入り口側でその上面を天板部に、その両側の側面を側板部にそれぞれ固定されている幕板で目隠しされている請求項1または請求項2に記載の収納庫。 - 可動支柱の下端に高さ方向および収納庫本体の奥行き方向の位置調整可能な下部ローラを有し、この下部ローラがレール部材に平行に設けられた下部レールに転動自在に受けられている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の収納庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002302718A JP2004137738A (ja) | 2002-10-17 | 2002-10-17 | 収納庫 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002302718A JP2004137738A (ja) | 2002-10-17 | 2002-10-17 | 収納庫 |
Publications (1)
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---|---|
JP2004137738A true JP2004137738A (ja) | 2004-05-13 |
Family
ID=32450707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002302718A Pending JP2004137738A (ja) | 2002-10-17 | 2002-10-17 | 収納庫 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004137738A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100610308B1 (ko) | 2006-02-13 | 2006-08-09 | 주식회사 동남아태종합건축사사무소 | 공동주택의 현관문의 방풍구조 |
-
2002
- 2002-10-17 JP JP2002302718A patent/JP2004137738A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100610308B1 (ko) | 2006-02-13 | 2006-08-09 | 주식회사 동남아태종합건축사사무소 | 공동주택의 현관문의 방풍구조 |
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