JP2004137296A - 熱処理装置、および重質油またはピッチ熱処理品の製造方法 - Google Patents

熱処理装置、および重質油またはピッチ熱処理品の製造方法 Download PDF

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Koichi Sugano
菅野 公一
Yasushi Miki
三樹 泰
Hitoshi Sakamoto
坂本 斉
Takaaki Tosen
東泉 孝明
Toshiya Akazawa
赤澤 利也
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Abstract

【課題】重質油、タール、ピッチあるいは熱硬化性樹脂などから、粒状または粉末状の炭素材料あるいは炭素材料の原料を連続的かつ生産性良く製造する方法および装置を提供する。
【解決手段】撹拌翼を具備した攪拌軸を複数有する熱処理装置に粒状または粉末状の熱処理済み製品を予め保持し、当該処理装置に撹拌下に処理原料を供給することにより、粒状または粉末状の熱処理製品を製造する方法、および該製造方法に適した特定の構造を有する軸型熱処理装置。
【選択図】   無

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、重質油、タール、ピッチあるいは熱硬化性樹脂などを熱処理し、炭素材料あるいは炭素材料の原料を製造する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、粒状あるいは粉末状の炭素材料を重質油、タール、ピッチや熱硬化性樹脂から製造するには、ブロック状や小塊状の初期炭化品あるいは熱硬化品を製造した後、粉砕・分級など多くのプロセスを経て製造されていた。
たとえばピッチ類を原料とした場合、原料をマッフル炉や雰囲気炉を用いて熱処理を行い不溶不融の初期炭化品を製造し、これを粉砕し目的の粒径とし、さらに炭素化、あるいは黒鉛化を行うことが一般的であった。
また、熱硬化性樹脂を原料とした場合でも、塊状の熱硬化品を製造し、ピッチ類を原料とする場合と同じく粉砕・分級することが一般的であった。
これら、従来の方法では、ブロック状や小塊状の不溶不融の中間原料を製造した後に、目的とした粒径にすると言った煩雑な工程を経るため、低い生産性が問題となっていた。
【0003】
このような問題を解決する手段として、反応器内に予め粒状または粉末状の熱処理済み製品を仕込み、撹拌下に原料を供給して熱処理する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような方法は、反応器内に予め仕込まれた熱処理済み製品の温度を処理温度とし、その表面で熱処理を行うことで、処理時に液体から固体に至るまでの大きな粘度変化を示す原料の熱処理に極めて有効で、かつ製品が粉粒体として得られることから取り扱いに極めて優れている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−286181号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前出の特許文献1に記載の方法では、回転軸を5〜25°傾けた釜型のバッチ方式の処理槽が提案されている。しかしながら、この装置ではバッチ生産になる上に、装置容積に対して伝熱面積が小さいために時間あたりの処理量が十分でなく、より生産性の高い熱処理装置の開発が強く望まれていた。
また、熱処理反応が、例えばピッチ類と硫酸アンモニウムの450℃での反応時に見られるような、比較的大きな反応熱(硫酸アンモニウムの分解時の吸熱)を伴う場合には、あらかじめ仕込んでおいた熱処理製品が熱伝導率のあまり高くない粉粒体である為に、熱処理製品の温度が反応に伴い適正温度に対して低下あるいは上昇してしまい、結果として処理速度が低下すると言う問題を抱えていた。本発明の目的は、重質油、タール、ピッチあるいは熱硬化性樹脂などから、粒状または粉末状の炭素材料あるいは炭素材料の原料を連続的かつ生産性良く製造する方法および装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、粒状や粉末状の固形物の流動挙動や熱伝導、原料の固化過程における粘度変化を詳細に検討した結果、撹拌翼を具備した攪拌軸を複数有する熱処理装置に粒状または粉末状の熱処理済み製品を予め保持し、当該処理装置に撹拌下に処理原料を供給することにより、粒状または粉末状の熱処理製品を生産性良く製造することができることを見出した。
また、連続的な処理が可能で生産性が高い装置として、シリンダー内に攪拌翼を有する攪拌軸が複数設置され、かつ、特定の機構を有する軸型熱処理装置を見出した。更に、循環型の熱処理設備を用いることにより、比較的大きな反応熱を伴う熱処理を行う場合においても、熱処理槽の温度を適正に維持し、かつ十分な処理速度を実現することができることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(3)に関するものである。
(1)シリンダー内に攪拌翼を有する攪拌軸が複数設置された軸型熱処理装置であって、少なくとも2本の攪拌軸が、各撹拌軸の回転に伴って撹拌翼が描く軌跡の軸方向投影面の一部が重なり合うように配置され、かつ、少なくとも1本の撹拌軸を軸方向に移動させることにより、撹拌翼面の固形堆積物を取り除く機構を備えていることを特徴とする軸型熱処理装置。
(2)前記軸型熱処理装置、熱処理製品の温度調整装置、および前記2装置間の熱処理製品移送装置を有することを特徴とする熱処理設備。
(3)撹拌翼を具備した攪拌軸を複数有する熱処理装置に粒状または粉末状の熱処理済み製品を予め保持し、当該処理装置に撹拌下に処理原料を供給することによって粒状または粉末状の熱処理製品を製造することを特徴とする重質油またはピッチ熱処理品の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の重質油またはピッチ熱処理品の製造方法は、撹拌翼を具備した攪拌軸を複数有する熱処理装置に粒状または粉末状の熱処理済み製品を予め保持し、当該処理装置に撹拌下に処理原料(重質油またはピッチ)を供給することによって粒状または粉末状の熱処理製品を製造することを特徴とする。
【0009】
本発明の軸型熱処理装置は、前記製造方法に適した熱処理装置である。例えば、図1に示したような、筒状のシリンダー内に撹拌翼を有する撹拌軸が筒方向に配置された軸型熱処理装置であって、複数の撹拌軸を有する装置である。
この熱処理装置において、少なくとも2本の攪拌軸が、各撹拌軸の回転に伴って撹拌翼が描く軌跡の軸方向投影面の一部が重なり合うように配置され、かつ、少なくとも1本の撹拌軸を軸方向に移動させることにより、撹拌翼面の固形堆積物を取り除く機構を備えていることが好ましい。投影面の一部が重なり合うように配置することにより、デッドスペースが小さくなり、効率良く攪拌することができる。ここで、攪拌翼同士が接触しないようにするために軸の回転周期を調整してもよい。
【0010】
さらに、上記の軸型熱処理装置において、撹拌翼を有する撹拌軸の内、少なくとも1本の軸を軸方向に移動させることで、互いの軸に具備された攪拌翼間の隙間を小さくして、デッドスペースや撹拌翼の面などに付着した固化過程の原料を自己掻き取り可能となり、回転軸のトルク上昇や機械破損によって長時間の処理が出来ないといった問題を解決することができる。
【0011】
撹拌軸に配置される撹拌翼は、他の撹拌軸に配置された撹拌翼と接触しない形状であれば良く、板状、棒状、スクリュー状のいずれも選択でき、板状あるいは棒状の撹拌翼が好適に使用できる。
撹拌翼の配置は、一定間隔、周期的間隔、ランダムな配置でも良く、他の撹拌軸の撹拌翼と接触しなければどのような配置でも選択できる。また、撹拌軸の回転方向は、どのような回転方向でも良く、制限は無い。また、軸の回転速度にも制限は無い。
【0012】
軸方向に移動する撹拌軸の軸受け部の構造には、熱処理品の入り込まない構造が求められ、軸方向への移動が妨げられなければ、どのような構造でも選択できる。一般的には、オイルシールリングとグランドパッキンおよびガス吹き込み構造を組み合わせた構造が好適に使用できる。
撹拌軸の軸方向移動には、圧縮ガス、油圧、機械式などどのような動力でも利用できる。
【0013】
また、図2は、熱処理設備の構成例である。即ち、熱処理済み製品と原料を混合し処理する熱処理装置(イ)と(イ)により熱処理された熱処理済み製品を除熱あるいは加熱し、処理に必要な温度に調整する温度調整装置(ロ)を有し、かつ、(イ)と(ロ)間の熱処理済み製品を移送する装置を有する、循環型の熱処理設備の概念を示す。
【0014】
熱処理装置(イ)は、加熱可能であり、粒状または粉末状の熱処理製品を撹拌できるものであれば特に制限されないが、前記軸型熱処理装置を用いるのが好ましい。
また、温度調整装置(ロ)は粒状または粉末状の熱処理製品を移送可能で、かつ製品を効率よく加熱あるいは冷却可能な装置が選ばれる。また、熱処理製品を移送する装置も、加熱あるいは冷却可能で、粒状または粉末状の熱処理製品を移送可能な装置が好ましい。具体的には、スクリューコンベア形式、ロータリーキルン形式などがある。
【0015】
【実施例】
以下、実施例によって、より具体的に説明する。
【0016】
実施例1
図1に示す軸型熱処理装置において、板状の攪拌翼を有するA軸を固定軸とし、同じくB軸を軸方向に50mmにわたって往復移動させながらピッチの熱処理を行った。熱処理装置が保持する製品量を一定にするため、カットゲート弁を有する連続抜き出し装置を該熱処理装置に付属させた。
装置内に粒状の熱処理ピッチ約40kgを予め納め、撹拌下、550℃に保ちつつ、軟化点250℃の合成ピッチを5kg/hrの割合で投入し48時間の連続熱処理を行った。運転中、撹拌軸の動力トルクの異常は無く、終止安定して熱処理が可能であった。
熱処理後、撹拌翼と装置内の堆積物を確認したところ、数mmの板状の熱処理ピッチが堆積していたが、装置的には何ら異常は見られなかった。
【0017】
実施例2
図2に示すような循環型熱処理装置において、熱処理装置(イ)を実施例1で用いた軸型熱処理装置とし、加熱可能なスクリューコンベアを温度調整装置(ロ)および熱処理製品移送装置として構成した。
ピッチ70重量部に対して30重量部の硫酸アンモニウムを混合し、450℃で反応硬化させて得られた粒状のピッチ硬化品約60kgを装置内に予め納めた。熱処理装置(イ)から移送装置を経て温度調整装置(ロ)へ循環する硬化品の量を毎分1.3kgになるように調節した。
撹拌下450℃に保ちつつ、5kg/hrの割合で48時間、250℃の溶融ピッチ70重量部に対して30重量部の硫酸アンモニウムを混合したスラリーを滴下した。
熱処理装置が保持する製品量を一定にするように適宜排出をしながら運転をしたところ、熱処理装置(イ)に保持されたピッチ硬化品の温度はほぼ一定に維持され、撹拌軸の動力トルクは安定して、終止安定した熱処理が可能であった。また、熱処理運転終了後、撹拌翼と装置内の堆積物を確認したところ、装置内壁と撹拌翼には数mmの板状の熱処理ピッチが堆積していたが、装置的には何ら異常は見られなかった。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、重質油、タール、ピッチあるいは熱硬化性樹脂などから、粒状または粉末状の炭素材料あるいは炭素材料の原料を連続的かつ生産性良く製造することができる。特に、軸型熱処理装置の撹拌軸の内、少なくとも1本の軸を軸方向に移動させることで、デッドスペースや撹拌翼の面などへの原料の付着を回避し、長時間の安定的な処理が可能になる。
また、本発明の熱処理装置と、熱処理された熱処理製品を除熱あるいは加熱して処理に必要な温度に調整する温度調整装置を組み合わせた、循環式の熱処理設備を構成することによって、大きな反応熱を伴う熱処理を行う場合にも、反応器の温度を適正に維持し、かつ十分な処理速度を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軸型熱処理装置の一例
【図2】本発明の熱処理設備の構成例

Claims (4)

  1. シリンダー内に攪拌翼を有する攪拌軸が複数設置された軸型熱処理装置であって、少なくとも2本の攪拌軸が、各撹拌軸の回転に伴って撹拌翼が描く軌跡の軸方向投影面の一部が重なり合うように配置され、かつ、少なくとも1本の撹拌軸を軸方向に移動させることにより、撹拌翼面の固形堆積物を取り除く機構を備えていることを特徴とする軸型熱処理装置。
  2. 請求項1に記載の軸型熱処理装置、熱処理製品の温度調整装置、および前記2装置間の熱処理製品移送装置を有することを特徴とする熱処理設備。
  3. 撹拌翼を具備した攪拌軸を複数有する熱処理装置に粒状または粉末状の熱処理済み製品を予め保持し、当該処理装置に撹拌下に処理原料を供給することによって粒状または粉末状の熱処理製品を製造することを特徴とする重質油またはピッチ熱処理品の製造方法。
  4. 前記熱処理装置が請求項1に記載のものである、請求項3に記載の重質油またはピッチ熱処理品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115305773A (zh) * 2022-08-24 2022-11-08 深圳市东深工程有限公司 一种道路施工用沥青高效熔融装置

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