JP2004136623A - 単層フィルム製袋装置、単層フィルム接着方法および単層フィルム接着機 - Google Patents

単層フィルム製袋装置、単層フィルム接着方法および単層フィルム接着機 Download PDF

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂の単層フィルムについて、接着部やその周辺を変形させたり千切れさせることなく接着面のみを迅速に融着し、単層フィルムを搬送させながら背張りを封筒張りにして袋状に成形するようにした単層フィルム製袋装置を提供する。
【解決手段】フィルム搬送手段5により単層フィルム2を搬送し、接着部整合手段6がその両側縁部を重ね合わせて縦接着部2aを位置合わせし、この縦接着部2aに対して加熱された複数の縦予熱ヒータ部15a,15bを順番に圧接し、前記縦接着部2aを徐々に融点温度へと上昇させたところで、縦融着ヒータ部16が圧接し融着し、その後、縦冷却部17により速やかに冷却する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単層フィルム製袋装置、単層フィルム接着方法および単層フィルム接着機に係り、特に、ポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂の単一素材からなる単層フィルムを搬送させながら所定の接着部を融着して袋状に成形し、米袋等を製袋するのに好適な単層フィルム製袋装置、単層フィルム接着方法および単層フィルム接着機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からポリエチレンやナイロン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を素材とするフィルムを袋状に成形した米袋等が製造されているが、ポリエチレン樹脂を単層で形成した単層フイルムに背張りと底張りとを施して袋状に成形し、単層のポリエチレンフィルム袋を製造することは極めて難しいといわれていた。この点について米袋を例に説明すると、まず、従来の樹脂製の米袋には、筒状のポリエチレン樹脂を単層で形成した単層フィルム袋と、複数の樹脂フィルムを積層させて多層に形成した多層フィルム袋とが存在していた。
【0003】
まず、従来の単層フィルム袋の製造方法について説明する。従来の単層フィルム袋の製造方法は、インフレーション法によって筒状のフィルムを製膜し、その筒状フィルムの底部にあたる部分を融着し、同時に溶断することにより単層フィルム袋を製造するようになっている。前記インフレーション法は、溶融させた樹脂材料を環状の口金(ダイ)を備えた金型から筒状に押し出し、その内側に空気を吹き込んで膨張させた後に冷却し、その冷却後の筒状フィルムをピンチローラで巻き取ることにより薄膜円筒状のフィルム原反を製造するようになっている。そして、前記筒状フィルムに所望の印刷を施した後、米袋の底部にあたる部分をインパルス式ヒートシーラー(特許文献1参照)により1対の加熱体で狭持して溶断および融着し、融着部分が冷えて安定するまで狭持し続けて最終的にフィルム袋を完成するようになっていた。
【0004】
一方、従来の多層フィルム袋の製造方法について説明すると、多層フィルム袋の製造方法は、例えばナイロン樹脂とポリエチレン樹脂のように融点が異なる異種の樹脂や、融点が異なる同種のポリエチレン樹脂をフラットダイ法(Tダイ法)を用いて複数層のフィルムに製膜する。この多層フィルムの製膜には、一般的に多層ダイが用いられており、例えば、複数の押出機から溶融樹脂をフィードブロックにより層状に組み合わせ、その後、通常のフラットダイに送り込んで多層のフィルムとして押し出したり、あるいは複数の溶融樹脂が多層ダイの別々のマニホールドに送り込まれ、出口部分の直前で合流接合されることにより多層フィルムが製膜される。また、別途、独立にフラットダイから押し出された直後のフィルムを圧着し、ラミネートする方法もある。そして、多層フィルムの片側面に、表面および裏面の両面印刷を同時に行い、その後、製袋装置(特許文献2参照)等により多層フィルムの両側縁部を中央で合掌させるように立て合わせて接着する、いわゆる合掌背張りを行ったり、あるいは、両側縁部を片側サイドで合わせて両サイドを接着する、いわゆる両サイドシールを行うとともに、さらに、底部を底張りして袋状に成形するようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−46186号公報
【特許文献2】
特開2001−287284号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の単層フィルム袋の製造方法によれば、予め筒状のフィルムが形成されるため、縦方向の接着である、いわゆる背張りを行う必要がなく、作業が簡略化されてフィルム袋の製造コストが安いというメリットがある。しかし、フィルムが予め筒状になっているため、グラビア印刷によって米袋の表面と裏面の両面印刷を工程上施す場合、表面印刷と裏面印刷とを行わなければならない。よって反転装置を装備していなければならないというデメリットがある。したがって、両面印刷の時間とコストが大きいという問題があり、特に、近年では米袋にカラー印刷を施すことが一般化しており、より精巧な印刷が求められている状況にある。この点、前述した筒状のフィルムでは、多色印刷になるほど印刷作業工程が倍増し印刷コストが高くなってしまうため、米袋を利用する業界の市場単価を考慮すると、筒状のフィルム袋にグラビア印刷での高度なカラー印刷を施した製品を提供することは現実的に不可能である。
【0007】
一方、従来の多層フィルム袋の製造方法によれば、一回のグラビア印刷での平面上表裏面を一度で印刷することができるため、印刷コストの低減を図ることができるが、フィルムの内側に融着し易い樹脂を成膜するために、融点の異なる異種または同種の樹脂を2種類以上組み合わせて積層しなければならない。したがって、原料コストはもとより、ドライラミネートやエクストリュージョンラミネート、ダイレクトラミネート等のラミネート加工に要する作業とコストが非常に高くなってしまうという問題がある。
【0008】
そこで、単層フィルムおよび多層フィルムのデメリットを解消するものとして、平面状の樹脂フィルムを単層で製膜し、一度の印刷で両面印刷を施し、背張りおよび底張りを施して袋状に成形できる技術が開発されることが望ましい。しかしながら、従来の技術では、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を素材とする単層フィルムの接着は極めて難しく、加熱が足りないと全く接着されないし、加熱し過ぎると接着部が直ちに溶解し千切れたり変形してしまうという問題がある。例えば、特開2002−46186号公報に記載されたインパルス式ヒートシーラーは、ヒータを備えた圧着体を有しており、この圧着体によりフィルム等のシール部を狭持圧着するとともに、前記ヒータに電流を流してシール温度にまで上昇させて融着するようになっている。このようなインパルス式ヒートシーラーを使用すれば、単層フィルム袋の開口部を封止するような単発の接着は可能である。
【0009】
しかしながら、従来のインパルス式ヒートシーラーは、一回限りの封着をするものだったため、長尺状の樹脂フィルムを搬送しながら背張りおよび底張りの両方を行うような接着はできなかった。特に、搬送方向に長い接着部を接着するような構造にはなっていなかったし、また、接着を終えると次の接着のために、その都度、ヒータを冷却しなければならず、相当な時間がかかる。一方、筒状に形成したフィルムの底部を接着する場合には、底部を圧着体で加熱して融着した後に、接着部の温度が低下して安定するまでずれないように前記圧着体によって狭持していなければならない。これでは樹脂フィルムを搬送させながら次々に接着を進めることはできない。
【0010】
また、特開2001−287284号公報に記載された発明のように、フィルムを搬送させながら袋状に製袋する装置も提案されているが、多層フィルムを成形する装置であり、ポリエチレン樹脂のような単層フィルム同士の接着が困難な素材について、搬送させながら袋状に成形することを目的に提案された製袋装置は存在しない。したがって、従来の多層フィルムの米袋は、内側の融着しやすいフィルム層同士を接着しなければならないため、2枚の多層フィルムを表裏に重ねて両サイドの2カ所を接着するようにしたり、1枚の多層フィルムであれば、その両側縁部を中央位置で合掌するように立てて位置合わせし、合掌背張りを施して折り畳む加工方法しかなかった。
【0011】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を素材として形成される単層フィルムについて、接着部を変形させたり千切れさせることなく速やかに、かつ、きれいに融着することができるし、単層フィルムを搬送させながら袋状に成形して低価格の樹脂袋を提供でき、さらに多層フィルム袋ではできなかった、接着部を上下に重ねて接着するいわゆる封筒張りを単層フィルム袋により実現できるようにした単層フィルム製袋装置、単層フィルム接着方法および単層フィルム接着機を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る単層フィルム製袋装置の特徴は、単層フィルムを搬送するフィルム搬送手段と、搬送される単層フィルムの両側縁部を重ね合わせて縦方向の接着部を位置合わせする接着部整合手段と、この接着部整合手段により重ね合わされた縦接着部を加熱して接着する縦接着手段と、縦接着部が接着された単層フィルムに底部等を形成するために横方向の横接着部を加熱して接着する横接着手段とを有しており、前記縦接着手段は、縦接着部における接着面の温度を徐々に緩やかに融点へと近づけるために加熱と熱解除を複数回繰り返す複数の縦予熱ヒータ部と、その予熱を加えた後の縦接着部を溶融させて接着する縦融着ヒータ部と、融着完了後の縦接着部を冷却する縦冷却部と、前記縦予熱ヒータ部、前記縦融着ヒータ部および前記縦冷却部を前記フィルム搬送手段の間欠的な搬送に連動して上下動させる縦上下駆動部とを備えている点にある。
【0013】
そして、このような構成を採用したことにより、フィルム搬送手段により単層フィルムが順次搬送されると、接着部整合手段がその両側縁部を重ね合わせて縦接着部を位置合わせし、この縦接着部に対して加熱された複数の縦予熱ヒータ部が順番に圧接し、前記縦接着部を徐々に融点温度へと上昇させたところで、縦融着ヒータ部が圧接し融着する。その後、その融着された接着部に縦冷却部が圧接して速やかに冷却する。これにより、単層フィルムであっても接着部周辺を損傷させることなく、搬送方向に長い接着部をきれいに接着することができる。
【0014】
また、本発明において、縦接着手段は、さらに単層フィルムの縦接着部の上面と、縦予熱ヒータ部、縦融着ヒータ部および縦冷却部との間に介在され、少なくとも前記単層フィルムが前記縦予熱ヒータ部から前記縦冷却部まで搬送される間、前記単層フィルムの縦接着部上面に接触したまま一緒に搬送される縦接着部保護シートを備えていることが好ましい。これにより、溶融した縦接着部は、わずかな力が作用するだけで変形したり、位置ずれを起こしてしまうが、縦接着部保護シートが、縦接着部の上面にぴったりと接触して保護したまま単層フィルムと一緒に搬送されるため、縦予熱ヒータ部や縦融着ヒータ部によって圧接力や離間力が繰り返し作用しても、前記縦接着部が変形したり、位置ずれを起こしてしまうの防止する。また、縦接着部は搬送方向に長いため、いくつかに分割して加熱することになるが、縦接着部保護シートが縦接着部を保護しているため、各加熱部の間における条件格差が小さくなり、安定した加熱が行える。さらに、加熱は複数回に分けて行われるが、縦接着部保護シートが、縦接着部からの放熱を抑制し、縦接着部が急冷されるのを防止するため、接着部の温度上昇を緩やかに行う。
【0015】
さらに、本発明において、縦接着部保護シートは、縦予熱ヒータ部、縦融着ヒータ部および縦冷却部の上下間を搬送方向に沿って周回するように複数の回転ローラ部に巻き巡らされていることが望ましい。これにより、簡単な構造にして確実に縦接着部保護シートが縦接着部の上面を保護しながら単層フィルムと一緒に移動する。
【0016】
また、本発明において、縦接着手段における複数の縦予熱ヒータ部、縦融着ヒータ部および縦冷却部は、これらの順で搬送方向に連続的に隣接配置されているとともに、少なくとも前記各縦予熱ヒータ部および前記縦融着ヒータ部の長さは、同一長さに形成されており、前記縦冷却部の長さは、前記縦融着ヒータ部の長さの2倍に形成されていることが好ましい。これにより、縦接着部をいくつかに分割して加熱しても、その分割した境界部分が違和感無く連続的に形成されるし、縦冷却部が縦融着ヒータ部の2倍に形成されているため、融着した後の縦接着部を十分に冷却することができ、確実に安定させられる。
【0017】
さらに、本発明では、接着部整合手段により単層フィルムの両側縁部が折り返されて筒状に重ねられたとき、その内側に熱風を送り込む熱送風手段を備えていることが望ましい。これにより、縦接着および横接着を行う前に、予め単層フィルムを軟化させられることはもとより、筒状に折り返された単層フィルムの内側に熱風を送り込むことによって、上下に重ねられた縦接着部の下方側に熱を籠もらすことができるため、各ヒータ部が上方から当てられたときに、前記縦接着部の上下面の温度格差が小さくなり、温度上昇を制御しやすくなる。
【0018】
また、本発明は、横接着手段が、横接着部における接着面の温度を徐々に融点へと近づけるために加熱と熱解除を複数回繰り返す複数の横予熱ヒータ部と、その予熱を加えた後の横接着部を溶融させて接着する横融着ヒータ部と、融着完了後の横接着部を冷却する横冷却部と、それらの各横予熱ヒータ部、前記横融着ヒータ部および前記横冷却部をフィルム搬送手段の間欠的な搬送に連動して上下動させる横上下駆動部とを備えていることが好ましい。これにより、搬送方向に横断する方向の横接着部についても単層フィルムを搬送させながら融着することが可能となり、一連の工程で迅速に単層フィルム袋を成形することができる。
【0019】
さらに、本発明では、横予熱ヒータ部により繰り返し付与される加熱条件は、縦予熱ヒータ部により繰り返し付与される加熱条件に比べて、加熱温度が低く、かつ、付与回数が多く設定されている。これは、単層フィルムが搬送されると、横接着部には常に引き離される方向の引張力が作用するため、縦接着部よりも一層慎重に温度上昇をなだらかにしなければならないからであり、これにより、横接着部を変形させたり千切れさせることなく搬送させながら接着することができる。
【0020】
また、本発明において、フィルム搬送手段の一間欠搬送動作当たりの搬送量は、縦融着ヒータ部の長さに設定されており、横予熱ヒータ部と横融着ヒータ部との間隔は、前記フィルム搬送手段の一間欠搬送量の整数倍となるように設定され、前記横融着ヒータ部と横冷却部との間隔は、一間欠搬送量分となるように設定されている。これにより、搬送方向における横接着部の長さと縦接着部の長さは、同一ではないが、同じ一連の搬送工程において同時に横接着と縦接着とを行うことができるし、また、横予熱ヒータ部と横融着ヒータ部との間隔を一間欠搬送量の整数倍に設定することにより、加熱後に放熱時間を長めにしたい場合はその整数倍値を大きくすればよい。さらに、横融着ヒータ部と横冷却部との間隔は、一間欠搬送量分を隔てるように設定しているため搬送の流れの中で横接着部をいち早く冷却して安定させられる。
【0021】
さらに、本発明において、単層フィルムに通気構造を形成するための通気構造形成手段を接着部整合手段の上流側に配置しており、その通気構造形成手段は、前記単層フィルムにその内側から通気孔となるスリットを形成するスリット形成部と、多数の小孔が形成された長尺状の有孔シールロールから所定の長さの有孔シールを引き出して前記スリット上に位置合わせするシール引出部と、前記有孔シールを所定の長さで溶断するとともに前記単層フィルムの内側面に前記スリットを覆うように融着するシール融着部とを有していることが望ましい。これにより、縦接着および横接着を行う製袋工程において同時に通気構造を形成することができるし、単層フィルムに形成されたスリットは、その切り口が単層フィルム袋の内側から外側に向かって形成されるため、内部の空気が排出されやすく外部の埃や水が浸入しにくく、さらに有孔シールは単層フィルムの内側に貼られているため外部からの浸入物を防げる。
【0022】
また、本発明において、通気構造形成手段はさらに有孔シールを所定の長さで切断するシール切断部を備えていることが好ましい。これにより、シール切断部を別途備えることで、シール融着部によって有孔シールが溶断および融着される前にシール切断部が切断するため、有孔シールの種類を溶断しやすいものに限定する必要がなくなり、選択の幅が広げられる。
【0023】
また、本発明に係る単層フィルム接着方法の特徴は、熱可塑性樹脂を素材とする単層フィルムの接着部同士を重ねて位置合わせし、その接着部に対して前記単層フィルムの融点以上の温度に設定された融着ヒータ部を押圧して融着する場合、その融着ヒータ部による融着工程前に、少なくとも前記単層フィルムの融点以上に温度設定された横予熱ヒータ部を含む複数の予熱ヒータ部によって加熱と熱解除とを繰り返し、前記接着部の接着面温度を緩やかに融点へ近づけておくようにする点にある。そして、このような方法により、熱可塑性樹脂からなる単層フィルムに対して一気に溶融させるのではなく、少なくとも融点以上の温度を含む温度によって複数回にわたり加熱し、徐々に緩やかな温度上昇曲線を描くようにして接着部を融解して接着するようになっており、単層フィルムであっても接着部やその周辺を損傷させることなく、きれいに接着することができる。
【0024】
本発明の作用効果は、前述の単層フィルム製袋装置に限らず、例えば、単層フィルム接着方法や、あるいは、熱可塑性樹脂を素材とする単層フィルムの接着部同士を接着するための単層フィルム接着機であって、前記単層フィルムの接着部同士を重ねて位置合わせする接着部整合手段と、少なくとも前記単層フィルムの融点以上に温度設定された予熱ヒータ部を含む複数の予熱ヒータ部と、これらの予熱ヒータ部によって徐々に融点近傍にまで加熱された接着部に融点以上の温度を付与して融着する融着ヒータ部と、その融着後の接着部を冷却する冷却部とを有している単層フィルム接着機にも適用することができ、同様の作用効果を得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る単層フィルム製袋装置、単層フィルム接着方法および単層フィルム接着機の実施形態の一例を図面を用いて説明する。図1から図5に、本実施形態の単層フィルム接着機1aを備えた単層フィルム製袋装置1を示す。本実施形態の単層フィルム製袋装置1は、熱可塑性樹脂を素材とする平面長尺状の単層フィルム2を円筒状に巻いて製膜したフィルム原反3から前記単層フィルム2を繰り出して搬送し、搬送方向の縦接着と横方向の横接着を施して袋状に成形するものである。
【0026】
本実施形態の単層フィルム製袋装置1は、主として、各構成部を支持するとともに搬送される単層フィルム2を載置する支持基台4と、ロール状のフィルム原反3から単層フィルム2を繰り出して搬送するためのフィルム搬送手段5と、このフィルム搬送手段5により搬送される平面状の単層フィルム2の両側縁部を重ね合わせて縦方向の縦接着部2aを位置合わせする接着部整合手段6と、この接着部整合手段6により前記単層フィルム2の両側縁部が折り返されて筒状に重ねられたときにその内側に熱風を送り込む熱送風手段7と、前記接着部整合手段6により重ね合わされた縦接着部2aを加熱して接着する縦接着手段8と、縦接着部2aが接着された単層フィルム2に底部を形成するために搬送方向を横断する方向の底接着部2bを加熱して接着する横接着手段9と、長尺状のフィルムを袋状に成形された底部位置で切断する切断手段10と、各構成部の制御するためのコントロールユニット11とを有している。
【0027】
ここで本実施形態の各構成部についてより詳細に説明すると、図1に示すように、フィルム搬送手段5は、支持基台4上に配置され、縦接着手段8や横接着手段9に単層フィルム2を間欠的に搬送するようになっており、フィルム原反3のロール軸3aを支持する回転自在にされた原反回転軸5aと、この原反回転軸5aを所定の回転数で駆動する原反送り駆動サーボモータ5bと、前記フィルム原反3から単層フィルム2を繰り出す際に案内をするガイドローラ5cと、単層フィルム2を貯留させてテンションを調整する初期ダンサー部5dと、接着部整合手段6により接着部が重ね合わせられた後の単層フィルム2を下流側へ繰り出す中間繰出ローラ部5eと、この中間繰出ローラ部5eから繰り出される単層フィルム2を一旦貯留してテンションを調整する中間ダンサー部5fと、縦接着手段8の下流側に配置されており縦接着部2aが接着された後の単層フィルム2をさらに下流へと送り出すための上流ゴムローラ部5gと、この上流ゴムローラ部5gを回転駆動する上流ゴムローラ駆動サーボモータ5hと、前記上流ゴムローラ部5gのすぐ下流側に配置されて前記単層フィルム2の張力を一定に保持する定テンション部5iと、横接着手段9の下流側に配置されており底接着部2bが接着された後の単層フィルム2を引っ張って搬送する下流ゴムローラ部5jと、この下流ゴムローラ部5jを回転駆動する下流ゴムローラ駆動サーボモータ5kと、袋状に成形した製品を載せて搬送するコンベア5lとから構成されている。
【0028】
また、接着部整合手段6は、フィルム原反3から繰り出される平面状の単層フィルム2の左右両側縁部を中央側へ折り畳むように案内して2つの縦接着部2aを上下に重ねるように位置合わせする第1フォーミングユニット13と、この第1フォーミングユニット13より下流側であって縦接着手段8の上流側に配置されており縦接着の直前に再び上下から縦接着部2aを押さえて整える第2フォーミングユニット14とから構成されている。前記第1フォーミングユニット13には、図2および図3に示すように、上流側から順に、左右一対のガイド棒13a、ゴムを素材とする3組の初期フォーミングロール13b、2組の初期押さえ板13cが配置されている。そして、前記ガイド棒13aの両端側から中央前方に折り曲げられた形状に沿って単層フィルム2の両端縁部が搬送されるにつれて中央側へと寄せられ、前記初期フォーミングロール13bによって中央位置で両端縁部が重ね合わされ、前記初期押さえ板13cによって両端縁部が縦接着部2aとして上下に位置合わせされるようになっている。また、第2フォーミングユニット14は、2組の中間押さえ板14cの間に中間フォーミングロール14bが配置される構成とされており、縦接着工程の直前に縦接着部2aを確実に位置合わせするようになっている。
【0029】
熱送風手段7は、前述した第1フォーミングユニット13の近傍に配置されており、その第1フォーミングユニット13により縦接着部2aが位置合わせされて筒状に形成される単層フィルム2の内側に図示しない熱風ヒータで暖められた熱を送風するようになっている。この熱風ヒータにより送り込まれる熱風は、単層フィルム2を軟化して位置合わせ作業や縦接着および横接着作業がやりやすくなるのはもちろん、筒状に重ねられた単層フィルム2の内側に熱風を送り込むことにより、後の接着工程で外側から加えられる熱による温度差を低減することができる。つまり、熱風を送り込むことで上下に重ねられた縦接着部2aの下方側に熱を籠もらせることができ、縦接着の際に上方側から加熱されたときに接着部の上下面の温度格差を小さくして温度上昇をよりスムーズに行えるようになっている。
【0030】
縦接着手段8は、図1から図4に示すように、縦接着部2aの接着面の温度を徐々に融点へと近づけるために加熱と熱解除を複数回繰り返す複数の縦予熱ヒータ部15a,15bと、その予熱を加えた後の縦接着部2aを溶融させて接着する縦融着ヒータ部16と、融着完了後の縦接着部2aを冷却する縦冷却部17と、前記縦予熱ヒータ部15a,15b、縦融着ヒータ部16および縦冷却部17を上下駆動させる縦上下駆動部18と、縦接着部2aの上面に接触して単層フィルム2とともに搬送されて接着部の変形を防止する縦接着部保護シート19と、この縦接着部保護シート19を単層フィルム2とともに搬送させるための複数の回転ローラ部20とから構成されている。
【0031】
本実施形態では、縦予熱ヒータ部15a,15bが2つ配置されており、それぞれ第1縦予熱ヒータ部15aおよび第2縦予熱ヒータ部15bとされている。これらの縦予熱ヒータ部15a,15bおよび縦融着ヒータ部16は、長手方向の縦接着部2aに接着漏れをなくすため、搬送方向にほとんど間隙を空けずに連続的に並べられてヒータホルダー等に保持されている。各縦予熱ヒータ部15a,15bおよび縦融着ヒータ部16の温度は、単層フィルム2の素材や融点、搬送方向および速度、室温および湿度等により最適条件が適宜設定されるが、本実施形態では、融点が120℃のポリエチレンフィルムを成形する場合、第1縦予熱ヒータ部15aおよび第2縦予熱ヒータ部15bの温度を約150℃〜210℃に設定し、縦融着ヒータ部16の温度を約170℃〜250℃に設定するようになっている。このような縦予熱ヒータ部15a,15bの温度により加熱と熱解除を繰り返すことによって、接着面が急激に溶融されずに、徐々になだらかに融点温度へと近づけられて、最後に縦融着ヒータ部16の加熱により接着面が融着されるようになっている。なお、第1縦予熱ヒータ部15a、第2縦予熱ヒータ部15bおよび縦融着ヒータ部16の長さは、同一の長さに形成されており、本実施形態では単層フィルム袋の縦長さの1/2の長さに形成されている。
【0032】
また、縦冷却部17は、縦融着ヒータ部16の下流側にわずかな隙間を空けて配置されており、内部に冷却水が循環されている。この縦冷却部17は、フィルム袋の縦長さと同等の長さ、つまり縦融着ヒータ部16の長さの2倍に形成されている。これにより、縦融着ヒータ部16により融着された縦接着部2aを2回にわたって直ちに急冷し、接着力を安定させるようになっている。
【0033】
さらに、前記縦上下駆動部18は、各縦予熱ヒータ部15a,15b、縦融着ヒータ部16および縦冷却部17の各上方部分を保持する縦保持バー18aを有しているとともに、この縦保持バー18aの上流側端部および下流側端部を保持し搬送経路を跨ぐように架設された1対の縦上下駆動ブリッジ18bが配置されている。これらの縦上下駆動ブリッジ18bの4つの脚部は、上下動可能に支持されており縦コイルバネ18cによって常に上方に付勢されている。そして、縦上下駆動部18には、前記縦上下駆動ブリッジ18bを一定周期で縦コイルバネ18cの付勢力に抗して降下させることにより縦保持バー18aを上下駆動させる縦上下駆動サーボモータ(図示せず)が配置されている。
【0034】
また、縦接着部保護シート19は、縦接着部2aの上面と、各縦予熱ヒータ部15a,15b、縦融着ヒータ部16および縦冷却部17との間に介在されて各ヒータ部が単層フィルム2に接着しないように剥離材の役割を果たしている。従って、その素材は耐熱性や耐衝撃性に優れたものが好ましく、本実施形態ではポリテトラフルオロエチレンを素材とする合成樹脂シートを使用している。そして、第1縦予熱ヒータ部15aの上流および縦冷却部17の下流の上下位置には、4つの回転ローラ部20がそれぞれ回転自在に配置されている。これらの回転ローラ部20の回転軸(図示せず)には、縦接着部保護シート19が巻回されており、これにより前記縦接着部保護シート19が単層フィルム2とともに移動される。したがって、単層フィルム2の接着部は、融点温度前後に加熱されるため極めて変形や位置ずれし易い状態にあるが、前記縦接着部保護シート19が単層フィルム2の縦接着部2aを保護しつつ共に搬送されるため、各縦予熱ヒータ部15a,15bおよび縦融着ヒータ部16の圧接力や離間力が作用しても接着面がずれてしまったり、変形したりするのを防止できるようになっている。
【0035】
横接着手段9は、底接着部2bにおける接着面の温度を徐々に融点へと近づけるために加熱と熱解除を複数回繰り返す複数の横予熱ヒータ部22a,22b,22cと、その予熱を加えた後の底接着部2bを溶融させて接着する横融着ヒータ部23と、融着完了後の底接着部2bを冷却する横冷却部24と、これらの各構成部を上下駆動させて単層フィルム2に圧接させる横上下駆動部26とから構成されている。
【0036】
本実施形態では、横予熱ヒータ部22a,22b,22cを3つ備えており、それぞれ第1横予熱ヒータ部22a、第2横予熱ヒータ部22bおよび第3横予熱ヒータ部22cとされる。これら3つの横予熱ヒータ部22a,22b,22cおよび横融着ヒータ部23は、単層フィルム袋の縦長さの間隔を空けて搬送方向に並置されている。つまり、単層フィルム袋の縦長さは、2回分の間欠搬送距離に相当するため、各横予熱ヒータ部22a,22b,22cおよび横融着ヒータ部23は、二間欠搬送分の間隔を隔てて配置されている。これにより、各横予熱ヒータ部22a,22b,22cによる加熱後に一間欠搬送分の間が一旦空けられてから次の加熱が行われるようになっており、搬送方向への引張力に弱い底接着部2bをより慎重に温度上昇させるようになっている。
【0037】
ここで各横予熱ヒータ部22a,22b,22cおよび横融着ヒータ部23の温度は、単層フィルム2の素材や融点、搬送方向および速度、室温および湿度等により最適条件が適宜設定されるが、本実施形態では、融点が120℃のポリエチレンフィルムを成形する場合、各横予熱ヒータ部22a,22b,22cの温度を約120℃〜180℃に設定し、横融着ヒータ部23の温度を約130℃〜180℃に設定するようになっている。このように横接着では、縦接着の場合に比べて各ヒータ部の温度を低く設定している。これは、底接着部2bが搬送方向に対して直交しているため、加熱した後に単層フィルム2を搬送した場合、前記底接着部2bを引き離す方向に引張力が作用して千切れたり伸びてしまう可能性が極めて高いことから、その温度上昇をより緩やかにやさしく行うようにしている。かかる温度に設定された横予熱ヒータ部22a,22b,22cを使用して加熱と熱解除とを3回繰り返すことによって、横接着面が徐々に緩やかに融点温度へと近づけられ、最後に横融着ヒータ部23が加熱することにより接着面が変形したり、位置ずれることなく接着される。
【0038】
また、前記横冷却部24は、横融着ヒータ部23の下流側に一間欠搬送分の間隔を隔てて配置されており、内部に冷却水が循環されている。横冷却部24を横予熱ヒータ部22a,22b,22cや横融着ヒータ部23の間隔よりも狭く設定しているのは、溶融された底接着部2bを最小の搬送回数で迅速に冷却し固化させて不安定な接着面をいち早く安定させるためである。
【0039】
なお、各横予熱ヒータ部22a,22b,22cおよび横融着ヒータ部23の圧接面には、耐熱性や耐衝撃性に優れた合成樹脂からなる横接着部保護シート25が貼付されており、底接着部との間に介在して単層フィルム2の表面を保護している。本実施形態では横接着部保護シート25の素材としてポリテトラフルオロエチレンが使用されている。
【0040】
また、前記横上下駆動部26は、各横予熱ヒータ部22a,22b,22c、横融着ヒータ部23および横冷却部24の各上方部分を保持する横保持バー(図示せず)を有しているとともに、この横保持バーを保持しつつ搬送経路を跨ぐように架設された横上下駆動ブリッジ26aを備えており、前記各横予熱ヒータ部22a,22b,22c、前記横融着ヒータ部23および前記横冷却部24がそれぞれ搬送方向に対して横断するように配置される。各横上下駆動ブリッジ26aの両脚部には、上下動可能に支持されており、横コイルバネ26bにより常に上方へ付勢されている。また、横上下駆動部26には、前記横上下駆動ブリッジ26aを横コイルバネ26bの付勢力に抗して下降させて各横保持バーを一定周期で上下駆動させる横上下駆動サーボモータ(図示せず)が配置されている。
【0041】
切断手段10は、横接着手段9の下流側に配置されており、単層フィルム2に印刷された切断位置を示すカットマークを検知するマークセンサユニット10aと、カットマーク位置で単層フィルム2を切断するカッター10bとから構成されている。
【0042】
コントロールユニット11は、各ヒータ部の温度設定やフィルム搬送手段5の搬送速度、上下駆動サーボモータの動作を制御するための制御部(図示せず)を備えているとともに、それらの設定値を入出力する入出力パネルを備えている。
【0043】
つぎに、本発明に係る単層フィルム製袋装置1の実施形態の作用および接着部の接着方法について説明する。
【0044】
平面状の単層フィルム2を袋状に成形して単層フィルム袋を製造する場合、すでに両面印刷されたフィルム原反3を原反回転軸5aにセットしておき、原反送り駆動サーボモータ5bが駆動することで前記原反回転軸5aが回転し単層フィルム2を送り出す。これにより、単層フィルム2はガイドローラ5cおよび初期ダンサー部5dを経て第1フォーミングユニット13へ搬送される。第1フォーミングユニット13では、ガイド棒13aが単層フィルム2の左右両側縁部を中央側へ折り畳むように案内し、初期フォーミングロール13bによって中央位置で両端縁部が重ね合わせられ、初期押さえ板13cによって両端縁部が縦接着部2aとして上下に位置合わせされる。このとき熱送風手段7が、縦接着部2aが重ねられて筒状に形成された単層フィルム2の内側に熱風を送り込み、単層フィルム2を軟化させるとともに内側に熱を籠もらせて助走的に温度を上昇させておく。
【0045】
つづいて縦接着部2aが整合された単層フィルム2を中間繰出ローラ部5eによって下流側へと繰り出し、中間ダンサー部5fによって一旦貯留して単層フィルム2のテンションを調整し、第2フォーミングユニット14の中間押さえ板14cおよび中間フォーミングロール14bによって縦接着部2aを再び上下から押さえて整える。
【0046】
単層フィルム2の縦接着部2aが位置合わせされて縦接着手段8へと搬送されると、縦接着手段8では、まず、単層フィルム2を第1縦予熱ヒータ部15aへと搬送すると、縦接着部保護シート19が縦接着部2aの上面に接触する。そして、縦上下駆動サーボモータが縦上下駆動ブリッジ18bを縦コイルバネ18cに抗して下降させて縦保持バー18aを下げると、前記単層フィルム2の融点以上の温度に加熱された第1縦予熱ヒータ部15aが、縦接着部保護シート19を介して縦接着部2aに圧接し加熱する。
【0047】
つづいて、その第1縦予熱ヒータ部15aの圧接を一旦解除して縦接着部2aの温度が急激に上昇しないように放熱しつつ、単層フィルム2を次の第2縦予熱ヒータ部15bへと搬送する。このとき、縦接着部保護シート19は、回転ローラ部20に巻回されていて周回できるようになっているため、単層フィルム2の搬送動作に追従して縦接着部2aの上面に接触したまま一緒に搬送される。
【0048】
そして、第2縦予熱ヒータ部15bでは、第1縦予熱ヒータ部15aと同様の動作により、その第1縦予熱ヒータ部15aの温度と同等もしくはそれ以上の温度に加熱された第2縦予熱ヒータ部15bが縦接着部保護シート19を介して縦接着部2aに圧接して加熱する。その後、第2縦予熱ヒータ部15bの圧接を解除することにより熱を若干放熱して縦接着部2aが一気に融解してしまうのを回避しつつ、単層フィルム2を縦接着部保護シート19とともに縦融着ヒート部へと搬送する。このように縦接着部2aから縦予熱ヒータ部15a,15bを離間させても縦接着部2aの接着面の温度が急激に低下することはない。なぜなら、前記縦接着部2aの下面側は筒状に形成されているため熱が籠もっているし、上面側は縦接着部保護シート19が常に接触しているため直接空冷されることはなく、むしろ緩やかに接着面の温度を融点へと近づけることができる。
【0049】
そして、縦接着部2aの接着面を各縦予熱ヒータ部15a,15bによって溶融温度近傍まで上昇させておいて、最後に縦予熱ヒータ部15a,15bと同等もしくはより高温に加熱した縦融着ヒータ部16を縦接着部2aに圧接し、接着面を完全に溶融させて接着する。その後、単層フィルム2を縦冷却部17へと搬送して2回にわたって冷却し、接着面を安定させておいてから縦接着部保護シート19を縦接着部2aの上面から剥離する。
【0050】
このように縦接着が終了すると、つぎに横接着を行うため、上流ゴムローラ駆動サーボモータ5hの駆動により上流ゴムローラ部5gが回動して単層フィルム2を下流側へと搬送し、定テンション部5iが単層フィルム2の張力を一定に調整しつつ移送する。そして、この定テンション部5iの下流側にある横接着手段9へと単層フィルム2を搬送する。
【0051】
横接着手段9では、横上下駆動サーボモータが駆動して横上下駆動ブリッジ26aを横コイルバネ26bに抗して下降させ、第1横予熱ヒータ部22aを下降させる。これにより融点以上の温度に加熱された第1横予熱ヒータ部22aを単層フィルム2の底部に対して圧接させて底接着部2bを加熱する。この加熱後に横上下駆動サーボモータを駆動させて圧接を解除し、熱を若干放熱しつつ同時に単層フィルム2を下流側へ搬送する。つづいて単層フィルム2を第2横予熱ヒータ部22bへと搬送する場合、二間欠搬送分の間隔が空けられているため、その分、前述した縦接着部2aの場合よりも長く放熱され、より緩やかに温度が上昇することになる。そして、第2横予熱ヒータ部22bおよび第3横予熱ヒータ部22cにおいても、単層フィルム2の融点以上に加熱されたヒータが順次、底接着部2bに圧接され加熱する。このように予熱を3段階で付与することにより底接着部2bを緩やかに温度上昇させられる。
【0052】
その後、融点以上の温度に加熱された横融着ヒータ部23が、融点近傍温度にまで温度上昇された底接着部2bに圧接すると、底接着部2bが完全に融解し、重ねられた接着面が接着する。この融着が完了すると、単層フィルム2を横融着ヒータ部23から一間欠搬送分だけ離れて配置された横冷却部24へと搬送し、前記横冷却部24が圧接することにより速やかに底接着部2bを冷却する。
【0053】
横接着が完了すると、下流ゴムローラ駆動サーボモータ5kの駆動により下流ゴムローラが回転し、単層フィルム2をマークセンサユニット10aへと搬送する。このマークセンサユニット10aは、単層フィルム2に印刷されているカットマークを検知してコントロールユニット11に伝え、カッター10bがカットマーク位置で単層フィルム2を切断し、単層フィルム袋を完成させてコンベア5lへ載せる。
【0054】
したがって、本実施形態によれば、ポリエチレン樹脂のような熱可塑性樹脂を素材として形成される単層フィルム2を袋状に成形する場合、縦接着工程および横接着工程の違いに応じて適正な温度制御の下に接着部を緩やかに融点へと近づけて接着するため、接着部周辺を変形させたり千切れさせることなく接着面のみを迅速に融着し、一連の搬送動作によって縦接着および横接着を行い自動的に単層フィルム袋を成形することができる。
【0055】
また、従来の多層フィルム袋では各層の融点が異なるため、上下に接着面を重ねられず背張りの際に、いわゆる合掌張りしかできなかったが、本実施形態によれば縦接着部2aを上下に重ねて接着する、いわゆる封筒張りが実現できる。
【0056】
つぎに、本発明に係る単層フィルム製袋装置1の他の実施形態について図6を参照しつつ説明する。
【0057】
なお、他の実施形態の構成のうち、前述した実施形態と同一もしくは相当する構成については同一の符号を付し再度の説明を省略する。
【0058】
本実施形態の特徴は、第1フォーミングユニット13の上流側に単層フィルム袋内の空気を排気するための通気構造を形成する通気構造形成手段31が配置されている点にある。この通気構造形成手段31は、米袋に米を充填した場合に荷積みを安定させるために袋内部の空気を外部へ排出するとともに、外部から袋内部へ埃や虫や水が浸入するのを防止する構造を形成するものである。
【0059】
図6に示すように、通気構造形成手段31は、単層フィルム袋内の空気を排気するための通気孔であるスリット(図示せず)を単層フィルム2の内側から切り込んで形成するスリット形成部32と、多数の小孔が形成された長尺状の有孔シールロール30aから前記スリットを被覆できる長さの有孔シール30を引き出して位置合わせするシール引出部33と、スリット上に位置合わせした有孔シール30を加熱することにより溶断および融着を同時に行うシール融着部34と、融着した有孔シール30を冷却して接着面を安定させるシール冷却部35とを有している。
【0060】
スリット形成部32は、平面山形状に形成されたスリット刃32aと、このスリット刃32aを上下動自在に保持するスリット刃保持体32bと、前記スリット刃32aを上下駆動させるスリット刃上下駆動サーボモータ32cとから構成されている。前記スリット刃32aが平面山形状に形成されていることにより単層フィルム2に刺さりやすいし、切り口が必要以上に切り裂けてしまうのを防止する。
【0061】
シール引出部33は、有孔シールロール30aを回転自在に保持するロール保持軸33aと、前記有孔シールロール30aからスリットを被覆できる長さ分の有孔シール30を引き出すために有孔シール30を狭持したまま下方に移動する1対の第1シール狭持体33aと、この第1シール狭持体33aにより引き出される有孔シール30が戻らないようにその有孔シール30を狭持する1対の第2シール狭持体33bと、前記第1シール狭持体33aの狭持動作および上下動作を駆動制御する第1制御部33cと、前記第2シール狭持体33bの狭持動作を駆動制御する第2制御部33dと、前記有孔シール30が引き出される経路途中で前記有孔シール30を所定の方向に案内する複数のシールガイドローラ33eとを備えている。第1シール狭持体33aおよび第2シール狭持体33bの狭持面は、滑り止め用の凹凸面に形成されている。
【0062】
シール融着部34は、有孔シール30を溶断し融着できる温度に設定されたシール融着ヒータ34aと、このシール融着ヒータ34aを上下動可能に保持するヒータ保持体34bと、シール融着ヒータ34aを上下駆動させるヒータ上下駆動サーボモータ34cとから構成されている。シール融着ヒータ34aの押圧面には、図示しない発熱体が、スリットを囲うように中央を空けて形成されているとともに、有孔シール30の幅以上の大きさに形成されており、前記有孔シール30を溶断することができるようになっている。
【0063】
シール冷却部35は、内部に冷却水が循環されるシール冷却体35aと、このシール冷却体35aを上下動自在に保持するシール冷却保持体35bと、前記シール冷却体35aを上下駆動させるシール冷却上下駆動サーボモータ35cとから構成されている。
【0064】
なお、通気構造形成手段31は、最終製品となる単層フィルム袋の右側または左側の上端位置および下端位置に通気構造を形成するように配置されている。この位置に通気構造を形成するのは、米袋が荷積みされても上下の米袋によって通気構造が塞がれないようにするためである。
【0065】
つぎに、通気構造形成手段31の作用について説明すると、フィルム原反3から送り出された平板状の単層フィルム2に対して、山形状のスリット刃32aが下降し、前記単層フィルム2の内側から切り込みを入れてスリットを形成する。これにより、スリットは内側から外側に向いた切り口に形成される。つづいて、単層フィルム2が下流側へ間欠的に搬送されるのに同調して、1対の第2シール狭持体33bが狭持していた有孔シール30を離すとともに、同時に第1シール狭持体33aが有孔シール30を狭持したまま所定の距離だけ下降する。これにより、有孔シールロール30aから所定の長さの有孔シール30が引き出される。第1シール狭持体33aが下限値まで下降したときに、第2シール狭持体33bが再び有孔シール30を狭持する。そして、第1シール狭持体33aが狭持していた有孔シール30を離して上昇し、元の位置に戻る。
【0066】
そして、引き出された有孔シール30は、シールガイドローラに案内されて単層フィルム2の上面に乗せられて下流側に移動し、シール融着部34の下へと案内される。そのシール融着部34の下では、有孔シール30が、単層フィルム2のスリットを覆うように位置合わせされる。そこにシール融着ヒータ34aが下降して、前記有孔シール30に押圧すると、前記有孔シール30が溶断されるとともに単層フィルム2の内面に融着される。
【0067】
有孔シール30を融着した後、単層フィルム2が搬送されて有孔シール30がシール冷却部35の下に移動する。このタイミングに合わせてシール冷却上下駆動サーボモータ35cが駆動し、シール冷却体35aが降下して有孔シール30を押圧し、融着面を冷却する。これにより有孔シール30の接着部が冷却されて安定する。その後、単層フィルム2は、フィルム搬送手段5によって下流の第1フォーミングユニット13へと搬送され、製袋工程へと進行される。
【0068】
したがって、本実施形態によれば、単層フィルム2を搬送させながら有孔シール30を使った通気構造を形成することができるため、縦接着および底接着を行う工程に通気構造形成工程を組み入れることができ、迅速かつ効率的に通気構造を備えた単層フィルム袋を製造することができる。また、通気構造を備えた単層フィルム袋は、この単層フィルム袋の内側からスリットが形成され、このスリットを覆うようにして有孔シール30が貼付されているため、袋体内の空気が有孔シール30の小孔を経てスリットから排出されやすく、外からの埃や雨水等に対してはスリットが閉じる方向に作用するとともに、有孔シール30が水を浸透させないように働くため防水効果に優れている。
【0069】
なお、前述した通気構造形成手段31では、シール融着部34が有孔シール30を溶断するようになっているが、これに限らず、別途、シール切断部(図示せず)をシール融着ヒータ34aの前に配置するようにしてもよい。これにより、有孔シール30を溶断するのではなく、シール切断部が有孔シール30を所定の長さに切断してから、シール融着部34により融着する。したがって、有孔シール30を選ぶ場合に、融着する温度で溶断もできる素材のものに限定されないため、選択肢が拡がり、強度や通気の点でより一層、通気構造に適した素材の有孔シール30を選択することができる。
【0070】
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
【0071】
例えば、本実施形態では、単層フィルム2の搬送方向に横断する方向の接着部として、単層フィルム袋の底部を形成する底接着部2bを例に挙げて説明しているが、これに限る必要はなく、様々な部分の横接着に適用することができる。
【0072】
また、本実施形態では、単層フィルム接着機1aを単層フィルム製袋装置1の一部として説明しているが、これに限るものではなく、接着機能のみを独立させた単層フィルム接着機1aであってもよい。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を素材として形成される単層フィルムについて、その接着部や周辺を変形させたり千切れさせることなく速やかに、かつ、きれいに融着することができるし、単層フィルムを搬送させながら袋状に成形して低価格の樹脂袋を提供でき、さらに多層フィルム袋ではできなかった、接着部を上下に重ねて接着するいわゆる封筒張りを単層フィルム袋により実現できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る単層フィルム製袋装置の一実施形態を示す正面図である。
【図2】図1を上方からみた平面図である。
【図3】本実施形態の単層フィルム製袋装置の搬送経路上における主構成部を示す省略斜視図である。
【図4】本実施形態における縦接着手段の構成を示す模式図である。
【図5】本実施形態における横接着手段の構成を示す模式図である。
【図6】本発明に係る単層フィルム製袋装置の他の実施形態における通気構造形成手段の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 単層フィルム製袋装置
1a 単層フィルム接着機
2 単層フィルム
2a 縦接着部
2b 底接着部
3 フィルム原反
4 支持基台
5 フィルム搬送手段
5c ガイドローラ
5e 中間繰出ローラ部
5g 上流ゴムローラ部
5j 下流ゴムローラ部
6 接着部整合手段
7 熱送風手段
8 縦接着手段
9 横接着手段
10 切断手段
11 コントロールユニット
13 第1フォーミングユニット
14 第2フォーミングユニット
15a 第1縦予熱ヒータ部
15b 第2縦予熱ヒータ部
16 縦融着ヒータ部
17 縦冷却部
18 縦上下駆動部
19 縦接着部保護シート
20 回転ローラ部
22a 第1横予熱ヒータ部
22b 第2横予熱ヒータ部
22c 第3横予熱ヒータ部
23 横融着ヒータ部
24 横冷却部
25 横接着部保護シート
26 横上下駆動部
30 有孔シール
31 通気構造形成手段
32 スリット形成部
32a スリット刃
33 シール引出部
33a 第1シール狭持体
33b 第2シール狭持体
34 シール融着部
34a シール融着ヒータ
35 シール冷却部
35a シール冷却体
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂の単一素材からなる単層フィルムを搬送させながら所定の接着部を融着して袋状に成形し、米袋等を製袋するのに好適な単層フィルム製袋装置、この装置により製造される単層フィルム袋、単層フィルム接着方法および単層フィルム接着機に関する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る単層フィルム製袋装置の特徴は、単層フィルムを搬送するフィルム搬送手段と、搬送される単層フィルムの両側縁部を重ね合わせて縦方向の接着部を位置合わせする接着部整合手段と、接着部整合手段により重ね合わされた縦接着部を加熱して接着する縦接着手段と、縦接着部が接着された単層フィルムに底部等を形成するために横方向の横接着部を加熱して接着する横接着手段とを有しており、前記縦接着手段は、縦接着部における接着面の温度を徐々に緩やかに融点へと近づけるために加熱と熱解除を複数回繰り返す複数の縦予熱ヒータ部と、その予熱を加えた後の縦接着部を溶融させて接着する縦融着ヒータ部と、融着完了後の縦接着部を冷却する縦冷却部と、前記縦予熱ヒータ部、前記縦融着ヒータ部および前記縦冷却部を前記フィルム搬送手段の間欠的な搬送に連動して上下動させる縦上下駆動部とを備えており、さらに、前記接着部整合手段により単層フィルムの両側縁部が折り返されて筒状に重ねられたとき、その内側に熱風を送り込む熱送風手段を備えている点にある。
【0013】
そして、このような構成を採用したことにより、フィルム搬送手段により単層フィルムが順次搬送されると、接着部整合手段がその両側縁部を重ね合わせて縦接着部を位置合わせし、この縦接着部の内側に熱送風手段が熱風を送り込み、この縦接着部に対して加熱された複数の縦予熱ヒータ部が順番に圧接し、前記縦接着部を徐々に融点温度へと上昇させたところで、縦融着ヒータ部が圧接し融着する。その後、その融着された接着部に縦冷却部が圧接して速やかに冷却する。これにより、単層フィルムであっても接着部周辺を損傷させることなく、搬送方向に長い接着部をきれいに接着することができる。また、縦接着および横接着を行う前に、予め単層フィルムを軟化させられることはもとより、筒状に折り返された単層フィルムの内側に熱風を送り込むことによって、上下に重ねられた縦接着部の下方側に熱を籠もらすことができるため、各ヒータ部が上方から当てられたときに、前記縦接着部の上下面の温度格差が小さくなり、温度上昇を制御しやすくなる。
【0014】
また、本発明において、横接着手段が、横接着部における接着面の温度を徐々に融点へと近づけるために加熱と熱解除を複数回繰り返す複数の横予熱ヒータ部と、その予熱を加えた後の横接着部を溶融させて接着する横融着ヒータ部と、融着完了後の横接着部を冷却する横冷却部と、それらの各横予熱ヒータ部、前記横融着ヒータ部および前記横冷却部をフィルム搬送手段の間欠的な搬送に連動して上下動させる横上下駆動部とを備えており、前記横予熱ヒータ部により繰り返し付与される加熱条件は、縦予熱ヒータ部により繰り返し付与される加熱条件に比べて、加熱温度が低く、かつ、付与回数が多く設定されてもよい。これは、単層フィルムが搬送されると、横接着部には常に引き離される方向の引張力が作用するため、縦接着部よりも一層慎重に温度上昇をなだらかにしなければならないからであり、これにより、横接着部を変形させたり千切れさせることなく搬送させながら接着することができる。
【0015】
また、本発明では、縦接着面の温度を緩やかに融点へ近づけるのをできるだけ速やかに行うために、加熱と熱解除を回繰り返す複数の縦予熱ヒータ部が、すべて単層フィルムの融点以上の温度に加熱されるようにしてもよい。
【0016】
また、本発明において、縦接着手段は、単層フィルムの縦接着部の上面と、縦予熱ヒータ部、縦融着ヒータ部および縦冷却部との間に介在され、少なくとも前記単層フィルムが前記縦予熱ヒータ部から前記縦冷却部まで搬送される間、前記単層フィルムの縦接着部上面に接触したまま一緒に搬送される縦接着部保護シートを備えていることが好ましい。これにより、溶融した縦接着部は、わずかな力が作用するだけで変形したり、位置ずれを起こしてしまうが、縦接着部保護シートが、縦接着部の上面にぴったりと接触して保護したまま単層フィルムと一緒に搬送されるため、縦予熱ヒータ部や縦融着ヒータ部によって圧接力や離間力が繰り返し作用しても、前記縦接着部が変形したり、位置ずれを起こしてしまうの防止する。また、縦接着部は搬送方向に長いため、いくつかに分割して加熱することになるが、縦接着部保護シートが縦接着部を保護しているため、各加熱部の間における条件格差が小さくなり、安定した加熱が行える。さらに、加熱は複数回に分けて行われるが、縦接着部保護シートが、縦接着部からの放熱を抑制し、縦接着部が急冷されるのを防止するため、接着部の温度上昇を緩やかに行う。
【0017】
さらに、本発明において、縦接着部保護シートは、縦予熱ヒータ部、縦融着ヒータ部および縦冷却部の上方および下方を搬送方向に沿って周回するように複数の回転ローラ部に巻き巡らされていることが望ましい。これにより、簡単な構造にして確実に縦接着部保護シートが縦接着部の上面を保護しながら単層フィルムと一緒に移動する。
【0022】
また、本発明において、通気構造形成手段はさらに有孔シールを所定の長さで切断するシール切断部を備えていることが好ましい。これにより、シール切断部を別途備えることで、シール融着部によって有孔シールが溶断および融着される前にシール切断部が切断するため、有孔シールの種類を溶断しやすいものに限定する必要がなくなり、選択の幅が広げられる。さらに、搬送手段による間欠搬送に合わせて速やかに有効シールを貼るために、シール引出部は、有効シールロールからスリットを被覆できる長さ分の有効シールを引き出すために、単層フィルムの所定の間欠搬送に合わせてその有効シールを狭持したまま下方に移動する1対の第1シール狭持体と、この第1シール狭持体により引き出された有効シールが戻らないように、前記第1シール狭持体による次の引出動作が開始されるまでその有効シールを狭持する1対の第2シール狭持体とを備えていることが望ましい。
【0023】
また、本発明に係る単層フィルム接着方法の特徴は、熱可塑性樹脂を素材とする単層フィルムの接着部同士を重ねて位置合わせし、その接着部に対して前記単層フィルムの融点以上の温度に設定された融着ヒータ部を押圧して融着する場合、その融着ヒータ部による融着工程前に、その単層フィルムの融点以上の温度に設定された予熱ヒータ部によって加熱と熱解除とを複数回にわたって繰り返し、前記接着部の接着面温度を緩やかに融点へ近づけておくようにする点にある。そして、このような方法により、熱可塑性樹脂からなる単層フィルムに対して一気に溶融させるのではなく、融点以上の温度によって複数回にわたり加熱し、徐々に緩やかな温度上昇曲線を描くようにして接着部を融解して接着するようになっており、単層フィルムであっても接着部やその周辺を損傷させることなく、きれいに接着することができる。
【0024】
本発明の作用効果は、前述の単層フィルム製袋装置に限らず、例えば、フィルム搬送手段により搬送される単層フィルムの両側縁部を重ね合わせて縦方向の接着部を位置合わせする接着部整合工程と、この工程により重ね合わされた縦接着部を縦接着手段によって加熱して接着する縦接着工程と、縦接着部が接着された単層フィルムに底部等を形成するために横方向の横接着部を横接着手段によって加熱して接着する横接着工程等を有する単層フィルム接着方法や、あるいは、熱可塑性樹脂を素材とする単層フィルムの接着部同士を接着するための単層フィルム接着機であって、前記単層フィルムの接着部同士を重ねて位置合わせする接着部整合手段と、すべてが単層フィルムの融点以上の温度に設定された複数の予熱ヒータ部と、これらの予熱ヒータ部によって徐々に融点近傍にまで加熱された接着部に融点以上の温度を付与して融着する融着ヒータ部と、その融着後の接着部を冷却する冷却部とを有している単層フィルム接着機にも適用することができ、同様の作用効果を得ることができる。
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂の単一素材からなる単層フィルムを搬送させながら所定の接着部を融着して袋状に成形し、米袋等を製袋するのに好適な単層フィルム製袋装置、単層フィルム接着方法および単層フィルム接着機に関する。

Claims (15)

  1. 熱可塑性樹脂を素材とする平面長尺状の単層フィルムを円筒状に巻いたフィルム原反から前記単層フィルムを繰り出して搬送しつつ袋状に成形する単層フィルム製袋装置であって、
    単層フィルムを搬送するフィルム搬送手段と、搬送される単層フィルムの両側縁部を重ね合わせて縦方向の接着部を位置合わせする接着部整合手段と、この接着部整合手段により重ね合わされた縦接着部を加熱して接着する縦接着手段と、縦接着部が接着された単層フィルムに底部等を形成するために横方向の横接着部を加熱して接着する横接着手段とを有しており、
    前記縦接着手段は、縦接着部における接着面の温度を徐々に緩やかに融点へと近づけるために加熱と熱解除を複数回繰り返す複数の縦予熱ヒータ部と、その予熱を加えた後の縦接着部を溶融させて接着する縦融着ヒータ部と、融着完了後の縦接着部を冷却する縦冷却部と、前記縦予熱ヒータ部、前記縦融着ヒータ部および前記縦冷却部を前記フィルム搬送手段の間欠的な搬送に連動して上下動させる縦上下駆動部とを備えていることを特徴とする単層フィルム製袋装置。
  2. 請求項1において、縦接着手段は、さらに単層フィルムの縦接着部の上面と、縦予熱ヒータ部、縦融着ヒータ部および縦冷却部との間に介在され、少なくとも前記単層フィルムが前記縦予熱ヒータ部から前記縦冷却部まで搬送される間、前記単層フィルムの縦接着部上面に接触したまま一緒に搬送される縦接着部保護シートを備えていることを特徴とする単層フィルム製袋装置。
  3. 請求項2において、縦接着部保護シートは、縦予熱ヒータ部、縦融着ヒータ部および縦冷却部の上下間を搬送方向に沿って周回するように複数の回転ローラ部に巻き巡らされていることを特徴とする単層フィルム製袋装置。
  4. 請求項3において、縦接着手段における複数の縦予熱ヒータ部、縦融着ヒータ部および縦冷却部は、これらの順で搬送方向に連続的に隣接配置されているとともに、少なくとも前記各縦予熱ヒータ部および前記縦融着ヒータ部の長さは、同一長さに形成されており、前記縦冷却部の長さは、前記縦融着ヒータ部の長さの2倍に形成されていることを特徴とする単層フィルム製袋装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかにおいて、さらに、接着部整合手段により単層フィルムの両側縁部が折り返されて筒状に重ねられたとき、その内側に熱風を送り込む熱送風手段を備えていることを特徴とする単層フィルム製袋装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかにおいて、横接着手段は、横接着部における接着面の温度を徐々に融点へと近づけるために加熱と熱解除を複数回繰り返す複数の横予熱ヒータ部と、その予熱を加えた後の横接着部を溶融させて接着する横融着ヒータ部と、融着完了後の横接着部を冷却する横冷却部と、それらの各横予熱ヒータ部、前記横融着ヒータ部および前記横冷却部をフィルム搬送手段の間欠的な搬送に連動して上下動させる横上下駆動部とを備えていることを特徴とする単層フィルム製袋装置。
  7. 請求項6において、横予熱ヒータ部により繰り返し付与される加熱条件は、縦予熱ヒータ部により繰り返し付与される加熱条件に比べて、加熱温度が低く、かつ、付与回数が多く設定されていることを特徴とする単層フィルム製袋装置。
  8. 請求項6または請求項7において、フィルム搬送手段の一間欠搬送動作当たりの搬送量は、縦融着ヒータ部の長さに設定されており、横予熱ヒータ部と横融着ヒータ部との間隔は、前記フィルム搬送手段の一間欠搬送量の整数倍となるように設定され、前記横融着ヒータ部と横冷却部との間隔は、一間欠搬送量分となるように設定されていることを特徴とする単層フィルム製袋装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかにおいて、さらに、単層フィルムに通気構造を形成するための通気構造形成手段を接着部整合手段の上流側に配置しており、その通気構造形成手段は、前記単層フィルムにその内側から通気孔となるスリットを形成するスリット形成部と、多数の小孔が形成された長尺状の有孔シールロールから所定の長さの有孔シールを引き出して前記スリット上に位置合わせするシール引出部と、前記有孔シールを所定の長さで溶断するとともに前記単層フィルムの内側面に前記スリットを覆うように融着するシール融着部とを有することを特徴とする単層フィルム製袋装置。
  10. 請求項1から請求項8のいずれかにおいて、さらに、単層フィルムに通気構造を形成するための通気構造形成手段を接着部整合手段の上流側に配置しており、その通気構造形成手段は、前記単層フィルムにその内側から通気孔となるスリットを形成するスリット形成部と、多数の小孔が形成された長尺状の有孔シールロールから所定の長さの有孔シールを引き出して前記スリット上に位置合わせするシール引出部と、前記有孔シールを所定の長さで切断するシール切断部と、前記単層フィルムの内側面に前記スリットを覆うように前記有孔シールを融着するシール融着部とを有することを特徴とする単層フィルム製袋装置。
  11. 熱可塑性樹脂を素材とする単層フィルムの接着部同士を重ねて位置合わせし、その接着部に対して前記単層フィルムの融点以上の温度に設定された融着ヒータ部を押圧して融着する単層フィルム接着方法であって、前記融着ヒータ部による融着工程前に、少なくとも前記単層フィルムの融点以上に温度設定された予熱ヒータ部を含む複数の予熱ヒータ部によって加熱と熱解除とを繰り返し、前記接着部の接着面温度を緩やかに融点へ近づけておくようにすることを特徴とする単層フィルム接着方法。
  12. 請求項11において、フィルム搬送手段により搬送される単層フィルムの搬送方向に沿って位置合わせされた縦接着部を接着する場合、その縦接着部の上面と、縦予熱ヒータ部、縦融着ヒータ部および縦冷却部との間に縦接着部保護シートを介在させるとともに、少なくとも前記単層フィルムが前記縦予熱ヒータ部から前記縦冷却部まで搬送される間、前記縦接着部保護シートを縦接着部上面に接触させたまま一緒に搬送させることを特徴とする単層フィルム接着方法。
  13. 請求項12において、フィルム搬送手段により搬送される単層フィルムの搬送方向に横断する方向に位置合わせされた横接着部を接着する場合、横融着ヒータ部による融着工程前に、搬送方向に所定間隔を隔てて配置され少なくとも前記単層フィルムの融点以上に温度設定された横予熱ヒータ部を含む複数の横予熱ヒータ部によって加熱と熱解除とを繰り返し、前記横接着部の接着面温度を緩やかに融点へ近づけておくようにすることを特徴とする単層フィルム接着方法。
  14. 請求項13において、横予熱ヒータ部により繰り返し付与される加熱条件は、縦予熱ヒータ部により繰り返し付与される加熱条件に比べて、加熱温度が低く、かつ、付与回数が多く設定されていることを特徴とする単層フィルム接着方法。
  15. 熱可塑性樹脂を素材とする単層フィルムの接着部同士を接着するための単層フィルム接着機であって、前記単層フィルムの接着部同士を重ねて位置合わせする接着部整合手段と、少なくとも前記単層フィルムの融点以上に温度設定された予熱ヒータ部を含む複数の予熱ヒータ部と、これらの予熱ヒータ部によって徐々に融点近傍にまで加熱された接着部に融点以上の温度を付与して融着する融着ヒータ部と、その融着後の接着部を冷却する冷却部とを有していることを特徴とする単層フィルム接着機。
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