JP2004136231A - 再生後のイオン交換樹脂の水洗方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】イオン交換塔内に充填されたイオン交換樹脂を再生剤で再生した後に水洗する際に使用する水洗水量の節減を図り、併せて排水処理設備の小型化を図り得る再生後のイオン交換樹脂の水洗方法を提案する。
【解決手段】イオン交換塔内に充填されたイオン交換樹脂を再生剤で再生した後に水洗するに当たり、イオン交換塔内に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出す段階、イオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水する段階、及びイオン交換塔内のイオン交換樹脂を水洗する段階、を順次行う。
【選択図】 図1
【解決手段】イオン交換塔内に充填されたイオン交換樹脂を再生剤で再生した後に水洗するに当たり、イオン交換塔内に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出す段階、イオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水する段階、及びイオン交換塔内のイオン交換樹脂を水洗する段階、を順次行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオン交換樹脂を水洗する方法に係り、特にイオン交換塔内に充填されたイオン交換樹脂を再生剤で再生した後に水洗する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオン交換樹脂は、水溶液中の特定のイオンを吸着・除去するために利用されることがあり、除去に利用したイオン交換樹脂の再生は、一般に再生剤(陽イオン交換樹脂の場合には硫酸などの強酸)をイオン交換塔に通液することにより行われる。しかし、再生剤を通液した後の塔内の状態では、再生剤が塔内に残留したままになっており、そのままではイオン交換樹脂を再使用することができず、再生剤を水洗によって除去する必要がある。
【0003】
従来、この再生後の水洗は、イオン交換塔内に再生剤が充液している状態で、水洗水を通液することにより行い、イオン交換塔内の再生剤の排出、ついで再生後のイオン交換樹脂の洗浄が行われていた。この方法により、水洗水のイオン交換塔内での偏流が防止できるが、使用される水洗水の水量は多くなり、また、排水処理設備が大掛かりになり設備費の増大を招くという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の有する問題点を解決することを目的とし、イオン交換塔内にイオン交換樹脂が充填された状態で再生剤を通液することにより再生されたイオン交換樹脂を水洗する際に使用される水洗水の量の節減を図り、併せて排水処理設備の小型化を図り得る再生後のイオン交換樹脂の水洗方法を提案することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、イオン交換塔内に充填されたイオン交換樹脂を再生剤で再生した後に水洗するに当たり、イオン交換塔内に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出す段階、イオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水する段階、及びイオン交換塔内のイオン交換樹脂を水洗する段階、を順次行うものである。
【0006】
上記再生後のイオン交換樹脂の水洗方法を実施するに当たっては、イオン交換塔内に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出す段階を、塔内に残留する再生剤の量が10ml/l−R(l−Rは樹脂1lを表す。以下同様)以下になるまで行うことが好ましく、また、イオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水する段階を、イオン交換塔の出口の排水流量を上回る速度でイオン交換塔上部から注水することにより行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、クロムめっき液中の不純物を吸着した陽イオン交換樹脂を再生剤、たとえば硫酸水溶液で再生した陽イオン交換樹脂を洗浄する方法に適用する場合について具体的に説明する。
【0008】
クロムめっき液は、Cr(VI)を主成分としており、適量のCr(III)を含有している。しかし、めっき作業を繰り返すに従い、Cr(VI)の一部が還元され、Cr(III)の濃度が増加し、また、めっきされる鋼板等から溶出したFe等の陽イオンが蓄積していく。Cr(III)が適量濃度を超えると、めっき面にしみが付きやすくつき廻りが悪くなる。また、Fe等の陽イオンが過剰に蓄積すると、めっきの光沢範囲が狭められてしまう。
【0009】
Cr(VI)は、高価で貴重な資源である。そのため、めっき液中から、Cr(III)、Fe等の不純物のみ取り除き、必要な成分を補充してめっき液をリサイクル使用するために、たとえば特開平9−228069号公報には、陽イオン交換樹脂を充填した樹脂塔を用い、老化しためっき液を通液して不純物を取り除き、精製する方法が提案されている。この再生は通常硫酸等の無機酸を含有する溶液を通液することによって行われる。
【0010】
本発明においては、上記無機酸により再生された陽イオン交換樹脂を水洗水により水洗する際に、▲1▼イオン交換塔内に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出す段階、▲2▼イオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水する段階、及び▲3▼イオン交換塔内のイオン交換樹脂を水洗する段階、を順次行う。すなわち、まずイオン交換塔内に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤をほぼ完全に押し出し、次いで脱水されたイオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水して、続く水洗水の通水が偏流を生ずることのない状態にした後、通常の如く水洗水をイオン交換塔内に通液するのである。
【0011】
イオン交換塔内への圧縮空気の送給は、イオン交換塔上部から行う。図1は、図2に示すイオン交換塔を用い、濃度15mass%の硫酸水溶液により再生された陽イオン交換樹脂に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出すときの圧縮空気送給量とイオン交換塔内の残留再生液量との関係を示すグラフである。ここに示すように圧縮空気の送給量を2.5l/l−R(イオン交換塔内の再生剤1l当り2.5l)とすることにより、イオン交換塔内に残留する再生剤はほぼ完全に押し出され、その残留量が10ml/l−R以下となる。なお、上記の圧縮空気による再生剤の押し出しの操作は、経験に基づきタイマー等によりバルブ制御を行うことによって自動化することもできる。
【0012】
しかしながら、圧縮空気により再生液が押し出された状態の陽イオン交換樹脂にそのまま水洗水を通液すると、水洗水がイオン交換塔内の特定の通路のみを通るいわゆる偏流を起こし、一様にイオン交換樹脂を水洗することができない。そこで本発明では、水洗水による水洗に先だって、イオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水する。
【0013】
この充水は、再生され、かつ再生液が押し出された状態の陽イオン交換樹脂がほぼ冠水する状態になるまで行えばよい。そのための手段としては、イオン交換塔の出口バルブを閉じて注水する方法、あるいはイオン交換塔出口の排水流量の排水能力を上回る速度で陽イオン交換樹脂塔の上部から注水することにより行うことができる。このようにして冠水が行われた後は、通常のとおり水洗水を通水して陽イオン交換樹脂の水洗を行えばよい。
【0014】
なお、その終点制御は、たとえばイオン交換塔排水口側の水洗水中の硫酸イオン(SO4 2−)等の無機酸イオンの濃度が所定の検出値以下、たとえば25mg/l以下となる点とすることによって行うことができる。また、この終点制御は、上記水洗水の比抵抗を測定することによっても行うことができ、たとえばイオン交換塔排水口側の水洗水の比抵抗が3000Ωcmをもって終点とすることができる。
【0015】
このようにして再生液の残留が少ない陽イオン交換樹脂を偏流の発生なく効率的に水洗することができる。また、水洗水の量は従来の水洗方式に比べ大幅に減少するので排水処理設備を小型化することができ、設備費を大きく節減することができる。
【0016】
【実施例】
陽イオン交換樹脂200mlを充填したカラムを2本準備し、その双方に老化しためっき液を通液して陽イオン交換樹脂に不純物を吸着させた後、濃度15mass%の硫酸水溶液を通液した樹脂を再生した。
【0017】
上記カラムの一方を用い、その上部から圧縮空気(相対圧20kPa(0.2kg/cm2))を2連球ゴムで送給して再生液の押し出しを行った。押し出された再生液の量は990ml/l−Rであり、カラム中に残留した再生液量は10ml/l−R(樹脂1lあたり11g)であった。このようにして再生液が押し出された状態の陽イオン交換樹脂に対し、水洗水をカラム上部から100ml注水し、陽イオン交換樹脂が冠水する状態とした。冠水後、さらに水洗水をカラム上部から2l/hの割合で10l/l−R通水して洗浄を行った(発明例)。上記例と並行して、上記カラムの他方を用い、再生剤を充水した状態で直ちに水洗水を2l/hの割合で10l/l−R通水して洗浄を行った(比較例)。
【0018】
上記各カラムにおける水洗水の通液量とカラム出口側における硫酸イオン(SO4 2−)の検出量及び排水のpHを表1(発明例)及び表2(比較例)に示す。表1及び表2から、本発明によった場合は水洗水の水量が平均3l/l−Rで排水中の硫酸イオン濃度を約25mg/lまで減少させることができるが、従来例の場合は、洗浄の水量を平均10l/l−Rとしても、硫酸イオン濃度を63mg/lまでしか下げることができない。なお、l/l−Rはイオン交換樹脂1l当りの水洗水量(l)を示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】
本発明により、イオン交換樹脂を再生剤で再生した後の水洗に際して使用する水洗水量の節減が可能になり、併せて排水処理設備の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】濃度15mass%の硫酸水溶液により再生された陽イオン交換樹脂に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出すときの圧縮空気送給量とイオン交換塔内の残留再生液量との関係を示すグラフである。
【図2】本発明の適用されるイオン交換設備の概念図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオン交換樹脂を水洗する方法に係り、特にイオン交換塔内に充填されたイオン交換樹脂を再生剤で再生した後に水洗する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオン交換樹脂は、水溶液中の特定のイオンを吸着・除去するために利用されることがあり、除去に利用したイオン交換樹脂の再生は、一般に再生剤(陽イオン交換樹脂の場合には硫酸などの強酸)をイオン交換塔に通液することにより行われる。しかし、再生剤を通液した後の塔内の状態では、再生剤が塔内に残留したままになっており、そのままではイオン交換樹脂を再使用することができず、再生剤を水洗によって除去する必要がある。
【0003】
従来、この再生後の水洗は、イオン交換塔内に再生剤が充液している状態で、水洗水を通液することにより行い、イオン交換塔内の再生剤の排出、ついで再生後のイオン交換樹脂の洗浄が行われていた。この方法により、水洗水のイオン交換塔内での偏流が防止できるが、使用される水洗水の水量は多くなり、また、排水処理設備が大掛かりになり設備費の増大を招くという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の有する問題点を解決することを目的とし、イオン交換塔内にイオン交換樹脂が充填された状態で再生剤を通液することにより再生されたイオン交換樹脂を水洗する際に使用される水洗水の量の節減を図り、併せて排水処理設備の小型化を図り得る再生後のイオン交換樹脂の水洗方法を提案することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、イオン交換塔内に充填されたイオン交換樹脂を再生剤で再生した後に水洗するに当たり、イオン交換塔内に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出す段階、イオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水する段階、及びイオン交換塔内のイオン交換樹脂を水洗する段階、を順次行うものである。
【0006】
上記再生後のイオン交換樹脂の水洗方法を実施するに当たっては、イオン交換塔内に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出す段階を、塔内に残留する再生剤の量が10ml/l−R(l−Rは樹脂1lを表す。以下同様)以下になるまで行うことが好ましく、また、イオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水する段階を、イオン交換塔の出口の排水流量を上回る速度でイオン交換塔上部から注水することにより行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、クロムめっき液中の不純物を吸着した陽イオン交換樹脂を再生剤、たとえば硫酸水溶液で再生した陽イオン交換樹脂を洗浄する方法に適用する場合について具体的に説明する。
【0008】
クロムめっき液は、Cr(VI)を主成分としており、適量のCr(III)を含有している。しかし、めっき作業を繰り返すに従い、Cr(VI)の一部が還元され、Cr(III)の濃度が増加し、また、めっきされる鋼板等から溶出したFe等の陽イオンが蓄積していく。Cr(III)が適量濃度を超えると、めっき面にしみが付きやすくつき廻りが悪くなる。また、Fe等の陽イオンが過剰に蓄積すると、めっきの光沢範囲が狭められてしまう。
【0009】
Cr(VI)は、高価で貴重な資源である。そのため、めっき液中から、Cr(III)、Fe等の不純物のみ取り除き、必要な成分を補充してめっき液をリサイクル使用するために、たとえば特開平9−228069号公報には、陽イオン交換樹脂を充填した樹脂塔を用い、老化しためっき液を通液して不純物を取り除き、精製する方法が提案されている。この再生は通常硫酸等の無機酸を含有する溶液を通液することによって行われる。
【0010】
本発明においては、上記無機酸により再生された陽イオン交換樹脂を水洗水により水洗する際に、▲1▼イオン交換塔内に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出す段階、▲2▼イオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水する段階、及び▲3▼イオン交換塔内のイオン交換樹脂を水洗する段階、を順次行う。すなわち、まずイオン交換塔内に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤をほぼ完全に押し出し、次いで脱水されたイオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水して、続く水洗水の通水が偏流を生ずることのない状態にした後、通常の如く水洗水をイオン交換塔内に通液するのである。
【0011】
イオン交換塔内への圧縮空気の送給は、イオン交換塔上部から行う。図1は、図2に示すイオン交換塔を用い、濃度15mass%の硫酸水溶液により再生された陽イオン交換樹脂に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出すときの圧縮空気送給量とイオン交換塔内の残留再生液量との関係を示すグラフである。ここに示すように圧縮空気の送給量を2.5l/l−R(イオン交換塔内の再生剤1l当り2.5l)とすることにより、イオン交換塔内に残留する再生剤はほぼ完全に押し出され、その残留量が10ml/l−R以下となる。なお、上記の圧縮空気による再生剤の押し出しの操作は、経験に基づきタイマー等によりバルブ制御を行うことによって自動化することもできる。
【0012】
しかしながら、圧縮空気により再生液が押し出された状態の陽イオン交換樹脂にそのまま水洗水を通液すると、水洗水がイオン交換塔内の特定の通路のみを通るいわゆる偏流を起こし、一様にイオン交換樹脂を水洗することができない。そこで本発明では、水洗水による水洗に先だって、イオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水する。
【0013】
この充水は、再生され、かつ再生液が押し出された状態の陽イオン交換樹脂がほぼ冠水する状態になるまで行えばよい。そのための手段としては、イオン交換塔の出口バルブを閉じて注水する方法、あるいはイオン交換塔出口の排水流量の排水能力を上回る速度で陽イオン交換樹脂塔の上部から注水することにより行うことができる。このようにして冠水が行われた後は、通常のとおり水洗水を通水して陽イオン交換樹脂の水洗を行えばよい。
【0014】
なお、その終点制御は、たとえばイオン交換塔排水口側の水洗水中の硫酸イオン(SO4 2−)等の無機酸イオンの濃度が所定の検出値以下、たとえば25mg/l以下となる点とすることによって行うことができる。また、この終点制御は、上記水洗水の比抵抗を測定することによっても行うことができ、たとえばイオン交換塔排水口側の水洗水の比抵抗が3000Ωcmをもって終点とすることができる。
【0015】
このようにして再生液の残留が少ない陽イオン交換樹脂を偏流の発生なく効率的に水洗することができる。また、水洗水の量は従来の水洗方式に比べ大幅に減少するので排水処理設備を小型化することができ、設備費を大きく節減することができる。
【0016】
【実施例】
陽イオン交換樹脂200mlを充填したカラムを2本準備し、その双方に老化しためっき液を通液して陽イオン交換樹脂に不純物を吸着させた後、濃度15mass%の硫酸水溶液を通液した樹脂を再生した。
【0017】
上記カラムの一方を用い、その上部から圧縮空気(相対圧20kPa(0.2kg/cm2))を2連球ゴムで送給して再生液の押し出しを行った。押し出された再生液の量は990ml/l−Rであり、カラム中に残留した再生液量は10ml/l−R(樹脂1lあたり11g)であった。このようにして再生液が押し出された状態の陽イオン交換樹脂に対し、水洗水をカラム上部から100ml注水し、陽イオン交換樹脂が冠水する状態とした。冠水後、さらに水洗水をカラム上部から2l/hの割合で10l/l−R通水して洗浄を行った(発明例)。上記例と並行して、上記カラムの他方を用い、再生剤を充水した状態で直ちに水洗水を2l/hの割合で10l/l−R通水して洗浄を行った(比較例)。
【0018】
上記各カラムにおける水洗水の通液量とカラム出口側における硫酸イオン(SO4 2−)の検出量及び排水のpHを表1(発明例)及び表2(比較例)に示す。表1及び表2から、本発明によった場合は水洗水の水量が平均3l/l−Rで排水中の硫酸イオン濃度を約25mg/lまで減少させることができるが、従来例の場合は、洗浄の水量を平均10l/l−Rとしても、硫酸イオン濃度を63mg/lまでしか下げることができない。なお、l/l−Rはイオン交換樹脂1l当りの水洗水量(l)を示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】
本発明により、イオン交換樹脂を再生剤で再生した後の水洗に際して使用する水洗水量の節減が可能になり、併せて排水処理設備の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】濃度15mass%の硫酸水溶液により再生された陽イオン交換樹脂に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出すときの圧縮空気送給量とイオン交換塔内の残留再生液量との関係を示すグラフである。
【図2】本発明の適用されるイオン交換設備の概念図である。
Claims (3)
- イオン交換塔内に充填されたイオン交換樹脂を再生剤で再生した後に水洗するに当たり、
イオン交換塔内に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出す段階、
イオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水する段階、及び
イオン交換塔内のイオン交換樹脂を水洗する段階、
を順次行うことを特徴とする再生後のイオン交換樹脂の水洗方法。 - イオン交換塔内に圧縮空気を送給して塔内に残留する再生剤を押し出す段階は、塔内に残留する再生剤の量が10ml/l−R以下になるまで行われることを特徴とする請求項1記載の再生後のイオン交換樹脂の水洗方法。
- イオン交換塔内に水洗水を注水してイオン交換樹脂が冠水するまで充水する段階は、イオン交換塔出口の排水流量を上回る速度でイオン交換塔上部から注水することにより行われることを特徴とする請求項1又は2記載の再生後のイオン交換樹脂の水洗方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002304559A JP2004136231A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 再生後のイオン交換樹脂の水洗方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002304559A JP2004136231A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 再生後のイオン交換樹脂の水洗方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004136231A true JP2004136231A (ja) | 2004-05-13 |
Family
ID=32451947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002304559A Pending JP2004136231A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 再生後のイオン交換樹脂の水洗方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004136231A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010240540A (ja) * | 2009-04-02 | 2010-10-28 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 水溶液からのカドミウムの分離方法 |
JP2011161303A (ja) * | 2010-02-04 | 2011-08-25 | Kurita Engineering Co Ltd | アミン液の再生に用いたイオン交換樹脂の再生方法 |
CN105536888A (zh) * | 2014-10-22 | 2016-05-04 | 友特贸易有限公司 | 利用压缩空气以减少再生液及废水的设备与方法 |
CN107922218A (zh) * | 2015-09-15 | 2018-04-17 | 陶氏环球技术有限责任公司 | 再生丙烯酸树脂的方法 |
-
2002
- 2002-10-18 JP JP2002304559A patent/JP2004136231A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010240540A (ja) * | 2009-04-02 | 2010-10-28 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 水溶液からのカドミウムの分離方法 |
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JP2016083660A (ja) * | 2014-10-22 | 2016-05-19 | 友特貿易有限公司 | 圧縮空気の使用によって再生剤及び廃水を減少させる方法及び装置 |
CN105536888B (zh) * | 2014-10-22 | 2017-12-08 | 友特贸易有限公司 | 利用压缩空气以减少再生液及废水的设备与方法 |
CN107922218A (zh) * | 2015-09-15 | 2018-04-17 | 陶氏环球技术有限责任公司 | 再生丙烯酸树脂的方法 |
CN107922218B (zh) * | 2015-09-15 | 2021-07-20 | 陶氏环球技术有限责任公司 | 再生丙烯酸树脂的方法 |
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---|---|---|---|
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A977 | Report on retrieval |
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