JP2004136086A - 画像形成装置、画像形成方法及び画像形成システム - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法及び画像形成システム Download PDF

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Abstract

【課題】 異なる少なくとも2種類の画像形成材料を同時に使用するのに適した画像形成装置、画像形成方法及び画像形成システムを提供する。
【解決手段】 デジタル化された医療画像データに基づいて画像形成材料上に画像を形成する画像形成装置であって、前記画像形成装置が、第1の画像形成材料を供給する第1の画像形成材料供給部、前記第1の画像形成材料とは異なる第2の画像形成材料を供給する第2の画像形成材料供給部、前記第1及び第2の画像形成材料から画像を出力する画像形成材料を選択する選択部、前記デジタル化された医療画像データを前記選択された画像形成材料に適した出力用画像データに変換する変換部、前記出力用画像データを前記選択された画像形成材料上に出力する出力部、及び、出力後の画像形成材料に最終的な画像を形成させる為の後処理部を有することを特徴とする画像形成装置。
【選択図】    図1

Description

 本発明は、画像形成装置、画像形成方法及び画像形成システムに関する。
 近年医療技術の進歩により種々の疾患が治療可能になってきており、この医療技術の進歩はとりわけ、臨床検査の中における生理検査で用いられる磁気共鳴診断装置(MRI)、コンピューター断層撮影装置(CT)、マルチスライスCT装置、陽電子放出断層撮像装置(PET)、核医学診断装置、超音波画像診断装置、血管造影X線診断装置、X線コンピューター断層撮影装置X線CT装置(X線CT装置)、RI診断装置(シンチレーションカメラ)、乳房X線撮影装置、電子内視鏡、眼底カメラ、放射線画像読取装置(CR装置、FPD装置)などの各種診断装置の進歩、また検体検査における血液検査、病理検査検体などがCCD付き顕微鏡などで形状、大きさ個数などが得られた画像を処理することによって短時間で測定可能になり、この結果早期判断、早期治療がますます可能となってきている。
 一方、上述の画像診断装置では画像情報をデジタル信号の形で提供することが多く、これらの医用画像を診断するに際には、診断画像によってはCRTや液晶のモニター上で観察あるいは治療前後の差分を表示させ経過観察することも行われてきているが、多くは信頼性の問題から画像形成材料に画像情報を形成してハードコピーの形で観察されている。このような医用画像情報を画像形成材料に形成する医用画像形成装置としては、レーザー走査露光することによって画像を形成する銀塩発色方式や、サーマルプリンタを用いた感熱発色方式、感熱溶融転写方式あるいは感熱昇華熱転写方式、インクジェットプリンタを用いたインクジェット記録方式など必要とされる医療画像に応じて種々選択して用いられている。
 この中で、銀塩発色方式の画像形成装置を用いて上述で記載した各種診断装置によりデジタル化された医療画像データを出力する場合には、各種診断装置により必要とされる診断される画像の最高濃度が異なる場合が有った。
 このような問題を解決するために、例えば最高の濃度の高くなる画像形成材料(例えば、特許文献1〜3参照)が提案されている。また、診断する医師の好みあるいは診断時に使用するシャーカステンの光源や拡散板の種類によって、診断する画像の色調をコントロールしたいというニーズも有り、このような問題を解決するために色調を種々コントロールする画像形成材料(例えば、特許文献4〜10参照)が提案されている。
 しかしながら、上記の画像形成材料を用いた画像形成装置においては、一般に画像形成材料のサイズは種々異なるものの、画像形成材料としては1種類のものを使用するのが一般的であり、画像形成材料が変わった場合には画像形成装置ごとに新たに階調補正などをする必要が有った。
特開2000−10231号公報 (段落番号0140〜0173) 特開2000−10232号公報 (段落番号0152〜0186) 特開2001−255619号公報 (段落番号0101〜0143等) 特開平10−268465号公報 (段落番号0011〜0021) 特開平11−231460号公報 (段落番号0078〜0125) 特開平11−288057号公報 (段落番号0019〜0050) 特開2001−330923号公報 (段落番号0016〜0074) 特開2002−169249号公報 (段落番号0117〜0174) 欧州特許第1,004,929号明細書 (第18頁第53行〜第19頁第24行) 米国特許第6,174,657号明細書 (第26欄第19行〜第33欄第53行等)
 本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、異なる少なくとも2種類の画像形成材料を同時に使用するのに適した画像形成装置、画像形成方法及び画像形成システムを提供することにあり、さらに詳しくは一台で種々の画像形成材料へ画像出力可能な画像形成装置、画像形成方法及び画像形成システムを提供することに有る。
 本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
(請求項1)
デジタル化された医療画像データに基づいて画像形成材料上に画像を形成する画像形成装置であって、前記画像形成装置が、第1の画像形成材料を供給する第1の画像形成材料供給部、前記第1の画像形成材料とは異なる第2の画像形成材料を供給する第2の画像形成材料供給部、前記第1及び第2の画像形成材料から画像を出力する画像形成材料を選択する選択部、前記デジタル化された医療画像データを前記選択された画像形成材料に適した出力用画像データに変換する変換部、前記出力用画像データを前記選択された画像形成材料上に出力する出力部、及び、出力後の画像形成材料に最終的な画像を形成させる為の後処理部を有することを特徴とする画像形成装置。
(請求項2)
前記複数の画像形成材料供給部がそれぞれトレイであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項3)
前記第1及び第2の画像形成材料は、同一条件で画像を形成した場合に、互いに色調若しくは最高濃度が異なる画像形成材料であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項4)
前記第1及び第2の画像形成材料は、互いに感度、透過率及び階調度の少なくとも一つが異なることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項5)
前記第1及び第2の画像形成材料のうち、一方の画像形成材料の支持体は反射支持体であり、他方の画像形成材料の支持体は透過支持体であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項6)
前記出力部がレーザー走査露光による光書き込み装置であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項7)
前記光書き込み装置の走査露光方式は、露光面とレーザー光のなす角が実質的に垂直になることがないレーザー走査露光方式、露光波長が単一ではない縦マルチレーザー走査露光方式、若しくは、2本以上のレーザー走査露光を用いるレーザー走査露光方式の何れかであることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
(請求項8)
前記光書き込み装置に用いられるレーザー光源の発振波長が600〜1200nmの範囲にあることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
(請求項9)
前記レーザー光源の発振波長が、750〜850nmの範囲にあることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
(請求項10)
前記後処理部が加熱処理装置であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項11)
前記画像形成材料が加熱処理される時間をt、画像形成材料が接する加熱処理装置の表面温度をTとした際に、1200≦t×T≦2600[sec・℃]の範囲であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
(請求項12)
前記画像形成材料が加熱処理される時間をt、画像形成材料が接する加熱処理装置の表面温度をTとした際に、1480≦t×T≦1860[sec・℃]の範囲であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
(請求項13)
前記変換部が、解像度変換機能、階調数変換機能、色変換機能及び選択された画像形成材料に適したLUT特性を持たせるためのLUT変換機能の内少なくとも一つを有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項14)
前記変換部が、解像度変換機能、階調数変換機能、及び、色変換機能の何れか一つを有することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
(請求項15)
前記変換部が、前記選択された画像形成材料に適したLUT特性を持たせるためのLUT変換機能を有することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
(請求項16)
デジタル化された医療画像データに基づいて画像形成材料上に画像を形成する画像形成方法において、前記画像形成方法が、複数の異なる画像形成材料から画像を出力する画像形成材料を選択する工程、前記医療画像データを前記選択された画像形成材料に適した出力用画像データに変換する工程、前記出力用画像データを前記選択された画像形成材料上に出力する工程、及び、出力後の画像形成材料に最終的な画像を形成させる為に後処理を加える工程を有することを特徴とする画像形成方法。
(請求項17)
前記複数の異なる画像形成材料が、同一条件で画像を形成した場合に、互いに色調若しくは最高濃度が異なる画像形成材料であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
(請求項18)
前記複数の異なる画像形成材料は、互いに感度、透過率及び階調度の少なくとも一つが異なることを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
(請求項19)
前記複数の異なる画像形成材料は、少なくとも反射支持体を有する画像形成材料及び透過支持体を有する画像形成材料を含むことを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
(請求項20)
前記出力工程が、レーザー走査露光によって行われることを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
(請求項21)
前記後処理を加える工程が、加熱処理を加える工程であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
(請求項22)
前記加熱処理を加える工程において、前記画像形成材料が加熱処理される時間をt、加熱処理を加える加熱処理装置の画像形成材料と接する部分の表面温度をTとした場合、1200≦t×T≦2600[sec・℃]の範囲であることを特徴とする請求項21に記載の画像形成方法。
(請求項23)
前記加熱処理を加える工程において、前記画像形成材料が加熱処理される時間をt、加熱処理を加える加熱処理手段の画像形成材料と接する部分の表面温度をTとした場合、1480≦t×T≦1860[sec・℃]の範囲であることを特徴とする請求項22に記載の画像形成方法。
(請求項24)
前記選択工程の選択結果に従って、前記変換工程が一義的に決定されることを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
(請求項25)
前記変換工程が、解像度を変換する工程、階調数を変換する工程、色を変換する工程、及び、前記選択された画像形成材料に適したLUT特性を持たせるためにLUTを変換する工程の内少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
(請求項26)
前記変換工程が、解像度を変換する工程、階調数を変換する工程及び色を変換する工程の内、少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項25に記載の画像形成方法。
(請求項27)
前記変換工程が、LUTを変換する工程を含むことを特徴とする請求項25に記載の画像形成方法。
(請求項28)
更に、前記変換手段により変換された出力用画像データを表示部に表示する工程を有することを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
(請求項29)
更に、前記表示工程によって表示された出力用画像データを画像形成材料上に再現させるために補正する工程を有することを特徴とする請求項28に記載の画像形成方法。
(請求項30)
更に、前記最終的な画像に対し、所望の画像が得られているか検査する工程、検査結果に基づき前記出力用画像データに対して補正を加える工程、補正された出力用画像データを前記画像形成材料に対して出力する工程、及び前記出力された画像形成材料に対して後処理を加える工程を有することを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
(請求項31)
前記複数の異なる画像形成材料が、それぞれ、支持体上に感光性ハロゲン化銀、非感光性の有機銀、還元剤を有する画像形成層及び保護層を有することを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
(請求項32)
前記複数の異なる画像形成材料が、それぞれ、支持体上に中間層、前記画像形成層及び前記保護層をこの順番に有することを特徴とする請求項31に記載の画像形成方法。
(請求項33)
前記複数の異なる画像形成材料が、それぞれ、支持体上に、前記画像形成層、バリア層及び前記保護層をこの順番に有することを特徴とする請求項31に記載の画像形成方法。
(請求項34)
医療画像データ送信部を有する医療画像データ入力装置;画像データ貯蓄部及び画像データ転送部を有する医療画像データ管理装置;画像形成材料選択部、画像データ変換部及び出力用画像データ転送部を有する画像形成材料最適化変換装置;及び、第1の画像形成材料を供給する第1の画像形成材料供給部、前記第1の画像形成材料とは異なる第2の画像形成材料を供給する第2の画像形成材料供給部、出力部及び後処理部を有する出力装置、とがネットワークを介して接続されてなる画像形成システムにおいて、前記医療画像データ入力装置は、前記医療画像データ送信部で、デジタル化された医療画像データを前記医療画像データ管理装置に送信し、前記医療画像データ管理装置は、前記医療画像データを前記画像データ貯蓄部に保存し、前記画像データ貯蓄部から出力される医療画像データを前記画像データ転送部で、前記画像形成材料最適化変換装置に転送し、前記画像形成材料最適化変換装置は、前記選択部で前記第1及び第2の画像形成材料から画像を出力する画像形成材料を選択し、前記画像データ変換部で前記転送された医療画像データを前記選択された画像形成材料に適した出力用画像データに変換し、前記出力用画像データ転送部で前記画像形成材料の選択結果及び前記出力用画像データを出力装置に転送し、前記出力装置は、前記画像形成材料の選択結果に基づき前記画像形成材料供給部が前記選択された画像形成材料を供給し、前記出力部で前記出力用画像データを出力し、前記後処理部で出力後の画像形成材料に後処理を加えることで最終的な画像を形成する、ことを特徴とする画像形成システム。
(請求項35)
前記変換部が、解像度変換機能、階調数変換機能、色変換機能及び選択された画像形成材料に適したLUT特性を持たせるためのLUT変換機能の内少なくとも一つを有することを特徴とする請求項34に記載の画像形成システム。
(請求項36)
前記医療画像データ入力装置が、医用画像診断装置であることを特徴とする請求項34に記載の画像形成システム。
(請求項37)
前記医療画像データ入力装置を複数有することを特徴とする請求項34に記載の画像形成システム。
(請求項38)
前記医療画像データ入力装置が、CR装置、CT装置、MRI装置、FPD装置、超音波装置、PET装置、眼底カメラ、RI診断装置及び乳房X線撮影装置のうちの少なくとも1種であることを特徴とする請求項34に記載の画像形成システム。
 本発明により、画像の色調または画像の最高濃度が異なる少なくとも2種類の画像形成材料を同時に使用するのに適した画像形成装置、画像形成方法及び画像形成システムを提供することができた。
 本発明を更に詳しく説明する。まず初めに、本発明の画像形成装置、画像形成方法及び画像形成システムに用いられる画像形成材料について詳述する。
 本発明の画像形成装置、画像形成方法及び画像形成システムに好適に用いられる画像形成材料の支持体としては下記で詳述する透過支持体及び反射支持体を用途に応じて適時選択して使用することができる。
 本発明で用いられる画像形成材料に用いられる支持体を形成するための樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、芳香族ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、トリアセチルセルロース等の各樹脂フィルム、更には前記樹脂を2層以上積層してなる樹脂フィルム等を挙げることができる。
 このような支持体としては、フィルム状に延伸しアニール処理したものが寸法安定性の点で好ましく、上述の樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、トリアセチルセルロースが好ましく、さらにその中で二軸延伸しアニール処理されたポリエステルが汎用性および/またはコスト面からより好ましい。
 前述のポリエステルについて更に詳述すると、ここで言うポリエステルとは分子主鎖中にエステル結合を有する高分子化合物であり、ジオールとジカルボン酸から縮重合により得られるポリマーである。ジカルボン酸とは、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸などで代表されるものであり、また、ジオールとは、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどで代表されるものであり、この中で、特にポリエチレンテレフタレート(PET)またはその共重合体、ポリブチレンナフタレート(PBN)またはその共重合体、ポリブチレンテレフタレート(PBT)またはその共重合体、およびポリエチレンナフタレート(PEN)およびその共重合体などが好ましく用いられる。これらのポリエステルの繰り返し単位は、100以上、特に150以上であることが好ましく、また固有粘度は好ましくは0.6dl/g以上であり、より好ましくは0.7dl/g以上である。このような場合、製膜安定性に優れており好ましい。もちろんこれらのポリエステルには、所望する透過支持体あるいは反射支持体を得るために公知の添加剤、例えば滑剤、安定剤、酸化防止剤、粘度調整剤、帯電防止剤、着色剤、および顔料などを任意に配合することができる。
 また、反射支持体を作製する場合には、添加される着色剤で白色にするのが好ましく、このような白色顔料としては酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等のフィラーを挙げることができ、さらに前記フィラーあるいはポリエステルに対してポリプロピレンなど非相溶の樹脂を添加して、二軸延伸時に内部に空隙を形成するようにして製膜したボイドタイプの支持体も好適に用いることができる。
 一方、透過支持体においては青色の染料を含有させてもよく、この様な染料としては、例えば、Disperse染料、Cationic染料、Basic染料、Acid染料、Reactive染料、Direct染料、Vat染料、Azoic染料、Mordant染料、Acid mordant染料、Union染料、Solvent染料などを適時選択して用いることができる。さらに前述の染料の中で、支持体形成時の溶融混錬時の均一分散性、および後述するバッキング層を形成する塗工液を調製する際の染料溶解性の点から、Solvent染料が好ましい。さらに溶融混錬する際に昇華せず、かつ混錬時の染料の変質をできるだけ軽減する目的から、熱安定性として250℃以上のものが好ましく、さらに支持体として使用する樹脂を押し出し成形する為の押し出し機の温度として300℃まで上げる必要がある場合には、280℃以上のものがより好ましく、また、上述の染料の中で青色に着色するという目的から、600〜650nmにλmaxを有する染料がより好ましい。
 なお、上述の支持体の厚みは通常は50〜500μm、更には100〜250μmがより好ましい。
 さらに、支持体に画像形成層が積層されている面とは反対の面には、搬送性、帯電防止、ハレーション防止など目的として、バッキング層を設置してもよく、このようなバッキング層は、バインダー樹脂、および必要に応じて添加される各種添加剤により構成される。
 バッキング層を形成するバインダー樹脂としては、従来から用いられている透明又は半透明なバインダー樹脂を適時選択して用いることができ、そのようなバインダー樹脂としては、例えば、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂、ニトロセルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリルゴム共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、芳香族ポリエステル樹脂あるいは前述の樹脂の変性物等が挙げられ、さらに、活性エネルギー線で硬化することを前提としたエポキシ基含有化合物やアクリル基含有化合物などを層形成バインダー樹脂として使用しても良い。なお、これらのバインダー樹脂は単独で用いても良いし、2種以上の樹脂を併用して用いても良い。
 また、上述のバインダー樹脂が水酸基を有する場合には、従来から公知の多官能イソシアネート化合物、アルコキシシラン化合物、アルコキシチタン化合物等の金属アルコキシドの部分を複数個分子内に有する金属アルコキシドなどの架橋剤を添加して架橋させても良い。
 その他の各種添加剤としては、装置内でのピックアップ不良防止や搬送性を確保する目的でフィラーを含有することが好ましく、具体的には、SiO2、TiO2、BaSO4、ZnS、MgCO3、CaCO3、ZnO、CuO、CaO、WS2、MoS2、MgO、SnO2、Al23、α−Fe23、α−FeO2H、SiC、CeO2、Y23、ZrO2、MoC、BC、WC、BN、SiN、チタンカーバイド、コランダム、人造ダイアモンド、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、トリボリ、ケイソウ土、ドロマイトなどの無機フィラー、ポリエチレン樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、シルクパウダーなどの有機フィラーなどが挙げられる。なお、フィラーを添加する場合の含有量は、バッキング層形成組成物中0.05〜30質量%含有することが好ましい。
 さらに、滑り性や帯電性を改良するためにバッキング層には、潤滑剤、帯電防止剤を含有しても良く、このような潤滑剤としては、例えば、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、(変性)シリコーンオイル、(変性)シリコーン樹脂、(変性)フッ素化合物、(変性)フッ素樹脂、フッ化カーボン、ワックス等を挙げることができる。また、帯電防止剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン性界面活性剤、高分子帯電防止剤、金属酸化物または米国特許5,747,412号に記載されるような導電性ポリマー、「11290の化学商品」化学工業日報社、p.875〜876等に記載の化合物等を挙げることができる。
 なお、バッキング層の厚みは、通常は0.5〜10μm程度、さらには1.0〜5μmがより好ましい。また、バッキング層は単一の層で形成しても良いし、組成の異なる複数の層で形成しても良い。
 さらに支持体とバッキング層との間に帯電防止を目的として帯電防止層を、接着性や塗布性を改善するためにバッキング層を積層する支持体表面を、コロナ放電処理、プラズマ処理、アンカーコート処理などの公知の表面改質技術を用いて改質してもよい。
 次に、本発明の画像形成材料として用いられる感光性ハロゲン化銀、非感光性の有機銀および還元剤を必須成分として含有する画像形成層について詳述するが、本形態では、画像形成層に前述の必須成分以外にバインダー樹脂と必要に応じて各種添加剤が更に添加されてもよい。
 画像形成層に必須成分として添加される感光性ハロゲン化銀は、画像形成後の白濁を低く抑える、あるいは良好な画質を得るために平均粒子サイズが小さい方が好ましく、平均粒子サイズが0.1μm以下、より好ましくは0.01μm〜0.1μmが好ましい。なお、ここでいう粒子サイズとは、電子顕微鏡で観察される個々の粒子像と等しい面積を有する円の直径(円相当径)を指す。また、ハロゲン化銀は単分散であることが好ましく、更に好ましくは30%以下である。なお、ここでいう単分散とは、下記式で求められる単分散度が40%以下をいう。
   単分散度(%)=(粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100
 感光性ハロゲン化銀粒子の形状については、特に制限はないが、ミラー指数〔100〕面の占める割合が高いことが好ましく、この割合が50%以上、更には70%であることが好ましい。ミラー指数〔100〕面の比率は、増感色素の吸着における〔111〕面と〔100〕面との吸着依存性を利用したT.Tani,J.Imaging Sci.,29,165(1985)により求めることができる。
 また、感光性ハロゲン化銀の形状は平板粒子で有っても良く、ここでいう平板粒子とは、投影面積の平方根を粒径rμmとし、垂直方向の厚みをhμmとした場合のアスペクト比(r/h)が3以上のものを指し、その中でも好ましくはアスペクト比が3以上50以下である。また粒径は0.1μm以下であることが好ましく、さらに0.01μm〜0.08μmが好ましい。これらは米国特許第5,264,337号、同第5,314,798号、同第5,320,958号等に記載されており、容易に目的の平板状粒子を得ることができる。
 感光性ハロゲン組成としては、特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化銀のいずれであってもよい。本発明に用いられる乳剤は、P.Glafkides著Chimie et Physique Photographique(Paul Montel社刊、1967年)、G.F.Duffin著 Photographic Emulsion Chemistry(The Focal Press刊、1966年)、V.L.Zelikman et al著Making and Coating Photographic Emulsion(The Focal Press刊、1964年)等に記載された方法を用いて調製することができる。
 さらに、感光性ハロゲン化銀には、周期表の6族〜11族に属する金属イオンを含有することが好ましく、このような金属としては、タングステン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金などを挙げることができ、これらの金属イオンは、金属錯体または金属錯体イオンの形でハロゲン化銀に導入することができる。
 前述の金属錯体または金属錯体イオンとしては、下記一般式(5)で表される6配位金属錯体が好ましい。
 一般式(5) 〔ML6m
 一般式(5)中Mは、周期表の6〜11族の元素から選ばれる遷移金属、Lは配位子、mは0、−、2−、3−または4−を表す。Lで表される配位子の具体例としては、ハロゲン化物(弗化物、塩化物、臭化物及び沃化物)、シアン化物、シアナート、チオシアナート、セレノシアナート、テルロシアナート、アジド及びアコの各配位子、ニトロシル、チオニトロシル等が挙げられ、好ましくはアコ、ニトロシル及びチオニトロシル等である。アコ配位子が存在する場合には、配位子の一つまたは二つを占めることが好ましい。Lは同一でもよく、また異なっていてもよい。
 また一般式(5)中のMとしては、銅、鉄、ロジウム、ルテニウム、レニウム、イリジウム及びオスミウムで好ましい。
 なお、前述した金属イオン、金属錯体または金属錯体イオンは一種類でもよいし、同種の金属及び異種の金属を二種以上併用してもよく、これらの金属イオン、金属錯体または金属錯体イオンの含有量としては、一般的には感光性ハロゲン化銀1モル当たり通常1×10-9〜1×10-2モルが適当であり、好ましくは1×10-8〜1×10-4モルである。
 これらの金属を提供する化合物は、感光性ハロゲン化銀粒子形成時に添加し、感光性ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好ましく、感光性ハロゲン化銀粒子の調製、つまり核形成、成長、物理熟成、化学増感の前後のいずれの段階で添加してもよいが、特に、核形成、成長、物理熟成の段階で添加するのが好ましく、更には核形成、成長の段階で添加するのが好ましい。
 添加に際しては、数回に亘って分割して添加してもよく、感光性ハロゲン化銀粒子中に均一に含有させることもできるし、特開昭63−29603号、特開平2−306236号、同3−167545号、同4−76534号、同6−110146号、同5−273683号等に記載されている様に粒子内に分布を持たせて含有させることもできる。
 これらの金属化合物は、水或いは適当な有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類)に溶解して添加することができるが、例えば、金属化合物の粉末の水溶液もしくは金属化合物と塩化ナトリウムまたは塩化カリウムとを一緒に溶解した水溶液を、粒子形成中の水溶性銀塩溶液または水溶性ハライド溶液中に添加しておく方法、或いは銀塩溶液とハライド溶液が同時に混合されるとき第3の水溶液として添加し、3液同時混合の方法で感光性ハロゲン化銀粒子を調製する方法、粒子形成中に必要量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入する方法、或いは感光性ハロゲン化銀調製時に予め金属のイオンまたは錯体イオンをドープしてある別の感光性ハロゲン化銀粒子を添加して溶解させる方法等を適時選択して用いることができる。また、粒子表面に添加する場合には、粒子形成直後または物理熟成時途中もしくは終了時または化学熟成時に必要量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入することもできる。
 なお、感光性ハロゲン化銀粒子は粒子形成後に脱塩してもしなくてもよいが、脱塩を施す場合、ヌードル法、フロキュレーション法等、当業界で知られている方法の水洗により脱塩することができる。
 本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀粒子は、必要に応じて化学増感されていてもよく、化学増感する場合の化学増感法としては、当業界でよく知られているように、例えば、硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法を適時選択して用いることができる。また、金化合物や白金、パラジウム、イリジウム化合物等の貴金属増感法や還元増感法を用いることもできる。
 画像形成層に必須成分として含有される非感光性の有機銀塩は、有機酸の銀塩であり、有機銀塩を形成する際の用いられる有機酸としては、脂肪族カルボン酸、炭素環式カルボン酸、複素環式カルボン酸、複素環式化合物等があり、その中で、長鎖(10〜30、好ましくは15〜25の炭素原子数)の脂肪族カルボン酸及び含窒素複素環を有する複素環式カルボン酸等が好ましい。また、配位子が4.0〜10.0の銀イオンに対する総安定定数を有する有機銀塩錯体も適時選択して用いることができる。
 このような有機銀塩の例としては、Research Disclosure(以降、RDと略す)第17029及び同第29963、英国特許1,439,478号、特開平10−236004号、特開2000−62325号、同2002−23303号、欧州特許962,815号、同964,300号等に記載されており、中でも脂肪酸の銀塩が好ましく用いられれ、脂肪酸の銀塩の中で特に好ましく用いられるのは、ベヘン酸銀、アラキジン酸銀およびステアリン酸銀である。
 さらに、前述の3種の脂肪酸の中で本発明の効果をより効果的に発揮させるためには、対応する脂肪酸の融点が高いベヘン酸銀の含有量を全有機銀中40質量%以上にするのが好ましく、さらに60質量%以上にするのがより好ましい。
 また、有機銀塩は平均粒径が1μm以下でありかつ単分散であることが好ましい。なお、ここで言う有機銀塩の平均粒径とは、有機銀塩の粒子が例えば球状、棒状、或いは平板状の粒子の場合には、有機銀塩粒子の体積と同等な球を考えたときの直径をいい、平均粒径としては通常0.01〜0.8μm、更には0.05〜0.5μmが好ましい。また単分散とは、ハロゲン化銀の場合と同義であり、好ましくは単分散度が1〜30%である。本形態においては、有機銀塩が平均粒径1μm以下の単分散粒子であることがより好ましく、この範囲にすることで濃度の高い画像が得られる。さらに、有機銀塩は平板状粒子が全有機銀の60%以上有することが好ましい。本発明でいう有機銀塩の平板状粒子とは、前述の感光性ハロゲン化銀の平板粒子と同義であり、アスペクト比が3以上のものをいう。
 このような有機銀粒子は、必要に応じバインダーや界面活性剤などと共に予備分散した後、メディア分散機または高圧ホモジナイザなどで分散粉砕することが好ましい。上記予備分散には、例えば、アンカー型、プロペラ型等の一般的撹拌機や高速回転遠心放射型撹拌機(ディゾルバ)、高速回転剪断型撹拌機(ホモミキサ)を使用することができる。また、上記メディア分散機としては、ボールミル、遊星ボールミル、振動ボールミルなどの転動ミルや、媒体撹拌ミルであるビーズミル、アトライター、その他バスケットミルなどを用いることが可能であり、高圧ホモジナイザとしては壁、プラグなどに衝突するタイプ、液を複数に分けてから高速で液同士を衝突させるタイプ、細いオリフィスを通過させるタイプなど様々なタイプを用いることができる。また、分散するためのメディアとしてはジルコニア、アルミナ、窒化珪素、窒化ホウ素などのセラミックス類またはダイヤモンドなどを適時選択して用いることができる。
 本発明の画像形成材料の画像形成層に必須成分として含有される還元剤としては、フェノール類、2個以上のフェノール基を有するポリフェノール類、ナフトール類、ビスナフトール類、2個以上の水酸基を有するポリヒドロキシベンゼン類、2個以上の水酸基を有するポリヒドロキシナフタレン類、アスコルビン酸類、3−ピラゾリドン類、ピラゾリン−5−オン類、ピラゾリン類、フェニレンジアミン類、ヒドロキシルアミン類、ハイドロキノンモノエーテル類、ヒドロオキサミン酸類、ヒドラジド類、アミドオキシム類、N−ヒドロキシ尿素類などを適時選択して用いることができる。
 上述の還元剤の中で、有機銀塩として脂肪族カルボン酸銀塩を使用する場合に好ましい還元剤としては、2個以上のフェノール基がアルキレン基又は硫黄によって連結されたポリフェノール類、特にフェノール基のヒドロキシ置換位置に隣接した位置の少なくとも一つにアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等)又はアシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基等)が置換したフェノール基の2個以上がアルキレン基又は硫黄によって連結されたポリフェノール類、例えば、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)メタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)メタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルフェニル)メタン、1,1−ビス[2−ヒドロキシ−3−メチル−5−(1−メチルシクロヘキシル)フェニル]メタン、(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、6,6′−ベンジリデン−ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)、6,6′−ベンジリデン−ビス(2−t−ブチル−4−メチルフェノール)、6,6′−ベンジリデン−ビス(2,4−ジメチルフェノール)、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−1−シクロヘキシルメタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−1−(2,4−ジメチル−3−シクロヘキセニル)メタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−1−(2−メチル−4−シクロヘキセニル)メタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−1−(2−メチル−4−シクロヘキシル)メタン、1,1,5,5−テトラキス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2,4−エチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロパン等、さらには米国特許第3,589,903号、同第4,021,249号若しくは英国特許第1,486,148号各明細書及び特開昭51−51933号、同50−36110号、同50−116023号、同52−84727号、特開2001−56527号、同2001−42469号、同2001−92075号、同2001−188323号、若しくは特公昭51−35727号に記載されたポリフェノール化合物、米国特許第3,672,904号明細書に記載されたビスナフトール類、例えば、2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル、6,6′−ジブロモ−2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル、6,6′−ジニトロ−2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル、ビス(2−ヒドロキシ−1−ナフチル)メタン、4,4′−ジメトキシ−1,1′−ジヒドロキシ−2,2′−ビナフチル等、更に米国特許第3,801,321号に記載されているようなスルホンアミドフェノール又はスルホンアミドナフトール類、例えば、4−ベンゼンスルホンアミドフェノール、2−ベンゼンスルホンアミドフェノール、2,6−ジクロロ−4−ベンゼンスルホンアミドフェノール、4−ベンゼンスルホンアミドナフトール等を挙げることができる。
 本発明の画像形成層に含有される還元剤の量は、非感光性の有機銀塩や還元剤の種類、後述するその他の添加剤によって変化するが、一般的には非感光性の有機銀塩1モル当たり0.05〜10モルであり、好ましくは0.1〜3モルである。また、この添加量の範囲内において、上述した還元剤は2種以上併用されてもよい。
 本発明では上述の必須成分を保持する為に、画像形成層にバインダー樹脂を用いる。このようなバインダー樹脂としては、上述のバッキング層で詳述したバインダー樹脂を、本発明の目的を阻害しない範囲で適時選択して用いることができる。しかしながら、バインダー樹脂で前述の感光性ハロゲン化銀、非感光性の有機銀塩および還元剤を分散、保持させる必要が有るため、分子内に水酸基やカルボキシル基またはその塩、あるいはスルホン酸又はその塩を有する樹脂が好ましく、ポリビニルアセタール系樹脂、セルロース系樹脂、フェノキシ樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、さらには、前記の官能基を導入したような、変性塩化ビニル系樹脂、変性ポリエステル、変性ポリウレタン、変性エポキシ樹脂、変性アクリル系樹脂等が挙げられ、これらは単独で用いても良いし、2種以上の樹脂を併用して用いても良い。
 また、上述のバインダー樹脂に水酸基あるいは活性水素を有する場合には、従来から公知の多官能イソシアネート化合物、アルコキシシラン化合物、アルコキシチタン化合物等の金属アルコキシドの部分を複数個分子内に有する金属アルコキシドなどの架橋剤を添加して膜強度を向上させても良い。
 さらに、本発明の画像形成材料の画像形成層には、上述した必須成分、バインダー樹脂および必要に応じて添加される架橋剤以外に、色調調整剤、省銀化剤、かぶり防止剤、調色剤、増感色素、強色増感を示す物質(以下強色増感剤と略記する)を添加してもよい。なお、ここで言う色調調整剤とは添加することにより、形成される画像の分光吸収において特異的に吸収を変化させる化合物を指し、この化合物の添加の有無、あるいは添加量を変化させることによって、本発明の画像形成装置で用いられる色調の異なる画像形成材料を形成することができる。
 また、ここで言う省銀化剤と、一定の銀画像濃度を得るために必要な銀量を低減化し得る化合物を指し、この低減化する機能の作用機構は種々考えられるが、現像銀の被覆力を向上させる機能を有する化合物が好ましい。ここで、現像銀の被覆力とは、銀の単位量当たりの光学濃度をいい、このような省銀化剤の添加の有無、あるいは添加量を変化させることによって、本発明の画像形成装置で用いられる画像の最高濃度が異なる画像形成材料を形成することができる。
 本発明に用いられる色調調整剤としては、特開平10−268465号、同10−228076号等に記載されているようなマイクロカプセルに色調調整剤を含有させたもの、特開平11−288057号、特開2001−330923号、同2001−330925号、同2001−264926号、同2001−264927号、同2001−264928号、同2002−49123号等に記載されているようなカプラーを発色させる方法など適時選択することができるが、特開平11−231460号等に記載されているロイコ発色を用いるのが好ましい。
 このようなロイコ色素の中で、イエローからマゼンタ領域の分光吸収を特異的に持たせる化合物としては下記一般式(1)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2004136086
 一般式(1)で表されるビスフェノール化合物において、R1〜R8およびR9、R10で表される置換基としては、例えば、アルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、シクロヘキシル、1−メチル−シクロヘキシル等の各基)、アルケニル基(ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、イソヘキセニル、シクロヘキセニル、ブテニリデン、イソペンチリデン等の各基)、アルキニル基(エチニル、プロピニリデン等の各基)、アリール基(フェニル、ナフチル等の各基)、ヘテロ環基(フリル、チエニル、ピリジル、テトラヒドロフラニル等の各基)等の他、ハロゲン基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、スルホニルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルホニル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、スルフアモイル基、シアノ基、スルホ基等を挙げることができ、これらの置換基にはさらに、前述で述べたような別の置換基で置換されていても良い。
 これらの中で、R9、R10で表される置換基としては、水素原子または置換または無置換のアルキル基で好ましく、R1〜R8としては、水素原子、置換または無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基が好ましい。
 以下に、一般式(1)で表されるビスフェノール化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2004136086
Figure 2004136086
 一般式(1)で表される化合物の使用量としては、銀1モル当たり0.001〜10モルの範囲が適当であり、好ましくは0.002〜1.0モルである。また、この添加量の範囲内において上述した色調調整剤は2種以上併用してもよく、この色調調整剤は画像形成層以外に積層される後述する保護層、バリア層、中間層に添加しても良い。
 本発明に用いられる省銀化剤としては、米国特許第5,496,695号、同第5,545,505号、同第5,545,507号、同第5,637,449号、同第5,654,130号、同第5,635,339号、同第5,545,515号、同第5,686,228号、特開平10−339929号、同11−84576号、同11−95365号、同11−95366号、同11−109546号、同11−119372号、同11−119373号、特開2000−356834号、同2001−27790号、同2001−174947号等に記載されているヒドラジン化合物やビニル化合物が挙げられる。
 さらに、一級または二級アミノ基を2個以上有するアルコキシシラン化合物あるいはその塩、および/または1個以上の一級アミノ基を有するアルコキシシラン化合物とケトン化合物との脱水縮合反応から形成されるシフ塩基も省銀化剤として好適に用いることができる。なお、ここでいう一級または二級アミノ基を2個以上有するとは、一級アミノ基のみを2個以上、二級アミノ基のみを2個以上、さらには一級アミノ基と二級アミノ基をそれぞれ1個以上含むことを指し、アルコキシシラン化合物の塩とは、アミノ基とオニウム塩を形成しうる無機酸あるいは有機酸とアルコキシシラン化合物との付加物をさす。
 このようなアルコキシシラン化合物あるいはその塩、およびシフ塩基としては、下記に記載するようなものを挙げることができるが、分子内一級または二級アミノ基を2個以上有するアルコキシシラン化合物あるいはその塩、および/または1個以上の一級アミノ基を有するアルコキシシラン化合物とケトン化合物との脱水縮合反応から形成されるシフ塩基で有れば、これらの化合物に限定されない。
Figure 2004136086
Figure 2004136086
Figure 2004136086
Figure 2004136086
Figure 2004136086
Figure 2004136086
 上述の化合物において、アルコキシシリルを形成するアルコキシ基としては、飽和炭化水素からなるアルコキシ基が好ましく、更には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基がより保存安定性に優れることから好ましく、これらのアルコキシシラン化合物あるいはその塩、またはシフ塩基を画像形成層中に添加する場合は、銀1モルに対して通常0.00001〜0.05モルの範囲で添加するのが好ましく、さらに後述する保護層、バリア層、中間層に添加しても良い。
 さらに画像形成層に、生保存性や画像保存性を改良する目的で添加されるかぶり防止剤は、以下に挙げる一般式(2)で示されるハロゲン化合物が好ましい。
Figure 2004136086
 一般式(2)中、X1、X2及びX3は水素原子、ハロゲン原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルフォニル基、アリール基を表すが、少なくとも一つはハロゲン原子である。
 Yは−NR−C(=O)−、−C(=O)−、−Z−C(=O)−、−Z−S(=O)−、−SO−または−SO2−を表し、nは0〜2の整数を、mは1〜10を表す。なお、Rは水素原子またはアルキル基を表し、また、Rは後述するQと環構造を形成していても良い。さらに、Zは酸素原子または硫黄原子を表す。
 一般式(2)中、Qはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。これらの基は置換基を有しても良い。一般式(2)のQで表わされるアルキルとは、直鎖、分岐または環状のアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは1〜20である。なお、Qで表わされるアルキル基は置換基を有していてもよく、このような置換基としてはマイクロカプセルする際に悪影響を及ぼさない置換基であればどのような基でも構わない。このような置換基としては、例えばハロゲン原子、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(N−置換の含窒素ヘテロ環基を含む、例えばモルホリノ基)、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミノ基、N原子で置換したイミノ基、チオカルボニル基、カルバゾイル基、シアノ基、チオカルバモイル基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、スルホニルオキシ基、アシルアミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、イミド基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、ニトロ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、スルファモイル基、リン酸アミドもしくはリン酸エステル構造を含む基、シリル基等が挙げられる。これら置換基は、これら置換基でさらに置換されていてもよい。
 また、一般式(2)のQで表わされるアリール基は単環または縮合環のアリール基であり、好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは6〜20である。このような単環または縮合環のアリール基としては、例えばフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、ナフタセニル、トリフェニレニル等を挙げることができる。なお、Qで表わされるアリール基は画像形成に悪影響を及ぼさない置換基を有していてもよく、このような置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(N−置換の含窒素ヘテロ環基を含む、例えばモルホリノ基)、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミノ基、N原子で置換したイミノ基、チオカルボニル基、カルバゾイル基、シアノ基、チオカルバモイル基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、スルホニルオキシ基、アシルアミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、イミド基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、ニトロ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、スルファモイル基、リン酸アミドもしくはリン酸エステル構造を含む基、シリル基等が挙げられる。これら置換基は、これら置換基でさらに置換されていてもよい。
 さらに、一般式(2)のQで表わされるヘテロ環基は、窒素、酸素、硫黄、セレンまたはテルルの少なくとも一つの原子を含む4〜8員の飽和もしくは不飽和のヘテロ環基であり、これらは単環であっても良いし、更に他の環と縮合環を形成してもよい。このようなヘテロ環基として、好ましくは縮合環を有していてもよい5ないし6員の不飽和ヘテロ環基である。このような縮合環を有していてもよいヘテロ環基におけるヘテロ環として好ましくは、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾール、プリン、チアジアゾール、オキサジアゾール、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、インドレニン、テトラザインデンであり、より好ましくはイミダゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、チアジアゾール、オキサジアゾール、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、テトラザインデン等を挙げることができる。なお、Qで表わされるヘテロ環基は画像形成に悪影響を及ぼさない置換基を有していてもよく、このような置換基としては前述のアリール基の置換基と同様の基を挙げることができる。
 一般式(2)で表されるハロゲン化合物としては、例えば下記に例示する化合物が挙げられる。
Figure 2004136086
Figure 2004136086
Figure 2004136086
Figure 2004136086
Figure 2004136086
Figure 2004136086
 さらに、米国特許第3,874,946号、同第4,756,999号、同第5,028,523号、同第5,340,712号、同第5,369,000号、同第5,464,737号、欧州特許第600,587号、同第605,981号、同第631,176号、特公昭54−44212号、特公昭51−9694号、特開昭50−137126号公報、同50−89020号、同50−119624号、同55−140833号、同59−57234号、特開平7−2781号、同7−5621号、同9−90550号、同9−160164号、同9−160167号、同9−244177号、同9−244178号、同9−258367号、同9−265150号、同9−288328号、同9−319022号、同10−197988号、同10−197989号、同11−242304号、特開2000−2963号、同2000−112070号、同2000−284412号、同2000−284410号、同2001−33911号公報等に開示されている化合物も本発明の目的を阻害しなければ適時選択して用いることができ、これらの化合物は単独、あるいは2種以上併用して用いることができる。
 かぶり防止剤として、前述のハロゲン化合物に加えて、特開昭58−107534号、特開平8−6203号、特開2000−199936号、同2000−321711号、同2002−23304号、同2002−49121号等に記載されているポリカルボン酸あるいはその無水物や、特開昭51−78227号、同53−20923号、同55−140833号、特開平7−209797号、同8−314059号、同9−43760号、特開2000−284400号、同2000−284413号等に記載されているチオスルホン酸あるいはその塩、またはその誘導体、さらには米国特許6,083,681号、特開2002−62616号、同2002−62617号、同2002−90935号等に記載されているカルボン酸やスルフィン酸あるいはその塩、米国特許5,686,228号等に記載されているビニル系化合物など、本発明の目的を阻害しない範囲で添加しても良い。
 現像後の銀色調を改良する目的で添加される調色剤としては、例えば、イミド類(例えば、フタルイミド);環状イミド類、ピラゾリン−5−オン類、及びキナゾリノン(例えば、スクシンイミド、3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン、1−フェニルウラゾール、キナゾリン及び2,4−チアゾリジンジオン);ナフタールイミド類(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタールイミド);コバルト錯体(例えば、コバルトのヘキサミントリフルオロアセテート)、メルカプタン類(例えば、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール);N−(アミノメチル)アリールジカルボキシイミド類(例えば、N−(ジメチルアミノメチル)フタルイミド);ブロックされたピラゾール類、イソチウロニウム(isothiuronium)誘導体及びある種の光漂白剤の組み合わせ(例えば、N,N′−ヘキサメチレン(1−カルバモイル−3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−(3,6−ジオキサオクタン)ビス(イソチウロニウムトリフルオロアセテート)、及び2−(トリブロモメチルスルホニル)ベンゾチアゾールの組み合わせ);メロシアニン染料、例えば、3−エチル−5−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン(ベンゾチアゾリニリデン))−1−メチルエチリデン−2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン;フタラジノン、フタラジノン誘導体またはこれらの誘導体の金属塩(例えば、4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−クロロフタラジノン、5,7−ジメチルオキシフタラジノン、及び2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン);フタラジノンとスルフィン酸誘導体の組み合わせ(例えば、6−クロロフタラジノン+ベンゼンスルフィン酸ナトリウムまたは8−メチルフタラジノン+p−トリスルホン酸ナトリウム);フタラジン+フタル酸の組み合わせ;フタラジン(フタラジンの付加物を含む)とマレイン酸無水物、及びフタル酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸またはo−フェニレン酸誘導体及びその無水物(例えば、フタル酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロフタル酸及びテトラクロロフタル酸無水物)から選択される少なくとも1つの化合物との組み合わせ;キナゾリンジオン類、ベンズオキサジン、ナルトキサジン誘導体;ベンズオキサジン−2,4−ジオン類(例えば、1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオン);ピリミジン類及び不斉−トリアジン類(例えば、2,4−ジヒドロキシピリミジン)、及びテトラアザペンタレン誘導体(例えば、3,6−ジメルカプト−1,4−ジフェニル−1H,4H−2,3a,5,6a−テトラアザペンタレン)。好ましい色調剤としては、フタラゾンあるいはその誘導体、フタラジンあるいはその誘導体、フタラジノンあるいはその誘導体とフタル酸あるいはその誘導体の組み合わせが挙げられ、これらの中で特にフタラジンあるいはその誘導体とフタル酸あるいはその誘導体の組み合わせが好ましい。
 なお、調色剤は後述する保護層、バリア層、中間層に添加しても良い。
 また、増感色素としては、後述の画像形成方法で詳述する走査露光に用いるレーザー光源の発振波長に対して吸収を有するものであれば特に制限なく用いることができる。
 その中で、レーザー光源としては、波長が700〜1200nmの半導体レーザーを用いるのがメンテナンスや光源の大きさから好ましく、このような波長域に吸収極大波長を有する増感色素としては、例えばシアニン色素、ローダシアニン色素、オキソノール色素、カルボシアニン色素、ジカルボシアニン色素、トリカルボシアニン色素、テトラカルボシアニン色素、ペンタカルボシアニン色素、スチリル色素、ピリリウム色素、金属フタロシアニンや金属ポルフィリン等の含金色素等が挙げられ、具体的には、Chem.Rev.92,1197(1992)等に記載の色素、特開昭48−3527号、同49−11121号、同58−145936号、同59−191032号、同59−192242号、同60−80841号、同62−284343号、特開平2−105135号、同3−67242号、同3−163440号、同4−182639号、同5−341432号、同7−13295号、同11−30833号、同11−352628号、特開2000−95958号、同2000−98524号、同2000−122207号、同2000−169741号、同2000−171938号、同2000−273329号、同2000−321704号、同2001−64527号、同2001−83655号、特表平9−510022号等に記載された色素を適時選択して用いることができる。
 また、強色増感剤としてはRD17643、特公平9−25500号、同43−4933号、特開昭59−19032号、同59−192242号、特開平5−341432号等に記載されている化合物を適時選択して用いることができ、本発明では、下記一般式(7)で表される複素芳香族メルカプト化合物、実質的に前記のメルカプト化合物を生成する一般式(8)で表されるジスルフィド化合物を用いることができる。
 一般式(7)  Ar−SM
 一般式(8)  Ar−S−S−Ar
 一般式(7)において、Mは水素原子又はアルカリ金属原子を表し、Arは1個以上の窒素、硫黄、酸素、セレニウムもしくはテルリウム原子を有する複素芳香環又は縮合複素芳香環を表す。複素芳香環は、好ましくは、ベンズイミダゾール、ナフトイミダゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンズオキサゾール、ナフトオキサゾール、ベンゾセレナゾール、ベンゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、トリアゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピリジン、プリン、キノリン又はキナゾリンである。また、一般式(8)中のArは上記一般式(7)の場合と同義である。
 上記の複素芳香環は、例えば、ハロゲン原子(例えば、Cl、Br、I)、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、アルキル基(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有するもの)及びアルコキシ基(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有するもの)からなる群から選ばれる置換基を有することができる。
 さらに、本発明で用いられる画像形成材料において、高感度を得る目的のためには用いられる強色増感剤として特開2001−330918号に記載されたチウロニウム化合物を適時選択が好ましく、このような強色増感剤は、感光性ハロゲン化銀及び非感光性の有機銀塩を含む画像形成層中に銀1モル当たり0.0001〜1.0モルの範囲で用いるのが好ましく、特に銀1モル当たり0.001〜0.5モルの範囲にするのが好ましい。
 さらに本発明の画像形成層には、ヘテロ原子を含む大環状化合物を含有させることができる。このようなヘテロ原子として窒素原子、酸素原子、硫黄原子及びセレン原子の少なくとも1種を含む9員環以上の大環状化合物が好ましく、12〜24員環がより好ましい。このような化合物としては、クラウンエーテルで下記のPedersonが1967年に合成し、その特異な報告以来、数多く合成されているものである。これらの化合物は、C.J.Pederson,Journal of American chemical society vol,86(2495),7017〜7036(1967),G.W.Gokel,S.H,Korzeniowski,”Macrocyclic polyethr synthesis”,Springer−Vergal,(1982)、特開2000−347343号等に詳細に記載されている。
 さらに、上述した添加剤以外に例えば、界面活性剤、酸化防止剤、安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を用いても良い。これらの添加剤及はRD Item17029(1978年6月p.9〜15)に記載されている化合物を、本発明の目的を阻害しない範囲で適時選択して用いることができる。
 本発明の、画像形成層は単層でも良く、組成が同一あるいは異なる複数層の層で構成しても良い。なお、画像形成層の膜厚は通常5〜30μmである。
 また、本発明に用いられる画像形成材料は、上述の支持体上に画像形成層と保護層がこの順に積層されており、保護層としては、上述のバッキング層および/または画像形成層で記載したバインダー樹脂と必要に応じて添加される添加剤により構成され、それらを適時選択して用いることができる。
 保護層に添加される添加剤としては、熱現像後の画像の傷つき防止や搬送性を確保する目的で、フィラーを含有することが好ましく、フィラーを添加する場合の含有量は、層形成組成物中0.05〜30質量%含有することが好ましい。
 さらに、滑り性や帯電性を改良するために保護層には潤滑剤、帯電防止剤を含有しても良く、これらの化合物としてはバッキング層で用いられる潤滑剤、帯電防止剤を適時選択して用いることができる。
 さらに、本発明の目的を阻害しない範囲で、保護層のバインダー樹脂中に水酸基あるいは活性水素を有する場合には、従来から公知の多官能イソシアネート化合物、アルコキシシラン化合物、アルコキシチタン化合物等の金属アルコキシドの部分を複数個分子内に有する金属アルコキシドなどの架橋剤を添加して膜強度を向上させても良い。
 これら添加剤の添加量は、保護層層形成成分の0.01〜20質量%程度が好ましく、更に好ましくは、0.05〜10質量%である。
 本発明で用いられる画像形成材料の保護層は単層でも良く、組成が同一あるいは異なるの複数層の層で構成しても良い。なお、保護層の膜厚は通常1.0〜5.0μmである。
 本発明で用いられる画像形成材料においては、上述の支持体の片面に画像形成層および保護層以外に他の層を設けても良く、例えば支持体と画像形成層との間に接着力を調整する目的で中間層を設けても良い。また、画像形成層と保護層との間に例えば画像形成層から浮き出しやすい化合物の表面への移行を防止、画像形成層に保護層を通して達する酸素や水分を低減、あるいは画像形成層と保護層間の接着力を確保する目的でバリア層を設置しても良い。
 このような中間層やバリア層としては、上述のバッキング層および/または画像形成層で記載したバインダー樹脂と必要に応じて添加される添加剤により構成され、それらを適時選択して用いることができる。なお、これらの層は単層でも良く、組成が同一あるいは異なるの複数層の層で構成しても良い。なお、れらの層の膜厚は通常0.01〜5.0μmである。
 また、本発明で用いられる画像形成材料で設置される画像形成層および保護層および必要に応じて設置されるバッキング層、中間層およびバリア層は、上述で述べた成分を、それぞれ溶媒に溶解若しくは分散して塗工液を調製する。
 塗工液を作製する際に用いる溶媒としては、「Polymer Handbook,fourth edition」,675(John Wiley&Sons,inc.1998)等に示されている溶解度パラメーターの値が15.0〜30.0の範囲のもので、炭素、水素および酸素原子からなる溶剤を用いることが樹脂の溶解性および製造時の乾燥性の面から好ましい。
 このような溶剤としては、例えば、ケトン類としてアセトン(20.3)、イソフォロン(18.6)、エチルアミルケトン(16.8)、メチルエチルケトン(19.0)、メチルイソブチルケトン(17.2)、シクロペンタノン(21.3)、シクロヘキサノン(20.3)等が、アルコール類としてメチルアルコール(29.7)、エチルアルコール(26.0)、n−プロピルアルコール(24.3)、イソプロピルアルコール(23.5)、n−ブチルアルコール(23.3)、イソブチルアルコール(21.5)、t−ブチルアルコール(21.7)、2−ブチルアルコール(22.1)、ジアセトンアルコール(18.8)、シクロヘキサノール(23.3)等が、グリコール類としてエチレングリコール(29.9)、ジエチレングリコール(24.8)、トリエチレングリコール(21.9)、プロピレングリコール(25.8)等が、エーテルアルコール類としてエチレングリコールモノメチルエーテル(23.3)等が、エーテル類としてジエチルエーテル(15.1)、テトラヒドロフラン(18.6)、1,3−ジオキソラン(17.6)、1,4−ジオキサン(16.2)等が、エステル類としては、エチルアセテート(18.6)、n−ブチルアセテート(17.4)、2−ブチルアセテート(16.8)等が、炭化水素類としてn−ヘプタン(15.1)、シクロヘキサン(16.8)、トルエン(18.2)、キシレン(18.0)等が挙げられる。但し、溶解度パラメーターの値(上記括弧内の数)の範囲であればこれらに限定されることはなく、さらにこれらの溶媒は、単独、または、数種類組合わせて使用できる。
 塗工液を形成する際に分散が必要な場合には、二本ロールミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、コボルミル、トロンミル、サンドミル、サンドグラインダー、Sqegvariアトライター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパー、高速ミキサー、ホモジナイザ、超音波分散機、オープンニーダー、連続ニーダー等、従来から公知の分散機を適時選択してを用いることができる。
 上述のようにして調製した塗工液を支持体に塗設するには、例えば、エクストルージョン方式の押し出しコータ、リバースロールコータ、グラビアロールコータ、エアドクターコータ、ブレードコータ、エアナイフコータ、スクイズコータ、含浸コータ、バーコータ、トランスファロールコータ、キスコータ、キャストコータ、スプレーコータ、スライドコータ等の、公知の各種コータステーションを適時選択して用いることができる。これらのコータの中で、該層の厚みムラを無くすために、エクストルージョン方式の押し出しコータやリバースロールコータ等のロールコータを用いることが好ましい。
 又、保護層を塗設するには場合には、画像形成層がダメージを受けないものであれば特に制限はないが、保護層形成塗工液に用いられる溶媒が、画像形成層を溶解する可能性がある場合には、上述したコータステーションの中で、エクストルージョン方式の押し出しコータ、グラビアロールコータ、バーコータ等を使用することができる。尚、これらの中でグラビアロールコータ、バーコータ等接触する塗工方法を用いる場合には、搬送方向に対して、グラビアロールやバーの回転方向は順転でもリバースでも良く、また順転の場合には等速でも、周速差を設けても良い。
 更に、各層毎に塗布乾燥を繰り返してもよいが、ウェット−オン−ウェット方式で重層塗布して乾燥させても良い。その場合、上述のリバースロールコータ、グラビアロールコータ、エアドクターコータ、ブレードコータ、エアナイフコータ、スクイズコータ、含浸コータ、バーコータ、トランスファロールコータ、キスコータ、キャストコータ、スプレーコータ、スライドコータ、エクストルージョン方式の押し出しコータとの組み合わせにより塗布することができ、この様なウェット−オン−ウェット方式における重層塗布においては、下側の層が湿潤状態になったままで上側の層を塗布するので、上下層間の接着性が向上する。この場合積層する層は2層以上であれば特に制限はない。
 また、支持体上に中間層形成塗工液または画像形成層形成塗工液を塗設する際に、支持体表面を火炎処理、オゾン処理、グロー放電処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、真空紫外線照射処理、電子線照射処理および放射線照射処理から選ばれる少なくとも1種の表面処理を施した後に、画像形成層形成塗布液を塗布するのが好ましく、このように支持体の表面を処理することにより、支持体と画像形成層間の接着をより強固にすることができる。
 本発明において、複数の画像形成材料が互いに異なるという場合、それらの画像形成材料の特性が互いに異なることを意味する。例えば、「第1の画像形成材料が第2の画像形成材料と異なる」という場合、第1の画像形成材料が第2の画像形成材料とは異なる特性を少なくとも一つ有することを意味する。但し、複数の画像形成材料において、互いにサイズのみが異なっている場合は、本発明では、異なっているとはみなさない。
 本発明において、複数の画像形成材料が互いに異なっているという場合、同一条件で画像形成を行った場合に得られる画像の色調、最高濃度の少なくとも一つが異なっていることが好ましい。また、複数の画像形成材料の感度、透過率、及び階調度の何れか一つが異なっていることも好ましい。更に、一方の画像形成材料が透過型支持体を有し、他方の画像形成材料が反射型支持体を有する構成も好ましい。
 以下に本発明の画像形成装置、画像形成方法及び画像形成システムに用いられる、互いに異なる画像形成材料を数例示すが、本発明で用いられる画像形成材料としては、下記の形態に限定されない。
 −画像形成材料1:青色着色された透過支持体からなる画像形成材料−
 〈バッキング層形成塗工液の調製〉
 下記に示す方法に従って、バッキング層形成塗工液を調製した。
 メチルエチルケトン83.0gを撹拌しながら、酢酸プロピオン酸セルロース(イーストマンケミカル社製、CAP482−20)8.42g、ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製、バイロン280)0.45gとを添加し溶解した後、赤外染料1を1.03g添加した。
 別途、メタノール4.32gにフッ素系界面活性剤(旭硝子(株)製、サーフロンS−381(有効成分70%))0.64gとフッ素系界面活性剤(大日本インキ工業(株)製、メガファッグF120K)0.23gとを溶解させ、下記赤外染料1の入った溶液に、フッ素系界面活性剤溶液を添加して、赤外染料1が完全に溶解するまで充分に撹拌を行った。最後に、メチルエチルケトンに1%の濃度でディゾルバ型ホモジナイザにて分散したシリカ(富士シリシア化学(株)製、サイロービック4004)を7.5g、メチルエチルケトンで希釈し、固形分濃度20質量%のイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートC−3041)1.78gとを順次添加、撹拌しバッキング層形成塗工液を調製した。
 〈バッキング層の塗設〉
 次いで、青色染料(バイエルン社製、セレスブルーRR−J)で、ビジュアルの透過濃度(コニカ(株)製のPDA−65で小数点以下3桁まで測定)0.157に着色された厚さ175μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを支持体として用い、その片面をバッチ式の大気圧プラズマ処理装置(イーシー化学(株)製、AP−I−H−340)を用いて、高周波出力が4.5kW、周波数が5kHz、処理時間が5秒、ガス条件としてアルゴン、窒素及び水素の体積比をそれぞれ90%、5%及び5%でプラズマ処理を行い、次いでその反対の面をコロナ放電処理(40W/m2・分)を施し、このコロナ放電処理面に、上記バッキング層形成塗工液を、乾燥膜厚が3.50μmになるように押し出しコータにて塗設した後、乾燥させバッキング層を形成した。
 〈画像形成層形成塗工液1の調製〉
 (感光性ハロゲン化銀乳剤1の調製)
 水900ml中に、平均分子量10万のオセインゼラチン7.5g及び臭化カリウム10mgを溶解して温度35℃、pHを3.0に合わせた後、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと(98/2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウムを硝酸銀と等モル及び塩化イリジウムを銀1モル当たり1×10-4モルとを含む水溶液370mlを、pAg7.7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で10分間かけて添加した。その後4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン0.3gを添加し、NaOHでpHを5に調整して平均粒子サイズ0.06μm、粒子サイズの変動係数12%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒子を得た。
 この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降させ脱塩処理した後、フェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.9、pAg7.5に調整して、感光性ハロゲン化銀乳剤1を得た。
 (感光性有機銀塩Aの調製)
 4720mlの純水にベヘン酸171.2g、アラキジン酸49.4g、ステアリン酸34.4gとを80℃で溶解した。次に、高速で撹拌しながら1.5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液540.2mlを添加し、濃硝酸6.9mlを加えた後、55℃に冷却して脂肪酸ナトリウム溶液を得た。
 前述の脂肪酸ナトリウム溶液の温度を55℃に保ったまま、上記調製した感光性ハロゲン化銀乳剤1(銀0.038モルを含む)と純水450mlを添加し、5分間撹拌した。次に、1モル/Lの硝酸銀溶液760.6mlを2分間かけて添加し、さらに20分撹拌し、濾過により水溶性塩類を除去した。その後、濾液の電導度が2μS/cmになるまで脱イオン水による水洗、濾過を繰り返し、遠心脱水を実施した後、37℃にて質量の減少がなくなるまで温風乾燥を行い、粉末の感光性有機銀塩Aを得た。
 (感光性乳剤分散液の調製)
 ポリビニルブチラール樹脂(水酸基価=175:積水化学工業(株)製、エスレックBL−5Z)2.91gをメチルエチルケトン291.4gに溶解し、ディゾルバ型ホモジナイザにて撹拌しながら、上記調製した100gの感光性有機銀塩Aを徐々に添加して十分に混合した。その後、粒子径0.5mm径のジルコニアビーズを80%充填したメディア分散機(Gettzmann社製)にて周速13m、ミル内滞留時間0.5分間にて分散を行ない、感光性乳剤分散液を調製した。
 前記感光性乳剤分散液50g及びメチルエチルケトン10.0gを混合し撹拌しながら18℃に保温し、かぶり防止剤1のメタノール溶液(11.2%)を0.312gを加え1時間撹拌した。更に臭化カルシウムのメタノール溶液(11.2%)を0.418gを添加して20分撹拌し、次いで、別途メタノール10.0gに、0.894gのジベンゾ−18−クラウン−6と0.279gの酢酸カリウムを溶解させた溶液を0.337g添加して10分間撹拌した。次に、下記に示す色素溶液を4.753g添加して60分間撹拌した後、温度を13℃まで低下させ、さらに50分間撹拌した。
 〈色素溶液〉
 赤外増感色素1                   0.0148g
 (2−カルボキシフェニル)−4−メチルベンゼンスルフォネート
                            6.372g
 2−クロロ安息香酸                  0.739g
 メチルエチルケトン                  40.00g
 この色素溶液を添加した溶液を13℃に保温したまま、チウロニウム化合物1のメタノール溶液(0.94%)を0.399g添加して5分間撹拌した後に、ポリビニルブチラール(水酸基価=175:積水化学工業(株)製、エスレックBL−5Z)15.32gを添加し10分間撹拌した後に、テトラクロロフタル酸を0.180gを添加し、さらに30分間撹拌溶解させ溶液Aを得た。
 この溶液Aに、下記組成で調製した添加物溶液1、2、3、4、5をそれぞれ0.974g、2.989g、13.543g、3.570g、6.461gを順次撹拌しながら添加し画像形成層形成塗工液1を調製した。
 〈添加物溶液1〉
 メチルエチルケトンに固形分50.0%で溶解したイソシアネート化合物(日本ポリウレタン(株)製、コロネートHX)の溶液
 〈添加物溶液2〉
 メチルエチルケトンに固形分1.20%で溶解したp−トルエンチオスルホン酸カリウムの溶液
 〈添加物溶液3〉
 1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−
  (2,4−ジメチル−3−シクロヘキセニル)メタン  10.57g
 4−メチルフタル酸                  0.588g
 赤外染料1                     0.0354g
 メチルエチルケトン                  50.00g
 〈添加物溶液4〉
 メチルエチルケトンに固形分10.85%で溶解したトリハロメチル基含有化合物(例示化合物P−30)の溶液
 〈添加物溶液5〉
 メチルエチルケトンに固形分6.63%で溶解したフタラジンの溶液
Figure 2004136086
 〈保護層形成塗工液の調製〉
 メチルエチルケトン40.0gに、撹拌しながらフェノキシ樹脂(インケム社製、PKHH)10.05g、ベンゾトリアゾール0.013g、フッ素系活性剤(旭硝子(株)製、サーフロンKH40)0.10gを添加、溶解し、次いで固形分50%のポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)、コロネート3041)を2.00gの添加、撹拌し、保護層樹脂溶液を調製した。
 別途、メチルエチルケトン55.0gに疎水性シリカ(富士シリシア化学(株)製、サイロホービック200)を5.0g添加し、超音波分散機にて分散することによりシリカ分散液を調製した。次いで、上述の保護層樹脂溶液を撹拌しながら、シリカ分散液3.0gを添加した後、超音波分散して保護層形成塗工液を調製した。
 〈画像形成層面側の塗布〉
 上述の方法で調製した画像形成層形成塗工液1および保護層形成塗工液とを押し出しコータを用いて、上述のバッキング層を設けた支持体のプラズマ処理面に重層塗工後、75℃の温風で乾燥させて画像形成材料1を作製した。なお、画像形成層の厚みは銀量が1.85±0.05g/m2、および保護層を2.00±0.05g/m2に調整した。
 −画像形成材料2:画像形成材料1と比較して色調の異なる画像形成材料−
 〈画像形成層形成塗工液2の調製〉
 画像形成層形成塗工液1において、添加物溶液3にさらに1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)メタン0.529g加えた添加物溶液6を作製し、画像形成層形成塗工液1で作製した溶液Aに添加物溶液1、2、6、4、5をそれぞれ0.974g、2.989g、13.660g、3.570g、6.461gを順次撹拌しながら添加し画像形成層形成塗工液2を調製した。
 〈画像形成層面側の塗布〉
 上述の方法で調製した画像形成層形成塗工液2および画像形成材料1と同様の保護層形成塗工液とを押し出しコータを用いて、画像形成材料1と同様のバッキング層を設けた支持体のプラズマ処理面に重層塗工後、75℃の温風で乾燥させて画像形成材料2を作製した。なお、画像形成層の厚みは銀量が1.85±0.05g/m2、および保護層を2.00±0.05g/m2に調整した。
 −画像形成材料3:画像形成材料1と比較して最高濃度が異なる画像形成材料−
 〈画像形成層形成塗工液3の調製〉
 画像形成層形成塗工液1において、添加物溶液7としてメタノールで固形分20%に希釈したN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランを別途作製し、画像形成層形成塗工液1で作製した溶液Aに添加物溶液1、2、3、4、5、7をそれぞれ0.974g、2.989g、13.543g、3.570g、6.461g、0.576gを順次撹拌しながら添加し画像形成層形成塗工液3を調製した。
 〈画像形成層面側の塗布〉
 上述の方法で調製した画像形成層形成塗工液3および画像形成材料1と同様の保護層形成塗工液とを押し出しコータを用いて、画像形成材料1と同様のバッキング層を設けた支持体のプラズマ処理面に重層塗工後、75℃の温風で乾燥させて画像形成材料3を作製した。なお、画像形成層の厚みは銀量が1.45±0.03g/m2、および保護層を2.00±0.05g/m2に調整した。
 −画像形成材料4:白色反射支持体から成る画像形成材料−
 〈バッキング層形成塗工液の調製〉
 下記に示す方法に従って、バッキング層形成塗工液を調製した。
 メチルエチルケトン83.0gを撹拌しながら、酢酸プロピオン酸セルロース(イーストマンケミカル社製、CAP482−20)8.42g、ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製、バイロン280)0.45gとを添加し溶解し、この樹脂溶液に、別途作製したメタノール4.32gにフッ素系界面活性剤(旭硝子(株)製、サーフロンS−381(有効成分70%))0.64gとフッ素系界面活性剤(大日本インキ工業(株)製、メガファッグF120K)0.23gとを溶解させたフッ素系界面活性剤溶液を添加して、充分に撹拌を行った。最後に、メチルエチルケトンに1%の濃度でディゾルバ型ホモジナイザにて分散したシリカ(富士シリシア化学(株)製、サイロービック4004)を7.5g、メチルエチルケトンで希釈し、固形分濃度20質量%のイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートC−3041)1.78gとを順次添加、撹拌しバッキング層形成塗工液を調製した。
 〈バッキング層の塗設〉
 次いで、厚さ188μmのポリエステル系合成紙(東洋紡績(株)製、クリスパーG1212)を支持体として用い、その片面をバッチ式の大気圧プラズマ処理装置(イーシー化学(株)製、AP−I−H−340)を用いて、高周波出力が4.5kW、周波数が5kHz、処理時間が7秒、ガス条件としてアルゴン、窒素及び水素の体積比をそれぞれ90%、5%及び5%でプラズマ処理を行い、次いでその反対の面をコロナ放電処理(40W/m2・分)を施し、このコロナ放電処理面に、上記バッキング層形成塗工液を、乾燥膜厚が3.50μmになるように押し出しコータにて塗設した後、乾燥させバッキング層を形成した。
 〈画像形成層形成塗工液4の調製〉
 画像形成層形成塗工液1において、添加物溶液3で使用した赤外染料1を添加していない溶液を作製し添加物溶液8とした。次いで、画像形成層形成塗工液1で作製した溶液Aに添加物溶液1、2、8、4、5をそれぞれ0.974g、2.989g、13.543g、3.570g、6.461gを順次撹拌しながら添加し画像形成層形成塗工液4を調製した。
 〈画像形成層面側の塗布〉
 上述の方法で調製した画像形成層形成塗工液4および画像形成材料1と同様の保護層形成塗工液とを押し出しコータを用いて、画像形成材料1と同様のバッキング層を設けた支持体のプラズマ処理面に重層塗工後、75℃の温風で乾燥させて画像形成材料4を作製した。なお、画像形成層の厚みは銀量が0.75±0.02g/m2、および保護層を1.50±0.03g/m2に調整した。
 −画像形成材料5:着色のない透過支持体からなる画像形成材料−
 画像形成材料1で使用した支持体の変わりに、ビジュアルの透過濃度(コニカ(株)製のPDA−65で小数点以下3桁まで測定)0.006の厚さ188μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを支持体として用い以外は画像形成材料1と同様の方法で画像形成材料5を作製した。なお、画像形成層の厚みは銀量が1.85±0.05g/m2、および保護層を2.00±0.05g/m2とした。
 上述の作製した画像形成材料1〜5をドライイメージャ(コニカ(株)製、コニカドライイメージャDryPro722)を用いて、キャリブレーションカーブを用い露光・熱現像を行うと、最高濃度は表1のようになった。なお濃度はビジュアルの画像形成材料に適した形で透過濃度と反射濃度を濃度計(コニカ(株)製、PDA−65)で測定した。
Figure 2004136086
 なお、画像形成材料2は画像形成材料1と比較して、発色部分の分光吸収を分光光度計(日立製作所(株)製、U−3300)で測定すると405nmに色調調整剤の発色ピークが認められ、見た目の色調が明らかに異なる画像形成材料である。
 次に、本発明の画像形成装置、画像形成方法及び画像形成システムについて実施形態をもって説明する。
 本発明における画像記録装置のプロセスの概要を以下の図1〜図3に示した。
 図1では、ネットワークに接続された画像形成装置に医療画像データとしてデジタルデータが送られ、画像形成装置内の画像形成材料選択部により画像形成装置内に有る特性(例えば、同一条件で形成した画像の色調若しくは最高濃度)が異なる少なくとも2種類の画像形成材料中から一つが選択される。この場合、送られてきたデジタルデータを元に画像形成材料を選択しても良いし、デジタルデータに付帯情報として付けられた画像形成材料選択情報に基づき画像形成装置で選択しても良い。次に、この選択された画像形成材料に適したデジタルデータとするために元のデジタルデータがデータ変換部によりデータ変換され、この変換されたデータが出力部から出力され、最後に選択された画像形成材料を後処理部で後処理することにより、最終的な画像が形成される。なお、ここで言うデータ変換とは、例えば元画像データの解像度変換、階調数変換、色変換及びLUT(Look−Up−Table)変換の少なくとも一つが行われることを指す。出力部とは画像形成材料に医療画像データを記録するハードコピー出力部を指す。以下に説明する図においてもデータ変換と出力部は図1と同様のことを表す。
 図2では複数のネットワークに接続された画像形成装置に図1と同様に医療画像データとしてデジタルデータが送られ、画像形成装置内の画像形成材料選択部により画像形成装置内に有る特性が異なる少なくとも2種類の画像形成材料中から一つが選択される。この場合、図1の場合と同様に、送られてきたデジタルデータを元に画像形成材料を選択しても良いし、デジタルデータに付帯情報として付けられた画像形成材料選択情報に基づき画像形成装置で選択しても良い。次に、この選択された画像形成材料に出力部からデジタルデータが出力され、最後に選択された画像形成材料を後処理部で後処理することにより、最終的な画像が形成される。
 なお、図2では画像形成装置にa、bおよびcで示した複数のネットワークに接続した形態で記載したが、情報を管理する医療画像データベースサーバーが複数個存在するがネットワークケーブル1つの場合も本発明の範囲であり、以下説明する図3においても同様である。
 図3では複数のネットワークに接続された画像形成装置に図1と同様に医療画像データとしてデジタルデータが送られ、画像形成装置内の画像形成材料選択手段により画像形成装置内に有る特性が異なる少なくとも2種類の画像形成材料中から一つが選択される。この場合、図1の場合と同様に、送られてきたデジタルデータを元に画像形成材料を選択しても良いし、デジタルデータに付帯情報として付けられた画像形成材料選択情報に基づき画像形成装置で選択しても良い。次に、この選択された画像形成材料に適したデジタルデータとするために元のデジタルデータがデータ変換手段によりデータ変換され、この変換されたデータが出力手段から出力され、最後に選択された画像形成材料を後処理手段で後処理することにより、最終的な画像が形成される。
 このように、図1〜図3で示したような本発明の画像形成装置及び画像形成方法では、特性が異なる画像形成材料が装置内に2種類以上有ることから、特性を変えた画像出力をする際に画像形成材料を新たに交換することなく出力することができる。
 さらに図4では、情報を管理する医療画像データベース管理装置と画像形成装置が一つのネットワークケーブルで接続されている場合を示した図であり、さらに出力されるデータが、別途ネットワークケーブルに存在するデータ制御装置により加工されたデータで、且つ画像形成装置内でデータ変換部によりデータ変換された医療画像データを確認するための表示装置を設けたものである。
 上述の図1〜図4では、同一条件で形成された場合に画像の色調または最高濃度が異なる少なくとも2種類の画像形成材料を装置内に有する画像形成装置を例として説明したが、画像形成材料の中には透過画像として用いる画像形成材料と反射画像として用いる画像形成材料とがある。このような場合においては、図1〜図4で示した画像形成材料選択部で選択する材料を透過画像形成材料および反射画像形成材料とすることで対応することが可能である。
 次に、本発明の少なくとも2種類の画像形成材料を出力することができる画像記録装置について、図をもって具体的に説明する。しかし、本発明は、本発明の構成を有している限り図に示した画像記録装置に限定されない。
 本発明の画像形成装置において、特性が異なる少なくとも2種類の画像形成材料に画像を出力する出力部としては、サーマルヘッドによる加熱装置、レーザー光による加熱装置、レーザー光による光書き込み装置など公知のデジタルデータ出力装置を適時選択して用いることができるが、この中で装置の簡便性や操作性などから、レーザー光による光書き込み装置が好ましく、その中でレーザー光を直接画像形成材料に出力する出力部がより好ましい。
 図5、図6では、3種類の画像形成材料に画像形成することのできる画像記録装置の概略図である。
 また、図5では後処理手段が加熱処理手段である画像形成装置において、加熱処理部が加熱ロールまたは加熱加圧ロールの場合の概略図であり、図6では加熱処理部が加熱ブロックの場合の概略図である。
 図5中のトレイ111の中には青色着色された透過支持体からなる画像形成材料1が収納されており、記録指示が出されると搬送ロール121で送りだされ、シートが111から送りだされ搬送ロール150を経由してシートを一時収納庫160に格納される。次いで、画像形成材料が格納された160から搬送ロール150により送り出され、搬送されながらデジタルデータに基づきレーザー光源170からレーザー光が画像形成材料に照射される。この潜像が書き込まれた画像形成材料がガイド板180によって加熱ロール140に導かれ、対向ロール190と加熱ロール140に挟持されながら熱現像され剥離板200で加熱ロール140から剥離され、排出ロール210によって装置外にある画像ストック部220へと排出される。またトレイ112の中には、画像形成材料1とは画像の色調の異なる画像形成材料2が収納されており、記録指示が出されると搬送ロール122で送りだされ、シートが112から送りだされ搬送ロール150を経由してシートを一時収納する160に格納される。次いで、画像形成材料が格納された160から搬送ロール150により送り出され、搬送されながらデジタルデータに基づきレーザー光源170からレーザー光が画像形成材料に照射される。この潜像が書き込まれた画像形成材料がガイド板180によって加熱ロール140に導かれ、対向ロール190と加熱ロール140に挟持されながら熱現像され剥離板200で加熱ロール140から剥離され、排出ロール210によって装置外にある画像ストック部220へと排出される。さらにトレイ113の中には、画像形成材料1とは最高濃度の異なる画像形成材料3が収納されており、記録指示が出されると搬送ロール123で送りだされ、シートが113から送りだされ搬送ロール150を経由してシートを一時収納する160に格納される。次いで、画像形成材料が格納された160から搬送ロール150により送り出され、搬送されながらデジタルデータに基づきレーザー光源170からレーザー光が画像形成材料に照射される。この潜像が書き込まれた画像形成材料がガイド板180によって加熱ロール140に導かれ、対向ロール190と加熱ロール140に挟持されながら熱現像され剥離板200で加熱ロール140から剥離され、排出ロール210によって装置外にある画像ストック部220へと排出される。
 一方、図6中のトレイ311の中には青色に着色されていない透明の透過支持体からなる画像形成材料5が収納されており、記録指示が出されると搬送ロール321で送りだされ、シートが311から送りだされ搬送ロール350を経由してシートを一時収納する360に格納される。次いで、画像形成材料が格納された360から搬送ロール350により送り出され、搬送されながらデジタルデータに基づきレーザー光源370からレーザー光が画像形成材料に照射される。この潜像が書き込まれた画像形成材料がガイド板380によって加熱ロール340と対向ロール390との間に導かれ、対向ロール390と加熱ロール340に挟持されながら熱現像され剥離板400で加熱ロール340から剥離され、排出ロール410によって装置外にある画像ストック部420へと排出される。またトレイ312の中には、青色着色された透過支持体からなる画像形成材料2が収納されており、記録指示が出されると搬送ロール322で送りだされ、シートが312から送りだされ搬送ロール350を経由してシートを一時収納する360に格納される。次いで、画像形成材料が格納された360から搬送ロール350により送り出され、搬送されながらデジタルデータに基づきレーザー光源370からレーザー光が画像形成材料に照射される。この潜像が書き込まれた画像形成材料がガイド板380によって加熱ロール340と対向ロール390との間に導かれ、対向ロール390と加熱ロール340に挟持されながら熱現像され剥離板400で加熱ロール340から剥離され、排出ロール410によって装置外にある画像ストック部420へと排出される。さらにトレイ313の中には、白色反射支持体から成る画像形成材料4が収納されており、記録指示が出されると搬送ロール323で送りだされ、シートが313から送りだされ搬送ロール350を経由してシートを一時収納する360に格納される。次いで、画像形成材料が格納された360から搬送ロール350により送り出され、搬送されながらデジタルデータに基づきレーザー光源370からレーザー光が画像形成材料に照射される。この潜像が書き込まれた画像形成材料がガイド板380によって加熱ロール340と対向ロール390との間に導かれ、対向ロール390と加熱ロール340に挟持されながら熱現像され剥離板400で加熱ロール340から剥離され、排出ロール410によって装置外にある画像ストック部420へと排出される。
 本画像形成装置の出力部において、デジタルデータに基づき走査露光に用いるレーザーとしては、一般によく知られている、ルビーレーザー、YAGレーザー、ガラスレーザー等の固体レーザー;He−Neレーザー、Arイオンレーザー、Krイオンレーザー、CO2レーザー、COレーザー、He−Cdレーザー、N2レーザー、エキシマーレーザー等の気体レーザー;InGaPレーザー、AlGaAsレーザー、GaAsPレーザー、InGaAsレーザー、InAsPレーザー、CdSnP2レーザー、GaSbレーザー等の半導体レーザー;化学レーザー、色素レーザー等を用途に併せて適時選択して使用できるが、これらの中でもメンテナンスや光源の大きさの問題から、発振波長が700〜1200nmの半導体レーザーを用いるのが好ましく、さらに750〜850nmに発振波長があるものがコストの面から好ましい。
 なお、画像形成材料にレーザー走査されるときの該材料露光面でのビームスポット径は、レーザー・イメージャで使用されるレーザーにおいて、一般に短軸径として4〜75μm、長軸径として4〜100μmの範囲であり、レーザー光走査速度は画像形成材料固有のレーザー発振波長における感度とレーザーパワーによって、画像形成材料毎に最適な値に設定することができる。
 さらに、上述の走査露光するレーザーにおいて、露光面とレーザー光のなす角度、レーザーの波長、使用するレーザーの数を調整することで、本発明の画像形成材料から得られる画像として干渉縞のない鮮明な画像を得ることができる。なお、該手段は、それらを単独で行っても良いし、二種以上の態様を組み合わせても良い。
 また、レーザー走査で画像形成材料に潜像を書き込む場合は、画像形成層が積層された側から露光するのが好ましい。
 上述の効果を発揮させるための第一の態様としては、画像形成材料の露光面とレーザー光のなす角が実質的に垂直になることがないレーザー光を用いて、走査露光により画像を形成する。このように、入射角を垂直からずらすことにより、層間界面での反射光が発生した場合においても、画像形成層に達する光路差が大きくなることから、レーザー光の光路での散乱や減衰が生じて干渉縞が発生しにくくなる。なお、ここで、「実質的に垂直になることがない」とはレーザー走査中に最も垂直に近い角度として主走査方向と副走査方向とも90度ではないことを表し、好ましくは主走査方向と副走査方向の少なくともいずれかが55〜88度、さらには60〜86度にするのが好ましい。
 また、第二の態様としては、露光波長が単一でない縦マルチレーザーを用いて、走査露光により画像を形成する。このような、波長に幅を有する縦マルチレーザー光で走査すると縦単一モードの走査レーザー光に比べ、干渉縞の発生が低減される。なお、ここで言う縦マルチとは、露光波長が単一でないことを意味し、通常露光波長の分布が5nm以上、好ましくは10nm以上になるとよい。露光波長の分布の上限には特に制限はないが、通常60nm程度である。
 さらに、第三の態様としては、2本以上のレーザーを用いて、走査露光により画像を形成する。このような複数のレーザーを利用した画像形成方法としては、高解像度化、高速化の要求から1回の走査で複数ラインずつ画像を書き込むレーザープリンタやデジタル複写機の画像書込み手段で使用されている技術であり、例えば特開昭60−166916号公報等により知られている。これは、光源ユニットから放射されたレーザー光をポリゴンミラーで偏向走査し、fθレンズ等を介して感光体上に結像する方法であり、レーザーイメージャなどと原理的に同じレーザー走査光学装置である。
 レーザープリンタやデジタル複写機の画像書込み手段における感光体上へのレーザー光の結像は、1回の走査で複数ラインずつ画像を書き込むという用途から、一つのレーザー光の結像位置から1ライン分ずらして次のレーザー光が結像されている。具体的には、二つの光ビームは互いに副走査方向に像面上で数10μmオーダーの間隔で近接しており、印字密度が400dpi(本発明においては、1インチ即ち、2.54cm当たりのドット数のことをdpi(ドットパーインチ)と定義する)で2ビームの副走査方向ピッチは63.5μm、600dpiで42.3μmである。このような、副走査方向に解像度分ずらした方法とは異なり、本発明では同一の場所に2本以上のレーザーを入射角を変え露光面に集光させ画像形成することを特徴としている。この際の、通常の1本のレーザー(波長λ[nm])で書き込む場合の露光面での露光エネルギーがEである場合に、露光に使用するN本のレーザーが同一波長(波長λ[nm])、同一露光エネルギー(En)とした場合、0.9×E≦En×N≦1.1×Eの範囲にするのが好ましい。このようにすることにより、露光面ではエネルギーは確保されるが、それぞれのレーザー光の画像形成層への反射は、レーザーの露光エネルギーが低いため低減され、ひいては干渉縞の発生が抑えられる。
 なお、上述では複数本のレーザーの波長をλと同一のものを使用したが、波長の異なるものを用いても良い。この場合、λ[nm]に対して(λ−30)<λ1、λ2、・・・・・λn≦(λ+30)の範囲にするのが好ましい。
 上記画像形成装置において、後処理手段が加熱処理手段である場合に用いられる加熱処理装置としては図5で示したような加熱ロールまたは加熱加圧ロール、図6で示した加熱ブロックなどが挙げられ、図5で示したようなロール状の加熱処理装置は、ロール表面温度としては通常115〜135℃、好ましくは120〜130℃であり、接触時間としては通常8〜30秒、好ましくは10〜20秒、線圧としては通常0〜50N/cm、好ましくは0〜10N/cmである。また、図6で示した加熱ブロック状の加熱処理装置は、画像形成材料のバッキング層側の近傍の温度として、通常115〜140℃、好ましくは120〜130℃であり、接触時間としては通常8〜30秒、好ましくは10〜20秒である。
 なお、いずれの加熱処理手段においても画像形成材料の加熱処理される時間をt[sec]、画像形成材料が接する加熱処理手段の表面温度をT[℃]とした際に、1200≦t×T≦2600[sec・℃]の範囲にするのが画像のかぶりや鮮鋭性の面から好ましく、さらには1480≦t×T≦1860[sec・℃]の範囲にするのがより好ましい。
 医療機関における医療画像データに関わるネットワークとしては、例えば図7に示されるようにCR装置、CT装置あるいはMRI装置などの医用画像診断装置がLANケーブルによって接続されており、これらから得られた画像データは医用画像データベース管理装置に集められ、それぞれのデータは制御装置により呼び出すことが可能となっている。また制御装置には表示装置が付されており、表示装置により画像を確認した後に、必要であれば出力装置に出力することができる。さらに、前述の医用画像データベースだけではなく、さらには電子カルテシステムや会計システムなどの他の医療管理システムが接続される場合も有る。
 本発明の画像形成システムでは、特性が異なる少なくとも2種類の画像形成材料の中の一つに適した医療画像データに変換する工程を含む。該変換工程が画像形成材料を選択することにより一義的に決定され、この選択された画像形成材料に適した形に変換された医療画像データを送ることにより、画像形成材料に画像形成する形態が好ましい。具体的には、図8に示すように医療画像データベース管理装置により管理されている、図示していない入力装置(医療画像診断装置等)から送信、蓄積された各種医療画像データを制御装置により選択調整し、この医療画像データを画像形成材料最適化変換装置に送り、医療画像データ加工装置で特性が異なる少なくとも2種類の画像形成材料の中の一つを選択する。次いで、医療画像データ変換部でこの選択された画像形成材料に適した画像データに自動的にデータ処理され、この処理された加工データを必要に応じて表示部で確認した後に、直接または制御装置を介して画像を出力する出力装置に加工データが送られ、出力装置からデータが出力される。
 なお、画像形成材料として反射画像として使用する画像形成材料と透過画像で使用される画像形成材料が存在する場合には、少なくともこれらの画像形成材料の中の一つを選択する。次いで、この選択された画像形成材料に適したデータ変換手段で自動的にデータ処理され、この処理された加工データを必要に応じて表示手段で確認した後に、直接または制御装置を介して画像を出力する出力装置に加工データが送られ、出力装置からデータが出力される。
 前述の医療画像データ変換部で行われる装置としては、公知の医療画像処理、印刷画像処理等のデジタルデータ処理で用いられている各種変換処理、さらには特開平8−111816号、同9−94243号、同9−179977号、同10−171979号、同11−66280号、同11−161770号、特開2000−11146号、同2000−67136号、同2000−67226号、同2001−285627号、同2002−10139号、同2002−19197号、同2002−144607号、同2002−158863号、同2002−158866号、同2002−171411号等に記載された変換処理も適時選択して行うことができ、その中で解像度変換工程、階調数変換工程、色変換、LUT変換工程の変換工程のうち少なくとも一つを含むことが好ましい。尚、上記の説明では、医療画像データベースで管理された医療画像データを用いて説明したが、入力部から送信された医療画像データを直接画像形成材料最適化装置に送信してもよい。
 さらに、医療画像のような階調画像の場合には特に表示部で表示された階調に対して出力装置で出力した画像の階調が異なることがあるため、図9では制御装置から画像形成材料最適化変換装置で変換されたデータを表示させる表示部と出力装置から出力される出力物との階調性を一致させる、言い換えれば階調補正を行う表示装置補正部をさらに設けた画像形成方法である。この場合、表示装置補正部から出力装置に加工された医療画像データを送り出力装置からデータを出力させても良いし、表示装置補正部で補正したデータを制御装置を経由させ、出力装置からデータを出力させても良い。
 また、前述のような画像形成材料最適化変換装置を通しても、出力装置内の温度、出力装置が置かれている環境の違い、あるいは季節変動などによって所望する出力データが得られないことが有り、このような場合には出力データを検査、この検査したデータを基に補正を掛けた後に再度出力装置によりデータを出力させることが好ましい。具体的には、例えば図10に示すように、医療画像データベース管理装置により管理されている医療画像データを制御装置により選択調整し、この医療画像データを画像形成材料最適化変換装置に送り、医療画像データ加工装置で特性が異なる少なくとも2種類の画像形成材料(例えば、同一条件で出力した場合に画像の色調若しくは最高濃度が異なる画像形成材料、あるいは反射支持体を有する画像形成材料と透過支持体を有する画像形成材料、等)の中の一つを選択する。次いで、医療画像データ変換部でこの選択された画像形成材料に適した画像データに自動的にデータ処理され、この処理された加工データを必要に応じて表示部で確認した後に、直接または制御装置を介して出力装置に加工された医療画像データが送られ、出力装置からデータが出力される。この出力されたデータを記録画像検査部により検査し、医療画像データ変換部で持っている、各画像形成材料に対応する画像標準チャートと前記記録画像検査部で得られたデータとを画像比較部で比較し、この差分を補正するための画像補正部で補正した後、画像形成材料最適化変換装置から直接または制御装置を介して出力装置に補正された統合データが送られ、出力装置からデータが出力される。なお、この補正は必要に応じて複数回繰り返しても良い。
 上述の画像記録方法で用いられる出力装置としては、特性が異なる少なくとも2種類の画像形成材料の中の一つを選択できる画像形成装置で行うことが好ましく、更には、図1〜図6で詳述した画像形成装置も適時選択して用いることができる。また上述の画像形成システムで用いられる医療用画像データの入力装置としては、種々用いられているデジタル入力装置を適時選択して用いることができるが、そのなかでもCR装置、CT装置、MRI装置、FPD装置、超音波装置、PET装置、眼底カメラ、RI診断装置及び乳房X線撮影装置のうちの少なくとも1種を用いることが好ましい。更に、本発明の画像形成システムとしては、同一ネットワーク上に複数の入力装置を用いる構成が、医療画像データに対してばらつきのない一元的処理ができることから好ましい。
本発明の画像記録装置の構成の概要を示す図である。 本発明の別の画像記録装置の構成の概要を示す図である。 本発明の別の画像記録装置の構成の概要を示す図である。 情報を管理する医療画像データベース管理装置と画像形成装置がネットワークを介して接続された場合を示した図である。 3種類の画像形成材料に画像形成することのできる画像記録装置の概略図である。 3種類の画像形成材料に画像形成することのできる別の画像記録装置を示す図である。 医療機関における医療画像データに関わるネットワークの例を示す図である。 本発明の医療画像形成システムの一部を示す図である。 階調補正を行う表示装置補正部を有する構成を示す図である。 本発明の別の医療画像形成システムの一部を示す図である。
符号の説明
 111、112、113 トレイ
 121、122、123 搬送ロール
 140 加熱ロール
 150 搬送ロール
 160 一時収納庫
 170 レーザー光源
 180 ガイド板
 220 画像ストック部
 311、312、313 トレイ
 321、322、323 搬送ロール
 340 加熱ロール
 350 搬送ロール
 360 一時収納庫
 370 レーザー光源
 380 ガイド板
 420 画像ストック部

Claims (38)

  1. デジタル化された医療画像データに基づいて画像形成材料上に画像を形成する画像形成装置であって、前記画像形成装置が、第1の画像形成材料を供給する第1の画像形成材料供給部、前記第1の画像形成材料とは異なる第2の画像形成材料を供給する第2の画像形成材料供給部、前記第1及び第2の画像形成材料から画像を出力する画像形成材料を選択する選択部、前記デジタル化された医療画像データを前記選択された画像形成材料に適した出力用画像データに変換する変換部、前記出力用画像データを前記選択された画像形成材料上に出力する出力部、及び、出力後の画像形成材料に最終的な画像を形成させる為の後処理部を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記複数の画像形成材料供給部がそれぞれトレイであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1及び第2の画像形成材料は、同一条件で画像を形成した場合に、互いに色調若しくは最高濃度が異なる画像形成材料であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1及び第2の画像形成材料は、互いに感度、透過率及び階調度の少なくとも一つが異なることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1及び第2の画像形成材料のうち、一方の画像形成材料の支持体は反射支持体であり、他方の画像形成材料の支持体は透過支持体であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記出力部がレーザー走査露光による光書き込み装置であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記光書き込み装置の走査露光方式は、露光面とレーザー光のなす角が実質的に垂直になることがないレーザー走査露光方式、露光波長が単一ではない縦マルチレーザー走査露光方式、若しくは、2本以上のレーザー走査露光を用いるレーザー走査露光方式の何れかであることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記光書き込み装置に用いられるレーザー光源の発振波長が600〜1200nmの範囲にあることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 前記レーザー光源の発振波長が、750〜850nmの範囲にあることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記後処理部が加熱処理装置であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  11. 前記画像形成材料が加熱処理される時間をt、画像形成材料が接する加熱処理装置の表面温度をTとした際に、1200≦t×T≦2600[sec・℃]の範囲であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記画像形成材料が加熱処理される時間をt、画像形成材料が接する加熱処理装置の表面温度をTとした際に、1480≦t×T≦1860[sec・℃]の範囲であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記変換部が、解像度変換機能、階調数変換機能、色変換機能及び選択された画像形成材料に適したLUT特性を持たせるためのLUT変換機能の内少なくとも一つを有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  14. 前記変換部が、解像度変換機能、階調数変換機能、及び、色変換機能の何れか一つを有することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記変換部が、前記選択された画像形成材料に適したLUT特性を持たせるためのLUT変換機能を有することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  16. デジタル化された医療画像データに基づいて画像形成材料上に画像を形成する画像形成方法において、前記画像形成方法が、複数の異なる画像形成材料から画像を出力する画像形成材料を選択する工程、前記医療画像データを前記選択された画像形成材料に適した出力用画像データに変換する工程、前記出力用画像データを前記選択された画像形成材料上に出力する工程、及び、出力後の画像形成材料に最終的な画像を形成させる為に後処理を加える工程を有することを特徴とする画像形成方法。
  17. 前記複数の異なる画像形成材料が、同一条件で画像を形成した場合に、互いに色調若しくは最高濃度が異なる画像形成材料であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
  18. 前記複数の異なる画像形成材料は、互いに感度、透過率及び階調度の少なくとも一つが異なることを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
  19. 前記複数の異なる画像形成材料は、少なくとも反射支持体を有する画像形成材料及び透過支持体を有する画像形成材料を含むことを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
  20. 前記出力工程が、レーザー走査露光によって行われることを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
  21. 前記後処理を加える工程が、加熱処理を加える工程であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
  22. 前記加熱処理を加える工程において、前記画像形成材料が加熱処理される時間をt、加熱処理を加える加熱処理装置の画像形成材料と接する部分の表面温度をTとした場合、1200≦t×T≦2600[sec・℃]の範囲であることを特徴とする請求項21に記載の画像形成方法。
  23. 前記加熱処理を加える工程において、前記画像形成材料が加熱処理される時間をt、加熱処理を加える加熱処理手段の画像形成材料と接する部分の表面温度をTとした場合、1480≦t×T≦1860[sec・℃]の範囲であることを特徴とする請求項22に記載の画像形成方法。
  24. 前記選択工程の選択結果に従って、前記変換工程が一義的に決定されることを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
  25. 前記変換工程が、解像度を変換する工程、階調数を変換する工程、色を変換する工程、及び、前記選択された画像形成材料に適したLUT特性を持たせるためにLUTを変換する工程の内少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
  26. 前記変換工程が、解像度を変換する工程、階調数を変換する工程及び色を変換する工程の内、少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項25に記載の画像形成方法。
  27. 前記変換工程が、LUTを変換する工程を含むことを特徴とする請求項25に記載の画像形成方法。
  28. 更に、前記変換手段により変換された出力用画像データを表示部に表示する工程を有することを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
  29. 更に、前記表示工程によって表示された出力用画像データを画像形成材料上に再現させるために補正する工程を有することを特徴とする請求項28に記載の画像形成方法。
  30. 更に、前記最終的な画像に対し、所望の画像が得られているか検査する工程、検査結果に基づき前記出力用画像データに対して補正を加える工程、補正された出力用画像データを前記画像形成材料に対して出力する工程、及び前記出力された画像形成材料に対して後処理を加える工程を有することを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
  31. 前記複数の異なる画像形成材料が、それぞれ、支持体上に感光性ハロゲン化銀、非感光性の有機銀、還元剤を有する画像形成層及び保護層を有することを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
  32. 前記複数の異なる画像形成材料が、それぞれ、支持体上に中間層、前記画像形成層及び前記保護層をこの順番に有することを特徴とする請求項31に記載の画像形成方法。
  33. 前記複数の異なる画像形成材料が、それぞれ、支持体上に、前記画像形成層、バリア層及び前記保護層をこの順番に有することを特徴とする請求項31に記載の画像形成方法。
  34. 医療画像データ送信部を有する医療画像データ入力装置;画像データ貯蓄部及び画像データ転送部を有する医療画像データ管理装置;画像形成材料選択部、画像データ変換部及び出力用画像データ転送部を有する画像形成材料最適化変換装置;及び、第1の画像形成材料を供給する第1の画像形成材料供給部、前記第1の画像形成材料とは異なる第2の画像形成材料を供給する第2の画像形成材料供給部、出力部及び後処理部を有する出力装置、とがネットワークを介して接続されてなる画像形成システムにおいて、前記医療画像データ入力装置は、前記医療画像データ送信部で、デジタル化された医療画像データを前記医療画像データ管理装置に送信し、前記医療画像データ管理装置は、前記医療画像データを前記画像データ貯蓄部に保存し、前記画像データ貯蓄部から出力される医療画像データを前記画像データ転送部で、前記画像形成材料最適化変換装置に転送し、前記画像形成材料最適化変換装置は、前記選択部で前記第1及び第2の画像形成材料から画像を出力する画像形成材料を選択し、前記画像データ変換部で前記転送された医療画像データを前記選択された画像形成材料に適した出力用画像データに変換し、前記出力用画像データ転送部で前記画像形成材料の選択結果及び前記出力用画像データを出力装置に転送し、前記出力装置は、前記画像形成材料の選択結果に基づき前記画像形成材料供給部が前記選択された画像形成材料を供給し、前記出力部で前記出力用画像データを出力し、前記後処理部で出力後の画像形成材料に後処理を加えることで最終的な画像を形成する、ことを特徴とする画像形成システム。
  35. 前記変換部が、解像度変換機能、階調数変換機能、色変換機能及び選択された画像形成材料に適したLUT特性を持たせるためのLUT変換機能の内少なくとも一つを有することを特徴とする請求項34に記載の画像形成システム。
  36. 前記医療画像データ入力装置が、医用画像診断装置であることを特徴とする請求項34に記載の画像形成システム。
  37. 前記医療画像データ入力装置を複数有することを特徴とする請求項34に記載の画像形成システム。
  38. 前記医療画像データ入力装置が、CR装置、CT装置、MRI装置、FPD装置、超音波装置、PET装置、眼底カメラ、RI診断装置及び乳房X線撮影装置のうちの少なくとも1種であることを特徴とする請求項34に記載の画像形成システム。
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