JP2004135598A - 茶園管理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラジエタの冷却用の冷却ファンにおいて、吐出型の冷却ファンの設置態様を採る場合であっても、エンジン、冷却ファン及びラジエタ周辺を覆うカバーの密閉性が低くても防塵性に優れ、更にラジエタ及びその周辺の清掃やメンテナンスが容易で、現在の装置の設計に大きな変更を加えないでフィルタの設置変更を行うことのできる茶園管理装置を提供する。
【解決手段】エンジン8からの発熱を冷却するためのラジエタ90と、このラジエタ90を空冷する冷却ファン91と、この冷却ファン91により生起する冷却風の流れ途中に設けられるフィルタ92とを含む冷却系装置9を具え、且つこの冷却系装置9におけるフィルタ92は、例えばラジエタ90と冷却ファン91との間に設けられるシュラウド93に対し外部からスライド状に引き出し自在に設けられることを特徴とする。
【選択図】 図4
【解決手段】エンジン8からの発熱を冷却するためのラジエタ90と、このラジエタ90を空冷する冷却ファン91と、この冷却ファン91により生起する冷却風の流れ途中に設けられるフィルタ92とを含む冷却系装置9を具え、且つこの冷却系装置9におけるフィルタ92は、例えばラジエタ90と冷却ファン91との間に設けられるシュラウド93に対し外部からスライド状に引き出し自在に設けられることを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は茶畝を跨いで走行する走行機体に管理機ユニットを搭載し、茶樹の剪枝や摘採等の茶園管理を行う茶園管理装置に関するものであり、特にエンジンの冷却系装置における冷却ファンの風から異物を捕集するフィルタの設置態様に係るものである。
【0002】
【発明の背景】
従来から茶畝を跨いで走行する走行機体に管理機ユニットと、必要な動力を供給するためのエンジンとを搭載し、走行しながら茶樹の剪枝や摘採、または防除、肥料散布、耕耘等の茶園管理を行う茶園管理装置がある。
このような茶園管理装置として例えば管理機ユニットとして剪枝機や摘採機を適用した場合、剪枝時や摘採時に枝幹片や枝幹扮等が空中に舞うという使用環境となるため、エンジンの冷却系装置のラジエタに冷却風を送る冷却ファンの送風途中にほこりを捕集するフィルタを設けることが行われている。
【0003】
従来の茶園管理装置におけるエンジンの冷却系装置の具体的構造として、冷却ファンのラジエタに対する送風態様で区別して吸込型と、吐出型とがある。
吸込型は、図7(a)に示されるように、冷却ファン91′の送風方向(図中符号W′で示すのが冷却風であり、矢印が送風方向を示している)とは反対方向にラジエタ90′が載置され、冷却ファン91′により空気を吸い込み、その吸い込み時の冷却風W′によりラジエタ90′を冷却する。このときラジエタ90′に送風される冷却風W′中に含まれるゴミを除去するフィルタ92′は、当然にラジエタ90′の冷却ファン91′に面する側とは反対面側に設けられる。(例えば、特許文献1参照)
一方、吐出型は、図7(b)に示されるように、冷却ファン91′の送風方向にラジエタ90′が載置され、冷却ファン91′により空気を吐き出し、その吐き出し時の冷却風W′によりラジエタ90′を冷却する。この吐出型において剪枝作業のように使用環境がほこりが多く、ラジエタ90′にゴミの付着がおきるような状況の場合、例えばエンジン8′、冷却ファン91′、ラジエタ90′の冷却風W′のあたる面全てを密閉して覆うカバーC′が必要となり、このカバーC′の一部に空気取込用の窓を開口し、ここにフィルタ92′を設けていた。
【0004】
ところで茶園管理装置の各機器の設置レイアウトによっては、冷却ファンの送風態様として前記吐出型を採らなければならないが、吐出型における前述したような密閉カバーC′は大型となり、形状も複雑となることがあるため、コスト的な面や更にエンジン8′、冷却ファン91′、ラジエタ90′周辺の清掃やメンテナンス時にも邪魔となることがあり、このような問題点において改良の余地があった。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−321343号公報(図3)
【0006】
【開発を試みた技術的課題】
本発明はこのような背景からなされたものであって、ラジエタの冷却用の冷却ファンにおいて、吐出型の冷却ファンの設置態様を採る場合であっても、エンジン、冷却ファン及びラジエタ周辺を覆うカバーの密閉性が低くても防塵性に優れ、ラジエタ及びその周辺の清掃やメンテナンスが容易で、現在の装置の設計に大きな変更を加えないでフィルタの設置変更を行うことのできる茶園管理装置の開発を試みたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち請求項1記載の茶園管理装置は、茶畝を跨いで走行する走行機体に管理機ユニットと、必要な動力を供給するためのエンジンとを搭載し、走行しながら茶園管理を行う装置において、前記エンジンは、エンジンからの発熱を冷却するためのラジエタと、このラジエタを空冷する冷却ファンと、この冷却ファンにより生起する冷却風の流れ途中に設けられるフィルタとを含む冷却系装置を具え、且つこの冷却系装置におけるフィルタは、前記ラジエタと冷却ファンとの間に設けられるものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、吐出型のラジエタの冷却構造を採っても、エンジン、冷却ファン及びラジエタ周辺全体を覆う大型で複雑な形状の従来あったカバーを必要とせず、簡単な構造で且つ密閉性も低いものでよい。更に密閉性が低い場合には、ラジエタ及びその周辺エンジン本体等の清掃やメンテナンスが容易となる。
【0008】
また請求項2記載の茶園管理装置は、前記要件に加え、前記フィルタは、ラジエタと冷却ファンとの間に設けられるシュラウドに対し外部からスライド状に引き出し自在に設けられることを特徴として成るものである。
この発明によれば、現在の装置の設計に大きな変更を加えないでフィルタの設置変更を行うことができる。またスライド状に引き出し自在に設けられるため、容易に着脱が行え、交換や清掃が極めて簡単に行うことが可能である。
【0009】
更に請求項3記載の茶園管理装置は、前記要件に加え、前記茶園管理装置は、茶樹の摘採または剪枝を行う装置であることを特徴として成るものである。
この発明によれば、特に剪枝時おいては木片や木粉等が空中に舞うため、フィルタの設置が不可欠であり、本発明が特に有効となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図示の実施の形態に基づき説明する。なお本明細書において茶園管理装置とは、茶樹剪枝作業や摘採作業を行う装置を指し、剪枝とは、いわゆる刈りならし機による整枝作業、浅刈機による浅刈り作業、軽剪枝機による深刈り作業、中刈機による中刈り作業、刈込機による台刈り作業、裾刈機による裾刈り作業を総称するものである。また走行機体としては、作業者が搭乗し運転する乗用式やレール走行式のものなどを適用することができる。
【0011】
図中符号1に示す装置が、本発明に係る茶園管理装置であり、このものは一例として乗用タイプの剪枝装置の態様を採り、具体的には茶畝Tに沿ってこれを跨ぐようにして走行する走行機体2と、茶樹の枝幹A1を切断する剪枝手段たる剪枝機4と、切断された枝幹A1を後方へ移送する案内体7と、この案内体7により移送された茶樹の枝幹A1を粉砕する粉砕・細断手段たるチッパ5と、このチッパ5により粉砕された枝幹粉A2を茶畝間の空きスペースTsに返却する返却手段6と、本発明の特徴であるエンジン8の冷却系装置9等とから成る。なお前記剪枝機4、チッパ5及び返却手段6は、前記走行機体2に対し昇降自在に係止される管理機フレームに対し設けられるものであり、これらを管理機体3と総称する。
【0012】
以下各機器について詳細に説明する。
まず走行機体2について説明する。このものは一例として図1、3に示すように茶畝Tを跨ぐように概ね門形状に形成された走行機フレーム体2Fを骨格部材とし、この走行機フレーム体2Fに対し下方にクローラ2Aを設けるとともに、このクローラ2Aの上方に管理機体3が昇降自在に取り付けられる。
また走行機フレーム体2Fの上部空間を上部デッキ23とし、ここに運転席2Bや、クローラ2Aや管理機体3の各装置を駆動させるためのエンジン8及び油圧ポンプや、各種制御を行うための制御装置等が搭載される。
【0013】
次に剪枝機4について説明する。剪枝機4は、一例としてバリカン刃タイプの剪枝機4を用いるもので、剪枝機フレームに対して、茶畝T上面の円弧にほぼ沿うように設けた上下一対の刈刃4aによって実質的に茶樹を切断するものである。
【0014】
次に案内体7について説明する。案内体7は図2に示されるように、一例として回転羽根形態のものを用いるもので、走行機体の幅方向に回転自在に架設された回転軸7Aに対し、矩形状をした羽根7Bが数枚取り付けられて成る。案内体7は、刈刃4aにより切断された枝幹A1を羽根7Bにより後方へ掃き出すように後ろへ案内するものである。
【0015】
次にチッパ5について説明する。チッパ5は、図2に示すようにハンマーミル型のものを用いるものであり、細長い円筒ケーシング51内の中心に回転軸52が設けられ、この回転軸52に取付アーム53を介して複数の回転刃たるハンマー切断刃54が放射状に取り付けられている。一方、円筒ケーシング51の内周面には、複数本の受刃58が円筒ケーシング51の長手方向に張り渡して設けられている。円筒ケーシング51の前面には、前述した枝幹A1の切断取込口55が開口され、また後面には、粉砕された枝幹粉A2の排出口56が開口され、この排出口56にはスクリーン57が設けられている。また前記回転軸52の駆動は、一例として走行機体2の上部デッキ23上に設けられたエンジン8の駆動軸の回転をベルトとプーリを用いて伝達している。
なお粉砕・細断手段としては、取付アームに刈刃を回動自在にピンにより止めたフレール式の粉砕・細断手段を用いるようにしても構わず、その他刈り取られた枝幹A1を粉砕・細断し得る種々の粉砕・細断手段を適用できるものである。
【0016】
次に返却手段6について説明する。返却手段6は、前記チッパ5の後方に配設され返却ボックス64内に送風を行う送風ファン61と、送風ダクト62と、中継路63と、返却ボックス64とから成る。
前記返却ボックス64は、図1に示されるように、走行機体2とほぼ同寸の横幅を有し、内部には左右端に向かって下り傾斜の山状に形成される返却傾斜板66を有し、その左右両端下部に返却口65を有している。なお前記送風ファン61の駆動は、図1に示されるように、走行機体2のエンジン8の駆動軸の回転を前記プーリとベルトを用いて伝達して行うものである。
【0017】
次に本発明の特徴である冷却系装置9について説明する。図中、符号90で示す部材がラジエタであり、符号91で示す部材がこのラジエタ90を冷却するための冷却ファンである。そして図4(b)に示されるように本発明の特徴としてラジエタ90にゴミが付着するのを防止するためのフィルタ92がラジエタ90と冷却ファン91との間に設けられている。具体的には、ラジエタ90と冷却ファン91との間を囲むようにラジエタ90に対し設けられたシュラウド93の個所に、フィルタ92は着脱自在に設けられるものであり、洗浄あるいは交換が可能である。
以上のようにフィルタ92がラジエタ90と冷却ファン91との間に設けられているため、従来の吐出型のラジエタ90の冷却構造に比べ、エンジン8とラジエタ90と冷却ファン91を覆うカバーは、不要もしくは密閉性が低いもので構わない。
【0018】
本発明に係る冷却系装置が具えられた茶園管理装置1は以上のような具体的な形態を有するものであって、以下この作動状態について説明する。
まず茶園管理装置1の作動態様の概要について説明すると、剪枝機4の刈刃4aの高さと、案内体7と、チッパ5の高さをスライダ22を移動して茶樹を剪枝する高さに設定し、そして走行機体2を茶畝Tに沿って走行させ、剪枝機4により茶樹の剪枝を開始する。
剪枝機4により剪枝された30cm等の長い枝幹A1が、案内体7により後方に掃き出すように後方へ案内されてチッパ5に取り込まれる。そしてチッパ5内で極太大の茎は5〜10cm位に粉砕され、また枝に付いた葉は粉状態に粉砕されて、枝幹粉A2とされ、スクリーン57を通り抜け、更に中継路63を通って返却ボックス64内に投入される。返却ボックス64内に投入された枝幹粉A2は、送風ファン61の送風により返却傾斜板66を滑って茶畝間の空きスペースTsに落下される。
【0019】
次に本発明の特徴であるラジエタの冷却構造について、図6のラジエタの冷却構造を模式的に示す説明図に基づき説明すると、エンジン8が回転し、冷却ファン91が回転すると、冷却風Wがラジエタ90に向かって送風される。そして途中フィルタ92があるため、木片や木粉等のゴミがここに捕集される。フィルタ92にゴミがたまり、目詰まりを起こしそうになったら、フィルタ92を取り出し、洗浄したり、交換したりすることが可能である。
【0020】
【発明の効果】
請求項1記載の茶園管理装置によれば、ラジエタ90への送風時に異物が付着しないようにするためのフィルタ92は、ラジエタ90と冷却ファン91との間に設けられるものであるため、吐出型のラジエタの冷却構造を採っても、エンジン8、冷却ファン91及びラジエタ90周辺全体を覆う大型で複雑な形状の従来あったカバーC′を必要とせず、簡単な構造で且つ密閉性も低いものでよい。更に密閉性が低い場合には、ラジエタ90及びその周辺エンジン本体等の清掃やメンテナンスが容易となる。
【0021】
また請求項2記載の茶園管理装置によれば、フィルタ92は、ラジエタ90と冷却ファン91との間に設けられるシュラウド93に対し設けられるため、現在の装置の設計に大きな変更を加えないでフィルタ92の設置変更を行うことができる。またスライド状に引き出し自在に設けられるため、容易に着脱が行え、交換や清掃が極めて簡単に行うことが可能である。
【0022】
更に請求項3記載の茶園管理装置によれば、茶園管理装置は、茶樹の摘採または剪枝を行う装置であるため、木片や木粉等が空中に舞うため、フィルタ92の設置が不可欠であり、本発明が特に有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る茶園管理装置により茶樹の剪枝を行う実施の形態を示す斜視図である。
【図2】切断、粉砕または細断された枝幹の流れを示す側面図である。
【図3】本発明に係る茶園管理装置の背面図である。
【図4】(a)は冷却系装置を示す正面図であり、(b)は側面図である。
【図5】フィルタを示す斜視図である。
【図6】ラジエタの冷却構造を模式的に示す説明図である。
【図7】従来の冷却系装置におけるフィルタの二種の設置態様を示す説明図である。
【符号の説明】
1 茶園管理装置
2 走行機体
2A クローラ
2B 運転席
2F 走行機フレーム体
22 スライダ
23 上部デッキ
3 管理機体
4 剪枝機
4a 刈刃
5 チッパ
6 返却手段
7 案内体
7A 回転軸
7B 羽根
8 エンジン
9 冷却系装置
51 円筒ケーシング
52 回転軸
53 取付アーム
54 ハンマー切断刃
55 切断取込口
56 排出口
57 スクリーン
58 受刃
61 送風ファン
62 送風ダクト
63 中継路
64 返却ボックス
65 返却口
66 返却傾斜板
90 ラジエタ
91 冷却ファン
92 フィルタ
93 シュラウド
T 茶畝
A1 枝幹
A2 枝幹粉
C′ カバー
Ts 茶畝間の空きスペース
W 冷却風
【発明の属する技術分野】
本発明は茶畝を跨いで走行する走行機体に管理機ユニットを搭載し、茶樹の剪枝や摘採等の茶園管理を行う茶園管理装置に関するものであり、特にエンジンの冷却系装置における冷却ファンの風から異物を捕集するフィルタの設置態様に係るものである。
【0002】
【発明の背景】
従来から茶畝を跨いで走行する走行機体に管理機ユニットと、必要な動力を供給するためのエンジンとを搭載し、走行しながら茶樹の剪枝や摘採、または防除、肥料散布、耕耘等の茶園管理を行う茶園管理装置がある。
このような茶園管理装置として例えば管理機ユニットとして剪枝機や摘採機を適用した場合、剪枝時や摘採時に枝幹片や枝幹扮等が空中に舞うという使用環境となるため、エンジンの冷却系装置のラジエタに冷却風を送る冷却ファンの送風途中にほこりを捕集するフィルタを設けることが行われている。
【0003】
従来の茶園管理装置におけるエンジンの冷却系装置の具体的構造として、冷却ファンのラジエタに対する送風態様で区別して吸込型と、吐出型とがある。
吸込型は、図7(a)に示されるように、冷却ファン91′の送風方向(図中符号W′で示すのが冷却風であり、矢印が送風方向を示している)とは反対方向にラジエタ90′が載置され、冷却ファン91′により空気を吸い込み、その吸い込み時の冷却風W′によりラジエタ90′を冷却する。このときラジエタ90′に送風される冷却風W′中に含まれるゴミを除去するフィルタ92′は、当然にラジエタ90′の冷却ファン91′に面する側とは反対面側に設けられる。(例えば、特許文献1参照)
一方、吐出型は、図7(b)に示されるように、冷却ファン91′の送風方向にラジエタ90′が載置され、冷却ファン91′により空気を吐き出し、その吐き出し時の冷却風W′によりラジエタ90′を冷却する。この吐出型において剪枝作業のように使用環境がほこりが多く、ラジエタ90′にゴミの付着がおきるような状況の場合、例えばエンジン8′、冷却ファン91′、ラジエタ90′の冷却風W′のあたる面全てを密閉して覆うカバーC′が必要となり、このカバーC′の一部に空気取込用の窓を開口し、ここにフィルタ92′を設けていた。
【0004】
ところで茶園管理装置の各機器の設置レイアウトによっては、冷却ファンの送風態様として前記吐出型を採らなければならないが、吐出型における前述したような密閉カバーC′は大型となり、形状も複雑となることがあるため、コスト的な面や更にエンジン8′、冷却ファン91′、ラジエタ90′周辺の清掃やメンテナンス時にも邪魔となることがあり、このような問題点において改良の余地があった。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−321343号公報(図3)
【0006】
【開発を試みた技術的課題】
本発明はこのような背景からなされたものであって、ラジエタの冷却用の冷却ファンにおいて、吐出型の冷却ファンの設置態様を採る場合であっても、エンジン、冷却ファン及びラジエタ周辺を覆うカバーの密閉性が低くても防塵性に優れ、ラジエタ及びその周辺の清掃やメンテナンスが容易で、現在の装置の設計に大きな変更を加えないでフィルタの設置変更を行うことのできる茶園管理装置の開発を試みたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち請求項1記載の茶園管理装置は、茶畝を跨いで走行する走行機体に管理機ユニットと、必要な動力を供給するためのエンジンとを搭載し、走行しながら茶園管理を行う装置において、前記エンジンは、エンジンからの発熱を冷却するためのラジエタと、このラジエタを空冷する冷却ファンと、この冷却ファンにより生起する冷却風の流れ途中に設けられるフィルタとを含む冷却系装置を具え、且つこの冷却系装置におけるフィルタは、前記ラジエタと冷却ファンとの間に設けられるものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、吐出型のラジエタの冷却構造を採っても、エンジン、冷却ファン及びラジエタ周辺全体を覆う大型で複雑な形状の従来あったカバーを必要とせず、簡単な構造で且つ密閉性も低いものでよい。更に密閉性が低い場合には、ラジエタ及びその周辺エンジン本体等の清掃やメンテナンスが容易となる。
【0008】
また請求項2記載の茶園管理装置は、前記要件に加え、前記フィルタは、ラジエタと冷却ファンとの間に設けられるシュラウドに対し外部からスライド状に引き出し自在に設けられることを特徴として成るものである。
この発明によれば、現在の装置の設計に大きな変更を加えないでフィルタの設置変更を行うことができる。またスライド状に引き出し自在に設けられるため、容易に着脱が行え、交換や清掃が極めて簡単に行うことが可能である。
【0009】
更に請求項3記載の茶園管理装置は、前記要件に加え、前記茶園管理装置は、茶樹の摘採または剪枝を行う装置であることを特徴として成るものである。
この発明によれば、特に剪枝時おいては木片や木粉等が空中に舞うため、フィルタの設置が不可欠であり、本発明が特に有効となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図示の実施の形態に基づき説明する。なお本明細書において茶園管理装置とは、茶樹剪枝作業や摘採作業を行う装置を指し、剪枝とは、いわゆる刈りならし機による整枝作業、浅刈機による浅刈り作業、軽剪枝機による深刈り作業、中刈機による中刈り作業、刈込機による台刈り作業、裾刈機による裾刈り作業を総称するものである。また走行機体としては、作業者が搭乗し運転する乗用式やレール走行式のものなどを適用することができる。
【0011】
図中符号1に示す装置が、本発明に係る茶園管理装置であり、このものは一例として乗用タイプの剪枝装置の態様を採り、具体的には茶畝Tに沿ってこれを跨ぐようにして走行する走行機体2と、茶樹の枝幹A1を切断する剪枝手段たる剪枝機4と、切断された枝幹A1を後方へ移送する案内体7と、この案内体7により移送された茶樹の枝幹A1を粉砕する粉砕・細断手段たるチッパ5と、このチッパ5により粉砕された枝幹粉A2を茶畝間の空きスペースTsに返却する返却手段6と、本発明の特徴であるエンジン8の冷却系装置9等とから成る。なお前記剪枝機4、チッパ5及び返却手段6は、前記走行機体2に対し昇降自在に係止される管理機フレームに対し設けられるものであり、これらを管理機体3と総称する。
【0012】
以下各機器について詳細に説明する。
まず走行機体2について説明する。このものは一例として図1、3に示すように茶畝Tを跨ぐように概ね門形状に形成された走行機フレーム体2Fを骨格部材とし、この走行機フレーム体2Fに対し下方にクローラ2Aを設けるとともに、このクローラ2Aの上方に管理機体3が昇降自在に取り付けられる。
また走行機フレーム体2Fの上部空間を上部デッキ23とし、ここに運転席2Bや、クローラ2Aや管理機体3の各装置を駆動させるためのエンジン8及び油圧ポンプや、各種制御を行うための制御装置等が搭載される。
【0013】
次に剪枝機4について説明する。剪枝機4は、一例としてバリカン刃タイプの剪枝機4を用いるもので、剪枝機フレームに対して、茶畝T上面の円弧にほぼ沿うように設けた上下一対の刈刃4aによって実質的に茶樹を切断するものである。
【0014】
次に案内体7について説明する。案内体7は図2に示されるように、一例として回転羽根形態のものを用いるもので、走行機体の幅方向に回転自在に架設された回転軸7Aに対し、矩形状をした羽根7Bが数枚取り付けられて成る。案内体7は、刈刃4aにより切断された枝幹A1を羽根7Bにより後方へ掃き出すように後ろへ案内するものである。
【0015】
次にチッパ5について説明する。チッパ5は、図2に示すようにハンマーミル型のものを用いるものであり、細長い円筒ケーシング51内の中心に回転軸52が設けられ、この回転軸52に取付アーム53を介して複数の回転刃たるハンマー切断刃54が放射状に取り付けられている。一方、円筒ケーシング51の内周面には、複数本の受刃58が円筒ケーシング51の長手方向に張り渡して設けられている。円筒ケーシング51の前面には、前述した枝幹A1の切断取込口55が開口され、また後面には、粉砕された枝幹粉A2の排出口56が開口され、この排出口56にはスクリーン57が設けられている。また前記回転軸52の駆動は、一例として走行機体2の上部デッキ23上に設けられたエンジン8の駆動軸の回転をベルトとプーリを用いて伝達している。
なお粉砕・細断手段としては、取付アームに刈刃を回動自在にピンにより止めたフレール式の粉砕・細断手段を用いるようにしても構わず、その他刈り取られた枝幹A1を粉砕・細断し得る種々の粉砕・細断手段を適用できるものである。
【0016】
次に返却手段6について説明する。返却手段6は、前記チッパ5の後方に配設され返却ボックス64内に送風を行う送風ファン61と、送風ダクト62と、中継路63と、返却ボックス64とから成る。
前記返却ボックス64は、図1に示されるように、走行機体2とほぼ同寸の横幅を有し、内部には左右端に向かって下り傾斜の山状に形成される返却傾斜板66を有し、その左右両端下部に返却口65を有している。なお前記送風ファン61の駆動は、図1に示されるように、走行機体2のエンジン8の駆動軸の回転を前記プーリとベルトを用いて伝達して行うものである。
【0017】
次に本発明の特徴である冷却系装置9について説明する。図中、符号90で示す部材がラジエタであり、符号91で示す部材がこのラジエタ90を冷却するための冷却ファンである。そして図4(b)に示されるように本発明の特徴としてラジエタ90にゴミが付着するのを防止するためのフィルタ92がラジエタ90と冷却ファン91との間に設けられている。具体的には、ラジエタ90と冷却ファン91との間を囲むようにラジエタ90に対し設けられたシュラウド93の個所に、フィルタ92は着脱自在に設けられるものであり、洗浄あるいは交換が可能である。
以上のようにフィルタ92がラジエタ90と冷却ファン91との間に設けられているため、従来の吐出型のラジエタ90の冷却構造に比べ、エンジン8とラジエタ90と冷却ファン91を覆うカバーは、不要もしくは密閉性が低いもので構わない。
【0018】
本発明に係る冷却系装置が具えられた茶園管理装置1は以上のような具体的な形態を有するものであって、以下この作動状態について説明する。
まず茶園管理装置1の作動態様の概要について説明すると、剪枝機4の刈刃4aの高さと、案内体7と、チッパ5の高さをスライダ22を移動して茶樹を剪枝する高さに設定し、そして走行機体2を茶畝Tに沿って走行させ、剪枝機4により茶樹の剪枝を開始する。
剪枝機4により剪枝された30cm等の長い枝幹A1が、案内体7により後方に掃き出すように後方へ案内されてチッパ5に取り込まれる。そしてチッパ5内で極太大の茎は5〜10cm位に粉砕され、また枝に付いた葉は粉状態に粉砕されて、枝幹粉A2とされ、スクリーン57を通り抜け、更に中継路63を通って返却ボックス64内に投入される。返却ボックス64内に投入された枝幹粉A2は、送風ファン61の送風により返却傾斜板66を滑って茶畝間の空きスペースTsに落下される。
【0019】
次に本発明の特徴であるラジエタの冷却構造について、図6のラジエタの冷却構造を模式的に示す説明図に基づき説明すると、エンジン8が回転し、冷却ファン91が回転すると、冷却風Wがラジエタ90に向かって送風される。そして途中フィルタ92があるため、木片や木粉等のゴミがここに捕集される。フィルタ92にゴミがたまり、目詰まりを起こしそうになったら、フィルタ92を取り出し、洗浄したり、交換したりすることが可能である。
【0020】
【発明の効果】
請求項1記載の茶園管理装置によれば、ラジエタ90への送風時に異物が付着しないようにするためのフィルタ92は、ラジエタ90と冷却ファン91との間に設けられるものであるため、吐出型のラジエタの冷却構造を採っても、エンジン8、冷却ファン91及びラジエタ90周辺全体を覆う大型で複雑な形状の従来あったカバーC′を必要とせず、簡単な構造で且つ密閉性も低いものでよい。更に密閉性が低い場合には、ラジエタ90及びその周辺エンジン本体等の清掃やメンテナンスが容易となる。
【0021】
また請求項2記載の茶園管理装置によれば、フィルタ92は、ラジエタ90と冷却ファン91との間に設けられるシュラウド93に対し設けられるため、現在の装置の設計に大きな変更を加えないでフィルタ92の設置変更を行うことができる。またスライド状に引き出し自在に設けられるため、容易に着脱が行え、交換や清掃が極めて簡単に行うことが可能である。
【0022】
更に請求項3記載の茶園管理装置によれば、茶園管理装置は、茶樹の摘採または剪枝を行う装置であるため、木片や木粉等が空中に舞うため、フィルタ92の設置が不可欠であり、本発明が特に有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る茶園管理装置により茶樹の剪枝を行う実施の形態を示す斜視図である。
【図2】切断、粉砕または細断された枝幹の流れを示す側面図である。
【図3】本発明に係る茶園管理装置の背面図である。
【図4】(a)は冷却系装置を示す正面図であり、(b)は側面図である。
【図5】フィルタを示す斜視図である。
【図6】ラジエタの冷却構造を模式的に示す説明図である。
【図7】従来の冷却系装置におけるフィルタの二種の設置態様を示す説明図である。
【符号の説明】
1 茶園管理装置
2 走行機体
2A クローラ
2B 運転席
2F 走行機フレーム体
22 スライダ
23 上部デッキ
3 管理機体
4 剪枝機
4a 刈刃
5 チッパ
6 返却手段
7 案内体
7A 回転軸
7B 羽根
8 エンジン
9 冷却系装置
51 円筒ケーシング
52 回転軸
53 取付アーム
54 ハンマー切断刃
55 切断取込口
56 排出口
57 スクリーン
58 受刃
61 送風ファン
62 送風ダクト
63 中継路
64 返却ボックス
65 返却口
66 返却傾斜板
90 ラジエタ
91 冷却ファン
92 フィルタ
93 シュラウド
T 茶畝
A1 枝幹
A2 枝幹粉
C′ カバー
Ts 茶畝間の空きスペース
W 冷却風
Claims (3)
- 茶畝を跨いで走行する走行機体に管理機ユニットと、必要な動力を供給するためのエンジンとを搭載し、走行しながら茶園管理を行う装置において、前記エンジンは、エンジンからの発熱を冷却するためのラジエタと、このラジエタを空冷する冷却ファンと、この冷却ファンにより生起する冷却風の流れ途中に設けられるフィルタとを含む冷却系装置を具え、且つこの冷却系装置におけるフィルタは、前記ラジエタと冷却ファンとの間に設けられるものであることを特徴とする茶園管理装置。
- 前記フィルタは、ラジエタと冷却ファンとの間に設けられるシュラウドに対し外部からスライド状に引き出し自在に設けられることを特徴とする請求項1記載の茶園管理装置。
- 前記茶園管理装置は、茶樹の摘採または剪枝を行う装置であることを特徴とする請求項1または2記載の茶園管理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002304176A JP2004135598A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 茶園管理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002304176A JP2004135598A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 茶園管理装置 |
Publications (1)
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JP2004135598A true JP2004135598A (ja) | 2004-05-13 |
Family
ID=32451676
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004135598A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106982596A (zh) * | 2017-03-23 | 2017-07-28 | 正安县桴焉茶业有限责任公司 | 一种茶叶采摘装置 |
-
2002
- 2002-10-18 JP JP2002304176A patent/JP2004135598A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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