JP2004135156A - データ通信装置、データ通信方法、記録媒体及びプログラム - Google Patents
データ通信装置、データ通信方法、記録媒体及びプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】データ転送を行っている際に、バスにおける階層構造が変化したとしても、バスの初期化動作を抑止することができるようにする。
【解決手段】データを転送する際、データの送受信に先立ってバスリセット禁止パケットによりデータ通信システムでのバスリセットの発生を禁止するようにして、データ転送中にノードが追加されることにより1394バスにおける階層構造が変化したとしても、バスリセットの発生を抑止することができるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】データを転送する際、データの送受信に先立ってバスリセット禁止パケットによりデータ通信システムでのバスリセットの発生を禁止するようにして、データ転送中にノードが追加されることにより1394バスにおける階層構造が変化したとしても、バスリセットの発生を抑止することができるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ通信装置、データ通信方法、記録媒体及びプログラムに関し、特に、デジタルインターフェースを介して画像データ等を入出力する画像記録再生装置等に備えるデータ通信装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルデータ伝送の規格としてIEEE1394等のシリアルバスを用いた規格があり、当該シリアルバスでは、オーディオデータ、ビデオデータ、及び制御データ等のすべてのデータを1本のケーブルで伝送することができる。IEEE1394規格に準拠したシリアルバス(以下、「1394バス」と称す。)に接続されるデジタル機器は「ノード」と呼ばれ、1394バスにおいては、ノードはツリー状に接続可能である。
【0003】
以下に、1394バスについて説明する。
図6は、1394バスを介してデジタル機器が接続されたデータ通信システムの一構成例を示すブロック図である。図6に示したデータ通信システムは、デジタル機器(ノード)としてテレビジョン受像機(TV)301、第1及び第2のビデオテープレコーダ(VTR)302、303、及びデジタルカムコーダ(DVCR)304を備えており、TV301とDVCR304との間、TV301と第1のVTR302との間、及び第1のVTR302と第2のVTR303との間が、それぞれ1394バスにより接続される。
【0004】
ここで、各デジタル機器301〜304は、1394バスを介して伝送されるデジタルデータや制御データを中継する機能を有している。また、各デジタル機器間を接続するために1394バスで用いられるケーブルは、データの転送やバス使用権の調停信号の送受信等に用いられる2組のシールド付きより対線、もしくは電力供給のための1組をさらに加えた3組のより対線で構成される。
【0005】
1394バスにおいては、図7に示すように所定の通信サイクルT(125μs)で通信が行われる。ビデオデータやオーディオデータ等の時間軸を有する(リアルタイム性が要求される)データは、一定のデータレートで転送帯域が保証されたアイソクロナス(同期)通信され、制御コマンド等の制御データは必要に応じて不定期にアシンクロナス(非同期)通信される。
【0006】
上述のような1394バスにおける通信においては、各通信サイクルのはじめにサイクル・スタート・パケットCSPがある。サイクル・スタート・パケットCSPに続いて、アイソクロナス通信のためのパケットを送信する期間が設定される。1394バスでは、アイソクロナス通信のためのパケットにチャネル番号をそれぞれ割り付けることにより、複数チャネルのアイソクロナス通信を同時に行うことができる。
【0007】
すなわち、DVCR304から第1のVTR302への通信パケットにチャネル番号“1”(ch1)を割り付けると、DVCR304はサイクル・スタート・パケットCSPの直後にチャネル番号“1”のアイソクロナス通信パケットを1394バスに対して送出する。第1のVTR302は、1394バス上のパケットを監視し、チャネル番号“1”が付されたパケットを取り込むことによってDVCR304と第1のVTR302との間でのアイソクロナス通信が実行される。
【0008】
同様に、第2のVTR303からTV301への通信パケットにチャネル番号“2”を割り付けることにより、第2のVTR303とTV301との間でのアイソクロナス通信が実行される。このようにして、チャネル番号“1”とチャネル番号“2”とのアイソクロナス通信が並行して行われる。そして、各通信サイクル中にて、すべてのアイソクロナス通信パケットの送信が完了した後から、次のサイクル・スタート・パケットまでの期間がアシンクロナス通信に使用される。
【0009】
1394バスを用いて構成したデータ通信システムでは、電源を投入した際や、デジタル機器(ノード)を新たに接続した際及び接続されているデジタル機器(ノード)を取り外した際に、バスリセットと呼ばれるバスの初期化動作が生じ、バスの再構築が行われる。
バスの再構築では、デジタル機器が備えるマイコン内のメモリに記憶されたプログラム及びアドレステーブルに基づく以下のような手順に従い、接続形態に応じて各機器(ノード)に対し、物理アドレスであるノードIDが自動的に割り付けられ、トポロジを自動設定する。
【0010】
以下、バスリセット後のノードIDの割り付け手順を簡単に説明する。当該手順は、システムの階層構造の決定と各ノードに対する物理アドレスの付与とから成る。
TV301をノードA、DVCR304をノードB、第1のVTR302をノードC、第2のVTR303をノードDとすると、まず、各ノードは自己が接続された相手ノードに対して、相手が自分の親であることを互いに伝達し合う。この動作では、先に相手に伝達した方を優先する。その結果、データ通信システムにおける各ノード間の親子関係、即ちシステムの階層構造及び他のノードに対して子にならないノードであるルートノードが最終的に決定される。
【0011】
例えば、ノードDがノードCに対して親であることを伝達し、ノードBがノードAに対して親であることを伝達する。また、ノードAがノードCに対して親であることを伝達するとともに、ノードCがノードAに対して親であることを伝達した場合には、ノードCによる伝達が早ければ、先に相手に伝達した方が優先され、ノードAをノードCの親とする。この結果、ノードAは他のいずれのノードに対しても子になることがなく、ノードAはルートノードになる。
【0012】
各ノード間の親子関係が決定された後に物理アドレスの付与が行われる。物理アドレスの付与は、基本的には親ノードが子ノードに対してアドレス付与のためのパケット送出を許可し、さらに各子ノードはポート番号の若い方に接続された子ノードから順にアドレス付与のためのパケット送出を許可することにより行われる。
【0013】
上述のようにして各ノード間の親子関係が決定された上記図3に示したデータ通信システムにおいては、ノードAがノードBに対してアドレス付与のためのパケット送出を許可する。この結果、ノードBは自己に物理アドレス#0を付してこのことを1394バスに対して送出することにより「ノード#0は割当済」であることを他のノードに通知する。
【0014】
次に、ノードAがノードCに対してアドレス付与のためのパケット送出を許可すると、同じくノードCの子ノードであるノードDにアドレス付与のためのパケット送出を許可する。この結果、ノードDは自己に物理アドレスとして#0の次の物理アドレスである#1を付してこのことを1394バス上に送出する。その後、ノードCは自己に物理アドレス#2を付してこのことを1394バス上に送出し、最後に、ノードAが自己に物理アドレス#3を付してこのことを1394バス上に送出する。なお、上述したノードIDの割り付け手順を含む1394バスの詳細については「IEEEスタンダード1394−1995」として公開されている。
【0015】
次に、データ転送の手順について説明する。
上述のようにして物理アドレスが各ノードに付与されることにより、データ転送が可能になるが、1394バスにおいてはデータ転送に先立って上記ルートノードによるバス使用権の調停が行われる。即ち、1394バスでは上記図7に示したように、あるタイミングでは1つのチャネルのみデータ転送が行われるのでバス使用権を調停する必要がある。したがって、各ノードはデータ転送を行いたいときには、自己の親ノードに対してバス使用権を要求し、結果としてルートノードが各ノードからのバス使用権を調停する。
【0016】
調停によりバス使用権を得たノードは、データ転送を始める前に伝送速度の指定を行い、100Mbpsか、200Mbpsか、または400Mbpsか等を送信先ノードに通知する。この後、アイソクロナス通信を行う場合には、送信元ノードは、サイクル・マスタであるルートノードから通信サイクルに同期して送出されるサイクル・スタート・パケットCSPを受信した後、直ちに指定したチャネルでデータ転送を開始する。ここで、サイクル・マスタはサイクル・スタート・パケットCSPを1394バスに対して送出するとともに、各ノードの時刻合わせを行う。一方、制御コマンド等の制御データを転送するアシンクロナス通信を行う場合には、各通信サイクル内の同期転送が終了した後にアシンクロナス通信のための調停が行われ、送信元ノードから送信先ノードへのデータ転送が開始される。
【0017】
次に、第1のVTR302から第2のVTR303に画像データ等のアイソクロナス通信を行っているときに、DVCR304に接続されている1394バスのケーブルが抜かれた場合の従来の動作例について説明する。
DVCR304に接続されている1394バスのケーブルが抜かれると、TV301の第1のポート305は、DVCR304との接続が切断されたことを検出する。検出結果に応じて、第1のVTR302が接続されている第2のポート306は、バスリセット要求パケットを1394バスに対して送出する。
【0018】
第1のVTR302は、バスリセット要求パケットを受信すると、第2のVTR303に対して伝送中の画像データ等のアイソクロナス通信を中断する。バスリセット要求パケットが、第1のVTR302を経由して接続されているすべてのノードにて受信されると、データ通信システムでは、上述したシステムの階層構造の認識とノードIDの割り付けとが行われる。ノードIDの割り付けが終了すると、サイクル・スタート・パケットCSPの送出が再開され、第1のVTR302はバスリセットにより中断していたアイソクロナス通信を再開する。
【0019】
このようにして、1394バスでは接続されている機器の階層構造が変化し、バスリセットが発生した場合であっても、新たなノードIDが1394バスに接続された機器に自動的に割り付けられ、バスリセットにより中断したアイソクロナス通信を再開することができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように1394バスではバスリセットが発生すると、その時点で通常のデータ伝送が中断され、例えば、1394バスに接続されている機器間で、デジタルVTRのダビング動作を行っている場合には、画像データ等のデータ転送が中断してしまうという問題があった。
【0021】
すなわち、上記図3に示したデータ通信システムにて、第1のVTR302から第2のVTR303に画像データ等のアイソクロナス通信を行っているときに、当該アイソクロナス通信とは直接関係のないDVCR304の電源をON/OFFしたり、ケーブルを抜き差ししたりするたびに、1394バスにおける階層構造が変化してバスリセットが発生し、アイソクロナス通信が中断してしまう。
【0022】
また、アイソクロナス通信が中断しても第1のVTR302から第2のVTR303に伝送される画像データ等に欠落がないようにするには、アイソクロナス通信が中断している期間分のデータを保障するだけのメモリを搭載するなどシステム構成に負荷が生じてしまう。
【0023】
本発明は、このような問題に鑑みて成されたものであり、データ転送を行っている際に、バスにおける階層構造が変化したとしても、バスの初期化動作を抑止することができるようにすることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明のデータ通信装置は、デジタル信号入出力用のインターフェース回路を備え、上記インターフェース回路の初期化動作禁止を指示する情報を、上記インターフェース回路を介して接続されている外部のデータ通信装置に伝送する機能を有することを特徴とする。
【0025】
本発明のデータ通信装置の他の特徴とするところは、デジタル信号入出力用のインターフェース回路を備え、上記インターフェース回路を介して外部から送信された上記インターフェース回路の初期化動作禁止を指示する情報を受信した際には、初期化動作を禁止する機能を有することを特徴とする。
【0026】
本発明のデータ通信装置のその他の特徴とするところは、デジタル信号入出力用のインターフェース手段と、同期通信を開始する前に、上記インターフェース手段にて同期通信を行わない端子を停止状態に設定し、同期通信が終了した後に、該停止状態に設定された端子を動作状態に設定する端子状態制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0027】
本発明のデータ通信装置のその他の特徴とするところは、デジタル信号を送受信可能な送受信手段と、上記送受信手段を介して外部から供給される信号及び装置内部の動作状態の少なくとも一方に応じて、上記送受信手段が接続されるバスの初期化動作の禁止及び許可を設定可能な初期化制御手段とを備えることを特徴とする。
【0028】
本発明のデータ通信方法は、デジタル信号が送受信可能な送受信手段を介して外部から供給される信号及び装置内部の動作状態の少なくとも一方に応じて、上記送受信手段が接続されるバスの初期化動作を禁止する初期化禁止ステップと、上記送受信手段によるデジタル信号の送受信後に、上記バスの初期化動作を許可する初期化許可ステップとを有することを特徴とする。
【0029】
本発明のプログラムは、デジタル信号が送受信可能な送受信手段を介して外部から供給される信号及び装置内部の動作状態の少なくとも一方に応じて、上記送受信手段が接続されるバスの初期化動作を禁止する初期化禁止ステップと、上記送受信手段によるデジタル信号の送受信後に、上記バスの初期化動作を許可する初期化許可ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0030】
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、デジタル信号が送受信可能な送受信手段を介して外部から供給される信号及び装置内部の動作状態の少なくとも一方に応じて、上記送受信手段が接続されるバスの初期化動作を禁止する初期化禁止ステップと、上記送受信手段によるデジタル信号の送受信後に、上記バスの初期化動作を許可する初期化許可ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する第1〜第3の実施形態は、バスの初期化動作の禁止及びその解除を接続された機器に指示することで、データ転送を行っている際のバスの初期化動作を抑止するものである。また、第4及び第5の実施形態は、データ転送を行う際に、データ転送を行わないポート(入出力インターフェース)にてバスにおける階層構造の変化を検出しないようにしてバスの初期化動作を抑止するものである。
【0032】
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態について、図1及び図2に基づいて説明する。
図1は、1394バスを用いて構成されたデータ通信システムの一構成例を示す図である。図1に示したデータ通信システムは、各機器(ノード)がツリー状に接続されており、ノードB12およびノードC13がノードA11に対してそれぞれ接続され、ノードD14、ノードE15、およびノードF16がノードC13に対してそれぞれ接続されている。
【0033】
図1に示したデータ通信システムにおいて、ノードA11とノードB12とがデジタルVTRであるとし、ノードA11から送出されるデジタル動画像データをノードB12にて受信し記録する、いわゆるダビング動作を行う場合について説明する。
ノードB12は、ダビング動作(動画像データの受信及び記録)を開始すると同時に、1394バスに接続されているすべてのノード(ノードA11〜ノードF16)に対してバスリセット禁止パケットを1394バスを介して送出する。送出されたバスリセット禁止パケットを受信した各ノードは、バスリセットの発生が禁止されたことを内部(例えば、メモリやレジスタ等)に記憶し保持しておく。
【0034】
上記図1に示したデータ通信システムにて、ノードG17が新たにノードE15に接続され、図2に示す構成になったとする。このとき、ノードE16は、新たに接続されたノードG17を検出するが、バスリセットの発生が禁止されていることを認識しているので、ノードE16は、端子(ポート)#P0を介して接続されたノードC13へのバスリセット要求パケットの送出を抑止する。すなわち、データ通信システムでのバスリセット(初期化動作)は行われない。
【0035】
その後、ノードB12は、ダビング動作を終了した時点で、1394バスに接続されているすべてのノードに、バスリセットの発生禁止状態を解除するバスリセット禁止解除パケットを送出する。バスリセット禁止解除パケットを受信した時点で、ノードE16はすべてのノードにバスリセット要求パケットを送出する。これにより、データ通信システムにて、バスリセット(初期化動作)が行われ、バスの再構築が行われる。
【0036】
なお、上述した説明では、受信側であるノードB12がバスリセット禁止パケット及びバスリセット禁止解除パケットを送出するようにしているが、送信側であるノードA11がバスリセット禁止パケット及びバスリセット禁止解除パケットを送出するようにしても良い。
【0037】
以上、説明したように第1の実施形態によれば、動画像データ等の重要なデータを転送する際、送信または受信するノードは、データの送受信に先立ってバスリセット禁止パケットによりデータ通信システムでのバスリセットの発生を禁止する。これにより、データ転送中にノードが追加されることにより1394バスにおける階層構造が変化したとしても、バスリセットの発生を抑止することができ、動画像データ等のデータ転送を中断することなく、データ転送を確実に行うことができる。例えば、機器(ノード)間でのダビング動作中に、ノードが新たに追加されても、画像データ等のデータを途切れさせることなく、正常にダビング動作を行うことができる。
【0038】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、図2及び図3に基づいて説明する。
図2に示したデータ通信システムにおいて、ノードA11とノードB12がデジタルVTRであるとし、ノードA11から送出されるデジタル動画像データをノードB12にて受信し記録するダビング動作を行う場合について説明する。
上述した第1の実施形態と同様に、ノードB12は、ダビング動作を開始すると同時に、1394バス上のすべてのノード(ノードA11〜ノードF16)に対してバスリセット禁止パケットを送出する。ここで、第2の実施形態では、各ノードは、自らが有する端子(ポート)の何れの端子(ポート)からバスリセット禁止パケットが入力されたかを保持する機能を有している。
【0039】
上記図2に示したデータ通信システムにて、ノードC13とノードE15との間の接続を切断し、図3に示す構成になったとする。このとき、ノードC13とノードE15は、接続が切断されたことを互いに検出する。ノードC13及びノードE15はともにノードB12からのバスリセット禁止パケットを受信し、上述したようにノードC、ノードEともに端子#P0からバスリセット禁止パケットが入力されたことを記憶している。
【0040】
ノードC13は、ノードC13の端子#P0側のノードには変化がなく、1394バスにおける階層構造が変化していないため、バスリセット要求パケットを送出しない。
一方、ノードE15は、端子#P0の接続が切断されたことを検出する。検出した時点で、ノードE15は、自らが接続されている1394バス上には、バスリセット禁止パケットを送出したノードB12が存在しないことを認識し、1394バスに対してバスリセット要求パケットを送出しバスの再構築を行う。
【0041】
その後、ノードB12は、ダビング動作を終了した時点で、1394バスに接続されているすべてのノード(ノードA11〜ノードD14及びノードF16)に、バスリセット禁止解除パケットを送出する。バスリセット禁止解除パケットを受信した時点で、ノードC13はすべてのノードにバスリセット要求パケットを送出し、バスリセット(初期化動作)が行われてバスの再構築が行われる。
【0042】
なお、上述した説明では、受信側であるノードB12がバスリセット禁止パケット及びバスリセット禁止解除パケットを送出するようにしているが、送信側であるノードA11がバスリセット禁止パケット及びバスリセット禁止解除パケットを送出するようにしても良い。
【0043】
以上、説明したように第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態により得られる効果に加え、バスリセットを発生させないように指示するバスリセット禁止パケットを送出したノードが存在しない1394バスでは、通常のバスリセット(初期化動作)を行うことができる。
【0044】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について、図2及び図3に基づいて説明する。
図2に示したデータ通信システムにおいて、ノードA11とノードB12がデジタルVTRであるとし、ノードA11から送出されるデジタル動画像データをノードB12にて受信し記録するダビング動作を行う場合について説明する。
上述した第1の実施形態と同様に、ノードB12は、ダビング動作を開始すると同時に、1394バス上のすべてのノード(ノードA11〜ノードF16)に対してバスリセット禁止パケットを送出する。
【0045】
上記図2に示したデータ通信システムにて、ノードC13とノードE15との間の接続を切断し、図3に示す構成になったとする。このとき、ノードC13とノードE15は、接続が切断されたことを互いに検出する。ここで、ノードC13とノードE15とはともにデータ通信システムにおけるツリー構造を保持するためのトポロジマップを有しており、バスリセット禁止パケットを送出したノードB12がデータ通信システムにおいてどの位置に存在するかを判別することができる。
【0046】
ノードC13は、ノードB12が端子#P0側に存在することを認識しており、端子#P0側のノードには変化がないため、バスリセット要求パケットを送出しない。
また、ノードE15もノードB12が端子#P0側に存在していたことを認識している。そして、ノードE15は、端子#P0の接続が切断されたことを検出し、その時点で自らが接続されている1394バス上には、バスリセット禁止パケットを送出したノードB12が存在しないことを認識し、1394バスに対してバスリセット要求パケットを送出しバスの再構築を行う。
【0047】
その後、ノードB12は、ダビング動作を終了した時点で、1394バスに接続されているすべてのノード(ノードA11〜ノードD14及びノードF16)に、バスリセット禁止解除パケットを送出する。バスリセット禁止解除パケットを受信した時点で、ノードC13はすべてのノードにバスリセット要求パケットを送出し、バスリセット(初期化動作)が行われてバスの再構築が行われる。
【0048】
なお、上述した説明では、受信側であるノードB12がバスリセット禁止パケット及びバスリセット禁止解除パケットを送出するようにしているが、送信側であるノードA11がバスリセット禁止パケット及びバスリセット禁止解除パケットを送出するようにしても良い。
【0049】
以上、説明したように第3の実施形態によれば、上述した第2の実施形態と同様に、上記第1の実施形態により得られる効果に加え、バスリセットを発生させないように指示するバスリセット禁止パケットを送出したノードが存在しない1394バスでは、通常のバスリセット(初期化動作)を行うことができる。
【0050】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第4の実施形態によるデータ通信装置の一構成例を示すブロック図である。
図4に示したようにデータ通信装置101は、2つのポート(端子)102、103を備えており、第1のポート102は外部ノード110に対して接続され、第2のポート103は外部ノード111に対して接続されている。各ポート102、103は、バス使用権の調停やID割り付け等を司る物理部(PHY部)104に接続され、さらにPHY部104はデータのパケット化やエラーチェックを司るリンク部(LINK部)105に接続されている。
【0051】
さらに、LINK部105は、一時記憶メモリ106を介して画像処理部107に接続されている。これにより、画像処理部107と外部ノード110、111との間にて、ポート102、103を介してデータの授受を行うことができる。各ブロック102〜108は、電源部109から電力が供給されている。また、スイッチ112、113をON/OFF(閉/開)制御することにより各ポート102、103に供給される電力を制御することができるようになっており、各スイッチ112、113はCPU108により制御される。
【0052】
次に、動作について説明する。
ノード(データ通信装置)101から外部ノード110に画像データを送出し、ノード101と外部ノード110とによりダビング動作を行うとする。このとき、画像データの送信先はノード110であるので、ノード111はダビング動作に直接関係がない。そこで、CPU108は、スイッチ113を制御する(OFF状態にする)ことによりノード111が接続されている第2のポート103への電力供給を遮断する。つまり、第2のポート103はスリープ状態(停止)になる。
【0053】
これにより、1394バスにおける接続形態(階層構造)が変化するので、バスリセットが発生する。そして、上述したような階層構造の識別とIDの割り付けがデータ通信システムにて新たに行われる。
【0054】
その後、ノード101は、ノード110への画像データの送出を開始する。この画像データの転送中は、第2のポート103には電力が供給されていないので、第2のポート103は接続されている機器を認識することがないとともに、当該接続されている機器にノード101が認識されることもない。つまり、ダビング動作中に、第2のポート103に繋がれているケーブルを抜いたり、ノード111の電源をON/OFFしたりしても、それによりノード101はバスリセット状態になることがない。
【0055】
そして、画像データのダビング動作が終了すると、CPU108はスイッチ113を制御する(ON状態にする)ことにより、ノード111が接続されている第2のポート103に電力を供給する。つまり、第2のポート103はアクティブ状態(動作状態)になる。これにより、再びバスリセットが発生し、1394バス上にはノード101、ノード110、及びノード111の3つのノードが存在することになる。
【0056】
以上、説明したように第4の実施形態によれば、画像データ等のデータを同期通信により転送する際、通信を開始する前に、当該通信に関係がない(通信を行わない)ポートをスリープ状態にし、通信が終了した後に、スリープ状態に設定されたポートをアクティブ状態にする。これにより、メモリを新たに搭載するなどシステム構成の負荷を生じさせることなく、データ転送中(例えば、ダビング動作中)に、通信に関係がないポート側でノードが追加されたり、取り除かれたりしたとしても、それによりバスリセットが発生することがなく、画像データ等のデータ転送を中断することなく、データ転送を確実に行うことができる。
【0057】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。
図5は、本発明の第5の実施形態によるデータ通信装置の一構成例を示すブロック図である。なお、この図5において、図4に示したブロックと同一の機能を有するブロックには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図5において、データ通信装置201が備えるスイッチ212、213は、各ポート102、103とノード110、111との間に直列にそれぞれ接続されている。言い換えると、スイッチ212、213は、各ポート102、103のそれぞれの信号線に対して直列に設けられている。ここで、信号線は2組のより対線であるが、説明の便宜上、図5においては一本の実線で示している。
第5の実施形態では、上述した第4の実施形態におけるスイッチ112、113の代わりに、これら信号線に設けたスイッチ212、213をON/OFF(閉/開)制御する。スイッチ212、213がOFF状態になっているときには、ケーブル(信号線)が繋がれていない状態と同じであるので、OFF状態のスイッチ212、213の一端に接続されたポートは、擬似的なスリープ状態になり、上述した第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、他の処理(動作)については、上述した第4の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
【0058】
(本発明の他の実施形態)
上述した実施形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに対し、上記実施形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)に格納されたプログラムに従って上記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0059】
また、この場合、上記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0060】
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
【0061】
さらに、供給されたプログラムコードがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることは言うまでもない。
【0062】
例えば、第1〜第5の実施形態にて説明した動作を実現するデータ通信装置は、図8に示すようなコンピュータ機能800を有し、そのCPU801により第1〜第5の実施形態での動作が実施される。
【0063】
コンピュータ機能800は、上記図8に示すように、CPU801と、ROM802と、RAM803と、キーボード(KB)809のキーボードコントローラ(KBC)805と、表示部としてのCRTディスプレイ(CRT)810のCRTコントローラ(CRTC)806と、ハードディスク(HD)811及びフレキシブルディスク(FD)812のディスクコントローラ(DKC)807と、ネットワークインタフェースカード(NIC)808とが、システムバス804を介して互いに通信可能に接続された構成としている。
【0064】
CPU801は、ROM802あるいはHD811に記憶されたソフトウェア、あるいはFD812より供給されるソフトウェアを実行することで、システムバス804に接続された各構成部を総括的に制御する。
すなわち、CPU801は、上述したような動作を行うための処理プログラムを、ROM802、あるいはHD811、あるいはFD812から読み出して実行することで、第1〜第5の実施形態での動作を実現するための制御を行う。
【0065】
RAM803は、CPU801の主メモリあるいはワークエリア等として機能する。
KBC805は、KB809や図示していないポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。
CRTC806は、CRT810の表示を制御する。
DKC807は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、ユーザファイル、ネットワーク管理プログラム、及び第1及び第2の実施形態における上記処理プログラム等を記憶するHD811及びFD812とのアクセスを制御する。NIC808はネットワーク813上の他の装置と双方向にデータをやりとりする。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、データ転送を行っている際に、バスにおける階層構造が変化したとしても、バスリセットの発生を抑止して、バスの初期化動作を行わないようにすることができ、データ転送を中断させることなく、データ転送を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1394バスを用いて構成されたデータ通信システムの一構成例を示す図である。
【図2】1394バスを用いて構成されたデータ通信システムの他の構成例を示す図である。
【図3】1394バスを用いて構成されたデータ通信システムのその他の構成例を示す図である。
【図4】第4の実施形態によるデータ通信装置の一構成例を示すブロック図である。
【図5】第5の実施形態によるデータ通信装置の一構成例を示すブロック図である。
【図6】1394バスを介してデジタル機器が接続されたデータ通信システムの一構成例を示すブロック図である。
【図7】1394バスにおけるデータの伝送を説明するための図である。
【図8】データ通信装置を実現可能なコンピュータ機能の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11〜17 デジタル機器(ノード)
101、201 データ通信装置
102、103、202、203 ポート
104 物理部
105 リンク部
106 メモリ
107 画像処理部
108 CPU
109 電源部
110、111 ノード
112、113、202、203 スイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ通信装置、データ通信方法、記録媒体及びプログラムに関し、特に、デジタルインターフェースを介して画像データ等を入出力する画像記録再生装置等に備えるデータ通信装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルデータ伝送の規格としてIEEE1394等のシリアルバスを用いた規格があり、当該シリアルバスでは、オーディオデータ、ビデオデータ、及び制御データ等のすべてのデータを1本のケーブルで伝送することができる。IEEE1394規格に準拠したシリアルバス(以下、「1394バス」と称す。)に接続されるデジタル機器は「ノード」と呼ばれ、1394バスにおいては、ノードはツリー状に接続可能である。
【0003】
以下に、1394バスについて説明する。
図6は、1394バスを介してデジタル機器が接続されたデータ通信システムの一構成例を示すブロック図である。図6に示したデータ通信システムは、デジタル機器(ノード)としてテレビジョン受像機(TV)301、第1及び第2のビデオテープレコーダ(VTR)302、303、及びデジタルカムコーダ(DVCR)304を備えており、TV301とDVCR304との間、TV301と第1のVTR302との間、及び第1のVTR302と第2のVTR303との間が、それぞれ1394バスにより接続される。
【0004】
ここで、各デジタル機器301〜304は、1394バスを介して伝送されるデジタルデータや制御データを中継する機能を有している。また、各デジタル機器間を接続するために1394バスで用いられるケーブルは、データの転送やバス使用権の調停信号の送受信等に用いられる2組のシールド付きより対線、もしくは電力供給のための1組をさらに加えた3組のより対線で構成される。
【0005】
1394バスにおいては、図7に示すように所定の通信サイクルT(125μs)で通信が行われる。ビデオデータやオーディオデータ等の時間軸を有する(リアルタイム性が要求される)データは、一定のデータレートで転送帯域が保証されたアイソクロナス(同期)通信され、制御コマンド等の制御データは必要に応じて不定期にアシンクロナス(非同期)通信される。
【0006】
上述のような1394バスにおける通信においては、各通信サイクルのはじめにサイクル・スタート・パケットCSPがある。サイクル・スタート・パケットCSPに続いて、アイソクロナス通信のためのパケットを送信する期間が設定される。1394バスでは、アイソクロナス通信のためのパケットにチャネル番号をそれぞれ割り付けることにより、複数チャネルのアイソクロナス通信を同時に行うことができる。
【0007】
すなわち、DVCR304から第1のVTR302への通信パケットにチャネル番号“1”(ch1)を割り付けると、DVCR304はサイクル・スタート・パケットCSPの直後にチャネル番号“1”のアイソクロナス通信パケットを1394バスに対して送出する。第1のVTR302は、1394バス上のパケットを監視し、チャネル番号“1”が付されたパケットを取り込むことによってDVCR304と第1のVTR302との間でのアイソクロナス通信が実行される。
【0008】
同様に、第2のVTR303からTV301への通信パケットにチャネル番号“2”を割り付けることにより、第2のVTR303とTV301との間でのアイソクロナス通信が実行される。このようにして、チャネル番号“1”とチャネル番号“2”とのアイソクロナス通信が並行して行われる。そして、各通信サイクル中にて、すべてのアイソクロナス通信パケットの送信が完了した後から、次のサイクル・スタート・パケットまでの期間がアシンクロナス通信に使用される。
【0009】
1394バスを用いて構成したデータ通信システムでは、電源を投入した際や、デジタル機器(ノード)を新たに接続した際及び接続されているデジタル機器(ノード)を取り外した際に、バスリセットと呼ばれるバスの初期化動作が生じ、バスの再構築が行われる。
バスの再構築では、デジタル機器が備えるマイコン内のメモリに記憶されたプログラム及びアドレステーブルに基づく以下のような手順に従い、接続形態に応じて各機器(ノード)に対し、物理アドレスであるノードIDが自動的に割り付けられ、トポロジを自動設定する。
【0010】
以下、バスリセット後のノードIDの割り付け手順を簡単に説明する。当該手順は、システムの階層構造の決定と各ノードに対する物理アドレスの付与とから成る。
TV301をノードA、DVCR304をノードB、第1のVTR302をノードC、第2のVTR303をノードDとすると、まず、各ノードは自己が接続された相手ノードに対して、相手が自分の親であることを互いに伝達し合う。この動作では、先に相手に伝達した方を優先する。その結果、データ通信システムにおける各ノード間の親子関係、即ちシステムの階層構造及び他のノードに対して子にならないノードであるルートノードが最終的に決定される。
【0011】
例えば、ノードDがノードCに対して親であることを伝達し、ノードBがノードAに対して親であることを伝達する。また、ノードAがノードCに対して親であることを伝達するとともに、ノードCがノードAに対して親であることを伝達した場合には、ノードCによる伝達が早ければ、先に相手に伝達した方が優先され、ノードAをノードCの親とする。この結果、ノードAは他のいずれのノードに対しても子になることがなく、ノードAはルートノードになる。
【0012】
各ノード間の親子関係が決定された後に物理アドレスの付与が行われる。物理アドレスの付与は、基本的には親ノードが子ノードに対してアドレス付与のためのパケット送出を許可し、さらに各子ノードはポート番号の若い方に接続された子ノードから順にアドレス付与のためのパケット送出を許可することにより行われる。
【0013】
上述のようにして各ノード間の親子関係が決定された上記図3に示したデータ通信システムにおいては、ノードAがノードBに対してアドレス付与のためのパケット送出を許可する。この結果、ノードBは自己に物理アドレス#0を付してこのことを1394バスに対して送出することにより「ノード#0は割当済」であることを他のノードに通知する。
【0014】
次に、ノードAがノードCに対してアドレス付与のためのパケット送出を許可すると、同じくノードCの子ノードであるノードDにアドレス付与のためのパケット送出を許可する。この結果、ノードDは自己に物理アドレスとして#0の次の物理アドレスである#1を付してこのことを1394バス上に送出する。その後、ノードCは自己に物理アドレス#2を付してこのことを1394バス上に送出し、最後に、ノードAが自己に物理アドレス#3を付してこのことを1394バス上に送出する。なお、上述したノードIDの割り付け手順を含む1394バスの詳細については「IEEEスタンダード1394−1995」として公開されている。
【0015】
次に、データ転送の手順について説明する。
上述のようにして物理アドレスが各ノードに付与されることにより、データ転送が可能になるが、1394バスにおいてはデータ転送に先立って上記ルートノードによるバス使用権の調停が行われる。即ち、1394バスでは上記図7に示したように、あるタイミングでは1つのチャネルのみデータ転送が行われるのでバス使用権を調停する必要がある。したがって、各ノードはデータ転送を行いたいときには、自己の親ノードに対してバス使用権を要求し、結果としてルートノードが各ノードからのバス使用権を調停する。
【0016】
調停によりバス使用権を得たノードは、データ転送を始める前に伝送速度の指定を行い、100Mbpsか、200Mbpsか、または400Mbpsか等を送信先ノードに通知する。この後、アイソクロナス通信を行う場合には、送信元ノードは、サイクル・マスタであるルートノードから通信サイクルに同期して送出されるサイクル・スタート・パケットCSPを受信した後、直ちに指定したチャネルでデータ転送を開始する。ここで、サイクル・マスタはサイクル・スタート・パケットCSPを1394バスに対して送出するとともに、各ノードの時刻合わせを行う。一方、制御コマンド等の制御データを転送するアシンクロナス通信を行う場合には、各通信サイクル内の同期転送が終了した後にアシンクロナス通信のための調停が行われ、送信元ノードから送信先ノードへのデータ転送が開始される。
【0017】
次に、第1のVTR302から第2のVTR303に画像データ等のアイソクロナス通信を行っているときに、DVCR304に接続されている1394バスのケーブルが抜かれた場合の従来の動作例について説明する。
DVCR304に接続されている1394バスのケーブルが抜かれると、TV301の第1のポート305は、DVCR304との接続が切断されたことを検出する。検出結果に応じて、第1のVTR302が接続されている第2のポート306は、バスリセット要求パケットを1394バスに対して送出する。
【0018】
第1のVTR302は、バスリセット要求パケットを受信すると、第2のVTR303に対して伝送中の画像データ等のアイソクロナス通信を中断する。バスリセット要求パケットが、第1のVTR302を経由して接続されているすべてのノードにて受信されると、データ通信システムでは、上述したシステムの階層構造の認識とノードIDの割り付けとが行われる。ノードIDの割り付けが終了すると、サイクル・スタート・パケットCSPの送出が再開され、第1のVTR302はバスリセットにより中断していたアイソクロナス通信を再開する。
【0019】
このようにして、1394バスでは接続されている機器の階層構造が変化し、バスリセットが発生した場合であっても、新たなノードIDが1394バスに接続された機器に自動的に割り付けられ、バスリセットにより中断したアイソクロナス通信を再開することができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように1394バスではバスリセットが発生すると、その時点で通常のデータ伝送が中断され、例えば、1394バスに接続されている機器間で、デジタルVTRのダビング動作を行っている場合には、画像データ等のデータ転送が中断してしまうという問題があった。
【0021】
すなわち、上記図3に示したデータ通信システムにて、第1のVTR302から第2のVTR303に画像データ等のアイソクロナス通信を行っているときに、当該アイソクロナス通信とは直接関係のないDVCR304の電源をON/OFFしたり、ケーブルを抜き差ししたりするたびに、1394バスにおける階層構造が変化してバスリセットが発生し、アイソクロナス通信が中断してしまう。
【0022】
また、アイソクロナス通信が中断しても第1のVTR302から第2のVTR303に伝送される画像データ等に欠落がないようにするには、アイソクロナス通信が中断している期間分のデータを保障するだけのメモリを搭載するなどシステム構成に負荷が生じてしまう。
【0023】
本発明は、このような問題に鑑みて成されたものであり、データ転送を行っている際に、バスにおける階層構造が変化したとしても、バスの初期化動作を抑止することができるようにすることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明のデータ通信装置は、デジタル信号入出力用のインターフェース回路を備え、上記インターフェース回路の初期化動作禁止を指示する情報を、上記インターフェース回路を介して接続されている外部のデータ通信装置に伝送する機能を有することを特徴とする。
【0025】
本発明のデータ通信装置の他の特徴とするところは、デジタル信号入出力用のインターフェース回路を備え、上記インターフェース回路を介して外部から送信された上記インターフェース回路の初期化動作禁止を指示する情報を受信した際には、初期化動作を禁止する機能を有することを特徴とする。
【0026】
本発明のデータ通信装置のその他の特徴とするところは、デジタル信号入出力用のインターフェース手段と、同期通信を開始する前に、上記インターフェース手段にて同期通信を行わない端子を停止状態に設定し、同期通信が終了した後に、該停止状態に設定された端子を動作状態に設定する端子状態制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0027】
本発明のデータ通信装置のその他の特徴とするところは、デジタル信号を送受信可能な送受信手段と、上記送受信手段を介して外部から供給される信号及び装置内部の動作状態の少なくとも一方に応じて、上記送受信手段が接続されるバスの初期化動作の禁止及び許可を設定可能な初期化制御手段とを備えることを特徴とする。
【0028】
本発明のデータ通信方法は、デジタル信号が送受信可能な送受信手段を介して外部から供給される信号及び装置内部の動作状態の少なくとも一方に応じて、上記送受信手段が接続されるバスの初期化動作を禁止する初期化禁止ステップと、上記送受信手段によるデジタル信号の送受信後に、上記バスの初期化動作を許可する初期化許可ステップとを有することを特徴とする。
【0029】
本発明のプログラムは、デジタル信号が送受信可能な送受信手段を介して外部から供給される信号及び装置内部の動作状態の少なくとも一方に応じて、上記送受信手段が接続されるバスの初期化動作を禁止する初期化禁止ステップと、上記送受信手段によるデジタル信号の送受信後に、上記バスの初期化動作を許可する初期化許可ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0030】
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、デジタル信号が送受信可能な送受信手段を介して外部から供給される信号及び装置内部の動作状態の少なくとも一方に応じて、上記送受信手段が接続されるバスの初期化動作を禁止する初期化禁止ステップと、上記送受信手段によるデジタル信号の送受信後に、上記バスの初期化動作を許可する初期化許可ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する第1〜第3の実施形態は、バスの初期化動作の禁止及びその解除を接続された機器に指示することで、データ転送を行っている際のバスの初期化動作を抑止するものである。また、第4及び第5の実施形態は、データ転送を行う際に、データ転送を行わないポート(入出力インターフェース)にてバスにおける階層構造の変化を検出しないようにしてバスの初期化動作を抑止するものである。
【0032】
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態について、図1及び図2に基づいて説明する。
図1は、1394バスを用いて構成されたデータ通信システムの一構成例を示す図である。図1に示したデータ通信システムは、各機器(ノード)がツリー状に接続されており、ノードB12およびノードC13がノードA11に対してそれぞれ接続され、ノードD14、ノードE15、およびノードF16がノードC13に対してそれぞれ接続されている。
【0033】
図1に示したデータ通信システムにおいて、ノードA11とノードB12とがデジタルVTRであるとし、ノードA11から送出されるデジタル動画像データをノードB12にて受信し記録する、いわゆるダビング動作を行う場合について説明する。
ノードB12は、ダビング動作(動画像データの受信及び記録)を開始すると同時に、1394バスに接続されているすべてのノード(ノードA11〜ノードF16)に対してバスリセット禁止パケットを1394バスを介して送出する。送出されたバスリセット禁止パケットを受信した各ノードは、バスリセットの発生が禁止されたことを内部(例えば、メモリやレジスタ等)に記憶し保持しておく。
【0034】
上記図1に示したデータ通信システムにて、ノードG17が新たにノードE15に接続され、図2に示す構成になったとする。このとき、ノードE16は、新たに接続されたノードG17を検出するが、バスリセットの発生が禁止されていることを認識しているので、ノードE16は、端子(ポート)#P0を介して接続されたノードC13へのバスリセット要求パケットの送出を抑止する。すなわち、データ通信システムでのバスリセット(初期化動作)は行われない。
【0035】
その後、ノードB12は、ダビング動作を終了した時点で、1394バスに接続されているすべてのノードに、バスリセットの発生禁止状態を解除するバスリセット禁止解除パケットを送出する。バスリセット禁止解除パケットを受信した時点で、ノードE16はすべてのノードにバスリセット要求パケットを送出する。これにより、データ通信システムにて、バスリセット(初期化動作)が行われ、バスの再構築が行われる。
【0036】
なお、上述した説明では、受信側であるノードB12がバスリセット禁止パケット及びバスリセット禁止解除パケットを送出するようにしているが、送信側であるノードA11がバスリセット禁止パケット及びバスリセット禁止解除パケットを送出するようにしても良い。
【0037】
以上、説明したように第1の実施形態によれば、動画像データ等の重要なデータを転送する際、送信または受信するノードは、データの送受信に先立ってバスリセット禁止パケットによりデータ通信システムでのバスリセットの発生を禁止する。これにより、データ転送中にノードが追加されることにより1394バスにおける階層構造が変化したとしても、バスリセットの発生を抑止することができ、動画像データ等のデータ転送を中断することなく、データ転送を確実に行うことができる。例えば、機器(ノード)間でのダビング動作中に、ノードが新たに追加されても、画像データ等のデータを途切れさせることなく、正常にダビング動作を行うことができる。
【0038】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、図2及び図3に基づいて説明する。
図2に示したデータ通信システムにおいて、ノードA11とノードB12がデジタルVTRであるとし、ノードA11から送出されるデジタル動画像データをノードB12にて受信し記録するダビング動作を行う場合について説明する。
上述した第1の実施形態と同様に、ノードB12は、ダビング動作を開始すると同時に、1394バス上のすべてのノード(ノードA11〜ノードF16)に対してバスリセット禁止パケットを送出する。ここで、第2の実施形態では、各ノードは、自らが有する端子(ポート)の何れの端子(ポート)からバスリセット禁止パケットが入力されたかを保持する機能を有している。
【0039】
上記図2に示したデータ通信システムにて、ノードC13とノードE15との間の接続を切断し、図3に示す構成になったとする。このとき、ノードC13とノードE15は、接続が切断されたことを互いに検出する。ノードC13及びノードE15はともにノードB12からのバスリセット禁止パケットを受信し、上述したようにノードC、ノードEともに端子#P0からバスリセット禁止パケットが入力されたことを記憶している。
【0040】
ノードC13は、ノードC13の端子#P0側のノードには変化がなく、1394バスにおける階層構造が変化していないため、バスリセット要求パケットを送出しない。
一方、ノードE15は、端子#P0の接続が切断されたことを検出する。検出した時点で、ノードE15は、自らが接続されている1394バス上には、バスリセット禁止パケットを送出したノードB12が存在しないことを認識し、1394バスに対してバスリセット要求パケットを送出しバスの再構築を行う。
【0041】
その後、ノードB12は、ダビング動作を終了した時点で、1394バスに接続されているすべてのノード(ノードA11〜ノードD14及びノードF16)に、バスリセット禁止解除パケットを送出する。バスリセット禁止解除パケットを受信した時点で、ノードC13はすべてのノードにバスリセット要求パケットを送出し、バスリセット(初期化動作)が行われてバスの再構築が行われる。
【0042】
なお、上述した説明では、受信側であるノードB12がバスリセット禁止パケット及びバスリセット禁止解除パケットを送出するようにしているが、送信側であるノードA11がバスリセット禁止パケット及びバスリセット禁止解除パケットを送出するようにしても良い。
【0043】
以上、説明したように第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態により得られる効果に加え、バスリセットを発生させないように指示するバスリセット禁止パケットを送出したノードが存在しない1394バスでは、通常のバスリセット(初期化動作)を行うことができる。
【0044】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について、図2及び図3に基づいて説明する。
図2に示したデータ通信システムにおいて、ノードA11とノードB12がデジタルVTRであるとし、ノードA11から送出されるデジタル動画像データをノードB12にて受信し記録するダビング動作を行う場合について説明する。
上述した第1の実施形態と同様に、ノードB12は、ダビング動作を開始すると同時に、1394バス上のすべてのノード(ノードA11〜ノードF16)に対してバスリセット禁止パケットを送出する。
【0045】
上記図2に示したデータ通信システムにて、ノードC13とノードE15との間の接続を切断し、図3に示す構成になったとする。このとき、ノードC13とノードE15は、接続が切断されたことを互いに検出する。ここで、ノードC13とノードE15とはともにデータ通信システムにおけるツリー構造を保持するためのトポロジマップを有しており、バスリセット禁止パケットを送出したノードB12がデータ通信システムにおいてどの位置に存在するかを判別することができる。
【0046】
ノードC13は、ノードB12が端子#P0側に存在することを認識しており、端子#P0側のノードには変化がないため、バスリセット要求パケットを送出しない。
また、ノードE15もノードB12が端子#P0側に存在していたことを認識している。そして、ノードE15は、端子#P0の接続が切断されたことを検出し、その時点で自らが接続されている1394バス上には、バスリセット禁止パケットを送出したノードB12が存在しないことを認識し、1394バスに対してバスリセット要求パケットを送出しバスの再構築を行う。
【0047】
その後、ノードB12は、ダビング動作を終了した時点で、1394バスに接続されているすべてのノード(ノードA11〜ノードD14及びノードF16)に、バスリセット禁止解除パケットを送出する。バスリセット禁止解除パケットを受信した時点で、ノードC13はすべてのノードにバスリセット要求パケットを送出し、バスリセット(初期化動作)が行われてバスの再構築が行われる。
【0048】
なお、上述した説明では、受信側であるノードB12がバスリセット禁止パケット及びバスリセット禁止解除パケットを送出するようにしているが、送信側であるノードA11がバスリセット禁止パケット及びバスリセット禁止解除パケットを送出するようにしても良い。
【0049】
以上、説明したように第3の実施形態によれば、上述した第2の実施形態と同様に、上記第1の実施形態により得られる効果に加え、バスリセットを発生させないように指示するバスリセット禁止パケットを送出したノードが存在しない1394バスでは、通常のバスリセット(初期化動作)を行うことができる。
【0050】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第4の実施形態によるデータ通信装置の一構成例を示すブロック図である。
図4に示したようにデータ通信装置101は、2つのポート(端子)102、103を備えており、第1のポート102は外部ノード110に対して接続され、第2のポート103は外部ノード111に対して接続されている。各ポート102、103は、バス使用権の調停やID割り付け等を司る物理部(PHY部)104に接続され、さらにPHY部104はデータのパケット化やエラーチェックを司るリンク部(LINK部)105に接続されている。
【0051】
さらに、LINK部105は、一時記憶メモリ106を介して画像処理部107に接続されている。これにより、画像処理部107と外部ノード110、111との間にて、ポート102、103を介してデータの授受を行うことができる。各ブロック102〜108は、電源部109から電力が供給されている。また、スイッチ112、113をON/OFF(閉/開)制御することにより各ポート102、103に供給される電力を制御することができるようになっており、各スイッチ112、113はCPU108により制御される。
【0052】
次に、動作について説明する。
ノード(データ通信装置)101から外部ノード110に画像データを送出し、ノード101と外部ノード110とによりダビング動作を行うとする。このとき、画像データの送信先はノード110であるので、ノード111はダビング動作に直接関係がない。そこで、CPU108は、スイッチ113を制御する(OFF状態にする)ことによりノード111が接続されている第2のポート103への電力供給を遮断する。つまり、第2のポート103はスリープ状態(停止)になる。
【0053】
これにより、1394バスにおける接続形態(階層構造)が変化するので、バスリセットが発生する。そして、上述したような階層構造の識別とIDの割り付けがデータ通信システムにて新たに行われる。
【0054】
その後、ノード101は、ノード110への画像データの送出を開始する。この画像データの転送中は、第2のポート103には電力が供給されていないので、第2のポート103は接続されている機器を認識することがないとともに、当該接続されている機器にノード101が認識されることもない。つまり、ダビング動作中に、第2のポート103に繋がれているケーブルを抜いたり、ノード111の電源をON/OFFしたりしても、それによりノード101はバスリセット状態になることがない。
【0055】
そして、画像データのダビング動作が終了すると、CPU108はスイッチ113を制御する(ON状態にする)ことにより、ノード111が接続されている第2のポート103に電力を供給する。つまり、第2のポート103はアクティブ状態(動作状態)になる。これにより、再びバスリセットが発生し、1394バス上にはノード101、ノード110、及びノード111の3つのノードが存在することになる。
【0056】
以上、説明したように第4の実施形態によれば、画像データ等のデータを同期通信により転送する際、通信を開始する前に、当該通信に関係がない(通信を行わない)ポートをスリープ状態にし、通信が終了した後に、スリープ状態に設定されたポートをアクティブ状態にする。これにより、メモリを新たに搭載するなどシステム構成の負荷を生じさせることなく、データ転送中(例えば、ダビング動作中)に、通信に関係がないポート側でノードが追加されたり、取り除かれたりしたとしても、それによりバスリセットが発生することがなく、画像データ等のデータ転送を中断することなく、データ転送を確実に行うことができる。
【0057】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。
図5は、本発明の第5の実施形態によるデータ通信装置の一構成例を示すブロック図である。なお、この図5において、図4に示したブロックと同一の機能を有するブロックには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図5において、データ通信装置201が備えるスイッチ212、213は、各ポート102、103とノード110、111との間に直列にそれぞれ接続されている。言い換えると、スイッチ212、213は、各ポート102、103のそれぞれの信号線に対して直列に設けられている。ここで、信号線は2組のより対線であるが、説明の便宜上、図5においては一本の実線で示している。
第5の実施形態では、上述した第4の実施形態におけるスイッチ112、113の代わりに、これら信号線に設けたスイッチ212、213をON/OFF(閉/開)制御する。スイッチ212、213がOFF状態になっているときには、ケーブル(信号線)が繋がれていない状態と同じであるので、OFF状態のスイッチ212、213の一端に接続されたポートは、擬似的なスリープ状態になり、上述した第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、他の処理(動作)については、上述した第4の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
【0058】
(本発明の他の実施形態)
上述した実施形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに対し、上記実施形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)に格納されたプログラムに従って上記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0059】
また、この場合、上記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0060】
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
【0061】
さらに、供給されたプログラムコードがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることは言うまでもない。
【0062】
例えば、第1〜第5の実施形態にて説明した動作を実現するデータ通信装置は、図8に示すようなコンピュータ機能800を有し、そのCPU801により第1〜第5の実施形態での動作が実施される。
【0063】
コンピュータ機能800は、上記図8に示すように、CPU801と、ROM802と、RAM803と、キーボード(KB)809のキーボードコントローラ(KBC)805と、表示部としてのCRTディスプレイ(CRT)810のCRTコントローラ(CRTC)806と、ハードディスク(HD)811及びフレキシブルディスク(FD)812のディスクコントローラ(DKC)807と、ネットワークインタフェースカード(NIC)808とが、システムバス804を介して互いに通信可能に接続された構成としている。
【0064】
CPU801は、ROM802あるいはHD811に記憶されたソフトウェア、あるいはFD812より供給されるソフトウェアを実行することで、システムバス804に接続された各構成部を総括的に制御する。
すなわち、CPU801は、上述したような動作を行うための処理プログラムを、ROM802、あるいはHD811、あるいはFD812から読み出して実行することで、第1〜第5の実施形態での動作を実現するための制御を行う。
【0065】
RAM803は、CPU801の主メモリあるいはワークエリア等として機能する。
KBC805は、KB809や図示していないポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。
CRTC806は、CRT810の表示を制御する。
DKC807は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、ユーザファイル、ネットワーク管理プログラム、及び第1及び第2の実施形態における上記処理プログラム等を記憶するHD811及びFD812とのアクセスを制御する。NIC808はネットワーク813上の他の装置と双方向にデータをやりとりする。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、データ転送を行っている際に、バスにおける階層構造が変化したとしても、バスリセットの発生を抑止して、バスの初期化動作を行わないようにすることができ、データ転送を中断させることなく、データ転送を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1394バスを用いて構成されたデータ通信システムの一構成例を示す図である。
【図2】1394バスを用いて構成されたデータ通信システムの他の構成例を示す図である。
【図3】1394バスを用いて構成されたデータ通信システムのその他の構成例を示す図である。
【図4】第4の実施形態によるデータ通信装置の一構成例を示すブロック図である。
【図5】第5の実施形態によるデータ通信装置の一構成例を示すブロック図である。
【図6】1394バスを介してデジタル機器が接続されたデータ通信システムの一構成例を示すブロック図である。
【図7】1394バスにおけるデータの伝送を説明するための図である。
【図8】データ通信装置を実現可能なコンピュータ機能の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11〜17 デジタル機器(ノード)
101、201 データ通信装置
102、103、202、203 ポート
104 物理部
105 リンク部
106 メモリ
107 画像処理部
108 CPU
109 電源部
110、111 ノード
112、113、202、203 スイッチ
Claims (14)
- デジタル信号入出力用のインターフェース回路を備え、
上記インターフェース回路の初期化動作禁止を指示する情報を、上記インターフェース回路を介して接続されている外部のデータ通信装置に伝送する機能を有することを特徴とするデータ通信装置。 - 上記初期化動作禁止の解除を指示する情報を、上記インターフェース回路を介して接続されている外部のデータ通信装置に伝送する機能を有することを特徴とする請求項1に記載のデータ通信装置。
- デジタル信号入出力用のインターフェース回路を備え、
上記インターフェース回路を介して外部から送信された上記インターフェース回路の初期化動作禁止を指示する情報を受信した際には、初期化動作を禁止する機能を有することを特徴とするデータ通信装置。 - 上記インターフェース回路を介して外部から送信された上記初期化動作禁止の解除を指示する情報を受信した際には、初期化動作を許可する機能を有することを特徴とする請求項3に記載のデータ通信装置。
- 上記初期化動作禁止を指示する情報が、上記インターフェース回路が有する何れの端子から入力されたかを判別する機能を有することを特徴とする請求項3に記載のデータ通信装置。
- 上記初期化動作禁止を指示する情報が、上記インターフェース回路を介して接続された何れの装置から送信されたかを判別する機能を有することを特徴とする請求項3に記載のデータ通信装置。
- 上記インターフェース回路が、IEEE1394規格に準拠したインターフェース回路であることを特徴とする請求項1〜6に記載のデータ通信装置。
- デジタル信号入出力用のインターフェース手段と、
同期通信を開始する前に、上記インターフェース手段にて同期通信を行わない端子を停止状態に設定し、同期通信が終了した後に、該停止状態に設定された端子を動作状態に設定する端子状態制御手段とを備えたことを特徴とするデータ通信装置。 - 上記端子状態制御手段は、上記同期通信を行わない端子に電力を供給するか否かを制御することにより、当該端子を停止状態及び動作状態に設定することを特徴とする請求項8に記載のデータ通信装置。
- 上記端子状態制御手段は、上記同期通信を行わない端子を停止状態に設定する停止状態設定手段と、
該停止状態に設定された端子を動作状態に設定する動作状態設定手段とを有することを特徴とする請求項8に記載のデータ通信装置。 - デジタル信号を送受信可能な送受信手段と、
上記送受信手段を介して外部から供給される信号及び装置内部の動作状態の少なくとも一方に応じて、上記送受信手段が接続されるバスの初期化動作の禁止及び許可を設定可能な初期化制御手段とを備えることを特徴とするデータ通信装置。 - デジタル信号が送受信可能な送受信手段を介して外部から供給される信号及び装置内部の動作状態の少なくとも一方に応じて、上記送受信手段が接続されるバスの初期化動作を禁止する初期化禁止ステップと、
上記送受信手段によるデジタル信号の送受信後に、上記バスの初期化動作を許可する初期化許可ステップとを有することを特徴とするデータ通信方法。 - デジタル信号が送受信可能な送受信手段を介して外部から供給される信号及び装置内部の動作状態の少なくとも一方に応じて、上記送受信手段が接続されるバスの初期化動作を禁止する初期化禁止ステップと、
上記送受信手段によるデジタル信号の送受信後に、上記バスの初期化動作を許可する初期化許可ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。 - デジタル信号が送受信可能な送受信手段を介して外部から供給される信号及び装置内部の動作状態の少なくとも一方に応じて、上記送受信手段が接続されるバスの初期化動作を禁止する初期化禁止ステップと、
上記送受信手段によるデジタル信号の送受信後に、上記バスの初期化動作を許可する初期化許可ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002299035A JP2004135156A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | データ通信装置、データ通信方法、記録媒体及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002299035A JP2004135156A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | データ通信装置、データ通信方法、記録媒体及びプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004135156A true JP2004135156A (ja) | 2004-04-30 |
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ID=32288282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002299035A Pending JP2004135156A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | データ通信装置、データ通信方法、記録媒体及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004135156A (ja) |
-
2002
- 2002-10-11 JP JP2002299035A patent/JP2004135156A/ja active Pending
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