JP2004134906A - 赤外線通信装置、その通信制御方法、及びその通信制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】パルス幅を一定とするパルス変調方式で双方向の赤外線通信を行う赤外線通信装置において、双方向通信の送信時に通信エラーを発生させない範囲で送出する赤外線の発光強度を調整し消費電力を低減できるようにする。
【解決手段】受信時の所定期間中に受信信号に含まれるパルスの内でパルス幅が所定の第1のパルス幅未満である信号パルス数Nを検出する回路24と、パルス幅が所定の第2のパルス幅未満であるノイズパルス数Mを検出する回路27を有する。送信時に、CPU1は通信相手の装置13から同装置におけるパルス数N,Mの検出結果の情報を既に受信して保持している場合、その情報に基づき送信制御回路21を介し送信回路7を制御し、発光素子9から送出される赤外線の発光強度を調整する。又、自装置でのパルス数N,Mの検出結果の情報を相手の装置13に送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】受信時の所定期間中に受信信号に含まれるパルスの内でパルス幅が所定の第1のパルス幅未満である信号パルス数Nを検出する回路24と、パルス幅が所定の第2のパルス幅未満であるノイズパルス数Mを検出する回路27を有する。送信時に、CPU1は通信相手の装置13から同装置におけるパルス数N,Mの検出結果の情報を既に受信して保持している場合、その情報に基づき送信制御回路21を介し送信回路7を制御し、発光素子9から送出される赤外線の発光強度を調整する。又、自装置でのパルス数N,Mの検出結果の情報を相手の装置13に送信する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルス変調方式で双方向の赤外線通信を行う赤外線通信装置、その通信制御方法、及びその通信制御プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の赤外線通信装置の従来の基本的な構成と動作を図4のブロック図により説明する。図4において、赤外線通信装置11の全体を制御するCPU1には、信号バス12を介して、CPU1が動作するための制御プログラム等が書き込まれたROM2、CPU1が送受信データの蓄積等のために使用するRAM3、シリアル通信を行うためにデータのパラレル/シリアル変換を行い、さらにシリアル通信における通信エラー検出等を行うシリアル入出力デバイスであるUART4が接続されている。
【0003】
UART4の出力には、UART4から送出されるシリアルデータをパルス変調する変調器5、この変調器5からの信号に従って赤外線発光用の駆動信号を出力する送信回路7、前記駆動信号に従って赤外線を発光する発光素子9が直列に接続されている。
【0004】
また、UART4の入力には、赤外線を受光して電気信号、すなわち受信信号に変換する受光素子10、受信信号を増幅などして出力する受信回路8、この受信回路8が出力するパルス変調されている受信信号を復調してシリアルデータ信号に変換してUART4に入力する復調器6が直列に接続されている。
【0005】
そして、赤外線通信装置11の発光素子9から赤外線が発光されて赤外線通信装置11と同一の構成を有する通信相手の赤外線通信装置13で受光されるとともに、赤外線通信装置13から赤外線が発光されて赤外線通信装置11の受光素子10で受光されることにより、赤外線通信装置11,13間で双方向の赤外線通信が行なわれるようになっている。
【0006】
データを送信する場合には、ROM2に格納された通信制御プログラムに従ったCPU1の制御により、RAM3に予め用意されている送信データが信号バス12を介してパラレルデータとして順次UART4に転送される。転送された送信データはUART4によって順次パラレルデータからシリアルデータに変換され、予め設定された通信プロトコルとフォーマットに従って変調器5へ送出される。
【0007】
このシリアルデータは変調器5でパルス変調された電気信号に変換されて送信回路7に送出され、同回路7で電力増幅などされて駆動信号として発光素子9へ出力される。発光素子9は送信回路7からの駆動信号に従って赤外線を発光し、この赤外線は通信相手の赤外線通信装置13により受光される。このようにして、赤外線通信装置11から赤外線通信装置13へ赤外線によりデータが通信される。
【0008】
データを受信する場合には、赤外線通信装置13から送出された赤外線が受光素子10で受光(受信)され、電気信号すなわち受信信号に変換されて受信回路8へ送出される。受信回路8は受光素子10からの受信信号を増幅などして復調器6へ送出し、復調器6は受信回路8からの信号をパルス復調し、UART4へシリアルデータとして送出する。
【0009】
UART4は復調器6からのシリアルデータを予め設定された通信プロトコルとフォーマットに従って受信し、パラレルデータに変換し、CPU1へ受信したことを信号バス12を介して通知する。CPU1はROM2の通信制御プログラムに従ってUART4からの受信データをRAM3へ格納する。
【0010】
以上のような基本的な構成を有する従来の赤外線通信装置において、必要最小限の赤外線の発光強度で通信を可能とするために、受信エラー率や受信した赤外線の強度を検出し、その検出結果により、赤外線の発光強度がより小さくても通信可能(例えば赤外線通信装置間の距離が短い場合)か否かを判断して、送出する赤外線の発光強度を変更するようにした構成が例えば特許文献1,2などにより知られている。
【0011】
【特許文献1】
特開平9−93198号公報(請求項2,4、図1,3)
【特許文献2】
特開平11−112431号公報(請求項1、図1,2)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1,2などで紹介されている受信エラー率によって送出する赤外線の発光強度を調整する構成では、通信エラーのリカバリー処理により通信時間が長くなってしまい、最悪の場合は通信が途絶えてしまうという問題がある。
【0013】
また受信した赤外線の強度の検出結果により、送出する赤外線の発光強度を調整する構成では、外来ノイズの多い環境下でも、受信した赤外線の強度が強ければ、送出する赤外線の発光強度を弱くしてしまうことになる。このため、受信回路に、受光素子から入力される受信信号の強さによって受信信号の増幅率を調整する増幅率調整回路が入っている赤外線通信装置の場合、外来ノイズの多い環境下で、相手の赤外線通信装置から送られてくる赤外線強度が弱くなると、上記の増幅率調整回路の増幅率が高くなり、それに伴い外来ノイズも増幅されてしまい、受信データが化けてしまう事で通信エラーを起こしてしまう場合が考えられる。
【0014】
そこで本発明の課題は、この種の赤外線通信装置において、双方向通信の送信時に、通信エラーを発生させない適正な範囲で、送出する赤外線の発光強度を調整し、赤外線発光のための消費電力を低減できるようにすることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明によれば、
パルス幅を一定とするパルス変調方式で双方向の赤外線通信を行う赤外線通信装置において、
送出する赤外線の発光強度を変化させる発光強度調整手段と、
双方向通信の受信時に赤外線を受信した受信信号に含まれる各パルスのパルス幅を検出するパルス幅検出手段と、
双方向通信の送信時に、既に本装置と同一の構成を有する通信相手の装置から該装置の前記パルス幅検出手段のパルス幅検出結果に関する情報を受信して保持している場合、該情報に基づいて前記発光強度調整手段を制御して送出する赤外線の発光強度を調整するとともに、本来の送信情報とともに本装置の前記パルス幅検出手段のパルス幅検出結果に関する情報を通信相手の装置に送信するように制御する制御手段を有する構成を採用した。
【0016】
また、この構成に対応する赤外線通信装置の通信制御方法及びその通信制御プログラムの構成を採用した。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
図1は本発明の実施形態による赤外線通信装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の赤外線通信装置11は、同装置と同一の構成を有する通信相手の赤外線通信装置13とパルス幅を一定とするパルス変調方式で双方向の赤外線通信を行うものとする。図1中において、先述した従来装置の基本的な構成を示した図4中と共通ないし対応する部分には共通の符号を付してあり、共通部分の説明は省略する。
【0019】
すなわち、図1に示す赤外線通信装置11の構成において、CPU1,ROM2,RAM3,UART4,変調器5,復調器6,送信回路7,受信回路8,発光素子9及び受光素子10のハードウェアと基本的な機能、送信時と受信時の基本的な動作は、CPU1がROM2に格納された通信制御プログラムに従って後述するパルス幅検出に関わる制御を行なう以外は、図4の従来装置の基本的な構成と共通とし、その説明は省略する。
【0020】
なお、送信回路7は、不図示の複数のドライブ回路を有し、後述する送信制御回路21からの制御信号によりドライブ回路を選択して発光素子9の発光強度を変化させることができるものとする。
【0021】
また、受信回路8は、通信相手の赤外線通信装置13からの赤外線を受信(受光)する受光素子10から入力される受信信号の最大値を検出するピークホールド回路と、このピークホールド回路の検出結果により増幅回路の増幅率を変更する増幅率調整回路を有しているものとする。
【0022】
赤外線通信装置11には、上記CPU1〜受光素子10の構成に加えて、符号21〜29で示す以下の構成が設けられている。
【0023】
送信制御回路21は、CPU1の制御のもとに、発光素子9から送出する赤外線の発光強度を調整するために、送信回路7の出力制御を行なう。
【0024】
また、受信回路8の出力には、信号パルス数カウンタ22、増幅器23及び信号パルス幅検出回路24が並列に接続されており、さらに増幅器23の出力にはノイズパルス幅検出回路27が接続されている。
【0025】
信号パルス数カウンタ22は、受信回路8からの受信信号に含まれる信号パルスの数をカウントし、予め設定された一定のパルス数になったことを検出する。なお、受信信号に含まれるノイズパルスは低レベルなのでカウンタ22にパルスとして認識されず、カウントされない。
【0026】
信号パルス幅検出回路24は、受信回路8から入力される受信信号に含まれる各信号パルスのパルス幅を測定(カウント)して、パルス幅が所定の第1のパルス幅未満の信号パルス(以下、規定幅未満信号パルスという)を検出するパルス幅測定カウンタ25と、これにより検出された規定幅未満信号パルスの数をカウントするパルス数カウンタ26からなり、受信信号に含まれる各信号パルスの内で規定幅未満信号パルスを検出し、検出したパルス数をカウントする。すなわち、受信信号に含まれる各信号パルスのパルス幅が上記第1のパルス幅未満である場合を検出し、その検出回数をカウントする。
【0027】
なお、受信時に通信相手の装置13から送られてくる赤外線の強度が弱いと、受信回路8で受信信号を増幅し切れなくなり、受信信号に含まれる信号パルスの幅が小さくなる。本発明では、この点に着目して上記の規定幅未満信号パルス、すなわち幅が小さくなった信号パルスの検出を行なう。
【0028】
また、上記第1のパルス幅は、受信信号を復調する復調器6で受信信号に含まれる信号パルスを信号パルスとして認識できる最低限のパルス幅より少し大きな一定のパルス幅に設定する。つまり、今、通信相手の赤外線通信装置13から送られてきている赤外線の発光強度では受信信号を復調して受け取れるが、これ以上発光強度が弱くなって受信信号の信号パルスのパルス幅が細くなると、復調器6で信号パルスとして認識できず、受信信号を復調して受け取ることができなくなるグレーゾーンに対応するパルス幅に設定する。
【0029】
なお、受信回路8からの受信信号に含まれるノイズパルスは低レベルなので信号パルス幅検出回路24にパルスとして認識されず、検出対象とされない。
【0030】
増幅器23は、受信回路8から入力される受信信号を図3に示すように増幅する。すなわち、受信信号に含まれるノイズパルスのレベルが次に述べるノイズパルス幅検出回路27で検出できる最低限のスレッシュホールドレベルを越えて検出されるように増幅する。このように増幅された受信信号はノイズパルス幅検出回路27に入力される。
【0031】
ノイズパルス幅検出回路27は、入力された増幅された受信信号に含まれる各パルス(信号パルス及びノイズパルス)のパルス幅を測定(カウント)して、パルス幅がこれ未満ならノイズパルスであると判断できる所定の第2のパルス幅未満のパルス(以下、規定幅未満ノイズパルスという)を検出するパルス幅測定カウンタ28と、これにより検出された規定幅未満ノイズパルスの数をカウントするパルス数カウンタ29からなり、増幅された受信信号に含まれる各パルスの内で規定幅未満ノイズパルスを検出し、検出したパルス数をカウントする。すなわち、増幅された受信信号に含まれる各パルスのパルス幅が上記第2のパルス幅未満である場合を検出し、その検出回数をカウントする。
【0032】
なお、上記第2のパルス幅は、復調器6で受信信号に含まれる信号パルスを信号パルスとして認識できる最低限のパルス幅より少し小さな一定のパルス幅に設定し、信号パルスをノイズパルスと判断しないようにする。
【0033】
次に、上述した信号パルス数カウンタ22、信号パルス幅検出回路24、及びノイズパルス幅検出回路27などによる受信時のパルス幅検出に関わる動作を以下に説明する。
【0034】
双方向通信の受信時に、CPU1の制御により、例えば1パケットの受信の開始時など適当なタイミングで信号パルス数カウンタ22、信号パルス幅検出回路24、及びノイズパルス幅検出回路27が起動される。
【0035】
信号パルス数カウンタ22は、受信回路8からの受信信号に含まれる信号パルスのパルス数をカウントし、そのパルス数が予め設定された所定パルス数になったとき、そのことを信号パルス幅検出回路24とノイズパルス幅検出回路27に通知する。
【0036】
信号パルス幅検出回路24では、起動されてから上記の通知があるまで(信号パルス数カウンタ22が起動されてから信号パルスを上記所定パルス数だけカウントするまで)の期間中だけ、受信回路8からの受信信号に含まれる信号パルスの内で先述した規定幅未満信号パルスをパルス幅測定カウンタ25で検出し、そのパルス数(検出回数)をパルス数カウンタ26でカウントする。
【0037】
また、ノイズパルス幅検出回路27では、起動されてから上記の通知があるまでの期間中だけ、増幅器23から入力される増幅された受信信号に含まれる各パルスの内で先述した規定幅未満ノイズパルスをパルス幅測定カウンタ28で検出し、そのパルス数(検出回数)をパルス数カウンタ29でカウントする。
【0038】
そして、CPU1は、信号パルス数カウンタ22が上述した信号パルス数のカウントを終了した後の適当なタイミング、例えば1パケットの受信が終了した後、信号パルス幅検出回路24で検出された規定幅未満信号パルス数の情報とノイズパルス幅検出回路27で検出された規定幅未満ノイズパルス数の情報を信号バス12を介して両回路24,27のパルス数カウンタ26,29から読み取り、RAM3に書き込む。
【0039】
さらに、CPU1は、送信時に本来の送信情報とともに上記のRAM3に書き込まれた規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数の情報を通信相手の赤外線通信装置13に送信するように制御する。
【0040】
すなわち、CPU1は、送信時に、予めRAM3に用意されている送信情報のデータに、上記の規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数の情報のデータを追加した後、その全データを送信データとして信号バス12を介して順次UART4に転送する。そして、これ以後は基本的には前述した従来例と同様の送信動作で送信データを通信相手の赤外線通信装置13に送信するが、その際に従来と異なる方法により、発光素子9から送出する赤外線の発光強度を調整する制御を行なう。
【0041】
この制御を行なう前提として、通信相手の通信装置13は、本装置11と同一の構成を有し、受信時に本装置11と全く同様にして、例えば1パケットの受信中の所定期間中において規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数を検出し、それぞれの検出結果のパルス数の情報を本装置11への送信時に本来の送信情報とともに送信するものとする。また、本装置11では通信相手の装置13から同装置13における規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数の検出結果の情報を受信した場合、CPU1の制御により、その情報をRAM3の所定記憶エリアに書き込んで本装置11における規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数の検出結果の情報と別に保持するものとする。
【0042】
そしてCPU1は、双方向通信の送信時に、既に通信相手の装置13から同装置13における規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数の検出結果の情報を受信してRAM3に保持している場合、その情報に基づいて、発光素子9から送出する赤外線の発光強度を調整するように、送信制御回路21を介して送信回路7を制御する。その制御動作の詳細を図2のフローチャートにより以下に説明する。その制御動作は、ROM2に格納された通信制御プログラムに従って、CPU1により以下のように行なわれる。
【0043】
先ず、双方向通信がスタートしたら、最初のステップS100において送信回路7の出力する発光素子9の駆動信号レベルが最大になるように、すなわち発光素子9から送出される赤外線の発光強度が最大となるように、送信制御回路21を設定する。これは、通信相手の装置13の状態がわからない1回目の送信では、赤外線発光強度を最大にし通信相手の装置13が受信エラーを起こさないようにするためである。
【0044】
次に、ステップS101に進み、RAM3に格納されている通信相手の装置13から受信した前述の規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの情報を初期化(クリア)した後、ステップS102に進む。
【0045】
ステップS102では、UART4からの受信要求の有無を確認し、受信要求が無い場合(No)は、ステップS105に進み、送信要求の有無を確認する。ここでも送信要求が無い場合(No)は、再度ステップS102に戻り、受信要求または送信要求があるまでステップS102とS105の間をループする。
【0046】
ステップS102でUART4からの受信要求があった場合(Yes)、ステップS103で受信処理を行う。ここで通信相手の装置13から同装置13における規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの検出結果の情報が本来の送信情報とともに送信される。受信処理が終了したら、ステップS104で通信相手から送られてきた規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの検出結果の情報をRAM3に書き込み、その後ステップS105の送信要求の有無の確認へ進む。
【0047】
なお、ステップS103の受信処理時に、信号パルス幅検出回路24とノイズパルス幅検出回路27に受信信号の規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの検出を行なわせ、その検出結果の情報を、通信相手の装置13から送られてきた検出結果の情報と別にRAM3に書き込んでおく。
【0048】
ステップS105で送信要求があった場合(Yes)は、ステップS106に進み、RAM3において通信相手の装置13からの規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの検出結果の情報の有無を確認し、無い(No)の場合(まだ通信相手の装置13からの送信がない場合)は、ステップS113へ進んでそのまま送信処理を行なう。すなわち、この場合は送信回路7の出力する駆動信号のレベルを変更せず、発光素子9から送出する赤外線の発光強度を変更せずに送信処理を行う。
【0049】
一方、ステップS106において、既に通信相手の装置13からの送信があった後で通信相手の装置13からの規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの検出結果の情報がRAM3に書き込まれている(Yes)の場合、ステップS107に進む。
【0050】
ステップS107では、RAM3に書き込まれている通信相手の装置13からの検出結果情報の規定幅未満信号パルス数(図2中では「細い信号パルス」と記載)数Nが、予め設定した回数(パルスの検出回数つまり検出したパルス数)範囲Aの上限値Amaxより大きい(多い)か否か判定し、大きい(Yes)場合、ステップS112に進み、送信回路7の出力する駆動信号のレベルを1段階アップするように送信制御回路21を設定し、その後、ステップS113で送信処理を行う。ここではステップS112での設定により、発光素子9から送出される赤外線の強度が1段階アップした状態で送信が行われる。
【0051】
つまり、ステップS107でYesの場合、本装置11の前回の送信時において赤外線発光強度が弱くて、通信相手の装置13において受信信号のパルス幅検出で規定幅未満信号パルスが多数検出されていたと判断し、今回の送信時における赤外線発光強度を強くする。
【0052】
また、ステップS107で上記の規定幅未満信号パルス数Nが回数範囲Aの上限値Amax以下(No)の場合、ステップS108に進む。
【0053】
ステップS108では、RAM3に書き込まれている通信相手の装置13からの検出結果情報の規定幅未満ノイズパルス(図2中では単に「ノイズパルス」と記載)数Mが予め設定した回数範囲Bの上限値Bmaxより大きい(多い)か否か判定し、大きい(Yes)場合、ステップS112に進み、送信回路7の出力する駆動信号を1段階アップするように送信制御回路21を設定し、その後、ステップS113で送信処理を行う。
【0054】
つまり、ステップS108でYesの場合、本装置11の前回の送信時において赤外線発光強度が弱くて、通信相手の装置13において受信信号に増幅されたノイズパルスが多く検出されていたと判断し、今回の送信時における赤外線発光強度を強くする。
【0055】
また、ステップS108で上記の規定幅未満ノイズパルス数Mが回数範囲Bの上限値Bmax以下(No)の場合、ステップS109に進む。
【0056】
ステップS109では、RAM3に書き込まれている通信相手の装置13からの検出結果情報の規定幅未満信号パルス数Nが上記の回数範囲Aの下限値Aminより小さい(未満)か否か判定し、下限値Amin以上(No)の場合、そのままステップS113に進み、送信回路27の出力する駆動信号のレベルを変更せずに送信処理を行う。
【0057】
つまり、ステップS109でNoの場合、本装置11の前回の送信時において赤外線発光強度が適正であったため、通信相手の装置13において検出された規定幅未満信号パルス数Nが適当な回数範囲Aの範囲内になったと判断し、今回の送信時における赤外線発光強度を変更しないようにする。
【0058】
また、ステップS109で上記の規定幅未満信号パルス数Nが回数範囲Aの下限値Amin未満(Yes)の場合、ステップS110に進む。
【0059】
ステップS110では、RAM3に書き込まれている通信相手の装置13からの検出結果情報の規定幅未満ノイズパルス数Mが回数範囲Bの下限値Bminより小さいか否か判定し、下限値Bmin以上(No)の場合、そのままステップS113へ進み、送信回路7の出力する駆動信号のレベルを変更せずに、送信処理を行う。
【0060】
つまり、ステップS110でNoの場合、本装置11の前回の送信時において赤外線の発光強度が適正であったため、通信相手の装置13で検出された規定幅未満ノイズパルス数Mが適当な回数範囲Bの範囲内になったと判断し、今回の送信時における赤外線の発光強度を変更しないようにする。
【0061】
また、ステップS110で上記の規定幅未満ノイズパルス数Mが回数範囲Bの下限値Bmin未満(Yes)の場合、ステップS111に進み、送信回路7の出力する駆動信号のレベルを1段階ダウンするように設定し、その後、ステップS113で送信処理を行う。
【0062】
つまり、本装置11の前回の送信時における赤外線の発光強度が強くて、通信相手の装置13で検出された規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mが共に少ない場合を、ステップS109,S110で判断し、その場合、今回の送信時における赤外線の発光強度を弱くする。
【0063】
ステップS113の送信処理では、その前にステップS103の受信処理を行なっていれば、その受信処理時に検出してRAM3に書き込んでおいた本装置での規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数の検出結果の情報を本来の送信情報ととともに通信相手の装置13に送信するように制御する。
【0064】
送信処理が終わった後は、ステップS114に進み、通信が終了か否か判定し、通信が続く場合(No)は、ステップS101に戻り、通信相手の装置13からの規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの情報を初期化(クリア)した後、ステップS102とステップS105のループでの送受信要求待ちとなる。
【0065】
ステップS114で通信が終了した場合(Yes)は、処理を終了する。
【0066】
以上のようにして本実施形態の赤外線通信装置11では、本装置と同一の構成を有する通信相手の装置13との双方向通信における送信時に、既に通信相手の装置13から規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの検出結果の情報を受信してRAM3に保持している場合、CPU1がこの情報に基づいて、送信制御回路21を介して送信回路7を制御し、発光素子9から送出する赤外線の発光強度を調整する。ここで、上記の規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mのどちらが大きかった場合(ステップS107またはS108でYes)でも、前回の送信時に送出した赤外線の発光強度が弱くて通信エラーが発生する一歩手前の状態であったことを意味する。したがって、この場合に今回の送信における赤外線の発光強度を強くする(ステップS112)ことにより、通信エラーを事前に回避し、赤外線通信を安定して良好に行なうことができる。また、規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mのいずれも小さかった場合(ステップS109とS110で共にYes)は、前回の送信時に送出した赤外線の発光強度が必要以上に強くて、それより少し弱くしても通信エラーが発生しないことを意味する。したがって、この場合に今回の送信における赤外線の発光強度を少し弱くする(ステップS111)ことにより、通信エラーを事前に回避しつつ赤外線発光のための消費電力を低減することができる。
【0067】
なお、以上では、規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの両方の検出を行なうものとしたが、いずれか1方の検出だけ行なうようにしてもよい。そして双方向通信の送信時に、既に通信相手の装置13から同装置の上記1方の検出結果の情報を受信して保持している場合、この情報に基づいて送出する赤外線の発光強度を調整するとともに、本来の送信情報とともに本装置の上記1方の検出結果の情報を通信相手の装置13に送信するようにしてもよい。その場合のCPU1の制御手順としては、図2のフローチャートの制御手順において、ステップS108とS110の処理を削除するか、あるいはステップS107とS109の処理を削除すればよい。
【0068】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、パルス幅を一定とするパルス変調方式で双方向の赤外線通信を行う赤外線通信装置において、赤外線を受信した受信信号に含まれる各パルスのパルス幅を検出するパルス幅検出手段を有し、本装置と同一の構成を有する通信相手の装置との双方向通信の送信時に、既に通信相手の装置から該装置の前記パルス幅検出手段のパルス幅検出結果に関する情報を受信して保持している場合、該情報に基づいて、送出する赤外線の発光強度を調整するとともに、本来の送信情報とともに本装置の前記パルス幅検出手段のパルス幅検出結果に関する情報を通信相手の装置に送信するようにした構成を採用したので、双方向通信の送信時に、通信エラーを発生させない適正な範囲で、送出する赤外線の発光強度を調整し、赤外線発光のための消費電力を低減することができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における赤外線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】同装置において双方向通信の送信時に赤外線の発光強度を調整する制御手順を示すフローチャート図である。
【図3】同装置の増幅器によるノイズパルスを含む受信信号の増幅の様子を示す説明図である。
【図4】従来の赤外線通信装置の基本的な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 CPU
2 ROM
3 RAM
4 UART
5 変調器
6 復調器
7 送信回路
8 受信回路
9 発光素子
10 受光素子
11,13 赤外線通信装置
12 信号バス
21 送信制御回路
22 信号パルス数カウンタ
23 増幅器
24 信号パルス幅検出回路
25 パルス幅測定カウンタ
26 パルス数カウンタ
27 ノイズパルス幅検出回路
28 パルス幅測定カウンタ
29 パルス数カウンタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルス変調方式で双方向の赤外線通信を行う赤外線通信装置、その通信制御方法、及びその通信制御プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の赤外線通信装置の従来の基本的な構成と動作を図4のブロック図により説明する。図4において、赤外線通信装置11の全体を制御するCPU1には、信号バス12を介して、CPU1が動作するための制御プログラム等が書き込まれたROM2、CPU1が送受信データの蓄積等のために使用するRAM3、シリアル通信を行うためにデータのパラレル/シリアル変換を行い、さらにシリアル通信における通信エラー検出等を行うシリアル入出力デバイスであるUART4が接続されている。
【0003】
UART4の出力には、UART4から送出されるシリアルデータをパルス変調する変調器5、この変調器5からの信号に従って赤外線発光用の駆動信号を出力する送信回路7、前記駆動信号に従って赤外線を発光する発光素子9が直列に接続されている。
【0004】
また、UART4の入力には、赤外線を受光して電気信号、すなわち受信信号に変換する受光素子10、受信信号を増幅などして出力する受信回路8、この受信回路8が出力するパルス変調されている受信信号を復調してシリアルデータ信号に変換してUART4に入力する復調器6が直列に接続されている。
【0005】
そして、赤外線通信装置11の発光素子9から赤外線が発光されて赤外線通信装置11と同一の構成を有する通信相手の赤外線通信装置13で受光されるとともに、赤外線通信装置13から赤外線が発光されて赤外線通信装置11の受光素子10で受光されることにより、赤外線通信装置11,13間で双方向の赤外線通信が行なわれるようになっている。
【0006】
データを送信する場合には、ROM2に格納された通信制御プログラムに従ったCPU1の制御により、RAM3に予め用意されている送信データが信号バス12を介してパラレルデータとして順次UART4に転送される。転送された送信データはUART4によって順次パラレルデータからシリアルデータに変換され、予め設定された通信プロトコルとフォーマットに従って変調器5へ送出される。
【0007】
このシリアルデータは変調器5でパルス変調された電気信号に変換されて送信回路7に送出され、同回路7で電力増幅などされて駆動信号として発光素子9へ出力される。発光素子9は送信回路7からの駆動信号に従って赤外線を発光し、この赤外線は通信相手の赤外線通信装置13により受光される。このようにして、赤外線通信装置11から赤外線通信装置13へ赤外線によりデータが通信される。
【0008】
データを受信する場合には、赤外線通信装置13から送出された赤外線が受光素子10で受光(受信)され、電気信号すなわち受信信号に変換されて受信回路8へ送出される。受信回路8は受光素子10からの受信信号を増幅などして復調器6へ送出し、復調器6は受信回路8からの信号をパルス復調し、UART4へシリアルデータとして送出する。
【0009】
UART4は復調器6からのシリアルデータを予め設定された通信プロトコルとフォーマットに従って受信し、パラレルデータに変換し、CPU1へ受信したことを信号バス12を介して通知する。CPU1はROM2の通信制御プログラムに従ってUART4からの受信データをRAM3へ格納する。
【0010】
以上のような基本的な構成を有する従来の赤外線通信装置において、必要最小限の赤外線の発光強度で通信を可能とするために、受信エラー率や受信した赤外線の強度を検出し、その検出結果により、赤外線の発光強度がより小さくても通信可能(例えば赤外線通信装置間の距離が短い場合)か否かを判断して、送出する赤外線の発光強度を変更するようにした構成が例えば特許文献1,2などにより知られている。
【0011】
【特許文献1】
特開平9−93198号公報(請求項2,4、図1,3)
【特許文献2】
特開平11−112431号公報(請求項1、図1,2)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1,2などで紹介されている受信エラー率によって送出する赤外線の発光強度を調整する構成では、通信エラーのリカバリー処理により通信時間が長くなってしまい、最悪の場合は通信が途絶えてしまうという問題がある。
【0013】
また受信した赤外線の強度の検出結果により、送出する赤外線の発光強度を調整する構成では、外来ノイズの多い環境下でも、受信した赤外線の強度が強ければ、送出する赤外線の発光強度を弱くしてしまうことになる。このため、受信回路に、受光素子から入力される受信信号の強さによって受信信号の増幅率を調整する増幅率調整回路が入っている赤外線通信装置の場合、外来ノイズの多い環境下で、相手の赤外線通信装置から送られてくる赤外線強度が弱くなると、上記の増幅率調整回路の増幅率が高くなり、それに伴い外来ノイズも増幅されてしまい、受信データが化けてしまう事で通信エラーを起こしてしまう場合が考えられる。
【0014】
そこで本発明の課題は、この種の赤外線通信装置において、双方向通信の送信時に、通信エラーを発生させない適正な範囲で、送出する赤外線の発光強度を調整し、赤外線発光のための消費電力を低減できるようにすることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明によれば、
パルス幅を一定とするパルス変調方式で双方向の赤外線通信を行う赤外線通信装置において、
送出する赤外線の発光強度を変化させる発光強度調整手段と、
双方向通信の受信時に赤外線を受信した受信信号に含まれる各パルスのパルス幅を検出するパルス幅検出手段と、
双方向通信の送信時に、既に本装置と同一の構成を有する通信相手の装置から該装置の前記パルス幅検出手段のパルス幅検出結果に関する情報を受信して保持している場合、該情報に基づいて前記発光強度調整手段を制御して送出する赤外線の発光強度を調整するとともに、本来の送信情報とともに本装置の前記パルス幅検出手段のパルス幅検出結果に関する情報を通信相手の装置に送信するように制御する制御手段を有する構成を採用した。
【0016】
また、この構成に対応する赤外線通信装置の通信制御方法及びその通信制御プログラムの構成を採用した。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
図1は本発明の実施形態による赤外線通信装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の赤外線通信装置11は、同装置と同一の構成を有する通信相手の赤外線通信装置13とパルス幅を一定とするパルス変調方式で双方向の赤外線通信を行うものとする。図1中において、先述した従来装置の基本的な構成を示した図4中と共通ないし対応する部分には共通の符号を付してあり、共通部分の説明は省略する。
【0019】
すなわち、図1に示す赤外線通信装置11の構成において、CPU1,ROM2,RAM3,UART4,変調器5,復調器6,送信回路7,受信回路8,発光素子9及び受光素子10のハードウェアと基本的な機能、送信時と受信時の基本的な動作は、CPU1がROM2に格納された通信制御プログラムに従って後述するパルス幅検出に関わる制御を行なう以外は、図4の従来装置の基本的な構成と共通とし、その説明は省略する。
【0020】
なお、送信回路7は、不図示の複数のドライブ回路を有し、後述する送信制御回路21からの制御信号によりドライブ回路を選択して発光素子9の発光強度を変化させることができるものとする。
【0021】
また、受信回路8は、通信相手の赤外線通信装置13からの赤外線を受信(受光)する受光素子10から入力される受信信号の最大値を検出するピークホールド回路と、このピークホールド回路の検出結果により増幅回路の増幅率を変更する増幅率調整回路を有しているものとする。
【0022】
赤外線通信装置11には、上記CPU1〜受光素子10の構成に加えて、符号21〜29で示す以下の構成が設けられている。
【0023】
送信制御回路21は、CPU1の制御のもとに、発光素子9から送出する赤外線の発光強度を調整するために、送信回路7の出力制御を行なう。
【0024】
また、受信回路8の出力には、信号パルス数カウンタ22、増幅器23及び信号パルス幅検出回路24が並列に接続されており、さらに増幅器23の出力にはノイズパルス幅検出回路27が接続されている。
【0025】
信号パルス数カウンタ22は、受信回路8からの受信信号に含まれる信号パルスの数をカウントし、予め設定された一定のパルス数になったことを検出する。なお、受信信号に含まれるノイズパルスは低レベルなのでカウンタ22にパルスとして認識されず、カウントされない。
【0026】
信号パルス幅検出回路24は、受信回路8から入力される受信信号に含まれる各信号パルスのパルス幅を測定(カウント)して、パルス幅が所定の第1のパルス幅未満の信号パルス(以下、規定幅未満信号パルスという)を検出するパルス幅測定カウンタ25と、これにより検出された規定幅未満信号パルスの数をカウントするパルス数カウンタ26からなり、受信信号に含まれる各信号パルスの内で規定幅未満信号パルスを検出し、検出したパルス数をカウントする。すなわち、受信信号に含まれる各信号パルスのパルス幅が上記第1のパルス幅未満である場合を検出し、その検出回数をカウントする。
【0027】
なお、受信時に通信相手の装置13から送られてくる赤外線の強度が弱いと、受信回路8で受信信号を増幅し切れなくなり、受信信号に含まれる信号パルスの幅が小さくなる。本発明では、この点に着目して上記の規定幅未満信号パルス、すなわち幅が小さくなった信号パルスの検出を行なう。
【0028】
また、上記第1のパルス幅は、受信信号を復調する復調器6で受信信号に含まれる信号パルスを信号パルスとして認識できる最低限のパルス幅より少し大きな一定のパルス幅に設定する。つまり、今、通信相手の赤外線通信装置13から送られてきている赤外線の発光強度では受信信号を復調して受け取れるが、これ以上発光強度が弱くなって受信信号の信号パルスのパルス幅が細くなると、復調器6で信号パルスとして認識できず、受信信号を復調して受け取ることができなくなるグレーゾーンに対応するパルス幅に設定する。
【0029】
なお、受信回路8からの受信信号に含まれるノイズパルスは低レベルなので信号パルス幅検出回路24にパルスとして認識されず、検出対象とされない。
【0030】
増幅器23は、受信回路8から入力される受信信号を図3に示すように増幅する。すなわち、受信信号に含まれるノイズパルスのレベルが次に述べるノイズパルス幅検出回路27で検出できる最低限のスレッシュホールドレベルを越えて検出されるように増幅する。このように増幅された受信信号はノイズパルス幅検出回路27に入力される。
【0031】
ノイズパルス幅検出回路27は、入力された増幅された受信信号に含まれる各パルス(信号パルス及びノイズパルス)のパルス幅を測定(カウント)して、パルス幅がこれ未満ならノイズパルスであると判断できる所定の第2のパルス幅未満のパルス(以下、規定幅未満ノイズパルスという)を検出するパルス幅測定カウンタ28と、これにより検出された規定幅未満ノイズパルスの数をカウントするパルス数カウンタ29からなり、増幅された受信信号に含まれる各パルスの内で規定幅未満ノイズパルスを検出し、検出したパルス数をカウントする。すなわち、増幅された受信信号に含まれる各パルスのパルス幅が上記第2のパルス幅未満である場合を検出し、その検出回数をカウントする。
【0032】
なお、上記第2のパルス幅は、復調器6で受信信号に含まれる信号パルスを信号パルスとして認識できる最低限のパルス幅より少し小さな一定のパルス幅に設定し、信号パルスをノイズパルスと判断しないようにする。
【0033】
次に、上述した信号パルス数カウンタ22、信号パルス幅検出回路24、及びノイズパルス幅検出回路27などによる受信時のパルス幅検出に関わる動作を以下に説明する。
【0034】
双方向通信の受信時に、CPU1の制御により、例えば1パケットの受信の開始時など適当なタイミングで信号パルス数カウンタ22、信号パルス幅検出回路24、及びノイズパルス幅検出回路27が起動される。
【0035】
信号パルス数カウンタ22は、受信回路8からの受信信号に含まれる信号パルスのパルス数をカウントし、そのパルス数が予め設定された所定パルス数になったとき、そのことを信号パルス幅検出回路24とノイズパルス幅検出回路27に通知する。
【0036】
信号パルス幅検出回路24では、起動されてから上記の通知があるまで(信号パルス数カウンタ22が起動されてから信号パルスを上記所定パルス数だけカウントするまで)の期間中だけ、受信回路8からの受信信号に含まれる信号パルスの内で先述した規定幅未満信号パルスをパルス幅測定カウンタ25で検出し、そのパルス数(検出回数)をパルス数カウンタ26でカウントする。
【0037】
また、ノイズパルス幅検出回路27では、起動されてから上記の通知があるまでの期間中だけ、増幅器23から入力される増幅された受信信号に含まれる各パルスの内で先述した規定幅未満ノイズパルスをパルス幅測定カウンタ28で検出し、そのパルス数(検出回数)をパルス数カウンタ29でカウントする。
【0038】
そして、CPU1は、信号パルス数カウンタ22が上述した信号パルス数のカウントを終了した後の適当なタイミング、例えば1パケットの受信が終了した後、信号パルス幅検出回路24で検出された規定幅未満信号パルス数の情報とノイズパルス幅検出回路27で検出された規定幅未満ノイズパルス数の情報を信号バス12を介して両回路24,27のパルス数カウンタ26,29から読み取り、RAM3に書き込む。
【0039】
さらに、CPU1は、送信時に本来の送信情報とともに上記のRAM3に書き込まれた規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数の情報を通信相手の赤外線通信装置13に送信するように制御する。
【0040】
すなわち、CPU1は、送信時に、予めRAM3に用意されている送信情報のデータに、上記の規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数の情報のデータを追加した後、その全データを送信データとして信号バス12を介して順次UART4に転送する。そして、これ以後は基本的には前述した従来例と同様の送信動作で送信データを通信相手の赤外線通信装置13に送信するが、その際に従来と異なる方法により、発光素子9から送出する赤外線の発光強度を調整する制御を行なう。
【0041】
この制御を行なう前提として、通信相手の通信装置13は、本装置11と同一の構成を有し、受信時に本装置11と全く同様にして、例えば1パケットの受信中の所定期間中において規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数を検出し、それぞれの検出結果のパルス数の情報を本装置11への送信時に本来の送信情報とともに送信するものとする。また、本装置11では通信相手の装置13から同装置13における規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数の検出結果の情報を受信した場合、CPU1の制御により、その情報をRAM3の所定記憶エリアに書き込んで本装置11における規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数の検出結果の情報と別に保持するものとする。
【0042】
そしてCPU1は、双方向通信の送信時に、既に通信相手の装置13から同装置13における規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数の検出結果の情報を受信してRAM3に保持している場合、その情報に基づいて、発光素子9から送出する赤外線の発光強度を調整するように、送信制御回路21を介して送信回路7を制御する。その制御動作の詳細を図2のフローチャートにより以下に説明する。その制御動作は、ROM2に格納された通信制御プログラムに従って、CPU1により以下のように行なわれる。
【0043】
先ず、双方向通信がスタートしたら、最初のステップS100において送信回路7の出力する発光素子9の駆動信号レベルが最大になるように、すなわち発光素子9から送出される赤外線の発光強度が最大となるように、送信制御回路21を設定する。これは、通信相手の装置13の状態がわからない1回目の送信では、赤外線発光強度を最大にし通信相手の装置13が受信エラーを起こさないようにするためである。
【0044】
次に、ステップS101に進み、RAM3に格納されている通信相手の装置13から受信した前述の規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの情報を初期化(クリア)した後、ステップS102に進む。
【0045】
ステップS102では、UART4からの受信要求の有無を確認し、受信要求が無い場合(No)は、ステップS105に進み、送信要求の有無を確認する。ここでも送信要求が無い場合(No)は、再度ステップS102に戻り、受信要求または送信要求があるまでステップS102とS105の間をループする。
【0046】
ステップS102でUART4からの受信要求があった場合(Yes)、ステップS103で受信処理を行う。ここで通信相手の装置13から同装置13における規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの検出結果の情報が本来の送信情報とともに送信される。受信処理が終了したら、ステップS104で通信相手から送られてきた規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの検出結果の情報をRAM3に書き込み、その後ステップS105の送信要求の有無の確認へ進む。
【0047】
なお、ステップS103の受信処理時に、信号パルス幅検出回路24とノイズパルス幅検出回路27に受信信号の規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの検出を行なわせ、その検出結果の情報を、通信相手の装置13から送られてきた検出結果の情報と別にRAM3に書き込んでおく。
【0048】
ステップS105で送信要求があった場合(Yes)は、ステップS106に進み、RAM3において通信相手の装置13からの規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの検出結果の情報の有無を確認し、無い(No)の場合(まだ通信相手の装置13からの送信がない場合)は、ステップS113へ進んでそのまま送信処理を行なう。すなわち、この場合は送信回路7の出力する駆動信号のレベルを変更せず、発光素子9から送出する赤外線の発光強度を変更せずに送信処理を行う。
【0049】
一方、ステップS106において、既に通信相手の装置13からの送信があった後で通信相手の装置13からの規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの検出結果の情報がRAM3に書き込まれている(Yes)の場合、ステップS107に進む。
【0050】
ステップS107では、RAM3に書き込まれている通信相手の装置13からの検出結果情報の規定幅未満信号パルス数(図2中では「細い信号パルス」と記載)数Nが、予め設定した回数(パルスの検出回数つまり検出したパルス数)範囲Aの上限値Amaxより大きい(多い)か否か判定し、大きい(Yes)場合、ステップS112に進み、送信回路7の出力する駆動信号のレベルを1段階アップするように送信制御回路21を設定し、その後、ステップS113で送信処理を行う。ここではステップS112での設定により、発光素子9から送出される赤外線の強度が1段階アップした状態で送信が行われる。
【0051】
つまり、ステップS107でYesの場合、本装置11の前回の送信時において赤外線発光強度が弱くて、通信相手の装置13において受信信号のパルス幅検出で規定幅未満信号パルスが多数検出されていたと判断し、今回の送信時における赤外線発光強度を強くする。
【0052】
また、ステップS107で上記の規定幅未満信号パルス数Nが回数範囲Aの上限値Amax以下(No)の場合、ステップS108に進む。
【0053】
ステップS108では、RAM3に書き込まれている通信相手の装置13からの検出結果情報の規定幅未満ノイズパルス(図2中では単に「ノイズパルス」と記載)数Mが予め設定した回数範囲Bの上限値Bmaxより大きい(多い)か否か判定し、大きい(Yes)場合、ステップS112に進み、送信回路7の出力する駆動信号を1段階アップするように送信制御回路21を設定し、その後、ステップS113で送信処理を行う。
【0054】
つまり、ステップS108でYesの場合、本装置11の前回の送信時において赤外線発光強度が弱くて、通信相手の装置13において受信信号に増幅されたノイズパルスが多く検出されていたと判断し、今回の送信時における赤外線発光強度を強くする。
【0055】
また、ステップS108で上記の規定幅未満ノイズパルス数Mが回数範囲Bの上限値Bmax以下(No)の場合、ステップS109に進む。
【0056】
ステップS109では、RAM3に書き込まれている通信相手の装置13からの検出結果情報の規定幅未満信号パルス数Nが上記の回数範囲Aの下限値Aminより小さい(未満)か否か判定し、下限値Amin以上(No)の場合、そのままステップS113に進み、送信回路27の出力する駆動信号のレベルを変更せずに送信処理を行う。
【0057】
つまり、ステップS109でNoの場合、本装置11の前回の送信時において赤外線発光強度が適正であったため、通信相手の装置13において検出された規定幅未満信号パルス数Nが適当な回数範囲Aの範囲内になったと判断し、今回の送信時における赤外線発光強度を変更しないようにする。
【0058】
また、ステップS109で上記の規定幅未満信号パルス数Nが回数範囲Aの下限値Amin未満(Yes)の場合、ステップS110に進む。
【0059】
ステップS110では、RAM3に書き込まれている通信相手の装置13からの検出結果情報の規定幅未満ノイズパルス数Mが回数範囲Bの下限値Bminより小さいか否か判定し、下限値Bmin以上(No)の場合、そのままステップS113へ進み、送信回路7の出力する駆動信号のレベルを変更せずに、送信処理を行う。
【0060】
つまり、ステップS110でNoの場合、本装置11の前回の送信時において赤外線の発光強度が適正であったため、通信相手の装置13で検出された規定幅未満ノイズパルス数Mが適当な回数範囲Bの範囲内になったと判断し、今回の送信時における赤外線の発光強度を変更しないようにする。
【0061】
また、ステップS110で上記の規定幅未満ノイズパルス数Mが回数範囲Bの下限値Bmin未満(Yes)の場合、ステップS111に進み、送信回路7の出力する駆動信号のレベルを1段階ダウンするように設定し、その後、ステップS113で送信処理を行う。
【0062】
つまり、本装置11の前回の送信時における赤外線の発光強度が強くて、通信相手の装置13で検出された規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mが共に少ない場合を、ステップS109,S110で判断し、その場合、今回の送信時における赤外線の発光強度を弱くする。
【0063】
ステップS113の送信処理では、その前にステップS103の受信処理を行なっていれば、その受信処理時に検出してRAM3に書き込んでおいた本装置での規定幅未満信号パルス数と規定幅未満ノイズパルス数の検出結果の情報を本来の送信情報ととともに通信相手の装置13に送信するように制御する。
【0064】
送信処理が終わった後は、ステップS114に進み、通信が終了か否か判定し、通信が続く場合(No)は、ステップS101に戻り、通信相手の装置13からの規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの情報を初期化(クリア)した後、ステップS102とステップS105のループでの送受信要求待ちとなる。
【0065】
ステップS114で通信が終了した場合(Yes)は、処理を終了する。
【0066】
以上のようにして本実施形態の赤外線通信装置11では、本装置と同一の構成を有する通信相手の装置13との双方向通信における送信時に、既に通信相手の装置13から規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの検出結果の情報を受信してRAM3に保持している場合、CPU1がこの情報に基づいて、送信制御回路21を介して送信回路7を制御し、発光素子9から送出する赤外線の発光強度を調整する。ここで、上記の規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mのどちらが大きかった場合(ステップS107またはS108でYes)でも、前回の送信時に送出した赤外線の発光強度が弱くて通信エラーが発生する一歩手前の状態であったことを意味する。したがって、この場合に今回の送信における赤外線の発光強度を強くする(ステップS112)ことにより、通信エラーを事前に回避し、赤外線通信を安定して良好に行なうことができる。また、規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mのいずれも小さかった場合(ステップS109とS110で共にYes)は、前回の送信時に送出した赤外線の発光強度が必要以上に強くて、それより少し弱くしても通信エラーが発生しないことを意味する。したがって、この場合に今回の送信における赤外線の発光強度を少し弱くする(ステップS111)ことにより、通信エラーを事前に回避しつつ赤外線発光のための消費電力を低減することができる。
【0067】
なお、以上では、規定幅未満信号パルス数Nと規定幅未満ノイズパルス数Mの両方の検出を行なうものとしたが、いずれか1方の検出だけ行なうようにしてもよい。そして双方向通信の送信時に、既に通信相手の装置13から同装置の上記1方の検出結果の情報を受信して保持している場合、この情報に基づいて送出する赤外線の発光強度を調整するとともに、本来の送信情報とともに本装置の上記1方の検出結果の情報を通信相手の装置13に送信するようにしてもよい。その場合のCPU1の制御手順としては、図2のフローチャートの制御手順において、ステップS108とS110の処理を削除するか、あるいはステップS107とS109の処理を削除すればよい。
【0068】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、パルス幅を一定とするパルス変調方式で双方向の赤外線通信を行う赤外線通信装置において、赤外線を受信した受信信号に含まれる各パルスのパルス幅を検出するパルス幅検出手段を有し、本装置と同一の構成を有する通信相手の装置との双方向通信の送信時に、既に通信相手の装置から該装置の前記パルス幅検出手段のパルス幅検出結果に関する情報を受信して保持している場合、該情報に基づいて、送出する赤外線の発光強度を調整するとともに、本来の送信情報とともに本装置の前記パルス幅検出手段のパルス幅検出結果に関する情報を通信相手の装置に送信するようにした構成を採用したので、双方向通信の送信時に、通信エラーを発生させない適正な範囲で、送出する赤外線の発光強度を調整し、赤外線発光のための消費電力を低減することができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における赤外線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】同装置において双方向通信の送信時に赤外線の発光強度を調整する制御手順を示すフローチャート図である。
【図3】同装置の増幅器によるノイズパルスを含む受信信号の増幅の様子を示す説明図である。
【図4】従来の赤外線通信装置の基本的な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 CPU
2 ROM
3 RAM
4 UART
5 変調器
6 復調器
7 送信回路
8 受信回路
9 発光素子
10 受光素子
11,13 赤外線通信装置
12 信号バス
21 送信制御回路
22 信号パルス数カウンタ
23 増幅器
24 信号パルス幅検出回路
25 パルス幅測定カウンタ
26 パルス数カウンタ
27 ノイズパルス幅検出回路
28 パルス幅測定カウンタ
29 パルス数カウンタ
Claims (7)
- パルス幅を一定とするパルス変調方式で双方向の赤外線通信を行う赤外線通信装置において、
送出する赤外線の発光強度を変化させる発光強度調整手段と、
双方向通信の受信時に赤外線を受信した受信信号に含まれる各パルスのパルス幅を検出するパルス幅検出手段と、
双方向通信の送信時に、既に本装置と同一の構成を有する通信相手の装置から該装置の前記パルス幅検出手段のパルス幅検出結果に関する情報を受信して保持している場合、該情報に基づいて前記発光強度調整手段を制御して送出する赤外線の発光強度を調整するとともに、本来の送信情報とともに本装置の前記パルス幅検出手段のパルス幅検出結果に関する情報を通信相手の装置に送信するように制御する制御手段を有することを特徴とする赤外線通信装置。 - パルス幅を一定とするパルス変調方式で双方向の赤外線通信を行う赤外線通信装置の通信制御方法であって、
双方向通信の受信時に赤外線を受信した受信信号に含まれる各パルスのパルス幅を検出するパルス幅検出工程と、
双方向通信の送信時に、既に本装置と同一の構成を有する通信相手の装置から該装置における前記パルス幅検出工程のパルス幅検出結果に関する情報を受信して保持している場合、該情報に基づいて送出する赤外線の発光強度を調整するとともに、本来の送信情報とともに本装置における前記パルス幅検出工程のパルス幅検出結果に関する情報を通信相手の装置に送信するように制御する制御工程を行うことを特徴とする通信制御方法。 - 双方向通信の受信時に前記受信信号の信号パルスとともにノイズパルスも含めて各パルスのパルス幅を検出できるように前記受信信号を増幅する増幅工程を行うとともに、
前記パルス幅検出工程として、
前記増幅工程による増幅前の受信信号に含まれる各信号パルスのパルス幅が受信信号の復調の段階で信号パルスとして認識できる最低限より少し大きな所定の第1のパルス幅未満である場合を検出する第1の検出工程と、
前記増幅工程により増幅された受信信号に含まれる各パルスのパルス幅の値が前記最低限より少し小さな所定の第2のパルス幅未満である場合を検出する第2の検出工程を行い、
さらに、前記パルス幅検出結果に関する情報として、受信時の所定期間中における前記第1の検出工程による前記第1のパルス幅未満の検出回数、及び前記第2の検出工程による前記第2のパルス幅未満の検出回数の情報を生成する検出情報生成工程を行い、
該工程で生成された情報を前記制御工程で通信相手の装置に送信することを特徴とする請求項2に記載の通信制御方法。 - 前記制御工程では、通信相手の装置からの前記パルス幅検出結果に関する情報を保持していて、該情報により、通信相手の装置における前記第1の検出工程による前記第1のパルス幅未満の検出回数が所定の第1の回数範囲の上限より多い場合、または、前記第2の検出工程による前記第2のパルス幅未満の検出回数が所定の第2の回数範囲の上限より多い場合、送出する赤外線の発光強度を強くするように制御することを特徴とする請求項3に記載の通信制御方法。
- 前記制御工程では、通信相手の装置からの前記パルス幅検出結果に関する情報を保持していて、該情報により、通信相手の装置における前記第1の検出工程による前記第1のパルス幅未満の検出回数が前記第1の回数範囲の下限未満であり、且つ、前記第2の検出工程による前記第2のパルス幅未満の検出回数が前記第2の回数範囲の下限未満であるときに、送出する赤外線の発光強度を弱くするように制御することを特徴とする請求項3または4に記載の通信制御方法。
- 前記制御工程では、通信相手の装置からの前記パルス幅検出結果に関する情報を保持していて、該情報により、通信相手の装置における前記第1の検出工程による前記第1のパルス幅未満の検出回数が前記第1の回数範囲内であるとき、または、前記第2の検出工程による前記第2のパルス幅未満の検出回数が前記第2の回数範囲内であるときに、送出する赤外線の発光強度をそのまま維持するように制御することを特徴とする請求項3から5までのいずれか1項に記載の通信制御方法。
- パルス幅を一定とするパルス変調方式で双方向の赤外線通信を行う赤外線通信装置の通信制御プログラムであって、
双方向通信の受信時に赤外線を受信した受信信号に含まれる各パルスのパルス幅を検出するパルス幅検出工程と、
双方向通信の送信時に、既に本装置と同一の構成を有する通信相手の装置から該装置における前記パルス幅検出工程のパルス幅検出結果に関する情報を受信して保持している場合、該情報に基づいて送出する赤外線の発光強度を調整するとともに、本来の送信情報とともに本装置における前記パルス幅検出工程のパルス幅検出結果に関する情報を通信相手の装置に送信するように制御する制御工程を行う制御手順を含むことを特徴とする通信制御プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002295535A JP2004134906A (ja) | 2002-10-09 | 2002-10-09 | 赤外線通信装置、その通信制御方法、及びその通信制御プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002295535A JP2004134906A (ja) | 2002-10-09 | 2002-10-09 | 赤外線通信装置、その通信制御方法、及びその通信制御プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004134906A true JP2004134906A (ja) | 2004-04-30 |
Family
ID=32285743
Family Applications (1)
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JP2002295535A Pending JP2004134906A (ja) | 2002-10-09 | 2002-10-09 | 赤外線通信装置、その通信制御方法、及びその通信制御プログラム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004134906A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100377124C (zh) * | 2005-05-09 | 2008-03-26 | 威盛电子股份有限公司 | 校准芯片间信号驱动参数的方法与相关装置 |
JP2008301289A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Sharp Corp | 光空間伝送受信回路、光空間伝送装置、光空間伝送システム、および電子機器 |
JP2010011354A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Fujitsu Ten Ltd | 赤外線通信装置 |
-
2002
- 2002-10-09 JP JP2002295535A patent/JP2004134906A/ja active Pending
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