JP2004134062A - 情報再生装置 - Google Patents

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JP2004134062A JP2003324194A JP2003324194A JP2004134062A JP 2004134062 A JP2004134062 A JP 2004134062A JP 2003324194 A JP2003324194 A JP 2003324194A JP 2003324194 A JP2003324194 A JP 2003324194A JP 2004134062 A JP2004134062 A JP 2004134062A
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相田 和俊
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高橋 利彦
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Abstract

【課題】 ディスク媒体に記録された情報を再生する際の従来のジッタ量に代わる新たなパラメータを提供する。
【解決手段】 PR(Partial Response)等化を行う際の複数の理想値を等化目標として保持し、アナログ・デジタル変換器(ADC)11の出力に対応するFIR(Finite Impulse Response)フィルタ16の出力と等化目標との間の誤差を最小にするようにFIRフィルタ16のタップ係数を更新するための誤差最小化回路15と、FIRフィルタ16の出力と等化目標との間の誤差を表す信号を再生データのエラーレートと相関のあるパラメータ信号として生成するための誤差検出回路13及び加算重み付け回路17とを設ける。このパラメータ信号が最小となるようにアナログ信号品質を調整することにより、再生データのエラーレートのマージンを最適化する。
【選択図】 図1

Description

 本発明は、光ディスク装置、ハードディスク装置などの、ディスク媒体に記録された情報を再生するための情報再生装置に関するものである。
 情報再生装置の再生信号品質の尺度として、従来は再生データのエラーレートが用いられており、エラーレートを低くすることが重要である。しかし、ECC(Error Correcting Code)などのエラー訂正技術が用いられているため、エラー限界をわずかでも超えるとシステムが破綻を来し、エラー限界以内では全くエラーが発生しないという特徴を持つ。
 情報再生装置において、再生データのエラーレートをパラメータとしてシステム最適化のための学習を行うのは非常に困難である。そこで従来は、エラーレートのマージンを最適化するため、ディスク媒体から得られたアナログ信号からジッタ量を検出し、このジッタ量を用いて学習を行っていた(特許文献1〜3参照)。
特開平8−45081号公報 特開2000−173060号公報 特開2001−23167号公報
 ジッタ量は、再生データのエラーレートのマージンを見極めるために非常に有用なパラメータであった。しかし、昨今のデジタル技術の進歩により、PRML(Partial Response Maximum Likelihood)や適応等化などの技術が導入された結果、必ずしもジッタ量がエラーレートと相関のあるパラメータではなくなった。そこで、従来のアナログ的手法におけるジッタ量に代わる新たなパラメータが必要となってきた。
 本発明の目的は、情報再生装置で用いられていた従来のジッタ量に代わる、再生データのエラーレートのマージンを確保するために有用なパラメータを提供することにある。
 上記目的を達成するため、本発明は、ディスク媒体から得られたアナログ信号をデジタル値に変換したうえ、当該デジタル値とその理想値との間の誤差を新たなパラメータとすることとしたものである。
 具体的に説明すると、本発明は、ディスク媒体に記録された情報を再生するための情報再生装置において、前記ディスク媒体から得られたアナログ信号をデジタル値に変換するためのアナログ・デジタル変換(ADC:Analog-to-Digital Conversion)手段と、前記ADC手段の出力に係る信号に対する理想値を目標値として保持するための目標値保持手段と、前記ADC手段の出力に係る信号と前記目標値保持手段の出力との間の誤差を検出し、かつ該誤差を表す信号を再生データのエラーレートと相関のあるパラメータ信号として生成するための誤差検出手段とを備えた構成を採用し、前記パラメータ信号が最小となるように前記アナログ信号の品質を調整することにより、前記再生データのエラーレートのマージンを最適化できるようにしたものである。
 前記ADC手段の出力を入力とし、かつ係数を可変とするタップを持つフィルタと、前記フィルタの出力と前記目標値保持手段の出力との間の誤差を最小にするように前記フィルタのタップ係数を更新するための誤差最小化手段とを更に備えることとすれば、前記フィルタのタップ係数を最適化したうえで、前記パラメータ信号が最小となるように前記アナログ信号の品質を調整することができる。
 前記フィルタは、例えばPR(Partial Response)等化を実現するためのPR等化フィルタである。前記目標値保持手段は、前記PR等化を行う際の複数の理想値を前記目標値として保持する。前記誤差検出手段及び前記誤差最小化手段は、前記ADC手段の出力に対応する前記フィルタの複数のタップ出力と前記複数の理想値とをそれぞれ比較する。
 本発明によれば、ディスク媒体から得られたアナログ信号をデジタル値に変換したうえ、当該デジタル値とその理想値との間の誤差を新たなパラメータとすることとしたので、従来のジッタ量に代わる有用なパラメータを提供することができる。
 図1は、本発明に係る情報再生装置である光ディスク装置20の構成例を示している。図1の光ディスク装置20は、ディスク媒体である光ディスク5に記録された情報を再生するための情報再生装置であって、ピックアップ8と、ピックアップドライバ9と、イコライザ(EQ)10と、アナログ・デジタル変換器(ADC:Analog-to-Digital Converter)11と、目標値保持回路12と、誤差検出回路13と、位相同期ループ(PLL:Phase-Locked Loop)回路14と、誤差最小化回路15と、PR等化フィルタ16と、加算重み付け回路17と、演算回路18とを備えている。図示の例では、PR等化フィルタ16として3タップのFIR(Finite Impulse Response)フィルタが、誤差最小化回路15として最小2乗法に従ったLMS(Least Mean Square)ブロックがそれぞれ採用されている。
 ピックアップ8は、光ディスク5にレーザービームを照射するための手段である。ピックアップドライバ9は、当該レーザービームのフォーカス制御及びトラッキング制御を司るように、制御信号S90をピックアップ8に与える。ピックアップ8の出力信号S80は、イコライザ10を経てADC11に入力されるアナログ信号S100となる。ADC11は、アナログ信号S100をデジタル値に変換する。ADC11の出力デジタル信号S110は、PLL回路14及びFIRフィルタ16に与えられる。PLL回路14は、デジタル信号S110からクロックを抽出し、これをサンプリングクロックとしてADC11へ供給する。FIRフィルタ16は、デジタル信号S110を入力とし、かつ各々の係数を可変とする3つのタップを持つ。このFIRフィルタ16の出力から再生データが得られるようになっている。
 目標値保持回路12は、PR等化を行う際の複数の理想値を目標値として保持する。ここでは、FIRフィルタ16の3タップ出力に対応する3つの等化目標(ET1、ET2及びET3)を目標値保持回路12が保持するものとする。LMSブロック15は、逐次変化するADC11の出力に対応するFIRフィルタ16の3タップ出力S161と、等化目標(ET1、ET2及びET3)とをそれぞれ比較し、これらの間の2乗誤差を最小にするように当該FIRフィルタ16のタップ係数を更新するための信号S150を供給する。一方、誤差検出回路13は、逐次変化するADC11の出力に対応するFIRフィルタ16の3タップ出力S160と、信号S120により表される等化目標(ET1、ET2及びET3)とをそれぞれ比較し、これらの間の誤差を3個の減算器で検出して、該誤差を表す信号を再生データのエラーレートと相関のある誤差信号S130とする。加算重み付け回路17は、3個の乗算器と1個の加算器とで構成され、誤差検出回路13の出力S130に任意の重み付け処理及び加算処理を施すことにより、求めるパラメータ信号S170を生成する。演算回路18は、このパラメータ信号S170に基づく品質調整信号S180をピックアップドライバ9及びイコライザ10へ供給する。つまり、演算回路18は、パラメータ信号S170が最小となるようにアナログ信号S100の品質を調整することにより、再生データのエラーレートのマージンを最適化する機能を持つ。なお、FIRフィルタ16の出力信号S160及びS161は互いに同一信号であってよい。
 次に、図2〜図6を参照して、図1の光ディスク装置20の動作を説明する。図2は、ADC11の入力アナログ信号S100の波形と、その理想的なサンプル点とを示している。図2によれば、各サンプル点が等化目標(ET1、ET2及びET3)のいずれかと一致している。ところが実際には、図3に示すように、ADC11の出力デジタル信号S110で表されるサンプル値が等化目標(ET1、ET2及びET3)からずれる。そこで、LMSブロック15は、FIRフィルタ16の3タップ出力S161と等化目標(ET1、ET2及びET3)との間の2乗誤差を最小にするように当該FIRフィルタ16のタップ係数を更新させる。図4は、FIRフィルタ16の3タップ出力S160がLMSブロック15により補正されたことを示している。これら3タップ出力S160に応答して、誤差検出回路13が図5に示すような誤差信号S130を出力する。図6は、乗算係数を全て1として計算した場合に加算重み付け回路17から出力されるパラメータ信号S170の波形を示している。演算回路18は、パラメータ信号S170が最小となるようにピックアップドライバ9及びイコライザ10を制御することで、再生データのエラーレートのマージンを最適化する。
 以上のとおり、図1の構成を持つ光ディスク装置20を用いることで、再生データのエラーレートのマージンを最適化するように、ピックアップ8のフォーカス制御及びトラッキング制御、並びにイコライザ10の特性調整のための学習を行うことができる。この学習は、光ディスク5の任意のセクタ、あるいは任意の1周について行えばよい。また、PLL回路14のクロック周波数に比例した頻度でパラメータ信号S170を積算したり、パラメータ信号S170とジッタ信号とを所定比率で加算した信号を積算したりすることとすれば、光ディスク5の回転変動に関係なく、安定して学習を行うことができる。
 簡便には、図1中のPR等化フィルタ16及び誤差最小化回路15の配設を省略して、デジタル信号S110を誤差検出回路13に直接接続することとしてもよい。PR等化フィルタ16に代えて、波形等化を目的としないLPF(Low Pass Filter)を採用することも可能である。誤差検出回路13にて、フィルタ出力信号S160と目標値S120との差の積算値を求めることとしてもよい。
 図1のようにPR等化フィルタ16を採用する場合には、誤差検出回路13から出力される全ての誤差信号S130をエラーレートと相関のあるパラメータとして使用したり、いずれか1つ(例えば中心にある値)のみを加算重み付け回路17で選択したりすればよい。また、加算重み付け回路17により、任意の2つの出力の和をパラメータとして使用する方法、3つ以上又は全ての出力の和をパラメータとして使用する方法などがある。
 演算回路18にて、光ディスク5の品質を示す情報としてパラメータ信号S170を利用することとしてもよい。図7を用いて、その方法を説明する。
 図7は、3つのディスクA、B及びCの各々においてアナログ信号S100の品質を調整した際の、品質調整信号S180とパラメータ信号S170との相関図である。ディスクAは最小値X、ディスクBは最小値Y、ディスクCは最小値Zでそれぞれアナログ信号品質を調整すると最も高い再生データ品質を得ることができる。そして、最小値Xが所定の判定基準Rよりも大きいディスクAについては、媒体不良と判定する。最小値Yが判定基準Rよりも小さいディスクBについては、ディスクBの情報を光ディスク装置20で再生できない場合には、ディスクBに媒体不良はなく、当該光ディスク装置20の故障と判断できる。ディスクCについても、ディスクBと同様の品質良否判定が行える。
 このようにパラメータ信号S170を利用することで、光ディスク装置20において情報が再生できない場合に、複雑な信号解析を行わずに光ディスク5と光ディスク装置20とのどちらが劣化しているのかを容易に区別することができ、デバッグ性能が向上する。
 なお、上記演算回路18の各機能を光ディスク装置20に外部接続されるパーソナルコンピュータなどで実現することとしてもよい。
 以上説明してきたとおり、本発明に係る情報再生装置は、従来のジッタ量に代わる有用なパラメータを提供することができ、光ディスク装置、ハードディスク装置などの分野で有用である。
本発明に係る情報再生装置の構成例を示すブロック図である。 図1中のADCの入力アナログ信号の波形とその理想的なサンプル点とを示す図である。 図1中のADCの出力デジタル信号で表されるサンプル値が実際には等化目標からずれることを示す図である。 図1中のFIRフィルタの出力信号がLMSブロックにより補正されたことを示す図である。 図1中の誤差検出回路から出力される誤差信号の波形を示す図である。 図1中の加算重み付け回路から出力されるパラメータ信号の波形を示す図である。 図1の情報再生装置によるディスク媒体の品質良否判定を説明するための図である。
符号の説明
5 光ディスク(ディスク媒体)
8 ピックアップ
9 ピックアップドライバ
10 イコライザ(EQ)
11 アナログ・デジタル変換器(ADC)
12 目標値保持回路
13 誤差検出回路
14 PLL(位相同期ループ)回路
15 LMSブロック(誤差最小化回路)
16 FIRフィルタ(PR等化フィルタ)
17 加算重み付け回路
18 演算回路
20 光ディスク装置(情報再生装置)

Claims (8)

  1.  ディスク媒体に記録された情報を再生するための情報再生装置であって、
     前記ディスク媒体から得られたアナログ信号をデジタル値に変換するためのアナログ・デジタル変換手段と、
     前記アナログ・デジタル変換手段の出力に係る信号に対する理想値を目標値として保持するための目標値保持手段と、
     前記アナログ・デジタル変換手段の出力に係る信号と前記目標値保持手段の出力との間の誤差を検出し、かつ該誤差を表す信号を再生データのエラーレートと相関のあるパラメータ信号として生成するための誤差検出手段とを備え、
     前記パラメータ信号が最小となるように前記アナログ信号の品質を調整することにより、前記再生データのエラーレートのマージンを最適化できるように構成されたことを特徴とする情報再生装置。
  2.  請求項1記載の情報再生装置において、
     前記アナログ・デジタル変換手段の出力を入力とし、かつ係数を可変とするタップを持つフィルタと、
     前記フィルタの出力と前記目標値保持手段の出力との間の誤差を最小にするように前記フィルタのタップ係数を更新するための誤差最小化手段とを更に備えたことを特徴とする情報再生装置。
  3.  請求項2記載の情報再生装置において、
     前記フィルタは、PR(Partial Response)等化を実現するためのPR等化フィルタであり、
     前記目標値保持手段は、前記PR等化を行う際の複数の理想値を前記目標値として保持し、
     前記誤差検出手段及び前記誤差最小化手段は、前記アナログ・デジタル変換手段の出力に対応する前記フィルタの複数のタップ出力と前記複数の理想値とをそれぞれ比較することを特徴とする情報再生装置。
  4.  請求項3記載の情報再生装置において、
     前記誤差検出手段の複数の出力のうち任意の2つの出力の和を生成するための加算手段を更に備えたことを特徴とする情報再生装置。
  5.  請求項3記載の情報再生装置において、
     前記誤差検出手段の複数の出力のうち3つ以上又は全ての出力の和を生成するための加算手段を更に備えたことを特徴とする情報再生装置。
  6.  請求項3記載の情報再生装置において、
     前記誤差検出手段の複数の出力に任意の重み付けを行うための重み付け手段を更に備えたことを特徴とする情報再生装置。
  7.  請求項6記載の情報再生装置において、
     前記重み付け手段は、前記誤差検出手段の複数の出力のうち中心にある値のみを出力する機能を有することを特徴とする情報再生装置。
  8.  請求項1記載の情報再生装置において、
     前記パラメータ信号を前記ディスク媒体の品質を示す情報として利用するための手段を更に備えたことを特徴とする情報再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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