JP2004133879A - クライアント・アグリケーションシステム及びそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】各金融機関の認証情報を第三者機関に預けることなく、複数の資産運用機関に分散された個人又は企業が所有している各種の金融資産の情報を一覧として利用者端末から見ることが可能なクライアント・アグリケーションシステムを提供する。
【解決手段】利用者端末1a側に、各資産運用機関3から発行された利用者を認証するための各認証情報を記録媒体に保管する認証情報保管手段と、前記保管された各認証情報を用いて資産運用機関のサイト3の当該情報処理システムにログインすると共に、各サイト3を同時並行的に巡回して利用者の金融情報を自動的に収集する金融情報収集手段と、収集した金融情報を第三者機関が運営する情報提供サイト10の情報処理システムに伝送する金融情報伝送手段とを備え、前記利用者端末1aにより収集された金融情報を前記情報提供サイト10により集約して利用者端末1a若しくは他の利用者端末1bから閲覧可能にする。
【選択図】 図1
【解決手段】利用者端末1a側に、各資産運用機関3から発行された利用者を認証するための各認証情報を記録媒体に保管する認証情報保管手段と、前記保管された各認証情報を用いて資産運用機関のサイト3の当該情報処理システムにログインすると共に、各サイト3を同時並行的に巡回して利用者の金融情報を自動的に収集する金融情報収集手段と、収集した金融情報を第三者機関が運営する情報提供サイト10の情報処理システムに伝送する金融情報伝送手段とを備え、前記利用者端末1aにより収集された金融情報を前記情報提供サイト10により集約して利用者端末1a若しくは他の利用者端末1bから閲覧可能にする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀行預金,各種の有価証券,確定拠出年金,ローンによる支払,金銭的価値を有するポイントなど、それぞれの資産運用機関に分散された複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する当該利用者の各種の金融資産の情報を金融情報として集約し、その集約情報を電子データで当該クライアントに提供するクライアント・アグリケーションシステム及びそのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、カードを用いて商品の購入や各種サービスの利用をできるようにしたキャッシュレス・システムとしては、プリペイドカード・システム,クレジットカード・システム,銀行POSシステムといった様々なシステムが普及している。また、近年、通信ネットワークを介してホームバンキングやホームトレードの他に、インターネットを利用した電子ショッピングや電子商取引をするシステムが実現されている。さらに、いわゆる電子マネーによる取引を可能とした電子マネーシステムが実現されつつある。
【0003】
また、販売店で購入した商品の代金に応じてポイントを記録し、次回の購入時にポイントに応じた金額を代金から割引くなどの所定の特典をユーザが享受できるポイントサービスが広く行われ、更に、近年では、航空会社を中心としていわゆるマイレージサービスが行われている。このマイレージサービスでは、特定の航空会社の会員となった利用者が、当該航空会社で利用した飛行距離に応じてマイル(ポイント)が加算される他、提携先の各航空会社,ホテル,レンタカー等を利用するとポイントが加算され、また、クレジットカードを利用して買い物をした金額に応じてマイルが加算される。そして、そのポイントの累積値に応じて、無料航空券やギフト券などの所定の特典を利用者が享受できるようにしたものである。
【0004】
このように、現在では、インターネット上のサイトで運営されるシステムを含めて多様なサービスを受けるができるようになっており、利用者にとっては利便性が向上しているが、その反面、カードの暗証番号やログインのためのユーザID,パスワードなど、利用者を認証するための認証情報が各発行機関によって異なり、認証情報の管理が負担となっている。また、例えば一人で複数の金融機関に口座を作るなど、複数の金融機関のカードを所有している人も多く、現在、どこの金融機関にどのくらいの金額が貯蓄されており、総額いくらあるかを認識するのが困難となっている。さらに、クレジットカードでの支払いや公共料金などの自動引落しなど、いつの時点でどの金融機関からいくら引落とされ、そのときの残額がいくらになるかなど全てを把握するのは困難であり、各種のシステムを利用すれば利用するほど、個人や企業にとっては資産管理が大変となっているのが現状である。また、各種のポイントサービスにおいても、複数のシステムを利用することが多く、印字された用紙を整理して保管しておく人は少なく、現在どの種のポイントがどの程度溜まっているかを把握していない人がほとんどである。
【0005】
ところで、近年、インターネット上の様々なウェブサイトから当該利用者の複数の口座情報を集めて、利用者端末から当該口座情報を閲覧可能に表示するサービスを行う、いわゆるアカウント・アグリゲーションの機能を有するシステム((以下、アカウント・アグリゲーションシステムと言う)が、一部の金融機関で実現されつつある。図24は、従来のアカウント・アグリゲーションシステムの構成を示しており、利用者個人が利用している各金融機関の認証情報が、利用者の通信端末31から通信ネットワーク上の情報提供サイト32を介して情報収集センター33に送信されて認証情報記憶部33Aに登録される。情報収集センター33では、各資産運用機関のサイト34から当該利用者の口座残高等の情報を定期的に収集し、収集した各金融機関のデータ(最新データ)を収集情報記憶部33Bに記憶する。情報提供サイト32はインターネット上のウェブサイトであり、利用者の通信端末からの閲覧要求を受けて、情報収集センター33にアクセスし、各金融機関の口座残高等の情報(収集した時点の最新データ)の一覧を通信端末の画面上に表示するようにしている。また、利用者がその時点の最新情報を見たい場合は、情報提供サイト32が提供するブラウザの画面で、当該金融機関の認証情報を入力して閲覧要求することで、その時点の口座残高等の情報が取得されて当該金融機関の最新情報を見ることができるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようなアカウント・アグリゲーションシステムでは、各金融機関の口座残高等の金融情報を一覧として閲覧できるので便利である。しかしながら、従来のアグリゲーション・システムでは、各金融機関の認証情報を第三者機関(前述の例では、情報提供サイト経由で情報収集センター)に預けなくてはならず、利用者の心理的抵抗がかなり大きいといおう問題があり、利用を控える人が多いと想定される。また、当該金融機関の最新情報を見るときにログインが必要となるが、各金融機関から発行される認証情報がバラバラで、それらの認証情報の記憶・管理が大変であり、ログイン操作も面倒であるという不便さがあった。さらに、当該金融機関の最新情報を見ることはできても、過去の履歴や将来の支払い予定などの流動的な情報を知ることができないなど、把握できる情報はすくなく、個人又は企業が所有している各種の金融資産の収支の実績や将来の動向などを把握することができなかった。
【0007】
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明の目的は、各金融機関の認証情報を第三者機関に預けることなく、複数の資産運用機関の口座等に分散された個人又は企業が所有している各種の金融資産の情報を一覧として利用者端末から見ることが可能なクライアント・アグリケーションシステムを提供することにある。また、過去の履歴や将来の支払い予定などの流動的な情報を容易に把握可能なクライアント・アグリケーションシステム及びその情報収集用のプログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する当該利用者の経済活動に係る各種の情報を金融情報として収集し、その金融情報を集約した集約情報を前記資産運用機関とは異なる第三者機関が運営する通信ネットワーク上の情報提供サイトを介して利用者端末に提供するクライアント・アグリケーションシステム及びプログラムに関するものであり、本発明の上記目的は、クライアント・アグリケーションシステムに関しては、前記情報提供サイトの情報処理システムが、前記利用者端末からの前記金融情報のデータ取得要求に対する応答の単位をデータ要素として複数のデータ要素から構成される金融情報について前記データ要素の取得順序が規定されたデータ取得手順を含む当該資産運用機関固有の通信手順が定義された定義パターンの情報を前記資産運用機関のサイト毎に保管すると共に、前記定義パターンの情報を前記利用者端末側に提供する定義パターン提供手段を備えると共に、前記利用者端末側が、各資産運用機関のサイトにて本人を認証するためのID,パスワード情報等の認証情報を前記各資産運用機関を特定する識別子等で検索可能に認証情報データベースとして記録媒体に一括して保管する認証情報保管手段と、前記金融情報の収集処理に先立ち前記情報提供サイトから前記定義パターンの情報を受信する定義パターン受信手段と、前記認証情報保管手段により保管された各認証情報を用いて前記各資産運用機関のサイトの当該情報処理システムにログインし、前記定義パターンに示されるデータ取得手順に従って、各資産運用機関のサイトから前記利用者の金融情報を収集する処理を前記資産運用機関のサイト毎に並行して実行すると共に、前記データ要素の取得順序が任意として規定されているサイトの場合は各データ要素を取得する処理を前記データ要素毎に並行して実行することにより、各資産運用機関のサイトを同時並行的に巡回して当該利用者の金融情報を自動的に収集する金融情報収集手段と、前記金融情報収集手段により収集した金融情報を前記情報提供サイトの情報処理システムに伝送する金融情報伝送手段とを備え、前記利用者端末により収集された各資産運用機関の金融情報を前記情報提供サイトにより集約して前記利用者端末若しくは他の利用者端末から閲覧可能に提供することによって達成される。
【0009】
さらに、前記利用者端末から前記利用者の金融情報を受信すると共に、必要な情報を集約して集約情報データベースに蓄積する金融情報蓄積手段と、前記集約情報データベースに蓄積された金融情報の情報群の中から各資産運用機関の取引明細データに示される過去の収支の実績情報及び当日以降の収支の予定情報を前記収支の発生日で時系列に抽出し、前記時系列に抽出した収支の情報に基づき、当該利用者の金融資産の過去から現在に至る収支及び将来の支払予定を含む金融資産の動向が認識できるように、当該金融資産の収支内容を収支の発生日別に表記した情報を流動的金融情報として生成し、所定期間における前記流動的金融情報を前記利用者端末から閲覧可能に提供する流動的金融情報提供手段とを有すること;前記金融情報収集手段により自動的に収集する金融情報の対象が、前記利用者が所有する預金,有価証券等の資産の情報の他に、負債の情報、金銭的価値を有するポイント情報、及び金銭の支払/振込予定に係る情報を含むこと;前記金融情報収集手段により自動的に収集できない金融情報について、前記利用者が入力した金融情報を前記収集した金融情報として前記情報提供サイトの情報処理システムに伝送する手動入力情報処理手段を更に有し、当該利用者の経済活動に係るあらゆる情報を集約して提供可能となっていること;前記各認証情報が保管される記録媒体が前記利用者端末の本体と分離して持ち運び可能な記録媒体であること;前記記録媒体が当該利用者端末に装着され、且つ入力されたセキュリティ情報と前記記録媒体の利用者を認証するセキュリティ情報とが一致した場合のみ、当該利用者端末の前記金融情報の収集、閲覧等の動作を可能とすること;前記各認証情報は、前記利用者端末の内部記憶手段及び前記情報提供サイトの記憶手段には保管せずに、前記認証情報保管手段により前記持ち運び可能な記録媒体に保管されるようになっており、前記利用者の認証が必要となる前記資産運用機関のサイトへのログイン時のみ該当の認証情報が前記記録媒体から前記利用者端末のメモリへ一時的に読み出されて使用されると共に、前記持ち運び可能な記録媒体が装着可能な複数の利用者端末から共用して使用されるようになっていること;によって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0010】
さらに、前記情報提供サイトがインターネット上のウェブサイトであり、前記利用者端末若しくは他の利用者端末が、インターネット接続機能を有する携帯電話機,モバイルコンピュータを含む汎用的な通信端末であること;前記金融情報収集手段は、前記資産運用機関の各サイトを定期的に自動巡回して当該金融情報を伝送して前記情報提供サイト側のデータを更新すると共に、前記利用者が更新指示した場合に当該サイトから当該金融情報をリアルタイムに収集して前記情報提供サイト側のデータを更新するようになっていること;前記自動巡回若しくは前記更新指示により当該金融情報が前記情報提供サイト側で更新された場合、どの金融情報がいつ更新されかを利用者が認識できるように、前記情報提供サイト側での更新日を当該金融情報の付随情報として前記利用者端末の画面上に提示するようになっていること;前記定義パターン受信手段は、前記情報提供サイト側が管理する前記定義パターンの情報のバージョンが、前記資産運用機関のサイトの情報処理システムから受信して予め記憶した前記定義パターンの情報のバージョンと比較して新しい場合に、前記定義パターンの最新情報を受信するようになっていること;によって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0011】
さらに、前記利用者の指示により当該サイトから金融情報を取得する場合、前記利用者端末から前記資産運用機関のサイトの当該情報処理システムへのログインは、当該利用者が前記各認証情報の入力をすることなく、当該資産運用機関若しくは金融情報の更新を示す指標を指示することにより、前記金融情報収集手段が前記指示された指標に対応する当該資産運用機関の認証情報を用いて行うこと;前記手動入力情報処理手段は、前記利用者が入力する金融情報のうち、支払い予定に係わる金融情報については、前記情報提供サイト側に蓄積された過去の金融情報を前記利用者端末の画面上に表示し、前記利用者により設定された支払い予定日等の可変情報と前記画面上に表示された不変情報とから前記金融情報を生成すること;前記利用者が入力した支払い予定日が休日か否かをカレンダー情報に基づいて判定し、休日の場合に営業日への設定が可能になっていること;前記情報提供サイトは、前記利用者端末により収集された前記金融情報に基づいて、日々の金融資産の収支に係わる日別の情報の項目名を含む要約を月単位の暦に日毎に表記した一覧を生成し、月単位で表示切替え可能なカレンダー形式の一覧として前記利用者端末の画面上に表示すると共に、当月の画面上に表記された前記項目名の指示操作により、前記項目名に対応する情報の詳細を表示するカレンダー情報表示手段を更に有すること;によって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0012】
さらに、前記情報提供サイトは、今後の所定期間内にいつどのような支払いがあるかを一覧で示す支払予定表表示手段を更に有すること;前記情報提供サイトは、前記利用者端末により収集した取引明細に示される当該口座からの支払予定及び当該口座への振込予定の金額情報,定期的な収支の設定情報,及び現在の残高情報に基づいて、不定期な収支を除く前記支払予定及び振込予定の予定日毎の当該口座の残高を前記各資産運用機関の口座毎に算出し、将来の予測残高として前記予定日毎の各口座の残高及び残高総額を表記した一覧を生成し、所定期間における前記予測残高を前記利用者端末の画面上に表示する予測残高表示手段を更に有すること;前記予測残高表示手段は、前記予測残高を各金融機関の口座毎に対比して表示し、前記予定日の当該口座の残高がマイナスであればその旨を示すと共に、マイナスの残高を超える残高を有する他の口座があれば当該口座を、前記マイナス分の金額を資金移動可能な口座として示すこと;前記情報提供サイトは、定期的な収入と支出、不定期な収入と支出をそれぞれ特定するための収支形態が費目毎に設定された振分け用データベースと、前記利用者端末により収集された金融情報を前記振分け用データベースを参照して前記収支形態別に費目毎に分類し、前記分類された収支形態別の費目毎の金融情報に基づき、1ヶ月単位を含む所定期間における前記収支形態別の費目毎の収入,支出の情報をキャッシュフローとして生成して前記利用者端末の画面上に表示するキャッシュフロー表示手段を更に有すること;によって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0013】
さらに、前記情報提供サイトは、前記利用者端末により収集された前記金融情報に基づいて、電気料金,ガス料金,水道料金,クレジットカードによる支払額等の個々の支払項目別に毎月の支払額をグラフ化して表示する支払明細グラフ表示手段を更に有すること;前記金融情報収集手段は、前記金融情報を当該資産運用機関のサイトから取得する際、前記金融情報のデータをダウンロードする前に前記金融情報の主要要素のみを取得して現在と同一内容か否かを検査し、同一内容でない場合に前記金融情報が更新されていると判断して当該金融情報のデータをダウンロードすること;前記金融情報収集手段は、前記金融情報が銀行の取引明細,クレジットカードの確定明細等の変更が有り得ないデータの場合、どこの時点まで取得したかを示す取得履歴を記憶しておき、以後の情報取得処理では、その時点以降のデータのみを取得対象とすること;によって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0014】
また、プログラムに関しては、複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する当該利用者の経済活動に係る各種の情報を金融情報として収集し、その金融情報を集約した集約情報を前記資産運用機関とは異なる第三者機関が運営する通信ネットワーク上の情報提供サイトを介して利用者端末に提供するクライアント・アグリケーションシステムにて前記利用者端末に搭載されるプログラムであって、前記利用者端末のコンピュータに、各資産運用機関のサイトにて本人を認証するためのID,パスワード情報等の認証情報を前記各資産運用機関を特定する識別子等で検索可能に認証情報データベースとして記録媒体に一括して保管する認証情報保管機能と、前記利用者端末からの前記金融情報のデータ取得要求に対する応答の単位をデータ要素として複数のデータ要素から構成される金融情報について前記データ要素の取得順序が規定されたデータ取得手順を含む当該資産運用機関固有の通信手順が前記資産運用機関のサイト毎に定義された定義パターンの情報を、前記金融情報の収集処理に先立ち前記情報提供サイトから受信する定義パターン受信機能と、前記認証情報保管機能により保管された各認証情報を用いて前記各資産運用機関のサイトの当該情報処理システムにログインし、前記定義パターンに示されるデータ取得手順に従って、各資産運用機関のサイトから前記利用者の金融情報を収集する処理を前記資産運用機関のサイト毎に並行して実行すると共に、前記データ要素の取得順序が任意として規定されているサイトの場合は各データ要素を取得する処理を前記データ要素毎に並行して実行することにより、各資産運用機関のサイトを同時並行的に巡回して当該利用者の金融情報を自動的に収集する金融情報収集機能と、前記金融情報収集機能により収集した金融情報を前記情報提供サイトの情報処理システムに伝送する金融情報伝送機能とを実現させるステップを有すること、によって達成される。
【0015】
さらに、前記定義パターン受信機能は、前記情報提供サイト側が管理する前記定義パターンの情報のバージョンが、前記資産運用機関のサイトの情報処理システムから受信して予め記憶した前記定義パターンの情報のバージョンと比較して新しい場合に、前記定義パターンの最新情報を受信する機能を含むこと;前記利用者端末のコンピュータに、前記金融情報収集機能により自動的に収集できない金融情報について、前記利用者が入力した金融情報を前記収集した金融情報として前記情報提供サイトの情報処理システムに伝送する手動入力情報処理機能を実現させるためのステップを更に有すること;によって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るクライアント・アグリケーションシステム100の全体構成の一例を概略図で示している。本発明に係るクライアント・アグリケーションシステム100は、複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する当該利用者の各種の金融資産の情報を利用者端末1側で収集し、その集約情報を資産運用機関とは異なる第三者機関が運営する情報提供サイト10を介して利用者端末1に提供するようにしている。
【0017】
利用者端末1は、インターネットなど所定の通信ネットワーク2を介して、金融機関等の資産運用機関のコンピュータシステム(以下、便宜上「資産運用機関のサイト」又は単に「サイト」と言う)3と接続され、さらに、通信ネットワーク2を介して情報提供サイトのコンピュータシステム(以下、情報提供サイトと言う)10と接続される。クライアント・アグリケーションシステムが提供するサービスを利用可能な利用者端末1は、PC(Personal Computer),WS(Work Station)等の可搬型又は据置型の汎用コンピュータ1aや、携帯電話機,PHS,モバイルコンピュータ,PDA(Personal Digital Assistants),自動車用ナビゲーション装置(Car navigation system)等の通信機能を有する移動端末1bなど、有線若しくは無線による通信機能を有する汎用的な情報処理端末である。
【0018】
本発明では、このような汎用的な利用者端末1に、本システムの情報集約処理の中核となる情報収集手段(本例ではソフトウェアであり、以下、情報収集ソフトと言う)20が搭載される。なお、本実施の形態では、PC等の可搬型又は据置型の汎用コンピュータ1aに情報収集ソフト20を搭載した形態としている。そして、情報提供サイト10が提供する各種の金融情報FIは、情報収集ソフト20が搭載された利用者端末1a、若しくは携帯電話機やモバイルコンピュータ等の移動端末1bを含む他の利用者端末から、一般的なブラウザ等の機能を用いて閲覧できる形態としている。
【0019】
本発明で言う資産運用機関のサイト3は、利用者の経済活動に係る個人情報を保有する機関や企業等のコンピュータシステムであり、銀行,証券会社,クレジット会社など各種の金融機関、ISP(インターネット・サービスプロバイダ)等が運営するシステムの他に、ポイントサービスなど所定の特典を利用者に与える販売店や航空会社などが運営するコンピュータシステムが含まれる。なお、本発明に係るクライアント・アグリケーションシステム100は、利用者が所有する各種の資産の情報の他に、負債の情報、金銭的価値を有するポイント情報、及び金銭の支払/振込予定に係る情報など、経済的価値を有する全ての情報、例えば、銀行預金の入出金情報,有価証券の評価額や売買の情報,確定拠出年金の評価額,クレジットカード,消費者金融等の利用によるローンの支払額などの各種の負債情報,マイレージのマイル残高等の金銭的価値を有するポイント情報,電話料金の支払通知の情報,雑費等の個人(又は企業)管理の資産を含め、利用者の経済活動に係るあらゆる情報を対象としたシステムであり、本発明においては、上記経済的価値を有する全ての情報を便宜上「金融情報」と言う。
【0020】
また、資産運用機関のサイト3は、金融機関等のホストコンピュータやインターネット上の各ウェブサイトのコンピュータを含めて、利用者端末1からの要求により金融情報の提供が可能なコンピュータシステムを言うが、ここでは、いわゆるホームトレードやホームバンキング等、金融情報の照会や金融取引を利用者端末1から行えるシステムを例とし、特に、インターネットを介して金融情報を提供することが可能なシステムを例として説明する。
【0021】
上述のようなシステム構成において、クライアント・アグリケーションシステム100の中核となる情報収集ソフト20が有する機能、並びに情報提供サイト30が有する機能について、それぞれ説明する。
【0022】
図2は、情報収集ソフト20が有する主要な機能を機能ブロック図で示している。情報収集ソフト20は、利用者端末1に搭載されるソフトウェアであり、各種の機能をCPUにより実現するためのコンピュータ・プログラムで実現され、そのプログラムはROM等のコンピュータにより読取可能な記録媒体に記録されている。主要な機能(手段)としては、利用者によって入力された各金融機関等の認証情報(銀行,証券会社,クレジット会社等の各資産運用機関のサイトにて本人を認証するためのID/パスワード等の各認証情報)を所定の暗号化アルゴリズムにより暗号化した上で、各資産運用機関を特定する識別子等で検索可能に認証情報データベース1Aとして記録媒体に一括して保管する認証情報保管手段21と、この認証情報を用いて、資産運用機関のサイトの当該情報処理システムにログインすると共に、複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する利用者の金融情報を各サイトを定期的に巡回して自動的に収集、あるいは利用者がデータの更新を指示した場合に当該サイトから当該金融情報をリアルタイムに取得する金融情報収集手段22とを備えている。
【0023】
さらに、情報収集ソフト20は、取得した金融情報を伝送(アップロード)して情報提供サイト10側の集約情報データベース10Aに登録する金融情報伝送手段23を備えており、本実施の形態では、金融情報収集手段22により収集したデータを利用者端末1側に蓄積せずに、情報提供サイト10にリアルタイムに伝送して情報提供サイト10側(本例ではインターネット上のウェブサイト)の集約情報データベース10Aに自動的に登録する形態としている。
【0024】
すなわち、認証情報に関しては、情報提供サイト3などの第三者機関のシステムには預けずに、図1に示すように、認証情報データベース1Aとして利用者端末1側の記録媒体に記憶し、金融機関等の認証情報を用いた金融情報の収集処理は、第三者機関のシステムを経由せずに利用者端末1側で各資産運用機関のサイト3(本例ではウェブサイト)のシステムに直接アクセスして行う形態としている。
【0025】
なお、利用者端末1から各資産運用機関のサイトへのログインは、情報収集ソフト20が起動されて各サイトを定期的に巡回して収集する場合は、認証情報一覧保管手段により登録された各金融機関等の認証情報を使って各サイトに自動的にログインすることにより行われるが、例えばデータの更新指示は、利用者の指示により当該サイトへログインすることになる。情報収集ソフト20は、このような利用者の指示による各資産運用機関のサイト3へのログイン操作を簡略化するクイックログイン手段24を備えている。クイックログイン手段24では、各資産運用機関のサイトの当該情報処理システムへのログイン時の当該利用者の認証は、当該利用者が各認証情報の入力をすることなく、本クライアント・アグリケーションシステムの利用者として登録したシステム認証情報(例えばユーザID,パスワード)の認証によって行うことで、各サイトへの認証情報の入力操作を簡略化する形態としている。例えば、利用者の指示によって情報をリアルタイムに収集,更新する場合には、当該金融機関の名称又は金融情報の更新を示すイメージマップなどの指標を画面上でクリックすることで、その指標に対応する当該金融機関の認証情報を使って当該サイトに自動的にログインするようにしている。
【0026】
すなわち、利用者の指示により当該サイトから金融情報を取得する場合も、各金融機関等の認証情報を入力すること無く、当該資産運用機関若しくは金融情報の更新を示す指標を指示することにより、前述の金融情報収集手段22が上記指示された指標に対応する当該資産運用機関の認証情報を用いてログインするというように、簡便な操作で当該サイトへログインして最新の金融情報を入手できるようにしている。なお、その際、利用者端末を操作して第三者が不正行為を行うことを防止するため、利用者(企業であれば管理者等)が入力したセキュリティキーを予め情報提供サイト(あるいは利用者端末、又は両者)に登録されているセキュリティキーと照合するようにしている。
【0027】
また、利用者が手動入力した金融情報を、自動収集した金融情報として情報提供サイトの情報処理システムに伝送する手動入力情報処理手段25を備え、金融情報収集手段により自動的に収集できない金融情報についても、自動収集した金融情報と同様の形態で処理し得るようにしている。情報表示手段26は、情報提供サイト3側の情報を閲覧して表示部に表示する手段であり、本例では情報収集ソフト20が有する専用のブラウザ機能(若しく一般のブラウザ)を使用して、インターネット等の通信ネットワークを介して情報を表示する形態としている。なお、表示サイズや記憶容量に制限があり、情報処理能力も乏しい携帯電話機のような移動端末の場合、上述の各手段21〜24は移動端末に搭載せずに、情報表示手段26だけを移動端末に搭載する形態としている。この場合、移動端末など、専用のブラウザ機能が搭載されていない他の利用者端末1bから情報を閲覧する場合、その利用者端末1bは、インターネット接続機能を有する携帯電話機など、一般的なブラウザ機能を有する通信端末が利用可能である。
【0028】
次に、情報提供サイト10が有する主要な機能(手段)について説明する。
【0029】
情報提供サイト10は、本例では、インターネット上のウェブサイトであり、後述する管理サーバ,受信用サーバ,参照用サーバなど、複数の情報処理装置で構成される。情報提供サイト10は、利用者端末1側で各サイト3から収集した利用者の金融情報FIを通信ネットワーク2を介して利用者端末1(1a)から受信すると共に必要な情報を抽出し、各資産運用機関に分散された利用者の金融情報を集約して集約情報データベース10Aに蓄積して記録する金融情報蓄積手段、利用者が自身のお金の流動性を把握しやすいように、集約情報データベース10Aに蓄積された金融情報に基づいて当該利用者の金融資産の過去から現在に至る収支及び将来の支払予定を含む流動的な金融情報を集約し、利用者端末1から一覧として閲覧可能に提供する流動的金融情報提供手段、当該利用者の金融情報を利用者自身が直接もしくは市販のソフトウェアを利用して加工,編集できるように、一般的なアプリケーション(市場に流通している表計算ソフト、経理ソフトなど)で処理可能なデータ形式として生成し、利用者端末1側に提供するアプリケーション用データ提供手段などを備えている。
【0030】
上記の情報提供サイト10が利用者端末1側に提供する各種の情報の詳細については、具体的な画面例を示して後述するものとし、先ず、本クライアント・アグリケーションシステムにおける情報集約処理に係る全体の動作について、図3の模式図及び図4のフローチャートを参照して説明する。
【0031】
利用者端末1の制御部では、情報収集ソフト20(本例ではPC上のプログラム)が起動されると、一定時間おきに以下の各ステップの処理を実行する(ステップS1)。情報収集ソフト20では、先ず、情報提供サイト10から、資産運用機関の情報処理システムとの通信プロトコルを含む金融情報の情報収集処理に係る一連の手順を定義した「定義パターン」の最新版を取得する。ここで言う「定義パターン」とは、利用者個人の金融情報を保有する各サイトにアクセスするための認証処理、及び各サイトからの上記金融情報の情報取得処理を自動化するのための手順を示す手順設定情報が記述されたデータであり、各サイト毎に設定されている。
【0032】
このような自動化に係る方法(手順)が定義されている「定義パターン」のデータDPは、図3中に示すように、情報提供サイト10の定義パターン管理サーバ11の記録媒体に各サイト(A〜N)毎に記憶されて管理され、例えば、個人認証手順や情報取得に係る手順に変更があった場合には、そのサイト及び変更要素に対応した最新の定義データが、利用者端末1からの要求で情報提供サイト10から利用者端末側に自動的に送信(若しくは情報提供サイト10から各利用者端末1側に配信)される。本実施の形態では、金融機関等の各サイト3(A〜N)のシステムへアクセスする際、すなわち、各サイト3へのアクセスが必要となる金融情報の収集に係わる一連の処理の前に、情報収集ソフト20が情報提供サイト10の管理サーバから最新の「定義パターン」のデータDPを取得する(ステップS2:図3中の▲1▼)。
【0033】
情報収集ソフト20では、上記ステップS2で取得した「定義パターン」のデータDPに示される当該サイトに応じた手順設定情報、及び利用者端末1の認証情報データベース1Aに予め登録された当該サイト用の認証情報に基づいて、各サイト(A〜N)のシステムとの認証処理(ステップS3)、利用者個人の金融情報の取得処理(ステップS4)を各サイト(A〜N)毎に順次、若しくは並行して実行する(ステップS3〜S5::図3中の▲2▼〜▲2▼−N)。
【0034】
利用者端末1では、各サイト(A〜N)から収集した利用者個人の金融情報のデータを情報提供サイト10の受信用サーバ12に送信する(ステップS6:図3中の▲3▼)。情報提供サイト10の受信用サーバ12では、利用者端末1から送信された収集データを集約情報データベース10Aに蓄積して記録する。参照用サーバ13では、提供する情報の形態及び利用者端末1の仕様(iモード(登録商標)等の通信プロトコルを含む仕様)に応じて加工し、利用者端末1側の画面に表示可能なデータを生成する。そして、参照用サーバ13では、利用者端末1側からの閲覧要求に応じて利用者端末1の画面上に該当の集約情報を表示する(ステップS7:図3中の▲4▼)。利用者端末1では、上記ステップS6の処理後、自動巡回による情報取得処理については、次回の起動時まで待機状態とする(ステップS8)。以上のように、利用者端末1に搭載されている情報収集ソフト20の起動時に、最新の収集データに基づいて加工,編集した集約情報を表示し、以降、最新情報の取得処理を定期的に実行し、情報提供サイト10側の収集データを自動的に更新する。
【0035】
次に、上述した定義パターンの情報を用いた金融情報の自動収集処理について、インターネット上の一般的な情報と個人の金融情報と比較して、より詳しく説明する。
【0036】
一般的なインターネット上のウェブサイトが提供する情報は、ブラウザを手で操作している動きをソフトウェアによってシミュレートすることで自動化を実現することができるが、機密保持が重要な個人の金融情報は、誰もが入手できるコンテンツのデータとは異なり、資産運用機関特有の通信手順に従わないと取得できないようになっている。
【0037】
ここで、銀行,証券会社,クレジット会社などの各種の資産運用機関(以下、金融機関とする)の情報処理システムから金融情報を取得する際の手順について、具体例を示して説明する。
【0038】
情報の秘匿性が重要な個人の金融情報は、インターネット上の一般的なウェブサイトから取得できる情報とは異なり、セキュリティ上の観点から、ログオン時に当該金融機関に登録した認証情報を用いて本人の認証が取れないと取得することができない。また、金融機関が情報提供する個人の取引明細等のデータは、メニューを含めて一般的に複数のデータ要素から構成されており、本人の認証をした後、予め設定された順番で個々のデータ要素を順次取得して行かないと、情報の取得要求が拒否され、必要な金融情報が得られないようなデータ構成となっている。
【0039】
図5は、金融機関のサイトからデータを取得するまでの基本的な情報取得手順の一例を模式的に示している。ここでは、ある種類の金融情報のデータが4つのデータ要素(画面データとする)から構成されていると仮定して説明する。例えば、図5に示すように、取引明細を示すデータが、▲1▼〜▲4▼の4つの画面データ(データ要素a,b,c,d)から構成されている場合、金融機関のサイトにログイン後、画面▲1▼→画面▲2▼→画面▲3▼→画面▲4▼の順序で画面データの取得要求を行い、ログアウトするというように、金融機関のサイトによって予め金融情報の取得手順が規定されている。また必要な情報は、画面の中の特定部分に存在し、データの種類によって異なる部分に存在する。
【0040】
例えば、必要な情報が、図5中の画面▲3▼内の特定領域と、画面▲4▼内の特定領域に存在する場合、該当の金融機関の認証情報を用いてログインした後、▲1▼の画面データのデータ取得要求に対する応答を受けて▲2▼の画面データのデータ取得要求を送信するというように、▲1▼〜▲4▼の画面データを順番に取得し、▲3▼,▲4▼の画面データの中から必要な情報を抽出(不要な画像データ等を除去)することで、所望の金融情報が得られることになる。このような金融情報を取得する際の基本的な流れは、各金融機関のサイトにおいて共通であるが、同一種類の金融情報であっても個々のデータ要素の取得順序、及びデータ要素内の各情報アイテムの配置構成は、統一的な仕様が設定されておらず、金融機関毎に個別に構築されている。
【0041】
そこで、本実施の形態では、個々のデータ要素を取得する手順(以下、データ要素取得手順とする)として、各データ要素を特定する識別子(図5の例では画面ID:a,b,c,d)、及び個々のデータ要素の取得順序(画面の遷移:▲1▼,▲2▼,▲3▼,▲4▼)を金融情報の種類毎に金融機関別に設定しておき、この情報要素取得手順に従って該当の金融情報を取得することで、金融情報を自動的に取得するようにしている。すなわち、金融情報を構成する個々のデータ要素の識別子と、各データ要素の取得順序等を規定したデータ取得手順を含めて該当の金融機関の通信手順を前述の「定義パターン」の情報として、金融機関毎、金融情報の種類毎に定義しておき、この定義パターンに示されるデータ取得手順に従って該当の金融機関のサイトから個人の金融情報を取得する形態としている。
【0042】
上記のような金融機関固有の一連の情報取得手順は、固定的なものではなく、ある日から業務の種類が追加となったり、データ構成やデータ要素の取得順序が変わったりする。情報提供サイトのコンピュータで金融情報を収集する形態の場合は、そのコンピュータで情報取得手順を管理しておけば良いが、本発明のように、利用者端末側で情報を収集する形態の場合には、各利用者端末側で情報取得手順を管理するのは保守が容易ではない。そこで、本実施の形態では、上記のような定義パターンの情報を保管する共に、利用者端末側からの要求若しくはサイト側からの送信によって上記定義パターンの情報を通信ネットワークを介して利用者端末側に提供する「定義パターン提供手段」を情報提供サイト側に備えるようにしている。そして、利用者端末は、金融情報の収集処理に先立って、利用者端末から定義パターンの最新情報を情報提供サイトから受信する「定義パターン受信手段」を備え、受信した定義パターンの情報に示される情報取得手順に従って、金融情報を取得する形態とすることで、利用者端末側の保守を不要にすると共に、金融機関側で仕様の変更があっても支障が発生しない様にしている。
【0043】
また、本実施の形態では、上記の定義パターン受信手段において、情報提供サイト側が管理する定義パターンの情報のバージョンが、資産運用機関のサイトの情報処理システムから受信して予め記憶した定義パターンの情報のバージョンと比較して新しい場合にのみ、資産運用機関のサイトから定義パターンの最新情報を受信する形態とすることで、利用者端末側の負荷を減らすようにしている。その場合、資産運用機関がデータ取得手順の規定を一日の途中で変えることは現実的には無いので、バージョンの確認処理は、金融情報の収集処理時に毎回行うのではなく、コンピュータ日付けが変わった時など、当日の最初の収集処理以前に実行すれば良い。なお、情報提供サイトから自動的にダウンロードする形態とした場合は、利用者端末側から要求する機能は不要である。
【0044】
ここで、前述のステップS3〜S5における各サイト3(A〜N)からの金融情報の取得,更新処理を高速化するための方式について説明する。本実施の形態では、各資産運用機関のサイト3等に分散されている個人の金融情報をできるだけ早く表示するため、以下に説明する3つの方式(簡易チェック方式、マルチスレッド方式、履歴記憶方式)により情報取得処理を高速化している。
【0045】
(1)簡易チェック方式
金融情報の全データを当該資産運用機関のサイトからダウンロードしてから、更新の有無をチェックするのではなく、「当該資産運用機関のサイトから取得する金融情報の構成要素のうち、ここが変わっていなければ、ほとんどの場合に他の部分の情報は変わっていない」という点(主要要素)の情報のみを取得して現在(前回取得した主要要素の内容)と同一内容か否かを検査し、その主要要素の情報が変わっていたら当該金融情報が更新されていると判断してダウンロードする。例えば、銀行であれば「残高情報」、証券会社であれば「評価額」、クレジットカードであれば「引落金額」、マイレージであれば「マイル残高」というように、各金融機関から取得する金融情報の種類に応じて、金融情報が更新される際に必ず変更される情報要素(若しくは変更される確率の高い情報要素)をチェック対象として予め設定しておく。
【0046】
そして、図6のフローチャートに示すように、当該資産運用機関のサイトにログイン後(ステップS21)、チェック対象の情報要素(同図6の例では残高情報)の内容が前回の内容と違うか否かをチェックし(ステップS22,S23)、前回と違う場合に対象データ(図6の例では取引データ)を取得し(ステップS24)、ログアウトする(ステップS25)。このように全データのダウンロード前に重点項目をチェックし、変化がある場合のみダウンロードする方式とすることで、全データをダウンロードしてからチェックする方式と比較して、最新情報の収集に係る処理時間を大幅に削減することができる。
【0047】
(2)マルチスレッド方式
各資産運用機関のサイトのシステムの処理能力や伝送処理能力にもよるが、巡回時間のうち、相手方サイトのレスポンス待ち時間の占める割合がかなり高い(例えば75%がレスポンス待ち時間となる)。そこで、この空時間を利用して、複数の相手方サイトに同時にコネクションを張り、図7の模式図に示すように、同時並行的に各サイト(A〜N)からの情報取得処理を行う。このようなマルチスレッド方式とすることで、情報取得処理に係る全体のスループットを向上させることができる。また、本発明のクライアント・アグリケーションシステムでは、図2に示した金融情報収集手段22によって、定義パターンに示されるデータ取得手順に従って、各資産運用機関のサイトから利用者の金融情報を収集する処理を、上記のように資産運用機関のサイト毎に並行して実行すると共に、金融情報のデータを構成するデータ要素の取得順序が任意として規定されているサイトの場合は、各データ要素を取得する処理をデータ要素毎に並行して実行するようにしている。このような方式を採用することにより、複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する当該利用者の経済活動に係る各種の情報を、効率良く高速で収集することができる。
【0048】
次に、上記のデータ要素毎に並行して実行する処理について、具体例を示して説明する。
【0049】
個人の金融情報は、データの構成要素(本例では個々の画面データ)を取得する順序が、予め規定されている順序と相違していると受付けない金融機関と、順序通りでなくても受付ける金融機関とがある。後者の場合は、情報取得の高速化を図るため、例えば図5に示した例では、図8に示すように、▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼の画面データのリクエスト(データ取得要求)を並行して実行し、全ての画面データを取得したらログアウトする。すなわち、金融情報を構成する個々のデータ要素の取得順序が任意として規定されているサイトの場合は、個々のデータ要素を取得する処理をデータ要素毎に並行して実行するようにしている。
【0050】
ここで、金融情報の具体例を示してより詳しく説明する。例えば、図9に示すように、ある資産運用機関に存在する利用者の金融情報が木構造のデータ構成となっており、残高情報や取引情報など、1つの種類のデータは複数のデータ要素から構成されているものとする。図9において、各種の金融情報のデータは、その取得経路がノード(分岐ポイント)で分岐され、複数の取得経路上に存在するデータ構造となっている。この場合、複数の経路のデータは、並行してアクセスすることができる。例えば、R1,R2,R3の経路は、経路毎に並行して実行することで、D10,D20,D30のデータ要素を並行して取得することができる。また、D10の分岐ポイントで分岐するD11,D12のデータ要素もR11,R12の経路毎に並行して実行することで、並行して取得することができる。更に、D30,D31,D32の直列の経路のデータ要素についても、金融機関によっては同時に要求して取得することができる。その場合、データ要素D30,D31,D32の取得要求を連続的に送信し、各データ要素D30,D31,D32を取得することになる。また、D24のように、D23の条件指定をして得られるデータ要素については、いきなりD24の検索結果を得られないので、R23,R24の経路を経て該当のデータ要素を得ることになる。
【0051】
利用者端末では、上記のようなデータ要素の取得順序が規定されたデータ取得手順を含む定義パターンの情報を情報提供サイトから受信し、このように、並列の経路毎に並行して該当の種類の金融情報を取得する処理を行うと共に、直列の経路内のデータ要素も順番に依存しない場合は、データ要素毎に並行して処理をする。そして、各経路の処理が終了したか否かを監視し、全ての処理が完了したのであれば、当該金融情報の取得が完了となり、情報提供サイトへ転送する。金融情報を受信した情報提供サイト側では、各データ要素内から必要な情報が抽出(不要な画像等が排除)されて各資産運用機関の情報が集約され、各種の検索キー(利用者ID,資産運用機関のID,金融情報の種類を示すID,日付等)で索引可能に集約情報データベースに蓄積されることになる。なお、金融情報の取得が完了してから転送するのではなく、データ要素毎に情報提供サイトへ転送し、情報提供サイト側で個々のデータを組み立てるようにしても良く、また、CPU負荷などの観点では好ましくないが、必要な情報の抽出を利用者端末側で行うようにしても良い。
【0052】
(3)履歴記憶方式
銀行の取引明細やクレジットカードの確定明細など、変更が有り得ないデータに関して「どこの時点まで取得したか」を示す取得履歴を記憶しておき、以後の金融情報収集処理では、その時点(日付若しくは日時)以降のデータのみを取得対象とする。このような履歴情報に基づいてデータ取得対象を決定する方式とすることで、不要なデータの取得に係る処理時間を削減することができる。
【0053】
次に、情報提供サイト10が利用者端末1側に提供する情報の詳細について、表示画面の具体例を示して説明する。本システムでは、各金融機関のシステムに分散されている個人の金融情報を集約して、その集約情報を利用者端末から閲覧できるようにしているが、集約情報を一覧リストとして画面上に表示するだけでなく、個人のお金の流動性に着目し、それを把握しやすい画面構成として提供するようにしている。
【0054】
図10は、本システムの構成要素である情報提供サイト10が提供する主要な情報の種類を模式的に示しており、提供する情報(画面)は、1画面内に収まらないため、スクロール表示,マルチウィンドウ表示,当該ウィンドウを拡大/縮小可能に重ねて表示,画面切替えによる表示などにより、利用者端末の画面上に表示されるようになっている。画面情報としては、図10の例では左から右に遷移するように階層的に構成されている。なお、階層の構造や表示順序、画面構成などは本例に限るものではない。ここでは、同図10の例を参照として、情報提供サイト10が提供する情報の具体例を説明する。情報提供サイト10のシステムにログインすると、「HOME」の画面が最初に表示される。本例では、図10中に示すように、最初に表示される「HOME(ホームページ)」の画面としては「マイ(My)サマリー」の画面が設定されており、同一の層に、「マイ(My)キャッシュフロー」、「マイ(My)カレンダー」、「設定」の画面が用意されており、画面上で当該メニューや項目をクリックすることで、同一層の画面の切替えや下位層の画面への切替えが行われるようになっている。画面に表示される金融情報は、銀行預金の入出金情報,有価証券の評価額,クレジットカードによる支払額や消費者金融の借入額等のローン情報,確定拠出年金の評価額,マイレージのマイル残高,電話料金の支払額,利用者自身が入力した情報(例えば生活費,子供の小遣い,習い事の月謝等の自動収集できない情報)などであり、利用者端末が収集した利用者の金融情報のデータを情報提供サイト側で加工して、文言、表形式、カレンダー形式、グラフ形式等の各種の形態で利用者端末の画面上に表示するようにしている。なお、現在、電子データとして自動収集できない給与明細,公共料金,税金等は、金融機関等のサイトのシステムが実現された時点で自動収集の対象となり、それまでの間は利用者自身が入力した情報が、自動収集した金融情報と同等に処理される。
【0055】
図11及び図12は、ログイン用の画面PIaと、ログインにより表示される最初の画面PIb(「HOME」の画面)の一例をそれぞれ示している。情報収集ソフト20を起動すると、図11に示すように、情報提供サイトへログインするためのシステム認証情報の入力を促すログイン用の画面PIaが利用者端末の表示部に表示される。ここで、入力するシステム認証情報は、クライアント・アグリケーションシステム100の利用者に割当てられたシステム固有の情報(本例ではユーザIDとパスワード)であり、入力されたシステム認証情報が情報提供サイト10に送信され、認証がOKであれば、図12に示すような「HOME」の画面PIbが表示される。
【0056】
本実施の形態では、情報収集ソフト20はブラウザの機能を有しており、情報提供サイトからのウェブデータが利用者端末の画面上に表示される。図12の画面PIbは、集約した金融情報のサマリーを表示する「Myサマリー」の画面例であり、画面構成としては、各金融機関の資産口座情報,ローン情報,マイレージ情報等の各種の金融情報を集約した個人金融情報のサマリーが表示される「データ表示部」PI1、IDの登録やデータ更新、クイックログイン等の操作を行うための「データ取得部」PI2、情報提供サイトからのお知らせ(システムメンテナンスの予定、金融機関の追加など)を表示するための「通知メッセージ表示部」PI3から構成される。なお、「データ取得部」PI2と「通知メッセージ表示部」PI3に表示される内容は、他の画面も同様である。
【0057】
「Myサマリー」の画面のデータ表示部PI1には、利用者端末側で各サイトから収集して情報提供サイトに伝送された個人金融情報及びカレンダー情報に基づいて、支払予定日などの未来の動向を含む流動的な金融情報が文言やグラフ等で表示され、過去の履歴や未来の動向などの流動的な金融関連情報のサマリーが画面で容易に把握できるようになっている。この流動的な金融情報の表示データは、前述の流動的金融情報提供手段によって作成される。流動的金融情報提供手段では、集約情報データベース10Aに蓄積された金融情報の情報群の中から各資産運用機関の取引明細データに示される過去の収支の実績情報及び当日以降の収支の予定情報を収支の発生日で時系列に抽出し、この時系列に抽出した収支の情報に基づき、当該利用者の金融資産の過去から現在に至る収支及び将来の支払予定を含む金融資産の動向が認識できるように、当該金融資産の収支内容を収支の発生日別に表記した情報を流動的金融情報として生成し、所定期間における上記流動的金融情報を利用者端末から閲覧可能に提供する。図12の例では、データ表示部PI1は、「お知らせ」の欄PIb1,「資金口座情報」の欄PIb2,「ローン情報」の欄PIb3,「マイレージ情報」の欄PIb4,「支払予定表」の欄PIb5,及び「入出金チャート」の欄PIb6から構成されている。
【0058】
「お知らせ」の欄PIb1には、いつ何処からどの金融機関の口座へどのような入金があり、いつ何処へどのような支払いが予定されているなど、最近の利用者個人の資産の動きを日付別に文言で示す資産動向情報が表示され、「資金口座情報」の欄PIb2には、各金融機関に預けている資産の額(残高情報)が口座別に表示されると共に総資産額が表示されるようになっている。ここで表示される資産額は、例えば銀行の場合は預貯金等の貯蓄の“残高”、証券会社の場合は株券,国債証券,転換社債券等の各種の有価証券の“評価額”である。また、確定拠出年金(日本版401K)の場合は、現状の運用益で将来給付されると想定される年金の評価額(掛け金+運用益の給付総額)であり、支給開始後は、その残高である。これらの情報は、データの更新時点における最新の情報が表示され、情報提供サイト側での当該金融情報のデータの更新日が付随情報として表示される。また、「ローン情報」の欄PIb3には、どのクレジットカードでいついくらの支払い(引落し)が完了し、いついくらの支払いが予定されているなど、ローンの残高情報,支払実績や支払予定を日付別に示す履歴情報が表示される。
【0059】
ポイントサービスのポイント情報としては、例えば図12中の「マイレージ情報」の欄PIb4に例示されるように、航空会社等のサービスの提供機関名、現在の有効マイル数(マイル残高)等のポイント数が表示される。上記の「資金口座情報」、「ローン情報」、「マイレージ情報」の各欄PIb2,PIb3,PIb4には、「お知らせ」の欄PIb1に表示される資産動向情報と同様に、当該金融情報のデータの更新日が付随情報として表示される。このように、内容が変化する変化する情報については、利用者端末側での自動巡回若しくは更新指示により情報提供サイトで記録している金融情報のデータが更新された場合には、どの金融情報がいつ更新されかを利用者が認識できるように、情報提供サイト側でのデータの更新日を当該金融情報の付随情報として送信し、利用者端末の画面上に表示する等によって利用者に通知するようにしている。なお、この通知は、他の画面でも同様である。「支払予定表」の欄PIb5は、所定期間(本例では今後2週間)の支払予定を表示する欄であり、支払予定表の表示対象としては、収集したデータに基づいて表示されるクレジットカードによる支払予定の情報(例えば支払予定日,利用カード名,金額),電話料金等の支払予定の情報の他に、「生活費」や「マンションの家賃」など、利用者自身が手入力して登録した利用者登録情報も含まれる。そして、「入出金チャート」の欄PIb6には、支払明細のデータに基づいて、電気料金,ガス料金,水道料金,クレジットカードによる支払額等の個々の支払項目別に毎月の支払額がグラフ化されて表示される。なお、自動的に収集できない金融情報については、利用者が手動入力した金融情報を、自動収集した金融情報と同一形式として情報提供サイトの情報処理システムに伝送することによって、情報提供サイト側のデータ加工処理を同一処理で行えるようにしている。
【0060】
次に、利用者端末により収集された金融情報(手動入力の金融情報も含む)に基づいて、日々の金融資産の収支に係わる情報を集約してカレンダー形式で表示するカレンダー情報表示機能について説明する。図12に示したように、データ表示部PI1の上部には、メニュー選択部PI10が設けられており、当該項目をクリックする等により「Myカレンダー」のメニューが選択されると、「Myカレンダー」の画面に切り替わり、「Myカレンダー」のメニューの1つである「入出金カレンダー」の情報がデータ表示部PI1に表示される。図13は「Myカレンダー」の画面PIcのデータ表示部に表示される内容の一例を示しており、表示される情報は、過去の履歴及び未来の予定を含め、日々の資産の出入りを示す流動的な金融情報であり、例えば、日々の入出金の実績,予定を示す情報が例えば月単位の暦に日毎に表記され、カレンダー情報として表示される。本例では、「入出金カレンダー」の欄PIc1に示すように、当月の入出金の実績、予定の内容を示すカレンダー情報と、「前月」及び「翌月」の欄PIc2,PIc3に示すように、前月と翌月の入出金の日(完了日、予定日)を認識可能に示すカレンダー情報と、「資金口座情報」,「クレジットカード」の欄PIc4,PIc5に示すように、参考情報として、銀行とクレジットカードの各残高情報を表示するようにしている。
【0061】
当月のカレンダー情報として表示するものは、大きく3種類あり、(1)銀行の通帳明細のデータに基づいて自動的に表示するもの、(2)クレジットカードの支払通知のデータに基づいて自動的に表示するもの、(3)利用者自身の手入力のデータに基づいて表示するもの(前述の利用者登録情報)がある。これらのカレンダー情報の表示は、図示されないカレンダー情報表示手段によって行われる。カレンダー情報表示手段では、利用者端末により収集された金融情報に基づいて、日々の金融資産の収支に係わる日別の情報の項目名を含む要約を月単位の暦に日毎に表記した一覧を生成し、月単位で表示切替え可能なカレンダー形式の一覧として利用者端末の画面上に表示すると共に、当月の画面上に表記された前記項目名又は日付の指示操作により、その項目名又は日付に対応する情報の詳細を表示する。当月のカレンダー情報としては、図13中に示すように、カレンダー内の当日の欄PIc11には、当日の入出金情報として例えば金融機関名,項目名(科目名等)の表記がされると共に、支払いが済んだものは、支払い済みを示す“済”マークが表示される。そして、前月と翌月のカレンダーの欄PIc2,PIc3には、予定のある日を太字で示すなど、大まかな情報が表示される。また、当月のカレンダー上に表記された項目名をクリックすることで、当該金融機関の当日の取引明細を示す「個別明細表示」の画面が表示される。
【0062】
図14は、「個別明細表示」の画面PIdの一例(銀行の例)を示しており、この画面PId(データ表示部)には、例えば取引種別を示す項目名,月日,金融機関名,支店名,口座種別,金額等の当該取引の明細情報が表示される。図14中の「内容」の欄には、カレンダや入出金履歴に表示される名目の内容が表示される。この「内容」の欄には、利用者自身のメモを入力できるようになっており、その入力情報の一部(本例では入力した文字列の内の先頭8文字)が、前述の入出金カレンダー(当月のカレンダー)の当日の欄内や入出金履歴の該当の欄内に表示されるようになっている。この画面は、例えば給料の振込みや公共料金、税金等のように、現在、明細データ等が入手できない取引の予定を登録する画面(前述の利用者登録情報を入力する画面)を兼用しており、利用者自身が新規に金融情報を登録する場合は、入出金カレンダーの「日付」の部分、又は上述のように「項目」の部分をクリックすることで、この画面に遷移する。なお、上記のような、現在では明細データ等が金融機関等のサイトから入手できない情報についても、当該サイトのシステムが構築された段階で本システムの自動収集の対象となる。
【0063】
全ての情報を初期入力する場合は、「日付」の部分をクリックし、上記の明細情報(,メモの情報)を手入力することで、自動的に収集したデータと同等の扱いで利用者端末から情報提供サイトに送信されて、情報提供サイトのデータベースに登録されるようになっている。
【0064】
本実施の形態では、利用者が入力する金融情報のうち、支払い予定に係わる金融情報については、情報提供サイト側に蓄積された過去の金融情報を利用者端末の画面上に表示し、利用者により設定された支払い予定日等の可変情報と画面上に表示された不変情報とから金融情報を生成し、情報提供サイト側に伝送するようにしている。すなわち、過去の通帳明細の情報を利用して、簡単に登録できる便利機能を備え、過去の情報が存在する場合には、予定日等の必要最小限の情報を入力するだけで、登録できるようにしている。具体例としては、図14のような「個別明細表示」が表示されている状態で、また、図14中の「費目設定」の欄に、費目を設定し、「設定日」の欄に入出金の予定日を入力するだけで、自動的に収集したデータと同等の扱いで利用者端末から情報提供サイトに送信されて、情報提供サイトのデータベースに登録されるようになっている。なお、費目は、光熱費や通信費など一般的な費目の内容(変更可能)が予め登録されており、その費目を選択することで設定できるようになっている。登録されていない場合は、該当の費目の内容を利用者が入力して設定することで、キャッシュフロー等に表示される費目として登録される。また、「設定日」の欄に入出金の1年間分の予定日(金額が異なる場合は「設定金額」の欄に金額)を繰返して入力することで、将来の予定が以降、自動的にカレンダー画面等に反映されるようになっている。その際、利用者が入力した支払い予定日が休日か否かをカレンダー情報に基づいて判定し、休日の場合に営業日への設定(本例では、“そのまま”,“翌業日”,“前翌業日”のいずれか一つを選択して設定)が可能になっている。このように、当該金融情報が金融機関等から自動的に入手できない場合は、過去の通帳明細の情報を利用して金融機関名,科目名,金額,取引日(振込日,支払日)の情報を表示し、変更のある箇所だけを入力すれば登録が完了するというように、取引の予定を簡単に登録できるようにしている。
【0065】
次に、クレジットカードの利用状況を示すカード利用状況表示機能について説明する。図15は、「Myカレンダー」のメニューの1つである「カード利用カレンダー」の画面PIfの一例を示している。「カード利用カレンダー」は、クレジットカードの支払明細のデータに基づいて、クレジットカードの利用状況だけをカレンダー上に表示するようにしたもので、各種の表示対象の金融情報のうち、表示対象を1種類とすることで、同図15の「カード利用カレンダー」の欄PIf1に示すように、クレジットカードをいつ何処で使用したかを画面上のカレンダーを見て容易に把握できるようにしている。カレンダー上に表示する情報の表示形態は、図13に示した「Myカレンダー」の画面PIcにおける入出金カレンダーの欄PIc1の表示形態と同様であり、カレンダー上の項目をクリックすることで、個別の明細が表示されるようになっている。
【0066】
図16は、クレジットカードの項目をクリックした際に表示される「個別明細表示」の画面PIgの一例を示している。クレジットカードの場合、同図に示すように、当日のクレジットカードの利用状況として、利用内容(利用した店舗),日付,カード名,金額,支払形態等が表示されると共に、その利用内容に対応する各クレジットカードの支払明細が抽出されて、同じ利用内容の利用状況(日付,カード名,利用金額)を新しい順に時系列に示す利用履歴が、一覧として表示される。すなわち、同じ店でどのくらい使用しているかを把握できるようになっている。なお、表示ウインドウの枠内に収まらない履歴は、画面切替の指示(すべて表示の指示)若しくはスクロール操作によって表示される。
【0067】
次に、利用者端末により収集された金融情報に基づき、1ヶ月単位での過去の入出金を固定的な収支と変動する収支とに分類してキャッシュフローとして示すキャッシュフロー表示機能について説明する。キャッシュフローとして表示する内容としては、大別すると3種類あり、1月分の収入/支出の明細を項目別に示す「月間キャッシュフロー」、1年度分の収入/支出の明細を示す「年間キャッシュフロー」、当該科目の所定期間の支払い額をグラフで示す「支払グラフ」がある。これらのキャッシュフローの表示データは、図示されないキャッシュフロー表示手段によって作成される。キャッシュフロー表示手段では、定期的な収入と支出、不定期な収入と支出をそれぞれ特定するための収支形態が費目毎に設定された振分け用データベースを参照して、利用者端末により収集された金融情報を上記収支形態別に費目毎に分類し、分類された収支形態別の費目毎の金融情報に基づき、1ヶ月単位を含む所定期間における収支形態別の費目毎の収入,支出の情報をキャッシュフローとして生成し、利用者端末の画面上に表示する。
【0068】
図17は、上記の「月間キャッシュフロー」の画面PIhの一例を示しており、収入の明細情報としては、給与振込等の定期的な収入、その他(振込等の不定期な収入)というように、収入形態別に当月の収入額が費目毎に表示されると共に、当月の収入の合計が表示される。また、支出の明細情報としては、定期的な支出、クレジットカードの利用による支出、その他の支出というように、支出の形態別に当月の支出額が費目毎に表示されると共に、当月の支出の合計が表示される。これらの収支一覧は、同図17に示すように、例えば定期的な支出の場合は、光熱費であれば、その合計と個別の光熱費(電気,ガス,水道等)、通信費であれば、その合計と個別の通信費(固定電話(請求元の通信会社別),携帯電話,インターネット等)というように、各費目毎の合計とその内訳が一覧として表示される。さらに、前月末の残高が表示されると共に、当月末の残高が表示される。また、図18は、「支払グラフ」の画面PIiの一例を示しており、本例では、当該科目の各月の支払額を表及び折れ線グラフで表示するようにしている。電気,ガス,水道,携帯電話,クレジットカード等の他の科目は、当該項目をクリックすることで表示される。
【0069】
図19は、「Myカレンダー」のメニューの1つである「支払予定表」の画面PIeの一例を示している。情報提供サイト10は、利用者端末により収集した取引明細に示される当該口座からの支払予定及び当該口座への振込予定の金額情報,定期的な収支の設定情報,及び現在の残高情報に基づいて、不定期な収支を除く前記支払予定及び振込予定の予定日毎の当該口座の残高を前記各資産運用機関の口座毎に算出し、将来の予測残高として予定日毎の各口座の残高及び残高総額を表記した一覧を生成し、所定期間における予測残高を利用者端末の画面上に表示する予測残高表示手段を備えている。この残高予測手段では、予測残高を各金融機関の口座毎に対比して表示し、予定日の当該口座の残高がマイナスであればその旨を示すと共に、マイナスの残高を超える残高を有する他の口座があれば当該口座を、上記マイナス分の金額を資金移動可能な口座として示すようにしている。図19は、その画面例であり、本例では、本日の週を含む将来2か月分の支払予定を同図のようにカレンダー形式で表示する。表示期間は、指示により任意の期間を表示可能であり、表示内容としては、例えば同図のように、支払/振込予定の有る日毎に、金融機関名,内容,金額(支払額又は振込額),状況(未払,支払済,予定等),合計の予想残高(当日の各金融機関の口座残高の合計の予想額),各金融機関毎の予想残高を表示し、当日までの当該口座の入出金を計算した予想残高がマイナスであれば、「−」の符号を付して赤字で示す等により警告する。この予定表を見れば、残高がマイナスになると予測される口座からプラスの口座へ、当日までに資金を移動しておけば良いなどがわかり、将来的な残高不足による支障を未然に防止することができる。なお、未払のものは、警告のため過去の分も表示し続けるようにしている。
【0070】
次に、利用者端末として、携帯電話機,PHS,モバイルコンピュータ等の無線通信機能を有する移動端末を用いる場合の接続形態、および情報処理形態について説明する。携帯電話機のように、PCやゲーム装置と比較して表示サイズや記憶容量に制限があり、情報処理能力も乏しい移動端末の場合、移動端末側の機能を少なくすることが好ましい。そこで、上述した実施の形態では、図1に示したように、情報収集ソフト20は、PC等の汎用コンピュータ1a側に搭載し、携帯電話機1b等の移動端末側には搭載せずに、情報提供サイトから提供される情報を携帯電話機1b等が有する一般的なブラウザ機能によって閲覧する方式を例とし説明したが、図20に示すように、携帯電話機1bやモバイルコンピュータ等の移動端末側に情報収集ソフトを搭載するようにしても良い。この場合、移動端末側に搭載される情報収集ソフト20は、PC等に搭載される情報収集ソフトの機能と同様の機能を、例えばインターネット及びワールド・ワイド・ウェブ(WWW)用のコードを作成するためのオブジェクト指向プログラミング言語として活用されている“Java”(サン・マイクロシステムズ社の登録商標)で実装することができる。そして、近年、株式会社NTTドコモが開始した「iモード(登録商標)サービス」の利用が可能な携帯電話機の場合、例えばiモード用の情報提供サイト(ウェブサイト)10aから前述の各種の金融情報を提供する。
【0071】
図21(A)〜(F)は、携帯電話機等の移動通信端末用の情報提供サイト10aが利用者端末1b側に提供する画面の例を示しており、図21(A)は、iモード用の情報提供サイト10aへのログイン用画面、同図(B)はメニュー画面、同図(C)は残高照会用の画面、同図(D)はクレジットカード利用状況の画面、同図(E)は入出金カレンダーの画面、同図(F)は、同図(E)の入出金カレンダーの日付をクリックした際に表示される当日の入出金情報を示す画面の一例をそれぞれ示している。このように、情報提供サイト10aでは、利用者端末側との通信プロトコル及び画面サイズに応じた画面構成として、各種の集約情報を提供するようにしている。
【0072】
次に、認証情報の共用化について説明する。
【0073】
前述のように、本システムでは、各金融機関等から発行された認証情報は、利用者端末1側の記録媒体に認証情報データベース1Aとして一括して保管し、情報提供サイト3を含めて第三者機関のシステムには預けない方式としている。ところで、近年では、PCや携帯電話など複数の端末を利用する人が多く、それらの複数の端末から本システムを利用できる形態とするのが好ましい。一方、個々の端末に登録作業を行うのは面倒と感じる利用者もいると想定される。そこで、本システムでは、認証情報を保管する記録媒体は、利用者端末の本体と分離して持ち運び可能な記録媒体とし、複数の端末間で認証情報の共用を行えるようにしている。図22に示すように、利用者は、自宅のPC,会社のPC,携帯電話,PDAというように、どの端末1からも本システムを利用することが可能である。図22中の記録媒体1Bは、メモリーステック,スマートメディア等の持ち運び可能な記録媒体であり、その記録媒体1Bに保管されている認証情報データベース1Aの認証情報が各端末1で共用される。記録媒体1Bが当該端末に装着されていない状態では、認証情報がネットワーク上のどこにも存在しないため、セキュリティが確保される。そして、記録媒体1Bを装着しないと、金融情報の収集や閲覧など全ての機能が動作しないようになっており、例えば携帯電話を落とした場合でも他人に悪用されることがない。また、PC等を買換えた際に、そのまま認証情報を移行できるので便利である。一方、記録媒体1Bを落としたときのリスクが高まるが、本システムでは、別の認証方法により本人を認証することでセキュリティを確保するようにしている。このように、利用者端末の内部記憶手段及び情報提供サイトの記憶手段には保管せずに、前述の認証情報保管手段21により、持ち運び可能な記録媒体に保管されるようになっており、利用者の認証が必要となる資産運用機関のサイトへのログイン時のみ該当の認証情報が上記記録媒体から利用者端末のメモリへ一時的に読み出されて使用されると共に、持ち運び可能な記録媒体が装着可能な複数の利用者端末から共用して使用される形態とするのが好ましい。
【0074】
図23のフローチャートは、記録媒体の所有者の認証方法の一例を示しており、先ず、認証情報が記録されたメモリーステック等の記録媒体が利用者端末に装着され(ステップS31)、当該ソフトウェアが起動されると(ステップS32)、セキュリティコードの入力を促す画面が表示される(ステップS33)。当該ソフトウェアでは、入力されたセキュリティコードと、ソフトウェアのセキュリティ(記録媒体の利用者を認証するセキュリティ情報)とが一致するか否かを判定し(ステップS34)、一致しない場合はエラー処理を行い(ステップS35)、一致している場合のみ、認証情報データベースから認証情報を読み込み(ステップS36)、以降の動作を可能とする。このように、記録媒体が当該端末に装着され、且つ入力されたセキュリティ情報と記録媒体の利用者を認証するセキュリティ情報とが一致した場合のみ、当該利用者端末の金融情報の収集、閲覧等の動作を可能とするようにしている。
【0075】
なお、上述した実施の形態では、金融機関のサイト等から自動的に収集する情報としては、銀行預金,有価証券,確定拠出年金,クレジットカードによる支払額,マイレージのマイル残高等の情報を例として説明したが、これらの情報に限るものではない。また、利用者の情報は、利用者個人の情報を例として説明したが、利用者が企業の場合は、企業の金融資産の情報が対象となる。また、収集したデータの利用者端末から情報提供サイトへの伝送は、リアルタイムに行う場合を例として説明したが、一時的に利用者端末側で保持しておき、時分割して伝送するなど適時伝送するようにしても良い。
【0076】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明では、利用者端末側で各資産運用機関の認証情報を保管し、その認証情報を用いて利用者端末が第三者機関のシステムを経由することなく、直接、各資産運用機関のサイト等から金融情報を収集し、その金融情報を情報提供サイトからインターネット等の通信ネットワークを介して閲覧可能としている。そのため、本発明によれば、各金融機関の認証情報を第三者機関に預けることなく、複数の資産運用機関に分散された個人又は企業が所有している各種の金融資産の情報を一覧として、PCや携帯電話機等の利用者端末から見ることが可能となる。また、金融機関等の認証情報を第三者機関に預けることにより生じる機密情報の漏洩や不正アクセスによる被害、また、その心配による心理的抵抗を無くすことができ、安心して利用することが可能となる。さらに、金融機関等が発行した認証情報は、利用者端末の記録媒体にのみ存在し、情報提供サイト側を含めて第三者機関等では保管しない方式としているので、金融機関等のサイトの規約に違反しないで、クライアント・アグリケーションシステムを提供することができる。
【0077】
また、各金融機関バラバラの認証情報を利用者が記憶・管理する必要が無くなり、クリック等の簡便な操作で金融情報を見ることが可能となる。さらに、収集した情報の蓄積,加工,編集等の処理は情報提供サイト側で行う形態としているので、CPU能力が低く記憶容量の小さな携帯電話機などに対しても利用者端末として適用することができる。また、情報提供サイトでは、収集した金融情報を蓄積してその履歴情報やカレンダー情報に基づいて支払予定日などの未来の動向を含む流動的な金融情報を表示するようにしているので、過去の履歴や未来の動向などの流動的な各種の金融情報を把握することが可能となる。また、利用者が入力した金融情報を自動収集した情報と同等に扱うようにしているので、あらゆる資産情報を把握することが可能となる。
【0078】
さらに、各資産運用機関固有のデータ取得手順等を定義した情報を情報提供サイト側で保管すると共に、その情報を利用者端末側で金融情報の収集処理に先立って受信し、規定されたデータ取得手順に従って金融情報を取得するようにしているので、金融機関側の仕様変更などに伴う利用者端末側での保守が不要となる。また、金融情報の収集処理を資産運用機関のサイト毎に並行して実行すると共に、各データ要素の取得処理をデータ要素毎に並行して実行できるようにしているので、複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する各種の金融情報を効率良く高速で収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクライアント・アグリケーションシステムの構成の一例を示す概略図である。
【図2】本発明に係る情報収集ソフトが有する主要な機能を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るクライアント・アグリケーションシステムの全体の動作例を説明するための模式図である。
【図4】本発明に係るクライアント・アグリケーションシステムの全体の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図5】本システムにおける金融機関のサイトからデータを取得するまでの基本的な情報取得手順の一例を示す模式図である。
【図6】本システムにおける情報の取得,更新処理の高速化機能を説明するためのフローチャートである。
【図7】本システムにおける情報の取得,更新処理の高速化機能を説明するための模式図である。
【図8】本システムにおける金融情報の各データ要素の取得処理を説明するための図である。
【図9】金融情報のデータ構造と本システムにおける自動収集処理との関係を説明するための図である。
【図10】情報提供サイトが提供する主要な情報の種類を示す模式図である。
【図11】利用者端末に表示される画面の第1の例である。
【図12】利用者端末に表示される画面の第2の例である。
【図13】利用者端末に表示される画面の第3の例である。
【図14】利用者端末に表示される画面の第4の例である。
【図15】利用者端末に表示される画面の第5の例である。
【図16】利用者端末に表示される画面の第6の例である。
【図17】利用者端末に表示される画面の第7の例である。
【図18】利用者端末に表示される画面の第8の例である。
【図19】利用者端末に表示される画面の第9の例である。
【図20】本発明に係るクライアント・アグリケーションシステムの構成の他の例を示す概略図である。
【図21】移動通信端末用の情報提供サイトが利用者端末側に提供する画面の例を示す図である。
【図22】複数端末での認証情報を共用する方式の一例を示す模式図である。
【図23】認証情報を記録した記録媒体の所有者の認証方法の一例を示すフローチャートである。
【図24】従来のクライアント・アグリケーションシステムの構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1 利用者端末
1a 可搬型又は据置型の汎用コンピュータ
1b 携帯電話機等の移動端末
1A 認証情報データベース
1B 記録媒体
2 通信ネットワーク
3 資産運用機関のサイト
10 情報提供サイト
10A 集約情報データベース
11 定義パターン管理サーバ
12 受信用サーバ
13 参照用サーバ
20 情報収集ソフト
21 認証情報保管手段
22 金融情報収集手段
23 金融情報伝送手段
24 クイックログイン手段
25 手動入力情報処理手段
26 情報表示手段
100 クライアント・アグリケーションシステム
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀行預金,各種の有価証券,確定拠出年金,ローンによる支払,金銭的価値を有するポイントなど、それぞれの資産運用機関に分散された複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する当該利用者の各種の金融資産の情報を金融情報として集約し、その集約情報を電子データで当該クライアントに提供するクライアント・アグリケーションシステム及びそのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、カードを用いて商品の購入や各種サービスの利用をできるようにしたキャッシュレス・システムとしては、プリペイドカード・システム,クレジットカード・システム,銀行POSシステムといった様々なシステムが普及している。また、近年、通信ネットワークを介してホームバンキングやホームトレードの他に、インターネットを利用した電子ショッピングや電子商取引をするシステムが実現されている。さらに、いわゆる電子マネーによる取引を可能とした電子マネーシステムが実現されつつある。
【0003】
また、販売店で購入した商品の代金に応じてポイントを記録し、次回の購入時にポイントに応じた金額を代金から割引くなどの所定の特典をユーザが享受できるポイントサービスが広く行われ、更に、近年では、航空会社を中心としていわゆるマイレージサービスが行われている。このマイレージサービスでは、特定の航空会社の会員となった利用者が、当該航空会社で利用した飛行距離に応じてマイル(ポイント)が加算される他、提携先の各航空会社,ホテル,レンタカー等を利用するとポイントが加算され、また、クレジットカードを利用して買い物をした金額に応じてマイルが加算される。そして、そのポイントの累積値に応じて、無料航空券やギフト券などの所定の特典を利用者が享受できるようにしたものである。
【0004】
このように、現在では、インターネット上のサイトで運営されるシステムを含めて多様なサービスを受けるができるようになっており、利用者にとっては利便性が向上しているが、その反面、カードの暗証番号やログインのためのユーザID,パスワードなど、利用者を認証するための認証情報が各発行機関によって異なり、認証情報の管理が負担となっている。また、例えば一人で複数の金融機関に口座を作るなど、複数の金融機関のカードを所有している人も多く、現在、どこの金融機関にどのくらいの金額が貯蓄されており、総額いくらあるかを認識するのが困難となっている。さらに、クレジットカードでの支払いや公共料金などの自動引落しなど、いつの時点でどの金融機関からいくら引落とされ、そのときの残額がいくらになるかなど全てを把握するのは困難であり、各種のシステムを利用すれば利用するほど、個人や企業にとっては資産管理が大変となっているのが現状である。また、各種のポイントサービスにおいても、複数のシステムを利用することが多く、印字された用紙を整理して保管しておく人は少なく、現在どの種のポイントがどの程度溜まっているかを把握していない人がほとんどである。
【0005】
ところで、近年、インターネット上の様々なウェブサイトから当該利用者の複数の口座情報を集めて、利用者端末から当該口座情報を閲覧可能に表示するサービスを行う、いわゆるアカウント・アグリゲーションの機能を有するシステム((以下、アカウント・アグリゲーションシステムと言う)が、一部の金融機関で実現されつつある。図24は、従来のアカウント・アグリゲーションシステムの構成を示しており、利用者個人が利用している各金融機関の認証情報が、利用者の通信端末31から通信ネットワーク上の情報提供サイト32を介して情報収集センター33に送信されて認証情報記憶部33Aに登録される。情報収集センター33では、各資産運用機関のサイト34から当該利用者の口座残高等の情報を定期的に収集し、収集した各金融機関のデータ(最新データ)を収集情報記憶部33Bに記憶する。情報提供サイト32はインターネット上のウェブサイトであり、利用者の通信端末からの閲覧要求を受けて、情報収集センター33にアクセスし、各金融機関の口座残高等の情報(収集した時点の最新データ)の一覧を通信端末の画面上に表示するようにしている。また、利用者がその時点の最新情報を見たい場合は、情報提供サイト32が提供するブラウザの画面で、当該金融機関の認証情報を入力して閲覧要求することで、その時点の口座残高等の情報が取得されて当該金融機関の最新情報を見ることができるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようなアカウント・アグリゲーションシステムでは、各金融機関の口座残高等の金融情報を一覧として閲覧できるので便利である。しかしながら、従来のアグリゲーション・システムでは、各金融機関の認証情報を第三者機関(前述の例では、情報提供サイト経由で情報収集センター)に預けなくてはならず、利用者の心理的抵抗がかなり大きいといおう問題があり、利用を控える人が多いと想定される。また、当該金融機関の最新情報を見るときにログインが必要となるが、各金融機関から発行される認証情報がバラバラで、それらの認証情報の記憶・管理が大変であり、ログイン操作も面倒であるという不便さがあった。さらに、当該金融機関の最新情報を見ることはできても、過去の履歴や将来の支払い予定などの流動的な情報を知ることができないなど、把握できる情報はすくなく、個人又は企業が所有している各種の金融資産の収支の実績や将来の動向などを把握することができなかった。
【0007】
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明の目的は、各金融機関の認証情報を第三者機関に預けることなく、複数の資産運用機関の口座等に分散された個人又は企業が所有している各種の金融資産の情報を一覧として利用者端末から見ることが可能なクライアント・アグリケーションシステムを提供することにある。また、過去の履歴や将来の支払い予定などの流動的な情報を容易に把握可能なクライアント・アグリケーションシステム及びその情報収集用のプログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する当該利用者の経済活動に係る各種の情報を金融情報として収集し、その金融情報を集約した集約情報を前記資産運用機関とは異なる第三者機関が運営する通信ネットワーク上の情報提供サイトを介して利用者端末に提供するクライアント・アグリケーションシステム及びプログラムに関するものであり、本発明の上記目的は、クライアント・アグリケーションシステムに関しては、前記情報提供サイトの情報処理システムが、前記利用者端末からの前記金融情報のデータ取得要求に対する応答の単位をデータ要素として複数のデータ要素から構成される金融情報について前記データ要素の取得順序が規定されたデータ取得手順を含む当該資産運用機関固有の通信手順が定義された定義パターンの情報を前記資産運用機関のサイト毎に保管すると共に、前記定義パターンの情報を前記利用者端末側に提供する定義パターン提供手段を備えると共に、前記利用者端末側が、各資産運用機関のサイトにて本人を認証するためのID,パスワード情報等の認証情報を前記各資産運用機関を特定する識別子等で検索可能に認証情報データベースとして記録媒体に一括して保管する認証情報保管手段と、前記金融情報の収集処理に先立ち前記情報提供サイトから前記定義パターンの情報を受信する定義パターン受信手段と、前記認証情報保管手段により保管された各認証情報を用いて前記各資産運用機関のサイトの当該情報処理システムにログインし、前記定義パターンに示されるデータ取得手順に従って、各資産運用機関のサイトから前記利用者の金融情報を収集する処理を前記資産運用機関のサイト毎に並行して実行すると共に、前記データ要素の取得順序が任意として規定されているサイトの場合は各データ要素を取得する処理を前記データ要素毎に並行して実行することにより、各資産運用機関のサイトを同時並行的に巡回して当該利用者の金融情報を自動的に収集する金融情報収集手段と、前記金融情報収集手段により収集した金融情報を前記情報提供サイトの情報処理システムに伝送する金融情報伝送手段とを備え、前記利用者端末により収集された各資産運用機関の金融情報を前記情報提供サイトにより集約して前記利用者端末若しくは他の利用者端末から閲覧可能に提供することによって達成される。
【0009】
さらに、前記利用者端末から前記利用者の金融情報を受信すると共に、必要な情報を集約して集約情報データベースに蓄積する金融情報蓄積手段と、前記集約情報データベースに蓄積された金融情報の情報群の中から各資産運用機関の取引明細データに示される過去の収支の実績情報及び当日以降の収支の予定情報を前記収支の発生日で時系列に抽出し、前記時系列に抽出した収支の情報に基づき、当該利用者の金融資産の過去から現在に至る収支及び将来の支払予定を含む金融資産の動向が認識できるように、当該金融資産の収支内容を収支の発生日別に表記した情報を流動的金融情報として生成し、所定期間における前記流動的金融情報を前記利用者端末から閲覧可能に提供する流動的金融情報提供手段とを有すること;前記金融情報収集手段により自動的に収集する金融情報の対象が、前記利用者が所有する預金,有価証券等の資産の情報の他に、負債の情報、金銭的価値を有するポイント情報、及び金銭の支払/振込予定に係る情報を含むこと;前記金融情報収集手段により自動的に収集できない金融情報について、前記利用者が入力した金融情報を前記収集した金融情報として前記情報提供サイトの情報処理システムに伝送する手動入力情報処理手段を更に有し、当該利用者の経済活動に係るあらゆる情報を集約して提供可能となっていること;前記各認証情報が保管される記録媒体が前記利用者端末の本体と分離して持ち運び可能な記録媒体であること;前記記録媒体が当該利用者端末に装着され、且つ入力されたセキュリティ情報と前記記録媒体の利用者を認証するセキュリティ情報とが一致した場合のみ、当該利用者端末の前記金融情報の収集、閲覧等の動作を可能とすること;前記各認証情報は、前記利用者端末の内部記憶手段及び前記情報提供サイトの記憶手段には保管せずに、前記認証情報保管手段により前記持ち運び可能な記録媒体に保管されるようになっており、前記利用者の認証が必要となる前記資産運用機関のサイトへのログイン時のみ該当の認証情報が前記記録媒体から前記利用者端末のメモリへ一時的に読み出されて使用されると共に、前記持ち運び可能な記録媒体が装着可能な複数の利用者端末から共用して使用されるようになっていること;によって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0010】
さらに、前記情報提供サイトがインターネット上のウェブサイトであり、前記利用者端末若しくは他の利用者端末が、インターネット接続機能を有する携帯電話機,モバイルコンピュータを含む汎用的な通信端末であること;前記金融情報収集手段は、前記資産運用機関の各サイトを定期的に自動巡回して当該金融情報を伝送して前記情報提供サイト側のデータを更新すると共に、前記利用者が更新指示した場合に当該サイトから当該金融情報をリアルタイムに収集して前記情報提供サイト側のデータを更新するようになっていること;前記自動巡回若しくは前記更新指示により当該金融情報が前記情報提供サイト側で更新された場合、どの金融情報がいつ更新されかを利用者が認識できるように、前記情報提供サイト側での更新日を当該金融情報の付随情報として前記利用者端末の画面上に提示するようになっていること;前記定義パターン受信手段は、前記情報提供サイト側が管理する前記定義パターンの情報のバージョンが、前記資産運用機関のサイトの情報処理システムから受信して予め記憶した前記定義パターンの情報のバージョンと比較して新しい場合に、前記定義パターンの最新情報を受信するようになっていること;によって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0011】
さらに、前記利用者の指示により当該サイトから金融情報を取得する場合、前記利用者端末から前記資産運用機関のサイトの当該情報処理システムへのログインは、当該利用者が前記各認証情報の入力をすることなく、当該資産運用機関若しくは金融情報の更新を示す指標を指示することにより、前記金融情報収集手段が前記指示された指標に対応する当該資産運用機関の認証情報を用いて行うこと;前記手動入力情報処理手段は、前記利用者が入力する金融情報のうち、支払い予定に係わる金融情報については、前記情報提供サイト側に蓄積された過去の金融情報を前記利用者端末の画面上に表示し、前記利用者により設定された支払い予定日等の可変情報と前記画面上に表示された不変情報とから前記金融情報を生成すること;前記利用者が入力した支払い予定日が休日か否かをカレンダー情報に基づいて判定し、休日の場合に営業日への設定が可能になっていること;前記情報提供サイトは、前記利用者端末により収集された前記金融情報に基づいて、日々の金融資産の収支に係わる日別の情報の項目名を含む要約を月単位の暦に日毎に表記した一覧を生成し、月単位で表示切替え可能なカレンダー形式の一覧として前記利用者端末の画面上に表示すると共に、当月の画面上に表記された前記項目名の指示操作により、前記項目名に対応する情報の詳細を表示するカレンダー情報表示手段を更に有すること;によって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0012】
さらに、前記情報提供サイトは、今後の所定期間内にいつどのような支払いがあるかを一覧で示す支払予定表表示手段を更に有すること;前記情報提供サイトは、前記利用者端末により収集した取引明細に示される当該口座からの支払予定及び当該口座への振込予定の金額情報,定期的な収支の設定情報,及び現在の残高情報に基づいて、不定期な収支を除く前記支払予定及び振込予定の予定日毎の当該口座の残高を前記各資産運用機関の口座毎に算出し、将来の予測残高として前記予定日毎の各口座の残高及び残高総額を表記した一覧を生成し、所定期間における前記予測残高を前記利用者端末の画面上に表示する予測残高表示手段を更に有すること;前記予測残高表示手段は、前記予測残高を各金融機関の口座毎に対比して表示し、前記予定日の当該口座の残高がマイナスであればその旨を示すと共に、マイナスの残高を超える残高を有する他の口座があれば当該口座を、前記マイナス分の金額を資金移動可能な口座として示すこと;前記情報提供サイトは、定期的な収入と支出、不定期な収入と支出をそれぞれ特定するための収支形態が費目毎に設定された振分け用データベースと、前記利用者端末により収集された金融情報を前記振分け用データベースを参照して前記収支形態別に費目毎に分類し、前記分類された収支形態別の費目毎の金融情報に基づき、1ヶ月単位を含む所定期間における前記収支形態別の費目毎の収入,支出の情報をキャッシュフローとして生成して前記利用者端末の画面上に表示するキャッシュフロー表示手段を更に有すること;によって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0013】
さらに、前記情報提供サイトは、前記利用者端末により収集された前記金融情報に基づいて、電気料金,ガス料金,水道料金,クレジットカードによる支払額等の個々の支払項目別に毎月の支払額をグラフ化して表示する支払明細グラフ表示手段を更に有すること;前記金融情報収集手段は、前記金融情報を当該資産運用機関のサイトから取得する際、前記金融情報のデータをダウンロードする前に前記金融情報の主要要素のみを取得して現在と同一内容か否かを検査し、同一内容でない場合に前記金融情報が更新されていると判断して当該金融情報のデータをダウンロードすること;前記金融情報収集手段は、前記金融情報が銀行の取引明細,クレジットカードの確定明細等の変更が有り得ないデータの場合、どこの時点まで取得したかを示す取得履歴を記憶しておき、以後の情報取得処理では、その時点以降のデータのみを取得対象とすること;によって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0014】
また、プログラムに関しては、複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する当該利用者の経済活動に係る各種の情報を金融情報として収集し、その金融情報を集約した集約情報を前記資産運用機関とは異なる第三者機関が運営する通信ネットワーク上の情報提供サイトを介して利用者端末に提供するクライアント・アグリケーションシステムにて前記利用者端末に搭載されるプログラムであって、前記利用者端末のコンピュータに、各資産運用機関のサイトにて本人を認証するためのID,パスワード情報等の認証情報を前記各資産運用機関を特定する識別子等で検索可能に認証情報データベースとして記録媒体に一括して保管する認証情報保管機能と、前記利用者端末からの前記金融情報のデータ取得要求に対する応答の単位をデータ要素として複数のデータ要素から構成される金融情報について前記データ要素の取得順序が規定されたデータ取得手順を含む当該資産運用機関固有の通信手順が前記資産運用機関のサイト毎に定義された定義パターンの情報を、前記金融情報の収集処理に先立ち前記情報提供サイトから受信する定義パターン受信機能と、前記認証情報保管機能により保管された各認証情報を用いて前記各資産運用機関のサイトの当該情報処理システムにログインし、前記定義パターンに示されるデータ取得手順に従って、各資産運用機関のサイトから前記利用者の金融情報を収集する処理を前記資産運用機関のサイト毎に並行して実行すると共に、前記データ要素の取得順序が任意として規定されているサイトの場合は各データ要素を取得する処理を前記データ要素毎に並行して実行することにより、各資産運用機関のサイトを同時並行的に巡回して当該利用者の金融情報を自動的に収集する金融情報収集機能と、前記金融情報収集機能により収集した金融情報を前記情報提供サイトの情報処理システムに伝送する金融情報伝送機能とを実現させるステップを有すること、によって達成される。
【0015】
さらに、前記定義パターン受信機能は、前記情報提供サイト側が管理する前記定義パターンの情報のバージョンが、前記資産運用機関のサイトの情報処理システムから受信して予め記憶した前記定義パターンの情報のバージョンと比較して新しい場合に、前記定義パターンの最新情報を受信する機能を含むこと;前記利用者端末のコンピュータに、前記金融情報収集機能により自動的に収集できない金融情報について、前記利用者が入力した金融情報を前記収集した金融情報として前記情報提供サイトの情報処理システムに伝送する手動入力情報処理機能を実現させるためのステップを更に有すること;によって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るクライアント・アグリケーションシステム100の全体構成の一例を概略図で示している。本発明に係るクライアント・アグリケーションシステム100は、複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する当該利用者の各種の金融資産の情報を利用者端末1側で収集し、その集約情報を資産運用機関とは異なる第三者機関が運営する情報提供サイト10を介して利用者端末1に提供するようにしている。
【0017】
利用者端末1は、インターネットなど所定の通信ネットワーク2を介して、金融機関等の資産運用機関のコンピュータシステム(以下、便宜上「資産運用機関のサイト」又は単に「サイト」と言う)3と接続され、さらに、通信ネットワーク2を介して情報提供サイトのコンピュータシステム(以下、情報提供サイトと言う)10と接続される。クライアント・アグリケーションシステムが提供するサービスを利用可能な利用者端末1は、PC(Personal Computer),WS(Work Station)等の可搬型又は据置型の汎用コンピュータ1aや、携帯電話機,PHS,モバイルコンピュータ,PDA(Personal Digital Assistants),自動車用ナビゲーション装置(Car navigation system)等の通信機能を有する移動端末1bなど、有線若しくは無線による通信機能を有する汎用的な情報処理端末である。
【0018】
本発明では、このような汎用的な利用者端末1に、本システムの情報集約処理の中核となる情報収集手段(本例ではソフトウェアであり、以下、情報収集ソフトと言う)20が搭載される。なお、本実施の形態では、PC等の可搬型又は据置型の汎用コンピュータ1aに情報収集ソフト20を搭載した形態としている。そして、情報提供サイト10が提供する各種の金融情報FIは、情報収集ソフト20が搭載された利用者端末1a、若しくは携帯電話機やモバイルコンピュータ等の移動端末1bを含む他の利用者端末から、一般的なブラウザ等の機能を用いて閲覧できる形態としている。
【0019】
本発明で言う資産運用機関のサイト3は、利用者の経済活動に係る個人情報を保有する機関や企業等のコンピュータシステムであり、銀行,証券会社,クレジット会社など各種の金融機関、ISP(インターネット・サービスプロバイダ)等が運営するシステムの他に、ポイントサービスなど所定の特典を利用者に与える販売店や航空会社などが運営するコンピュータシステムが含まれる。なお、本発明に係るクライアント・アグリケーションシステム100は、利用者が所有する各種の資産の情報の他に、負債の情報、金銭的価値を有するポイント情報、及び金銭の支払/振込予定に係る情報など、経済的価値を有する全ての情報、例えば、銀行預金の入出金情報,有価証券の評価額や売買の情報,確定拠出年金の評価額,クレジットカード,消費者金融等の利用によるローンの支払額などの各種の負債情報,マイレージのマイル残高等の金銭的価値を有するポイント情報,電話料金の支払通知の情報,雑費等の個人(又は企業)管理の資産を含め、利用者の経済活動に係るあらゆる情報を対象としたシステムであり、本発明においては、上記経済的価値を有する全ての情報を便宜上「金融情報」と言う。
【0020】
また、資産運用機関のサイト3は、金融機関等のホストコンピュータやインターネット上の各ウェブサイトのコンピュータを含めて、利用者端末1からの要求により金融情報の提供が可能なコンピュータシステムを言うが、ここでは、いわゆるホームトレードやホームバンキング等、金融情報の照会や金融取引を利用者端末1から行えるシステムを例とし、特に、インターネットを介して金融情報を提供することが可能なシステムを例として説明する。
【0021】
上述のようなシステム構成において、クライアント・アグリケーションシステム100の中核となる情報収集ソフト20が有する機能、並びに情報提供サイト30が有する機能について、それぞれ説明する。
【0022】
図2は、情報収集ソフト20が有する主要な機能を機能ブロック図で示している。情報収集ソフト20は、利用者端末1に搭載されるソフトウェアであり、各種の機能をCPUにより実現するためのコンピュータ・プログラムで実現され、そのプログラムはROM等のコンピュータにより読取可能な記録媒体に記録されている。主要な機能(手段)としては、利用者によって入力された各金融機関等の認証情報(銀行,証券会社,クレジット会社等の各資産運用機関のサイトにて本人を認証するためのID/パスワード等の各認証情報)を所定の暗号化アルゴリズムにより暗号化した上で、各資産運用機関を特定する識別子等で検索可能に認証情報データベース1Aとして記録媒体に一括して保管する認証情報保管手段21と、この認証情報を用いて、資産運用機関のサイトの当該情報処理システムにログインすると共に、複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する利用者の金融情報を各サイトを定期的に巡回して自動的に収集、あるいは利用者がデータの更新を指示した場合に当該サイトから当該金融情報をリアルタイムに取得する金融情報収集手段22とを備えている。
【0023】
さらに、情報収集ソフト20は、取得した金融情報を伝送(アップロード)して情報提供サイト10側の集約情報データベース10Aに登録する金融情報伝送手段23を備えており、本実施の形態では、金融情報収集手段22により収集したデータを利用者端末1側に蓄積せずに、情報提供サイト10にリアルタイムに伝送して情報提供サイト10側(本例ではインターネット上のウェブサイト)の集約情報データベース10Aに自動的に登録する形態としている。
【0024】
すなわち、認証情報に関しては、情報提供サイト3などの第三者機関のシステムには預けずに、図1に示すように、認証情報データベース1Aとして利用者端末1側の記録媒体に記憶し、金融機関等の認証情報を用いた金融情報の収集処理は、第三者機関のシステムを経由せずに利用者端末1側で各資産運用機関のサイト3(本例ではウェブサイト)のシステムに直接アクセスして行う形態としている。
【0025】
なお、利用者端末1から各資産運用機関のサイトへのログインは、情報収集ソフト20が起動されて各サイトを定期的に巡回して収集する場合は、認証情報一覧保管手段により登録された各金融機関等の認証情報を使って各サイトに自動的にログインすることにより行われるが、例えばデータの更新指示は、利用者の指示により当該サイトへログインすることになる。情報収集ソフト20は、このような利用者の指示による各資産運用機関のサイト3へのログイン操作を簡略化するクイックログイン手段24を備えている。クイックログイン手段24では、各資産運用機関のサイトの当該情報処理システムへのログイン時の当該利用者の認証は、当該利用者が各認証情報の入力をすることなく、本クライアント・アグリケーションシステムの利用者として登録したシステム認証情報(例えばユーザID,パスワード)の認証によって行うことで、各サイトへの認証情報の入力操作を簡略化する形態としている。例えば、利用者の指示によって情報をリアルタイムに収集,更新する場合には、当該金融機関の名称又は金融情報の更新を示すイメージマップなどの指標を画面上でクリックすることで、その指標に対応する当該金融機関の認証情報を使って当該サイトに自動的にログインするようにしている。
【0026】
すなわち、利用者の指示により当該サイトから金融情報を取得する場合も、各金融機関等の認証情報を入力すること無く、当該資産運用機関若しくは金融情報の更新を示す指標を指示することにより、前述の金融情報収集手段22が上記指示された指標に対応する当該資産運用機関の認証情報を用いてログインするというように、簡便な操作で当該サイトへログインして最新の金融情報を入手できるようにしている。なお、その際、利用者端末を操作して第三者が不正行為を行うことを防止するため、利用者(企業であれば管理者等)が入力したセキュリティキーを予め情報提供サイト(あるいは利用者端末、又は両者)に登録されているセキュリティキーと照合するようにしている。
【0027】
また、利用者が手動入力した金融情報を、自動収集した金融情報として情報提供サイトの情報処理システムに伝送する手動入力情報処理手段25を備え、金融情報収集手段により自動的に収集できない金融情報についても、自動収集した金融情報と同様の形態で処理し得るようにしている。情報表示手段26は、情報提供サイト3側の情報を閲覧して表示部に表示する手段であり、本例では情報収集ソフト20が有する専用のブラウザ機能(若しく一般のブラウザ)を使用して、インターネット等の通信ネットワークを介して情報を表示する形態としている。なお、表示サイズや記憶容量に制限があり、情報処理能力も乏しい携帯電話機のような移動端末の場合、上述の各手段21〜24は移動端末に搭載せずに、情報表示手段26だけを移動端末に搭載する形態としている。この場合、移動端末など、専用のブラウザ機能が搭載されていない他の利用者端末1bから情報を閲覧する場合、その利用者端末1bは、インターネット接続機能を有する携帯電話機など、一般的なブラウザ機能を有する通信端末が利用可能である。
【0028】
次に、情報提供サイト10が有する主要な機能(手段)について説明する。
【0029】
情報提供サイト10は、本例では、インターネット上のウェブサイトであり、後述する管理サーバ,受信用サーバ,参照用サーバなど、複数の情報処理装置で構成される。情報提供サイト10は、利用者端末1側で各サイト3から収集した利用者の金融情報FIを通信ネットワーク2を介して利用者端末1(1a)から受信すると共に必要な情報を抽出し、各資産運用機関に分散された利用者の金融情報を集約して集約情報データベース10Aに蓄積して記録する金融情報蓄積手段、利用者が自身のお金の流動性を把握しやすいように、集約情報データベース10Aに蓄積された金融情報に基づいて当該利用者の金融資産の過去から現在に至る収支及び将来の支払予定を含む流動的な金融情報を集約し、利用者端末1から一覧として閲覧可能に提供する流動的金融情報提供手段、当該利用者の金融情報を利用者自身が直接もしくは市販のソフトウェアを利用して加工,編集できるように、一般的なアプリケーション(市場に流通している表計算ソフト、経理ソフトなど)で処理可能なデータ形式として生成し、利用者端末1側に提供するアプリケーション用データ提供手段などを備えている。
【0030】
上記の情報提供サイト10が利用者端末1側に提供する各種の情報の詳細については、具体的な画面例を示して後述するものとし、先ず、本クライアント・アグリケーションシステムにおける情報集約処理に係る全体の動作について、図3の模式図及び図4のフローチャートを参照して説明する。
【0031】
利用者端末1の制御部では、情報収集ソフト20(本例ではPC上のプログラム)が起動されると、一定時間おきに以下の各ステップの処理を実行する(ステップS1)。情報収集ソフト20では、先ず、情報提供サイト10から、資産運用機関の情報処理システムとの通信プロトコルを含む金融情報の情報収集処理に係る一連の手順を定義した「定義パターン」の最新版を取得する。ここで言う「定義パターン」とは、利用者個人の金融情報を保有する各サイトにアクセスするための認証処理、及び各サイトからの上記金融情報の情報取得処理を自動化するのための手順を示す手順設定情報が記述されたデータであり、各サイト毎に設定されている。
【0032】
このような自動化に係る方法(手順)が定義されている「定義パターン」のデータDPは、図3中に示すように、情報提供サイト10の定義パターン管理サーバ11の記録媒体に各サイト(A〜N)毎に記憶されて管理され、例えば、個人認証手順や情報取得に係る手順に変更があった場合には、そのサイト及び変更要素に対応した最新の定義データが、利用者端末1からの要求で情報提供サイト10から利用者端末側に自動的に送信(若しくは情報提供サイト10から各利用者端末1側に配信)される。本実施の形態では、金融機関等の各サイト3(A〜N)のシステムへアクセスする際、すなわち、各サイト3へのアクセスが必要となる金融情報の収集に係わる一連の処理の前に、情報収集ソフト20が情報提供サイト10の管理サーバから最新の「定義パターン」のデータDPを取得する(ステップS2:図3中の▲1▼)。
【0033】
情報収集ソフト20では、上記ステップS2で取得した「定義パターン」のデータDPに示される当該サイトに応じた手順設定情報、及び利用者端末1の認証情報データベース1Aに予め登録された当該サイト用の認証情報に基づいて、各サイト(A〜N)のシステムとの認証処理(ステップS3)、利用者個人の金融情報の取得処理(ステップS4)を各サイト(A〜N)毎に順次、若しくは並行して実行する(ステップS3〜S5::図3中の▲2▼〜▲2▼−N)。
【0034】
利用者端末1では、各サイト(A〜N)から収集した利用者個人の金融情報のデータを情報提供サイト10の受信用サーバ12に送信する(ステップS6:図3中の▲3▼)。情報提供サイト10の受信用サーバ12では、利用者端末1から送信された収集データを集約情報データベース10Aに蓄積して記録する。参照用サーバ13では、提供する情報の形態及び利用者端末1の仕様(iモード(登録商標)等の通信プロトコルを含む仕様)に応じて加工し、利用者端末1側の画面に表示可能なデータを生成する。そして、参照用サーバ13では、利用者端末1側からの閲覧要求に応じて利用者端末1の画面上に該当の集約情報を表示する(ステップS7:図3中の▲4▼)。利用者端末1では、上記ステップS6の処理後、自動巡回による情報取得処理については、次回の起動時まで待機状態とする(ステップS8)。以上のように、利用者端末1に搭載されている情報収集ソフト20の起動時に、最新の収集データに基づいて加工,編集した集約情報を表示し、以降、最新情報の取得処理を定期的に実行し、情報提供サイト10側の収集データを自動的に更新する。
【0035】
次に、上述した定義パターンの情報を用いた金融情報の自動収集処理について、インターネット上の一般的な情報と個人の金融情報と比較して、より詳しく説明する。
【0036】
一般的なインターネット上のウェブサイトが提供する情報は、ブラウザを手で操作している動きをソフトウェアによってシミュレートすることで自動化を実現することができるが、機密保持が重要な個人の金融情報は、誰もが入手できるコンテンツのデータとは異なり、資産運用機関特有の通信手順に従わないと取得できないようになっている。
【0037】
ここで、銀行,証券会社,クレジット会社などの各種の資産運用機関(以下、金融機関とする)の情報処理システムから金融情報を取得する際の手順について、具体例を示して説明する。
【0038】
情報の秘匿性が重要な個人の金融情報は、インターネット上の一般的なウェブサイトから取得できる情報とは異なり、セキュリティ上の観点から、ログオン時に当該金融機関に登録した認証情報を用いて本人の認証が取れないと取得することができない。また、金融機関が情報提供する個人の取引明細等のデータは、メニューを含めて一般的に複数のデータ要素から構成されており、本人の認証をした後、予め設定された順番で個々のデータ要素を順次取得して行かないと、情報の取得要求が拒否され、必要な金融情報が得られないようなデータ構成となっている。
【0039】
図5は、金融機関のサイトからデータを取得するまでの基本的な情報取得手順の一例を模式的に示している。ここでは、ある種類の金融情報のデータが4つのデータ要素(画面データとする)から構成されていると仮定して説明する。例えば、図5に示すように、取引明細を示すデータが、▲1▼〜▲4▼の4つの画面データ(データ要素a,b,c,d)から構成されている場合、金融機関のサイトにログイン後、画面▲1▼→画面▲2▼→画面▲3▼→画面▲4▼の順序で画面データの取得要求を行い、ログアウトするというように、金融機関のサイトによって予め金融情報の取得手順が規定されている。また必要な情報は、画面の中の特定部分に存在し、データの種類によって異なる部分に存在する。
【0040】
例えば、必要な情報が、図5中の画面▲3▼内の特定領域と、画面▲4▼内の特定領域に存在する場合、該当の金融機関の認証情報を用いてログインした後、▲1▼の画面データのデータ取得要求に対する応答を受けて▲2▼の画面データのデータ取得要求を送信するというように、▲1▼〜▲4▼の画面データを順番に取得し、▲3▼,▲4▼の画面データの中から必要な情報を抽出(不要な画像データ等を除去)することで、所望の金融情報が得られることになる。このような金融情報を取得する際の基本的な流れは、各金融機関のサイトにおいて共通であるが、同一種類の金融情報であっても個々のデータ要素の取得順序、及びデータ要素内の各情報アイテムの配置構成は、統一的な仕様が設定されておらず、金融機関毎に個別に構築されている。
【0041】
そこで、本実施の形態では、個々のデータ要素を取得する手順(以下、データ要素取得手順とする)として、各データ要素を特定する識別子(図5の例では画面ID:a,b,c,d)、及び個々のデータ要素の取得順序(画面の遷移:▲1▼,▲2▼,▲3▼,▲4▼)を金融情報の種類毎に金融機関別に設定しておき、この情報要素取得手順に従って該当の金融情報を取得することで、金融情報を自動的に取得するようにしている。すなわち、金融情報を構成する個々のデータ要素の識別子と、各データ要素の取得順序等を規定したデータ取得手順を含めて該当の金融機関の通信手順を前述の「定義パターン」の情報として、金融機関毎、金融情報の種類毎に定義しておき、この定義パターンに示されるデータ取得手順に従って該当の金融機関のサイトから個人の金融情報を取得する形態としている。
【0042】
上記のような金融機関固有の一連の情報取得手順は、固定的なものではなく、ある日から業務の種類が追加となったり、データ構成やデータ要素の取得順序が変わったりする。情報提供サイトのコンピュータで金融情報を収集する形態の場合は、そのコンピュータで情報取得手順を管理しておけば良いが、本発明のように、利用者端末側で情報を収集する形態の場合には、各利用者端末側で情報取得手順を管理するのは保守が容易ではない。そこで、本実施の形態では、上記のような定義パターンの情報を保管する共に、利用者端末側からの要求若しくはサイト側からの送信によって上記定義パターンの情報を通信ネットワークを介して利用者端末側に提供する「定義パターン提供手段」を情報提供サイト側に備えるようにしている。そして、利用者端末は、金融情報の収集処理に先立って、利用者端末から定義パターンの最新情報を情報提供サイトから受信する「定義パターン受信手段」を備え、受信した定義パターンの情報に示される情報取得手順に従って、金融情報を取得する形態とすることで、利用者端末側の保守を不要にすると共に、金融機関側で仕様の変更があっても支障が発生しない様にしている。
【0043】
また、本実施の形態では、上記の定義パターン受信手段において、情報提供サイト側が管理する定義パターンの情報のバージョンが、資産運用機関のサイトの情報処理システムから受信して予め記憶した定義パターンの情報のバージョンと比較して新しい場合にのみ、資産運用機関のサイトから定義パターンの最新情報を受信する形態とすることで、利用者端末側の負荷を減らすようにしている。その場合、資産運用機関がデータ取得手順の規定を一日の途中で変えることは現実的には無いので、バージョンの確認処理は、金融情報の収集処理時に毎回行うのではなく、コンピュータ日付けが変わった時など、当日の最初の収集処理以前に実行すれば良い。なお、情報提供サイトから自動的にダウンロードする形態とした場合は、利用者端末側から要求する機能は不要である。
【0044】
ここで、前述のステップS3〜S5における各サイト3(A〜N)からの金融情報の取得,更新処理を高速化するための方式について説明する。本実施の形態では、各資産運用機関のサイト3等に分散されている個人の金融情報をできるだけ早く表示するため、以下に説明する3つの方式(簡易チェック方式、マルチスレッド方式、履歴記憶方式)により情報取得処理を高速化している。
【0045】
(1)簡易チェック方式
金融情報の全データを当該資産運用機関のサイトからダウンロードしてから、更新の有無をチェックするのではなく、「当該資産運用機関のサイトから取得する金融情報の構成要素のうち、ここが変わっていなければ、ほとんどの場合に他の部分の情報は変わっていない」という点(主要要素)の情報のみを取得して現在(前回取得した主要要素の内容)と同一内容か否かを検査し、その主要要素の情報が変わっていたら当該金融情報が更新されていると判断してダウンロードする。例えば、銀行であれば「残高情報」、証券会社であれば「評価額」、クレジットカードであれば「引落金額」、マイレージであれば「マイル残高」というように、各金融機関から取得する金融情報の種類に応じて、金融情報が更新される際に必ず変更される情報要素(若しくは変更される確率の高い情報要素)をチェック対象として予め設定しておく。
【0046】
そして、図6のフローチャートに示すように、当該資産運用機関のサイトにログイン後(ステップS21)、チェック対象の情報要素(同図6の例では残高情報)の内容が前回の内容と違うか否かをチェックし(ステップS22,S23)、前回と違う場合に対象データ(図6の例では取引データ)を取得し(ステップS24)、ログアウトする(ステップS25)。このように全データのダウンロード前に重点項目をチェックし、変化がある場合のみダウンロードする方式とすることで、全データをダウンロードしてからチェックする方式と比較して、最新情報の収集に係る処理時間を大幅に削減することができる。
【0047】
(2)マルチスレッド方式
各資産運用機関のサイトのシステムの処理能力や伝送処理能力にもよるが、巡回時間のうち、相手方サイトのレスポンス待ち時間の占める割合がかなり高い(例えば75%がレスポンス待ち時間となる)。そこで、この空時間を利用して、複数の相手方サイトに同時にコネクションを張り、図7の模式図に示すように、同時並行的に各サイト(A〜N)からの情報取得処理を行う。このようなマルチスレッド方式とすることで、情報取得処理に係る全体のスループットを向上させることができる。また、本発明のクライアント・アグリケーションシステムでは、図2に示した金融情報収集手段22によって、定義パターンに示されるデータ取得手順に従って、各資産運用機関のサイトから利用者の金融情報を収集する処理を、上記のように資産運用機関のサイト毎に並行して実行すると共に、金融情報のデータを構成するデータ要素の取得順序が任意として規定されているサイトの場合は、各データ要素を取得する処理をデータ要素毎に並行して実行するようにしている。このような方式を採用することにより、複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する当該利用者の経済活動に係る各種の情報を、効率良く高速で収集することができる。
【0048】
次に、上記のデータ要素毎に並行して実行する処理について、具体例を示して説明する。
【0049】
個人の金融情報は、データの構成要素(本例では個々の画面データ)を取得する順序が、予め規定されている順序と相違していると受付けない金融機関と、順序通りでなくても受付ける金融機関とがある。後者の場合は、情報取得の高速化を図るため、例えば図5に示した例では、図8に示すように、▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼の画面データのリクエスト(データ取得要求)を並行して実行し、全ての画面データを取得したらログアウトする。すなわち、金融情報を構成する個々のデータ要素の取得順序が任意として規定されているサイトの場合は、個々のデータ要素を取得する処理をデータ要素毎に並行して実行するようにしている。
【0050】
ここで、金融情報の具体例を示してより詳しく説明する。例えば、図9に示すように、ある資産運用機関に存在する利用者の金融情報が木構造のデータ構成となっており、残高情報や取引情報など、1つの種類のデータは複数のデータ要素から構成されているものとする。図9において、各種の金融情報のデータは、その取得経路がノード(分岐ポイント)で分岐され、複数の取得経路上に存在するデータ構造となっている。この場合、複数の経路のデータは、並行してアクセスすることができる。例えば、R1,R2,R3の経路は、経路毎に並行して実行することで、D10,D20,D30のデータ要素を並行して取得することができる。また、D10の分岐ポイントで分岐するD11,D12のデータ要素もR11,R12の経路毎に並行して実行することで、並行して取得することができる。更に、D30,D31,D32の直列の経路のデータ要素についても、金融機関によっては同時に要求して取得することができる。その場合、データ要素D30,D31,D32の取得要求を連続的に送信し、各データ要素D30,D31,D32を取得することになる。また、D24のように、D23の条件指定をして得られるデータ要素については、いきなりD24の検索結果を得られないので、R23,R24の経路を経て該当のデータ要素を得ることになる。
【0051】
利用者端末では、上記のようなデータ要素の取得順序が規定されたデータ取得手順を含む定義パターンの情報を情報提供サイトから受信し、このように、並列の経路毎に並行して該当の種類の金融情報を取得する処理を行うと共に、直列の経路内のデータ要素も順番に依存しない場合は、データ要素毎に並行して処理をする。そして、各経路の処理が終了したか否かを監視し、全ての処理が完了したのであれば、当該金融情報の取得が完了となり、情報提供サイトへ転送する。金融情報を受信した情報提供サイト側では、各データ要素内から必要な情報が抽出(不要な画像等が排除)されて各資産運用機関の情報が集約され、各種の検索キー(利用者ID,資産運用機関のID,金融情報の種類を示すID,日付等)で索引可能に集約情報データベースに蓄積されることになる。なお、金融情報の取得が完了してから転送するのではなく、データ要素毎に情報提供サイトへ転送し、情報提供サイト側で個々のデータを組み立てるようにしても良く、また、CPU負荷などの観点では好ましくないが、必要な情報の抽出を利用者端末側で行うようにしても良い。
【0052】
(3)履歴記憶方式
銀行の取引明細やクレジットカードの確定明細など、変更が有り得ないデータに関して「どこの時点まで取得したか」を示す取得履歴を記憶しておき、以後の金融情報収集処理では、その時点(日付若しくは日時)以降のデータのみを取得対象とする。このような履歴情報に基づいてデータ取得対象を決定する方式とすることで、不要なデータの取得に係る処理時間を削減することができる。
【0053】
次に、情報提供サイト10が利用者端末1側に提供する情報の詳細について、表示画面の具体例を示して説明する。本システムでは、各金融機関のシステムに分散されている個人の金融情報を集約して、その集約情報を利用者端末から閲覧できるようにしているが、集約情報を一覧リストとして画面上に表示するだけでなく、個人のお金の流動性に着目し、それを把握しやすい画面構成として提供するようにしている。
【0054】
図10は、本システムの構成要素である情報提供サイト10が提供する主要な情報の種類を模式的に示しており、提供する情報(画面)は、1画面内に収まらないため、スクロール表示,マルチウィンドウ表示,当該ウィンドウを拡大/縮小可能に重ねて表示,画面切替えによる表示などにより、利用者端末の画面上に表示されるようになっている。画面情報としては、図10の例では左から右に遷移するように階層的に構成されている。なお、階層の構造や表示順序、画面構成などは本例に限るものではない。ここでは、同図10の例を参照として、情報提供サイト10が提供する情報の具体例を説明する。情報提供サイト10のシステムにログインすると、「HOME」の画面が最初に表示される。本例では、図10中に示すように、最初に表示される「HOME(ホームページ)」の画面としては「マイ(My)サマリー」の画面が設定されており、同一の層に、「マイ(My)キャッシュフロー」、「マイ(My)カレンダー」、「設定」の画面が用意されており、画面上で当該メニューや項目をクリックすることで、同一層の画面の切替えや下位層の画面への切替えが行われるようになっている。画面に表示される金融情報は、銀行預金の入出金情報,有価証券の評価額,クレジットカードによる支払額や消費者金融の借入額等のローン情報,確定拠出年金の評価額,マイレージのマイル残高,電話料金の支払額,利用者自身が入力した情報(例えば生活費,子供の小遣い,習い事の月謝等の自動収集できない情報)などであり、利用者端末が収集した利用者の金融情報のデータを情報提供サイト側で加工して、文言、表形式、カレンダー形式、グラフ形式等の各種の形態で利用者端末の画面上に表示するようにしている。なお、現在、電子データとして自動収集できない給与明細,公共料金,税金等は、金融機関等のサイトのシステムが実現された時点で自動収集の対象となり、それまでの間は利用者自身が入力した情報が、自動収集した金融情報と同等に処理される。
【0055】
図11及び図12は、ログイン用の画面PIaと、ログインにより表示される最初の画面PIb(「HOME」の画面)の一例をそれぞれ示している。情報収集ソフト20を起動すると、図11に示すように、情報提供サイトへログインするためのシステム認証情報の入力を促すログイン用の画面PIaが利用者端末の表示部に表示される。ここで、入力するシステム認証情報は、クライアント・アグリケーションシステム100の利用者に割当てられたシステム固有の情報(本例ではユーザIDとパスワード)であり、入力されたシステム認証情報が情報提供サイト10に送信され、認証がOKであれば、図12に示すような「HOME」の画面PIbが表示される。
【0056】
本実施の形態では、情報収集ソフト20はブラウザの機能を有しており、情報提供サイトからのウェブデータが利用者端末の画面上に表示される。図12の画面PIbは、集約した金融情報のサマリーを表示する「Myサマリー」の画面例であり、画面構成としては、各金融機関の資産口座情報,ローン情報,マイレージ情報等の各種の金融情報を集約した個人金融情報のサマリーが表示される「データ表示部」PI1、IDの登録やデータ更新、クイックログイン等の操作を行うための「データ取得部」PI2、情報提供サイトからのお知らせ(システムメンテナンスの予定、金融機関の追加など)を表示するための「通知メッセージ表示部」PI3から構成される。なお、「データ取得部」PI2と「通知メッセージ表示部」PI3に表示される内容は、他の画面も同様である。
【0057】
「Myサマリー」の画面のデータ表示部PI1には、利用者端末側で各サイトから収集して情報提供サイトに伝送された個人金融情報及びカレンダー情報に基づいて、支払予定日などの未来の動向を含む流動的な金融情報が文言やグラフ等で表示され、過去の履歴や未来の動向などの流動的な金融関連情報のサマリーが画面で容易に把握できるようになっている。この流動的な金融情報の表示データは、前述の流動的金融情報提供手段によって作成される。流動的金融情報提供手段では、集約情報データベース10Aに蓄積された金融情報の情報群の中から各資産運用機関の取引明細データに示される過去の収支の実績情報及び当日以降の収支の予定情報を収支の発生日で時系列に抽出し、この時系列に抽出した収支の情報に基づき、当該利用者の金融資産の過去から現在に至る収支及び将来の支払予定を含む金融資産の動向が認識できるように、当該金融資産の収支内容を収支の発生日別に表記した情報を流動的金融情報として生成し、所定期間における上記流動的金融情報を利用者端末から閲覧可能に提供する。図12の例では、データ表示部PI1は、「お知らせ」の欄PIb1,「資金口座情報」の欄PIb2,「ローン情報」の欄PIb3,「マイレージ情報」の欄PIb4,「支払予定表」の欄PIb5,及び「入出金チャート」の欄PIb6から構成されている。
【0058】
「お知らせ」の欄PIb1には、いつ何処からどの金融機関の口座へどのような入金があり、いつ何処へどのような支払いが予定されているなど、最近の利用者個人の資産の動きを日付別に文言で示す資産動向情報が表示され、「資金口座情報」の欄PIb2には、各金融機関に預けている資産の額(残高情報)が口座別に表示されると共に総資産額が表示されるようになっている。ここで表示される資産額は、例えば銀行の場合は預貯金等の貯蓄の“残高”、証券会社の場合は株券,国債証券,転換社債券等の各種の有価証券の“評価額”である。また、確定拠出年金(日本版401K)の場合は、現状の運用益で将来給付されると想定される年金の評価額(掛け金+運用益の給付総額)であり、支給開始後は、その残高である。これらの情報は、データの更新時点における最新の情報が表示され、情報提供サイト側での当該金融情報のデータの更新日が付随情報として表示される。また、「ローン情報」の欄PIb3には、どのクレジットカードでいついくらの支払い(引落し)が完了し、いついくらの支払いが予定されているなど、ローンの残高情報,支払実績や支払予定を日付別に示す履歴情報が表示される。
【0059】
ポイントサービスのポイント情報としては、例えば図12中の「マイレージ情報」の欄PIb4に例示されるように、航空会社等のサービスの提供機関名、現在の有効マイル数(マイル残高)等のポイント数が表示される。上記の「資金口座情報」、「ローン情報」、「マイレージ情報」の各欄PIb2,PIb3,PIb4には、「お知らせ」の欄PIb1に表示される資産動向情報と同様に、当該金融情報のデータの更新日が付随情報として表示される。このように、内容が変化する変化する情報については、利用者端末側での自動巡回若しくは更新指示により情報提供サイトで記録している金融情報のデータが更新された場合には、どの金融情報がいつ更新されかを利用者が認識できるように、情報提供サイト側でのデータの更新日を当該金融情報の付随情報として送信し、利用者端末の画面上に表示する等によって利用者に通知するようにしている。なお、この通知は、他の画面でも同様である。「支払予定表」の欄PIb5は、所定期間(本例では今後2週間)の支払予定を表示する欄であり、支払予定表の表示対象としては、収集したデータに基づいて表示されるクレジットカードによる支払予定の情報(例えば支払予定日,利用カード名,金額),電話料金等の支払予定の情報の他に、「生活費」や「マンションの家賃」など、利用者自身が手入力して登録した利用者登録情報も含まれる。そして、「入出金チャート」の欄PIb6には、支払明細のデータに基づいて、電気料金,ガス料金,水道料金,クレジットカードによる支払額等の個々の支払項目別に毎月の支払額がグラフ化されて表示される。なお、自動的に収集できない金融情報については、利用者が手動入力した金融情報を、自動収集した金融情報と同一形式として情報提供サイトの情報処理システムに伝送することによって、情報提供サイト側のデータ加工処理を同一処理で行えるようにしている。
【0060】
次に、利用者端末により収集された金融情報(手動入力の金融情報も含む)に基づいて、日々の金融資産の収支に係わる情報を集約してカレンダー形式で表示するカレンダー情報表示機能について説明する。図12に示したように、データ表示部PI1の上部には、メニュー選択部PI10が設けられており、当該項目をクリックする等により「Myカレンダー」のメニューが選択されると、「Myカレンダー」の画面に切り替わり、「Myカレンダー」のメニューの1つである「入出金カレンダー」の情報がデータ表示部PI1に表示される。図13は「Myカレンダー」の画面PIcのデータ表示部に表示される内容の一例を示しており、表示される情報は、過去の履歴及び未来の予定を含め、日々の資産の出入りを示す流動的な金融情報であり、例えば、日々の入出金の実績,予定を示す情報が例えば月単位の暦に日毎に表記され、カレンダー情報として表示される。本例では、「入出金カレンダー」の欄PIc1に示すように、当月の入出金の実績、予定の内容を示すカレンダー情報と、「前月」及び「翌月」の欄PIc2,PIc3に示すように、前月と翌月の入出金の日(完了日、予定日)を認識可能に示すカレンダー情報と、「資金口座情報」,「クレジットカード」の欄PIc4,PIc5に示すように、参考情報として、銀行とクレジットカードの各残高情報を表示するようにしている。
【0061】
当月のカレンダー情報として表示するものは、大きく3種類あり、(1)銀行の通帳明細のデータに基づいて自動的に表示するもの、(2)クレジットカードの支払通知のデータに基づいて自動的に表示するもの、(3)利用者自身の手入力のデータに基づいて表示するもの(前述の利用者登録情報)がある。これらのカレンダー情報の表示は、図示されないカレンダー情報表示手段によって行われる。カレンダー情報表示手段では、利用者端末により収集された金融情報に基づいて、日々の金融資産の収支に係わる日別の情報の項目名を含む要約を月単位の暦に日毎に表記した一覧を生成し、月単位で表示切替え可能なカレンダー形式の一覧として利用者端末の画面上に表示すると共に、当月の画面上に表記された前記項目名又は日付の指示操作により、その項目名又は日付に対応する情報の詳細を表示する。当月のカレンダー情報としては、図13中に示すように、カレンダー内の当日の欄PIc11には、当日の入出金情報として例えば金融機関名,項目名(科目名等)の表記がされると共に、支払いが済んだものは、支払い済みを示す“済”マークが表示される。そして、前月と翌月のカレンダーの欄PIc2,PIc3には、予定のある日を太字で示すなど、大まかな情報が表示される。また、当月のカレンダー上に表記された項目名をクリックすることで、当該金融機関の当日の取引明細を示す「個別明細表示」の画面が表示される。
【0062】
図14は、「個別明細表示」の画面PIdの一例(銀行の例)を示しており、この画面PId(データ表示部)には、例えば取引種別を示す項目名,月日,金融機関名,支店名,口座種別,金額等の当該取引の明細情報が表示される。図14中の「内容」の欄には、カレンダや入出金履歴に表示される名目の内容が表示される。この「内容」の欄には、利用者自身のメモを入力できるようになっており、その入力情報の一部(本例では入力した文字列の内の先頭8文字)が、前述の入出金カレンダー(当月のカレンダー)の当日の欄内や入出金履歴の該当の欄内に表示されるようになっている。この画面は、例えば給料の振込みや公共料金、税金等のように、現在、明細データ等が入手できない取引の予定を登録する画面(前述の利用者登録情報を入力する画面)を兼用しており、利用者自身が新規に金融情報を登録する場合は、入出金カレンダーの「日付」の部分、又は上述のように「項目」の部分をクリックすることで、この画面に遷移する。なお、上記のような、現在では明細データ等が金融機関等のサイトから入手できない情報についても、当該サイトのシステムが構築された段階で本システムの自動収集の対象となる。
【0063】
全ての情報を初期入力する場合は、「日付」の部分をクリックし、上記の明細情報(,メモの情報)を手入力することで、自動的に収集したデータと同等の扱いで利用者端末から情報提供サイトに送信されて、情報提供サイトのデータベースに登録されるようになっている。
【0064】
本実施の形態では、利用者が入力する金融情報のうち、支払い予定に係わる金融情報については、情報提供サイト側に蓄積された過去の金融情報を利用者端末の画面上に表示し、利用者により設定された支払い予定日等の可変情報と画面上に表示された不変情報とから金融情報を生成し、情報提供サイト側に伝送するようにしている。すなわち、過去の通帳明細の情報を利用して、簡単に登録できる便利機能を備え、過去の情報が存在する場合には、予定日等の必要最小限の情報を入力するだけで、登録できるようにしている。具体例としては、図14のような「個別明細表示」が表示されている状態で、また、図14中の「費目設定」の欄に、費目を設定し、「設定日」の欄に入出金の予定日を入力するだけで、自動的に収集したデータと同等の扱いで利用者端末から情報提供サイトに送信されて、情報提供サイトのデータベースに登録されるようになっている。なお、費目は、光熱費や通信費など一般的な費目の内容(変更可能)が予め登録されており、その費目を選択することで設定できるようになっている。登録されていない場合は、該当の費目の内容を利用者が入力して設定することで、キャッシュフロー等に表示される費目として登録される。また、「設定日」の欄に入出金の1年間分の予定日(金額が異なる場合は「設定金額」の欄に金額)を繰返して入力することで、将来の予定が以降、自動的にカレンダー画面等に反映されるようになっている。その際、利用者が入力した支払い予定日が休日か否かをカレンダー情報に基づいて判定し、休日の場合に営業日への設定(本例では、“そのまま”,“翌業日”,“前翌業日”のいずれか一つを選択して設定)が可能になっている。このように、当該金融情報が金融機関等から自動的に入手できない場合は、過去の通帳明細の情報を利用して金融機関名,科目名,金額,取引日(振込日,支払日)の情報を表示し、変更のある箇所だけを入力すれば登録が完了するというように、取引の予定を簡単に登録できるようにしている。
【0065】
次に、クレジットカードの利用状況を示すカード利用状況表示機能について説明する。図15は、「Myカレンダー」のメニューの1つである「カード利用カレンダー」の画面PIfの一例を示している。「カード利用カレンダー」は、クレジットカードの支払明細のデータに基づいて、クレジットカードの利用状況だけをカレンダー上に表示するようにしたもので、各種の表示対象の金融情報のうち、表示対象を1種類とすることで、同図15の「カード利用カレンダー」の欄PIf1に示すように、クレジットカードをいつ何処で使用したかを画面上のカレンダーを見て容易に把握できるようにしている。カレンダー上に表示する情報の表示形態は、図13に示した「Myカレンダー」の画面PIcにおける入出金カレンダーの欄PIc1の表示形態と同様であり、カレンダー上の項目をクリックすることで、個別の明細が表示されるようになっている。
【0066】
図16は、クレジットカードの項目をクリックした際に表示される「個別明細表示」の画面PIgの一例を示している。クレジットカードの場合、同図に示すように、当日のクレジットカードの利用状況として、利用内容(利用した店舗),日付,カード名,金額,支払形態等が表示されると共に、その利用内容に対応する各クレジットカードの支払明細が抽出されて、同じ利用内容の利用状況(日付,カード名,利用金額)を新しい順に時系列に示す利用履歴が、一覧として表示される。すなわち、同じ店でどのくらい使用しているかを把握できるようになっている。なお、表示ウインドウの枠内に収まらない履歴は、画面切替の指示(すべて表示の指示)若しくはスクロール操作によって表示される。
【0067】
次に、利用者端末により収集された金融情報に基づき、1ヶ月単位での過去の入出金を固定的な収支と変動する収支とに分類してキャッシュフローとして示すキャッシュフロー表示機能について説明する。キャッシュフローとして表示する内容としては、大別すると3種類あり、1月分の収入/支出の明細を項目別に示す「月間キャッシュフロー」、1年度分の収入/支出の明細を示す「年間キャッシュフロー」、当該科目の所定期間の支払い額をグラフで示す「支払グラフ」がある。これらのキャッシュフローの表示データは、図示されないキャッシュフロー表示手段によって作成される。キャッシュフロー表示手段では、定期的な収入と支出、不定期な収入と支出をそれぞれ特定するための収支形態が費目毎に設定された振分け用データベースを参照して、利用者端末により収集された金融情報を上記収支形態別に費目毎に分類し、分類された収支形態別の費目毎の金融情報に基づき、1ヶ月単位を含む所定期間における収支形態別の費目毎の収入,支出の情報をキャッシュフローとして生成し、利用者端末の画面上に表示する。
【0068】
図17は、上記の「月間キャッシュフロー」の画面PIhの一例を示しており、収入の明細情報としては、給与振込等の定期的な収入、その他(振込等の不定期な収入)というように、収入形態別に当月の収入額が費目毎に表示されると共に、当月の収入の合計が表示される。また、支出の明細情報としては、定期的な支出、クレジットカードの利用による支出、その他の支出というように、支出の形態別に当月の支出額が費目毎に表示されると共に、当月の支出の合計が表示される。これらの収支一覧は、同図17に示すように、例えば定期的な支出の場合は、光熱費であれば、その合計と個別の光熱費(電気,ガス,水道等)、通信費であれば、その合計と個別の通信費(固定電話(請求元の通信会社別),携帯電話,インターネット等)というように、各費目毎の合計とその内訳が一覧として表示される。さらに、前月末の残高が表示されると共に、当月末の残高が表示される。また、図18は、「支払グラフ」の画面PIiの一例を示しており、本例では、当該科目の各月の支払額を表及び折れ線グラフで表示するようにしている。電気,ガス,水道,携帯電話,クレジットカード等の他の科目は、当該項目をクリックすることで表示される。
【0069】
図19は、「Myカレンダー」のメニューの1つである「支払予定表」の画面PIeの一例を示している。情報提供サイト10は、利用者端末により収集した取引明細に示される当該口座からの支払予定及び当該口座への振込予定の金額情報,定期的な収支の設定情報,及び現在の残高情報に基づいて、不定期な収支を除く前記支払予定及び振込予定の予定日毎の当該口座の残高を前記各資産運用機関の口座毎に算出し、将来の予測残高として予定日毎の各口座の残高及び残高総額を表記した一覧を生成し、所定期間における予測残高を利用者端末の画面上に表示する予測残高表示手段を備えている。この残高予測手段では、予測残高を各金融機関の口座毎に対比して表示し、予定日の当該口座の残高がマイナスであればその旨を示すと共に、マイナスの残高を超える残高を有する他の口座があれば当該口座を、上記マイナス分の金額を資金移動可能な口座として示すようにしている。図19は、その画面例であり、本例では、本日の週を含む将来2か月分の支払予定を同図のようにカレンダー形式で表示する。表示期間は、指示により任意の期間を表示可能であり、表示内容としては、例えば同図のように、支払/振込予定の有る日毎に、金融機関名,内容,金額(支払額又は振込額),状況(未払,支払済,予定等),合計の予想残高(当日の各金融機関の口座残高の合計の予想額),各金融機関毎の予想残高を表示し、当日までの当該口座の入出金を計算した予想残高がマイナスであれば、「−」の符号を付して赤字で示す等により警告する。この予定表を見れば、残高がマイナスになると予測される口座からプラスの口座へ、当日までに資金を移動しておけば良いなどがわかり、将来的な残高不足による支障を未然に防止することができる。なお、未払のものは、警告のため過去の分も表示し続けるようにしている。
【0070】
次に、利用者端末として、携帯電話機,PHS,モバイルコンピュータ等の無線通信機能を有する移動端末を用いる場合の接続形態、および情報処理形態について説明する。携帯電話機のように、PCやゲーム装置と比較して表示サイズや記憶容量に制限があり、情報処理能力も乏しい移動端末の場合、移動端末側の機能を少なくすることが好ましい。そこで、上述した実施の形態では、図1に示したように、情報収集ソフト20は、PC等の汎用コンピュータ1a側に搭載し、携帯電話機1b等の移動端末側には搭載せずに、情報提供サイトから提供される情報を携帯電話機1b等が有する一般的なブラウザ機能によって閲覧する方式を例とし説明したが、図20に示すように、携帯電話機1bやモバイルコンピュータ等の移動端末側に情報収集ソフトを搭載するようにしても良い。この場合、移動端末側に搭載される情報収集ソフト20は、PC等に搭載される情報収集ソフトの機能と同様の機能を、例えばインターネット及びワールド・ワイド・ウェブ(WWW)用のコードを作成するためのオブジェクト指向プログラミング言語として活用されている“Java”(サン・マイクロシステムズ社の登録商標)で実装することができる。そして、近年、株式会社NTTドコモが開始した「iモード(登録商標)サービス」の利用が可能な携帯電話機の場合、例えばiモード用の情報提供サイト(ウェブサイト)10aから前述の各種の金融情報を提供する。
【0071】
図21(A)〜(F)は、携帯電話機等の移動通信端末用の情報提供サイト10aが利用者端末1b側に提供する画面の例を示しており、図21(A)は、iモード用の情報提供サイト10aへのログイン用画面、同図(B)はメニュー画面、同図(C)は残高照会用の画面、同図(D)はクレジットカード利用状況の画面、同図(E)は入出金カレンダーの画面、同図(F)は、同図(E)の入出金カレンダーの日付をクリックした際に表示される当日の入出金情報を示す画面の一例をそれぞれ示している。このように、情報提供サイト10aでは、利用者端末側との通信プロトコル及び画面サイズに応じた画面構成として、各種の集約情報を提供するようにしている。
【0072】
次に、認証情報の共用化について説明する。
【0073】
前述のように、本システムでは、各金融機関等から発行された認証情報は、利用者端末1側の記録媒体に認証情報データベース1Aとして一括して保管し、情報提供サイト3を含めて第三者機関のシステムには預けない方式としている。ところで、近年では、PCや携帯電話など複数の端末を利用する人が多く、それらの複数の端末から本システムを利用できる形態とするのが好ましい。一方、個々の端末に登録作業を行うのは面倒と感じる利用者もいると想定される。そこで、本システムでは、認証情報を保管する記録媒体は、利用者端末の本体と分離して持ち運び可能な記録媒体とし、複数の端末間で認証情報の共用を行えるようにしている。図22に示すように、利用者は、自宅のPC,会社のPC,携帯電話,PDAというように、どの端末1からも本システムを利用することが可能である。図22中の記録媒体1Bは、メモリーステック,スマートメディア等の持ち運び可能な記録媒体であり、その記録媒体1Bに保管されている認証情報データベース1Aの認証情報が各端末1で共用される。記録媒体1Bが当該端末に装着されていない状態では、認証情報がネットワーク上のどこにも存在しないため、セキュリティが確保される。そして、記録媒体1Bを装着しないと、金融情報の収集や閲覧など全ての機能が動作しないようになっており、例えば携帯電話を落とした場合でも他人に悪用されることがない。また、PC等を買換えた際に、そのまま認証情報を移行できるので便利である。一方、記録媒体1Bを落としたときのリスクが高まるが、本システムでは、別の認証方法により本人を認証することでセキュリティを確保するようにしている。このように、利用者端末の内部記憶手段及び情報提供サイトの記憶手段には保管せずに、前述の認証情報保管手段21により、持ち運び可能な記録媒体に保管されるようになっており、利用者の認証が必要となる資産運用機関のサイトへのログイン時のみ該当の認証情報が上記記録媒体から利用者端末のメモリへ一時的に読み出されて使用されると共に、持ち運び可能な記録媒体が装着可能な複数の利用者端末から共用して使用される形態とするのが好ましい。
【0074】
図23のフローチャートは、記録媒体の所有者の認証方法の一例を示しており、先ず、認証情報が記録されたメモリーステック等の記録媒体が利用者端末に装着され(ステップS31)、当該ソフトウェアが起動されると(ステップS32)、セキュリティコードの入力を促す画面が表示される(ステップS33)。当該ソフトウェアでは、入力されたセキュリティコードと、ソフトウェアのセキュリティ(記録媒体の利用者を認証するセキュリティ情報)とが一致するか否かを判定し(ステップS34)、一致しない場合はエラー処理を行い(ステップS35)、一致している場合のみ、認証情報データベースから認証情報を読み込み(ステップS36)、以降の動作を可能とする。このように、記録媒体が当該端末に装着され、且つ入力されたセキュリティ情報と記録媒体の利用者を認証するセキュリティ情報とが一致した場合のみ、当該利用者端末の金融情報の収集、閲覧等の動作を可能とするようにしている。
【0075】
なお、上述した実施の形態では、金融機関のサイト等から自動的に収集する情報としては、銀行預金,有価証券,確定拠出年金,クレジットカードによる支払額,マイレージのマイル残高等の情報を例として説明したが、これらの情報に限るものではない。また、利用者の情報は、利用者個人の情報を例として説明したが、利用者が企業の場合は、企業の金融資産の情報が対象となる。また、収集したデータの利用者端末から情報提供サイトへの伝送は、リアルタイムに行う場合を例として説明したが、一時的に利用者端末側で保持しておき、時分割して伝送するなど適時伝送するようにしても良い。
【0076】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明では、利用者端末側で各資産運用機関の認証情報を保管し、その認証情報を用いて利用者端末が第三者機関のシステムを経由することなく、直接、各資産運用機関のサイト等から金融情報を収集し、その金融情報を情報提供サイトからインターネット等の通信ネットワークを介して閲覧可能としている。そのため、本発明によれば、各金融機関の認証情報を第三者機関に預けることなく、複数の資産運用機関に分散された個人又は企業が所有している各種の金融資産の情報を一覧として、PCや携帯電話機等の利用者端末から見ることが可能となる。また、金融機関等の認証情報を第三者機関に預けることにより生じる機密情報の漏洩や不正アクセスによる被害、また、その心配による心理的抵抗を無くすことができ、安心して利用することが可能となる。さらに、金融機関等が発行した認証情報は、利用者端末の記録媒体にのみ存在し、情報提供サイト側を含めて第三者機関等では保管しない方式としているので、金融機関等のサイトの規約に違反しないで、クライアント・アグリケーションシステムを提供することができる。
【0077】
また、各金融機関バラバラの認証情報を利用者が記憶・管理する必要が無くなり、クリック等の簡便な操作で金融情報を見ることが可能となる。さらに、収集した情報の蓄積,加工,編集等の処理は情報提供サイト側で行う形態としているので、CPU能力が低く記憶容量の小さな携帯電話機などに対しても利用者端末として適用することができる。また、情報提供サイトでは、収集した金融情報を蓄積してその履歴情報やカレンダー情報に基づいて支払予定日などの未来の動向を含む流動的な金融情報を表示するようにしているので、過去の履歴や未来の動向などの流動的な各種の金融情報を把握することが可能となる。また、利用者が入力した金融情報を自動収集した情報と同等に扱うようにしているので、あらゆる資産情報を把握することが可能となる。
【0078】
さらに、各資産運用機関固有のデータ取得手順等を定義した情報を情報提供サイト側で保管すると共に、その情報を利用者端末側で金融情報の収集処理に先立って受信し、規定されたデータ取得手順に従って金融情報を取得するようにしているので、金融機関側の仕様変更などに伴う利用者端末側での保守が不要となる。また、金融情報の収集処理を資産運用機関のサイト毎に並行して実行すると共に、各データ要素の取得処理をデータ要素毎に並行して実行できるようにしているので、複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する各種の金融情報を効率良く高速で収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクライアント・アグリケーションシステムの構成の一例を示す概略図である。
【図2】本発明に係る情報収集ソフトが有する主要な機能を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るクライアント・アグリケーションシステムの全体の動作例を説明するための模式図である。
【図4】本発明に係るクライアント・アグリケーションシステムの全体の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図5】本システムにおける金融機関のサイトからデータを取得するまでの基本的な情報取得手順の一例を示す模式図である。
【図6】本システムにおける情報の取得,更新処理の高速化機能を説明するためのフローチャートである。
【図7】本システムにおける情報の取得,更新処理の高速化機能を説明するための模式図である。
【図8】本システムにおける金融情報の各データ要素の取得処理を説明するための図である。
【図9】金融情報のデータ構造と本システムにおける自動収集処理との関係を説明するための図である。
【図10】情報提供サイトが提供する主要な情報の種類を示す模式図である。
【図11】利用者端末に表示される画面の第1の例である。
【図12】利用者端末に表示される画面の第2の例である。
【図13】利用者端末に表示される画面の第3の例である。
【図14】利用者端末に表示される画面の第4の例である。
【図15】利用者端末に表示される画面の第5の例である。
【図16】利用者端末に表示される画面の第6の例である。
【図17】利用者端末に表示される画面の第7の例である。
【図18】利用者端末に表示される画面の第8の例である。
【図19】利用者端末に表示される画面の第9の例である。
【図20】本発明に係るクライアント・アグリケーションシステムの構成の他の例を示す概略図である。
【図21】移動通信端末用の情報提供サイトが利用者端末側に提供する画面の例を示す図である。
【図22】複数端末での認証情報を共用する方式の一例を示す模式図である。
【図23】認証情報を記録した記録媒体の所有者の認証方法の一例を示すフローチャートである。
【図24】従来のクライアント・アグリケーションシステムの構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1 利用者端末
1a 可搬型又は据置型の汎用コンピュータ
1b 携帯電話機等の移動端末
1A 認証情報データベース
1B 記録媒体
2 通信ネットワーク
3 資産運用機関のサイト
10 情報提供サイト
10A 集約情報データベース
11 定義パターン管理サーバ
12 受信用サーバ
13 参照用サーバ
20 情報収集ソフト
21 認証情報保管手段
22 金融情報収集手段
23 金融情報伝送手段
24 クイックログイン手段
25 手動入力情報処理手段
26 情報表示手段
100 クライアント・アグリケーションシステム
Claims (25)
- 複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する当該利用者の経済活動に係る各種の情報を金融情報として収集し、その金融情報を集約した集約情報を前記資産運用機関とは異なる第三者機関が運営する通信ネットワーク上の情報提供サイトを介して利用者端末に提供するクライアント・アグリケーションシステムであって、
前記情報提供サイトの情報処理システムが、
前記利用者端末からの前記金融情報のデータ取得要求に対する応答の単位をデータ要素として複数のデータ要素から構成される金融情報について前記データ要素の取得順序が規定されたデータ取得手順を含む当該資産運用機関固有の通信手順が定義された定義パターンの情報を前記資産運用機関のサイト毎に保管すると共に、前記定義パターンの情報を前記利用者端末側に提供する定義パターン提供手段を備えると共に、
前記利用者端末側が、
各資産運用機関のサイトにて本人を認証するためのID,パスワード情報等の認証情報を前記各資産運用機関を特定する識別子等で検索可能に認証情報データベースとして記録媒体に一括して保管する認証情報保管手段と、前記金融情報の収集処理に先立ち前記情報提供サイトから前記定義パターンの情報を受信する定義パターン受信手段と、前記認証情報保管手段により保管された各認証情報を用いて前記各資産運用機関のサイトの当該情報処理システムにログインし、前記定義パターンに示されるデータ取得手順に従って、各資産運用機関のサイトから前記利用者の金融情報を収集する処理を前記資産運用機関のサイト毎に並行して実行すると共に、前記データ要素の取得順序が任意として規定されているサイトの場合は各データ要素を取得する処理を前記データ要素毎に並行して実行することにより、各資産運用機関のサイトを同時並行的に巡回して当該利用者の金融情報を自動的に収集する金融情報収集手段と、前記金融情報収集手段により収集した金融情報を前記情報提供サイトの情報処理システムに伝送する金融情報伝送手段とを備え、
前記利用者端末により収集された各資産運用機関の金融情報を前記情報提供サイトにより集約して前記利用者端末若しくは他の利用者端末から閲覧可能に提供するようにしたことを特徴とするクライアント・アグリケーションシステム。 - 前記情報提供サイトは、前記利用者端末から前記利用者の金融情報を受信すると共に、必要な情報を集約して集約情報データベースに蓄積する金融情報蓄積手段と、前記集約情報データベースに蓄積された金融情報の情報群の中から各資産運用機関の取引明細データに示される過去の収支の実績情報及び当日以降の収支の予定情報を前記収支の発生日で時系列に抽出し、前記時系列に抽出した収支の情報に基づき、当該利用者の金融資産の過去から現在に至る収支及び将来の支払予定を含む金融資産の動向が認識できるように、当該金融資産の収支内容を収支の発生日別に表記した情報を流動的金融情報として生成し、所定期間における前記流動的金融情報を前記利用者端末から閲覧可能に提供する流動的金融情報提供手段とを有する請求項1に記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記金融情報収集手段により自動的に収集する金融情報の対象が、前記利用者が所有する預金,有価証券等の資産の情報の他に、負債の情報、金銭的価値を有するポイント情報、及び金銭の支払/振込予定に係る情報を含む請求項1又は2に記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記金融情報収集手段により自動的に収集できない金融情報について、前記利用者が入力した金融情報を前記収集した金融情報として前記情報提供サイトの情報処理システムに伝送する手動入力情報処理手段を更に有し、当該利用者の経済活動に係るあらゆる情報を集約して提供可能となっている請求項1乃至3のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記各認証情報が保管される記録媒体が前記利用者端末の本体と分離して持ち運び可能な記録媒体である請求項1乃至4のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記記録媒体が当該利用者端末に装着され、且つ入力されたセキュリティ情報と前記記録媒体の利用者を認証するセキュリティ情報とが一致した場合のみ、当該利用者端末の前記金融情報の収集、閲覧等の動作を可能とするようになっている請求項5に記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記各認証情報は、前記利用者端末の内部記憶手段及び前記情報提供サイトの記憶手段には保管せずに、前記認証情報保管手段により前記持ち運び可能な記録媒体に保管されるようになっており、前記利用者の認証が必要となる前記資産運用機関のサイトへのログイン時のみ該当の認証情報が前記記録媒体から前記利用者端末のメモリへ一時的に読み出されて使用されると共に、前記持ち運び可能な記録媒体が装着可能な複数の利用者端末から共用して使用されるようになっている請求項5又は6に記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記情報提供サイトがインターネット上のウェブサイトであり、前記利用者端末若しくは他の利用者端末が、インターネット接続機能を有する携帯電話機,モバイルコンピュータを含む汎用的な通信端末である請求項1乃至7のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記金融情報収集手段は、前記資産運用機関の各サイトを定期的に自動巡回して当該金融情報を伝送して前記情報提供サイト側のデータを更新すると共に、前記利用者が更新指示した場合に当該サイトから当該金融情報をリアルタイムに収集して前記情報提供サイト側のデータを更新するようになっている請求項1乃至8のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記自動巡回若しくは前記更新指示により当該金融情報が前記情報提供サイト側で更新された場合、どの金融情報がいつ更新されかを利用者が認識できるように、前記情報提供サイト側での更新日を当該金融情報の付随情報として前記利用者端末の画面上に表示するようになっている請求項9に記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記定義パターン受信手段は、前記情報提供サイト側が管理する前記定義パターンの情報のバージョンが、前記資産運用機関のサイトの情報処理システムから受信して予め記憶した前記定義パターンの情報のバージョンと比較して新しい場合に、前記定義パターンの最新情報を受信するようになっている請求項1乃至10のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記利用者の指示により当該サイトから金融情報を取得する場合、前記利用者端末から前記資産運用機関のサイトの当該情報処理システムへのログインは、当該利用者が前記各認証情報の入力をすることなく、当該資産運用機関若しくは金融情報の更新を示す指標を指示することにより、前記金融情報収集手段が前記指示された指標に対応する当該資産運用機関の認証情報を用いて行うようになっている請求項1乃至11のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記手動入力情報処理手段は、前記利用者が入力する金融情報のうち、支払い予定に係わる金融情報については、前記情報提供サイト側に蓄積された過去の金融情報を前記利用者端末の画面上に表示し、前記利用者により設定された支払い予定日等の可変情報と前記画面上に表示された不変情報とから前記金融情報を生成するようになっている請求項4に記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記利用者が入力した支払い予定日が休日か否かをカレンダー情報に基づいて判定し、休日の場合に営業日への設定が可能になっている請求項13に記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記情報提供サイトは、前記利用者端末により収集された前記金融情報に基づいて、日々の金融資産の収支に係わる日別の情報の項目名を含む要約を月単位の暦に日毎に表記した一覧を生成し、月単位で表示切替え可能なカレンダー形式の一覧として前記利用者端末の画面上に表示すると共に、当月の画面上に表記された前記項目名又は日付の指示操作により、前記項目名又は日付に対応する情報の詳細を表示するカレンダー情報表示手段を更に有する請求項1乃至14のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記情報提供サイトは、今後の所定期間内にいつどのような支払いがあるかを一覧で示す支払予定表表示手段を更に有する請求項1乃至15のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記情報提供サイトは、前記利用者端末により収集した取引明細に示される当該口座からの支払予定及び当該口座への振込予定の金額情報,定期的な収支の設定情報,及び現在の残高情報に基づいて、不定期な収支を除く前記支払予定及び振込予定の予定日毎の当該口座の残高を前記各資産運用機関の口座毎に算出し、将来の予測残高として前記予定日毎の各口座の残高及び残高総額を表記した一覧を生成し、所定期間における前記予測残高を前記利用者端末の画面上に表示する予測残高表示手段を更に有する請求項1乃至16のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記予測残高表示手段は、前記予測残高を各金融機関の口座毎に対比して表示し、前記予定日の当該口座の残高がマイナスであればその旨を示すと共に、マイナスの残高を超える残高を有する他の口座があれば当該口座を、前記マイナス分の金額を資金移動可能な口座として示すようになっている請求項17に記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記情報提供サイトは、定期的な収入と支出、不定期な収入と支出をそれぞれ特定するための収支形態が費目毎に設定された振分け用データベースと、前記利用者端末により収集された金融情報を前記振分け用データベースを参照して前記収支形態別に費目毎に分類し、前記分類された収支形態別の費目毎の金融情報に基づき、1ヶ月単位を含む所定期間における前記収支形態別の費目毎の収入,支出の情報をキャッシュフローとして生成して前記利用者端末の画面上に表示するキャッシュフロー表示手段を更に有する請求項1乃至18のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記情報提供サイトは、前記利用者端末により収集された前記金融情報に基づいて、電気料金,ガス料金,水道料金,クレジットカードによる支払額等の個々の支払項目別に毎月の支払額をグラフ化して表示する支払明細グラフ表示手段を更に有する請求項1乃至19のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記金融情報収集手段は、前記金融情報を当該資産運用機関のサイトから取得する際、前記金融情報のデータをダウンロードする前に前記金融情報の主要要素のみを取得して現在と同一内容か否かを検査し、同一内容でない場合に前記金融情報が更新されていると判断して当該金融情報のデータをダウンロードするようになっている請求項1乃至20のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 前記金融情報収集手段は、前記金融情報が銀行の取引明細,クレジットカードの確定明細等の変更が有り得ないデータの場合、どこの時点まで取得したかを示す取得履歴を記憶しておき、以後の情報取得処理では、その時点以降のデータのみを取得対象とするようになっている請求項1乃至21のいずれかに記載のクライアント・アグリケーションシステム。
- 複数の資産運用機関に分散された秘密保持を要する当該利用者の経済活動に係る各種の情報を金融情報として収集し、その金融情報を集約した集約情報を前記資産運用機関とは異なる第三者機関が運営する通信ネットワーク上の情報提供サイトを介して利用者端末に提供するクライアント・アグリケーションシステムにて前記利用者端末に搭載されるプログラムであって、
前記利用者端末のコンピュータに、各資産運用機関のサイトにて本人を認証するためのID,パスワード情報等の認証情報を前記各資産運用機関を特定する識別子等で検索可能に認証情報データベースとして記録媒体に一括して保管する認証情報保管機能と、前記利用者端末からの前記金融情報のデータ取得要求に対する応答の単位をデータ要素として複数のデータ要素から構成される金融情報について前記データ要素の取得順序が規定されたデータ取得手順を含む当該資産運用機関固有の通信手順が前記資産運用機関のサイト毎に定義された定義パターンの情報を、前記金融情報の収集処理に先立ち前記情報提供サイトから受信する定義パターン受信機能と、前記認証情報保管機能により保管された各認証情報を用いて前記各資産運用機関のサイトの当該情報処理システムにログインし、前記定義パターンに示されるデータ取得手順に従って、各資産運用機関のサイトから前記利用者の金融情報を収集する処理を前記資産運用機関のサイト毎に並行して実行すると共に、前記データ要素の取得順序が任意として規定されているサイトの場合は各データ要素を取得する処理を前記データ要素毎に並行して実行することにより、各資産運用機関のサイトを同時並行的に巡回して当該利用者の金融情報を自動的に収集する金融情報収集機能と、前記金融情報収集機能により収集した金融情報を前記情報提供サイトの情報処理システムに伝送する金融情報伝送機能とを実現させるためのプログラム。 - 前記定義パターン受信機能は、前記情報提供サイト側が管理する前記定義パターンの情報のバージョンが、前記資産運用機関のサイトの情報処理システムから受信して予め記憶した前記定義パターンの情報のバージョンと比較して新しい場合に、前記定義パターンの最新情報を受信する機能を含む請求項23に記載のプログラム。
- 前記利用者端末のコンピュータに、前記金融情報収集機能により自動的に収集できない金融情報について、前記利用者が入力した金融情報を前記収集した金融情報として前記情報提供サイトの情報処理システムに伝送する手動入力情報処理機能を実現させるためのステップを更に有する請求項23又は24に記載のプログラム。
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