JP2004132670A - 貯湯式ヒートポンプ給湯機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タンク6を樹脂で角形に成形し構成することでタンクの高さを低くする。その低くなった高さを利用しタンク6上方に、ヒートポンプユニットAを搭載し、一体化構成とする。さらにタンク6とヒートポンプユニットAを分離可能とさせ設置の自由度を向上させる。また6タンクには、直流駆動ポンプの10送水ポンプを搭載し、送水圧力の向上を図る。そしてヒートポンプユニットAの4蒸発器の面積を広げ大気熱の吸収効率を高めCOPを向上させる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はヒートポンプを加熱手段とし水を沸かし、そのお湯をタンクに貯え給湯を行う貯湯式ヒートポンプ給湯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の貯湯式給湯機は、一般的に加熱手段に電熱ヒータを用いた電気温水器が主流で、また最近冷凍サイクルを応用したヒートポンプを加熱手段とするヒートポンプ給湯機が出てきている。
【0003】
図1の従来例をもとに説明する。タンク6の構造は電気温水器と同じように、給水管33から入る水道の圧力を減圧弁30で減圧し、圧力を1〜1.5cm2に下げ、タンク6内の水はポンプ37、往き管35を通りヒートポンプユニット32に送られて加熱され、戻り管36を通りタンク6に戻る。タンク6内の水がお湯に徐々になる。その際タンク6の内圧は上がり膨張する。タンクの内圧を所定以下に保つため、その上昇した圧力を逃がす目的でタンク6上方に逃がし弁31が設けられている。このようにタンク6には圧力かかることから、タンク6は耐圧設計が必要となり、タンク6は円柱の形状で金属で構成されている。金属で円柱を構成するため、上下一列と縦方向二周(一点鎖線部)の溶接が行われている。またタンク6には接合するパイプと連結するための継ぎ手が、複数箇所溶接で接合された構成となっている。
【0004】
また、一般的な家庭で必要なお湯(90℃)の量は、300〜400L程度必要とし、その容量のタンク6を円柱で構成すると、タンク6全高が人の背丈以上になり、加熱部のヒートポンプユニット32は必然的に別体構成となっていた。そのため設置段階、タンク6とヒートポンプユニット32を結ぶ往き管35と戻り管36の水配管が必要となっていた。
【0005】
図1の示すヒートポンプユニット32は圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器からなり順番に冷媒が流れ、その冷凍サイクルで凝縮器で冷媒の熱をタンクからポンプで送られてきた水に放熱し、所定の温度に沸き上げるようポンプ37の流量をコントロールし、その沸き上がったお湯をタンクへ戻す。
【0006】
設置スペースを小さくしたい目的から、ヒートポンプユニットは薄く構成され縦長となり、いずれの部品も垂直に設置される構成となっていた。
【0007】
【解決しようとする課題】
上記従来構成において、次のような課題がある。まず、タンクは金属製で耐食処理が必要である。タンクは密閉構造で加圧されるため金属で構成されている。また耐圧、耐熱性を得るためた円柱の形で構成される。そのため、円周方向上下2箇所と縦方向1箇所非常に長い距離の溶接加工がされ、またタンクに接合される給水パイプ、送水パイプ、吸入パイプ、出湯パイプ等と連結させるための継ぎ手も溶接された構成となっていた。水道水中にはいろいろのイオン(塩素、カルシュウム、硫黄、等)が存在するため金属は水中で電食反応を起こし、腐食を導きタンクに穴を明け、水漏れを発生させる危険性を有していた。また、腐食は高温で加熱溶着された溶接部分で発生しやすく、粒界腐食として発生する。それらの可能性を少なくするため、最近では耐食性に優れたモリブデン入りのステンレス鋼を用い、構成されるのが一般的となっている。材料費の高いステンレス鋼を用い、複数の溶接加工を施す非常に高価なタンクとなっていた。
【0008】
また、密閉タンクに水道圧を加えるため減圧弁、逃がし弁が必要である。水道の圧力は場所や地域によりさまざまで、非常にバラツキその圧力を一定の圧力に保つように減圧弁を装備している。その減圧弁は温度要因、特に高温側で内部にあるゴム部品が水中の塩素により塩素アタックを起こしクラックが入る。止水性が劣化し水漏れを導く、耐久的な問題点を有していた。減圧した圧力は1.0〜1.5kg/cm2で保ち、その圧力でタンクより送水されるのが一般的であった。最近のカランやシャワ−は、自動混合栓で水温をコントロールするものが一般的である。これが送水配管の大きな圧力損失箇所となり、その結果前期圧力では水量が少なく、特にシャワ−使用時シャープな水の出が無くなり、苦情を導くものであった。そこで従来は、その対策として配管途中に加圧ポンプを別に取付、その問題を解消していた。その加圧ポンプは、一般家庭用として交流式50w相当のマグネット式ポンプが用いられ、0.5kg/cm2の加圧上昇さえる。その程度では満足な送水が得られるものでなかった。加圧能力を更に上げるには、ポンプの能力を上げるしかなく、上げるとポンプの羽根が大きくなるとともに、ケーシングが大きくなりモータそのものが大きくなる。その結果、騒音が高くなり、また消費電力が非常に上昇するなどの課題を有していた。またこの種のポンプは、耐久性上軸受けが摩耗し、更に騒音値が上昇してくる等の課題も有していた。
【0009】
また、タンクとヒートポンプユニットは別体構成のため、それぞれの基礎工事及びタンクとヒートポンプユニットを連結する往き戻りの配管、および電気配線工事が必要で、その結果設置工事が電気温水器に比べ余分に倍の工数を必要としていた。また設置スペースは、電気温水器に比べ約2倍の面積が必要となる。
【0010】
さらに、給湯機は一般的に、風呂場や炊事場に近い北向きの日当たりの悪い場所に設置される。そのような場所では、大気熱を有効的に吸収しにくい。更に、薄く設計したヒートポンプユニットの蒸発器は本体背面となる。その結果蒸発器が建物の壁側から大気を吸収する。常に日陰となり大気熱を有効に蒸発器は吸収しない設置状態となっていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来の課題を解決するため、コンプレッサーで冷媒を循環し、その冷媒の冷凍サイクルでお湯を沸かし、そのお湯をタンクに貯える貯湯式ヒートポンプ給湯機において、そのタンクを樹脂とし、そのタンクの空間は大気と連通する大気開放式タンクとしたことを特徴とする貯湯式ヒートポンプ給湯機とする。
【0012】
すなわち、従来、金属製で円柱形状をした密閉式タンクを、樹脂で成形しタンクの空間を大気と連通させ大気開放式タンクとする。
【0013】
また更に、大気開放にしたことでタンクにかかる圧力が大気圧まで下がることから耐圧設計が必要なくなるので、タンクの形状を角形にし成型したものである。
【0014】
また、タンクに貯えられたお湯をタンクから目的の場所へ送水するため、従来は水道の圧力を減圧弁である一定の圧力に下げ一定に保ち、その圧力でタンクより送水されていた。そのような複雑な構成を取らず本発明は直流電源駆動型(DC)ポンプを搭載し強制的に送水するものである。
【0015】
前述したように、タンクを角形にすることにより、タンクの高さが低くなる、その低くなったタンク上方に、タンクと同じ設置面積でヒートポンプを構成し乗せる。角形の平面を有効に利用し、ヒートポンプの蒸発器の放熱ファンを水平に設置することができる(図1参照)。そのことで蒸発器を、角形4側面全面に配置できることが可能となり、大気熱を全面から有効的に回収する構成とする。また、タンクとヒートポンプユニットが上下に取り付けられ一体構成ができるとともに、タンクとヒートポンプユニットを、連結する連結金具を外すことでタンクとヒートポンプが分離でき住宅の状況に合わせ、分離して設置を可能とさせる。設置スペースが限られている場合は上下に一体設置できる。
【0016】
また、大気熱を有効に回収するため、タンクとヒートポンプを分離し、直射日光が当たる屋根やベランダにヒートポンプ設置可能としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、コンプレッサーで冷媒を循環し、その冷媒の冷凍サイクルでお湯を沸かし、そのお湯をタンクに貯える貯湯式ヒートポンプ給湯機において、そのタンクを樹脂とし、そのタンクの空間は大気と連通していることを特徴とする貯湯式ヒートポンプ給湯機とする。
【0018】
ヒートポンプによる加熱手段は、電気温水器のようにタンク内に高温になる電熱線を内蔵しておらず、お湯の温度以上の温度100℃を越える事がない。タンクはそれほど耐熱性を要求されるものでない。そこで本発明はタンクを樹脂で構成する。これによりタンクの耐食性の心配は全くなくなる。またタンクは、樹脂をブロー成形により製作、その時に配管継ぎ手も同時に成型する。このことで、タンクの材料費は約60%削減され加工費も大幅に削減される。また樹脂にしたことにより、タンク表面の放熱も少なくなり高価な断熱材を使わず構成できる。
【0019】
更に、タンク内部空間を大気と連通させる大気開放式タンクとする。タンク上方に小穴を明け、大気と連通させタンクの内圧を大気圧と同じにする。このことにより耐久性上トラブルの多い減圧弁、逃がし弁が不要となり大幅な合理化が実施できる。
【0020】
また本発明の請求項2記載の発明は、タンクの形状を角形で構成したことを特徴とする請求項1記載の貯湯式ヒートポンプ給湯機とする。
【0021】
タンクを大気開放にすることで、タンクにかかる圧力が大気圧となり、耐圧設計は不要となる。そこで、タンクを樹脂で角形に構成することができる。
【0022】
同じ設置面積で同じ容量のタンクを角形で構成すると、丸形より全高を低くすることが可能となる。その低くなった上部のスペースに、ヒートポンプユニットを搭載することで、人の背丈ほどの高さで一体構成ができる。従って、従来の別体構成と、設置スペースを比較すると設置スペースが半減する。また、設置工事を行う際、タンクとヒートポンプユニットを結ぶ戻り往きの配管工事、及び電気配線工事が全く必要なくなる。従来の電気温水器と同等の設置スペースと設置工事で据え付けを可能とする。
【0023】
また本発明の請求項3記載の発明は、タンクの上方に蒸発器、凝縮器、圧縮機、膨張弁で構成される冷凍サイクルを設置し、蒸発器の放熱ファンを最上部に水平に取り付けたことを特徴とする請求項1記載の貯湯式ヒートポンプ給湯機とする。同じ羽根を有す交流(AC)、直流(DC)ポンプのP−Q特性を比較すると、DCポンプはモータ回転数を5000回転近くまで 回す事が可能である。その結果能力は、ACポンプと比較すると約2倍の能力を得る事が可能である。
【0024】
また、ポンプの構造をブラッシュレス構造にすることで、モータの軸受けが無くなり、高耐久で低騒音の特性を得ることができる。更に、消費電力はACポンプに比べDCポンプは半減する。このようにDCポンプを搭載することで、高い送水圧力を得るとともに高耐久、低騒音、低消費電力の送水経路を提供できる。また、水道圧と比較しても損色のない送水が行え、快適な給湯及びシャワー感を与え、快適な給湯生活を提供する。
【0025】
また本発明の請求項4記載の発明は、タンクに貯えられたお湯をタンク外に送水するポンプに直流電源駆動(DC)ポンプを搭載したことを特徴とする請求項1記載の貯湯式ヒートポンプ給湯機とする。その結果、タンクは高さが低くなる。その低くなる分タンク上方にヒートポンプユニットを乗せる構成ができ、タンクと同じ設置面積でヒートポンプユニットが構成できる。更にヒートポンプユニットの、蒸発器用放熱ファンを水平に設置することができ、蒸発器を全面に配置できることが可能となる。そして、大気熱を全面から有効的に回収し、また蒸発器が広い面積となり、送風機の負荷も低減され、放熱ファンの運転騒音が低減される。
【0026】
また本発明の請求項5記載の発明は、ヒートポンプユニットとタンク部が上下に取り付けられ、ヒートポンプユニットとタンクを連結する連結金具を外すことにより、ヒートポンプユニットとタンクを分離できる構成としたことを特徴とする請求項1記載の貯湯式ヒートポンプ給湯機とする。
【0027】
タンクとヒートポンプユニットが上下に取り付けられ、タンクとヒートポンプユニットを連結する連結金具を外すことでタンクとヒートポンプユニットが分離できる。設置スペースが限られている場合は上下に一体設置できる。大気熱を有効に回収するためタンクとヒートポンプユニットを分離し、直射日光が当たる屋根やベランダに、ヒートポンプユニットを設置可能としている。大気熱の吸収が有効的に行え、ヒートポンプユニットのCOPが上昇し沸き上げ能力が上がり省エネルギーが図れるものである。
【0028】
【実施例】
以下本発明の一実施例について図面に基づき説明する。
【0029】
(実施例1)
まず、図2を用いて本発明の実施例の貯湯式ヒートポンプ給湯機の構成を説明する。本発明貯湯式ヒートポンプ給湯機は、ヒートポンプユニットAとBタンクからなる。AとBは上下に積み上げることができ、かつ連結金具17を外す事で分離することも可能な構成となっている。図6に示すように屋根もしくはベランダ等に、ヒートポンプユニットAを分離して、設置することを可能としている。
【0030】
図7に、一実施例の温度(外気温度)と沸き上げ能力の関係をグラフで示す。外気温度が高い程COP(出力/入力)が上昇する。直射日光の当たりやすい場所は5〜10deg日陰より温度が上昇しやすい。本発明はヒートポンプユニットAを、有効的な場所に設置することを可能し、Bタンクと同じ場所に設置する場合は、Bタンクの上に乗せ一体設置することも可能としている。
【0031】
先ずヒートポンプユニットAから説明する。このヒートポンプユニットAに、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁3、蒸発器4を有し銅管で連結され、この実施例はCO2冷媒が封入されその冷媒の圧縮、膨張の冷凍サイクルが行われる。凝縮器2で冷媒の熱を、循環ポンプ7でタンク6下部から、汲み上げパイプ8を通り、凝縮器2に汲み上げられた水に熱を与え、水の温度を90度前後に上昇させる。
【0032】
沸き上がった水=お湯は出湯パイプ9でタンク6上部に戻され、その加熱サイクルを繰り返し行い、タンク6に貯えられた水は徐々に上部よりお湯になって行く。凝縮器2で水に熱を奪われた冷媒は膨張弁3で減圧され、更に冷却し液化し蒸発器4に入り、ヒートポンプユニットA側面全周から放熱ファン5により大気を吸い込み、その大気の熱を冷媒に吸収熱交換する。冷媒は温度上昇し、1圧縮機に汲み上げられ加圧され、再度2凝縮器に入る。
【0033】
ヒートポンプユニットAは、この冷凍サイクルを繰り返し行い、水を加熱しお湯を造る加熱部であり、かつ大気熱を有効的に吸収し、その熱を水に移し1圧縮機の消費電力より3〜5倍(COP)の熱量を水に与えることが可能である。
【0034】
放熱ファン5は、ヒートポンプユニットAの上方に水平に位置させる事により、側面全周に蒸発器4を配置する事が可能となる。またヒートポンプユニットA全体をコンパクトな設計にすることができる。また放熱ファン5に与える負荷が小さくなり運転騒音が減少する。大気熱吸収効率の高いヒートポンプユニットAを提供することが実現できる。
【0035】
次にタンク部Bを説明する。タンク6は樹脂製で角形に構成している。図3に示すように仮に600mm角の平面で高さ1500mmの丸型タンクと同容量を角形にすると1178mmの高さで構成でき約25%の高さが低減できる。また、樹脂ということから、従来金属製タンクで問題となっていた、水道水中の色々なイオンと反応して起こす腐食等を、全く心配する必要がない。
【0036】
また金属でタンクを一体で成形することは非常に困難で、複数カ所の溶接で構成され非常に材料費、加工費が高いものとなっていた。その点、樹脂は例えばブロー成形で容易に複雑な構成を一体で成形することが可能である。
【0037】
本発明はタンクを樹脂にすることで防食処理や溶接加工等を不要にする。また金属製タンクに比べ材料費、加工費を大巾に低減する。
【0038】
ヒートポンプユニットAの出湯パイプ9から来たお湯は、タンク6上方から徐々に、汲み上げパイプ8から吸い上げられた分貯えられ、サーミスタA18、サーミスタB19、サーミスタC20で、タンク6の温度を検出しサーミスタCが所定の温度仮に60度に達したら、タンク6内の水は沸き上がったと判断しヒートポンプユニットAの運転を停止する。
【0039】
貯えられたお湯を、10送水ポンプにより11吸い込みパイプより汲み上げられたお湯を加圧し、12送水パイプを通し13送水口よりカランやシャワー (図示せず)に送られる。
【0040】
この送水ポンプ10は、直流駆動(DC)ポンプで、更にポンプ構造はブラシュレス構造でモータの軸受けがないものを採用する。
【0041】
図4に示すように、同じ羽根を有す交流(AC)、直流(DC)ポンプのP−Q特性を比較すると、DCポンプはモータ回転数を5000回転近くまで回す事が可能である。その結果能力は、ACポンプと比較すると約2倍の能力を得る事が可能である。また、ポンプの構造をブラッシュレス構造にすることで、モータの軸受けが無くなり、高耐久で低騒音の特性を得ることができる。更に図5に示すように、消費電力はACポンプに比べDCポンプは半減する。このようにDCポンプを搭載することで、高い送水圧力を得るとともに高耐久、低騒音、低消費電力の送水経路を提供できる。
【0042】
さて、タンク6から送水されると水面は下がり、その水面の位置を水位センサー14で検出し、水面が水面B点に達したら、給水電磁弁15が開の状態になり、給水口16より水道水がタンク6下部に流入する。
【0043】
次に水面が水面Aに達したら、給水電磁弁15が閉止され、水道水の流入は遮断される。送水とともにタンク6下部から冷水が貯えられ、サーミスタA18が仮に50℃を下回ると、ヒートポンプユニットAの運転を開始し、再度お湯をつくる状態に入る。このサイクルを繰り返し行い、タンク6に常に90℃のお湯を貯え必要に応じ給湯を可能とするものである。
【0044】
次に本発明は、ヒートポンプユニットAとタンク6を、連結金具17を外すことにより切り離し分離する事ができる。図6に示すように、設置スペースが限られている場合は、一体で設置する。屋根やベランダにヒートポンプユニットAだけ設置可能な場合は分離設置できる。タンク6部を屋内に設置し、ヒートポンプユニットAを屋外に設置する場合は分離設置(図示せず)できる。設置状態を自由に選択できる。
【0045】
タンクは一般的に浴室に近い屋外に設置されやすい、そのため日当たりの悪い場所に置かれる。そのような場合、日当たりの良いベランダや屋根等にAヒートポンプ加熱部を設置することで有効的に大気熱を4蒸発器で吸熱しAヒートポンプ加熱部の沸き上げ特性が向上する。
【0046】
図7に外気温度と沸き上げ能力を示してみた。日当たりの良い外気温度が最も高い場所に設置することでこの貯湯式ヒートポンプ給湯器の効率のよい使用条件となる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、水道圧と損色ない送水を可能とさせ、タンクの耐久性も心配することなく信頼性の高い貯湯タンクを有す貯湯式ヒートポンプ給湯器を提供するものである。
【0048】
またタンクとヒートポンプユニットを、一体化することで設置スペースを最小限にとどめ、設置工事も従来より半減させることを可能とした。
【0049】
またタンクとヒートポンプ加熱部を、分離することも可能とし、ヒートポンプユニットを最も大気熱を、吸収させやすい場所に設置することを可能とさせ、最もCOP特性を上げ省エネルギーを図る事ができる。
【0050】
更にヒートポンプの蒸発器の放熱ファンを、水平にしたことで蒸発器を全面に配置することが可能となり大気熱を有効的に全方向から吸収し効率の良い熱回収が行える。このこともCOP特性を上げ省エネルギーが図れる。
【0051】
このように本発明は、安価にタンクの耐久性向上を図るとともに、ヒートポンプの最も良い特性を引き出し、効率のよい設置を可能とさせ、高いCOP特性を得る省エネを図る貯湯式ヒートポンプ給湯器を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の貯湯式ヒートポンプ給湯機の概略図
【図2】本発明の貯湯式ヒートポンプ給湯機の全体構成を示す一部切り欠き正面図
【図3】従来例円柱型タンクと本発明の実施例1角型タンクの高さ比較概念図(平面図と側面図)
【図4】交流電源駆動(AC)ポンプと直流電源駆動(DC)ポンプの流量と揚程の関係を示すグラフ
【図5】交流電源駆動(AC)ポンプと直流電源駆動(DC)ポンプの流量と消費電力の関係を示すグラフ
【図6】(a)本発明の貯湯式ヒートポンプ給湯機の一体設置したときの設置状況図
(b)同、分離設置したときの設置状況図
【図7】本発明の貯湯式ヒートポンプ給湯機の外気温度と沸き上げ能力の関係を示すグラフ
【符号の説明】
A ヒートポンプユニット
B タンク部
1 圧縮機
2 凝縮器
3 膨張弁
4 蒸発機
5 放熱ファン
6 タンク
7 循環ポンプ
8 吸い上げパイプ
9 出湯パイプ
10 送水ポンプ
11 吸入パイプ
12 送水パイプ
13 送水口
14 水位センサー
15 給水電磁弁
16 給水口
17 連結金具
18 サーミスタA
19 サーミスタB
20 サーミスタC
21 水面A
22 水面B
Claims (5)
- コンプレッサーで冷媒を循環し、その冷媒の冷凍サイクルでお湯を沸かし、そのお湯をタンクに貯える貯湯式ヒートポンプ給湯機において、そのタンクを樹脂とし、そのタンクの空間は大気と連通していることを特徴とする貯湯式ヒートポンプ給湯機。
- タンクの形状を角形で構成したことを特徴とする請求項1記載の貯湯式ヒートポンプ給湯機。
- タンクの上方に蒸発器、凝縮器、圧縮機、膨張弁で構成される冷凍サイクルを設置し、蒸発器の放熱ファンを最上部に水平に取り付けたことを特徴とする請求項1記載の貯湯式ヒートポンプ給湯機。
- タンクに貯えられたお湯をタンク外に送水するポンプに直流 電源駆動(DC)ポンプを搭載したことを特徴とする請求項1記載の貯湯式ヒート ポンプ給湯機。
- ヒートポンプユニットとタンク部が上下に取り付けられ、ヒートポンプユニットとタンクを連結する連結金具を外すことにより、ヒートポンプユニットとタンクを分離できる構成としたことを特徴とする請求項1記載の貯湯式ヒートポンプ給湯機。
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