JP2004132265A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Yukihiro Nakasaka
中坂 幸博
Keizo Heiko
平工 恵三
Hiroshi Kanai
金井 弘
Masatomo Yoshihara
吉原 正朝
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Abstract

【課題】確実に、気筒間の空燃比バラツキを小さい値に抑制する。
【解決手段】複数の気筒2を備えた内燃機関の吸気弁23をリフトするための動弁装置27であって、吸気弁の開弁量を変更可能な動弁装置を備えた内燃機関の制御装置において、各気筒内における混合気の空燃比がリッチであるかリーンであるかを判定する空燃比判定手段と、燃料の燃焼状態の変動を検出するための燃焼状態変動検出手段と、該燃焼状態変動検出手段によって検出される燃焼状態の変動が許容値よりも大きいときに燃焼状態の変動が小さくなるように燃焼状態の変動量と上記空燃比判定手段による判定結果とに基づいて各気筒に供給する燃料の量を制御する手段とを具備する。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の燃料供給装置が特許文献1に開示されている。こうした燃料供給装置から噴射された燃料は燃焼室内にて燃焼する。ここで、燃焼室間に空燃比のバラツキが生じると、内燃機関の燃焼状態が変動し、ドライバビリティや内燃機関の排気エミッションが悪化する。そこで、特許文献1では、燃焼状態の変動量が所定値よりも大きくなったときに、燃料供給装置からの燃料噴射量を多くすることによって、燃焼室間の空燃比バラツキを小さい値に抑制しようとしている。
【0003】
【特許文献1】
実開昭63−202751号公報
【特許文献2】
特開昭63−246439号公報
【特許文献3】
特開平8−177548号公報
【特許文献4】
特開2000−310146号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、内燃機関に対しては、燃焼室間の空燃比バラツキを小さい値に抑制するという要請があり、特許文献1に記載の方法はこの要請に応えるものであるが、この方法には改善の余地がある。そこで、本発明の目的は、さらに確実に、燃焼室間の空燃比バラツキを小さい値に抑制することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、1番目の発明では、複数の気筒を備えた内燃機関の吸気弁をリフトするための動弁装置であって、吸気弁の開弁量を変更可能な動弁装置を備えた内燃機関の制御装置において、各気筒内における混合気の空燃比がリッチであるかリーンであるかを判定する空燃比判定手段と、燃料の燃焼状態の変動を検出するための燃焼状態変動検出手段と、該燃焼状態変動検出手段によって検出される燃焼状態の変動が許容値よりも大きいときに燃焼状態の変動が小さくなるように燃焼状態の変動量と上記空燃比判定手段による判定結果とに基づいて各気筒に供給する燃料の量を制御する手段とを具備する。
上記課題を解決するために、2番目の発明では、複数の気筒を備えた内燃機関の吸気弁をリフトするための動弁装置であって、吸気弁の開弁量を変更可能な動弁装置を備えた内燃機関の制御装置において、各気筒内における混合気の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比フィードバック制御を実行する手段と、各気筒内における混合気の空燃比を検出するための空燃比検出手段と、燃料の燃焼状態の変動を検出するための燃焼状態変動検出手段と、吸気弁の開弁量の変化中において燃焼状態の変動が許容値よりも大きいときに燃焼状態の変動が小さくなるように吸気弁の開弁量の変化速度に基づいて空燃比フィードバック制御のゲインを制御する手段とを具備する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の1つの実施形態の内燃機関を示している。図1に示した内燃機関は、火花点火式の内燃機関である。図1において、1は機関本体、2は燃焼室、3は燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドである。各燃料噴射弁3は共通のいわゆるコモンレール6に接続されている。コモンレール6は燃料を高圧下で溜めておくためのリザーバとして機能し、各燃料噴射弁3にはこのコモンレール6から燃料が供給される。
【0007】
吸気マニホルド4には吸気管7が接続されている。吸気管7には燃焼室2に吸入される空気を冷却するためのインタークーラ8が取り付けられている。インタークーラ8下流の吸気管7内には、吸気管7の流路を絞るためのスロットル弁9が配置されている。本実施形態では、このスロットル弁9の開度は通常、全開とされている。
【0008】
また、インタークーラ8上流において、吸気管7は排気ターボチャージャ10のコンプレッサ11の出口部に接続されている。コンプレッサ11の入口部にも吸気管7が接続されている。この吸気管7には、燃焼室2に吸入される空気の量を検出するためのエアフローメータ12が配置されている。
【0009】
排気マニホルド5には排気管13が接続されている。排気管13は排気ターボチャージャ10の排気タービン14の入口部に接続されている。また、排気タービン14の出口部にも排気管13が接続されている。排気管13には、排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサ15が取り付けられている。ここで、排気ガスの空燃比とは、燃料噴射弁2から燃焼室3内に噴射された燃料の量(燃料噴射量)に対する燃焼室3内に吸入された空気の量(吸気量)の比である。したがって、空燃比センサ15によって検出される排気ガスの空燃比に基づいて、燃焼室3内の混合気の空燃比を推定することができる。
【0010】
また、燃焼室2から排出された排気ガスを燃焼室2に導入するための排気再循環(EGR)通路16が排気マニホルド5から吸気マニホルド4まで延びる。EGR通路16には、排気ガスを冷却するためのEGRクーラ17が取り付けられている。また、EGRクーラ17上流において、EGR通路16内には、排気ガス中のCO(一酸化炭素)およびHC(未燃炭化水素)を酸化除去するための酸化触媒18が配置されている。また、EGRクーラ17下流において、EGR通路16には、燃焼室2に導入される排気ガスの量を制御するためのEGR制御弁19が取り付けられている。
【0011】
図2は機関本体1の断面を示している。図2において、20はシリンダヘッド、21はシリンダブロック、22はピストン、23は吸気弁、24は吸気ポート、25は排気弁、26は排気ポート、27は吸気弁をリフトするための動弁装置である。燃料噴射弁3から燃焼室2内に噴射された燃料は点火栓(図示せず)によって点火せしめられる。
【0012】
動弁装置27は、例えば、図3の曲線Aで示したリフト曲線に沿ってリフト量が変化するように吸気弁23をリフトすることができ、あるいは、図3の曲線Bで示したリフト曲線に沿ってリフト量が変化するように吸気弁23をリフトすることができ、あるいは、図3の曲線Cで示したリフト曲線に沿ってリフト量が変化するように吸気弁23をリフトすることができる。
【0013】
ここで、リフト曲線Aは、動弁装置27が最も大きく吸気弁23をリフトさせる曲線、すなわち、動弁装置27が吸気弁23を最も大きいリフト量および作用角でもってリフトさせる曲線である。また、動弁装置27は吸気弁23を全くリフトしないこともでき、このときのリフト量および作用角は零である。そして、動弁装置27は、零のリフト量および作用角と最大のリフト量および作用角との間で、連続的に、吸気弁23のリフト量および作用角を変更可能であり、リフト曲線B、Cは、零のリフト量および作用角と最大のリフト量および作用角との間のリフト量および作用角でもって、吸気弁23をリフトさせる曲線である。なお、図3において、曲線EXは排気弁25のリフト曲線である。
【0014】
なお、本実施形態の動弁装置27は、吸気弁23のリフト量と作用角の両方を変更可能であるが、本発明は、リフト量と作用角のいずれか一方のみを変更可能な動弁装置にも適用可能である。以下の説明では、吸気弁のリフト量、または、作用角、または、これら両方を『吸気弁の開弁量』と表現することとする。
【0015】
ところで、本実施形態では、理論空燃比の下で燃料が燃焼せしめられたときに内燃機関から要求トルクが出力されるように、各気筒への吸気量が制御され、この吸気量に基づいて各気筒内の混合気の空燃比が理論空燃比となるように各燃料噴射弁からの燃料噴射量が制御される。したがって、吸気量や燃料噴射量が所定の値に制御されていれば、各気筒の空燃比は理論空燃比近傍に制御され、この場合、各気筒の空燃比の理論空燃比からのずれ(乖離)度合(以下、空燃比乖離度合と称す)が小さく、気筒間の空燃比バラツキも小さいので、内燃機関の燃焼状態の変動(以下、機関燃焼変動と称す)は小さい。
【0016】
ところが、様々な要因から、吸気量や燃料噴射量が所定の値からずれることがあり、ここで、各気筒の空燃比乖離度合が大きくなると、気筒間の空燃比バラツキが大きくなり、このため、機関燃焼変動が大きくなり、ドライバビリティが悪化したり、内燃機関の排気エミッションが悪化したりする。したがって、こうした気筒間の空燃比バラツキは小さい値に抑制されるべきである。
【0017】
そこで、第1実施形態では、機関燃焼変動が許容値よりも大きくなったとき、すなわち、気筒間の空燃比バラツキが許容値よりも大きくなったときに、気筒間の空燃比バラツキが小さくなり、空燃比乖離度合が大きい気筒の空燃比が理論空燃比に近づくように、当該気筒における燃料噴射量が補正される。すなわち、第1実施形態では、各気筒の空燃比がリッチであるかリーンであるかが判定されると共に、気筒毎の燃焼時における機関燃焼変動が検出され、燃焼時における機関燃焼変動が許容値よりも大きい気筒に関しては、機関燃焼変動が小さくなるように、空燃比がリッチであると判定されている場合には、燃料噴射量を減量する補正を行い、一方、空燃比がリーンであると判定されている場合には、燃料噴射量を増量する補正を行う。そして、こうした燃料噴射量の補正を機関燃焼変動が許容値以下となるまで継続する。
【0018】
ここで、図4を参照して、第1実施形態に従った燃料噴射量の制御を説明する。図4において、STは理論空燃比であり、ΔPは機関燃焼変動量であり、ΔPthは燃料噴射量を減量または増量するか否かを判定するための判定値(すなわち、上述した所定値に相当する)、A/Fは混合気の空燃比、Wは混合気の空燃比のバラツキとして許容可能な範囲である。
【0019】
例えば、或る気筒の燃焼状態が図4の符号Xで示した状態にあるときには、その気筒の燃焼時における機関燃焼変動量ΔPが判定値(所定値)ΔPthよりも大きく、混合気の空燃比のバラツキが許容範囲W内になく、そして、混合気の空燃比A/Fがリッチであるので、第1実施形態によれば、機関燃焼変動量ΔPと判定値ΔPthとの差Q1から求められる量だけ、燃料噴射量が減量される。
【0020】
また、或る気筒の燃焼状態が図4の符号Yで示した状態にあるときには、その気筒の機関燃焼変動量ΔPが判定値(所定値)ΔPthよりも大きく、混合気の空燃比のバラツキが許容範囲W内になく、そして、混合気の空燃比A/Fがリーンであるので、第1実施形態によれば、差Q2から求められる量だけ、燃料噴射量が増量される。
【0021】
こうして、第1実施形態によれば、気筒間の空燃比バラツキが小さくなって、機関燃焼変動も小さくなるので、ドライバビリティや内燃機関の排気エミッションが良好なものとなる。特に、吸気弁23の開弁量が小さい場合には、気筒間の空燃比バラツキが大きくなる傾向にあるが、第1実施形態によれば、こうした場合にも、気筒間の空燃比バラツキが小さい値に抑制される。
【0022】
なお、第1実施形態において、機関燃焼変動は、例えば、機関回転数の変動や気筒内の圧力(筒内圧)の変動から算出される。ここで、機関回転数を採用した場合には、機関回転数の変動が大きいことをもって機関燃焼変動が大きいと判断され、筒内圧を採用した場合には、筒内圧の変動が大きいことをもって機関燃焼変動が大きいと判断される。
【0023】
また、4つの気筒それぞれにおける燃焼は順次行われるので、これら気筒から排出される排気ガスも順次、空燃比センサに到達する。したがって、排気ガスが空燃比センサに到達したタイミングから、その排気ガスがどの気筒から排出された排気ガスであるかが分かるので、各気筒の空燃比は、1つの空燃比センサによって検出可能である。
【0024】
図5は、第1実施形態に従って燃料噴射量を補正(減量または増量)するためのルーチンの一例を示している。図5に示したルーチンでは、始めに、ステップ10において、各気筒の空燃比A/Fがリッチであるかリーンであるかが判定され、次いで、ステップ11において、各気筒の燃焼時における内燃機関の燃焼状態の変動(機関燃焼変動)ΔPが検出される。
【0025】
次いで、ステップ12において、機関燃焼変動ΔPが判定値(許容値)ΔPthよりも大きい(ΔP>ΔPth)か否かが判別される。ステップ12において、ΔP≦ΔPthであると判別されたときには、気筒間の空燃比バラツキが許容範囲内にあると判断し、ルーチンは終了するが、ΔP>ΔPthであると判別されたときには、気筒間の空燃比バラツキが許容範囲外であると判断し、ルーチンはステップ13に進んで、気筒間の空燃比バラツキが小さくなるように、機関燃焼変動の大きい気筒における燃料噴射量が補正される。詳細には、ステップ13では、空燃比がリッチであると判定されている気筒に関しては、燃料噴射量が所定量だけ減量せしめられ、一方、空燃比がリーンであると判定されている気筒に関しては、燃料噴射量が所定量だけ増量せしめられる。
【0026】
このルーチンによれば、ステップ12において、ΔP≦ΔPthであると判別されるまで、ステップ13が繰り返されるので、気筒間の空燃比バラツキが許容範囲内の値になるまで、燃料噴射量の補正が繰り返される。
【0027】
なお、第1実施形態では、機関燃焼変動が大きいと判定された気筒に関してのみ燃料噴射量の補正をしているが、或る気筒の機関燃焼変動が大きいと判定されたときにその気筒の燃料噴射量を補正するだけでなく、残りの気筒に関しても燃料噴射量を補正するようにしてもよい。この場合、残りの気筒に関しても、空燃比がリッチであると判定されている気筒においては燃料噴射量を減量し、空燃比がリーンであると判別されたときには気筒において燃料噴射量を増量する。
【0028】
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、空燃比センサ15によって検出される空燃比に基づいて、各気筒内の混合気の空燃比が目標空燃比となるように各気筒における燃料噴射量を制御する空燃比フィードバック制御が実行される。そして、この空燃比フィードバック制御におけるゲイン(以下、空燃比制御ゲインと称す)は、機関回転数と要求トルクとの関数として、予めマップの形で電子制御回路内に記憶されており、内燃機関の運転中において、このマップから機関回転数と要求トルクとに応じて空燃比制御ゲインが読み込みまれ、この空燃比制御ゲインでもって燃料噴射量が制御される。
【0029】
ところが、吸気弁の開弁量が変化している最中において、空燃比制御ゲインが大き過ぎると、各気筒における空燃比の目標空燃比からのずれ(乖離)度合が大きくなり、気筒間の空燃比バラツキが大きなり、このため、機関燃焼変動が大きくなってしまう。すなわち、吸気弁の開弁量の変化中における空燃比制御ゲインの値が大き過ぎると、気筒間の空燃比バラツキが助長されてしまう。こうした気筒間の空燃比バラツキは小さい値に抑制されるべきである。
【0030】
そこで、第2実施形態では、空燃比フィードバック制御の実行中であって且つ吸気弁23の開弁量の変化中において、各気筒の燃焼時における内燃機関の燃焼状態の変動(機関燃焼変動)が許容値よりも大きいときには、空燃比制御ゲインが小さくなるように補正される。これによれば、気筒間の空燃比バラツキが小さい値に抑制される。
【0031】
なお、動弁装置27による吸気弁23の開弁量の変化速度が速いほど、気筒間の空燃比バラツキが大きくなる。そこで、第2実施形態では、空燃比制御ゲインが小さくされる場合、吸気弁23の開弁量の変化速度が速いほど、大幅に、空燃比制御ゲインが小さくされる。また、第2実施形態においても、機関燃焼変動は、第1実施形態と同様に、機関回転数の変動や筒内圧の変動から算出される。
【0032】
図6は、第2実施形態に従って空燃比フィードバック制御における空燃比制御ゲインを補正するためのルーチンの一例を示している。図6に示したルーチンでは、始めに、ステップ20において、吸気弁23の開弁量が変化中であるか否かが判別される。ステップ20において、開弁量の変化中ではないと判別されたときには、ルーチンは終了するが、開弁量の変化中であると判別されたときには、ルーチンはステップ21に進んで、空燃比フィードバック制御の実行中であるか否かが判別される。
【0033】
ステップ21において、空燃比フィードバック制御の実行中ではないと判別されたときには、ルーチンは終了するが、空燃比フィードバック制御の実行中であると判別されたときには、ルーチンはステップ22に進んで、各気筒の燃焼時における内燃機関の燃焼状態の変動(機関燃焼変動)ΔPが検出される。次いで、ステップ23において、機関燃焼変動ΔPが判定値(許容値)ΔPthよりも大きい(ΔP>ΔPth)か否かが判別される。
【0034】
ステップ23において、ΔP≦ΔPthであると判別されたときには、ルーチンは終了するが、ΔP>ΔPthであると判別されたときには、ルーチンはステップ24に進んで、吸気弁23の開弁量の変化速度が読み込まれ、次いで、ステップ25において、この吸気弁23の開弁量の変化速度に基づいて、空燃比制御ゲインに対する補正値(ゲイン補正値)が算出される。次いで、ステップ26において、このゲイン補正値が反映される。すなわち、ゲイン補正値が空燃比制御ゲインに乗じられる。なお、ここでのゲイン補正値は1.0以下の値である。次いで、ステップ27において、今回のルーチンにおいて算出されたゲイン補正値が学習値として記憶される。
【0035】
また、第2実施形態では、吸気弁23の開弁量の変化速度Vとゲイン補正値Kgとの関係は、機関燃焼変動が許容値よりも大きいと判定される毎に、図7に示した実線から一点鎖線、二点鎖線、そして、三点鎖線へと変化する。そして、図7では、ゲイン補正値の初期値を示した実線上のゲイン補正値を除いて、変化速度Vが速いほど、ゲイン補正値Kgが小さくなっている。すなわち、変化速度Vが大きいほど、空燃比制御ゲインが大幅に小さくされる。
【0036】
次に、第3実施形態について説明する。第2実施形態に関連して説明したように、吸気弁の開弁量の変化中において、空燃比制御ゲインが大き過ぎると、気筒間に空燃比のバラツキが生じる。しかしながら、吸気弁の開弁量の変化中でなくても、空燃比制御ゲインが大き過ぎれば、気筒間に空燃比のバラツキが生じることがある。
【0037】
そこで、第3実施形態では、吸気弁23の開弁量の変化中でなくても、空燃比フィードバック制御の実行中において、各気筒の燃焼時における内燃機関の燃焼状態の変動(機関燃焼変動)が許容値よりも大きいときには、空燃比制御ゲインが小さくなるように補正される。これによれば、気筒間の空燃比バラツキが小さい値に抑制される。
【0038】
なお、吸気弁23の開弁量が小さいほど、気筒間の空燃比バラツキが大きくなる。そこで、第3実施形態では、空燃比制御ゲインが小さくされる場合、吸気弁23の開弁量が小さいほど、大幅に、空燃比制御ゲインが小さくされる。また、第3実施形態においても、機関燃焼変動は、第1実施形態と同様に、機関回転数の変動や筒内圧の変動から算出される。
【0039】
図8は、第3実施形態に従って空燃比フィードバック制御における空燃比制御ゲインを補正するためのルーチンの一例を示している。図8に示したルーチンでは、始めに、ステップ30において、空燃比フィードバック制御の実行中であるか否かが判別される。
【0040】
ステップ30において、空燃比フィードバック制御の実行中ではないと判別されたときには、ルーチンは終了するが、空燃比フィードバック制御の実行中であると判別されたときには、ルーチンはステップ32に進んで、各気筒の燃焼時における内燃機関の燃焼状態の変動(機関燃焼変動)ΔPが検出される。次いで、ステップ32において、機関燃焼変動ΔPが判定値(許容値)ΔPthよりも大きい(ΔP>ΔPth)か否かが判別される。
【0041】
ステップ32において、ΔP≦ΔPthであると判別されたときには、ルーチンは終了するが、ΔP>ΔPthであると判別されたときには、ルーチンはステップ33に進んで、吸気弁23の開弁量の変化速度が読み込まれ、次いで、ステップ34において、この吸気弁23の開弁量の変化速度に基づいて、空燃比制御ゲインに対する補正値(ゲイン補正値)が算出される。次いで、ステップ35において、このゲイン補正値が反映される。すなわち、ゲイン補正値が空燃比制御ゲインに乗じられる。なお、ここでのゲイン補正値は1.0以下の値である。次いで、ステップ36において、今回のルーチンにおいて算出されたゲイン補正値が学習値として記憶される。
【0042】
また、第3実施形態では、吸気弁23の開弁量Lとゲイン補正値Kgとの関係は、機関燃焼変動が許容値よりも大きいと判定される毎に、図9に示した実線から一点鎖線、二点鎖線、そして、三点鎖線へと変化する。そして、図9では、ゲイン補正値の初期値を示した実線上のゲイン補正値を除いて、開弁量Lが小さいほど、ゲイン補正値Kgが小さくなっている。すなわち、開弁量が小さいほど、空燃比制御ゲインが大幅に小さくされる。
【0043】
次に、第4実施形態について説明する。第2実施形態では、各気筒の燃焼時における内燃機関の燃焼状態の変動(機関燃焼変動)が許容値よりも大きくなった場合に、マップから読み込まれた空燃比制御ゲインが補正される。しかしながら、この場合、空燃比制御ゲイン自体が設定されるようにしてもよい。
【0044】
そこで、第4実施形態では、空燃比フィードバック制御の実行中であって且つ吸気弁23の開弁量の変化中において、各気筒の燃焼時における内燃機関の燃焼状態の変動(機関燃焼変動)が許容値よりも大きいときには、気筒間の空燃比バラツキが小さくなるように、空燃比制御ゲインが設定される。
【0045】
なお、吸気弁23の開弁量の変化速度が速いほど、気筒間の空燃比バラツキが大きくなる。そこで、第4実施形態では、空燃比制御ゲインが設定される場合、吸気弁23の開弁量の変化速度が速いほど、空燃比制御ゲインは小さい値に設定される。また、第4実施形態においても、機関燃焼変動は、第1実施形態と同様に、機関回転数の変動や筒内圧の変動から算出される。
【0046】
図10は、第4実施形態に従って空燃比フィードバック制御における空燃比制御ゲインを算出するためのルーチンの一例を示している。図10に示したルーチンでは、始めに、ステップ40において、吸気弁23の開弁量が変化中であるか否かが判別される。ステップ40において、開弁量の変化中ではないと判別されたときには、ルーチンは終了するが、開弁量の変化中であると判別されたときには、ルーチンはステップ41に進んで、空燃比フィードバック制御の実行中であるか否かが判別される。
【0047】
ステップ41において、空燃比フィードバック制御の実行中ではないと判別されたときには、ルーチンは終了するが、空燃比フィードバック制御の実行中であると判別されたときには、ルーチンはステップ42に進んで、各気筒の燃焼時における内燃機関の燃焼状態の変動(機関燃焼変動)ΔPが検出される。次いで、ステップ43において、機関燃焼変動ΔPが判定値(許容値)ΔPthよりも大きい(ΔP>ΔPth)か否かが判別される。
【0048】
ステップ43において、ΔP≦ΔPthであると判別されたときには、ルーチンは終了するが、ΔP>ΔPthであると判別されたときには、ルーチンはステップ44に進んで、吸気弁23の開弁量の変化速度が読み込まれ、次いで、ステップ45において、この吸気弁23の開弁量の変化速度に基づいて、空燃比制御ゲインが算出される。次いで、ステップ46において、今回のルーチンにおいて算出された空燃比制御ゲインが学習値として記憶される。
【0049】
また、第4実施形態では、吸気弁23の開弁量の変化速度Vと空燃比制御ゲインGとの関係は、機関燃焼変動が許容値よりも大きいと判定される毎に、図11に示した実線から一点鎖線、二点鎖線、そして、三点鎖線へと変化する。そして、図11では、空燃比制御ゲインの初期値を示した実線上の空燃比制御ゲインを除いて、変化速度Vが速いほど、空燃比制御ゲインGが小さくなっている。
【0050】
次に、第5実施形態について説明する。第3実施形態では、各気筒の燃焼時における内燃機関の燃焼状態の変動(機関燃焼変動)が許容値よりも大きくなった場合に、マップから読み込まれた空燃比制御ゲインが補正される。しかしながら、この場合、空燃比制御ゲイン自体が設定されるようにしてもよい。
【0051】
そこで、第5実施形態では、空燃比フィードバック制御の実行中において、各気筒の燃焼時における内燃機関の燃焼状態の変動(機関燃焼変動)が許容値よりも大きいときには、気筒間の空燃比バラツキが小さくなるように、空燃比制御ゲインが設定される。
【0052】
なお、吸気弁23の開弁量が小さいほど、気筒間の空燃比バラツキが大きくなる。そこで、第5実施形態では、空燃比制御ゲインが設定される場合、吸気弁23の開弁量が小さいほど、空燃比制御ゲインは小さい値に設定される。また、第5実施形態においても、機関燃焼変動は、第1実施形態と同様に、機関回転数の変動や筒内圧の変動から算出される。
【0053】
図12は、第5実施形態に従って空燃比フィードバック制御における空燃比制御ゲインを算出するためのルーチンの一例を示している。図12に示したルーチンでは、始めに、ステップ50において、空燃比フィードバック制御の実行中であるか否かが判別される。
【0054】
ステップ50において、空燃比フィードバック制御の実行中ではないと判別されたときには、ルーチンは終了するが、空燃比フィードバック制御の実行中であると判別されたときには、ルーチンはステップ51に進んで、各気筒の燃焼時における内燃機関の燃焼状態の変動(機関燃焼変動)ΔPが検出される。次いで、ステップ52において、機関燃焼変動ΔPが判定値(許容値)ΔPthよりも大きい(ΔP>ΔPth)か否かが判別される。
【0055】
ステップ52において、ΔP≦ΔPthであると判別されたときには、ルーチンは終了するが、ΔP>ΔPthであると判別されたときには、ルーチンはステップ53に進んで、この吸気弁23の開弁量が読み込まれ、次いで、ステップ54において、この吸気弁23の開弁量に基づいて、空燃比制御ゲインが算出される。次いで、ステップ55において、今回のルーチンにおいて算出された空燃比制御ゲインが学習値として記憶される。
【0056】
また、第5実施形態では、吸気弁23の開弁量Lと空燃比制御ゲインGとの関係は、機関燃焼変動が許容値よりも大きいと判定される毎に、図13に示した実線から一点鎖線、二点鎖線、そして、三点鎖線へと変化する。そして、図13では、空燃比制御ゲインの初期値を示した実線上の空燃比制御ゲインを除いて、開弁量Lが小さいほど、空燃比制御ゲインGが小さくなっている。
【0057】
なお、上述した実施形態では、機関燃焼変動が許容値よりも大きいか否かを判別し、機関燃焼変動が許容値よりも大きいと判別されたときに、燃料噴射量を補正し、あるいは、空燃比制御ゲインに対する補正値を算出し、あるいは、空燃比制御ゲイン自体を算出するようにしているが、これに代えて、空燃比をリニアに検出可能な空燃比センサ、すなわち、空燃比のリーン度合(または、リッチ度合)をリニアに検出可能な空燃比センサを排気通路に配置し、この空燃比センサによって各気筒における空燃比を検出し、ここで検出される空燃比が理論空燃比から許容量以上に乖離しているか否かを判別し、空燃比が理論空燃比から許容量以上に乖離していると判別されたときに、空燃比が理論空燃比から許容量以上に乖離していると判定された気筒において燃料噴射量を補正したり、あるいは、全ての気筒において燃料噴射量を補正したり、あるいは、空燃比制御ゲインに対する補正ゲインを算出したり、あるいは、空燃比制御ゲイン自体を算出したりしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
燃焼状態の変動が大きいときには、気筒間の空燃比バラツキが大きくなっている。1番目の発明によれば、このときに、燃焼状態の変動が小さくなるように、各気筒に供給する燃料の量が制御されるので、気筒間の空燃比バラツキが小さい値に維持される。さらに、燃焼状態の変動量は気筒間の空燃比バラツキ度合を示し、空燃比判定手段による判定結果は各気筒の空燃比がリッチ側とリーン側とのいずれの側にずれているかを示しているが、1番目の発明によれば、各気筒に供給する燃料の量を制御するときに、これら燃焼状態の変動量と空燃比判定手段による判定結果とが考慮されるので、確実に、気筒間の空燃比バラツキが小さい値に抑制されることとなる。
2番目の発明によれば、燃焼状態の変動が大きいときに、燃焼状態の変動が小さくなるように、空燃比フィードバック制御のゲインが制御されるので、気筒間の空燃比バラツキが小さい値に維持される。さらに、気筒間の空燃比バラツキは吸気弁の開弁量の変化速度に依存するが、2番目の発明によれば、気筒間の空燃比バラツキに影響する空燃比フィードバック制御のゲインを制御するときに、この吸気弁の開弁量の変化速度が考慮されるので、確実に、気筒間の空燃比バラツキが小さい値に抑制されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の内燃機関を示した図である。
【図2】機関本体の縦断面図である。
【図3】吸気弁のリフト曲線を示した図である。
【図4】第1実施形態における燃料噴射量の制御を説明するための図である。
【図5】第1実施形態に従って燃料噴射量を制御するためのルーチンを示した図である。
【図6】第2実施形態に従って空燃比制御ゲインを補正するためのルーチンを示した図である。
【図7】第2実施形態における吸気弁の開弁量の変化速度とゲイン補正値との関係を示した図である。
【図8】第3実施形態に従って空燃比制御ゲインを補正するためのルーチンを示した図である。
【図9】第3実施形態における吸気弁の開弁量とゲイン補正値との関係を示した図である。
【図10】第4実施形態に従って空燃比制御ゲインを補正するためのルーチンを示した図である。
【図11】第4実施形態における吸気弁の開弁量の変化速度と空燃比制御ゲインとの関係を示した図である。
【図12】第5実施形態に従って空燃比制御ゲインを補正するためのルーチンを示した図である。
【図13】第5実施形態における吸気弁の開弁量と空燃比制御ゲインとの関係を示した図である。
【符号の説明】
1…機関本体
2…燃焼室(気筒)
3…燃料噴射弁
15…空燃比センサ
23…吸気弁
25…排気弁
27…動弁装置

Claims (2)

  1. 複数の気筒を備えた内燃機関の吸気弁をリフトするための動弁装置であって、吸気弁の開弁量を変更可能な動弁装置を備えた内燃機関の制御装置において、各気筒内における混合気の空燃比がリッチであるかリーンであるかを判定する空燃比判定手段と、燃料の燃焼状態の変動を検出するための燃焼状態変動検出手段と、該燃焼状態変動検出手段によって検出される燃焼状態の変動が許容値よりも大きいときに燃焼状態の変動が小さくなるように燃焼状態の変動量と上記空燃比判定手段による判定結果とに基づいて各気筒に供給する燃料の量を制御する手段とを具備することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 複数の気筒を備えた内燃機関の吸気弁をリフトするための動弁装置であって、吸気弁の開弁量を変更可能な動弁装置を備えた内燃機関の制御装置において、各気筒内における混合気の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比フィードバック制御を実行する手段と、各気筒内における混合気の空燃比を検出するための空燃比検出手段と、燃料の燃焼状態の変動を検出するための燃焼状態変動検出手段と、吸気弁の開弁量の変化中において燃焼状態の変動が許容値よりも大きいときに燃焼状態の変動が小さくなるように吸気弁の開弁量の変化速度に基づいて空燃比フィードバック制御のゲインを制御する手段とを具備することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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