JP2004130411A - 油穴付きドリル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】先端に切刃5を有する本体部3とシャンク部2とを有し、本体部3の外周に全長若しくは先端部を除くほぼ全長にわたって軸芯方向に沿う1又は複数の直線状のみぞ7を形成して、本体部3にその軸芯方向に一様に肉厚なウェブ9a,9bを形成し、この肉厚なウェブ9a,9bに、全長若しくは先端部を除くほぼ全長にわたって軸芯方向と平行に複数の切削液穴10を形成し、本体部3の先端面に開口させた吐出口8と切削液穴10を連通させた。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油穴付きドリルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の油穴付きドリルは、図3に示すように、先端に2つの切刃22を有する本体部21とシャンク部23とを有し、本体部21の全長にわたってその外周に、スパイラル状のねじれを有する2つのみぞ24が形成されたものが一般的であり、その軸芯部のウェブ26に先端部を除くほぼ全長にわたって1本のストレートな切削液穴25が形成され、本体部の先端面の2つの切刃22に対応して開口された2つの吐出口27と切削液穴25の先端が分岐連通穴28にて連通されている。
【0003】
なお、切刃22は本体部21にロウ付けされた超硬チップ29などによって形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の油穴付きドリルでは、本体部21の軸芯部のウェブ26に1本の切削液穴25を形成しているだけであり、かつその軸芯部ウェブ26の寸法はスパイラル状に形成されるみぞ25の底面によって小さく規制されているため、切削液穴25の断面積を大きくすることができず、そのため切削液を高圧で大量に供給することにより、切削速度の高速化を図ろうとしても限界があるという問題がある。
【0005】
すなわち、従来はドリルの回転に伴って切屑を円滑に排出するために本体部21にスパイラル状ねじれたみぞ24が形成されているため、軸芯部ウェブ26にのみしか切削液穴25を形成することができるため、切削液穴25から供給できる切削液の量に限界があり、切削速度を高めるべく回転及び送りを速くすると切屑の排出状態が悪くなって切屑による目詰まりを起こし、切刃22の折損の原因になるという問題がある。また、この問題に対処するため切削液の供給圧を高めて、多量の切削液の流れによって切屑を排出しようとしても切削液穴25の断面積が小さいために切削液量が余り増加せず、切削速度を大幅に向上することが出来なかったのである。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、切削液を多量に供給できて切削速度の高速化を実現できる油穴付きドリルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の油穴付きドリルは、先端に切刃を有する本体部の外周に全長若しくは先端部を除くほぼ全長にわたって軸芯方向に沿う1又は複数の直線状のみぞを形成して、本体部に軸芯方向に一様に肉厚なウェブを形成し、この肉厚なウェブの全長若しくは先端部を除くほぼ全長にわたって軸芯方向と平行に複数の切削液穴を形成し、本体部の先端面に開口させた吐出口と切削液穴を連通させたものであり、本体部外周の切屑排出用のみぞをストレートみぞとすることで、本体部のウェブが軸芯方向全長にわたって一様に肉厚に形成されるため、これに複数の切削液穴を形成して切削液穴の総断面積を大きくでき、その結果高圧にて大流量の切削液を供給することができ、ストレートのみぞであっても切屑をその多量の切削液とともに円滑に排出でき、したがって切屑による目詰まりや切刃の折損を防止しつつ切削速度の高速化を図ることができる。
【0008】
また、本体部の先端面に代えて若しくは先端面並びに本体部の先端部外周面に吐出口を開口させ、切削液穴と連通させると、ドリルの高速回転により発生する遠心力で先端部外周の吐出口から切削液を吐出させるポンプ作用が得られ、切削液の流量を一層増加して切削効率を向上することができる。
【0009】
また、本体部の先端部で、みぞにねじれを設けると、切刃で切削された切屑がみぞのねじれ部分で適当な大きさに折れ、切屑をストレートなみぞを通して円滑に排出することができて好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の油穴付きドリルの一実施形態について、図1を参照して説明する。
【0011】
図1において、1は油穴付きドリルで、チャック等に把持させるシャンク部2とシャンク部2から同芯状に延出された本体部3にて構成されている。本体部3の先端部には切刃5を形成する一対の超硬チップ4がロウ付けされている。そのため、本体部3の先端面は切刃5より若干低い山形の形状に形成されるとともに超硬チップ4を配置する一対の段部6が直径方向に凹入形成され、かつこの段部6の回転方向前側が切削液と切屑を排出する一対のみぞ7に開放されている。
【0012】
一対のみぞ7は、本体部3の外周にその先端からシャンク部2の手前位置までほぼ全長にわたって形成されている。また、みぞ7は先端部のみにねじれ7aが形成され、先端部を除くほぼ全長にわたって本体部3の軸芯方向と平行にストレートに形成されている。
【0013】
本体部3の先端面には、各切刃5に対応して一対の切削液の吐出口8が開口されている。この吐出口8に切削液を供給するため、本体部3の軸芯部におけるウェブ9a(複数のみぞ7の底面間の部分)と外周との間におけるストレートなみぞ7の側面間の断面積の広いウェブ9bが形成されるため、本体部3の先端からシャンク部2の端面までの全長にわたって軸芯方向と平行に一対の切削液穴10が余裕をもって形成され、その先端開口が吐出口8を形成している。図示例では、切削液穴10がシャンク部2の端面から本体部3の先端面の吐出口8までストレートに貫通形成したものを例示したが、切削液穴10は本体部3の先端部近傍まで形成し、別の連通穴で切削液穴10の先端と吐出口8が連通されてもよい。
【0014】
以上の構成の油穴付きドリル1によれば、本体部3の外周の切屑排出用のみぞ7をストレートみぞにて構成したことで、ストレートな切削液穴10を本体部3の軸芯部又はウェブ9aと外周との間におけるみぞ7、7の側面間の広い断面積のウェブ9bに形成することができ、したがって切削液穴10を複数形成することができるとともに各切削液穴10の断面積も大きくすることができて、切削液穴10の総断面積を大きくできる。その結果、高圧にて大流量の切削液を供給することができ、みぞ7がストレートであっても、切屑を多量の切削液とともに円滑に排出でき、したがって切屑による目詰まりや切刃の折損を防止しつつ切削速度の高速化を図ることができる。
【0015】
また、本実施形態では、本体部3の先端部でみぞ7にねじれ7aを設けているので、切刃5で切削された切屑がみぞ7のねじれ7a部分で適当な大きさに折れ易くでき、切屑をストレートなみぞ7を通しても円滑に排出することができて好適である。
【0016】
なお、図1に示した実施形態の油穴付きドリル1では、吐出口8を本体部3の先端面に形成した例を示したが、他の実施形態として、図2に示すように、本体部3の先端面に代えて本体部3の先端部の外周面に吐出口11を開口させ、切削液穴10の先端と連通路12にて連通させてもよい。なお、本体部3の先端面と先端部外周面の両方に吐出口8、11を設けてもよい。
【0017】
このように本体部3の先端部の外周面で開口する吐出口11を形成すると、ドリル1の高速回転により発生する遠心力で先端部外周の吐出口11から切削液を吐出させるポンプ作用が得られ、切削液の流量を一層増加して切削効率を向上することができる。
【0018】
なお、上記実施形態の説明では本体部3の先端部に一対の切刃5を形成する超硬チップ4をロー付けした例を示したが、ドリル1の全体や本体部3を工具鋼にて構成し、その先端に切刃5を直接形成してもよいことは言うまでもない。また切刃5とみぞ7を一対有するのものに限らず、1つの切刃5とみぞ7を有する場合や、3つ以上の切刃5とみぞ7を有する場合にも同様に本発明を適用することがてきるとともに、同様の作用効果を奏することができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明の油穴付きドリルによれば、本体部外周の切屑排出用のみぞをストレートみぞとしたため、本体部にその軸芯方向全域にかけて一様に肉厚なウェブを形成することができるため、この肉厚なウェブに複数の切削液穴を形成することができ、切削液穴の総断面積を大きくでき、その結果高圧にて大流量の切削液を供給することができ、ストレートのみぞであっても切屑をその多量の切削液とともに円滑に排出でき、したがって切屑による目詰まりや切刃の折損を防止しつつ切削速度の高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の油穴付きドリルを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は(a)のA−A矢視拡大側面図、(d)は(a)のB−B矢視断面拡大側面図である。
【図2】本発明の他の実施形態の油穴付きドリルを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は(a)のC−C矢視拡大側面図である。
【図3】従来例の油穴付きドリルを示し、(a)は正面図、(b)は要部の下面図、(c)は(a)のD−D矢視拡大側面図、(d)は(a)のE−E矢視断面拡大側面図である。
【符号の説明】
1 油穴付きドリル
2 シャンク部
3 本体部
5 切刃
7 みぞ
7a ねじれ
8 吐出口
9 ウェブ
10 切削液穴
11 吐出口
12 連通路
Claims (3)
- 先端に切刃を有する本体部の外周に全長若しくは先端部を除くほぼ全長にわたって軸芯方向に沿う1又は複数の直線状のみぞを形成して、本体部に軸芯方向に一様に肉厚なウェブを形成し、この肉厚なウェブに、全長若しくは先端部を除くほぼ全長にわたって軸芯方向と平行に複数の切削液穴を形成し、本体部の先端面に開口させた吐出口と切削液穴を連通させたことを特徴とする油穴付きドリル。
- 本体部の先端面に代えて若しくは先端面並びに本体部の先端部外周面に吐出口を開口させ、切削液穴と連通させたことを特徴とする請求項1記載の油穴付きドリル。
- 本体部の先端部で、みぞにねじれを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の油穴付きドリル。
Priority Applications (1)
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JP2002295787A JP2004130411A (ja) | 2002-10-09 | 2002-10-09 | 油穴付きドリル |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004130411A true JP2004130411A (ja) | 2004-04-30 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2002295787A Pending JP2004130411A (ja) | 2002-10-09 | 2002-10-09 | 油穴付きドリル |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007245321A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-09-27 | Towa Corp | アブレイシブウォータージェットの基板切断装置 |
WO2014118881A1 (ja) | 2013-01-29 | 2014-08-07 | オーエスジー株式会社 | ドリル |
US9623490B2 (en) | 2013-03-26 | 2017-04-18 | Osg Corporation | Three-bladed drill with cutting fluid supply hole |
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2002
- 2002-10-09 JP JP2002295787A patent/JP2004130411A/ja active Pending
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