JP2004130017A - 次亜塩素酸活性水による透析液配管ライン洗浄・消毒システム - Google Patents

次亜塩素酸活性水による透析液配管ライン洗浄・消毒システム Download PDF

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Kiyotaka Shima
志摩 清隆
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Abstract

【課題】透析液配管ラインを次亜塩素酸活性化装置による洗浄・消毒を行う場合、RO水ラインと次亜塩素酸活性水ラインの切換ユニットの切換えバルブの制御信号に、多人数用透析液供給装置からの水洗信号を利用すると、事前水洗で次亜塩素酸活性水が流され、僅かではあるが塩素が残留してしまう危険がある。消毒信号を利用すると次亜塩素酸活性水が、RO水に置換されてしまい本来の洗浄・消毒効果が発揮できない、などという問題があった。
【解決手段】このシステムでは、水洗信号をタイマープログラムユニットを通じ切り替えユニットに接続することで、治療終了後の水洗信号では次亜塩素酸活性水を流し、滞留させ、治療前の水洗信号ではRO水を流すことを可能にした。従来の課題は、同種の信号を異種の信号に変え、切り換え信号とすることで解決した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血液透析における透析機器の洗浄消毒を次亜塩素酸活性化装置で作製した次亜塩素酸活性水で行うシステムによるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術では、多人数用透析液供給装置からの消毒信号もしくは消毒液の入口バルブの信号を受けてRO水ラインを切り換え、次亜塩素酸活性水を流すことで透析液配管ラインの洗浄・消毒を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、最近の多人数用透析液供給装置では、消毒工程を行うとその後に必ず水洗工程を入れないと自動工程が進まないように安全設計されている。これは、高濃度の塩素などを装置内に残すことが、金属腐食を引き起こし装置に悪影響を及ぼすためである。
【0004】
このため、従来の方法では次亜塩素酸活性水での洗浄・消毒後配管内をRO水で流してしまうので溜め置きが出来ず、次亜塩素酸活性水本来の洗浄・消毒効果を十分に発揮できなかった。
【0005】
また、多人数用透析液供給装置から水洗信号を得て次亜塩素酸活性水を流す方法では、事後洗浄は期待通り行うことが出来ても、翌日の治療前の水洗工程でRO水ではなく、次亜塩素酸活性水を流す事となり、治療時に次亜塩素酸活性水が残留してしまう危険があった。
【0006】
水洗信号を用いて給水を切り換える方法でも治療前の水洗工程時に臨床工学技士などのスタッフが自ら手動で次亜塩素酸活性水のラインをRO水ラインに切り換えれば塩素の残留は無いが、治療開始の約2〜3時間前に出勤し手動でラインの切換を行なう必要があった。
【0007】
本発明は、以上のような従来技術が有する問題点に着目してなされたもので、スタッフの労力を軽減するとともに、次亜塩素酸活性水の洗浄・消毒効果を十分に発揮し安全・確実な洗浄・消毒工程を可能にするシステムである。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
このシステムでは、2つのモーターバルブ(図1−4,5)を使用しRO水、次亜塩素酸活性水のいずれかを流すように配管されているが、水洗信号もしくは、バイパスコネクタ信号(図3−19)をタイマープログラムユニット(図1−8)で受け、切り換えユニット(図1−3)のモーターバルブに配線することで、治療終了後の水洗信号もしくは、バイパスコネクタ信号は洗浄・消毒信号として受け、次亜塩素酸活性水を流す。治療前の水洗時には水洗信号もしくは、バイパスコネクタ信号を通常の水洗信号として受ける為RO水を流すことができる。すなわち、水洗信号をタイマープログラムユニットの設定時間で洗浄・消毒信号と水洗信号に変えることにより解決したものである。
【0009】
単身用患者監視装置の洗浄・消毒に関しては、タイマープログラムユニットの洗浄・消毒開始スイッチを押すことで、単身用患者監視装置にあらかじめ設定した洗浄消毒時間より数分長めに設定したカウントダウンタイマーを起動させ、この時間内は、次亜塩素酸活性水に切換え、タイムアップ後はRO水に切り換っているようにする。
【0010】
さらに、安全性を重視する上で、単身用患者監視装置のバイパスコネクタの信号を洗浄・消毒開始スイッチに直列に入れると、洗浄・消毒・水洗中と治療中を見分けることが出来る。すなわち、治療中バイパスコネクタは、はずれているので、間違って次亜塩素酸活性水が流れることが無い。
【0011】
多人数用透析液供給装置と単身用患者監視装置を併用している施設では2系列の切換ユニットを接続しそれぞれの信号を受けるように配線する。
【0012】
【発明の効果】
次亜塩素酸活性化装置による洗浄・消毒を行う場合、このようなシステムを構築することで、従来から使用している装置の改造が必要無く、簡単に確実に出来る。
【0013】
さらに、切換ユニットの次亜塩素酸活性水側に手動バルブを付けることで、治療終了時にそのバルブを開き、翌朝治療開始前に閉めるという操作を行なうことで、より安全な洗浄・消毒システムを作り上げることが出来る。
【0014】
【図面の簡単な説明】
【図1】は、RO水ラインと次亜塩素酸活性水ラインの切り換えユニットと信号の取り合いを説明する図である。
【0015】
【図2】は、多人数用透析液供給装置の洗浄・消毒を行う場合の配管図および接続図である。
【0016】
【図3】は、単身用患者監視装置の洗浄・消毒を行う場合の配管図および接続図である。
【0017】
【図4】は、単身用患者監視装置と多人数用透析液供給装置の両方が設備されている場合の配管図および接続図である。
【0018】
【符号の説明】
各図共通
「1.RO装置」
「2.透析向け次亜塩素酸活性化装置」
「3.切換ユニット」
「4.ROモーターバルブ」
「5.活性水モーターバルブ」
「6.RO逆止弁」
「7.活性水逆止弁」
「8.タイマープログラムユニット」
「9.RO水/活性水供給ライン」
「10.RO水ライン」
「11.活性水ライン」
「12.供給ポンプ起動信号」
「13.活性水モーターバルブ開閉信号」
「14.RO水モーターバルブ開閉信号」
「15.洗浄・消毒信号」
「16.供給装置水洗信号」
「17.多人数用透析液供給装置RO水/活性水供給ライン」
「18.多人数用透析液供給装置」
「19.単身用患者監視装置バイパスコネクタ信号」
「20.単身用患者監視装置RO水/活性水供給ライン」
「21.単身用患者監視装置」
「22.洗浄・消毒開始スイッチ」

Claims (2)

  1. 血液透析の洗浄・消毒工程において、多人数用透析液供給装置からの専用信号、消毒信号または水洗信号など自動洗浄の信号や臨床工学技士などのスタッフによる手動スイッチの信号を受けて給水ラインを切り替え、次亜塩素酸活性化装置により作製された次亜塩素酸活性水で透析液供給装置、透析液ライン、患者監視装置内部を安全・確実に洗浄・消毒するシステム。
  2. 血液透析の洗浄・消毒工程において、単身用患者監視装置からの専用信号、消毒信号、または臨床工学技士などのスタッフによる手動の信号を受けて給水ラインを切り換え、次亜塩素酸活性化装置により作製された次亜塩素酸活性水により、単身用患者監視装置および、単身用患者監視装置へのRO水ラインを安全・確実に洗浄・消毒するシステム。
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