JP2004129336A - 電動機駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価な構成で相電流を正確に検出し、低速回転域から高速回転域まで良質な駆動が可能で、かつ外乱耐性に優れた電動機駆動装置を提供することを目的とする。
【解決手段】インバータ母線電流にて3相電動機の各相の電流を検知し、デューティ補正手段を備え、かつ電動機の各相の相電圧の飽和を検出する手段にフィルタを設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】インバータ母線電流にて3相電動機の各相の電流を検知し、デューティ補正手段を備え、かつ電動機の各相の相電圧の飽和を検出する手段にフィルタを設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレスDCモータなどの電動機を任意の回転数で駆動する電動機駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、空気調和機における圧縮機などの電動機を駆動する装置においては、地球環境保護の観点から消費電力を低減する必要性が大きくなっている。その中で、省電力の技術の一つとして、ブラシレスDCモータのような効率の高い電動機を任意の周波数で駆動するインバータなどが広く一般に使用されている。
【0003】
さらに、駆動する技術としては、矩形波状の電流により駆動を行う矩形波駆動に対して、より効率が高く、騒音も低くすることが可能な正弦波駆動技術が注目されている。
空気調和機における圧縮機のような電動機を駆動する場合、電動機の回転子の位置を検出するセンサを取りつけることが困難であるため、回転子の位置を何らかの方法で推定しながら駆動を行う位置センサレス正弦波駆動の技術も発明されている。
【0004】
また、回転子の位置を推定する方法として、電動機の誘起電圧を推定することにより行う方法が提案されている。
【0005】
図9に位置センサレス正弦波駆動を実現するためのシステム構成を示す。1は直流電源、2はインバータ、3はブラシレスモータ、4は固定子、5は回転子、6は制御部、7vと7wは電流センサである。ブラシレスモータ3は、中性点を中心にY結線された3つの相巻線4u,4v,4wが取付けられる固定子4、および磁石が装着されている回転子5を備える。U相巻線4uの非結線端にU相端子8u、V相巻線4vの非結線端にV相端子8v、W相巻線4wの非結線端にW相端子8wが接続される。
【0006】
インバータ2は、一対のスイッチング素子が電流の上流側と下流側の関係に直列接続された直列回路を、U相用,V相用,W相用として3つ有する。
【0007】
これら直列回路に、直流電源1から出力されるDC電圧が印加される。U相用の直列回路は、上流側スイッチング素子12u、および下流側スイッチング素子13uより成る。V相用の直列回路は、上流側スイッチング素子12v、および下流側スイッチング素子13vより成る。W相用の直列回路は、上流側スイッチング素子12w、および下流側スイッチング素子12wより成る。
【0008】
なお、フリーホイールダイオード14u,14v,14w,15u,15v,15wが、各スイッチング素子と並列に接続される。
【0009】
インバータ2におけるスイッチング素子12u,13uの相互接続点、スイッチング素子12v,13vの相互接続点、およびスイッチング素子12w,13wの相互接続点に、ブラシレスモータ3の端子8u,8v,8wがそれぞれ接続される。
【0010】
制御部6は、ブラシレスモータ3の相巻線4v,4wに流れる電流を電流センサ7v,7wによって検出し、この電流値をもとに誘起電圧を推定し、目標速度を実現するための出力すべき電圧をPWM信号生成手段9で決定し、インバータ2を制御する信号を出力する。
【0011】
また、直流電源1から出力されるDC電圧をインバータ印加電圧検出手段16で検出し、このDC電圧とPWM信号生成手段9で決定した電圧をもとに、ブラシレスモータ3の各相の相電圧の飽和を検出し、飽和を検出したときには目標速度を減少させるなどの保護制御を即時行っている。以上のような回路構成にて、ブラシレスモータ3の駆動制御を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【0012】
【特許文献1】
特開2000−350489号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の誘起電圧の推定による位置センサレス正弦波駆動においては、駆動する電動機の相電流を検出するために、電流センサなどの検出器を最低でも2つ用いなければならず、駆動装置を構成する上でコストアップの要因となってしまうという問題があった。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、インバータ母線電流にて3相電動機の各相の電流を検知し、デューティ補正手段を備えることによって低速回転域から高速回転域まで良質な駆動を安価な手法で実現し、かつ相電圧の飽和を検出する手段にフィルタを備えることをによって外乱耐性に優れた電動機駆動装置を実現するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
(実施の形態1)
図1は本実施例の構成を示すブロック図である。1は直流電源、2はインバータ、3はブラシレスモータ、4は固定子、5は回転子、6は制御部である。
ブラシレスモータ3は、中性点を中心にY結線された3つの相巻線4u,4v,4wが取付けられる固定子4、および磁石が装着されている回転子5を備える。U相巻線4uの非結線端にU相端子8u、V相巻線4vの非結線端にV相端子8v、W相巻線4wの非結線端にW相端子8wが接続される。
【0017】
インバータ2は、一対のスイッチング素子が電流の上流側と下流側の関係に直列接続された直列回路を、U相用,V相用,W相用として3つ有する。これら直列回路に、直流電源1から出力されるDC電圧が印加される。U相用の直列回路は、上流側スイッチング素子12u、および下流側スイッチング素子13uより成る。V相用の直列回路は、上流側スイッチング素子12v、および下流側スイッチング素子13vより成る。W相用の直列回路は、上流側スイッチング素子12w、および下流側スイッチング素子12wより成る。なお、フリーホイールダイオード14u,14v,14w,15u,15v,15wが、各スイッチング素子と並列に接続される。
【0018】
インバータ2におけるスイッチング素子12u,13uの相互接続点、スイッチング素子12v,13vの相互接続点、およびスイッチング素子12w,13wの相互接続点に、ブラシレスモータ3の端子8u,8v,8wがそれぞれ接続される。
【0019】
インバータ2に印加されている直流電圧は、上述したインバータ2内のスイッチング素子などの回路によって三相の交流電圧に変換され、それによりブラシレスモータ3が駆動される。
【0020】
外部より与えられる目標速度を実現するべく、現在の速度との誤差から演算された出力電圧を出力するために、PWM信号生成手段9によりインバータ2のスイッチング素子を駆動するPWM信号が生成される。
【0021】
PWM信号はデューティ補正手段19により補正を行った後、スイッチング素子を電気的に駆動するためのドライブ信号にベースドライバ10により変換され、各スイッチング素子12u,12v,12w,13u,13v,13wが動作する。
【0022】
次に、制御部6での動作を簡単に説明する。インバータ母線に配した電流検出手段11 により検出されたブラシレスモータ3の相電流と、PWM信号生成手段9で演算される出力電圧と、インバータ印加電圧検出手段16が検出した直流電源1から出力されるDC電圧より、ブラシレスモータ3の誘起電圧が誘起電圧推定手段17により推定される。
【0023】
さらに、推定された誘起電圧から、回転子位置速度推定手段18でブラシレスモータ3の回転子磁極位置および速度を推定する。推定された回転子磁極位置の情報に基づいてPWM信号生成手段9でブラシレスモータ3を駆動するための各相へ印加するべき電圧が決定され、決定された電圧に基づいてPWM信号が生成される。
【0024】
このようにして推定された回転子5の速度と、外部から与えられる目標速度との偏差等の情報から、回転子速度が目標速度となるように制御される。また、相電圧飽和時制御手段20でインバータ印加電圧検出手段16が検出した直流電源1から出力されるDC電圧と、PWM信号生成手段9で決定されたブラシレスモータ3の各相へ印加するべき電圧により、ブラシレスモータ3の各相の相電圧の飽和を検出し、たとえば目標速度を減少させるなどの保護制御を行う。
【0025】
次に、誘起電圧推定手段17の動作について説明する。電流検出手段11 により検出された各相の巻線に流れる相電流(iu、iv、iw)を得る。また、PWM信号生成手段9で演算される出力電圧と、インバータ印加電圧検出手段16が検出したインバータ印加電圧の情報から、各相の巻線に印加される相電圧(vu、vv、vw)が求められる。
【0026】
原理的には、これらの値から、下記式(1)、(2)、(3)の演算により、各相の巻線に誘起される誘起電圧値eu、ev、ewが求められる。
【0027】
ここで、Rは抵抗、Lはインダクタンスである。また、d(iu)/dt、d(iv)/dt、d(iw)/dtはそれぞれiu、iv、iwの時間微分である。
【0028】
eu=vu−R・iu−L・d(iu)/dt ・・・(1)
ev=vv−R・iv−L・d(iv)/dt ・・・(2)
ew=vw−R・iw−L・d(iw)/dt ・・・(3)
【0029】
式(1)、(2)、(3)をさらに詳細に展開すると式(4)、(5)、(6)となる。
【0030】
【0031】
ここで、d/dtは時間微分を表し、三角関数に関する微分の演算に現れるdθ/dtには推定速度ωmを電気角速度に変換したものを用いる。
【0032】
また、d(iu)/dt、d(iv)/dt、d(iw)/dtは、1次オイラー近似で求める。なお、w相電流値iwは式(14)のように、u相電流値iuとv相電流値ivとの和の符号を変えたものとする。
【0033】
ここで、Rは巻線一相あたりの抵抗、laは巻線一相あたりの漏れインダクタンス、Laは巻線一相あたりの有効インダクタンスの平均値、およびLasは巻線一相あたりの有効インダクタンスの振幅である。
【0034】
誘起電圧推定手段17においては、式(4)、(5)、(6)を簡略化した、式(7)、(8)、(9)を使用する。
【0035】
簡略化は、相電流値iu、iv、iwが正弦波であると仮定し、電流指令振幅iaと電流指令位相βTとから相電流iu、iv、iwを作成し、簡略化したものである。
【0036】
【0037】
次に、回転子位置速度推定手段18の動作について説明する。誘起電圧推定手段17により推定された推定誘起電圧値eu、ev、ewから、回転子5の位置と速度を推定する。これは、回転子位置速度推定手段18が認識している推定角度θmを誘起電圧の誤差を用いて補正することにより、真値に収束させるものである。また、そこから、推定速度ωmを作成する。
【0038】
まず、各相の誘起電圧基準値(eum、evm、ewm)を以下の式で求める。
【0039】
eum=em・sin(θm+βT)
evm=em・sin(θm+βT−120°)
ewm=em・sin(θm+βT−240°)
・・・(10)ここで、em:誘起電圧振幅値は、推定誘起電圧eu、ev、ewの振幅値と一致させることにより求める。
【0040】
この様にして求めた誘起電圧基準値と誘起電圧推定値との偏差εを作成する。
下記式(11)のように、誘起電圧推定値esから誘起電圧基準値esmを減算したものを偏差εにする。
ε=es−esm ・・・(11)
(s:相 u/v/w)
【0041】
この偏差が、0になれば推定角度θmが真値になるので、偏差εを0にするように角度PI演算手段20で推定角度θmを比例積分演算し補正値をPWM信号生成手段9に送信する。
【0042】
また、回転子位置速度推定手段18で推定角度θmの変動値を演算することにより、推定速度ωmを作成し、速度PI演算手段21に送信する。
【0043】
速度PI演算手段21では、目標速度ω*を実現するために、目標速度ω*と推定速度ωmとの差Δωにより、
KPΔω+KIΔω ・・・(12)
(KP:比例ゲイン、KI:積分ゲイン)
の補正値をPWM信号生成手段9に送信する。
【0044】
PWM信号生成手段9では角度PI演算手段20と速度演算手段21からの補正値に基づき、出力するべき電圧V*を計算し、電圧値V*から各相に出力するべき電圧Vs*(s:相 u/v/w)を以下の様にして求める。
【0045】
Vu*=V*・sin(θm+βT)
Vv*=V*・sin(θm+βT−120°)
Vw*=V*・sin(θm+βT−240°)
・・・(13)
【0046】
さらに、このようにして求められた電圧Vs*(s:相 u/v/w)を出力するための各スイッチング素子12u,12v,12w,13u,13v,13wのPWM信号は、デューティ補正手段19により補正され、ベースドライバ10に出力した後、各スイッチング素子12u,12v,12w,13u,13v,13wが駆動して正弦波状の交流を生成する。
【0047】
このように本実施例では、推定誘起電圧値と誘起電圧基準値との偏差εを用いて推定角度θmを作成し、正弦波状の相電流を流すことによりブラシレスモータ3の正弦波駆動を実現している。
【0048】
ここで、デューティ補正手段19の動作について説明する前に、インバータ母線に流れる電流にブラシレスモータ3の相電流が現れる様子を、図2〜6を用いて説明する。図2は、ブラシレスモータ3の各相の巻線に流る相電流の状態を電気角の区切り毎に表した図である。
【0049】
電気角0〜60°の区間においては、U相巻線4uとW相巻線4wには非結線端から中性点に向けて、V相巻線4vには中性点から非結線端に向けて電流が流れていることを示している。電気角60〜120°の区間においては、U相巻線4uには非結線端から中性点に向けて、V相巻線4vとW相巻線4wには中性点から非結線端に向けて電流が流れていることを示している。以降、電気角60°毎に各相の巻線に流る相電流の状態が変化していく様子が示されている。
【0050】
例えば、図2において電気角30°の時にPWM信号生成手段9で生成されたPWM信号が図3のように変化した場合(Uはスイッチング素子12uを、Vはスイッチング素子12vを、Wはスイッチング素子12wを、Xはスイッチング素子13uを、Yはスイッチング素子13vを、Zはスイッチング素子13wを動作させる信号で、アクティブHiで記載)、インバータ母線には図4に示すようにタイミング▲1▼では0、タイミング▲2▼ではW相巻線4wに電流が流れ、タイミング▲3▼ではV相巻線4vに電流が流れる。
【0051】
他にも、図2において電気角30°の時にPWM信号生成手段9で生成されたPWM信号が図5のように変化した場合、インバータ母線には図6に示すようにタイミング▲1▼では0、タイミング▲2▼ではU相巻線4uに電流が流れ、タイミング▲3▼ではV相巻線4vに電流が流れる。
【0052】
このように、インバータ2のスイッチング素子12u,12v,12w,13u,13v,13wの状態によってインバータ母線にブラシレスモータ3の相電流が現れることが分かる。上述のように、近接したタイミングでニ相分の電流を判断することができれば、
iu+iv+iw=0 ・・・(14)
の関係から三相それぞれの電流が求められることは明白である。
【0053】
しかしながら、図2において電気角30°の時にPWM信号生成手段9で生成されたPWM信号が図7のように変化した場合、インバータ母線にはタイミング▲1▼で0、タイミング▲3▼でV相巻線4vに流れる電流しか現れない。
【0054】
このような変化のPWM信号が繰り返されると三相それぞれの電流を求めることができず、誘起電圧推定手段17で誘起電圧の推定が不能になり、ブラシレスモータ3の駆動ができなくなる。
【0055】
デューティ補正手段19では上記のような不具合を回避すべく、ブラシレスモータ3の各相の巻線に流る相電流を検出する必要が生じた際には、PWM信号生成手段9で生成されるPWM信号をチェックし、万が一、図7のような信号変化だった場合、例えば図3に示したようなPWM信号に補正する。
【0056】
図3に示すように、インバータ母線電流は、スイッチング時には電流の振動が発生し、また、電流検出手段11にはノイズ等が重畳する。これらの影響により、微小な時間ではあるが、誘起電圧推定手段17で推定される誘起電圧が影響をうけ、さらにはPWM信号生成手段9で決定するブラシレスモータ3の各相へ出力するべき電圧Vs*(s:相 u/v/w)が影響をうける。
【0057】
従って、ブラシレスモータ3の各相へ出力するべき電圧Vs*(s:相 u/v/w)がノイズ等の外乱により過大となったとき、インバータ印加電圧検出手段16で検出された直流電源1から出力されるDC電圧との比較によってブラシレスモータ3の各相へ印加される相電圧の飽和が検出され、保護制御を行うため、モータ駆動の安定性が若干悪くなる。
【0058】
ここで図8を用いて相電圧飽和時制御手段20がブラシレスモータ3の各相へ印加される相電圧の飽和を検出したときの処理を説明する。判断21でブラシレスモータ3の各相へ印加される相電圧が飽和かを検出する。判断21で相電圧の飽和を検出したとき、判断22の連続設定回数以上かを判断する。
【0059】
判断22で連続設定回数以上と判断したとき、処理23の保護制御処理を実行し、処理24の相電圧の飽和検出回数を1カウントアップする処理を実行する。
判断22で連続設定回数未満と判断したときは、処理23の保護制御処理を実行せず、処理24の飽和検出回数を1カウントアップする処理のみ実行する。
【0060】
また、判断21で相電圧の飽和を検出していないときは、相電圧の飽和検出回数をクリアする処理25を実行する。
【0061】
上記処理によって、相電圧の飽和の検出が設定回数未満のときは外乱による影響とみなすことができ、外乱等によって誘起電圧推定手段17で推定される誘起電圧が影響をうけた時も安定した駆動を実現することができる。
【0062】
また、デューティ補正手段19から出力されたPWM信号のデューティ情報が電流検出手段11 に入力され、電流検出手段11ではインバータ母線電流にブラシレスモータ3のどの相の電流が現れているのか判断しながら三相それぞれの電流に変換し、以降の誘起電圧推定手段17での誘起電圧の推定演算に活用される。
【0063】
以上のように、インバータ母線電流を検知する電流検出手段11とデューティ補正手段19によりブラシレスモータ3の各相の巻線に流れる相電流を検出可能とし、ブラシレスモータ3の各相へ印加される相電圧の飽和を複数回連続で検出したとき保護制御を作動させることで外乱耐性を向上させている。
【0064】
【発明の効果】
電流検出手段をインバータと電動機間の線間に少なくとも2つ以上設けることのない安価なシステム構成で、低速度から高速度まで安定した正弦波駆動を実現し、外乱耐性の優れたモータ駆動が行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電動機駆動装置の一実施例の構成を示すブロック図
【図2】電動機の相電流状態の時間的変化の一例を表す図
【図3】PWM信号の変化の一例を表す図
【図4】図3における、PWM信号の変化時に電動機、インバータに流れる電流状態を表す図
【図5】PWM信号の変化の一例を表す図
【図6】図5における、PWM信号の変化時に電動機、インバータに流れる電流状態を表す図
【図7】PWM信号の変化の一例を表す図
【図8】電動機の各相に印加される相電圧の飽和を検出時の処理を表すフローチャート
【図9】従来例を表すブロック図
【符号の説明】
2 インバータ
3 ブラシレスモータ(3相電動機)
9 PWM信号生成手段
11 電流検出手段
16 インバータ印加電圧検出手段
17 誘起電圧推定手段
18 回転子位置速度推定手段
19 デューティ補正手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレスDCモータなどの電動機を任意の回転数で駆動する電動機駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、空気調和機における圧縮機などの電動機を駆動する装置においては、地球環境保護の観点から消費電力を低減する必要性が大きくなっている。その中で、省電力の技術の一つとして、ブラシレスDCモータのような効率の高い電動機を任意の周波数で駆動するインバータなどが広く一般に使用されている。
【0003】
さらに、駆動する技術としては、矩形波状の電流により駆動を行う矩形波駆動に対して、より効率が高く、騒音も低くすることが可能な正弦波駆動技術が注目されている。
空気調和機における圧縮機のような電動機を駆動する場合、電動機の回転子の位置を検出するセンサを取りつけることが困難であるため、回転子の位置を何らかの方法で推定しながら駆動を行う位置センサレス正弦波駆動の技術も発明されている。
【0004】
また、回転子の位置を推定する方法として、電動機の誘起電圧を推定することにより行う方法が提案されている。
【0005】
図9に位置センサレス正弦波駆動を実現するためのシステム構成を示す。1は直流電源、2はインバータ、3はブラシレスモータ、4は固定子、5は回転子、6は制御部、7vと7wは電流センサである。ブラシレスモータ3は、中性点を中心にY結線された3つの相巻線4u,4v,4wが取付けられる固定子4、および磁石が装着されている回転子5を備える。U相巻線4uの非結線端にU相端子8u、V相巻線4vの非結線端にV相端子8v、W相巻線4wの非結線端にW相端子8wが接続される。
【0006】
インバータ2は、一対のスイッチング素子が電流の上流側と下流側の関係に直列接続された直列回路を、U相用,V相用,W相用として3つ有する。
【0007】
これら直列回路に、直流電源1から出力されるDC電圧が印加される。U相用の直列回路は、上流側スイッチング素子12u、および下流側スイッチング素子13uより成る。V相用の直列回路は、上流側スイッチング素子12v、および下流側スイッチング素子13vより成る。W相用の直列回路は、上流側スイッチング素子12w、および下流側スイッチング素子12wより成る。
【0008】
なお、フリーホイールダイオード14u,14v,14w,15u,15v,15wが、各スイッチング素子と並列に接続される。
【0009】
インバータ2におけるスイッチング素子12u,13uの相互接続点、スイッチング素子12v,13vの相互接続点、およびスイッチング素子12w,13wの相互接続点に、ブラシレスモータ3の端子8u,8v,8wがそれぞれ接続される。
【0010】
制御部6は、ブラシレスモータ3の相巻線4v,4wに流れる電流を電流センサ7v,7wによって検出し、この電流値をもとに誘起電圧を推定し、目標速度を実現するための出力すべき電圧をPWM信号生成手段9で決定し、インバータ2を制御する信号を出力する。
【0011】
また、直流電源1から出力されるDC電圧をインバータ印加電圧検出手段16で検出し、このDC電圧とPWM信号生成手段9で決定した電圧をもとに、ブラシレスモータ3の各相の相電圧の飽和を検出し、飽和を検出したときには目標速度を減少させるなどの保護制御を即時行っている。以上のような回路構成にて、ブラシレスモータ3の駆動制御を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【0012】
【特許文献1】
特開2000−350489号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の誘起電圧の推定による位置センサレス正弦波駆動においては、駆動する電動機の相電流を検出するために、電流センサなどの検出器を最低でも2つ用いなければならず、駆動装置を構成する上でコストアップの要因となってしまうという問題があった。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、インバータ母線電流にて3相電動機の各相の電流を検知し、デューティ補正手段を備えることによって低速回転域から高速回転域まで良質な駆動を安価な手法で実現し、かつ相電圧の飽和を検出する手段にフィルタを備えることをによって外乱耐性に優れた電動機駆動装置を実現するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
(実施の形態1)
図1は本実施例の構成を示すブロック図である。1は直流電源、2はインバータ、3はブラシレスモータ、4は固定子、5は回転子、6は制御部である。
ブラシレスモータ3は、中性点を中心にY結線された3つの相巻線4u,4v,4wが取付けられる固定子4、および磁石が装着されている回転子5を備える。U相巻線4uの非結線端にU相端子8u、V相巻線4vの非結線端にV相端子8v、W相巻線4wの非結線端にW相端子8wが接続される。
【0017】
インバータ2は、一対のスイッチング素子が電流の上流側と下流側の関係に直列接続された直列回路を、U相用,V相用,W相用として3つ有する。これら直列回路に、直流電源1から出力されるDC電圧が印加される。U相用の直列回路は、上流側スイッチング素子12u、および下流側スイッチング素子13uより成る。V相用の直列回路は、上流側スイッチング素子12v、および下流側スイッチング素子13vより成る。W相用の直列回路は、上流側スイッチング素子12w、および下流側スイッチング素子12wより成る。なお、フリーホイールダイオード14u,14v,14w,15u,15v,15wが、各スイッチング素子と並列に接続される。
【0018】
インバータ2におけるスイッチング素子12u,13uの相互接続点、スイッチング素子12v,13vの相互接続点、およびスイッチング素子12w,13wの相互接続点に、ブラシレスモータ3の端子8u,8v,8wがそれぞれ接続される。
【0019】
インバータ2に印加されている直流電圧は、上述したインバータ2内のスイッチング素子などの回路によって三相の交流電圧に変換され、それによりブラシレスモータ3が駆動される。
【0020】
外部より与えられる目標速度を実現するべく、現在の速度との誤差から演算された出力電圧を出力するために、PWM信号生成手段9によりインバータ2のスイッチング素子を駆動するPWM信号が生成される。
【0021】
PWM信号はデューティ補正手段19により補正を行った後、スイッチング素子を電気的に駆動するためのドライブ信号にベースドライバ10により変換され、各スイッチング素子12u,12v,12w,13u,13v,13wが動作する。
【0022】
次に、制御部6での動作を簡単に説明する。インバータ母線に配した電流検出手段11 により検出されたブラシレスモータ3の相電流と、PWM信号生成手段9で演算される出力電圧と、インバータ印加電圧検出手段16が検出した直流電源1から出力されるDC電圧より、ブラシレスモータ3の誘起電圧が誘起電圧推定手段17により推定される。
【0023】
さらに、推定された誘起電圧から、回転子位置速度推定手段18でブラシレスモータ3の回転子磁極位置および速度を推定する。推定された回転子磁極位置の情報に基づいてPWM信号生成手段9でブラシレスモータ3を駆動するための各相へ印加するべき電圧が決定され、決定された電圧に基づいてPWM信号が生成される。
【0024】
このようにして推定された回転子5の速度と、外部から与えられる目標速度との偏差等の情報から、回転子速度が目標速度となるように制御される。また、相電圧飽和時制御手段20でインバータ印加電圧検出手段16が検出した直流電源1から出力されるDC電圧と、PWM信号生成手段9で決定されたブラシレスモータ3の各相へ印加するべき電圧により、ブラシレスモータ3の各相の相電圧の飽和を検出し、たとえば目標速度を減少させるなどの保護制御を行う。
【0025】
次に、誘起電圧推定手段17の動作について説明する。電流検出手段11 により検出された各相の巻線に流れる相電流(iu、iv、iw)を得る。また、PWM信号生成手段9で演算される出力電圧と、インバータ印加電圧検出手段16が検出したインバータ印加電圧の情報から、各相の巻線に印加される相電圧(vu、vv、vw)が求められる。
【0026】
原理的には、これらの値から、下記式(1)、(2)、(3)の演算により、各相の巻線に誘起される誘起電圧値eu、ev、ewが求められる。
【0027】
ここで、Rは抵抗、Lはインダクタンスである。また、d(iu)/dt、d(iv)/dt、d(iw)/dtはそれぞれiu、iv、iwの時間微分である。
【0028】
eu=vu−R・iu−L・d(iu)/dt ・・・(1)
ev=vv−R・iv−L・d(iv)/dt ・・・(2)
ew=vw−R・iw−L・d(iw)/dt ・・・(3)
【0029】
式(1)、(2)、(3)をさらに詳細に展開すると式(4)、(5)、(6)となる。
【0030】
【0031】
ここで、d/dtは時間微分を表し、三角関数に関する微分の演算に現れるdθ/dtには推定速度ωmを電気角速度に変換したものを用いる。
【0032】
また、d(iu)/dt、d(iv)/dt、d(iw)/dtは、1次オイラー近似で求める。なお、w相電流値iwは式(14)のように、u相電流値iuとv相電流値ivとの和の符号を変えたものとする。
【0033】
ここで、Rは巻線一相あたりの抵抗、laは巻線一相あたりの漏れインダクタンス、Laは巻線一相あたりの有効インダクタンスの平均値、およびLasは巻線一相あたりの有効インダクタンスの振幅である。
【0034】
誘起電圧推定手段17においては、式(4)、(5)、(6)を簡略化した、式(7)、(8)、(9)を使用する。
【0035】
簡略化は、相電流値iu、iv、iwが正弦波であると仮定し、電流指令振幅iaと電流指令位相βTとから相電流iu、iv、iwを作成し、簡略化したものである。
【0036】
【0037】
次に、回転子位置速度推定手段18の動作について説明する。誘起電圧推定手段17により推定された推定誘起電圧値eu、ev、ewから、回転子5の位置と速度を推定する。これは、回転子位置速度推定手段18が認識している推定角度θmを誘起電圧の誤差を用いて補正することにより、真値に収束させるものである。また、そこから、推定速度ωmを作成する。
【0038】
まず、各相の誘起電圧基準値(eum、evm、ewm)を以下の式で求める。
【0039】
eum=em・sin(θm+βT)
evm=em・sin(θm+βT−120°)
ewm=em・sin(θm+βT−240°)
・・・(10)ここで、em:誘起電圧振幅値は、推定誘起電圧eu、ev、ewの振幅値と一致させることにより求める。
【0040】
この様にして求めた誘起電圧基準値と誘起電圧推定値との偏差εを作成する。
下記式(11)のように、誘起電圧推定値esから誘起電圧基準値esmを減算したものを偏差εにする。
ε=es−esm ・・・(11)
(s:相 u/v/w)
【0041】
この偏差が、0になれば推定角度θmが真値になるので、偏差εを0にするように角度PI演算手段20で推定角度θmを比例積分演算し補正値をPWM信号生成手段9に送信する。
【0042】
また、回転子位置速度推定手段18で推定角度θmの変動値を演算することにより、推定速度ωmを作成し、速度PI演算手段21に送信する。
【0043】
速度PI演算手段21では、目標速度ω*を実現するために、目標速度ω*と推定速度ωmとの差Δωにより、
KPΔω+KIΔω ・・・(12)
(KP:比例ゲイン、KI:積分ゲイン)
の補正値をPWM信号生成手段9に送信する。
【0044】
PWM信号生成手段9では角度PI演算手段20と速度演算手段21からの補正値に基づき、出力するべき電圧V*を計算し、電圧値V*から各相に出力するべき電圧Vs*(s:相 u/v/w)を以下の様にして求める。
【0045】
Vu*=V*・sin(θm+βT)
Vv*=V*・sin(θm+βT−120°)
Vw*=V*・sin(θm+βT−240°)
・・・(13)
【0046】
さらに、このようにして求められた電圧Vs*(s:相 u/v/w)を出力するための各スイッチング素子12u,12v,12w,13u,13v,13wのPWM信号は、デューティ補正手段19により補正され、ベースドライバ10に出力した後、各スイッチング素子12u,12v,12w,13u,13v,13wが駆動して正弦波状の交流を生成する。
【0047】
このように本実施例では、推定誘起電圧値と誘起電圧基準値との偏差εを用いて推定角度θmを作成し、正弦波状の相電流を流すことによりブラシレスモータ3の正弦波駆動を実現している。
【0048】
ここで、デューティ補正手段19の動作について説明する前に、インバータ母線に流れる電流にブラシレスモータ3の相電流が現れる様子を、図2〜6を用いて説明する。図2は、ブラシレスモータ3の各相の巻線に流る相電流の状態を電気角の区切り毎に表した図である。
【0049】
電気角0〜60°の区間においては、U相巻線4uとW相巻線4wには非結線端から中性点に向けて、V相巻線4vには中性点から非結線端に向けて電流が流れていることを示している。電気角60〜120°の区間においては、U相巻線4uには非結線端から中性点に向けて、V相巻線4vとW相巻線4wには中性点から非結線端に向けて電流が流れていることを示している。以降、電気角60°毎に各相の巻線に流る相電流の状態が変化していく様子が示されている。
【0050】
例えば、図2において電気角30°の時にPWM信号生成手段9で生成されたPWM信号が図3のように変化した場合(Uはスイッチング素子12uを、Vはスイッチング素子12vを、Wはスイッチング素子12wを、Xはスイッチング素子13uを、Yはスイッチング素子13vを、Zはスイッチング素子13wを動作させる信号で、アクティブHiで記載)、インバータ母線には図4に示すようにタイミング▲1▼では0、タイミング▲2▼ではW相巻線4wに電流が流れ、タイミング▲3▼ではV相巻線4vに電流が流れる。
【0051】
他にも、図2において電気角30°の時にPWM信号生成手段9で生成されたPWM信号が図5のように変化した場合、インバータ母線には図6に示すようにタイミング▲1▼では0、タイミング▲2▼ではU相巻線4uに電流が流れ、タイミング▲3▼ではV相巻線4vに電流が流れる。
【0052】
このように、インバータ2のスイッチング素子12u,12v,12w,13u,13v,13wの状態によってインバータ母線にブラシレスモータ3の相電流が現れることが分かる。上述のように、近接したタイミングでニ相分の電流を判断することができれば、
iu+iv+iw=0 ・・・(14)
の関係から三相それぞれの電流が求められることは明白である。
【0053】
しかしながら、図2において電気角30°の時にPWM信号生成手段9で生成されたPWM信号が図7のように変化した場合、インバータ母線にはタイミング▲1▼で0、タイミング▲3▼でV相巻線4vに流れる電流しか現れない。
【0054】
このような変化のPWM信号が繰り返されると三相それぞれの電流を求めることができず、誘起電圧推定手段17で誘起電圧の推定が不能になり、ブラシレスモータ3の駆動ができなくなる。
【0055】
デューティ補正手段19では上記のような不具合を回避すべく、ブラシレスモータ3の各相の巻線に流る相電流を検出する必要が生じた際には、PWM信号生成手段9で生成されるPWM信号をチェックし、万が一、図7のような信号変化だった場合、例えば図3に示したようなPWM信号に補正する。
【0056】
図3に示すように、インバータ母線電流は、スイッチング時には電流の振動が発生し、また、電流検出手段11にはノイズ等が重畳する。これらの影響により、微小な時間ではあるが、誘起電圧推定手段17で推定される誘起電圧が影響をうけ、さらにはPWM信号生成手段9で決定するブラシレスモータ3の各相へ出力するべき電圧Vs*(s:相 u/v/w)が影響をうける。
【0057】
従って、ブラシレスモータ3の各相へ出力するべき電圧Vs*(s:相 u/v/w)がノイズ等の外乱により過大となったとき、インバータ印加電圧検出手段16で検出された直流電源1から出力されるDC電圧との比較によってブラシレスモータ3の各相へ印加される相電圧の飽和が検出され、保護制御を行うため、モータ駆動の安定性が若干悪くなる。
【0058】
ここで図8を用いて相電圧飽和時制御手段20がブラシレスモータ3の各相へ印加される相電圧の飽和を検出したときの処理を説明する。判断21でブラシレスモータ3の各相へ印加される相電圧が飽和かを検出する。判断21で相電圧の飽和を検出したとき、判断22の連続設定回数以上かを判断する。
【0059】
判断22で連続設定回数以上と判断したとき、処理23の保護制御処理を実行し、処理24の相電圧の飽和検出回数を1カウントアップする処理を実行する。
判断22で連続設定回数未満と判断したときは、処理23の保護制御処理を実行せず、処理24の飽和検出回数を1カウントアップする処理のみ実行する。
【0060】
また、判断21で相電圧の飽和を検出していないときは、相電圧の飽和検出回数をクリアする処理25を実行する。
【0061】
上記処理によって、相電圧の飽和の検出が設定回数未満のときは外乱による影響とみなすことができ、外乱等によって誘起電圧推定手段17で推定される誘起電圧が影響をうけた時も安定した駆動を実現することができる。
【0062】
また、デューティ補正手段19から出力されたPWM信号のデューティ情報が電流検出手段11 に入力され、電流検出手段11ではインバータ母線電流にブラシレスモータ3のどの相の電流が現れているのか判断しながら三相それぞれの電流に変換し、以降の誘起電圧推定手段17での誘起電圧の推定演算に活用される。
【0063】
以上のように、インバータ母線電流を検知する電流検出手段11とデューティ補正手段19によりブラシレスモータ3の各相の巻線に流れる相電流を検出可能とし、ブラシレスモータ3の各相へ印加される相電圧の飽和を複数回連続で検出したとき保護制御を作動させることで外乱耐性を向上させている。
【0064】
【発明の効果】
電流検出手段をインバータと電動機間の線間に少なくとも2つ以上設けることのない安価なシステム構成で、低速度から高速度まで安定した正弦波駆動を実現し、外乱耐性の優れたモータ駆動が行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電動機駆動装置の一実施例の構成を示すブロック図
【図2】電動機の相電流状態の時間的変化の一例を表す図
【図3】PWM信号の変化の一例を表す図
【図4】図3における、PWM信号の変化時に電動機、インバータに流れる電流状態を表す図
【図5】PWM信号の変化の一例を表す図
【図6】図5における、PWM信号の変化時に電動機、インバータに流れる電流状態を表す図
【図7】PWM信号の変化の一例を表す図
【図8】電動機の各相に印加される相電圧の飽和を検出時の処理を表すフローチャート
【図9】従来例を表すブロック図
【符号の説明】
2 インバータ
3 ブラシレスモータ(3相電動機)
9 PWM信号生成手段
11 電流検出手段
16 インバータ印加電圧検出手段
17 誘起電圧推定手段
18 回転子位置速度推定手段
19 デューティ補正手段
Claims (3)
- 三相電動機と、インバータと、インバータ母線電流を検出する電流検出手段と、前記インバータが出力する電圧値と前記電流検出手段により検出される電流値とから前記電動機の誘起電圧を推定する誘起電圧推定手段と、推定された誘起電圧推定値に基づいて前記電動機の回転子磁極位置と回転速度を推定する回転子位置速度検出手段と、推定された回転子磁極位置の情報に基づいて前記インバータを制御するPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、前記PWM信号生成手段で生成されたPWM信号のデューティを補正するデューティ補正手段から構成される電動機駆動装置において、前記電流検出手段がインバータ母線電流を検出している時間は、PWM信号を変化させないデューティに補正、前記電動機の各相に印加される相電圧の飽和の検出にフィルタを設けた電動機駆動装置。
- 三相電動機の各相に印加される相電圧の飽和を複数回連続して検出したとき相電圧の飽和とすることを特徴とした請求項1記載の電動機駆動装置。
- 空気調和機に搭載したことを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の電動機駆動装置。
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Cited By (2)
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EP1950164A1 (en) * | 2005-11-14 | 2008-07-30 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Elevator control device |
EP1670133A3 (en) * | 2004-12-08 | 2009-03-04 | LG Electronics, Inc. | Method of controlling motor drive speed |
-
2002
- 2002-09-30 JP JP2002286738A patent/JP2004129336A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
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EP1670133A3 (en) * | 2004-12-08 | 2009-03-04 | LG Electronics, Inc. | Method of controlling motor drive speed |
EP1950164A1 (en) * | 2005-11-14 | 2008-07-30 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Elevator control device |
EP1950164A4 (en) * | 2005-11-14 | 2013-01-30 | Mitsubishi Electric Corp | ELEVATOR CONTROL DEVICE |
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