JP2004128432A - 電波吸収遮蔽体およびその構成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】砂鉄を含む海の砂や岩石、火成岩など天然に存在する原材料用いた、建造物の室内の壁に使用する環境に無害な、電波吸収遮蔽体およびその構成方法を提供する。
【解決手段】海砂や川砂や岩石、火成岩などを原材料として,それらの成分の混合割合を調節すること無しに、天然に存在する海の砂などを固形化する手段で電波吸収遮蔽体を構成している。海砂の砂鉄と砂の部分を分離し,これを溶剤に溶かし乾燥させて固め,板状に構成して,これらを層状に組み合わせる手段で電波吸収遮蔽体を構成している。さらに、砂鉄と砂の分布割合が徐々に変化するようにあらかじめ配合割合を制御するという手段で電波吸収遮蔽体を構成している。また、他の実施例として、例えばカーボングラファイトや誘電体やカーボニル鉄など他の磁性体や導体パターンで構成する電波吸収体などと海砂そのものや、砂鉄を組み合わせるという手段で整合特性を改善するものである。
【選択図】 図1
【解決手段】海砂や川砂や岩石、火成岩などを原材料として,それらの成分の混合割合を調節すること無しに、天然に存在する海の砂などを固形化する手段で電波吸収遮蔽体を構成している。海砂の砂鉄と砂の部分を分離し,これを溶剤に溶かし乾燥させて固め,板状に構成して,これらを層状に組み合わせる手段で電波吸収遮蔽体を構成している。さらに、砂鉄と砂の分布割合が徐々に変化するようにあらかじめ配合割合を制御するという手段で電波吸収遮蔽体を構成している。また、他の実施例として、例えばカーボングラファイトや誘電体やカーボニル鉄など他の磁性体や導体パターンで構成する電波吸収体などと海砂そのものや、砂鉄を組み合わせるという手段で整合特性を改善するものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、砂鉄を含む海砂や岩石、および火成岩など天然に存在する材料用いた電波吸収遮蔽体およびその構成方法に関する。
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、磁性電波吸収材として、フェライトや磁気テープ等の廃材を用いた副性フェライトなどの酸化鉄が存在する。しかし、これらは,複雑な製造過程を経て人工的に製造されたもので各種化学成分を含み室内材として用いる場合、生体にとって必ずしも好ましい材料から構成されているとはいえない。最近、室内用の電波吸収体の必要性が無線LAN等の普及に対して要望されているが、一面ハウスシック症候群と呼ばれる新しい症状に対しての認識も重要となり、この立場へ配慮した建材が必要とされている。本発明はこのような観点からの発明である。天然に存在する磁性材を含むものとして,海砂や川砂や岩石などが有る。また、通称火山岩と呼ばれる火成岩は、ガラスなどを含み比較的軽いと言う特徴上がる。これらには、磁性材料としての砂鉄もしくは純粋な意味でのマグネタイトが含まれている。本発明は、これら天然に存在する海砂や川砂や岩石、火山岩などを用いて、生物環境に適合した電波吸収遮蔽体を構成することを第一の課題としている。
また、従来のフェライトなどの磁性電波吸収体や電波遮蔽体では、焼結フェライトやゴムフェライトを用いる場合は、2.45GHzを中心とするマイクロ波帯では、その整合厚が厚く、通常6mm程度が必要であった。本発明は、この問題を解決するために,同一周波数近傍でもより薄く構成できる海砂などに含まれる砂鉄に着目したものである。海砂には磁鉄鉱から成るいわゆる砂鉄の他、チタンなどが含まれており比較的軽量であり電波吸収効率も良く、またこれらの原材料から砂鉄を取り除いた砂の主成分は誘電率的にも電波吸収体や遮蔽体に好的である。これらの原材料は、もちろん高温処理を施したり、他の材料を混合したりする手段で改善することが出来る。すなわち、本発明は、海砂や川砂や岩石など天然に存在する砂鉄やマグネタイトを含む材料を用いて電波吸収体や電波遮蔽体を構成すること、およびその整合特性、遮蔽特性を改善するための構成方法を課題としている。
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1は、電波吸収遮蔽体の原材料に関するもので、海砂や川砂や岩石などを原材料として,その配合割合を調節すること無しに、砂と砂鉄を含むそのままの自然に存在する状態を溶剤に溶かし込み乾燥し固めるという手段で電波吸収遮蔽体を構成するものである。
請求項2は、火成岩と称している火山岩を電波吸収体の原材料に使うという手段で電波吸収体を構成するものである。
請求項3は、例えば海砂を例に取れば、海砂の砂鉄と砂の部分を分離し,これを溶剤に溶かし乾燥させて固め,板状に構成して,これらを層状に組み合わせる手段で電波吸収遮蔽体を構成するものである。もちろん単層であっても効果的に整合や遮蔽特性が得られる。
請求項5は,請求項1の電波吸収遮蔽体の構成法として、砂鉄と砂の配合割合が徐々に変化するように、一旦砂鉄と砂部分を分離した後これらを再配合して、配合割合を制御するという手段で構成する電波吸収遮蔽体である。
請求項5は、請求項1、2、3、4の構成法に、他の電波吸収体、例えばカーボングラファイトや誘電体やカーボニル鉄など他の磁性体や基板上に導体パターンをプリントして構成する電波吸収体などと組み合わせるという手段で整合特性を改善するものである。
請求項6は、請求項1、2、3、4、5の構成法に、他の材料を組み合わせるという手段で、整合周波数特性および遮蔽特性を改善し、またそれらの周波数特性を変更して電波吸収遮蔽体を構成するものである。
【発明の実施形態】
〔第1の実施形態例〕
図1は、本発明の一実施例を示すもので、海砂の砂鉄(1)と砂(2)の部分を分離し、砂鉄(1)だけを薄い誘電体基板(3)の上に密着させて、導体短絡板(4)に密着させている。この場合、砂鉄(1)を薄い誘電体基板(3)の上に密着したものを多層に重ねて構成してもよい。また、砂鉄(1)を直に導体短絡板(4)に密着させてもよい。
この多層化した構成の場合の実測した電波吸収特性である整合特性を図2に示す。電波吸収体部の厚さ6mmの場合では,マイクロ波帯の3.2GHz近傍の電波を反射係数でー25dB以上吸収することを示している。なお、これらの構成は、電波遮蔽特性も兼ね備えている。
〔第2の実施形態例〕
つぎに、図3は、請求項3の構成原理の一実施例示す斜視図である。電波入射面側に砂(2)から成る板状の層を設け,この背面に砂鉄(1)の層を設け、さらにその背面に砂(2)から成る板状の層を設けて短絡導体板に密着させている。この構成によって整合特性を改善している。この場合、砂(2)の代わりに請求項2の火成岩を用いることが出来る。この構成も、電波遮蔽特性を兼ね備えている。
〔第3の実施例〕
つぎに、図4は、本発明の請求項4に関する一実施例で、砂鉄と砂の分布割合が徐々に変化するように構成した電波吸収体の構成原理図である。すなわち、電波入射側から徐々に砂(2)に対して、砂鉄(1)の含有量を増加するように電波吸収体部を構成した実施例である。すなわち、材料定数が勾配を持つように構成した材料(5)で電波吸収材を構成し、その背面に導体短絡板(4)を配置することと相俟って電波遮蔽機能も兼ねている。勿論、砂鉄(1)と砂(2)の配合割合をこの逆にして構成することも可能である。
〔第4の実施例〕
図5は、本発明の請求項5に関する一実施例で、発泡誘電体のような低誘電率の材料(6)の前面に砂鉄(1)を塗布し、その背面に導体素子パターンを誘電体基板上にプリントした電波吸収体(7)を配置し、その背面に導体短絡板(4)を配置して、電波吸収遮蔽体を構成したものである。この構成で電波吸収遮蔽特性を改善でき、かつ整合周波数特性も改善できる。
〔第4の実施例〕
図6は、本発明の請求項6に関する一実施例で、他の材料と組み合わせた場合の構成原理を示している。すなわち、電波入射側前面にカーボングラファイトのような誘電性電波吸収材(8)を設けその表面に砂鉄(1)を塗布し、その背面に導体短絡板(4)を配置したものである。この構造で低コストの電波吸収遮蔽体が構成できる。
また図7は、海砂から採取した砂鉄(1)を薄い誘電体基板(3)の上に密着させたものと、導体短絡板(4)から成る実施例1の単層電波吸収体において、その前面に誘電体を密着した場合の整合特性の実測値である。厚さ3.5mmの砂鉄(1)の電波吸収材の前面に、厚さ1.6mmの誘電体を付加した場合と付加しない場合の特性を示している。誘電体を前面に付加すれば、低周波域に整合特性が変更できる。このように、本発明の砂鉄(1)で構成する電波吸収体において、他の材料と組み合わせることによって、整合特性を変更することが出来る。
【発明の効果】
従来のフェライトなどの磁性電波吸収体では、焼結フェライトにせよ、ゴムフェライトにせよ、人工的に製造されたもので各種化学成分を含み室内材として用いる場合、生体にとって必ずしも好ましい材料から構成されているとはいえなかった。これに対して,天然に存在する磁性材を含むものとして,海砂や川砂や岩石などが有る。また、火成岩は、ガラスや気泡部を含み軽量で電波吸収材の基本構成材として好的である。これらには、磁性材料としての砂鉄や純粋な意味でのマグネタイトが含まれている。本発明では、これら天然に存在する海砂や川砂や岩石などを用いて、生物環境に適合した電波吸収遮蔽体を構成することを目的としている。また、自然に存在する砂鉄を用いてもマイクロ波帯3.2GHzで、ゴムフェライトと同程度の厚さか、それよりも薄くて整合が取れるという実施上の大きな効果がある。また、海砂や川砂や岩石に含まれる砂鉄は、その採取方法によっては、極めて安価に製造できるという効果があり実施してその効果は大きいと考えられる。
さらに、人工的に製造したフェライトと異なり、海砂を用いるものはミリ波領域にも拡張でき、また本発明の構成原理に従えば、マイクロ波帯より低周波域の電波吸収体の構成にも適用できる。また本発明の原理は、種々の変形実施や、従来の電波吸収体との相互の組み合せでも電波吸収遮蔽特性を実現でき、実施してその効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】砂鉄と砂の部分を分離した構成の電波吸収遮蔽体
【図2】本発明の整合特性
【図3】砂、砂鉄、砂の各層から成る電波吸収遮蔽体
【図4】砂鉄と砂の分布割合が徐々に変化するように構成した電波吸収遮蔽体
【図5】本発明の電波吸収体に他の電波吸収体を組み合わせた電波吸収遮蔽体。
【図6】本発明の電波吸収体に他の材料を組み合わせて構成する電波吸収遮蔽体
【図7】本発明の電波吸収体の整合特性
【符号の説明】
1―――砂鉄、 2―――砂、
3―――誘電体基板、
4―――導体短絡板、
5―――材料定数が勾配を持つように構成した材料、
6―――低誘電率の材料、
7―――導体素子パターンを誘電体基板上にプリントした電波吸収体、
8―――誘電性電波吸収材。
本発明は、砂鉄を含む海砂や岩石、および火成岩など天然に存在する材料用いた電波吸収遮蔽体およびその構成方法に関する。
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、磁性電波吸収材として、フェライトや磁気テープ等の廃材を用いた副性フェライトなどの酸化鉄が存在する。しかし、これらは,複雑な製造過程を経て人工的に製造されたもので各種化学成分を含み室内材として用いる場合、生体にとって必ずしも好ましい材料から構成されているとはいえない。最近、室内用の電波吸収体の必要性が無線LAN等の普及に対して要望されているが、一面ハウスシック症候群と呼ばれる新しい症状に対しての認識も重要となり、この立場へ配慮した建材が必要とされている。本発明はこのような観点からの発明である。天然に存在する磁性材を含むものとして,海砂や川砂や岩石などが有る。また、通称火山岩と呼ばれる火成岩は、ガラスなどを含み比較的軽いと言う特徴上がる。これらには、磁性材料としての砂鉄もしくは純粋な意味でのマグネタイトが含まれている。本発明は、これら天然に存在する海砂や川砂や岩石、火山岩などを用いて、生物環境に適合した電波吸収遮蔽体を構成することを第一の課題としている。
また、従来のフェライトなどの磁性電波吸収体や電波遮蔽体では、焼結フェライトやゴムフェライトを用いる場合は、2.45GHzを中心とするマイクロ波帯では、その整合厚が厚く、通常6mm程度が必要であった。本発明は、この問題を解決するために,同一周波数近傍でもより薄く構成できる海砂などに含まれる砂鉄に着目したものである。海砂には磁鉄鉱から成るいわゆる砂鉄の他、チタンなどが含まれており比較的軽量であり電波吸収効率も良く、またこれらの原材料から砂鉄を取り除いた砂の主成分は誘電率的にも電波吸収体や遮蔽体に好的である。これらの原材料は、もちろん高温処理を施したり、他の材料を混合したりする手段で改善することが出来る。すなわち、本発明は、海砂や川砂や岩石など天然に存在する砂鉄やマグネタイトを含む材料を用いて電波吸収体や電波遮蔽体を構成すること、およびその整合特性、遮蔽特性を改善するための構成方法を課題としている。
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1は、電波吸収遮蔽体の原材料に関するもので、海砂や川砂や岩石などを原材料として,その配合割合を調節すること無しに、砂と砂鉄を含むそのままの自然に存在する状態を溶剤に溶かし込み乾燥し固めるという手段で電波吸収遮蔽体を構成するものである。
請求項2は、火成岩と称している火山岩を電波吸収体の原材料に使うという手段で電波吸収体を構成するものである。
請求項3は、例えば海砂を例に取れば、海砂の砂鉄と砂の部分を分離し,これを溶剤に溶かし乾燥させて固め,板状に構成して,これらを層状に組み合わせる手段で電波吸収遮蔽体を構成するものである。もちろん単層であっても効果的に整合や遮蔽特性が得られる。
請求項5は,請求項1の電波吸収遮蔽体の構成法として、砂鉄と砂の配合割合が徐々に変化するように、一旦砂鉄と砂部分を分離した後これらを再配合して、配合割合を制御するという手段で構成する電波吸収遮蔽体である。
請求項5は、請求項1、2、3、4の構成法に、他の電波吸収体、例えばカーボングラファイトや誘電体やカーボニル鉄など他の磁性体や基板上に導体パターンをプリントして構成する電波吸収体などと組み合わせるという手段で整合特性を改善するものである。
請求項6は、請求項1、2、3、4、5の構成法に、他の材料を組み合わせるという手段で、整合周波数特性および遮蔽特性を改善し、またそれらの周波数特性を変更して電波吸収遮蔽体を構成するものである。
【発明の実施形態】
〔第1の実施形態例〕
図1は、本発明の一実施例を示すもので、海砂の砂鉄(1)と砂(2)の部分を分離し、砂鉄(1)だけを薄い誘電体基板(3)の上に密着させて、導体短絡板(4)に密着させている。この場合、砂鉄(1)を薄い誘電体基板(3)の上に密着したものを多層に重ねて構成してもよい。また、砂鉄(1)を直に導体短絡板(4)に密着させてもよい。
この多層化した構成の場合の実測した電波吸収特性である整合特性を図2に示す。電波吸収体部の厚さ6mmの場合では,マイクロ波帯の3.2GHz近傍の電波を反射係数でー25dB以上吸収することを示している。なお、これらの構成は、電波遮蔽特性も兼ね備えている。
〔第2の実施形態例〕
つぎに、図3は、請求項3の構成原理の一実施例示す斜視図である。電波入射面側に砂(2)から成る板状の層を設け,この背面に砂鉄(1)の層を設け、さらにその背面に砂(2)から成る板状の層を設けて短絡導体板に密着させている。この構成によって整合特性を改善している。この場合、砂(2)の代わりに請求項2の火成岩を用いることが出来る。この構成も、電波遮蔽特性を兼ね備えている。
〔第3の実施例〕
つぎに、図4は、本発明の請求項4に関する一実施例で、砂鉄と砂の分布割合が徐々に変化するように構成した電波吸収体の構成原理図である。すなわち、電波入射側から徐々に砂(2)に対して、砂鉄(1)の含有量を増加するように電波吸収体部を構成した実施例である。すなわち、材料定数が勾配を持つように構成した材料(5)で電波吸収材を構成し、その背面に導体短絡板(4)を配置することと相俟って電波遮蔽機能も兼ねている。勿論、砂鉄(1)と砂(2)の配合割合をこの逆にして構成することも可能である。
〔第4の実施例〕
図5は、本発明の請求項5に関する一実施例で、発泡誘電体のような低誘電率の材料(6)の前面に砂鉄(1)を塗布し、その背面に導体素子パターンを誘電体基板上にプリントした電波吸収体(7)を配置し、その背面に導体短絡板(4)を配置して、電波吸収遮蔽体を構成したものである。この構成で電波吸収遮蔽特性を改善でき、かつ整合周波数特性も改善できる。
〔第4の実施例〕
図6は、本発明の請求項6に関する一実施例で、他の材料と組み合わせた場合の構成原理を示している。すなわち、電波入射側前面にカーボングラファイトのような誘電性電波吸収材(8)を設けその表面に砂鉄(1)を塗布し、その背面に導体短絡板(4)を配置したものである。この構造で低コストの電波吸収遮蔽体が構成できる。
また図7は、海砂から採取した砂鉄(1)を薄い誘電体基板(3)の上に密着させたものと、導体短絡板(4)から成る実施例1の単層電波吸収体において、その前面に誘電体を密着した場合の整合特性の実測値である。厚さ3.5mmの砂鉄(1)の電波吸収材の前面に、厚さ1.6mmの誘電体を付加した場合と付加しない場合の特性を示している。誘電体を前面に付加すれば、低周波域に整合特性が変更できる。このように、本発明の砂鉄(1)で構成する電波吸収体において、他の材料と組み合わせることによって、整合特性を変更することが出来る。
【発明の効果】
従来のフェライトなどの磁性電波吸収体では、焼結フェライトにせよ、ゴムフェライトにせよ、人工的に製造されたもので各種化学成分を含み室内材として用いる場合、生体にとって必ずしも好ましい材料から構成されているとはいえなかった。これに対して,天然に存在する磁性材を含むものとして,海砂や川砂や岩石などが有る。また、火成岩は、ガラスや気泡部を含み軽量で電波吸収材の基本構成材として好的である。これらには、磁性材料としての砂鉄や純粋な意味でのマグネタイトが含まれている。本発明では、これら天然に存在する海砂や川砂や岩石などを用いて、生物環境に適合した電波吸収遮蔽体を構成することを目的としている。また、自然に存在する砂鉄を用いてもマイクロ波帯3.2GHzで、ゴムフェライトと同程度の厚さか、それよりも薄くて整合が取れるという実施上の大きな効果がある。また、海砂や川砂や岩石に含まれる砂鉄は、その採取方法によっては、極めて安価に製造できるという効果があり実施してその効果は大きいと考えられる。
さらに、人工的に製造したフェライトと異なり、海砂を用いるものはミリ波領域にも拡張でき、また本発明の構成原理に従えば、マイクロ波帯より低周波域の電波吸収体の構成にも適用できる。また本発明の原理は、種々の変形実施や、従来の電波吸収体との相互の組み合せでも電波吸収遮蔽特性を実現でき、実施してその効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】砂鉄と砂の部分を分離した構成の電波吸収遮蔽体
【図2】本発明の整合特性
【図3】砂、砂鉄、砂の各層から成る電波吸収遮蔽体
【図4】砂鉄と砂の分布割合が徐々に変化するように構成した電波吸収遮蔽体
【図5】本発明の電波吸収体に他の電波吸収体を組み合わせた電波吸収遮蔽体。
【図6】本発明の電波吸収体に他の材料を組み合わせて構成する電波吸収遮蔽体
【図7】本発明の電波吸収体の整合特性
【符号の説明】
1―――砂鉄、 2―――砂、
3―――誘電体基板、
4―――導体短絡板、
5―――材料定数が勾配を持つように構成した材料、
6―――低誘電率の材料、
7―――導体素子パターンを誘電体基板上にプリントした電波吸収体、
8―――誘電性電波吸収材。
Claims (6)
- 砂鉄を含む砂や岩で構成する電波吸収遮蔽体。
- 火成岩で構成する電波吸収遮蔽体。
- 請求項1の電波吸収体の構成法として、砂鉄と砂を分離し,それぞれを板状に構成し、これらを相互に組み合せ層状に構成にした電波吸収遮蔽体。
- 請求項1の電波吸収体の構成法として、砂鉄と砂の混合割合が徐々に変化するように構成した電波吸収遮蔽体。
- 請求項1、2、3、4の構成法に、他の電波吸収体を組み合わせて構成する電波吸収遮蔽体の構成方法。
- 請求項1、2,3、4、5の構成法において、他の材料を組み合わせて構成する電波吸収遮蔽体の構成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002328923A JP2004128432A (ja) | 2002-10-06 | 2002-10-06 | 電波吸収遮蔽体およびその構成方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002328923A JP2004128432A (ja) | 2002-10-06 | 2002-10-06 | 電波吸収遮蔽体およびその構成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=32290042
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JP2002328923A Pending JP2004128432A (ja) | 2002-10-06 | 2002-10-06 | 電波吸収遮蔽体およびその構成方法 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6352090A (ja) * | 1986-06-18 | 1988-03-05 | セキュリ−テック・リミテッド | 電子装置用遮蔽体 |
JP2000031686A (ja) * | 1998-07-09 | 2000-01-28 | Daido Steel Co Ltd | 積層型電磁波吸収体およびその製造方法 |
JP2002138593A (ja) * | 2000-11-01 | 2002-05-14 | Kajima Corp | 電磁遮蔽壁体の構築方法 |
JP2002151880A (ja) * | 2000-11-07 | 2002-05-24 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 電波吸収体 |
-
2002
- 2002-10-06 JP JP2002328923A patent/JP2004128432A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6352090A (ja) * | 1986-06-18 | 1988-03-05 | セキュリ−テック・リミテッド | 電子装置用遮蔽体 |
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JP2002151880A (ja) * | 2000-11-07 | 2002-05-24 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 電波吸収体 |
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