JP2004127839A - 電気化学デバイス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】集電体と、この集電体に接して配置されている活物質含有層を有する正負電極と、少なくともリチウム支持塩と溶媒とを含有する電解質とを有し、外装体3に金属ラミネートフィルムを用いた電気化学デバイスであって、前記集電体と外部の回路との接続用の電流取り出し部において、少なくとも正極集電体材料と同一の材料からなる第1のリード11と、前記第1のリード11と接続されかつこの第1のリードより半田濡れ性の良好な第2のリード12とを有し、この第2のリード12の少なくとも一つの面が粗面化されている構成の電気化学デバイスとした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はリチウムイオン二次電池等を含む、外装体にアルミラミネートフィルムを用いた電気化学デバイスのリードに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の携帯機器の発展には目覚しいものがあり、その原動力の一つとしてリチウムイオン二次電池を始めとする高エネルギー電池によるところが大きい。現在リチウムイオン二次電池の市場は年間3000億を超え、今後とも様々な携帯機器の発展が予測される。
【0003】
このようなリチウムイオン二次電池は、通常正極、液体あるいはポリマー電池と言われるタイプでは固体電解質層、負極から構成される。この正負極電極材料は、正極活物質負極活物質を導電助剤、結着剤と混合し、集電体上に塗布したものである。
【0004】
このようなリチウムイオン二次電池及びリチウムイオンポリマー電池において、開発動向の一つとして、薄型化が要求されている。それに伴い、リチウムイオン二次電池及びリチウムイオンポリマー電池は、電池の外装体を従来の缶から薄型化に有利となるアルミラミネートフィルムにしたものが主流になってきた。外装体にアルミラミネートフィルムを用いた電池では、電流の取り出し端子として、正極にはAlリード、負極にはNiリードが使用されることが多い。
【0005】
この後の工程において、保護回路等の回路基板へ電流取り出し端子を接続するには、半田による接続が簡便であり、そのほとんど全てが半田により接続されている。そのため、負極リードはそのままでも問題ないが、正極のリードはAlリードであるため、半田との接続性の点からNiリードを接続する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常、市販されているNiリードを両電極の電流取り出し部に使用した場合、半田の濡れ性が悪く、回路基板等との接続がうまくできないといった問題があった。
【0007】
本発明の目的は、リード、特に正極リードの濡れ性を改善し、外部回路との接続作業を良好にし、しかも電触によるリードの接続不良や剥離を防止しうる電気化学デバイスを提供することである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の電気化学デバイスは、集電体と、この集電体に接して配置されている活物質含有層を有する正負電極と、少なくともリチウム支持塩と溶媒とを含有する電解質とを有し、外装体に金属ラミネートフィルムを用いた電気化学デバイスであって、前記集電体と外部の回路との接続用の電流取り出し部において、少なくとも正極集電体材料と同一の材料からなる第1のリードと、前記第1のリードと接続されかつこの第1のリードより半田濡れ性の良好な第2のリードとを有し、この第2のリードの少なくとも一つの面が粗面化されているものである。
【0009】
このように、少なくとも正極の第2のリード、好ましくは正負極の第2のリードの少なくとも一つの面を粗面化することで、リードの半田濡れ性を向上させることができる。また、集電体と同一材料の第1のリードにより集電体と外装体外部までを接続することで、外装体内に充填されている電解液によるリードの電触を防止することができる。
【0010】
リードは、断面が四角形状のものであれば、少なくとも一つの面が粗面化されていることが必要である。特に、扁平な電池の両平面に対応する面が粗面化されているとよい。また、リード自体が扁平であれば、その両平面部分が粗面化されていることが好ましく、角棒状のものであれば全ての面が粗面化されていることが最も好ましい。
【0011】
電流取り出し部であるリードの厚み(扁平形状の場合にはより短い辺の長さ)としては、所望の強度と電流容量が得られる大きさであればよく、特に限定されるものではないが、好ましくは30〜150μm 、より好ましくは50〜100μm である。
【0012】
粗面化の方法としては、特に限定されるものではなく、通常この種の金属の表面粗面化に用いられている技術を応用することができる。具体的には、サンドペーパー、棒やすり、金ブラシやサンドブラスト等による研磨が等が挙げられる。
【0013】
また、粗面化する部分もリード全体であっても、半田接合部のみであっても問題ないが、好ましくは接合部付近のみを粗面化するとよい。接合部付近のみを粗面化することにより、それ以外の部分に半田が乗るのを防止することができ、作業性が向上するとともに、不必要な場所に半田が付着して、短絡事故が発生することを防止することもできる。ここで接合部とは、リード先端から全長(外装体から露出している部分)の25%以内の部分をいう。
【0014】
また、リードは、深絞り外装体を用いる場合、図2,3に示されるように、電気化学デバイスの一方の面側から導出され、外装体の熱融着部により形成された凹部側に折り返され、この部分に収容される基板と接続される。このため、粗面化部分は少なくとも折り返されたリードの表面側であることが好ましい。
【0015】
粗面化された部分は、平均粗さRaが0.15〜10.0μm 、特に0.15〜1.0μm 、最大高さRyが1.0〜20.0μm 、特に1.0〜7.0μm 、十点平均粗さRzが0.8〜20.0μm 、特に0.8〜6.0μm であることが好ましい。これらの粗さについては、例えばJIS B0601(1994)に定義されている。また、これらの粗さは表面粗さ計により測定して求めることができる。表面粗さが前記範囲より小さいと、粗面化の効果が得られにくくなってくる。一方、表面粗さが前記範囲より大きくなると、リードの強度が低下したり、粗面化加工の際にリードが変形しやすくなってくる。
【0016】
なお、電気化学デバイスにリードを接合した後に、粗面化処理を行うと、電気化学デバイス自体の損傷、あるいはリードとの接合部の切断が起こる可能性があるため、粗面化は電気化学デバイス本体にリードを接合する前に行うことが好ましい。
【0017】
また、電気化学デバイスの外装体であるアルミラミネートフィルムが絞り加工されていると、電流取り出しリードのシール部に、回路基板を置くスペースができるため、より好ましい。
【0018】
さらに、半田接合部の強度を上げるために、リード先端を凸状にし、先端部全てを半田で覆うようにしてもよい。すなわち、加熱速度を速め、半田ののりをよくするために、先端部分を細く凸状に形成してこの部分全体を半田で覆うようにしてもよい。
【0019】
本発明の電気化学デバイスは、外装体に金属ラミネートフィルムを用いているので薄型化が可能であり、特に4mm以下の薄型電池とすることもでき、軽薄短小化が顕著な携帯機器や情報端末の電源として極めて有用である。
【0020】
次に、本発明の電気化学デバイスについて図を参照しつつ説明する。本発明の電気化学デバイスは、例えば図2に示すように、外装体3と、この外装体3内に封入された電気化学デバイス素体と、この電気化学デバイス素体と外部の回路とを接続し、電気化学デバイス素体から電流を取り出すリード1,2とを備えている。
【0021】
電気化学デバイス素体は、例えば図3に示すように、正極集電体4aと、正極活物質含有層4bと、セパレータ6と、負極集電体5aと、負極活物質含有層5bとがそれぞれ交互に積層された構造を有している。そして、図示例のように、正極集電体4aおよび負極集電体5aには、それぞれ正極リード1および負極リード2が接続されている。
【0022】
そして、例えば図1に示すように、少なくとも正極リード1は、正極集電体と同一材料の第1のリード11と、この第1のリード11より半田濡れ性の良好な材料、好ましくはニッケルまたは銅よりなる第2のリード12により構成されている。第1のリード11は、正極集電体と接続され、外装体3外部にまで延出し、外装体3外部で第2のリード12と接続部13で接続される。また、第2のリードの半田付けされる領域の少なくとも一部は粗面化されている。
【0023】
第1のリード11と正極集電体とを接続する手段としては、通常リードを接続している手法を用いることができ、例えば超音波溶接等の溶接を用いたり、カシメ等の機械的な接続手法を用いてもよい。これらのなかでも超音波溶接が最も好ましい。第1のリード11と第2のリード12を接続する手法も同様である。これらのリードは、機械的にも電気的にも接続されていることが必要である。
【0024】
なお、上記の例では正極リード1のみが第1のリードと第2のリードから構成するようになっている。これは、通常負極集電体が銅、ニッケルなどの半田濡れ性の良好な材料により形成されているので、これと同一材料のリードを用いても問題がないからである。しかし、負極集電体に材料によっては、負極リードも正極同様に第1のリードと第2のリードにより構成してもよい。
【0025】
また、負極リードにおいても半田付け領域の少なくとも一部を粗面化することが好ましい。つまり、粗面化処理は正極、負極双方とも行うことが好ましい。
【0026】
本発明の電気化学デバイスは、例えばリチウム二次電池のような電池や、電気二重層キャパシタのようなコンデンサに好適に使用される。
【0027】
〔リチウム二次電池〕
本発明のリチウム二次電池の構造は特に限定されないが、通常、正極、負極及び電解質である高分子固体電解質またはセパレータと電解液から構成され、積層型電池や角型電池等に適用される。
【0028】
また、高分子固体電解質と組み合わせる電極は、リチウム二次電池の電極として公知のものの中から適宜選択して使用すればよく、好ましくは電極活物質とゲル電解質、必要により導電助剤との組成物を用いる。
【0029】
負極には、炭素材料、リチウム金属、リチウム合金あるいは酸化物材料のような負極活物質を用い、正極には、リチウムイオンがインターカレート・デインターカレート可能な酸化物または炭素材料のような正極活物質を用いることが好ましい。このような電極を用いることにより、良好な特性のリチウム二次電池を得ることができる。
【0030】
電極活物質として用いる炭素材料は、例えば、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、天然あるいは人造の黒鉛、樹脂焼成炭素材料、カーボンブラック、炭素繊維などから適宜選択すればよい。これらは粉末として用いられる。中でも黒鉛、特に人造黒鉛が好ましく、その平均粒子径は1〜30μm 、特に5〜25μm であることが好ましい。平均粒子径が小さすぎると、充放電サイクル寿命が短くなり、また、容量のばらつき(個体差)が大きくなる傾向にある。平均粒子径が大きすぎると、容量のばらつきが著しく大きくなり、平均容量が小さくなってしまう。平均粒子径が大きい場合に容量のばらつきが生じるのは、黒鉛と集電体との接触や黒鉛同士の接触にばらつきが生じるためと考えられる。
【0031】
リチウムイオンがインターカレート・デインターカレート可能な酸化物としては、リチウムを含む複合酸化物が好ましく、例えば、LiCoO2 、LiMn2O4 、LiNiO2 、LiV2O4 などが挙げられる。これらの酸化物の粉末の平均粒子径は1〜40μm 程度であることが好ましい。
【0032】
電極には、必要により導電助剤が添加される。導電助剤としては、好ましくは黒鉛、カーボンブラック、炭素繊維、ニッケル、アルミニウム、銅、銀等の金属が挙げられ、特に黒鉛、カーボンブラックが好ましい。
【0033】
電極組成は、正極では、重量比で、活物質:導電助剤:ゲル電解質=30〜90:3〜10:10〜70の範囲が好ましく、負極では、重量比で、活物質:導電助剤:ゲル電解質=30〜90:0〜10:10〜70の範囲が好ましい。ゲル電解質は、特に限定されず、通常用いられているものを用いればよい。また、ゲル電解質を含まない電極も好適に用いられる。この場合、バインダとしてはフッ素樹脂、フッ素ゴム等を用いることができ、バインダの量は3〜30質量%程度とする。
【0034】
電極の製造は、まず、活物質と必要に応じて導電助剤を、ゲル電解質溶液またはバインダ溶液に分散し、塗布液を調製する。
【0035】
そして、この電極塗布液を集電体に塗布する。塗布する手段は特に限定されず、集電体の材質や形状などに応じて適宜決定すればよい。一般に、メタルマスク印刷法、静電塗装法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法等が使用されている。その後、必要に応じて、平板プレス、カレンダーロール等により圧延処理を行う。
【0036】
集電体は、電池の使用するデバイスの形状やケース内への集電体の配置方法などに応じて、適宜通常の集電体から選択すればよい。一般に、正極にはアルミニウム等が、負極には銅、ニッケル等が使用される。なお、集電体は金属箔、金属メッシュなどが、通常、使用される。金属箔よりも金属メッシュの方が電極との接触抵抗が小さくなるが、金属箔でも十分小さな接触抵抗が得られる。
【0037】
そして、溶媒を蒸発させ、電極を作製する。塗布厚は、50〜400μm 程度とすることが好ましい。
【0038】
電解質を構成する高分子膜は、例えば、PEO(ポリエチレンオキシド))系、PAN(ポリアクリロニトリル)系、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)系等の高分子微多孔膜を用いることができる。
【0039】
高分子個体電解質に代えてセパレータを用いてもよい。セパレータを形成するセパレータシートは、その構成材料がポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフイン類の一種又は二種以上(二種以上の場合、二層以上のフィルムの張り合わせ物などがある)、ポリエチレンテレフターレートのようなポリエステル類、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体のような熱可塑性フッ素樹脂類、セルロース類などである。シートの形態はJIS−P8117に規定する方法で測定した通気度が5〜2000秒/100cc程度、厚さが5〜100μm 程度の微多孔膜フィルム、織布、不織布などがある。
【0040】
このような正極、高分子膜、負極をこの順に積層し、圧着して電池素体とする。
【0041】
高分子膜に含浸させる電解液は一般に電解質塩と溶媒よりなる。電解質塩としては、例えば、LiBF4 、LiPF6 、LiAsF6 、LiSO3 CF3 、LiClO4 、LiN(SO2 CF3 )2 等のリチウム塩が適用できる。
【0042】
電解液の溶媒としては、前述の高分子固体電解質、電解質塩との相溶性が良好なものであれば特に制限はされないが、リチウム電池等では高い動作電圧でも分解の起こらない極性有機溶媒、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等のカーボネート類、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン等の環式エーテル、1,3−ジオキソラン、4−メチルジオキソラン等の環式エーテル、γ−ブチロラクトン等のラクトン、スルホラン等が好適に用いられる。3−メチルスルホラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタン、エチルジグライム等を用いてもよい。
【0043】
溶媒と電解質塩とで電解液を構成すると考えた場合の電解質塩の濃度は、好ましくは0.3〜5mol/lである。通常、1mol/l辺りで最も高いイオン伝導性を示す。
【0044】
このような電解液に微多孔性の高分子膜を浸漬すると、高分子膜が電解液を吸収してゲル化し、高分子固体電解質となる。あるいは、セパレータシートに浸漬させてもよい。
【0045】
高分子固体電解質の組成を共重合体/電解液で示した場合、膜の強度、イオン伝導度の点から、電解液の比率は40〜90質量%が好ましい。
【0046】
〔電気二重層キャパシタ〕
本発明の電気二重層キャパシタの構造は特に限定されないが、通常、一対の分極性電極が高分子固体電解質ないしセパレータを介して配置されており、分極性電極および高分子固体電解質ないしセパレータの周辺部には絶縁性ガスケットが配置されている。このような電気二重層キャパシタはペーパー型、積層型等と称されるいずれのものであってもよい。
【0047】
分極性電極(活物質含有層)としては、活性炭、活性炭素繊維等を導電性活物質とし、これにバインダとしてフッ素樹脂、フッ素ゴム等を加える。そして、この混合物をシート状電極に形成したものを用いることが好ましい。バインダの量は5〜15質量%程度とする。また、バインダとしてゲル電解質を用いてもよい。
【0048】
分極性電極に用いられる集電体(正極集電体、負極集電体)は、白金、導電性ブチルゴム等の導電性ゴムなどであってよく、またアルミニウム、ニッケル等の金属の溶射によって形成してもよく、上記電極層の片面に金属メッシュを付設してもよい。
【0049】
電気二重層キャパシタには、上記のような分極性電極と高分子固体電解質またはセパレータとを組み合わせる。
【0050】
高分子膜は、例えば、PEO(ポリエチレンオキシド))系、PAN(ポリアクリロニトリル)系、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)系等の高分子微多孔膜を用いることができる。セパレータは、上記リチウム二次電池と同様である。
【0051】
電解質塩としては、(C2H5)4 NBF4 、(C2H5)3 CH3 NBF4 、(C2H5)4 PBF4 等が挙げられる。
【0052】
電解液に用いる非水溶媒は、公知の種々のものであってよく、電気化学的に安定な非水溶媒であるプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、スルホラン単独または混合溶媒が好ましい。
【0053】
このような非水溶媒系の電解質溶液における電解質の濃度は、0.1〜3mol/lとすればよい。
【0054】
このような電解液に微多孔性の高分子膜を浸漬すると、高分子膜が電解液を吸収してゲル化し、高分子固体電解質となる。あるいはセパレータシートに浸漬させてもよい。
【0055】
高分子固体電解質の組成を共重合体/電解液で示した場合、膜の強度、イオン伝導度の点から、電解液の比率は40〜90質量%が好ましい。
【0056】
絶縁性ガスケットとしては、ポリプロピレン、ブチルゴム等の絶縁体を用いればよい。絶縁性ガスケットは、省略してもよい。
【0057】
【実施例】
以下本発明について実施例を用いて説明する
〔実施例〕
正極活物質としてLiCoO2 (90重量部)と、導電助剤としてカーボンブラック(6重量部)及び結着剤としてPVDF Kynar761A(4重量部)を混合して正極合剤とし、N−メチル−2−ピロリドンを溶剤として分散させ、スラリー状にした。集電体であるAl箔上に得られたスラリーを塗布して乾燥し、正極とした。
【0058】
負極活物質として人造黒鉛粉末(90重量部)と、結着剤としてPVDF Kynar761A(10重量部)とをN−メチル−2−ピロリドンで分散させ、スラリー状とした。このスラリーを負極集電体であるCu箔上に塗布して乾燥し、負極とした。
【0059】
電解液にはエチレンカーボネート(30体積部)とジエチルカーボネート(70体積部)とを混合溶媒とし、塩濃度1.0mol・dm−3のLiPF6 を支持塩とした非水電解液を調整した。
【0060】
固体電解質成分として下記のものを用いた。
マトリックスポリマー:Kynar761A
ポリオレフインフイルム:旭化成製 ポリエチレン(PE)H6022
成膜原液=2wt%−Kynar761A/NMP+1wt%L−77(日本ユニカー(株)製)
【0061】
上記ポリオレフインフイルムを成膜原液に浸漬し、その後浸漬物をロールでしごき、余分な成膜原液を除去した。そのシートを水中に投下することにより、成膜原液中のポリマーをポリオレフイン上に多孔質状でゲル化させた。
【0062】
ここで得たゲル電解質シートを正極と負極に挟み、積層し、積層体をアルミラミネートフィルムに入れた後に電解液を含浸させ、密閉して80℃の熱プレスをかけ積層型固体電解質リチウム電池を作製した。
【0063】
電流の取り出し部は、負極には表面をサンドペーパーで粗面化したNiリードを用い、正極はAlリードに、表面をサンドペーパーおよび棒やすりにて粗面化したNiリードを超音波溶接により接合したものを使用した。正極リードは外装体外部に導出するまでをAlリードとし、外部をNiリードとした。
【0064】
得られた各サンプルリードの粗面化された部分の粗さを下記の表1に示す。なお、これらの粗さは表面粗さ計(小坂研究所 SE3400)にて測定して求めた。
【0065】
【表1】
【0066】
〔比較例1〕
電流の取り出し部として、負極は表面を粗面化していないNiリードを、正極にはAlリードに、表面を粗面化していないNiリードを超音波溶接により接合した以外は、全て実施例と同様に電池を作製した。
【0067】
実施例、比較例1により作製した電池に保護回路を半田により接合しようとしたところ、実施例においては、何れのリードを有する電池は何も問題はなかったが、比較例においては、10個中8個が電池りード部の半田付け不良で、保護回路との接合ができなかった。
【0068】
〔比較例2〕
実施例1において、正極のリードをAlリード+Niリードとすることなく、Niリード単独で用いた。それ以外は実施例と同様にして電池を作製した。
【0069】
得られた電池を60℃の高温下で保存したところ、10個中、10個がリードの電触によりガスが発生して膨れが生じた。
【0070】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、アルミラミネートフィルムを外装体に用いた薄型の電気化学デバイスにおいて、電流取り出し端子に粗面化したNiあるいはCuを用いることで、複雑な工程を設けることなく、半田の濡れ性を改善でき、電気化学デバイスと回路基板と信頼性の高い半田接合が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気化学デバイスのリード導出部分の構成を示した一部平面図である。
【図2】本発明の電気化学デバイスの外観斜視図である。
【図3】本発明の電気化学デバイスのリード導出部分の構成を示した一部断面図である。
【符号の説明】
1 正極リード
2 負極リード
3 外装体
11 第1のリード
12 第2のリード
12a 粗面化領域
13 接合部
Claims (7)
- 集電体と、この集電体に接して配置されている活物質含有層を有する正負電極と、少なくともリチウム支持塩と溶媒とを含有する電解質とを有し、外装体に金属ラミネートフィルムを用いた電気化学デバイスであって、
前記集電体と外部の回路との接続用の電流取り出し部において、少なくとも正極集電体材料と同一の材料からなる第1のリードと、前記第1のリードと接続されかつこの第1のリードより半田濡れ性の良好な第2のリードとを有し、
この第2のリードの少なくとも一つの面が粗面化されている電気化学デバイス。 - 前記集電体材料がアルミニウムであり、前記第1のリード材料がアルミニウム、第2のリード材料がニッケル、または銅である請求項1の電気化学デバイス。
- 前記電流取り出し部の厚みが30〜150μm である請求項1または2の電気化学デバイス。
- 回路基板との接合用の電流取り出し部であって、電池外装体外部に存在する部分の先端から全長の少なくとも25%以上を粗面化したNiを用いた請求項1〜3のいずれかの電気化学デバイス。
- 前記粗面化された部分は、平均粗さRaが0.15〜10.0μm 、最大高さRyが1.0〜20.0μm 、十点平均粗さRzが0.8〜20.0μm である請求項1〜4のいずれかの電気化学デバイス。
- リチウムイオンまたはリチウムポリマー電池である請求項1〜5のいずれかの電気化学デバイス。
- 厚みが4mm以下である請求項1〜6のいずれかの電気化学デバイス。
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Cited By (7)
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