JP2004127668A - 電源端子 - Google Patents
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Abstract
【課題】電池の充放電時に、接触子が正極用端子片及び負極用端子片に接触し摺動する際に、該端子片の表面上の酸化膜や付着物を削除し、接触抵抗を減らし、電池の充放電時間を短縮できる電源端子を得る。
【解決手段】電源端子11の接触部12aを分枝した接触片15a、15bの夫々の先端で上記接触片15a、15bの長手方向の相対する一対の接触突起16a,18a及び16b,18bは、電源端子11を電極用端子片15a、15bに圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて夫々の先端部の一対の接触突起16a,18a及び16b,18bを互いに相反する方向に電極用端子片の表面上を摺動する。
【選択図】 図1
【解決手段】電源端子11の接触部12aを分枝した接触片15a、15bの夫々の先端で上記接触片15a、15bの長手方向の相対する一対の接触突起16a,18a及び16b,18bは、電源端子11を電極用端子片15a、15bに圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて夫々の先端部の一対の接触突起16a,18a及び16b,18bを互いに相反する方向に電極用端子片の表面上を摺動する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリマー電池その他の電池の充電や放電時等に使用され、或いは各種の電子機器の電源装置等に使用される電源端子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、電池の充電や放電等には電源端子が使用されている。このような電源端子としては、例えば、図14に示すような構成のものが知られている。この図14に示す電源端子である接触子1は、リチウムポリマー電池の充電用として使用されるものである。
【0003】
接触子1は、導電性材料を用いた長方形の板体からなる接触子本体2と、この接触子本体2の一端に固定されたピン端子3とを備えている。接触子1のピン端子3は、接触子本体2の長手方向の一端に立設されている。この接触子本体2は、ピン端子3の近傍において折り曲げられており、これにより、長手方向の一方に接触部2aが形成され、他方に固定部2bが形成されている。接触子本体2の接触部2aは、短冊のように長方形とされており、その先端部には接触突起4aと面取り部4bとが設けられている。接触突起4aは、接触部2aの一面側に膨出する円弧状の凸部とされている。
【0004】
このような構成を有する接触子1が2個で1組として、図15に示すようなリチウムポリマー電池5を充電する電源端子とて使用されている。リチウムポリマー電池5は、箔状に形成された2枚の正極用端子片6a及び負極用端子片6bを有している。それぞれの端子片6a及び端子片6bに対応して接触子1が1つずつ使用されており、各接触子1の接触部2aを端子片6a及び端子片6bにそれぞれ接触させることにより、正極及び負極それぞれの導通が図られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のリチウムポリマー電池5の正極用端子片6a、負極用端子片6bは、アルミ箔や、ニッケル箔、銅箔などの柔らかい材質のものが用いられているので、接触子1の接触部2aをそれぞれ正極用端子片6a、負極用端子片6bに圧接しながら一方向に摺動させると接触子1の突起4aの押圧力に抗することができず正極用端子片6a、負極用端子片6bは座屈してしまう。
【0006】
しかも正極用端子片6a、負極用端子片6bの表面は酸化し易く酸化膜が形成されやすい、又その他の付着物が付き易い。従って、接触子1の先端部の接触突起4aをそれぞれ正極用端子片6a、負極用端子片6bに接しながら一方向に摺動させても酸化膜や付着物上をなぞることになる。従って、酸化膜や付着物は、そのまま表面に残存することになり、接触突起と端子片との間の接触率を悪くする。
【0007】
このため、接触子1の接触片に設けられた接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができず接触抵抗のばらつきも生じる。この接触抵抗がばらつくことにより、接触抵抗が高い電池では、充電電流が小さくなり、結果として充電時間が延長されてしまう。電池を生産する際には、最も高い接触抵抗の電池をも充電できるよう長い充電時間が適応できる生産ラインを施設せざるを得ないので生産効率が悪くなるという課題があった。
【0008】
本発明は、上述した従来の課題に鑑みてなされたものであり、特にポリマー電池の充放電時に、正極用端子片及び負極用端子片に接触し摺動する際に、該端子片の表面上の酸化膜や付着物を削除し、電源端子と電極用端子片との間の接触抵抗を減らし、電池の充放電時間を短縮できる電源端子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上述したような課題を解決し、上記目的を達成するために、本出願の請求項1記載の電源端子は、一端を電源側に固定するとともに他端を被電源側の端子片に圧接することにより電気的に導通させる電源端子において、2つに分枝された一対の接触片を有し、一対の接触片には少なくとも1個の接触突起をそれぞれ設け、少なくとも2個の接触突起を上記端子片に圧接することによりその圧接力の反作用による押圧力に応じて当該2個の接触突起が、互いに相反する方向で端子片の表面上を摺動可能に形成したことを特徴としている。
【0009】
本出願の請求項2記載の電源端子は、一対の接触片が、弾性を有する導電性板体によって一体に形成されるとともに、当該一対の接触片に折り曲げ部を設けて同方向へ突出させることにより上記接触突起側に可撓性を付与したことを特徴としている。
【0010】
本出願の請求項3記載の電源端子は、一対の接触片が、当該接触片の先端側を第1の折り曲げ部で折り曲げることにより形成される先端片と、当該先端片に対向されるとともに上記接触片の一部を切り起こすことにより形成される切り起こし片とからなり、先端片及び切り起こし片の互いに対応する位置に接触突起をそれぞれ設けたことを特徴としている。
【0011】
本出願の請求項4記載の電源端子は、接触突起が、端子片上を摺動する際に、当該端子片の表面に形成された酸化膜又は付着物を削り取ることができる硬さを有することを特徴としている。
【0012】
本出願の請求項5記載の電源端子は、接触突起が、白金若しくは金を用いてメッキ若しくは蒸着して形成したことを特徴としている。
【0013】
本出願の請求項6記載の電源端子は、一対の接触片が、弾性を有する導電性板体にスリットを設けることによって互いに平行に形成されるとともに、当該一対の接触片を、上記スリットに連通される部分で斜めに折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことを特徴としている。
【0014】
本出願の請求項7記載の電源端子は、一対の接触片が、弾性を有する導電性板体の先端部を2つに分岐させて互いに対称をなすよう略L 字状に形成されるとともに、当該一対の接触片の先端部を斜めに折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことを特徴としている。
【0015】
本出願の請求項8記載の電源端子は、一対の接触片が、弾性を有する長方形の導電性板体の先端部において互いに離反する方向へ張り出すように形成されるとともに、当該一対の接触片の基部を折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことを特徴としている。
【0016】
上述のように構成したことにより、本出願の請求項1記載の電源端子では、電極用端子片上の2点に接触突起を接触させ圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて接触突起を互いに相反する方向で電極用端子片の表面上を摺動させることができるので、押圧力は分散され、電極用端子片が柔らかい材質であっても座屈することなく又は座屈する程度は緩和される。
又、相対する2個の接触突起の摺動方向が互いに相反する方向となるので摺動距離が長くなり、有効な摺動効果が得られ、電極用端子片の表面の酸化膜や付着物を削除して接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を減らし、電池の充放電時間を短縮できる。
【0017】
本出願の請求項2記載の電源端子では、電源端子の長手方向であって相対する接触突起を互いに相反する方向に電極用端子片の表面上を摺動させ得るので、電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0018】
本出願の請求項3記載の電源端子では、上記接触片の長手方向の谷折りされた先端前面と途中の切り起こし片とに相対して一対の接触突起を設け、その弾発力を利用して上記接触片を上記電極用端子片に圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて上記相対する一対の接触突起を互いに相反する方向で上記電極用端子片の長手方向の表面上を摺動させることができるので、電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0019】
本出願の請求項4記載の電源端子では、接触突起の硬さを電極用端子片よりも硬くしたので電極用端子片の表面に形成された酸化膜又は付着物を容易に削り取ることができる。
【0020】
本出願の請求項5記載の電源端子では、接触突起が、白金若しくは金を用いてメッキ若しくは蒸着し又は溶接して形成されたので上記電極用端子片の表面に形成された酸化膜又は付着物を容易に削り取ることができる硬さを有する。
【0021】
本出願の請求項6記載の電源端子では、当該一対の接触片を、上記スリットに連通される部分で斜めに折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたので接触突起を電極用端子片に接触させて圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて、相対する2個の接触突起を互いに相反する方向で電極用端子片の表面上を摺動させることにより、電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向に対して直角方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0022】
本出願の請求項7記載の電源端子では、一対の接触片を弾性を有する導電性板体の先端部を2つに分岐させて互いに対称をなすよう略L 字状に形成されるとともに、当該一対の接触片の先端部を斜めに折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことにより、電極用端子片上に接触突起を接触させて圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて相対する2個の接触突起を互いに相反する方向で電極用端子片の表面上を摺動させることができるので、電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向に対して直角方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0023】
本出願の請求項8記載の電源端子では、一対の接触片が、弾性を有する長方形の導電性板体の先端部において互いに離反する方向へ張り出すように形成されるとともに、当該一対の接触片の基部を折り曲げて上記接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことにより、接触子を電極用端子片に圧接したとき、相対する2個の接触突起を互いに相反する方向で電極用端子片の表面上を摺動させることができるので電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向に対して直角方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態を示す電源端子の外観図、図2は、本発明の複数の電源端子を用いて複数のポリマー電池を充電する装置の充電状態を示す図、図3は、本発明の電源端子によって充放電されるポリマー電池の外観斜視図、図4は、図1に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図、図5は、図1に示す接触子が押圧力を受けたときの上記接触突起の摺動距離を示す図、図6(A)、(B)は、本発明の第2の実施の形態を示す電源端子の外観斜視図及びその上面図、図7は、図6に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図、図8は、本発明の第3の実施の形態を示す接触子の外観図、図9は、図8に示す電源端子の押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図、図9は、図8に示す電源端子の押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図、図10は、図8に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の他の動作を説明する図、図11(A)、(B)は、本発明の第4の実施の形態を示す電源端子の外観斜視図及びその上面図、図12は、図11に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図、図13は、電極用端子片と接触突起との間の接触抵抗の値と充電時間の変化の関係を示す図、図14は、従来の電源端子を示す斜視図、図15は、従来の電極用端子片に電源端子を接触させた状態を示す説明図である。
【0025】
図1に示す電源端子(以下接触子と略称する)11は、本出願に係る接触子の第1の実施例を示す。
この接触子11は、導電性材料を用いた長方形の板体からなる接触子本体12と、この接触子本体12の一端に固定されたピン端子13とを備えている。このピン端子13は筒状(針状でもよい。)の軸部材からなり、接触子本体12の長手方向の一方の端に設けた孔にカシメにて固定した後、その基部をハンダ等の固定手段により固定して接触子本体12と一体に構成されている。このピン端子13の材質としては、例えば、リン青銅、銅等の導伝性の高い金属が好ましいが、導伝性を有する他の金属を用いることができることは勿論のこと、電極として使用できるものであれば他の材料(例えば金属の箔片、粉末、細線等をプラスチックに含有したもの等)を適用することもできる。
【0026】
このピン端子13が立設された接触子本体12は、ピン端子13の近傍において折り曲げられている。これにより、接触子本体12には、長手方向の一方に接触部12aが形成され、他方に固定部12bが形成されている。接触部12aの略中央には、長手方向に直線的に延びて一端が折り曲げ部の近傍に到達し且つ他端が接触部12aの先端で開口するスリット14が設けられている。このスリット14によって接触部12aには、互いに横並びとされた2つの接触片15a、15bが形成されている。各接触片15a、15bは、短冊のような長方形とされており、その先端部には接触突起16a、16bが形成されている。各接触片15a、15bの接触突起16a、16bが形成されている部分は、僅かに前方に谷折りされて湾曲している。又、各接触片15a、15bの長手方向の先端部の途中を切り起こし、切り起こし片17a、17bを形成する。これら切り起こし片17a、17bに夫々接触突起18a,18bが形成される。接触突起16aと接触突起18a及び接触突起16bと接触突起18bとは、互いに各接触片15a、15bの谷折り線c、cに対して略線対称になるように配置される。
【0027】
各接触片15a、15bの接触突起16a、16b及び接触突起18a,18bは、例えば、リベット状の部材をカシメ止めした後,溶接やハンダ付等により溶接して一体的に固着する構成とすることができる。また、リベット状の部材を直ちに溶接又はハンダ付して各接触片15a、15bと夫々一体に構成してもよい。これら接触突起16a、16b及び接触突起18a,18bの材質は、例えば、白金、又は金のように導電性に優れた金属を用いることができる。また、リン青銅や銅のような材料を用いて、その表面を白金又は、金でメッキ処理したり蒸着処理して表面のみを白金又は金で覆う構造とすることもできる。これら接触突起16a、16b及び接触突起18a,18bは、上記実施例に限定するものではなく、例えば、一面側に膨出する半球殻状の凸部として形成することもでき、更に、その表面を白金又は、金でメッキ処理したり蒸着処理する構造とすることもできる。尚、固定部12bには、この接触子11を後述する取付基板に固定するための取付孔19が設けられている。
【0028】
このような構成を有する接触子11の多数個が図2に示すように取付基板20に並べられて取り付けられている。取付基板20は、例えば、絶縁性を有するベークライト(フェノール樹脂)によって形成することができる。しかしながら、取付基板20としては、絶縁性を有する他のエンジニアリングプラスチックを用いることができることは勿論である。更に、取付基板20には、接触子11のピン端子13が挿通される挿通孔21が所定の間隔を開けて多数個設けられている。各接触子11は、挿通孔21にピン端子13を挿通した状態において、固定部12bを固定ネジ22等の固定手段によって、締め付け固定する。これにより多数の接触子11が、互いに所定の間隔をあけて略同様の姿勢で取付基板20に取り付けられる。
【0029】
取付基板20に取り付けられた各接触子11のピン端子13の先端部には、夫々リード線23の一端が接続されている。これらのリード線23の他端は、電力の充電及び/又は放電の可能な充放電装置24に接続されている。この充放電装置24によって電力の充電及び放電が行われるポリマー電池40は、正極(+)と負極(−)とを有し、正負両極は、横並びに設定されているため、これに合わせて接触子11は、2個で1組として使用される。従って、取付基板20には、少なくとも接触子11が2列に配列されている。しかしながら、接触子11は、2組(4列)以上を並列に並べる構成とすることができることは勿論である。
【0030】
この取付基板20には、多数のポリマー電池40を収納することができる電池ホルダ30が対向するように配置されている。電池ホルダ30には、取付基板20に取り付けられた接触子11の組数と同数の電池収納部31が設けられる。各電池収納部31には、夫々1組ずつ2個の接触子11の先端部が挿入される。これら接触子11の接触部12aである一対の接触片15a、15bの夫々の先端部に設けた長手方向の一対の接触突起16a、18a及び16b、18bが、電力を充電するための電池収納部31に収納されたポリマー電池40の正極及び負極の2つの端子片41,42に夫々圧接される。
【0031】
この実施例に示すポリマー電池40は、図3に示す構成を有している。
ここで、ポリマー電池40は、電池の3要素を構成する正極、負極及び電解質のうち、少なくとも1つにポリマー(高い分子量からなる有機化合物)を使用するもので、電解質或いは、正極にポリマーを使用するのが一般的で、負極にポリマーを使用することは少ない。このポリマー電池40の構造は、概略次の通りである。
ポリマー電池40は、アルミラミネートフィルムによって形成される。外装材43と、この外装材43内に液密状態で収納された電池本体44に夫々基端が接続され、且つ他端が外装材43を貫通して外部に露出された2つの端子片41,42等を備えて構成されている。
【0032】
また、外装材43の一端は、端子支持部45として、裏返しされた2つの端子片41,42の先端部を支えることのできるフランジ状に形成されている。この端子支持部45で支持された端子片41、42の表面に、接触子11を構成する一対の接触片15a、15bの夫々の先端部に設けた長手方向の一対の接触突起16a、18a及び16b、18bが圧接される。
【0033】
尚、端子片41、42の材質としては、例えば、正極にはアルミ箔が使用され、負極にはニッケル箔又は銅箔が使用される。この正極側端子片41に連続する正極集電体と負極側端子片42に連続する負極集電体との間に、例えば、リチウム酸コバルトからなる正極と、炭素材からなる負極と、両極間を仕切る隔離材(SPE=Solid Polymer Electrolyte)とが介在される。このような5層構造によって、ポリマー電池40の本体が構成されている。
【0034】
このような構成を有するポリマー電池40が、取付基板20と電池ホルダ30とを備えた充電放電装置24によって充電される。即ち、電池ホルダ30の各電池収納部31にポリマー電池40を1個ずつ収納し、取付基板20を電池ホルダ30に近づけて各電池収納部31に2個1組の接触子11の先端部を挿入する。そして、図1に示す接触子11を構成する一対の接触片15a、15bの夫々の先端部に設けた長手方向の一対の接触突起16a、18a及び16b、18bがポリマー電池40の端子片41、42の表面を夫々圧接される。これにより、充電放電装置24とポリマー電池40とが一対の接触子11,11を介して接続される。
【0035】
この状態で充電放電装置24を作動して充電作業を行うことにより、電池ホルダ30の各電池収納部31に収納されている全てのポリマー電池40に対して同時に充電することができる。又、充電放電装置24を作動して放電作業を行うことにより、予めポリマー電池40に充電されている電力を放電することができる。
【0036】
次に、図1に示す第1の実施例における接触子11を電池収納部31内に挿入し、接触子11の一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、一対の接触突起16a、18a及び16b、18bが、端子片41、42の表面上を摺動する動作について図4及び図5を参照して説明する。
【0037】
図4に示すように、一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接すると、一対の接触突起16a、18a及び16b、18bは、電極用端子片41、42からの反作用による押圧力Aを図示矢印方向に受ける。接触突起16a、16bが形成されている部分は、僅かに前方に谷折りされて湾曲している。一方、接触突起18a,18bは、各接触片15a、15bの長手方向の先端部の途中を切り起こして形成したきり起こし片17a、17bに設けられている。従って、押圧力Aを受けた接触片15a、15bの先端部分及びきり起こし片17a、17bは、自身の弾発力によって、図示矢印B方向に変位する。
【0038】
その結果、接触突起16a、16b及び接触突起18a,18bは、図5に示すように距離tだけ変位することになる。即ち、接触突起16aと接触突起18a及び接触突起16bと接触突起18bは、夫々各接触片15a、15bの長手方向の表面に圧接された状態で距離tだけ摺動する。これにより、ポリマー電池40の端子片41、42の表面に形成された酸化膜や、付着物を有効に削除することができ、一対の接触突起16a、18a及び16bと18bと電極用端子片42,41との間の接触抵抗を減らすことができる。
【0039】
更には、接触突起16aと接触突起18a及び接触突起16bと接触突起18bは、夫々各接触片15a、15bの長手方向、即ち、電極用端子片41,42の長手方向の表面を相反する方向に摺動するので押圧力Aが相殺され、ポリマー電池40の電極用端子片41、42が、柔らかな材質でできていても座屈するのを防ぐことができる。
【0040】
次に、図6及び図7を参照して本出願に係る接触子の第2の実施例について説明する。
図6Aは、接触子11の斜視図を示し、図6Bは、図6Aを上面から視た図である。接触子11弾性を有する長方形の導電性板体でなり、接触部12aと固定部12bを有し、スリット14によって接触部12aには、分枝され互いに横並びとされた2つの接触片15a、15bが形成されている。各接触片15a、15bは、短冊のような長方形とされており、その先端部には接触突起16a、16bが形成されている。
2つの接触片15a、15bの夫々の長手方向の途中でスリット14に連通される部分の斜線c、cの位置で斜めに谷折りに曲げて接触突起16a、16bを同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにする。
【0041】
次に、図6に示す第2の実施例における接触子11を図2に示す電池収納部31内に挿入し、接触子11の一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、一対の接触突起16a、16bが、電極用端子片41、42の表面上を摺動する動作について図7を参照して説明する。
【0042】
一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、一対の接触突起16a、16bは電極用端子片41、42からの反作用による押圧力Aを図示矢印方向に受ける。
2つの接触片15a、15bの夫々は、長手方向の途中で斜めに谷折りに折曲されていて夫々の先端部の接触突起16a、16bの位置を常態より広角位置とされているが押圧力Aを受けて常態位置に戻ろうとする。このため、接触突起16a、16bは、図示矢印Bに示すように、互いに相反する方向に電極用端子片41、42の表面上を摺動する。
【0043】
この結果、ポリマー電池40の端子片41、42の表面に形成された酸化膜や、付着物を接触突起16a、16bの摺動に伴い有効に削除することができ、長手方向に対して直角方向の接触突起16a、16bと電極用端子片41,42間の接触抵抗を減らすことができる。
更には、接触突起16a、接触突起16bは、夫々各接触片15a、15bの幅方向、即ち、電極用端子片41,42の幅方向の相反するB方向に摺動するので押圧力Aが相殺され、ポリマー電池40の電極用端子片41、42が、柔らかな材質でできていても座屈するのを防ぐことができる。
【0044】
次に、図8、図9、及び図10を参照して本出願に係る接触子の第3の実施例について説明する。
図8に示す接触子11は、弾性を有する長方形の導電性板体で成り、
接触部12aと固定部12bを有し、接触部12aは、2片に分枝された接触片15a、15bが形成されている。各接触片15a、15bの
先端部は、夫々1個の接触突起16a、16bを有して夫々略L字状に形成され、先端部分を互いに対向させる。
図8は、接触突起16a、16bの位置が常態位置にあることを示し、L字状先端部は、斜線c、cの位置で斜めに谷折り又は山折りされて折り曲げて接触突起16a、16bを同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにする。
【0045】
次に、図8に示す第3の実施例における接触子11を図2に示す電池収納部31内に挿入し、接触子11の一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、一対の接触突起16a、16bが、電極用端子片41、42の表面上を摺動する動作について図9を参照して説明する。
【0046】
一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、接触突起16a、16bはその圧接力の反作用による押圧力Aを図示矢印方向に受ける。
2つの接触片15a、15bの夫々は、L字型先端の近傍の図示の斜線cで斜めに谷折りに折曲されていて夫々の先端部の接触突起16a、16bの位置は、同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されているが押圧力Aを受けて常態位置に戻ろうとする。このため、接触突起16a、16bは、図示矢印Bに示すように、互いに相反する方向であって、電極用端子片41、42の表面上を長手方向に直交する内向き方向に摺動する。
【0047】
この結果、ポリマー電池40の端子片41、42の表面に形成された酸化膜や、付着物を接触突起16a、16bの摺動に伴い有効に削除することができ、接触突起16a、16bと電極用端子片41、42との間の接触抵抗を減らすことができる。
更には、接触突起16a、16bは、夫々各接触片15a、15bの幅方向、即ち、電極用端子片41、42の幅方向の表面を相反する方向に摺動するので押圧力Aが相殺され、ポリマー電池40の電極用端子片41、42が、柔らかな材質でできていても座屈するのを防ぐことができる。
【0048】
図10は、L字状先端部が斜線c、cの位置で斜めに山折りして折曲されることで接触突起16a、16bの位置を常態より広角位置とする実施例を示している。
【0049】
一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、その圧接力により一対の接触突起16a、16bは電極用端子片41、42からの反作用による押圧力Aを図示矢印方向に受ける。
一対の接触片15a、15bの夫々は、L字型先端の近傍の図示の斜線cで斜めに山折りに折曲されていて夫々の先端部の接触突起16a、16bの位置は、接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されているが押圧力Aを受けて常態位置に戻ろうとする。このため、接触突起16a、16bは、図示矢印Bに示すように、互いに相反する方向であって、電極用端子片41、42の表面上を長手方向に直交する外向き方向に摺動する。
【0050】
この結果、ポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面に形成された酸化膜や、付着物を接触突起16a、16bの摺動に伴い有効に削除することができ、接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を減らすことができる。
更には、接触突起16a、接触突起16bは、夫々各接触片15a、15bの幅方向、即ち、電極用端子片41、42の幅方向の表面を相反する方向に摺動するので押圧力Aが相殺され、ポリマー電池40の電池用端子片41、42が、柔らかな材質でできていても座屈するのを防ぐことができる。
【0051】
次に、図11及び図12を参照して本出願に係る接触子の第4の実施例について説明する。
図11に示す接触子11は、弾性を有する長方形の導電性板体で成り、接触部12aと固定部12bを有し、接触部12aの先端部は、両側に張り出した弧状の一対のアーム47a、47bが形成される。
上記一対のアーム47a、47bの夫々には、1個の接触突起16a、16bが形成される。
【0052】
次に、図11に示す第4の実施例における接触子11を図2に示す電池収納部31内に挿入し、接触子11の一対のアーム47a、47bが図2に示すポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、接触突起16a、16bが、電極用端子片41、42の表面上を摺動する動作について図12を参照して説明する。
【0053】
一対のアーム47a、47bがポリマー電池40の端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、その圧接力の反作用により夫々の接触突起16a、16bは電極用端子片41、42からの押圧力Aを図示矢印方向に受ける。
一対のアーム47a、47bは、長方形の導電性板体の一方の端部において、両側に張り出した弧の形状に形成され、且つ弾性を有するので2つの接触突起16a、16bの夫々は、押圧力Aに応じて互いに相反する図示矢印B方向に端子片41、42の表面上を板体の長手方向に直行する外向きに摺動する。
【0054】
この結果、ポリマー電池40の端子片41、42の表面に形成された酸化膜や、付着物を接触突起16a、16bの摺動に伴い有効に削除することができ、接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を減らすことができる。
更には、接触突起16a、16bは、各接触片15a、15bの幅方向、即ち、電極用端子片41、42の幅方向の表面を相反する方向に摺動するので押圧力Aが相殺され、ポリマー電池40の端子片41、42が、柔らかな材質でできていても座屈するのを防ぐことができる。
【0055】
図13は、電源端子と電極用端子片との間の接触抵抗と充電時間との関係を示す図を示し、接触抵抗が1Ωのとき、ポリマー電池を受電する充電時間は例えば9時間を要する。しかしながら、接触抵抗を100mΩに減らすと充電時間は略7時間で済む。このことは、充電時間を減ずることによって、生産効率を高めることができることを示す。
【0056】
上述した第1乃至第4の実施例のいずれにおいても接触子11の接触片15a、15bの先端部の接触突起16a、16bとポリマー電池40の電極用端子片41,42との間の接触抵抗を低くすることができるので、電池の充電時間を短縮することできる。しかも、低い接触抵抗を得るために筒型バッテリーでは1.5kgから2.0kgの接触圧力を必要としたのに対して本発明の実施例では、120gから200g程度の接触圧力で済む利点も有する。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願の請求項1に記載の電源端子によれば、上記電極用端子片上の2点に上記接触突起を接触させ圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて上記接触突起を互いに相反する方向に上記電極用端子片の表面上を摺動させることができるので、上記押圧力は分散され、上記電極用端子片が柔らかい材質であっても座屈することなく又は座屈する程度は緩和される。又、相対する2個の接触突起の摺動方向が互いに相反する方向となるので摺動する距離が長くなり、有効な摺動効果が得られ、電極用端子片の表面上の酸化膜や付着物を削除して接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を減らし、電池の充放電時間を短縮できる。
【0058】
本出願の請求項2に記載の電源端子によれば、上記接触子の長手方向であって上記相対する接触突起を互いに相反する方向に上記電極用端子片の表面上を摺動させ得るので、上記電極用端子片を座屈させることなく、且つ上記長手方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0059】
本出願の請求項3に記載の電源端子によれば、一対の接触片が、当該接触片の先端側を第1の折り曲げ部で折り曲げることにより形成される先端片と、当該先端片に対向されるとともに上記接触片の一部を切り起こすことにより形成される切り起こし片とからなり、先端片及び切り起こし片の互いに対応する位置に接触突起をそれぞれ設けたことにより、その弾発力を利用して接触子を電極用端子片に圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて相対する一対の接触突起を互いに相反する方向で電極用端子片の長手方向の表面上を摺動させることができるので、電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0060】
本出願の請求項4記載の電源端子では、上記接触突起の硬さを上記電極用端子片よりも硬くしたので上記電極用端子片の表面に形成された酸化膜又は付着物を容易に削り取ることができる。
【0061】
本出願の請求項5記載の電源端子では、上記接触突起は、白金若しくは金を用いてメッキ若しくは蒸着し又は溶接して形成されたので上記電極用端子片の表面に形成された酸化膜又は付着物を容易に削り取ることができる硬さを有する。
【0062】
本出願の請求項6記載の電源端子では、一対の接触片が、弾性を有する導電性板体にスリットを設けることによって互いに平行に形成されるとともに、当該一対の接触片を、上記スリットに連通される部分で斜めに折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことにより、一対の接触片の夫々の先端に設けた接触突起を電極用端子片上に接触させ圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて接触突起を折り曲げ以前の常態位置に復するとき、相対する2個の接触突起を互いに相反する方向で電極用端子片の表面上を摺動させることができるので、電極用端子片を座屈させることなく、且つ上記長手方向に対して直角方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0063】
本出願の請求項7記載の電源端子では、一対の接触片が、弾性を有する導電性板体の先端部を2つに分岐させて互いに対称をなすよう略L 字状に形成されるとともに、当該一対の接触片の先端部を斜めに折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことにより、電極用端子片上に接触突起を接触させて圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて接触突起を折り曲げ以前の常態に復するとき、相対する2個の接触突起を互いに相反する方向に電極用端子片の表面上を摺動させることができるので、電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向に対して直角方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0064】
本出願の請求項8記載の電源端子では、一対の接触片が、弾性を有する長方形の導電性板体の先端部において互いに離反する方向へ張り出すように形成されるとともに、当該一対の接触片の基部を折り曲げて接触突起を同方向へ突出させ可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことにより、接触子を電極用端子片に圧接したとき、相対する2個の接触突起を互いに相反する方向に電極用端子片の表面上を摺動させることができるので電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向に対して直角方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す電源端子の外観図である。
【図2】本発明の複数の電源端子を用いて複数のポリマー電池を充電する装置の充電状態を示す図である。
【図3】本発明の電源端子によって充放電されるポリマー電池の外観斜視図である。
【図4】図1に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図である。
【図5】図1に示す電源端子が押圧力を受けたときの上記接触突起の摺動距離を示す図である。
【図6】図6(A)、(B)は、本発明の第2の実施の形態を示す電源端子の外観斜視図及びその上面図である。
【図7】図6に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態を示す電源端子の外観図である。
【図9】図8に示す電源端子の押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図である。
【図10】図8に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の他の動作を説明する図である。
【図11】図11(A)、(B)は、本発明の第4の実施の形態を示す電源端子の外観斜視図及びその上面図である。
【図12】図11に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図である。
【図13】電極用端子片と接触突起との間の接触抵抗の値と充電時間の変化の関係を示す図である。
【図14】従来の電源端子を示す斜視図である。
【図15】従来の電極の端子片に電源端子を接触させた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
11 接触子、 12 接触子本体、 12a 接触部、 12b 固定部、 13 ピン端子、 15a、15b 接触片 16a、16b 接触突起、 18a、18b 接触突起
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリマー電池その他の電池の充電や放電時等に使用され、或いは各種の電子機器の電源装置等に使用される電源端子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、電池の充電や放電等には電源端子が使用されている。このような電源端子としては、例えば、図14に示すような構成のものが知られている。この図14に示す電源端子である接触子1は、リチウムポリマー電池の充電用として使用されるものである。
【0003】
接触子1は、導電性材料を用いた長方形の板体からなる接触子本体2と、この接触子本体2の一端に固定されたピン端子3とを備えている。接触子1のピン端子3は、接触子本体2の長手方向の一端に立設されている。この接触子本体2は、ピン端子3の近傍において折り曲げられており、これにより、長手方向の一方に接触部2aが形成され、他方に固定部2bが形成されている。接触子本体2の接触部2aは、短冊のように長方形とされており、その先端部には接触突起4aと面取り部4bとが設けられている。接触突起4aは、接触部2aの一面側に膨出する円弧状の凸部とされている。
【0004】
このような構成を有する接触子1が2個で1組として、図15に示すようなリチウムポリマー電池5を充電する電源端子とて使用されている。リチウムポリマー電池5は、箔状に形成された2枚の正極用端子片6a及び負極用端子片6bを有している。それぞれの端子片6a及び端子片6bに対応して接触子1が1つずつ使用されており、各接触子1の接触部2aを端子片6a及び端子片6bにそれぞれ接触させることにより、正極及び負極それぞれの導通が図られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のリチウムポリマー電池5の正極用端子片6a、負極用端子片6bは、アルミ箔や、ニッケル箔、銅箔などの柔らかい材質のものが用いられているので、接触子1の接触部2aをそれぞれ正極用端子片6a、負極用端子片6bに圧接しながら一方向に摺動させると接触子1の突起4aの押圧力に抗することができず正極用端子片6a、負極用端子片6bは座屈してしまう。
【0006】
しかも正極用端子片6a、負極用端子片6bの表面は酸化し易く酸化膜が形成されやすい、又その他の付着物が付き易い。従って、接触子1の先端部の接触突起4aをそれぞれ正極用端子片6a、負極用端子片6bに接しながら一方向に摺動させても酸化膜や付着物上をなぞることになる。従って、酸化膜や付着物は、そのまま表面に残存することになり、接触突起と端子片との間の接触率を悪くする。
【0007】
このため、接触子1の接触片に設けられた接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができず接触抵抗のばらつきも生じる。この接触抵抗がばらつくことにより、接触抵抗が高い電池では、充電電流が小さくなり、結果として充電時間が延長されてしまう。電池を生産する際には、最も高い接触抵抗の電池をも充電できるよう長い充電時間が適応できる生産ラインを施設せざるを得ないので生産効率が悪くなるという課題があった。
【0008】
本発明は、上述した従来の課題に鑑みてなされたものであり、特にポリマー電池の充放電時に、正極用端子片及び負極用端子片に接触し摺動する際に、該端子片の表面上の酸化膜や付着物を削除し、電源端子と電極用端子片との間の接触抵抗を減らし、電池の充放電時間を短縮できる電源端子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上述したような課題を解決し、上記目的を達成するために、本出願の請求項1記載の電源端子は、一端を電源側に固定するとともに他端を被電源側の端子片に圧接することにより電気的に導通させる電源端子において、2つに分枝された一対の接触片を有し、一対の接触片には少なくとも1個の接触突起をそれぞれ設け、少なくとも2個の接触突起を上記端子片に圧接することによりその圧接力の反作用による押圧力に応じて当該2個の接触突起が、互いに相反する方向で端子片の表面上を摺動可能に形成したことを特徴としている。
【0009】
本出願の請求項2記載の電源端子は、一対の接触片が、弾性を有する導電性板体によって一体に形成されるとともに、当該一対の接触片に折り曲げ部を設けて同方向へ突出させることにより上記接触突起側に可撓性を付与したことを特徴としている。
【0010】
本出願の請求項3記載の電源端子は、一対の接触片が、当該接触片の先端側を第1の折り曲げ部で折り曲げることにより形成される先端片と、当該先端片に対向されるとともに上記接触片の一部を切り起こすことにより形成される切り起こし片とからなり、先端片及び切り起こし片の互いに対応する位置に接触突起をそれぞれ設けたことを特徴としている。
【0011】
本出願の請求項4記載の電源端子は、接触突起が、端子片上を摺動する際に、当該端子片の表面に形成された酸化膜又は付着物を削り取ることができる硬さを有することを特徴としている。
【0012】
本出願の請求項5記載の電源端子は、接触突起が、白金若しくは金を用いてメッキ若しくは蒸着して形成したことを特徴としている。
【0013】
本出願の請求項6記載の電源端子は、一対の接触片が、弾性を有する導電性板体にスリットを設けることによって互いに平行に形成されるとともに、当該一対の接触片を、上記スリットに連通される部分で斜めに折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことを特徴としている。
【0014】
本出願の請求項7記載の電源端子は、一対の接触片が、弾性を有する導電性板体の先端部を2つに分岐させて互いに対称をなすよう略L 字状に形成されるとともに、当該一対の接触片の先端部を斜めに折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことを特徴としている。
【0015】
本出願の請求項8記載の電源端子は、一対の接触片が、弾性を有する長方形の導電性板体の先端部において互いに離反する方向へ張り出すように形成されるとともに、当該一対の接触片の基部を折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことを特徴としている。
【0016】
上述のように構成したことにより、本出願の請求項1記載の電源端子では、電極用端子片上の2点に接触突起を接触させ圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて接触突起を互いに相反する方向で電極用端子片の表面上を摺動させることができるので、押圧力は分散され、電極用端子片が柔らかい材質であっても座屈することなく又は座屈する程度は緩和される。
又、相対する2個の接触突起の摺動方向が互いに相反する方向となるので摺動距離が長くなり、有効な摺動効果が得られ、電極用端子片の表面の酸化膜や付着物を削除して接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を減らし、電池の充放電時間を短縮できる。
【0017】
本出願の請求項2記載の電源端子では、電源端子の長手方向であって相対する接触突起を互いに相反する方向に電極用端子片の表面上を摺動させ得るので、電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0018】
本出願の請求項3記載の電源端子では、上記接触片の長手方向の谷折りされた先端前面と途中の切り起こし片とに相対して一対の接触突起を設け、その弾発力を利用して上記接触片を上記電極用端子片に圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて上記相対する一対の接触突起を互いに相反する方向で上記電極用端子片の長手方向の表面上を摺動させることができるので、電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0019】
本出願の請求項4記載の電源端子では、接触突起の硬さを電極用端子片よりも硬くしたので電極用端子片の表面に形成された酸化膜又は付着物を容易に削り取ることができる。
【0020】
本出願の請求項5記載の電源端子では、接触突起が、白金若しくは金を用いてメッキ若しくは蒸着し又は溶接して形成されたので上記電極用端子片の表面に形成された酸化膜又は付着物を容易に削り取ることができる硬さを有する。
【0021】
本出願の請求項6記載の電源端子では、当該一対の接触片を、上記スリットに連通される部分で斜めに折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたので接触突起を電極用端子片に接触させて圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて、相対する2個の接触突起を互いに相反する方向で電極用端子片の表面上を摺動させることにより、電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向に対して直角方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0022】
本出願の請求項7記載の電源端子では、一対の接触片を弾性を有する導電性板体の先端部を2つに分岐させて互いに対称をなすよう略L 字状に形成されるとともに、当該一対の接触片の先端部を斜めに折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことにより、電極用端子片上に接触突起を接触させて圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて相対する2個の接触突起を互いに相反する方向で電極用端子片の表面上を摺動させることができるので、電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向に対して直角方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0023】
本出願の請求項8記載の電源端子では、一対の接触片が、弾性を有する長方形の導電性板体の先端部において互いに離反する方向へ張り出すように形成されるとともに、当該一対の接触片の基部を折り曲げて上記接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことにより、接触子を電極用端子片に圧接したとき、相対する2個の接触突起を互いに相反する方向で電極用端子片の表面上を摺動させることができるので電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向に対して直角方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態を示す電源端子の外観図、図2は、本発明の複数の電源端子を用いて複数のポリマー電池を充電する装置の充電状態を示す図、図3は、本発明の電源端子によって充放電されるポリマー電池の外観斜視図、図4は、図1に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図、図5は、図1に示す接触子が押圧力を受けたときの上記接触突起の摺動距離を示す図、図6(A)、(B)は、本発明の第2の実施の形態を示す電源端子の外観斜視図及びその上面図、図7は、図6に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図、図8は、本発明の第3の実施の形態を示す接触子の外観図、図9は、図8に示す電源端子の押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図、図9は、図8に示す電源端子の押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図、図10は、図8に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の他の動作を説明する図、図11(A)、(B)は、本発明の第4の実施の形態を示す電源端子の外観斜視図及びその上面図、図12は、図11に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図、図13は、電極用端子片と接触突起との間の接触抵抗の値と充電時間の変化の関係を示す図、図14は、従来の電源端子を示す斜視図、図15は、従来の電極用端子片に電源端子を接触させた状態を示す説明図である。
【0025】
図1に示す電源端子(以下接触子と略称する)11は、本出願に係る接触子の第1の実施例を示す。
この接触子11は、導電性材料を用いた長方形の板体からなる接触子本体12と、この接触子本体12の一端に固定されたピン端子13とを備えている。このピン端子13は筒状(針状でもよい。)の軸部材からなり、接触子本体12の長手方向の一方の端に設けた孔にカシメにて固定した後、その基部をハンダ等の固定手段により固定して接触子本体12と一体に構成されている。このピン端子13の材質としては、例えば、リン青銅、銅等の導伝性の高い金属が好ましいが、導伝性を有する他の金属を用いることができることは勿論のこと、電極として使用できるものであれば他の材料(例えば金属の箔片、粉末、細線等をプラスチックに含有したもの等)を適用することもできる。
【0026】
このピン端子13が立設された接触子本体12は、ピン端子13の近傍において折り曲げられている。これにより、接触子本体12には、長手方向の一方に接触部12aが形成され、他方に固定部12bが形成されている。接触部12aの略中央には、長手方向に直線的に延びて一端が折り曲げ部の近傍に到達し且つ他端が接触部12aの先端で開口するスリット14が設けられている。このスリット14によって接触部12aには、互いに横並びとされた2つの接触片15a、15bが形成されている。各接触片15a、15bは、短冊のような長方形とされており、その先端部には接触突起16a、16bが形成されている。各接触片15a、15bの接触突起16a、16bが形成されている部分は、僅かに前方に谷折りされて湾曲している。又、各接触片15a、15bの長手方向の先端部の途中を切り起こし、切り起こし片17a、17bを形成する。これら切り起こし片17a、17bに夫々接触突起18a,18bが形成される。接触突起16aと接触突起18a及び接触突起16bと接触突起18bとは、互いに各接触片15a、15bの谷折り線c、cに対して略線対称になるように配置される。
【0027】
各接触片15a、15bの接触突起16a、16b及び接触突起18a,18bは、例えば、リベット状の部材をカシメ止めした後,溶接やハンダ付等により溶接して一体的に固着する構成とすることができる。また、リベット状の部材を直ちに溶接又はハンダ付して各接触片15a、15bと夫々一体に構成してもよい。これら接触突起16a、16b及び接触突起18a,18bの材質は、例えば、白金、又は金のように導電性に優れた金属を用いることができる。また、リン青銅や銅のような材料を用いて、その表面を白金又は、金でメッキ処理したり蒸着処理して表面のみを白金又は金で覆う構造とすることもできる。これら接触突起16a、16b及び接触突起18a,18bは、上記実施例に限定するものではなく、例えば、一面側に膨出する半球殻状の凸部として形成することもでき、更に、その表面を白金又は、金でメッキ処理したり蒸着処理する構造とすることもできる。尚、固定部12bには、この接触子11を後述する取付基板に固定するための取付孔19が設けられている。
【0028】
このような構成を有する接触子11の多数個が図2に示すように取付基板20に並べられて取り付けられている。取付基板20は、例えば、絶縁性を有するベークライト(フェノール樹脂)によって形成することができる。しかしながら、取付基板20としては、絶縁性を有する他のエンジニアリングプラスチックを用いることができることは勿論である。更に、取付基板20には、接触子11のピン端子13が挿通される挿通孔21が所定の間隔を開けて多数個設けられている。各接触子11は、挿通孔21にピン端子13を挿通した状態において、固定部12bを固定ネジ22等の固定手段によって、締め付け固定する。これにより多数の接触子11が、互いに所定の間隔をあけて略同様の姿勢で取付基板20に取り付けられる。
【0029】
取付基板20に取り付けられた各接触子11のピン端子13の先端部には、夫々リード線23の一端が接続されている。これらのリード線23の他端は、電力の充電及び/又は放電の可能な充放電装置24に接続されている。この充放電装置24によって電力の充電及び放電が行われるポリマー電池40は、正極(+)と負極(−)とを有し、正負両極は、横並びに設定されているため、これに合わせて接触子11は、2個で1組として使用される。従って、取付基板20には、少なくとも接触子11が2列に配列されている。しかしながら、接触子11は、2組(4列)以上を並列に並べる構成とすることができることは勿論である。
【0030】
この取付基板20には、多数のポリマー電池40を収納することができる電池ホルダ30が対向するように配置されている。電池ホルダ30には、取付基板20に取り付けられた接触子11の組数と同数の電池収納部31が設けられる。各電池収納部31には、夫々1組ずつ2個の接触子11の先端部が挿入される。これら接触子11の接触部12aである一対の接触片15a、15bの夫々の先端部に設けた長手方向の一対の接触突起16a、18a及び16b、18bが、電力を充電するための電池収納部31に収納されたポリマー電池40の正極及び負極の2つの端子片41,42に夫々圧接される。
【0031】
この実施例に示すポリマー電池40は、図3に示す構成を有している。
ここで、ポリマー電池40は、電池の3要素を構成する正極、負極及び電解質のうち、少なくとも1つにポリマー(高い分子量からなる有機化合物)を使用するもので、電解質或いは、正極にポリマーを使用するのが一般的で、負極にポリマーを使用することは少ない。このポリマー電池40の構造は、概略次の通りである。
ポリマー電池40は、アルミラミネートフィルムによって形成される。外装材43と、この外装材43内に液密状態で収納された電池本体44に夫々基端が接続され、且つ他端が外装材43を貫通して外部に露出された2つの端子片41,42等を備えて構成されている。
【0032】
また、外装材43の一端は、端子支持部45として、裏返しされた2つの端子片41,42の先端部を支えることのできるフランジ状に形成されている。この端子支持部45で支持された端子片41、42の表面に、接触子11を構成する一対の接触片15a、15bの夫々の先端部に設けた長手方向の一対の接触突起16a、18a及び16b、18bが圧接される。
【0033】
尚、端子片41、42の材質としては、例えば、正極にはアルミ箔が使用され、負極にはニッケル箔又は銅箔が使用される。この正極側端子片41に連続する正極集電体と負極側端子片42に連続する負極集電体との間に、例えば、リチウム酸コバルトからなる正極と、炭素材からなる負極と、両極間を仕切る隔離材(SPE=Solid Polymer Electrolyte)とが介在される。このような5層構造によって、ポリマー電池40の本体が構成されている。
【0034】
このような構成を有するポリマー電池40が、取付基板20と電池ホルダ30とを備えた充電放電装置24によって充電される。即ち、電池ホルダ30の各電池収納部31にポリマー電池40を1個ずつ収納し、取付基板20を電池ホルダ30に近づけて各電池収納部31に2個1組の接触子11の先端部を挿入する。そして、図1に示す接触子11を構成する一対の接触片15a、15bの夫々の先端部に設けた長手方向の一対の接触突起16a、18a及び16b、18bがポリマー電池40の端子片41、42の表面を夫々圧接される。これにより、充電放電装置24とポリマー電池40とが一対の接触子11,11を介して接続される。
【0035】
この状態で充電放電装置24を作動して充電作業を行うことにより、電池ホルダ30の各電池収納部31に収納されている全てのポリマー電池40に対して同時に充電することができる。又、充電放電装置24を作動して放電作業を行うことにより、予めポリマー電池40に充電されている電力を放電することができる。
【0036】
次に、図1に示す第1の実施例における接触子11を電池収納部31内に挿入し、接触子11の一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、一対の接触突起16a、18a及び16b、18bが、端子片41、42の表面上を摺動する動作について図4及び図5を参照して説明する。
【0037】
図4に示すように、一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接すると、一対の接触突起16a、18a及び16b、18bは、電極用端子片41、42からの反作用による押圧力Aを図示矢印方向に受ける。接触突起16a、16bが形成されている部分は、僅かに前方に谷折りされて湾曲している。一方、接触突起18a,18bは、各接触片15a、15bの長手方向の先端部の途中を切り起こして形成したきり起こし片17a、17bに設けられている。従って、押圧力Aを受けた接触片15a、15bの先端部分及びきり起こし片17a、17bは、自身の弾発力によって、図示矢印B方向に変位する。
【0038】
その結果、接触突起16a、16b及び接触突起18a,18bは、図5に示すように距離tだけ変位することになる。即ち、接触突起16aと接触突起18a及び接触突起16bと接触突起18bは、夫々各接触片15a、15bの長手方向の表面に圧接された状態で距離tだけ摺動する。これにより、ポリマー電池40の端子片41、42の表面に形成された酸化膜や、付着物を有効に削除することができ、一対の接触突起16a、18a及び16bと18bと電極用端子片42,41との間の接触抵抗を減らすことができる。
【0039】
更には、接触突起16aと接触突起18a及び接触突起16bと接触突起18bは、夫々各接触片15a、15bの長手方向、即ち、電極用端子片41,42の長手方向の表面を相反する方向に摺動するので押圧力Aが相殺され、ポリマー電池40の電極用端子片41、42が、柔らかな材質でできていても座屈するのを防ぐことができる。
【0040】
次に、図6及び図7を参照して本出願に係る接触子の第2の実施例について説明する。
図6Aは、接触子11の斜視図を示し、図6Bは、図6Aを上面から視た図である。接触子11弾性を有する長方形の導電性板体でなり、接触部12aと固定部12bを有し、スリット14によって接触部12aには、分枝され互いに横並びとされた2つの接触片15a、15bが形成されている。各接触片15a、15bは、短冊のような長方形とされており、その先端部には接触突起16a、16bが形成されている。
2つの接触片15a、15bの夫々の長手方向の途中でスリット14に連通される部分の斜線c、cの位置で斜めに谷折りに曲げて接触突起16a、16bを同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにする。
【0041】
次に、図6に示す第2の実施例における接触子11を図2に示す電池収納部31内に挿入し、接触子11の一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、一対の接触突起16a、16bが、電極用端子片41、42の表面上を摺動する動作について図7を参照して説明する。
【0042】
一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、一対の接触突起16a、16bは電極用端子片41、42からの反作用による押圧力Aを図示矢印方向に受ける。
2つの接触片15a、15bの夫々は、長手方向の途中で斜めに谷折りに折曲されていて夫々の先端部の接触突起16a、16bの位置を常態より広角位置とされているが押圧力Aを受けて常態位置に戻ろうとする。このため、接触突起16a、16bは、図示矢印Bに示すように、互いに相反する方向に電極用端子片41、42の表面上を摺動する。
【0043】
この結果、ポリマー電池40の端子片41、42の表面に形成された酸化膜や、付着物を接触突起16a、16bの摺動に伴い有効に削除することができ、長手方向に対して直角方向の接触突起16a、16bと電極用端子片41,42間の接触抵抗を減らすことができる。
更には、接触突起16a、接触突起16bは、夫々各接触片15a、15bの幅方向、即ち、電極用端子片41,42の幅方向の相反するB方向に摺動するので押圧力Aが相殺され、ポリマー電池40の電極用端子片41、42が、柔らかな材質でできていても座屈するのを防ぐことができる。
【0044】
次に、図8、図9、及び図10を参照して本出願に係る接触子の第3の実施例について説明する。
図8に示す接触子11は、弾性を有する長方形の導電性板体で成り、
接触部12aと固定部12bを有し、接触部12aは、2片に分枝された接触片15a、15bが形成されている。各接触片15a、15bの
先端部は、夫々1個の接触突起16a、16bを有して夫々略L字状に形成され、先端部分を互いに対向させる。
図8は、接触突起16a、16bの位置が常態位置にあることを示し、L字状先端部は、斜線c、cの位置で斜めに谷折り又は山折りされて折り曲げて接触突起16a、16bを同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにする。
【0045】
次に、図8に示す第3の実施例における接触子11を図2に示す電池収納部31内に挿入し、接触子11の一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、一対の接触突起16a、16bが、電極用端子片41、42の表面上を摺動する動作について図9を参照して説明する。
【0046】
一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、接触突起16a、16bはその圧接力の反作用による押圧力Aを図示矢印方向に受ける。
2つの接触片15a、15bの夫々は、L字型先端の近傍の図示の斜線cで斜めに谷折りに折曲されていて夫々の先端部の接触突起16a、16bの位置は、同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されているが押圧力Aを受けて常態位置に戻ろうとする。このため、接触突起16a、16bは、図示矢印Bに示すように、互いに相反する方向であって、電極用端子片41、42の表面上を長手方向に直交する内向き方向に摺動する。
【0047】
この結果、ポリマー電池40の端子片41、42の表面に形成された酸化膜や、付着物を接触突起16a、16bの摺動に伴い有効に削除することができ、接触突起16a、16bと電極用端子片41、42との間の接触抵抗を減らすことができる。
更には、接触突起16a、16bは、夫々各接触片15a、15bの幅方向、即ち、電極用端子片41、42の幅方向の表面を相反する方向に摺動するので押圧力Aが相殺され、ポリマー電池40の電極用端子片41、42が、柔らかな材質でできていても座屈するのを防ぐことができる。
【0048】
図10は、L字状先端部が斜線c、cの位置で斜めに山折りして折曲されることで接触突起16a、16bの位置を常態より広角位置とする実施例を示している。
【0049】
一対の接触片15a、15bの夫々がポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、その圧接力により一対の接触突起16a、16bは電極用端子片41、42からの反作用による押圧力Aを図示矢印方向に受ける。
一対の接触片15a、15bの夫々は、L字型先端の近傍の図示の斜線cで斜めに山折りに折曲されていて夫々の先端部の接触突起16a、16bの位置は、接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されているが押圧力Aを受けて常態位置に戻ろうとする。このため、接触突起16a、16bは、図示矢印Bに示すように、互いに相反する方向であって、電極用端子片41、42の表面上を長手方向に直交する外向き方向に摺動する。
【0050】
この結果、ポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面に形成された酸化膜や、付着物を接触突起16a、16bの摺動に伴い有効に削除することができ、接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を減らすことができる。
更には、接触突起16a、接触突起16bは、夫々各接触片15a、15bの幅方向、即ち、電極用端子片41、42の幅方向の表面を相反する方向に摺動するので押圧力Aが相殺され、ポリマー電池40の電池用端子片41、42が、柔らかな材質でできていても座屈するのを防ぐことができる。
【0051】
次に、図11及び図12を参照して本出願に係る接触子の第4の実施例について説明する。
図11に示す接触子11は、弾性を有する長方形の導電性板体で成り、接触部12aと固定部12bを有し、接触部12aの先端部は、両側に張り出した弧状の一対のアーム47a、47bが形成される。
上記一対のアーム47a、47bの夫々には、1個の接触突起16a、16bが形成される。
【0052】
次に、図11に示す第4の実施例における接触子11を図2に示す電池収納部31内に挿入し、接触子11の一対のアーム47a、47bが図2に示すポリマー電池40の電極用端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、接触突起16a、16bが、電極用端子片41、42の表面上を摺動する動作について図12を参照して説明する。
【0053】
一対のアーム47a、47bがポリマー電池40の端子片41、42の表面を夫々圧接するとき、その圧接力の反作用により夫々の接触突起16a、16bは電極用端子片41、42からの押圧力Aを図示矢印方向に受ける。
一対のアーム47a、47bは、長方形の導電性板体の一方の端部において、両側に張り出した弧の形状に形成され、且つ弾性を有するので2つの接触突起16a、16bの夫々は、押圧力Aに応じて互いに相反する図示矢印B方向に端子片41、42の表面上を板体の長手方向に直行する外向きに摺動する。
【0054】
この結果、ポリマー電池40の端子片41、42の表面に形成された酸化膜や、付着物を接触突起16a、16bの摺動に伴い有効に削除することができ、接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を減らすことができる。
更には、接触突起16a、16bは、各接触片15a、15bの幅方向、即ち、電極用端子片41、42の幅方向の表面を相反する方向に摺動するので押圧力Aが相殺され、ポリマー電池40の端子片41、42が、柔らかな材質でできていても座屈するのを防ぐことができる。
【0055】
図13は、電源端子と電極用端子片との間の接触抵抗と充電時間との関係を示す図を示し、接触抵抗が1Ωのとき、ポリマー電池を受電する充電時間は例えば9時間を要する。しかしながら、接触抵抗を100mΩに減らすと充電時間は略7時間で済む。このことは、充電時間を減ずることによって、生産効率を高めることができることを示す。
【0056】
上述した第1乃至第4の実施例のいずれにおいても接触子11の接触片15a、15bの先端部の接触突起16a、16bとポリマー電池40の電極用端子片41,42との間の接触抵抗を低くすることができるので、電池の充電時間を短縮することできる。しかも、低い接触抵抗を得るために筒型バッテリーでは1.5kgから2.0kgの接触圧力を必要としたのに対して本発明の実施例では、120gから200g程度の接触圧力で済む利点も有する。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願の請求項1に記載の電源端子によれば、上記電極用端子片上の2点に上記接触突起を接触させ圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて上記接触突起を互いに相反する方向に上記電極用端子片の表面上を摺動させることができるので、上記押圧力は分散され、上記電極用端子片が柔らかい材質であっても座屈することなく又は座屈する程度は緩和される。又、相対する2個の接触突起の摺動方向が互いに相反する方向となるので摺動する距離が長くなり、有効な摺動効果が得られ、電極用端子片の表面上の酸化膜や付着物を削除して接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を減らし、電池の充放電時間を短縮できる。
【0058】
本出願の請求項2に記載の電源端子によれば、上記接触子の長手方向であって上記相対する接触突起を互いに相反する方向に上記電極用端子片の表面上を摺動させ得るので、上記電極用端子片を座屈させることなく、且つ上記長手方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0059】
本出願の請求項3に記載の電源端子によれば、一対の接触片が、当該接触片の先端側を第1の折り曲げ部で折り曲げることにより形成される先端片と、当該先端片に対向されるとともに上記接触片の一部を切り起こすことにより形成される切り起こし片とからなり、先端片及び切り起こし片の互いに対応する位置に接触突起をそれぞれ設けたことにより、その弾発力を利用して接触子を電極用端子片に圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて相対する一対の接触突起を互いに相反する方向で電極用端子片の長手方向の表面上を摺動させることができるので、電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0060】
本出願の請求項4記載の電源端子では、上記接触突起の硬さを上記電極用端子片よりも硬くしたので上記電極用端子片の表面に形成された酸化膜又は付着物を容易に削り取ることができる。
【0061】
本出願の請求項5記載の電源端子では、上記接触突起は、白金若しくは金を用いてメッキ若しくは蒸着し又は溶接して形成されたので上記電極用端子片の表面に形成された酸化膜又は付着物を容易に削り取ることができる硬さを有する。
【0062】
本出願の請求項6記載の電源端子では、一対の接触片が、弾性を有する導電性板体にスリットを設けることによって互いに平行に形成されるとともに、当該一対の接触片を、上記スリットに連通される部分で斜めに折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことにより、一対の接触片の夫々の先端に設けた接触突起を電極用端子片上に接触させ圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて接触突起を折り曲げ以前の常態位置に復するとき、相対する2個の接触突起を互いに相反する方向で電極用端子片の表面上を摺動させることができるので、電極用端子片を座屈させることなく、且つ上記長手方向に対して直角方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0063】
本出願の請求項7記載の電源端子では、一対の接触片が、弾性を有する導電性板体の先端部を2つに分岐させて互いに対称をなすよう略L 字状に形成されるとともに、当該一対の接触片の先端部を斜めに折り曲げて接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことにより、電極用端子片上に接触突起を接触させて圧接したとき、その圧接力の反作用による押圧力に応じて接触突起を折り曲げ以前の常態に復するとき、相対する2個の接触突起を互いに相反する方向に電極用端子片の表面上を摺動させることができるので、電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向に対して直角方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【0064】
本出願の請求項8記載の電源端子では、一対の接触片が、弾性を有する長方形の導電性板体の先端部において互いに離反する方向へ張り出すように形成されるとともに、当該一対の接触片の基部を折り曲げて接触突起を同方向へ突出させ可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことにより、接触子を電極用端子片に圧接したとき、相対する2個の接触突起を互いに相反する方向に電極用端子片の表面上を摺動させることができるので電極用端子片を座屈させることなく、且つ長手方向に対して直角方向の接触突起と電極用端子片との間の接触抵抗を低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す電源端子の外観図である。
【図2】本発明の複数の電源端子を用いて複数のポリマー電池を充電する装置の充電状態を示す図である。
【図3】本発明の電源端子によって充放電されるポリマー電池の外観斜視図である。
【図4】図1に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図である。
【図5】図1に示す電源端子が押圧力を受けたときの上記接触突起の摺動距離を示す図である。
【図6】図6(A)、(B)は、本発明の第2の実施の形態を示す電源端子の外観斜視図及びその上面図である。
【図7】図6に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態を示す電源端子の外観図である。
【図9】図8に示す電源端子の押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図である。
【図10】図8に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の他の動作を説明する図である。
【図11】図11(A)、(B)は、本発明の第4の実施の形態を示す電源端子の外観斜視図及びその上面図である。
【図12】図11に示す電源端子が押圧力を受けたときの2個の接触突起の動作を説明する図である。
【図13】電極用端子片と接触突起との間の接触抵抗の値と充電時間の変化の関係を示す図である。
【図14】従来の電源端子を示す斜視図である。
【図15】従来の電極の端子片に電源端子を接触させた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
11 接触子、 12 接触子本体、 12a 接触部、 12b 固定部、 13 ピン端子、 15a、15b 接触片 16a、16b 接触突起、 18a、18b 接触突起
Claims (8)
- 一端を電源側に固定するとともに他端を被電源側の端子片に圧接することにより電気的に導通させる電源端子において、
2つに分枝された一対の接触片を有し、上記一対の接触片には少なくとも1個の接触突起をそれぞれ設け、少なくとも2個の接触突起を上記端子片に圧接することによりその圧接力の反作用による押圧力に応じて当該2個の接触突起が、互いに相反する方向で上記端子片の表面上を摺動可能に形成したことを特徴とする電源端子。 - 上記一対の接触片は、弾性を有する導電性板体によって一体に形成されるとともに、当該一対の接触片に折り曲げ部を設けて同方向へ突出させることにより上記接触突起側に可撓性を付与したことを特徴とする請求項1記載の電源端子。
- 上記一対の接触片は、当該接触片の先端側を第1の折り曲げ部で折り曲げることにより形成される先端片と、当該先端片に対向されるとともに上記接触片の一部を切り起こすことにより形成される切り起こし片とからなり、上記先端片及び上記切り起こし片の互いに対応する位置に上記接触突起をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項2記載の電源端子。
- 上記接触突起は、上記端子片上を摺動する際に、当該端子片の表面に形成された酸化膜又は付着物を削り取ることができる硬さを有することを特徴とする請求項1記載の電源端子。
- 上記接触突起は、白金若しくは金を用いてメッキ若しくは蒸着して形成したことを特徴とする請求項4記載の電源端子。
- 上記一対の接触片は、弾性を有する導電性板体にスリットを設けることによって互いに平行に形成されるとともに、当該一対の接触片を、上記スリットに連通される部分で斜めに折り曲げて上記接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の電源端子。
- 上記一対の接触片は、弾性を有する導電性板体の先端部を2つに分岐させて互いに対称をなすよう略L 字状に形成されるとともに、当該一対の接触片の先端部を斜めに折り曲げて上記接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の電源端子。
- 上記一対の接触片は、弾性を有する長方形の導電性板体の先端部において互いに離反する方向へ張り出すように形成されるとともに、当該一対の接触片の基部を折り曲げて上記接触突起を同方向へ突出させることにより可撓性を付与してハの字形に配置されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の電源端子。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006245403A (ja) * | 2005-03-04 | 2006-09-14 | Japan Radio Co Ltd | 蓄電器の接続装置およびこれを備えた蓄電器の充放電装置 |
DE102006058541B4 (de) * | 2006-01-03 | 2017-03-23 | Vtech Telecommunications, Ltd. | Ladevorrichtung |
CN108306133A (zh) * | 2018-02-06 | 2018-07-20 | 江苏澳光电子有限公司 | 一种手机充电接口端子 |
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2002
- 2002-10-01 JP JP2002288905A patent/JP2004127668A/ja active Pending
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