JP2004125723A - 透明体の屈折率分布測定方法及び測定装置 - Google Patents
透明体の屈折率分布測定方法及び測定装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】プリフォームロッド1の背後に配置した画像4からの情報を画像撮影装置5により撮影してプリフォームロッド1の屈折率分布を測定するに際して、画像撮影装置の視野内におけるプリフォームロッド1の大きさを調整できるようにした。プリフォームロッド1の大きさの調整は画像撮影装置5を移動させたり画像撮影装置5に視野拡大レンズを取り付けることで行う。
【効果】プリフォームロッドの大きさがどのような場合でもまたプリフォームロッドのある特定の部位だけを測定したいような場合でも常に画像撮影装置の視野内におけるプリフォームロッドの大きさを最適な解像度が得られるように調整できるので、従来にくらべて高精度でプリフォームロッドの屈折率分布を測定できるようになった。
【選択図】図1
【効果】プリフォームロッドの大きさがどのような場合でもまたプリフォームロッドのある特定の部位だけを測定したいような場合でも常に画像撮影装置の視野内におけるプリフォームロッドの大きさを最適な解像度が得られるように調整できるので、従来にくらべて高精度でプリフォームロッドの屈折率分布を測定できるようになった。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に屈折率分布を有する透明体の屈折率分布測定方法及び測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の通信ネットワークの進展に伴い、光ファイバケーブルの需要はますます増加する傾向にある。光ファイバケーブルを構成している一要素である光ファイバはまずVAD法あるいはMCVD法等によりプリフォームロッド(光ファイバ母材)を作成し、それを所定の径まで線引きして製造している。プリフォームロッドは屈折率の高いコア部とその周囲の屈折率がコア部より低いクラッドとからなっている。
【0003】
ところで、光ファイバに必要とされる特性が設計通りになっているかを判定する指標の一つに屈折率分布を測定する方法がある。光ファイバの屈折率分布を測定する場合は通常プリフォームロッドの状態で測定するが、プリフォームロッドを屈折率が既知である屈折率整合液(マッチングオイル)中に浸漬して、プリフォームロッドの軸方向に対して垂直な角度でレーザ光等を入射して、透過してきた光の角度や位置から屈折率分布を測定する方法がよく行われている。この測定方法の場合は光学系の位置を等間隔で移動させながら測定を行うが、この間隔が測定精度に影響するため高精度で測定するためには間隔を細かくする必要がある。
従って、必然的に高精度で測定する場合は測定時間が長くかかってしまう。
【0004】
それに対して、屈折率が変化しているコア部と屈折率の変化のないクラッド部で間隔を異ならせて測定し、測定時間を効率化する方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、一度プリフォームロッドの全域を粗く測定した後に屈折率が変化している箇所を抽出してから再度その部位の解像度を上げて測定する方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
一方、上記のような方法とは異なり、屈折率整合液中に浸漬したプリフォームロッドの背後に画像を配置して、その画像をプリフォームロッドを通して観察したときの歪み量から屈折率分布を測定する方法も本願出願人等によって提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−271379号公報
【特許文献2】
特開2000−81373号公報
【特許文献3】
特開2000−121499号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。即ち、プリフォームロッドを屈折率が既知である屈折率整合液(マッチングオイル)中に浸漬して、プリフォームロッドの軸方向に対して垂直な角度でレーザ光等を入射して、透過してきた光の角度や位置から屈折率分布を測定する方法では高精度に測定するためには時間がかかるという課題があった。また、屈折率が変化しているコア部と屈折率の変化のないクラッド部で間隔を異ならせて測定する方法や一度プリフォームロッドの全域を粗く測定した後に屈折率が変化している箇所を抽出してから再度その部位の解像度を上げて測定する方法でも効率化されたとはいえやはりまだ時間がかかっていた。
【0008】
それに対して、屈折率整合液中に浸漬したプリフォームロッドの背後に画像を配置して、その画像をプリフォームロッドを通して観察したときの歪み量から屈折率分布を測定する方法では、画像撮影装置の能力、例えば光受光素子群の素子数により解像度が決まるので、特許文献1や特許文献2に比較して時間がかかるという課題は解決できるものの従来はプリフォームロッド全体を観察できるように透明体であるプリフォームロッドと画像撮影装置との距離が固定されて設置されていたので規模の小さい透明体や透明体の特定部分だけを測定するという場合には不都合が生じていた。
【0009】
本発明は時間的に効率よく測定できるとともに透明体の大きさや透明体の測定個所等の制限がない屈折率分布測定装置及び測定方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した課題を解決するために次のような構成とする。即ち、本発明の屈折率分布測定方法は、屈折率整合液槽に収容された屈折率整合液中に浸漬された透明体の背後に画像を配置し、前記透明体及び画像と同一光軸上で前記透明体を通して前記画像の歪みを前記透明体を間に前記画像と反対側に配置された画像撮影装置により測定し、この測定結果を解析して前記透明体の屈折率分布を測定する方法において、前記画像撮影装置の視野内における前記透明体の大きさを調整できるようにしたことを特徴としている。
【0011】
具体的には透明体の大きさの調整は画像撮影装置と透明体との距離を調整することにより行う。この距離の調整は画像撮影装置を移動台上に載置して行うことが好ましい。また、透明体の大きさの調整は画像撮影装置に取り付けた視野拡大レンズにより行う。そして視野拡大レンズは連続的に視野が拡大できるズームレンズを用いたり複数のレンズを組み合わせたものを用いることが好ましい。さらに、透明体の大きさの調整は画像撮影装置と透明体との距離の調整及び画像撮影装置に取り付けた視野拡大レンズの使用を組み合わせて行うこともできる。
【0012】
また、本発明の屈折率分布測定装置は、同一光軸上に配置された画像と、透明体を浸漬するための屈折率整合液が収容された屈折率整合液槽と、前記透明体を間にして前記画像と反対側に配置された前記透明体を通過してきた前記画像の歪みを測定するための画像撮影装置とからなる光学系を有する透明体の屈折率分布測定装置において、前記画像撮影装置はその視野内における前記透明体の大きさを調整できる手段を有していることを特徴としている。
【0013】
具体的には画像撮影装置の視野内における透明体の大きさを調整できる手段は画像撮影装置が光軸上で移動可能に取り付けられたものであることが好ましい。また、画像撮影装置の視野内における透明体の大きさを調整できる手段は画像撮影装置に視野拡大レンズが取り付けられたものであることが好ましく、視野拡大レンズは連続的に視野が拡大できるズームレンズや複数のレンズの組み合わせが例示される。さらに、画像撮影装置の視野内における前記透明体の大きさを調整できる手段は画像撮影装置が光軸上で移動可能に取り付けられたものと画像撮影装置に視野拡大レンズが取り付けられたものとを組み合わせて用いることもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の透明体の屈折率分布測定方法及び測定装置をその実施の形態について具体例を用いて説明する。まず本発明の測定装置を説明し、次いで測定方法を説明する。
【0015】
図1は本発明の測定装置における一実施の形態を表した図である。図1において、本発明の測定装置は基本的に透明体である石英ガラスからなるプリフォームロッド1が浸漬される屈折率整合液(マッチングオイル)2が収容された屈折率整合液槽3と、屈折率整合液槽3の背後に配置された画像4と、プリフォームロッド1を通過してきた画像4の情報を撮影する画像撮影装置5からなる光学系を有しており、屈折率整合液槽3、画像4及び画像撮影装置5はプリフォームロッド1を間に挟んで同一光軸上にそれぞれ配置されている。
【0016】
この画像撮影装置5は移動台6の上に載置され、移動台6はステージ7の上をプリフォームロッドとの距離を調整できるように矢印で示したように移動可能になっている。また、画像撮影装置5には視野拡大レンズ8が取り付けられている。視野拡大レンズ8は連続的に視野が拡大できるいわゆるズームレンズを使用したり複数のレンズを組み合わせて使用したりすることができる。
【0017】
上記の画像4は例えば直角三角形や二等辺三角形などの図柄の白黒2値画像等が用いられる。そして内部に屈折率分布を有するプリフォームロッド1を通過してきた画像4の図柄は屈折率に応じて歪んだ状態で画像撮影装置5に到達する。この歪み量から偏向関数を求め、その値を解析してプリフォームロッド1の屈折率分布を測定する。具体的な測定の実施形態については特許文献3に記載されている方法を用いればよい。なお、屈折率整合液はプリフォームロッド1と空気との屈折率差に起因する損失を少なくし、より測定精度を向上させるために使用するものである。
【0018】
次に本発明の測定方法について一実施の形態を説明する。本発明においては上記のような測定装置を用い、プリフォームロッド1が画像撮影装置5の視野内で屈折率分布を測定するに当たって最も適した解像度が得られる大きさになる距離まで移動台6上の画像撮影装置5をステージ7上で移動させプリフォームロッド1に近づける。このようにすると画像撮影装置5に到達する歪み量の情報が多くなるので解像度が上がり、より細かく屈折率分布を測定することができるようになる。
【0019】
図2は画像撮影装置5の視野内におけるプリフォームロッド1の位置を示したもので、(a)は当初のプリフォームロッド1の位置、(b)は画像撮影装置5をプリフォームロッド1が充分な解像度を得られる大きさになるまで近づけた例を示したものである。なお、図1と同一個所は同一番号を用いている。
【0020】
なお、プリフォームロッド1が画像撮影装置5の視野内で屈折率分布を測定するに当たって最も適した解像度が得られるようにするには画像撮影装置5を近づけるだけでなく、連続的に視野を拡大できるズームレンズを使用してプリフォームロッド1の屈折率分布を測定するに当たって最も適した解像度の大きさが得られるように調整することもできる。また、複数のレンズを組み合わせて視野を拡大して測定することもできる。この場合には画像撮影装置5の位置は移動させないで測定することになるが、画像撮影装置5の位置の移動とこれらのレンズの使用とを組み合わせて測定に必要な解像度が得られるようにすることもできる。即ち、本発明の目的を達成するために最も適した方法を採用すればよい。
【0021】
図3は画像撮影装置を従来の固定式と本発明の方法とから得られた画像情報を基に屈折率分布をプロットしたものである。図3(a)は従来の固定式の測定結果、図3(b)は本発明により得られた測定結果である。図3(b)における本発明の測定方法による結果では従来の方法よりプロット点が2倍以上になっており、高い解像度が得られ、より精細な屈折率分布の測定が行われていることがわかる。
【0022】
なお、本発明の測定方法を用いると例えばプリフォームロッドの径が測定毎に異なっても最適な解像度が得られるようにプリフォームロッドの大きさを調整することができるとともにプリフォームロッドのある特定の部位だけを測定したいような場合でもその部分のみを拡大することもできるので測定の自由度が極めて大きくなる。
【0023】
また、本実施の形態では石英ガラスからなるプリフォームロッドを例に取り説明したが、本発明は内部に屈折率分布を有する透明体ならばどのようなものにでも適用でき、例えばプラスチック体のようなものでも十分測定することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明の透明体の屈折率分布測定方法及び測定装置によれば、画像の歪みを利用して透明体の屈折率分布を測定するに際して、画像撮影装置の視野内における透明体の大きさを、画像撮影装置を移動させたり視野拡大レンズを取り付けたりして調整できるようにしたので、透明体の大きさがどのような場合でもまたある特定の部位だけを測定したいような場合でも常に高解像度が得られ、高精度で透明体の屈折率分布を測定することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の屈折率分布測定装置の一実施の形態を説明する図である。
【図2】画像撮像装置の視野内における透明体の大きさの調整状況を表した例を示す図である。
【図3】本発明の測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1・・・プリフォームロッド
4・・・画像
5・・・画像撮影装置
6・・・移動台
7・・・ステージ
8・・・視野拡大レンズ
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に屈折率分布を有する透明体の屈折率分布測定方法及び測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の通信ネットワークの進展に伴い、光ファイバケーブルの需要はますます増加する傾向にある。光ファイバケーブルを構成している一要素である光ファイバはまずVAD法あるいはMCVD法等によりプリフォームロッド(光ファイバ母材)を作成し、それを所定の径まで線引きして製造している。プリフォームロッドは屈折率の高いコア部とその周囲の屈折率がコア部より低いクラッドとからなっている。
【0003】
ところで、光ファイバに必要とされる特性が設計通りになっているかを判定する指標の一つに屈折率分布を測定する方法がある。光ファイバの屈折率分布を測定する場合は通常プリフォームロッドの状態で測定するが、プリフォームロッドを屈折率が既知である屈折率整合液(マッチングオイル)中に浸漬して、プリフォームロッドの軸方向に対して垂直な角度でレーザ光等を入射して、透過してきた光の角度や位置から屈折率分布を測定する方法がよく行われている。この測定方法の場合は光学系の位置を等間隔で移動させながら測定を行うが、この間隔が測定精度に影響するため高精度で測定するためには間隔を細かくする必要がある。
従って、必然的に高精度で測定する場合は測定時間が長くかかってしまう。
【0004】
それに対して、屈折率が変化しているコア部と屈折率の変化のないクラッド部で間隔を異ならせて測定し、測定時間を効率化する方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、一度プリフォームロッドの全域を粗く測定した後に屈折率が変化している箇所を抽出してから再度その部位の解像度を上げて測定する方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
一方、上記のような方法とは異なり、屈折率整合液中に浸漬したプリフォームロッドの背後に画像を配置して、その画像をプリフォームロッドを通して観察したときの歪み量から屈折率分布を測定する方法も本願出願人等によって提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−271379号公報
【特許文献2】
特開2000−81373号公報
【特許文献3】
特開2000−121499号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。即ち、プリフォームロッドを屈折率が既知である屈折率整合液(マッチングオイル)中に浸漬して、プリフォームロッドの軸方向に対して垂直な角度でレーザ光等を入射して、透過してきた光の角度や位置から屈折率分布を測定する方法では高精度に測定するためには時間がかかるという課題があった。また、屈折率が変化しているコア部と屈折率の変化のないクラッド部で間隔を異ならせて測定する方法や一度プリフォームロッドの全域を粗く測定した後に屈折率が変化している箇所を抽出してから再度その部位の解像度を上げて測定する方法でも効率化されたとはいえやはりまだ時間がかかっていた。
【0008】
それに対して、屈折率整合液中に浸漬したプリフォームロッドの背後に画像を配置して、その画像をプリフォームロッドを通して観察したときの歪み量から屈折率分布を測定する方法では、画像撮影装置の能力、例えば光受光素子群の素子数により解像度が決まるので、特許文献1や特許文献2に比較して時間がかかるという課題は解決できるものの従来はプリフォームロッド全体を観察できるように透明体であるプリフォームロッドと画像撮影装置との距離が固定されて設置されていたので規模の小さい透明体や透明体の特定部分だけを測定するという場合には不都合が生じていた。
【0009】
本発明は時間的に効率よく測定できるとともに透明体の大きさや透明体の測定個所等の制限がない屈折率分布測定装置及び測定方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した課題を解決するために次のような構成とする。即ち、本発明の屈折率分布測定方法は、屈折率整合液槽に収容された屈折率整合液中に浸漬された透明体の背後に画像を配置し、前記透明体及び画像と同一光軸上で前記透明体を通して前記画像の歪みを前記透明体を間に前記画像と反対側に配置された画像撮影装置により測定し、この測定結果を解析して前記透明体の屈折率分布を測定する方法において、前記画像撮影装置の視野内における前記透明体の大きさを調整できるようにしたことを特徴としている。
【0011】
具体的には透明体の大きさの調整は画像撮影装置と透明体との距離を調整することにより行う。この距離の調整は画像撮影装置を移動台上に載置して行うことが好ましい。また、透明体の大きさの調整は画像撮影装置に取り付けた視野拡大レンズにより行う。そして視野拡大レンズは連続的に視野が拡大できるズームレンズを用いたり複数のレンズを組み合わせたものを用いることが好ましい。さらに、透明体の大きさの調整は画像撮影装置と透明体との距離の調整及び画像撮影装置に取り付けた視野拡大レンズの使用を組み合わせて行うこともできる。
【0012】
また、本発明の屈折率分布測定装置は、同一光軸上に配置された画像と、透明体を浸漬するための屈折率整合液が収容された屈折率整合液槽と、前記透明体を間にして前記画像と反対側に配置された前記透明体を通過してきた前記画像の歪みを測定するための画像撮影装置とからなる光学系を有する透明体の屈折率分布測定装置において、前記画像撮影装置はその視野内における前記透明体の大きさを調整できる手段を有していることを特徴としている。
【0013】
具体的には画像撮影装置の視野内における透明体の大きさを調整できる手段は画像撮影装置が光軸上で移動可能に取り付けられたものであることが好ましい。また、画像撮影装置の視野内における透明体の大きさを調整できる手段は画像撮影装置に視野拡大レンズが取り付けられたものであることが好ましく、視野拡大レンズは連続的に視野が拡大できるズームレンズや複数のレンズの組み合わせが例示される。さらに、画像撮影装置の視野内における前記透明体の大きさを調整できる手段は画像撮影装置が光軸上で移動可能に取り付けられたものと画像撮影装置に視野拡大レンズが取り付けられたものとを組み合わせて用いることもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の透明体の屈折率分布測定方法及び測定装置をその実施の形態について具体例を用いて説明する。まず本発明の測定装置を説明し、次いで測定方法を説明する。
【0015】
図1は本発明の測定装置における一実施の形態を表した図である。図1において、本発明の測定装置は基本的に透明体である石英ガラスからなるプリフォームロッド1が浸漬される屈折率整合液(マッチングオイル)2が収容された屈折率整合液槽3と、屈折率整合液槽3の背後に配置された画像4と、プリフォームロッド1を通過してきた画像4の情報を撮影する画像撮影装置5からなる光学系を有しており、屈折率整合液槽3、画像4及び画像撮影装置5はプリフォームロッド1を間に挟んで同一光軸上にそれぞれ配置されている。
【0016】
この画像撮影装置5は移動台6の上に載置され、移動台6はステージ7の上をプリフォームロッドとの距離を調整できるように矢印で示したように移動可能になっている。また、画像撮影装置5には視野拡大レンズ8が取り付けられている。視野拡大レンズ8は連続的に視野が拡大できるいわゆるズームレンズを使用したり複数のレンズを組み合わせて使用したりすることができる。
【0017】
上記の画像4は例えば直角三角形や二等辺三角形などの図柄の白黒2値画像等が用いられる。そして内部に屈折率分布を有するプリフォームロッド1を通過してきた画像4の図柄は屈折率に応じて歪んだ状態で画像撮影装置5に到達する。この歪み量から偏向関数を求め、その値を解析してプリフォームロッド1の屈折率分布を測定する。具体的な測定の実施形態については特許文献3に記載されている方法を用いればよい。なお、屈折率整合液はプリフォームロッド1と空気との屈折率差に起因する損失を少なくし、より測定精度を向上させるために使用するものである。
【0018】
次に本発明の測定方法について一実施の形態を説明する。本発明においては上記のような測定装置を用い、プリフォームロッド1が画像撮影装置5の視野内で屈折率分布を測定するに当たって最も適した解像度が得られる大きさになる距離まで移動台6上の画像撮影装置5をステージ7上で移動させプリフォームロッド1に近づける。このようにすると画像撮影装置5に到達する歪み量の情報が多くなるので解像度が上がり、より細かく屈折率分布を測定することができるようになる。
【0019】
図2は画像撮影装置5の視野内におけるプリフォームロッド1の位置を示したもので、(a)は当初のプリフォームロッド1の位置、(b)は画像撮影装置5をプリフォームロッド1が充分な解像度を得られる大きさになるまで近づけた例を示したものである。なお、図1と同一個所は同一番号を用いている。
【0020】
なお、プリフォームロッド1が画像撮影装置5の視野内で屈折率分布を測定するに当たって最も適した解像度が得られるようにするには画像撮影装置5を近づけるだけでなく、連続的に視野を拡大できるズームレンズを使用してプリフォームロッド1の屈折率分布を測定するに当たって最も適した解像度の大きさが得られるように調整することもできる。また、複数のレンズを組み合わせて視野を拡大して測定することもできる。この場合には画像撮影装置5の位置は移動させないで測定することになるが、画像撮影装置5の位置の移動とこれらのレンズの使用とを組み合わせて測定に必要な解像度が得られるようにすることもできる。即ち、本発明の目的を達成するために最も適した方法を採用すればよい。
【0021】
図3は画像撮影装置を従来の固定式と本発明の方法とから得られた画像情報を基に屈折率分布をプロットしたものである。図3(a)は従来の固定式の測定結果、図3(b)は本発明により得られた測定結果である。図3(b)における本発明の測定方法による結果では従来の方法よりプロット点が2倍以上になっており、高い解像度が得られ、より精細な屈折率分布の測定が行われていることがわかる。
【0022】
なお、本発明の測定方法を用いると例えばプリフォームロッドの径が測定毎に異なっても最適な解像度が得られるようにプリフォームロッドの大きさを調整することができるとともにプリフォームロッドのある特定の部位だけを測定したいような場合でもその部分のみを拡大することもできるので測定の自由度が極めて大きくなる。
【0023】
また、本実施の形態では石英ガラスからなるプリフォームロッドを例に取り説明したが、本発明は内部に屈折率分布を有する透明体ならばどのようなものにでも適用でき、例えばプラスチック体のようなものでも十分測定することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明の透明体の屈折率分布測定方法及び測定装置によれば、画像の歪みを利用して透明体の屈折率分布を測定するに際して、画像撮影装置の視野内における透明体の大きさを、画像撮影装置を移動させたり視野拡大レンズを取り付けたりして調整できるようにしたので、透明体の大きさがどのような場合でもまたある特定の部位だけを測定したいような場合でも常に高解像度が得られ、高精度で透明体の屈折率分布を測定することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の屈折率分布測定装置の一実施の形態を説明する図である。
【図2】画像撮像装置の視野内における透明体の大きさの調整状況を表した例を示す図である。
【図3】本発明の測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1・・・プリフォームロッド
4・・・画像
5・・・画像撮影装置
6・・・移動台
7・・・ステージ
8・・・視野拡大レンズ
Claims (13)
- 内部に屈折率分布を有する透明体の屈折率分布測定方法であって、屈折率整合液槽に収容された屈折率整合液中に浸漬された透明体の背後に画像を配置し、前記透明体及び画像と同一光軸上で前記透明体を通して前記画像の歪みを前記透明体を間に前記画像と反対側に配置された画像撮影装置により測定し、この測定結果を解析して前記透明体の屈折率分布を測定する方法において、前記画像撮影装置の視野内における前記透明体の大きさを調整できるようにしたことを特徴とする透明体の屈折率分布測定方法。
- 前記透明体の大きさの調整は前記画像撮影装置と前記透明体との距離を調整することにより行うことを特徴とする請求項1記載の透明体の屈折率分布測定方法。
- 前記透明体の大きさの調整は前記画像撮影装置に取り付けた視野拡大レンズにより行うことを特徴とする請求項1記載の透明体の屈折率分布測定方法。
- 前記視野拡大レンズは連続的に視野が拡大できるズームレンズであることを特徴とする請求項3記載の透明体の屈折率分布測定方法。
- 前記視野拡大レンズは複数のレンズを組み合わせたものであることを特徴とする請求項3記載の透明体の屈折率分布測定方法。
- 前記透明体の大きさの調整は前記画像撮影装置と前記透明体との距離の調整及び前記画像撮影装置に取り付けた視野拡大レンズの使用を組み合わせて行うことを特徴とする請求項1記載の透明体の屈折率分布測定方法。
- 前記透明体の大きさの調整は前記画像撮影装置を前記透明体との距離が調整可能な移動台上に載置して行うことを特徴とする請求項2または請求項6記載の透明体の屈折率分布測定方法。
- 内部に屈折率分布を有する透明体の屈折率分布測定装置であって、同一光軸上に配置された画像と、透明体を浸漬するための屈折率整合液が収容された屈折率整合液槽と、前記透明体を間にして前記画像と反対側に配置された前記透明体を通過してきた前記画像の歪みを測定するための画像撮影装置とからなる光学系を有する透明体の屈折率分布測定装置において、前記画像撮影装置はその視野内における前記透明体の大きさを調整できる手段を有していることを特徴とする透明体の屈折率分布測定装置。
- 前記画像撮影装置の視野内における前記透明体の大きさを調整できる手段は前記画像撮影装置が前記光軸上で移動可能に取り付けられたものであることを特徴とする請求項8記載の透明体の屈折率分布測定装置。
- 前記画像撮影装置の視野内における前記透明体の大きさを調整できる手段は前記画像撮影装置に視野拡大レンズが取り付けられたものであることを特徴とする請求項8記載の透明体の屈折率分布測定装置。
- 前記視野拡大レンズは連続的に視野が拡大できるズームレンズであることを特徴とする請求項10記載の透明体の屈折率分布測定装置。
- 前記視野拡大レンズは複数のレンズを組み合わせたものであることを特徴とする請求項10記載の透明体の屈折率分布測定装置。
- 前記画像撮影装置の視野内における前記透明体の大きさを調整できる手段は前記画像撮影装置が前記光軸上で移動可能に取り付けられたものと前記画像撮影装置に視野拡大レンズが取り付けられたものとが組み合わせられていることを特徴とする請求項8記載の透明体の屈折率分布測定装置。
Priority Applications (2)
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