JP2004125496A - 生化学解析装置およびシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】生化学解析用ユニット1をハイブリダイズして、ユニット1の発光を検出装置4により検出して標識信号を得る。解析制御部5により標識信号に対して解析ロジックに基づいて生化学解析を施し、解析結果を表す解析情報を得る。サーバ20には定期的に更新された解析ロジックが保管されており、生化学解析装置10は、サーバ20に定期的にアクセスして更新された解析ロジックをダウンロードする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、標識物質により標識された生体由来物質を、試験片の基板上の所定位置に複数配置された特異的結合物質と結合させ、これにより生体由来物質の標識物質から放出された標識信号に基づいて生体由来物質の解析を行う生化学解析装置およびシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生体内の遺伝情報はDNA塩基配列として保存されており、遺伝子の発現を解析することは各種疾病の予防、早期診断治療、オーダーメイド医療等に有効である。このような遺伝子の発現を解析するシステムとして、スライドガラスやメンブレンフィルタ、金属等の基板表面の異なる位置に、細胞、ウィルス、抗体、抗原、その他のタンパク質、核酸等、生体由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成等が既知の特異的結合物質をスポッタ装置を用いて滴下して、多数の独立した固定領域(特異的結合物質が固定された領域、以下スポットとも称する)を形成した生化学解析用ユニットを使用し、次いで、細胞、ウィルス、抗体、抗原、その他のタンパク質、核酸等、抽出、単離等によって生体から採取され、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる酵素等の標識物質によって標識された生体由来の物質を、生化学解析用ユニット上の特異的結合物質にハイブリダイズ等の特異的結合反応を利用して結合させ、さらに標識物質を化学発光基質と接触させ、その際放出される化学発光を光電的に検出して遺伝子情報等の生体由来の物質に関する情報を得るようにした生化学検査システムが知られている。
【0003】
このようなシステムによれば、基板表面上の異なる位置に、数多くの特異的結合物質のスポットを高密度に形成して、標識物質によって標識された生体由来の物質をハイブリダイズ等の特異的結合反応を利用して結合させることにより、短時間で生体由来の物質を解析することが可能になるという利点がある。
【0004】
また、上記生化学検査システムにおいて取得された標識信号を所定の解析ロジックに基づいて解析して、検体においてどのような生体由来物質がどの程度発現しているかを表す発現データを取得し、この発現データを解析結果としてモニタに表示あるいはプリント出力する生化学解析装置も提案されている。このような生化学解析装置によれば、検体の生体由来物質がどの特異的結合物質と結合したかを数値として認識することができるため、特に遺伝子の発現の解析に有効である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記生化学解析装置には解析ロジックが予め組み込まれているため、一度生化学解析装置に組み込んだ解析ロジックは変更するのが困難である。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、生化学解析装置において簡易に解析ロジックを変更できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の生化学解析装置は、基板上の所定の複数位置に互いに異なる複数の既知の特異的結合物質が配置された試験片における前記特異的結合物質に、検体の標識物質で標識された生体由来物質を結合させ、該結合させた前記生体由来物質の標識物質から放出される標識信号を取得する検出手段と、
該標識信号に対して所定の解析ロジックに基づく演算を施して、前記検体の解析結果を表す解析情報を取得する解析手段と、
一定条件下において前記所定の解析ロジックを更新し、更新された解析ロジックを保管する遠隔地に設置されたサーバに定期的にアクセスし、該サーバから該更新された解析ロジックを取得する通信手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
本発明による第2の生化学解析装置は、基板上の所定の複数位置に互いに異なる複数の既知の特異的結合物質が配置された試験片における前記特異的結合物質に、検体の標識物質で標識された生体由来物質を結合させ、該結合させた前記生体由来物質の標識物質から放出される標識信号を取得する検出手段と、
該標識信号に対して所定の解析ロジックに基づく演算を施して、前記検体の解析結果を表す解析情報を取得する解析手段を有し、一定条件下において前記所定の解析ロジックを更新し、更新された解析ロジックにより前記解析情報を取得する遠隔地に設置されたサーバにアクセスし、該サーバに前記標識信号を送信し、前記サーバの前記解析手段により取得された前記解析情報を前記サーバから取得する通信手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
「基板」とは、特異的結合物質を安定に結合、点着できるものであればよく、例えば平板状の基板主部に多数の孔を形成し、この孔に特異的結合物質を固定することができる吸着性材料を配してなるものを用いることができる。なお、基板主部の材質としては、銅、銀、金、亜鉛、鉛、アルミニウム、チタン、スズ、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、タンタル等の金属や、ステンレス鋼、黄銅等の合金、アルミナ、ジルコニア等のセラミックスを用いることができる。
【0010】
「特異的結合物質」とは、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNA等であって、生体由来物質と特異的に結合可能な物質を意味する。「既知の」とは、特異的結合物質によって異なるが、例えば核酸であればその塩基配列や塩基の長さ等が、タンパク質であればアミノ酸の組成等が分かっていることを意味する。ここで、基板の所定の複数位置に配置される特異的結合物質は、各位置毎に1種類の特異的結合物質が配置されていることを意味する。
【0011】
「生体由来物質」とは、基板上の所定の位置に配置された既知の特異的結合物質と特異的に結合する物質であって、生体から抽出、単離等された物質を意味するが、生体から直接抽出されたものだけでなく、これらを化学処理、化学修飾等したものも含まれる。例えばホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDNA、DNA、mRNA等の物質である。
【0012】
「標識物質」とは、生体由来物質から情報を得るためにこれらの一部を改変し、あるいはこれらに直接付加される、目印となる物質を意味する。標識物質は、標識物質から放出される標識信号が検出でき、かつ生体由来物質に取り込まれる規則性が予め分かっているものであれば特に限定されるものではない。例えばサイバーグリーンII、Cy5、フルオレセインイソチオシアネート等の蛍光色素や32P、33P等の放射性同位体を用いることが好ましい。
【0013】
なお、化学発光用の標識物質としては、ハプテン/抗体の組み合わせの例として、ジゴキシゲニン/抗ジゴキシゲニン抗体、テオフィリン/抗テオフィリン抗体、フルオロセイン/抗フルオロセイン抗体等を用いることができる。また、ハプテン/抗体に代えて、ビオチン/アヴィジンや抗原/抗体等の組み合わせを利用することも可能である。
【0014】
「標識信号」とは、例えば標識物質が蛍光色素である場合には蛍光、標識物質が放射性同位体である場合には放射線のように、標識物質から放出、あるいは出力されるものを光検出器あるいは放射線検出器において検出することにより得られる信号のことをいう。
【0015】
「生体由来物質を特異的結合物質に結合」とは、例えばDNAやRNA等で見られる相補的なヌクレオチド配列の間に安定な二重鎖が形成されるような場合(ハイブリダイゼーション)や、抗原と抗体、ビオチンとアビジン等のように、特定の物質とのみ選択的に反応する極めて特異性の高い結合を意味する。
【0016】
「解析情報」とは、標識信号を解析することにより得られた情報であり、例えば生体由来物質の特定の特異的結合物質への結合量を表す数値、数値を特異的結合物質毎に並べた一覧、およびこれらの値に基づいて解析された遺伝子疾患の進行や治癒の程度を表す数値や記号等を用いることができる。
【0017】
「所定の解析ロジック」とは、標識信号から解析情報を得るためのロジックであり、具体的には標識信号に対して解析情報取得のために施す演算の演算式、演算式に用いるパラメータを解析ロジックとすることができる。
【0018】
「一定条件」とは、解析ロジックが最後に更新されてから一定期間が経過したこと、更新するに適した標識信号および解析情報が一定量取得されたこと等の条件を用いることができる。
【0019】
なお、本発明による第1および第2の生化学解析装置においては、前記サーバを、多数の前記標識信号および該標識信号に基づくマニュアル解析結果を表すマニュアル解析情報に基づいて、前記所定の解析ロジックを更新するものとしてもよい。
【0020】
「マニュアル解析結果」とは、標識信号をモニタに表示したりプリント出力することにより再生し、再生された標識信号を医師等のオペレータが観察することにより検体の状態を把握した解析結果をいう。「マニュアル解析情報」とは、マニュアル解析結果から得られた情報であり、生体由来物質の特定の特異的結合物質への結合量を表す数値、数値を特異的結合物質毎に並べた一覧、およびこれらの値に基づいて解析された遺伝子疾患の進行や治癒の程度を表す数値や記号等を用いることができる。
【0021】
本発明による第1の生化学解析システムは、前記サーバと、少なくとも1つの本発明による第1の生化学解析装置とがネットワークを介して接続されてなることを特徴とするものである。
【0022】
本発明による第2の生化学解析システムは、前記サーバと、少なくとも1つの本発明による第2の生化学解析装置とがネットワークを介して接続されてなることを特徴とするものである。
【0023】
【発明の効果】
本発明の第1の生化学解析装置およびシステムによれば、検出手段により標識信号が取得され、解析手段により標識信号に対して所定の解析ロジックに基づく演算が施されて解析情報が取得される。一方、更新された解析ロジックを保管する遠隔地に設置されたサーバに通信手段が定期的にアクセスし、サーバから更新された解析ロジックが取得される。このため、解析手段においては解析ロジックを簡易に更新することができ、これにより、更新された最新の解析ロジックにより解析情報を取得することができる。
【0024】
本発明の第2の生化学解析装置およびシステムによれば、検出手段により標識信号が取得され、標識信号が通信手段によりサーバに送信され、サーバの解析手段により標識信号に対して所定の解析ロジックに基づく演算が施されて解析情報がサーバから取得される。一方、サーバにおいては、一定条件下において解析ロジックが更新される。このため、サーバの解析手段においては解析ロジックを簡易に更新することができ、これにより、更新された最新の解析ロジックにより解析情報を取得することができる。
【0025】
請求項3の発明によれば、多数の標識信号および標識信号に基づくマニュアル解析結果を表すマニュアル解析情報に基づいて、所定の解析ロジックが更新される。このため、よりよい解析情報が得られる解析ロジックを用いて標識信号の解析を行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の第1の実施形態による生化学解析装置を用いた生化学解析システムの構成を示す概略ブロック図、図2は第1の実施形態に用いられる生化学解析用ユニットの基板の構成を示す斜視図である。
【0027】
図2に示すように、第1の実施形態に用いられる生化学解析用ユニットの基板11は、光を減衰させる性質を有するアルミニウム等の金属板(基板主部)12に多数の略円形の貫通孔13が高密度に形成され、これらの多数の貫通孔13の内部に酢酸セルロース等の多孔質材料14が充填されてなるものである。
【0028】
図1に示すように、第1の実施形態による生化学解析装置10は、各種検査項目に応じた特異的結合物質がそれぞれの貫通孔13の多孔質材料14に滴下されて形成されたスポット(特異的結合物質が固定されているスポット状の固定領域)を有する生化学解析用ユニット1に、化学発光基質と接触させることにより化学発光を生じさせる標識物質により標識された解析対象となるサンプル(生体由来の物質)を投与し、生化学解析用ユニット1のスポットを形成する特異的結合物質と選択的に結合させて標識する(ハイブリダイズする)ハイブリダイズ装置2と、ハイブリダイズされた生化学解析用ユニット1に化学発光基質を接触させることにより化学発光を発生させるリアクタ3と、発せられた化学発光を光電的に読み取って検出結果を表す標識信号を出力する検出装置4と、ハイブリダイズ装置2にハイブリダイズ条件を、リアクタ3に発光条件を、検出装置4に検出条件を、後述する通信インターフェース8に通信の指示をそれぞれ入力するとともに、オペレータにより入力された生化学解析用ユニット1のスポットの特異的結合物質の種類および各特異的結合物質のスポット位置並びに検出装置4から出力された検出結果を表す標識信号に基づいて解析ロジックを用いた生化学解析を実行して解析情報を生成し、生成した解析情報をモニタ7に出力する解析制御部5と、本実施形態による生化学解析装置10とネットワーク30を介して接続されたサーバ20と通信を行う通信インターフェース8とを備える。
【0029】
なお、サーバ20にはネットワーク30を介して複数の生化学解析装置10が接続されて、生化学解析システムを構成している。
【0030】
また、本実施形態においては、特異的結合物質として特定の疾病に発現する遺伝子のDNAを用いるものとする。
【0031】
解析制御部5は、検出装置4から送信された標識信号により表される検出結果、例えばユニット1上のどのスポットがどれだけ発光したかに基づいて、すでに記憶されているスポット情報(各スポットにおける特異的結合物質の種類の情報)と対応付け、後述するようにサーバ20からダウンロードした解析ロジックに基づいて生化学解析を行い、解析結果を表す解析情報を生成する。
【0032】
具体的には、解析対象となるサンプルのユニット1上のスポットに配置された特異的結合物質との結合数を算出し、例えば下記の式(1)に示す病気の進行度を算出する解析ロジックの演算式に結合数を入力することにより進行度を算出する。ここで、進行度は数値として算出されるが、さらに、数値範囲に応じたA〜Dの記号として進行度が求められる。例えば、進行度の範囲が0〜10、11〜20、21〜30、31〜40の場合のそれぞれに、A,B,C,Dの記号が対応付けられる。そして、特異的結合物質であるDNAに対応する遺伝子の種類と結合数とを対応付けた一覧および進行度が解析情報として生成される。
進行度=k1・a+k2・b+k3・c (1)
a,b,c:遺伝子A,B,Cに対応する特異的結合物質との結合数
k1,k2,k3:重み係数
【0033】
サーバ20は、解析制御部5において標識信号に対して生化学解析を施すための解析ロジックを保管する。ここで、第1の実施形態による生化学解析システムを構成する全ての生化学解析装置10において、解析ロジックに基づいて標識信号に対して生化学解析を施して解析情報を取得しているが、これと並行して標識信号をモニタ7に表示し、これをオペレータである医師が観察して検体の状態を把握して、マニュアル解析結果を表すマニュアル解析情報を作成している。
【0034】
このようにして作成されたマニュアル解析情報は、そのマニュアル解析情報を取得した標識信号とともに、ネットワーク30を介してサーバ20に送信される。
【0035】
サーバ20は、予め定めた一定量のマニュアル解析情報および標識信号を保管すると、保管されたマニュアル解析情報および標識信号に基づいて、解析ロジックを更新する。具体的には、マニュアル解析情報および標識信号に基づいて、上記式(1)における重み係数k1,k2,k3を算出し直すことにより、解析ロジックを更新する。
【0036】
なお、サーバ20においては、最後に更新を行ってから一定期間(例えば1ヶ月)経過した後に、解析ロジックの更新を行うようにしてもよい。
【0037】
次いで、第1の実施形態による生化学解析装置の動作について説明する。
【0038】
生化学解析用ユニット1がハイブリダイズ装置2に入るに当たって、まず、オペレータが検査項目に応じた生化学解析用ユニット1を選択し、選択した生化学解析用ユニット1のスポット情報(スポット位置や特異的結合物質の種類等)や投与するサンプル情報(サンプルとなる生体由来の物質)を解析制御部5に入力する。解析制御部5は、オペレータが入力したスポット情報を記憶しておき、後の解析に利用する。
【0039】
生化学解析用ユニット1は、ハイブリダイズ装置2により、解析制御部5から送信されたハイブリダイズ条件(投与するサンプルの種類、ハイブリダイズする時間等)に基づいてハイブリダイズされ、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質により標識されたサンプルによりスポットが選択的に標識される。
【0040】
次いで、ハイブリダイズ装置2によりハイブリダイズ済みの生化学解析用ユニット1がリアクタ3に入り、解析制御部5から送信された発光条件(発光時間等)に基づいて化学発光基質と接触され、これにより、生化学解析用ユニット1が発光する。発光した生化学解析用ユニット1は検出装置4に送信される。
【0041】
検出装置4は、生化学解析用ユニット1における化学発光基質の発光した位置および発光量を光電的に読み取り、その結果を表す標識信号を解析制御部5に送信する。
【0042】
解析制御部5は、検出装置4から送信された標識信号による表される検出結果に対して解析ロジックに基づく生化学解析を施し、解析結果を表す解析情報を生成する。解析制御部5により取得された解析情報はモニタ7に表示される。
【0043】
一方、通信インターフェース8は、定期的(例えば1ヶ月毎)にサーバ20にアクセスし、解析制御部5において使用されている解析ロジックと、サーバ20に保管されている解析ロジックのバージョンを比較する。そして、サーバ20に保管されている解析ロジックのバージョンが解析制御部5において使用されている解析ロジックのバージョンよりも新しい場合には、サーバ20に保管されている解析ロジックをダウンロードし、解析制御部5において使用されている解析ロジックをダウンロードした解析ロジックに書き換える。
【0044】
なお、更新された解析ロジックのダウンロード時には、ダウンロードが正常に行われたか否か、すなわちダウンロードした解析ロジックの欠落や、解析ロジックを実行するプログラムの破損の有無を確認することが好ましい。
【0045】
このように、第1の実施形態においては、更新された解析ロジックを保管するサーバ20に定期的にアクセスし、サーバ20から更新された解析ロジックをダウンロードするようにしたため、解析制御部5においては解析ロジックを簡易に更新することができ、これにより、更新された最新の解析ロジックにより解析情報を取得することができる。
【0046】
一方、サーバ20においては、多数の標識信号および標識信号に基づくマニュアル解析結果を表すマニュアル解析情報に基づいて解析ロジックを更新しているため、更新された解析ロジックをダウンロードすることにより、よりよい解析情報が得られる解析ロジックを用いて標識信号の解析を行うことができる。
【0047】
次いで、本発明の第2の実施形態について説明する。図3は、本発明の第2の実施形態による生化学解析装置を用いた生化学解析システムの構成を示す概略ブロック図である。なお、第2の実施形態において第1の実施形態と同一の構成については同一の参照番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0048】
図3に示すように、本発明の第2の実施形態による生化学解析装置10′は、第1の実施形態における解析制御部5に代えて、ハイブリダイズ装置2にハイブリダイズ条件を、リアクタ3に発光条件を、検出装置4に検出条件を、通信インターフェース8に通信の指示をそれぞれ入力するとともに、検出装置4から出力された検出結果を表す標識信号を通信インターフェース8からサーバ20に送信し、後述するようにサーバ20において取得された解析情報を通信インターフェース8により受信し、受信した解析情報をモニタ7に出力する制御部25を備えた点が第1の実施形態と異なる。
【0049】
一方、第2の実施形態による生化学解析システムのサーバ20は、生化学解析装置10′から送信された検出結果を表す標識信号に対して解析ロジックに基づいて生化学解析を施して解析情報を生成する解析部21を備える。
【0050】
なお、サーバ20にはネットワーク30を介して複数の生化学解析装置10′が接続されて、生化学解析システムを構成している。
【0051】
サーバ20の解析部21は、生化学解析装置10′から送信された標識信号により表される検出結果に対して、上記第1の実施形態の解析制御部5と同様に解析ロジックに基づく生化学解析を施し、解析結果を表す解析情報を生成する。
【0052】
また、サーバ20は、解析部21において標識信号に対して生化学解析を施すための解析ロジックを保管する。ここで、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、サーバ20は予め定めた一定量のマニュアル解析情報および標識信号を保管すると、保管されたマニュアル解析情報および標識信号に基づいて解析ロジックを更新する。
【0053】
次いで、第2の実施形態による生化学解析装置の動作について説明する。
【0054】
生化学解析用ユニット1がハイブリダイズ装置2に入るに当たって、まず、オペレータが検査項目に応じた生化学解析用ユニット1を選択し、選択した生化学解析用ユニット1のスポット情報や投与するサンプル情報を制御部25に入力する。制御部25は、オペレータが入力したスポット情報を通信インターフェース8を介してネットワーク30経由でサーバ20に送信する。
【0055】
生化学解析用ユニット1は、ハイブリダイズ装置2により、制御部25から送信されたハイブリダイズ条件に基づいてハイブリダイズされ、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質により標識されたサンプルによりスポットが選択的に標識される。
【0056】
次いで、ハイブリダイズ装置2によりハイブリダイズ済みの生化学解析用ユニット1がリアクタ3に入り、制御部25から送信された発光条件に基づいて化学発光基質と接触され、これにより、生化学解析用ユニット1が発光する。発光した生化学解析用ユニット1は検出装置4に送信される。
【0057】
検出装置4は、生化学解析用ユニット1における化学発光基質の発光した位置および発光量を光電的に読み取り、その結果を表す標識信号を制御部25に送信する。
【0058】
制御部25は、検出装置4から送信された標識信号を、通信インターフェース8を介してネットワーク30経由でサーバ20に送信する。
【0059】
サーバ20の解析部21は、生化学解析装置10′から送信された標識信号による表される検出結果に対して解析ロジックに基づく生化学解析を施し、解析結果を表す解析情報を生成する。サーバ20は解析部21が生成した解析情報をネットワーク30経由で生化学解析装置10′に送信する。
【0060】
制御部25は通信インターフェース8が受信した解析情報をモニタ7に出力する。これにより、モニタ7には解析情報が表示される。
【0061】
このように、第2の実施形態においては、サーバ20において定期的に解析ロジックを更新するようにしたため、解析部21においては、更新された最新の解析ロジックにより解析情報を生成することができ、生化学解析装置10′においても最新の解析ロジックにより生成された解析情報をモニタ7に再生することができる。
【0062】
なお、上記第1の実施形態においては、定期的にサーバ20にアクセスして更新された解析ロジックをダウンロードしているが、解析制御部5が現在使用している解析ロジックがサーバ20において更新される前に、その解析ロジックに誤りが発見される場合がある。このように、解析ロジックに誤りがあると、正確な解析情報が得られないばかりか、誤った解析情報に基づくことにより、誤った診断を行ってしまうおそれもある。
【0063】
このため、解析ロジックの特定のバージョンに誤りが発見された場合には、直ちにその旨の警告を行うようにサーバ20を設定しておくことが好ましい。この場合、生化学解析装置10は、サーバ20にアクセスした際に、解析制御部5が使用している解析ロジックに誤りがあるか否かを警告の有無に基づいて判定し、誤りがある場合には解析制御部5がその解析ロジックを用いた解析を実行しないように設定しておけばよい。
【0064】
また、上記第1および第2の実施形態において、サーバ20において、生化学解析システムを構成する複数の生化学解析装置10,10′のそれぞれに、認証のためのIDおよびパスワードを発行し、生化学解析装置10,10′からサーバ20にアクセスがあった場合に、IDおよびパスワードを入力させて認証を行い、認証された生化学解析装置10,10′に対してのみ、更新された解析ロジックのダウンロードや標識信号の送信を許可するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による生化学分析装置の構成を示す概略ブロック図
【図2】第1の実施形態に用いられる生化学解析用ユニットの基板の構成を示す斜視図
【図3】本発明の第1の実施形態による生化学分析装置の構成を示す概略ブロック図
【符号の説明】
1 生化学検査用ユニット
2 ハイブリダイズ装置
3 リアクタ
4 検出装置
5 解析制御部
7 モニタ
8 通信インターフェース
10,10′ 生化学解析装置
11 基板
12 基板主部
13 貫通孔
14 多孔質材料
20 サーバ
21 解析部
25 制御部
30 ネットワーク
Claims (5)
- 基板上の所定の複数位置に互いに異なる複数の既知の特異的結合物質が配置された試験片における前記特異的結合物質に、検体の標識物質で標識された生体由来物質を結合させ、該結合させた前記生体由来物質の標識物質から放出される標識信号を取得する検出手段と、
該標識信号に対して所定の解析ロジックに基づく演算を施して、前記検体の解析結果を表す解析情報を取得する解析手段と、
一定条件下において前記所定の解析ロジックを更新し、更新された解析ロジックを保管する遠隔地に設置されたサーバに定期的にアクセスし、該サーバから該更新された解析ロジックを取得する通信手段とを備えたことを特徴とする生化学解析装置。 - 基板上の所定の複数位置に互いに異なる複数の既知の特異的結合物質が配置された試験片における前記特異的結合物質に、検体の標識物質で標識された生体由来物質を結合させ、該結合させた前記生体由来物質の標識物質から放出される標識信号を取得する検出手段と、
該標識信号に対して所定の解析ロジックに基づく演算を施して、前記検体の解析結果を表す解析情報を取得する解析手段を有し、一定条件下において前記所定の解析ロジックを更新し、更新された解析ロジックにより前記解析情報を取得する遠隔地に設置されたサーバにアクセスし、該サーバに前記標識信号を送信し、前記サーバの前記解析手段により取得された前記解析情報を前記サーバから取得する通信手段とを備えたことを特徴とする生化学解析装置。 - 前記サーバは多数の前記標識信号および該標識信号に基づくマニュアル解析結果を表すマニュアル解析情報に基づいて、前記所定の解析ロジックを更新することを特徴とする請求項1または2記載の生化学解析装置。
- 前記サーバと、少なくとも1つの請求項1または3記載の生化学解析装置とがネットワークを介して接続されてなることを特徴とする生化学解析システム。
- 前記サーバと、少なくとも1つの請求項2または3記載の生化学解析装置とがネットワークを介して接続されてなることを特徴とする生化学解析システム。
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2002
- 2002-09-30 JP JP2002287294A patent/JP2004125496A/ja active Pending
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