JP2004125325A - 熱交換器 - Google Patents

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JP2004125325A JP2002292474A JP2002292474A JP2004125325A JP 2004125325 A JP2004125325 A JP 2004125325A JP 2002292474 A JP2002292474 A JP 2002292474A JP 2002292474 A JP2002292474 A JP 2002292474A JP 2004125325 A JP2004125325 A JP 2004125325A
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Takaharu Goto
後藤 隆治
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Abstract

【課題】熱交換器内での場所による温度差を極力小さくして変形を防止する。
【解決手段】表面に流体通路を備えるとともに外周側に流体通路の入口部および出口部を備えた大略円盤形状とした複数の板材1を、その円周方向に所定角度順次ずらせつつ積層して円筒形状の熱交換器本体7を構成する。各板材1における流体通路の入口部および出口部をそれぞれ集合する高温流体導入マニホールド13a,高温流体排出マニホールド13b,低温流体導入マニホールド15a,低温流体排出マニホールド15bを、熱交換器本体7の周囲に螺旋状に配置する。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、流体通路を備えた板材を複数積層して円筒形状とした熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の熱交換器としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−280866号公報
【0004】
これは、流体通路を備えた複数の板材を順次積層して円筒形状としており、この流体通路を流れる流体と熱交換を行う他の流体は、上記円筒形状の上端の入口からその中心軸方向に沿って下方に向けて、各板材に設けた貫通孔を通過しながら、ほぼ直線状に流れ、下端の出口から流出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した従来の熱交換器のように、板材の流体通路を流れる流体と熱交換を行う他の流体が、多少の屈曲はあってもほぼ直線状に流れる場合には、この他の流体が、特に高温流体の場合には、流れに垂直な断面では中央の高温部と周辺の低温部との間で温度分布が生じるとともに、流れ方向では入口の高温部と出口の低温部との間で温度分布が生じ、全体として三次元的な温度分布が発生する。
【0006】
このため、従来の熱交換器では、上記した温度分布によって場所による熱膨脹差が発生し、熱交換器におけるハウジングや熱交換を行うコア部に変形を生じ、耐久信頼性が低下することになる。
【0007】
そこで、この発明は、熱交換器内での場所による温度差を極力小さくして変形を防止することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、表面に流体通路を備えるとともに外周側に前記流体通路の入口部および出口部をそれぞれ備えた大略円盤形状とした複数の板材を、その円周方向に所定角度順次ずらせつつ積層して円筒形状の熱交換器本体を構成し、前記積層した各板材における流体通路の入口部および出口部をそれぞれ集合して流体の導入および排出をそれぞれ行う流体導入マニホールドおよび流体排出マニホールドを、前記円筒形状の熱交換器本体の周囲に螺旋状に設けた構成としてある。
【0009】
【発明の効果】
この発明によれば、流体通路を備えた大略円盤状の複数の板材を、円周方向に所定角度順次ずらせつつ積層して円筒形状の熱交換器本体とすることで、この熱交換器本体の半径方向の温度分布を均一化できるとともに、板材に設けた流体通路の入口部および出口部を集合する流体導入マニホールドおよび流体排出マニホールドを、円筒形状の熱交換器本体の周囲に螺旋状に配置するようにしたので、熱交換器本体の中心軸方向の温度分布を均一化でき、これらにより熱交換器全体として場所による温度差を抑制して過度な変形を防止することができ、耐久信頼性を向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0011】
図1は、この発明の第1の実施形態を示す熱交換器に使用する大略円盤形状とした板材1の正面図、図2は、図1の底面図である。この板材1の一方の表面(図1中で紙面表側)には、板厚の半分程度の深さをもつ高温流体通路3と低温流体通路5との二つの流体通路を設けてある。
【0012】
高温流体は、図1中で上部側の入口部3aから流入して外周に沿って時計回りに1/4周程度流れた後、上下に繰り返して流れて上記入口部3a付近に達してから外周に沿って反時計方向に1/4周程度流れ、左側の出口部3bから流出する。
【0013】
一方、低温流体は、図1中で下部の入口部5aから流入して外周に沿って時計回りに1/4周程度流れた後、上下に繰り返し流れて上記入口部5a付近に達してから外周に沿って反時計方向に1/4周程度流れ、右側の出口部5bから流出する。
【0014】
このように、高温流体と低温流体の流れは、概ね対向流型となっているが、並行流型にする場合は、一方の例えば高温流体側の流れを上記のままで、低温流体側の入口部と出口部とを逆にすればよい。
図3は、図1に示した板材1を複数積層して円筒形状の熱交換器本体7を形成した熱交換器の全体構成を示す斜視図である。板材1は高温流体通路3および低温流体通路5を備えた側を、図3中で紙面手前側として順次積層してあり、その積層体の最前部(紙面手前側)には、流体通路を備えていない円盤形状の端板9を配置して、最前部の板材1の各流体通路3,5を塞ぐ。
【0015】
そして、複数積層する各板材1は、隣接する板材1の入口部3a同士,5a同士,出口部3b同士,5b同士を、それぞれ互いに整合させた状態から、ここでは、図3中で反時計回りに所定角度(図1では角度α)順次ずらしつつ積層して円筒形状を形成している。なお、図1に示すように、各流体の入口部3a,5aおよび出口部3b,5b周囲に形成してあるつば部11は、上記各板材1の反時計回りのずれによる隣接する板材1相互の接合代を確保するため、円周方向両側相互で非対称形になっている。
【0016】
このようして複数の板材1を積層することで、各流体の入口部3a,5aおよび出口部3b,5bは、円筒形状の熱交換器本体7の外周面に沿って螺旋を描くように開口する。ここでの螺旋状の各開口は、円筒形状のほぼ半周にわたって形成してある。
【0017】
そして、この螺旋状の開口となる各板材の入口部3a,5aおよび出口部3b,5bを覆うようにして、全体として螺旋状の高温流体導入マニホールド13a,低温流体導入マニホールド15aおよび高温流体排出マニホールド13b,低温流体排出マニホールド15bを、熱交換本体7の外周面にそれぞれ装着する。
【0018】
図4は、高温流体導入マニホールド13a周辺の断面図であり、このマニホールド13aは、入口部3aをつば部11を含んでその周囲を覆うようにして熱交換器本体7の外周面に、接合フランジ17を介して接合し、流体を密閉する。これにより、高温流体導入マニホールド13a内にマニホールド通路19を形成する。
【0019】
他の低温流体導入マニホールド15a,高温流体排出マニホールド13b,低温流体排出マニホールド15bも、上記した高温流体導入マニホールド13aと同様な構造である。
【0020】
そして、高温流体導入マニホールド13aの端板9側の端部には、マニホールド通路19に連通する高温流体導入パイプ21を取り付けてある。同様にして低温流体導入マニホールド15aの端板9側の端部には、内部の低温流体が流れる図示しないマニホールド通路に連通する低温流体導入パイプ23を取り付けてある。
【0021】
さらに、高温流体排出マニホールド13bの端板9と反対側の端部には、内部の高温流体が流れる図示しないマニホールド通路に連通する高温流体排出パイプ25を取り付け、同様にして低温流体排出マニホールド15bの端板9と反対側の端部には、内部の低温流体が流れる図示しないマニホールド通路に連通する図示しない低温流体排出パイプを取り付ける。
【0022】
また、上記した各マニホールド13a,15a,13b,15bの各パイプ21,23,25などを取り付けた側と反対側の端部は、閉塞してある。
【0023】
なお、上記図3の例では、高温流体および低温流体の各導入パイプ21および23と、高温流体および低温流体の各排出パイプ25(低温流体側は図示せず)を、板材1の積層方向両端に取り付けているが、この取付位置は、システム全体の配置で決まることであり、これに限定されるものではない。
【0024】
また、板材1の積層枚数は、熱交換器として要求される交換熱量によって決めるものであり、さらに積層および接合工法に関しても、溶接,ろう付け,拡散接合などがあり、これらに限定されるものではない。さらに高温流体通路3および低温流体通路5の加工方法に関しても、機械加工,化学エッチング加工などの選択を拘束するものではない。
【0025】
上記した構造の熱交換器では、高温流体を、図3に示す高温流体導入パイプ21から高温流体導入マニホールド13a内のマニホールド通路19に導入することで、高温流体は、図1に示す各板材1の入口部3aから高温流体通路3に流入する。一方、低温流体を、図3に示す低温流体導入パイプ23から低温流体導入マニホールド15a内のマニホールド通路に導入することで、低温流体は、図1に示す各板材1の入口部5aから低温流体通路5に流入する。
【0026】
そして、上記した各板材1における高温流体通路3を流れる高温流体と、低温流体通路5を流れる低温流体とが熱交換を行う。その後、高温流体は、出口部3bから高温流体排出マニホールド13b内のマニホールド通路に流出して、高温流体排出パイプ25から排出され、低温流体は、出口部5bから低温流体排出マニホールド15b内のマニホールド通路に流出して、図示しない低温流体排出パイプから排出される。
【0027】
上記した第1の実施形態によれば、高温,低温の各流体通路3,5を備えた大略円盤状の複数の板材1を、円周方向に所定角度順次ずらせつつ積層して円筒形状の熱交換器本体7とすることで、各板材1における流体の入口部同士および出口部同士が円周方向に所定角度ずつずれることになり、この各板材1における流体通路3内を流れる高温流体と流体通路5内を流れる低温流体との間の熱交換によって、熱交換器本体7の半径方向の温度分布を均一化できる。
【0028】
また、各流体通路3,5の入口部3a,5aおよび出口部3b,5bを、それぞれ集合する流体導入マニホールド13a,15aおよび流体排出マニホールド13b,15bを、円筒形状の熱交換器本体7の周囲に螺旋状に配置することで、流体が従来例のように円筒形状の中心軸に沿って直線状に流れることがなく、熱交換器本体7の中心軸方向の温度分布を均一化できる。
【0029】
これらにより熱交換器全体7として場所による温度差を抑制して過度な変形を防止することができ、耐久信頼性を向上させることができる。
【0030】
なお、各マニホールド13a,15a,13b,15bの螺旋回転角度は、隣接する板材1相互の円周方向のずれ角度と、板材1の積層枚数とで決まるものであり、本実施形態の半周に限定するものではない。
【0031】
図5は、この発明の第2の実施形態を示す熱交換器の斜視図である。この実施形態は、前記図1に示した複数の板材1を前記第1の実施形態と同様に積層して形成した熱交換器本体7を、中空円筒のハウジング27内に収容している。
【0032】
そして、このハウジング27の内面と、熱交換器本体7の外面とを、螺旋状の隔壁部となる4つの螺旋状板材29によってろう付け接合し、各板材1の入口部3a,5a,出口部3b,5bを、この4つの螺旋状板材29によって互いに区画する。
【0033】
さらに、熱交換器本体7の積層方向両端面を、円盤状端板31および33で塞ぐことにより、高温流体導入マニホールド130a,高温流体排出マニホールド130b,低温流体導入マニホールド150a,低温流体排出マニホールド150bを構成する。
【0034】
そして、円筒形状の熱交換器本体7の軸方向中央部における、上記した高温流体導入マニホールド130a,高温流体排出マニホールド130b,低温流体導入マニホールド150a,低温流体排出マニホールド150bに、それぞれ対応する部位外面には、図示しない高温流体導入パイプ,高温流体排出パイプ35,低温流体導入パイプ37,低温流体排出パイプ39を取り付けている。
【0035】
なお、これら高温流体および低温流体の各導入パイプ37(高温流体側は図示せず)と、高温流体および低温流体の各排出側パイプ35,39は、板材1の積層方向両端の円盤状端板31,33の外周側に設けることも可能である。
【0036】
上記した第2の実施形態による構造においても、高温流体および低温流体を、高温流体導入パイプおよび低温流体導入パイプ37から、高温流体導入マニホールド130aおよび低温流体導入マニホールド150aにそれぞれ導入することで、高温流体および低温流体は、前記図1に示した入口部3aおよび5aを経て高温流体通路3および低温流体通路5にそれぞれ流入して、熱交換を行う。
【0037】
その後、高温流体および低温流体は、出口部3bおよび5bから、高温流体排出マニホールド130bおよび低温流体排出マニホールド150bに流出して、高温流体排出パイプ35および低温流体排出パイプ39からそれぞれ排出される。
【0038】
上記した第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるうえ、ハウジング27の外形が円筒形状であることから、第1の実施形態のように、螺旋状のマニホールドが外部に突出する形状に比べ、外周面に凹凸が少ない優れた収納性を得ることができる。
【0039】
図6は、この発明の第3の実施形態を示す板材のマニホールド周辺の正面図、図7は図6のA−A断面図である。この実施形態に使用する板材41は、前記図1に示した板材1と同様な高温流体通路3および低温流体通路5を備えている。なお、図6では、この各流体通路3,5を備えた部位を斜線部で示して省略している。
【0040】
上記した板材41の入口部または出口部を有する部位の外周部に、半径方向外側に突出する凸部43を設け、この凸部43に板材41の表裏を貫通する貫通孔45を形成してある。この貫通孔45が、流体が流れるマニホールド通路であり、貫通孔45の周辺部位である凸部43がマニホールドとなる。上記した貫通孔45は、流体の入口部または出口部となる連通溝47を介して流体通路に連通する。
【0041】
上記した貫通孔45を備えた複数の板材41を、前記図3と同様にして所定角度(β)順次ずらしつつ順次積層することで、各貫通孔45の集合が螺旋状となり、マニホールドとなる凸部43の集合体も螺旋状となる。
【0042】
上記した第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、熱変形が抑制できて耐久信頼性が向上するとともに、マニホールド(凸部43)が板材41と一体化しているので、生産的にも組み立て工数を低減することができる。
【0043】
図8,図9は、上記した第3の実施形態の変形例を示している。この例に使用する板材51も、前記図1に示した板材1と同様な高温流体通路53および低温流体通路55を備えている。そして、各流体のマニホールドの形状は、前記図6のような凸部43を設けずに、各流体通路53および55のそれぞれの両端部分に、板材51の表裏を貫通する貫通孔53a,53bおよび55a,55bを形成してある。
【0044】
したがって、この各貫通孔53a,53bおよび55a,55bを備えた複数の板材51を、前記図3と同様にして所定角度順次ずらせつつ順次積層することで、各貫通孔53a,53bおよび55a,55bの集合が螺旋状のマニホールドとなる。
【0045】
上記図8,図9の例においても、図6に示した第3の実施形態と同様の効果を有するとともに、円筒形状の熱交換器本体の外周部にマニホールドを構成するための凸部がないので、前記図5に示した第2の実施形態の収納性を兼ね備えている。
【0046】
図10〜図12は、この発明の第4の実施形態を示している。図10は円盤形状の板材57の正面図、図11は図10の底面図、図12は板材57を複数積層して形成した円筒形状の熱交換器本体59を含む熱交換器全体の斜視図である。
【0047】
この実施形態では、板材57には、単一の流体通路61のみを設けている。流体は、図中で上部の入口部61aから流体通路61に流入した後、図中で左側半分の領域を、半円弧状に上下に繰り返し流れて中心部まで達する。さらにこの中心部から別の半分の領域を、半円弧状に上下に繰り返し流れて下部の出口部61bから流出する。
【0048】
なお、ここでの板材57の入口部61aおよび出口部61bは、前記図1に示したようなつば部11を設けない構造となっているが、これは接合方法の確実性で決められる選択肢の一つであり、つば部を設けるようにしてもよい。
【0049】
上記した流体通路61を、例えば高温流体通路61とすれば、この板材57の紙面後ろ側に隣接して、円周方向にある一定角度ずらせて積層する板材57の流体通路61が低温流体通路63となる。そして、高温流体と低温流体の流れ方向を対向流型とすれば、高温流体の出口部61bに対応する図中で下部が低温流体の入口部63aとなり、高温流体の入口部61aに対応する図中で上部が低温流体の出口部63bとなる。
【0050】
高温流体通路61を備えた複数の第1の板材となる板材57と、低温流体通路63を備えた複数の第2の板材となる板材57とを、交互に積層する方法としては、図12に示すように、紙面手前側に、流体通路のない円盤形状の端板65を配置して板材57の高温流体通路61を塞ぎ、この高温流体通路61を備えた板材57の後ろ側に、低温流体通路63を備えた板材57を、図12中で反時計回りに一定角度ずらした状態で配置する。
【0051】
上記した一定角度とは、高温流体の入口部61aと低温流体の出口部63bとが、円周方向に重ならない角度であって、かつ互いに近接する位置となる角度である。また、この一定角度は、低温流体の入口部63aと高温流体の出口部61bとが、円周方向に重ならない角度であって、かつ互いに近接する位置となる角度であるとも言える。
【0052】
以後高温流体を備えた板材57と、低温流体を備えた板材57とを、交互に積層するが、このとき、高温流体側の各板材57同士で円周方向に所定角度順次ずらせるとともに、低温流体側の各板材57同士でも円周方向に所定角度順次ずらせて配置する。この所定角度は、前記した一定角度よりも小さく、入口部61a同士,出口部63b同士および入口部63a同士,出口部63b同士が、円周方向にそれぞれ重なる角度とする。
【0053】
このような積層方法とすることで、高温流体の入口部61aおよび出口部61b、低温流体の入口部63aおよび出口部63bは、いずれも螺旋を描くように熱交換器本体59の外表面に開口する。そして、この各開口を、いずれも螺旋状に形成した、高温流体導入マニホールド161aおよび高温流体排出マニホールド161b、低温流体導入マニホールド163aおよび低温流体排出マニホールド163bで、それぞれ覆うようにして熱交換器本体57の外表面に装着する。
【0054】
このとき、高温流体導入マニホールド161aと低温流体排出マニホールド163bとが互いに接近した位置にあるとともに、低温流体導入マニホールド163aと高温流体排出マニホールド161bとが互いに接近した位置にある。この互いに接近した位置にある高温流体導入マニホールド161aと低温流体排出マニホールド163bとの間、および低温流体導入マニホールド163aと高温流体排出マニホールド161bとの間は、隔壁部となる螺旋状板材67によってそれぞれ区画して、高温流体導入マニホールド161aと低温流体排出マニホールド163bとを一体構造とするとともに、低温流体導入マニホールド163aと高温流体排出マニホールド161bとを一体構造とする。
【0055】
そして、互いに接近している高温流体導入マニホールド161aおよび低温流体排出マニホールド163bの端板65側の端部には、高温流体導入パイプ69および低温流体排出パイプ71をそれぞれ取り付ける。この各マニホールド161a,163bの端板65と反対側の端部は閉塞してある。
【0056】
また、互いに接近している低温流体導入マニホールド163aおよび高温流体排出マニホールド161bの端板65と反対側の端部には、低温流体導入パイプ73および高温流体排出パイプ75をそれぞれ取り付ける。この各マニホールド163a,161bの端板65側の端部は閉塞してある。
【0057】
なお、この各パイプ69,71,73,75の取付位置は、上記とは反対側の端部に設けるなど、上記の位置に限定されるものではない。
【0058】
上記した構造の熱交換器では、高温流体を、図12に示す高温流体導入パイプ69から高温流体導入マニホールド161aに導入することで、高温流体は、図10に示す各板材57の入口部61aから高温流体通路61に流入する。一方、低温流体を、図12に示す低温流体導入パイプ73から低温流体導入マニホールド163aに導入することで、低温流体は、図10に示す各板材57の入口部63aから低温流体通路63に流入する。
【0059】
そして、上記した各板材57における高温流体通路61を流れる高温流体と、低温流体通路63を流れる低温流体とが熱交換を行う。その後、高温流体は、出口部61bから高温流体排出マニホールド161bに流出して、高温流体排出パイプ75から排出され、低温流体は、出口部63bから低温流体排出マニホールド163bに流出して、低温流体排出パイプ71から排出される。
【0060】
上記した第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、各板材57における流体の入口部同士および出口部同士が円周方向に所定角度ずつずれることになり、流体通路61内を流れる高温流体と流体通路63内を流れる低温流体との間の熱交換によって、熱交換器本体59の半径方向の温度分布を均一化できる。
【0061】
また、高温流体導入マニホールド161a,低温流体排出マニホールド163bおよび低温流体導入マニホールド163a,高温流体排出マニホールド161bを、円筒形状の熱交換器本体59の周囲に螺旋状に配置することで、流体が従来例のように円筒形状の中心軸に沿って直線状に流れることがなく、熱交換器本体59の中心軸方向の温度分布を均一化できる。
【0062】
これらにより熱交換器全体59として場所による温度差を抑制して過度な変形を防止することができ、耐久信頼性を向上させることができる。
【0063】
さらに、高温流体導入マニホールド161aと低温流体排出マニホールド163bとを一体構造とするとともに、低温流体導入マニホールド163aと高温流体排出マニホールド161bとを一体構造としているので、前記図3に示したもの比べ、部品点数を削減することができる。
【0064】
なお、ここでの各マニホールド161a,163b,163a,161bの螺旋回転角度も、各板材57の円周方向のずれ角度と積層枚数とで決まるものであり、本実施形態の図12で示すような半周に限定するものではない。
【0065】
また、本実施形態では、二つの流体が流れるそれぞれのマニホールドを、螺旋状板材67を隔てて一体としたので、例えば二つの流体が、高温ガス(高温流体)と水(低温流体)の場合では、高温流体導入マニホールド161aと低温流体排出マニホールド163bとの間では、低温流体通路63内で発生した蒸気の過熱を行えるとともに、低温流体導入マニホールド163aと高温流体排出マニホールド161bとの間では、水の予熱が行えるなど、熱交換性能の向上が図れる。
【0066】
図13は、この発明の第5の実施形態を示す。この図13は、上記図12に示した第4の実施形態における互いに接近して配置した高温流体導入マニホールド161aおよび低温流体排出マニホールド163bにそれぞれ対応する、高温流体導入マニホールド77および低温流体排出マニホールド79の周辺を示す断面図である。
【0067】
この第5の実施形態は、上記各マニホールド77と79とを隔てる螺旋状板材81を、板部81aの両面にフィン81bを設けた形状としている。
【0068】
上記した第5の実施形態によれば、螺旋状板材81をフィン形状とすることで、前記第4の実施形態に示したマニホールド内の熱交換がさらに促進できる。なお、図13のフィン形状の螺旋状板材81に代えて、図14に示すような波板形状の螺旋状板材83を用いてもよい。
【0069】
以上の各実施形態の中で、流体通路の形状を各種提示してきたが、本発明ではこれらの流体通路形状に限定されるものではない。例えば、図15,図16に示す板材10のように、図1の板材1における上下に繰り返し流れるような二つの流体通路を、45度程度傾けて形成した流体通路形状も可能である。ここで、30が高温流体通路、30a,30bが高温流体の入口部,出口部であり、50が低温流体通路、50a,50bが低温流体の入口部,出口部である。
【0070】
また、図17に示す板材570のように、前記図10に示す板材57おける一つの流体通路61内に、破線状の隔壁85を通路に沿って設けることも可能である。また、この破線状の隔壁85を連続したものとして並行する複数の通路とすることも可能である。ここで、610(630)が高温流体通路(低温流体通路)、610a(630a),610b(630b)が流体の入口部,出口部である。
【0071】
さらに、流体の体積変化を考慮して流体通路の断面積を入口部から出口部まで変化させるなどのバリェーションの設定も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す熱交換器に使用する板材の正面図である。
【図2】図1の底面図である。
【図3】図1の板材を複数積層して円筒形状の熱交換器本体を形成した熱交換器の全体構成を示す斜視図である。
【図4】図3の熱交換器におけるマニホールド周辺の断面図である。
【図5】この発明の第2の実施形態を示す熱交換器の斜視図である。
【図6】この発明の第3の実施形態を示す板材の要部の正面図である。
【図7】図6のA−A断面図である。
【図8】第3の実施形態の変形例を示す板材の正面図である。
【図9】図8の底側面図である。
【図10】この発明の第4の実施形態を示す板材の正面図である。
【図11】図10の底面図である。
【図12】図10の板材を複数積層して熱交換器本体を形成した熱交換器の全体構成を示す斜視図である。
【図13】この発明の第5の実施形態を示すマニホールドの周辺を示す断面図である。
【図14】図13の実施形態におけるマニホールド内の隔壁部を波板形状とした断面図である。
【図15】板材における流体通路形状の他の例を示す正面図である。
【図16】図15の底面図である。
【図17】板材における流体通路形状のさらに他の例を示す正面図である。
【符号の説明】
1,10,41,51,57,570 板材
3,30,53,61,610 高温流体通路
3a,30a,53a,61a,610a 高温流体の入口部
3b,30b,53b,61b,610b 高温流体の出口部
5,50,55,63,630 低温流体通路
5a,50a,55a,63a,630a 低温流体の入口部
5b,50b,55b,63b,630b 低温流体の出口部
7,59 熱交換器本体
13a,77,130a,161a 高温流体導入マニホールド
13b,130b,161b 高温流体排出マニホールド
15a,150a,163a 低温流体導入マニホールド
15b,79,150b,163b 低温流体排出マニホールド
43 凸部(マニホールド)
45,53a,53b,55a,55b 板材を貫通する貫通孔
67,81,83 螺旋状板材(隔壁部)

Claims (8)

  1. 表面に流体通路を備えるとともに外周側に前記流体通路の入口部および出口部をそれぞれ備えた大略円盤形状とした複数の板材を、その円周方向に所定角度順次ずらせつつ積層して円筒形状の熱交換器本体を構成し、前記積層した各板材における流体通路の入口部および出口部をそれぞれ集合して流体の導入および排出をそれぞれ行う流体導入マニホールドおよび流体排出マニホールドを、前記円筒形状の熱交換器本体の周囲に螺旋状に設けたことを特徴とする熱交換器。
  2. 前記板材を複数積層した状態の流体通路の入口部および出口部は、前記円筒形状の熱交換器本体の外周面に沿って螺旋状に開口し、この螺旋状の各開口を、前記流体導入マニホールドおよび流体排出マニホールドでそれぞれ覆う構成としたことを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  3. 前記板材を複数積層した状態の流体通路の入口部および出口部は、前記円筒形状の熱交換器本体の外周面に沿って螺旋状に開口し、前記熱交換器本体を、中空円筒のハウジング内に収容してこのハウジングの内面と前記熱交換器本体の外面とを、螺旋状の隔壁部で結合することにより、前記流体導入マニホールドおよび流体排出マニホールドを構成したことを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  4. 前記各板材の外周側に表裏を貫通する貫通孔を設け、この貫通孔周辺部位を、前記円筒形状の熱交換器本体の外周面に沿った螺旋状となる流体導入マニホールドまたは流体排出マニホールドとしたことを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  5. 前記板材は、高温流体通路と低温流体通路との二つの流体通路を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の熱交換器。
  6. 前記板材は、高温流体が流れる単一の流体通路をもつ第1の板材と、低温流体が流れる単一の流体通路をもつ第2の板材とからなり、これら第1,第2の各板材を交互に積層して前記円筒形状の熱交換器本体を構成し、前記板材を複数積層した状態の前記流体通路の入口部および出口部は、前記円筒形状の熱交換器本体の外周面に沿って螺旋状にそれぞれ開口しかつ隔壁部を介して互いに接近した位置とし、前記入口部および出口部の螺旋状の各開口を覆う流体導入マニホールドおよび流体排出マニホールドを互いに一体構造としたことを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  7. 高温流体の入口部と低温流体の出口部とを互いに接近させるとともに、低温流体の入口部と高温流体の出口部とを互いに接近させることを特徴とする請求項6記載の熱交換器。
  8. 前記隔壁部を、熱交換部位としたことを特徴とする請求項3,6,7のいずれかに記載の熱交換器。
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