JP2004125092A - 油圧モータ用減速機の潤滑装置 - Google Patents

油圧モータ用減速機の潤滑装置 Download PDF

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Yoshinori Takeuchi
竹内 祥典
Kazuyuki Ino
猪野 和幸
Kazuro Yokoyama
横山 和朗
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Abstract

【課題】油圧モータに給排される圧油のうち低圧となった油液を減速機に供給することにより、減速機内を良好な潤滑状態に保つようにする。
【解決手段】油圧モータ3と方向制御弁5との間に位置して主管路4A,4B間に低圧選択弁12を設ける。低圧選択弁12は、一対の流入側ポート12A,12Bが管路15A,15Bを介して主管路4A,4Bに接続され、流出側ポート12Cは供給路16に接続されている。そして、低圧選択弁12が中立位置(a)から切換位置(b),(c)に切換えられたときには、例えば油圧モータ3からの戻り油等を供給路16を通じて油圧モータ3の減速機50に対し潤滑油として供給し、減速機ケース51内の遊星歯車減速機構等を常に潤滑状態に保つようにする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械に設けられる旋回用の減速機等を潤滑状態に保持するのに好適に用いられる油圧モータ用減速機の潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベル等の建設機械には、下部走行体上で上部旋回体を旋回駆動するために旋回装置が設けられ、この旋回装置は、油圧源からの圧油により回転駆動される旋回用の油圧モータと、該油圧モータにより駆動される減速歯車機構を有し該油圧モータの回転を減速して出力する旋回用の減速機等とから構成されている。
【0003】
そして、このような減速機の減速歯車機構に潤滑油を供給する潤滑油供給手段としては、前記油圧モータとは別に専用の潤滑油を減速機ケース内に定期的に交換して供給し、減速機ケース内で減速歯車機構を潤滑状態に保つ構成としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−144854号公報
【0005】
この特許文献1の場合、前記油圧モータ内では、油圧源から供給される圧油(作動油)の一部がドレンとなって内部漏れするので、このドレンを利用して油圧モータ内の摺動部位等を潤滑状態に保つものである。
【0006】
これに対し、他の従来技術による潤滑油供給手段としては、前記油圧モータ内と減速機ケース内とを互いに連通させる構成とし、前記油圧モータ内で発生したドレン(内部漏れした作動油)を利用して減速機ケース内の減速歯車機構を潤滑状態に保つ構成としたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献2】
特開平8−312521号公報
【0008】
そして、この特許文献2の装置にあっては、油圧モータ内のドレンである作動油を利用して減速機内を潤滑状態に保つため、特許文献1のように減速機専用の潤滑油を定期的に交換する必要がなく、メンテナンス時の作業性を向上でき、また、コストダウンも図ることができる等の利点がある。
【0009】
一方、別の従来技術には、作動油の一部を用いてモータ内を潤滑状態に保つ構成としたジロータ型油圧モータの潤滑装置が記載されている(例えば、特許文献3参照)。
【0010】
【特許文献3】
特開昭63−9681号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した特許文献2の装置は、油圧モータ内の作動油が内部漏れにより発生したドレンを利用して減速機の内部を潤滑するものであるため、潤滑油となるドレンの油量を必ずしも十分に確保することが難しく、減速機内を循環する油量が不足して減速歯車機構の温度上昇、早期摩耗の原因になる等の問題が生じ易いものである。
【0012】
特に、油圧ショベル等の建設機械に用いる油圧モータは、部品精度や設計技術の向上に伴って内部漏れ(ドレン)の油量を低減させる傾向にあり、このようなドレンを利用して減速機の内部まで潤滑するのは実際には難しくなっているのが実状である。
【0013】
一方、前述した特許文献3には、作動油の一部を用いてモータ内を潤滑状態に保つ構成としたジロータ型油圧モータの潤滑装置が記載されている。そして、この場合のジロータ型油圧モータは、互いに噛合する内歯歯車と外歯歯車との相対偏心回転を出力として取出すものである。
【0014】
しかし、このようなジロータ型油圧モータは、互いに噛合する内歯歯車と外歯歯車とを内蔵しているため、あくまでも油圧モータ内で潤滑油(作動油の一部)を循環させる構成としているに過ぎず、油圧モータ内の潤滑油を減速機にまで流通させる技術を開示するものではない。
【0015】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、油圧モータに給排される圧油のうち低圧となった油液(作動油)を減速機に積極的に供給することにより、減速機内を確実に潤滑して冷却することができ、メンテナンス時の作業性等を向上できるようにした油圧モータ用減速機の潤滑装置を提供することにある。
【0016】
また、本発明の他の目的は、油圧モータに過剰圧が発生するのを抑えるためリリーフ設定圧を高,低2段で制御するアキュムレータ付のリリーフ弁を用いることにより、該リリーフ弁のアキュムレータを低圧選択弁として兼用することができ、油圧モータに給排される圧油のうち低圧側の油液を低圧選択弁を介して減速機に供給できると共に、部品点数が増加するのを抑えて組立時の作業性を高めることができるようにした油圧モータ用減速機の潤滑装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、油圧源からの圧油により回転駆動される油圧モータと、該油圧モータによって駆動される減速歯車機構を有し該油圧モータの回転を減速して出力する減速機と、該減速機の減速歯車機構に潤滑油を供給する潤滑油供給手段とからなる油圧モータ用減速機の潤滑装置に適用される。
【0018】
そして、請求項1の発明が採用する構成は、前記潤滑油供給手段を、前記油圧源を油圧モータに接続する一対の主管路の途中に設けられ該一対の主管路のうち圧力が低い方の主管路を流出側ポートに選択的に連通させる低圧選択弁と、一端側が該低圧選択弁の流出側ポートに接続され他端側が前記減速機に接続され該低圧選択弁で選択した前記主管路からの油液を前記減速機に対し潤滑油として供給する供給路とにより構成としたことにある。
【0019】
このように構成することにより、油圧モータに接続された一対の主管路のうち圧力が低い方の主管路から低圧選択弁を通じて供給路内へと低圧の油液を導くことができ、この油液を油圧モータ用の減速機に潤滑油として供給し続けることができる。このため、油圧モータが回転している間は、例えば油圧モータからの戻り油の一部を減速機に対し潤滑油として供給でき、減速機内の減速歯車機構等を常に潤滑状態に保つことができる。
【0020】
また、請求項2の発明によると、減速機は減速歯車機構を収容する減速機ケースを有し、供給路は、低圧選択弁を介して導かれる潤滑用の油液を前記減速機ケース内に供給する構成としている。
【0021】
これにより、減速歯車機構を収容する減速機ケース内には、供給路を通じて潤滑油となる油液を直に供給することができ、この油液を減速機ケース内で循環させつつ、例えば減速機ケースのドレンポートから外部のタンクに向けて排出することができる。そして、このときに減速機ケース内を循環する油液により減速歯車機構等を潤滑でき、冷却することもできる。
【0022】
また、請求項3の発明によると、油圧モータは内部にロータを収容するモータケーシングを有し、供給路は該モータケーシングに形成され減速機内に向けて延びる油路により構成している。
【0023】
この場合には、油圧モータのモータケーシングに形成した油路により供給路を構成でき、この油路を通じて潤滑油用の油液を減速機内に直に供給することができる。そして、減速機内では潤滑用の油液を循環させることにより、内部の減速歯車機構等を潤滑でき、冷却することもできる。
【0024】
一方、請求項4の発明によると、油圧モータ内には減速機内と常時連通するドレン室を設け、供給路は、低圧選択弁を介して導かれる潤滑用の油液を該ドレン室を経由して前記減速機内に供給する構成としている。
【0025】
この場合には、一対の主管路のうち圧力が低い方の主管路から低圧選択弁を介して導かれる潤滑用の油液を油圧モータのドレン室内に還流させつつ、この油液をドレン室を通じて減速機内に供給することができる。
【0026】
また、請求項5の発明によると、主管路から低圧選択弁と供給路を通じて減速機に至る流路の途中には、前記減速機に潤滑油として供給する油液の流量を制限する絞りを設ける構成としている。
【0027】
これにより、油圧モータに接続された一対の主管路のうち圧力が低い方の主管路から低圧選択弁を通じて供給路へと導かれる油液の流量を絞ることができ、油圧モータ用の減速機に供給すべき潤滑油の油量を適正な循環量に設定することができる。
【0028】
また、請求項6の発明によると、一対の主管路の間には、リリーフ圧を設定するばねを収容したばね室内の圧力変化に応じて前記主管路内の圧力を高,低2段で制御するアキュムレータ付きリリーフ弁を設け、低圧選択弁は、該リリーフ弁のアキュムレータを兼用する油圧パイロット式の方向切換弁により構成している。
【0029】
これにより、油圧源からの圧油を一対の主管路を介して油圧モータに給排するときにリリーフ弁のばね室から供給される圧力によって低圧選択弁を切換制御できると共に、このときに低圧選択弁の油圧パイロット部内に圧油を蓄油することができる。そして、この油圧パイロット部をリリーフ弁のアキュムレータとして作動させ、前記リリーフ弁のリリーフ設定圧を高,低2段で制御できると共に、該リリーフ弁にショックレス機能を与えることができる。
【0030】
さらに、請求項7の発明によると、低圧選択弁は、軸方向に延びるスプール摺動穴を有した弁ケーシングと、該弁ケーシングのスプール摺動穴内に挿嵌され軸方向に摺動変位することにより一対の主管路と流出側ポートとを選択的に連通,遮断するスプールと、該スプールの軸方向両端側に位置して前記弁ケーシングに設けられリリーフ弁のばね室に連通した一対のパイロット油室とにより構成している。
【0031】
これにより、リリーフ弁のばね室から低圧選択弁のパイロット油室に圧油が流入すると、この圧油の圧力によりスプールが摺動変位して一対の主管路と流出側ポートとを選択的に連通,遮断するため、一対の主管路のうち圧力が低い方の主管路から低圧の油液を低圧選択弁の流出側ポートを通じて供給路内へと導くことができ、この油液を減速機に潤滑油として供給し続けることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による油圧モータ用減速機の潤滑装置を、油圧ショベルの旋回用油圧モータおよび減速機に適用した場合を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0033】
ここで、図1ないし図4は本発明の第1の実施の形態を示している。図中、1はタンク2と共に油圧源を構成する油圧ポンプで、該油圧ポンプ1は油圧ショベルの原動機(図示せず)によって回転駆動され、タンク2内から吸込んだ作動油を高圧の圧油として後述の油圧モータ3等に供給するものである。
【0034】
3は旋回用の油圧モータで、該油圧モータ3は、例えば図2、図3に示す如く斜板型液圧回転機等により構成され、後述のモータケーシング31、モータ軸35、シリンダブロック36およびピストン39等を有している。そして、油圧モータ3は、油圧ショベルの下部走行体(図示せず)上で後述する上部旋回体の旋回フレーム44等を旋回駆動するものである。
【0035】
4A,4Bは油圧モータ3を油圧ポンプ1とタンク2に接続した一対の主管路で、該主管路4A,4Bは、油圧ポンプ1からの圧油を後述の方向制御弁5等を介して油圧モータ3に給排する。これによって、油圧モータ3は正転または逆転し、後述する旋回用の減速機50を駆動するものである。
【0036】
5は主管路4A,4Bの途中に設けられた旋回用の方向制御弁で、該方向制御弁5は、図1に示す如く例えば4ポート3位置の方向制御弁として構成され、油圧ショベルのオペレータが操作レバー5Aを切換操作することにより、中立位置(イ)から切換位置(ロ),(ハ)に切換操作される。
【0037】
そして、方向制御弁5は、例えば図2に示すように切換位置(ロ)に切換えられたときに、油圧ポンプ1からの圧油を主管路4Aを介して油圧モータ3に供給し、油圧モータ3を正方向に回転させると共に、油圧モータ3からの戻り油を主管路4Bを介してタンク2へと排出させる。また、方向制御弁5を切換位置(ハ)に切換えたときには、圧油の供給方向が逆転し、油圧モータ3は逆方向に回転駆動される。
【0038】
6A,6Bは油圧モータ3と方向制御弁5との間の位置で主管路4A,4Bから分岐した分岐管路、7A,7Bは該分岐管路6A,6Bと同様に主管路4A,4Bから分岐した他の分岐管路を示している。そして、8は分岐管路6A,6Bと分岐管路7A,7Bをタンク2に接続するタンク管路を示している。
【0039】
9A,9Bは分岐管路6A,6Bの途中にそれぞれ配設されたメイクアップ用のチェック弁で、該チェック弁9A,9Bは、タンク2から主管路4A,4B側に向けて作動油(油液)が流通するのを許すことにより、主管路4A,4B内が負圧状態になるのを防止するものである。
【0040】
10A,10Bは主管路4A,4Bの間に設けられた一対のリリーフ弁としてのオーバロードリリーフ弁で、該オーバロードリリーフ弁10A,10Bは、油圧モータ3と方向制御弁5との間に位置して分岐管路7A,7Bの途中にそれぞれ配設されている。そして、オーバロードリリーフ弁10A,10Bは、主管路4A,4B内の圧力を予め決められたリリーフ圧(リリーフ設定圧)以下に制御するものである。
【0041】
即ち、オーバロードリリーフ弁10A,10Bは、例えばリリーフ設定圧以上の圧力(過剰圧)が油圧モータ3の慣性回転時等に主管路4Aまたは4B内に発生すると、オーバロードリリーフ弁10A,10Bの弁体(図示せず)が開弁することにより、この圧力(過剰圧)をタンク管路8側へとリリーフさせ、油圧モータ3等に過剰圧が作用するのを防止するものである。
【0042】
11は本実施の形態で採用した潤滑油供給手段としての潤滑油供給装置で、該潤滑油供給装置11は、後述の低圧選択弁12と供給路16等とにより構成されている。そして、この潤滑油供給装置11は、低圧選択弁12で選択した低圧の油液(作動油)を供給路16等を介して後述の減速機50内に潤滑油として供給するものである。
【0043】
12は油圧モータ3と方向制御弁5との間に位置して主管路4A,4B間に設けられた低圧選択弁で、該低圧選択弁12は、図1に示す如く左,右一対の油圧パイロット部13A,13Bを有した3ポート3位置の油圧パイロット式方向切換弁等からなり、これらの油圧パイロット部13A,13Bは、パイロット管路14A,14Bを介して主管路4A,4Bに接続されている。
【0044】
また、低圧選択弁12は、一対の流入側ポート12A,12Bが管路15A,15Bを介して主管路4A,4Bに接続され、流出側ポート12Cは後述の供給路16に接続されている。そして、低圧選択弁12は、主管路4A,4Bからパイロット管路14A,14Bを介して供給されるパイロット圧により、中立位置(a)から切換位置(b),(c)に切換えられ、主管路4A,4Bのうち圧力が低い方の主管路4Aまたは4Bを流出側ポート12Cに選択的に連通させるものである。
【0045】
即ち、主管路4Aが高圧となり、主管路4Bが主管路4Aよりも低圧となったときには、低圧選択弁12が図2に示す如く中立位置(a)から切換位置(b)に切換えられるため、圧力が低い方の主管路4B内を流れる油液(例えば、油圧モータ3からの戻り油)が管路15Bおよび流入側ポート12Bを介して流出側ポート12Cに流通する。
【0046】
また、これとは逆に主管路4A側が主管路4Bよりも低い圧力になると、この場合には低圧選択弁12が中立位置(a)から切換位置(c)に切換えられることにより、圧力が低い方の主管路4A内を流れる油液が管路15Aから流入側ポート12Aを介して流出側ポート12Cに向け流通するものである。
【0047】
16は低圧選択弁12で選択した油液を減速機50に供給する供給路で、該供給路16は、図1に示す如く一端側が低圧選択弁12の流出側ポート12Cに接続され、他端側が減速機50に接続されている。そして、供給路16は、図3に示すように後述のモータケーシング31に形成した油路42,43等により構成され、低圧選択弁12から導かれる低圧の油液を後述の減速機ケース51内に潤滑油として流通させるものである。
【0048】
17は供給路16内を流れる油液の流量を制限する絞りで、該絞り17は、例えば低圧選択弁12の流出側ポート12C等に設けられ、主管路4A,4B内を流れる油液のうち、例えば5〜10%程度の油液が管路15A,15Bを介して低圧選択弁12の流出側ポート12Cに流れるように流量調整するものである。
【0049】
即ち、低圧選択弁12が図2に示すように中立位置(a)から切換位置(b)に切換えられた場合を例に挙げると、低圧側となった主管路4B内を流れる油液(戻り油)のうち、例えば5〜10%程度の流量分が管路15B、低圧選択弁12の流入側ポート12B、流出側ポート12Cを介して供給路16に流通するように、供給路16内を流れる油液の流量は、絞り17によって流量調整されるものである。
【0050】
18は油圧モータ3に付設されたネガティブ型のブレーキ装置を示し、該ブレーキ装置18は、制動ばね18Aと油室18B等とを備え、常時は制動ばね18Aにより後述する油圧モータ3のモータ軸35等に制動を与える。そして、ブレーキ装置18は、油圧モータ3の回転駆動時等にブレーキ管路19から油室18B内にブレーキ解除圧となる圧油が供給されると、このときの圧力で制動ばね18Aを圧縮変形させることにより、油圧モータ3の制動を解除するものである。
【0051】
20はブレーキ管路19と共にブレーキ解除圧供給手段を構成するブレーキ制御弁を示し、該ブレーキ制御弁20は、3ポート2位置の電磁式切換弁等により構成され、ブレーキ管路19をパイロットポンプ21とタンク2とに選択的に切換接続するものである。
【0052】
22はブレーキ管路19の途中に設けられたチェック弁で、該チェック弁22は、パイロットポンプ21からのブレーキ解除圧がブレーキ装置18の油室18Bに向けてブレーキ管路19内を流れるのを許し、逆向きの流れを阻止するものである。
【0053】
23はブレーキ管路19の途中部位から分岐したドレン管路で、該ドレン管路23は、ブレーキ管路19内を流れるブレーキ解除圧の一部を減圧弁24を介して油圧モータ3(例えば、図4に示す後述のドレン室34)等に環流させるものである。
【0054】
25は油圧ポンプ1の吐出側に設けられたメインのリリーフ弁を示し、このリリーフ弁25は、油圧ポンプ1から吐出される圧油の圧力が過剰圧となるのを抑え、このときの過剰圧をタンク2側にリリーフさせるものである。
【0055】
次に、31は斜板型液圧回転機からなる油圧モータ3のモータケーシングで、該モータケーシング31は、図3、図4に示すように軸方向一側(フロント側)がフロント底部32Aとなり、他側(リア側)が大径の開口部32Bとなった段付筒状のケーシング本体32と、該ケーシング本体32の開口部32B側を施蓋したリヤケーシング33とにより構成されている。
【0056】
ここで、ケーシング本体32のフロント底部32A側には、図4に示す如く後述の斜板41を支持する斜板支持部32Cと、後述のモータ軸35が挿通される軸挿通穴32Dとが形成されている。また、軸挿通穴32Dの径方向外側となる位置には、後述する減速機50の上側ハウジング53に上方から衝合状態で固定されるフランジ部32Eがフロント底部32Aと一体に形成されている。
【0057】
そして、ケーシング本体32のフロント底部32A、フランジ部32Eは、後述する減速機ケース51の一部を構成し、図3に示す如く減速機50の上側ハウジング53を上方から施蓋するものである。
【0058】
一方、リヤケーシング33には、図4に示す如く後述のモータ軸35が軸受等を介して取付けられる有底の取付穴33Aと、前述した主管路4A,4Bの一部を構成する圧油の給排通路(図示せず)が形成され、これらの給排通路は後述の弁板38を介してシリンダ37内に圧油を給排するものである。また、リヤケーシング33には、図1に例示したメイクアップ用のチェック弁9A,9B、オーバロードリリーフ弁10A,10Bおよび低圧選択弁12等が設けられている。
【0059】
また、油圧モータ3のモータケーシング31内は、ケーシング本体32とリヤケーシング33とによって画成される空間が後述のモータ軸35、シリンダブロック36等を収容する低圧のドレン室34となり、このドレン室34は、後述の減速機ケース51内と常時連通すると共に、後述のドレンポート52Aおよびドレン管路58等を介して図1に示す如くタンク2に常時連通されている。
【0060】
35はモータケーシング31内に設けられた回転軸としてのモータ軸で、該モータ軸35は、図4に示す如くそのリア側(上端側)がリヤケーシング33に回転可能に支持され、フロント側(下端側)はケーシング本体32の軸挿通穴32D内で軸受等を介して回転可能に支持されている。
【0061】
36はモータケーシング31でモータ軸35と一体に回転するロータとしてのシリンダブロックを示し、該シリンダブロック36は、モータケーシング31のドレン室34内に位置してモータ軸35の外周側にスプライン結合されている。また、シリンダブロック36には、モータ軸35の周方向に離間して軸方向に延びる複数のシリンダ37,37,…が穿設されている。
【0062】
38はリヤケーシング33とシリンダブロック36との間に位置してリヤケーシング33に固定された弁板で、該弁板38は、シリンダブロック36の各シリンダ37と間欠的に連通する一対の給排ポートを有し、前記主管路4A,4Bからの圧油をシリンダブロック36の各シリンダ37内に給排するものである。
【0063】
39,39,…はシリンダブロック36の各シリンダ37内に挿嵌された複数のピストンで、該各ピストン39は、シリンダ37内に給排される圧油によって駆動され、シリンダ37から伸縮可能に突出するようにシリンダ37内を往復動するものである。
【0064】
40,40,…は各ピストン39の突出端に揺動可能に設けられた複数のシューを示し、該各シュー40は、後述する斜板41の平滑面41Aに摺接し、シリンダブロック36の回転に従って平滑面41A上を円弧状の軌跡を描くように移動するものである。
【0065】
41はケーシング本体32のフロント底部32A側に設けられた斜板で、該斜板41は、図4に示す如くケーシング本体32の斜板支持部32Cによって支持され、その表面側は各シュー40が摺動する平滑面41Aとなっている。
【0066】
42はドレン室34の径方向外側に位置してモータケーシング31のケーシング本体32に形成された油路で、該油路42は、図3、図4に示す如くケーシング本体32内を上,下方向に延び、その上端側は後述の油路43に連通する流入端42Aとなっている。また、油路42の下端側は、後述の減速機ケース51内に向けて開口する流出開口42Bとなっている。
【0067】
そして、油路42は、後述の油路43と共に供給路16を構成し、低圧選択弁12で選択した前記低圧側の油液を、後述の減速機50に対する潤滑用の油液として流出開口42Bから減速機ケース51内へと直に供給するものである。
【0068】
43は油路42と共に供給路16を構成する他の油路で、該油路43は、図4に示すようにモータケーシング31のリヤケーシング33に形成され、低圧選択弁12の流出側(図4に示す絞り17の位置)から油路42の流入端42Aに向けて斜めに延びている。
【0069】
次に、44は油圧ショベルの上部旋回体(図示せず)側を構成する旋回フレームで、該旋回フレーム44には、図3に示すように後述の減速機50が取付けられ、この減速機50の上端側には前述した油圧モータ3のモータケーシング31が設置されている。そして、旋回フレーム44は、図3中に二点鎖線で示す如く後述の旋回輪45を介して油圧ショベルの下部走行体(図示せず)上に旋回可能に搭載されるものである。
【0070】
45は旋回フレーム44と下部走行体との間には設けられる旋回輪で、該旋回輪45は、下部走行体側にボルト等を用いて固着された内輪46と、旋回フレーム44の下面にボルト等を用いて固着された外輪47と、内輪46と外輪47との間に配設された複数の転動体としての鋼球(図示せず)等とにより構成され、旋回フレーム44を下部走行体上で旋回可能に支持するものである。
【0071】
ここで、旋回輪45の内輪46には、その内周側に内歯46Aが全周に亘って形成され、この内歯46Aには後述する減速機50の出力軸57のピニオン57Aが噛合している。そして、旋回輪45は、ピニオン57Aの公転力が減速機ケース51側に伝えられるときに、外輪47が旋回フレーム44と一緒に内輪46の周囲を回転し、これにより、上部旋回体は下部走行体に対して高トルクで旋回駆動されるものである。
【0072】
50は旋回フレーム44上に設けられた旋回用の減速機で、該減速機50は、図3に示す如く後述の減速機ケース51、遊星歯車減速機構55,56およびピニオン57Aが形成された出力軸57等により大略構成されている。
【0073】
51は減速機50の外殻を構成する筒状の減速機ケースで、該減速機ケース51は、下端側が旋回フレーム44の上面側に固着された下側ハウジング52と、該下側ハウジング52の上端側に固着して設けられた上側ハウジング53と、該上側ハウジング53を上方から施蓋したケーシング本体32のフロント底部32Aおよびフランジ部32E等とにより構成されている。
【0074】
そして、回転源となる油圧モータ3のモータケーシング31は、ケーシング本体32のフランジ部32Eが上側ハウジング53の上端側にボルト54等を用いて固着され、油圧モータ3のモータ軸35は、上側ハウジング53内へと下向きに伸長している。
【0075】
ここで、減速機50の減速機ケース51内には、ケーシング本体32に形成した油路42の流出開口42Bから前述した潤滑用の油液が供給される。そして、この油液は減速機ケース51内を循環して後述の遊星歯車減速機構55,56等を潤滑状態に保つものである。
【0076】
また、減速機ケース51の下側ハウジング52には、図3に示す如く遊星歯車減速機構55,56よりも下側に位置してドレンポート52Aが径方向に設けられ、減速機ケース51内を循環した潤滑用の油液は、ドレンポート52Aに接続された後述のドレン管路58を介して図1に示すようにタンク2へと排出されるものである。
【0077】
55はモータケーシング31の下方に位置して上側ハウジング53内に配設された1段目の減速歯車機構としての遊星歯車減速機構で、この遊星歯車減速機構55は、モータケーシング31から下向きに突出するモータ軸35の突出端側にスプライン結合された太陽歯車55Aと、該太陽歯車55Aの周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車55B(1個のみ図示)と、該各遊星歯車55Bを回転可能に支持するキャリア55C等とから構成されている。
【0078】
56は遊星歯車減速機構55の下方に位置して上側ハウジング53内に配設された2段目の減速歯車機構としての遊星歯車減速機構で、この遊星歯車減速機構56は、遊星歯車減速機構55のキャリア55Cにスプライン結合された太陽歯車56Aと、該太陽歯車56Aの周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車56B(1個のみ図示)と、該各遊星歯車56Bを回転可能に支持するキャリア56C等とから構成されている。
【0079】
そして、このキャリア56Cは、後述する出力軸57の上端側にスプライン結合され、各遊星歯車56Bの公転を出力軸57に伝達するものである。これにより旋回用の油圧モータ3は、モータ軸35の回転が遊星歯車減速機構55,56によって2段階に減速され、出力軸57には大トルクの回転力が伝達される。
【0080】
57は減速機ケース51内に回転可能に設けられた出力軸を示し、該出力軸57は、下側ハウジング52内に軸受等を用いて回転可能に支持され、出力軸57の下端側にはピニオン57Aが一体に形成されている。そして、ピニオン57Aは、下側ハウジング52の下端側から突出し、旋回輪45の内歯46Aと噛合している。
【0081】
58は下側ハウジング52のドレンポート52Aをタンク2に接続するドレン管路で、該ドレン管路58は、図1に示すように減速機ケース51内を外部のタンク2と接続している。そして、ドレン管路58は、低圧選択弁12を通じて減速機ケース51内に供給された潤滑用の油液を順次タンク2側に排出することにより、減速機ケース51内で潤滑油を循環させるものである。
【0082】
本実施の形態による油圧ショベルに用いる油圧モータ用減速機の潤滑装置は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
【0083】
まず、油圧ショベルの下部走行体上で上部旋回体(図3に示す旋回フレーム44)を一方向に旋回させるため、例えばオペレータが旋回用の操作レバー5Aを傾転操作し、方向制御弁5を中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えたときには、油圧ポンプ1からの圧油がモータ駆動圧となって主管路4A側に供給される。
【0084】
そして、旋回用の油圧モータ3は、油圧ポンプ1からのモータ駆動圧で回転駆動されることにより、油圧モータ3からの戻り油が主管路4Bを介してタンク2側に排出される。また、油圧モータ3の回転出力は、旋回用の減速機50を介して旋回フレーム44へと伝えられ、これにより、上部旋回体は下部走行体上で旋回駆動されるものである。
【0085】
また、油圧モータ3が回転し始めると、主管路4A,4B間には大きな圧力差が発生し、このときの圧力差により低圧選択弁12は、図2に示す如く中立位置(a)から切換位置(b)に切換えられる。そして、低圧選択弁12が図2に示す切換位置(b)に切換えられた状態では、圧力が低い方の主管路4B内を流れる油液(例えば、油圧モータ3からの戻り油)が管路15Bおよび低圧選択弁12の流入側ポート12Bを介して流出側ポート12Cに流通する。
【0086】
このため、低圧選択弁12で選択した低圧の油液を、供給路16を介して減速機50の減速機ケース51内へと連続的に供給でき、この油液を減速機ケース51内で循環させつつ、内部の遊星歯車減速機構55,56を潤滑状態に保つことができる。
【0087】
また、このときに供給路16内を流通する油液の流量は、主管路4B内を流れる油液(戻り油)の流量に対して絞り17により、例えば10%程度に抑えられているので、主管路4B内を流れる戻り油の流量を十分に確保でき、減速機50内に供給する潤滑油(油液)の流量も適正な流量に保つことができる。
【0088】
そして、減速機ケース51内を循環した油液は、図3に示す下側ハウジング52のドレンポート52Aからドレン管路58を介してタンク2に戻されるので、低圧選択弁12を通じて減速機ケース51内に供給された潤滑用の油液を、内部の遊星歯車減速機構55,56等に循環させつつタンク2側に排出でき、減速機ケース51内には常に潤滑油を入れ替えるように循環させることができる。
【0089】
次に、油圧モータ3の回転を停止させるため、方向制御弁5を中立位置(イ)に戻したときには、油圧ポンプ1から主管路4A側への圧油の供給が断たれ、主管路4Bは方向制御弁5によりタンク2に対して遮断される。そして、このときに上部旋回体からの慣性負荷等で油圧モータ3が慣性回転するようになると、該油圧モータ3はポンプ作用を行ない、主管路4A側から吸込んだ圧油を主管路4B側に吐出することにより主管路4B側を高圧とし、これを油圧モータ3のブレーキ圧として該油圧モータ3に油圧ブレーキをかける。
【0090】
そして、このときに主管路4B側に発生したブレーキ圧(圧油)がオーバロードリリーフ弁10Bのリリーフ設定圧まで上昇したときには、オーバロードリリーフ弁10Bが開弁し、このときの過剰圧をタンク管路8を通じてタンク2へとリリーフさせる。
【0091】
また、油圧モータ3の慣性回転により主管路4A側が負圧傾向になると、メイクアップ用のチェック弁9Aが開弁し、タンク管路8側から主管路4A内に向けて油液を補給する。このため、主管路4A内は正圧状態に保たれ、キャビテーション等の発生を抑えることができる。
【0092】
また、このときに主管路4A側が主管路4Bよりも低い圧力になると、この場合には低圧選択弁12が図1に示す中立位置(a)から切換位置(c)に切換えられることにより、圧力が低い方の主管路4A内を流れる油液が管路15Aから流入側ポート12Aを介して流出側ポート12Cに向け流通し、この状態でも供給路16を通じて減速機ケース51内に潤滑油を供給し続けることができる。
【0093】
一方、油圧ショベルの上部旋回体を他方向に旋回すべく方向制御弁5を切換位置(ハ)に切換えた場合でも、低圧選択弁12が図1に示す中立位置(a)から切換位置(c)に切換えられることにより、この場合でも供給路16を通じて減速機ケース51内に潤滑油を供給し続けることができる。
【0094】
かくして、本実施の形態によれば、一対の主管路4A,4Bのうち圧力が低い方を低圧選択弁12により流出側ポート12Cに選択的に連通させ、該低圧選択弁12の流出側ポート12Cからの油液を供給路16により油圧モータ3の減速機50に対し潤滑油として供給する構成としたので、下記のような作用効果を得ることができる。
【0095】
即ち、旋回用の油圧モータ3に接続された一対の主管路4A,4Bのうち圧力が低い方から低圧選択弁12を通じて供給路16内へと低圧の油液を連続的に導くことができ、この油液を油圧モータ3用の減速機50に潤滑油として供給し続けることができる。
【0096】
このため、旋回用の油圧モータ3が回転している間は、油圧モータ3からの戻り油等の低圧の油液を旋回用の減速機50に対し潤滑油として供給し続けることができ、減速機ケース51内の遊星歯車減速機構55,56等を常に潤滑状態に保ちつつ、これらを確実に冷却することができる。
【0097】
また、供給路16内を流通する油液の流量を絞り17により、例えば旋回用の油圧回路(主管路4Aまたは4B)内を流れる油液(戻り油)の流量に対し、10%程度に抑える構成としているので、回路内を流れる戻り油の流量を十分に確保しつつ、油圧モータ3用の減速機50に供給すべき潤滑油の油量を適正な循環量に設定することができる。
【0098】
また、供給路16の一部を構成するモータケーシング31の油路42には、減速機ケース51内へと直接的に開口する油液の流出開口42Bを設ける構成としているので、遊星歯車減速機構55,56等を収容する減速機ケース51内に向け油路42の流出開口42Bから潤滑油となる油液を直に供給でき、この油液を減速機ケース51内で循環させることができる。
【0099】
そして、減速機ケース51の下側ハウジング52には、油路42の流出開口42Bおよび遊星歯車減速機構55,56よりも下側となる位置にドレンポート52Aを設けているので、減速機ケース51内を循環した潤滑用の油液をドレンポート52Aからドレン管路58を介して外部のタンク2に排出することができ、このときに減速機ケース51内を循環する油液により遊星歯車減速機構55,56等を効率的に潤滑でき、冷却することもできる。
【0100】
従って、本実施の形態では、油圧モータ3に給排される圧油のうち低圧となった油液(作動油)を減速機50に積極的に供給することにより、減速機50内を確実に潤滑して冷却することができ、前述した特許文献1のように潤滑油の交換作業を定期的に行う必要がなく、メンテナンス時の作業性等を大幅に向上することができる。
【0101】
次に、図5ないし図12は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、一対のオーバロードリリーフ弁をアキュムレータ付きリリーフ弁により構成し、該リリーフ弁のアキュムレータを低圧選択弁の油圧パイロット部で兼用させる構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0102】
図中、60は本実施の形態で採用する旋回用の油圧モータで、該油圧モータ60は、後述のモータケーシング61等を除いて、第1の実施の形態で述べた油圧モータ3とほぼ同様に構成されている。
【0103】
61は油圧モータ60のモータケーシングで、該モータケーシング61は、第1の実施の形態で述べたモータケーシング31とほぼ同様に、段付筒状のケーシング本体62とリヤケーシング63とにより構成されている。そして、ケーシング本体62は、図6、図7に示すように下側のフロント底部62Aと、上側(リア側)の開口部62Bとを有している。
【0104】
また、ケーシング本体62のフロント底部62A側には、図7に示す如く斜板41を支持する斜板支持部62Cと、モータ軸35が挿通される軸挿通穴62Dとが形成され、軸挿通穴62Dの径方向外側となる位置には、図6に示すように減速機50の上側ハウジング53に上方から衝合状態でボルト54等を用いて固定されるフランジ部62Eがフロント底部62Aと一体に形成されている。
【0105】
一方、リヤケーシング63には、図9に示す如くモータ軸35の取付穴63Aが形成されると共に、主管路4A,4Bの一部を構成する圧油の給排通路等が形成されている。また、リヤケーシング63は、図5に例示したメイクアップ用のチェック弁9A,9B、低圧選択弁12および後述するオーバロードリリーフ弁65A,65B等の弁ケーシングを構成するものである。
【0106】
また、油圧モータ60のモータケーシング61内は、ケーシング本体62とリヤケーシング63とによって画成される空間がモータ軸35、シリンダブロック36等を収容する低圧のドレン室64となり、このドレン室64は、減速機ケース51内と常時連通すると共に、ドレンポート52Aおよびドレン管路58等を介して図5に示す如くタンク2に常時連通されている。
【0107】
65A,65Bは一対のリリーフ弁としてのオーバロードリリーフ弁で、該オーバロードリリーフ弁65A,65Bは、第1の実施の形態で述べたオーバロードリリーフ弁10A,10Bとほぼ同様に構成されている。しかし、この場合のオーバロードリリーフ弁65A,65Bは、アキュムレータ付きリリーフ弁として構成され、低圧選択弁12の油圧パイロット部13A,13Bによってアキュムレータを兼用させるものである。
【0108】
即ち、オーバロードリリーフ弁65Aは、図8に示す如く互いに同軸となるように配置された弁筒66、弁座筒67と、弁筒66内に摺動可能に設けられ弁座筒67に対して離着座するポペット弁体68と、該ホペット弁体68から離間して弁筒66の端部に螺着された栓体69と、後述のばね室70および設定ばね71等とによって構成されている。
【0109】
70は弁筒66内に位置してポペット弁体68と栓体69との間に形成されたばね室、71は該ばね室70内に位置してポペット弁体68と栓体69との間に配設された設定ばねで、該設定ばね71は、ポペット弁体68を弁座筒67側に向けて常時閉弁方向に付勢し、当該オーバロードリリーフ弁65Aによる高圧のリリーフ設定圧Ph (図12参照)を決めるものである。
【0110】
また、オーバロードリリーフ弁65Aの弁筒66には、ばね室70内に連通する絞りとしての絞り孔66Sが径方向に穿設され、該絞り孔66Sは、図10に示すように後述のパイロット通路78Aを介して低圧選択弁12の油圧パイロット部13Aに常時連通している。
【0111】
なお、オーバロードリリーフ弁65Bについても、前述したオーバロードリリーフ弁65Aと同様に構成され、図10に示す如く絞り孔66Sを有する弁筒66およびばね室70等を有している。そして、オーバロードリリーフ弁65Bの絞り孔66Sは、後述のパイロット通路78Bを介して低圧選択弁12の油圧パイロット部13Bに常時連通するものである。
【0112】
72は低圧選択弁12の弁ケーシングとなるリヤケーシング63に形成されたスプール摺動穴で、該スプール摺動穴72は、図10に示すようにオーバロードリリーフ弁65A,65Bの弁筒66等に対して径方向に離間し、これらの軸線に対してほぼ垂直となる方向に延びている。
【0113】
そして、低圧選択弁12の弁ケーシングとなるリヤケーシング63には、低圧選択弁12の流入側ポート12A,12Bに連通する一対の油路73A,73Bが形成され、これらの油路73A,73Bは、第1の実施の形態で述べた主管路4A,4Bに連通する管路15A,15Bを構成するものである。
【0114】
また、これらの油路73A,73B間にはスプール摺動穴72の軸方向中間部に位置して他の油路74が形成され、この油路74は、低圧選択弁12の流出側ポート12Cに絞り17を介して連通する供給路16′を構成している。そして、この場合の油路74は、図6、図7に示すようにモータケーシング61内のドレン室64に連通し、減速機50内を潤滑するための油液をドレン室64を通じて減速機ケース51内へと供給するものである。
【0115】
75はリヤケーシング63のスプール摺動穴72内に挿嵌された低圧選択弁12のスプールで、該スプール75は、図10に示す如く軸方向両端側にランド75A,75Bが形成され、これらのランド75A,75B間には環状溝75Cが形成されている。
【0116】
また、低圧選択弁12の弁ケーシングとなるリヤケーシング63には、スプール75の軸方向両端側に位置して油圧パイロット部13A,13Bとなるパイロット油室76A,76Bが形成され、これらのパイロット油室76A,76B内には、スプール75を常時中立位置に向けて付勢するばね77A,77Bが配設されている。
【0117】
78A,78Bはパイロット通路で、該パイロット通路78A,78Bは、オーバロードリリーフ弁65A,65Bの絞り孔66S,66Sを低圧選択弁12のパイロット油室76A,76Bに連通させ、オーバロードリリーフ弁65A,65Bのばね室70,70内で発生した圧力をパイロット圧としてパイロット油室76A,76Bに供給するものである。
【0118】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができ、旋回用の油圧モータ60に接続された一対の主管路4A,4Bのうち低圧側の油液を低圧選択弁12、モータケーシング61のドレン室64を介して油圧モータ60用の減速機50に潤滑油として供給し続けることができる。
【0119】
特に、本実施の形態にあっては、一対のオーバロードリリーフ弁65A,65Bをアキュムレータ付きリリーフ弁として構成し、該リリーフ弁65A,65Bのアキュムレータを低圧選択弁12のパイロット油室76A,76Bにより兼用する構成としたので、下記のような作用効果を得ることができる。
【0120】
即ち、旋回用の油圧モータ60を起動するため、図5に示す方向制御弁5を中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えたときには、油圧ポンプ1からの圧油がモータ駆動圧となって主管路4A側に供給される。そして、このときのモータ駆動圧は、図8に示すオーバロードリリーフ弁65Aの弁座筒67側からポペット弁体68内の通路を介してばね室70内に流入する。
【0121】
また、オーバロードリリーフ弁65Aのばね室70は、弁筒66の絞り孔66S、図10に示すパイロット通路78Aを介して低圧選択弁12のパイロット油室76Aに連通しているので、ばね室70内の油液は前記モータ駆動圧によりパイロット油室76A側に押出され、該パイロット油室76A内の圧力をパイロット油室76B内よりも高い圧力に上昇させる。
【0122】
このため、低圧選択弁12のスプール75は、図11に示す如くパイロット油室76B側に向けてスプール摺動穴72内を摺動変位し、スプール75の環状溝75Cによって油路73B,74間を連通させ、低圧選択弁12が図5中の中立位置(a)から切換位置(b)に切換えられる。
【0123】
また、スプール75がスプール摺動穴72内を摺動変位するときには、パイロット油室76A内に油液(圧油)が蓄圧されることになり、このパイロット油室76Aがオーバロードリリーフ弁65Aのアキュムレータ(蓄油室)として機能し、ばね室70内の圧力は一時的に低下する。
【0124】
このため、オーバロードリリーフ弁65Aのポペット弁体68は、図12中に実線で示す特性線Sr の如く高圧のリリーフ設定圧Ph よりも低い開弁圧力Pl で時間T(例えば0.1〜0.5秒程度)の間に亘って開弁し、低圧リリーフすることによってモータ起動時のショックを緩和することができる。
【0125】
そして、オーバロードリリーフ弁65Aのポペット弁体68は、スプール75が図11に示すストロークエンドまで摺動変位し、低圧選択弁12が図5中の中立位置(a)から切換位置(b)に完全に切換わったときに、ばね室70内の圧力が上昇するに従って再び閉弁する。
【0126】
その後に、オーバロードリリーフ弁65Aのポペット弁体68は、主管路4A内のモータ駆動圧が図12に示す高圧のリリーフ設定圧Ph に上昇するまでは閉弁状態を続け、モータ駆動圧が油圧モータ60を起動するのに十分な圧力に上昇するのを補償する。なお、このモータ駆動圧が高圧のリリーフ設定圧Ph 以上に上昇するときには、オーバロードリリーフ弁65Aのポペット弁体68が開弁しこのときの過剰圧を高圧リリーフすることができる。
【0127】
そして、旋回用の油圧モータ60が油圧ポンプ1からのモータ駆動圧で起動され回転駆動されるときには、油圧モータ60からの戻り油が主管路4Bを介してタンク2側に排出される。また、油圧モータ60の回転出力は、図6に示す旋回用の減速機50を介して旋回フレーム44へと伝えられ、これにより、上部旋回体は下部走行体上で旋回駆動されるものである。
【0128】
また、低圧選択弁12のスプール75が図11に示す如くパイロット油室76B側に向けてスプール摺動穴72内を摺動変位し、スプール75の環状溝75Cによって油路73B,74間を連通している間は、主管路4B内を流れる低圧の油液が油路73Bから絞り17を介して油路74内へと流通し、この油液をモータケーシング61内のドレン室64から減速機ケース51内に向けて供給することができる。
【0129】
また、油圧モータ60の回転を停止させるために方向制御弁5を中立位置(イ)に戻し、油圧モータ60が慣性回転を続ける場合には、例えば図5に示すオーバロードリリーフ弁65Bを、前述したオーバロードリリーフ弁65Aと同様に作動させ、低圧選択弁12を中立位置(a)から切換位置(c)に切換制御することができる。
【0130】
これにより、オーバロードリリーフ弁65Bは、図12中に実線で示す特性線Sr のように開弁圧力Pl で低圧リリーフできると共に、ブレーキ圧の上昇に伴ってリリーフ設定圧Ph でも高圧リリーフすることができ、図12中に二点鎖線で示す特性線St のようにサージ圧が発生するのを防止できる。
【0131】
従って、本実施の形態によれば、低圧選択弁12の油圧パイロット部13A,13B(パイロット油室76A,76B)をアキュムレータとして作動させ、オーバロードリリーフ弁65A,65Bにショックレス機能を与えることができ、該オーバロードリリーフ弁65A,65Bが高圧のリリーフ設定圧Ph で開弁するときの衝撃を緩和することができる。
【0132】
また、このようにリリーフ設定圧Pl ,Ph を高,低2段で制御するアキュムレータ付のオーバロードリリーフ弁65A,65Bを用いることにより、該リリーフ弁65A,65Bのアキュムレータを低圧選択弁12として兼用することができ、部品点数が増加するのを抑えて組立時の作業性を高めることができる。
【0133】
次に、図13ないし図17は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0134】
然るに、本実施の形態の特徴は、油圧モータのケーシング本体側にアキュムレータ付きオーバロードリリーフ弁を設けると共に、該リリーフ弁のアキュムレータを低圧選択弁の油圧パイロット部で兼用させる構成としたことにある。
【0135】
図中、80は本実施の形態で採用する旋回用の油圧モータで、該油圧モータ80は、後述のモータケーシング81等を除いて、第1の実施の形態で述べた油圧モータ3とほぼ同様に構成されている。
【0136】
81は油圧モータ80のモータケーシングで、該モータケーシング81は、第1の実施の形態で述べたモータケーシング31とほぼ同様に、段付筒状のケーシング本体82とリヤケーシング83とにより構成されている。そして、該リヤケーシング83には、図15に示すようにモータ軸35の取付穴83A等が形成されている。
【0137】
また、ケーシング本体82は、図14ないし図16に示すように下側のフロント底部82Aと、上側(リア側)の開口部82Bとを有し、ケーシング本体82のフロント底部82A側には、図15に示す如く斜板41を支持する斜板支持部82Cと、モータ軸35が挿通される軸挿通穴82Dとが形成されている。
【0138】
また、ケーシング本体82には、図14に示す如く軸挿通穴82Dの径方向外側となる位置に、減速機50の上側ハウジング53に上方から衝合状態でボルト54等により固定されるフランジ部82Eがフロント底部82Aに一体形成されている。そして、ケーシング本体82のフロント底部82A、フランジ部82Eは、減速機ケース51の一部を構成し、減速機50の上側ハウジング53を上方から施蓋するものである。
【0139】
また、油圧モータ80のモータケーシング81内は、ケーシング本体82とリヤケーシング83とによって画成される空間がモータ軸35、シリンダブロック36等を収容する低圧のドレン室84となり、このドレン室84は、減速機ケース51内と常時連通すると共に、ドレンポート52Aおよびドレン管路58等を介して図13に示す如くタンク2に常時連通されている。
【0140】
85A,85Bは主管路4A,4Bの一部を構成する給排通路で、該給排通路85A,85Bは、図14ないし図17に示すようにケーシング本体82からリヤケーシング83に向けて延び、該リヤケーシング83側で弁板38の給排ポート(図示せず)と連通している。
【0141】
そして、ケーシング本体82には、給排通路85A,85Bの途中に位置して図13中に例示したメイクアップ用のチェック弁9A,9B、低圧選択弁12および後述するオーバロードリリーフ弁86A,86B等が配置され、ケーシング本体82は、これらのチェック弁9A,9B、低圧選択弁12およびオーバロードリリーフ弁86A,86B等の弁ケーシングをフロント底部82A側で構成しているものである。
【0142】
86A,86Bは一対のリリーフ弁としてのオーバロードリリーフ弁で、該オーバロードリリーフ弁86A,86Bは、第2の実施の形態で述べたオーバロードリリーフ弁65A,65Bとほぼ同様にアキュムレータ付きリリーフ弁として構成され、低圧選択弁12の油圧パイロット部13A,13Bによってアキュムレータを兼用させるものである。
【0143】
即ち、オーバロードリリーフ弁86Aは、図16に示す如く互いに同軸となるように配置された弁筒87、弁座筒88と、弁筒87内に摺動可能に設けられ弁座筒88に対して離着座するポペット弁体89と、該ホペット弁体89から離間して弁筒87の端部に螺着された栓体90と、後述のばね室91および設定ばね92等とによって構成されている。
【0144】
91は弁筒87内に位置してポペット弁体89と栓体90との間に形成されたばね室、92は該ばね室91内に位置してポペット弁体89と栓体90との間に配設された設定ばねで、この設定ばね92は、ポペット弁体89を弁座筒88側に向けて常時閉弁方向に付勢し、当該オーバロードリリーフ弁86Aによる高圧のリリーフ設定圧Ph (図12参照)を決めるものである。
【0145】
また、オーバロードリリーフ弁86Aの弁筒87には、ばね室91内に連通する絞りとしての絞り孔87Sが径方向に穿設され、該絞り孔87Sは、図17に示すように後述のパイロット通路98Aを介して低圧選択弁12の油圧パイロット部13Aに常時連通している。
【0146】
なお、オーバロードリリーフ弁86Bについても、前述したオーバロードリリーフ弁86Aと同様に構成され、図17に示す如く絞り孔87Sを有する弁筒87およびばね室91等を有している。そして、オーバロードリリーフ弁86Bの絞り孔87Sは、後述のパイロット通路98Bを介して低圧選択弁12の油圧パイロット部13Bに常時連通するものである。
【0147】
93は低圧選択弁12の弁ケーシングとなるケーシング本体82に形成されたスプール摺動穴で、該スプール摺動穴93は、ケーシング本体82のフロント底部82A側に配設され、後述の油路94を減速機ケース51に近付ける構成となっている。また、スプール摺動穴93は、図17に示すようにオーバロードリリーフ弁86A,86Bの弁筒87等に対して径方向に離間し、これらの軸線に対してほぼ垂直となる方向に延びている。
【0148】
そして、低圧選択弁12の弁ケーシングとなるケーシング本体82には、図17に示すようにスプール摺動穴93の軸方向中間部に位置して油路94が形成され、この油路94は、図13に示す低圧選択弁12の流出側ポート12Cに絞り17を介して連通する供給路16を構成するものである。
【0149】
そして、この場合の油路94は、図14、図16に示すようにケーシング本体82のフロント底部82Aを斜めに延び、その先端は流出開口94Aとなって減速機ケース51内に直接開口している。そして、この油路94は、低圧選択弁12で選択した油液を減速機ケース51内へと供給し、減速機50内を潤滑状態に保つものである。
【0150】
95はケーシング本体82のスプール摺動穴93内に図17に示す如く挿嵌された低圧選択弁12のスプールで、該スプール95は、前記第2の実施の形態で述べたスプール75と同様に構成されるものである。
【0151】
また、低圧選択弁12の弁ケーシングとなるケーシング本体82には、スプール95の軸方向両端側に位置して油圧パイロット部13A,13Bとなるパイロット油室96A,96Bが形成され、これらのパイロット油室96A,96B内には、スプール95を常時中立位置に向けて付勢するばね97A,97Bが配設されている。
【0152】
98A,98Bはパイロット通路で、該パイロット通路98A,98Bは、オーバロードリリーフ弁86A,86Bの絞り孔87S,87Sを低圧選択弁12のパイロット油室96A,96Bに連通させ、オーバロードリリーフ弁86A,86Bのばね室91,91内で発生した圧力をパイロット圧としてパイロット油室96A,96Bに供給するものである。
【0153】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができ、旋回用の油圧モータ80に接続された一対の主管路4A,4B(給排通路85A,85B)のうち低圧側の油液を低圧選択弁12、モータケーシング81の油路94を介して減速機50内に潤滑油として供給し続けることができる。
【0154】
また、本実施の形態にあっては、第2の実施の形態とほぼ同様に低圧選択弁12の油圧パイロット部13A,13B(パイロット油室96A,96B)をアキュムレータとして作動させ、オーバロードリリーフ弁86A,86Bにショックレス機能を与えることができ、該オーバロードリリーフ弁86A,86Bが高圧のリリーフ設定圧Ph で開弁するときの衝撃を緩和することができる。
【0155】
また、このようにリリーフ設定圧Pl ,Ph を高,低2段で制御するアキュムレータ付のオーバロードリリーフ弁86A,86Bを用いることにより、該リリーフ弁86A,86Bのアキュムレータを低圧選択弁12として兼用することができ、部品点数が増加するのを抑えて組立時の作業性を高めることができる。
【0156】
しかも、本実施の形態では、これらの低圧選択弁12(スプール95等)およびオーバロードリリーフ弁86A,86B等を、モータケーシング81のうちケーシング本体82のフロント底部82A側に設ける構成としているから、モータケーシング81全体の軸方向寸法を短くでき、低圧選択弁12のスプール95およびオーバロードリリーフ弁86A,86B等をケーシング本体82内にコンパクトに収容することができる。
【0157】
さらに、この場合には、低圧選択弁12のスプール95を減速機ケース51と近い位置に配置でき、供給路16となる油路94の長さ寸法を短縮できると共に、油路94等の穴加工を容易に行うことができる。
【0158】
なお、前記第1の実施の形態では、供給路16内を流れる油液の流量を制限する絞り17を、低圧選択弁12の流出側ポート12Cに設ける場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば供給路16の途中に絞りを設けてもよく、または管路15A、15B等の途中に絞りを設けてもよい。
【0159】
即ち、減速機50に供給する油液の流量を制限する絞りは、主管路4A,4Bからの分岐した管路15A,15B、低圧選択弁12および供給路16を通じて減速機50に至る流路の途中に設ければよく、この点は第2、第3の実施の形態についても同様である。
【0160】
また、前記各実施の形態では、油圧モータ3(60,80)を固定容量式の斜板型液圧回転機を用いて構成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば可変容量式の斜板型液圧回転機により構成してもよく、斜軸型液圧回転機またはラジアルピストン型液圧回転機等を用いて構成してもよいものである。
【0161】
さらに、前記各実施の形態では、旋回用の減速機50に潤滑用の油液を供給する場合に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば走行用の減速機に潤滑油を供給する潤滑装置に適用してもよく、ロープウィンチ等の減速機に適用してもよいものである。
【0162】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1に記載の発明によれば、油圧モータ用の減速機に潤滑油を供給する潤滑油供給手段を、一対の主管路のうち圧力が低い方の主管路を流出側ポートに選択的に連通させる低圧選択弁と、該低圧選択弁で選択した主管路からの油液を減速機に潤滑油として供給する供給路とにより構成としているので、油圧モータに接続された一対の主管路のうち圧力が低い方の主管路から低圧選択弁を通じて供給路内へと低圧の油液を導くことができ、この油液を油圧モータ用の減速機に潤滑油として供給し続けることができる。従って、油圧モータに給排される圧油のうち低圧となった油液を減速機に積極的に供給でき、減速機内を確実に潤滑して冷却できると共に、潤滑油の交換作業等を不要にでき、メンテナンス時の作業性等を向上することができる。
【0163】
また、請求項2に記載の発明は、低圧選択弁を介して供給路から導かれる潤滑用の油液を、減速歯車機構を収容した減速機ケース内に供給する構成としているので、供給路を通じて導かれる潤滑油用の油液を減速機ケース内に直に供給でき、この油液を減速機ケース内で循環させつつ、例えば減速ケースのドレンポートから外部のタンクに向けて排出することにより、内部の減速歯車機構等を効果的に潤滑でき、冷却し続けることができる。
【0164】
また、請求項3に記載の発明によると、油圧モータは内部にロータを収容するモータケーシングを有し、供給路は該モータケーシングに形成され減速機内に向けて延びる油路により構成しているので、モータケーシングの油路からなる供給路を通じて潤滑油となる油液を減速機内に直に供給でき、この油液を減速機内で循環させつつ、例えば減速機のドレンポートから外部のタンクに向けて排出することにより、内部の減速歯車機構等を効果的に潤滑でき、冷却し続けることができる。
【0165】
一方、請求項4に記載の発明によると、油圧モータは減速機内と常時連通するドレン室を有し、供給路は低圧選択弁を介して導かれる油液をドレン室から減速機内に供給する構成としているので、一対の主管路のうち圧力が低い方の主管路から低圧選択弁を介して導かれる潤滑用の油液を油圧モータのドレン室内に還流させつつ、この油液をドレン室を通じて減速機内に供給することができる。
【0166】
また、請求項5に記載の発明によると、主管路から低圧選択弁および供給路を通じて減速機に至る流路の途中には、前記減速機に供給する油液の流量を制限する絞りを設ける構成としているので、一対の主管路のうち圧力が低い方の主管路から低圧選択弁を通じて供給路へと導かれる油液の流量を絞ることができ、油圧モータ用の減速機に供給すべき潤滑油の油量を適正な循環量に設定することができる。
【0167】
また、請求項6に記載の発明によると、一対の主管路の途中にアキュムレータ付きリリーフ弁を設け、低圧選択弁は該リリーフ弁のアキュムレータを兼用する油圧パイロット式の方向切換弁により構成しているので、リリーフ弁のアキュムレータを低圧選択弁として兼用することができ、油圧モータに給排される圧油のうち低圧側の油液を低圧選択弁を介して減速機に供給できると共に、部品点数が増加するのを抑えて組立時の作業性を高めることができる。
【0168】
さらに、請求項7に記載の発明は、低圧選択弁を、弁ケーシング、スプールおよびパイロット油室により構成しているので、リリーフ弁のばね室から低圧選択弁のパイロット油室に流入する圧油の圧力により、スプールを摺動変位させて一対の主管路と流出側ポートとを選択的に連通,遮断することができ、主管路からの低圧の油液を低圧選択弁の流出側ポートを通じて供給路内へと導きつつ、この油液を減速機に潤滑油として供給し続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による潤滑油供給装置が設けられた旋回用油圧モータの油圧回路図である。
【図2】図1中の低圧選択弁を中立位置から切換えた状態を示す油圧回路図である。
【図3】図1中の油圧モータおよび減速機の具体的構成を示す縦断面図である。
【図4】図3中の油圧モータを拡大して示す縦断面図である。
【図5】第2の実施の形態による旋回用油圧モータの油圧回路図である。
【図6】図5中の油圧モータおよび減速機の具体的構成を示す縦断面図である。
【図7】図6中の油圧モータを拡大して示す縦断面図である。
【図8】図7中の矢示VIII−VIII方向からオーバロードリリーフ弁等を破断して示すリヤケーシングの平面図である。
【図9】図8に示すリヤケーシングの底面図である。
【図10】リヤケーシング内の低圧選択弁を図8中の矢示X−X方向からみた拡大断面図である。
【図11】低圧選択弁のスプールが摺動変位した状態を示す図10と同様位置での断面図である。
【図12】図8に示すオーバロードリリーフ弁の開弁特性を示す特性線図である。
【図13】第3の実施の形態による旋回用油圧モータの油圧回路図である。
【図14】図13中の油圧モータおよび減速機の具体的構成を示す縦断面図である。
【図15】図14中の油圧モータを拡大して示す縦断面図である。
【図16】図15中の油圧モータをさらに拡大して示す半断面図である。
【図17】図16中の矢示XVII−XVII方向からオーバロードリリーフ弁、低圧選択弁等を破断して示すモータケーシングの側面図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ(油圧源)
2 タンク
3,60,80 油圧モータ
4A,4B 主管路
5 方向制御弁
8 タンク管路
9A,9B メイクアップ用のチェック弁
11 潤滑油供給装置(潤滑油供給手段)
12 低圧選択弁
13A,13B 油圧パイロット部
16,16′ 供給路
17 絞り
18 ブレーキ装置
31,61,81 モータケーシング
32,62,82 ケーシング本体
32A,62A,82A フロント底部
32E,62E,82E フランジ部
33,63,83 リヤケーシング
34,64,84 ドレン室
35 モータ軸
36 シリンダブロック(ロータ)
37 シリンダ
38 弁板
39 ピストン
40 シュー
41 斜板
42,43,74,94 油路(供給路)
44 旋回フレーム
45 旋回輪
50 減速機
51 減速機ケース
52 下側ハウジング
52A ドレンポート
53 上側ハウジング
55,56 遊星歯車減速機構(減速歯車機構)
57 出力軸
57A ピニオン
65A,65B,86A,86B オーバロードリリーフ弁(アキュムレータ付きリリーフ弁)
66,87 弁筒
66S,87S 絞り孔(絞り)
67,88 弁座筒
68,89 ポペット弁体
70,91 ばね室
71,92 設定ばね
72,93 スプール摺動穴
75,95 スプール
76A,76B,96A,96B パイロット油室
77A,77B,97A,97B ばね
78A,78B,98A,98B パイロット通路
85A,85B 給排通路

Claims (7)

  1. 油圧源からの圧油により回転駆動される油圧モータと、該油圧モータによって駆動される減速歯車機構を有し該油圧モータの回転を減速して出力する減速機と、該減速機の減速歯車機構に潤滑油を供給する潤滑油供給手段とからなる油圧モータ用減速機の潤滑装置において、
    前記潤滑油供給手段は、前記油圧源を油圧モータに接続する一対の主管路の間に設けられ該一対の主管路のうち圧力が低い方の主管路を流出側ポートに選択的に連通させる低圧選択弁と、一端側が該低圧選択弁の流出側ポートに接続され他端側が前記減速機に接続され該低圧選択弁で選択した前記主管路からの油液を前記減速機に対し潤滑油として供給する供給路とにより構成したことを特徴とする油圧モータ用減速機の潤滑装置。
  2. 前記減速機は減速歯車機構を収容する減速機ケースを有し、前記供給路は、前記低圧選択弁を介して導かれる潤滑用の油液を前記減速機ケース内に供給する構成としてなる請求項1に記載の油圧モータ用減速機の潤滑装置。
  3. 前記油圧モータは内部にロータを収容するモータケーシングを有し、前記供給路は、該モータケーシングに形成され前記減速機内に向けて延びる油路により構成してなる請求項1に記載の油圧モータ用減速機の潤滑装置。
  4. 前記油圧モータ内には減速機内と常時連通するドレン室を設け、前記供給路は、前記低圧選択弁を介して導かれる潤滑用の油液を該ドレン室を経由して前記減速機内に供給する構成としてなる請求項1に記載の油圧モータ用減速機の潤滑装置。
  5. 前記主管路から前記低圧選択弁と供給路を通じて前記減速機に至る流路の途中には、前記減速機に潤滑油として供給する油液の流量を制限する絞りを設けてなる請求項1,2,3または4に記載の油圧モータ用減速機の潤滑装置。
  6. 前記一対の主管路の間には、リリーフ圧を設定するばねを収容したばね室内の圧力変化に応じて前記主管路内の圧力を高,低2段で制御するアキュムレータ付きリリーフ弁を設け、前記低圧選択弁は、該リリーフ弁のアキュムレータを兼用する油圧パイロット式の方向切換弁により構成してなる請求項1,2,3,4または5に記載の油圧モータ用減速機の潤滑装置。
  7. 前記低圧選択弁は、軸方向に延びるスプール摺動穴を有した弁ケーシングと、該弁ケーシングのスプール摺動穴内に挿嵌され軸方向に摺動変位することにより前記一対の主管路と流出側ポートとを選択的に連通,遮断するスプールと、該スプールの軸方向両端側に位置して前記弁ケーシングに設けられ前記リリーフ弁のばね室に連通した一対のパイロット油室とにより構成してなる請求項6に記載の油圧モータ用減速機の潤滑装置。
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