JP2004124902A - 方向変換機内蔵立軸ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】ポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量を小さく(低く)抑えるとともに、ポンプ付設装置のポンプ外横方向のはみ出し量を低減することにより、排水機場が小型化されて土木建設費を削減することができる方向変換機内蔵立軸ポンプを提供する。
【解決手段】主軸2を貫通させた縦軸線C方向の揚水管5と、この揚水管5の上側に連設された吐出しエルボ6とを備えた立軸ポンプPにおいて、吐出しエルボ6にディーゼルエンジンによってなる第1原動機28の横出力軸28Aの回転を縦軸に方向変換して主軸2に伝達する方向変換機7が内蔵されている。そして、電動機によってなる第2原動機31の縦出力軸31Aの回転が方向変換機7内の別の動力伝達経路で主軸2に伝達するように構成してある。
【選択図】 図2
【解決手段】主軸2を貫通させた縦軸線C方向の揚水管5と、この揚水管5の上側に連設された吐出しエルボ6とを備えた立軸ポンプPにおいて、吐出しエルボ6にディーゼルエンジンによってなる第1原動機28の横出力軸28Aの回転を縦軸に方向変換して主軸2に伝達する方向変換機7が内蔵されている。そして、電動機によってなる第2原動機31の縦出力軸31Aの回転が方向変換機7内の別の動力伝達経路で主軸2に伝達するように構成してある。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、方向変換機内蔵立軸ポンプに係り、特に、ポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量を小さく(低く)抑えるとともに、ポンプ付設装置のポンプ外横方向のはみ出し量を低減できるようにした方向変換機内蔵立軸ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図3に示すように、立軸ポンプPの上位に減速機によってなる直交変換機(方向変換機)50を設置し、高速モータによってなる第1原動機51の横出力軸52の回転を縦軸に方向変換して主軸53に伝達するように構成するとともに、方向変換機50の上位に設置した低速モータによってなる第2原動機54の縦出力軸55の回転を、前記方向変換機50を介して主軸53に伝達するように構成した立軸ポンプが知られている(たとえば、非特許文献1参照。)。
【0003】
一方、図4に示すように、立軸ポンプPの上位に減速機によってなる直交変換機(方向変換機)60を設置し、電動機によってなる第1原動機61の横出力軸62の回転を方向変換機60で縦軸に方向変換して主軸63に伝達するように構成するとともに、ディーゼルエンジンによってなる第2原動機64の横出力軸65の回転を方向変換機60で縦軸に方向変換して主軸63に伝達するように構成した立軸ポンプが知られている(たとえば、非特許文献2参照。)。
【0004】
【非特許文献1】
社団法人 河川ポンプ施設技術協会「河川ポンプ施設総覧 2001」
655頁 冷却方式
【0005】
【非特許文献2】
社団法人 河川ポンプ施設技術協会「河川ポンプ施設総覧 2001」
339頁 揚水専用(10m3/Sポンプ)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図3に示すように、立軸ポンプPの上位に減速機によってなる直交変換機(方向変換機)50を設置し、さらに方向変換機50の上位に設置した第2原動機54の縦出力軸55の回転を、方向変換機50を介して主軸53に伝達するように構成した前者の立軸ポンプPでは、吐出しベンド56の横軸線Cxから第2原動機54の上端までの寸法H1、つまりポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量H1が大きくなる。このため、排水機場が大型化されて土木建設費が高くなるなどの問題点を有している。
【0007】
また、図4に示すように、立軸ポンプPの上位に減速機によってなる直交変換機(方向変換機)60を設置し、電動機によってなる第1原動機61の横出力軸62の回転を縦軸に方向変換して主軸63に伝達するように構成するとともに、ディーゼルエンジンによってなる第2原動機64の横出力軸65の回転を縦軸に方向変換して主軸63に伝達するように構成した後者の立軸ポンプPでは、鉛直軸線C1から第1原動機61の外端までの寸法L1と第2原動機64の外端までの寸法L2、つまりポンプ付設装置の横方向へのポンプ外はみ出し量(L1+L2)が大きくなり、ポンプ付設装置の設置床面積が拡大されて、面積の大きいポンプ設置部が必要になる。このため、排水機場が大型化されて土木建設費が高くなるなどの問題点を有している。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであって、ポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量を小さく(低く)抑えるとともに、ポンプ付設装置のポンプ外横方向のはみ出し量を低減することにより、排水機場が小型化されて土木建設費を削減することができる方向変換機内蔵立軸ポンプを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係る方向変換機内蔵立軸ポンプは、軸受に回転自在に支持された縦方向の主軸と、この主軸の下部に固着した羽根車と、前記主軸を貫通させた縦方向の揚水管と、この揚水管の上側に連設された吐出管とを備えた立軸ポンプにおいて、前記吐出管に第1原動機の横出力軸の回転を第1動力伝達経路で縦軸に方向変換して前記主軸に伝達する方向変換機が内蔵されているとともに、第2原動機の縦出力軸の回転が前記方向変換機内の第2動力伝達経路で前記主軸に伝達するように構成されていることを特徴としている。
【0010】
本発明によれば、方向変換機が吐出管に内蔵されていることにより、ポンプの上位に方向変換機がはみ出すのを回避できるので、それだけポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量が小さくなる。また、ポンプ付設装置の横方向へのポンプ外はみ出し量を第1原動機のポンプ外はみ出し量のみに低減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態を示す縦断正面図、図2は、要部の構成図である。
図1,図2において、立軸ポンプPは、軸受1,1に回転自在に支持された鉛直軸線Cを有する主軸2と、この主軸2の下部に固着した羽根車3と、この羽根車3を回転自在に収容した吐出しボウル4と、この吐出しボウル4の上側に連設されて主軸2を貫通させた縦方向の揚水管5と、この揚水管5の上側に連設された吐出しエルボ(吐出管)6とを備え、この吐出管6に方向変換機7を内蔵してある。
【0012】
方向変換機7は、縦軸線Cを有するケーシング8と、縦軸線Cに直交する横軸線C2を有して内端部がケーシング8の側壁部に水密に取付けられて側方にのびる軸受ケース9と、縦軸線C上にある入出力回転軸10と、横軸線C2上にある入力回転軸11とを備え、ケーシング8の内部は、上側の方向変換機構室12と、下側のメカニカルシール室13との上下二室に区画されており、軸受ケース9の内端面は方向変換機構室12に臨んでいる。また、ケーシング8の上端部開口は蓋部14によって水密に塞がれており、入出力回転軸10は、蓋部14における中心ボス部14Aに組付けられた軸受ケース15内の上下2段の軸受16A,16Bと、ケーシング8における方向変換機構室12内に設けた軸受支持部17に支持されている軸受17Cによって回転自在に支持されて、ケーシング8の下方と蓋部14の上方の二方向に延出している。なお、軸受16A,16B,17Cは、入出力回転軸10、主軸2、羽根車3などの回転体の重量を含むポンプ運転時の軸スラストを受推している。
【0013】
入力回転軸11は、軸受ケース9内の軸受18A,18Bに回転自在かつ横軸線C2方向の移動を不能に支持されている。軸受ケース9は、吐出しエルボ6の横向きの開口部19から吐出しエルボ6の外側に導出され、この軸受ケース9の外側に入力回転軸11の外端部が延出している。また、軸受ケース9の外端開口部は、入力回転軸11の回転を可能かつ水密に塞がれている。
【0014】
入力回転軸11の内端部には小傘歯車20が形成または固着され、この小傘歯車20が入出力回転軸10に固着されている大傘歯車21に噛み合うことで、直交変換伝達機能を有する傘歯車減速機を構成しており、小傘歯車20と大傘歯車21は方向変換機構室12の内部に位置している。また、メカニカルシール室13に上下2段のメカニカルシール22A,22Bが設けられ、上段のメカニカルシール22Aによって、方向変換機構室12内の潤滑油23がメカニカルシール室13に漏出したり、メカニカルシール室13内の潤滑油24が方向変換機構室12に漏出するのを防止するとともに、下段のメカニカルシール22Bによって、吐出しエルボ6内の揚水がメカニカルシール室13に侵入したり、メカニカルシール室13内の潤滑油24が吐出しエルボ6内に漏出するのを防止して、入出力回転軸10を回転自在かつ水密に軸封している。
【0015】
入出力回転軸10の下端部はカップリング25を介して主軸2に同時回転可能に連結され、入力回転軸11の外端部は、カップリング26と、たとえば電磁クラッチ機構によってなる第1クラッチ27などを介して、ディーゼルエンジンによってなる第1原動機28の横出力軸28Aを連結してある。また、入出力回転軸10の上端部は、カップリング29と、たとえば電磁クラッチ機構によってなる第2クラッチ30などを介して、電動機によってなる第2原動機31の縦出力軸31Aを連結してある。
【0016】
前記構成において、第1クラッチ27をON、第2クラッチ30をOFFに保持した状態で、第1原動機28を運転すると、横出力軸28Aの出力は、第1クラッチ27→カップリング26→方向変換機17の入力回転軸11→小傘歯車20→大傘歯車21→入出力回転軸10→カップリング25の第1動力伝達経路で主軸2に伝達され、主軸2を減速回転して立軸ポンプPの運転がなされる。また、方向変換機7が入力回転軸11側の小傘歯車20と入出力回転軸10側の大傘歯車21とを噛み合せた直交変換伝達機能を有する歯車減速機によって構成されているので、第1原動機28の高回転数を所定の減速比で立軸ポンプPの必要回転数まで減速して運転することができる。なお、この場合、第2クラッチ30がOFFに保持されているので、入出力回転軸10の回転が第2原動機31に影響をおよぼすことはない。
【0017】
一方、第1クラッチ27をOFF、第2クラッチ30をONに保持した状態で、第2原動機31を運転すると、縦出力軸31Aの出力は、第2クラッチ30→カップリング29→入出力回転軸10→カップリング25の第2動力伝達経路で主軸2に伝達され、主軸2を回転して立軸ポンプPの運転がなされる。なお、この場合、第1クラッチ27がOFFに保持されているので、入出力回転軸10の回転が第1原動機28に影響をおよぼすことはない。また、電動機によってなる第2原動機31を使用しているので、その極数を選択して機種を特定することにより、立軸ポンプPを適性な回転数で運転することができる。さらに、通常は、電動機によってなる第2原動機31によって立軸ポンプPを運転し、停電時には、ディーゼルエンジンによってなる第1原動機28によって立軸ポンプPを運転することができる。すなわち、立軸ポンプPの常時運転を実行することができる。
【0018】
しかも、方向変換機7が吐出しエルボ6に内蔵されていることにより、立軸ポンプPの上位に方向変換機7がはみ出すのを回避できる。このため、吐出しベンド6の横軸線Cxから第2原動機31の上端までの寸法H、つまりポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量Hを、図3に示すポンプ外はみ出し量H1よりも小さく(低く)抑えることができる。また、図1,図2におけるポンプ付設装置の横方向へのポンプ外はみ出し量を鉛直軸線Cから第1原動機28の外端までの寸法Lのみに低減して、図4に示す横方向へのポンプ外はみ出し量(L1+L2)よりも大幅(約1/2)に低減して、ポンプ付設装置の設置床面積を縮小することができるので、排水機場が小型化されて土木建設費を削減することができる。
【0019】
なお、前記実施の形態では、第1原動機28をディーゼルエンジンによって構成し、第2原動機31を電動機によって構成して説明しているが、第1原動機28を電動機によって構成し、第2原動機31をエンジン(たとえばガスタービンエンジン)によって構成してもよい。また、前記実施の形態のように、第2原動機31を電動機によって構成した場合には、方向変換機7のケーシング8における方向変換機構室12内に、たとえば遊星歯車構造の減速機を設け、この減速機により第2原動機31の縦出力軸31Aの回転を減速して入出力回転軸10に伝達するように構成してもよい。これにより、第2原動機31の回転数を所定の減速比で立軸ポンプPの必要回転数まで減速して運転することができる。さらに、第1原動機28と第2原動機31の両者を電動機によって構成してもよい。このように、第1,第2原動機28,31を電動機によって構成した場合には、第1クラッチ27と第2クラッチ30を省略しても、入出力回転軸10の回転が停止状態に保持されている側の第1原動機28または第2原動機31に影響をおよぼすことはない。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る方向変換機内蔵立軸ポンプは構成されているので、以下のような格別の効果を奏する。
【0021】
すなわち、方向変換機が吐出管に内蔵されていることにより、立軸ポンプの上位に方向変換機がはみ出すのを回避できる。このため、ポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量を低く抑えることができるとともに、ポンプ付設装置の横方向へのポンプ外はみ出し量を鉛直軸線から第1原動機外端までの寸法のみに低減することができるので、ポンプ付設装置の設置床面積を縮小して、排水機場を小型化し土木建設費を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す縦断正面図である。
【図2】要部の構成図である。
【図3】第1従来例の概略正面図である。
【図4】第2従来例の概略正面図である。
【符号の説明】
1 軸受
2 主軸
3 羽根車
5 揚水管
6 吐出しエルボ(吐出管)
7 方向変換機
28 第1原動機
28A 第1原動機の横出力軸
31 第2原動機
31A 第2原動機の縦出力軸
C 縦軸線
P 立軸ポンプ
【発明の属する技術分野】
本発明は、方向変換機内蔵立軸ポンプに係り、特に、ポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量を小さく(低く)抑えるとともに、ポンプ付設装置のポンプ外横方向のはみ出し量を低減できるようにした方向変換機内蔵立軸ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図3に示すように、立軸ポンプPの上位に減速機によってなる直交変換機(方向変換機)50を設置し、高速モータによってなる第1原動機51の横出力軸52の回転を縦軸に方向変換して主軸53に伝達するように構成するとともに、方向変換機50の上位に設置した低速モータによってなる第2原動機54の縦出力軸55の回転を、前記方向変換機50を介して主軸53に伝達するように構成した立軸ポンプが知られている(たとえば、非特許文献1参照。)。
【0003】
一方、図4に示すように、立軸ポンプPの上位に減速機によってなる直交変換機(方向変換機)60を設置し、電動機によってなる第1原動機61の横出力軸62の回転を方向変換機60で縦軸に方向変換して主軸63に伝達するように構成するとともに、ディーゼルエンジンによってなる第2原動機64の横出力軸65の回転を方向変換機60で縦軸に方向変換して主軸63に伝達するように構成した立軸ポンプが知られている(たとえば、非特許文献2参照。)。
【0004】
【非特許文献1】
社団法人 河川ポンプ施設技術協会「河川ポンプ施設総覧 2001」
655頁 冷却方式
【0005】
【非特許文献2】
社団法人 河川ポンプ施設技術協会「河川ポンプ施設総覧 2001」
339頁 揚水専用(10m3/Sポンプ)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図3に示すように、立軸ポンプPの上位に減速機によってなる直交変換機(方向変換機)50を設置し、さらに方向変換機50の上位に設置した第2原動機54の縦出力軸55の回転を、方向変換機50を介して主軸53に伝達するように構成した前者の立軸ポンプPでは、吐出しベンド56の横軸線Cxから第2原動機54の上端までの寸法H1、つまりポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量H1が大きくなる。このため、排水機場が大型化されて土木建設費が高くなるなどの問題点を有している。
【0007】
また、図4に示すように、立軸ポンプPの上位に減速機によってなる直交変換機(方向変換機)60を設置し、電動機によってなる第1原動機61の横出力軸62の回転を縦軸に方向変換して主軸63に伝達するように構成するとともに、ディーゼルエンジンによってなる第2原動機64の横出力軸65の回転を縦軸に方向変換して主軸63に伝達するように構成した後者の立軸ポンプPでは、鉛直軸線C1から第1原動機61の外端までの寸法L1と第2原動機64の外端までの寸法L2、つまりポンプ付設装置の横方向へのポンプ外はみ出し量(L1+L2)が大きくなり、ポンプ付設装置の設置床面積が拡大されて、面積の大きいポンプ設置部が必要になる。このため、排水機場が大型化されて土木建設費が高くなるなどの問題点を有している。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであって、ポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量を小さく(低く)抑えるとともに、ポンプ付設装置のポンプ外横方向のはみ出し量を低減することにより、排水機場が小型化されて土木建設費を削減することができる方向変換機内蔵立軸ポンプを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係る方向変換機内蔵立軸ポンプは、軸受に回転自在に支持された縦方向の主軸と、この主軸の下部に固着した羽根車と、前記主軸を貫通させた縦方向の揚水管と、この揚水管の上側に連設された吐出管とを備えた立軸ポンプにおいて、前記吐出管に第1原動機の横出力軸の回転を第1動力伝達経路で縦軸に方向変換して前記主軸に伝達する方向変換機が内蔵されているとともに、第2原動機の縦出力軸の回転が前記方向変換機内の第2動力伝達経路で前記主軸に伝達するように構成されていることを特徴としている。
【0010】
本発明によれば、方向変換機が吐出管に内蔵されていることにより、ポンプの上位に方向変換機がはみ出すのを回避できるので、それだけポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量が小さくなる。また、ポンプ付設装置の横方向へのポンプ外はみ出し量を第1原動機のポンプ外はみ出し量のみに低減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態を示す縦断正面図、図2は、要部の構成図である。
図1,図2において、立軸ポンプPは、軸受1,1に回転自在に支持された鉛直軸線Cを有する主軸2と、この主軸2の下部に固着した羽根車3と、この羽根車3を回転自在に収容した吐出しボウル4と、この吐出しボウル4の上側に連設されて主軸2を貫通させた縦方向の揚水管5と、この揚水管5の上側に連設された吐出しエルボ(吐出管)6とを備え、この吐出管6に方向変換機7を内蔵してある。
【0012】
方向変換機7は、縦軸線Cを有するケーシング8と、縦軸線Cに直交する横軸線C2を有して内端部がケーシング8の側壁部に水密に取付けられて側方にのびる軸受ケース9と、縦軸線C上にある入出力回転軸10と、横軸線C2上にある入力回転軸11とを備え、ケーシング8の内部は、上側の方向変換機構室12と、下側のメカニカルシール室13との上下二室に区画されており、軸受ケース9の内端面は方向変換機構室12に臨んでいる。また、ケーシング8の上端部開口は蓋部14によって水密に塞がれており、入出力回転軸10は、蓋部14における中心ボス部14Aに組付けられた軸受ケース15内の上下2段の軸受16A,16Bと、ケーシング8における方向変換機構室12内に設けた軸受支持部17に支持されている軸受17Cによって回転自在に支持されて、ケーシング8の下方と蓋部14の上方の二方向に延出している。なお、軸受16A,16B,17Cは、入出力回転軸10、主軸2、羽根車3などの回転体の重量を含むポンプ運転時の軸スラストを受推している。
【0013】
入力回転軸11は、軸受ケース9内の軸受18A,18Bに回転自在かつ横軸線C2方向の移動を不能に支持されている。軸受ケース9は、吐出しエルボ6の横向きの開口部19から吐出しエルボ6の外側に導出され、この軸受ケース9の外側に入力回転軸11の外端部が延出している。また、軸受ケース9の外端開口部は、入力回転軸11の回転を可能かつ水密に塞がれている。
【0014】
入力回転軸11の内端部には小傘歯車20が形成または固着され、この小傘歯車20が入出力回転軸10に固着されている大傘歯車21に噛み合うことで、直交変換伝達機能を有する傘歯車減速機を構成しており、小傘歯車20と大傘歯車21は方向変換機構室12の内部に位置している。また、メカニカルシール室13に上下2段のメカニカルシール22A,22Bが設けられ、上段のメカニカルシール22Aによって、方向変換機構室12内の潤滑油23がメカニカルシール室13に漏出したり、メカニカルシール室13内の潤滑油24が方向変換機構室12に漏出するのを防止するとともに、下段のメカニカルシール22Bによって、吐出しエルボ6内の揚水がメカニカルシール室13に侵入したり、メカニカルシール室13内の潤滑油24が吐出しエルボ6内に漏出するのを防止して、入出力回転軸10を回転自在かつ水密に軸封している。
【0015】
入出力回転軸10の下端部はカップリング25を介して主軸2に同時回転可能に連結され、入力回転軸11の外端部は、カップリング26と、たとえば電磁クラッチ機構によってなる第1クラッチ27などを介して、ディーゼルエンジンによってなる第1原動機28の横出力軸28Aを連結してある。また、入出力回転軸10の上端部は、カップリング29と、たとえば電磁クラッチ機構によってなる第2クラッチ30などを介して、電動機によってなる第2原動機31の縦出力軸31Aを連結してある。
【0016】
前記構成において、第1クラッチ27をON、第2クラッチ30をOFFに保持した状態で、第1原動機28を運転すると、横出力軸28Aの出力は、第1クラッチ27→カップリング26→方向変換機17の入力回転軸11→小傘歯車20→大傘歯車21→入出力回転軸10→カップリング25の第1動力伝達経路で主軸2に伝達され、主軸2を減速回転して立軸ポンプPの運転がなされる。また、方向変換機7が入力回転軸11側の小傘歯車20と入出力回転軸10側の大傘歯車21とを噛み合せた直交変換伝達機能を有する歯車減速機によって構成されているので、第1原動機28の高回転数を所定の減速比で立軸ポンプPの必要回転数まで減速して運転することができる。なお、この場合、第2クラッチ30がOFFに保持されているので、入出力回転軸10の回転が第2原動機31に影響をおよぼすことはない。
【0017】
一方、第1クラッチ27をOFF、第2クラッチ30をONに保持した状態で、第2原動機31を運転すると、縦出力軸31Aの出力は、第2クラッチ30→カップリング29→入出力回転軸10→カップリング25の第2動力伝達経路で主軸2に伝達され、主軸2を回転して立軸ポンプPの運転がなされる。なお、この場合、第1クラッチ27がOFFに保持されているので、入出力回転軸10の回転が第1原動機28に影響をおよぼすことはない。また、電動機によってなる第2原動機31を使用しているので、その極数を選択して機種を特定することにより、立軸ポンプPを適性な回転数で運転することができる。さらに、通常は、電動機によってなる第2原動機31によって立軸ポンプPを運転し、停電時には、ディーゼルエンジンによってなる第1原動機28によって立軸ポンプPを運転することができる。すなわち、立軸ポンプPの常時運転を実行することができる。
【0018】
しかも、方向変換機7が吐出しエルボ6に内蔵されていることにより、立軸ポンプPの上位に方向変換機7がはみ出すのを回避できる。このため、吐出しベンド6の横軸線Cxから第2原動機31の上端までの寸法H、つまりポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量Hを、図3に示すポンプ外はみ出し量H1よりも小さく(低く)抑えることができる。また、図1,図2におけるポンプ付設装置の横方向へのポンプ外はみ出し量を鉛直軸線Cから第1原動機28の外端までの寸法Lのみに低減して、図4に示す横方向へのポンプ外はみ出し量(L1+L2)よりも大幅(約1/2)に低減して、ポンプ付設装置の設置床面積を縮小することができるので、排水機場が小型化されて土木建設費を削減することができる。
【0019】
なお、前記実施の形態では、第1原動機28をディーゼルエンジンによって構成し、第2原動機31を電動機によって構成して説明しているが、第1原動機28を電動機によって構成し、第2原動機31をエンジン(たとえばガスタービンエンジン)によって構成してもよい。また、前記実施の形態のように、第2原動機31を電動機によって構成した場合には、方向変換機7のケーシング8における方向変換機構室12内に、たとえば遊星歯車構造の減速機を設け、この減速機により第2原動機31の縦出力軸31Aの回転を減速して入出力回転軸10に伝達するように構成してもよい。これにより、第2原動機31の回転数を所定の減速比で立軸ポンプPの必要回転数まで減速して運転することができる。さらに、第1原動機28と第2原動機31の両者を電動機によって構成してもよい。このように、第1,第2原動機28,31を電動機によって構成した場合には、第1クラッチ27と第2クラッチ30を省略しても、入出力回転軸10の回転が停止状態に保持されている側の第1原動機28または第2原動機31に影響をおよぼすことはない。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る方向変換機内蔵立軸ポンプは構成されているので、以下のような格別の効果を奏する。
【0021】
すなわち、方向変換機が吐出管に内蔵されていることにより、立軸ポンプの上位に方向変換機がはみ出すのを回避できる。このため、ポンプ付設装置の上方向へのポンプ外はみ出し量を低く抑えることができるとともに、ポンプ付設装置の横方向へのポンプ外はみ出し量を鉛直軸線から第1原動機外端までの寸法のみに低減することができるので、ポンプ付設装置の設置床面積を縮小して、排水機場を小型化し土木建設費を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す縦断正面図である。
【図2】要部の構成図である。
【図3】第1従来例の概略正面図である。
【図4】第2従来例の概略正面図である。
【符号の説明】
1 軸受
2 主軸
3 羽根車
5 揚水管
6 吐出しエルボ(吐出管)
7 方向変換機
28 第1原動機
28A 第1原動機の横出力軸
31 第2原動機
31A 第2原動機の縦出力軸
C 縦軸線
P 立軸ポンプ
Claims (1)
- 軸受に回転自在に支持された縦方向の主軸と、この主軸の下部に固着した羽根車と、前記主軸を貫通させた縦方向の揚水管と、この揚水管の上側に連設された吐出管とを備えた立軸ポンプにおいて、前記吐出管に第1原動機の横出力軸の回転を第1動力伝達経路で縦軸に方向変換して前記主軸に伝達する方向変換機が内蔵されているとともに、第2原動機の縦出力軸の回転が前記方向変換機内の第2動力伝達経路で前記主軸に伝達するように構成されていることを特徴とする方向変換機内蔵立軸ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002293411A JP2004124902A (ja) | 2002-10-07 | 2002-10-07 | 方向変換機内蔵立軸ポンプ |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004124902A true JP2004124902A (ja) | 2004-04-22 |
Family
ID=32284323
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004124902A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012002142A (ja) * | 2010-06-17 | 2012-01-05 | Seisa Gear Ltd | 汲み上げポンプ及び汲み上げポンプの駆動方法 |
KR20230088139A (ko) * | 2021-12-10 | 2023-06-19 | (주)하나산업 | 감속기구 및 이를 구비한 수직형 펌프 |
JP7360641B1 (ja) | 2022-06-14 | 2023-10-13 | 竜介 木下 | 排水ポンプ装置、及びこれを用いた排水機場 |
-
2002
- 2002-10-07 JP JP2002293411A patent/JP2004124902A/ja not_active Withdrawn
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KR102590484B1 (ko) * | 2021-12-10 | 2023-10-20 | (주)하나산업 | 감속기구 및 이를 구비한 수직형 펌프 |
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