JP2004124709A - 液化石油ガス機関用燃料供給制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2次レギユレータから主燃料通路と低速燃料通路を分離独立して吸気道に連通ないし開口することにより、低速燃料通路に作用する吸気負圧を、主燃料通路のみで供給する場合の吸気負圧よりも強く設定でき、機関の運転性、特に低速運転の安定性を向上させる、液化石油ガス機関用燃料供給制御装置を提供する。
【解決手段】混合器1と1次レギユレータ4と2次レギユレータ5とを有し、1次レギユレータ4は燃料ボンベに連通し、2次レギユレータ5は1次レギユレータ4に連通するとともに、主燃料通路10と低速燃料通路61,14,62,63,64を経て吸気道2に連通する。
【選択図】 図1
【解決手段】混合器1と1次レギユレータ4と2次レギユレータ5とを有し、1次レギユレータ4は燃料ボンベに連通し、2次レギユレータ5は1次レギユレータ4に連通するとともに、主燃料通路10と低速燃料通路61,14,62,63,64を経て吸気道2に連通する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の燃料供給装置、特に液化石油ガスを燃料とする液化石油ガス機関用燃料供給制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の液化石油ガスを燃料とする機関の燃料供給装置においては、大型機関では主(高速)燃料用レギユレータと低速燃料用レギユレータをもつて機関への燃料供給を調整制御し、小型機関では主燃料系統ないし主燃料用レギユレータのみをもつて機関への燃料供給を調整制御するのを一般としていた。したがつて、小型機関といえども機関回転範囲の広い2輪車用機関などでは、主燃料系統ないし主燃料用レギユレータのみでは燃料供給の制御が難しいものであつた。また、大型機関のような低速燃料用レギユレータを小型機関に設けることは、かなり広い配置場所を必要とし、好ましいものではなかつた。しかし、小型機関でも、特に排ガス規制値が厳しい場合の対応策として、低速燃料通路を分離独立して設ける必要性が要求される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は上述の問題に鑑み、2次レギユレータから主燃料通路と低速燃料通路を分離独立して吸気道に連通ないし開口することにより、低速燃料通路に作用する吸気負圧を、主燃料通路のみで燃料ガスを供給する場合の吸気負圧よりも強く設定でき、機関の運転性、特に低速運転の安定性を向上する、液化石油ガス機関用燃料供給制御装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の構成は混合器と1次レギユレータと2次レギユレータとを有し、1次レギユレータは燃料ボンベに連通し、2次レギユレータは1次レギユレータに連通するとともに、主燃料通路と低速燃料通路を経て吸気道に連通したことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明では主燃料系と独立に低速燃料系及び始動燃料系を設け、機関の円滑な始動及び低速運転を得る。混合器本体に1次レギユレータと2次レギユレータを備え、燃料ボンベを1次レギユレータを経て2次レギユレータへ連通し、2次レギユレータを主燃料通路、燃料流量調整針弁、主燃料噴孔を経て、吸気道の絞り弁の下面に対向する部位へ開口する。また、2次レギユレータを低速燃料通路、燃料流量調整針弁、低速燃料噴孔を経て、吸気道の絞り弁のアイドリング位置近傍へ開口する。さらに、2次レギユレータを始動燃料通路、燃料流量調整針弁、始動開閉弁を経て、吸気道の絞り弁よりも下流側部分へ開口する。混合器の機関側に結合した吸気道を有するアダプタに、低速燃料通路の燃料流量調整針弁と始動燃料通路の燃料流量調整針弁と始動開閉弁とを配設する。
【0006】
変更実施例では、2個の2次レギユレータを吸気道の両側に配設し、両方の2次レギユレータに主燃料通路を接続し、他方の2次レギユレータに低速燃料通路と始動燃料通路を接続する。
【0007】
【実施例】
図1,2に示すように、吸気道2が貫通する混合器本体1の始端には、吸気道2を有するアダプタ70が、終端には吸気道2aを有するアダプタ15がそれぞれ突き合され、左右1対の通孔28を貫通するボルト28a(図3)により結合される。混合器本体1に吸気道2と直交する上下方向の円筒状の弁室33が設けられ、弁室33に摺動絞り弁3が昇降可能に嵌挿される。摺動絞り弁3の周面には軸方向溝35が設けられ、混合器本体1に固定した回止めピン34が軸方向溝35に係合される。混合器本体1から上方へ突出する円筒部にキヤツプ31が外嵌され、キヤツプ31と摺動絞り弁3との間に戻しばね32が介装される。外部からキヤツプ31の通孔を経て挿通された遠隔操作ケーブル(図示せず)が摺動絞り弁3に係止される。弁室33の底部には、混合器本体1から主燃料供給管11が僅かに突出され、主燃料供給管11へ摺動絞り弁3の下端に支持した燃料流量調整針弁12が挿通され、摺動絞り弁3の昇降により主燃料噴孔11aから吸気道2へ流れる燃料ガス量が加減される。
【0008】
図2に示すように、摺動絞り弁3のアイドル位置を調整するために、摺動絞り弁3の下端部に斜面を有するカム溝16が設けられ、カム溝16へアイドル調整ボルト30の先端が当接される。アイドル調整ボルト30は斜面とほぼ直交する混合器本体1のねじ孔30aに螺合支持され、アイドル調整ボルト30の頭部とねじ孔30aの端部との間に緩止めばね29が介装される。
【0009】
混合器本体1の下壁部には1次レギユレータ(1次調圧器)4が備えられる。つまり、混合器本体1の下端面にダイアフラム44を挟んでカバー板47が結合される。ダイアフラム44の下面に当て板45が重合せ結合され、ばね48が当て板45とカバー板47との間に介装される。ダイアフラム44の上側に定圧燃料室49が、ダイアフラム44の下側に大気室46がそれぞれ区画される。
【0010】
定圧燃料室49の壁部に軸39によりレバー42が傾動可能に支持され、レバー42の左端部がダイアフラム44に結合した中心突起43の孔へ係合される一方、レバー42の右端部には流入弁42aが備えられる。燃料ボンベからの燃料入口通路36と定圧燃料室49を結ぶ通路に嵌合支持した弁座38へ、流入弁42aがばね48の力により付勢係合される。定圧燃料室49の燃料ガス量が少くなり、ダイアフラム44の上面に作用する燃料ガス圧が弱くなると、ばね48の力によりダイアフラム44と突起43が押し上げられ、レバー42が軸39を中心として時計方向へ回動し、流入弁42aが弁座38から離れ、燃料ガスが補給される。定圧燃料室49の燃料ガスは燃料圧制御弁6を経て、2次レギユレータ5の定圧燃料室13へ供給される。定圧燃料室13と定圧燃料室49を結ぶ通路56の入口に弁座57が嵌合され、通路56に挿入した燃料圧制御弁6が、レバー機構により弁座57へ係合可能とされる。
【0011】
混合器本体1の左側壁部には2次レギユレータ(2次調圧器)5が備えられる。つまり、混合器本体1の左側面にダイアフラム7を挟んでカバー板54が結合され、ダイアフラム7の左側に大気室53が、ダイアフラム7の右側に定圧燃料室13がそれぞれ区画される。定圧燃料室13から主燃料供給管11の下端部へ燃料ジエツト37を有する通路10が設けられる。
【0012】
定圧燃料室13の壁部に軸55によりレバー8が傾動可能に支持され、レバー8の一端が燃料圧制御弁6の左端部に係合され、レバー8の他端がダイアフラム7に当て板51を介して結合した中心突起52へばね9の力により係合可能とされる。機関回転数が上昇すると吸気道負圧が強くなり、吸気道2から定圧燃料室13へ作用する吸気負圧によりダイアフラム7が右方へ吸引され、ダイアフラム7によりレバー8が時計方向へ回動され、燃料圧制御弁6が左方へ引かれて弁座57から離れ、1次レギユレータ4の定圧燃料室49の燃料ガスが弁座57、通路56を経て定圧燃料室13へ供給される。
【0013】
定圧燃料室13の燃料ガスは燃料ジエツト37、通路10、主燃料供給管11、主燃料噴孔11aを経て吸気道2へ供給される。こうして、図示してない燃料ボンベから燃料入口通路36へ入つた液化石油ガス燃料は、1次レギユレータ4、2次レギユレータ5を経て2段階に調圧され、主燃料噴孔11aを経て吸気道2へ供給される。
【0014】
本発明は主燃料系と独立に低速燃料系及び始動燃料系を設け、機関の円滑な始動及び低速運転が得られるようにしたものである。
【0015】
図1に示すように、アダプタ15の吸気道2aの上側の側壁に横方向の始動開閉弁22が、吸気道2aの下側の側壁に横方向の低速燃料通路62と始動燃料通路15aがそれぞれ設けられる。図4に示すように、始動開閉弁22はシリンダ71へ嵌挿した弁体24を、キヤツプ76と弁体24との間に介装したばね77の力により弁座23へ付勢係合される。図示してない遠隔操作ケーブルにより弁体24を、ばね77の力に抗して図4の左方へ引くと、弁体24が弁座23から離れ、通路74が弁座23、シリンダ71の内部、通路25を経て吸気道2aへ連通する。
【0016】
図3に示すように、通路62は通路63、摺動絞り弁3の下面に対向する通路64を経て、吸気道2へ開口する低速燃料噴孔64aに連通する。通路62と通路63との間に、燃料流量調整針弁17が設けられ、また、図4に示すように、通路15aと通路20との間に、燃料流量調整針弁21が設けられる。通路15aは通路75,74を経て弁座23へ連通する。上下方向の各通路25,20,75の外端部はボール栓により閉鎖される。シリンダ71を横切る通路25の上半部は吸気道2の摺動絞り弁3よりも上流側部分へ開口されるか、空気清浄器へ開口される。
【0017】
図3に示すように、機関の始動時、定圧燃料室13の燃料ガスは通路61,14,62、燃料流量調整針弁17、通路63、上下方向の通路64を経て低速燃料噴孔64aへ流れる。また、定圧燃料室13の燃料ガスは通路61,14,20、図4に示す燃料流量調整針弁21、通路15a,75,74、開位置にある始動開閉弁22の弁座23を経てシリンダ71の内部へ流入し、シリンダ71の内部で通路25(上半部)からの空気と混合し、通路25を経て吸気道2aへ流れる。こうして、機関を始動するに必要な燃料ガスが、2次レギユレータ5の定圧燃料室13から始動燃料通路25と低速燃料噴孔64a、吸気道2a,2を経て機関へ供給され、始動及び暖機がなされる。始動後は始動開閉弁22は閉じられる。摺動絞り弁3のアイドル開度はアイドル調整ボルト30により調整される。機関の高速運転では、摺動絞り弁3が引き上げられ、2次レギユレータ5の定圧燃料室13の燃料ガスは、主として燃料ジエツト37、通路10、主燃料供給管11、主燃料噴孔11aを経て吸気道2へ供給される。
【0018】
図5に示す実施例は、2次レギユレータを2個に分割して混合器本体1の両側壁部に配置し、2次レギユレータ5の定圧燃料室13の燃料ガスを、図4に示すものと同様に燃料流量調整針弁21、始動開閉弁22、通路25を経て吸気道2aへ供給するとともに、燃料流量調整針弁17、摺動絞り弁3の下面に対向する低速燃料噴孔64aを経て吸気道2へ供給し、さらに、2次レギユレータ5Aの定圧燃料室13の燃料ガスは主燃料通路のみ、すなわち燃料ジエツト37、通路10、主燃料供給管11、主燃料噴孔11aを経て吸気道2へ供給するようにしたものである。
【0019】
特に2個の2次レギユレータ5,5Aを吸気道2の両側方に配置することにより、1個あたりのダイアフラムの直径を小さく、混合器全体を小型にすることができ、機関の各運転条件に適した燃料ガス量を機関へ供給し、機関の円滑な始動、低速運転及び高速運転を得ることができる。
【0020】
【発明の効果】
叙上のように、本発明は液化石油ガス機関用燃料供給制御装置において、主燃料通路と低速燃料通路を各別に独立して吸気道に連通したので、機関の低速運転でも吸気負圧の強いところに低速燃料通路を開口することができ、機関の低速運転性を向上し、特に排ガス排出量を減少できるので、排ガス規制値が厳しい場合に有効なものである。
【0021】
混合器の機関側に結合した吸気道を有するアダプタに、2次レギユレータに連なる低速燃料通路を設け、該低速燃料通路を吸気道の絞り弁のアイドル開度近傍に開口したので、2次レギユレータから低速燃料通路に至る混合器本体の通路構成を簡略化でき、機械加工性が向上する。
【0022】
始動燃料通路を低速燃料通路と同様にアダプタに設けたので、低速燃料通路と同様の効果を奏し、またアダプタに燃料流量調整機構を集中配置したことにより、混合器本体の通路構成が簡略化され、また燃料流量調整機構の操作性が向上する。
【0023】
低速燃料通路と始動燃料通路をアダプタに配したので、機関の熱による燃料ガスの気化性が向上するものである。
【0024】
低速燃料通路及び始動燃料通路に燃料流量調整機構を設けることにより、機関のばらつきに対応でき、排ガス成分の調整が可能である。
【0025】
2次レギユレータを2個に分割配置することにより、1個あたりのダイアフラムの直径を小さくすることができ、特に2個の2次レギユレータを吸気道の側方に配置することにより混合器全体を小型にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液化石油ガス機関用燃料供給制御装置の側面断面図である。
【図2】図1の線2A−2Aによる液化石油ガス機関用燃料供給制御装置の正面断面図である。
【図3】同液化石油ガス機関用燃料供給制御装置の平面断面図である。
【図4】図1の線4A−4Aによる液化石油ガス機関用燃料供給制御装置の背面断面図である。
【図5】本発明の変更実施例に係る液化石油ガス機関用燃料供給制御装置の正面断面図である。
【符号の説明】
1:混合器本体 2,2a:吸気道 3:摺動絞り弁 4:1次レギユレータ 5,5A:2次レギユレータ 6:燃料圧制御弁 10:主燃料通路 11:主燃料供給管 11a:主燃料噴孔 12:燃料流量調整針弁 14:低速燃料通路 15:アダプタ 15a:始動燃料通路 17:燃料流量調整針弁 20:始動燃料通路 21:燃料流量調整針弁 22:始動開閉弁 25:始動燃料通路 36:燃料入口通路 61,62,63,64:低速燃料通路 64a:低速燃料噴孔 74,75:始動燃料通路
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の燃料供給装置、特に液化石油ガスを燃料とする液化石油ガス機関用燃料供給制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の液化石油ガスを燃料とする機関の燃料供給装置においては、大型機関では主(高速)燃料用レギユレータと低速燃料用レギユレータをもつて機関への燃料供給を調整制御し、小型機関では主燃料系統ないし主燃料用レギユレータのみをもつて機関への燃料供給を調整制御するのを一般としていた。したがつて、小型機関といえども機関回転範囲の広い2輪車用機関などでは、主燃料系統ないし主燃料用レギユレータのみでは燃料供給の制御が難しいものであつた。また、大型機関のような低速燃料用レギユレータを小型機関に設けることは、かなり広い配置場所を必要とし、好ましいものではなかつた。しかし、小型機関でも、特に排ガス規制値が厳しい場合の対応策として、低速燃料通路を分離独立して設ける必要性が要求される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は上述の問題に鑑み、2次レギユレータから主燃料通路と低速燃料通路を分離独立して吸気道に連通ないし開口することにより、低速燃料通路に作用する吸気負圧を、主燃料通路のみで燃料ガスを供給する場合の吸気負圧よりも強く設定でき、機関の運転性、特に低速運転の安定性を向上する、液化石油ガス機関用燃料供給制御装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の構成は混合器と1次レギユレータと2次レギユレータとを有し、1次レギユレータは燃料ボンベに連通し、2次レギユレータは1次レギユレータに連通するとともに、主燃料通路と低速燃料通路を経て吸気道に連通したことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明では主燃料系と独立に低速燃料系及び始動燃料系を設け、機関の円滑な始動及び低速運転を得る。混合器本体に1次レギユレータと2次レギユレータを備え、燃料ボンベを1次レギユレータを経て2次レギユレータへ連通し、2次レギユレータを主燃料通路、燃料流量調整針弁、主燃料噴孔を経て、吸気道の絞り弁の下面に対向する部位へ開口する。また、2次レギユレータを低速燃料通路、燃料流量調整針弁、低速燃料噴孔を経て、吸気道の絞り弁のアイドリング位置近傍へ開口する。さらに、2次レギユレータを始動燃料通路、燃料流量調整針弁、始動開閉弁を経て、吸気道の絞り弁よりも下流側部分へ開口する。混合器の機関側に結合した吸気道を有するアダプタに、低速燃料通路の燃料流量調整針弁と始動燃料通路の燃料流量調整針弁と始動開閉弁とを配設する。
【0006】
変更実施例では、2個の2次レギユレータを吸気道の両側に配設し、両方の2次レギユレータに主燃料通路を接続し、他方の2次レギユレータに低速燃料通路と始動燃料通路を接続する。
【0007】
【実施例】
図1,2に示すように、吸気道2が貫通する混合器本体1の始端には、吸気道2を有するアダプタ70が、終端には吸気道2aを有するアダプタ15がそれぞれ突き合され、左右1対の通孔28を貫通するボルト28a(図3)により結合される。混合器本体1に吸気道2と直交する上下方向の円筒状の弁室33が設けられ、弁室33に摺動絞り弁3が昇降可能に嵌挿される。摺動絞り弁3の周面には軸方向溝35が設けられ、混合器本体1に固定した回止めピン34が軸方向溝35に係合される。混合器本体1から上方へ突出する円筒部にキヤツプ31が外嵌され、キヤツプ31と摺動絞り弁3との間に戻しばね32が介装される。外部からキヤツプ31の通孔を経て挿通された遠隔操作ケーブル(図示せず)が摺動絞り弁3に係止される。弁室33の底部には、混合器本体1から主燃料供給管11が僅かに突出され、主燃料供給管11へ摺動絞り弁3の下端に支持した燃料流量調整針弁12が挿通され、摺動絞り弁3の昇降により主燃料噴孔11aから吸気道2へ流れる燃料ガス量が加減される。
【0008】
図2に示すように、摺動絞り弁3のアイドル位置を調整するために、摺動絞り弁3の下端部に斜面を有するカム溝16が設けられ、カム溝16へアイドル調整ボルト30の先端が当接される。アイドル調整ボルト30は斜面とほぼ直交する混合器本体1のねじ孔30aに螺合支持され、アイドル調整ボルト30の頭部とねじ孔30aの端部との間に緩止めばね29が介装される。
【0009】
混合器本体1の下壁部には1次レギユレータ(1次調圧器)4が備えられる。つまり、混合器本体1の下端面にダイアフラム44を挟んでカバー板47が結合される。ダイアフラム44の下面に当て板45が重合せ結合され、ばね48が当て板45とカバー板47との間に介装される。ダイアフラム44の上側に定圧燃料室49が、ダイアフラム44の下側に大気室46がそれぞれ区画される。
【0010】
定圧燃料室49の壁部に軸39によりレバー42が傾動可能に支持され、レバー42の左端部がダイアフラム44に結合した中心突起43の孔へ係合される一方、レバー42の右端部には流入弁42aが備えられる。燃料ボンベからの燃料入口通路36と定圧燃料室49を結ぶ通路に嵌合支持した弁座38へ、流入弁42aがばね48の力により付勢係合される。定圧燃料室49の燃料ガス量が少くなり、ダイアフラム44の上面に作用する燃料ガス圧が弱くなると、ばね48の力によりダイアフラム44と突起43が押し上げられ、レバー42が軸39を中心として時計方向へ回動し、流入弁42aが弁座38から離れ、燃料ガスが補給される。定圧燃料室49の燃料ガスは燃料圧制御弁6を経て、2次レギユレータ5の定圧燃料室13へ供給される。定圧燃料室13と定圧燃料室49を結ぶ通路56の入口に弁座57が嵌合され、通路56に挿入した燃料圧制御弁6が、レバー機構により弁座57へ係合可能とされる。
【0011】
混合器本体1の左側壁部には2次レギユレータ(2次調圧器)5が備えられる。つまり、混合器本体1の左側面にダイアフラム7を挟んでカバー板54が結合され、ダイアフラム7の左側に大気室53が、ダイアフラム7の右側に定圧燃料室13がそれぞれ区画される。定圧燃料室13から主燃料供給管11の下端部へ燃料ジエツト37を有する通路10が設けられる。
【0012】
定圧燃料室13の壁部に軸55によりレバー8が傾動可能に支持され、レバー8の一端が燃料圧制御弁6の左端部に係合され、レバー8の他端がダイアフラム7に当て板51を介して結合した中心突起52へばね9の力により係合可能とされる。機関回転数が上昇すると吸気道負圧が強くなり、吸気道2から定圧燃料室13へ作用する吸気負圧によりダイアフラム7が右方へ吸引され、ダイアフラム7によりレバー8が時計方向へ回動され、燃料圧制御弁6が左方へ引かれて弁座57から離れ、1次レギユレータ4の定圧燃料室49の燃料ガスが弁座57、通路56を経て定圧燃料室13へ供給される。
【0013】
定圧燃料室13の燃料ガスは燃料ジエツト37、通路10、主燃料供給管11、主燃料噴孔11aを経て吸気道2へ供給される。こうして、図示してない燃料ボンベから燃料入口通路36へ入つた液化石油ガス燃料は、1次レギユレータ4、2次レギユレータ5を経て2段階に調圧され、主燃料噴孔11aを経て吸気道2へ供給される。
【0014】
本発明は主燃料系と独立に低速燃料系及び始動燃料系を設け、機関の円滑な始動及び低速運転が得られるようにしたものである。
【0015】
図1に示すように、アダプタ15の吸気道2aの上側の側壁に横方向の始動開閉弁22が、吸気道2aの下側の側壁に横方向の低速燃料通路62と始動燃料通路15aがそれぞれ設けられる。図4に示すように、始動開閉弁22はシリンダ71へ嵌挿した弁体24を、キヤツプ76と弁体24との間に介装したばね77の力により弁座23へ付勢係合される。図示してない遠隔操作ケーブルにより弁体24を、ばね77の力に抗して図4の左方へ引くと、弁体24が弁座23から離れ、通路74が弁座23、シリンダ71の内部、通路25を経て吸気道2aへ連通する。
【0016】
図3に示すように、通路62は通路63、摺動絞り弁3の下面に対向する通路64を経て、吸気道2へ開口する低速燃料噴孔64aに連通する。通路62と通路63との間に、燃料流量調整針弁17が設けられ、また、図4に示すように、通路15aと通路20との間に、燃料流量調整針弁21が設けられる。通路15aは通路75,74を経て弁座23へ連通する。上下方向の各通路25,20,75の外端部はボール栓により閉鎖される。シリンダ71を横切る通路25の上半部は吸気道2の摺動絞り弁3よりも上流側部分へ開口されるか、空気清浄器へ開口される。
【0017】
図3に示すように、機関の始動時、定圧燃料室13の燃料ガスは通路61,14,62、燃料流量調整針弁17、通路63、上下方向の通路64を経て低速燃料噴孔64aへ流れる。また、定圧燃料室13の燃料ガスは通路61,14,20、図4に示す燃料流量調整針弁21、通路15a,75,74、開位置にある始動開閉弁22の弁座23を経てシリンダ71の内部へ流入し、シリンダ71の内部で通路25(上半部)からの空気と混合し、通路25を経て吸気道2aへ流れる。こうして、機関を始動するに必要な燃料ガスが、2次レギユレータ5の定圧燃料室13から始動燃料通路25と低速燃料噴孔64a、吸気道2a,2を経て機関へ供給され、始動及び暖機がなされる。始動後は始動開閉弁22は閉じられる。摺動絞り弁3のアイドル開度はアイドル調整ボルト30により調整される。機関の高速運転では、摺動絞り弁3が引き上げられ、2次レギユレータ5の定圧燃料室13の燃料ガスは、主として燃料ジエツト37、通路10、主燃料供給管11、主燃料噴孔11aを経て吸気道2へ供給される。
【0018】
図5に示す実施例は、2次レギユレータを2個に分割して混合器本体1の両側壁部に配置し、2次レギユレータ5の定圧燃料室13の燃料ガスを、図4に示すものと同様に燃料流量調整針弁21、始動開閉弁22、通路25を経て吸気道2aへ供給するとともに、燃料流量調整針弁17、摺動絞り弁3の下面に対向する低速燃料噴孔64aを経て吸気道2へ供給し、さらに、2次レギユレータ5Aの定圧燃料室13の燃料ガスは主燃料通路のみ、すなわち燃料ジエツト37、通路10、主燃料供給管11、主燃料噴孔11aを経て吸気道2へ供給するようにしたものである。
【0019】
特に2個の2次レギユレータ5,5Aを吸気道2の両側方に配置することにより、1個あたりのダイアフラムの直径を小さく、混合器全体を小型にすることができ、機関の各運転条件に適した燃料ガス量を機関へ供給し、機関の円滑な始動、低速運転及び高速運転を得ることができる。
【0020】
【発明の効果】
叙上のように、本発明は液化石油ガス機関用燃料供給制御装置において、主燃料通路と低速燃料通路を各別に独立して吸気道に連通したので、機関の低速運転でも吸気負圧の強いところに低速燃料通路を開口することができ、機関の低速運転性を向上し、特に排ガス排出量を減少できるので、排ガス規制値が厳しい場合に有効なものである。
【0021】
混合器の機関側に結合した吸気道を有するアダプタに、2次レギユレータに連なる低速燃料通路を設け、該低速燃料通路を吸気道の絞り弁のアイドル開度近傍に開口したので、2次レギユレータから低速燃料通路に至る混合器本体の通路構成を簡略化でき、機械加工性が向上する。
【0022】
始動燃料通路を低速燃料通路と同様にアダプタに設けたので、低速燃料通路と同様の効果を奏し、またアダプタに燃料流量調整機構を集中配置したことにより、混合器本体の通路構成が簡略化され、また燃料流量調整機構の操作性が向上する。
【0023】
低速燃料通路と始動燃料通路をアダプタに配したので、機関の熱による燃料ガスの気化性が向上するものである。
【0024】
低速燃料通路及び始動燃料通路に燃料流量調整機構を設けることにより、機関のばらつきに対応でき、排ガス成分の調整が可能である。
【0025】
2次レギユレータを2個に分割配置することにより、1個あたりのダイアフラムの直径を小さくすることができ、特に2個の2次レギユレータを吸気道の側方に配置することにより混合器全体を小型にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液化石油ガス機関用燃料供給制御装置の側面断面図である。
【図2】図1の線2A−2Aによる液化石油ガス機関用燃料供給制御装置の正面断面図である。
【図3】同液化石油ガス機関用燃料供給制御装置の平面断面図である。
【図4】図1の線4A−4Aによる液化石油ガス機関用燃料供給制御装置の背面断面図である。
【図5】本発明の変更実施例に係る液化石油ガス機関用燃料供給制御装置の正面断面図である。
【符号の説明】
1:混合器本体 2,2a:吸気道 3:摺動絞り弁 4:1次レギユレータ 5,5A:2次レギユレータ 6:燃料圧制御弁 10:主燃料通路 11:主燃料供給管 11a:主燃料噴孔 12:燃料流量調整針弁 14:低速燃料通路 15:アダプタ 15a:始動燃料通路 17:燃料流量調整針弁 20:始動燃料通路 21:燃料流量調整針弁 22:始動開閉弁 25:始動燃料通路 36:燃料入口通路 61,62,63,64:低速燃料通路 64a:低速燃料噴孔 74,75:始動燃料通路
Claims (6)
- 混合器と1次レギユレータと2次レギユレータとを有し、1次レギユレータは燃料ボンベに連通し、2次レギユレータは1次レギユレータに連通するとともに主燃料通路と低速燃料通路を経て吸気道に連通したことを特徴とする液化石油ガス機関用燃料供給制御装置。
- 混合器の機関側に吸気道を有するアダプタを結合し、該アダプタに2次レギユレータに連なる低速燃料通路を設け、該低速燃料通路を吸気道の絞り弁のアイドリング位置近傍へ開口した、請求項1に記載の液化石油ガス機関用燃料供給制御装置。
- 混合器の機関側に吸気道を有するアダプタを結合し、該アダプタに2次レギユレータに連なる始動燃料通路を設け、該始動燃料通路を始動開閉弁を経て吸気道の絞り弁よりも下流側部分へ開口した、請求項1に記載の液化石油ガス機関用燃料供給制御装置。
- 混合器の機関側に吸気道を有するアダプタを結合し、該アダプタに2次レギユレータに連なる低速燃料通路と始動燃料通路を設けた、請求項2,3に記載の液化石油ガス機関用燃料供給制御装置。
- 前記低速燃料通路と始動燃料通路に燃料流量調整機構をそれぞれ設けた、請求項4に記載の液化石油ガス機関用燃料供給制御装置。
- 2次レギユレータを2個に分割して配置し、両方の2次レギユレータを1次レギユレータに連通するとともに、主燃料通路と低速燃料通路を各別に経て吸気道へ開口した、請求項1に記載の液化石油ガス機関用燃料供給制御装置。
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KR101393875B1 (ko) * | 2012-10-15 | 2014-05-12 | 노스타콤포지트 주식회사 | 이륜차량 엔진용 lp가스 혼합기 |
CN113431713A (zh) * | 2021-07-08 | 2021-09-24 | 湖南大学 | 一种可变截面燃气高效混合器装置的控制方法 |
-
2002
- 2002-09-30 JP JP2002285606A patent/JP2004124709A/ja active Pending
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