JP2004124693A - 二重床用の支柱構造及びこの支柱構造による二重床の施工方法 - Google Patents

二重床用の支柱構造及びこの支柱構造による二重床の施工方法 Download PDF

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高木 栄二
Tokuzo Kobayashi
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Abstract

【課題】二重床における床板を支持する支柱において、その初期設定の状態が明確にわかり、且つ、それに要する操作が容易であり、施工も容易である。
【解決手段】床板を基礎床から浮かせて支持するための二重床用の支柱構造であって、この支柱構造が、敷き詰められる床板の各コーナー部を固定して支持する上部と、上部に螺合して基礎床上に安定に置かれ、床板の上方からの回転操作で上部に対して上下動可能な下部とからなり、上部と下部とを最大限捩じ込んだ状態で基準高さとなる支柱を有するものであることを特徴とする二重床用の支柱構造。
【選択図】    図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、床板を基礎床から一定高さ浮かせて敷設し、基礎床との間に所要空間(標準床下空間)を確保する二重床の支柱構造及びこの支柱構造による二重床の施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
二重床は、OA機器等の設置に必要な配線を床下空間に収容できることから、オフィスルーム等の床構造に多く採用されている。二重床を構築する部屋の基礎床は、高低差20mmから30mm程度の粗悪な場合もあるが、通常は1m 当たり2mm程度以下の波打ち(凹凸)がある。このため、二重床は、一辺の長さが500mmで厚みが25mm程度の方形の床板を基礎床上に設置されるレベル調整可能な支柱によって、例えば、25mm、50mm等所定高さ浮かせて支持し、レベル調整しながら敷設するものが主流である。これに用いる支柱は、個々の床板の各コーナー部に螺合した1本のボルト等で支持するタイプのものより、複数の床板の集合したコーナー部を、一つの別体の支柱を用いてまとめて支持する独立支柱タイプのものが、操作が簡便なこと等から比較的多く使用されている。
【0003】
独立支柱タイプのものは、施工手順の点から見ると、床板を載設する前に支柱をレベル調整しながら基礎床に接着剤等で固着するもの(特開2000−234435号公報)が一般的であるが、所要の床下空間(床高)の確保、レベル出し調整の煩雑さ、固着に要する養生期間及び手間もさることながら、接着剤の使用によって作業環境を悪化させたり、養生のため工期を遅らせたりするといった問題点を有する。更に、床高さの変更が必要になる等して支柱を取り替える場合、支柱が簡単、且つ、きれいに取り外せず、しかも、取り外した後に残った接着剤の除去作業や、接着剤の除去によって傷付いた基礎床の補修作業が必要となる問題点を有する。これらは、近年流行の、旧借り手が撤去時にスケルトン状態に復元し、新借り手が好みの二重床の種類や高さに入れ替える賃貸形態であるところの、いわゆるスケルトン貸しオフィスビルにおいては非常に都合の悪いものであった。そこで、高さ調節機能を有して各床板の集合するコーナー部を固定構造によって支柱に対して上下から挟着固定し、支柱を基礎床に固定しない非固定独立支柱タイプのもの(特開2000−257243公報)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開2000−257243公報記載の非固定独立支柱タイプのものは、上部を下部に対して上方にも下方にも調整して床板のレベル出しを行なうものであるから、床板の敷設時に設定しておかなければならない上部の基準高さ(下部に対する上部の捩じ込み深さ)が調整範囲の途中にあることになるが、その位置が明確でない。おそらく、下部に対する上部の高さを目分量で設定したり、下部と上部との間を物差しで計ったりして設定するものと思われるが、いずれにしても面倒であり、正確な基準高さにはでき難い。特に、スケルトン貸し等を含むリニューアルでは、床高さが50mm程度(床下の配線空間の高さが25mm程度)の低床タイプが多いから、基準高さ設定、則ち、初期設定が低すぎて床下のケーブルを傷つけたりすることがある。又、上部(床板)を下げる調整も許容されているから、下げすぎてケーブルを傷つけることもある。
【0005】
更に、上記した先行例のものでは、支柱と基礎床相互の隙間により生ずるガタ付きを抑えるため、ガタの原因になる支柱の接地部と基礎床面との接触面積を減らすために長いネジ棒を用いて接地部の広がりを極端に小さくしている。よって、支柱は非常に安定性が悪く、自立しないから、床板を載せる際に倒れてしまう。このため、多数の支柱を先に敷き並べた後に床板を順次載置していく効率的な施工手順が採れず、支柱の設置と床板の支柱への固定とを同時に行う熟練を要する施工手順を採らざるを得ない。又、配線工事等で床板を取り外した状態のときに支柱が倒れる懸念がある。加えて、この先行例の本来の目的は、支柱の接地部に釣鐘形をした弾性材からなる緩衝材を取り付け、この緩衝材を通常荷重では弾性材として機能させ、これを越えた重荷重では剛体として機能させることで、床板にかかる軽重の荷重を吸収しようとするものである。しかし、これによると、通常荷重である歩行の際に緩衝材の弾性変形によるふわふわ感が避けられないことになる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の課題の下、本発明は、請求項1に記載した、床板を基礎床から浮かせて支持するための二重床用の支柱構造であって、この支柱構造が、敷き詰められる床板の各コーナー部を固定して支持する上部と、上部に螺合して基礎床上に安定に置かれ、床板の上方からの回転操作で上部に対して上下動可能な下部とからなり、上部と下部とを最大限捩じ込んだ状態で基準高さとなる支柱を有するものであることを特徴とする二重床用の支柱構造を提供したものである。そして、この支柱構造による二重床の施工は、請求項8に記載した、上部と下部とを最大限捩じ込んで基準高さに調整した支柱を床板に対応した基礎床の所定位置に置いて行き、次いで、床板を上部に固定する操作を所定の施工域で行った後、下部と基礎床との間に隙間が生じている支柱に対しては、床板の上方からの下部の回転操作で下部を基礎床に接地するまで下降させる方法をとることになる。
【0007】
本発明に係る二重床用の支柱構造に用いる支柱によれば、上部と下部とを最大限に捩じ込んで上部が下部に当たってそれ以上下がらない状態を基準高さとするものである。従って、この基準高さの状態が明確にわかり、そのための操作も容易である。そして、この支柱による二重床の施工法は、上記のように、上部と下部とを最大限捩じ込んで基準高さに調整して床板を支持した支柱のうち、下部と基礎床との間に隙間が生じている支柱に対し(床板の張力により、支柱が吊り上げられる)、下部を基礎床に接地するまで下降させて行けばよいという、一律的でわかり易い施工手順をとることができる点を最大の特徴としている。即ち、この支柱の調整操作には、下部を上昇させる(上部を下降させる)という操作は原則として存在しないから、支柱の基準高さによって決定される床下配線空間高さ内にケーブルを収容しておく限り、支柱のレベル調整やガタツキ調整の際に高さを下げ過ぎて配線に必要な床高の不足部分が発生することはない。よって、調整作業が容易になるし、床下空間が25mm程度の低い二重床の場合であっても、レベル調整やガタツキ調整で下げ過ぎて床下のケーブルを傷つける事故が発生する等の心配がないから、配線収容性能が非常に高い支柱構造となる。
【0008】
更に、本発明に係る二重床用の支柱構造による二重床の施工法は、基礎床の所定位置に単に置き並べた支柱に対して床板を固定して行けばよいという、効率的な施工手順をとることができる点を第二の特徴としている。このためには、支柱を安定に自立させておかなければならないが、具体的には、基礎床に接地する下部の広がりを、床板を支持する上部の広がりと同じ程度かそれ以上に設定するのが好ましい。即ち、下部の広がりが上部より小さいと、基礎床の凹凸や傾斜で傾いた際、その重心が下部の外郭からはみ出て自立しなかったり、物の僅かな接触によって倒れたりするからである。尚、支柱を単に置き並べればよいことの利点は、上記の他に手間がかかって作業環境も悪化させる接着剤を不要にするし、支柱の強制的な取外しやその後の基礎床の補修作業も不要にするという効果もある。従って、この施工法は、上記したスケルトン貸しの際のリニューアル等に最適である。
【0009】
ところで、以上の機能が要求される下部は、請求項2に記載した、下部が、基礎床に接地する弾性材を取り付けた接地部と、接地部から起立する台部とからなるものや、請求項5に記載した、下部が、基礎床に接地する弾性材を取り付けた接地部と、接地部から起立して一体となったカップ形の台部と、この台部に空回り可能に取り付けられて上部に螺合する大径で短いネジ部材とからなるものが考えられる。これによると、最下位の接地部の広がりを上部と同じかそれ以上にしておけばよいことになる。
【0010】
そして、支柱に対する床板の固定が終了した後は、基礎床の凹凸等で支柱が吊り上がってその下部が基礎床に接地していない個所を探し(乗ったときの床板の下がり等で容易に判別できる)、床板の上方からの回転操作で下部を基礎床に接地するまで下げればよい。この操作は、支柱に対する床板の固定を解いたりする必要はなく、床板を固定したままでできるので便利である。反対に、基礎床が部分的に高すぎて支柱が他の支柱に比べて相対的に高くなりすぎている場合もあるが、この場合は、床板の弾性変形等でこれが吸収できる場合が多い。但し、あまり極端な場合は、このときは、周辺の支柱もその下部が基礎床から持ち上がっているから、その下部を押し下げて基礎床に接地させることで、突出した部分の高さを通常高さの床板の高さになだらかに合わせることができる。
【0011】
ところで、上記した支柱の降下操作をしても(この操作をしない支柱も同様であるが)、接地部は基礎床に部分的に接地するだけのことがある。このようなとき、この床板の上を歩行したりすると、未接地部分が着地して音鳴りが発生したりする。そのため、請求項2のように、接地部に弾性材を取り付けておけば、これがより確実に防止できる。但し、この弾性材は、音鳴りを防ぐものであって、支柱を弾性支持するものではないから、ごく薄いもので足りる。
【0012】
このような状態をできるだけ避ける意味からも、下部の降下操作をするときには、支柱が基礎床と床板との間を十分に張るまで下げる必要がある。しかし、弾性材の摩擦係数は大きいから、これが僅かに基礎床に当たっただけで、接地部が重たくなって回転できなくなることがある。そこで、請求項2に記載した、台部が接地部に対して、又は接地部が弾性材に対して空回りできる構造であれば、下部(接地部)の回転時、弾性材が基礎床から受ける抵抗を、台部が接地部に対して、又は接地部が弾性材に対して空回りしてこれを吸収できるし、請求項5に記載した、ネジ部材が台部に対して空回りできる構造であれば、ネジ部材の回転時、弾性材が基礎床から受ける抵抗を、ネジ部材が台部に対して空回りしてこれを吸収できるから、十分に降下させて未接地部分を少なくできる。
【0013】
ところで、請求項2の台部については、請求項3に記載した、台部が棒状をしており、上部の中心に形成された貫通孔に螺合するもの、請求項4に記載した、台部が接地部と一体となったカップ形をしており、この台部に上部に螺合する大径で短いネジ部材が空回り不能に取り付けられているものが考えられるし、更に、請求項5の構成において、請求項6に記載した、上部とネジ部材及びネジ部材と台部とにそれぞれ相互に摺動する摺動部を形成し、この摺動部に、歩行等によって床板にかかる繰り返し荷重程度では回転を規制されるものの、上部の強制回転操作では弾性変形して回転が許容される上部回止め構造及び下部回止め構造を施した構成、そして、この具体的構成として、請求項7に記載した、上部回止め構造及び下部回止め構造が、一方の摺動部には他方の摺動部に摺動する摺動体が形成され、他方の摺動部には摺動体に当接すると回転が規制される突起体が適当間隔おいて形成されたものである構成を、更に、これらの構成において、請求項8に記載した、台部とネジ部材との間に、又は上部とネジ部材との間にネジ部材の回転を一定範囲内に規制するストッパが設けられているものの他、以上のネジ部材が、上部に係合して床板の各コーナー部を押圧固定する固定具の直径よりも大径をしており、ネジ部材と上部とが樹脂成形品からなるものといったものがあり、それぞれに特有の効果を有している。尚、これらの効果については、それぞれの実施例の中で説明する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の第一並びに第二の実施の形態を示す二重床構造の斜視図であるが、第一の形態の二重床構造は、コンクリートスラブ等で構成される基礎床1と、基礎床1上に置かれる一定高さで、床板に対してプラス側、則ち、下部を上部に対して長くする側に高さ調整が可能な支柱2と、支柱2で支持される床板3とからなり、基礎床1と床板3との間に配線空間(所要空間)4が確保されるものである。尚、第二の形態の二重床構造は、壁16際に発生するボーダー部の隙間を埋めるボーダー構造にも適用できるものであり、これについては後で詳述する。
【0015】
図2は支柱2と固定具14との関係を示す斜視図、図3は支柱2と床板3との関係を示す平面図、図4は図3中A−A相当断面図、図5及び図6は図3中B−B相当断面図であるが、支柱2は、基礎床1に接地する接地部5を持つ下部8と、床板3を支柱2上方で支持する支持板6aを有する上部6から成っており、本例のものは、接地部5は平面視円形をした板体であり、この中心から上部にネジ部7bを持つ棒状の台部7を起立させて支持板6aをその中心に穿設された貫通孔の内周に形成されたネジ部6bに螺合するとともに、この支持板6aに床板3を水平方向に位置規制した状態で支持する連結具9を係合載置して支持部6に構成している。このとき、連結具9には、床板3を連結固定する為の一定の間隙を形成する係止孔10が形成されており、この係止孔10に後述する固定具14が挿入されて係止される。この場合、接地部5は支持板6aに対して同程度又はそれ以上の広がりに形成されており、床板3の敷込み作業や床板3を取り外しての配線作業に際して支柱2が自立して倒れのないようにしている。
【0016】
接地部5の外周にはゴムや軟質樹脂等からなるリング状の弾性体11が取り付けられるが、本例では、接地部5の外周端部に弾性体11の内向きコ字状断面をした取付基部11aを側方からの嵌込みによって装着している。この取付基部11aの外側のほぼ全周には、斜め下方に向けてヒレ部11bを延設してクッション性を高めてガタツキ音を防いでいる。従って、基礎床1の傾きで接地部5の一部が多少浮いた状態でもガタツキはしない。尚、90度毎に設けた切欠11cは位置合わせの目印である。この弾性材11は、接地部5が部分的又は全面的に着地した場合の音鳴りを防ぐのが主目的であって、支柱2を弾性支持するものではない。よって、その厚みはごく薄いものに設定してある。
【0017】
図4に示すように、床板3は、支持部6に載置され、固定構造12で係止固定されるが、具体的には、連結具9の上面に床板3の側面間に配置されて水平方向の位置規制を行う位置決め突部9aとこの位置決め突部9aの中心側に位置決め凹部9bをそれぞれ係止孔10の外方に設けて床板3のコーナー部に形成した四半円形の床板係止辺3aを嵌合させ、床板3を位置決めした状態で連結具9に載せ、4枚の床板3の床板係止辺3aが合わさってできた落ち込み段部13の切欠孔13aから連結具9の係止孔10へ上端に鍔部が張出した円柱状の固定具14を挿入するとともに、係止孔10の内周面下端に形成した傾斜カム部10aに固定具14外周下端の左右に設けた係止突起14aを係合させて床板3のコーナー部を締め付けるようにしている。傾斜カム部10aは、固定具14の締め込み方向に下り勾配となる下向きの係止面を係止孔10の円周方向に沿って設けたものであり、更に、その起点部分から上方に向けて固定具14の係止突起14aが挿入可能なガイド溝10bが設けられている。この目的の下では、連結具9は樹脂製のものが適し、位置決め凸部9aや位置決め凹部9bの下方の肉部には、下端に開口する内周面を有するぬすみを形成して重量を軽減したものが適する。
【0018】
図5に示すように、固定具14の係止突起14aの位置をガイド溝10bに合わせて差し込んだ後、固定具14を回転操作して係止突起14aを傾斜カム部10aに係止させると、一個の固定具14で四個の床板3のコーナー部が同時に固定されることになる。このとき、固定具14の上面は落ち込み段部13から上方には突出しないようにして床板3の上面と高さが合わされている。尚、本例の係止突起14aは、左右2個所に設けられているから、これに対応して傾斜カム部10aも2箇所あり、固定具14を約半回転させることで2mm程度の締め込み代となるよう設定しているが、係止突起14aを1個にして約1回転締め込みできるようにすれば倍の締め込み代が得られる。このように、カムによる締め付けをとったのは、ネジ等に比べて操作を迅速にするためである。
【0019】
固定具14の中心には上下方向に貫通した操作孔14bが設けられており、上方からドライバー等の回転操作具15を挿入し、台部7の上端に形成した嵌合部7aに嵌合させて回転操作することにより、上部6と下部8の相対的な高さを上下調節可能としている。言うまでもなく、嵌合部7aは回転操作具15の形状に合わせて各種選択可能である。又、操作孔14bの上部は固定具14自身を回転操作するための六角レンチ等の工具が嵌合可能な形状に形成されているが、これも使用する工具に合わせて各種選択可能である。
【0020】
本例の支柱2を用いて床板3を敷設するには、まず、上部6と下部8とを最大限捩じ込んで基準高さに設定した支柱2を基礎床1に配置する。この状態では、基礎床1の傾斜に沿って支柱2は僅か傾いた状態になるものの、接地部5が充分広いので自立する。次に、床板3のコーナー部を連結具9上に載置する。この時、図4に示すように、床板3と連結具9の間に隙間が生じる個所もあるが、支柱2の各嵌合部分及び床板3が僅かにずれたり弾性変形をしたりして傾き、連結具9に床板3が沿うことになる。連結具9には床板3の側面間に位置する位置決め突部9aや位置決め凹部9bが設けられていて水平方向のズレが規制されるので、位置合わせに問題はなく、作業中に脱落することもない。
【0021】
次に、固定具14を係止孔10内に挿入して締め込むと、床板3の弾性変形と隣接する床板3の目地部での折れ曲がりで基礎床1の凹凸や傾斜に沿った形に連結具9が床体3を引き寄せ、床板3相互が連結される。この床板3の弾性変形や目地部での折れ曲がりの程度は基礎床1の精度によって左右されるが、通常は床板3の上に敷かれるカーペットの上からでは目立たない僅かなものである。この場合、支柱2の接地部5は基礎床1に固定されていないのであるから、床板3の弾性変形と隣接する床板3の目地部での折れ曲がりが限界に達した箇所では、図5に示すように、支柱2の接地部5の一部または全体が床板3に引き寄せられて基礎床1から浮き上がった宙吊り状態になり、その上を歩くとコトコト音がしたり、ふわふわする感じがしたりする不具合個所が部分的に発生する。
【0022】
そこで、同図に示すように、コトコト音やふわふわ感の発生する不具合個所の固定具14の操作孔14bから回転操作具15を挿入し、その先端を台部7の嵌合部7aに嵌合して回転させれば、支持板6aは連結具9を介して床板3と回転規制されているから、接地部5が基礎床1に部分的に又は全面的に接地して床板3との間を充分に張った状態にするまで接地部5を下降させることができる。このとき、例えば基礎床1の材質によっては弾性体11との摩擦抵抗が大きかったり、基礎床1の凹凸が激しかったりすると弾性体11が引っ掛かって床板3を充分に張るまで回転させ難いことがあるから、接地部5に対して弾性体11をある程度ガタを持たせたりして水平回転可能に取り付けて空回りできるようにしておくとよい。更に、接地部5に台部7の下端を抜出不能、且つ、相互に回転可能に取り付けておけば、いずれか抵抗の少ない部分で空回りすることになるから、回転操作がより確実なものとなる。言うまでもないが、これらは何れか一方であってもよい。
【0023】
以上は、本発明の基本的な実施の形態であり、支柱2を初期設定するに際し、上部6と下部8とが当たるまで最大限に捩じ込むのは欠かすことができない条件である。しかし、このとき、両者の間に、例えば、ゲージのようなものを挟み込んでおき、最大限捩じ込んだ位置が必ずしも両者が最接近する位置ではないようにしておく態様も考えられないではない。これによると、基礎床1が極度に高い地点の支柱2の下部8を上部6に対して上げる(床体3を下げること)操作も可能になり、レベル調整の選択肢が増す。但し、初期設定における上部6と下部8の捩じ込みはゲージに当たるまで行なうのは本発明と同じであり、このとき、ゲージは簡単に抜き取ることができるようなものにしておくことで、操作に面倒さは加わらない。
【0024】
このようにして敷設作業は完了するが、支柱2の接地部5は弾性体11を介して部分的に接地するものがある。従って、この上を人が歩いたりして荷重がかかると、支柱2は弾性範囲内の変形をして接地することになるが、このとき、接地部5には弾性体11が取り付けてあるから、ガタツキ音が発生したりしない。尚、このとき、理論的には床板3は僅かに落ち込むわけであるが、調整後の落ち込み量は床仕上げ材(カーペット等)の沈み量に比べても些少の1mm程度以下であるから、歩行感を損なうようなことはない。又、このとき、支柱2が床板3を下から十分に張っていると、たとえ、接地部5に未接地部分があっても、歩行等の通常荷重では、この未接地部分が接地しないままのこともある。
【0025】
本発明の支柱2による施工法は、以上の説明のように、基礎床1上にただ単に設置することを基本とするが、部屋の広さや形状によっては、例えば、縦横一列を接着剤等によって固着して基準にしたり、高い耐震性能要求に応えて部分的に固着したりする場合がある。その場合の支柱2の例を図6の断面図で示す。本例のものは、弾性体11を装着していない接地部5の中心に基礎床1から所定間隔浮き上がった状態となる上向きの張出部22を形成し、この張出部22に台部7の下端を抜出不能、且つ、相互に回転可能に取り付けたものである。これによると、接着剤23で接地部5を基礎床1に固定した場合でも、台部7は回転操作具15によって回転できるから、支柱2の高さ調整を行うことができる。この場合、接地部5に弾性体11を取り付けておく必要はないが、取り付いたままであっても差し支えない。
【0026】
図7も支柱2の他の例を示す断面図であるが、本例の台部7は、防火性能に優れて経年変化の少ない鋼板を溶融亜鉛メッキ処理等で防錆処理したものを絞り加工し、上面周縁からは胴部が下方へ延設され、下端は外方へ水平に折り返して接地部5としたカップ形をしているものである(接地部5が上部6に対して同じかそれ以上の広がりを有する点は変わらない)。台部7の上面は周囲が環状凸部25に形成され、内側の凹部分の中心に回転操作具15の先端が嵌合可能な嵌合部7aを設けている。環状凸部25の内側には内周面に雌ネジ部26が形成されたリング状の樹脂製ネジ部材27が装着されており、環状凸部25の内周面でネジ部材27が広がらないように受けて補強している。ネジ部材27は環状凸部25の内側に設けた係止孔28に係合されて台部7と一体化されている(台部7に対して空回りできない)。
【0027】
接地部5には軟質樹脂からなるリング状の緩衝部材(弾性材)11が装着され、基礎床1の凹凸や傾斜によってガタツキ音が発生するのを防止している。緩衝部材11は、内向きに開口した断面コ字状をした取付基部11a内に接地部5の先端を挿入して取り付けを行う。取付基部11aの外周には斜め下方に向けてヒレ部11bが形成され、クッション性が高められている。ヒレ部はほぼ全周に設けるが、90度毎に切欠11cを設けて位置合わせの目印としている。
【0028】
本例の支柱2も、連結具9と固定具14で床板3を強力に連結固定したままの状態で、操作孔14bから回転操作具15を挿入して台部7を回転させれば、前例同様に連結具9は床板3で回転規制されていることから、台部7に取り付けたネジ部材27と連結具9の外周に形成された雄ネジ部30によるネジ作用で台部7、即ち、下部8を基礎床1側に下降させることができる。図8も支柱2の他の例を示す断面図であるが、本例のものは、台部7の内周に上記したようなネジ部材27を設けるのではなく、台部7(環状凸部25)の内周に直接ネジを形成して連結部9の雄ネジ30と螺合しているものである。
【0029】
図9も支柱2の他の例を示す断面図であるが、本例のものは、上記したネジ部材27を有する点は変わらないが、回転操作具15との嵌合部27aがネジ部材27に形成されている点、ネジ部材27と環状凸部25(台部7)の内周とは相対回転可能、即ち、ネジ部材27は台部7に対して空回りができる点が異なるものである。従って、ネジ部材27を単に載置しただけでは、台部7がネジ部材27から落下してしまうから、ネジ部材27の底面に垂直部32aとこれより外方に向く水平部32bとでL字形をした突起32を形成するとともに、台部7の中心に孔7cを形成して孔7cの外周をこの突起32の水平部32bに引っ掛けて一体化している。尚、図10に示すように、本例の突起32は180度間隔に対向して二個形成されているが、これに限定されるものではない。ネジ部材27と台部7とは空回りできるといっても、台部7が基礎床1から浮き上がって抵抗がないときには、ネジ部材27を回すと、台部7はネジ部材27と一緒に回って下降する。しかし、台部7が基礎床1に接触して僅かでも抵抗が生ずると、ネジ部材27のみが回転して台部7、すなわち接地部5をきつく基礎床1に押し付ける。台部7を回転操作する前例ものでは、接地部5が基礎床1に接すると、基礎床1の凹凸との関係で大きな操作力を要求されることがあるが、本例では、台部7を回転させる必要がないから、操作力がより軽くて済む他、接地部5の形状が回転に適した円状に特定されないのが特徴である。
【0030】
ネジ部材27の回転をいつまでも許容していると(基礎床1の凹凸は最大でも2mm位であるから、その必要もない)、接地部5が基礎床1に接した後も回転し続けてネジ部材27と上部6との螺合が外れる場合がある。そこで、一定回転以上しないストッパを設けるのが適するが、本例では、上記した突起32の垂直部32aと孔7とでストッパを構成している。図10はこれを示す台部7とネジ部材27との関係を示す断面図および底面図であるが、ネジ部材27の底面に二つの突起32と台部7の上面にこの突起32の水平部32bが引っ掛かる径の孔7cを形成しておくのは上述した。そこで、突起32の垂直部32aにおける孔7cの中心からの距離を二つのもので変えておくとともに(水平部32bの先端位置は孔7cの中心から同じ距離にしておく)、この孔7cに中心からの距離が短い方の垂直部32aは通過させるが、長い方の垂直部32aは衝突して通過させない突片33を内方に向けて突設しておくのである。
【0031】
そして、突片33の近傍と対向する180度隔てた位置に両方の突起32を弾性変形させて互いの距離を縮めた状態で挿入できる挿入用切欠34を形成し、両方の突起32を挿入することで、ネジ部材27と台部7との結合を図っている(このとき、中心からの距離が長い方の垂直部32aを突片33の傍の切欠34に位置させる)。この場合、孔7cの周囲と突起32の水平部32bとの係合代は僅かでよく、中心からの距離が短い垂直部32aの長さは孔7cの周囲の肉厚よりも十分に長くしてガタがあってもよい。これによると、ネジ部材27が約180度回転しても中心からの距離が短い垂直部32aは突片33には当接せず、約360度回転すると、中心からの距離が長い方の垂直部32aが突片33に衝突してそれ以上の回転が規制されることになる。よって、基礎床1の凹凸は最大でも2mm位であるから、ネジ部材27の雌ネジ部26に形成したネジのピッチをこれ位にしておけば、基礎床1のすべての凹凸を吸収できることになる。
【0032】
図11はストッパの他の例を示すものであるが、本例のものは、ネジ部材27の上部を台部7の環状突部25の外周から突出させるとともに、上部6の連結部9の外周付近から、下端にこの突出部分の内側に入り込む突出部35aを有する係合片35を突出部分の外側を通って垂下させたものである。これにより、ネジ部材27を回して台部7を下降させるとき、台部7が一定以上下降すると、係合片35の突出部35aが突出部分の下面側に当たり、それ以上の下降を規制する。これによると、ネジ部材27を360度以上に亘って回すことができるから、降下範囲を大きくとれる特徴がある。
【0033】
図12は支柱2の他の例を示す平面図、図13は図12中C−C断面図であるが、本例のものは、台部7としてアルミのダイキャスト製品をイメージしたものであり、ネジ部材27を外ネジ、上部6の連結具9を内ネジにするとともに、台部7の外径を四角形にしたものである。また、本例のものは、上記した図6に示した接地部5を接着剤23で固定する例に依っている。加えて、本例では、台部7の環状突部25の四面に、上下に配線36を通すことができる切込み37を形成する他、その上方に位置する床板3にも、配線36を上方に抜き出すための切欠39を形成し、更にその間に位置する連結具9の対応する位置にも切欠を設け、床板3の上面とほぼ面一となる高さで切欠39に突入して配線36を通す際には切り離し可能な蓋38で覆ってある。
【0034】
ところで、以上において、上部6は、上部6で支持される床板3の上を人が歩いたりする繰り返し荷重がかかると、ネジ部材27に対してネジが緩んで下がることがある。こうなると、床板3も下がり、その個所が凹陥した状態になって好ましくない。そこで、上部6とネジ部材27との間に上部回止め構造を施すのが好ましい。図14、図15、図16は上記した図9の例のものに上部回止め構造を施した説明図であるが、上部回止め構造は、上部6を構成する連結具9とネジ部材27とに相互に摺動する摺動部を形成し、この摺動部に、上方からのネジ部材27の強制回転では回転が許容されるが、繰り返し荷重等の低荷重では、当接して回転が規制される構成とする。具体的には、ネジ部材27の上面に連結具9の内周面に摺接する摺動体40を突設し、ネジ部材27の内周面には、摺動体40に干渉する突起体41を形成したものである。この場合において、摺動体40と突起体41とは、その母材と同じ材質のもので一体成形しておくのが適し、そうすると、弾性変形可能なものとなる。
【0035】
これによると、ネジ部材27の強制的な回転操作では、摺動体40と突起体41とは互いに弾性変形して乗越えが可能になるが、繰り返し荷重等では、この乗越えが不能になって回転が規制されるものとなる。この場合の摺動体40は、所定の幅を有するもので対向して2カ所設け、突起体41は、適当間隔おいて複数設けている。突起体41の間隔が狭いと回転規制される範囲(角度)が小さくなるものの、乗越しの回数が増えて操作がやり難くなるから、45°間隔で8個程度設けるのか適する。これによると、1回転で4mm調整できるとすれば、0.5mmの範囲で緩みが規制できることになり、この程度で十分である。
【0036】
以上の回止め構造は、ネジ部材27と下部8を構成する台部7との間にも下部回止め構造として設けられるのが好ましい。ネジ部材27が台部7に対して回転しても、上記と同様な現象が生ずるからである。図16、図17は同じく図9の例のものに下部回止め構造を施したものであるが、この下部回止め構造は、両者の間に摺動部を形成し、一方には、摺動体42を、他方には、突起体43を形成する点は変わらない。只、本例では、摺動体42として上記したストッパの突起32の水平部32bの先端を上方に折り曲げ、その上端面を台部7の上面に形成された孔7cの外周の裏面に摺接するもので構成している。一方、突起体43は、この摺動体42が摺動する個所に、台部7の孔7cの外周を下方に突起させたもので構成している。この場合における摺動体42や突起台43の材質、形状、個数については上記と同様にすればよい。
【0037】
以上、カップ状の台部7を用いた例では、棒状の台部7のものに比べねじ径を大きく設定できることによってねじ山の大きな強度の高いもの(ねじピッチ4mm程度)にできるから、樹脂製のネジ部材27や上部6が採用できる。この場合、前記したように台部7の上面周囲に形成した環状凸部25の内周面でネジの部分が広がらないように受けて補強しているから安全性が高い。更に、ねじ径を固定具14の外径よりも大きな床板3の底面が載る位置(ねじ有効径70mm程度)に設定するとともに、接地部5を上部6と同程度の広がりに設定すれば、支柱2にかかる片荷重の影響を小さくできるし、ねじの緩みも生じ難い。
【0038】
次に、支柱に床板を固定したままで接地部の高さを調節する本発明の構造をボーダー部へ応用した事例を図1及び図8の断面図に示す。図8は図1中D−D断面図であるが、ボーダー用支柱17は床板に対応した連結具の形状が異なるものの部材構成は基本的には支柱2と同じである。連結具9に相当する床板受け20の上面側は、受パネル18に合わせたフラット面で中央は床板の孔と勘合する筒状部31が突設されそれに係止孔10が明けられ、台部7の環状凸部25の内周面には雌ネジ部26を一体成形してある(図8)。接地部5には、軟質樹脂からなるリング状の緩衝部材11が装着され、基礎床1の凹凸や傾斜によってガタツキ音が発生するのを防止している。
【0039】
ボーダー用支柱17の床板受け20の筒状部31に受けパネル18の低段穴部18aを合わせ受けパネル18を載置し、固定具14でボーダー用支持脚17に
固定する。この支柱17も固定具14で締め付けたままの状態で、操作孔14bから回転操作具15を挿入して台部7を回転させれば、台部7の雌ネジ部27と床板受け20の下部に一体成形された雄ネジ部30とで接地部5を下降させることができる。
【0040】
図1には、規格化された寸法の床板3と壁16との間に派生するボーダー部への適用状況が示されている。本例の二重床構造は、壁16際にボーダー用支柱17で支持される受けパネル18と、床板3を支持する支柱2と受けパネル18とに亘って渡し掛けられる橋渡しパネル19等からなり、受けパネル18と橋渡しパネル19との重なり代を調節して敷設することで、様々な幅のボーダー部に対応可能とした構造である。
【0041】
橋渡しパネル19は、金属板等で長方形に形成されたものであり、長辺の一方を補強及び床板3の厚みに揃える目的で下側に折り返して断面コ字形に屈曲させたパネル受部19aを備えており、このパネル受部19aの両端を支柱2で支持するに際し、ここに形成された切欠19bが支柱2の連結具9の上面に突設された水平方向の位置決め突部9bに当接し、水平方向のずれが規制されるものとなっている。又、パネル受部19a側の上面のコーナーには、連結具9の中央の位置決め凹部9bに嵌まり込む低段部19cが形成され、床板3とともに固定具14によって締め付け固定され、上下方向の動きも規制されるものとなる。
【0042】
受けパネル18は、無機質ボード等からなる長方形板であり、短辺の両端をボーダー用支柱17で支持される。この場合、ボーダー用支柱17の部材構成は基本的には支柱2と同じで、上面を構成する連結具9に相当する床板受け20のみが異なる形状で床板に合わせている。具体的には、床板受け20の上面側には、筒状部のみが突設されたフラット面で、受けパネル18の短辺の一方には、その筒状部31および固定具14を挿入して押圧固定できる低段穴部18aが形成されている。
【0043】
この低段穴部18aをボーダー用支柱17の中央に合わせて床板受け20上に降ろし、固定具14を低段穴部18aから挿入して係止孔10の傾斜カム部10aに回転係止させると、受けパネル18は、ボーダー用支柱17に対して水平、上下方向の動きを規制されて固定される。尚、このとき、床板受け20は、外径寸法の約3分の1に相当する部分が受けパネル18の短辺から隣接する受けパネル18側へ突出しており、隣の受けパネル18はここで支持できるようになっている。この他、本例のボーダー用支柱17はボーダー部の幅方向に2基ずつ並んで設けられている。
【0044】
このように、受けパネル18の短辺の他方をフリーでボーダー用支柱17に載置することにより、隣接する受けパネル18相互の位置が規制されないから、隣の受けパネル18との継目の部分を折れ曲がらせた状態でボーダー用支柱17を基礎床1上に設置することができる。従って、壁16にうねりがあっても(通常壁16側は大小のうねりがある)、受けパネル18を1枚単位で壁に沿わせることができる。このとき、受けパネル18の短辺と橋渡しパネル19の短辺の位置を長手方向に互いにずらせておくと、橋渡しパネル19が隣接する受けパネル18間に跨がって架け渡されビス等で固定されることになり、ボーダー用支持材17に対して固定していない受けパネル18の短辺側の浮き上がりやずれ等を防ぐ挟止ができる。又、橋渡しパネル19と壁16との間には、橋渡しパネル19の板厚分の段差ができるから、この段差を橋渡しパネル19と同じ厚みの樹脂板等の端板24で埋めるのが好ましい。
【0045】
ところで、上記各例において、支柱2やボーダー用支柱17における接地部5は支持部6と同程度の広がりを有するが、具体的にいうと、接地部5の外郭の一部又は全部は、支持部6の下方投影面からはみ出ていることが望ましい。こうすることで、各支柱2、17の配置作業等に際して支持部6に物を当てたとき或いは床板3の敷込み作業等に際して支持部6の一部に床板3を載せて偏荷重にしたとき等、支柱2、17が転倒し難い効果が期待できるからである。例えば、一辺500mm角の床板3の場合、支持部6の直径は60〜100mm、接地部5の直径はそれよりも大きな範囲で70〜150mm程度のものが適する。
【0046】
【発明の効果】
以上、本発明に係る二重床用の支柱構造に用いる支柱によれば、上部と下部とを最大限に捩じ込んで上部が下部に当たってそれ以上下がらない状態を基準高さとするものであるから、この基準高さの状態が明確にわかり、且つ、その操作も容易である。そして、本発明によるこの支柱による二重床の施工法によれば、上部と下部とを最大限捩じ込んで基準高さに設定して床板を支持した支柱のうち、下部と基礎床との間に隙間が生じている支柱に対し、下部を基礎床に接地するまで下降させて行けばよいという一律的でわかり易い施工手順をとることができる。従って、支柱の基準高さをケーブルを傷つけない高さに設定しておくことで、支柱のレベル調整やガタツキ調整の際に高さを下げ過ぎてケーブルを傷つけたりする事態がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一並びに第二の実施の形態を示す二重床構造の斜視図である。
【図2】本発明の一例に係る支柱と固定具の関係を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の一例に係る支柱と床板の関係を示す平面図である。
【図4】本発明の一例に係る支柱と床板の関係を示す図3のA−A断面図である。
【図5】本発明の一例に係る支柱と床板の関係を示す図3のB−B断面図である。
【図6】本発明の他の一例に係る支柱と床板の関係を示す図3のB−B断面図である。
【図7】本発明の他の一例に係る支柱と床板の関係を示す断面図である。
【図8】本発明の他の一例に係る支柱と床板の関係を示す図1のD−D断面図である。
【図9】本発明の他の一例に係る支柱と床板の関係を示す断面図である。
【図10】本発明の他の一例に係る支柱を構成する台部とネジ部材との関係を示す一部断面図及び底面図である。
【図11】本発明の他の一例に係る支柱と床板の関係を示す断面図である。
【図12】本発明の他の一例に係る支柱と床板の関係を示す平面図である。
【図13】本発明の他の一例に係る支柱と床板の関係を示す図12のC−C断面図である。
【図14】本発明の一例に係る上部回止め構造の説明図である。
【図15】本発明の一例に係る上部回止め構造を示す上部の一部破断平面図である。
【図16】本発明の一例に係る上部回止め構造と下部回止め構造を示す図15のEーE断面図である。
【図17】本発明の一例に係る下部回止め構造を示す下部と上部の一部断面図と底面図である。
【符号の説明】
1  基礎床
2  支柱
3  床板
3a 床板係止片
4  配線空間
5  接地部
6  上部
6a 支持板
6b ネジ部
7  台部
7a 嵌合部
7b ネジ部
7c 孔
8  下部
9  連結具
9a 位置決め突部
9b 位置決め凹部
10 係止孔
10a 傾斜カム部
10b ガイド溝
11 弾性体
11a 取付基部
11b ヒレ部
11c 切欠
12 固定構造
13 落ち込み段部
14 固定具
14a 係止突起
14b 操作孔
15 回転操作具
16 壁
17 ボーダー用支柱
18 受パネル
18a 低段穴部
19 橋渡しパネル
19a パネル受部
19b 切欠
19c 低段部
20 床板受け
21 突起部
22 張出部
23 接着剤
24 端板
25 環状凸部
26 雌ネジ部
27 ネジ部材
28 係止穴
29 係止爪
30 雄ネジ部
31 筒状部
32 突起
32a 垂直部
32b 水平部
33 突片
34 挿入用切欠
35a 突出部
35 係合片
36 電線
37 切込み
38 蓋
39 切欠
40 摺動体
41 突起体
42 摺動体
43 突起体

Claims (10)

  1. 床板を基礎床から浮かせて支持するための二重床用の支柱構造であって、この支柱構造が、敷き詰められる床板の各コーナー部を固定して支持する上部と、上部に螺合して基礎床上に安定に置かれ、床板の上方からの回転操作で上部に対して上下動可能な下部とからなり、上部と下部とを最大限捩じ込んだ状態で基準高さとなる支柱を有するものであることを特徴とする二重床用の支柱構造。
  2. 下部が、基礎床に接地する弾性材を取り付けた接地部と、接地部から起立する台部とからなるものであり、且つ、台部が接地部に対して、又は接地部が弾性材に対して空回りできる構造である請求項1の二重床用の支柱構造。
  3. 台部が棒状をしており、上部の中心に形成された貫通孔に螺合するものである請求項2の二重床用の支柱構造。
  4. 台部が接地部と一体となったカップ形をしており、この台部に上部に螺合する大径で短いネジ部材が空回り不能に取り付けられているものである請求項2の二重床用の支柱構造。
  5. 下部が、基礎床に接地する弾性材を取り付けた接地部と、接地部から起立して一体となったカップ形の台部と、この台部に空回り可能に取り付けられて上部に螺合する大径で短いネジ部材とからなるものである請求項1の二重床用の支柱構造。
  6. 上部とネジ部材及びネジ部材と台部とにそれぞれ相互に摺動する摺動部を形成し、この摺動部に、歩行等によって床板にかかる繰り返し荷重程度では回転を規制されるものの、上部の強制回転操作では弾性変形して回転が許容される上部回止め構造及び下部回止め構造を施した請求項5の二重床用の支柱構造。
  7. 上部回止め構造及び下部回止め構造が、一方の摺動部には他方の摺動部に摺動する摺動体が形成され、他方の摺動部には摺動体に当接すると回転が規制される突起体が適当間隔おいて形成されたものである請求項6の二重床用の支柱構造。
  8. 台部とネジ部材との間に、又は上部とネジ部材との間にネジ部材の回転を一定範囲内に規制するストッパが設けられている請求項5〜7いずれかの二重床用の支柱構造。
  9. ネジ部材が、上部に係合して床板の各コーナー部を押圧固定する固定具の直径よりも大径をしており、ネジ部材と上部とが樹脂成形品からなるものである請求項4〜8いずれかの二重床用の支柱構造。
  10. 請求項1〜9いずれかの支柱構造による二重床の施工方法であり、この施工方法が、上部と下部とを最大限捩じ込んで基準高さに調整した支柱を床板に対応した基礎床の所定位置に置いて行き、次いで、床板を上部に固定する操作を所定の施工域で行った後、下部と基礎床との間に隙間が生じている支柱に対しては、床板の上方からの下部の回転操作で下部を基礎床に接地するまで下降させることを特徴とする二重床用の支柱構造による二重床施工方法。
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