JP2004124377A - 建設機械の制御装置及び建設機械並びに建設機械無線制御システム - Google Patents

建設機械の制御装置及び建設機械並びに建設機械無線制御システム Download PDF

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Hiroshi Ogura
小倉 弘
Kazuo Fujishima
藤島 一雄
Junji Tsumura
津村 淳二
Takeshi Yamaguchi
山口 毅
Takatomi Miyakubo
宮窪 孝富
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Abstract

【課題】油圧パイロット方式と電気レバー方式とが混在している建設機械を無線にて遠隔操作可能とすることにより、建設機械の最低限の走行機能を常時確保しつつフロント装置に係わる各種制御を容易に行える建設機械の制御装置及び建設機械並びに建設機械無線制御システムを提供する。
【解決手段】フロント・旋回用油圧アクチュエータ17への圧油を制御するコントロールバルブ37と、走行用油圧モータ11への圧油を制御するコントロールバルブ36とを備えた建設機械に設けられる制御装置において、受信機39からのシリアルデータXに応じて走行用駆動指令信号S2を生成し電磁比例減圧弁38A,38Bへ出力するとともにシリアルデータXを第1コントローラ31へ通信する第2コントローラ32と、シリアルデータXに応じてフロント・旋回用駆動指令信号S1を生成しフロント・旋回用コントロールバルブ37に出力する第1コントローラ31とを有する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械の制御装置に係わり、特に、操作量に応じて電気的な操作信号を出力する操作手段を備えた建設機械の制御装置及び建設機械並びに建設機械無線制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、建設機械の1つである油圧ショベルは、下部走行体と、この下部走行体に旋回可能に設けた上部旋回体と、この上部旋回体に俯仰可能に接続され、ブーム、アーム、及びバケットを含む多関節型のフロント装置とを備えている。これら下部走行体、上部旋回体、及びフロント装置は、この油圧ショベルに備えられた油圧駆動装置の被駆動部材を構成している。この油圧駆動装置は、一般に、エンジン等の原動機と、この原動機によって駆動する少なくとも1つの油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記ブーム、アーム、バケットをそれぞれ駆動するブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダ、前記下部走行体を走行させる走行用油圧モータ、及び前記上部旋回体を下部走行体に対し旋回させる旋回用油圧モータを含む複数の油圧アクチュエータと、上記の油圧ポンプからそれら複数の油圧アクチュエータへ供給される圧油の流れをそれぞれ制御する制御弁手段と、それら制御弁手段を操作する操作レバーをそれぞれ備えた複数の操作手段とを有している。
【0003】
上記操作手段としては、大別して油圧パイロット方式と電気レバー方式とがある。油圧パイロット方式は、油圧源(例えばパイロットポンプ)からのパイロット元圧を操作レバーの操作量に応じて減圧弁で減圧することで操作量を油圧パイロット信号に変換し、油圧パイロット方式の制御弁手段に設けた油圧駆動部へ供給し制御弁手段を切り換える。一方、電気レバー方式は、操作レバーの操作量を電気信号に置き換え出力するものであり、例えば操作レバーの回転運動を回転式のポテンショメータのセンサに連結して操作信号を出力し、この操作信号に対しコントローラにて所定の演算処理や増幅を行った後、指令信号としてソレノイド方式の制御弁手段に設けたソレノイド駆動部へ出力し制御弁手段を切り換えるようになっている。
【0004】
ところで、このような油圧ショベルは通常の掘削現場のほかにも種々多様な用途で用いられるが、地表面から深い立坑を掘削する現場で油圧ショベルの運転室から立坑内が見えにくいような場合等の操作者がよりショベル本体よりも作業箇所に近づきたいようなときや、製鉄所の溶鉱炉への投入作業に従事する場合等の操作者が危険回避のためショベル本体よりも作業箇所から遠ざかりたいとき等においては、運転室からでなく運転室外から無線にて油圧ショベルを遠隔操作したいというニーズがあった。
【0005】
そこで、これに対応するために、従来より、例えば特開平7−166583号公報の図1に記載の無線制御システムや、図2に記載の無線制御システムが提唱されている。
【0006】
特開平7−166583号公報の図1に記載の無線制御システムは、前述の油圧パイロット方式の油圧ショベルを無線制御するためのものであり、建設機械を遠隔操縦するための操縦手段(操縦レバー20L)を備えこの操縦手段の操作に基づき無線信号を送信する送信機20と、この無線信号を受信する受信機21を備えた建設機械とから構成されている。建設機械側には、油圧シリンダ11と、油圧ポンプ10と、この油圧ポンプ10から前記油圧シリンダ11への圧油の流れを制御する油圧パイロット型の制御弁手段(油圧バルブ12)と、油圧シリンダ11を操作するための油圧操作信号を出力する操作手段(操作レバー14)と、前記受信機21からの電気信号を入力してこれに応じた駆動指令信号を生成し出力する制御ユニット(バルブコントローラ231)と、この制御ユニット231からの前記駆動指令信号に応じた油圧パイロット信号を生成し前記制御弁手段12へ出力する電磁弁(電磁比例弁232)と、前記操作手段14からの前記油圧操作信号と前記電磁弁232からの前記油圧パイロット信号とのうち高圧側を選択して前記制御弁手段12へ導くシャトル弁233とを有している。
【0007】
特開平7−166583号公報の図2に記載の無線操縦システムは、前述の電気レバー方式の油圧ショベルを無線制御するためのものであり、上記図1同様、建設機械を遠隔操縦するための操縦手段(操縦レバー20L)を備えこの操縦手段の操作に基づき無線信号を送信する送信機20と、この無線信号を受信する受信機21を備えた建設機械とから構成されている。建設機械側には、油圧シリンダ11と、油圧ポンプ10と、この油圧ポンプ10から前記油圧シリンダ11への圧油の流れを制御する油圧パイロット型の制御弁手段(油圧バルブ12)と、油圧シリンダ11を操作するための電気操作信号を出力する操作手段(操作レバー15)と、この操作手段15からの電気操作信号を入力しこれに応じた駆動指令信号を生成可能であるとともに前記受信機21からの電気信号を入力してこれに応じた駆動指令信号を生成可能であり、いすれかの駆動指令信号を選択的に電磁弁16に出力する制御ユニット(コントローラ241)と、この駆動指令信号に応じた油圧パイロット信号を生成し制御弁手段へ出力する電磁弁(電磁比例弁16)とを有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には以下の課題が存在する。
【0009】
前述したように、油圧ショベルは、通常、油圧アクチュエータとして、ブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダ(以下適宜、フロント装置用油圧シリンダと総称する)や左・右走行用油圧モータ等を備えている。そして、操作手段としては、これらにそれぞれ対応し、ブーム用操作手段、アーム用操作手段、バケット用操作手段(以下適宜、フロント装置用操作手段と総称する)や左・右走行用操作手段等を備えている。
【0010】
このとき、これら操作手段に関し、前述した油圧パイロット方式と電気レバー方式とでそれぞれに長所と短所があることから、全操作手段をいずれか一方の方式に統一するのではなく、例えばフロント装置用操作手段を電気レバー方式とし、左・右走行用操作手段を油圧パイロット方式とする場合がある。
【0011】
すなわち、電気レバー方式では、操作信号を一旦電気信号に完全に置き換えてしまうことから、フロント装置用操作手段を電気レバー方式とすることにより、フロント装置に係わる公知の各種制御(例えば領域制限制御、軌跡制御、干渉防止制御等)を容易に行えるというメリットを得ることができる。
【0012】
特に、小型の油圧ショベルの場合には、上部旋回体内のスペースに余裕がない場合が多いため、フロント装置用操作手段だけでも、各種油圧配管を多数延設する必要がある油圧パイロット方式に代え単なる信号ケーブルを延設すれば足りる電気レバー方式とすれば、省スペース化によりレイアウト上のメリットも大きい。
【0013】
しかし反面、コントローラで電気信号を入出力する場合、制御プログラムのトラブルやノイズの影響等の何らかの制御異常状態の懸念、あるいは過酷な使用環境における断線等の懸念がある。そこで、走行用操作手段だけは純機械的な油圧パイロット方式とすることにより、例えば油圧ショベル自体が危険な個所に入り込んだような場合を仮に想定しても最低限そこから走行し脱出する機能だけは常時確保できるというメリットがある。
【0014】
上記従来技術に開示された無線制御システムは、すべての操作手段が上記油圧パイロット方式である建設機械か、すべての操作手段が上記電気レバー方式である建設機械に対して適用する構成のみは開示されているものの、上記のような油圧パイロット方式と電気レバー方式とが混在している建設機械への適用には配慮されておらず、そのような建設機械には適用できない。したがって、油圧ショベルを無線にて遠隔操作するシステムにおいて、建設機械の最低限の走行機能を搭乗運転時に確保しつつフロント装置に係わる各種制御を容易に行えるようにすることは、従来困難であった。
【0015】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、油圧パイロット方式と電気レバー方式とが混在している建設機械を無線にて遠隔操作可能であり、これにより、建設機械の最低限の走行機能を搭乗運転時に確保しつつフロント装置に係わる各種制御を容易に行える建設機械の制御装置及び建設機械並びに建設機械無線制御システムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、下部走行体と、この下部走行体上に旋回可能に設けた上部旋回体と、この上部旋回体に俯仰可能に設けられた多関節型のフロント装置と、このフロント装置を駆動するフロント装置用油圧シリンダと、前記下部走行体を走行させる走行用油圧モータと、油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記フロント装置用油圧シリンダへの圧油の流れを制御し電気信号によって制御されるフロント装置用制御弁手段と、前記油圧ポンプから前記走行用油圧モータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット型の走行用制御弁手段と、前記フロント装置用油圧シリンダを操作するための電気操作信号を出力するフロント装置用操作手段と、前記走行用油圧モータを操作するための油圧操作信号を出力する走行用操作手段とを備えた建設機械に設けられる建設機械の制御装置において、前記フロント装置用操作手段からの電気操作信号を入力し、これに応じたフロント装置用駆動指令信号を生成し前記フロント装置用制御弁手段に出力可能な第1の制御ユニットと、前記建設機械を遠隔操縦する無線信号を受信した受信機からの電気信号を入力してこれに応じた走行用駆動指令信号を生成し、この走行用駆動指令信号に応じた油圧パイロット信号を生成する電磁弁へ出力するとともに、前記受信機からの電気信号に基づく通信信号を前記第1の制御ユニットへ通信する第2の制御ユニットとを有し、前記第1の制御ユニットは、前記第2の制御ユニットからの前記通信信号に応じて前記フロント装置用駆動指令信号を生成し前記フロント装置用制御弁手段に出力する。
【0017】
本発明においては、通常の運転室内での操作時には、例えば操作者がフロント装置用操作手段を操作すると、これに応じた電気操作信号が第1の制御ユニットに入力されて対応するフロント装置用駆動指令信号が生成され、この信号がフロント装置用制御弁手段に出力される。この結果、フロント装置用油圧シリンダが駆動されてフロント装置が作動する。また、操作者が走行用操作手段を操作すると、これに応じた油圧操作信号が走行用制御弁に直接入力され、この結果走行用油圧モータが駆動されて下部走行体が走行する。
【0018】
そして、運転室外からの遠隔操作(操縦)時には、例えば操作者が操縦用の操縦手段のうち上記フロント装置用操作手段に相当する手段を操作すると、これに応じた無線信号が送信機から送信され、これを受信した受信機からの電気信号が第2の制御ユニットに入力されて対応する通信信号が第1の制御ユニットへ通信される。この通信信号に応じて第1の制御ユニットで対応するフロント装置用駆動指令信号が生成され、この信号がフロント装置用制御弁手段に出力され、この結果、フロント装置用油圧シリンダが駆動され、フロント装置を作動させることができる。
また、操作者が例えば操縦用の操縦手段のうち上記走行用操作手段に相当する手段を操作すると、これに応じた無線信号が送信機から送信され、これを受信した受信機からの電気信号が第2の制御ユニットに入力されてこれに応じた走行用駆動指令信号が出力される。この走行用駆動指令信号は、電磁弁に入力されてこれに応じた油圧パイロット信号が生成され、この信号が走行用制御弁へ出力される。この結果、走行用油圧モータが駆動されて下部走行体を走行させることができる。
【0019】
以上のようにして、油圧パイロット方式と電気レバー方式とが混在している建設機械に対し、無線による遠隔操作を可能とし、これによって、搭乗運転時の油圧パイロット方式による最低限の走行機能の確保という効果と、電気レバー方式によるフロント装置に係わる各種制御の容易化という効果とを、併せて得ることが可能となる。
【0020】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記第2の制御ユニットは、前記受信機から入力されたシリアルデータを、そのままシリアルデータとして前記第1の制御ユニットへ出力する。
【0021】
(3)上記目的を達成するために、また本発明は、下部走行体と、この下部走行体上に旋回可能に設けた上部旋回体と、この上部旋回体に俯仰可能に設けられた多関節型のフロント装置と、このフロント装置を駆動するフロント装置用油圧シリンダと、前記下部走行体を走行させる走行用油圧モータと、油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記フロント装置用油圧シリンダへの圧油の流れを制御し電気信号によって制御されるフロント装置用制御弁手段と、前記油圧ポンプから前記走行用油圧モータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット型の走行用制御弁手段と、前記フロント装置用油圧シリンダを操作するための電気操作信号を出力するフロント装置用操作手段と、前記走行用油圧モータを操作するための油圧操作信号を出力する走行用操作手段とを備えた建設機械において、前記フロント装置用操作手段からの電気操作信号を入力し、これに応じたフロント装置用駆動指令信号を生成し前記フロント装置用制御弁手段に出力可能な第1の制御ユニットと、前記建設機械を遠隔操縦する無線信号を受信する受信機と、この受信機からの電気信号を入力してこれに応じた走行用駆動指令信号を生成し出力するとともに、前記受信機からの電気信号に基づく通信信号を前記第1の制御ユニットへ通信する第2の制御ユニットと、前記第2の制御ユニットからの前記走行用駆動指令信号に応じた油圧パイロット信号を生成し前記走行用制御弁手段へ出力する電磁弁とを有し、前記第1の制御ユニットは、前記第2の制御ユニットからの前記通信信号に応じて前記フロント装置用駆動指令信号を生成し前記フロント装置用制御弁手段に出力する。
【0022】
(4)上記(3)において、好ましくは、前記走行用操作手段からの前記油圧操作信号と前記電磁弁からの前記油圧パイロット信号とのうち、高圧側を選択して前記走行用制御弁手段へ導くシャトル弁をさらに有する。
【0023】
(5)上記目的を達成するために、また本発明は、下部走行体と、この下部走行体上に旋回可能に設けた上部旋回体と、この上部旋回体に俯仰可能に設けられた多関節型のフロント装置と、このフロント装置を駆動するフロント装置用油圧シリンダと、前記下部走行体を走行させる走行用油圧モータと、油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記フロント装置用油圧シリンダへの圧油の流れを制御し電気信号によって制御されるフロント装置用制御弁手段と、前記油圧ポンプから前記走行用油圧モータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット型の走行用制御弁手段と、前記フロント装置用油圧シリンダを操作するための電気操作信号を出力するフロント装置用操作手段と、前記走行用油圧モータを操作するための油圧操作信号を出力する走行用操作手段と、前記フロント装置用操作手段からの電気操作信号を入力し、これに応じたフロント装置用駆動指令信号を生成し前記フロント装置用制御弁手段に出力可能な第1の制御ユニットと、前記建設機械を遠隔操縦する無線信号を受信する受信機と、この受信機からの電気信号を入力してこれに応じた走行用駆動指令信号を生成し出力するとともに、前記受信機からの電気信号に基づく通信信号を前記第1の制御ユニットへ通信する第2の制御ユニットと、前記第2の制御ユニットからの前記走行用駆動指令信号に応じた油圧パイロット信号を生成し前記走行用制御弁手段へ出力する電磁弁とを有し、前記第1の制御ユニットは、前記第2の制御ユニットからの前記通信信号に応じて前記フロント装置用駆動指令信号を生成し前記フロント装置用制御弁手段に出力する建設機械と、この建設機械を遠隔操縦するための操縦手段と、この操縦手段の操作に基づき前記無線信号を前記受信機に送信する送信機とを有する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0025】
図1は本発明の適用対象となる建設機械の一例である小型の油圧ショベル(ミニショベル)の全体構造を表す側面図であり、図2は本発明の適用対象となる油圧ショベルの全体構造を表す上面図である。なお、以降、油圧ショベルが図1及び図2に示す状態にて操作者が運転席に着座した場合における操作者の前側(図1中左側)、後側(図1中右側)、左側(図1中紙面に向かって手前側)、右側(図1中紙面に向かって奥側)を、単に前側、後側、左側、右側と称する。
【0026】
これら図1及び図2において、この油圧ショベルは、走行手段としての左・右の無限軌道履体(クローラ)1L,1Rを備えた下部走行体2と、この上部旋回体3の基礎下部構造をなす旋回フレーム4に垂直ピン(図示せず)を中心にして水平方向に回動可能に取り付けられたスイングポスト5と、このスイングポスト5に上下方向に回動可能に(俯仰可能に)取り付けられた多関節型のフロント装置(作業フロント)6と、旋回フレーム4上に設けられたいわゆるキャノピータイプの運転室7と、旋回フレーム4上の運転室7以外の大部分を覆う上部カバー8とを備えている。
【0027】
下部走行体2は、略H字形状のトラックフレーム9と、このトラックフレーム9の左・右両側の後端近傍に回転自在に支持された駆動輪10L,10R(但し10Lのみ図1に図示)と、駆動輪10L,10Rをそれぞれ駆動する左・右走行用油圧モータ11L,11R(但し11Lのみ図1に図示)と、トラックフレーム9の左・右両側の前端近傍に回転自在に支持され、履帯1L,1Rを介し駆動輪10L,10Rの駆動力でそれぞれ回転される従動輪(アイドラ)12L,12R(但し12Lのみ図1に図示)と、トラックフレーム9の前方側に上下動可能に設けられ、ブレード用油圧シリンダ13により上下動する排土用のブレード14とを備えている。また下部走行体2の中央部には旋回台軸受(旋回輪)15が配置され、この旋回輪15の中心近傍に、下部走行体2に対し旋回フレーム4を旋回させる旋回用油圧モータ(図示せず)が内蔵されている。
【0028】
スイングポスト5は、垂直ピン(図示せず)を介し旋回フレーム4に対し水平に回動可能となっている。またスイングポスト5は、旋回フレーム4に設けられたスイング用油圧シリンダ16に、連結ピン(図示せず)を介して連結されており、スイング用油圧シリンダ16の伸縮でスイングポスト5全体が鉛直方向の軸心まわりに回動することによって、フロント装置6が左・右にスイングするようになっている。
【0029】
作業フロント6は、ブーム6aと、ブーム6aに回動可能に結合されたアーム6bと、アーム6bに回動可能に結合されたバケット6cとを備えている。そして、ブーム6a、アーム6b、及びバケット6cは、それぞれブーム用油圧シリンダ17a、アーム用油圧シリンダ17b、及びバケット用油圧シリンダ17cにより動作する。
【0030】
運転室7は、上記した旋回フレーム4上の左側に設けられており、操作者が着座する座席(運転席)18と、この座席18の上方に設けられたルーフ19と、このルーフ19を支持する支柱20とを有している。
【0031】
上記運転室7内の操作者が着座する座席18より前方には、左・右走行用油圧モータ11L,11Rをそれぞれ駆動し油圧ショベルの前進又は後進走行等をさせるための手でも足でも操作可能な左・右走行用操作レバー21L,21R(但し21Lのみ図1に図示、後述の図3も参照)を備えた油圧パイロット方式の操作装置22L,22R(図示せず、後述の図3も参照)が設けられている。
【0032】
左走行用操作レバー21Lのさらに左側足元部分には、オプション用油圧アクチュエータ(例えばブレーカ用油圧モータ)を駆動するためのオプション用操作ペダル23Lが設けられている。右走行用操作レバー21Rのさらに右側足元部分には、スイング用油圧シリンダ16を駆動しスイングポスト5(言い換えればフロント装置6全体)を左・右にスイングさせるためのスイング用操作ペダル23Rが設けられている。それら左・右走行用操作レバー21L,21R及び操作ペダル23L,23Rの前側には、操作者の前方への転落防止のための前ステー24が設けられている。
【0033】
座席18の左側には、操作者の左側への転落防止のためのサイドステー25と、左コンソール(図示せず)とが設けられ、座席18の右側には、前側又は後側に操作することでブレード用油圧シリンダ13を駆動しブレード14を上下動させるためのブレードレバー26と、各種スイッチ及びモニタ等を備えた右コンソール(図示せず)とが設けられている。
【0034】
そして、座席18の左側には、左側又は右側に操作することで旋回用油圧モータ(図示せず、後述の図3も参照)を駆動し上部旋回体3を左側又は右側に旋回させるとともに前側又は後側に操作することでアーム用油圧シリンダ17bを駆動しアーム6bをダンプ又はクラウドさせる十字操作式の旋回・アーム用手動操作レバー27Lを備えた電気レバー方式の操作装置28L(図示せず、後述の図3も参照)が設けられている。また座席18の右側には、左側又は右側に操作することでバケット用油圧シリンダ17cを駆動しバケット6cをクラウド又はダンプさせるとともに前側又は後側に操作することでブーム用油圧シリンダ17aを駆動しブーム6aを下げ又は上げる十字操作式のバケット・ブーム用手動操作レバー27R(図示せず、後述の図3も参照)を備えた電気レバー方式の操作装置28R(図示せず、後述の図3も参照)が設けられている。
【0035】
十字操作式の手動操作レバー27L,27Rのさらに左・右両側にはパイロットポンプ29(後述の図3参照)等の油圧源からの元圧を遮断させる誤操作防止用のロックレバー30L,30R(但し30Lのみ図1に図示)を備えたロック弁装置(図示せず)が設けられている。また、座席18の下側には、後述する第1及び第2コントローラ31,32(図3参照)が収納されている。
【0036】
上部カバー8は、その内部に、エンジン33(後述の図3参照)、このエンジン33に駆動される油圧ポンプ34(後述の図3参照)、エンジン33の燃料を貯留する燃料タンク(図示せず)、及び油圧ポンプ34の圧油源となる作動油タンク(図示せず)等の機器を収納している。
【0037】
以上説明した構成において、左・右無限軌道履帯1L,1R、上部旋回体3、スイングポスト5、ブレード14、ブーム6a、アーム6b、及びバケット6cは、この油圧ショベルに備えられた油圧駆動装置により駆動される被駆動部材を構成している。
【0038】
図3は、本発明の制御装置の一実施形態をその油圧駆動装置とともに表す油圧回路図である。
【0039】
図3において、上記エンジン33(原動機)により駆動される上記油圧ポンプ34と、この油圧ポンプ34から吐出される圧油によって駆動される上記左・右走行用油圧モータ11L,11R(以下、走行用油圧モータ11と総称)と、油圧ポンプ34から吐出される圧油によって駆動される例えば上記ブーム用油圧シリンダ17a、上記アーム用油圧シリンダ17b、上記バケット用油圧シリンダ17c、上記旋回用油圧モータ等からなるフロント・旋回用油圧アクチュエータ17(以下このように総称する、図3では代表として油圧シリンダにて図示)と、油圧ポンプ34に逆止弁35を介し接続され前記走行用油圧モータ11への圧油の流れを制御する油圧パイロット操作式の走行用コントロールバルブ36と、油圧ポンプ34に逆止弁35を介し接続され前記フロント・旋回用油圧アクチュエータ17への圧油の流れを制御する例えば電気−油圧変換弁タイプのフロント・旋回用コントロールバルブ(ブーム用コントロールバルブ、アーム用コントロールバルブ、バケット用コントロールバルブ、旋回用コントロールバルブの総称)37と、履帯1L,1Rの走行動作を指示するための例えば上記左走行用操作レバー21L又は上記右走行用操作レバー21R(以下、走行用操作レバー21と総称)を備えた上記油圧パイロット操作式の操作装置22L又は22R(以下、操作装置22と総称)と、ブーム6a、アーム6b、バケット6cの屈曲動作又は上部旋回体3の旋回動作を指示する上記十字操作式操作レバー27L,27R(以下、操作レバー27と総称)を備えた上記電気レバー方式の操作装置28L,28R(以下、操作装置28と総称)と、上記した油圧源としてのパイロットポンプ29と、このパイロットポンプ29の吐出圧に基づき油圧パイロット信号Pxを生成する電磁比例減圧弁38A,38Bと、上記第1コントローラ31と、上記第2コントローラ32と、油圧ショベルを遠隔操縦する無線信号を受信する、この種のものとして公知の受信機39とが設けられている。
【0040】
この受信機39は、例えば運転室7内に設けられており、油圧ショベルとは別体のこの種のものとして公知の送信機40からの信号を受信するようになっている。この送信機40は、前述の履帯1L,1Rの走行動作、上部旋回体3の旋回動作、及びフロント装置6の屈曲動作をそれぞれ遠隔指示する手動操縦レバー41a,41b(以下、操縦レバー41と総称)等とともにリモコン装置42に備えられており、前記手動操縦レバー41の操作に基づき無線信号を受信機39に送信するようになっている。
【0041】
操作装置22は、上記走行用操作レバー21と、その操作量に応じてパイロットポンプ29からの1次パイロット圧を減圧した油圧操作信号Py(2次パイロット圧)を出力する一対の減圧弁43a,43bとを備えており、これら減圧弁43a,43bから油圧操作信号管路44a,44bがシャトル弁45A,45Bにそれぞれ接続されている。また、上記電磁比例減圧弁38A,38Bから油圧パイロット信号管路46a,46bがシャトル弁45A,45Bにそれぞれ接続されており、シャトル弁45A,45Bにより選択された高圧側の操作信号(減圧弁43a,43bからの油圧操作信号Py又は電磁比例減圧弁38A,38Bからの油圧パイロット信号Pxのどちらか)が最大操作信号管路47a,47bに導かれ、走行用コントロールバルブ36のパイロット操作部36a,36bに入力するようになっている。
【0042】
そして、操作装置22の走行用操作レバー21を例えば図3中矢印A側(又はその反対側、以下かっこ内対応関係同じ)に操作すると、その操作量に応じて減圧弁43a(又は減圧弁43b)で生成した油圧操作信号Pyを油圧操作信号管路44a、シャトル弁45A、最大操作信号管路47a(又は油圧操作信号管路44b、シャトル弁45B、最大操作信号管路47b)を介して走行用コントロールバルブ36のパイロット操作部36a(又はパイロット操作部36b)へ出力し、これによって走行用コントロールバルブ36を切り換え、油圧ポンプ34からの圧油を走行用油圧モータ11に導くようになっている。
【0043】
操作装置28は、前後方向及び左右方向に変位可能な上記操作レバー27と、それぞれの変位を検出するポテンションメータ(図示せず)とを備えており、ポテンションメータは操作レバー27の変位方向(十字方向のいずれの方向であるか)及び変位量(操作量)をそれぞれ検出し、これに応じた作動指令信号(電気操作信号)Vを第1コントローラ31に出力するようになっている。
【0044】
第1コントローラ31は、上記ポテンションメータからの電気操作信号Vを入力して所定の演算を行い、その結果をフロント・旋回用制御信号(駆動指令信号)S1としてフロント・旋回用コントロールバルブ37の電磁比例弁37A,37Bへ出力するようになっている。
【0045】
リモコン装置42は、例えば前後方向に変位可能な上記手動操縦レバー41と、この操縦レバー41の変位を検出するポテンションメータ(図示せず)等を備えており、例えば操作者が携帯可能な構成としている。リモコン装置42のポテンションメータは操縦レバー41の変位方向及び変位量(操作量)をそれぞれ検出し、これに応じて例えば図4に示すテーブルに基づいてフロント・旋回用操縦信号(詳細にはブーム上げレバー操縦信号、ブーム下げレバー操縦信号、アームダンプレバー操縦信号、アームクラウドレバー操縦信号、バケットダンプレバー操縦信号、バケットクラウドレバー操縦信号、旋回左レバー操縦信号、及び旋回右レバー操縦信号、図5参照)X1及び走行用操縦信号(詳細には走行左レバー操縦信号及び走行右レバー操縦信号、図5参照)X2等を生成し、これら操縦信号X1,X2等をシリアルデータX(図5参照)としてケーブル48を介して送信機40へ出力するようになっている。送信機40は入力したシリアルデータXを送信機40のアンテナ40aから受信機39のアンテナ39aへ無線信号として送信し、受信機39はケーブル49を介して第2コントローラ32に出力するようになっている。
【0046】
第2コントローラ32は、受信機39からのシリアルデータXに含まれる走行用操縦信号X2に基づいて所定の演算を行い、その結果を走行用制御信号(駆動指令信号)S2として電磁比例減圧弁38A,38Bのソレノイド駆動部38Aa,38Baへ出力するようになっている。また、第2コントローラ32は、受信機39からのシリアルデータXを例えばそのままシリアルデータとしてケーブル50を介して第1コントローラ31に通信するようになっている。このとき、第1コントローラ31は通信されたシリアルデータXに含まれるフロント・旋回用操縦信号X1に基づいて所定の演算処理を行い、上記同様にその結果をフロント・旋回用駆動指令信号S1としてフロント・旋回用コントロールバルブ37の電磁比例弁37A,37Bへ出力するようになっている。
【0047】
図6は、上記第1及び第2コントローラ31,32の上記制御に係わる詳細機能構成を周辺機器と併せて表すブロック図である。
【0048】
図6において、まず、第1コントローラ31は、操作装置28からMPX(マルチプレクサ)51を介し入力した電気操作信号Vをアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換器52と、後述する第1コントローラ31の制御処理プログラムを記憶するROM(リードオンリーメモリー)53と、このROM53に記憶されたプログラムに従い演算処理を行いフロント・旋回用駆動指令信号S1を生成するCPU(中央演算処理装置)54と、このCPU54の演算途中の数値等を一時的に記憶するRAM(ランダムアクセスメモリ)55と、CPU54で生成したフロント・旋回用駆動指令信号S1をデジタル信号からアナログ信号に変換するD/A変換器56と、このD/A変換器56から出力されるフロント・旋回用駆動指令信号S1を増幅してフロント・旋回用コントロールバルブ37の電磁比例弁37A,37Bにそれぞれ出力するAMP(増幅器)57a,57bと、第2コントローラ32からのシリアルデータXを入力するSCI(シリアルコミュニケーションインターフェイス)58とを備えている。
【0049】
そして、第2コントローラ32は、受信機39からケーブル49を介してシリアルデータXを入力するSCI59と、入力されたシリアルデータXを第1コントローラ31の上記SCI58にケーブル50を介して出力するSCI60と、後述する第2コントローラ32の制御処理プログラムを記憶するROM61と、このROM61に記憶されたプログラムに従い演算処理を行い走行用駆動指令信号S2を生成するCPU62と、このCPU62の演算途中の数値等を一時的に記憶するRAM63と、CPU62で生成した走行用駆動指令信号S2をデジタル信号からアナログ信号に変換するD/A変換器64と、このD/A変換器64から出力される走行用駆動指令信号S2を増幅して電磁比例減圧弁38A,38Bのソレノイド駆動部38Aa,38Baにそれぞれ出力するAMP65a,65bとを備えている。
【0050】
次に、上記構成の第1及び第2コントローラ31,32の詳細制御手順について説明する。図7は第2コントローラ32の制御処理(プログラム)内容を表すフローチャートであり、図8は第1コントローラ31の制御処理内容を表すフローチャートである。
【0051】
図7において、第2コントローラ32の制御手順は、まずステップ100で、SCI59にて受信機39からシリアルデータXが入力されたか(詳細には図5に示すような終了文字まで入力が完了したか)どうかを判定する。入力された場合は、ステップ100の判定が満たされて、ステップ110に移る。ステップ110では、シリアルデータXをRAM63に一時格納し、ステップ120で、シリアルデータXをそのままシリアルデータとして、第2コントローラ32のSCI60から第1コントローラ31のSCI58へ出力する。
【0052】
そして、ステップ130で、RAM63に格納されたシリアルデータXに含まれる走行用操縦信号X2が所定のしきい値より大きいかどうかを判定する。走行用操縦信号X2が所定のしきい値より大きい場合は、ステップ130の判定が満たされ、ステップ140に移る。ステップ140では、走行用操縦信号X2に基づいてCPU62で所定の演算処理が行われ、電磁比例減圧弁38A,38Bを駆動させる走行用駆動指令信号S2を生成する。その後、ステップ150で、D/A変換器64で走行用駆動指令信号S2がデジタル信号からアナログ信号に変換され、AMP65a又は65bで増幅されて、電磁比例減圧弁38Aのソレノイド駆動部38Aa又は電磁比例減圧弁38Bのソレノイド駆動部38Baへ出力される。電磁比例減圧弁38A,38Bは、第2コントローラ32からの走行用駆動指令信号S2に基づき、パイロットポンプ29から導入された1次パイロット圧を減圧して油圧パイロット信号Pxを生成する。そして、この生成した油圧パイロット信号Pxを油圧パイロット信号管路46a、シャトル弁45A、最大操作信号管路47a(又は油圧パイロット信号管路46b、シャトル弁45B、最大操作信号管路47b)を介して走行用コントロールバルブ36のパイロット操作部36a(又は36b)へ出力し、これによって走行用コントロールバルブ36を切り換え、油圧ポンプ34からの圧油を走行用油圧モータ11に導く。
【0053】
ステップ150が終了すると、ステップ100に戻り同様の手順を繰り返す。
【0054】
また、ステップ100で、SCI59に受信機39からシリアルデータXが入力されない場合は、そのステップの判定が満たされず、ステップ100の手順を繰り返す。また、ステップ130で、RAM63に格納されたシリアルデータXに含まれる走行用操縦信号X2が所定のしきい値以下の場合は、そのステップの判定が満たされず、ステップ100に戻って上記手順を繰り返す。
【0055】
次に図8において、第1コントローラ31の制御手順は、まずステップ200でMPX51に電気操作信号Vが入力されたかどうかを判定する。入力されない場合は、ステップ200の判定が満たされず、ステップ210に移る。ステップ210では、第1コントローラ31のSCI58にて第2コントローラ32のSCI60からシリアルデータXが入力されたかどうかを判定する。前述の図5中のステップ120が行われて、シリアルデータXが入力された場合は、ステップ210の判定が満たされ、ステップ220に移る。
【0056】
そして、ステップ220で、シリアルデータXに含まれるフロント・旋回用操縦信号X1が所定のしきい値より大きいかどうかを判定する。フロント・旋回用操縦信号X1が所定のしきい値より大きい場合は、ステップ220の判定が満たされ、ステップ230に移る。ステップ230では、フロント・旋回用操縦信号X1に基づいてCPU54で所定の演算処理が行われ、フロント・旋回用駆動指令信号S1を生成する。その後、ステップ240で、D/A変換器56でフロント・旋回用駆動指令信号S1がデジタル信号からアナログ信号に変換され、AMP57a又は57bで増幅されて、フロント・旋回用コントロールバルブ37の電磁比例弁37A,37Bへ出力される。電磁比例弁37A,37Bは、フロント・旋回用駆動指令信号S1に基づいてパイロットポンプ29から図示しないパイロット圧配管を介し導かれた1次パイロット圧を減圧して操作パイロット圧(2次パイロット圧)を生成し、この操作パイロット圧をフロント・旋回用コントロールバルブ37のパイロット操作部37a,37bへそれぞれ出力する。これによってフロント・旋回用コントロールバルブ37を切り換え、油圧ポンプ34からの圧油をフロント・旋回用油圧アクチュエータ17に導く。
【0057】
ステップ240が終了すると、ステップ200に戻り同様の手順を繰り返す。
【0058】
また、ステップ210で、SCI58にシリアルデータXが入力されない場合は、そのステップの判定が満たされず、ステップ200に戻って上記手順を繰り返す。また、ステップ220で、入力されたシリアルデータXに含まれるフロント・旋回用操縦信号X1が所定のしきい値以下の場合は、そのステップの判定が満たされず、ステップ200に戻って上記手順を繰り返す。
【0059】
一方、ステップ200で、第1コントローラ31のMPX51に電気操作信号Vが入力された場合は、そのステップの判定が満たされて、ステップ250に移る。ステップ250では、A/D変換器52で電気操作量信号Vがアナログ信号からデジタル信号に変換され、この電気操作量信号Vに基づいてCPU53で所定の演算処理が行われ、フロント・旋回用駆動指令信号S1を生成する。その後は、前述のステップ240に進んで同様の手順を繰り返す。
【0060】
なお、上記において、第1コントローラ31は各請求項記載の第1の制御ユニットを構成し、第2コントローラ32は各請求項記載の第2の制御ユニットを構成する。また、ブーム用油圧シリンダ17a、アーム用油圧シリンダ17b、及びバケット用油圧シリンダ17cはフロント装置用油圧シリンダを構成し、フロント・旋回用操縦信号X1のうち図5に示したブーム上げレバー操縦信号、ブーム下げレバー操縦信号、アームダンプレバー操縦信号、アームクラウドレバー操縦信号、バケットダンプレバー操縦信号、及びバケットクラウドレバー操縦信号に基づいて第2コントローラ32が生成する駆動指令信号(フロント・旋回用駆動指令信号S1に含まれる)がフロント装置用駆動指令信号を構成する。
【0061】
また、フロント・旋回用コントロールバルブ37のうちブーム用コントロールバルブ、アーム用コントロールバルブ、及びバケット用コントロールバルブが、油圧ポンプからフロント装置用油圧シリンダへの圧油の流れを制御するソレノイド型のフロント装置用制御弁手段を構成し、走行用コントロールバルブ36は、油圧ポンプから走行用油圧油圧モータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット型の走行用制御弁手段を構成する。
【0062】
また、操作装置28は、フロント装置用油圧シリンダを操作するための電気操作信号を出力するフロント装置用操作手段を構成し、操作装置22は、走行用油圧モータを操作するための油圧操作信号を出力する走行用操作手段を構成する。また、操縦レバー41は、建設機械を遠隔操縦するための操縦手段を構成する。
【0063】
次に、本実施形態の動作及び作用効果を以下に説明する。
【0064】
(1)運転室内での操作時
通常、例えばフロント装置6を屈曲動作させたり上部旋回体3を旋回動作させたりして掘削積み込み作業等を行うために、操作者が油圧ショベルの運転室7内に乗り込み十字操作式手動操作レバー27を前後方向又は左右方向に操作すると、操作装置28からの電気操作信号Vが第1コントローラ31に入力される。これにより、図8のステップ200の判定が満たされ、ステップ250及び240において操作装置28からの電気操作信号Vに基づき第1コントローラ31でフロント・旋回用駆動指令信号S1が生成され、フロント・旋回用コントロールバルブ37の電磁比例弁37A,37Bに入力される。このようにして駆動される電磁比例弁37A,37Bによってコントロールバルブ37のパイロット操作部37a,37bへの操作パイロット圧がそれぞれ制御され、油圧ポンプ34からフロント・旋回用油圧アクチュエータ17への圧油の流れを制御して、フロント・旋回用油圧アクチュエータ17が駆動される。
【0065】
また、例えば無限軌道履帯1L,1Rを走行動作させるために、操作者が走行用操作レバー21を前後方向に操作すると、操作装置22の減圧弁43a,43bで生成された油圧操作信号Pyがシャトル弁45A,45B及び最大操作信号管路47a,47bを介し走行用コントロールバルブ36のパイロット操作部36a,36bに入力される。これによって走行用コントロールバルブ36が切り換えられ、油圧ポンプ34から走行用油圧モータ11への圧油の流れを制御して、走行用油圧モータ11が駆動される。
【0066】
このように、通常の運転室7内での操作時には、操作レバー27すなわち操作レバー27L,27Rの前後方向又は左右方向の操作に応じてブーム用油圧シリンダ17a、アーム用油圧シリンダ17b、バケット用油圧シリンダ17c、及び旋回用油圧モータが駆動されてフロント装置6及び上部旋回体3が作動し、走行用操作レバー21すなわち左・右走行用操作レバー21L,21Rの前後方向の操作に応じて左・右走行用油圧モータ11L,11Rが駆動されて下部走行体2が走行する。
【0067】
(2)運転室外からの遠隔操縦時
一方、掘削作業時等において例えば操作者が油圧ショベルよりも作業箇所に近づきたいような場合や逆に油圧ショベルよりも作業箇所から遠ざかりたいような場合に、操作者が運転室7外にてリモコン装置42に設けられたフロント装置6の屈曲動作及び上部旋回体3の旋回動作に係わる操縦レバー41bを操縦すると、リモコン装置42の送信機40からのフロント・旋回用操縦信号X1がシリアルデータXとして受信機39に無線受信され、受信機39からケーブル49を介して第2コントローラ32に入力される。これにより、図7のステップ100の判定が満たされ、ステップ120において第2コントローラからのシリアルデータXが第1コントローラ31に入力される。これにより、図8のステップ210の判定が満たされ、ステップ220を経てステップ230及び240において、第1コントローラ31でシリアルデータXに含まれるフロント・旋回用操縦信号X1に基づいてフロント・旋回用駆動指令信号S1が生成され、フロント・旋回用コントロールバルブ37の電磁比例弁37A,37Bに入力される。このようにして駆動される電磁比例弁37A,37Bによってフロント・旋回用コントロールバルブ37のパイロット操作部37a,37bへの操作パイロット圧がそれぞれ制御され、油圧ポンプ34からフロント・旋回用油圧アクチュエータ17への圧油の流れを制御して、フロント・旋回用油圧アクチュエータ17が駆動される。
【0068】
また、例えば操作者が運転室7外にてリモコン装置42に設けられた履帯1L,1Rの走行動作に係わる操縦レバー41aを操縦すると、リモコン装置42の送信機40からの走行用操縦信号X2がシリアルデータXとして受信機39に無線受信され、受信機39からケーブル49を介して第2コントローラ32に入力される。これにより、図7のステップ100の判定が満たされ、ステップ110及び130を経てステップ140及び150において、シリアルデータXに含まれる走行用操縦信号X2に基づいて走行用駆動指令信号S2が生成され、電磁比例減圧弁38Aのソレノイド駆動部38Aa又は電磁比例減圧弁38Bのソレノイド駆動部38Baに入力される。このようにして駆動される電磁比例減圧弁38A,38Bによって生成された油圧パイロット信号Pxがシャトル弁45A,45B及び最大操作信号管路47a,47bを介し走行用コントロールバルブ36のパイロット操作部36a,36bへそれぞれ導かれ、油圧ポンプ34から走行用油圧モータ11への圧油の流れを制御して、走行用油圧モータ11が駆動される。
【0069】
以上のように、運転室7外からの遠隔操縦時には、リモコン装置42の操縦レバー41bの操縦に応じてブーム用油圧シリンダ17a、アーム用油圧シリンダ17b、バケット用油圧シリンダ17c、及び旋回用油圧モータが駆動されてフロント装置6及び上部旋回体3を作動させることができ、リモコン装置42の操縦レバー41aの操縦に応じて左・右走行用油圧モータ11L,11Rが駆動されて下部走行体2を走行させることができる。
【0070】
本実施形態では、このようにして、油圧パイロット方式の操作装置22L,22Rと電気レバー方式の操作装置28L,28Rとが混在して備えられた油圧ショベルにおいて、リモコン装置42からの無線信号による遠隔操縦を行える構成を実現することができる。これによって、油圧パイロット方式の構成(詳細には操作装置22、走行用コントロールバルブ36等)による最低限の走行機能の確保という効果と、電気レバー方式の構成(詳細には操作装置28、第1コントローラ31、フロント・旋回用コントロールバルブ37等)によるフロント装置6に係わる各種制御の容易化という効果とを、併せて得ることができる。
【0071】
また、電気レバー方式と油圧パイロットレバー方式により操作系が構成されている既存の油圧ショベルを新たに無線方式に改造して上記本実施形態の構成とする場合においても、無線操縦のために追加する第2コントローラ32は、すべてが油圧パイロット方式で操作される油圧ショベル向けに開発されている無線操縦システムのコントローラを流用できるために、改造の際コスト低減が図れる。
【0072】
さらに、油圧パイロット方式で操作するアクチュエータを後から容易に追加できるという効果もある。このような効果を図9により説明する。
【0073】
図9において、この例では、図3に示すような上記実施形態の油圧回路装置の構成に、油圧ポンプ34から吐出される圧油によって駆動されるブレーカ用油圧モータ66と、油圧ポンプ34に逆止弁35を介し接続されブレーカ用油圧モータ66への圧油の流れを制御する油圧パイロット操作式のブレーカ用コントロールバルブ67と、ブレーカ(図示せず)の駆動動作を指示するための例えば上記オプション用操作ペダル23Lを備えた油圧パイロット操作式の操作装置68Lと、パイロットポンプ29の吐出圧に基づき油圧パイロット信号Pwを生成する電磁比例減圧弁69A,69Bと、シャトル弁70A,70Bと、リモコン装置42’に設けられブレーカ(図示せず)の動作を遠隔指示する手動操縦レバー41c等が追加して設けられている。
【0074】
このように油圧パイロット方式の操作装置68Lに応じて駆動するブレーカ用油圧モータ等を油圧ショベルにオプションとして設ける場合等においても、受信機39及び第2コントローラ32等を利用した上記同様の制御により遠隔操縦を行うことができる。
【0075】
すなわち、例えば掘削作業等を行うために操作者が油圧ショベルの運転室7内のオプション用操作ペダル23Lを操作すると、操作装置68Lで生成された油圧操作信号Pzがシャトル弁70A,70Bを介してブレーカ用コントロールバルブ67のパイロット操作部67a,67bへ導かれ、油圧ポンプ34からブレーカ用油圧モータ66への圧油の流れを制御して、ブレーカ用油圧モータ66が駆動される。一方、操作者が運転室7外でリモコン装置42’の操縦レバー41cを操縦すると、これに応じてブレーカ用操縦信号X3がシリアルデータX’としてリモコン装置42’の送信機40から受信機39等を介して第2コントローラ32に入力される。そして、第2コントローラ32でブレーカ用操縦信号X3に基づいてブレーカ用駆動指令信号S3が生成され、電磁比例減圧弁69Aのソレノイド駆動部69Aa又は電磁比例減圧弁69Bのソレノイド駆動部69Baに入力される。このようにして駆動される電磁比例減圧弁69A,69Bによって生成される油圧パイロット信号Pwがシャトル弁70A,70Bを介してブレーカ用コントロールバルブ67のパイロット操作部67a,67bへ導かれ、油圧ポンプ34からブレーカ用油圧モータ66への圧油の流れを制御して、ブレーカ用油圧モータ66が駆動される。
【0076】
以上のように、本実施形態においては、操作者が油圧ショベルに後から油圧パイロット圧で動作するアタッチメントを追加する場合でも、第2コントローラ32から出力信号(この例ではブレーカ用駆動指令信号S3)を与えてやることで、第1コントローラ31におけるプログラム変更や配線追加等の必要がなく、無線操縦システムの構成に大きな変更をする必要がない。このため、機能の拡張性が優れた油圧ショベルとすることができ、またアタッチメント追加時の工数低減、費用低減という効果もある。
【0077】
なお、上記実施形態では、本発明の適用対象としてスイング式の小型油圧ショベルを例に取り説明したが、オフセット式の油圧ショベル、あるいは小型でない中型・大型の油圧ショベル等に適用してよいことは言うまでもない。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、油圧パイロット方式と電気レバー方式とが混在している建設機械を無線にて遠隔操作可能とすることができる。これによって、建設機械の最低限の走行機能を搭乗運転時に確保しつつフロント装置に係わる各種制御を容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械の制御装置の適用対象となる油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の建設機械の制御装置の適用対象となる油圧ショベルの全体構造を表す上面図である。
【図3】本発明の建設機械の制御装置の一実施形態をその油圧駆動装置とともに表す油圧回路図である。
【図4】本発明の建設機械の制御装置の一実施形態を構成するリモコン装置の操縦レバーの操作量に対応して出力する操縦信号を表す特性図である。
【図5】本発明の建設機械の制御装置の一実施形態を構成するリモコン装置から出力するシリアルデータを表す詳細図である。
【図6】本発明の建設機械の制御装置の一実施形態を構成する第1及び第2コントローラの制御に係わる詳細機能構成を周辺機器と併せて表すブロック図である。
【図7】本発明の建設機械の制御装置の一実施形態を構成する第2コントローラの制御処理内容を表すフローチャートである。
【図8】本発明の建設機械の制御装置の一実施形態を構成する第1コントローラの制御処理内容を表すフローチャートである。
【図9】本発明の建設機械の制御装置の一実施形態を、既存の油圧ショベルにブレーカを追加した場合を例に取り、その油圧駆動装置とともに表す油圧回路図である。
【符号の説明】
2   下部走行体
3   上部旋回体
6   フロント装置
11  走行用油圧モータ
17  フロント・旋回用油圧アクチュエータ
17a ブーム用油圧シリンダ(フロント装置用油圧シリンダ)
17b アーム用油圧シリンダ(フロント装置用油圧シリンダ)
17c バケット用油圧シリンダ(フロント装置用油圧シリンダ)
22  操作装置(走行用操作手段)
28  操作装置(フロント装置用操作手段)
31  第1コントローラ(第1の制御ユニット)
32  第2コントローラ(第2の制御ユニット)
34  油圧ポンプ
36  走行用コントロールバルブ(走行用制御弁手段)
37  フロント・旋回用コントロールバルブ
38A 電磁比例減圧弁
38B 電磁比例減圧弁
39  受信機
40  送信機
41  操縦レバー(操縦手段)
45A シャトル弁
45B シャトル弁
Px  油圧パイロット信号
Py  油圧操作信号
S1  フロント・旋回用駆動指令信号
S2  走行用駆動指令信号
V   電気操作信号
X   シリアルデータ

Claims (5)

  1. 下部走行体と、この下部走行体上に旋回可能に設けた上部旋回体と、この上部旋回体に俯仰可能に設けられた多関節型のフロント装置と、このフロント装置を駆動するフロント装置用油圧シリンダと、前記下部走行体を走行させる走行用油圧モータと、油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記フロント装置用油圧シリンダへの圧油の流れを制御し電気信号によって制御されるフロント装置用制御弁手段と、前記油圧ポンプから前記走行用油圧モータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット型の走行用制御弁手段と、前記フロント装置用油圧シリンダを操作するための電気操作信号を出力するフロント装置用操作手段と、前記走行用油圧モータを操作するための油圧操作信号を出力する走行用操作手段とを備えた建設機械に設けられる建設機械の制御装置において、
    前記フロント装置用操作手段からの電気操作信号を入力し、これに応じたフロント装置用駆動指令信号を生成し前記フロント装置用制御弁手段に出力可能な第1の制御ユニットと、
    前記建設機械を遠隔操縦する無線信号を受信した受信機からの電気信号を入力してこれに応じた走行用駆動指令信号を生成し、この走行用駆動指令信号に応じた油圧パイロット信号を生成する電磁弁へ出力するとともに、前記受信機からの電気信号に基づく通信信号を前記第1の制御ユニットへ通信する第2の制御ユニットとを有し、
    前記第1の制御ユニットは、前記第2の制御ユニットからの前記通信信号に応じて前記フロント装置用駆動指令信号を生成し前記フロント装置用制御弁手段に出力することを特徴とする建設機械の制御装置。
  2. 前記第2の制御ユニットは、前記受信機から入力されたシリアルデータを、そのままシリアルデータとして前記第1の制御ユニットへ出力することを特徴とする建設機械の制御装置。
  3. 下部走行体と、この下部走行体上に旋回可能に設けた上部旋回体と、この上部旋回体に俯仰可能に設けられた多関節型のフロント装置と、このフロント装置を駆動するフロント装置用油圧シリンダと、前記下部走行体を走行させる走行用油圧モータと、油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記フロント装置用油圧シリンダへの圧油の流れを制御し電気信号によって制御されるフロント装置用制御弁手段と、前記油圧ポンプから前記走行用油圧モータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット型の走行用制御弁手段と、前記フロント装置用油圧シリンダを操作するための電気操作信号を出力するフロント装置用操作手段と、前記走行用油圧モータを操作するための油圧操作信号を出力する走行用操作手段とを備えた建設機械において、
    前記フロント装置用操作手段からの電気操作信号を入力し、これに応じたフロント装置用駆動指令信号を生成し前記フロント装置用制御弁手段に出力可能な第1の制御ユニットと、
    前記建設機械を遠隔操縦する無線信号を受信する受信機と、
    この受信機からの電気信号を入力してこれに応じた走行用駆動指令信号を生成し出力するとともに、前記受信機からの電気信号に基づく通信信号を前記第1の制御ユニットへ通信する第2の制御ユニットと、
    前記第2の制御ユニットからの前記走行用駆動指令信号に応じた油圧パイロット信号を生成し前記走行用制御弁手段へ出力する電磁弁とを有し、
    前記第1の制御ユニットは、前記第2の制御ユニットからの前記通信信号に応じて前記フロント装置用駆動指令信号を生成し前記フロント装置用制御弁手段に出力することを特徴とする建設機械。
  4. 請求項3記載の建設機械において、前記走行用操作手段からの前記油圧操作信号と前記電磁弁からの前記油圧パイロット信号とのうち、高圧側を選択して前記走行用制御弁手段へ導くシャトル弁をさらに有することを特徴とする建設機械。
  5. 下部走行体と、この下部走行体上に旋回可能に設けた上部旋回体と、この上部旋回体に俯仰可能に設けられた多関節型のフロント装置と、このフロント装置を駆動するフロント装置用油圧シリンダと、前記下部走行体を走行させる走行用油圧モータと、油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記フロント装置用油圧シリンダへの圧油の流れを制御し電気信号によって制御されるフロント装置用制御弁手段と、前記油圧ポンプから前記走行用油圧モータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット型の走行用制御弁手段と、前記フロント装置用油圧シリンダを操作するための電気操作信号を出力するフロント装置用操作手段と、前記走行用油圧モータを操作するための油圧操作信号を出力する走行用操作手段と、前記フロント装置用操作手段からの電気操作信号を入力し、これに応じたフロント装置用駆動指令信号を生成し前記フロント装置用制御弁手段に出力可能な第1の制御ユニットと、前記建設機械を遠隔操縦する無線信号を受信する受信機と、この受信機からの電気信号を入力してこれに応じた走行用駆動指令信号を生成し出力するとともに、前記受信機からの電気信号に基づく通信信号を前記第1の制御ユニットへ通信する第2の制御ユニットと、前記第2の制御ユニットからの前記走行用駆動指令信号に応じた油圧パイロット信号を生成し前記走行用制御弁手段へ出力する電磁弁とを有し、前記第1の制御ユニットは、前記第2の制御ユニットからの前記通信信号に応じて前記フロント装置用駆動指令信号を生成し前記フロント装置用制御弁手段に出力する建設機械と、
    この建設機械を遠隔操縦するための操縦手段と、
    この操縦手段の操作に基づき前記無線信号を前記受信機に送信する送信機とを有することを特徴とする建設機械無線制御システム。
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