JP2004123434A - 高速発酵堆肥化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生ゴミや家畜糞、敷き藁などの有機廃棄物と木屑とを混合して無臭で衛生的な肥料の製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】前記有機廃棄物の固形または液状の混合物を集積攪拌する攪拌槽と、前記有機廃棄物と木屑チップとを混合したモロミ状態の混合処理物がコンベア8により搬送され、この処理混合物を投入する上部に配置したホッパー9と、この発酵槽内に空気を導入する送風機に連通した通気路を備え、上部梁板に回転自在に支持された円筒管15の回転軸12と、前記回転軸12に所定の間隔で多段に固着し、前記通気路に連通する送気管16を備える攪拌翼14と、底部に発酵処理された堆肥を外部に搬送する搬送コンベア17と、発酵処理により発生するガスを収集する排気管19を接続し、かつ外気から遮断されたケーシングと、を備え、底部に落下する堆肥を前記搬送コンベア17により外部に排出する構成である。
【選択図】     図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、都市で発生する生ゴミ、牧場に多く発生する家畜糞などの有機廃棄物とともに木屑類とを混合して発酵槽において発酵させて無臭、無害の堆肥を短期間に製造する高速発酵堆肥化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から家庭内や飲食店から廃棄される都市の生ゴミなどの大量に発生する有機廃棄物処理について、一般的に焼却処理や埋立処理が多く行われている。しかし、焼却による処理は悪臭、異臭、二酸化炭素を発生させるとともに塩素ガスやダイオキシンなどの有毒ガスを生じさせることや、埋立処理では地球環境の汚染となり、問題であった。そこでこれら有機廃棄物を再生して有効利用することで多くの発明が提案され実施されている。その1例として有機廃棄物を発酵させて堆肥や厩肥に利用し、農業や園芸にすることが行われている。
【0003】
また、畜産施設においては、大量に発生する家畜糞尿や敷き藁などの汚濁物は有機物濃度が高く,臭気がひどいため施設周辺の住民の生活環境に悪影響を及ぼしている。そのため各畜産施設においては汚濁物の処理は地方自治体から厳しく管理されているので、これら汚濁物の堆肥化について今多くの提案がされている。
【0004】
例えば、特開昭51−129768号公報に記載される発明は、おがくずに牛の糞尿を吸着させ一時集積場の焼く15日間堆積して嫌気性発酵を高温で発酵処理し、次いで、二次集積場に移し、強制発酵機によって3日間好気性強制発酵処理を行うものである。同様にして家畜糞と木屑とを混合して処理するものとして、特開昭55−15984号公報なども知られている。
特開平7−82069号公報に記載される発明は、家畜排泄物と木質排気物を用いて堆肥を製造するに際して、製造工程の少なくともいずれかの時期において、木炭を添加混合する堆肥の製造方法に関するものである。また、その他、特開平8−59381号公報、特開平10−151433号公報など発酵処理について提案されている。
【0005】
特開2001−54799号公報に記載される発明は、外気から遮断されたハウジングの底に空気を排気する通気孔を多数穿ってある送気管を多数配置するとともに中央に設けた一個の回転軸に固着した旋回ブリッジを放射方向に延設し、この旋回ブリッジに複数の攪拌機を配置し、このハウジング内に生じたガスを排出する排気手段を備えた通気発酵装置に関するもので、底部に回転自在に設置された回転軸の上端に外部からの被処理物(有機廃棄物)を搬入し、この搬入された被処理物はハウジング内で、攪拌機によって攪拌され、送気管から送気されながらながら被処理物は一定期間発酵させて堆肥を製造するものである。
また特開2002−59132号公報に記載される発明は、適当な大きさに破砕し、この破砕物を流動層内に連続的に供給し、この流動層内で加熱された気体を供給しながら破砕物を攪拌混合させて有機廃棄物の発酵と乾燥を促進させて無害な堆肥を製造するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の堆肥の製造について多くの提案がされているが何れも一長一短がある。従来の装置においては堆肥原料の発酵過程において悪臭が発生しやすいために作業環境の悪化、堆肥製造装置の周囲の環境の悪化が問題であった。
特開昭51−129768号公報の方法は、大量の処理には適さず、長期間かかる問題があった。特開2001−54799号公報に記載される発明では短期間に堆肥化処理は可能であるが、連続的に処理するのには不向きであり、特開2002−59132号公報に記載される発明では、加熱された気体を供給する必要があり、一次流動層と2次流動槽を必要とし、構成が複雑である。大量処理には充分ではなかった。特に少量の堆肥化には効果的である。
本発明の課題は、大量の有機廃棄物を短期間に処理できる簡易な構成による堆肥化方法を提供することであるある。
また、本発明の課題は牧場などで大量に発生する家畜糞や敷き藁と木屑とを混合して無臭の衛生的な肥料を製造する高速発酵堆肥化方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の前記課題は以下の構成によって達成できる。
都市で収集された生ゴミの有機廃棄物や牧場より廃棄される家畜糞、敷き藁などのモロミ状態の混合物を集積し、これに木屑チップを添加し、水分を調整し、この混合物をコンベアによって発酵処理部に搬送し、この発酵処理部内において攪拌翼によって空気と混合しながら発酵処理されて、底部に堆積した無臭の堆肥を排出する堆肥化方法であって、前記有機廃棄物や家畜糞、敷き藁などの固形または液状の混合物を集積攪拌する攪拌槽と、前記有機廃棄物と木屑チップとを混合したモロミ状態の混合処理物が搬送され、この処理混合物を投入する上部に配置したホッパーと、この発酵槽内に空気を導入する送風機に連通した通気路を備え、上部梁板に回転自在に支持された円筒管の回転軸と、この回転軸に所定の間隔で多段に固着し、前記通気路に連通する送気管を備える複数の攪拌翼と、発酵処理され、底部に堆積した堆肥を外部に搬送する搬送ベルトと、発酵処理により発生するガスを収集する排気管を接続し、かつ外気から遮断されたケーシングと、を備え、外部から搬送された有機廃棄物の混合物がホッパーから投入され、送風機により送られた空気を数段に設けた攪拌翼から噴出しながら該攪拌翼を回転して混合物を攪拌して発酵を促進し、底部に落下する堆肥化された有機廃棄物を前記搬送ベルトにより外部に排出する発酵槽を備えた高速発酵堆肥化方法の構成である。
【0008】
また、本発明の前記課題は、貯蔵してある木屑等を破砕機により破砕してチップを製造する破砕手段と、破砕された木屑チップから鉄類金属や非鉄金属を除去する金属分離手段と、家庭や飲食店からの有機廃棄物、家畜糞、敷き藁などの有機廃棄物の貯蔵手段と、この有機廃棄物から金属類を除去する金属分離手段と、この有機廃棄物と木屑チップとを混合する処理物混合手段と、前記有機廃棄物や家畜糞、敷き藁などの固形または液状の混合物を集積攪拌する攪拌槽、前記有機廃棄物と木屑チップとを混合したモロミ状態の混合処理物が搬送され、この処理混合物を投入する上部に配置したホッパー、この発酵槽内に空気を導入する送風機に連通した通気路を備え、上部梁板に回転自在に支持された円筒管の回転軸、この回転軸に所定の間隔で多段に固着し、前記通気路に連通する送気管を備える複数の攪拌翼、発酵処理され、底部に堆積した堆肥を外部に搬送する搬送ベルト、発酵処理により発生するガスを収集する排気管を接続し、全体が外気から遮断されたケーシングからなる発酵槽と、を備え、外部から搬送された有機廃棄物のモロミ状態の混合物がホッパーから投入され、送風機により送られた空気を数段に設けた攪拌翼から噴出しながら該攪拌翼を回転して混合物を攪拌して発酵を促進し、底部に落下する堆肥化された有機廃棄物を前記搬送ベルトにより外部に排出する高速発酵堆肥化方法の構成によって達成できる。
【0009】
また、本発明の前記課題は、貯蔵してある木屑等を破砕機により破砕してチップを製造する破砕手段と、破砕された木屑チップから鉄類金属や非鉄金属を除去する金属分離手段と、家庭や飲食店からの有機廃棄物、家畜糞、敷き藁などの有機廃棄物の貯蔵手段と、この有機廃棄物から金属類を除去する金属分離手段と、前記有機廃棄物や家畜糞、敷き藁などの固形または液状の混合物を集積攪拌する攪拌槽と、前記有機廃棄物と木屑チップとを混合したモロミ状態の混合処理物が搬送され、この処理混合物を投入する上部に配置したホッパーと、室内に空気を導入する送風機に連通した通気路を備え、上部梁に回転自在に支持された円筒管の回転軸と、この回転軸に所定の間隔で多段に固着し、前記通気路に連通する送気管を備える複数の攪拌翼と、底部に発酵処理された堆肥を外部に搬送する搬送ベルトと、発酵処理により発生するガスを収集する排気管を接続し、かつ外気から遮断されたケーシングと、を備え、外部から搬送された有機廃棄物の混合物がホッパーから投入され、送風機により送られた空気を数段に設けた攪拌翼から噴出しながら該攪拌翼を回転して混合物を攪拌して発酵を促進し、底部に落下する堆肥化された有機廃棄物を前記搬送ベルトにより外部に排出する発酵槽を備えたことを特徴とする高速発酵堆肥化プラントの構成によって達成できる。
【0010】
更に、本発明の前記課題は、前記回転軸の攪拌翼が隣接する回転軸の攪拌翼と重なるように配置され、各段毎の攪拌翼が同一方向又は反対方向に回転してなる構成および隣接する回転軸の攪拌翼が重なるように配置され、該攪拌翼を数段に接合した前記回転軸を6基配列してある発酵槽である構成によって達成できる。
【0011】
本発明の高速発酵堆肥化方法は、回転軸の円筒管内に通気路を有し、この回転軸に固着した複数の攪拌翼を多段に配置し、この攪拌翼に沿って配設した送気管から空気を噴出しながら攪拌翼を回転して有機廃棄物を混合して発酵させるからこの発酵槽内に熱が発生し、60℃位に調整されて、有害菌を死滅させ、充分なる発酵が促進される。多段に配置した攪拌翼によって攪拌されながら送気され、発酵が促進され、発酵処理され、底部に達した処理物は乾燥が充分に行なわれて、無臭の堆肥が製造される。従来の横軸に攪拌翼を備えて、上下に攪拌するものに比し、効果的である。
【0012】
本発明の高速発酵堆肥化方法は、回転軸が上部梁に支持されるだけであるから、攪拌翼を固着した回転軸が宙ずり状態で回転するので、下端の軸位置を遊嵌して固定(吊戸の下端部と同様な固定)し、発酵槽内の有機廃棄物混合物の量によって攪拌翼の回転が阻害されることがない。また、発酵槽内において一基の回転軸ではなく、6基の回転軸を配置してあるから一個の発酵槽によっても充分な有機廃棄物の処理が可能である。
この発酵槽内においては家畜糞尿に含まれる好気性繊維分解菌、放射菌、酵母菌、光合成菌などの有機性物質の分解腐蝕化に役立つ微生物や有機菌が混在しており、木屑破砕物と混合することにより有機物の分解が促進され、無臭無害の肥料となる。このようにして得られた堆肥は通常の堆肥と同様に、土壌に混入して土壌表面に散布して使用することが出来る。この堆肥は無臭であるから袋に詰めて市販することができ、この堆肥を野菜や草花の肥料として散布して使用できる。
【0013】
本発明では一個の発酵槽内に6基の回転軸を配置し、上部に設けたホッパーから供給される有機廃棄物と木屑チップとを大量にモロミ状態で処理することができ、しかも、この発酵槽を1号槽から6号槽までの発酵を切り返し使用することにより、順番に処理発酵を行えば、充分な乾燥処理が行え、サラサラした肥料を製造することができる。この堆肥を袋詰めして市販することができる。
例えば、1号槽、2号槽、3号槽に投入されたものを1ヶ月で処理し、4,5号槽に切り返しながら投入することによりより一層の分解乾燥を行うことができる。
【0014】
本発明の発酵槽は回転軸の駆動源として電動モータ、又は油圧駆動モータを使用するが、この駆動に必要な電気は、発酵槽内で発生するメタンガスなどの排気ガスを利用した発電装置によって電力を供給することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明に係る高速発酵堆肥化方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明高速発酵堆肥化方法の全体システムを示すブロック図である。図2はこの発明高速発酵堆肥化方法の発酵槽の1実施の形態の全体の配置を示す平面図である。図3は図2の発酵処理部分の断面を示す概略図である。図4はこの発明の発酵処理の1実施形態の発酵槽の断面を示す概略図である。図5は図4の平面図である。図6は図5のA−A断面図、図7は攪拌翼の説明する平面図、図8は図7の断面図である。図9はこの発明の前処理部分を説明する配置説明図、図10は図9の側面から見た説明図である。図11は本発明高速発酵堆肥化プラントの工程の1実施形態を示す概略図である。
【0016】
この発明の高速発酵堆肥化方法について、図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
図1に示すブロック図において、。
伐採や解体作業場、建築現場などで発生した木屑(樹皮、おが屑、プレーナ屑、チップ屑など)、を破砕機によって破砕し、含まれる鉄金属類や非鉄金属類を除去し、木屑チップとしてストックヤードに貯蔵する。都市の生ゴミ、厨芥などにおいても金属類を除去し、家畜糞など汚濁物などと混合した有機性廃棄物に木屑チップを混合してモロミ状態で水分調整工程の水分調整攪拌槽にて混合して、この混合物をコンベアよって搬送して発酵槽のホッパーに投入する。発酵槽は1号槽から6号槽まであり、この中で適宜に切り返しを行なって堆肥化をする。乾燥した堆肥は搬送コンベアによって製品貯蔵室に貯蔵する。これを市販するに際して梱包する。
【0017】
図2に示されるように発酵棟に6個の発酵槽1を並べた発酵処理部Aと、この発酵処理部Aに並列して製品貯蔵室2、破砕処理した木屑チップのチップ貯蔵室3があり、その他、電気を供給する発電装置室4、外気を導入する送気用のコンプレッサ室5や製品分析室6などが配置してある。この発酵処理部Aには隣接して図9に示されるような木屑等のチップ製造工程Bや水分調整工程Cなどの前処理部がある。
【0018】
発酵処理部Aの発酵槽1は天井部7に処理物である有機性廃棄物の混合物を搬入するコンベア8が配置してある。このコンベア8の下に搬送された有機性廃棄物を投入するホッパー9,9が上部梁板10に設けられている。この上部梁板10には駆動源に連動した旋回歯車11が回動自在に支持され、この旋回歯車11の回転軸12内に通気路12aが設けられている。前記上部梁板10に軸支してある旋回歯車11がある。この旋回歯車11に連動する回転軸12にユニバーサルジョイント13を介して攪拌翼14を接合した円筒管15が宙ずり状態で接合している。この攪拌翼14は円筒管15に数段に複数接合している。
【0019】
この円筒管15には攪拌翼14に沿って設けられた送気管16が接合され、送風機から送られた空気が円筒管15内の通気路を経て送気管16から噴出するようになっている(図8参照)。この攪拌翼14は隣接する回転軸12の攪拌翼14との間に隙間が生じないように重なるように配置してある。この攪拌翼14の回転により発酵槽1内で有機性廃棄物は攪拌されて充分な空気が送られる。この有機性廃棄物である処理物は、発酵槽1内で処理された後。底部に配置したすのこ板18によって篩いにかけられて底に落下する。このとき処理部が充分に落下しないときは油圧ピストン33によって底部に配置したすのこ板を往復動させて落下を促進する。搬送コンベア17によって最終発酵槽1の下部に一次貯蔵され、搬送コンベヤによって搬送されて製品貯蔵室2に貯蔵される。この発酵処理部Aの天井部にはクレーン32が設置してあり、設備の修理や搬送に使用する。
【0020】
こように構成されるこの発明の図面に示す実施態様に基づいて説明する。
伐採、解体現場からの木屑等の木屑ストックヤード20から搬出した木屑を破砕機21で破砕し、この中に含まれる釘などの鉄類を磁選機22で選別して、大きな鉄屑はコンテナ27に集積し、小さな鉄屑はコンテナ27aに集められる。この木屑類を搬送コンベア23で搬送し、前記磁選機22で除去できなかった非鉄金属類を比重選別機24によって選別して除去する。非鉄金属類はコンテナ28にしゅうせきされ、その他の不純物はコンテナ29に集積する。これらコンテナに集められた金属類はコンテナ運搬車31で集められて、回収業者に手渡す。この木屑破砕物を篩いにかけて木屑チップの大きさを調節し、ストックヤード25に保管する。大きいものはタイヤシャベル30で搬送して戻し、再度破砕機にかけて破砕して搬送ベルトで搬送する。
【0021】
ストックヤード25に保管された木屑破砕物と都市の生ゴミ、家畜糞、敷き藁屑、および大豆粕、漢方薬残渣、などと混合して、水分調整工程Cである水分調整攪拌槽内で木屑チップとモロミ状態で混合して水分を調整し、この混合物をコンベア8で発酵槽1のホッパー9へ搬送して投下する。このとき、1号槽(1−1)の発酵槽1のホッパー9、9へ投下するが、量が沢山あるときは2号槽(1−2)、3号槽(1−3)のホッパー9へ投下して発酵処理する。発酵槽1内部においては各回転軸12の多段の攪拌翼14が回転しながら混合物を攪拌すると共に空気が送気管16から供給されて有機性廃棄物の発酵を助ける。この際に家畜糞尿などに含まれる好酸菌類による発酵によって有機性廃棄物の分解が促進される。
【0022】
発酵槽1内この回転軸12は駆動源の電動モータに接続され旋回歯車11を介して伝達されるようになっている。この回転軸12の下側にユニバーサルジョイント13を介して円筒管15が接続され、この円筒管15に攪拌翼14が固着されている。この攪拌翼14は回転軸12の円筒管15に多段に接合してあり、円筒管15内には送風機よって送られている空気が送り込まれるようになっている。この空気は通気路12aを経由して攪拌翼14の送気管16から噴出し、この攪拌翼14は回転して有機廃棄物をよく混合しながら発酵を促進する。この発酵棟内の給気、排気はコンプレッサを使用して行なうこととする。発酵槽1内に発生するガスは排気口19aから排気管19を経て外部に排気される。
この回転軸12の回転方向は右回り左周りどちらでも良いが、隣接する回転軸は相互に反する方向に回転させるほうが好ましい。
【0023】
本発明の発酵槽の図面に示される実施形態はケーシングの幅は上部と下部とは同一長さで形成されているが、このケーシングの下部を広くして台形に形成して、上部に投入された有機廃棄物の下部への移動を円滑にするようにしてもよい。
【0024】
本発明の図11に示す実施形態の具体的工程について説明する。
使用する原料としては都市の家庭からでる生ゴミ、レストランなどの飲食店などからの厨芥、食品残渣、や家畜糞に限定されず、多くの有機廃棄物が使用できる。例えば、漢方薬残渣、野菜・草花の球根などを原料として発酵処理する。木屑類は破砕してストックヤード25に保管し、更にチップ貯蔵室に保管する。これら木屑チップの一部を有機廃棄物と混合してモロミ状態にして発酵層1に投入する。
【0025】
発酵槽1の1号槽(1−1)、2号槽(1−2)、3号槽(1−3)に投入して1ヶ月発酵を継続し、これを次いで、4号槽(1−4),5号槽(1−5)へ順次切り返しを行い、その後、更に1ヶ月後に6号槽に切り返しを行なって1ヶ月後に堆肥として袋詰めして出荷する。
【0026】
【発明の効果】
本発明の高速発酵堆肥化方法は、地域環境を汚染する畜産施設で発生する家畜糞尿や都市の生ゴミ等の大量に発生する有機廃棄物を木屑と共に混合して短期間に堆肥化することができる。特に、発酵槽内において空気を噴出する攪拌翼を多段に配設した円筒状の回転軸を6基配置し、送気を継続しながら底部より無臭無害の堆肥を排出することができる。
【0027】
本発明に使用する発酵槽内の攪拌機構は、上部宙ずり支持により回転軸を配置してあるから軸ずれによる故障を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係わる高速発酵堆肥化方法の全体システムを示すブロック図である。
【図2】
本発明に係わる高速発酵堆肥化方法の発酵槽の1実施の形態の全体の配置を示す
平面図である。
【図3】
図2の発酵処理部分の断面を示す概略図である。
【図4】
本発明の高速発酵堆肥化方法における発酵処理の1実施形態の発酵槽の断面を示す概略図である。
【図5】図4の平面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】本発明に係わる高速発酵堆肥化方法の発酵槽の攪拌翼を説明する平面図である。
【図8】図7の断面図である。
【図9】本発明に係わる高速発酵堆肥化方法の前処理部分を説明する配置説明図である。
【図10】図9の側面から見た説明図である。
【図11】本発明高速発酵堆肥化プラントの工程を示す概略図である。
【符号の説明】
A      発酵処理部
B      木屑チップ製造工程
C      水分調整工程
1      発酵槽
2      製品貯蔵室
3      チップ貯蔵室
4      発電装置室
5      コンプレッサ室
6      製品分析室
7      天井部
8      コンベア
9      ホッパー
10      上部梁板
11      旋回歯車
12      回転軸
13      ユニバーサルジョイント
14      攪拌翼
15      円筒管
16      送気管
17      搬送コンベア
18      すのこ板
19      排気管
20      木屑ストックヤード
21      破砕機
22      磁選機
23      搬送コンベア
24      比重選別機
25      ストックヤード
26      ふるい
27      コンテナ(鉄屑)
28      非鉄金属類コンテナ
29      その他不純物のコンテナ
30      タイヤシャベル
31      コンテナ運搬車
32      クレーン
33      油圧ピストン

Claims (6)

  1. 都市で収集された生ゴミの有機廃棄物や牧場より廃棄される家畜糞、敷き藁などのモロミ状態の混合物を集積し、これに木屑チップを添加し、水分を調整し、この混合物をコンベアによって発酵処理部に搬送し、この発酵処理部内において攪拌翼によって空気と混合しながら発酵処理されて、底部に堆積した無臭の堆肥を排出する堆肥化方法であって、
    前記有機廃棄物や家畜糞、敷き藁などの固形または液状の混合物を集積攪拌する攪拌槽と、
    前記有機廃棄物と木屑チップとを混合したモロミ状態の混合処理物が搬送され、この処理混合物を投入するホッパーと、
    空気を導入する送風機に連通した通気路を備え、上部梁板に回転自在に支持された円筒管の回転軸と、
    この回転軸に所定の間隔で多段に固着し、前記通気路に連通する送気管を備える複数枚の攪拌翼と、
    発酵処理され、底部に堆積した堆肥を外部に搬送する搬送ベルトと、
    発酵処理により発生するガスを収集する排気管を接続し、かつ外気から遮断されたケーシングと、
    を備え、外部から搬送された有機廃棄物の混合物が上部に配置した前記ホッパーから投入され、送風機により送られた空気を回転軸の円筒管内を経由して数段に設けた前記攪拌翼の送気管から噴出しながら該攪拌翼を回転して混合物を攪拌して発酵を促進し、底部に落下する堆肥化された有機廃棄物を前記搬送ベルトにより外部に排出する発酵槽を備えたことを特徴とする高速発酵堆肥化方法。
  2. 都市で収集された生ゴミの有機廃棄物や牧場より廃棄される家畜糞、敷き藁などのモロミ状態の混合物を集積し、これに木屑チップを添加し、水分を調整し、この混合物をコンベアによって発酵処理部に搬送し、この発酵処理部内において攪拌翼によって空気と混合しながら発酵処理されて、底部に堆積した無臭の堆肥を排出する堆肥化方法であって、
    貯蔵してある木屑等を破砕機により破砕してチップを製造する破砕手段と、
    破砕された木屑チップから鉄類金属や非鉄金属を除去する金属分離手段と、
    家庭や飲食店からの有機廃棄物、家畜糞、敷き藁などの有機廃棄物の貯蔵手段と、
    この有機廃棄物から金属類を除去する金属分離手段と、
    この有機廃棄物と木屑チップとを混合する処理物混合手段と、
    前記有機廃棄物や家畜糞、敷き藁などの固形または液状のモロミ状態の混合物を集積攪拌する攪拌槽、前記有機廃棄物と木屑チップとを混合したモロミ状態の混合処理物が搬送され、この処理混合物を投入する上部に配置したホッパー、室内に空気を導入する送風機に連通した通気路を備え、上部梁に回転自在に支持された円筒管の回転軸、この回転軸に所定の間隔で多段に固着し、前記通気路に連通する送気管を備える攪拌翼、発酵処理され、底部に堆積した堆肥を外部に搬送する搬送ベルト、発酵処理により発生するガスを収集する排気管を接続し、全体が外気から遮断されたケーシングからなる発酵槽と、
    を備え、外部から搬送された有機廃棄物の混合物がホッパーから投入され、送風機により送られた空気を数段に設けた攪拌翼から噴出しながら該攪拌翼を回転して混合物を攪拌して発酵を促進し、底部に落下する堆肥化された有機廃棄物を前記搬送ベルトにより外部に排出することを特徴とする高速発酵堆肥化方法。
  3. 都市で収集された生ゴミの有機廃棄物や牧場より廃棄される家畜糞、敷き藁などのモロミ状態の混合物を集積し、これに木屑チップを添加し、水分を調整し、この混合物をコンベアによって発酵処理部に搬送し、この発酵処理部内において攪拌翼によって空気と混合しながら発酵処理されて、底部に堆積した無臭の堆肥を排出する堆肥化方法であって、
    貯蔵してある木屑等を破砕機により破砕してチップを製造する破砕手段と、
    破砕された木屑チップから鉄類金属や非鉄金属を除去する金属分離手段と、
    家庭や飲食店からの有機廃棄物、家畜糞、敷き藁などの有機廃棄物の貯蔵手段と、
    この有機廃棄物から金属類を除去する金属分離手段と、
    前記有機廃棄物や家畜糞、敷き藁などの固形または液状のモロミ状態の混合物を集積攪拌する攪拌槽と、前記有機廃棄物と木屑チップとを混合したモロミ状態の混合処理物が搬送され、この処理混合物を投入する上部に配置したホッパーと、室内に空気を導入する送風機に連通した通気路を備え、上部梁に回転自在に支持された円筒管の回転軸と、この回転軸に所定の間隔で多段に固着し、前記通気路に連通する送気管を備える攪拌翼と、発酵処理され、底部に堆積した堆肥を外部に搬送する搬送ベルトと、発酵処理により発生するガスを収集する排気管を接続し、かつ外気から遮断されたケーシングと、からなる発酵槽とを備え、
    外部から搬送された有機廃棄物のモロミ状態の混合物がホッパーから投入され、送風機により送られた空気を数段に設けた攪拌翼から噴出しながら該攪拌翼を回転して混合物を攪拌して発酵を促進し、底部に落下する堆肥化された有機廃棄物を前記搬送ベルトにより外部に排出する発酵槽を備えたことを特徴とする高速発酵堆肥化プラント。
  4. 貯蔵してある木屑等を破砕機により破砕してチップを製造する破砕手段と、
    破砕された木屑チップから鉄類金属や非鉄金属を除去する金属分離手段と、
    家庭や飲食店からの有機廃棄物、家畜糞、敷き藁などの有機廃棄物の貯蔵手段と、
    この有機廃棄物から金属類を除去する金属分離手段と、
    前記有機廃棄物や家畜糞、敷き藁などの固形または液状の混合物を集積攪拌する攪拌槽と、前記有機廃棄物と木屑チップとを混合したモロミ状態の混合処理物が搬送され、この処理混合物を投入する上部に配置したホッパーと、室内に空気を導入する送風機に連通した通気路を備え、上部梁に回転自在に支持された円筒管の回転軸と、前記通気路に連通する送気管を備え、前記回転軸に所定の間隔で多段に固着した攪拌翼と、発酵処理され、底部に堆積した堆肥を外部に搬送する搬送ベルトと、発酵処理により発生するガスを収集する排気管を接続し、かつ外気から遮断されたケーシングと、からなる発酵槽と、
    該発酵槽から排出する堆肥を底部の搬送コンベアによって集積し、この堆肥を貯蔵する堆肥貯蔵室と、
    木屑を破砕して鉄・非鉄金属を除去した木屑チップを貯蔵する木屑チップ貯蔵槽と、
    前記発酵槽内の回転軸、搬送コンベアなどの駆動源に電力を供給する発電機と、および送風用のコンプレッサなどを配置して成ることを特徴とする高速発酵堆肥化プラント。
  5. 前記回転軸の攪拌翼が隣接する回転軸の攪拌翼と重なるように配置され、各段毎の攪拌翼を同一方向又は反対方向に回転してなること特徴とする請求項1または請求項2に記載の高速発酵堆肥化方法。
  6. 隣接する前記回転軸の攪拌翼が重なるように配置され、該攪拌翼を数段に接合した前記回転軸を6基配列してある発酵槽であることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の高速発酵堆肥化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009018304A (ja) * 2007-07-10 2009-01-29 E-Rae Co Ltd 蓄糞資源の燃料及び堆肥化装置
US20100312037A1 (en) * 2008-01-31 2010-12-09 M-I L.L.C. Total containment tank cleaning system
KR101698592B1 (ko) * 2016-06-27 2017-01-24 (주)세종기술 대용량 발효 감량기

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