JP2004122578A - 綴じ具 - Google Patents
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Abstract
【課題】被綴込物5を挿通保持する一対の綴じ片部20からなる綴じ帯2と、前記綴じ片部20を挿通可能な貫通孔が形成された細長い押え板1と、前記押え板1に沿った摺動によって前記綴じ片部20を前記押え板1に係止させるスライド部材3とを有する綴じ具において、被綴込物5の増加や落下時などにおいても分解されにくく被綴込物5をしっかりと綴じ込むことができる綴じ具を提供すること。
【解決手段】押え板1は、貫通孔が形成された下側挟持板11と、前記下側挟持板11に重ね合わせて前記綴じ片部20を挟持する上側挟持板12とを有し、前記上側及び下側挟持板12,11の対向内面には、前記綴じ片部20を収容保持する保持溝部が形成されており、前記スライド部材3は、摺動によって前記上側挟持板12と下側挟持板11とを重ね合わせ状態に固定又は前記固定を解除する構成であること。
【選択図】 図1
【解決手段】押え板1は、貫通孔が形成された下側挟持板11と、前記下側挟持板11に重ね合わせて前記綴じ片部20を挟持する上側挟持板12とを有し、前記上側及び下側挟持板12,11の対向内面には、前記綴じ片部20を収容保持する保持溝部が形成されており、前記スライド部材3は、摺動によって前記上側挟持板12と下側挟持板11とを重ね合わせ状態に固定又は前記固定を解除する構成であること。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙葉類等の被綴込物を綴じ込ませるファイルに利用される綴じ具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、紙葉類等の被綴込物を綴じ込ませるファイルとして図14や図15に示されるようなものが広く利用されている。
図14のファイルに用いられている綴じ具は、被綴込物5に形成された二つ綴じ孔に対応する一対の貫通孔が設けられた押え板1と、前記綴じ孔と貫通孔とを挿通する弾性合成樹脂製の一対の綴じ片部20を有する綴じ帯2と、前記押え板1に長手方向に沿って摺動自在に保持され且つ摺動によって前記綴じ片部20を前記押え板1に押え付けて係止する一対のスライド部材3とから構成されている。
【0003】
そのため、ファイル台紙4の背表紙部40に連設された折込み片部41に前記綴じ帯2を取付けた後、前記綴じ片部20に被綴込物5、前記押え板1を順に挿通させる。次に、スライド部材3を図14中の矢印の方向にそれぞれ摺動させて前記綴じ片部20を前記押え板1の長手方向に沿って係止することで被綴込物5を綴じ込ませることができる。
【0004】
また、図15のファイルに用いられている綴じ具は、前述の例と同様に、綴じ孔に対応する一対の貫通孔が設けられた押え板1と、一対の綴じ片部20を有する綴じ帯2と、前記押え板1に長手方向に沿って摺動自在に外嵌されるスライド部材3とから構成されている。前記スライド部材3には、前記綴じ片部20を挿通可能なV字状の切欠部36とこの切欠部36に連通すると共に前記綴じ片部20を押圧状態で収容可能な係止溝37が形成されている。
【0005】
そのため、前記綴じ片部20を前記押え板1及び前記スライド部材3に挿通した後、前記押え板1に直交する姿勢となるように前記綴じ片部20を案内しながら前記スライド部材3を図15中の矢印の方向に摺動させて、前記綴じ片部20を前記係止溝37に収容保持させることで前記被綴込物5を綴じ込ませることができる。
【0006】
また、図14及び図15のどちらの綴じ具とも、前記スライド部材3を逆方向に摺動させて前記係止を解除させることで、容易に前記被綴込物5を取出し又は差替えることができる。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−78334号公報
【特許文献2】
特開平7−237382号公報
【特許文献3】
特開平9−315073号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のいずれの綴じ具においても、前記綴じ帯2の綴じ片部20は前記スライド部材3によって直接押圧された状態で前記押え板1に係止されている。そのため、例えば、綴じ込まれる被綴込物5の綴じ込み量が増加して前記被綴込物5の離反力の作用によって前記綴じ片部20が前記スライド部材3の摺動方向に引っ張られる場合や、落下や閲覧などによって前記綴じ片部20が揺動される場合などに、前記綴じ片部20によって前記スライド部材3が逆方向に摺動されて、前記係止が解除され綴じ具が分解されるという問題がある。
【0009】
また、上記の図14と図15の綴じ具は、いずれも前記押え板1に沿ってスライド部材3を摺動させることで被綴込物5を挿通保持した綴じ片部20を係止する構成であり、前記綴じ片部20を長くすることでより多くの被綴込物5を綴じ込むことができるようになっている。
【0010】
しかしながら、図14の綴じ具は、前記綴じ片部20が押え板1に沿って係止されるから、伝票などの横長の被綴込物5を綴じ込むファイルに用いる場合には、ファイル台紙4から飛び出さないように前記綴じ片部2を短めに設定しなければならないため、多くの被綴込物5を綴じませることができないという問題がある。このような問題を解決するファイルとして、図15のように、前記押え板1に直交する姿勢で前記綴じ片部20を係止する綴じ具を用いたものがある。
【0011】
このように、ファイル台紙4の規格や被綴込物5の量などに合わせて構成及び綴じ込み操作が異なる複数の綴じ具を利用することにより、綴じ込み又は分解作業において利用者を混乱させてしまうという問題がある。また、ファイル台紙4の規格に合わせて複数の綴じ具を準備するためファイル単価も割高になっている。
【0012】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、『紙葉類等の被綴込物を挿通保持する可撓性を有する一対の綴じ片部からなる綴じ帯と、前記綴じ片部を挿通可能な貫通孔が形成された細長い押え板と、前記押え板に沿って摺動自在であり且つ摺動によって前記綴じ片部を前記押え板に係止させるスライド部材とを有する綴じ具』において、被綴込物の増加や落下時などにおいても分解されにくく被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる綴じ具を提供することを第1の課題とする。また、被綴込物の形状や量に左右されることなく幅広い規格のファイル台紙等に共用することができる綴じ具を提供することを第2の課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
*1項
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記押え板は、前記貫通孔が形成された下側挟持板と、前記下側挟持板に重ね合わせることで前記綴じ片部を抜け止め状態に挟持する上側挟持板とを有し、
前記上側及び下側挟持板の対向内面には、前記綴じ片部を収容保持すると共に前記綴じ片部の先端部を外側に逃がす保持溝部が形成されており、
前記スライド部材は、摺動によって前記上側挟持板と下側挟持板とを重ね合わせ状態に固定又は前記固定を解除する構成である』ことを特徴とするものである。このものでは、下側挟持板の貫通孔に挿通された一対の綴じ片部を上側挟持板によって挟み込んで抜け止め状態とした後、スライド部材の摺動によって前記上側挟持板と下側挟持板とを重ね合わせ状態に固定することで前記綴じ片部を押え板に係止させている。つまり、前記綴じ片部はスライド部材によって間接的に係止されることになる。そのため、前記綴じ片部の摺動又は揺動によって前記スライド部材が摺動されて前記綴じ片部の係止が不用意に解除されることがない。
【0014】
*2項
1項において、『前記スライド部材は、前記上側挟持板の上面に摺動自在に重ね合わされるスライド板と、前記スライド板から垂下されて前記上側及び下側挟持板に摺動自在に挿通されると共に摺動によって前記下側挟持板に係合される係合脚片とを有する』ことを特徴とするものでは、前記スライド部材を摺動するときに必然的に手や指によって前記スライド板を上方から押え付けることとなるから、下方に重ね合わされた前記上側及び下側板挟持板も同様に押圧される。そのため、一方の手で前記上側及び下側挟持板を重ね合わせ状態に押圧しながら、他方の手で前記スライド板を摺動させて前記重ね合わせ状態に固定する必要がない。これにより、片手でスライド部材を摺動させるだけで容易に前記綴じ片部を係止することができる。
【0015】
*3項
2項において、『前記上側及び下側挟持板には、前記係合脚片を挿通可能な大径孔と、前記大径孔に連通すると共に前記係合脚片に係合して挿通方向に抜け止め状態に保持する長孔とを有する係止孔が長手方向に沿ってそれぞれ形成されており、
前記下側挟持板の係止孔は、重ね合わせ状態において前記上側挟持板の長孔に連通するが前記上側挟持板の大径孔には連通しないように形成される』ことを特徴とするものでは、前記上側挟持板の大径孔に係合脚片を挿通させて前記スライド部材を摺動させると、前記係合脚片が前記長孔に係合されるから、前記スライド部材を上側挟持板に取付けることができる。そして、前記上側挟持板を前記係合脚片が下側挟持板の大径孔に挿通するように重ね合わせて前記スライド板を摺動させると、前記係合脚片が下側挟持板の長孔に係合されるから、前記上側挟持板と下側挟持板とを重ね合わせ状態に固定することができる。このとき、前記係合脚片は、常に前記上側挟持板の長孔に係合されているから、前記スライド部材と上側挟持板とが分離することがない。
そのため、前記スライド部材と上側挟持板との取付け及び取外しが容易であり、綴じ具の組立て及び分解を簡単に行うことできる。
【0016】
*4項
2項又は3項において、『前記スライド板は、前記上側挟持板とほぼ同形であり、前記上側挟持板と下側挟持板とが重ね合わせ状態に固定されるときに前記上側挟持板に一致して重なり合う』ことを特徴とするものでは、前記上側挟持板と下側挟持板とが重ね合わせ状態に固定されるときに前記スライド板と上側挟持板とが一致して重なり合うから、不用意な接触や衝撃によって前記スライド板が摺動されて前記綴じ片部の係止が解除されるようなことが起こりにくい。そのため、落下時や閲覧時などにも綴じ具が容易に分解されにくく被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0017】
*5項
1項ないし4項のいずれかにおいて、『前記上側挟持板は、ヒンジ部材によって前記下側挟持板に連結されている』ことを特徴とするものでは、前記上側挟持板を下側挟持板に重ね合わせるだけで位置決めできるから前記綴じ片部の係止を容易に行うことができる。また、前記スライド部材の摺動と共に前記上側挟持板が移動されて前記重ね合わせ状態がズレることがない。そのため、綴じ具への被綴込物の綴じ込み作業が容易である。
【0018】
*6項
1項ないし5項のいずれかにおいて、『前記保持溝部は、前記綴じ片部を前記押え板の長手方向に沿って収容保持し得ると共に、前記長手方向に直交する姿勢でも収容保持し得る』ことを特徴とするものでは、ファイル台紙の規格や被綴込物の綴じ込み量等に合わせて前記押え板に挟持させる前記綴じ片部の係止姿勢を変更することができる。そのため、本発明の綴じ具はファイル台紙等の規格によって利用できる範囲が制限されにくく、幅広い規格のファイル台紙等に共用することができる。
また、前記下側挟持板の貫通孔が前記綴じ片部を回動自在に挿通する構成のものでは、被綴込物を挿通保持した状態で前記綴じ片部を回動させて係止姿勢を変更することができるから、前記押え板に直交する姿勢で係止されている前記綴じ片部を、閲覧時に前記押さえ板に沿った係止姿勢に変更することができる。これにより、捲ったページが前記綴じ片部によって押し戻される不具合がなく被綴込物を閲覧し易い。
【0019】
*7項
6項において、『前記保持溝部は、前記綴じ片部を前記押え板の長手方向に沿った姿勢で嵌入保持する第1保持溝と、前記長手方向に直交する姿勢で嵌入保持する第2保持溝とからなる』ことを特徴とするものでは、前記綴じ片部は前記第1又は第2保持溝に嵌合された状態で保持されて帯幅方向へ揺動しないから、前記綴じ片部の係止が不用意に解除されることがない。そのため、落下時の衝撃や外力などによっても綴じ具が分解されにくく被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0020】
*8項
7項において、『前記第1及び第2保持溝は、前記上側及び下側挟持板のいずれか一方の対向内面に形成されており、
他方の対向内面には、前記第1又は第2保持溝に嵌入保持された綴じ片部に係合する係合突起が突出形成されている』ことを特徴とするものでは、前記突条部と係合突起との係合によって前記綴じ片部は移動阻止状態に係止されるから、閲覧時など作用する力によって前記綴じ片部が引き戻されて被綴込物の綴じ込みが緩んだり、前記綴じ片部が前記押え板から脱離することが防止される。そのため、被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0021】
*9項
7項又は8項において、『前記第1及び第2保持溝の開放端縁には、前記第綴じ片部の上方への脱出を防止する一対の保持片が設けられている』ことを特徴とするものでは、前記綴じ片部が前記保持片によって前記第1又は第2保持溝に嵌入保持されるため、前記綴じ片部をズレなく係止することができる。そのため、綴じ具への被綴込物の綴じ込み作業が容易である。
【0022】
【発明の効果】
上記のような構成であるから本発明は次の特有の効果を有する。
本発明の綴じ具においては、被綴込物を挿通保持する綴じ片部がスライド部材によって間接的に係止されており、前記綴じ片部の摺動又は揺動によって前記スライド部材が摺動されて前記綴じ片部の係止が解除されにくいから、被綴込物の増加による離反力や落下・閲覧時の衝撃などによって前記綴じ片部が前記スライド部材の摺動方向に引っ張られるときにも分解されにくく、前記被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0023】
また、2項のものによれば、スライド部材を上側挟持板に摺動自在に重ね合わされるスライド板と、前記スライド板から垂下される係合脚片とを有する構成としたことで、片手でスライド部材を摺動させるだけで容易に前記綴じ片部を係止することができる。
【0024】
また、3項のものによれば、上側及び下側挟持板に係合脚片を挿通する大径孔と、前記係合脚片に係合する長孔とからなる係止孔を形成させたことで、前記スライド部材と上側挟持板との取付け及び取外しが容易であり、綴じ具の組立て及び分解を簡単に行うことができる。
【0025】
また、4項のものによれば、スライド板を上側挟持板とほぼ同形として、上側挟持板と下側挟持板とが重ね合わせ状態に固定されるときに前記スライド板が前記上側挟持板に一致して重なり合う構成としたことで、落下時や閲覧時などに綴じ具が容易に分解されにくく被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0026】
また、5項のものによれば、上側挟持板をヒンジ部材によって下側挟持板に連結させたことで、綴じ具への被綴込物の綴じ込み作業が容易である。
【0027】
また、6項のものによれば、保持部によって綴じ片部を押え板に沿った姿勢でも前記押え板に直交する姿勢でも挟持できる構成としたことで、本発明の綴じ具はファイル台紙等の規格によって利用できる範囲が制限されにくく、幅広い規格のファイル台紙等に共用することができる。
【0028】
また、被綴込物を挿通保持した状態で前記綴じ片部が回動できる構成とすることで、前記押え板に直交する姿勢で係止されている前記綴じ片部を、閲覧時に前記押押え板に沿った係止姿勢に変更することができるため、捲ったページが前記綴じ片部によって押し戻される不具合がなく被綴込物を閲覧し易い。
【0029】
また、7項のものによれば、綴じ片部を押え板に沿って嵌入可能な第1保持溝と、前記押え板に直交した姿勢で嵌入可能な第2保持溝とが形成された構成としたことで、落下時の衝撃や外力などによっても綴じ具が分解されにくく被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0030】
また、8項のものによれば、綴じ片部に形成させた複数の突条部と、挟持板に形成させた係合突起とが係合されることで、被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0031】
また、9項のものによれば、第1及び第2保持溝の開放端縁に保持片を形成させたことで、綴じ具への被綴込物の綴じ込み作業が容易である。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら詳述する。
本発明実施の形態の一例である綴じ具を利用したファイルを図1に示している。
この例のファイルは、被綴込物5の綴じ込み量に応じて背表紙部40の横幅を調節することができる構成となっており、ファイル台紙4は、折込みによって綴じ具の押え板1を取付ける第1挟持片部42と背表紙部40とが形成された表紙部材44と、前記背表紙部40を引出し可能に収容する袋状の収容部47と前記第1挟持片部42と共に被綴込物5を挟持する第2挟持片部43とが形成された裏表紙部材45とからなっている。前記第1及び第2挟持片部42,43には前記被綴込物5の綴じ孔50に対応すると共に前記綴じ帯2の綴じ片部20を挿通する挿通孔46がそれぞれ形成されている。
【0033】
前記綴じ具は、図1に示されるように、被綴込物5を挿通保持する弾性合成樹脂製の一対の綴じ片部20を有する綴じ帯2と、前記綴じ片部20を挟持するように重ね合わされる上側挟持板12と下側挟持板11とからなる押え板1と、前記上側挟持板12に摺動自在に重ね合わされると共に摺動によって前記上側挟持板12と下側挟持板11とを重ね合わせ状態に固定及び前記固定を解除するスライド部材3とから構成されている。
【0034】
前記押え板1は、図2に示されるように、矩形状の上側挟持板12と下側挟持板11とを可撓性を有する帯状のヒンジ部材17によって連結させた構成である。
【0035】
前記下側挟持板11には、綴じ片部20を回動自在に挿通する正方形状の貫通孔10と、前記下側挟持板11の長手方向に沿って前記綴じ片部20を嵌入保持すると共に前記綴じ片部20の先端部を外側へ逃がす第1保持溝13と、前記長手方向に直交する姿勢で前記綴じ片部20を嵌入保持する第2保持溝14と、後述するスライド部材3の係合脚片30とを係合する係止孔6とが形成されている。また、前記第1保持溝13の形成部分には、前記押え板1をファイル台紙4に取付けるためのビスSを挿通する挿通孔18が形成されている。
【0036】
前記上側挟持板12には、前記下側挟持板11の第1又は第2保持溝13,14に嵌入保持された綴じ片部20の表面に形成された突条部25に係合可能な三角形状の係合突起15,16と、前記係合脚片30を係合する係止孔7が形成されている。また、前記上側挟持板12の上面側には、図3に示されるように、後述する前記スライド板31の中央に長手方向に沿って形成された突条32と嵌合する凹溝120と、前記スライド板31に突設された係止片35と係合する方形の凹部121がそれぞれ形成されている。前記凹部121は、前記係止脚片30が前記下側挟持板11の係止孔6の大径孔60に挿通する位置から前記長孔61に係合される位置までの摺動距離に一致する長さに設定されている。
【0037】
前記係止孔6,7は、いずれも前記係合脚片30を挿通可能な円形の大径孔60,70と、前記大径孔60,70に連通すると共に前記係合脚片30の首部33,34に係合して長手方向に摺動自在であり且つ挿通方向に抜け止め状態に保持する長孔61,71とから構成されている。前記長孔61,71は、前記首部33,34に凹凸嵌合して前記係合脚片30を長手方向に摺動自在に保持する薄肉の突出片部62,72から形成されている。また、前記下側挟持板11の係止孔6は、図3に示されるように、前記上側挟持板12の係止孔7の長孔71の形成範囲Wと一致するように形成されている。
【0038】
前記第1及び第2保持溝13,14は、前記綴じ片部20を嵌入保持し得るように前記綴じ片部20の帯幅と同程度に設定されており、前記第1及び第2保持溝13,14の開放端縁の先端側には前記綴じ片部20を押し込み嵌入可能であり且つ前記第1及び第2保持溝13,14に嵌入保持された綴じ片部20の上方への脱出を阻止する一対の保持片130,140が形成されている。
【0039】
前記綴じ帯2は、図5に示されるように、円形の基端部21と、前記被綴込物5を挿通保持する扁平な綴じ片部20とからなる2本の綴じ帯部材25からなり、前記基端部21相互を薄肉の連結片24によって連結した構成となっている。
【0040】
前記綴じ片部20には、ファイル台紙4への綴じ帯2の取付けが容易であり且つ前記綴じ片部20の基端部21側へ引き戻しを防止するために、前記ファイル台紙4の挿通孔46にあたる部分を挿通方向に所定の角度だけ屈曲させた屈曲部22が設けられている。
【0041】
前記綴じ片部20の表面には、前記上側挟持板12の係合突起15,16と係合し得るように三角形状の突条部25が帯幅方向に沿って全域にわたって形成されており、前記綴じ片部20の先端部22は前記被綴込物5の綴じ孔50に挿通させ易いように先細に形成されている。また、前記綴じ片部20と基端部21との連結部には、前記基端部21に対して前記綴じ片部20を直立させ易いようにV字状の切欠部23が形成されている。
【0042】
前記スライド部材3は、図4(a)(b)に示されるように、前記押え板1と同じ矩形状のスライド板31と、前記スライド板31から垂下されて前記上側挟持板12及び下側挟持板11の各係止孔6,7に係合する一対の円柱状の係合脚片30とから構成されている。
【0043】
前記スライド板31の上面には、図1に示されるように、前記スライド板31を指で押圧して長手方向に摺動させやすいように長さの異なる5本の滑り止め用の突起36と、前記スライド板31の摺動方向を示す矢印状の突起37が形成されている。また、前記上側挟持板12に摺接される下面には、図4(a)に示されるように、前記上側挟持板12の凹溝120と凹凸嵌合する凸条32と、前記上側挟持板12の凹部121に片方向への摺動を阻止するように係合される三角形状の係合片35が形成されている。
【0044】
前記一対の係合脚片30は、前記下側挟持板11の係止孔6に係合して前記上側挟持板12と下側挟持板11とが重ね合わせ状態に固定されるときに、前記スライド板31と上側挟持板12とが一致して重なり合う位置に形成されており、前記係合脚片30には、図4(a)(b)に示されるように、前記上側挟持板12の長孔71の保持片部72に嵌合保持されるように長手方向に沿って円周の一部を切欠いて形成させた首部34と、前記下側挟持板11の長孔61の保持片部62に嵌合保持されるように形成された断面円形の首部33とがそれぞれ設けられている。
【0045】
*スライド部材3の押え板1への取付け
先ず、前記押え板1へのスライド部材3の取付けについて説明する。
図6に示されるように、前記スライド部材3の係合脚片30を前記突条32と凹溝120とが凹凸嵌合するように前記上側挟持板12の大径孔71に挿通させて、前記スライド板31と上側挟持板12とを摺動自在に重ね合わせる。このとき、前記スライド板31の係合片35は前記凹部121と係合されずに前記上側挟持板12の上面に当接されるため、図8(a)に示されるように、前記スライド板31は片側が前記上側挟持板12から前記係合片35の高さ分だけ浮き上がった状態で重ね合わされる。
【0046】
この状態から図6中の矢印方向に前記スライド部材3を摺動させると、図8(b)に示されるように、前記係合脚片30の首部34と長孔71の保持片72とが凹凸嵌合して前記係合脚片30が挿通方向に対して抜け止め状態に保持される。また、前記係合脚片30全体が長孔71まで摺動されたとき、前記スライド板31の係合片35が前記上側挟持板12の凹部121に係合するため、図8(b)に示されるように、前記スライド板31と上側挟持板12とが密に重ね合わされる。これにより、前記スライド部材3が押え板1に取付けられる。
【0047】
ここで、図7に示されるように、前記スライド部材3を図6中の矢印方向に摺動可能な位置まで摺動させることで、前記下側挟持板11の大径孔60に挿通し得るように前記係合脚片30を位置決めすることができる。
【0048】
*被綴込物5の綴じ込みについて
次に、上記の綴じ具を用いたファイルへの被綴込物5の綴じ込み作業について説明する。
前記ファイル台紙4の挟持片部43の挿通孔46に前記綴じ片部20をそれぞれ挿通させた後に、前記綴じ片部20にファイルに綴じ込む被綴込物5を挿通保持させる。そして、前記被綴込物5の綴じ込み量に合わせて前記裏表紙部材45の収容部47から背表紙部40を引出してその幅を調節した後に、前記押え板1が取付けられた挟持片部42の挿通孔46及び前記下側挟持板11の貫通孔10に前記綴じ片部20を挿通させる。
【0049】
図9に示されるように、前記押え板1の長手方向に沿うように前記綴じ片部20を前記第1保持溝13に強制的に押し込んで前記綴じ片部20を嵌入保持させる。このとき、前記綴じ片部20は前記第1保持溝13の一対の保持片130によって脱出阻止状態に保持される。
【0050】
次に、図7の前記上側挟持板12を前記下側挟持板11に重ね合わせると、図10及び図12(a)に示されるように、前記係止脚片30は前記下側挟持板11の大径孔61に挿通されて前記上側挟持板12と下側挟持板11とが密に重ね合わされる。また、図10に示されるように、前記上側挟持板12の下面に形成された係合突起15が綴じ片部20の突条部25に係合される。
【0051】
この状態から、図10中の矢印方向に前記スライド部材3を摺動させると、図12(b)に示されるように、前記係合脚片30の首部33と長孔61の保持片62とが凹凸嵌合して前記係合脚片30が挿通方向に対して抜け止め状態に保持される。これにより、前記上側挟持板12と下側挟持板11とが密に重ね合わされた状態で固定されるから、前記上側及び下側挟持板12,11に挟持されている綴じ片部20は前記押え板1に抜け止め状態に係止されることとなる。このとき、前記スライド板3と押え板1とは一致した状態で重ね合わされる。
【0052】
また、前記スライド部材3を逆方向に摺動させて前記係合脚片30による上側挟持板12と下側挟持板11との固定を解除させることで、前記綴じ片部20の係止を解くことができる。
【0053】
上記のような構成であるから、この例の綴じ具を用いたファイルにおいては、被綴込物5を挿通保持する綴じ片部20がスライド部材3によって間接的に係止されるため、従来例のように、前記綴じ片部20の摺動又は揺動によって前記スライド部材3が摺動されて不用意に前記綴じ片部20の係止が解除されることがない。そのため、前記被綴込物5の綴じ込み量の増加による離反力や落下・閲覧時の衝撃などによって前記綴じ片部20が前記押え板1の長手方向に引っ張られるときにも前記綴じ具が分解されることがなく、前記被綴込物5をしっかりと綴じ込むことができる。
【0054】
この例のものでは、前記上側挟持板12に重ね合わされるスライド板31から垂下される係合脚片30と前記下側挟持板11の係止孔6との係合によって前記上側挟持板12と下側挟持板11とを重ね合わせ状態に固定及び前記固定を解除する構成であるから、前記スライド板31の上面を手や指で押え付けながら前記スライド部材3を摺動することで、前記上側挟持板12と下側挟持板11とを相互に密接した状態に押圧することができる。そのため、前記スライド部材3を片手で摺動させるだけで容易に前記綴じ片部20を前記押え板1に係止させることができる。
【0055】
この例のものでは、前記スライド部材3を前記上側挟持板12に重ね合わせ状態として摺動させることで、前記スライド部材3を前記上側挟持板12に抜け止め状態に取付けることができるため綴じ具の組立てが容易である。また、前記スライド部材3は、一旦前記上側挟持板12に取付けられると、前記係合片35と前記凹部121との係合によって、前記大径孔70方向への摺動が阻止されるため、不用意な摺動によって前記スライド部材3が外れてしまうことがない。
【0056】
また、前記スライド板31は、前記上側挟持板12と下側挟持板11とが重ね合わせ状態に固定されるときに、前記押え板1に一致して重なり合うため、落下時や閲覧時などに前記スライド部材3が不用意に摺動されて綴じ具が分解されることがない。
【0057】
また、前記上側挟持板12と下側挟持板11とをヒンジ部材17によって連結させているから、綴じ具への被綴込物の綴じ込み業が容易であると共に、前記下側挟持板11から取外された前記上側挟持板12が紛失してしまうことがない。
【0058】
この例のものでは、前記綴じ片部20を前記下側挟持板11の長手方向に沿って嵌入保持する第1保持溝13と、前記長手方向に直交する姿勢で嵌入保持する第2保持溝14とが形成されているから、ファイル台紙4の形状や前記被綴込物5の量に応じて、図13に示されるように、前記綴じ片部20を第2保持溝14に嵌入保持させて、余剰な綴じ片部20を前記被綴込物5側に逃がすこともできる。そのため、この例の綴じ具は、ファイル台紙等の規格によって利用できる範囲が制限されにくく、幅広い規格のファイル台紙等に共用することができる。
【0059】
また、前記綴じ片部20の帯幅に合わせて形成された第1及び第2保持溝13,14に前記綴じ片部20を嵌入保持させているから、落下時の衝撃や外力などが作用する時にも前記綴じ片部20が帯幅方向に揺動されて前記押え板1から脱落することない。そのため、綴じ具が分解されにくく被綴込物5をしっかりと綴じ込むことができる。また、第1及び第2保持溝13,14の上部開放端縁には一対の保持片130,140が設けられているから、嵌入させた綴じ片部20が前自身の弾性復帰力によって記第1又は第2保持溝13,14から浮き上がることが阻止される。これにより、前記綴じ片部20が前記第1又は第2保持溝13,14に嵌入された状態に維持されるように一方の手で前記綴じ片部20を押え付けながら他方の手で前記上側挟持板12を重ね合わせる必要がないから、綴じ具への被綴込物5の綴じ込み作業が容易である。
【0060】
さらに、この例のものでは、前記下側挟持板11の貫通孔10は前記綴じ片部20を回動自在に挿通するため、前記被綴込物5を挿通保持させた状態のままで前記綴じ片部20の係止姿勢を容易に変更することができる。これにより、図13に示されるように、前記綴じ片部20が第2保持溝14に嵌入保持されている場合に、閲覧時に前記被綴込物5の上面に重ねあわされている綴じ片部20を第1保持溝13に嵌入保持させることができる。これにより、捲ったページが前記綴じ片部20によって押し戻されるという不具合がなく被綴込物5が閲覧し易い。また、閲覧後には、同様にして容易に前記綴じ片部20の係止姿勢を元の状態に戻すことができる。
【0061】
この例のものでは、図11に示されるように、前記上側挟持板12と下側挟持板11とが重ね合わせ状態に固定されるときに、前記係合突起15,16と前記綴じ片部20の突条部25とが相互に噛み合うことで、前記綴じ片部20は前記押え板1に移動阻止状態に挟持される。そのため、この綴じ具は被綴込物5の増加に伴なって前記綴じ片部20を基端部21側に引っ張る力が作用するときにも分解されにくく前記被綴込物5をしっかりと綴じ込むことができる。
【0062】
また、この例のものでは、前記上側挟持板12の凹溝120と前記スライド板31の突条32とが長手方向に摺動自在に凹凸嵌合する構成であるから、前記スライド部材3を摺動させるときに前記スライド板31の幅方向への揺動が防止されるため、スムーズに前記綴じ片部20を係止することができる。
【0063】
また、前記スライド板31の係合片35と前記上側挟持板12の凹部121との係合によって一旦取付けられたスライド部材3が容易に取外せない構成となっているため、前記スライド部材3が不用意に前記上側挟持板12から外れてしまうことがない。
【0064】
*その他
本発明の綴じ具は上記の実施の形態に限られるものではない。
前述の例において、前記スライド部材3は、前記上側挟持板12に重ね合わされるスライド板31と、前記上側及び下側挟持板12,11に係合する係合脚片30とから構成されているが、前記スライド部材3は摺動によって前記上側挟持板12と下側挟持板11とを重ね合わせ状態に固定又は前記固定を解除できる構成であれば、図14の従来例に示されるように、前記綴じ片部20それぞれに対して別個にスライド部材3が設けられた構成であっても、前記上側及び下側挟持板12,11の側面部に取付けられるものであってもよい。また、前記スライド部材3の摺動方向も前記押え板1の長手方向に限られるものでなく、前記押え板1の短辺方向に摺動される構成のものであってもよい。
【0065】
前述の例において、前記綴じ帯2は一対の綴じ片部20が互いに連結された構成となっているが、前記綴じ片部20が非連結で互いに独立しているものであってもよい。
【0066】
前述の例において、前記保持溝部は、前記下側挟持板11に形成された第1保持溝13と第2保持溝14とからなり、前記綴じ片部20の係止姿勢を変更することができる構成となっているが、従来例のように、前記綴じ片部20を一方向のみに係止する構成であってもよい。また、前記上側及び下側挟持板12,11の対向する一対の保持溝部によって前記綴じ片部20を保持する構成としてもよい。
【0067】
前述の例において、前記押え板1は、ファイル台紙4の表紙部材44に取付けられて前記第1挟持片部42を介して被綴込物5を押えているが、従来例のように前記被綴込物5の上面に重ね合わされて、前記被綴込物5を直接押え付けるものであってもよい。
【0068】
前述の例において、前記上側挟持板12と下側挟持板11は、前記スライド部材3の係合脚片30と係止孔6,7とによって重ね合わせ状態に固定されているが、摺動によって前記上側挟持板12と下側挟持板11とを重ね合わせ状態に固定できるものであればよく、例えば、前記上側及び下側挟持板12,11の端縁部を重ね合わせ状態で挟持する構成であっても、前記押え板1に外嵌するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態における綴じ具を利用したファイルを示す説明図である。
【図2】本発明の綴じ具に用いられる押え板を示す斜視図である。
【図3】図2の押え板の底面図である。
【図4】(a)本発明の綴じ具に用いられるスライド部材の底面図である。
(b)本発明の綴じ具に用いられるスライド部材の側面図である。
【図5】本発明の綴じ具に用いられる綴じ片部の斜視図である。
【図6】スライド部材と上側挟持板との係止方法を示す説明図である。
【図7】スライド部材と上側挟持板との係合状態を示す説明図である。
【図8】(a)図6のA−A断面図である。
(b)図7のB−B断面図である。
【図9】綴じ片部を第1保持溝に嵌入保持させた状態を示す説明図である。
【図10】係合脚片と下側挟持板との係止方法を示す部分断面図である。
【図11】本発明の綴じ具を用いたファイルの綴じ込み状態を示す部分断面図である。
【図12】(a)図10のC−C断面図である。
(b)図11のD−D断面図である。
【図13】本発明の綴じ具の他の利用形態を示す説明図である。
【図14】従来の綴じ具を示す説明図である。
【図15】従来の綴じ具を示す説明図である。
【符号の説明】
(1)・・・押え板
(10)・・・貫通孔
(11)・・・下側挟持板
(12)・・・上側挟持板
(13)・・・第1保持溝
(14)・・・第2保持溝
(15)(16)・・・係合突起
(2)・・・綴じ帯
(20)・・・綴じ片部
(25)・・・突条部
(3)・・・スライド部材
(31)・・・スライド板
(30)・・・係合脚片
(33)(34)・・・首部
(4)・・・ファイル台紙
(5)・・・被綴込物
(50)・・・綴じ孔
(6)(7)・・・係止孔
(60)(70)・・・大径孔
(61)(71)・・・長孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙葉類等の被綴込物を綴じ込ませるファイルに利用される綴じ具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、紙葉類等の被綴込物を綴じ込ませるファイルとして図14や図15に示されるようなものが広く利用されている。
図14のファイルに用いられている綴じ具は、被綴込物5に形成された二つ綴じ孔に対応する一対の貫通孔が設けられた押え板1と、前記綴じ孔と貫通孔とを挿通する弾性合成樹脂製の一対の綴じ片部20を有する綴じ帯2と、前記押え板1に長手方向に沿って摺動自在に保持され且つ摺動によって前記綴じ片部20を前記押え板1に押え付けて係止する一対のスライド部材3とから構成されている。
【0003】
そのため、ファイル台紙4の背表紙部40に連設された折込み片部41に前記綴じ帯2を取付けた後、前記綴じ片部20に被綴込物5、前記押え板1を順に挿通させる。次に、スライド部材3を図14中の矢印の方向にそれぞれ摺動させて前記綴じ片部20を前記押え板1の長手方向に沿って係止することで被綴込物5を綴じ込ませることができる。
【0004】
また、図15のファイルに用いられている綴じ具は、前述の例と同様に、綴じ孔に対応する一対の貫通孔が設けられた押え板1と、一対の綴じ片部20を有する綴じ帯2と、前記押え板1に長手方向に沿って摺動自在に外嵌されるスライド部材3とから構成されている。前記スライド部材3には、前記綴じ片部20を挿通可能なV字状の切欠部36とこの切欠部36に連通すると共に前記綴じ片部20を押圧状態で収容可能な係止溝37が形成されている。
【0005】
そのため、前記綴じ片部20を前記押え板1及び前記スライド部材3に挿通した後、前記押え板1に直交する姿勢となるように前記綴じ片部20を案内しながら前記スライド部材3を図15中の矢印の方向に摺動させて、前記綴じ片部20を前記係止溝37に収容保持させることで前記被綴込物5を綴じ込ませることができる。
【0006】
また、図14及び図15のどちらの綴じ具とも、前記スライド部材3を逆方向に摺動させて前記係止を解除させることで、容易に前記被綴込物5を取出し又は差替えることができる。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−78334号公報
【特許文献2】
特開平7−237382号公報
【特許文献3】
特開平9−315073号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のいずれの綴じ具においても、前記綴じ帯2の綴じ片部20は前記スライド部材3によって直接押圧された状態で前記押え板1に係止されている。そのため、例えば、綴じ込まれる被綴込物5の綴じ込み量が増加して前記被綴込物5の離反力の作用によって前記綴じ片部20が前記スライド部材3の摺動方向に引っ張られる場合や、落下や閲覧などによって前記綴じ片部20が揺動される場合などに、前記綴じ片部20によって前記スライド部材3が逆方向に摺動されて、前記係止が解除され綴じ具が分解されるという問題がある。
【0009】
また、上記の図14と図15の綴じ具は、いずれも前記押え板1に沿ってスライド部材3を摺動させることで被綴込物5を挿通保持した綴じ片部20を係止する構成であり、前記綴じ片部20を長くすることでより多くの被綴込物5を綴じ込むことができるようになっている。
【0010】
しかしながら、図14の綴じ具は、前記綴じ片部20が押え板1に沿って係止されるから、伝票などの横長の被綴込物5を綴じ込むファイルに用いる場合には、ファイル台紙4から飛び出さないように前記綴じ片部2を短めに設定しなければならないため、多くの被綴込物5を綴じませることができないという問題がある。このような問題を解決するファイルとして、図15のように、前記押え板1に直交する姿勢で前記綴じ片部20を係止する綴じ具を用いたものがある。
【0011】
このように、ファイル台紙4の規格や被綴込物5の量などに合わせて構成及び綴じ込み操作が異なる複数の綴じ具を利用することにより、綴じ込み又は分解作業において利用者を混乱させてしまうという問題がある。また、ファイル台紙4の規格に合わせて複数の綴じ具を準備するためファイル単価も割高になっている。
【0012】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、『紙葉類等の被綴込物を挿通保持する可撓性を有する一対の綴じ片部からなる綴じ帯と、前記綴じ片部を挿通可能な貫通孔が形成された細長い押え板と、前記押え板に沿って摺動自在であり且つ摺動によって前記綴じ片部を前記押え板に係止させるスライド部材とを有する綴じ具』において、被綴込物の増加や落下時などにおいても分解されにくく被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる綴じ具を提供することを第1の課題とする。また、被綴込物の形状や量に左右されることなく幅広い規格のファイル台紙等に共用することができる綴じ具を提供することを第2の課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
*1項
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記押え板は、前記貫通孔が形成された下側挟持板と、前記下側挟持板に重ね合わせることで前記綴じ片部を抜け止め状態に挟持する上側挟持板とを有し、
前記上側及び下側挟持板の対向内面には、前記綴じ片部を収容保持すると共に前記綴じ片部の先端部を外側に逃がす保持溝部が形成されており、
前記スライド部材は、摺動によって前記上側挟持板と下側挟持板とを重ね合わせ状態に固定又は前記固定を解除する構成である』ことを特徴とするものである。このものでは、下側挟持板の貫通孔に挿通された一対の綴じ片部を上側挟持板によって挟み込んで抜け止め状態とした後、スライド部材の摺動によって前記上側挟持板と下側挟持板とを重ね合わせ状態に固定することで前記綴じ片部を押え板に係止させている。つまり、前記綴じ片部はスライド部材によって間接的に係止されることになる。そのため、前記綴じ片部の摺動又は揺動によって前記スライド部材が摺動されて前記綴じ片部の係止が不用意に解除されることがない。
【0014】
*2項
1項において、『前記スライド部材は、前記上側挟持板の上面に摺動自在に重ね合わされるスライド板と、前記スライド板から垂下されて前記上側及び下側挟持板に摺動自在に挿通されると共に摺動によって前記下側挟持板に係合される係合脚片とを有する』ことを特徴とするものでは、前記スライド部材を摺動するときに必然的に手や指によって前記スライド板を上方から押え付けることとなるから、下方に重ね合わされた前記上側及び下側板挟持板も同様に押圧される。そのため、一方の手で前記上側及び下側挟持板を重ね合わせ状態に押圧しながら、他方の手で前記スライド板を摺動させて前記重ね合わせ状態に固定する必要がない。これにより、片手でスライド部材を摺動させるだけで容易に前記綴じ片部を係止することができる。
【0015】
*3項
2項において、『前記上側及び下側挟持板には、前記係合脚片を挿通可能な大径孔と、前記大径孔に連通すると共に前記係合脚片に係合して挿通方向に抜け止め状態に保持する長孔とを有する係止孔が長手方向に沿ってそれぞれ形成されており、
前記下側挟持板の係止孔は、重ね合わせ状態において前記上側挟持板の長孔に連通するが前記上側挟持板の大径孔には連通しないように形成される』ことを特徴とするものでは、前記上側挟持板の大径孔に係合脚片を挿通させて前記スライド部材を摺動させると、前記係合脚片が前記長孔に係合されるから、前記スライド部材を上側挟持板に取付けることができる。そして、前記上側挟持板を前記係合脚片が下側挟持板の大径孔に挿通するように重ね合わせて前記スライド板を摺動させると、前記係合脚片が下側挟持板の長孔に係合されるから、前記上側挟持板と下側挟持板とを重ね合わせ状態に固定することができる。このとき、前記係合脚片は、常に前記上側挟持板の長孔に係合されているから、前記スライド部材と上側挟持板とが分離することがない。
そのため、前記スライド部材と上側挟持板との取付け及び取外しが容易であり、綴じ具の組立て及び分解を簡単に行うことできる。
【0016】
*4項
2項又は3項において、『前記スライド板は、前記上側挟持板とほぼ同形であり、前記上側挟持板と下側挟持板とが重ね合わせ状態に固定されるときに前記上側挟持板に一致して重なり合う』ことを特徴とするものでは、前記上側挟持板と下側挟持板とが重ね合わせ状態に固定されるときに前記スライド板と上側挟持板とが一致して重なり合うから、不用意な接触や衝撃によって前記スライド板が摺動されて前記綴じ片部の係止が解除されるようなことが起こりにくい。そのため、落下時や閲覧時などにも綴じ具が容易に分解されにくく被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0017】
*5項
1項ないし4項のいずれかにおいて、『前記上側挟持板は、ヒンジ部材によって前記下側挟持板に連結されている』ことを特徴とするものでは、前記上側挟持板を下側挟持板に重ね合わせるだけで位置決めできるから前記綴じ片部の係止を容易に行うことができる。また、前記スライド部材の摺動と共に前記上側挟持板が移動されて前記重ね合わせ状態がズレることがない。そのため、綴じ具への被綴込物の綴じ込み作業が容易である。
【0018】
*6項
1項ないし5項のいずれかにおいて、『前記保持溝部は、前記綴じ片部を前記押え板の長手方向に沿って収容保持し得ると共に、前記長手方向に直交する姿勢でも収容保持し得る』ことを特徴とするものでは、ファイル台紙の規格や被綴込物の綴じ込み量等に合わせて前記押え板に挟持させる前記綴じ片部の係止姿勢を変更することができる。そのため、本発明の綴じ具はファイル台紙等の規格によって利用できる範囲が制限されにくく、幅広い規格のファイル台紙等に共用することができる。
また、前記下側挟持板の貫通孔が前記綴じ片部を回動自在に挿通する構成のものでは、被綴込物を挿通保持した状態で前記綴じ片部を回動させて係止姿勢を変更することができるから、前記押え板に直交する姿勢で係止されている前記綴じ片部を、閲覧時に前記押さえ板に沿った係止姿勢に変更することができる。これにより、捲ったページが前記綴じ片部によって押し戻される不具合がなく被綴込物を閲覧し易い。
【0019】
*7項
6項において、『前記保持溝部は、前記綴じ片部を前記押え板の長手方向に沿った姿勢で嵌入保持する第1保持溝と、前記長手方向に直交する姿勢で嵌入保持する第2保持溝とからなる』ことを特徴とするものでは、前記綴じ片部は前記第1又は第2保持溝に嵌合された状態で保持されて帯幅方向へ揺動しないから、前記綴じ片部の係止が不用意に解除されることがない。そのため、落下時の衝撃や外力などによっても綴じ具が分解されにくく被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0020】
*8項
7項において、『前記第1及び第2保持溝は、前記上側及び下側挟持板のいずれか一方の対向内面に形成されており、
他方の対向内面には、前記第1又は第2保持溝に嵌入保持された綴じ片部に係合する係合突起が突出形成されている』ことを特徴とするものでは、前記突条部と係合突起との係合によって前記綴じ片部は移動阻止状態に係止されるから、閲覧時など作用する力によって前記綴じ片部が引き戻されて被綴込物の綴じ込みが緩んだり、前記綴じ片部が前記押え板から脱離することが防止される。そのため、被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0021】
*9項
7項又は8項において、『前記第1及び第2保持溝の開放端縁には、前記第綴じ片部の上方への脱出を防止する一対の保持片が設けられている』ことを特徴とするものでは、前記綴じ片部が前記保持片によって前記第1又は第2保持溝に嵌入保持されるため、前記綴じ片部をズレなく係止することができる。そのため、綴じ具への被綴込物の綴じ込み作業が容易である。
【0022】
【発明の効果】
上記のような構成であるから本発明は次の特有の効果を有する。
本発明の綴じ具においては、被綴込物を挿通保持する綴じ片部がスライド部材によって間接的に係止されており、前記綴じ片部の摺動又は揺動によって前記スライド部材が摺動されて前記綴じ片部の係止が解除されにくいから、被綴込物の増加による離反力や落下・閲覧時の衝撃などによって前記綴じ片部が前記スライド部材の摺動方向に引っ張られるときにも分解されにくく、前記被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0023】
また、2項のものによれば、スライド部材を上側挟持板に摺動自在に重ね合わされるスライド板と、前記スライド板から垂下される係合脚片とを有する構成としたことで、片手でスライド部材を摺動させるだけで容易に前記綴じ片部を係止することができる。
【0024】
また、3項のものによれば、上側及び下側挟持板に係合脚片を挿通する大径孔と、前記係合脚片に係合する長孔とからなる係止孔を形成させたことで、前記スライド部材と上側挟持板との取付け及び取外しが容易であり、綴じ具の組立て及び分解を簡単に行うことができる。
【0025】
また、4項のものによれば、スライド板を上側挟持板とほぼ同形として、上側挟持板と下側挟持板とが重ね合わせ状態に固定されるときに前記スライド板が前記上側挟持板に一致して重なり合う構成としたことで、落下時や閲覧時などに綴じ具が容易に分解されにくく被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0026】
また、5項のものによれば、上側挟持板をヒンジ部材によって下側挟持板に連結させたことで、綴じ具への被綴込物の綴じ込み作業が容易である。
【0027】
また、6項のものによれば、保持部によって綴じ片部を押え板に沿った姿勢でも前記押え板に直交する姿勢でも挟持できる構成としたことで、本発明の綴じ具はファイル台紙等の規格によって利用できる範囲が制限されにくく、幅広い規格のファイル台紙等に共用することができる。
【0028】
また、被綴込物を挿通保持した状態で前記綴じ片部が回動できる構成とすることで、前記押え板に直交する姿勢で係止されている前記綴じ片部を、閲覧時に前記押押え板に沿った係止姿勢に変更することができるため、捲ったページが前記綴じ片部によって押し戻される不具合がなく被綴込物を閲覧し易い。
【0029】
また、7項のものによれば、綴じ片部を押え板に沿って嵌入可能な第1保持溝と、前記押え板に直交した姿勢で嵌入可能な第2保持溝とが形成された構成としたことで、落下時の衝撃や外力などによっても綴じ具が分解されにくく被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0030】
また、8項のものによれば、綴じ片部に形成させた複数の突条部と、挟持板に形成させた係合突起とが係合されることで、被綴込物をしっかりと綴じ込むことができる。
【0031】
また、9項のものによれば、第1及び第2保持溝の開放端縁に保持片を形成させたことで、綴じ具への被綴込物の綴じ込み作業が容易である。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら詳述する。
本発明実施の形態の一例である綴じ具を利用したファイルを図1に示している。
この例のファイルは、被綴込物5の綴じ込み量に応じて背表紙部40の横幅を調節することができる構成となっており、ファイル台紙4は、折込みによって綴じ具の押え板1を取付ける第1挟持片部42と背表紙部40とが形成された表紙部材44と、前記背表紙部40を引出し可能に収容する袋状の収容部47と前記第1挟持片部42と共に被綴込物5を挟持する第2挟持片部43とが形成された裏表紙部材45とからなっている。前記第1及び第2挟持片部42,43には前記被綴込物5の綴じ孔50に対応すると共に前記綴じ帯2の綴じ片部20を挿通する挿通孔46がそれぞれ形成されている。
【0033】
前記綴じ具は、図1に示されるように、被綴込物5を挿通保持する弾性合成樹脂製の一対の綴じ片部20を有する綴じ帯2と、前記綴じ片部20を挟持するように重ね合わされる上側挟持板12と下側挟持板11とからなる押え板1と、前記上側挟持板12に摺動自在に重ね合わされると共に摺動によって前記上側挟持板12と下側挟持板11とを重ね合わせ状態に固定及び前記固定を解除するスライド部材3とから構成されている。
【0034】
前記押え板1は、図2に示されるように、矩形状の上側挟持板12と下側挟持板11とを可撓性を有する帯状のヒンジ部材17によって連結させた構成である。
【0035】
前記下側挟持板11には、綴じ片部20を回動自在に挿通する正方形状の貫通孔10と、前記下側挟持板11の長手方向に沿って前記綴じ片部20を嵌入保持すると共に前記綴じ片部20の先端部を外側へ逃がす第1保持溝13と、前記長手方向に直交する姿勢で前記綴じ片部20を嵌入保持する第2保持溝14と、後述するスライド部材3の係合脚片30とを係合する係止孔6とが形成されている。また、前記第1保持溝13の形成部分には、前記押え板1をファイル台紙4に取付けるためのビスSを挿通する挿通孔18が形成されている。
【0036】
前記上側挟持板12には、前記下側挟持板11の第1又は第2保持溝13,14に嵌入保持された綴じ片部20の表面に形成された突条部25に係合可能な三角形状の係合突起15,16と、前記係合脚片30を係合する係止孔7が形成されている。また、前記上側挟持板12の上面側には、図3に示されるように、後述する前記スライド板31の中央に長手方向に沿って形成された突条32と嵌合する凹溝120と、前記スライド板31に突設された係止片35と係合する方形の凹部121がそれぞれ形成されている。前記凹部121は、前記係止脚片30が前記下側挟持板11の係止孔6の大径孔60に挿通する位置から前記長孔61に係合される位置までの摺動距離に一致する長さに設定されている。
【0037】
前記係止孔6,7は、いずれも前記係合脚片30を挿通可能な円形の大径孔60,70と、前記大径孔60,70に連通すると共に前記係合脚片30の首部33,34に係合して長手方向に摺動自在であり且つ挿通方向に抜け止め状態に保持する長孔61,71とから構成されている。前記長孔61,71は、前記首部33,34に凹凸嵌合して前記係合脚片30を長手方向に摺動自在に保持する薄肉の突出片部62,72から形成されている。また、前記下側挟持板11の係止孔6は、図3に示されるように、前記上側挟持板12の係止孔7の長孔71の形成範囲Wと一致するように形成されている。
【0038】
前記第1及び第2保持溝13,14は、前記綴じ片部20を嵌入保持し得るように前記綴じ片部20の帯幅と同程度に設定されており、前記第1及び第2保持溝13,14の開放端縁の先端側には前記綴じ片部20を押し込み嵌入可能であり且つ前記第1及び第2保持溝13,14に嵌入保持された綴じ片部20の上方への脱出を阻止する一対の保持片130,140が形成されている。
【0039】
前記綴じ帯2は、図5に示されるように、円形の基端部21と、前記被綴込物5を挿通保持する扁平な綴じ片部20とからなる2本の綴じ帯部材25からなり、前記基端部21相互を薄肉の連結片24によって連結した構成となっている。
【0040】
前記綴じ片部20には、ファイル台紙4への綴じ帯2の取付けが容易であり且つ前記綴じ片部20の基端部21側へ引き戻しを防止するために、前記ファイル台紙4の挿通孔46にあたる部分を挿通方向に所定の角度だけ屈曲させた屈曲部22が設けられている。
【0041】
前記綴じ片部20の表面には、前記上側挟持板12の係合突起15,16と係合し得るように三角形状の突条部25が帯幅方向に沿って全域にわたって形成されており、前記綴じ片部20の先端部22は前記被綴込物5の綴じ孔50に挿通させ易いように先細に形成されている。また、前記綴じ片部20と基端部21との連結部には、前記基端部21に対して前記綴じ片部20を直立させ易いようにV字状の切欠部23が形成されている。
【0042】
前記スライド部材3は、図4(a)(b)に示されるように、前記押え板1と同じ矩形状のスライド板31と、前記スライド板31から垂下されて前記上側挟持板12及び下側挟持板11の各係止孔6,7に係合する一対の円柱状の係合脚片30とから構成されている。
【0043】
前記スライド板31の上面には、図1に示されるように、前記スライド板31を指で押圧して長手方向に摺動させやすいように長さの異なる5本の滑り止め用の突起36と、前記スライド板31の摺動方向を示す矢印状の突起37が形成されている。また、前記上側挟持板12に摺接される下面には、図4(a)に示されるように、前記上側挟持板12の凹溝120と凹凸嵌合する凸条32と、前記上側挟持板12の凹部121に片方向への摺動を阻止するように係合される三角形状の係合片35が形成されている。
【0044】
前記一対の係合脚片30は、前記下側挟持板11の係止孔6に係合して前記上側挟持板12と下側挟持板11とが重ね合わせ状態に固定されるときに、前記スライド板31と上側挟持板12とが一致して重なり合う位置に形成されており、前記係合脚片30には、図4(a)(b)に示されるように、前記上側挟持板12の長孔71の保持片部72に嵌合保持されるように長手方向に沿って円周の一部を切欠いて形成させた首部34と、前記下側挟持板11の長孔61の保持片部62に嵌合保持されるように形成された断面円形の首部33とがそれぞれ設けられている。
【0045】
*スライド部材3の押え板1への取付け
先ず、前記押え板1へのスライド部材3の取付けについて説明する。
図6に示されるように、前記スライド部材3の係合脚片30を前記突条32と凹溝120とが凹凸嵌合するように前記上側挟持板12の大径孔71に挿通させて、前記スライド板31と上側挟持板12とを摺動自在に重ね合わせる。このとき、前記スライド板31の係合片35は前記凹部121と係合されずに前記上側挟持板12の上面に当接されるため、図8(a)に示されるように、前記スライド板31は片側が前記上側挟持板12から前記係合片35の高さ分だけ浮き上がった状態で重ね合わされる。
【0046】
この状態から図6中の矢印方向に前記スライド部材3を摺動させると、図8(b)に示されるように、前記係合脚片30の首部34と長孔71の保持片72とが凹凸嵌合して前記係合脚片30が挿通方向に対して抜け止め状態に保持される。また、前記係合脚片30全体が長孔71まで摺動されたとき、前記スライド板31の係合片35が前記上側挟持板12の凹部121に係合するため、図8(b)に示されるように、前記スライド板31と上側挟持板12とが密に重ね合わされる。これにより、前記スライド部材3が押え板1に取付けられる。
【0047】
ここで、図7に示されるように、前記スライド部材3を図6中の矢印方向に摺動可能な位置まで摺動させることで、前記下側挟持板11の大径孔60に挿通し得るように前記係合脚片30を位置決めすることができる。
【0048】
*被綴込物5の綴じ込みについて
次に、上記の綴じ具を用いたファイルへの被綴込物5の綴じ込み作業について説明する。
前記ファイル台紙4の挟持片部43の挿通孔46に前記綴じ片部20をそれぞれ挿通させた後に、前記綴じ片部20にファイルに綴じ込む被綴込物5を挿通保持させる。そして、前記被綴込物5の綴じ込み量に合わせて前記裏表紙部材45の収容部47から背表紙部40を引出してその幅を調節した後に、前記押え板1が取付けられた挟持片部42の挿通孔46及び前記下側挟持板11の貫通孔10に前記綴じ片部20を挿通させる。
【0049】
図9に示されるように、前記押え板1の長手方向に沿うように前記綴じ片部20を前記第1保持溝13に強制的に押し込んで前記綴じ片部20を嵌入保持させる。このとき、前記綴じ片部20は前記第1保持溝13の一対の保持片130によって脱出阻止状態に保持される。
【0050】
次に、図7の前記上側挟持板12を前記下側挟持板11に重ね合わせると、図10及び図12(a)に示されるように、前記係止脚片30は前記下側挟持板11の大径孔61に挿通されて前記上側挟持板12と下側挟持板11とが密に重ね合わされる。また、図10に示されるように、前記上側挟持板12の下面に形成された係合突起15が綴じ片部20の突条部25に係合される。
【0051】
この状態から、図10中の矢印方向に前記スライド部材3を摺動させると、図12(b)に示されるように、前記係合脚片30の首部33と長孔61の保持片62とが凹凸嵌合して前記係合脚片30が挿通方向に対して抜け止め状態に保持される。これにより、前記上側挟持板12と下側挟持板11とが密に重ね合わされた状態で固定されるから、前記上側及び下側挟持板12,11に挟持されている綴じ片部20は前記押え板1に抜け止め状態に係止されることとなる。このとき、前記スライド板3と押え板1とは一致した状態で重ね合わされる。
【0052】
また、前記スライド部材3を逆方向に摺動させて前記係合脚片30による上側挟持板12と下側挟持板11との固定を解除させることで、前記綴じ片部20の係止を解くことができる。
【0053】
上記のような構成であるから、この例の綴じ具を用いたファイルにおいては、被綴込物5を挿通保持する綴じ片部20がスライド部材3によって間接的に係止されるため、従来例のように、前記綴じ片部20の摺動又は揺動によって前記スライド部材3が摺動されて不用意に前記綴じ片部20の係止が解除されることがない。そのため、前記被綴込物5の綴じ込み量の増加による離反力や落下・閲覧時の衝撃などによって前記綴じ片部20が前記押え板1の長手方向に引っ張られるときにも前記綴じ具が分解されることがなく、前記被綴込物5をしっかりと綴じ込むことができる。
【0054】
この例のものでは、前記上側挟持板12に重ね合わされるスライド板31から垂下される係合脚片30と前記下側挟持板11の係止孔6との係合によって前記上側挟持板12と下側挟持板11とを重ね合わせ状態に固定及び前記固定を解除する構成であるから、前記スライド板31の上面を手や指で押え付けながら前記スライド部材3を摺動することで、前記上側挟持板12と下側挟持板11とを相互に密接した状態に押圧することができる。そのため、前記スライド部材3を片手で摺動させるだけで容易に前記綴じ片部20を前記押え板1に係止させることができる。
【0055】
この例のものでは、前記スライド部材3を前記上側挟持板12に重ね合わせ状態として摺動させることで、前記スライド部材3を前記上側挟持板12に抜け止め状態に取付けることができるため綴じ具の組立てが容易である。また、前記スライド部材3は、一旦前記上側挟持板12に取付けられると、前記係合片35と前記凹部121との係合によって、前記大径孔70方向への摺動が阻止されるため、不用意な摺動によって前記スライド部材3が外れてしまうことがない。
【0056】
また、前記スライド板31は、前記上側挟持板12と下側挟持板11とが重ね合わせ状態に固定されるときに、前記押え板1に一致して重なり合うため、落下時や閲覧時などに前記スライド部材3が不用意に摺動されて綴じ具が分解されることがない。
【0057】
また、前記上側挟持板12と下側挟持板11とをヒンジ部材17によって連結させているから、綴じ具への被綴込物の綴じ込み業が容易であると共に、前記下側挟持板11から取外された前記上側挟持板12が紛失してしまうことがない。
【0058】
この例のものでは、前記綴じ片部20を前記下側挟持板11の長手方向に沿って嵌入保持する第1保持溝13と、前記長手方向に直交する姿勢で嵌入保持する第2保持溝14とが形成されているから、ファイル台紙4の形状や前記被綴込物5の量に応じて、図13に示されるように、前記綴じ片部20を第2保持溝14に嵌入保持させて、余剰な綴じ片部20を前記被綴込物5側に逃がすこともできる。そのため、この例の綴じ具は、ファイル台紙等の規格によって利用できる範囲が制限されにくく、幅広い規格のファイル台紙等に共用することができる。
【0059】
また、前記綴じ片部20の帯幅に合わせて形成された第1及び第2保持溝13,14に前記綴じ片部20を嵌入保持させているから、落下時の衝撃や外力などが作用する時にも前記綴じ片部20が帯幅方向に揺動されて前記押え板1から脱落することない。そのため、綴じ具が分解されにくく被綴込物5をしっかりと綴じ込むことができる。また、第1及び第2保持溝13,14の上部開放端縁には一対の保持片130,140が設けられているから、嵌入させた綴じ片部20が前自身の弾性復帰力によって記第1又は第2保持溝13,14から浮き上がることが阻止される。これにより、前記綴じ片部20が前記第1又は第2保持溝13,14に嵌入された状態に維持されるように一方の手で前記綴じ片部20を押え付けながら他方の手で前記上側挟持板12を重ね合わせる必要がないから、綴じ具への被綴込物5の綴じ込み作業が容易である。
【0060】
さらに、この例のものでは、前記下側挟持板11の貫通孔10は前記綴じ片部20を回動自在に挿通するため、前記被綴込物5を挿通保持させた状態のままで前記綴じ片部20の係止姿勢を容易に変更することができる。これにより、図13に示されるように、前記綴じ片部20が第2保持溝14に嵌入保持されている場合に、閲覧時に前記被綴込物5の上面に重ねあわされている綴じ片部20を第1保持溝13に嵌入保持させることができる。これにより、捲ったページが前記綴じ片部20によって押し戻されるという不具合がなく被綴込物5が閲覧し易い。また、閲覧後には、同様にして容易に前記綴じ片部20の係止姿勢を元の状態に戻すことができる。
【0061】
この例のものでは、図11に示されるように、前記上側挟持板12と下側挟持板11とが重ね合わせ状態に固定されるときに、前記係合突起15,16と前記綴じ片部20の突条部25とが相互に噛み合うことで、前記綴じ片部20は前記押え板1に移動阻止状態に挟持される。そのため、この綴じ具は被綴込物5の増加に伴なって前記綴じ片部20を基端部21側に引っ張る力が作用するときにも分解されにくく前記被綴込物5をしっかりと綴じ込むことができる。
【0062】
また、この例のものでは、前記上側挟持板12の凹溝120と前記スライド板31の突条32とが長手方向に摺動自在に凹凸嵌合する構成であるから、前記スライド部材3を摺動させるときに前記スライド板31の幅方向への揺動が防止されるため、スムーズに前記綴じ片部20を係止することができる。
【0063】
また、前記スライド板31の係合片35と前記上側挟持板12の凹部121との係合によって一旦取付けられたスライド部材3が容易に取外せない構成となっているため、前記スライド部材3が不用意に前記上側挟持板12から外れてしまうことがない。
【0064】
*その他
本発明の綴じ具は上記の実施の形態に限られるものではない。
前述の例において、前記スライド部材3は、前記上側挟持板12に重ね合わされるスライド板31と、前記上側及び下側挟持板12,11に係合する係合脚片30とから構成されているが、前記スライド部材3は摺動によって前記上側挟持板12と下側挟持板11とを重ね合わせ状態に固定又は前記固定を解除できる構成であれば、図14の従来例に示されるように、前記綴じ片部20それぞれに対して別個にスライド部材3が設けられた構成であっても、前記上側及び下側挟持板12,11の側面部に取付けられるものであってもよい。また、前記スライド部材3の摺動方向も前記押え板1の長手方向に限られるものでなく、前記押え板1の短辺方向に摺動される構成のものであってもよい。
【0065】
前述の例において、前記綴じ帯2は一対の綴じ片部20が互いに連結された構成となっているが、前記綴じ片部20が非連結で互いに独立しているものであってもよい。
【0066】
前述の例において、前記保持溝部は、前記下側挟持板11に形成された第1保持溝13と第2保持溝14とからなり、前記綴じ片部20の係止姿勢を変更することができる構成となっているが、従来例のように、前記綴じ片部20を一方向のみに係止する構成であってもよい。また、前記上側及び下側挟持板12,11の対向する一対の保持溝部によって前記綴じ片部20を保持する構成としてもよい。
【0067】
前述の例において、前記押え板1は、ファイル台紙4の表紙部材44に取付けられて前記第1挟持片部42を介して被綴込物5を押えているが、従来例のように前記被綴込物5の上面に重ね合わされて、前記被綴込物5を直接押え付けるものであってもよい。
【0068】
前述の例において、前記上側挟持板12と下側挟持板11は、前記スライド部材3の係合脚片30と係止孔6,7とによって重ね合わせ状態に固定されているが、摺動によって前記上側挟持板12と下側挟持板11とを重ね合わせ状態に固定できるものであればよく、例えば、前記上側及び下側挟持板12,11の端縁部を重ね合わせ状態で挟持する構成であっても、前記押え板1に外嵌するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態における綴じ具を利用したファイルを示す説明図である。
【図2】本発明の綴じ具に用いられる押え板を示す斜視図である。
【図3】図2の押え板の底面図である。
【図4】(a)本発明の綴じ具に用いられるスライド部材の底面図である。
(b)本発明の綴じ具に用いられるスライド部材の側面図である。
【図5】本発明の綴じ具に用いられる綴じ片部の斜視図である。
【図6】スライド部材と上側挟持板との係止方法を示す説明図である。
【図7】スライド部材と上側挟持板との係合状態を示す説明図である。
【図8】(a)図6のA−A断面図である。
(b)図7のB−B断面図である。
【図9】綴じ片部を第1保持溝に嵌入保持させた状態を示す説明図である。
【図10】係合脚片と下側挟持板との係止方法を示す部分断面図である。
【図11】本発明の綴じ具を用いたファイルの綴じ込み状態を示す部分断面図である。
【図12】(a)図10のC−C断面図である。
(b)図11のD−D断面図である。
【図13】本発明の綴じ具の他の利用形態を示す説明図である。
【図14】従来の綴じ具を示す説明図である。
【図15】従来の綴じ具を示す説明図である。
【符号の説明】
(1)・・・押え板
(10)・・・貫通孔
(11)・・・下側挟持板
(12)・・・上側挟持板
(13)・・・第1保持溝
(14)・・・第2保持溝
(15)(16)・・・係合突起
(2)・・・綴じ帯
(20)・・・綴じ片部
(25)・・・突条部
(3)・・・スライド部材
(31)・・・スライド板
(30)・・・係合脚片
(33)(34)・・・首部
(4)・・・ファイル台紙
(5)・・・被綴込物
(50)・・・綴じ孔
(6)(7)・・・係止孔
(60)(70)・・・大径孔
(61)(71)・・・長孔
Claims (9)
- 紙葉類等の被綴込物を挿通保持する可撓性を有する一対の綴じ片部からなる綴じ帯と、前記綴じ片部を挿通可能な貫通孔が形成された細長い押え板と、前記押え板に沿って摺動自在であり且つ摺動によって前記綴じ片部を前記押え板に係止させるスライド部材とを有する綴じ具において、
前記押え板は、前記貫通孔が形成された下側挟持板と、前記下側挟持板に重ね合わせることで前記綴じ片部を抜け止め状態に挟持する上側挟持板とを有し、
前記上側及び下側挟持板の対向内面には、前記綴じ片部を収容保持すると共に前記綴じ片部の先端部を外側に逃がす保持溝部が形成されており、
前記スライド部材は、摺動によって前記上側挟持板と下側挟持板とを重ね合わせ状態に固定又は前記固定を解除する構成であることを特徴とする綴じ具。 - 請求項1に記載の綴じ具において、
前記スライド部材は、前記上側挟持板の上面に摺動自在に重ね合わされるスライド板と、前記スライド板から垂下されて前記上側及び下側挟持板に摺動自在に挿通されると共に摺動によって前記下側挟持板に係合される係合脚片とを有することを特徴とする綴じ具。 - 請求項2に記載の綴じ具において、
前記上側及び下側挟持板には、前記係合脚片を挿通可能な大径孔と、前記大径孔に連通すると共に前記係合脚片に係合して挿通方向に抜け止め状態に保持する長孔とを有する係止孔が長手方向に沿ってそれぞれ形成されており、
前記下側挟持板の係止孔は、重ね合わせ状態において前記上側挟持板の長孔に連通するが前記上側挟持板の大径孔には連通しないように形成されることを特徴とする綴じ具。 - 請求項2又は3に記載の綴じ具において、
前記スライド板は、前記上側挟持板とほぼ同形であり、前記上側挟持板と下側挟持板とが重ね合わせ状態に固定されるときに前記上側挟持板に一致して重なり合うことを特徴とする綴じ具。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の綴じ具において、
前記上側挟持板は、ヒンジ部材によって前記下側挟持板に連結されていることを特徴とする綴じ具。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の綴じ具において、
前記保持溝部は、前記綴じ片部を前記押え板の長手方向に沿って収容保持し得ると共に、前記長手方向に直交する姿勢でも収容保持し得ることを特徴とする綴じ具。 - 請求項6に記載の綴じ具において、
前記保持溝部は、前記綴じ片部を前記押え板の長手方向に沿った姿勢で嵌入保持する第1保持溝と、前記長手方向に直交する姿勢で嵌入保持する第2保持溝とからなることを特徴とする綴じ具。 - 請求項7に記載の綴じ具において、
前記第1及び第2保持溝は、前記上側及び下側挟持板のいずれか一方の対向内面に形成されており、
他方の対向内面には、前記第1又は第2保持溝に嵌入保持された綴じ片部に係合する係合突起が突出形成されていることを特徴とする綴じ具。 - 請求項7又は8に記載の綴じ具において、
前記第1及び第2保持溝の開放端縁には、前記第綴じ片部の上方への脱出を防止する一対の保持片が設けられていることを特徴とする綴じ具。
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- 2002-10-02 JP JP2002289926A patent/JP2004122578A/ja not_active Ceased
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