JP2004121908A - 脱リン材及びその製造方法 - Google Patents

脱リン材及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004121908A
JP2004121908A JP2002286172A JP2002286172A JP2004121908A JP 2004121908 A JP2004121908 A JP 2004121908A JP 2002286172 A JP2002286172 A JP 2002286172A JP 2002286172 A JP2002286172 A JP 2002286172A JP 2004121908 A JP2004121908 A JP 2004121908A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
dephosphorizing
kneaded
weight
calcium hydroxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002286172A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Hattori
服部 敏裕
Takeyuki Sakuma
佐久間 健之
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Takaoka Co Ltd
Original Assignee
Aisin Takaoka Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Takaoka Co Ltd filed Critical Aisin Takaoka Co Ltd
Priority to JP2002286172A priority Critical patent/JP2004121908A/ja
Publication of JP2004121908A publication Critical patent/JP2004121908A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

【課題】水中のリンをスラッジに変え、しかも該スラッジの除去を容易に行うことができる脱リン材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】鋳物工場から廃出された集塵ダスト80重量部に対して鋳物工場から廃出された使用済み脱硫剤20重量部を混合して混合物とし、その混合物に水を適宜加えながら混練して混練物とする。その後、混練物を造粒して平均粒径4mmの造粒物とし、得られた造粒物を800℃の温度で4時間焼成して焼成体とする。この焼成体を分別して粒径3〜5mmの多孔質体からなる脱リン材を得る。この脱リン材は、酸化カルシウム成分を含有しており、脱リン性能に優れている。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、下水や屎尿等の汚水、河川や湖沼等の水中に存在しているリン酸及びリン酸塩(以下、単に「リン」という)を除去する場合に用いられる脱リン材及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境保全や水資源の確保は非常に重要な社会問題となっており、水処理に際して要求される技術的内容及び範囲はますます高度化、多様化する傾向にある。そして、水質の富栄養化現象をもたらす原因物質としてリンが知られており、このリンを水中から除去することが強く要望されている。
【0003】
そこで従来、水中のリンを除去する方法として、凝集沈殿法が一般に用いられている(例えば、非特許文献1参照)。この凝集沈殿法は、リンを含有した水に対して石灰、鉄、アルミニウム等の凝集剤を添加して難溶性のリン化合物(以下、「スラッジ」という)を生成し、該スラッジを沈殿させてリンを除去するようにしたものである。
【0004】
【非特許文献1】
山本 康次 著、「し尿浄化槽における窒素・リン除去処理」、環境技術、1982年、Vol.11、No.11、p.843
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術に係る凝集沈殿法では、多量の凝集剤を必要とするため、スラッジの生成量が多くなると共に、生成したスラッジは、沈降性が悪いため、該スラッジが沈殿しにくいという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、水中のリンをスラッジに変え、しかも該スラッジの除去を容易に行うことができる脱リン材及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上述した目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、多孔質体からなる脱リン材の表面や孔内面にスラッジを付着させることで、スラッジの除去を容易に行うことができるということを見出し、本発明を完成するに至った。請求項1に記載の発明の脱リン材は、シリカ及びアルミナを含有する無機材料と水酸化カルシウムと水とを混練し、その混練物を焼成して多孔質体としたことをその要旨としている。
【0008】
上記請求項1に記載の発明によれば、脱リン材をリンを含有する水中に設置すると、脱リン材に接触したリンは、難溶性のスラッジに変化し、該スラッジは、多孔質体からなる脱リン材の表面に付着したり、複数の孔内面に付着したり等するため、水中には放出され難い。
【0009】
請求項2に記載の発明の脱リン材は、混練物を造粒して造粒物とする以外、請求項1に記載の発明と同じであり、混練物を造粒して造粒物とすることで、その造粒物の焼成後に得られる脱リン材を所定粒径となるように調整することが容易となる。これにより、脱リン材を使用目的に応じた粒径とすることが可能となる。更に、脱リン材が所定粒径に揃っているため、脱リン材の取り扱いが簡便なものとなる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の脱リン材において、前記無機材料として、鋳物工場から廃出された鋳物廃砂又は集塵ダストを用い、前記水酸化カルシウムとして、鋳物工場における溶湯の脱硫時に使用された石灰石を主成分とする脱硫剤を用いたことをその要旨としている。
【0011】
上記請求項3に記載の発明によれば、請求項1,請求項2に記載の発明の作用効果に加えて、無機材料及び水酸化カルシウムとして、鋳物工場から発生する廃棄物が用いられるため、廃棄物の有効利用を図ることが可能となり、廃棄物の埋め立て等の処理費用がかからなくて済むようになる。また、廃棄物を有効利用することで、脱リン材を安価に製造することも可能となる。
【0012】
請求項4に記載の発明における脱リン材の製造方法は、シリカ及びアルミナを含有する無機材料70〜82重量%と水酸化カルシウム15〜27重量%と水3〜15重量%とを準備する準備工程と、前記準備工程で準備した前記無機材料と前記水酸化カルシウムと前記水とを混練して混練物とする混練工程と、前記混練物を600〜1000℃で焼成する焼成工程とを備えたことをその要旨としている。
【0013】
ここで、無機材料を70〜82重量%としたのは、水中で崩壊し難い脱リン材を得るためである。水酸化カルシウムを15〜27重量%としたのは、水酸化カルシウムが15重量%未満の場合、脱リン材としての脱リン機能を十分に発揮できないおそれがあり、水酸化カルシウムが27重量%を超える場合、脱リン材の強度が不十分となって水中で崩壊してしまうおそれがあるからである。水を3〜15重量%としたのは、水が3重量%未満の場合、混練工程を行うことが困難になってしまうおそれがあり、水が15重量%を超える場合、混練物の取り扱いが不便なものとなってしまうおそれがあるからである。
【0014】
また、混練物を600〜100℃で焼成したのは、600℃未満の場合、焼成後の脱リン材の強度が不十分となったり、焼成後に多孔質体が得られなくなったりしてしまうおそれがあり、1000℃を超える場合、エネルギーコスト的に不利になるからである。
【0015】
上記請求項4に記載の発明によれば、上述した準備工程、混練工程及び焼成工程を行うことにより、多孔質体からなる脱リン材を得ることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
脱リン材に供される無機材料としては、少なくともシリカ(二酸化ケイ素)及びアルミナ(酸化アルミニウム)の両成分を含有しているものであれば、その他の成分を含有しているものを用いてもよい。ここで、無機材料としては、鋳鉄を鋳造する際に鋳物工場の集塵装置から粉塵廃棄物として廃出される集塵ダストや鋳物工場から廃棄物として廃出される鋳物廃砂を用いることができる。集塵ダストや鋳物廃砂は、シリカ(50〜70重量%)及びアルミナ(5〜20重量%)以外に、酸化鉄(3〜10重量%)等を含有している。一例として、集塵ダストの成分比率を重量比で表すと、シリカ61.2重量%、アルミナ19.5重量%、酸化鉄4.97重量%、酸化カルシウム1.89重量%、酸化マグネシウム2.49重量%、その他(カーボン等を含む)9.95重量%となっている。特に、集塵ダストは、粒径(1〜300μm)となっているので、水酸化カルシウム及び水と一緒に混練する場合、それらが均等となるように混練し易い。その結果、得られる脱リン材に偏りが生じにくくなり、脱リン材としての機能を十分に発揮することが可能となる。
【0017】
脱リン材に供される水酸化カルシウムとしては、水酸化カルシウム成分のみからなるものや、水酸化カルシウム成分を一部に含有しているものを使用できる。水酸化カルシウムとしては、鋳物工場における溶湯の脱硫時に使用された石灰石を主成分とする脱硫剤、すなわち使用済みの脱硫剤(脱硫スラグ)を用いることができる。なお、本発明者等は、粉末X線回折により、使用済みの脱硫剤に水酸化カルシウム成分が含有されているということを確認している。
【0018】
脱リン材は、複数の孔を有した多孔質体からなるものであり、既述した無機材料、水酸化カルシウム及び水を混練し、その混練物を焼成することによって得られる。また、混練物を焼成する前に、その混練物を造粒して造粒物とし、その造粒物を焼成することで脱リン材を得るようにしてもよい。ここで、水酸化カルシウムとして、使用済みの脱硫剤を用いる場合には、その脱硫剤を粉砕して粉状又は粒状にすることが好ましい。理由は、使用済みの脱硫剤は、塊状となっている場合が多いので、無機材料及び水と一緒に混練しても均等となるように混練するのは困難だからである。均等となるように混練されないと、得られる脱リン材に偏りが生じてしまい、脱リン材としての機能が十分に発揮できなくなってしまうおそれがある。
【0019】
また、脱リン材は、その使用目的に応じて所定粒径となるように調整することが好ましい。脱リン材の粒径は、特に限定されるものではないが、1〜10mmに設定することが望ましく、2〜7mmに設定することがより望ましく、3〜5mmに設定することが更に望ましい。
【0020】
脱リン材は、酸化カルシウムを含有しており、この酸化カルシウム中のカルシウム成分に水中のリンが接触することにより、カルシウム成分とリンとが反応して難溶性のスラッジを生成するようになっている。
【0021】
さて、脱リン材の製造方法について詳述する。まず、上記無機材料と上記水酸化カルシウムと水とを準備する準備工程を行う。この場合、無機材料70〜82重量%、水酸化カルシウム15〜27重量%、水3〜15重量%とすることが好ましい。また、無機材料72〜76重量%、水酸化カルシウム20〜22重量%、水4〜8重量%とすることがより好ましい。
【0022】
次に、準備工程で準備した無機材料と水酸化カルシウムと水とを混練して混練物とする混練工程を行う。この場合、先に無機材料と水酸化カルシウムとを混合して混合物としてから、その混合物に水を加えて混練して混練物としてもよいし、無機材料と水酸化カルシウムとを混合した混合物に対して適宜水を加えながら混練して混練物としてもよいし、3つの材料を同時に合わせて混練することにより混練物としてもよい。特に、混合物に対して適宜水を加えながら調整して混練することにより、最適状態の混練物を得ることが可能となる。
【0023】
混練工程の後には、混練物を造粒して造粒物とする造粒工程を行ってもよいし、その造粒工程を省略して後述する焼成工程を行ってもよい。混練工程後に造粒工程を行う場合には、造粒物の焼成後に得られる脱リン材を所定粒径となるように調整することが容易となる。また、造粒物の粒径は、特に限定されるものではないが、2〜10mmに設定することが好ましく、3〜5mmに設定することがより好ましい。
【0024】
最後に、混練物又は造粒物を焼成する焼成工程を行う。焼成工程における焼成温度は、600〜1000℃が好ましく、700〜900℃がより好ましく、750〜850℃が更に好ましい。この焼成工程が完了した後に、多孔質体からなる脱リン材が得られることとなる。
【0025】
上述のようにして得られた脱リン材をリンの除去に使用する場合、脱リン材を下水や屎尿等の汚水の流路中に設置したり、脱リン材を下水や屎尿等の汚水処理槽中に設置したり、脱リン材をそのまま水中に設置したり等して使用することができる。そして、脱リン材にリンが接触すると、リンは難溶性のスラッジとなって生成して水中から除去され、生成したスラッジは、脱リン材に付着したり、脱リン材の孔内面に付着したり等する。
【0026】
脱リン材を汚水処理槽中に設置したり、そのまま水中に設置したりする場合には、脱リン材を例えば容器の中に入れて、脱リン材を容器共々、回収できるようにすることが好ましい。この場合、容器を水中から引き上げるだけで、脱リン材の回収と同時にスラッジの回収もできることとなる。また、スラッジの付着した脱リン材は、スラッジが付着した分だけ沈殿し易くなるため、容器を用いなくても、汚水処理槽の底部から脱リン材を取り除くだけで、スラッジも一緒に除去することができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を更に具体化した実施例1及び実施例2、並びに、比較例1及び比較例2について、説明する。
【0028】
(実施例1)
実施例1では、集塵ダスト76重量%と、使用済みの脱硫剤19重量%と、水5重量%とを用意した。この集塵ダストは、63重量%のシリカ、12重量%のアルミナ、7重量%の酸化鉄、18重量%の残部からなるものである。使用済みの脱硫剤は、水酸化カルシウムを83.2重量%含有しており、粉砕された後に篩にかけられて、粒径1.4mm以下の粒状物となっている。
【0029】
そして、集塵ダスト80重量部に対して使用済み脱硫剤20重量部を混合して混合物とし、その混合物に水を適宜加えながら混練して混練物とした。その後、混練物を攪拌式造粒機により造粒して、平均粒径4mmの造粒物とした。
【0030】
次に、得られた造粒物を800℃の温度で4時間焼成して、焼成体を得た。この焼成体を篩にかけて、粒径3〜5mmの多孔質体からなる脱リン材(実施例1)を得た。本実施例の脱リン材は、表1に示す成分組成となっている。また、粉末X線回折により、実施例1の脱リン材に酸化カルシウムが含有していることを確認した。
【0031】
【表1】
Figure 2004121908
【0032】
(脱リン性能評価実験1)
この脱リン材(実施例1)の脱リン性能を評価するために、以下に記すような実験(脱リン性能評価実験1)を行った。
【0033】
まず、内径5cm、高さ75cmのカラムを鉛直方向に延びるように設置し、そのカラムの中央部分の内部に水平方向に沿うように金網を配設し、その金網上に脱リン材(実施例1)を450g載置した。なお、金網の網目は3mmよりも小さく設定されており、脱リン材(実施例1)が金網から脱落することはない。
【0034】
次に、カラムの上端部に給水管を接続すると共に、カラムの下端部に排水管を接続する。排水管には、水溶液のリン酸濃度を測定するためのリン酸濃度測定装置が接続されており、この測定装置により、脱リン材(実施例1)で処理された水溶液のリン酸濃度が測定されるようになっている。
【0035】
そして、1.6mg/Lのリン酸水溶液を毎時2.2リットルで給水管から導入し、カラム内を経て排水管まで到達した脱リン材(実施例1)で処理された水溶液のリン酸濃度をリン酸濃度測定装置で測定した。このリン酸濃度の測定は、リン酸水溶液を給水管から導入して45分後、1日後、1.5日後、2日後、3日後、4日後、5日後にそれぞれ行った。その結果を図1に示す。
【0036】
(脱リン性能評価実験2)
また、脱リン材(実施例1)の脱リン性能を評価するために、以下に記すような実験(脱リン性能評価実験2)も行った。
【0037】
まず、100mlの三角フラスコに脱リン材(実施例1)を20g投入した後、その三角フラスコ内に1.5mg/Lのリン酸水溶液を60ml加えて15分間保持した。15分経過後、リン酸水溶液中に浸漬された脱リン材(実施例1)を三角フラスコから取り出して、三角フラスコ内に残存するリン酸水溶液のリン酸濃度を測定した。
【0038】
次に、三角フラスコから取り出した脱リン材(実施例1)を新たな100mlの三角フラスコに投入し、その三角フラスコ内に1.6mg/Lのリン酸水溶液を60ml加えて15分間保持した。15分経過後、リン酸水溶液中に浸漬された脱リン材(実施例1)を三角フラスコから取り出して、三角フラスコ内に残存するリン酸水溶液のリン酸濃度を測定した。
【0039】
そして、この操作を繰り返して行い、脱リン材(実施例1)がリン酸水溶液に浸漬された累積時間が40分間、60分間となった後のリン酸水溶液のリン酸濃度をそれぞれ測定した。その結果を図2に示す。
【0040】
(脱リン性能評価実験3)
更に、脱リン材(実施例1)の脱リン性能を評価するために、以下に記すような実験(脱リン性能評価実験3)も行った。
【0041】
まず、1Lの三角フラスコに脱リン材(実施例1)を100g投入した後、その三角フラスコ内に4.3mg/Lのリン酸二水素カリウム(第1リン酸カリウム)水溶液を1L加えた。なお、脱リン材で処理する前のリン酸二水素カリウム水溶液のリン酸濃度は、3.28mg/Lであった。そして、振とう機を用いて100rpmで三角フラスコを振とうし、1時間後、3時間後、5時間後、7時間後における三角フラスコ内の水溶液のリン酸濃度をそれぞれ測定した。その結果を図3に示す。
【0042】
(実施例2)
実施例2では、実施例1の使用済み脱硫剤に代えて、粒状物からなる消石灰を用いた。そして、実施例1の脱リン材の製造方法に準じて、粒径3〜5mmの多孔質体からなる脱リン材(実施例2)を得た。本実施例の脱リン材は、表1に示す成分組成となっている。また、粉末X線回折により、実施例2の脱リン材に酸化カルシウムが含有していることを確認した。この脱リン材(実施例2)の脱リン性能に係る評価実験として、実施例1の脱リン性能評価実験2に準じて行った。その結果を図2に示す。
【0043】
(比較例1)
比較例1では、実施例1の集塵ダスト94重量%と、水6重量%とを用意した。そして、集塵ダストに水を適宜加えながら混練して混練物とした。その後の製造方法は、実施例1の脱リン材の製造方法に準じ、粒径3〜5mmの多孔質体からなる脱リン材(比較例1)を得た。比較例の脱リン材は、表1に示す成分組成となっている。この脱リン材(比較例1)の脱リン性能に係る評価実験として、実施例1の脱リン性能評価実験1及び脱リン性能評価実験2に準じて行った。その結果を図1及び図2に示す。
【0044】
(比較例2)
比較例2では、脱リン材として、従来技術に係る凝集剤としての消石灰をそのまま用いた。この脱リン材(比較例2)の脱リン性能に係る評価実験として、実施例1の脱リン性能評価実験3に準じて行った。その結果を図3に示す。
【0045】
(脱リン材の評価)
図1及び図2に示されるように、実施例1の脱リン材は、比較例1の脱リン材よりも脱リン性能に優れていることがわかる。また、図2から理解できるように、実施例1の脱リン材と実施例2の脱リン材とを比較した場合、両者の脱リン性能に差異は、ほとんど見られない。換言すれば、脱リン材に供される水酸化カルシウムとして、鋳物工場から廃出された使用済みの脱硫剤を用いた場合でも、水酸化カルシウム成分のみからなるものを用いた場合により得られる脱リン材と同等の脱リン性能を発揮することが可能であることがわかった。これにより、使用済みの脱硫剤を有効利用できることが確認できた。また、実施例1及び実施例2の脱リン材に供される集塵ダストも有効利用できることがわかった。
【0046】
図3に示されるように、実施例1の脱リン材は、比較例2の脱リン材よりも脱リン性能に優れていることがわかる。図3に係る評価実験において、評価実験後の実施例1に係る三角フラスコ内では、脱リン材にのみスラッジが付着しているのが観察され、三角フラスコから脱リン材を取り除くことでスラッジも一緒に取り除くことができるということを確認できた。一方、評価実験後の比較例2に係る三角フラスコ内では、内壁面にスラッジが付着していたり、底部にスラッジが沈殿していたり、スラッジが浮遊していたり等するのが観察され、スラッジの除去作業が容易でないことを確認できた。
【0047】
他に、特許請求の範囲の各請求項に記載されないものであって、前記実施の形態及び前記実施例等から把握される技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
【0048】
(a) 請求項1又は請求項2に記載の脱リン材において、前記無機材料は、72〜76重量%、前記水酸化カルシウムは、20〜22重量%、前記水は、4〜8重量%であることを特徴とする脱リン材。
【0049】
上記(a)によれば、請求項1,請求項2に記載の発明の効果を奏する。
【0050】
(b) シリカ及びアルミナを含有する無機材料72〜76重量%と水酸化カルシウム20〜22重量%と水4〜8重量%とを準備する準備工程と、
前記準備工程で準備した前記無機材料と前記水酸化カルシウムと前記水とを混練して混練物とする混練工程と、
前記混練物を粒径2〜10mmとなるように造粒して造粒物とする造粒工程と、
前記造粒物を600〜1000℃で焼成する焼成工程と
を備えたことを特徴とする脱リン材の製造方法。
【0051】
上記(b)によれば、請求項2に記載の発明の脱リン材と同様の効果を奏する多孔質体からなる脱リン材を製造することができる。
【0052】
(c) 請求項4又は上記(b)の脱リン材の製造方法において、前記無機材料として、鋳物工場から廃出された鋳物廃砂又は集塵ダストを用い、前記水酸化カルシウムとして、鋳物工場における溶湯の脱硫時に使用された石灰石を主成分とする脱硫剤を用いることを特徴とする脱リン材の製造方法。
【0053】
上記(c)によれば、請求項4,上記(b)に記載の効果に加えて、鋳物工場から発生する廃棄物を用いることができるため、廃棄物の有効利用を図ることができるようになる。また、廃棄物を有効利用することで、脱リン材を安価に製造することもできる。
【0054】
【発明の効果】
請求項1,請求項2に記載の発明によれば、水中のリンをスラッジに変え、該スラッジを脱リン材の表面や孔内面に付着させることにより、スラッジの除去を容易に行うことができる。すなわち、スラッジの除去作業を行う場合、従来技術の場合とは異なり、水中から脱リン材を取り除くだけでスラッジも一緒に除去することができるため、スラッジの除去作業を容易に行うことが可能となる。従って、従来技術のように、生成したスラッジの沈殿が完了するまでに時間がかかって作業性が悪くなったり、スラッジが沈降せずに浮遊等したままの状態で残って処理し難くなったりするという問題が生じることはなくなる。
【0055】
また、請求項2に記載の発明によれば、脱リン材を所定粒径となるように容易に調整できるため、脱リン材を使用目的に応じた粒径とすることが可能となる。更に、請求項2に記載の発明によれば、脱リン材の取り扱いを簡便なものとすることができる。
【0056】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1,請求項2に記載の発明の効果に加えて、無機材料及び水酸化カルシウムとして、鋳物工場から発生する廃棄物を用いることができるため、廃棄物の有効利用を図ることができるようになる。また、廃棄物を有効利用することで、脱リン材を安価に製造することもできる。
【0057】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の脱リン材と同様の効果を奏する多孔質体からなる脱リン材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例1の脱リン性能に係るリン酸濃度を測定した結果を示すグラフである。
【図2】実施例1、実施例2及び比較例1の脱リン性能に係るリン酸濃度を測定した結果を示すグラフである。
【図3】実施例1及び比較例2の脱リン性能に係るリン酸濃度を測定した結果を示すグラフである。

Claims (4)

  1. シリカ及びアルミナを含有する無機材料と水酸化カルシウムと水とを混練し、その混練物を焼成して多孔質体としたことを特徴とする脱リン材。
  2. シリカ及びアルミナを含有する無機材料と水酸化カルシウムと水とを混練し、その混練物を造粒して造粒物とし、その造粒物を焼成して多孔質体としたことを特徴とする脱リン材。
  3. 前記無機材料として、鋳物工場から廃出された鋳物廃砂又は集塵ダストを用い、前記水酸化カルシウムとして、鋳物工場における溶湯の脱硫時に使用された石灰石を主成分とする脱硫剤を用いたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の脱リン材。
  4. シリカ及びアルミナを含有する無機材料70〜82重量%と水酸化カルシウム15〜27重量%と水3〜15重量%とを準備する準備工程と、
    前記準備工程で準備した前記無機材料と前記水酸化カルシウムと前記水とを混練して混練物とする混練工程と、
    前記混練物を600〜1000℃で焼成する焼成工程と
    を備えたことを特徴とする脱リン材の製造方法。
JP2002286172A 2002-09-30 2002-09-30 脱リン材及びその製造方法 Pending JP2004121908A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002286172A JP2004121908A (ja) 2002-09-30 2002-09-30 脱リン材及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002286172A JP2004121908A (ja) 2002-09-30 2002-09-30 脱リン材及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004121908A true JP2004121908A (ja) 2004-04-22

Family

ID=32279295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002286172A Pending JP2004121908A (ja) 2002-09-30 2002-09-30 脱リン材及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004121908A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006134215A1 (en) 2005-06-17 2006-12-21 Maa- Ja Elintarviketalouden Tutkimuskeskus Filter material prepared by grinding, comprising calcium hydroxide
JP2010115593A (ja) * 2008-11-13 2010-05-27 Aisin Takaoka Ltd フッ素溶出抑制方法および無機多孔質体
KR101656665B1 (ko) * 2015-11-30 2016-09-12 한국건설기술연구원 다기능 입상 정석재를 이용한 인 제거 또는 회수 시스템 및 이를 이용한 인 제거 또는 회수 방법
JP2022138550A (ja) * 2021-03-10 2022-09-26 株式会社フジタ 吸着材とその製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006134215A1 (en) 2005-06-17 2006-12-21 Maa- Ja Elintarviketalouden Tutkimuskeskus Filter material prepared by grinding, comprising calcium hydroxide
NO20080296L (no) * 2005-06-17 2008-03-17 Maa Ja Elintarviketalouden Tut Filtermateriale fremstilt ved oppmaling, omfattende kalsiumhydroksid
EP1893535A4 (en) * 2005-06-17 2013-04-24 Maa Ja Elintarviketalouden Tutkimuskeskus PROCESS FOR PRODUCING A FILTER MATERIAL CONTAINING CALCIUM HYDROXIDE
NO341985B1 (no) * 2005-06-17 2018-03-12 Luonnonvarakeskus Fremgangsmåte for fremstilling av et filtermateriale
JP2010115593A (ja) * 2008-11-13 2010-05-27 Aisin Takaoka Ltd フッ素溶出抑制方法および無機多孔質体
KR101656665B1 (ko) * 2015-11-30 2016-09-12 한국건설기술연구원 다기능 입상 정석재를 이용한 인 제거 또는 회수 시스템 및 이를 이용한 인 제거 또는 회수 방법
JP2022138550A (ja) * 2021-03-10 2022-09-26 株式会社フジタ 吸着材とその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102658097B (zh) 高效除磷多孔性颗粒吸附剂的制备方法
WO2013002250A1 (ja) りん酸肥料、およびりん酸肥料の製造方法
JP7174967B2 (ja) リン吸着材
CN108298679A (zh) 一种低密度脱氮除磷填料及其制备方法
CN106044919B (zh) 一种提高河水中氨氮去除率的方法
CN109225126A (zh) 一种基于硅藻土和硅土的多孔除磷滤料及其制备方法
CN114014423A (zh) 被处理水中的磷的回收系统、被处理水中的磷的回收方法、肥料及肥料原料以及黄磷原料
CN112661231A (zh) 一种多功能长效复合填料及其制备方法
JP2004121908A (ja) 脱リン材及びその製造方法
JPH0220315B2 (ja)
JP2001347104A (ja) 粉末状浄化処理剤および上水および排水の浄化処理方法
CN110252240A (zh) 一种含铝废渣无焙烧制取含磷废水吸附剂的方法及应用
JP2001113165A (ja) 吸着材
JP5713735B2 (ja) リン吸着材ならびにそれを用いた土壌改良剤または肥料
JP2011160801A (ja) 鉄イオン供給材料及びその製造方法並びに鉄イオン供給方法
CN115739017B (zh) 一种介孔镧改性矿物基高效除磷陶粒制备方法及应用
JP4748608B2 (ja) 土壌固化剤及び土壌の固化方法
CN1238275C (zh) 兼备磷吸附和生物挂膜功能的滤料及其制备方法
JP3103473B2 (ja) 水質浄化材及びその製造法
JP2002248498A (ja) 余剰汚泥の処理方法
CN114436393A (zh) 一种富镁微电解生物填料及其制造方法
JPS591113B2 (ja) りんの除去方法
JP4645195B2 (ja) 炭酸固化体の製造方法
JP2003047974A (ja) 水中脱リン剤組成物及びそれを用いた水中からのリン除去方法
CN118344172B (zh) 一种高效净化含磷废水的功能陶粒、制备方法及应用