JP2004121327A - トリートメントプローブ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヘッド部1の内側に筒状のヘッダ2を収容し、ヘッダ2から分岐する複数のノズル3をヘッド部1に穿った縦一列の通孔aに差し込む。ヘッダ2は、開口部に先端を断面半円形状に切欠した弁棒4を差し込み、この弁棒4を回転してヘッダ2の入口孔bを開閉する。ヘッダ2の入口孔bには、ヘッド部1の後方に配置した容器5の出口管cを差し込む。ヘッド部1の内側は、ヘッダ2の他に、エアポンプ6と振動モータ7を取り付ける。エアポンプ6は、チューブ8を介して容器5の空気孔dに連結する。容器5は、背面を開口して蓋9を取り付け、この蓋9を開けて美肌液や育毛液などの溶液を注入する。この他、グリップ部10にプッシュボタン11とマッサージボタン12を取り付け、グリップ部10の側面には電極13を張り付け、ヘッド部1の背面にパネル面14を設ける。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘッド部のノズルから溶液を吐出して皮膚や頭皮をトリートメントするトリートメントプローブに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来より、美肌や育毛のために美肌液や育毛液などの溶液を皮膚や頭皮に振り掛けて手やブラシで摺り込むことが行われている。
溶液は毛穴の奥や毛根に十分浸透させる必要があり、特に頭皮の場合は振り掛けるだけでは毛髪が邪魔して毛根まで行き渡たらない。
さらに、毛根より深いところにある毛母細胞までは容易に到達しない。
また、皮膚や頭皮をマッサージすると血行を促進して皮膚や頭皮を活性化する美肌効果や育毛効果があり、全身のリンパ液をスムーズに流すマッサージを行なえば痩身効果もあるが、手やブラシを使って皮膚や頭皮を擦るだけでは、気休め程度であまり効果がない。
【0003】
そこで本発明は、美肌液や育毛液などの溶液を効率よく皮膚や頭皮に浸透させ、さらにマッサージにより血液やリンパ液の流れを促進して美肌、育毛、痩身などの効果があるトリートメントプローブを提供することを目的になされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は以下のように構成した。
【0005】
すなわち、請求項1の発明は、ヘッド部のノズルから溶液を吐出するプローブであって、
前記ノズルを有するヘッダと、
このヘッダに接続する容器と、
この容器に入れた溶液を押し出すエアを供給するエア供給手段と、
を備えてなるトリートメントプローブである。
請求項2の発明は、前記ヘッド部に多数のブリッスルを植毛したブラシを取り付けてなる請求項1記載のトリートメントプローブである。
請求項3の発明は、前記ヘッド部に皮膚や頭皮に接触して生体を電気的に刺激する電流を流す導電体を取り付けてなる請求項1記載のトリートメントプローブである。
請求項4の発明は、前記ヘッド部に皮膚や頭皮をマッサージする振動体を取り付けてなる請求項1記載のトリートメントプローブである。
請求項5の発明は、前記エア供給手段にエアの供給を制御するスイッチを接続して溶液の吐出量を調節可能にしてなる請求項1記載のトリートメントプローブである。
請求項6の発明は、前記ノズルを取り外し可能にしてなる請求項1記載のトリートメントプローブである。
請求項7の発明は、前記ヘッダを取り外し可能にしてなる請求項1記載のトリートメントプローブである。
請求項8の発明は、前記容器を交換して溶液の変更を可能にしてなる請求項1記載のトリートメントプローブである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0007】
図1〜3に、本発明を実施したトリートメントプローブの正面図と側面の一部断面図と背面図を示す。
トリートメントプローブは、ヘッド部1の内側に筒状のヘッダ2を収容し、ヘッダ2から分岐する複数のノズル3をヘッド部1に穿った縦一列の通孔aに差し込む。
これにより、ヘッダ2をヘッド部1の内側に固定し、ノズル3をヘッド部1の前方に突出させる。
また、ノズル3をヘッド部1の通孔aから引き抜いてヘッダ2を取り外し、ヘッダ2を洗浄したり交換できるようにする。
ノズル3も先細になっていて詰まり易いため、同様にヘッダ2から引き抜いて取り外し、洗浄したり交換できるようにする。
【0008】
ヘッダ2は、開口部に先端を断面半円形状に切欠した弁棒4を差し込み、この弁棒4を回転してヘッダ2の入口孔bを開閉する。
ヘッダ2の入口孔bには、ヘッド部1の後方に配置した容器5の出口管cを差し込む。
これにより、容器5をヘッダ2に連結すると共に、容器5の出口管cをヘッダ2の入口孔bから引き抜いて容器5を取り外し、容器5を洗浄したり交換できるようにする。
【0009】
ヘッド部1の内側は、ヘッダ2の他に、エア供給手段としてのエアポンプ6と振動モータ7を取り付ける。
振動モータ7は、機械的な振動以外に皮膚や頭皮を洗浄して溶液を浸透させる効果のある超音波を発生する圧電素子などを用いてもよい。
エアポンプ6は、チューブ8を介して容器5の空気孔dに連結する。
容器5は、背面を開口して蓋9を取り付け、この蓋9を開けて美肌液や育毛液などの溶液を注入する。
この他、グリップ部10にプッシュボタン11とマッサージボタン12を取り付け、グリップ部10の側面には電極13を張り付け、ヘッド部1の背面にパネル面14を設ける。
パネル面14には、電源のオン・オフと直流電源の極性およびトリートメントモードを切換えるパワーボタン15と、直流電源の電圧レベルを切換えるレベルボタン16と、トリートメントモードと直流電源の電圧レベルの状態を表示するLEDランプ17、18をそれぞれ配置する。
【0010】
図4〜5に、ヘッド部にブラシを取り付けたトリートメントプローブの正面図と側面の一部断面図を示す。
トリートメントプローブは、ヘッド部1の周辺に溝eを巡らせ、この溝eに外周を嵌合させてブラシ基板20を取り付ける。
ブラシ基板20には、縦一列の通孔fを穿ち、この通孔fを通してヘッド部1から突起するノズル3をブラシ基板20の前方に突出させる。
ブラシ基板20は、弾力のある柔軟な導電性シリコンゴムなどで形成し、多数の細孔gを穿ってその一つひとつに基端部を挿入して多数のブリッスル21を植毛する。
ブラシ基板20をヘッド部1に取り付けるときは、弓形に湾曲させて底面を浮上させる。
これにより、ブラシ基板20が凹んでブリッスル21の先端が頭皮に当たるときの当たりを柔らかくすると共に、ブリッスル21が沈んでノズル3と同じ高さになり、ノズル3の先端が容易に頭皮に到達するようになる。
ブリッスル21は、導電性のゴムやエンジニアリングプラスチックなどの樹脂、あるいはステンレスや銅などの金属で形成し、先端をアール状にして頭皮に当たる感触を柔軟にする。
【0011】
ブラシ基板20は、また、直流電源(図示しない)の一方の端子に接続し、他方の端子を電極13に接続する。
これにより、ブラシ基板20と電気的に一体のブリッスル21と、電極13の間に直流電流を流す。
直流電源は、ブラシ基板20を分割して絶縁した領域にそれぞれ端子を接続してブリッスル21同士の間に正負の直流電流を流してもよい。
また、直流以外に頭皮を刺激して血行を促進するマッサージ効果のある低周波や高周波などの交流電流を流してもよい。
電極13は、アルミ、ジュラルミン、ステンレス、銅などの金属で形成し、表面に樹脂クロムメッキなどの表面処理を施す。
あるいは、導電性のゴムやエンジニアリングプラスチックなどの樹脂で形成してもよい。
【0012】
本発明を実施したトリートメントプローブは以上のような構成で、ブラシを取り付けて頭皮をブラッシングするときは、まず、容器5の蓋9を開いて中に育毛液などの溶液を入れる。
次に、容器5の出口管cをヘッダ2の入口孔bに差し込んで容器5をヘッダ2に連結する。
次に、弁棒4を回転してヘッダ2の入口孔bを開き、容器5とヘッダ2を連通させる。
次に、パワーボタン15を押して電源を投入し、ブリッスル21を頭皮に押し当ててノズル3の先端を頭皮に接触させる。
この状態でブラッシングしながらプッシュボタン11を押すと、エアポンプ6が作動して容器5内に空気が送り込まれる。
この空気は容器5内の溶液をヘッダ2に押し出し、押し出された溶液がノズル3の先端から均一に吐出し、毛髪に邪魔されることなく効率よく毛根を潤す。
エアポンプ6が停止して容器5内の圧力が大気圧に戻ると、ヘッダ2内の溶液はノズル3の先から漏出しようとするが、ヘッダ2が狭く溶液の総量が少ないことに加えて表面張力に拘束されるため、溶液はヘッダ2内に留まり、ノズル3の先から漏れ出ることはない。
また、弁棒4を回転してヘッダ2の入口孔bを閉じておけば、ノズル3の先から不用意に溶液が漏れ出ることもない。
溶液の吐出は、エアポンプ6の代わりにソレノイドを設け、ヘッダ2と容器5の間をこのソレノイドで開放して溶液が流れるようにしてもよい。
【0013】
頭皮に直流電流を流しながらブラッシングするときは、パワーボタン15を押して電源を投入し、直流電流の極性を陽極(+)と陰極(−)のいずれかに切換える。
次に、グリップ部10を把持し、電極13を手のひらに接触させてブリッスル21を頭皮に押し当てる。
これにより、電極13とブリッスル21の間の回路が閉じ、頭皮に直流電流が流れる。
頭皮に直流電流を流すと、電気分解により表面の水分や塩分を分解してイオンを発生し、頭皮に水溶性の生成物を浸透させる働きがある。
直流電流は、陽極(+)と陰極(−)の2つの極性があり、陽極は頭皮に酸性反応を生じさせて、神経を沈静させ、血液の循環を抑え、組織を引き締めて毛穴を閉じる働きをする。
これに対し陰極は、頭皮にアルカリ反応を起こして神経を刺激し、血液の循環を盛んにし、組織を柔らかくして毛穴を開く働きをする。
このため、育毛液などの溶液を頭皮に浸透させるときに使用する。
【0014】
頭皮をマッサージしながらブラッシングするときは、パワーボタン15を押して電源を投入し、マッサージボタン12を押してブリッスル21を頭皮に押し当てる。これにより、振動モータ7が作動してヘッド部1が振動し、その振動がブラシ基板20に伝わってブリッスル21を振動させる。
この振動が頭皮に伝わり、頭皮をマッサージする。
【0015】
育毛トリートメントをしながらブラッシングするときは、パワーボタン15を押して電源を投入し、グリップ部10を把持して電極13を手のひらに接触させてブリッスル21を頭皮に押し当てる。
トリートメントモードには、頭皮にマイナス(−)電流を流して組織を柔らかくし、毛穴を開いて毛穴の奥の汚れや皮脂を取り除くクレンジングモードと、頭皮をバイブレーション(振動)しながら溶液を吐出し、頭皮の毛穴の奥まで溶液を浸透させるスプリンクルモードと、頭皮にマイナス(−)電流を流しながらバイブレーション(振動)させて頭皮の表面から深部までマッサージし、最後にプラス(+)電流を流して頭皮を引き締めるパッティングモードがある。
また、直流電流の電圧レベルには、例えば3V、5V、10Vの3段階がある。
【0016】
電源投入時は、最初にクレンジングモードが設定され、クレンジングモードのトリートメントが開始する。
クレンジングモードは、図6(a)に示すように、最初にマイナス(−)電流を例えば55秒間流して毛穴を開き、次に、プラス(+)のパルス電流を例えば10秒間流していったん頭皮を引き締め、最後に、マイナス(−)電流を例えば55秒間流して毛穴を開くトリートメントを例えば2分間行う。
【0017】
クレンジングが終わると、次に、スプリンクルモードのトリートメントが開始する。
スプリンクルモードは、図6(b)に示すように、例えば1秒間の休止時間を挟んで振動モータ7を間欠作動し、バイブレーション(振動)とともに溶液を吐出するトリートメントを例えば1分間行う。
【0018】
スプリンクルが終わると、次に、パッティングモードのトリートメントが開始する。
パッティングモードは、図6(c)に示すように、最初にマイナス(−)とプラス電流(+)を例えば60秒間交互に流して毛穴を開閉し、次に、プラス(+)の電流を例えば60秒間流して頭皮を引き締めるトリートメントを例えば2分間行う。
このとき同時に例えば1秒間の休止時間を挟んで振動モータ7を間欠作動し、バイブレーション(振動)によって頭皮をマッサージする。
【0019】
なお、トリートメントの最中にパワーボタン15を押して任意のタイミングで好みのトリートメントモードに切換えることができる。
また、トリートメントの最中にレベルボタン16を押して任意のタイミングで直流電源を好みの電圧レベルに切換えることができる。
【0020】
図7〜8に、ヘッド部に導電体を取り付けたトリートメントプローブの正面図と側面の一部断面図を示す。
トリートメントプローブは、ヘッド部1の周辺に溝eを巡らせ、この溝eに外周を嵌合させて導電体基板30を取り付ける。
導電体基板30は、中心を突起させて縦一列の通孔fを穿ち、この通孔fを通してヘッド部1から突起するノズル3を導電体基板30の内側に収納する。
導電体基板30は、突起部をコットン31で被覆し、その外周にリング32を嵌めてコットン31を固定する。
【0021】
本発明を実施したトリートメントプローブは以上のような構成で、導電体を取り付けて皮膚をケアするときは、まず、容器5の蓋9を開いて中に美肌液などの溶液を入れる。
そして、コットン31を皮膚に当ててプローブを移動しながらプッシュボタン11を押してノズル3から溶液を吐出する。
これにより、適量の溶液が吐出され、満遍なく皮膚を潤す。
また、導電体基板30に直流電流を流して皮膚を刺激し、皮膚の表面から深部まで広範囲に溶液を浸透させる。
また、導電体基板30を振動させて血行を促進し、より多くの溶液を皮膚に浸透させる。
導電体基板30には、直流以外に皮膚を刺激して血液やリンパ液の流れを促進するマッサージ効果のある低周波や高周波などの交流電流を流してもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ノズルの先が皮膚や頭皮に接触して効率よく溶液を塗布するので、溶液が十分毛穴の奥や毛根に行き渡り、高価な溶液を無駄にすることなく少量で十分なトリートメント効果が得られるようになる。また、皮膚や頭皮に流れる直流電流が溶液をイオンに分解して有効成分を効率よく深部まで浸透させるので、より効果的なトリートメントができるようになる。
また、ヘッド部が振動して皮膚や頭皮をマッサージするので、血行を促進してトリートメント効果をさらに増大させることができる。
また、従来は溶液を振り掛けながら皮膚のマッサージや頭皮のブラッシングを行うため、両手が塞がれてやり難かったが、本発明のトリートメントプローブは片手で両方の操作ができるので、操作が楽になり、快適なトリートメントができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したトリートメントプローブの正面図である。
【図2】図1の側面の一部断面図である。
【図3】図1の背面図である。
【図4】ヘッド部にブラシを取り付けたトリートメントプローブの正面図である。
【図5】図4の側面の一部断面図である。
【図6】育毛トリートメントの動作電流のタイミングチャートである。
【図7】ヘッド部に導電体を取り付けたトリートメントプローブの正面図である。
【図8】図7の側面の一部断面図である。
【符号の説明】
1 ヘッド部
2 ヘッダ
3 ノズル
4 弁棒
5 容器
6 エアポンプ
7 振動モータ
8 チューブ
9 蓋
10 グリップ部
11 プッシュボタン
12 マッサージボタン
13 電極
14 パネル面
15 パワーボタン
16 レベルボタン
17、18 LEDランプ
20 ブラシ基板
21 ブリッスル
30 導電体基板
31 コットン
32 リング
a 通孔
b 入口孔
c 出口管
d 空気孔
e 溝
f 通孔
g 細孔
Claims (8)
- ヘッド部のノズルから溶液を吐出するプローブであって、
前記ノズルを有するヘッダと、
このヘッダに接続する容器と、
この容器に入れた溶液を押し出すエアを供給するエア供給手段と、
を備えてなるトリートメントプローブ。 - 前記ヘッド部に多数のブリッスルを植毛したブラシを取り付けてなる請求項1記載のトリートメントプローブ。
- 前記ヘッド部に皮膚や頭皮に接触して生体を電気的に刺激する電流を流す導電体を取り付けてなる請求項1記載のトリートメントプローブ。
- 前記ヘッド部に皮膚や頭皮をマッサージする振動体を取り付けてなる請求項1記載のトリートメントプローブ。
- 前記エア供給手段にエアの供給を制御するスイッチを接続して溶液の吐出量を調節可能にしてなる請求項1記載のトリートメントプローブ。
- 前記ノズルを取り外し可能にしてなる請求項1記載のトリートメントプローブ。
- 前記ヘッダを取り外し可能にしてなる請求項1記載のトリートメントプローブ。
- 前記容器を交換して溶液の変更を可能にしてなる請求項1記載のトリートメントプローブ。
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