JP2004119427A - 基板収納容器 - Google Patents

基板収納容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2004119427A
JP2004119427A JP2002276974A JP2002276974A JP2004119427A JP 2004119427 A JP2004119427 A JP 2004119427A JP 2002276974 A JP2002276974 A JP 2002276974A JP 2002276974 A JP2002276974 A JP 2002276974A JP 2004119427 A JP2004119427 A JP 2004119427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
opening
storage container
elastic member
substrate storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002276974A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4115224B2 (ja
Inventor
Masato Takahashi
高橋 正人
Kimitoku Tominaga
富永 公徳
Atsushi Sumi
角 敦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
Priority to JP2002276974A priority Critical patent/JP4115224B2/ja
Publication of JP2004119427A publication Critical patent/JP2004119427A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4115224B2 publication Critical patent/JP4115224B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)
  • Packaging Frangible Articles (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

【課題】半導体ウェーハやガラス基板等を収納して保管、搬送、或いは加工装置に連結して基板を供給したりする基板収納容器の蓋体を、蓋体開閉装置によって、基板収納容器から取り除く際に、基板収納容器内に外部からパーティクルが侵入するのを抑制することができる基板収納容器を提供する。
【解決手段】一端に開口部を有し一又は複数枚の基板を収納する容器本体2と、開口部を閉鎖する蓋体3とからなる基板収納容器1であり、蓋体3は弾性部材20が設けられ、弾性部材20は蓋体開閉装置と基板収納容器1と接触して押圧されて圧縮し、蓋体開閉装置が押圧を中止して蓋体3を取り除く際、反発方向に変位して元に戻るようにしたものである。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェーハやガラス基板等の基板を内部に収納して搬送、保管、或いは基板の加工装置に連結して基板を供給するのに使用する基板収納容器に関し、特に基板収納容器から蓋体開閉装置を介して蓋体を取り除く際に、外部の微粒子が基板収納容器内に侵入して基板を汚染するのを抑制することができる基板収納容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の基板収納容器としては、例えば特開2000−58633号公報に開示されたものが知られており、基板収納容器は、加工装置に設けた蓋体開閉装置と係合し、基板収納容器内の基板を加工装置へ供給したり、受け入れたりするのに使用される。従来の基板収納容器は、基板を内部に収納する容器本体と、容器本体の開口部を閉鎖する蓋体とからなり、蓋体の内部には容器本体に係止するためのラッチ機構が内包している。ラッチ機構は、複数のカム溝を有する回転可能な回転プレートと、一端が回転プレートのカム溝に連結した板状連結部材と、板状連結部材の他端に設けられ、容器本体開口部内縁に設けられる凹部に出没可能にした係止部材とからなり、操作孔に操作キーを外部から挿通して回転プレートを操作することで、ラッチ機構の施錠と開錠とが行われ、蓋体の開閉が行われる。例えば、容器本体の開口部が蓋体で閉鎖されている時、蓋体開閉装置により蓋体のラッチ機構が操作され、蓋体から突出している係止部材が容器本体から蓋体内部へと没入して、蓋体と容器本体との係止が解除されて、蓋体が容器本体から取り除かれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の蓋体開閉装置は、図11に示したように、蓋体開閉装置30内に加工装置31が設けられ、基板収納容器1′は容器本体2とガスケット部材6を設けた蓋体3′とからなる(図11(a))。蓋体開閉装置30に基板収納容器1′が搭載され、蓋体3′のラッチ機構を解除し、蓋体3′を容器本体2から取り除くときに、蓋体開閉装置30による蓋体3′を開ける動作速度が早いために、基板収納容器1′の内部が急激に負圧となり、図11(b)で矢印で示したように、基板収納容器1′と正面壁26との隙間から、外部32の微粒子(以下、パーティクルと称する)がエアーとともに基板収納容器内部に侵入するといった問題があった。
【0004】
このような問題点を解消するため、従来、蓋体開閉装置30の加工装置31側の圧力P0 は蓋体開閉装置30の外部32の圧力P1 よりも高く設定して、クリーン度1レベルの高度にクリーンなエアーが天井部から基板収納容器1の搭載部にダウンフローされている。通常、加工装置31の外部は、クリーン度が100〜1000レベルで管理されているが、基板収納容器1′に収納された基板へのパーティクル汚染を考慮すると、このレベルのクリーン度では不十分であった。そのため基板収納容器1′から蓋体3′を取り除く際に、加圧された高度にクリーンなエアーが送り込まれている。しかし、クリーンなエアーが行き渡る前に、基板収納容器1′の蓋体3′が取り除かれるので、外部からのエアーが収納容器内に巻き込まれて基板のパーティクル汚染が発生していた。
【0005】
このようなパーティクル汚染を防止できる蓋体開閉装置としては、特開2001−44256号公報等に開示されたものがある。この従来例では、蓋体開閉装置側で蓋体を開ける最大速度を半導体製造装置の内外の圧力差で除した値を一定の値以下に制御することで、パーティクルの巻き込みを低減するものである。しかしながら、この従来例は蓋体開閉装置の制御が複雑であって、装置自体が高価となる問題があった。その制御方法は、確かに蓋体開閉装置の動作の初速を遅くしても中間速度を上げることによって、最終的には蓋体開閉のサイクルダウンすることなく、パーティクルの巻き込みを低減できるという効果が期待される。しかし、蓋体の開閉動作にエアーシリンダが使用されており、このような手段では蓋体の開閉における微妙な制御が難しかった。また、エアーシリンダでは、初速がある程度大きくないと装置が動作しないという問題もあった。
【0006】
さらに、一つの半導体製造工程で使用されている蓋体開閉装置は、500〜1000台が使われている。しかも、これらの装置は、複数のメーカーによって製造されており、その種類は約50種類にも及んでおり、これら全の蓋体開閉装置を上記のように改造したり、仕様を変更したりして、基板のパーティクル汚染を防止する対策を行うことは困難であった。
【0007】
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたものであり、半導体ウェーハやガラス基板等を収納して保管、搬送、或いは加工装置に連結して基板を供給したりする基板収納容器の蓋体を、蓋体開閉装置によって、基板収納容器から取り除く際に、基板収納容器内に外部からパーティクルが侵入するのを抑制することができる基板収納容器を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するためになされ、請求項1の発明は、一端に開口部を有し一又は複数枚の基板を収納する容器本体と、前記開口部を閉鎖する蓋体とからなる基板収納容器において、
前記蓋体には弾性部材が取り付けられ、蓋体開閉装置が前記蓋体に接触して押圧されて前記弾性部材が圧縮し、前記蓋体を前記開口部から取り除いて前記容器本体を開口する際、前記弾性部材が反発方向に変位して略元の状態に戻った後、前記蓋体が前記容器本体から取り除かれることを特徴とする基板収納容器である。
【0009】
請求項1の発明では、基板収納容器の蓋体に弾性部材を備えたものであり、弾性部材を備えることによって、蓋体が蓋体開閉装置と接触して押圧されたとき、弾性部材が圧縮し、蓋体開閉装置が押圧を解除して前記蓋体を取り除いて前記容器本体を開口するとき、弾性部材は反発方向に変位して元に戻るように作用する。このような作用を利用して、蓋体開閉装置による基板収納容器の蓋体を取り除く際、蓋体の開動作が僅かに遅延し、完全に開口される前に加圧されたエアーが基板収納容器に供給され、蓋体開閉装置に開口部周囲の壁面に密着した容器本体の蓋体が取り除かれて容器本体が開口するので、容器本体内へのパーティクルの侵入が抑制され、基板のパーティクル汚染を回避できる作用を有する。
【0010】
また、請求項2の発明は、前記蓋体が筐体と前記筐体の開口を閉鎖する蓋体表面プレートとからなり、前記弾性部材が前記蓋体表面プレート又は前記蓋体表面プレートと前記筐体との間に設けられることを特徴とする請求項1に記載の基板収納容器である。
【0011】
請求項2の発明では、蓋体が筐体と筐体の開口を閉鎖する蓋体表面プレートとからなり、弾性部材が蓋体表面プレート又は蓋体表面プレートと筐体との間に設けられており、蓋体開閉装置によって、蓋体が押圧された際に、弾性部材のみが圧縮し、押圧を解除して弾性部材の反発力によって元に戻った後、蓋体が容器本体から取り除かれるか、又は蓋体開閉装置によって、蓋体表面プレートが弾性部材の圧縮により、押圧方向に僅かに移動し、基板収納容器から蓋体が取り除く際に、蓋体表面プレートが僅かに蓋体開閉装置側に移動した後、蓋体が容器本体から取り除かれるので、基板収納容器の開口が僅かに遅延する間に、加圧されたエアーが基板収納容器に供給されて、容器本体内へのパーティクルの侵入が抑制され、基板のパーティクル汚染を回避できる作用を有する。
【0012】
また、請求項3の発明は、前記弾性部材が前記蓋体表面プレートから表側に突出していることを特徴とする請求項2に記載の基板収納容器である。
【0013】
請求項3の発明では、弾性部材が蓋体表面プレートから突出するように設けられており、蓋体開閉装置により基板収納容器を押圧した際に、弾性部材が押圧されて圧縮し、蓋体開閉装置による押圧を解除して蓋体を取り除く際、弾性部材が反発方向に変位して略元に戻った後に、蓋体が移動して収納容器本体が開口されるので、収納容器本体内へのパーティクルの侵入が抑制され、収納容器本体内の基板のパーティクル汚染を回避できる作用を有する。
【0014】
また、請求項4の発明は、前記弾性部材が前記蓋体に一又は複数個設けられ、ゴム材料又は熱可塑性エラストマー材料からなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の基板収納容器である。
【0015】
請求項4の発明では、弾性部材が蓋体に一又は複数個設けられ、ゴム材料又は熱可塑性エラストマー材料であるので、その弾性部材の弾性係数を任意に設定することができ、蓋体開閉装置の動作特性に応じて弾性係数を調整することで、蓋体が容器本体から取り除かれるタイミングを僅かに遅延させることができる作用を有する。
【0016】
また、請求項5の発明は、前記弾性部材が前記蓋体の内部に設けられたスプリング部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板収納容器である。
【0017】
請求項5の発明では、蓋体の内部に弾性部材としてスプリング部材で構成したので、ゴム材料等の弾性部材では対応できない弾性係数を任意に設定することができ、種々の動作特性を有する蓋体開閉装置に対応できる基板収納容器とすることができる作用を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の基板収納容器の実施形態について、図面を参照して説明する。先ず、本発明の一実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。なお、図1は本発明の一実施形態の斜視図である。図2(a)は本実施形態の基板収納容器の蓋体を示す要部側面図、図2(b)は本実施形態と蓋体開閉装置とを示す概略図である。図3(a)は本実施形態に係る弾性部材の部分拡大図、図3(b)はそのI−I断面拡大図である。図4(a)は容器本体に蓋体を係止する一対のラッチ機構を概要を示す正面図、図4(b)はそのII−II断面図である。図5(a)〜(c)は、本実施形態の基板収納容器が蓋体開閉装置による蓋体を取り除く際の動作を説明する概略図である。図6(a)は本実施形態の基板収納容器が蓋体開閉装置に押圧された状態を示す要部断面図、図6(b)は基板収納容器が蓋体と蓋体開閉装置の開口時の動作を示す要部断面図である。図7は蓋体を取り除く際の蓋体の開動作を説明するための図である。
【0019】
図1,図2を参照して本実施形態を説明すると、基板収納容器1は一端に開口部を有し内部に基板Aを一定間隔で水平に収納する容器本体2と、この開口部を閉鎖する蓋体3とからなる。容器本体2は、その底面に位置決め部材4(図2(b)参照)が設けられ、位置決め部材4が蓋体開閉装置30の搭載部21の位置決めピン22に嵌合するように構成されている。容器本体2の外側壁と天面には、基板収納容器1を搬送するためのハンドル部材2aが設けられている。容器本体2の開口部内周縁には、蓋体3を係止するための係止凹部17が複数形成されている。
【0020】
蓋体3の内面には、蓋体3が容器本体2に係止された際に基板Aを保持する短冊状に分離した収納溝を有する押さえ部材5が設けられ、蓋体3の側壁周縁には容器本体2内を密封するシール用のガスケット部材6が取り付けられている。蓋体3の表面には、複数の弾性部材20が蓋体表面から僅かに突出するように左右及び上下均等に配置されている。弾性部材20は、図2(a)に示したように、突出量tの平坦面であるが、弾性部材20が蓋体開閉装置30に接触して圧縮されると、蓋体表面プレート3aの表面と同一平面となるように構成される。
【0021】
基板収納容器1の蓋体3は、図3(a),(b)に示したように、筐体3bと蓋体3の表面に閉鎖する蓋体表面プレート3aとから構成されており、弾性部材20はドーナツ状の有底円筒部材であり、固定ビス18を利用して、弾性部材20の底面部に設けられた貫通穴に固定ボルト18を挿入して筐体3bの突出部13に固定されている。蓋体3の表面の蓋体表面プレート3aには、このような弾性部材20を収納するための円形凹部19が複数設けられ、これら円形凹部19に弾性部材20が収納されて蓋体表面プレート3aが蓋体3に固定されている。弾性部材20の蓋体表面プレート3aの表面からの突出量tは、0.2〜0.6mm程度である。また、弾性部材20が蓋体開閉装置30と接触して押圧され、弾性部材20の突出分が圧縮変形して横方向に広がり、円形凹部19はその変形分を逃がす逃がし孔となっている。なお、弾性部材20の形状は円筒形に限らず、半円形やL字状等の何れの形状であってもよい。
【0022】
一方、蓋体3の内部には、蓋体3を容器本体2に係止する一対のラッチ機構7が収納されている。図4(a)、図4(b)を参照して説明すると、このラッチ機構7は、回転プレート8と連結プレート9と係止部材10とから構成されている。回転プレート8は、円形に形成され外表面の中央に蓋体開閉装置30の操作キーが挿入される操作孔11が形成されて、円周方向に沿ってカム溝8aが形成されている。連結プレート9の一端には係合突起9aが設けられ、係合突起9aがカム溝8aに係合し、回転プレート8の動きに合わせて、連結プレート9が略直進方向に駆動するように構成されている。連結プレート9の他端には断面T字状の係止部材10が軸支されている。係止部材10は蓋体3にも軸支されており、連結プレート9の動きに合わせて係止部材10の自由端が円軌道を描いて、蓋体3の側壁の貫通穴16から出没自在に設けられている。蓋体3は係止部材10の出没により容器本体2の開口部を開閉し得るように構成されている。基板収納容器1が蓋体開閉装置30の搭載部21に載置されると、操作キーが蓋体3の操作孔11に挿入され、基板収納容器1の蓋体3の開閉操作が行われる。
【0023】
続いて、本実施形態の基板収納容器1の開閉動作について、図5(a)〜(c)を参照して説明する。図5(a)は基板収納容器1と蓋体開閉装置30とが示され、図5(b)は基板収納容器1が蓋体開閉装置30に搭載された図であり、図5(c)は基板収納容器の蓋体3が取り除かれた状態を示す図である。蓋体開閉装置30の搭載部21には、図5(a)に示したように、位置決めピン22が突出し、略V字状に配置されている。基板収納容器1の底面には、位置決めピン22に対応するように、V字状に配置された位置決め溝4が設けられ、位置決め溝4が位置決めピン22に係合して搭載される。蓋体開閉装置30の開口部24にはクロージャー23が設けられており、クロージャー23の水平方向の移動と降下によって、開口部24が開閉し得るように構成されている。蓋体開閉装置30に位置決めされた基板収納容器1は、開口部24の周縁の正面壁26に接触するように移動して、SEMI規格で設定された一定の押圧力で基板収納容器1の蓋体3面がクロージャー23に押圧される(図5(b))。その後、クロージャー23への押圧が解除されて、蓋体3はクロージャー23とともに、容器本体2から取り除かれる。
【0024】
なお、本実施形態のラッチ機構7の開錠は、蓋体3とクロージャー23とが連結された際(図5(b))、クロージャー23の表面に設けられた操作キーが蓋体3の操作孔11に挿入され、操作キーにより蓋体3のラッチ機構7の回転プレート8(図4参照)を90度回転させて、係止部部材10による蓋体3と容器本体2との係止が解除される。
【0025】
ラッチ機構が開錠された後、蓋体3を保持したクロージャー23は、開口部24から遠ざかるように略水平方向に後退し、引き続いて垂直方向(通常は下方向)に移動することで収納容器本体2の開口部と蓋体開閉装置30の開口部24とが同時に開口される。続いて、蓋体開閉装置30の正面壁26には開口部24が開口し、基板収納容器1内の基板は開口部24を通して加工装置31内へとローディングしたり、アンローディングしたりすることができる(図5(c))。
【0026】
なお、本実施形態は、蓋体表面に弾性部材20が突出するように設けられ、クロージャー23により弾性部材20が押圧されて圧縮された際、蓋体外表面とクロージャー23壁面とが面一に接触する。しかし、弾性部材20の突出量が大きい場合、弾性部材20が完全に圧縮されずに蓋体表面に凸部が生じ、クロージャー23と蓋体3との間に弾性部材20による僅かな隙間が空いて、このような僅かな隙間が容器本体2の外側に生じると、容器本体2内部や加工装置31内部に比べて汚染したエアーが容器本体2の内部に侵入して基板のパーティクル汚染が生じるおそれがある。従って、弾性部材20の突出量tは0.6mm以下が好ましいが、突出量tが極端に少ないと、弾性部材20の反発方向の変位による蓋体3の開動作の遅延が低減するので、突出量tは0.2mm以上とする。
【0027】
本実施形態は、蓋体開閉装置30のクロージャー23が開動作を行って、基板収納容器1の蓋体3を開口する際に、クロージャー23が移動を開始するタイミングに対して、蓋体3が収納容器本体2から取り外されるタイミングが僅かに遅れるようにしたものである。クロージャー23の押圧力が解除されて開動作を始めた瞬間に、圧縮された弾性部材20が反発して元の状態に復元して、弾性部材20による蓋体3とクロージャー23との間に距離(突出量に略相当)が形成されるだけで、直ちには蓋体3がクロージャー23に追従して開かれないので、急激に蓋体3が開口されて、収納容器本体内に外部32のエアーが巻き込まれないようにして、パーティクル汚染を防止したものである。
【0028】
本実施形態による基板のパーティクル汚染防止は、図6及び図7を参照して説明すると、蓋体開閉装置30の加工装置31側の圧力P0 は蓋体開閉装置30の外部32の圧力P1 よりも高く設定され、図6(a)に示したように、クロージャー23に蓋体3が押圧された後、押圧を解除して、クロージャー23を開動作を開始すると、図6(b)に示したように、弾性部材20の反発力によって、概ね弾性部材20の突出量だけクロージャー23が先に動き、蓋体開閉装置30の開口部がほんの僅か先に開口し、加工装置31側から開口部24から矢印で示したように、外部32より加圧されたクリーンエアーが収納容器本体2側に流れ込み、収納容器本体2の開口部が加圧されたエアーで覆われる。その後、蓋体3がクロージャー23とともに取り除かれるので、容器本体外部32からエアーが収納容器本体2内に巻き込まれて侵入することがなく、基板や加工装置内部をパーティクルで汚染することがない。
【0029】
すなわち、図7に蓋体3の開動作の速度モデルが模式的に示したように、蓋体3は蓋体開閉装置30が動き始めても弾性部材20の反発によって最初は動かず、蓋体3は蓋体開閉装置30の動きに対して時間t0 遅れ、理論曲線で示したように、僅かに遅延して動き始める。このようない従来技術の曲線で示したように、蓋体3の開動作が急激に立ち上がるのを効果的に防止することができる。このように蓋体3を開動作させることによって、蓋体3の動作は波線で示した理想曲線に近づく。
【0030】
なお、本実施形態の弾性部材20の材質は、例えば、NBR(ニトリルゴム)、IR(イソプレンゴム)、EPDM(エチレン・プロピレンゴム)、SBR(スチレンブタジェンゴム)、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの各種ゴムや熱可塑性ポリエステル系エラストマー、或いは熱可塑性ポリオレフィン系エラストマーなどの各種の熱可塑性エラストマーが使用することができ、揮発性ガス成分が少なく、圧縮永久歪みの値が小さいものが好ましい。また、弾性部材20をこのような合成樹脂とすることにより任意の弾性係数に調整できる。
【0031】
また、本実施形態では、弾性部材20としてゴム部材や樹脂製を例示したが、金属からなるスプリング部材を蓋体表面に設けることもできる。スプリングの突出量は圧縮量と等しくなるように、0.2〜0.6mm程度に調整する。弾性部材20が金属製のスプリング部材である場合であっても、蓋体3がクロージャー23にやや遅れて開口し、外部のパーティクルの巻き込みが防止できるという同様の効果が得られる。さらに、スプリング部材の変わりに、板バネやさらばね状の部材を使用することができる。
【0032】
次に、図8を参照して、本発明に係る基板収納容器の他の実施形態について説明する。図8(a)は蓋体の部分断面図であり、図8(b)は弾性部材が圧縮された状態を示す要部断面図である。蓋体3は、一方に開口を有する筐体3bと筐体3bの開口を閉鎖する蓋体表面プレート3aとから構成され、弾性部材20が蓋体3表面から突出しないように、蓋体表面プレート3aと筐体3bとの中間に配置され、固定ボルト25を蓋体表面プレート3aに設けた円形凹部19と弾性部材20の貫通穴に挿通して、筐体3bに設けた突出部13に固定ボルト8の先端を螺合して取り付けて、蓋体表面プレート3aが固定ボルト25で筐体3bに支持されている。
【0033】
蓋体表面プレート3aは弾性部材20を介して筐体3bに固定されており、蓋体開閉装置と基板収納容器とが接触し押圧されると、クロージャーに蓋体表面プレート3aが押圧され、弾性部材20が圧縮される。従って、弾性部材20に支持された蓋体表面プレート3aは筐体3b側へ移動し(図8(b)参照)、蓋体3が蓋体開閉装置の開口部に当接して、蓋体開閉装置による基板収納容器のラッチ機構が解除されてクロージャーの押圧が解除されると、クロージャーが開動作を開始すると、圧縮された弾性部材20は反発して元の位置に復帰しようとするので、上記で説明した同じ原理で、蓋体3が取り除かれる動作が、蓋体開閉装置の開動作に比べて僅かに遅延するので、加工装置側のクリーンなエアーが容器本体側に流れて、容器本体開口部からの外部のエアーの巻き込みを防止することができる。なお、弾性部材20の圧縮量が、0.2〜0.5mm程度になるように設定することが好ましい。また、このように弾性部材が圧縮されて反発するときに、固定ネジ25の頭部下面と凹部19の底面とが接触し、弾性部材の反発のストッパーとして機能する。
【0034】
また、図9を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。図9(a),(b)に示した実施形態は、弾性部材40がスプリング部材であり、蓋体3の内部に設けられている。蓋体3は、図8の実施形態と同様に一方に開口を有する筐体3bと、筐体3bの開口を閉鎖する蓋体表面プレート3aとから構成され、蓋体表面プレート3aは弾性部材40であるスプリング部材を介して筐体3bに支持されている。蓋体開閉装置が基板収納容器に接触し押圧されると、蓋体表面プレート3aは弾性部材40が圧縮されて筐体3b側へ移動する(図9(b)参照)。圧縮量は、先の実施形態と同様に、0.2〜0.5mm程度に調整可能とするとよい。移動量の調整はバネの圧縮量や別途設けるストッパーなどにより調整可能である。また、蓋体表面プレート3aは、全体が移動するので、これを平行にスライドさせるためのガイドピン29を設けるとよい。この実施形態の場合も前記した実施形態と同様に蓋体を取り除くときの動きが蓋体開閉装置の開動作よりも遅延させることができるので、同様の効果が得られる。
【0035】
また、本発明の他の実施形態としては、蓋体開閉装置によって、蓋体表面プレートを押圧して変位させる他の実施形態として上記した以外に、図10に示したように、蓋体表面プレート3aが筐体3bの開口部周縁部に弾性部材20を設けても蓋体表面プレート3aを支持するようにしてもよい。弾性部材20は、上記実施形態のような合成ゴムや蛇腹やヒンジ構造とした柔軟変形性、又は板バネ状の弾性部材であればよい。
【0036】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、蓋体に弾性部材を有しているので、蓋体開閉装置と接触するときに弾性部材が圧縮されて密着し、蓋体を取り除くときに、蓋体が蓋体開閉装置のクロージャーよりも後に開口するので、加工装置の加圧エアーが基板収納容器側に流入することによって、外部からのパーティクルを加工装置や基板収納容器の内部に巻き込むことがなく、パーティクルが付着して汚染されることがない利点がある。無論、本発明の基板収納容器を使用したとしてもスループットが低下することはなく、高価な装置を設置したり、また付設する必要がなく、製造工程における基板のパーティクル汚染を解消することができる効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を説明するための斜視図である。
【図2】(a)は本実施形態の蓋体の要部を示す側面図、(b)は本実施形態と蓋体開閉装置を示す概略図である。
【図3】(a)は本実施形態の弾性部材の部分拡大図であり、(b)はそのI−I断面拡大図である。
【図4】(a)は容器本体に蓋体を係止する一対のラッチ機構を概要を示す正面、(b)はそのII−II断面図である。
【図5】(a)〜(c)は、本実施形態の基板収納容器が蓋体開閉装置による蓋体を取り除く動作を説明する概略図である。
【図6】(a)は本実施形態の基板収納容器が蓋体開閉装置に押圧された状態を示す要部断面図、(b)は基板収納容器が蓋体と蓋体開閉装置の開口時の動作を示す要部断面図である。
【図7】本発明の基板収納容から蓋体を取り除く際の蓋体開閉装置による蓋体の開動作を説明するための図である。
【図8】本発明の他の実施形態を説明するための斜視図である。
【図9】本発明の他の実施形態を説明するための斜視図である。
【図10】本発明の他の実施形態を説明するための斜視図である。
【図11】従来の基板収納容器の蓋体開閉装置による蓋体の開閉を説明する概略断面図である。
【符号の説明】
1 基板収納容器
2 収納容器本体
3 蓋体
3a 蓋体表面プレート
3b 筐体
4 位置決め部材
5 押さえ部材
6 ガスケット部材
7 ラッチ機構
8 回転プレート
9 連結プレート
9a 係合突起
10 係止部材
11 操作孔
12 カム溝
13 突出部
14,15 軸部
16 貫通穴
17 係止凹部
18 固定ネジ
19 円形凹部
20 弾性部材
21 搭載部
22 位置決めピン
23 クロージャー
24 開口部
25 固定ネジ
26 正面壁
29 ガイドピン
30 蓋体開閉装置
31 加圧装置
40 スプリング部材

Claims (5)

  1. 一端に開口部を有し一又は複数枚の基板を収納する容器本体と、前記開口部を閉鎖する蓋体とからなる基板収納容器において、
    前記蓋体には弾性部材が取り付けられ、蓋体開閉装置が前記蓋体に接触して押圧されて前記弾性部材が圧縮し、前記蓋体を前記開口部から取り除いて前記容器本体を開口する際、前記弾性部材が反発方向に変位して略元の状態に戻った後、前記蓋体が前記容器本体から取り除かれることを特徴とする基板収納容器。
  2. 前記蓋体が筐体と前記筐体の開口を閉鎖する蓋体表面プレートとからなり、前記弾性部材が前記蓋体表面プレート又は前記蓋体表面プレートと前記筐体との間に設けられることを特徴とする請求項1に記載の基板収納容器。
  3. 前記弾性部材が前記蓋体表面プレートから表側に突出していることを特徴とする請求項2に記載の基板収納容器。
  4. 前記弾性部材が前記蓋体に一又は複数個設けられ、ゴム材料又は熱可塑性エラストマー材料からなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の基板収納容器。
  5. 前記弾性部材が前記蓋体の内部に設けられたスプリング部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板収納容器。
JP2002276974A 2002-09-24 2002-09-24 基板収納容器 Expired - Fee Related JP4115224B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002276974A JP4115224B2 (ja) 2002-09-24 2002-09-24 基板収納容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002276974A JP4115224B2 (ja) 2002-09-24 2002-09-24 基板収納容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004119427A true JP2004119427A (ja) 2004-04-15
JP4115224B2 JP4115224B2 (ja) 2008-07-09

Family

ID=32272699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002276974A Expired - Fee Related JP4115224B2 (ja) 2002-09-24 2002-09-24 基板収納容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4115224B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013125962A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Gugeng Precision Industrial Co Ltd ラッチ構造を具えた前面開放式ウエハーキャリア
US9773690B2 (en) 2012-12-10 2017-09-26 Tokyo Electron Limited Substrate processing apparatus, substrate processing system, and method of detecting abnormality in transport container

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013125962A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Gugeng Precision Industrial Co Ltd ラッチ構造を具えた前面開放式ウエハーキャリア
US9773690B2 (en) 2012-12-10 2017-09-26 Tokyo Electron Limited Substrate processing apparatus, substrate processing system, and method of detecting abnormality in transport container

Also Published As

Publication number Publication date
JP4115224B2 (ja) 2008-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8322533B2 (en) Lid body for substrate storage container and substrate storage container
US7549552B2 (en) Storage container
US8876173B2 (en) Substrate storage pod and lid opening/closing system for the same
US4830182A (en) Reticle cassette
KR101213373B1 (ko) 수납 용기
US8528947B2 (en) Closed container and lid opening/closing system therefor
US8322759B2 (en) Closed container and lid opening/closing system therefor
JPH1050791A (ja) 改良スリットバルブドア
JP4354818B2 (ja) ウェハ・コンテナ用のウェハ・エンクロージャ密封装置
JPH1070184A (ja) ウェハー容器及びそのためのドア
US7971723B1 (en) Wafer container with oval latch
US8196748B2 (en) Wafer container with oval latch
JP5736686B2 (ja) ロードポート
JP2004119427A (ja) 基板収納容器
JP4999414B2 (ja) 基板の取り扱い装置及び基板の取り扱い方法
KR200474782Y1 (ko) 반도체 소자를 보관하는 용기
JP3177145U (ja) 半導体素子用容器
JP5686699B2 (ja) 蓋体及び基板収納容器
EP4235760A1 (en) Load port
JP2001053137A (ja) クリーンボックスの蓋ラッチ機構
CN110904434B (zh) 气体集成块和半导体加工设备
KR200394281Y1 (ko) 웨이퍼 카세트
JP5912960B2 (ja) 基板収納容器
KR0134730Y1 (ko) 도어 개폐장치
TW200538363A (en) Wafer container with sealable door

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071023

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080415

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140425

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees