JP2004117027A - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合における所要時間や予想到着時刻を、ユーザに自動通知する。
【解決手段】所要時間算出部67は、経路情報登録部66から抽出した経路情報に従い、当該経路情報の出発地から目的地へ走行した場合における所要走行時間および/または目的地到着時刻を、過去の経路誘導の実績と交通情報入手部63で入手した道路交通情報とに基づいて算出する。そして、表示制御部70が、所要時間算出部67で算出した所要走行時間および/または目的地到着時刻を、目的地の情報と共に、表示部5に表示する。
【選択図】図1
【解決手段】所要時間算出部67は、経路情報登録部66から抽出した経路情報に従い、当該経路情報の出発地から目的地へ走行した場合における所要走行時間および/または目的地到着時刻を、過去の経路誘導の実績と交通情報入手部63で入手した道路交通情報とに基づいて算出する。そして、表示制御部70が、所要時間算出部67で算出した所要走行時間および/または目的地到着時刻を、目的地の情報と共に、表示部5に表示する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
出発地(現在地)および目的地間の推奨経路を探索し、この推奨経路に従い出発地から目的地までの経路誘導を行なうナビゲーション装置が普及している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ナビゲーション装置が備える上述のような機能(経路探索機能や経路誘導機能)は、今まで行ったことのない場所へ出かける場合に利用されるのが一般的である。勤務先や会員登録してある施設などのよく行く場所や、経路誘導を利用したことがある場所に対しては、経路を理解しているので、あまり使われない。しかしながら、渋滞や規制などにより、いつもの経路では、予想通りの時刻に到着しない場合もある。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、行ったことがある場所に対するナビゲーション装置の利用価値を高めることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のナビゲーション装置は、地点情報登録手段と、経路情報登録手段と、交通情報入手手段と、現在地算出手段と、経路情報抽出手段と、所要時間算出手段と、表示制御手段と、を有する。
【0006】
ここで、前記地点情報登録手段は、自宅や勤務先や会員登録してある施設などの、よく利用する場所の地点情報を、登録地として登録する。
【0007】
前記経路情報登録手段は、経路誘導の出発地および目的地が前記地点情報登録手段に登録地として登録されている場合に、当該経路誘導に用いた経路情報を、その出発地および目的地と共に登録する。
【0008】
前記交通情報入手手段は、例えばVICS(Vehicle Information and Communication System)情報の配信を行なうVICS情報センタを利用して、道路交通情報を入手する。
【0009】
前記現在地算出手段は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機が受信したGPS情報を利用して、現在地を算出する。
【0010】
前記所要時間算出手段は、前記現在地算出手段が算出した現在地が前記地点情報登録手段に登録地として登録されている場合に、当該現在地を出発地とする経路情報を、その目的地と共に、前記経路情報登録手段から抽出する。そして、抽出した経路情報に従い、当該経路情報の出発地から目的地へ走行した場合における所要走行時間および/または目的地到着時刻を、前記交通情報入手手段で入手した交通情報を考慮して算出する。
【0011】
そして、前記表示制御手段は、前記所要時間算出手段で算出した所要走行時間および/または目的地到着時刻を、目的地の情報と共に表示装置に表示させる。
【0012】
本態様によれば、以上の構成により、行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合における所要時間や予想到着時刻を、ユーザに自動通知することができる。したがって、行ったことがある場所に対するナビゲーション装置の利用価値を高めることができる。
【0013】
また、本発明のナビゲーション装置は、経路情報登録手段と、交通情報入手手段と、出発予定時刻算出手段と、通知手段と、を有する。
【0014】
ここで、前記経路情報登録手段は、予め設定された出発地から予め設定された目的地まで経路誘導に用いた経路情報を登録する。
【0015】
前記交通情報入手手段は、例えばVICS情報センタを利用して、道路交通情報を入手する。
【0016】
前記出発予定時刻算出手段は、前記経路情報登録手段に登録された経路情報に従って前記出発地から前記目的地へ走行した場合の所要走行時間を、前記交通情報入手手段で入手した交通情報を考慮して算出する。そして、算出した所要走行時間および予め設定された前記目的地への到着希望時刻に基づいて、前記希望到着時刻までに前記目的地に到着するために必要な、前記出発地からの出発予定時刻を算出する。
【0017】
そして、前記通知手段は、例えば無線システムやクラクションなどを利用して、ナビゲーション装置から離れた場所にいるユーザに対して、前記出発予定時刻算出手段で算出した出発予定時刻を通知する。
【0018】
本態様によれば、以上の構成により、行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合に希望時刻に到着するための出発予定時刻を、ユーザに自動通知することができる。したがって、行ったことがある場所に対するナビゲーション装置の利用価値を高めることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態が適用された車載用ナビゲーション装置の概略構成図である。
【0021】
図示するように、本実施形態のナビゲーション装置は、VICS情報を配信するVICS情報センタよりVICS情報を受信するVICS受信部1と、GPS受信機を介してGPS情報を受信するGPS受信部2と、操作ボタンやタッチパネルやリモコンなどで構成される操作受付部3と、道路データを含む地図データが登録された地図データベース(DB)4と、液晶パネルなどで構成される表示部5と、ナビゲーション処理部6と、を有する。
【0022】
ナビゲーション処理部6は、操作受付部3を介して受け付けたユーザの指示に従い、現在地表示や経路誘導などのナビゲーション処理を行なう。さらに、本実施形態のナビゲーション処理部6は、行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合における所要時間や予想到着時刻をユーザに自動通知する処理(所要時間通知処理と呼ぶ)と、行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合に希望時刻に到着するための出発予定時刻をユーザに自動通知する処理(出発時刻通知処理と呼ぶ)と、を行なうようにしている。
【0023】
図示すように、ナビゲーション処理部6は、地点情報登録部61と、現在地算出部62と、交通情報入手部63と、経路探索部64と、経路誘導部65と、経路情報登録部66と、所要時間算出部67と、起動タイマ設定部68と、出発予定時刻算出部69と、表示制御部70と、通知制御部71と、を有する。
【0024】
地点情報登録部61は、操作受付部3を介してユーザより受け付けた指示に従い、少なくとも名称および座標情報を含む地点情報を、登録地として登録する。自宅や勤務先や会員登録してある施設などの、よく利用する場所の地点情報が、登録地として登録される。
【0025】
現在地算出部62は、GPS受信部2が受信したGPS情報および/または図示していない車載センサ(車速センサや方位センサなど)を利用して、ナビゲーション装置を搭載した車両の現在位置を算出する。
【0026】
交通情報入手部63は、VICS受信部1が受信したVICS情報を利用して、少なくとも渋滞や規制などの障害が発生している道路区間の情報とその道路区間の推定走行時間の情報とを含む道路交通情報を入手する。
【0027】
経路探索部64は、操作受付部3を介してユーザより受け付けた指示に従い、現在地算出部62で算出された現在地(出発地)から操作受付部3を介してユーザより受け付けた目的地までの推奨経路を、地図DB4に格納されている道路データおよび交通情報入手部63が入手した道路交通情報を用いて、例えばダイクストラ法により探索する。
【0028】
経路誘導部65は、操作受付部3を介してユーザより受け付けた指示に従い、経路探索部64で探索した推奨経路を用いて、出発地から目的地までの経路誘導を行なう。
【0029】
経路情報登録部66は、経路誘導部65が経路誘導を開始した場合に、この経路誘導の出発地および目的地が地点情報登録部61に登録地として登録されているか否かを調べる。そして、登録されている場合に、識別番号を付した新たなレコードを生成し、このレコードに、誘導経路の経路情報と出発地および目的地とを登録する。また、当該経路誘導において、誘導経路の各道路区間の走行時間を計測し、このレコードに登録する。
【0030】
所要時間算出部67は、ナビゲーション装置の主電源投入などの所定イベントの発生時に、経路誘導部65に、経路誘導のための情報(例えば出発地と目的地)が設定されているか否かを調べる。設定されていない場合は、現在地算出部62が算出した現在地が地点情報登録部61に登録地として登録されているか否かを調べる。登録されている場合は、当該現在地を出発地とするレコードが経路情報登録部66に登録されているか否かをさらに調べる。そして、そのようなレコードが登録されているならばこれを抽出し、このレコードの経路情報に従って出発地から目的地へ走行した場合の所要走行時間および/または目的地到着時刻を、このレコードに登録されている誘導経路の各道路区間の走行時間(実績)と、交通情報入手部63で入手した道路交通情報とを考慮して算出する。そして、その算出結果を、目的地の情報と共に、表示制御部70に通知する。このとき、目的地までの経路上に障害が発生していることを道路交通情報が示しているならば、その旨も表示制御部70に通知する。
【0031】
具体的には、経路情報により特定される経路の各道路区間について、道路交通情報中に推定走行時間の情報が含まれている道路区間は、その推定走行時間を採用し、道路交通情報中に推定走行時間の情報が含まれていない道路区間は、抽出したレコードに登録されているその道路区間の走行時間を採用して、経路の所要走行時間を算出する。また、図示していない内蔵タイマにより算出された現在時刻に、このようにして算出した所要走行時間を加算することで、目的地到着時刻を算出する。
【0032】
なお、現在地を出発地とするレコードが経路情報登録部66に複数登録されている場合、所要時間算出部67は、レコードを目的地毎に分類する。そして、目的地毎に、当該目的地に分類されたレコードを用いて、目的地へ走行した場合の所要走行時間および/または目的地到着時刻を算出する。
【0033】
ここで、当該目的地に分類されたレコードが1つのみならば、そのレコードに登録されている経路情報を使って、上述の要領により所要走行時間および/または目的地到着時刻を算出する。
【0034】
一方、当該目的地に分類されたレコードが複数ならば、これらのレコードのうちの最も多くに登録されている経路情報を使って、上述の要領により、所要走行時間および/または目的地到着時刻を算出する。但し、誘導経路の各道路区間の走行時間として、採用する経路情報が登録されている各レコードの平均値を用いる。
【0035】
起動タイマ設定部68は、操作受付部3を介して受け付けたユーザの指示に従い、指定された出発地および目的地が登録されているレコードを経路情報登録部66から抽出し、このレコードに登録されている誘導経路の各道路区間の走行時間と、指定された到着希望時刻とを用いて、前記到着希望時刻までに前記目的地に到着するための、前記出発地からの仮の出発予定時刻を算出する。そして、算出した仮の出発予定時刻よりも所定時間(例えば30分)前の時刻を、ナビゲーション装置の起動(主電源投入)時刻に設定すると共に、経路誘導のための情報(例えば出発地と目的地)を経路誘導部65に設定する。
【0036】
なお、出発地および目的地の指定は、操作受付部3を介してユーザより、経路情報登録部66に登録されている各レコードの、出発地および目的地の組の中から受け付けるようにするとよい。また、指定された出発地および目的地が登録されているレコードが、経路情報登録部66から複数抽出された場合、これらのレコードのうちの最も多くに登録されている経路情報を特定する。そして、誘導経路の各道路区間の走行時間として、特定した経路情報が登録されている各レコードの平均値を用いる。
【0037】
また、起動タイマ設定部68は、ナビゲーション装置の主電源が切断されている間、ナビゲーション装置の待機電源で動作する。そして、図示していない内蔵タイマにより算出された現在時刻が設定した起動時刻に達した場合、ナビゲーション装置の主電源が切断されているならば、この主電源を投入する。
【0038】
出発予定時刻算出部69は、ナビゲーション装置の主電源投入などの所定イベントの発生時に、経路誘導部65に、経路誘導のための情報(例えば出発地と目的地)が設定されているか否かを調べる。設定されている場合は、この経路誘導の出発地および目的地を有するレコードを、経路情報登録部66から抽出する。そして、抽出したレコードおよび交通情報入手部63で入手した道路交通情報を用いて、所要時間算出部67と同様の要領により、出発地から目的地へ走行した場合における目的地到着時刻を算出する。
【0039】
出発予定時刻算出部69は、この算出処理を、目的地到着時刻とユーザより指定された到着希望時刻との差分が所定時間(例えば30分)以内になるまで、定期的(例えば5分毎)に、あるいは、交通情報入手部63で道路交通情報が入手される毎に行なう。そして、目的地到着時刻および到着希望時刻の差分が所定時間以内になったならば、その旨を通知制御部70に通知する。
【0040】
表示制御部69は、操作受付部3を介してユーザより受け付けた指示に従い、現在地算出部62で算出した現在地と地図DB4に登録されている地図データとを用いて、現在地表示画面を表示部5に表示させる。また、経路誘導部65よりの指示に従い、現在地表示画面に経路誘導中の経路を重ねることで構成される経路誘導画面を、表示部5に表示させる。
【0041】
さらに、表示制御部69は、所要時間算出部67よりの指示に従い、目的地までの所要走行時間および/または目的地到着時刻を、当該目的地の情報と共に、表示部5に表示させる。このとき、所要時間算出部67より、複数の目的地について所要走行時間および/または目的地到着時刻を通知されているならば、目的地毎に、所要走行時間および/または目的地到着時刻を当該目的地の情報と共にリスト表示する。ある目的地までの経路上に障害が発生している旨の通知を受けているならば、当該目的地の所要走行時間および/または目的地到着時刻に関連付けて、その旨を表示部5に表示させる。
【0042】
通知制御部70は、出発予定時刻算出部68の指示に従い、ナビゲーション装置が搭載された車両のクラクションを鳴らすなどして、ユーザに出発予定時刻を通知する。
【0043】
以上のような構成を有するナビゲーション装置は、CPUと、メモリと、ディスプレイおよびスピーカなどの出力装置と、地図データが記録されたCD−ROMやDVD−ROMなどの記憶媒体へアクセスして当該記憶媒体からデータを読み出すドライブ装置と、操作パネルなどの入力装置と、GPS受信機やVICS情報受信機や各種車載センサなどとのインターフェースと、を備えたコンピュータシステムにおいて、CPUがメモリ上の所定のプログラムを実行することにより実現される。
【0044】
次に、ナビゲーション装置の動作について説明する。
【0045】
先ず、経路情報登録部66に経路情報を登録する場合の処理(走行履歴登録処理と呼ぶ)について説明する。
【0046】
図2は、ナビゲーション装置の走行履歴登録処理の動作フローを説明するための図である。
【0047】
経路情報登録部66は、操作受付部3を介して入力されたユーザの指示に従い、経路誘導部65が経路誘導を開始したか否かを監視する(S1001)。経路誘導を開始した場合、経路誘導の出発地、つまり現在地算出部62で算出された現在地と、経路誘導の目的地とが、共に登録地として、地点情報登録部61に登録されているか否かを調べる(S1002)。登録されている場合、経路情報登録部66は、識別番号を付した新たなレコードを作成し、このレコードに、経路誘導に用いる出発地、目的地および誘導経路の情報を登録する(S1003)。
【0048】
それから、経路情報登録部66は、図示していない内蔵タイマを利用して誘導経路の走行時間の計測を開始する(S1004)。経路誘導部65を監視し、誘導経路を構成する道路区間毎に走行時間を計測し、その結果を前記作成したレコードに登録する(S1005)。この処理を、目的地に到達し、経路誘導部65での経路誘導が終了するまで続ける(S1006)。
【0049】
次に、所要時間通知処理について説明する。
【0050】
図3は、ナビゲーション装置の所要時間通知処理の動作フローを説明するための図である。このフローは、ナビゲーション装置の主電源投入などの所定イベントの発生時に開始される。
【0051】
まず、表示制御部70は、表示部5に初期画面を表示する(S2001)。例えば、現在地算出部62で算出された現在地と、地図DB4に登録されているこの現在地付近の地図データとを入手して、現在地表示画面データを作成し、これを表示部5に表示する。
【0052】
一方、所要時間算出部67は、経路誘導部65に、経路誘導のための情報(例えば出発地および目的地)が設定されているか否かを調べる(S2002)。設定されている場合は、後述する出発予定時刻算出部69による出発時刻通知処理(図9参照)が行なわれる。一方、設定されていない場合は、現在地算出部62で算出された現在地が地点情報登録部61に登録地として登録されているか否かを調べる(S2003)。そして、現在地が登録地として登録されている場合は、当該現在地を出発地とするレコードが経路情報登録部66に登録されているか否かをさらに調べる(S2004)。
【0053】
さて、所要時間算出部67は、現在地を出発地とするレコードが経路情報登録部66に登録されているならば、表示制御部70を制御して、図4に示すような、表示画面に所要時間通知処理中である旨501を表示させる。なお、図4に示す表示画面は現在地表示画面の例であり、符号502は車両マークである。
【0054】
また、所要時間算出部67は、現在地を出発地とするレコードを経路情報登録部66からすべて抽出し、目的地毎に分類する(S2005)。そして、目的地毎に、その目的地への走行する場合に使用が予定される経路(予定経路と呼ぶ)を決定する。例えば、ある目的地について、当該目的地に分類された少なくとも1つのレコードに同じ経路情報が登録されているならば、その経路情報により特定される経路を予定経路に決定する。また、ある目的地について、当該目的地に分類された複数のレコードに複数の経路情報が登録されているならば、前記複数のレコードうちの最も多くに登録されている経路情報により特定される経路を予定経路に決定する。
【0055】
次に、所要時間算出部67は、目的地毎に、当該目的地への予定経路を構成する各道路区間について、渋滞や規制などの障害が発生しているか否かを、交通情報入手部63が入手した最新の道路交通情報を用いて調べる。そして、障害が発生している道路区間があるならば、その区間の推定走行時間を前記最新の道路交通情報から入手する(S2006)。
【0056】
次に、所要時間算出部67は、目的地毎に、予定経路を使って現在地(出発地)から目的地へ走行した場合の所要走行時間および/または到着予定時刻を算出する(S2007)。
【0057】
具体的には、予定経路を構成する各道路区間について、S2006にて推定走行時間を入手している道路区間は、その推定走行時間を採用する。推定走行時間を入手していない道路区間は、S2005にて抽出したレコード(予定経路の経路情報が登録されているレコード)に登録されているその道路区間の走行時間を採用する。ここで、予定経路の経路情報が登録されているレコードが複数ある場合は、道路区間の走行時間としてこれらのレコードの平均値を採用する。そして、各道路区間の、道路交通情報から入手した推定走行時間あるいは経路情報登録部66に登録されているレコードから入手した走行時間を加算することで、予定経路の所要走行時間を算出する。また、図示していない内蔵タイマにより算出された現在時刻に、このようにして算出した所要走行時間を加算することで、目的地到着時刻を算出する。
【0058】
次に、所要時間算出部67は、以上のようにして算出した目的地毎の所要走行時間および/または到着予定時刻を、目的地の情報と、渋滞・規制の有無を示す情報と共に、表示制御部70に通知する。ここで、渋滞・規制の有無を示す情報は、所要走行時間および/または到着予定時刻の算出に道路交通情報から入手した推定走行時間を利用している場合は「渋滞・規制有り」とし、それ以外では「渋滞・規制無し」とする。
【0059】
さて、表示制御部70は、所要時間算出部67より目的地毎に入手した、目的地の情報と、所要走行時間および/または到着予定時刻と、渋滞・規制の有無の情報とを、リスト表示するための予想所要時間・到着時刻表示画面データを作成し、これを表示部5に表示する(S2008)。
【0060】
図5は、予想所要時間・到着時刻表示画面の一例を示す図である。この例では、目的地毎に、目的地名511、予想所要時間512、予想到着時間513、および、渋滞・規制の有無514がリスト表示されている。ここで、目的地名511、渋滞・規制の有無514は、ユーザがカーソル503を用いて選択可能に構成されている。また、カード503により「戻る」ボタン504が選択されると、予想所要時間・到着時刻表示画面の直前に表示していた画面に戻る。
【0061】
さて、操作受付部3は、想所要時間・到着時刻表示画面を介して、ユーザより各種指示を受け付ける(S2009)。
【0062】
具体的には、予想所要時間・到着時刻表示画面を介してユーザより、「戻る」指示を受け付けた場合は、直前画面の表示を表示制御部70に指示する。これを受けて、表示制御部70は、予想所要時間・到着時刻表示画面の直前に表示していた画面(初期画面)を表示部5に表示させる(S2010)。
【0063】
また、予想所要時間・到着時刻表示画面を介してユーザより、いずれかの目的地名511が選択された場合は、選択された目的地を伴う経路探索指示を、経路探索部64に通知する。これを受けて、経路探索部64は、現在地算出部62で算出された現在地から操作受付部3より通知された目的地までの推奨経路を、地図DB4に格納されている道路データおよび交通情報入手部63が入手した道路交通情報を用いて、例えばダイクストラ法により探索する。そして、表示制御部70に推奨経路の経路情報を渡す。これを受けて、表示制御部70は、図6に示すような、推奨経路521の表示画面を表示部5に表示する(S2011)。
【0064】
また、予想所要時間・到着時刻表示画面を介してユーザより、いずれかの渋滞・規制の有無514が選択された場合は、この選択された項目に対応する道路交通情報(道路区間の障害情報)を、所要時間算出部67より入手する。そして、入手した道路交通情報を表示制御部70に渡す。これを受けて、表示制御部70は、図7に示すような、渋滞や規制などの障害が発生している道路区間の情報531を表示部5に表示する(S2012)。
【0065】
次に、起動タイマ設定部68に出発時刻通知処理の開始時刻を設定する場合の処理(タイマ設定処理と呼ぶ)について説明する。
【0066】
図8は、ナビゲーション装置のタイマ設定処理の動作フローを説明するための図である。
【0067】
起動タイマ設定部68は、操作受付部3を介してユーザよりタイマ設定指示を受け付けると(S3001)、例えば、経路情報登録部66に登録されているレコードから出発地および目的地の組合せを抽出し、表示制御部70を介して表示部5に、出発地および目的地の組合せを一覧表示させる。そして、操作受付部3を介してユーザに、出発時刻通知処理を適用すべき組合せを一覧から選択させる(S3002)。また、起動タイマ設定部68は、操作受付部3を介してユーザから、目的地の希望到着時刻を受け付ける(S3003)。
【0068】
次に、起動タイマ設定部68は、選択された出発地および目的地の組合せを含むレコードを経路情報登録部66から抽出する。そして、抽出したレコードに登録されている誘導経路の各道路区間の走行時間から、選択された出発地および目的地間の所要走行時間を推定する。ここで、抽出したレコードが複数ある場合は、最も多くのレコードに登録されている誘導経路の、各道路区間の走行時間の平均から、選択された出発地および目的地間の所要走行時間を推定する。それから、起動タイマ設定部68は、推定した所要走行時間を目的地の希望到着時刻から減算することで、仮の出発予定時刻を算出し、この仮の出発予定時刻に基づいて起動時刻を決定する。例えば、仮の出発予定時刻より所定時間(30分)前の時刻を起動時刻に設定する。そして、起動タイマ設定部68は、起動時刻をタイマ設定すると共に、経路誘導に必要な情報(例えば出発地と目的地)を経路誘導部65に設定する(S3004)。また、目的地の希望到着時刻を出発予定時刻算出部69に設定する。それから、起動タイマ設定部68は、ナビゲーション装置の主電源を切断する(S3005)。
【0069】
その後、起動タイマ設定部68は、ナビゲーション装置の待機電源で動作し、図示していない内蔵タイマが示す現在時刻が起動時刻となるのを待つ(S3006)。そして、起動時刻になったならば、ナビゲーション装置の主電源を投入する(S3007)。
【0070】
次に、出発予定時刻通知処理について説明する。
【0071】
図9は、ナビゲーション装置の出発予定時刻通知処理の動作フローを説明するための図である。このフローは、ナビゲーション装置の主電源投入時に開始される。
【0072】
まず、出発予定時刻算出部69は、経路誘導部65に、経路誘導のための情報(例えば出発地と目的地)が設定されているか否かを調べる(S4001)。設定されていない場合は、上述の所要時間算出部67による所要時間通知処理(図3参照)が行なわれる。一方、設定されている場合は、この経路誘導の出発地および目的地が登録されているレコードを経路情報登録部66から抽出する。そして、抽出したレコードに登録されている経路情報を基に、その目的地への予定経路を決定する(S4002)。ここで、この経路誘導の出発地および目的地が登録されているレコードを複数抽出した場合は、前記複数のレコードうちの最も多くに登録されている経路情報により特定される経路を予定経路に決定する。
【0073】
次に、出発予定時刻算出部69は、予定経路を構成する各道路区間について、渋滞や規制などの障害が発生しているか否かを、交通情報入手部63が入手した最新の道路交通情報を用いて調べる。そして、障害が発生している道路区間があるならば、その区間の推定走行時間を前記最新の道路交通情報から入手する(S4003)。
【0074】
次に、出発予定時刻算出部69は、予定経路を使って出発地から目的地へ走行した場合の所要走行時間を算出する。具体的には、予定経路を構成する各道路区間について、S4003にて推定走行時間を入手している道路区間は、その推定走行時間を採用する。推定走行時間を入手していない道路区間は、S4002にて抽出したレコード(予定経路の経路情報が登録されているレコード)に登録されているその道路区間の走行時間を採用する。ここで、予定経路の経路情報が登録されているレコードが複数ある場合は、道路区間の走行時間としてこれらのレコードの平均値を採用する。そして、各道路区間の、道路交通情報から入手した推定走行時間あるいは経路情報登録部66に登録されているレコードから入手した走行時間を加算することで、予定経路の所要走行時間を算出する。以上のようにして予定経路の所要走行時間を算出したならば、出発予定時刻算出部69は、起動タイマ設定部68により設定された目的地の希望到着時刻から、算出した所要走行時間を減算することで、出発予定時刻を算出する(S4004)。
【0075】
次に、出発予定時刻算出部69は、図示していない内蔵タイマにより算出された現在時刻が、算出した出発予定時刻より所定時間(例えば30分)前以降になったか否かを確認する(S4005)。そうであれば、通知制御部71を介してクラクションを鳴らし、出発予定時刻が迫っていることをユーザに通知する(S4007)。そうでないならば、所定時間(例えば5分)経過するのを待って、あるいは、交通情報入手部63が道路交通情報を新たに入手するのを待って(S4006)、S4003に戻る。
【0076】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0077】
本実施形態において、所要時間算出部67は、経路情報登録部66から抽出した経路情報に従って出発地から目的地へ走行した場合における所要走行時間および/または目的地到着時刻を、過去の経路誘導の実績と交通情報入手部63で入手した道路交通情報とに基づいて算出する。そして、表示制御部70が、所要時間算出部67で算出した所要走行時間および/または目的地到着時刻を、目的地の情報と共に、表示部5に表示する。したがって、本実施形態によれば、行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合における所要時間や予想到着時刻を、ユーザに自動通知することができる。
【0078】
また、本実施形態において、出発予定時刻算出部69は、経路情報登録部66に登録された経路情報に従って出発地から目的地へ走行した場合の所要走行時間を、過去の経路誘導の実績と交通情報入手部63で入手した道路交通情報とに基づいて算出する。そして、算出した所要走行時間および予め設定された目的地への到着希望時刻に基づいて、希望到着時刻までに目的地に到着するために必要な出発予定時刻を算出する。そして、通知制御部71が、出発予定時刻に近づくと、ナビゲーション装置から離れた場所にいるユーザに対してその旨を通知する。したがって、本実施形態によれば、行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合に設定時刻に到着するための出発予定時刻を、ユーザに自動通知することができる。
【0079】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0080】
例えば、上記の実施形態では、出発予定時刻が近づいていることをユーザに通知するための手段として、クラクションを用いた場合を例にとり説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、本実施形態のナビゲーション装置に、携帯電話などの無線通信機を接続しておき、この無線通信機を用いて、ユーザが携帯している無線通信機に連絡するようにしてもよい。
【0081】
また、上記の実施形態では、VICS情報を配信するVICS情報センタから道路交通情報を入手することを前提に説明した。しかし、本発明はこれに限定さない。例えば、インターネットを利用して、その他の交通情報センタから道路交通情報を入手するようにしてもよい。
【0082】
また、上記の実施形態では、車載用のナビゲーション装置を例にとり説明したが、本発明は、PDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話機などのその他の携帯端末を用いたナビゲーション装置にも、広く適用できる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、行ったことがある場所に対するナビゲーション装置の利用価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーションシステムの概略図である。
【図2】図1に示すナビゲーション装置の走行履歴登録処理の動作フロー図である。
【図3】図1に示すナビゲーション装置の所要時間通知処理の動作フロー図である。
【図4】図1に示すナビゲーション装置の初期画面例を示す図である。
【図5】図1に示すナビゲーション装置の所要走行時間・目的地到着時刻表示画面例を示す図である。
【図6】図1に示すナビゲーション装置の推奨経路表示画面例を示す図である。
【図7】図1に示すナビゲーション装置の渋滞・規制情報表示画面例を示す図である。
【図8】図1に示すナビゲーション装置の起動タイマ設定処理の動作フロー図である。
【図9】図1に示すナビゲーション装置の出発予定時刻通知処理の動作フロー図である。
【符号の説明】
1…VICS受信機、2…GPS受信機、3…操作受付部、4…地図DB、5…表示部、6…ナビゲーション処理部、61…地点情報登録部、62…現在地算出部、63…交通情報入手部、64…経路探索部、65…経路誘導部、66…経路情報登録部、67…所要時間算出部、68…起動タイマ設定部、69…出発予定時刻算出部、70…表示制御部、71…通知制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
出発地(現在地)および目的地間の推奨経路を探索し、この推奨経路に従い出発地から目的地までの経路誘導を行なうナビゲーション装置が普及している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ナビゲーション装置が備える上述のような機能(経路探索機能や経路誘導機能)は、今まで行ったことのない場所へ出かける場合に利用されるのが一般的である。勤務先や会員登録してある施設などのよく行く場所や、経路誘導を利用したことがある場所に対しては、経路を理解しているので、あまり使われない。しかしながら、渋滞や規制などにより、いつもの経路では、予想通りの時刻に到着しない場合もある。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、行ったことがある場所に対するナビゲーション装置の利用価値を高めることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のナビゲーション装置は、地点情報登録手段と、経路情報登録手段と、交通情報入手手段と、現在地算出手段と、経路情報抽出手段と、所要時間算出手段と、表示制御手段と、を有する。
【0006】
ここで、前記地点情報登録手段は、自宅や勤務先や会員登録してある施設などの、よく利用する場所の地点情報を、登録地として登録する。
【0007】
前記経路情報登録手段は、経路誘導の出発地および目的地が前記地点情報登録手段に登録地として登録されている場合に、当該経路誘導に用いた経路情報を、その出発地および目的地と共に登録する。
【0008】
前記交通情報入手手段は、例えばVICS(Vehicle Information and Communication System)情報の配信を行なうVICS情報センタを利用して、道路交通情報を入手する。
【0009】
前記現在地算出手段は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機が受信したGPS情報を利用して、現在地を算出する。
【0010】
前記所要時間算出手段は、前記現在地算出手段が算出した現在地が前記地点情報登録手段に登録地として登録されている場合に、当該現在地を出発地とする経路情報を、その目的地と共に、前記経路情報登録手段から抽出する。そして、抽出した経路情報に従い、当該経路情報の出発地から目的地へ走行した場合における所要走行時間および/または目的地到着時刻を、前記交通情報入手手段で入手した交通情報を考慮して算出する。
【0011】
そして、前記表示制御手段は、前記所要時間算出手段で算出した所要走行時間および/または目的地到着時刻を、目的地の情報と共に表示装置に表示させる。
【0012】
本態様によれば、以上の構成により、行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合における所要時間や予想到着時刻を、ユーザに自動通知することができる。したがって、行ったことがある場所に対するナビゲーション装置の利用価値を高めることができる。
【0013】
また、本発明のナビゲーション装置は、経路情報登録手段と、交通情報入手手段と、出発予定時刻算出手段と、通知手段と、を有する。
【0014】
ここで、前記経路情報登録手段は、予め設定された出発地から予め設定された目的地まで経路誘導に用いた経路情報を登録する。
【0015】
前記交通情報入手手段は、例えばVICS情報センタを利用して、道路交通情報を入手する。
【0016】
前記出発予定時刻算出手段は、前記経路情報登録手段に登録された経路情報に従って前記出発地から前記目的地へ走行した場合の所要走行時間を、前記交通情報入手手段で入手した交通情報を考慮して算出する。そして、算出した所要走行時間および予め設定された前記目的地への到着希望時刻に基づいて、前記希望到着時刻までに前記目的地に到着するために必要な、前記出発地からの出発予定時刻を算出する。
【0017】
そして、前記通知手段は、例えば無線システムやクラクションなどを利用して、ナビゲーション装置から離れた場所にいるユーザに対して、前記出発予定時刻算出手段で算出した出発予定時刻を通知する。
【0018】
本態様によれば、以上の構成により、行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合に希望時刻に到着するための出発予定時刻を、ユーザに自動通知することができる。したがって、行ったことがある場所に対するナビゲーション装置の利用価値を高めることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態が適用された車載用ナビゲーション装置の概略構成図である。
【0021】
図示するように、本実施形態のナビゲーション装置は、VICS情報を配信するVICS情報センタよりVICS情報を受信するVICS受信部1と、GPS受信機を介してGPS情報を受信するGPS受信部2と、操作ボタンやタッチパネルやリモコンなどで構成される操作受付部3と、道路データを含む地図データが登録された地図データベース(DB)4と、液晶パネルなどで構成される表示部5と、ナビゲーション処理部6と、を有する。
【0022】
ナビゲーション処理部6は、操作受付部3を介して受け付けたユーザの指示に従い、現在地表示や経路誘導などのナビゲーション処理を行なう。さらに、本実施形態のナビゲーション処理部6は、行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合における所要時間や予想到着時刻をユーザに自動通知する処理(所要時間通知処理と呼ぶ)と、行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合に希望時刻に到着するための出発予定時刻をユーザに自動通知する処理(出発時刻通知処理と呼ぶ)と、を行なうようにしている。
【0023】
図示すように、ナビゲーション処理部6は、地点情報登録部61と、現在地算出部62と、交通情報入手部63と、経路探索部64と、経路誘導部65と、経路情報登録部66と、所要時間算出部67と、起動タイマ設定部68と、出発予定時刻算出部69と、表示制御部70と、通知制御部71と、を有する。
【0024】
地点情報登録部61は、操作受付部3を介してユーザより受け付けた指示に従い、少なくとも名称および座標情報を含む地点情報を、登録地として登録する。自宅や勤務先や会員登録してある施設などの、よく利用する場所の地点情報が、登録地として登録される。
【0025】
現在地算出部62は、GPS受信部2が受信したGPS情報および/または図示していない車載センサ(車速センサや方位センサなど)を利用して、ナビゲーション装置を搭載した車両の現在位置を算出する。
【0026】
交通情報入手部63は、VICS受信部1が受信したVICS情報を利用して、少なくとも渋滞や規制などの障害が発生している道路区間の情報とその道路区間の推定走行時間の情報とを含む道路交通情報を入手する。
【0027】
経路探索部64は、操作受付部3を介してユーザより受け付けた指示に従い、現在地算出部62で算出された現在地(出発地)から操作受付部3を介してユーザより受け付けた目的地までの推奨経路を、地図DB4に格納されている道路データおよび交通情報入手部63が入手した道路交通情報を用いて、例えばダイクストラ法により探索する。
【0028】
経路誘導部65は、操作受付部3を介してユーザより受け付けた指示に従い、経路探索部64で探索した推奨経路を用いて、出発地から目的地までの経路誘導を行なう。
【0029】
経路情報登録部66は、経路誘導部65が経路誘導を開始した場合に、この経路誘導の出発地および目的地が地点情報登録部61に登録地として登録されているか否かを調べる。そして、登録されている場合に、識別番号を付した新たなレコードを生成し、このレコードに、誘導経路の経路情報と出発地および目的地とを登録する。また、当該経路誘導において、誘導経路の各道路区間の走行時間を計測し、このレコードに登録する。
【0030】
所要時間算出部67は、ナビゲーション装置の主電源投入などの所定イベントの発生時に、経路誘導部65に、経路誘導のための情報(例えば出発地と目的地)が設定されているか否かを調べる。設定されていない場合は、現在地算出部62が算出した現在地が地点情報登録部61に登録地として登録されているか否かを調べる。登録されている場合は、当該現在地を出発地とするレコードが経路情報登録部66に登録されているか否かをさらに調べる。そして、そのようなレコードが登録されているならばこれを抽出し、このレコードの経路情報に従って出発地から目的地へ走行した場合の所要走行時間および/または目的地到着時刻を、このレコードに登録されている誘導経路の各道路区間の走行時間(実績)と、交通情報入手部63で入手した道路交通情報とを考慮して算出する。そして、その算出結果を、目的地の情報と共に、表示制御部70に通知する。このとき、目的地までの経路上に障害が発生していることを道路交通情報が示しているならば、その旨も表示制御部70に通知する。
【0031】
具体的には、経路情報により特定される経路の各道路区間について、道路交通情報中に推定走行時間の情報が含まれている道路区間は、その推定走行時間を採用し、道路交通情報中に推定走行時間の情報が含まれていない道路区間は、抽出したレコードに登録されているその道路区間の走行時間を採用して、経路の所要走行時間を算出する。また、図示していない内蔵タイマにより算出された現在時刻に、このようにして算出した所要走行時間を加算することで、目的地到着時刻を算出する。
【0032】
なお、現在地を出発地とするレコードが経路情報登録部66に複数登録されている場合、所要時間算出部67は、レコードを目的地毎に分類する。そして、目的地毎に、当該目的地に分類されたレコードを用いて、目的地へ走行した場合の所要走行時間および/または目的地到着時刻を算出する。
【0033】
ここで、当該目的地に分類されたレコードが1つのみならば、そのレコードに登録されている経路情報を使って、上述の要領により所要走行時間および/または目的地到着時刻を算出する。
【0034】
一方、当該目的地に分類されたレコードが複数ならば、これらのレコードのうちの最も多くに登録されている経路情報を使って、上述の要領により、所要走行時間および/または目的地到着時刻を算出する。但し、誘導経路の各道路区間の走行時間として、採用する経路情報が登録されている各レコードの平均値を用いる。
【0035】
起動タイマ設定部68は、操作受付部3を介して受け付けたユーザの指示に従い、指定された出発地および目的地が登録されているレコードを経路情報登録部66から抽出し、このレコードに登録されている誘導経路の各道路区間の走行時間と、指定された到着希望時刻とを用いて、前記到着希望時刻までに前記目的地に到着するための、前記出発地からの仮の出発予定時刻を算出する。そして、算出した仮の出発予定時刻よりも所定時間(例えば30分)前の時刻を、ナビゲーション装置の起動(主電源投入)時刻に設定すると共に、経路誘導のための情報(例えば出発地と目的地)を経路誘導部65に設定する。
【0036】
なお、出発地および目的地の指定は、操作受付部3を介してユーザより、経路情報登録部66に登録されている各レコードの、出発地および目的地の組の中から受け付けるようにするとよい。また、指定された出発地および目的地が登録されているレコードが、経路情報登録部66から複数抽出された場合、これらのレコードのうちの最も多くに登録されている経路情報を特定する。そして、誘導経路の各道路区間の走行時間として、特定した経路情報が登録されている各レコードの平均値を用いる。
【0037】
また、起動タイマ設定部68は、ナビゲーション装置の主電源が切断されている間、ナビゲーション装置の待機電源で動作する。そして、図示していない内蔵タイマにより算出された現在時刻が設定した起動時刻に達した場合、ナビゲーション装置の主電源が切断されているならば、この主電源を投入する。
【0038】
出発予定時刻算出部69は、ナビゲーション装置の主電源投入などの所定イベントの発生時に、経路誘導部65に、経路誘導のための情報(例えば出発地と目的地)が設定されているか否かを調べる。設定されている場合は、この経路誘導の出発地および目的地を有するレコードを、経路情報登録部66から抽出する。そして、抽出したレコードおよび交通情報入手部63で入手した道路交通情報を用いて、所要時間算出部67と同様の要領により、出発地から目的地へ走行した場合における目的地到着時刻を算出する。
【0039】
出発予定時刻算出部69は、この算出処理を、目的地到着時刻とユーザより指定された到着希望時刻との差分が所定時間(例えば30分)以内になるまで、定期的(例えば5分毎)に、あるいは、交通情報入手部63で道路交通情報が入手される毎に行なう。そして、目的地到着時刻および到着希望時刻の差分が所定時間以内になったならば、その旨を通知制御部70に通知する。
【0040】
表示制御部69は、操作受付部3を介してユーザより受け付けた指示に従い、現在地算出部62で算出した現在地と地図DB4に登録されている地図データとを用いて、現在地表示画面を表示部5に表示させる。また、経路誘導部65よりの指示に従い、現在地表示画面に経路誘導中の経路を重ねることで構成される経路誘導画面を、表示部5に表示させる。
【0041】
さらに、表示制御部69は、所要時間算出部67よりの指示に従い、目的地までの所要走行時間および/または目的地到着時刻を、当該目的地の情報と共に、表示部5に表示させる。このとき、所要時間算出部67より、複数の目的地について所要走行時間および/または目的地到着時刻を通知されているならば、目的地毎に、所要走行時間および/または目的地到着時刻を当該目的地の情報と共にリスト表示する。ある目的地までの経路上に障害が発生している旨の通知を受けているならば、当該目的地の所要走行時間および/または目的地到着時刻に関連付けて、その旨を表示部5に表示させる。
【0042】
通知制御部70は、出発予定時刻算出部68の指示に従い、ナビゲーション装置が搭載された車両のクラクションを鳴らすなどして、ユーザに出発予定時刻を通知する。
【0043】
以上のような構成を有するナビゲーション装置は、CPUと、メモリと、ディスプレイおよびスピーカなどの出力装置と、地図データが記録されたCD−ROMやDVD−ROMなどの記憶媒体へアクセスして当該記憶媒体からデータを読み出すドライブ装置と、操作パネルなどの入力装置と、GPS受信機やVICS情報受信機や各種車載センサなどとのインターフェースと、を備えたコンピュータシステムにおいて、CPUがメモリ上の所定のプログラムを実行することにより実現される。
【0044】
次に、ナビゲーション装置の動作について説明する。
【0045】
先ず、経路情報登録部66に経路情報を登録する場合の処理(走行履歴登録処理と呼ぶ)について説明する。
【0046】
図2は、ナビゲーション装置の走行履歴登録処理の動作フローを説明するための図である。
【0047】
経路情報登録部66は、操作受付部3を介して入力されたユーザの指示に従い、経路誘導部65が経路誘導を開始したか否かを監視する(S1001)。経路誘導を開始した場合、経路誘導の出発地、つまり現在地算出部62で算出された現在地と、経路誘導の目的地とが、共に登録地として、地点情報登録部61に登録されているか否かを調べる(S1002)。登録されている場合、経路情報登録部66は、識別番号を付した新たなレコードを作成し、このレコードに、経路誘導に用いる出発地、目的地および誘導経路の情報を登録する(S1003)。
【0048】
それから、経路情報登録部66は、図示していない内蔵タイマを利用して誘導経路の走行時間の計測を開始する(S1004)。経路誘導部65を監視し、誘導経路を構成する道路区間毎に走行時間を計測し、その結果を前記作成したレコードに登録する(S1005)。この処理を、目的地に到達し、経路誘導部65での経路誘導が終了するまで続ける(S1006)。
【0049】
次に、所要時間通知処理について説明する。
【0050】
図3は、ナビゲーション装置の所要時間通知処理の動作フローを説明するための図である。このフローは、ナビゲーション装置の主電源投入などの所定イベントの発生時に開始される。
【0051】
まず、表示制御部70は、表示部5に初期画面を表示する(S2001)。例えば、現在地算出部62で算出された現在地と、地図DB4に登録されているこの現在地付近の地図データとを入手して、現在地表示画面データを作成し、これを表示部5に表示する。
【0052】
一方、所要時間算出部67は、経路誘導部65に、経路誘導のための情報(例えば出発地および目的地)が設定されているか否かを調べる(S2002)。設定されている場合は、後述する出発予定時刻算出部69による出発時刻通知処理(図9参照)が行なわれる。一方、設定されていない場合は、現在地算出部62で算出された現在地が地点情報登録部61に登録地として登録されているか否かを調べる(S2003)。そして、現在地が登録地として登録されている場合は、当該現在地を出発地とするレコードが経路情報登録部66に登録されているか否かをさらに調べる(S2004)。
【0053】
さて、所要時間算出部67は、現在地を出発地とするレコードが経路情報登録部66に登録されているならば、表示制御部70を制御して、図4に示すような、表示画面に所要時間通知処理中である旨501を表示させる。なお、図4に示す表示画面は現在地表示画面の例であり、符号502は車両マークである。
【0054】
また、所要時間算出部67は、現在地を出発地とするレコードを経路情報登録部66からすべて抽出し、目的地毎に分類する(S2005)。そして、目的地毎に、その目的地への走行する場合に使用が予定される経路(予定経路と呼ぶ)を決定する。例えば、ある目的地について、当該目的地に分類された少なくとも1つのレコードに同じ経路情報が登録されているならば、その経路情報により特定される経路を予定経路に決定する。また、ある目的地について、当該目的地に分類された複数のレコードに複数の経路情報が登録されているならば、前記複数のレコードうちの最も多くに登録されている経路情報により特定される経路を予定経路に決定する。
【0055】
次に、所要時間算出部67は、目的地毎に、当該目的地への予定経路を構成する各道路区間について、渋滞や規制などの障害が発生しているか否かを、交通情報入手部63が入手した最新の道路交通情報を用いて調べる。そして、障害が発生している道路区間があるならば、その区間の推定走行時間を前記最新の道路交通情報から入手する(S2006)。
【0056】
次に、所要時間算出部67は、目的地毎に、予定経路を使って現在地(出発地)から目的地へ走行した場合の所要走行時間および/または到着予定時刻を算出する(S2007)。
【0057】
具体的には、予定経路を構成する各道路区間について、S2006にて推定走行時間を入手している道路区間は、その推定走行時間を採用する。推定走行時間を入手していない道路区間は、S2005にて抽出したレコード(予定経路の経路情報が登録されているレコード)に登録されているその道路区間の走行時間を採用する。ここで、予定経路の経路情報が登録されているレコードが複数ある場合は、道路区間の走行時間としてこれらのレコードの平均値を採用する。そして、各道路区間の、道路交通情報から入手した推定走行時間あるいは経路情報登録部66に登録されているレコードから入手した走行時間を加算することで、予定経路の所要走行時間を算出する。また、図示していない内蔵タイマにより算出された現在時刻に、このようにして算出した所要走行時間を加算することで、目的地到着時刻を算出する。
【0058】
次に、所要時間算出部67は、以上のようにして算出した目的地毎の所要走行時間および/または到着予定時刻を、目的地の情報と、渋滞・規制の有無を示す情報と共に、表示制御部70に通知する。ここで、渋滞・規制の有無を示す情報は、所要走行時間および/または到着予定時刻の算出に道路交通情報から入手した推定走行時間を利用している場合は「渋滞・規制有り」とし、それ以外では「渋滞・規制無し」とする。
【0059】
さて、表示制御部70は、所要時間算出部67より目的地毎に入手した、目的地の情報と、所要走行時間および/または到着予定時刻と、渋滞・規制の有無の情報とを、リスト表示するための予想所要時間・到着時刻表示画面データを作成し、これを表示部5に表示する(S2008)。
【0060】
図5は、予想所要時間・到着時刻表示画面の一例を示す図である。この例では、目的地毎に、目的地名511、予想所要時間512、予想到着時間513、および、渋滞・規制の有無514がリスト表示されている。ここで、目的地名511、渋滞・規制の有無514は、ユーザがカーソル503を用いて選択可能に構成されている。また、カード503により「戻る」ボタン504が選択されると、予想所要時間・到着時刻表示画面の直前に表示していた画面に戻る。
【0061】
さて、操作受付部3は、想所要時間・到着時刻表示画面を介して、ユーザより各種指示を受け付ける(S2009)。
【0062】
具体的には、予想所要時間・到着時刻表示画面を介してユーザより、「戻る」指示を受け付けた場合は、直前画面の表示を表示制御部70に指示する。これを受けて、表示制御部70は、予想所要時間・到着時刻表示画面の直前に表示していた画面(初期画面)を表示部5に表示させる(S2010)。
【0063】
また、予想所要時間・到着時刻表示画面を介してユーザより、いずれかの目的地名511が選択された場合は、選択された目的地を伴う経路探索指示を、経路探索部64に通知する。これを受けて、経路探索部64は、現在地算出部62で算出された現在地から操作受付部3より通知された目的地までの推奨経路を、地図DB4に格納されている道路データおよび交通情報入手部63が入手した道路交通情報を用いて、例えばダイクストラ法により探索する。そして、表示制御部70に推奨経路の経路情報を渡す。これを受けて、表示制御部70は、図6に示すような、推奨経路521の表示画面を表示部5に表示する(S2011)。
【0064】
また、予想所要時間・到着時刻表示画面を介してユーザより、いずれかの渋滞・規制の有無514が選択された場合は、この選択された項目に対応する道路交通情報(道路区間の障害情報)を、所要時間算出部67より入手する。そして、入手した道路交通情報を表示制御部70に渡す。これを受けて、表示制御部70は、図7に示すような、渋滞や規制などの障害が発生している道路区間の情報531を表示部5に表示する(S2012)。
【0065】
次に、起動タイマ設定部68に出発時刻通知処理の開始時刻を設定する場合の処理(タイマ設定処理と呼ぶ)について説明する。
【0066】
図8は、ナビゲーション装置のタイマ設定処理の動作フローを説明するための図である。
【0067】
起動タイマ設定部68は、操作受付部3を介してユーザよりタイマ設定指示を受け付けると(S3001)、例えば、経路情報登録部66に登録されているレコードから出発地および目的地の組合せを抽出し、表示制御部70を介して表示部5に、出発地および目的地の組合せを一覧表示させる。そして、操作受付部3を介してユーザに、出発時刻通知処理を適用すべき組合せを一覧から選択させる(S3002)。また、起動タイマ設定部68は、操作受付部3を介してユーザから、目的地の希望到着時刻を受け付ける(S3003)。
【0068】
次に、起動タイマ設定部68は、選択された出発地および目的地の組合せを含むレコードを経路情報登録部66から抽出する。そして、抽出したレコードに登録されている誘導経路の各道路区間の走行時間から、選択された出発地および目的地間の所要走行時間を推定する。ここで、抽出したレコードが複数ある場合は、最も多くのレコードに登録されている誘導経路の、各道路区間の走行時間の平均から、選択された出発地および目的地間の所要走行時間を推定する。それから、起動タイマ設定部68は、推定した所要走行時間を目的地の希望到着時刻から減算することで、仮の出発予定時刻を算出し、この仮の出発予定時刻に基づいて起動時刻を決定する。例えば、仮の出発予定時刻より所定時間(30分)前の時刻を起動時刻に設定する。そして、起動タイマ設定部68は、起動時刻をタイマ設定すると共に、経路誘導に必要な情報(例えば出発地と目的地)を経路誘導部65に設定する(S3004)。また、目的地の希望到着時刻を出発予定時刻算出部69に設定する。それから、起動タイマ設定部68は、ナビゲーション装置の主電源を切断する(S3005)。
【0069】
その後、起動タイマ設定部68は、ナビゲーション装置の待機電源で動作し、図示していない内蔵タイマが示す現在時刻が起動時刻となるのを待つ(S3006)。そして、起動時刻になったならば、ナビゲーション装置の主電源を投入する(S3007)。
【0070】
次に、出発予定時刻通知処理について説明する。
【0071】
図9は、ナビゲーション装置の出発予定時刻通知処理の動作フローを説明するための図である。このフローは、ナビゲーション装置の主電源投入時に開始される。
【0072】
まず、出発予定時刻算出部69は、経路誘導部65に、経路誘導のための情報(例えば出発地と目的地)が設定されているか否かを調べる(S4001)。設定されていない場合は、上述の所要時間算出部67による所要時間通知処理(図3参照)が行なわれる。一方、設定されている場合は、この経路誘導の出発地および目的地が登録されているレコードを経路情報登録部66から抽出する。そして、抽出したレコードに登録されている経路情報を基に、その目的地への予定経路を決定する(S4002)。ここで、この経路誘導の出発地および目的地が登録されているレコードを複数抽出した場合は、前記複数のレコードうちの最も多くに登録されている経路情報により特定される経路を予定経路に決定する。
【0073】
次に、出発予定時刻算出部69は、予定経路を構成する各道路区間について、渋滞や規制などの障害が発生しているか否かを、交通情報入手部63が入手した最新の道路交通情報を用いて調べる。そして、障害が発生している道路区間があるならば、その区間の推定走行時間を前記最新の道路交通情報から入手する(S4003)。
【0074】
次に、出発予定時刻算出部69は、予定経路を使って出発地から目的地へ走行した場合の所要走行時間を算出する。具体的には、予定経路を構成する各道路区間について、S4003にて推定走行時間を入手している道路区間は、その推定走行時間を採用する。推定走行時間を入手していない道路区間は、S4002にて抽出したレコード(予定経路の経路情報が登録されているレコード)に登録されているその道路区間の走行時間を採用する。ここで、予定経路の経路情報が登録されているレコードが複数ある場合は、道路区間の走行時間としてこれらのレコードの平均値を採用する。そして、各道路区間の、道路交通情報から入手した推定走行時間あるいは経路情報登録部66に登録されているレコードから入手した走行時間を加算することで、予定経路の所要走行時間を算出する。以上のようにして予定経路の所要走行時間を算出したならば、出発予定時刻算出部69は、起動タイマ設定部68により設定された目的地の希望到着時刻から、算出した所要走行時間を減算することで、出発予定時刻を算出する(S4004)。
【0075】
次に、出発予定時刻算出部69は、図示していない内蔵タイマにより算出された現在時刻が、算出した出発予定時刻より所定時間(例えば30分)前以降になったか否かを確認する(S4005)。そうであれば、通知制御部71を介してクラクションを鳴らし、出発予定時刻が迫っていることをユーザに通知する(S4007)。そうでないならば、所定時間(例えば5分)経過するのを待って、あるいは、交通情報入手部63が道路交通情報を新たに入手するのを待って(S4006)、S4003に戻る。
【0076】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0077】
本実施形態において、所要時間算出部67は、経路情報登録部66から抽出した経路情報に従って出発地から目的地へ走行した場合における所要走行時間および/または目的地到着時刻を、過去の経路誘導の実績と交通情報入手部63で入手した道路交通情報とに基づいて算出する。そして、表示制御部70が、所要時間算出部67で算出した所要走行時間および/または目的地到着時刻を、目的地の情報と共に、表示部5に表示する。したがって、本実施形態によれば、行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合における所要時間や予想到着時刻を、ユーザに自動通知することができる。
【0078】
また、本実施形態において、出発予定時刻算出部69は、経路情報登録部66に登録された経路情報に従って出発地から目的地へ走行した場合の所要走行時間を、過去の経路誘導の実績と交通情報入手部63で入手した道路交通情報とに基づいて算出する。そして、算出した所要走行時間および予め設定された目的地への到着希望時刻に基づいて、希望到着時刻までに目的地に到着するために必要な出発予定時刻を算出する。そして、通知制御部71が、出発予定時刻に近づくと、ナビゲーション装置から離れた場所にいるユーザに対してその旨を通知する。したがって、本実施形態によれば、行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合に設定時刻に到着するための出発予定時刻を、ユーザに自動通知することができる。
【0079】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0080】
例えば、上記の実施形態では、出発予定時刻が近づいていることをユーザに通知するための手段として、クラクションを用いた場合を例にとり説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、本実施形態のナビゲーション装置に、携帯電話などの無線通信機を接続しておき、この無線通信機を用いて、ユーザが携帯している無線通信機に連絡するようにしてもよい。
【0081】
また、上記の実施形態では、VICS情報を配信するVICS情報センタから道路交通情報を入手することを前提に説明した。しかし、本発明はこれに限定さない。例えば、インターネットを利用して、その他の交通情報センタから道路交通情報を入手するようにしてもよい。
【0082】
また、上記の実施形態では、車載用のナビゲーション装置を例にとり説明したが、本発明は、PDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話機などのその他の携帯端末を用いたナビゲーション装置にも、広く適用できる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、行ったことがある場所に対するナビゲーション装置の利用価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーションシステムの概略図である。
【図2】図1に示すナビゲーション装置の走行履歴登録処理の動作フロー図である。
【図3】図1に示すナビゲーション装置の所要時間通知処理の動作フロー図である。
【図4】図1に示すナビゲーション装置の初期画面例を示す図である。
【図5】図1に示すナビゲーション装置の所要走行時間・目的地到着時刻表示画面例を示す図である。
【図6】図1に示すナビゲーション装置の推奨経路表示画面例を示す図である。
【図7】図1に示すナビゲーション装置の渋滞・規制情報表示画面例を示す図である。
【図8】図1に示すナビゲーション装置の起動タイマ設定処理の動作フロー図である。
【図9】図1に示すナビゲーション装置の出発予定時刻通知処理の動作フロー図である。
【符号の説明】
1…VICS受信機、2…GPS受信機、3…操作受付部、4…地図DB、5…表示部、6…ナビゲーション処理部、61…地点情報登録部、62…現在地算出部、63…交通情報入手部、64…経路探索部、65…経路誘導部、66…経路情報登録部、67…所要時間算出部、68…起動タイマ設定部、69…出発予定時刻算出部、70…表示制御部、71…通知制御部
Claims (7)
- 経路誘導を行なうナビゲーション装置であって、
地点情報が登録地として登録された地点情報登録手段と、
経路誘導の出発地および目的地が前記地点情報登録手段に登録地として登録されている場合に、当該経路誘導に用いた経路情報を、その出発地および目的地と共に登録する経路情報登録手段と、
道路交通情報を入手する交通情報入手手段と、
現在地を算出する現在地算出手段と、
前記現在地算出手段が算出した現在地が前記地点情報登録手段に登録地として登録されている場合に、当該現在地を出発地とする経路情報を、その目的地と共に、前記経路情報登録手段から抽出し、抽出した経路情報に従って出発地から目的地へ走行した場合の所要走行時間および/または目的地到着時刻を、前記交通情報入手手段で入手した交通情報を考慮して算出する所要時間算出手段と、
前記所要時間算出手段で算出した所要走行時間および/または目的地到着時刻を、目的地の情報と共に表示装置に表示させる表示制御手段と、を有すること
を特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記所要時間算出手段は、
経路情報を複数抽出した場合、抽出した複数の経路情報毎に出発地から目的地へ走行した場合の所要走行時間および/または目的地到着時刻を算出し、
前記表示制御手段は、
前記所要時間算出手段が複数の経路情報各々について所要走行時間および/または目的地到着時刻を算出した場合、前記複数の経路情報の所要走行時間および/または目的地到着時刻と目的地の情報とを、前記表示装置にリスト表示させること
を特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項1または2記載のナビゲーション装置であって、
前記表示制御手段により前記表示装置に表示されている目的地の情報の選択を、ユーザより受け付ける目的地選択手段と、
前記現在地算出手段が算出した現在地から、前記目的地選択手段により選択された目的地までの推奨経路を探索する経路探索手段と、をさらに有し、
前記表示制御手段は、
前記経路探索手段により探索した推奨経路の経路情報を、前記表示装置に表示させること
を特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項1、2または3記載のナビゲーション装置であって、
前記表示制御手段は、
前記道路交通情報が入手した交通情報が、前記所要時間算出手段が抽出した経路情報により特定される経路に、渋滞および/または規制があることを示している場合に、その旨を、その経路情報の所要走行時間および/または目的地到着時刻と目的地の情報と共に、前記表示装置に表示させること
を特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項4記載のナビゲーション装置であって、
前記表示制御手段により前記表示装置に表示されている渋滞および/または規制がある旨の表示の選択を、ユーザより受け付ける渋滞選択手段をさらに有し、
前記表示制御手段は、
前記渋滞選択手段により選択された渋滞および/または規制がある旨の表示について、前記道路交通情報が入手した交通情報に含まれているその渋滞および/または規制情報を、前記表示装置に表示させること
を特徴とするナビゲーション装置。 - 経路誘導を行なうナビゲーション装置であって、
予め設定された出発地から予め設定された目的地まで経路誘導に用いた経路情報を登録する経路情報登録手段と、
道路交通情報を入手する交通情報入手手段と、
前記経路情報登録手段に登録された経路情報に従い、前記出発地から前記目的地へ走行した場合の所要走行時間を、前記交通情報入手手段で入手した交通情報を考慮して算出し、算出した所要走行時間および予め設定された前記目的地への到着希望時刻に基づいて、前記希望到着時刻までに前記目的地に到着するための、前記出発地からの出発予定時刻を算出する出発予定時刻算出手段と、
前記出発予定時刻算出手段で算出した出発予定時刻をユーザに通知する通知手段と、を有すること
を特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項6記載のナビゲーション装置であって、
前記経路情報登録手段は、
前記出発地から前記目的地までの経路誘導に用いた経路情報を、その経路誘導にかかった所要走行時間と共に登録するものであり、
前記出発予定時刻算出手段は、
前記経路情報登録手段に登録されている所要走行時間および前記到着希望時刻に基づいて、前記希望到着時刻までに前記目的地に到着するための、前記出発地からの仮の出発予定時刻を算出し、
前記交通情報入手手段は、
前記出発予定時刻算出手段が算出した仮の出発予定時刻より定まる入手開始時刻から、道路交通情報の入手を開始し、
前記出発予定時刻算出手段は、
定期的にあるいは前記交通情報入手手段が交通情報を入手する毎に、前記出発地から前記目的地へ走行した場合の所要走行時間を算出して、前記出発地からの出発予定時刻を算出し、
前記通知手段は、
前記出発予定時刻算出手段が算出した出発予定時刻が、現在時刻より所定時間後に近づいた場合に、当該出発予定時刻をユーザに通知すること
を特徴とするナビゲーション装置。
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